交流(共通)
メインメニュー
クリエイトメニュー
- 遊戯王デッキメーカー
- 遊戯王オリカメーカー
- 遊戯王オリカ掲示板
- 遊戯王オリカカテゴリ一覧
- 遊戯王SS投稿
- 遊戯王SS一覧
- 遊戯王川柳メーカー
- 遊戯王川柳一覧
- 遊戯王ボケメーカー
- 遊戯王ボケ一覧
- 遊戯王イラスト・漫画
その他
遊戯王ランキング
注目カードランクング
カード種類 最強カードランキング
● 通常モンスター
● 効果モンスター
● 融合モンスター
● 儀式モンスター
● シンクロモンスター
● エクシーズモンスター
● スピリットモンスター
● ユニオンモンスター
● デュアルモンスター
● チューナーモンスター
● トゥーンモンスター
● ペンデュラムモンスター
● リンクモンスター
● リバースモンスター
● 通常魔法
永続魔法
装備魔法
速攻魔法
フィールド魔法
儀式魔法
● 通常罠
永続罠
カウンター罠
種族 最強モンスターランキング
● 悪魔族
● アンデット族
● 雷族
● 海竜族
● 岩石族
● 機械族
● 恐竜族
● 獣族
● 幻神獣族
● 昆虫族
● サイキック族
● 魚族
● 植物族
● 獣戦士族
● 戦士族
● 天使族
● 鳥獣族
● ドラゴン族
● 爬虫類族
● 炎族
● 魔法使い族
● 水族
● 創造神族
● 幻竜族
● サイバース族
● 幻想魔族
属性 最強モンスターランキング
レベル別最強モンスターランキング
レベル1最強モンスター
レベル2最強モンスター
レベル3最強モンスター
レベル4最強モンスター
レベル5最強モンスター
レベル6最強モンスター
レベル7最強モンスター
レベル8最強モンスター
レベル9最強モンスター
レベル10最強モンスター
レベル11最強モンスター
レベル12最強モンスター
デッキランキング
DRAW:245 勇者に、微笑みを 作:人喰い
(245)
───桜庭 和泉(さくらば いずみ)。
この少女は、嘘つきだ。
それが、彼女を媒体に復活し、彼女の記憶に触れたランセアから見た和泉の印象だった。
周りにどう思われているか。この発言は周りを不快にさせないか。その行動は誰かを不幸にしないだろうか。彼女の眼鏡の奥の瞳は常に周囲を見渡す。
彼女の中では周囲の人物・環境こそが行動の原理なのだ。
しかし親の愛情を受けずに育った彼女にとっては、それは当たり前の事で。
親元を離れ、大勢の友ができた今でも、心に刻まれた傷が彼女を縛っていた。
自分は何も悪くないというのに。
故に、人前ではニコニコと、愛想を振り撒き自分を押し殺す。
そんな嘘で塗り固められた彼女が、ランセアは不気味で仕方がなかった。
◉◉◉遊戯王 Ph.X◉◉◉
───DRAW:245───
《勇者に、微笑みを》
〜神星樹・内部《美の間》〜
和泉の意識を乗っ取ったランセアと火群の決闘は熾烈を極めていた。
少し離れたところでは、瑞希との決闘で深い傷を負い意識の無いメアリーと、その救護にあたる精霊のレラとピリカ、そして結維、鈴華、雫、戒、栗須の5人も、火群の生み出した“生命の焔”の中で傷を癒しながら決闘の行方を見守るのだった───
決闘は現在2ターン目、火群のエンドフェイズ。
火群【LP 8000】
(モンスター)
なし
(魔法・罠)
『炎王の聖域』(永続魔法)
伏せ:1
手札:0
墓地:神獣ニクス、聖炎王、バロン、ポニクス、ガネーシャ、ブラスター、マグマッチョ、急襲、
除外:孤島、補給部隊、ファイヤーバック
墓地効果待機:神獣ニクス、バロン、ポニクス
和泉(ランセア)【LP 8000】
(モンスター)
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
(魔法・罠)
『氷結界の晶壁』(永続魔法)
伏せ:0
手札:2
墓地:照魔師、鏡魔師x2、霜精、随身、守護陣、浄玻璃、ゲオルギアス、ライホウ、アーケティス、ドラガイト、晴嵐
除外:依巫
盤面だけ見たらランセアの有利な展開。しかし、次のランセアのターン、スタンバイフェイズを迎えた瞬間、この戦況が大きく動く事をランセアは理解していた。
和泉(けど……それでも───)
この局面を完全に覆すには、至らない。
◉TURN:03◉
胸には、確固たる自信。
和泉「私の……ターン!!ドロー!!」[手札 3]
◉スタンバイフェイズ◉
フェイズの移行と同時に、火群の足元から火柱が昇る───
火群「───このスタンバイフェイズ!破壊された炎王の効果が発動する!!」
待機中の効果は───3つ。
1つは、『真炎王 ポニクス』の効果。
(3):このカードが破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
墓地のこのカードを手札に加える。
火群「まずはポニクスの効果!墓地から手札に舞い戻れ!!」[手札 1]
2つ目、『炎王獣 バロン』の効果。
(2):このカードが効果で破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
デッキから「炎王獣 バロン」以外の「炎王」カード1枚を手札に加える。
火群「続いてバロンの効果!デッキから『炎王神獣 キリン』を手札に!!」[手札 2]
最後に、『炎王神獣 ガルドニクス』の効果。
火群「…そして『炎王神獣 ガルドニクス』の効果!!」
(1):このカードが効果で破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
このカードを墓地から特殊召喚する。
火群「墓地より蘇れ───!!ガルドニクスッッ!!!」
大地を割り、不死鳥は炎を纏い蘇る。
揺るがぬ信念と、覚悟を胸に。
『炎王神獣 ガルドニクス』[ATK 2700]
火群「まだだ!ガルドニクスの更なる効果!!」
(2):このカードの(1)の効果で特殊召喚した場合に発動する。
フィールドの他のモンスターを全て破壊する。
火群「自身の効果により蘇ったガルドニクスは……フィールドの他のモンスター全てを破壊する!!〝リバイバル・フレイム〟!!!」
和泉もよく知る、破壊と再生の炎。トリシューラの氷の鎧がその炎に包まれてゆく中、ランセアの中に眠る和泉の意識が、僅かに揺れた。
和泉「───っ」
咄嗟に右腕を押さえる和泉。
火群「───!」
火群はそれを見逃さない。
ガルドニクスの炎を見て、反射的に、かつてその炎に焼かれた腕を押さえたという事は───
和泉「ああァあぁああァッッ!!!」
和泉は痛烈な叫び声を上げる。戦っているのだ。ランセアに意識を乗っ取られながらも、その中の“和泉”は。
戦って、いるのだ。
火群「痛いよな…苦しいよな……!今俺が、助けてやるからな…ッ!!」
直後、爆発。そして───
和泉「───なにも、分かってない」
ぽつり、呟いた。
その声が聞こえた瞬間、爆風が晴れる。
火群「───ッ」
瞬間的に広がった目の前の光景に、思わず目を見開いた。
『氷結界の龍 トリシューラ』[ATK 3300]
眼前には、倒したはずの氷龍。そして───
ニクス「───ッ」
『炎王神獣 ガルドニクス』[ATK 2700→1350]
胴体から下を氷漬けにされた、不死鳥の姿。
和泉「『氷結界の還零龍 トリシューラ』の効果───」
(2):S召喚したこのカードが相手によって破壊された場合に発動できる。
自分のEXデッキ・墓地から「氷結界の龍 トリシューラ」1体を選び、攻撃力を3300にして特殊召喚する。
相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、
さらにそれらのモンスターは、攻撃力が半分になり、効果は無効化される。
和泉「トリシューラは真なる姿を解き放ち、如何なる敵も寒波の前に無力と化す───」
火群「…ッ……」
和泉「……何も、分かってないんだよ。火群くんは」
和泉の口調に変わり、彼女は続ける。
和泉「私の事、本当は何も知らないでしょう?」
この場合の“私”とは、身体の本来の持ち主である和泉の事だろう。
火群「……」
そして火群は、その問いに答える事はできない。
和泉「……私が助けを望んでいないことも」
火群「……」
和泉「私が本音を言ったことなんて、今まで一度も無かったものね」
ニクス「…!!」
火群「───」
そう。
和泉は皆の前では常に自分を偽っていた。
火群「…っ……」
和泉「皆の前では自分を殺し、ニコニコ愛想を振り撒いて、優しい人間を演じ続ける。
それが───桜庭和泉という嘘つきだ」
しかし───
火群「…そんな事は、わかってんだよ」
和泉「───」
火群「それがどうしたって話だよ」
そう。関係、ない。
火群「…分からないから知りたいんだ!!お節介かもしれないけど…っ…そのお前のお節介に…俺は救われた!!」
嘘だろうと、偽りだろうと。
火群「迷惑だって!?俺だって迷惑だったよ!!それでもお前は踏み込んできた!!」
和泉が与えた分。
火群「何度拒絶したって…ッ人と関わる様にこの手を引っ張ってくれたじゃないか!!!」
与えられた側の心には、残るものがある。
火群「だから俺は!!!!お前がなんと言おうが───絶対に連れ出してやる!!!」
それが───愛。
和泉「───ッ」
ランセアには、理解ができない。
和泉「………っ…」
───否。
それは、1000年もの時を経て、忘れてしまっていた感情だった。
◉メインフェイズ◉
和泉「黙って…よ…!!いくら戯言並べても!!このデュエルの勝敗で決するのは!!『和泉の身体の死』か『和泉の心の死』!!キミ達にとって最悪の結末からは逃れられない!!
───魔法カード『氷結界の紋章』を発動!!」
《氷結界ひょうけっかいの紋章もんしょう/Medallion of the Ice Barrier》 †
通常魔法
(1):デッキから「氷結界」モンスター1体を手札に加える。
和泉「その効果でデッキから『氷結界の虎将 ウェイン』を手札に加え、効果発動!」
《氷結界ひょうけっかいの虎将こしょう ウェイン/General Wayne of the Ice Barrier》 †
効果モンスター
星5/水属性/戦士族/攻2100/守 400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドにモンスターが存在し、
自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「氷結界」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドから相手の墓地へ送られる魔法・罠カードは墓地へは行かず除外される。
和泉「来てっ!ウェイン!!」
『氷結界の虎将 ウェイン』[ATK 2100]
和泉「更に特殊召喚されたウェインの効果でデッキから2枚目の『氷結界の紋章』を手札に加え───発動!」
(1):デッキから「氷結界」モンスター1体を手札に加える。
和泉「私がデッキから手札に加えるのは───『氷結界の剣士 ゲオルギアス』」
永続効果により、墓地で発動するモンスター効果を封殺するゲオルギアスが見えた事で、一気に緊張感が高まる。
火群「…ッ…!」
場に出てからでは何もかも手遅れになる。
それ程の威圧感に気圧され、火群は手札のカードに指をかけた。
火群「…ッここしかない!!手札の『炎王神獣 キリン』の効果発動ッ!!」
《炎王神獣えんおうしんじゅう キリン/Fire King High Avatar Kirin》 †
効果モンスター(準制限カード)
星8/炎属性/獣族/攻2400/守 200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
このカード以外の自分の手札・フィールド(表側表示)の炎属性モンスター1体を破壊し、このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「炎王神獣 キリン」以外の「炎王」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。
火群「場のガルドニクスを破壊し───手札より現れろ!!キリン!!」
『炎王神獣 キリン』[ATK 2400]☆8
和泉「…!」
火群「まだだ!俺の炎属性モンスターが破壊された事で、墓地の『聖炎王 ガルドニクス』『マグマッチョ・ドラゴン』の効果!!」
チェーン②『マグマッチョ・ドラゴン』
自身を墓地から特殊召喚し、1枚ドロー。
チェーン①『聖炎王 ガルドニクス』
自身を墓地から特殊召喚。
火群「『マグマッチョ・ドラゴン』を墓地から特殊召喚し───1枚ドロー!!」[手札 2]
『マグマッチョ・ドラゴン』[ATK 2400]☆8
火群「そして墓地より蘇れ!!!『聖炎王 ガルドニクス』ッ!!」
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700]☆8
火群「それだけじゃない!特殊召喚された聖炎王の効果!!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「聖炎王 ガルドニクス」以外の
自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)の獣族・獣戦士族・鳥獣族の炎属性モンスター1体を破壊する。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの攻撃力の半分だけアップする。
火群「俺はデッキから───2枚目の『炎王神獣 キリン』を破壊し、聖炎王の攻撃力を1200ポイント上昇させる!!
〝ヴィンクルム・イグニスロード〟!!」
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700→3900]
破壊の連鎖は、まだ続く。
火群「今度は通させてもらうぜ!!破壊されたキリンの効果!!!」
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「炎王神獣 キリン」以外の「炎王」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。
火群「『炎王獣 ガネーシャ』を墓地から特殊召喚!!更に───『氷結界の晶壁』を破壊する!!」
墓地から蘇ったガネーシャが晶壁を両断。破壊する。そして晶域を失った事で、場の氷結界を守っていた『EXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を受けない』耐性も失われた。
和泉「…ッ…手札のゲオルギアスの効果!!他の氷結界が場にいる時、このカードを手札から───」
ランセアはすかさずゲオルギアスを展開しようとするが───火群の場にて紫炎が揺らめく。
火群「───この瞬間!ガネーシャの効果発動!!」
(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし、このカード以外の自分の手札・フィールド(表側表示)の炎属性モンスター1体を破壊する。
火群「その効果の発動を無効にし…ッ俺の場の『マグマッチョ・ドラゴン』を破壊する!!」
和泉「…っ…!」
火群「…自身の効果で特殊召喚された『マグマッチョ・ドラゴン』は…、フィールドを離れた場合、除外される───」
和泉「……なら…っ…!!『氷結界の虎将 ウェイン』をリリースし───『氷結界の剣士 ゲオルギアス』をアドバンス召喚!!!」
『氷結界の剣士 ゲオルギアス』[ATK 2000]☆6 チューナー
火群「…!」
かなり強引に召喚権を切ってきた。
それだけ追い詰められたという事だろう、息遣いにも焦りが見える。
和泉「ゲオルギアスの効果で、墓地から『氷結界の鏡魔師』を特殊召喚!!」
『氷結界の鏡魔師』[DEF 400]☆2 チューナー
和泉「…まだ!!墓地の『氷結界の随身』の効果、発動っ!!」
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル3以上の水属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを2つ下げ、このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
和泉「ゲオルギアスのレベルを2つ下げ、特殊召喚!!」
『氷結界の随身』[DEF 300]☆2
『氷結界の剣士 ゲオルギアス』☆6→4
和泉「レベル4となった『氷結界の剣士 ゲオルギアス』に…っレベル2の『氷結界の随身』をチューニング!!」
◉◉◉☆4+☆2=☆6◉◉◉
和泉「───シンクロ召喚っ!!!レベル6!!『氷結界の龍 ブリューナク』!!!」
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
姿を現した、2体目の氷龍。
トリシューラとはまた違う、異様な圧を放つ龍の出現により、止んでいた吹雪が再び降り始めた。
火群「…ッ…!」
雫「…!あの龍は…っ!!」
この『美の間』に来る前に雫が戦った精霊こそ、目の前の氷龍───ブリューナク。
雫「───火群さんッッ!!」
雫はすかさず火群に呼びかける。
ブリューナクの恐るべき効果───手札を任意の数捨てる事で、その枚数分、場のカードを手札に戻す効果を知っているからだ。
そして現在のランセアの手札は、2枚。
火群「!!」
一方の火群は雫の呼びかけ一つで身の危険を察知し、右手を振り払う。
そして聖域の封印を解き放った。
火群「この…瞬間!!『炎王の聖域』の効果!!発動ッッ!!!」
《炎王えんおうの聖域せいいき/Fire King Sanctuary》 †
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「炎王の孤島」1枚を自分のフィールドゾーンに表側表示で置く事ができる。
(2):1ターンに1度、自分のフィールドゾーンのカードが効果で破壊される場合、
代わりに自分の手札・フィールド(表側表示)の炎属性モンスター1体を破壊できる。
(3):1ターンに1度、相手がモンスターを特殊召喚した場合に発動できる。
自分フィールドの「炎王」モンスターのみを素材として炎属性Xモンスター1体のX召喚を行う。
和泉「───!!3つ目の……効果───ッ!?」
火群「相手の特殊召喚に反応して…聖域の本当の力が解放される!!」
和泉「…まさか、そんな事が……ッ」
火群「『聖炎王 ガルドニクス』と…ッ『炎王神獣 キリン』の2体で───オーバーレイッ!!!」
2つの炎が掛け合わさり、純度を増してゆく───
火群「エクシーズ召喚!!!再びこの地に舞い降り、希望の炎よ永遠に輝け!!!」
───眩き、金色へと。
火群「現れろ…ッッランク8───『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』!!!」
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』[ATK 3000]
不死鳥が翼を広げると、金色の炎が『美の間』全体を眩く照らす。
吹雪は一瞬にして止み、霧散した雪が一瞬にして宙に消えた。
火群「燃えろ!!!ガルドニクス!!!和泉の心を凍らせてる氷を…ッッ…溶かしてくれッッ!!!」
氷結界を守っていた晶壁はもう無い。無防備な状態の氷龍達に金色の炎が迫る。
火群「炎王神の効果!!発動ッッ!!!」
(1):このカードがX召喚した場合に発動できる。
フィールドの他のモンスターを全て破壊する。
火群「フィールドの他のモンスターを───全て破壊する!!!〝インフィニス・フラムバニッシュ〟!!!」
押し寄せた炎の波に、氷結界のモンスター達はなす術もなく飲まれてゆく。
和泉「───ッ」
しかし、この炎による破壊は、一方的な殺戮では無い。
邪心のみを焼き払い、次の世代への転生を促す、輪廻転生の炎───
場→破壊
『氷結界の龍 トリシューラ』
『氷結界の龍 ブリューナク』
『氷結界の鏡魔師』
『炎王獣 ガネーシャ』
和泉「………」
火群「……はは、は…。どうだ…?びっくりしただろ」
和泉「……そうだね。大人しく“この子”の声を聞いてれば良かった」
火群「…確かに“和泉なら”、初めて見るカードにはこれでもかってくらい警戒するだろうな」
和泉「……でも、今戦ってるのは私。ランセアだ。このデュエル、誰にも邪魔はさせない。私自身の力で勝たなきゃ、意味がないんだ」
それは紛れもなく、彼女“ランセア”から漏れ出た本音───
火群「………1000年ぶり…なんだもんな」
和泉「───」
そう。
どんな形であれ、ランセアがデュエルをするのは、1000年ぶりなのだ。
和泉「…“この子”がどうとか、私にはもう関係ない」
そして───
和泉「純粋に1人の決闘者として、私はキミを倒して上に行く」
彼女の決闘者としての血が、目の前の強敵に騒ぎ出した。
火群「───!」
緊迫した状況でありながら、火群の口元が僅かに緩む。
彼もまた、1人の決闘者なのだ。
火群「───」
和泉「───」
やがて静かな風が吹き抜ける。
そして直後、両者の墓地が同時に光を放った。
和泉「墓地へ送られた鏡魔師の効果!!」
火群「破壊されたガネーシャの効果!!」
チェーン①『氷結界の鏡魔師』
デッキ・除外から同名以外の『氷結界』カード1枚を手札に加える。
チェーン②『炎王獣 ガネーシャ』
墓地から炎属性の獣・獣戦士・鳥獣1体を効果無効で特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊。
火群「蘇れ!!『炎王獣 バロン』!!」[ATK 1800]☆4
続けて、鏡魔師の処理。
和泉「…デッキから『氷結界の晶壁』を手札に!そして発動!!」
《氷結界ひょうけっかいの晶壁しょうへき/Freezing Chains of the Ice Barrier》 †
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時に、自分の墓地のレベル4以下の「氷結界」モンスター1体を対象にできる。
その場合、そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、自分フィールドに「氷結界」モンスターが3体以上存在する限り、
自分フィールドの「氷結界」モンスターはEXデッキから特殊召喚された相手モンスターが発動した効果を受けない。
和泉「墓地より来たれ、『氷結界の照魔師』!!」[ATK 1700]☆4
《氷結界ひょうけっかいの照魔師しょうまし/Revealer of the Ice Barrier》 †
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1700/守1000
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、相手はアドバンス召喚できない。
(2):手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「氷結界」チューナー1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
(3):自分が「氷結界」モンスターの効果を発動するために、手札を墓地へ送る場合または捨てる場合、
そのカード1枚の代わりに墓地のこのカードを除外できる。
和泉「照魔師の効果!!手札の『クリスタル・ガール』を捨て───デッキより来たれ、『氷結界の鏡魔師』!!」[DEF 400]
《氷結界ひょうけっかいの鏡魔師きょうまし》 †
チューナー・効果モンスター
星2/水属性/水族/攻1000/守 400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの他の効果モンスター1体をリリースして発動できる。
自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)を3体まで特殊召喚し、
その数だけこのカードのレベルを上げる。
このターン、自分は水属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
「氷結界の鏡魔師」以外の自分のデッキ・除外状態の「氷結界」カード1枚を手札に加える。
和泉「続けて鏡魔師の効果!照魔師をリリースし、『氷結界トークン』3体を特殊召喚!!」
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
和泉「そして特殊召喚したトークンの数だけ、鏡魔師のレベルは上昇───」
『氷結界の鏡魔師』☆2→☆5 チューナー
火群「……!」
怒涛の展開を見せるランセアに、離れたところで見守る戒は、
戒「……ッ…奴のデッキは……一体どうなっている…ッ…?」
思わず言葉を漏らす。
それもそのはず、あれだけ想定外の事態に見舞われながらも尚、展開を伸ばし続けるランセアのデッキパワーは、今の自分達では到底辿り着けない領域だと言わざるを得ない。
戒「…いや、この場合は、寧ろ───」
あれほどのデッキを前に善戦している火群の方がおかしいと言うべきだろうか。
戒「……ッ」
口にしかけた言葉を飲み込み、唇を噛む。
戒「……クソ…ッ…」
一体、どこで差がついた?
