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52Turn 立ちはだかる使者達 作:ジェム貯めナイト
集落の平原で格闘を繰り広げる現とクイネだったが、遂に彼女が従える精霊犬全
てが倒れ、クイネも襲いくる眠気に抗えず、その場で倒れて眠りに落ちる。
「――はぁっ。手こずらせやがって……」
意識が途絶えたクイネを見下ろしながら、現は全身に負った打撲の痛みを堪えつ
つも、従える獏とともにその場から立ち去ろうとする。
「クイネ将軍……!」
しかしその時、上空から加勢に現れた3人の翼人――扶鷹(ふよう)と撰修(せんしゅう)に、シノビ装束をした女性の翼人――叢林(そうりん)が現の前に立ちはだかった。
「――次から次へと……!」
現は苛立ちながら再度命令することで、宙に浮く獏は鼻先からクイネ達を眠りに
堕とした紫の煙を3人へと吹きかけた。
「何匹こようがなぁ! 俺の眠りからは逃れられねぇんだよぉ……!」
3人はかわす間もなく獏が吹いた煙を吸い込み、たちまち眠りに落ちるとともに
地面へと着地する。
「馬鹿な……!?」
ヨタカとメンフクロウの翼持つ扶鷹と撰修は目を閉じたまま走り出し、扶鷹は自
らの霊力から生み出したメリケンサックを握りしめ、撰修が生み出し振るうトンフ
ァーとともに獏を強打した。
苦しげに鳴き声を発する獏が後退し、現が怯むとともに上空から小柄なコノハズクのシノビ――叢林が右腕を引いたまま現へと迫り、拳を振るおうとする。
「くっ――がっ……!?」
現は叢林が突き出した手甲で覆われた拳を手のひらで受け止めるも、腕を引いた
勢いで叢林は左足を軸に一回転し、右足の踵で現を蹴り飛ばす。
「ほうほう……貴方が得意とするのは催眠術ですか」
「本官達翼人は、脳を半分休めることを眠ると定義しているであります」
「今のあちき達は、“半醒半睡”で戦っているのでござるよ……!」
彼ら翼人は眠りながらも起きている。更に夜闇でも活動できる夜行性の翼人でも
ある3人は、現や獏が発する音を頼りに戦闘を継続できると、それぞれ目をつむり
ながら発言した。
「俺の催眠が効かねぇだと……? ハッ! てめぇら如き拳さえあれば十分だ…
…!」
起き上がった現は叢林に狙いを定めて駆け出し、拳を交互に振るって彼女を追い
立てる。
「――忍法 近点月の術でござる……!」
拳を左右にかわすと叢林は宙高く飛び上がり、先程と同じく右の拳を引いて急降下し、拳を振り被った。
「効かねぇよ……!」
しかし現は叢林が伸ばした腕を横から掴み、続けざまに体を折り曲げ繰り出す蹴りも片腕で弾いて相殺すると、その手を握りしめ逃れようとする叢林のナイトビジョンで覆われた顔面を強打した。
『叢林……!?』
獏と交戦していた扶鷹と撰修は、メリケンサックを付けた拳とトンファーで獏の
身体に連撃を叩き込むと、現に地面へと叩きつけられた叢林が踏みつけられようと
する瞬間を目撃し叫んだ。
「っ……!?」
だが叢林は横へ転がり、現の踏みつけをかわして再び宙へ飛び上がると、レンズ
がひび割れたナイトビジョンを外しながら呟いた。
「……これ直すの大変でござるに、お主――覚悟はできているでござるな……!?
」
閉じていることで密度が増した長い睫毛が目立ち、目鼻立ちが整った素顔を晒し
た叢林は、ナイトビジョンを地面へと投げ捨て、整った顔立ちを怒りで歪ませながら再び現へと飛び掛かった。
「ちぃっ!?」
現は高速で迫る叢林が突き出した拳を手のひらで止めるも、それは叢林の読み通
りだった。
「――残影にござるよ……!」
高速で動いたことで発生し、叢林より遅れて到達した彼女の霊力で構成された分身は、本体の叢林から軌道を修正した拳で現を殴り飛ばすとともに霧散した。
「扶鷹君!」
「ええ! 本官も負けてられないであります!」
扶鷹と撰修も長い鼻を振り回して抵抗する獏を翻弄しながらも、それぞれ拳とト
ンファーで獏を殴打した。
そして3人の翼人が現と彼が従える獏に立ち向かう間も、少し離れた場所ではサバスとマノンが、変化を解き元の姿へと戻った4人のゴルイニチの従者とのデュエルに応じていた。
『デュエル……!』
Turn1 サバスLP4000。手札5 花(ファ)&カルリトスLP4000。手札5×2
マノンLP4000。手札5 エッダ&ロマンLP4000。手札5×2
「さっさと終わらせてやる! オレは《秘炉修道女(ヴェリーバー シスター)
ビジー・ビー》を召喚だ」
サバスが先手を取りモンスターを呼び出すと、金属音のような羽音を響かせ、鋼
鉄の蜂が彼の場に飛来した。
ビジー・ビー攻撃力1000。
「続けて手札の《秘炉再生(ヴェリーバー パスカ)フェニックス》を、場のビジ
ー・ビーをリリースすることで特殊召喚だ! この効果で特殊召喚したフェニック
スの効果で、リリースしたビジー・ビーの攻撃力分オレのLPは回復する」
サバスLP4000→5000。フェニックス攻撃力2000。
「更にビジー・ビーが“秘炉”の効果でリリースされたため、新たなビジー・ビ
ーをデッキから呼ぶ! カード1枚を伏せターン終了だ」
サバスの場で燃え上がる翼を広げた鋼鉄の不死鳥と、2体目の鋼鉄の蜂が並び立
つ様に、花は小馬鹿にするかのような態度で鼻を鳴らす。
「ハッ! おじさん――アンタ如きアタイ一人で事足りるわ!」
「おいおい、僕ちゃんも忘れちゃ困るぜぇ……!」
紅色の髪を両サイドでシニヨンに結んだ女――花は、相方の軟派な男の呟きを気にも留めずに、今一度己の手札を確認すると自らのターンを開始する。
Turn2 花手札5
「借り物とはいえ、スチュパリデス様の僕たるアタイなら使いこなせて当然!
《スタティック・ジュブナイル》を召喚!」
手札1枚を選び出した花は、元は彼女が仕える炎の秘号(エンクレーブ)――ス
チュパリデスが扱う炎纏った若鳥を場に呼び出す。
スタティック・ジュブナイル
効果モンスター
/炎/レベル3/サイバース/攻撃力1000。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の墓地のモンスターが相手フィールドに特殊召喚された場合に発動で
きる。ターン終了時までそのモンスターの攻撃力はそのモンスターのレベル×1
00ダウンする。その後このカードを墓地へ送りレベルが2つ高い炎属性・サイ
バース族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、フィールドのモンスタ
ー1体を対象として発動できる。そのモンスターのレベルはこのカードのレベル
分だけ上がる。
「続けるよ! 魔法カード《スタティック・ラビング》を発動! アタイは炎属
性・機械族を宣言! さあ、アタイが宣言したのと一致するモンスターを墓地へ送
りな……!」
花が発動した魔法カードによって、サバスのD・フェースに彼がデッキに投入し
ている“秘炉”達が表示され、そのうちの1枚をサバスが選ぶとともに墓地へと送
られる。
スタティック・ラビング 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):種族と属性を1つずつ宣言して発動できる。相手は宣言した種族・属性の
モンスターを手札・デッキから墓地へ送る。この効果で宣言したモンスターと同
じ種族・属性のモンスターが相手フィールドに存在する場合、この効果で墓地へ
送ったモンスターを相手フィールドに特殊召喚できる。
「――で、アンタの場に宣言したのと同じモンスターがいるから、今送った《秘
炉巡礼者(ヴェリーバー ピルグリム)スカラベ》を蘇生しな……!」
「わざわざオレにくれるってか? なら攻撃表示でスカラベを蘇生する……!」
スカラベ攻撃力1100。
「するとどうなるか!? アタイのムクドリは相手モンスターが墓地から蘇った
場合、レベルが2つ高い姿に成長するのさ!」
鋼鉄の甲虫が墓地より転がり出た事で、花が従える若いムクドリはその体を成長
させ、一回り大きな若鳥へと変化する。
「ジュブナイルの効果でスカラベの攻撃力をレベル×100ダウンさせ、ジュブ
ナイルを墓地へ送り《スタティック・イマチュアー》をデッキから特殊召喚するっ
!」
スタティック・イマチュアー
効果モンスター
/炎/レベル5/サイバース/攻撃力1500。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の墓地のモンスター1体が相手フィールドに特殊召喚された場合、そ
のモンスターを対象に発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、相手の墓地か
らカード名が異なるモンスター1体を相手フィールドに特殊召喚する。
(2):相手の墓地からモンスターが特殊召喚される度に発動する。
このカードの攻撃力は500アップする。
スカラベ攻撃力1100→800。
「俺の墓地からモンスターを蘇生させることが、お前さんのデッキにとって都合
がいいわけか」
「アタイはカード2枚を伏せターン終了。次はカルリトス! アンタの番よ!」
花に急かされ、テンガロンハットを被り口ひげを生やした軟派な男は自らの手札
を一望すると、早速借り受けたデッキを扱い始めた。
Turn3 カルリトス手札5
「はいはい。それじゃ僕ちゃんのターンだ! まずはカード1枚をセット。更に
速攻魔法《センディング・ビリングフロード》の発動だぁ……!」
場にカード1枚が伏せられ、そのカードを場に送信させる魔法が発動されたこと
によって、伏せられたカードがたちまち折り目を付けられ凧のような紙飛行機へと折り上がった。
「成程――だがその戦術は、今回もオレには通用しねぇよ」
「伏せたカードを確認――僕ちゃんが伏せたのは、魔法カードとして伏せられる
《折電機カイト》! 暴風吹きすさぶサイバースなためそのまま特殊召喚し、更に
その攻撃力分ダメージを受けてもらう……!」
「ちっ……」 サバスLP5000→2700。 カイト攻撃力2300。
「カードを3枚伏せて、僕ちゃんのターンは終了っ! ほら、次はおじさんの番
だ」
それぞれ上級モンスターの若いムクドリと紙飛行機を並べ、伏せカードも5枚用意した花とカルリトスは万全の態勢と言った様子で、続くサバスのターンに備える。