鈴華「……っ…」
この場の誰とも違う視点で2人のデュエルを見ながら拳を固く握る戒の背中を、斜め後ろの鈴華は静かに見守るのだった。
ランセア「───」
そして火群と対峙するランセアは、シンクロ召喚を行うと思いきや、ここで大きく試合を動かす一手に打って出た。
和泉「魔法カード…発動…!!
───『貪欲な壺』」
《貪欲どんよくな壺つぼ/Pot of Avarice》 †
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分は2枚ドローする。
火群「…!!」
和泉「墓地のモンスター5体をデッキに戻し───」
墓地→デッキ
『氷霊山の龍祖 ランセア』
『氷結界の龍 トリシューラ』
『氷結界の還零龍 トリシューラ』
『氷結界の浄玻璃』
『氷結界の守護陣』
和泉「───2枚ドロー!!!」
ダメ押しの、一手。
単純に手札が増えただけでなく、エクストラデッキが回復した事の恩恵が、この局面においては余りにも大きい。
ランセア「───」
ランセアは引いた2枚のカードを横目で確認すると、
和泉「魔法発動───『氷結界に至る晴嵐』」
《氷結界ひょうけっかいに至いたる晴嵐せいらん/Winds Over the Ice Barrier》 †
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「氷結界」モンスターを任意の数だけリリースして発動できる。
リリースした数だけ、デッキからレベル4以下の「氷結界」モンスターを特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外し、
自分の墓地・除外状態の「氷結界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
和泉「私は3体の『氷結界トークン』をリリースし───デッキから3体の氷結界を特殊召喚する!!」
『氷結界の浄玻璃』[ATK 1800]☆4
『氷結界の伝道師』[ATK 1000]☆2
『氷結界の守護陣』[DEF 1600]☆3 チューナー
火群「…ッ!!」
間髪入れずに打ってきた1枚は、『氷結界に至る晴嵐』。場のモンスターの数こそ変わらないが、その“純度”は高まった。
和泉「続けて前のターンに墓地へ送られていたもう1枚の『氷結界へ至る晴嵐』を除外し───効果発動!!」
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外し、
自分の墓地・除外状態の「氷結界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
和泉「除外されている『氷結界の依巫』を手札に加え───自身の効果により特殊召喚!」[ATK 1000]
《氷結界ひょうけっかいの依巫よりまし/Speaker for the Ice Barriers》 †
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1000/守1800
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、
相手フィールドの守備表示モンスターは表示形式を変更できない。
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、
墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
和泉「行くよ───レベル4の『氷結界の依巫』に、レベル3の氷結界の守護陣をチューニング!!」
◉◉◉☆4+☆3=☆7◉◉◉
和泉「───シンクロ召喚!!来て!『氷結界の龍 グングニール』!!!」
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]☆7
現れたるは、3匹目の『氷結界の龍』。
ところどころ赤みがかったその身体は、ランセアにも見受けられた特徴だ。
トリシューラ、ブリューナク、グングニール。おそらくはこの3体が、ランセアが産み出したとされる3体の子供なのだろう。
和泉「グングニールの効果発動!!」
《氷結界ひょうけっかいの龍りゅう グングニール/Gungnir, Dragon of the Ice Barrier》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/水属性/ドラゴン族/攻2500/守1700
チューナー+チューナー以外の水属性モンスター1体以上
(1):1ターンに1度、手札を2枚まで墓地へ捨て、
捨てた数だけ相手フィールドのカードを対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
和泉「手札の罠カード『氷結界』を捨て───あなたの場の伏せカードを破壊する!!」
和泉[手札1→0]
グングニールの名にふさわしき鋭き氷槍が火群の場の伏せカードへと迫る。しかし───
火群「…ッ…この瞬間!!トラップ発動!!『炎王の結襲』!!!」
《炎王えんおうの結襲けっしゅう/Echelon of the Fire Kings》 †
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・デッキ・墓地からそれぞれ1体ずつ、
獣族・獣戦士族・鳥獣族の炎属性モンスターを特殊召喚する(同じ種族は1体まで)。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、自分の「炎王」モンスターの召喚・特殊召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
火群「手札・デッキ・墓地より現れろッ!!俺のモンスター達───!!」
手札
『炎王獣 ハヌマーン』[ATK 1800]☆4*効果無効
墓地
『炎王神獣 キリン』[ATK 2400]☆8*効果無効
デッキ
『炎王妃 ウルカニクス』[DEF 2000]☆4*効果無効
不発となったグングニールの槍は地に突き刺さるが、
和泉「…っ…!その程度の壁───貫いてみせる!!」
グングニールの効果は、言わば伏せカードをチェックする為の一手。これでランセアは心置きなく攻めの展開ができる。
和泉「『氷結界の伝道師』の効果!!」
(2):このカードをリリースし、「氷結界の伝道師」以外の自分の墓地の「氷結界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
和泉「このカードをリリースし───墓地より蘇れ!!『氷結界の龍 ブリューナク』!!!」
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]☆6
火群「…っ!!」
不意に蘇ったブリューナクの登場に火群は思わず息を飲む。今度は止める術がない。しかし、ここまでの展開で既にランセアの手札は───
和泉[手札 0]
───が、
和泉「───ブリューナクの効果!!」
《氷結界ひょうけっかいの龍りゅう ブリューナク/Brionac, Dragon of the Ice Barrier》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/水属性/海竜族/攻2300/守1400
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札を任意の枚数墓地へ捨て、捨てた数だけ相手フィールドのカードを対象として発動できる。
そのカードを手札に戻す。
火群「…!?もうコストとなる手札は残ってないはず───いや、違う!!」
言いかけ、すぐに気づく。和泉の手が墓地へ伸びていることに。
和泉「───そう!手札コストの代わりに、墓地の『氷結界の照魔師』を除外し……」
(3):自分が「氷結界」モンスターの効果を発動するために、手札を墓地へ送る場合または捨てる場合、
そのカード1枚の代わりに墓地のこのカードを除外できる。
和泉「『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』を…EXデッキへ!!」
グングニールに引き続きブリューナクの氷槍が火群の元へ襲いかかる。
ニクス「…チィィ!!」
それを庇う形で立ち塞がったニクスは氷槍を肩に受け、同時に吹き荒れる猛烈な吹雪によってEXデッキへと吹き飛ばされてしまう。
和泉「希望は何一つ残さない…!『氷結界の浄玻璃』の効果!!」
《氷結界ひょうけっかいの浄玻璃じょうはり/Judge of the Ice Barrier》 †
効果モンスター
星4/水属性/戦士族/攻1800/守 900
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、
相手がLPを払ってカードの効果を発動する度に相手は500LPを失う。
(2):自分の墓地の「氷結界」モンスター及び相手の墓地のカードをそれぞれ2枚まで対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、
墓地のこのカードを除外し、フィールドの攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示にする。
和泉「キミの墓地の『焔征竜-ブラスター』、そして───『炎王神獣 ガルドニクス』をデッキへ戻す」
火群「───!」
墓地→デッキ
『炎王神獣 ガルドニクス』
『焔征竜-ブラスター』
無警戒な箇所からの───痛恨の一打。
墓地にて効果待機していたガルドニクスだけでなく、墓地から特殊召喚する効果も持つブラスターまでもがデッキに戻され、目を見開いた火群にランセアは、
和泉「『氷結界の晶壁』が防げるのはEXデッキから特殊召喚したモンスターの効果のみ……。どれだけ盤面を広げられても、墓地でガルドニクスさえ待機してれば勝てる……そう思ってたんじゃない?」
煽る様に、問う。
火群「……」
火群は答えない。しかし、その表情は───
和泉「…ッ…何…?さっきから、何なの……ッその顔は───っ」
───その表情は、笑っていた。
火群「つまり、さ」
墓地のガルドニクスをわざわざデッキに戻したということは。
火群「…次のターンがあるってことだろ?」
その目は、これだけ追い詰められながらも、まだ諦めていない。
火群「このターンじゃ決めきれないから、次のターンの反撃の目を潰した……そうだろ?」
このターンを生き残れるなら、何だっていい。
死ななきゃ───勝ちだ。
和泉「───ッ…!バカなこと言わないで。私が不死鳥をデッキに戻したのは、キミに完璧なる敗北を与える為…!!この和泉の身体を、完全に諦めてもらう為…!!キミに次のターンは訪れない!!」
叫び、再び墓地へと手を伸ばす。
和泉「墓地の『氷結界の依巫』、『クリスタルガール』の効果!!」
《氷結界の依巫》墓地→除外
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、
墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
《クリスタル・ガール》
(2):このカードが墓地に存在し、
自分フィールドにレベル5以上の水属性モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
和泉「『氷結界トークン』、『クリスタル・ガール』を特殊召喚!」
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
『クリスタル・ガール』[DEF 100]☆1
和泉「特殊召喚された『クリスタル・ガール』の効果!!このターンのエンドフェイズに、私はデッキからレベル5以上の水属性モンスターを手札に加える!」
手札尽きても尚、展開は伸び続ける。
和泉「…“何も犠牲にしない”…“全部助ける”…だっけ。私だってそのつもりだよ!!」
前のターン、墓地へと捨てたカードを利用しそう言って見せた火群への、意趣返し。
それに呼応する様に、ランセアの場のモンスターも輝きを放った。
和泉「…レベル1の『クリスタル・ガール』に、レベル5となった『氷結界の鏡魔師』をチューニング!!」
◉◉◉☆1+☆5=☆6◉◉◉
和泉「シンクロ召喚!!来て!!『瑚之龍』!!!」
《瑚之龍コーラル・ドラゴン/Coral Dragon》 †
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星6/水属性/ドラゴン族/攻2400/守 500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、手札を1枚捨て、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):S召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
『瑚之龍(コーラル・ドラゴン)』[ATK 2400]☆6 チューナー
火群「…シンクロモンスターの……チューナー…!」
和泉「私はレベル1の『氷結界トークン』と、レベル4の『氷結界の浄玻璃』に……っ…『レベル6の『瑚之龍』をチューニング!!」
◉◉◉☆1+☆4+☆6=☆11◉◉◉
レベルの合計は───11。激しい冷気が再び辺りを包み込む。
和泉「───シンクロ…召喚っ!!!来て!『氷結界の還零龍 トリシューラ』!!!」
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]☆11
火群「───ッ」
今ここに、3体の氷龍が揃った。
『氷結界の龍 ブリューナク』、『氷結界の龍 グングニール』、『氷結界の還零龍 トリシューラ』。
それらは各々違った圧を放ち、その場に静かに佇んでいる。
こうして立ち並ぶと、どこか美しさを感じてしまうほどの光景だが、そんなことは言ってられない。
火群「……っ…」
身体が───震える。
3体が放つ冷気による極寒のせいか───それとも恐怖か。それはわからない。
ただひとつ分かっているのは、『キミに次のターンは訪れない』と言ったランセアの宣言は、ハッタリなどではないということだけだ。
和泉「───還零龍の効果」
(1):このカードがS召喚した時に発動できる。
相手フィールドのカードを3枚まで選んで除外する。
和泉「フィールドのカード3枚を除外する」
───宣言、刹那。
火群「───ぁ」
火群の盤面が、凍りつく───
場→除外
『炎王獣 ハヌマーン』
『炎王神獣 キリン』
『炎王妃 ウルカニクス』
炎王の結襲で呼び出したモンスター全てが一撃で除外され、これで火群の場に残ったカードは、攻撃表示の『炎王獣 バロン』と、永続魔法『炎王の聖域』のみとなった。
火群「……ッ…」
これだけなら、まだいい。
問題は、これだけの物量を押し付けながらまだ尚、ランセアの墓地が僅かに光を放っているところにある。
和泉「同時に発動していたチェーン1の瑚之龍の効果───」
(2):S召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
和泉「私はカードを1枚、ドローする」[手札 1]
墓地の光は───まだ消えていない。
和泉「───墓地の『氷結界』の効果」
《氷結界ひょうけっかい/Ice Barrier》 †
通常罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
その相手モンスターは、攻撃力が0になり、表示形式を変更できず、効果は無効化される。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキからレベル5以上の水属性モンスター1体を墓地へ送る。
その後、自分の墓地から水属性モンスター1体を選んで手札に加える事ができる。
この効果の発動後、次の自分ターンの終了時まで自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
和泉「このカードを墓地から除外し、効果発動!!
……ッ私はデッキから───『氷水帝エジル・ラーン』を墓地へ送り…!!墓地の『氷水帝エジルラーン』をそのまま手札へと加える!!」[手札 2]
息を荒げながら手札へと加えたのは、氷結界の名前すら持たぬ、未知のカード。
初めて見るカードでありながら、そのカードの秘めた禍々しい“何か”を感じ、火群は眉を寄せる。
『氷結界』の名前は持たずとも、このカードが“切り札(ラストカード)”である事は間違いない。
和泉「『氷水帝エジル・ラーン』の効果───発動」
《氷水帝ヒスイテイエジル・ラーン/Icejade Ran Aegirine》 †
チューナー・効果モンスター
星7/水属性/水族/攻1500/守2500
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札からこのカード以外の、「氷水」カード1枚または水属性モンスター1体を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、自分フィールドに「氷水トークン」(水族・水・星3・攻/守0)1体を特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したトークンが存在する限り、自分は水属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードは装備カードを装備している限り、カード名を「氷水底イニオン・クレイドル」として扱う。
和泉「手札から『氷結界の虎将 ガンダーラ』を捨て、手札からこのカードと……『氷水トークン』を特殊召喚…!!」
『氷水帝エジル・ラーン』[ATK 1500]☆7 チューナー
『氷水トークン』[DEF 0]☆3
火群「…!!」
その効果の意味を理解するのに、時間はかからなかった。
火群「……なるほど、な」
単純明快。簡単な話だ。
和泉「レベル3の『氷水トークン』に、レベル7の『氷水帝エジル・ラーン』をチューニング…っ!!!」
◉◉◉☆3+☆7=☆10◉◉◉
召喚権を使わずに。
水属性レベル10のシンクロ召喚を行う。
和泉「全ての龍の祖よ───大いなる原初の力にて万物を凍てつかせ……ッ、この還零の地に安寧を与えたまえ───シンクロ召喚!!」
あれは───そういう効果だ。
和泉「再び氷臨せよ…っっ…レベル10───『氷霊山の龍祖 ランセア』!!!」
『氷霊山の龍祖 ランセア』[ATK 3300]☆10
《氷霊山ひょうれいざんの龍祖りゅうそ ランセア/Lancea, Ancestral Dragon of the Ice Mountain》 †
シンクロ・効果モンスター
星10/水属性/ドラゴン族/攻3300/守2700
水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに2度まで使用できる。
(1):相手がモンスターを特殊召喚した場合に発動できる(同一チェーン上では1度まで)。
自分の手札・デッキ・EXデッキ・墓地から「氷結界」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を守備表示にできる。
(2):S召喚した表側表示のこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。
EXデッキから「氷結界」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
再度現れた───龍祖。
熱気は完全に押し返され、火群の身体も少しずつ凍り始めていた。
和泉「……これで───終わらせる」
ランセアの場には、4体の氷龍。
『氷霊山の龍祖 ランセア』[ATK 3300]
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
火群「………ッ…」
対する火群の場には、
『炎王獣 バロン』[ATK 1800]
攻撃表示のバロンのみ。
和泉「───バトルフェイズ!!」
◉バトルフェイズ◉
和泉「『氷霊山の龍祖 ランセア』で、『炎王獣 バロン』を攻撃!!
───〝リ・アブソリュート・プライム〟」
『氷霊山の龍祖 ランセア』
[ATK 3300]
───VS
[ATK 1800]
『炎王獣 バロン』
己の魂を乗せた一撃。それは辺りの冷気を圧縮し、目の前の敵へと放たれた。
火群「…ッ!!」
下級モンスターであるバロンの炎では僅かに勢いを殺すのが精一杯で、圧縮された冷気がほぼ直撃に近いレベルで火群を襲った。
火群「か…は…ッ…!」【LP 8000→6500】
休む暇など無い。すぐに、次が来る。構えろ。構えろ。構え───
火群「───」
和泉「いきなさい、私の可愛い可愛い子供達───」
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
ランセアの傍に並び立つ子供達。
その総攻撃力は───7500。
この全ての攻撃が通れば、ランセアの勝利となる。
和泉「ブリューナク!!市瀬火群を攻撃して!!!」
攻撃の宣言。氷槍が勢いよく放たれる。
火群「───ッ」
その進撃を阻むものは無く───
和泉「───!」
───否。
和泉「……いい加減に…してよ…!!