そしてマノンも老紳士といった出で立ちの男と、高級なスーツに身を包んだ男の
2人を相手にデュエルを繰り広げていた。
Turn1 マノン手札5
「アタシの先行! 早速“C・S・Ë(クリスノーエル)”の儀式魔法――《C・S
・Ë ナティビティ》を発動するよ……!」
マノンが発動した儀式魔法によって、彼女の手札からレベル合計が7となるようモンスターが開示されると、そのままD・フェースの墓地へと取り込まれた。
「“儀式召喚”の使い手ですか……」
「手札から《C・S・Ëの妖精 リュタン》と《C・S・Ë ロビン》をリリースの代わりに捨てる! アタシをスキーに乗せちゃって! 夢を届けに配れよカドー! 現れて――《C・S・Ë セントニコラス》……!」
そしてマノンの場には、トナカイが引くソリに乗った真っ赤な服に白髭の聖人が
到着した。
セントニコラス攻撃力2200。
「手札から捨てられたリュタンは仲間を呼ぶ! 2体目のリュタンをデッキから
特殊召喚……!」
リュタン守備力400。
「更にセントニコラスの効果――手札の“C・S・Ë”を捨てて1枚ドロー! 捨
てたモンスターのレベル×100ダメージを与えるっ! ボンブ・ドゥ・カドー…
…!」
手札から《C・S・Ë キャンディケイン》を捨てるとともに効果を発動した白髭の
聖人は、空中に爆弾を包んだ大量のプレゼント箱を出現させると、2人の男へと一
斉に降り注がせ爆風で包み込んだ。
エッダ&ロマンLP4000→3700。
「そして捨てられたキャンディケインの効果で、墓地のナティビティを手札に戻
す。カード1枚を伏せアタシのターンはこれで終了」
白髭の聖人と彼を手伝う妖精を従えたマノンがターンを終えるとともに、まずは
老紳士風の男――エッダからターンを開始した。
Turn2 エッダ手札5
「私のターン! 魔法カード《ビリング・パブリッシャー》を発動。私の場にモ
ンスターがいないため、デッキから《家禽-ガチャボット》または関連するモンス
ター1体を特殊召喚する」
「“家禽”――貴方まさか……!?」
「――フリュギア社では派手に暴れてくれましたね。おかげでユーメイ様が欲す
る“破壊の矢”の製造が大きく遅れることとなりましたよ。私は《家禽-プリセマ
ラス》を特殊召喚です」
エッダの場に、白黒の縞模様をした鶏が現れるとともに、更に続けて墓地から使
用したばかりのカードの更なる効果を発動させようとする。
プリセマラス攻撃力900。
「破壊の矢……? ケ ス ク テュ ディ?(何を言っているの)」
「貴方には理解できないでしょう……ユーメイ様が目指す“破壊と再生”は。続
けて貴方のLPが3000以上のため、墓地の《ビリング・パブリッシャー》を除
外し手札から大地にそびえるサイバースを提供する!」
エッダが手札から1体のモンスターを液晶盤に置くとともに、彼の元へ現れた虹
色の球体が弾け、星を降らせつつ中から卵用種として優れた鶏が排出された。
「よって手札より《家禽-レスポーン》を特殊召喚……!』
レスポーン攻撃力0。
「更に《家禽-ガチャボット》を召喚。既にご存じの通り、ガチャボットは現れ
た時貴方が払ったLP300ごとにデッキの上から1枚を裏側除外し、その枚数×
300私のLPを回復させます」
「だけど《ビリング・パブリッシャー》を発動したターン、アタシが払うLPは
倍になる。ここは1連だけ回すよ」
マノンが支払いを了承したことで、虹色に光る矮鶏は彼女のLPを吸い取り、そ
の分だけ2人のLPを回復させる。
マノンLP4000→3400。 エッダ&ロマンLP3700→4300。(除外枚数2)
「そしてプリセマラスはガチャボットを再度回す! ガチャボットを墓地へ送り
効果発動! 墓地のガチャボットを蘇生し、再び効果が発動する――」
マノンLP3400→2800。 エッダ&ロマンLP4300→4900。(除外枚数2)
「私はカード2枚を伏せ、これにてターンを終えます」
「その前に! 罠カード《リュー デュ ブランシモン》を発動するよ。墓地から
“C・S・Ë”2体――リュタンとキャンディケインを手札に加え、リュタンを捨て
てセントニコラスの効果! ボンブ ドゥ カドー……!」
再びマノンが手札の“C・S・Ë”を捨て1枚ドローし、大量のプレゼント箱がエ
ッダとロマンに降り注ぐとともに爆発しLPを奪う。
エッダ&ロマンLP4900→4800。
「更に捨てたリュタンの効果で、3体目のリュタンをデッキから特殊召喚!」
「この程度のダメージなど、砂粒を浴びた程度に過ぎません」
たった100のダメージなど取るに足らぬとエッダが告げるとともに、もう一人
の男――ロマンがターンを開始する。
Turn3 ロマン手札5
「罠カード《レギュラー・メンテナンス》を発動。場のガチャボットを一旦手札
に撤収し、再び呼び出し効果発動」
「アタシのLPは3000を切っている――」
「相手LPが3000を下回る時にLPを支払う場合、レスポーンの効果発動。
相手LPを3000になるよう調整し、自身の攻撃力を3000アップさせます!
」
相手LPを300の倍数となるよう手を加えつつ、攻撃力の上昇に貢献させる卵
用鶏の効果の発動により、エッダは自らのモンスターの大幅な攻撃力アップに成功
した。
マノンLP2800→3000→2700。 エッダ&ロマンLP4800→5100。(除外枚数1) レスポーン攻撃力0→3000。
「では私のターンを続ける。フィールド魔法《WWW-ワード・ウェブ・ウェー
ブ》を発動する!」
「……今度はあの時のモンスターってわけだね」
「左様――このフィールド魔法ある限り、お前は毎ターン攻撃可能なモンスター
で攻撃しなくてはならない。そしてプリセマラスの効果を繰り返す――」
先程と同じように虹色の矮鶏を墓地へ送り、再び蘇生させる縞模様の鶏の効果に
よって、マノンと2人のLP差は更に開いていく。
マノンLP2700→2400。 エッダ&ロマンLP5100→5400。(除外枚数1)
「私はガチャボットをリリースする。“アドバンス召喚”! 現れよ――《ディ
スカウンティ・バトイディア》……!」
そしてロマンの要請によって、エッダは液晶盤の虹色の矮鶏を剥がして墓地へと
送り、場にはAの字で構成されたエイがヒレの縁を波立たせて泳いできた。
バトイディア攻撃力2000。
「更に永続魔法《BBS-バッド・ブレティン・ストリーム》を発動し、バトイ
ディアを破壊することで効果発動! カード1枚をドローし、破壊されたバトイデ
ィアの効果とバッド・ブレティン・ストリームの効果発動」
「デッキからそれぞれ“ディスカウンティ”1体を特殊召喚する効果――」
「私は《ディスカウンティ・ルッセリィ》2体を守備表示で特殊召喚! 更に水
も滴るサイバースが破壊されたため、ワード・ウェブ・ウェーブの効果で500ダ
メージを与える」
電脳のエイが墓地へと沈んだことで警告音が鳴り響き、フィールド魔法の効果で
マノンにダメージが発生しようとする。
「アタシは墓地の《C・S・Ë ロビン》の効果発動! アタシへの効果ダメージを
無効にし、ロビンを墓地から復活させるよ! 更にLPを攻撃力の半分――100
0回復する」
だがマノンもあらかじめ墓地へ送っておいた聖夜を祝うコマドリの効果を発動し
、自らへのダメージを防ぐとともに墓地からコマドリを蘇らせた。
マノンLP2400→3400。
「だがルッセリィが2体存在することで、お互いに攻撃と効果対象を誘導し、我
々への攻撃と効果を封じ続ける」
2体の竜宮から遣わされた深海魚が周囲を泳ぎ回ることで、エッダとロマン両名
への攻撃と効果対象が封じられた状況にマノンは眉をひそめるも、カード2枚を伏せロマンがターンを終える直前に、再び場の白髭の聖人の効果を発動させた。
「ターン終了の前に! もう一度セントニコラスの効果発動だよっ! ボンブ
ドゥ カドー……!」
「……フン」 エッダ&ロマンLP5400→5100。
「そしてアタシが今捨てた《C・S・Ë デギゼ ボネ》の効果! 相手のセットカ
ード1枚を破壊するよ!」
場に現れたサンタの帽子が伏せカードのうちの1枚を包み込み、破壊させること
で彼らの仕掛けた罠を1枚減らすことに成功した。
「――やっとオレのターンか」
「やっとアタシのターンだね」
サバスとマノンはお互いに意気揚々とし、ようやく攻撃できると待ちかねた自ら
のターンを開始した。
Turn4 サバス手札3
「ドローとともに! 永続罠《ロイタリング・アドレスボット》を発動だ! 僕
ちゃんの場に暴風吹きすさぶサイバースがいることで、おじさんが伏せたそのカー
ドは発動できなくなる」
カルリトスが発動させたカードから小型ドローンが飛び出すと、サバスの伏せカ
ードを監視することによって発動をけん制する。
「構うか! このターンでケリをつける……! オレは攻撃力の合計が3000
以上となるよう、フェニックスとビジー・ビーをリリースすることで手札の《秘炉
工匠(ヴェリーバー アーチザン)ヘパイストス》を特殊召喚する……!」
鋼鉄の不死鳥と蜂が溶解し溶け落ちるとともに、サバスの場には燃え滾る炉を内
包した頭部を持つ鋼鉄の巨人が大地を踏みしめ現れた。
ヘパイストス攻撃力3000。
「リリースされたビジー・ビーの効果で3体目のビジー・ビーを呼ぶ! 更に速
攻魔法《授火恩寵(アメイジング・ブレイズ)》の発動によって、秘炉トークン1
体を生成するぜ……!」
茎に火が燃え移った植物が火種となり、意志を宿す炎の塊が現れると同時に、空
中を飛ぶ小型ドローンへと弾けた炎が燃え移り墜落する。
「攻撃力3000以上の“秘炉”がいる時に発動すれば、更にお前さんの魔法、
罠カード1枚を破壊できる」
「《ロイタリング・アドレスボット》が……!?」
「続けて秘炉トークン、スカラベ、ビジー・ビーの3体をリリースし、ヘパイス
トスの効果発動だ! これが通れば攻撃力は3体分3000アップし、お前さんら
に直接攻撃できる……!」
「アタイが通さないっ! ヘパイストスを対象に罠カード《エシックス・ポリュ
ーション》! ヘパイストスと墓地のモンスター1体を入れ替えてもらうよ……!