『真炎王 ポニクス』[DEF 200]
和泉「───不死鳥ッッ!!!」
目を凝らさなければ、見えないほどの。
小さき、不死鳥の雛が火群を庇う形で立ちはだかっていた。
火群「───この……カードは…ッ…俺の炎属性モンスターが破壊された場合、手札から…特殊召喚できる…ッ…!!」
《真炎王
しんえんおう
ポニクス/Legendary Fire King Ponix》 †
効果モンスター
星1/炎属性/鳥獣族/攻 500/守 200
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):元々の属性が炎属性となる自分のモンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「炎王」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードが破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
墓地のこのカードを手札に加える。
火群「…更に!!特殊召喚された…ポニクスの効果!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「炎王」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
火群「俺はデッキから……『炎王の孤島』を手札に加える…ッ!!」[手札 1]
和泉「…ッッ…!!ランセアの効果は…ダメージステップには発動できない…!」
火群「そうだ…!まだ終わってない!!終わらせない!!俺も!!みんなも!!」
和泉「けど、関係ない…!!どの道、私の子供達の攻撃を受けて…立っていられるはずがない!!ブリューナク!!不死鳥の雛を貫きなさい!!」
『氷結界の龍 ブリューナク』
[ATK 2300]
───VS───
[DEF 200]
『真炎王 ポニクス』
放たれた氷槍は宣言通りポニクスを貫くが、決死の思いで放ったその一撃は火群に届くまでには至らず、小さき炎により水となり、弾けた。
火群「…!ありがとう…っポニクス…!!」
和泉「…まだ攻撃は残っている…!!グングニール!!」
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
霧で視界を塞がれた僅かの隙に、次の攻撃が襲いかかる。
火群「───」【LP 6500→4000】
今度こそ、火群を守るものは何も無い。
腹部に刺さった氷の槍が、じわじわと赤く染まり───
火群「が…ッ…ごぼ…ッ…!」
今までの闇のゲームとは比較にならない───実体を持った攻撃。より鮮明で、物理的な痛みが火群の脳を痛覚で埋め尽くしてゆく。
痛い。
痛い痛い痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
火群「…あ、あ、ぁ、あ、あ、」
和泉「これで終わりよ!!!トリシューラ!!!」
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
呼びかけに応じ、最後の氷龍がトドメを刺すべく飛翔した。
そして三つの首それぞれが口を開き辺りの冷気を集め始めた。
次の攻撃が来る。
かわせない。当たる。そしたら、多分、死ぬ。死ぬ。死ぬ。
死ぬ?
死ぬのか?
ここで?
こんなところで───?
和泉「もう私に関わらないで───火群くん」
一瞬。
攻撃がまさに放たれようとした、その一瞬だけ。
痛みよりも深く認識した───視覚情報。
火群「───」
目の前の少女───桜庭和泉。
その眼鏡の奥の瞳から、涙がこぼれ落ちていた。
火群「───見つけた」
一歩踏み出す。前に進む。手を伸ばす。
届く。届かせる。例えこの身がどうなろうと───
火群「───」
直後───視界が白銀に包まれる。
放たれた三連砲、それは火群に直撃───否。
火群「───ぁ…?」
それは手前で───弾けたのだ。
和泉「───っ」
青い───水泡によって。
火群「…!!」
しかし衝撃全てを受け切れたわけでは無く、爆風により数メートル吹き飛ばされる形となる。
火群「がっ…ふ…ァ…!!」【LP 4000→1300】
そして起きあがろうとした火群の胸ぐらを、先程水泡を生み出し助けてくれた一人の少女が掴んだ。
雫「───勝手に死のうとしないでください!!!」
涙でくしゃくしゃになった顔で、少女───柏木雫は叫ぶ。
その距離は僅か10センチ。吐息の触れ合う距離。
火群「雫……さん……?」
雫「約束…しましたよね?みんなで、生きて、帰るって。だから……自分がどうなってもいいとか…そんなこと…っ…思わないでください!!」
火群「……」
雫「本当に困った時は…周りを頼ってください…!!」
火群「……っ……いや…でも───」
雫「でもじゃありません!!
…ええ、そうです。そうですとも。そうですよね!!足手纏いだから離れてろ(要約)って言われて承諾したのは私ですよっ!!でも!!カッコつけて出ていってこんなにボロボロになってるんじゃ説得力も何もありゃしないって話ですよ!!」
火群「……あの、雫さん───」
雫「なんですか!?まだ言い訳するつもりで───」
火群「───ありがとう」
遮るかたちで発せられたのは、なんて事はない、シンプルな感謝の言葉。
雫「……っ…!
…分かれば、いいんですよぅ」
雫はふと我に返り、急にこの至近距離に耐えられなくなったのか、プイッと顔を背けると、火群の胸ぐらを掴んでいた手を離し立ち上がった。そして───
雫「───メアリーさんが息を吹き返しました。間に合ったんです…!火群さんは…!」
火群「───!!」
雫「…だから和泉さんの方も、絶対に間に合わせてくださいね」
雫はそう言って、和泉の身体を借りた目の前の少女───ランセアと向き合った。
精霊である『イビリチュア・ネーレイマナス』と共に。
和泉「…そのチカラ……『氷結界』の…!!
…そっか…キミがブリューナクを…。
ボロボロの彼に代わって、次はキミが相手してくれるの?」
雫「いえ、私はあなたと、少し話がしたいだけです。あなたと戦うのは、火群さんの役目ですから」
和泉「……話?」
雫「あなたは先程、和泉さんを助ける術はないと言いました。でも、私はそうは思いません」
和泉「…どゆこと?私が嘘をついたとでも───」
言いかけ、口を紡ぐ。
同時に、対峙する少女───雫の口元が僅かに緩む。
雫「───そう。あなたが言ったんですよ。“桜庭和泉は嘘つきだ”って」
和泉「…!だから、何?
今の主人格は私…ランセアだよ。和泉じゃない。そんな無意味な嘘をつく意味なんて───」
雫「なら、本当の事を言う意味の方が薄いと思います」
和泉「…!」
雫「和泉さんの記憶から私たちの情報を得たあなたには……『どっちに転んでも和泉さんが死ぬ』と聞いた私たちが、絶対に諦めないってわかるはずです…!!私たちを絶望させるつもりなら、和泉さんを死なせた後でバラせばいいじゃないですか!」
和泉「……」
雫「…だからあれは、不器用な和泉さん自身がついた嘘だと、私は思います」
和泉「……ッ…」
雫「……和泉さんが必死に残してくれたヒントだと、私は思うんです」
火群「…雫さん…っ…!」
和泉「そんなの……っ…そんなの希望的観測だよ!!私はランセアだって言ってんじゃん!!それにそうだとしてキミたちに何ができるっていうんだよ!!!
妄想を口にするより!!その手で結果を示してみせろよ!!」
◉エンドフェイズ◉
和泉「このエンドフェイズ時…ッ!!『クリスタル・ガール』の効果処理で、私はデッキから『氷結界の剣士 ゲオルギアス』を手札に───ターンエンド!!」[手札 1]
◉TURN:04◉
和泉「私の…1000年は───そんな妄想に砕かれるほど甘いもんじゃないんだよ!!!!」
叫び、右手を振りかざす。
すると、無数の氷柱が天地より縦横無尽に張り巡らされる。
雫「───!」
火群「…!!」
咄嗟に目線を、負傷したメアリー達の方へ移す。
どうやら戒と栗須が氷柱を破壊して守ってくれているみたいだ。しかし、2人とも消耗が激しく、対処が間に合わない。
───その時だった。
がきんっ!
そんな音と共に、巨大な影。
明日人「おいおいおい!大変な事になってんじゃねーか!大丈夫か!?」
現れたのは、グングニールを倒し、上の階から降りてきた小太りの少年───倉川 明日人(くらかわ 明日人)とその精霊『森羅の守神 アルセイ』。
栗須「おせーんだよ!!バカ!!あと少しで死ぬとこだったぞ!!」
明日人「あ!?オメーだけは勝手に死んでろ!!」
戒「喋ってないで身体を動かせ…!全員死ぬハメになるぞ」
明日人の合流により、神星樹に突入した全員がこの『美の間』に揃ったことになる。
この瞬間をもう少し噛み締めていたいが、それは、和泉を救出し、本当の意味での全員集合を果たすまで取っておこう。そう、胸に誓うのだった。
雫「───向こうは大丈夫です!私も、自分の身は自分で守れます!さあ!火群さん!!」
火群「……!」
情けない。なんて思っちゃダメだ。
そんなこと思ってしまっては助けてくれた人たちに失礼だろう。
火群「…ああ…っ!ありがとう…っ!!雫さん……みんな……!!」
涙が、溢れる。
自分はなんて、幸せ者なんだろう。
これだけ大勢の仲間に囲まれて。沢山の思いを託されて。
火群「───」
ふと、右手に暖かな、感覚。
ニクス「───立てるか?ホムラ」
震える右手を、ニクスの右手が支えていた。
火群「…バカヤロウ…あの時とは、違うんだ」
学校でチアガールと戦った、あの時とは。
火群「───俺のターン」
和泉と2年ぶりに再会し、その身体を乗っ取っていたチアガールとデュエルした時は、初めての闇のゲームに身体が耐えきれず、途中で力尽きてしまった。
◉ドローフェイズ◉
けど、今は、違う。
この手で、助けるんだ。
火群「───ドローッッ!!!」[手札 2]
引き抜いたカードは炎を纏い、軌跡は弧を描いた。
◉スタンバイフェイズ◉
火群「前のターンに破壊されたポニクスの効果!!」
(3)このカードが破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
墓地のこのカードを手札に加える。
火群「手札に舞い戻れ───ポニクス!」[手札 3]
◉メインフェイズ◉
火群「フィールド魔法───『炎王の孤島』を発動!!」
宣言と共に、凍りついていた火山が息を吹き返し、雄叫びのような炎を上げる。
火群「『炎王の孤島』の効果!」
(2):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。
手札から鳥獣族・炎属性モンスター1体を特殊召喚する。
和泉「…手札から特殊召喚する方の効果…!
…別に何が来ようと、ランセアの効果で───」
火群「───いや、それはどうかな」
遮るように言った火群の墓地では、1枚のカードが輝きを放っていた。
和泉「───!?」
火群「墓地の『炎王の結襲』を除外し───効果発動」
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、自分の「炎王」モンスターの召喚・特殊召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
火群「このターン、俺の『炎王』モンスターの召喚・特殊召喚時、相手はカードの効果を発動できない───」
この一手で。
和泉「───!!」
大きく───流れが傾く音がした。
火群「手札より現れろ!!『真炎王 ポニクス』!!」
小さき不死鳥は、飛翔する。
希望を胸に、翼を広げた。
『真炎王 ポニクス』[DEF 200]
火群「特殊召喚されたポニクスの効果!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「炎王」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
火群「俺はデッキから、『炎王炎環』を手札に加え───発動!!」
《炎王炎環
えんおうえんかん
/Circle of the Fire Kings》 †
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの炎属性モンスター1体と
自分の墓地の炎属性モンスター1体を対象として発動できる。
対象の自分フィールドのモンスターを破壊し、対象の墓地のモンスターを特殊召喚する。
火群「場のポニクスを破壊し───墓地より蘇れ!!『炎王神獣 キリン』!!」
『炎王神獣 キリン』[ATK 2400]☆8
火群「更に!!破壊の炎は…連鎖する!!何度でも!!墓地の『聖炎王 ガルドニクス』の効果ぁああ!!!」
(1):このカードが手札・墓地に存在し、
元々の属性が炎属性となる自分のモンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
火群「聖域より来たるは天空の覇者!!炎環より蘇れ───!!『聖炎王 ガルドニクス』!!!」
不死鳥は、何度でも蘇る。
生きる事を、戦う事を諦めない限り、何度でも。
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700]☆8
火群「聖炎王の更なる効果ァァ!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「聖炎王 ガルドニクス」以外の
自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)の獣族・獣戦士族・鳥獣族の炎属性モンスター1体を破壊する。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの攻撃力の半分だけアップする。
火群「デッキの『炎王妃 ウルカニクス』を破壊し…ッその攻撃力の半分───400ポイントを聖炎王の攻撃力に加える!
〝ヴィンクルム・イグニスロード〟!!!」
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700→3100]
火群「もっと……もっと熱くだ!!燃え上がれッッ!!ガルドニクス!!」
火山の噴火の如き炎をその身から解き放ち、氷龍達の放つ冷気を押し返してゆく───
和泉「…っ…!!ふざけ…ないでよ…!!負ける訳ない…!!私が!!私の子供たちが!!こんなところで!!!」
火群「まだだ!!破壊されたウルカニクスの効果!!」
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「炎王神獣 ガルドニクス」1体を守備表示で特殊召喚する。
火群「デッキより現れろ!!勝利へ導く紅蓮の翼!!『炎王神獣 ガルドニクス』!!!」
『炎王神獣 ガルドニクス』[DEF 1700]☆8
火群「行くぜ───姉さん」
ニクス「ああ、何度でも叫び続けよう───あの寝坊娘が起きるまで!」
火群「炎王神獣!!聖炎王!!2体のガルドニクスで───オーバーレイ!!!」
カードの精霊であるニクスと───火群の姉である炎花(ほのか)。
2つの魂が混ざり合い、“永遠”の名を冠する不死鳥へと形を変えてゆく───
火群「───燃え尽きる事なき〝永遠(とわ)の焔〟よ、希望を胸に…ッ三度燃え上がれッッ!!!
現れろ!!ランク8!!!
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』!!!」
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』[ATK 3000]
火群「───『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』の効果…ッ発動!!!」
(1):このカードがX召喚した場合に発動できる。
フィールドの他のモンスターを全て破壊する。
火群「いっけええええ!!!」
金色の炎が、再度フィールドを包み込む。しかし───
和泉「…ッ…忘れたの…!?『氷結界の晶壁』と3体の氷結界モンスターが場にいる限り……ッ…私の氷結界は…EXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を受けない…!!」
火群「わかってるさ!!それでも!!『氷結界』の名前を持ってない──ランセア!!キミにだけは……この炎は届く!!!」
『氷霊山の龍祖 ランセア』
和泉「───!!」
そう、ランセアは、氷結界の名前を持っていない。
晶壁は三龍を護り、火群の場のキリン、そしてランセアのみが永遠の炎に包まれた。
和泉「……!!ふざけ……ないでよ…!!」
炎に身を焼かれながら、ランセアは不満を漏らす。
和泉「…なんで……炎に焼かれてるっていうのに…っ───熱くないんだよ……ッ…!!」
それは、火群たちの“優しさ”への、苛立ち───
火群「デュエルは…楽しくなきゃ。
キミの辛かった1000年間を埋められるとは思わない。それでも、今は、これからは───楽しいデュエルをしよう」
和泉「……!つまんない冗談は…やめて…!これからって何…!?私はこのデュエルに勝たなきゃ…!!どんな手を使ってでも勝たなきゃいけないんだよ!!」
感情を剥き出しにした叫びと共に、永遠の炎によって浄化されたランセアから、白光が漏れ出る。
和泉「これで終わりだよっ!!キミも!!不死鳥も!!!」
そう、相手によって場を離れたランセアの効果。
それは、EXデッキから『氷結界』シンクロモンスターをシンクロ召喚扱いで特殊召喚するというもの。そして『貪欲な壺』により、『氷結界の龍 トリシューラ』もEXデッキへと戻っている───
和泉「『氷霊山の龍祖 ランセア』の効───」
───が、
火群「───破壊された『炎王神獣 キリン』の効果」
和泉「───ッ」
チェーン①『炎王神獣 キリン』
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「炎王神獣 キリン」以外の「炎王」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。
チェーン②『氷霊山の龍祖 ランセア』
(2):S召喚した表側表示のこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。
EXデッキから「氷結界」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
同時に破壊されていたキリンが、チェーン1に割り込んだ。
同時に発動条件を満たした効果においては、ターンプレイヤーからチェーンを組まなければならない。
よってランセアの効果から処理が始まる。
これにより何が起こるかというと───
火群「…これなら…っ、トリシューラが出てきても、シンクロ召喚に成功した“時”の効果は、発動できないだろ…!」
そう。トリシューラの効果は、『シンクロ召喚に成功した“時”に発動“できる”』、『“時”の任意効果』なのだ。
和泉「……ッ…!!」
従って、チェーン2でシンクロ召喚されたトリシューラの効果は───タイミングを逃す。
和泉「…このためにキリンを巻き込んで…!!