」
だが花が発動した倫理を汚染させる罠によって、鋼鉄の巨人は効果を無効化され
るとともに炎に飲まれ、場から消滅していく。
「ちっ……」
「アンタの墓地からビジー・ビーを蘇生! 更に相手の墓地からモンスターが蘇
生したため、イマチュアーの効果発動! ビジー・ビーと交代でアンタの墓地のス
カラベを蘇生してもらうから!」
一度は復活した鋼鉄の蜂は再び墓地へと送られ、代わって鋼鉄の甲虫がサバスの
元に現れるとともに、花が従える若いムクドリは全身に纏う炎をますます燃え上が
らせた。
「そしてアンタの墓地から2回モンスターが蘇ったため、イマチュアーは1体に
付き攻撃力を500アップさせる……! リブート・ファイア!」
イマチュアー攻撃力1500→2000→2500。
「相手を炎上させるたびに悪意を増すムクドリか……」
「アンタの切り札は封じた! これでこのターンアタイらを倒すのは不可能――
」
「――馬鹿言ってんじゃねぇよ? このターンで終わらせるっつったろ……?」
サバスは凄みを利かせて花とカルリトスを睨むとともに、リリースされたスカラ
ベの効果を処理し、デッキの上3枚の中から“秘炉”1体を墓地へと送った。
「この墓地落としがお前さんらの運命を決定づけた! オレは墓地のヘパイスト
スをデッキに戻し、罠カード《製銑術-4Fe+3CO2》の発動だ!」
サバスがたった今墓地へ送ったカードを取り出し、見せつけるとともに、花とカルリトスは己の不運に歯噛みした。
「アンタ……! 引きのいい奴!」
「運も実力に内包された要因だ。戻したヘパイストスのレベルは8――蘇れ!
《秘炉枢機卿(ヴェリーバー カーディナル)プロメテウス》……!」
そしてサバスの場には、胸部に神々より授かった原初の火を灯す鋼鉄の巨人が、
大地を踏みしめ立ち上がった。
プロメテウス攻撃力3000。
「だけど墓地から蘇ったなら、イマチュアーの効果! リブート・ファイア……
!」
イマチュアー攻撃力2500→3000。
「プロメテウスの前には足搔きに過ぎねぇ! オレはスカラベをリリースするこ
とで更なる“秘跡”――《秘炉秘跡 叙階(ヴェリーバーサクラメントゥム・オー
ディネーション)》の発動だ!」
サバスが新たに発動した魔法カードは鋼鉄の甲虫を溶解させ、溶け落ちた残骸か
ら新たに意志を宿す3体の灯火を生み出した。
「下級“秘炉”をリリースし発動することによって! オレの場にそのレベルと
同じ数の秘炉トークンを生み出す……!」
秘炉秘跡 叙階(ヴェリーバーサクラメントゥム・オーディネーション)
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのレベル3以下の「秘炉」モンスター1体をリリースして
発動できる。そのモンスターのレベルの数だけ自分フィールドに「秘炉トークン
」(機械族・炎・星1・攻0/守0)を特殊召喚する。この効果の発動後、ター
ン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。
秘炉トークン×3守備力0。
「また3体の“秘炉”が揃ったなぁ! オレはプロメテウスの効果を起動――三
灯火 授火……!」
鋼鉄の巨人は3体の灯火を開口した胸部の炉に取り込ませることで、その力を吸
収し全身を高熱で真っ赤に染め上げた。
プロメテウス攻撃力3000→6000。
Turn4 マノン手札4
「アタシのターン! 悪いけど貴方達に構ってられないから!」
マノンが1枚のカードを液晶盤へと置いたことで、背中から生えた薄い羽で宙に
浮く妖精2体が消滅していき、新たに耳が長くとんがり帽子を被った妖精達が彼女
の場に姿を現す。
「アタシはリュタン2体をリリース! 森に隠れ住み、ささやかな幸せを運ぶ妖
精達! “アドバンス召喚”! 《C・S・Ë アウルヴル・ユールラッズ》……!」
C・S・Ë アウルヴル・ユールラッズ
効果モンスター
/光/レベル7/天使/攻撃力2300。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札の儀式魔法1枚を捨てて発動できる。レベルの合計が儀式召喚するモ
ンスターと同じになるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリース
、またはリリースの代わりに自分の手札から「C・S・Ë」モンスターを捨てて、
その儀式魔法で儀式召喚可能なモンスター1体をデッキから儀式召喚する。
(2):自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドの「C・S・Ë」儀式モン
スターの数まで、相手フィールドの表側表示のカードの効果をターン終了時まで
無効にする。
「だが我々のルッセリィロックは破られやしまい――」
「もう一度《C・S・Ë ナティビティ》を発動! セントニコラスをリリース、手
札のキャンディケインを捨てることで“儀式召喚”! 幸せとは誰もが秘めしもの
――ほら、アタシのすぐそばに! 《C・S・Ë ロワゾーブルー》……!」
赤い服を纏い白髭を生やした聖人は消滅し、手札から縞模様の杖を模した砂糖菓
子が描かれたカードを捨てることで、マノンの場に幸福をもたらすとされる青い鳥
が飛来した。
ロワゾーブルー攻撃力2700。
「墓地の“C・S・Ë”儀式モンスターのセントニコラスを対象にロワゾーブルー
の効果! 更に捨てられたキャンディケインの効果で墓地のナティビティを手札に
戻し、セントニコラスとそのレベルと同じになるようリュタン、デギゼ ボネ、キ
ャンディケインを手札に回収するよ……!」
失ったカードアドバンテージを一気に取り戻すべく、マノンが発動した青い鳥とツリーに飾られる杖の砂糖菓子の効果で、計5枚のカードが彼女の手札に加わった。
「そしてアタシは! 手札のナティビティを捨てることでユールラッズの効果発
動だよ! これによりアタシはデッキから儀式モンスターを儀式召喚できる……!