……だけど、まだ!!EXデッキより現れよ───『氷結界の虎王 ドゥローレン』!!」
『氷結界の虎王 ドゥローレン』[DEF 1400]☆6
和泉「まだ、決定打には成り得ない!!」
ランセアはドゥローレンの特殊召喚を選択。続けてキリンの効果が適用される。
火群「だったら、俺は!!墓地より『炎王獣ガネーシャ』を特殊召喚し───ドゥローレンを破壊する!!」
墓地より蘇ったガネーシャがドゥローレンをすかさず一刀両断。一連の処理を終え、束の間の静寂が訪れる。
火群「───」【LP 1300】[手札 1]
場:
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』[ATK 3000]
『炎王獣 ガネーシャ』[ATK 1800]
『炎王の孤島』(フィールド魔法)
『炎王の聖域』(永続魔法)
和泉「───」【LP 8000】[手札 1]
場:
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
『氷結界の晶壁』(永続魔法)
和泉「…その1枚の手札で……1枚の力で……何かが変えられるって言うの…?全てが救えるって言うの…?」
火群「変えてみせるさ」
和泉「根拠は?」
火群「1枚じゃ───ひとりじゃ、ないからだ」
和泉「……は?」
火群「魔法発動───『三戦の才』」
《三戦
さんせん
の才
さい
/Triple Tactics Talent》 †
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このターンの自分メインフェイズに相手がモンスターの効果を発動している場合、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分は2枚ドローする。
●相手フィールドのモンスター1体のコントロールをエンドフェイズまで得る。
●相手の手札を確認し、その中から1枚を選んでデッキに戻す。
和泉「…!!」
このメインフェイズ、ランセアの効果が発動している。自分自身が発動の引き金を引いてしまった事に、和泉は顔をしかめた。
火群「俺は今から、選択をしなきゃいけない。
キミの“魂”を無理矢理奪うか、キミの“今”を否定するか、まだ見ぬ“未来”に手を伸ばすか」
選択するのは、当然───
火群「…なんて、初めから決まってる。俺は俺自身の未来を切り開くぜ───デッキから2枚のカードをドロー!!!」[手札:2]
1枚が、2枚に。
ひとりが───ふたりに。
そしてふたりは───
火群「───!」
引き抜いた2枚のカードを見て、火群はニッと笑顔を浮かべ、
火群「力…借りるぜ!!雫さん!!」
そう言って1枚のカードを高く掲げた。
雫「…!はい!」
まだ火群はこのターン、召喚権を使っていない。
火群「───『宣告者の神巫』を召喚!!」
《宣告者の神巫
デクレアラー・ディヴァイナー
/Diviner of the Herald》 †
チューナー・効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 500/守 300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキ・EXデッキから天使族モンスター1体を墓地へ送る。
このカードのレベルはターン終了時まで、そのモンスターのレベル分だけ上がる。
(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。
手札・デッキから「宣告者の神巫」以外のレベル2以下の天使族モンスター1体を特殊召喚する。
『宣告者の神巫』[ATK 500]☆2 チューナー
和泉「───!!」
現れたのは、火群の【炎王】のデッキには何のシナジーも無い、天使族のモンスター。
雫のデッキにも投入されている、儀式召喚とも高相性のモンスターだ。
火群「召喚成功時、効果発動!!」
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキ・EXデッキから天使族モンスター1体を墓地へ送る。
このカードのレベルはターン終了時まで、そのモンスターのレベル分だけ上がる。
火群「…結維さん!!!キミの思いも…絶対届かせる!!」
結維「……っ…!」
鈴華に身体を支えられながら2人の決闘を見守る結維。その視線の先、火群の背後には───巨大な、地球が出現していた。
火群「俺がデッキから墓地へ送るのは───『神秘の代行者 アース』!!『宣告者の神巫』のレベルを2つ上げる!!」
『宣告者の神巫』☆2→☆4
火群「まだだ!!西蓮寺さん!!」
鈴華「ええ!私たちの友情パワー!!見せておやりなさい!!」
火群「───『混沌のヴァルキリア』の効果発動!!」
《混沌こんとんのヴァルキリア/Chaos Valkyria》 †
特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1800/守1050
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地から光属性または闇属性のモンスター1体を除外して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが除外された場合に発動できる。
デッキから光属性または闇属性のモンスター1体を墓地へ送る。
このターン、自分はこの効果で墓地へ送ったカード及びその同名カードの効果を発動できない。
火群「墓地の『神秘の代行者 アース』を除外し、手札から特殊召喚!!」
『混沌のヴァルキリア』[ATK 1800]☆4
和泉「一体…ッ何を───!?」
デッキが変わったのかと錯覚しそうになる展開の変わりように、ランセアは思考が追いつかない。
しかし、その中の和泉の意識は、過剰なまでに反応を示している。
ニクス「みんな集まってくれたぞ。これほどまでのベストタイミング、他に無いだろう───?」
ニクスは、対面の眼鏡の少女から目を離さないまま、ランセアでも、和泉でもない何者かに声をかけた。
そして同時に、盤面では2体の天使が凄まじい輝きを放つ。
友を───救うために。
火群「『混沌のヴァルキリア』『宣告者の神巫』…ッ2体のレベル4モンスターで───オーバーレイ!!!」
やがて2体は光の輪となり、掛け合わされた。
火群「戦い続ける勇者に…天使の微笑みを───ッ!!」
瞬くような輝きに、部屋中が包まれる。
それは、和泉を救いたいという皆の思いが、ひとつになった証───
火群「───エクシーズ召喚!!!来てくれっ!!ランク4!!
───『フェアリー・チア・ガール』!!!」
───現れたのは、小さき妖精。
『フェアリー・チア・ガール』[ATK 1900]★4
チア・ガールの名の通り、両手にボンボンを掲げ、笑顔とエールを振り撒く太陽のような存在だった。
和泉「───」
その姿を見た瞬間、和泉の肩が揺れた。
それもそのはず。なにせ、そのカードは───
和泉「…ぁ、あ、あ、あ、あ」
和泉の本来のデッキの主要カードなのだから。
和泉「あああ、ああ、あああ」
これは───賭けだ
和泉「……なんで、キミが───ッ」
ランセアの意思で、和泉や他の精霊たちをその身体に縛り付けている、のだとしたら。
火群「『フェアリー・チア・ガール」の効果発動!!」
《フェアリー・チア・ガール/Fairy Cheer Girl》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/攻1900/守1500
天使族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
「フェアリー・チア・ガール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
火群「…オーバーレイユニットを1つ使い───」
別の意識に主人格を乗っ取らせ、和泉を、そして他の精霊たちを解放することも、できるのではないか───?
火群「───1枚ドローッッ!!!」[手札:1]
勿論そんな簡単な話ではない。ランセアほどの強い魂を乗っ取り返すなど、並の精霊にできる芸等ではない。
火群「行くぜ───魔法カード発動ッッ!!」
しかし火群は、それができる存在を知っている。
火群「『RUM-バリアンズ・フォース』!!!」
《RUMランクアップマジック-バリアンズ・フォース/Rank-Up-Magic Barian's Force》 †
通常魔法
(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターと同じ種族でランクが1つ高い、
「CNo.」モンスターか「CX」モンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
相手フィールドにX素材が存在する場合、
さらにその内の1つをその特殊召喚したモンスターのX素材とする。
火群「頼む…ッ!!来てくれッ!!!戦い続ける英雄に───歓喜の歌声を届けやがれぇーーーッッッ!!!」
和泉と一番長い時間一緒にいた彼女なら、きっと───
火群「───カオス・エクシーズ・チェンジ!!!」
───きっと、最後のピースを埋めてくれるはずだ。
火群「今こそ現れろ!!ランク5!!!
───『CX ダーク・フェアリー・チア・ガール』!!!」
暗転。
静寂。
そして───
「───リン♪リン♪リーーン♪」
クレイジー・レイジ
《狂気な凶器》───闇口 千愛(やみぐち ちあ)。
戦場に今、堕天使が降り立つ。
To Be Continued…
───桜庭 和泉(さくらば いずみ)。
この少女は、嘘つきだ。
それが、彼女を媒体に復活し、彼女の記憶に触れたランセアから見た和泉の印象だった。
周りにどう思われているか。この発言は周りを不快にさせないか。その行動は誰かを不幸にしないだろうか。彼女の眼鏡の奥の瞳は常に周囲を見渡す。
彼女の中では周囲の人物・環境こそが行動の原理なのだ。
しかし親の愛情を受けずに育った彼女にとっては、それは当たり前の事で。
親元を離れ、大勢の友ができた今でも、心に刻まれた傷が彼女を縛っていた。
自分は何も悪くないというのに。
故に、人前ではニコニコと、愛想を振り撒き自分を押し殺す。
そんな嘘で塗り固められた彼女が、ランセアは不気味で仕方がなかった。
◉◉◉遊戯王 Ph.X◉◉◉
───DRAW:245───
《勇者に、微笑みを》
〜神星樹・内部《美の間》〜
和泉の意識を乗っ取ったランセアと火群の決闘は熾烈を極めていた。
少し離れたところでは、瑞希との決闘で深い傷を負い意識の無いメアリーと、その救護にあたる精霊のレラとピリカ、そして結維、鈴華、雫、戒、栗須の5人も、火群の生み出した“生命の焔”の中で傷を癒しながら決闘の行方を見守るのだった───
決闘は現在2ターン目、火群のエンドフェイズ。
火群【LP 8000】
(モンスター)
なし
(魔法・罠)
『炎王の聖域』(永続魔法)
伏せ:1
手札:0
墓地:神獣ニクス、聖炎王、バロン、ポニクス、ガネーシャ、ブラスター、マグマッチョ、急襲、
除外:孤島、補給部隊、ファイヤーバック
墓地効果待機:神獣ニクス、バロン、ポニクス
和泉(ランセア)【LP 8000】
(モンスター)
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
(魔法・罠)
『氷結界の晶壁』(永続魔法)
伏せ:0
手札:2
墓地:照魔師、鏡魔師x2、霜精、随身、守護陣、浄玻璃、ゲオルギアス、ライホウ、アーケティス、ドラガイト、晴嵐
除外:依巫
盤面だけ見たらランセアの有利な展開。しかし、次のランセアのターン、スタンバイフェイズを迎えた瞬間、この戦況が大きく動く事をランセアは理解していた。
和泉(けど……それでも───)
この局面を完全に覆すには、至らない。
◉TURN:03◉
胸には、確固たる自信。
和泉「私の……ターン!!ドロー!!」[手札 3]
◉スタンバイフェイズ◉
フェイズの移行と同時に、火群の足元から火柱が昇る───
火群「───このスタンバイフェイズ!破壊された炎王の効果が発動する!!」
待機中の効果は───3つ。
1つは、『真炎王 ポニクス』の効果。
(3):このカードが破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
墓地のこのカードを手札に加える。
火群「まずはポニクスの効果!墓地から手札に舞い戻れ!!」[手札 1]
2つ目、『炎王獣 バロン』の効果。
(2):このカードが効果で破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
デッキから「炎王獣 バロン」以外の「炎王」カード1枚を手札に加える。
火群「続いてバロンの効果!デッキから『炎王神獣 キリン』を手札に!!」[手札 2]
最後に、『炎王神獣 ガルドニクス』の効果。
火群「…そして『炎王神獣 ガルドニクス』の効果!!」
(1):このカードが効果で破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
このカードを墓地から特殊召喚する。
火群「墓地より蘇れ───!!ガルドニクスッッ!!!」
大地を割り、不死鳥は炎を纏い蘇る。
揺るがぬ信念と、覚悟を胸に。
『炎王神獣 ガルドニクス』[ATK 2700]
火群「まだだ!ガルドニクスの更なる効果!!」
(2):このカードの(1)の効果で特殊召喚した場合に発動する。
フィールドの他のモンスターを全て破壊する。
火群「自身の効果により蘇ったガルドニクスは……フィールドの他のモンスター全てを破壊する!!〝リバイバル・フレイム〟!!!」
和泉もよく知る、破壊と再生の炎。トリシューラの氷の鎧がその炎に包まれてゆく中、ランセアの中に眠る和泉の意識が、僅かに揺れた。
和泉「───っ」
咄嗟に右腕を押さえる和泉。
火群「───!」
火群はそれを見逃さない。
ガルドニクスの炎を見て、反射的に、かつてその炎に焼かれた腕を押さえたという事は───
和泉「ああァあぁああァッッ!!!」
和泉は痛烈な叫び声を上げる。戦っているのだ。ランセアに意識を乗っ取られながらも、その中の“和泉”は。
戦って、いるのだ。
火群「痛いよな…苦しいよな……!今俺が、助けてやるからな…ッ!!」
直後、爆発。そして───
和泉「───なにも、分かってない」
ぽつり、呟いた。
その声が聞こえた瞬間、爆風が晴れる。
火群「───ッ」
瞬間的に広がった目の前の光景に、思わず目を見開いた。
『氷結界の龍 トリシューラ』[ATK 3300]
眼前には、倒したはずの氷龍。そして───
ニクス「───ッ」
『炎王神獣 ガルドニクス』[ATK 2700→1350]
胴体から下を氷漬けにされた、不死鳥の姿。
和泉「『氷結界の還零龍 トリシューラ』の効果───」
(2):S召喚したこのカードが相手によって破壊された場合に発動できる。
自分のEXデッキ・墓地から「氷結界の龍 トリシューラ」1体を選び、攻撃力を3300にして特殊召喚する。
相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、
さらにそれらのモンスターは、攻撃力が半分になり、効果は無効化される。
和泉「トリシューラは真なる姿を解き放ち、如何なる敵も寒波の前に無力と化す───」
火群「…ッ……」
和泉「……何も、分かってないんだよ。火群くんは」
和泉の口調に変わり、彼女は続ける。
和泉「私の事、本当は何も知らないでしょう?」
この場合の“私”とは、身体の本来の持ち主である和泉の事だろう。
火群「……」
そして火群は、その問いに答える事はできない。
和泉「……私が助けを望んでいないことも」
火群「……」
和泉「私が本音を言ったことなんて、今まで一度も無かったものね」
ニクス「…!!」
火群「───」
そう。
和泉は皆の前では常に自分を偽っていた。
火群「…っ……」
和泉「皆の前では自分を殺し、ニコニコ愛想を振り撒いて、優しい人間を演じ続ける。
それが───桜庭和泉という嘘つきだ」
しかし───
火群「…そんな事は、わかってんだよ」
和泉「───」
火群「それがどうしたって話だよ」
そう。関係、ない。
火群「…分からないから知りたいんだ!!お節介かもしれないけど…っ…そのお前のお節介に…俺は救われた!!」
嘘だろうと、偽りだろうと。
火群「迷惑だって!?俺だって迷惑だったよ!!それでもお前は踏み込んできた!!」
和泉が与えた分。
火群「何度拒絶したって…ッ人と関わる様にこの手を引っ張ってくれたじゃないか!!!」
与えられた側の心には、残るものがある。
火群「だから俺は!!!!お前がなんと言おうが───絶対に連れ出してやる!!!」
それが───愛。
和泉「───ッ」
ランセアには、理解ができない。
和泉「………っ…」
───否。
それは、1000年もの時を経て、忘れてしまっていた感情だった。
◉メインフェイズ◉
和泉「黙って…よ…!!いくら戯言並べても!!このデュエルの勝敗で決するのは!!『和泉の身体の死』か『和泉の心の死』!!キミ達にとって最悪の結末からは逃れられない!!
───魔法カード『氷結界の紋章』を発動!!」
《氷結界ひょうけっかいの紋章もんしょう/Medallion of the Ice Barrier》 †
通常魔法
(1):デッキから「氷結界」モンスター1体を手札に加える。
和泉「その効果でデッキから『氷結界の虎将 ウェイン』を手札に加え、効果発動!」
《氷結界ひょうけっかいの虎将こしょう ウェイン/General Wayne of the Ice Barrier》 †
効果モンスター
星5/水属性/戦士族/攻2100/守 400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドにモンスターが存在し、
自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「氷結界」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドから相手の墓地へ送られる魔法・罠カードは墓地へは行かず除外される。
和泉「来てっ!ウェイン!!」
『氷結界の虎将 ウェイン』[ATK 2100]
和泉「更に特殊召喚されたウェインの効果でデッキから2枚目の『氷結界の紋章』を手札に加え───発動!」
(1):デッキから「氷結界」モンスター1体を手札に加える。
和泉「私がデッキから手札に加えるのは───『氷結界の剣士 ゲオルギアス』」
永続効果により、墓地で発動するモンスター効果を封殺するゲオルギアスが見えた事で、一気に緊張感が高まる。
火群「…ッ…!」
場に出てからでは何もかも手遅れになる。
それ程の威圧感に気圧され、火群は手札のカードに指をかけた。
火群「…ッここしかない!!手札の『炎王神獣 キリン』の効果発動ッ!!」
《炎王神獣えんおうしんじゅう キリン/Fire King High Avatar Kirin》 †
効果モンスター(準制限カード)
星8/炎属性/獣族/攻2400/守 200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在する場合、自分・相手のメインフェイズに発動できる。
このカード以外の自分の手札・フィールド(表側表示)の炎属性モンスター1体を破壊し、このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「炎王神獣 キリン」以外の「炎王」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。
火群「場のガルドニクスを破壊し───手札より現れろ!!キリン!!」
『炎王神獣 キリン』[ATK 2400]☆8
和泉「…!」
火群「まだだ!俺の炎属性モンスターが破壊された事で、墓地の『聖炎王 ガルドニクス』『マグマッチョ・ドラゴン』の効果!!」
チェーン②『マグマッチョ・ドラゴン』
自身を墓地から特殊召喚し、1枚ドロー。
チェーン①『聖炎王 ガルドニクス』
自身を墓地から特殊召喚。
火群「『マグマッチョ・ドラゴン』を墓地から特殊召喚し───1枚ドロー!!」[手札 2]
『マグマッチョ・ドラゴン』[ATK 2400]☆8
火群「そして墓地より蘇れ!!!『聖炎王 ガルドニクス』ッ!!」
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700]☆8
火群「それだけじゃない!特殊召喚された聖炎王の効果!!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「聖炎王 ガルドニクス」以外の
自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)の獣族・獣戦士族・鳥獣族の炎属性モンスター1体を破壊する。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの攻撃力の半分だけアップする。
火群「俺はデッキから───2枚目の『炎王神獣 キリン』を破壊し、聖炎王の攻撃力を1200ポイント上昇させる!!
〝ヴィンクルム・イグニスロード〟!!」
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700→3900]
破壊の連鎖は、まだ続く。
火群「今度は通させてもらうぜ!!破壊されたキリンの効果!!!」
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「炎王神獣 キリン」以外の「炎王」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。
火群「『炎王獣 ガネーシャ』を墓地から特殊召喚!!更に───『氷結界の晶壁』を破壊する!!」
墓地から蘇ったガネーシャが晶壁を両断。破壊する。そして晶域を失った事で、場の氷結界を守っていた『EXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を受けない』耐性も失われた。
和泉「…ッ…手札のゲオルギアスの効果!!他の氷結界が場にいる時、このカードを手札から───」
ランセアはすかさずゲオルギアスを展開しようとするが───火群の場にて紫炎が揺らめく。
火群「───この瞬間!ガネーシャの効果発動!!」
(1):このカードがモンスターゾーンに存在し、モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし、このカード以外の自分の手札・フィールド(表側表示)の炎属性モンスター1体を破壊する。
火群「その効果の発動を無効にし…ッ俺の場の『マグマッチョ・ドラゴン』を破壊する!!」
和泉「…っ…!」
火群「…自身の効果で特殊召喚された『マグマッチョ・ドラゴン』は…、フィールドを離れた場合、除外される───」
和泉「……なら…っ…!!『氷結界の虎将 ウェイン』をリリースし───『氷結界の剣士 ゲオルギアス』をアドバンス召喚!!!」
『氷結界の剣士 ゲオルギアス』[ATK 2000]☆6 チューナー
火群「…!」
かなり強引に召喚権を切ってきた。
それだけ追い詰められたという事だろう、息遣いにも焦りが見える。
和泉「ゲオルギアスの効果で、墓地から『氷結界の鏡魔師』を特殊召喚!!」
『氷結界の鏡魔師』[DEF 400]☆2 チューナー
和泉「…まだ!!墓地の『氷結界の随身』の効果、発動っ!!」
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル3以上の水属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを2つ下げ、このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
和泉「ゲオルギアスのレベルを2つ下げ、特殊召喚!!」
『氷結界の随身』[DEF 300]☆2
『氷結界の剣士 ゲオルギアス』☆6→4
和泉「レベル4となった『氷結界の剣士 ゲオルギアス』に…っレベル2の『氷結界の随身』をチューニング!!」
◉◉◉☆4+☆2=☆6◉◉◉
和泉「───シンクロ召喚っ!!!レベル6!!『氷結界の龍 ブリューナク』!!!」
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
姿を現した、2体目の氷龍。
トリシューラとはまた違う、異様な圧を放つ龍の出現により、止んでいた吹雪が再び降り始めた。
火群「…ッ…!」
雫「…!あの龍は…っ!!」
この『美の間』に来る前に雫が戦った精霊こそ、目の前の氷龍───ブリューナク。
雫「───火群さんッッ!!」
雫はすかさず火群に呼びかける。
ブリューナクの恐るべき効果───手札を任意の数捨てる事で、その枚数分、場のカードを手札に戻す効果を知っているからだ。
そして現在のランセアの手札は、2枚。
火群「!!」
一方の火群は雫の呼びかけ一つで身の危険を察知し、右手を振り払う。
そして聖域の封印を解き放った。
火群「この…瞬間!!『炎王の聖域』の効果!!発動ッッ!!!」
《炎王えんおうの聖域せいいき/Fire King Sanctuary》 †
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「炎王の孤島」1枚を自分のフィールドゾーンに表側表示で置く事ができる。
(2):1ターンに1度、自分のフィールドゾーンのカードが効果で破壊される場合、
代わりに自分の手札・フィールド(表側表示)の炎属性モンスター1体を破壊できる。
(3):1ターンに1度、相手がモンスターを特殊召喚した場合に発動できる。
自分フィールドの「炎王」モンスターのみを素材として炎属性Xモンスター1体のX召喚を行う。
和泉「───!!3つ目の……効果───ッ!?」
火群「相手の特殊召喚に反応して…聖域の本当の力が解放される!!」
和泉「…まさか、そんな事が……ッ」
火群「『聖炎王 ガルドニクス』と…ッ『炎王神獣 キリン』の2体で───オーバーレイッ!!!」
2つの炎が掛け合わさり、純度を増してゆく───
火群「エクシーズ召喚!!!再びこの地に舞い降り、希望の炎よ永遠に輝け!!!」
───眩き、金色へと。
火群「現れろ…ッッランク8───『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』!!!」
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』[ATK 3000]
不死鳥が翼を広げると、金色の炎が『美の間』全体を眩く照らす。
吹雪は一瞬にして止み、霧散した雪が一瞬にして宙に消えた。
火群「燃えろ!!!ガルドニクス!!!和泉の心を凍らせてる氷を…ッッ…溶かしてくれッッ!!!」
氷結界を守っていた晶壁はもう無い。無防備な状態の氷龍達に金色の炎が迫る。
火群「炎王神の効果!!発動ッッ!!!」
(1):このカードがX召喚した場合に発動できる。
フィールドの他のモンスターを全て破壊する。
火群「フィールドの他のモンスターを───全て破壊する!!!〝インフィニス・フラムバニッシュ〟!!!」
押し寄せた炎の波に、氷結界のモンスター達はなす術もなく飲まれてゆく。
和泉「───ッ」
しかし、この炎による破壊は、一方的な殺戮では無い。
邪心のみを焼き払い、次の世代への転生を促す、輪廻転生の炎───
場→破壊
『氷結界の龍 トリシューラ』
『氷結界の龍 ブリューナク』
『氷結界の鏡魔師』
『炎王獣 ガネーシャ』
和泉「………」
火群「……はは、は…。どうだ…?びっくりしただろ」
和泉「……そうだね。大人しく“この子”の声を聞いてれば良かった」
火群「…確かに“和泉なら”、初めて見るカードにはこれでもかってくらい警戒するだろうな」
和泉「……でも、今戦ってるのは私。ランセアだ。このデュエル、誰にも邪魔はさせない。私自身の力で勝たなきゃ、意味がないんだ」
それは紛れもなく、彼女“ランセア”から漏れ出た本音───
火群「………1000年ぶり…なんだもんな」
和泉「───」
そう。
どんな形であれ、ランセアがデュエルをするのは、1000年ぶりなのだ。
和泉「…“この子”がどうとか、私にはもう関係ない」
そして───
和泉「純粋に1人の決闘者として、私はキミを倒して上に行く」
彼女の決闘者としての血が、目の前の強敵に騒ぎ出した。
火群「───!」
緊迫した状況でありながら、火群の口元が僅かに緩む。
彼もまた、1人の決闘者なのだ。
火群「───」
和泉「───」
やがて静かな風が吹き抜ける。
そして直後、両者の墓地が同時に光を放った。
和泉「墓地へ送られた鏡魔師の効果!!」
火群「破壊されたガネーシャの効果!!」
チェーン①『氷結界の鏡魔師』
デッキ・除外から同名以外の『氷結界』カード1枚を手札に加える。
チェーン②『炎王獣 ガネーシャ』
墓地から炎属性の獣・獣戦士・鳥獣1体を効果無効で特殊召喚。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊。
火群「蘇れ!!『炎王獣 バロン』!!」[ATK 1800]☆4
続けて、鏡魔師の処理。
和泉「…デッキから『氷結界の晶壁』を手札に!そして発動!!」
《氷結界ひょうけっかいの晶壁しょうへき/Freezing Chains of the Ice Barrier》 †
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時に、自分の墓地のレベル4以下の「氷結界」モンスター1体を対象にできる。
その場合、そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在し、自分フィールドに「氷結界」モンスターが3体以上存在する限り、
自分フィールドの「氷結界」モンスターはEXデッキから特殊召喚された相手モンスターが発動した効果を受けない。
和泉「墓地より来たれ、『氷結界の照魔師』!!」[ATK 1700]☆4
《氷結界ひょうけっかいの照魔師しょうまし/Revealer of the Ice Barrier》 †
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1700/守1000
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、相手はアドバンス召喚できない。
(2):手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「氷結界」チューナー1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
(3):自分が「氷結界」モンスターの効果を発動するために、手札を墓地へ送る場合または捨てる場合、
そのカード1枚の代わりに墓地のこのカードを除外できる。
和泉「照魔師の効果!!手札の『クリスタル・ガール』を捨て───デッキより来たれ、『氷結界の鏡魔師』!!」[DEF 400]
《氷結界ひょうけっかいの鏡魔師きょうまし》 †
チューナー・効果モンスター
星2/水属性/水族/攻1000/守 400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの他の効果モンスター1体をリリースして発動できる。
自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)を3体まで特殊召喚し、
その数だけこのカードのレベルを上げる。
このターン、自分は水属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
「氷結界の鏡魔師」以外の自分のデッキ・除外状態の「氷結界」カード1枚を手札に加える。
和泉「続けて鏡魔師の効果!照魔師をリリースし、『氷結界トークン』3体を特殊召喚!!」
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
和泉「そして特殊召喚したトークンの数だけ、鏡魔師のレベルは上昇───」
『氷結界の鏡魔師』☆2→☆5 チューナー
火群「……!」
怒涛の展開を見せるランセアに、離れたところで見守る戒は、
戒「……ッ…奴のデッキは……一体どうなっている…ッ…?」
思わず言葉を漏らす。
それもそのはず、あれだけ想定外の事態に見舞われながらも尚、展開を伸ばし続けるランセアのデッキパワーは、今の自分達では到底辿り着けない領域だと言わざるを得ない。
戒「…いや、この場合は、寧ろ───」
あれほどのデッキを前に善戦している火群の方がおかしいと言うべきだろうか。
戒「……ッ」
口にしかけた言葉を飲み込み、唇を噛む。
戒「……クソ…ッ…」
一体、どこで差がついた?
鈴華「……っ…」
この場の誰とも違う視点で2人のデュエルを見ながら拳を固く握る戒の背中を、斜め後ろの鈴華は静かに見守るのだった。
ランセア「───」
そして火群と対峙するランセアは、シンクロ召喚を行うと思いきや、ここで大きく試合を動かす一手に打って出た。
和泉「魔法カード…発動…!!
───『貪欲な壺』」
《貪欲どんよくな壺つぼ/Pot of Avarice》 †
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分は2枚ドローする。
火群「…!!」
和泉「墓地のモンスター5体をデッキに戻し───」
墓地→デッキ
『氷霊山の龍祖 ランセア』
『氷結界の龍 トリシューラ』
『氷結界の還零龍 トリシューラ』
『氷結界の浄玻璃』
『氷結界の守護陣』
和泉「───2枚ドロー!!!」
ダメ押しの、一手。
単純に手札が増えただけでなく、エクストラデッキが回復した事の恩恵が、この局面においては余りにも大きい。
ランセア「───」
ランセアは引いた2枚のカードを横目で確認すると、
和泉「魔法発動───『氷結界に至る晴嵐』」
《氷結界ひょうけっかいに至いたる晴嵐せいらん/Winds Over the Ice Barrier》 †
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「氷結界」モンスターを任意の数だけリリースして発動できる。
リリースした数だけ、デッキからレベル4以下の「氷結界」モンスターを特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外し、
自分の墓地・除外状態の「氷結界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
和泉「私は3体の『氷結界トークン』をリリースし───デッキから3体の氷結界を特殊召喚する!!」
『氷結界の浄玻璃』[ATK 1800]☆4
『氷結界の伝道師』[ATK 1000]☆2
『氷結界の守護陣』[DEF 1600]☆3 チューナー
火群「…ッ!!」
間髪入れずに打ってきた1枚は、『氷結界に至る晴嵐』。場のモンスターの数こそ変わらないが、その“純度”は高まった。
和泉「続けて前のターンに墓地へ送られていたもう1枚の『氷結界へ至る晴嵐』を除外し───効果発動!!」
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外し、
自分の墓地・除外状態の「氷結界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
和泉「除外されている『氷結界の依巫』を手札に加え───自身の効果により特殊召喚!」[ATK 1000]
《氷結界ひょうけっかいの依巫よりまし/Speaker for the Ice Barriers》 †
効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1000/守1800
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、
相手フィールドの守備表示モンスターは表示形式を変更できない。
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、
墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
和泉「行くよ───レベル4の『氷結界の依巫』に、レベル3の氷結界の守護陣をチューニング!!」
◉◉◉☆4+☆3=☆7◉◉◉
和泉「───シンクロ召喚!!来て!『氷結界の龍 グングニール』!!!」
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]☆7
現れたるは、3匹目の『氷結界の龍』。
ところどころ赤みがかったその身体は、ランセアにも見受けられた特徴だ。
トリシューラ、ブリューナク、グングニール。おそらくはこの3体が、ランセアが産み出したとされる3体の子供なのだろう。
和泉「グングニールの効果発動!!」
《氷結界ひょうけっかいの龍りゅう グングニール/Gungnir, Dragon of the Ice Barrier》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/水属性/ドラゴン族/攻2500/守1700
チューナー+チューナー以外の水属性モンスター1体以上
(1):1ターンに1度、手札を2枚まで墓地へ捨て、
捨てた数だけ相手フィールドのカードを対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
和泉「手札の罠カード『氷結界』を捨て───あなたの場の伏せカードを破壊する!!」
和泉[手札1→0]
グングニールの名にふさわしき鋭き氷槍が火群の場の伏せカードへと迫る。しかし───
火群「…ッ…この瞬間!!トラップ発動!!『炎王の結襲』!!!」
《炎王えんおうの結襲けっしゅう/Echelon of the Fire Kings》 †
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・デッキ・墓地からそれぞれ1体ずつ、
獣族・獣戦士族・鳥獣族の炎属性モンスターを特殊召喚する(同じ種族は1体まで)。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、自分の「炎王」モンスターの召喚・特殊召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
火群「手札・デッキ・墓地より現れろッ!!俺のモンスター達───!!」
手札
『炎王獣 ハヌマーン』[ATK 1800]☆4*効果無効
墓地
『炎王神獣 キリン』[ATK 2400]☆8*効果無効
デッキ
『炎王妃 ウルカニクス』[DEF 2000]☆4*効果無効
不発となったグングニールの槍は地に突き刺さるが、
和泉「…っ…!その程度の壁───貫いてみせる!!」
グングニールの効果は、言わば伏せカードをチェックする為の一手。これでランセアは心置きなく攻めの展開ができる。
和泉「『氷結界の伝道師』の効果!!」
(2):このカードをリリースし、「氷結界の伝道師」以外の自分の墓地の「氷結界」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
和泉「このカードをリリースし───墓地より蘇れ!!『氷結界の龍 ブリューナク』!!!」
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]☆6
火群「…っ!!」
不意に蘇ったブリューナクの登場に火群は思わず息を飲む。今度は止める術がない。しかし、ここまでの展開で既にランセアの手札は───
和泉[手札 0]
───が、
和泉「───ブリューナクの効果!!」
《氷結界ひょうけっかいの龍りゅう ブリューナク/Brionac, Dragon of the Ice Barrier》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/水属性/海竜族/攻2300/守1400
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札を任意の枚数墓地へ捨て、捨てた数だけ相手フィールドのカードを対象として発動できる。
そのカードを手札に戻す。
火群「…!?もうコストとなる手札は残ってないはず───いや、違う!!」
言いかけ、すぐに気づく。和泉の手が墓地へ伸びていることに。
和泉「───そう!手札コストの代わりに、墓地の『氷結界の照魔師』を除外し……」
(3):自分が「氷結界」モンスターの効果を発動するために、手札を墓地へ送る場合または捨てる場合、
そのカード1枚の代わりに墓地のこのカードを除外できる。
和泉「『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』を…EXデッキへ!!」
グングニールに引き続きブリューナクの氷槍が火群の元へ襲いかかる。
ニクス「…チィィ!!」
それを庇う形で立ち塞がったニクスは氷槍を肩に受け、同時に吹き荒れる猛烈な吹雪によってEXデッキへと吹き飛ばされてしまう。
和泉「希望は何一つ残さない…!『氷結界の浄玻璃』の効果!!」
《氷結界ひょうけっかいの浄玻璃じょうはり/Judge of the Ice Barrier》 †
効果モンスター
星4/水属性/戦士族/攻1800/守 900
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、
相手がLPを払ってカードの効果を発動する度に相手は500LPを失う。
(2):自分の墓地の「氷結界」モンスター及び相手の墓地のカードをそれぞれ2枚まで対象として発動できる。
そのカードをデッキに戻す。
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、
墓地のこのカードを除外し、フィールドの攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示にする。
和泉「キミの墓地の『焔征竜-ブラスター』、そして───『炎王神獣 ガルドニクス』をデッキへ戻す」
火群「───!」
墓地→デッキ
『炎王神獣 ガルドニクス』
『焔征竜-ブラスター』
無警戒な箇所からの───痛恨の一打。
墓地にて効果待機していたガルドニクスだけでなく、墓地から特殊召喚する効果も持つブラスターまでもがデッキに戻され、目を見開いた火群にランセアは、
和泉「『氷結界の晶壁』が防げるのはEXデッキから特殊召喚したモンスターの効果のみ……。どれだけ盤面を広げられても、墓地でガルドニクスさえ待機してれば勝てる……そう思ってたんじゃない?」
煽る様に、問う。
火群「……」
火群は答えない。しかし、その表情は───
和泉「…ッ…何…?さっきから、何なの……ッその顔は───っ」
───その表情は、笑っていた。
火群「つまり、さ」
墓地のガルドニクスをわざわざデッキに戻したということは。
火群「…次のターンがあるってことだろ?」
その目は、これだけ追い詰められながらも、まだ諦めていない。
火群「このターンじゃ決めきれないから、次のターンの反撃の目を潰した……そうだろ?」
このターンを生き残れるなら、何だっていい。
死ななきゃ───勝ちだ。
和泉「───ッ…!バカなこと言わないで。私が不死鳥をデッキに戻したのは、キミに完璧なる敗北を与える為…!!この和泉の身体を、完全に諦めてもらう為…!!キミに次のターンは訪れない!!」
叫び、再び墓地へと手を伸ばす。
和泉「墓地の『氷結界の依巫』、『クリスタルガール』の効果!!」
《氷結界の依巫》墓地→除外
(3):自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合、
墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。
《クリスタル・ガール》
(2):このカードが墓地に存在し、
自分フィールドにレベル5以上の水属性モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
和泉「『氷結界トークン』、『クリスタル・ガール』を特殊召喚!」
『氷結界トークン』[DEF 0]☆1
『クリスタル・ガール』[DEF 100]☆1
和泉「特殊召喚された『クリスタル・ガール』の効果!!このターンのエンドフェイズに、私はデッキからレベル5以上の水属性モンスターを手札に加える!」
手札尽きても尚、展開は伸び続ける。
和泉「…“何も犠牲にしない”…“全部助ける”…だっけ。私だってそのつもりだよ!!」
前のターン、墓地へと捨てたカードを利用しそう言って見せた火群への、意趣返し。
それに呼応する様に、ランセアの場のモンスターも輝きを放った。
和泉「…レベル1の『クリスタル・ガール』に、レベル5となった『氷結界の鏡魔師』をチューニング!!」
◉◉◉☆1+☆5=☆6◉◉◉
和泉「シンクロ召喚!!来て!!『瑚之龍』!!!」
《瑚之龍コーラル・ドラゴン/Coral Dragon》 †
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星6/水属性/ドラゴン族/攻2400/守 500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、手札を1枚捨て、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):S召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
『瑚之龍(コーラル・ドラゴン)』[ATK 2400]☆6 チューナー
火群「…シンクロモンスターの……チューナー…!」
和泉「私はレベル1の『氷結界トークン』と、レベル4の『氷結界の浄玻璃』に……っ…『レベル6の『瑚之龍』をチューニング!!」
◉◉◉☆1+☆4+☆6=☆11◉◉◉
レベルの合計は───11。激しい冷気が再び辺りを包み込む。
和泉「───シンクロ…召喚っ!!!来て!『氷結界の還零龍 トリシューラ』!!!」
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]☆11
火群「───ッ」
今ここに、3体の氷龍が揃った。
『氷結界の龍 ブリューナク』、『氷結界の龍 グングニール』、『氷結界の還零龍 トリシューラ』。
それらは各々違った圧を放ち、その場に静かに佇んでいる。
こうして立ち並ぶと、どこか美しさを感じてしまうほどの光景だが、そんなことは言ってられない。
火群「……っ…」
身体が───震える。
3体が放つ冷気による極寒のせいか───それとも恐怖か。それはわからない。
ただひとつ分かっているのは、『キミに次のターンは訪れない』と言ったランセアの宣言は、ハッタリなどではないということだけだ。
和泉「───還零龍の効果」
(1):このカードがS召喚した時に発動できる。
相手フィールドのカードを3枚まで選んで除外する。
和泉「フィールドのカード3枚を除外する」
───宣言、刹那。
火群「───ぁ」
火群の盤面が、凍りつく───
場→除外
『炎王獣 ハヌマーン』
『炎王神獣 キリン』
『炎王妃 ウルカニクス』
炎王の結襲で呼び出したモンスター全てが一撃で除外され、これで火群の場に残ったカードは、攻撃表示の『炎王獣 バロン』と、永続魔法『炎王の聖域』のみとなった。
火群「……ッ…」
これだけなら、まだいい。
問題は、これだけの物量を押し付けながらまだ尚、ランセアの墓地が僅かに光を放っているところにある。
和泉「同時に発動していたチェーン1の瑚之龍の効果───」
(2):S召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
和泉「私はカードを1枚、ドローする」[手札 1]
墓地の光は───まだ消えていない。
和泉「───墓地の『氷結界』の効果」
《氷結界ひょうけっかい/Ice Barrier》 †
通常罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
その相手モンスターは、攻撃力が0になり、表示形式を変更できず、効果は無効化される。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキからレベル5以上の水属性モンスター1体を墓地へ送る。
その後、自分の墓地から水属性モンスター1体を選んで手札に加える事ができる。
この効果の発動後、次の自分ターンの終了時まで自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
和泉「このカードを墓地から除外し、効果発動!!