」
『何ッ……!? デッキからだと……!?』
「場のロビンをリリース! 手札のデギゼ ボネを捨てることで現れて! アタ
シの切り札――《C・S・Ë カッス ノワゼット》……!」
13人の妖精の導きにより、マノンのデッキから彼女へと授けられしくるみ割り
人形のモンスターが、彼女の求めに応じて場に姿を現した。
カッス ノワゼット攻撃力2400。
「そして手札から捨てられたデギゼ ボネの効果発動! 貴方達が残した伏せカ
ード2枚のうち、右のカードを破壊する!」
「だったら罠カード《スレッドフローティング》により、私は墓地からバトイデ
ィアを蘇らせる!」
儀式召喚の際に捨てられたサンタの帽子が効果を発揮し、指し示した右側の伏せカードへ襲い掛かるが、ロマンは対象の伏せカードを発動し、このターンに限り墓地から電脳のエイを蘇らせた。
バトイディア攻撃力2000。
「そのくるみ割り人形の効果は対象を取る効果。ルッセリィロックを掻い潜るこ
とは不可能だ」
「……貴方の言う通り、アタシの切り札単体では打破できない。だからアタシは
“C・S・Ë”儀式モンスターがいることでユールラッズの効果発動! “妖精達の
いたずら”――シャカン ベティーズ ラ フェ……!」
マノンの宣言を受け、13人の妖精達は手を繋ぎ竜宮からの使いたる深海魚を取
り囲むと、口から冷気を吐いて浴びせかける。
「対象を取らぬ効果か……!?」
「アタシの場にいる“C・S・Ë”儀式モンスターの数だけ、貴方達の発動されて
いるカードの効果を凍結させるよ! これでこの効果が通る! セントニコラスと
リュタンを捨ててカッス ノワゼットの効果――ペイザージュ アンネジェ……!」
くるみ割り人形が呼び寄せた猛吹雪により、卵用種の鶏とヒレを波打たせるエイ
は氷漬けとなり、その効果と攻撃力を奪われた。
レスポーン攻撃力3000→0。(効果無効) バトイディア攻撃力2000→0。(効果無効)
『おのれぇぇ……!』
「オレ達を阻む者は全て退ける……!」
「早く道を開けなよ。邪魔しないで……!」
サバスとマノンはバトル開始を宣言するとともに、それぞれ原初の火が灯りし鋼
鉄の巨人と青い鳥――そしてくるみ割り人形で攻撃を仕掛ける。
「プロメテウスは3体以上のモンスターを捧げた場合、その数だけ追加攻撃でき
る! オレはプロメテウスでイマチュアーとカイトを攻撃だ……!」
「っ……!? まだ! 速攻魔法《スタティック・イグニッション》! アンタ
の墓地からスカラベを引きずり出す代わりに、このターンその攻撃力分イマチュアーの攻撃力をアップ……!」
スタティック・イグニッション 速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの炎属性・サイバース族モンスターと、そのモンスターよ
りレベルが低い相手の墓地のモンスターを1体ずつ対象として発動できる。その
モンスターを相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、ターン終了時までそのモ
ンスターの攻撃力分対象の自分のモンスターの攻撃力をアップする。
イマチュアー攻撃力3000→4100→4600。スカラベ攻撃力1100。
「僕ちゃんも速攻魔法《センディング・アドバタイズメント》で伏せたスクイー
ドを場に開封し、その攻撃力分プロメテウスの攻撃力をダウンさせるよ!」
プロメテウス攻撃力6000→5500。スクイード守備力500。
「だがオレの進撃は止まらん! やれ――プロメテウス・クライシス……!」
巨大な鋼鉄の巨人は胸部の炉から渦巻く灼熱の炎を解き放ち、2人が操る若いム
クドリと紙飛行機のモンスターを焼き払った。
『ああぁぁっっ……!?』
花&カルリトスLP4000→800→0。カイト イマチュアー破壊
「アタシはロワゾーブルーでレスポーンを! カッス ノワゼットでバトイディ
アを攻撃――ウルーズ コティディエンヌ! アンヴィテ ペイデュ パティスリー
……!」
青い鳥が急降下し卵用鶏へと襲い掛かると、鋭い爪で鶏を引き裂き、ヒレを波打
たせるエイは王子へと変身したくるみ割り人形の剣で両断された。
『ぐ――おおぉっ……!?』
エッダ&ロマンLP5100→2400→0。
「勝った――」
「ユーヒとユームの救援に行かないと……!」
決着と同時にサバスとマノンは駆け出し、再び王宮へと戻るべく足を速めた。
「……このっ、なんて奴らだ」
「我々は責務を果たした。あやつらが向かおうとゴルイニチ様とユーメイ様が―
―」
倒れた4人は十分に足止めはできたと、ゴルイニチとユーメイの勝利を確信しつ
つ精霊世界から消滅していく。
サバスとマノンは王宮を目指し走り続ける。先に王宮へと戻った遊陽や精霊長の
自室で待つ遊無の安否を確認しようと、2人の無事を願い一刻も早く駆け付けよう
とするのであった。
「オレ、サバスと――」
「アタシ! マノンの――」
『ビナリウス回顧録!』
マノン「花(ファ)にカルリトスだっけ? このアタシの前では時間稼ぎにしかな
らなかったね」
サバス「だが足止めの効果も馬鹿にはできない。翼人達も戦いに加勢しに向かった
ため、徒歩で王宮まで戻らなくてはならなくなった」
マノン「うん、急がなきゃね。……そういえば女の子の使用カードだけ知らないも
のだったね」
サバス「ユーヒが倒したと言ってたスチュパリデスとかいう奴のか。新たに与えら
れたカードだったのかもしれないな」
サバス「それとお前が対峙した2人の男――見覚えがあるな。元の世界に戻ったら
調べる必要があるやもしれん」
マノン「次回はユーヒとユーム、ゴルイニチとユーメイのデュエルの続きが繰り広
げられるよ。激しい攻防を繰り返したのち、第三章最後のデュエルはいよいよ佳境
に差し掛かる――」
『次回! 遊戯王Binarius(ビナリウス) -怨嗟積り秘号と成す-』
マノン「2人が勝つってアタシ信じてるから! ア ラ プロシェヌーッ!(次回も
よろしくね)」
てが倒れ、クイネも襲いくる眠気に抗えず、その場で倒れて眠りに落ちる。
「――はぁっ。手こずらせやがって……」
意識が途絶えたクイネを見下ろしながら、現は全身に負った打撲の痛みを堪えつ
つも、従える獏とともにその場から立ち去ろうとする。
「クイネ将軍……!」
しかしその時、上空から加勢に現れた3人の翼人――扶鷹(ふよう)と撰修(せんしゅう)に、シノビ装束をした女性の翼人――叢林(そうりん)が現の前に立ちはだかった。
「――次から次へと……!」
現は苛立ちながら再度命令することで、宙に浮く獏は鼻先からクイネ達を眠りに
堕とした紫の煙を3人へと吹きかけた。
「何匹こようがなぁ! 俺の眠りからは逃れられねぇんだよぉ……!」
3人はかわす間もなく獏が吹いた煙を吸い込み、たちまち眠りに落ちるとともに
地面へと着地する。
「馬鹿な……!?」
ヨタカとメンフクロウの翼持つ扶鷹と撰修は目を閉じたまま走り出し、扶鷹は自
らの霊力から生み出したメリケンサックを握りしめ、撰修が生み出し振るうトンフ
ァーとともに獏を強打した。
苦しげに鳴き声を発する獏が後退し、現が怯むとともに上空から小柄なコノハズクのシノビ――叢林が右腕を引いたまま現へと迫り、拳を振るおうとする。
「くっ――がっ……!?」
現は叢林が突き出した手甲で覆われた拳を手のひらで受け止めるも、腕を引いた
勢いで叢林は左足を軸に一回転し、右足の踵で現を蹴り飛ばす。
「ほうほう……貴方が得意とするのは催眠術ですか」
「本官達翼人は、脳を半分休めることを眠ると定義しているであります」
「今のあちき達は、“半醒半睡”で戦っているのでござるよ……!」
彼ら翼人は眠りながらも起きている。更に夜闇でも活動できる夜行性の翼人でも
ある3人は、現や獏が発する音を頼りに戦闘を継続できると、それぞれ目をつむり
ながら発言した。
「俺の催眠が効かねぇだと……? ハッ! てめぇら如き拳さえあれば十分だ…
…!」
起き上がった現は叢林に狙いを定めて駆け出し、拳を交互に振るって彼女を追い
立てる。
「――忍法 近点月の術でござる……!」
拳を左右にかわすと叢林は宙高く飛び上がり、先程と同じく右の拳を引いて急降下し、拳を振り被った。
「効かねぇよ……!」
しかし現は叢林が伸ばした腕を横から掴み、続けざまに体を折り曲げ繰り出す蹴りも片腕で弾いて相殺すると、その手を握りしめ逃れようとする叢林のナイトビジョンで覆われた顔面を強打した。
『叢林……!?』
獏と交戦していた扶鷹と撰修は、メリケンサックを付けた拳とトンファーで獏の
身体に連撃を叩き込むと、現に地面へと叩きつけられた叢林が踏みつけられようと
する瞬間を目撃し叫んだ。
「っ……!?」
だが叢林は横へ転がり、現の踏みつけをかわして再び宙へ飛び上がると、レンズ
がひび割れたナイトビジョンを外しながら呟いた。
「……これ直すの大変でござるに、お主――覚悟はできているでござるな……!?