……ッ私はデッキから───『氷水帝エジル・ラーン』を墓地へ送り…!!墓地の『氷水帝エジルラーン』をそのまま手札へと加える!!」[手札 2]
息を荒げながら手札へと加えたのは、氷結界の名前すら持たぬ、未知のカード。
初めて見るカードでありながら、そのカードの秘めた禍々しい“何か”を感じ、火群は眉を寄せる。
『氷結界』の名前は持たずとも、このカードが“切り札(ラストカード)”である事は間違いない。
和泉「『氷水帝エジル・ラーン』の効果───発動」
《氷水帝ヒスイテイエジル・ラーン/Icejade Ran Aegirine》 †
チューナー・効果モンスター
星7/水属性/水族/攻1500/守2500
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札からこのカード以外の、「氷水」カード1枚または水属性モンスター1体を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、自分フィールドに「氷水トークン」(水族・水・星3・攻/守0)1体を特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したトークンが存在する限り、自分は水属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):このカードは装備カードを装備している限り、カード名を「氷水底イニオン・クレイドル」として扱う。
和泉「手札から『氷結界の虎将 ガンダーラ』を捨て、手札からこのカードと……『氷水トークン』を特殊召喚…!!」
『氷水帝エジル・ラーン』[ATK 1500]☆7 チューナー
『氷水トークン』[DEF 0]☆3
火群「…!!」
その効果の意味を理解するのに、時間はかからなかった。
火群「……なるほど、な」
単純明快。簡単な話だ。
和泉「レベル3の『氷水トークン』に、レベル7の『氷水帝エジル・ラーン』をチューニング…っ!!!」
◉◉◉☆3+☆7=☆10◉◉◉
召喚権を使わずに。
水属性レベル10のシンクロ召喚を行う。
和泉「全ての龍の祖よ───大いなる原初の力にて万物を凍てつかせ……ッ、この還零の地に安寧を与えたまえ───シンクロ召喚!!」
あれは───そういう効果だ。
和泉「再び氷臨せよ…っっ…レベル10───『氷霊山の龍祖 ランセア』!!!」
『氷霊山の龍祖 ランセア』[ATK 3300]☆10
《氷霊山ひょうれいざんの龍祖りゅうそ ランセア/Lancea, Ancestral Dragon of the Ice Mountain》 †
シンクロ・効果モンスター
星10/水属性/ドラゴン族/攻3300/守2700
水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(1)の効果は1ターンに2度まで使用できる。
(1):相手がモンスターを特殊召喚した場合に発動できる(同一チェーン上では1度まで)。
自分の手札・デッキ・EXデッキ・墓地から「氷結界」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を守備表示にできる。
(2):S召喚した表側表示のこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。
EXデッキから「氷結界」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
再度現れた───龍祖。
熱気は完全に押し返され、火群の身体も少しずつ凍り始めていた。
和泉「……これで───終わらせる」
ランセアの場には、4体の氷龍。
『氷霊山の龍祖 ランセア』[ATK 3300]
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
火群「………ッ…」
対する火群の場には、
『炎王獣 バロン』[ATK 1800]
攻撃表示のバロンのみ。
和泉「───バトルフェイズ!!」
◉バトルフェイズ◉
和泉「『氷霊山の龍祖 ランセア』で、『炎王獣 バロン』を攻撃!!
───〝リ・アブソリュート・プライム〟」
『氷霊山の龍祖 ランセア』
[ATK 3300]
───VS
[ATK 1800]
『炎王獣 バロン』
己の魂を乗せた一撃。それは辺りの冷気を圧縮し、目の前の敵へと放たれた。
火群「…ッ!!」
下級モンスターであるバロンの炎では僅かに勢いを殺すのが精一杯で、圧縮された冷気がほぼ直撃に近いレベルで火群を襲った。
火群「か…は…ッ…!」【LP 8000→6500】
休む暇など無い。すぐに、次が来る。構えろ。構えろ。構え───
火群「───」
和泉「いきなさい、私の可愛い可愛い子供達───」
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
ランセアの傍に並び立つ子供達。
その総攻撃力は───7500。
この全ての攻撃が通れば、ランセアの勝利となる。
和泉「ブリューナク!!市瀬火群を攻撃して!!!」
攻撃の宣言。氷槍が勢いよく放たれる。
火群「───ッ」
その進撃を阻むものは無く───
和泉「───!」
───否。
和泉「……いい加減に…してよ…!!
『真炎王 ポニクス』[DEF 200]
和泉「───不死鳥ッッ!!!」
目を凝らさなければ、見えないほどの。
小さき、不死鳥の雛が火群を庇う形で立ちはだかっていた。
火群「───この……カードは…ッ…俺の炎属性モンスターが破壊された場合、手札から…特殊召喚できる…ッ…!!」
《真炎王
しんえんおう
ポニクス/Legendary Fire King Ponix》 †
効果モンスター
星1/炎属性/鳥獣族/攻 500/守 200
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):元々の属性が炎属性となる自分のモンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「炎王」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードが破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
墓地のこのカードを手札に加える。
火群「…更に!!特殊召喚された…ポニクスの効果!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「炎王」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
火群「俺はデッキから……『炎王の孤島』を手札に加える…ッ!!」[手札 1]
和泉「…ッッ…!!ランセアの効果は…ダメージステップには発動できない…!」
火群「そうだ…!まだ終わってない!!終わらせない!!俺も!!みんなも!!」
和泉「けど、関係ない…!!どの道、私の子供達の攻撃を受けて…立っていられるはずがない!!ブリューナク!!不死鳥の雛を貫きなさい!!」
『氷結界の龍 ブリューナク』
[ATK 2300]
───VS───
[DEF 200]
『真炎王 ポニクス』
放たれた氷槍は宣言通りポニクスを貫くが、決死の思いで放ったその一撃は火群に届くまでには至らず、小さき炎により水となり、弾けた。
火群「…!ありがとう…っポニクス…!!」
和泉「…まだ攻撃は残っている…!!グングニール!!」
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
霧で視界を塞がれた僅かの隙に、次の攻撃が襲いかかる。
火群「───」【LP 6500→4000】
今度こそ、火群を守るものは何も無い。
腹部に刺さった氷の槍が、じわじわと赤く染まり───
火群「が…ッ…ごぼ…ッ…!」
今までの闇のゲームとは比較にならない───実体を持った攻撃。より鮮明で、物理的な痛みが火群の脳を痛覚で埋め尽くしてゆく。
痛い。
痛い痛い痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
火群「…あ、あ、ぁ、あ、あ、」
和泉「これで終わりよ!!!トリシューラ!!!」
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
呼びかけに応じ、最後の氷龍がトドメを刺すべく飛翔した。
そして三つの首それぞれが口を開き辺りの冷気を集め始めた。
次の攻撃が来る。
かわせない。当たる。そしたら、多分、死ぬ。死ぬ。死ぬ。
死ぬ?
死ぬのか?
ここで?
こんなところで───?
和泉「もう私に関わらないで───火群くん」
一瞬。
攻撃がまさに放たれようとした、その一瞬だけ。
痛みよりも深く認識した───視覚情報。
火群「───」
目の前の少女───桜庭和泉。
その眼鏡の奥の瞳から、涙がこぼれ落ちていた。
火群「───見つけた」
一歩踏み出す。前に進む。手を伸ばす。
届く。届かせる。例えこの身がどうなろうと───
火群「───」
直後───視界が白銀に包まれる。
放たれた三連砲、それは火群に直撃───否。
火群「───ぁ…?」
それは手前で───弾けたのだ。
和泉「───っ」
青い───水泡によって。
火群「…!!」
しかし衝撃全てを受け切れたわけでは無く、爆風により数メートル吹き飛ばされる形となる。
火群「がっ…ふ…ァ…!!」【LP 4000→1300】
そして起きあがろうとした火群の胸ぐらを、先程水泡を生み出し助けてくれた一人の少女が掴んだ。
雫「───勝手に死のうとしないでください!!!」
涙でくしゃくしゃになった顔で、少女───柏木雫は叫ぶ。
その距離は僅か10センチ。吐息の触れ合う距離。
火群「雫……さん……?」
雫「約束…しましたよね?みんなで、生きて、帰るって。だから……自分がどうなってもいいとか…そんなこと…っ…思わないでください!!」
火群「……」
雫「本当に困った時は…周りを頼ってください…!!」
火群「……っ……いや…でも───」
雫「でもじゃありません!!
…ええ、そうです。そうですとも。そうですよね!!足手纏いだから離れてろ(要約)って言われて承諾したのは私ですよっ!!でも!!カッコつけて出ていってこんなにボロボロになってるんじゃ説得力も何もありゃしないって話ですよ!!」
火群「……あの、雫さん───」
雫「なんですか!?まだ言い訳するつもりで───」
火群「───ありがとう」
遮るかたちで発せられたのは、なんて事はない、シンプルな感謝の言葉。
雫「……っ…!
…分かれば、いいんですよぅ」
雫はふと我に返り、急にこの至近距離に耐えられなくなったのか、プイッと顔を背けると、火群の胸ぐらを掴んでいた手を離し立ち上がった。そして───
雫「───メアリーさんが息を吹き返しました。間に合ったんです…!火群さんは…!」
火群「───!!」
雫「…だから和泉さんの方も、絶対に間に合わせてくださいね」
雫はそう言って、和泉の身体を借りた目の前の少女───ランセアと向き合った。
精霊である『イビリチュア・ネーレイマナス』と共に。
和泉「…そのチカラ……『氷結界』の…!!
…そっか…キミがブリューナクを…。
ボロボロの彼に代わって、次はキミが相手してくれるの?」
雫「いえ、私はあなたと、少し話がしたいだけです。あなたと戦うのは、火群さんの役目ですから」
和泉「……話?」
雫「あなたは先程、和泉さんを助ける術はないと言いました。でも、私はそうは思いません」
和泉「…どゆこと?私が嘘をついたとでも───」
言いかけ、口を紡ぐ。
同時に、対峙する少女───雫の口元が僅かに緩む。
雫「───そう。あなたが言ったんですよ。“桜庭和泉は嘘つきだ”って」
和泉「…!だから、何?
今の主人格は私…ランセアだよ。和泉じゃない。そんな無意味な嘘をつく意味なんて───」
雫「なら、本当の事を言う意味の方が薄いと思います」
和泉「…!」
雫「和泉さんの記憶から私たちの情報を得たあなたには……『どっちに転んでも和泉さんが死ぬ』と聞いた私たちが、絶対に諦めないってわかるはずです…!!私たちを絶望させるつもりなら、和泉さんを死なせた後でバラせばいいじゃないですか!」
和泉「……」
雫「…だからあれは、不器用な和泉さん自身がついた嘘だと、私は思います」
和泉「……ッ…」
雫「……和泉さんが必死に残してくれたヒントだと、私は思うんです」
火群「…雫さん…っ…!」
和泉「そんなの……っ…そんなの希望的観測だよ!!私はランセアだって言ってんじゃん!!それにそうだとしてキミたちに何ができるっていうんだよ!!!
妄想を口にするより!!その手で結果を示してみせろよ!!」
◉エンドフェイズ◉
和泉「このエンドフェイズ時…ッ!!『クリスタル・ガール』の効果処理で、私はデッキから『氷結界の剣士 ゲオルギアス』を手札に───ターンエンド!!」[手札 1]
◉TURN:04◉
和泉「私の…1000年は───そんな妄想に砕かれるほど甘いもんじゃないんだよ!!!!」
叫び、右手を振りかざす。
すると、無数の氷柱が天地より縦横無尽に張り巡らされる。
雫「───!」
火群「…!!」
咄嗟に目線を、負傷したメアリー達の方へ移す。
どうやら戒と栗須が氷柱を破壊して守ってくれているみたいだ。しかし、2人とも消耗が激しく、対処が間に合わない。
───その時だった。
がきんっ!
そんな音と共に、巨大な影。
明日人「おいおいおい!大変な事になってんじゃねーか!大丈夫か!?」
現れたのは、グングニールを倒し、上の階から降りてきた小太りの少年───倉川 明日人(くらかわ 明日人)とその精霊『森羅の守神 アルセイ』。
栗須「おせーんだよ!!バカ!!あと少しで死ぬとこだったぞ!!」
明日人「あ!?オメーだけは勝手に死んでろ!!」
戒「喋ってないで身体を動かせ…!全員死ぬハメになるぞ」
明日人の合流により、神星樹に突入した全員がこの『美の間』に揃ったことになる。
この瞬間をもう少し噛み締めていたいが、それは、和泉を救出し、本当の意味での全員集合を果たすまで取っておこう。そう、胸に誓うのだった。
雫「───向こうは大丈夫です!私も、自分の身は自分で守れます!さあ!火群さん!!」
火群「……!」
情けない。なんて思っちゃダメだ。
そんなこと思ってしまっては助けてくれた人たちに失礼だろう。
火群「…ああ…っ!ありがとう…っ!!雫さん……みんな……!!」
涙が、溢れる。
自分はなんて、幸せ者なんだろう。
これだけ大勢の仲間に囲まれて。沢山の思いを託されて。
火群「───」
ふと、右手に暖かな、感覚。
ニクス「───立てるか?ホムラ」
震える右手を、ニクスの右手が支えていた。
火群「…バカヤロウ…あの時とは、違うんだ」
学校でチアガールと戦った、あの時とは。
火群「───俺のターン」
和泉と2年ぶりに再会し、その身体を乗っ取っていたチアガールとデュエルした時は、初めての闇のゲームに身体が耐えきれず、途中で力尽きてしまった。
◉ドローフェイズ◉
けど、今は、違う。
この手で、助けるんだ。
火群「───ドローッッ!!!」[手札 2]
引き抜いたカードは炎を纏い、軌跡は弧を描いた。
◉スタンバイフェイズ◉
火群「前のターンに破壊されたポニクスの効果!!」
(3)このカードが破壊され墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動する。
墓地のこのカードを手札に加える。
火群「手札に舞い戻れ───ポニクス!」[手札 3]
◉メインフェイズ◉
火群「フィールド魔法───『炎王の孤島』を発動!!」
宣言と共に、凍りついていた火山が息を吹き返し、雄叫びのような炎を上げる。
火群「『炎王の孤島』の効果!」
(2):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。
手札から鳥獣族・炎属性モンスター1体を特殊召喚する。
和泉「…手札から特殊召喚する方の効果…!
…別に何が来ようと、ランセアの効果で───」
火群「───いや、それはどうかな」
遮るように言った火群の墓地では、1枚のカードが輝きを放っていた。
和泉「───!?」
火群「墓地の『炎王の結襲』を除外し───効果発動」
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、自分の「炎王」モンスターの召喚・特殊召喚成功時に相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
火群「このターン、俺の『炎王』モンスターの召喚・特殊召喚時、相手はカードの効果を発動できない───」
この一手で。
和泉「───!!」
大きく───流れが傾く音がした。
火群「手札より現れろ!!『真炎王 ポニクス』!!」
小さき不死鳥は、飛翔する。
希望を胸に、翼を広げた。
『真炎王 ポニクス』[DEF 200]
火群「特殊召喚されたポニクスの効果!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「炎王」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
火群「俺はデッキから、『炎王炎環』を手札に加え───発動!!」
《炎王炎環
えんおうえんかん
/Circle of the Fire Kings》 †
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの炎属性モンスター1体と
自分の墓地の炎属性モンスター1体を対象として発動できる。
対象の自分フィールドのモンスターを破壊し、対象の墓地のモンスターを特殊召喚する。
火群「場のポニクスを破壊し───墓地より蘇れ!!『炎王神獣 キリン』!!」
『炎王神獣 キリン』[ATK 2400]☆8
火群「更に!!破壊の炎は…連鎖する!!何度でも!!墓地の『聖炎王 ガルドニクス』の効果ぁああ!!!」
(1):このカードが手札・墓地に存在し、
元々の属性が炎属性となる自分のモンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
火群「聖域より来たるは天空の覇者!!炎環より蘇れ───!!『聖炎王 ガルドニクス』!!!」
不死鳥は、何度でも蘇る。
生きる事を、戦う事を諦めない限り、何度でも。
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700]☆8
火群「聖炎王の更なる効果ァァ!!」
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「聖炎王 ガルドニクス」以外の
自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)の獣族・獣戦士族・鳥獣族の炎属性モンスター1体を破壊する。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの攻撃力の半分だけアップする。
火群「デッキの『炎王妃 ウルカニクス』を破壊し…ッその攻撃力の半分───400ポイントを聖炎王の攻撃力に加える!
〝ヴィンクルム・イグニスロード〟!!!」
『聖炎王 ガルドニクス』[ATK 2700→3100]
火群「もっと……もっと熱くだ!!燃え上がれッッ!!ガルドニクス!!」
火山の噴火の如き炎をその身から解き放ち、氷龍達の放つ冷気を押し返してゆく───
和泉「…っ…!!ふざけ…ないでよ…!!負ける訳ない…!!私が!!私の子供たちが!!こんなところで!!!」
火群「まだだ!!破壊されたウルカニクスの効果!!」
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「炎王神獣 ガルドニクス」1体を守備表示で特殊召喚する。
火群「デッキより現れろ!!勝利へ導く紅蓮の翼!!『炎王神獣 ガルドニクス』!!!」
『炎王神獣 ガルドニクス』[DEF 1700]☆8
火群「行くぜ───姉さん」
ニクス「ああ、何度でも叫び続けよう───あの寝坊娘が起きるまで!」
火群「炎王神獣!!聖炎王!!2体のガルドニクスで───オーバーレイ!!!」
カードの精霊であるニクスと───火群の姉である炎花(ほのか)。
2つの魂が混ざり合い、“永遠”の名を冠する不死鳥へと形を変えてゆく───
火群「───燃え尽きる事なき〝永遠(とわ)の焔〟よ、希望を胸に…ッ三度燃え上がれッッ!!!
現れろ!!ランク8!!!
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』!!!」
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』[ATK 3000]
火群「───『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』の効果…ッ発動!!!」
(1):このカードがX召喚した場合に発動できる。
フィールドの他のモンスターを全て破壊する。
火群「いっけええええ!!!」
金色の炎が、再度フィールドを包み込む。しかし───
和泉「…ッ…忘れたの…!?『氷結界の晶壁』と3体の氷結界モンスターが場にいる限り……ッ…私の氷結界は…EXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を受けない…!!」
火群「わかってるさ!!それでも!!『氷結界』の名前を持ってない──ランセア!!キミにだけは……この炎は届く!!!」
『氷霊山の龍祖 ランセア』
和泉「───!!」
そう、ランセアは、氷結界の名前を持っていない。
晶壁は三龍を護り、火群の場のキリン、そしてランセアのみが永遠の炎に包まれた。
和泉「……!!ふざけ……ないでよ…!!」
炎に身を焼かれながら、ランセアは不満を漏らす。
和泉「…なんで……炎に焼かれてるっていうのに…っ───熱くないんだよ……ッ…!!」
それは、火群たちの“優しさ”への、苛立ち───
火群「デュエルは…楽しくなきゃ。
キミの辛かった1000年間を埋められるとは思わない。それでも、今は、これからは───楽しいデュエルをしよう」
和泉「……!つまんない冗談は…やめて…!これからって何…!?私はこのデュエルに勝たなきゃ…!!どんな手を使ってでも勝たなきゃいけないんだよ!!」
感情を剥き出しにした叫びと共に、永遠の炎によって浄化されたランセアから、白光が漏れ出る。
和泉「これで終わりだよっ!!キミも!!不死鳥も!!!」
そう、相手によって場を離れたランセアの効果。
それは、EXデッキから『氷結界』シンクロモンスターをシンクロ召喚扱いで特殊召喚するというもの。そして『貪欲な壺』により、『氷結界の龍 トリシューラ』もEXデッキへと戻っている───
和泉「『氷霊山の龍祖 ランセア』の効───」
───が、
火群「───破壊された『炎王神獣 キリン』の効果」
和泉「───ッ」
チェーン①『炎王神獣 キリン』
(2):このカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の手札・墓地から「炎王神獣 キリン」以外の「炎王」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を破壊できる。
チェーン②『氷霊山の龍祖 ランセア』
(2):S召喚した表側表示のこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。
EXデッキから「氷結界」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
同時に破壊されていたキリンが、チェーン1に割り込んだ。
同時に発動条件を満たした効果においては、ターンプレイヤーからチェーンを組まなければならない。
よってランセアの効果から処理が始まる。
これにより何が起こるかというと───
火群「…これなら…っ、トリシューラが出てきても、シンクロ召喚に成功した“時”の効果は、発動できないだろ…!」
そう。トリシューラの効果は、『シンクロ召喚に成功した“時”に発動“できる”』、『“時”の任意効果』なのだ。
和泉「……ッ…!!」
従って、チェーン2でシンクロ召喚されたトリシューラの効果は───タイミングを逃す。
和泉「…このためにキリンを巻き込んで…!!
……だけど、まだ!!EXデッキより現れよ───『氷結界の虎王 ドゥローレン』!!」
『氷結界の虎王 ドゥローレン』[DEF 1400]☆6
和泉「まだ、決定打には成り得ない!!」
ランセアはドゥローレンの特殊召喚を選択。続けてキリンの効果が適用される。
火群「だったら、俺は!!墓地より『炎王獣ガネーシャ』を特殊召喚し───ドゥローレンを破壊する!!」
墓地より蘇ったガネーシャがドゥローレンをすかさず一刀両断。一連の処理を終え、束の間の静寂が訪れる。
火群「───」【LP 1300】[手札 1]
場:
『炎王神 ガルドニクス・エタニティ』[ATK 3000]
『炎王獣 ガネーシャ』[ATK 1800]
『炎王の孤島』(フィールド魔法)
『炎王の聖域』(永続魔法)
和泉「───」【LP 8000】[手札 1]
場:
『氷結界の還零龍 トリシューラ』[ATK 2700]
『氷結界の龍 グングニール』[ATK 2500]
『氷結界の龍 ブリューナク』[ATK 2300]
『氷結界の晶壁』(永続魔法)
和泉「…その1枚の手札で……1枚の力で……何かが変えられるって言うの…?全てが救えるって言うの…?」
火群「変えてみせるさ」
和泉「根拠は?」
火群「1枚じゃ───ひとりじゃ、ないからだ」
和泉「……は?」
火群「魔法発動───『三戦の才』」
《三戦
さんせん
の才
さい
/Triple Tactics Talent》 †
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このターンの自分メインフェイズに相手がモンスターの効果を発動している場合、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分は2枚ドローする。
●相手フィールドのモンスター1体のコントロールをエンドフェイズまで得る。
●相手の手札を確認し、その中から1枚を選んでデッキに戻す。
和泉「…!!」
このメインフェイズ、ランセアの効果が発動している。自分自身が発動の引き金を引いてしまった事に、和泉は顔をしかめた。
火群「俺は今から、選択をしなきゃいけない。
キミの“魂”を無理矢理奪うか、キミの“今”を否定するか、まだ見ぬ“未来”に手を伸ばすか」
選択するのは、当然───
火群「…なんて、初めから決まってる。俺は俺自身の未来を切り開くぜ───デッキから2枚のカードをドロー!!!」[手札:2]
1枚が、2枚に。
ひとりが───ふたりに。
そしてふたりは───
火群「───!」
引き抜いた2枚のカードを見て、火群はニッと笑顔を浮かべ、
火群「力…借りるぜ!!雫さん!!」
そう言って1枚のカードを高く掲げた。
雫「…!はい!」
まだ火群はこのターン、召喚権を使っていない。
火群「───『宣告者の神巫』を召喚!!」
《宣告者の神巫
デクレアラー・ディヴァイナー
/Diviner of the Herald》 †
チューナー・効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 500/守 300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキ・EXデッキから天使族モンスター1体を墓地へ送る。
このカードのレベルはターン終了時まで、そのモンスターのレベル分だけ上がる。
(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。
手札・デッキから「宣告者の神巫」以外のレベル2以下の天使族モンスター1体を特殊召喚する。
『宣告者の神巫』[ATK 500]☆2 チューナー
和泉「───!!」
現れたのは、火群の【炎王】のデッキには何のシナジーも無い、天使族のモンスター。
雫のデッキにも投入されている、儀式召喚とも高相性のモンスターだ。
火群「召喚成功時、効果発動!!」
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキ・EXデッキから天使族モンスター1体を墓地へ送る。
このカードのレベルはターン終了時まで、そのモンスターのレベル分だけ上がる。
火群「…結維さん!!!キミの思いも…絶対届かせる!!」
結維「……っ…!」
鈴華に身体を支えられながら2人の決闘を見守る結維。その視線の先、火群の背後には───巨大な、地球が出現していた。
火群「俺がデッキから墓地へ送るのは───『神秘の代行者 アース』!!『宣告者の神巫』のレベルを2つ上げる!!」
『宣告者の神巫』☆2→☆4
火群「まだだ!!西蓮寺さん!!」
鈴華「ええ!私たちの友情パワー!!見せておやりなさい!!」
火群「───『混沌のヴァルキリア』の効果発動!!」
《混沌こんとんのヴァルキリア/Chaos Valkyria》 †
特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1800/守1050
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地から光属性または闇属性のモンスター1体を除外して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが除外された場合に発動できる。
デッキから光属性または闇属性のモンスター1体を墓地へ送る。
このターン、自分はこの効果で墓地へ送ったカード及びその同名カードの効果を発動できない。
火群「墓地の『神秘の代行者 アース』を除外し、手札から特殊召喚!!」
『混沌のヴァルキリア』[ATK 1800]☆4
和泉「一体…ッ何を───!?」
デッキが変わったのかと錯覚しそうになる展開の変わりように、ランセアは思考が追いつかない。
しかし、その中の和泉の意識は、過剰なまでに反応を示している。
ニクス「みんな集まってくれたぞ。これほどまでのベストタイミング、他に無いだろう───?」
ニクスは、対面の眼鏡の少女から目を離さないまま、ランセアでも、和泉でもない何者かに声をかけた。
そして同時に、盤面では2体の天使が凄まじい輝きを放つ。
友を───救うために。
火群「『混沌のヴァルキリア』『宣告者の神巫』…ッ2体のレベル4モンスターで───オーバーレイ!!!」
やがて2体は光の輪となり、掛け合わされた。
火群「戦い続ける勇者に…天使の微笑みを───ッ!!」
瞬くような輝きに、部屋中が包まれる。
それは、和泉を救いたいという皆の思いが、ひとつになった証───
火群「───エクシーズ召喚!!!来てくれっ!!ランク4!!
───『フェアリー・チア・ガール』!!!」
───現れたのは、小さき妖精。
『フェアリー・チア・ガール』[ATK 1900]★4
チア・ガールの名の通り、両手にボンボンを掲げ、笑顔とエールを振り撒く太陽のような存在だった。
和泉「───」
その姿を見た瞬間、和泉の肩が揺れた。
それもそのはず。なにせ、そのカードは───
和泉「…ぁ、あ、あ、あ、あ」
和泉の本来のデッキの主要カードなのだから。
和泉「あああ、ああ、あああ」
これは───賭けだ
和泉「……なんで、キミが───ッ」
ランセアの意思で、和泉や他の精霊たちをその身体に縛り付けている、のだとしたら。
火群「『フェアリー・チア・ガール」の効果発動!!」
《フェアリー・チア・ガール/Fairy Cheer Girl》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/攻1900/守1500
天使族レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
「フェアリー・チア・ガール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
火群「…オーバーレイユニットを1つ使い───」
別の意識に主人格を乗っ取らせ、和泉を、そして他の精霊たちを解放することも、できるのではないか───?
火群「───1枚ドローッッ!!!」[手札:1]
勿論そんな簡単な話ではない。ランセアほどの強い魂を乗っ取り返すなど、並の精霊にできる芸等ではない。
火群「行くぜ───魔法カード発動ッッ!!」
しかし火群は、それができる存在を知っている。
火群「『RUM-バリアンズ・フォース』!!!」
《RUMランクアップマジック-バリアンズ・フォース/Rank-Up-Magic Barian's Force》 †
通常魔法
(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターと同じ種族でランクが1つ高い、
「CNo.」モンスターか「CX」モンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
相手フィールドにX素材が存在する場合、
さらにその内の1つをその特殊召喚したモンスターのX素材とする。
火群「頼む…ッ!!来てくれッ!!!戦い続ける英雄に───歓喜の歌声を届けやがれぇーーーッッッ!!!」
和泉と一番長い時間一緒にいた彼女なら、きっと───
火群「───カオス・エクシーズ・チェンジ!!!」
───きっと、最後のピースを埋めてくれるはずだ。
火群「今こそ現れろ!!ランク5!!!
───『CX ダーク・フェアリー・チア・ガール』!!!」
暗転。
静寂。
そして───
「───リン♪リン♪リーーン♪」
クレイジー・レイジ
《狂気な凶器》───闇口 千愛(やみぐち ちあ)。
戦場に今、堕天使が降り立つ。
To Be Continued…
現在のイイネ数 | 27 |
---|
↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)
同シリーズ作品
イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
---|---|---|---|---|---|---|
137 | DRAW:00 夢の片隅 | 4356 | 0 | 2013-01-02 | - | |
133 | DRAW:01 夢の欠片 友への思い | 3362 | 0 | 2013-01-02 | - | |
182 | DRAW:02 バーニングドロー! | 3267 | 3 | 2013-01-04 | - | |
141 | DRAW:03 記憶の果てで | 2596 | 0 | 2013-01-05 | - | |
138 | DRAW:04 楽しいデュエル | 2315 | 0 | 2013-01-09 | - | |
178 | DRAW:05 平穏という名の蜃気楼 | 2326 | 2 | 2013-01-12 | - | |
138 | DRAW:06 轟く雷鳴 | 2213 | 0 | 2013-01-18 | - | |
92 | DRAW:07 過労死寸前! 蘇る不死鳥 | 2143 | 1 | 2013-01-26 | - | |
85 | DRAW08 二年越しのデュエル、決着! | 1865 | 1 | 2013-02-03 | - | |
154 | DRAW:09 夢X夢X夢? | 2082 | 4 | 2013-02-10 | - | |
87 | DRAW:10 恐怖! ギガプラント! | 1950 | 0 | 2013-02-17 | - | |
85 | DRAW:11 決着・邂逅の鐘 | 1856 | 5 | 2013-02-18 | - | |
75 | DRAW:12 二人を繋ぐ救命曲線 | 1710 | 4 | 2013-03-03 | - | |
94 | DRAW:13 二人を繋ぐ未来からの死者 | 1759 | 5 | 2013-03-11 | - | |
104 | DRAW:14 二人を繋ぐ炎王神獣 | 1782 | 2 | 2013-03-17 | - | |
113 | DRAW:15 二人を繋ぐ二人の精霊 | 1696 | 1 | 2013-03-24 | - | |
151 | DRAW:16 二人を繋ぐ《狂気な凶器》 | 1893 | 0 | 2013-03-31 | - | |
156 | DRAW:17 二人で紡ぐ僕らの物語 | 1967 | 3 | 2013-04-14 | - | |
80 | DRAW:18誓い | 1904 | 1 | 2013-04-21 | - | |
98 | DRAW:19 シムルグの猛攻! | 1801 | 8 | 2013-05-05 | - | |
161 | DRAW:20 炎風のアルカディア | 1804 | 4 | 2013-05-19 | - | |
64 | DRAW21GIRL NEXT DOOR | 1489 | 2 | 2013-06-09 | - | |
122 | DRAW:22 戒めの斬波①戒め | 1703 | 2 | 2013-06-24 | - | |
112 | DRAW:23 戒めの斬波②感情空論 | 1597 | 0 | 2013-07-14 | - | |
140 | DRAW:24 戒めの斬波③死者の宴 | 1632 | 3 | 2013-07-27 | - | |
174 | DRAW:25 戒めの斬波④生者の意地 | 1730 | 3 | 2013-08-11 | - | |
173 | DRAW:26 戒めの斬波⑤恐怖 | 1795 | 1 | 2013-08-20 | - | |
129 | DRAW:27 戒めの斬波⑥心に剣 | 1406 | 1 | 2013-09-08 | - | |
94 | DRAW:28戒めの斬波⑦禁じられた聖剣 | 1587 | 0 | 2013-10-06 | - | |
92 | DRAW:29戒めの斬波⑧覇王バルバロス | 1577 | 0 | 2013-10-27 | - | |
108 | DRAW:30 戒めの斬波⑨-開闢- | 1564 | 1 | 2014-01-10 | - | |
179 | DRAW:31 強くなるために | 1715 | 0 | 2014-01-17 | - | |
144 | DRAW:32美味!神秘の中華料理デッキ | 1785 | 2 | 2014-02-18 | - | |
78 | DRAW:33 “弱さ” | 1583 | 1 | 2014-03-27 | - | |
99 | DRAW:34 焔の中で… | 1629 | 0 | 2014-05-01 | - | |
100 | DRAW:35 One Hand Red | 1568 | 0 | 2014-06-16 | - | |
92 | DRAW:36 枯れない決闘者 | 1828 | 1 | 2014-07-31 | - | |
152 | DRAW:37 ファイア・ブロッサム | 1752 | 1 | 2014-09-20 | - | |
119 | DRAW:38 不穏の幕開け | 1698 | 2 | 2015-01-06 | - | |
99 | DRAW:39 〝断罪の剣〟 | 1629 | 0 | 2015-01-17 | - | |
121 | DRAW:40 〝戒めの剣〟 | 1558 | 0 | 2015-03-19 | - | |
95 | DRAW:41 戦火の残光 | 1597 | 1 | 2015-03-26 | - | |
101 | DRAW:42 開幕! 夏の権利戦! | 1597 | 0 | 2015-04-03 | - | |
125 | DRAW:43 再来!ゴブ突ビート! | 1450 | 0 | 2015-05-02 | - | |
126 | DRAW:44 打ち破れ! 使い魔ロック | 1483 | 0 | 2015-06-07 | - | |
98 | DRAW:45 シムルグの神風! | 1554 | 2 | 2015-06-17 | - | |
150 | DRAW:46 フレグランス・ストーム | 1454 | 1 | 2015-08-01 | - | |
78 | DRAW:47 旋風のドラグニティ! | 1396 | 1 | 2015-08-22 | - | |
62 | DRAW48 竜騎アームズーレヴァテイン | 1462 | 0 | 2015-09-23 | - | |
88 | DRAW:EX2 エンドレス・ナイト♪ | 1381 | 1 | 2015-10-31 | - | |
78 | DRAW:49 秘められし力、竜鳥激突! | 1307 | 0 | 2015-11-06 | - | |
166 | DRAW:50 決着!選ばれし権利獲得者 | 1454 | 0 | 2015-11-15 | - | |
97 | DRAW:51 ほつれた糸 | 1408 | 0 | 2015-12-20 | - | |
147 | DRAW:52 二枚の羽 | 1466 | 0 | 2016-01-31 | - | |
139 | DRAW:53 左支右吾 | 1350 | 1 | 2016-02-24 | - | |
137 | DRAW:54 それぞれの想い | 1407 | 5 | 2016-02-29 | - | |
116 | DRAW:55 開戦! WDCS予選 | 1417 | 1 | 2016-05-21 | - | |
119 | DRAW:56 闘いの伝導 | 1358 | 0 | 2016-05-30 | - | |
158 | DRAW:57 復讐を映す儀水鏡 | 1426 | 1 | 2016-06-10 | - | |
132 | DRAW:58 クロス・デュエル | 1435 | 2 | 2016-06-15 | - | |
158 | DRAW:59 動き出す終焉 | 1547 | 0 | 2016-06-17 | - | |
154 | DRAW:60 豪炎の決闘 | 1492 | 1 | 2016-06-24 | - | |
120 | DRAW:61 真炎の爆発 | 1428 | 0 | 2016-07-30 | - | |
160 | DRAW:62〝不滅の焔〟 | 1554 | 2 | 2016-08-20 | - | |
104 | DRAW:63 強襲、煉獄の悪魔 | 1537 | 0 | 2016-08-31 | - | |
128 | DRAW:64 崩落の彼方 | 1397 | 2 | 2017-01-09 | - | |
155 | DRAW:65 精霊達の鎮魂歌 | 1372 | 0 | 2017-01-11 | - | |
171 | DRAW:66 復讐に揺らぐ陽炎 | 1501 | 0 | 2017-01-24 | - | |
161 | DRAW:67 思いを乗せた拳 | 1399 | 0 | 2017-02-24 | - | |
138 | DRAW:68 左腕の代償 | 1423 | 0 | 2017-02-27 | - | |
81 | DRAW:69 迫る脅威 | 1313 | 0 | 2017-03-07 | - | |
192 | DRAW:EX4 30000の感謝 | 1525 | 1 | 2017-03-16 | - | |
105 | DRAW:70 光と影、右と左 | 1296 | 0 | 2017-03-22 | - | |
148 | DRAW:71 代償を負う者 | 1277 | 0 | 2017-03-25 | - | |
129 | DRAW:72 枯れない意思 | 1203 | 0 | 2017-04-01 | - | |
143 | DRAW:73 森羅の守神 | 1310 | 0 | 2017-04-07 | - | |
180 | DRAW:74 灯る魔光焔 | 1367 | 0 | 2017-04-18 | - | |
126 | DRAW75Perfect Tierra | 1273 | 1 | 2017-04-27 | - | |
207 | DRAW:76 RISE-ライズ- | 1445 | 0 | 2017-04-30 | - | |
129 | DRAW:77 昇る光柱 | 1268 | 0 | 2017-05-01 | - | |
192 | DRAW:78 “精霊王”ルナ光臨 | 1598 | 0 | 2017-05-02 | - | |
151 | DRAW:79 終結を告げる意思 | 1370 | 0 | 2017-05-05 | - | |
144 | DRAW:80 -My Dream- | 1291 | 0 | 2017-05-07 | - | |
152 | DRAW:81 集結、選ばれし決闘者達 | 1338 | 0 | 2017-05-18 | - | |
125 | DRAW:82 ヨーロッパ代表の実力 | 1152 | 0 | 2017-05-18 | - | |
148 | DRAW:83 霊獣の猛攻 | 1273 | 0 | 2017-05-19 | - | |
178 | DRAW:84 〝次元の剣〟 | 1291 | 0 | 2017-05-20 | - | |
164 | DRAW:85 交わる剣 | 1252 | 0 | 2017-05-22 | - | |
130 | DRAW:86 剣に誓った願い | 1147 | 0 | 2017-05-26 | - | |
146 | DRAW:87 斬り開いた未来 | 1126 | 0 | 2017-05-27 | - | |
144 | DRAW:88 禁忌のカード | 1215 | 0 | 2017-05-29 | - | |
145 | DRAW:89 VS黒焔トークン | 1353 | 0 | 2017-06-01 | - | |
136 | DRAW91VS黒焔トークン③騎士の結束 | 1373 | 0 | 2017-06-09 | - | |
167 | DRAW92VS黒焔トークン④裏切りの剣 | 1265 | 0 | 2017-06-11 | - | |
159 | DRAW93 VS黒焔トークン⑤潜む影絲 | 1373 | 0 | 2017-06-12 | - | |
139 | DRAW:90 VS黒焔トークン②地縛 | 1168 | 1 | 2017-06-15 | - | |
154 | DRAW:94 VS黒焔トークン⑥陽光 | 1419 | 1 | 2017-06-21 | - | |
135 | DRAW95VS黒焔トークン⑦太陽の裁き | 1254 | 0 | 2017-06-22 | - | |
142 | DRAW:96 VS黒焔トークン⑧逆境 | 1261 | 0 | 2017-06-25 | - | |
164 | DRAW97 VS黒焔トークン⑨天魔雷撃 | 1323 | 0 | 2017-06-26 | - | |