」
閉じていることで密度が増した長い睫毛が目立ち、目鼻立ちが整った素顔を晒し
た叢林は、ナイトビジョンを地面へと投げ捨て、整った顔立ちを怒りで歪ませながら再び現へと飛び掛かった。
「ちぃっ!?」
現は高速で迫る叢林が突き出した拳を手のひらで止めるも、それは叢林の読み通
りだった。
「――残影にござるよ……!」
高速で動いたことで発生し、叢林より遅れて到達した彼女の霊力で構成された分身は、本体の叢林から軌道を修正した拳で現を殴り飛ばすとともに霧散した。
「扶鷹君!」
「ええ! 本官も負けてられないであります!」
扶鷹と撰修も長い鼻を振り回して抵抗する獏を翻弄しながらも、それぞれ拳とト
ンファーで獏を殴打した。
そして3人の翼人が現と彼が従える獏に立ち向かう間も、少し離れた場所ではサバスとマノンが、変化を解き元の姿へと戻った4人のゴルイニチの従者とのデュエルに応じていた。
『デュエル……!』
Turn1 サバスLP4000。手札5 花(ファ)&カルリトスLP4000。手札5×2
マノンLP4000。手札5 エッダ&ロマンLP4000。手札5×2
「さっさと終わらせてやる! オレは《秘炉修道女(ヴェリーバー シスター)
ビジー・ビー》を召喚だ」
サバスが先手を取りモンスターを呼び出すと、金属音のような羽音を響かせ、鋼
鉄の蜂が彼の場に飛来した。
ビジー・ビー攻撃力1000。
「続けて手札の《秘炉再生(ヴェリーバー パスカ)フェニックス》を、場のビジ
ー・ビーをリリースすることで特殊召喚だ! この効果で特殊召喚したフェニック
スの効果で、リリースしたビジー・ビーの攻撃力分オレのLPは回復する」
サバスLP4000→5000。フェニックス攻撃力2000。
「更にビジー・ビーが“秘炉”の効果でリリースされたため、新たなビジー・ビ
ーをデッキから呼ぶ! カード1枚を伏せターン終了だ」
サバスの場で燃え上がる翼を広げた鋼鉄の不死鳥と、2体目の鋼鉄の蜂が並び立
つ様に、花は小馬鹿にするかのような態度で鼻を鳴らす。
「ハッ! おじさん――アンタ如きアタイ一人で事足りるわ!」
「おいおい、僕ちゃんも忘れちゃ困るぜぇ……!」
紅色の髪を両サイドでシニヨンに結んだ女――花は、相方の軟派な男の呟きを気にも留めずに、今一度己の手札を確認すると自らのターンを開始する。
Turn2 花手札5
「借り物とはいえ、スチュパリデス様の僕たるアタイなら使いこなせて当然!
《スタティック・ジュブナイル》を召喚!」
手札1枚を選び出した花は、元は彼女が仕える炎の秘号(エンクレーブ)――ス
チュパリデスが扱う炎纏った若鳥を場に呼び出す。
スタティック・ジュブナイル
効果モンスター
/炎/レベル3/サイバース/攻撃力1000。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の墓地のモンスターが相手フィールドに特殊召喚された場合に発動で
きる。ターン終了時までそのモンスターの攻撃力はそのモンスターのレベル×1
00ダウンする。その後このカードを墓地へ送りレベルが2つ高い炎属性・サイ
バース族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、フィールドのモンスタ
ー1体を対象として発動できる。そのモンスターのレベルはこのカードのレベル
分だけ上がる。
「続けるよ! 魔法カード《スタティック・ラビング》を発動! アタイは炎属
性・機械族を宣言! さあ、アタイが宣言したのと一致するモンスターを墓地へ送
りな……!」
花が発動した魔法カードによって、サバスのD・フェースに彼がデッキに投入し
ている“秘炉”達が表示され、そのうちの1枚をサバスが選ぶとともに墓地へと送
られる。
スタティック・ラビング 通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):種族と属性を1つずつ宣言して発動できる。相手は宣言した種族・属性の
モンスターを手札・デッキから墓地へ送る。この効果で宣言したモンスターと同
じ種族・属性のモンスターが相手フィールドに存在する場合、この効果で墓地へ
送ったモンスターを相手フィールドに特殊召喚できる。
「――で、アンタの場に宣言したのと同じモンスターがいるから、今送った《秘
炉巡礼者(ヴェリーバー ピルグリム)スカラベ》を蘇生しな……!」
「わざわざオレにくれるってか? なら攻撃表示でスカラベを蘇生する……!」
スカラベ攻撃力1100。
「するとどうなるか!? アタイのムクドリは相手モンスターが墓地から蘇った
場合、レベルが2つ高い姿に成長するのさ!」
鋼鉄の甲虫が墓地より転がり出た事で、花が従える若いムクドリはその体を成長
させ、一回り大きな若鳥へと変化する。
「ジュブナイルの効果でスカラベの攻撃力をレベル×100ダウンさせ、ジュブ
ナイルを墓地へ送り《スタティック・イマチュアー》をデッキから特殊召喚するっ
!」
スタティック・イマチュアー
効果モンスター
/炎/レベル5/サイバース/攻撃力1500。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の墓地のモンスター1体が相手フィールドに特殊召喚された場合、そ
のモンスターを対象に発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、相手の墓地か
らカード名が異なるモンスター1体を相手フィールドに特殊召喚する。
(2):相手の墓地からモンスターが特殊召喚される度に発動する。
このカードの攻撃力は500アップする。
スカラベ攻撃力1100→800。
「俺の墓地からモンスターを蘇生させることが、お前さんのデッキにとって都合
がいいわけか」
「アタイはカード2枚を伏せターン終了。次はカルリトス! アンタの番よ!」
花に急かされ、テンガロンハットを被り口ひげを生やした軟派な男は自らの手札
を一望すると、早速借り受けたデッキを扱い始めた。
Turn3 カルリトス手札5
「はいはい。それじゃ僕ちゃんのターンだ! まずはカード1枚をセット。更に
速攻魔法《センディング・ビリングフロード》の発動だぁ……!」
場にカード1枚が伏せられ、そのカードを場に送信させる魔法が発動されたこと
によって、伏せられたカードがたちまち折り目を付けられ凧のような紙飛行機へと折り上がった。
「成程――だがその戦術は、今回もオレには通用しねぇよ」
「伏せたカードを確認――僕ちゃんが伏せたのは、魔法カードとして伏せられる
《折電機カイト》! 暴風吹きすさぶサイバースなためそのまま特殊召喚し、更に
その攻撃力分ダメージを受けてもらう……!」
「ちっ……」 サバスLP5000→2700。 カイト攻撃力2300。
「カードを3枚伏せて、僕ちゃんのターンは終了っ! ほら、次はおじさんの番
だ」
それぞれ上級モンスターの若いムクドリと紙飛行機を並べ、伏せカードも5枚用意した花とカルリトスは万全の態勢と言った様子で、続くサバスのターンに備える。
そしてマノンも老紳士といった出で立ちの男と、高級なスーツに身を包んだ男の
2人を相手にデュエルを繰り広げていた。
Turn1 マノン手札5
「アタシの先行! 早速“C・S・Ë(クリスノーエル)”の儀式魔法――《C・S
・Ë ナティビティ》を発動するよ……!」
マノンが発動した儀式魔法によって、彼女の手札からレベル合計が7となるようモンスターが開示されると、そのままD・フェースの墓地へと取り込まれた。
「“儀式召喚”の使い手ですか……」
「手札から《C・S・Ëの妖精 リュタン》と《C・S・Ë ロビン》をリリースの代わりに捨てる! アタシをスキーに乗せちゃって! 夢を届けに配れよカドー! 現れて――《C・S・Ë セントニコラス》……!」
そしてマノンの場には、トナカイが引くソリに乗った真っ赤な服に白髭の聖人が
到着した。
セントニコラス攻撃力2200。
「手札から捨てられたリュタンは仲間を呼ぶ! 2体目のリュタンをデッキから
特殊召喚……!」
リュタン守備力400。
「更にセントニコラスの効果――手札の“C・S・Ë”を捨てて1枚ドロー! 捨
てたモンスターのレベル×100ダメージを与えるっ! ボンブ・ドゥ・カドー…
…!」
手札から《C・S・Ë キャンディケイン》を捨てるとともに効果を発動した白髭の
聖人は、空中に爆弾を包んだ大量のプレゼント箱を出現させると、2人の男へと一
斉に降り注がせ爆風で包み込んだ。
エッダ&ロマンLP4000→3700。
「そして捨てられたキャンディケインの効果で、墓地のナティビティを手札に戻
す。カード1枚を伏せアタシのターンはこれで終了」
白髭の聖人と彼を手伝う妖精を従えたマノンがターンを終えるとともに、まずは
老紳士風の男――エッダからターンを開始した。
Turn2 エッダ手札5
「私のターン! 魔法カード《ビリング・パブリッシャー》を発動。私の場にモ
ンスターがいないため、デッキから《家禽-ガチャボット》または関連するモンス
ター1体を特殊召喚する」
「“家禽”――貴方まさか……!?」
「――フリュギア社では派手に暴れてくれましたね。おかげでユーメイ様が欲す
る“破壊の矢”の製造が大きく遅れることとなりましたよ。私は《家禽-プリセマ
ラス》を特殊召喚です」
エッダの場に、白黒の縞模様をした鶏が現れるとともに、更に続けて墓地から使
用したばかりのカードの更なる効果を発動させようとする。
プリセマラス攻撃力900。
「破壊の矢……? ケ ス ク テュ ディ?(何を言っているの)」
「貴方には理解できないでしょう……ユーメイ様が目指す“破壊と再生”は。続
けて貴方のLPが3000以上のため、墓地の《ビリング・パブリッシャー》を除
外し手札から大地にそびえるサイバースを提供する!」
エッダが手札から1体のモンスターを液晶盤に置くとともに、彼の元へ現れた虹
色の球体が弾け、星を降らせつつ中から卵用種として優れた鶏が排出された。
「よって手札より《家禽-レスポーン》を特殊召喚……!』
レスポーン攻撃力0。
「更に《家禽-ガチャボット》を召喚。既にご存じの通り、ガチャボットは現れ
た時貴方が払ったLP300ごとにデッキの上から1枚を裏側除外し、その枚数×
300私のLPを回復させます」
「だけど《ビリング・パブリッシャー》を発動したターン、アタシが払うLPは
倍になる。ここは1連だけ回すよ」
マノンが支払いを了承したことで、虹色に光る矮鶏は彼女のLPを吸い取り、そ
の分だけ2人のLPを回復させる。
マノンLP4000→3400。 エッダ&ロマンLP3700→4300。(除外枚数2)
「そしてプリセマラスはガチャボットを再度回す! ガチャボットを墓地へ送り
効果発動! 墓地のガチャボットを蘇生し、再び効果が発動する――」
マノンLP3400→2800。 エッダ&ロマンLP4300→4900。(除外枚数2)
「私はカード2枚を伏せ、これにてターンを終えます」
「その前に! 罠カード《リュー デュ ブランシモン》を発動するよ。墓地から
“C・S・Ë”2体――リュタンとキャンディケインを手札に加え、リュタンを捨て
てセントニコラスの効果! ボンブ ドゥ カドー……!」
再びマノンが手札の“C・S・Ë”を捨て1枚ドローし、大量のプレゼント箱がエ
ッダとロマンに降り注ぐとともに爆発しLPを奪う。
エッダ&ロマンLP4900→4800。
「更に捨てたリュタンの効果で、3体目のリュタンをデッキから特殊召喚!」
「この程度のダメージなど、砂粒を浴びた程度に過ぎません」
たった100のダメージなど取るに足らぬとエッダが告げるとともに、もう一人
の男――ロマンがターンを開始する。
Turn3 ロマン手札5
「罠カード《レギュラー・メンテナンス》を発動。場のガチャボットを一旦手札
に撤収し、再び呼び出し効果発動」
「アタシのLPは3000を切っている――」
「相手LPが3000を下回る時にLPを支払う場合、レスポーンの効果発動。
相手LPを3000になるよう調整し、自身の攻撃力を3000アップさせます!
」
相手LPを300の倍数となるよう手を加えつつ、攻撃力の上昇に貢献させる卵
用鶏の効果の発動により、エッダは自らのモンスターの大幅な攻撃力アップに成功
した。
マノンLP2800→3000→2700。 エッダ&ロマンLP4800→5100。(除外枚数1) レスポーン攻撃力0→3000。
「では私のターンを続ける。フィールド魔法《WWW-ワード・ウェブ・ウェー
ブ》を発動する!」
「……今度はあの時のモンスターってわけだね」
「左様――このフィールド魔法ある限り、お前は毎ターン攻撃可能なモンスター
で攻撃しなくてはならない。そしてプリセマラスの効果を繰り返す――」
先程と同じように虹色の矮鶏を墓地へ送り、再び蘇生させる縞模様の鶏の効果に
よって、マノンと2人のLP差は更に開いていく。
マノンLP2700→2400。 エッダ&ロマンLP5100→5400。(除外枚数1)
「私はガチャボットをリリースする。“アドバンス召喚”! 現れよ――《ディ
スカウンティ・バトイディア》……!」
そしてロマンの要請によって、エッダは液晶盤の虹色の矮鶏を剥がして墓地へと
送り、場にはAの字で構成されたエイがヒレの縁を波立たせて泳いできた。
バトイディア攻撃力2000。
「更に永続魔法《BBS-バッド・ブレティン・ストリーム》を発動し、バトイ
ディアを破壊することで効果発動! カード1枚をドローし、破壊されたバトイデ
ィアの効果とバッド・ブレティン・ストリームの効果発動」
「デッキからそれぞれ“ディスカウンティ”1体を特殊召喚する効果――」
「私は《ディスカウンティ・ルッセリィ》2体を守備表示で特殊召喚! 更に水
も滴るサイバースが破壊されたため、ワード・ウェブ・ウェーブの効果で500ダ
メージを与える」
電脳のエイが墓地へと沈んだことで警告音が鳴り響き、フィールド魔法の効果で
マノンにダメージが発生しようとする。
「アタシは墓地の《C・S・Ë ロビン》の効果発動! アタシへの効果ダメージを
無効にし、ロビンを墓地から復活させるよ! 更にLPを攻撃力の半分――100
0回復する」
だがマノンもあらかじめ墓地へ送っておいた聖夜を祝うコマドリの効果を発動し
、自らへのダメージを防ぐとともに墓地からコマドリを蘇らせた。
マノンLP2400→3400。
「だがルッセリィが2体存在することで、お互いに攻撃と効果対象を誘導し、我
々への攻撃と効果を封じ続ける」
2体の竜宮から遣わされた深海魚が周囲を泳ぎ回ることで、エッダとロマン両名
への攻撃と効果対象が封じられた状況にマノンは眉をひそめるも、カード2枚を伏せロマンがターンを終える直前に、再び場の白髭の聖人の効果を発動させた。
「ターン終了の前に! もう一度セントニコラスの効果発動だよっ! ボンブ
ドゥ カドー……!」
「……フン」 エッダ&ロマンLP5400→5100。
「そしてアタシが今捨てた《C・S・Ë デギゼ ボネ》の効果! 相手のセットカ
ード1枚を破壊するよ!」
場に現れたサンタの帽子が伏せカードのうちの1枚を包み込み、破壊させること
で彼らの仕掛けた罠を1枚減らすことに成功した。
「――やっとオレのターンか」
「やっとアタシのターンだね」
サバスとマノンはお互いに意気揚々とし、ようやく攻撃できると待ちかねた自ら
のターンを開始した。
Turn4 サバス手札3
「ドローとともに! 永続罠《ロイタリング・アドレスボット》を発動だ! 僕
ちゃんの場に暴風吹きすさぶサイバースがいることで、おじさんが伏せたそのカー
ドは発動できなくなる」
カルリトスが発動させたカードから小型ドローンが飛び出すと、サバスの伏せカ
ードを監視することによって発動をけん制する。
「構うか! このターンでケリをつける……! オレは攻撃力の合計が3000
以上となるよう、フェニックスとビジー・ビーをリリースすることで手札の《秘炉
工匠(ヴェリーバー アーチザン)ヘパイストス》を特殊召喚する……!」
鋼鉄の不死鳥と蜂が溶解し溶け落ちるとともに、サバスの場には燃え滾る炉を内
包した頭部を持つ鋼鉄の巨人が大地を踏みしめ現れた。
ヘパイストス攻撃力3000。
「リリースされたビジー・ビーの効果で3体目のビジー・ビーを呼ぶ! 更に速
攻魔法《授火恩寵(アメイジング・ブレイズ)》の発動によって、秘炉トークン1
体を生成するぜ……!」
茎に火が燃え移った植物が火種となり、意志を宿す炎の塊が現れると同時に、空
中を飛ぶ小型ドローンへと弾けた炎が燃え移り墜落する。
「攻撃力3000以上の“秘炉”がいる時に発動すれば、更にお前さんの魔法、
罠カード1枚を破壊できる」
「《ロイタリング・アドレスボット》が……!?」
「続けて秘炉トークン、スカラベ、ビジー・ビーの3体をリリースし、ヘパイス
トスの効果発動だ! これが通れば攻撃力は3体分3000アップし、お前さんら
に直接攻撃できる……!」
「アタイが通さないっ! ヘパイストスを対象に罠カード《エシックス・ポリュ
ーション》! ヘパイストスと墓地のモンスター1体を入れ替えてもらうよ……!
」
だが花が発動した倫理を汚染させる罠によって、鋼鉄の巨人は効果を無効化され
るとともに炎に飲まれ、場から消滅していく。
「ちっ……」
「アンタの墓地からビジー・ビーを蘇生! 更に相手の墓地からモンスターが蘇
生したため、イマチュアーの効果発動! ビジー・ビーと交代でアンタの墓地のス
カラベを蘇生してもらうから!」
一度は復活した鋼鉄の蜂は再び墓地へと送られ、代わって鋼鉄の甲虫がサバスの
元に現れるとともに、花が従える若いムクドリは全身に纏う炎をますます燃え上が
らせた。
「そしてアンタの墓地から2回モンスターが蘇ったため、イマチュアーは1体に
付き攻撃力を500アップさせる……! リブート・ファイア!」
イマチュアー攻撃力1500→2000→2500。
「相手を炎上させるたびに悪意を増すムクドリか……」
「アンタの切り札は封じた! これでこのターンアタイらを倒すのは不可能――
」
「――馬鹿言ってんじゃねぇよ? このターンで終わらせるっつったろ……?」
サバスは凄みを利かせて花とカルリトスを睨むとともに、リリースされたスカラ
ベの効果を処理し、デッキの上3枚の中から“秘炉”1体を墓地へと送った。
「この墓地落としがお前さんらの運命を決定づけた! オレは墓地のヘパイスト
スをデッキに戻し、罠カード《製銑術-4Fe+3CO2》の発動だ!」
サバスがたった今墓地へ送ったカードを取り出し、見せつけるとともに、花とカルリトスは己の不運に歯噛みした。
「アンタ……! 引きのいい奴!」
「運も実力に内包された要因だ。戻したヘパイストスのレベルは8――蘇れ!