137 | DRAW98VS黒焔トークン⑩時喰らう鯱 | 1355 | 0 | 2017-07-01 | - | |
160 | DRAW:99 VS黒焔11)二人三腕 | 1264 | 0 | 2017-07-06 | - | |
167 | DRAW100 VS黒焔12)天を穿つ光 | 1297 | 0 | 2017-07-11 | - | |
187 | DRAW:101 一戦終えて… | 1227 | 0 | 2017-07-14 | - | |
129 | DRAW:102 数字に魂を奪われた男 | 1120 | 0 | 2017-07-16 | - | |
146 | DRAW:103 計算し尽くされた決闘 | 1204 | 0 | 2017-07-19 | - | |
156 | DRAW:104 割り切れぬ想い | 1150 | 0 | 2017-07-22 | - | |
148 | DRAW:105 零るる一滴 | 1313 | 0 | 2017-07-23 | - | |
99 | DRAW:106 いざ、合宿へ!! | 1120 | 3 | 2017-07-26 | - | |
126 | DRAW:107 海だぁあぁぁあっっ!! | 1116 | 0 | 2017-08-04 | - | |
136 | DRAW:108 忍び寄る魔手 | 1151 | 0 | 2017-08-07 | - | |
163 | DRAW:109 潜海の巨大烏賊 | 1362 | 0 | 2017-08-14 | - | |
180 | DRAW:110 不死鳥の反撃 | 1247 | 0 | 2017-08-18 | - | |
122 | DRAW:111 食材トレジャー! | 1069 | 0 | 2017-08-23 | - | |
157 | DRAW:112 食事、そして体力テスト | 1188 | 0 | 2017-08-27 | - | |
165 | DRAW:113 湯煙の果てに | 1087 | 0 | 2017-09-07 | - | |
112 | DRAW:114 町長、現る | 1050 | 0 | 2017-09-08 | - | |
138 | DRAW:115 意地の衝突 | 1068 | 0 | 2017-09-12 | - | |
156 | DRAW:116 混沌なる叫び | 1089 | 0 | 2017-09-15 | - | |
165 | DRAW:117 森林に潜む影 | 1148 | 0 | 2017-09-19 | - | |
124 | DRAW:118 WILD FANG | 1085 | 0 | 2017-09-20 | - | |
133 | DRAW:119 森の怒り | 1069 | 0 | 2017-09-25 | - | |
124 | DRAW:120 森羅、震撃 | 1136 | 0 | 2017-10-06 | - | |
133 | DRAW:121 牙獣の咆哮 | 1178 | 0 | 2017-10-08 | - | |
172 | DRAW:122 揺れるマインド | 1189 | 0 | 2017-10-11 | - | |
164 | DRAW:123 変わらないはずなのに | 1315 | 0 | 2017-10-17 | - | |
133 | DRAW:124 神鳥に迫る影 | 1104 | 0 | 2017-10-21 | - | |
153 | DRAW:125 死の風吹き荒ぶ | 1144 | 0 | 2017-10-24 | - | |
159 | DRAW:126 騎雷鳥VS黒神鳥 | 1184 | 0 | 2017-10-26 | - | |
151 | DRAW:127 疾風迅雷 | 1134 | 0 | 2017-10-27 | - | |
135 | DRAW:128砕ける“へーじょーしん” | 1088 | 0 | 2017-10-28 | - | |
141 | DRAW:129 姉と妹 | 1029 | 0 | 2017-11-02 | - | |
172 | DRAW:130 楽な気持ちで | 1093 | 0 | 2017-11-07 | - | |
157 | DRAW:131 桜の庭 | 1166 | 0 | 2017-11-13 | - | |
147 | DRAW:132 儀水鏡に映る炎 | 1101 | 0 | 2017-11-16 | - | |
149 | DRAW:133 導いた答え・明くる道 | 1171 | 0 | 2017-11-20 | - | |
140 | DRAW:134 告白 | 1118 | 0 | 2017-11-21 | - | |
79 | DRAW:135 “影”の襲撃 | 999 | 0 | 2017-11-26 | - | |
114 | DRAW:136 堕ち影の蠢き | 954 | 0 | 2017-12-02 | - | |
127 | DRAW:137 “堕ちてきた者たち” | 913 | 0 | 2017-12-08 | - | |
137 | DRAW:138 音を立てて砕ける心 | 1128 | 0 | 2017-12-09 | - | |
113 | DRAW:139 燃え滾るは友が為 | 1091 | 0 | 2017-12-10 | - | |
169 | DRAW:140 届いた光 | 1007 | 0 | 2017-12-12 | - | |
68 | DRAW:141 受けた傷は深く | 896 | 0 | 2017-12-19 | - | |
81 | DRAW:142 這い寄る終焉 | 1071 | 0 | 2017-12-21 | - | |
103 | DRAW:143 “毎日”を守るために | 1125 | 0 | 2017-12-22 | - | |
150 | ◉キャラ紹介◉Side火群*6/12更新 | 1336 | 0 | 2017-12-28 | - | |
93 | DRAW:144 竜霊山での出会い | 979 | 0 | 2017-12-31 | - | |
76 | DRAW:EX5光の速さで今年を振り返る | 945 | 2 | 2017-12-31 | - | |
76 | 年、明けてました | 944 | 1 | 2018-01-03 | - | |
146 | DRAW:145 実力伯仲 | 995 | 0 | 2018-01-04 | - | |
84 | DRAW:146 拮抗勝負 | 981 | 0 | 2018-01-05 | - | |
52 | DRAW:147 真剣勝負の行方 | 845 | 0 | 2018-01-07 | - | |
76 | DRAW:148 眠る霊魂達 | 860 | 0 | 2018-01-10 | - | |
139 | DRAW:149 近づく狂気 | 1008 | 0 | 2018-01-12 | - | |
132 | DRAW:150 Sisters | 1122 | 0 | 2018-01-13 | - | |
69 | DRAW:151 真夜中の決闘 | 939 | 0 | 2018-01-19 | - | |
86 | DRAW:152 進撃、文具のサイボーグ | 955 | 0 | 2018-01-25 | - | |
77 | DRAW:153 裁きの答案返却 | 888 | 0 | 2018-01-27 | - | |
156 | DRAW:154 理科室の攻防 | 957 | 0 | 2018-02-01 | - | |
73 | DRAW:155 衝突と協力 | 935 | 0 | 2018-02-06 | - | |
77 | DRAW:156 森羅の鎮神 | 914 | 0 | 2018-02-08 | - | |
65 | DRAW:157 教師として | 991 | 1 | 2018-03-11 | - | |
84 | DRAW:158《連立方程式》 | 979 | 0 | 2018-03-23 | - | |
68 | DRAW:159 炎の料理人・美 好 | 896 | 0 | 2018-03-24 | - | |
77 | DRAW:160 誰が為に | 942 | 0 | 2018-03-26 | - | |
64 | DRAW:161 苦しき決着 | 917 | 0 | 2018-03-28 | - | |
76 | DRAW:162 霊山に墜つる火柱 | 975 | 0 | 2018-03-31 | - | |
115 | DRAW:163 竜霊山防衛戦 | 910 | 0 | 2018-04-11 | - | |
132 | DRAW:164 侵略の三龍 | 1091 | 0 | 2018-04-12 | - | |
122 | DRAW:165 その拳は疾風の如く | 1024 | 0 | 2018-04-14 | - | |
80 | DRAW:166 ロスト・サンクチュアリ | 986 | 0 | 2018-04-23 | - | |
142 | DRAW:167 神槍の導き | 1067 | 0 | 2018-04-26 | - | |
135 | DRAW:168 ドラグニティ・ドライブ | 964 | 0 | 2018-04-27 | - | |
61 | DRAW:169 魂宿る拳 | 908 | 0 | 2018-04-28 | - | |
126 | DRAW:170 機械仕掛けの防衛戦 | 908 | 0 | 2018-04-29 | - | |
144 | DRAW:171 夜空を照らす一等星 | 980 | 0 | 2018-05-01 | - | |
151 | DRAW:172 影の霊衣を纏う者 | 994 | 0 | 2018-05-03 | - | |
103 | DRAW:173 絶望の淵 | 877 | 0 | 2018-05-05 | - | |
123 | DRAW:174 私の中の白と黒 | 906 | 0 | 2018-05-06 | - | |
143 | DRAW:175 女神の微笑み | 993 | 0 | 2018-05-10 | - | |
106 | DRAW:176 星戦の行方 | 1050 | 0 | 2018-05-12 | - | |
86 | DRAW:177〝生命の焔〟 | 881 | 0 | 2018-05-26 | - | |
74 | DRAW:178 炎は奔る | 950 | 0 | 2018-05-28 | - | |
135 | DRAW:179 ネロ | 987 | 0 | 2018-06-01 | - | |
95 | DRAW:180 最悪の再会 | 964 | 0 | 2018-06-06 | - | |
130 | DRAW:181 氷獄の霊槍 | 955 | 0 | 2018-06-10 | - | |
126 | DRAW182 Past Reflect | 957 | 0 | 2018-06-13 | - | |
161 | DRAW:183 闘いの跡 | 1130 | 0 | 2018-06-24 | - | |
92 | DRAW:184 -YAGAMI- | 1043 | 0 | 2018-06-29 | - | |
82 | DRAW:185 -Qliphort- | 959 | 0 | 2018-07-06 | - | |
187 | DRAW:186 命を懸けた決闘 | 1109 | 0 | 2018-07-18 | - | |
109 | DRAW:187-Infernoid- | 1115 | 0 | 2018-07-22 | - | |
98 | DRAW:188 -Mine- | 1114 | 0 | 2018-08-03 | - | |
406 | DRAW:189 第10のクリファ | 1402 | 0 | 2018-08-09 | - | |
85 | DRAW:190 悪魔が産まれた日 | 1127 | 0 | 2018-08-20 | - | |
119 | DRAW:191 -Diabolos- | 1231 | 0 | 2018-08-24 | - | |
90 | DRAW:192 今できること | 821 | 0 | 2018-09-03 | - | |
131 | DRAW:193 今できること②距離 | 931 | 0 | 2018-09-13 | - | |
107 | DRAW:194 今できること③決意 | 895 | 0 | 2018-09-16 | - | |
121 | DRAW:195 今できること④意思 | 878 | 0 | 2018-09-27 | - | |
68 | DRAW:196 今できること⑤家族 | 808 | 0 | 2018-10-02 | - | |
108 | DRAW:197 炎花-ホノカ- | 992 | 0 | 2018-10-07 | - | |
91 | DRAW:198 あの日の衝動 | 999 | 0 | 2018-10-09 | - | |
113 | DRAW:199 〝破滅の焔〟 | 861 | 0 | 2018-10-18 | - | |
134 | DRAW:200〝破壊と創造〟 | 1058 | 2 | 2018-11-11 | - | |
123 | 2章幕間① 願いは地に、祈りは天に | 972 | 0 | 2018-11-12 | - | |
62 | 2章幕間② 前へ | 852 | 2 | 2018-11-15 | - | |
81 | 2章幕間③ 戒めの記憶 | 965 | 0 | 2018-11-21 | - | |
66 | 2章幕間④ 断罪と陽炎 | 833 | 0 | 2018-11-27 | - | |
109 | 2章幕間⑤ 約束の朝 | 804 | 0 | 2018-12-04 | - | |
116 | 2章幕間⑥ その手は届かない | 968 | 0 | 2018-12-12 | - | |
73 | DRAW:201 不死鳥の精神 | 927 | 0 | 2018-12-22 | - | |
67 | DRAW:202 Sephiroth | 853 | 0 | 2019-01-05 | - | |
55 | DRAW:203 ユニコーンの煌めき | 904 | 0 | 2019-01-07 | - | |
67 | DRAW:204 ただ一つの突破口 | 986 | 0 | 2019-01-13 | - | |
78 | DRAW:205 栄光の間 | 904 | 0 | 2019-01-19 | - | |
97 | DRAW:206 選んだ道は… | 818 | 0 | 2019-01-25 | - | |
67 | DRAW:207命を燃やせ!-爆炎同調- | 921 | 0 | 2019-01-30 | - | |
108 | DRAW:208〝エクストラ・マジック〟 | 925 | 0 | 2019-02-06 | - | |
86 | DRAW:209 最後の授業 | 961 | 0 | 2019-03-04 | - | |
93 | DRAW:210 -LINK- | 809 | 0 | 2019-03-27 | - | |
127 | DRAW:211 精霊との絆 | 1000 | 0 | 2019-04-04 | - | |
88 | DRAW:212 限界 | 666 | 0 | 2019-04-16 | - | |
87 | DRAW:213 神鳥の来寇 | 698 | 0 | 2019-05-02 | - | |
88 | DRAW:214 烈風の覇者 | 735 | 0 | 2019-05-26 | - | |
82 | DRAW:215 ハニートラップ | 731 | 0 | 2019-06-15 | - | |
131 | DRAW:216 大切な友達だから | 790 | 0 | 2019-06-20 | - | |
98 | DRAW:217 轟き、破壊せん | 924 | 0 | 2019-07-22 | - | |
91 | DRAW:218 混沌の大渦 | 860 | 0 | 2019-08-14 | - | |
81 | DRAW:219 正義の味方 | 763 | 0 | 2019-10-01 | - | |
85 | DRAW:220 正義の味方② | 792 | 0 | 2019-12-13 | - | |
80 | DRAW:221 正義の味方③ | 684 | 0 | 2020-02-01 | - | |
58 | DRAW:222 再来の火柱 | 667 | 0 | 2020-02-22 | - | |
74 | DRAW223 NEXT→My turn | 674 | 0 | 2020-03-23 | - | |
76 | DRAW224 Hand to Hand | 566 | 0 | 2020-05-01 | - | |
75 | DRAW:225 銃撃、狂騒 | 692 | 0 | 2020-05-02 | - | |
45 | DRAW:226 Two Hundred | 488 | 0 | 2022-12-14 | - | |
27 | DRAW:227 魂のバトン | 346 | 0 | 2022-12-28 | - | |
55 | 明けまして10周年(10周年‼︎⁇) | 510 | 2 | 2023-01-03 | - | |
40 | DRAW:228 星守の騎士団 | 421 | 0 | 2023-01-11 | - | |
39 | DRAW:229 涙は星屑と消ゆ | 436 | 0 | 2023-01-24 | - | |
52 | DRAW:230 託された竜魂 | 548 | 0 | 2023-02-14 | - | |
36 | DRAW:231 ひとりぼっちの流星群 | 398 | 0 | 2023-02-28 | - | |
45 | DRAW:232 失われし力、星霜を重ね | 534 | 0 | 2023-03-17 | - | |
32 | DRAW:233 ヨゾラ ノ イチブ | 402 | 1 | 2023-06-23 | - | |
27 | DRAW:234 氷結界の三龍 | 314 | 0 | 2023-07-19 | - | |
26 | DRAW:235 正義と悪を映す水鏡 | 351 | 0 | 2023-08-15 | - | |
29 | DRAW:236 氷魔の龍VS氷魔の鏡 | 242 | 0 | 2023-08-26 | - | |
23 | DRAW:237 枯れないゴールキーパー | 259 | 0 | 2023-09-08 | - | |
28 | DRAW:238黙示録の獣機王“キング” | 263 | 0 | 2023-09-23 | - | |
22 | DRAW:239 凍る渓谷!氷獄の鼓動 | 262 | 0 | 2023-11-03 | - | |
44 | DRAW:240 天龍雪獄!放て魂の一撃 | 457 | 0 | 2023-11-27 | - | |
21 | DRAW:241 トライブ・フォース | 247 | 0 | 2024-01-07 | - | |
26 | DRAW:242 “白き神判” | 267 | 0 | 2024-02-23 | - | |
42 | DRAW:243 龍祖、氷臨 | 271 | 0 | 2024-03-21 | - | |
22 | DRAW:244〝永遠の焔〟 | 228 | 0 | 2024-05-17 | - | |
27 | DRAW:245 勇者に、微笑みを | 231 | 0 | 2024-06-20 | - | |
20 | DRAW:246 永炎のダークフェアリー | 147 | 0 | 2024-07-30 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/11/23 新商品 TERMINAL WORLD 2 カードリスト追加。
- 12/05 09:56 評価 5点 《クリフォート・アクセス》「総合評価:他のクリフォートと比べる…
- 12/05 09:51 評価 7点 《クリフォート・アーカイブ》「総合評価:リリースコストに使い、…
- 12/05 09:49 評価 7点 《クリフォート・ゲノム》「他のカードのリリースコストに使いバッ…
- 12/05 09:39 ボケ カオス・ソルジャー -宵闇の使者-の新規ボケ。Sin カオス・ソルジ…
- 12/05 08:11 評価 10点 《トロイメア・マーメイド》「 MDで遂に復活する事が確定した…
- 12/05 08:04 評価 5点 《極夜の騎士ガイア》「《カオス・ソルジャー -宵闇の使者-》の…
- 12/05 03:09 評価 7点 《E・HERO エアー・ネオス》「詳細不明だが公式から黒歴史扱…
- 12/05 00:14 評価 6点 《エルシャドール・ウェンディゴ》「風のエルシャドール。憑依元は…
- 12/05 00:11 一言 ここまで解除するならモルモやブルホーンも緩和してほしかった……
- 12/05 00:01 掲示板 SS始めてみた
- 12/04 23:56 評価 9点 《エルシャドール・シェキナーガ》「地のエルシャドール。憑依元は…
- 12/04 23:32 評価 8点 《エルシャドール・アノマリリス》「水のエルシャドール。憑依元は…
- 12/04 23:06 評価 6点 《甲化鎧骨格》「がっちり描き込まれたメカイラストが特徴の汎用シ…
- 12/04 20:06 一言 クリスマスシーズンですからね 昨年もOCGを他所に征竜緩和したり会局…
- 12/04 19:49 評価 9点 《混沌空間》「除外すればする程カウンターが載せられて、4つ以上…
- 12/04 19:18 評価 10点 《騎士皇プリメラ・プリムス》「このカード自体は文句無しの10点…
- 12/04 18:51 評価 5点 《かなり魅湧な受注水産》「速攻魔法かと思いきや通常魔法……。 マ…
- 12/04 18:37 評価 6点 《宵星の閃光》「後攻1ターン目に捲くり札として使うには心もとな…
- 12/04 17:23 評価 2点 《ミクロ光線》「場のモンスター1体の守備力を0にする通常罠。 攻…
- 12/04 17:09 一言 MDの新レギュでもドラグーン釈放決定、(※あちらはアナコンダが使える) …
Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。