《秘炉枢機卿(ヴェリーバー カーディナル)プロメテウス》……!」
そしてサバスの場には、胸部に神々より授かった原初の火を灯す鋼鉄の巨人が、
大地を踏みしめ立ち上がった。
プロメテウス攻撃力3000。
「だけど墓地から蘇ったなら、イマチュアーの効果! リブート・ファイア……
!」
イマチュアー攻撃力2500→3000。
「プロメテウスの前には足搔きに過ぎねぇ! オレはスカラベをリリースするこ
とで更なる“秘跡”――《秘炉秘跡 叙階(ヴェリーバーサクラメントゥム・オー
ディネーション)》の発動だ!」
サバスが新たに発動した魔法カードは鋼鉄の甲虫を溶解させ、溶け落ちた残骸か
ら新たに意志を宿す3体の灯火を生み出した。
「下級“秘炉”をリリースし発動することによって! オレの場にそのレベルと
同じ数の秘炉トークンを生み出す……!」
秘炉秘跡 叙階(ヴェリーバーサクラメントゥム・オーディネーション)
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドのレベル3以下の「秘炉」モンスター1体をリリースして
発動できる。そのモンスターのレベルの数だけ自分フィールドに「秘炉トークン
」(機械族・炎・星1・攻0/守0)を特殊召喚する。この効果の発動後、ター
ン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。
秘炉トークン×3守備力0。
「また3体の“秘炉”が揃ったなぁ! オレはプロメテウスの効果を起動――三
灯火 授火……!」
鋼鉄の巨人は3体の灯火を開口した胸部の炉に取り込ませることで、その力を吸
収し全身を高熱で真っ赤に染め上げた。
プロメテウス攻撃力3000→6000。
Turn4 マノン手札4
「アタシのターン! 悪いけど貴方達に構ってられないから!」
マノンが1枚のカードを液晶盤へと置いたことで、背中から生えた薄い羽で宙に
浮く妖精2体が消滅していき、新たに耳が長くとんがり帽子を被った妖精達が彼女
の場に姿を現す。
「アタシはリュタン2体をリリース! 森に隠れ住み、ささやかな幸せを運ぶ妖
精達! “アドバンス召喚”! 《C・S・Ë アウルヴル・ユールラッズ》……!」
C・S・Ë アウルヴル・ユールラッズ
効果モンスター
/光/レベル7/天使/攻撃力2300。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札の儀式魔法1枚を捨てて発動できる。レベルの合計が儀式召喚するモ
ンスターと同じになるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリース
、またはリリースの代わりに自分の手札から「C・S・Ë」モンスターを捨てて、
その儀式魔法で儀式召喚可能なモンスター1体をデッキから儀式召喚する。
(2):自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドの「C・S・Ë」儀式モン
スターの数まで、相手フィールドの表側表示のカードの効果をターン終了時まで
無効にする。
「だが我々のルッセリィロックは破られやしまい――」
「もう一度《C・S・Ë ナティビティ》を発動! セントニコラスをリリース、手
札のキャンディケインを捨てることで“儀式召喚”! 幸せとは誰もが秘めしもの
――ほら、アタシのすぐそばに! 《C・S・Ë ロワゾーブルー》……!」
赤い服を纏い白髭を生やした聖人は消滅し、手札から縞模様の杖を模した砂糖菓
子が描かれたカードを捨てることで、マノンの場に幸福をもたらすとされる青い鳥
が飛来した。
ロワゾーブルー攻撃力2700。
「墓地の“C・S・Ë”儀式モンスターのセントニコラスを対象にロワゾーブルー
の効果! 更に捨てられたキャンディケインの効果で墓地のナティビティを手札に
戻し、セントニコラスとそのレベルと同じになるようリュタン、デギゼ ボネ、キ
ャンディケインを手札に回収するよ……!」
失ったカードアドバンテージを一気に取り戻すべく、マノンが発動した青い鳥とツリーに飾られる杖の砂糖菓子の効果で、計5枚のカードが彼女の手札に加わった。
「そしてアタシは! 手札のナティビティを捨てることでユールラッズの効果発
動だよ! これによりアタシはデッキから儀式モンスターを儀式召喚できる……!
」
『何ッ……!? デッキからだと……!?』
「場のロビンをリリース! 手札のデギゼ ボネを捨てることで現れて! アタ
シの切り札――《C・S・Ë カッス ノワゼット》……!」
13人の妖精の導きにより、マノンのデッキから彼女へと授けられしくるみ割り
人形のモンスターが、彼女の求めに応じて場に姿を現した。
カッス ノワゼット攻撃力2400。
「そして手札から捨てられたデギゼ ボネの効果発動! 貴方達が残した伏せカ
ード2枚のうち、右のカードを破壊する!」
「だったら罠カード《スレッドフローティング》により、私は墓地からバトイデ
ィアを蘇らせる!」
儀式召喚の際に捨てられたサンタの帽子が効果を発揮し、指し示した右側の伏せカードへ襲い掛かるが、ロマンは対象の伏せカードを発動し、このターンに限り墓地から電脳のエイを蘇らせた。
バトイディア攻撃力2000。
「そのくるみ割り人形の効果は対象を取る効果。ルッセリィロックを掻い潜るこ
とは不可能だ」
「……貴方の言う通り、アタシの切り札単体では打破できない。だからアタシは
“C・S・Ë”儀式モンスターがいることでユールラッズの効果発動! “妖精達の
いたずら”――シャカン ベティーズ ラ フェ……!」
マノンの宣言を受け、13人の妖精達は手を繋ぎ竜宮からの使いたる深海魚を取
り囲むと、口から冷気を吐いて浴びせかける。
「対象を取らぬ効果か……!?」
「アタシの場にいる“C・S・Ë”儀式モンスターの数だけ、貴方達の発動されて
いるカードの効果を凍結させるよ! これでこの効果が通る! セントニコラスと
リュタンを捨ててカッス ノワゼットの効果――ペイザージュ アンネジェ……!」
くるみ割り人形が呼び寄せた猛吹雪により、卵用種の鶏とヒレを波打たせるエイ
は氷漬けとなり、その効果と攻撃力を奪われた。
レスポーン攻撃力3000→0。(効果無効) バトイディア攻撃力2000→0。(効果無効)
『おのれぇぇ……!』
「オレ達を阻む者は全て退ける……!」
「早く道を開けなよ。邪魔しないで……!」
サバスとマノンはバトル開始を宣言するとともに、それぞれ原初の火が灯りし鋼
鉄の巨人と青い鳥――そしてくるみ割り人形で攻撃を仕掛ける。
「プロメテウスは3体以上のモンスターを捧げた場合、その数だけ追加攻撃でき
る! オレはプロメテウスでイマチュアーとカイトを攻撃だ……!」
「っ……!? まだ! 速攻魔法《スタティック・イグニッション》! アンタ
の墓地からスカラベを引きずり出す代わりに、このターンその攻撃力分イマチュアーの攻撃力をアップ……!」
スタティック・イグニッション 速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの炎属性・サイバース族モンスターと、そのモンスターよ
りレベルが低い相手の墓地のモンスターを1体ずつ対象として発動できる。その
モンスターを相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、ターン終了時までそのモ
ンスターの攻撃力分対象の自分のモンスターの攻撃力をアップする。
イマチュアー攻撃力3000→4100→4600。スカラベ攻撃力1100。
「僕ちゃんも速攻魔法《センディング・アドバタイズメント》で伏せたスクイー
ドを場に開封し、その攻撃力分プロメテウスの攻撃力をダウンさせるよ!」
プロメテウス攻撃力6000→5500。スクイード守備力500。
「だがオレの進撃は止まらん! やれ――プロメテウス・クライシス……!」
巨大な鋼鉄の巨人は胸部の炉から渦巻く灼熱の炎を解き放ち、2人が操る若いム
クドリと紙飛行機のモンスターを焼き払った。
『ああぁぁっっ……!?』
花&カルリトスLP4000→800→0。カイト イマチュアー破壊
「アタシはロワゾーブルーでレスポーンを! カッス ノワゼットでバトイディ
アを攻撃――ウルーズ コティディエンヌ! アンヴィテ ペイデュ パティスリー
……!」
青い鳥が急降下し卵用鶏へと襲い掛かると、鋭い爪で鶏を引き裂き、ヒレを波打
たせるエイは王子へと変身したくるみ割り人形の剣で両断された。
『ぐ――おおぉっ……!?』
エッダ&ロマンLP5100→2400→0。
「勝った――」
「ユーヒとユームの救援に行かないと……!」
決着と同時にサバスとマノンは駆け出し、再び王宮へと戻るべく足を速めた。
「……このっ、なんて奴らだ」
「我々は責務を果たした。あやつらが向かおうとゴルイニチ様とユーメイ様が―
―」
倒れた4人は十分に足止めはできたと、ゴルイニチとユーメイの勝利を確信しつ
つ精霊世界から消滅していく。
サバスとマノンは王宮を目指し走り続ける。先に王宮へと戻った遊陽や精霊長の
自室で待つ遊無の安否を確認しようと、2人の無事を願い一刻も早く駆け付けよう
とするのであった。
「オレ、サバスと――」
「アタシ! マノンの――」
『ビナリウス回顧録!』
マノン「花(ファ)にカルリトスだっけ? このアタシの前では時間稼ぎにしかな
らなかったね」
サバス「だが足止めの効果も馬鹿にはできない。翼人達も戦いに加勢しに向かった
ため、徒歩で王宮まで戻らなくてはならなくなった」
マノン「うん、急がなきゃね。……そういえば女の子の使用カードだけ知らないも
のだったね」
サバス「ユーヒが倒したと言ってたスチュパリデスとかいう奴のか。新たに与えら
れたカードだったのかもしれないな」
サバス「それとお前が対峙した2人の男――見覚えがあるな。元の世界に戻ったら
調べる必要があるやもしれん」
マノン「次回はユーヒとユーム、ゴルイニチとユーメイのデュエルの続きが繰り広
げられるよ。激しい攻防を繰り返したのち、第三章最後のデュエルはいよいよ佳境
に差し掛かる――」
『次回! 遊戯王Binarius(ビナリウス) -怨嗟積り秘号と成す-』
マノン「2人が勝つってアタシ信じてるから! ア ラ プロシェヌーッ!(次回も
よろしくね)」
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イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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47 | 1Turn 幽明を賑わす者 | 566 | 0 | 2022-11-11 | - | |
48 | 2Turn 掛け声響く祭りの竜 | 461 | 2 | 2022-11-12 | - | |
43 | 幕間 亡国の斜狐 | 438 | 0 | 2022-11-13 | - | |
46 | 3Turn 幽“零”少女 | 401 | 0 | 2022-11-18 | - | |
46 | 4Turn 複翅キ テイクオフ! | 344 | 0 | 2022-11-19 | - | |
39 | 5Turn 竜舞う花伝 | 266 | 0 | 2022-11-20 | - | |
37 | 6Turn 還流の海人 | 410 | 0 | 2022-11-25 | - | |
35 | 7Turn 繋がる異界 | 429 | 1 | 2022-11-26 | - | |
43 | 幕間 遊楽の休日 | 368 | 0 | 2022-11-27 | - | |
43 | 8Turn 境階の学び舎 | 382 | 0 | 2022-12-01 | - | |
44 | 第一章 キャラクター紹介 | 371 | 0 | 2022-12-02 | - | |
44 | 9Turn 開幕! 影鬼劇場! | 368 | 0 | 2022-12-03 | - | |
54 | 10Turn 花形役者と斜国の悪狐 | 423 | 0 | 2022-12-04 | - | |
30 | 11Turn 陶酔へと誘う酒処 | 303 | 0 | 2022-12-09 | - | |
46 | 12Turn 特別への自覚 | 338 | 0 | 2022-12-10 | - | |
33 | 13Turn 波間に揺らめく波止場 | 336 | 0 | 2022-12-16 | - | |
30 | 14Turn 命育む赤き血汐 | 401 | 0 | 2022-12-17 | - | |
49 | 幕間 遊無 落第の瀬戸際 | 387 | 1 | 2022-12-24 | - | |
39 | 15Turn 供養と円寂の儀 | 419 | 0 | 2023-01-14 | - | |
57 | 16Turn 石の塔が崩れる時 | 295 | 0 | 2023-01-27 | - | |
43 | 17Turn 盤上のアーティスト | 444 | 0 | 2023-02-12 | - | |
38 | 18Turn 夜空に咲く“賑やか”なる華 | 391 | 0 | 2023-02-21 | - | |
45 | 19Turn タッグデュエル大会 開幕! | 456 | 0 | 2023-03-09 | - | |
33 | 20Turn ウフトカビラ&サギラ | 386 | 1 | 2023-03-15 | - | |
42 | 21Turn 岡と浪花 花よりたい焼き | 317 | 0 | 2023-03-21 | - | |
47 | 22Turn 徹頭徹尾の覚悟 | 382 | 1 | 2023-03-24 | - | |
37 | 23Turn ビナリウス対バウンティフル | 334 | 0 | 2023-04-12 | - | |
34 | 24Turn 決着と新たな予兆 | 325 | 1 | 2023-04-13 | - | |
48 | 今までの話が丸分かり! 第一章のあらすじ | 385 | 0 | 2023-04-14 | - | |
35 | 25Turn 異国からの訪問者 | 306 | 0 | 2023-05-26 | - | |
25 | 26Turn 天上の採火 | 194 | 0 | 2023-06-02 | - | |
34 | 幕間 3人の交流生 | 292 | 0 | 2023-06-04 | - | |
62 | 27Turn 魘夢の魔族 | 284 | 0 | 2023-06-10 | - | |
33 | 28Turn 羅漢の竜王 | 244 | 0 | 2023-06-21 | - | |
31 | 29Turn 聖夜のマノン | 299 | 0 | 2023-06-25 | - | |
29 | 幕間 もう一人の遊無 | 256 | 2 | 2023-06-28 | - | |
31 | 第二章 キャラクター紹介 | 276 | 1 | 2023-07-01 | - | |
58 | 幕間 闘諍の予兆 | 324 | 0 | 2023-07-06 | - | |
31 | 30Turn 狂課金(ミダース) | 246 | 0 | 2023-07-10 | - | |
56 | 31Turn 舞い上がる不死鳥の輪舞 | 352 | 0 | 2023-07-14 | - | |
43 | 32Turn 巻き上げる関捩 | 302 | 1 | 2023-07-17 | - | |
34 | 33Turn 夢に堕ちる仲間 | 325 | 0 | 2023-07-22 | - | |
27 | 34Turn 友を取り戻せ! | 253 | 0 | 2023-07-30 | - | |
25 | 35Turn 堕ちた雷と涙雨の天河 | 280 | 0 | 2023-08-03 | - | |
24 | 36Turn 伝えたい言葉 | 267 | 1 | 2023-08-11 | - | |
24 | 37Turn 夢を喰らう獏 | 197 | 0 | 2023-08-26 | - | |
22 | 38Turn 深淵のトモカヅキ | 200 | 0 | 2023-09-03 | - | |
74 | 39Turn 最遠のパズズ | 282 | 0 | 2023-09-11 | - | |
20 | 40Turn 所縁が結ぶ絆 | 192 | 0 | 2023-09-18 | - | |
17 | 41Turn 活火激発の鍛人(かぬち) | 202 | 0 | 2023-09-22 | - | |
18 | 42Turn 巣林一枝のブルーバード | 157 | 0 | 2023-09-23 | - | |
26 | 今までの話が丸分かり! 第二章のあらすじ | 244 | 1 | 2023-09-24 | - | |
20 | 43Turn 次の関係(ステップ)へ | 213 | 0 | 2023-10-20 | - | |
24 | 44Turn 竜の駒 大洋を統べる | 253 | 0 | 2023-10-22 | - | |
28 | 45Turn マグナ ヌメンへの往訪 | 196 | 0 | 2023-10-26 | - | |
25 | 46Turn 跳躍-精霊世界へ | 196 | 0 | 2023-10-29 | - | |
36 | 幕間 強化訓練と異界の住人 | 257 | 0 | 2023-11-02 | - | |
25 | 47Turn 精霊世界 マースの森で | 178 | 0 | 2023-11-05 | - | |
25 | 祝一周年! 今後の展望など | 212 | 0 | 2023-11-11 | - | |
24 | 48Turn 精霊長アラウン | 164 | 0 | 2023-11-15 | - | |
23 | 第三章 キャラクター紹介 | 198 | 1 | 2023-11-16 | - | |
24 | 49Turn 下される審判 | 176 | 0 | 2023-11-20 | - | |
17 | 50Turn 猟犬従えし灰の王 | 194 | 0 | 2023-11-28 | - | |
23 | 幕間 精霊世界の平生 | 238 | 0 | 2023-12-07 | - | |
17 | 51Turn 最善の選択 | 158 | 0 | 2023-12-18 | - | |
22 | 52Turn 立ちはだかる使者達 | 188 | 0 | 2023-12-28 | - | |
18 | 53Turn 怨嗟積り秘号と成す | 166 | 0 | 2023-12-30 | - | |
20 | 54Turn 遊明の力 | 184 | 0 | 2024-01-02 | - | |
22 | 今までの話が丸分かり! 第三章のあらすじ | 194 | 0 | 2024-01-03 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/04/27 新商品 INFINITE FORBIDDEN カードリスト追加。
- 04/28 22:06 評価 10点 《暗黒界の魔神王 レイン》「グラファの時ですら手札が減らないと…
- 04/28 21:50 評価 9点 《マルチャミー・プルリア》「効果を見た瞬間に頭がパーンとなりそ…
- 04/28 21:35 SS 6話 リトルシグマ
- 04/28 21:28 掲示板 デュエルリンクスのオリジナルスキルを考えたい
- 04/28 21:01 評価 9点 《闇と消滅の竜》「光と昇華の竜と同様な強力な効果を持つぞ!ブル…
- 04/28 21:00 掲示板 デュエルリンクスのオリジナルスキルを考えたい
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- 04/28 20:47 評価 5点 《天穹覇龍ドラゴアセンション》「漫画版5D’sに登場した「決闘…
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- 04/28 19:58 評価 6点 《天声の服従》「ライフコストが重いですがリンク《霊使い》と併用…
- 04/28 19:47 掲示板 オリカコンテスト投票所
- 04/28 19:30 掲示板 デュエルリンクスのオリジナルスキルを考えたい
- 04/28 18:57 掲示板 デュエルリンクスのオリジナルスキルを考えたい
- 04/28 18:39 評価 8点 《天穹のパラディオン》「パラディオンのワンキルサポート担当。 …
- 04/28 18:28 掲示板 デュエルリンクスのオリジナルスキルを考えたい
- 04/28 17:58 評価 9点 《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》「ランク3にはより癖の少…
- 04/28 17:51 掲示板 12345あ
- 04/28 17:43 掲示板 オリカコンテスト投票所
- 04/28 17:23 評価 10点 《ミニャーマドルチェ・ニャカロン》「3匹揃っているだけあって、…
- 04/28 16:45 評価 1点 《人喰い宝石箱》「当時は結構悪くなかった悪魔族の下級バニラ。 …
Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。