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HOME > 遊戯王SS一覧 > 50Turn 猟犬従えし灰の王

50Turn 猟犬従えし灰の王 作:ジェム貯めナイト

 仲間達を引き連れ精霊会議に乗り込んだ遊陽は、人間との関わりを認めず自分達
を追放しようとするアラウンに対し、デュエルで精霊世界の未来を決めようと挑戦
を申し出た。


 「ハッ……人間の小僧、強大な霊力を宿し精霊世界を治める精霊長様とデュエル
など、身の程を弁えるがいい」


 採決の際、アラウンに同調し人間世界の厄介ごとに不介入を決めたハト派の諸侯
の1人は、アラウンへのデュエルなど結果は見えていると遊陽を笑う。


 「ならあんたが代わりにデュエルするか? 最も、あんたを倒したところで対し
て威張れるものでもないけどな」

 「っ……!? 小癪な小僧め……!」


 遊陽の挑発にその諸侯は立ち上がり、バチバチと火花が散る勢いで遊陽を睨みつ
けるも、その時アラウンが彼に着席するよう促しつつ席から立ち、遊陽へと告げた



 「――よかろう。精霊長であるワシが直々に、貴様達人間をこの世界から追い出
してやる……!」

 「セ ブレ?(本当に) 精霊長はやる気になったみたい……」


 2人の対決が実現したことで、マノンはこの一戦が未来を大きく変えると改めて
気を引き締める。

 そして遊陽達とアラウンや、2人のデュエルを観戦しようとする者達は、王宮内
の迫狗群(はくぐぐん)達が訓練する闘技場へと移動した。


 「……それでは自分――御仰(ぎょこう)が、このデュエルの立会人を務めまし
ょう」


 遊無達や多数の諸侯が観戦する中、御仰は夕日が差し込む闘技場で互いに対面した遊陽とアラウンを交互に見定めると、遊陽がD・フェースを展開するとともに一歩後ろへと下がる。

 そしてアラウンは自らの霊力を使い、地面からデュエルフィールドとなる切り株
を生やすと、その断面にデッキを置いた。


 「このデュエルにおいて遊陽様が勝利を収めた場合、我々は彼らと同盟を結び、
ユーメイ及びトゥゴルカンとの戦いに身を投じましょう」

 「だがワシが勝ったら、貴様達人間は永久にこの世界から追放――イーサはかの
人間と同じ処遇を科す」

 「……イーサ様、本当によろしかったのでしょうか……?」


 このデュエルの勝敗が精霊世界の方針を分けることとなる。

 アラウンが提示した処遇に対し、サバスは隣のイーサへと遊陽に自らの運命を委
ねることを心配するも、イーサはサバスを見上げ首を左右に振り、彼の問いに答え
た。


 「彼が負ければ、儂は母と同じ末路を迎えるじゃろう。しかしきっと大丈夫じゃ
――」


 イーサは自らが派遣させたディオゴを遊陽が倒したことに言及し、この困難もデ
ィオゴが認めた彼なら大丈夫だとサバスに言い聞かせる。


 「……俺のデュエルが、多くの者の運命を分ける――」


 手札を揃えた遊陽は、改めて重大な決断を託されたと自らに圧し掛かる重圧に気
後れするも、御仰や多くの諸侯から視線を注がれる中、彼の名を呼ぶ声に気付き観
戦する者達へと振り向いた。


 「――勝って……遊陽……!」


 場内を見下ろす観戦席からの声援に、遊陽は声の主――遊無を見上げると、マノ
ンとともにデュエルを見届ける彼女へと手を振り答えた。


 「ああ――俺は少しでも皆が納得できる結果を導き出す……!」


 『デュエル――』


 Turn1 遊陽LP4000。手札5 アラウンLP4000。手札5


 『聖者は先発制人を心得よ! ワシはフィールド魔法《異灰領アンヌヴン》を発
動する!』


 アラウンが1枚のカードをデュエルフィールドの切り株へ置くとともに、辺りは
降り積もった灰で真っ白に染まった幻想的な森へと変貌する。


 『更に魔法カード《冥灰の嗅覚》を発動じゃ! デッキから“冥灰の犬”をワシ
の場に伏せ、更にカード名が異なる“冥灰の犬”を手札に加える』

 「罠カードを中心としたデッキか……」


 アラウンは選び出したカードをそのまま切り株の断面へと伏せ、続けてもう一枚
のカードを自らの手札に加えた。


 異灰領アンヌヴン フィールド魔法
 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 (1):自分は「冥灰」罠カード1枚を、セットしたターンの自分メインフェイズ
 に発動できる。
 (2):モンスターの攻撃宣言時に発動できる。その攻撃を無効にし、自分のデッ
キから同名カードが自分の墓地に存在しない「冥灰」罠カード1枚を選び、墓地
 へ送るか自分の魔法&罠ゾーンに永続罠扱いで置くことができる。


 冥灰の嗅覚 通常魔法
 このカード名のカードは1ターンに1度しか発動できない。
 (1):デッキから「冥灰」罠カード1枚を選び、自分の魔法&罠ゾーンにセット
 する。その後デッキからこの効果でセットしたカードとはカード名の異なる「冥
 灰」罠カード1枚を手札に加える。


 冥灰の嗅覚の効果 場にセット(冥灰のバウワウ) 手札に加えたカード(冥灰
のイィプイィプ)


 『更にこの灰に染まった世界では、ワシは毎ターン“冥灰”罠カード1枚を伏せ
たターンに発動できる……!』

 「早速使うか……!」

 『ワシは《冥灰のバウワウ》を発動! このカードにより、デッキから《冥灰の
ラフラフ》を墓地へ送る』


 アラウンが伏せた罠を発動させるとともに、猟犬の遠吠えが木霊し、再びデッキ
を触ったアラウンはその中から1枚のカードを切り株の断面上の墓地へと置いた。


 冥灰のバウワウ 通常罠
 このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
 。
 (1):自分のデッキから「冥灰」罠カード1枚を選び、自分の魔法&トラップゾ
 ーンにセットするか墓地に送る。
 (2):このカードが墓地に存在する場合、自分・相手メインフェイズにこのカー
 ド以外の自分の墓地の「冥灰」罠カード1枚を対象に発動できる。そのカードと
 このカードを通常モンスター(アンデット族・光・星1・攻/守300)として
 特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。


 冥灰のラフラフ 通常罠
 このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
 。
 (1):自分の墓地の「冥灰」罠カード1枚を対象に発動できる。そのカードを手
 札に加えるか、自分の魔法&罠ゾーンに永続罠扱いで置く。
 (2):このカードが墓地に存在する場合、自分・相手メインフェイズにこのカー
 ド以外の自分の墓地の「冥灰」罠カード1枚を対象に発動できる。そのカードを
 自分の魔法&罠ゾーンに永続罠扱いで置き、このカードを通常モンスター(アン
 デット族・光・星1・攻/守300)として特殊召喚する(罠カードとしては扱
 わない)。


 『カード2枚を伏せ、ワシのターンは終わり。さあ、貴様のターンだ』


 モンスターの喧騒を感じない静かな立ち上がりに、遊陽は伏せられた2枚のカー
ドを見つめつつも、自らのスタンスを貫こうとカードを引き、場を“賑やか”す
モンスター達を呼び出しにかかる。


 Turn2 遊陽手札6


 「俺のターンだ! まずはこの3枚を見せることで、魔法カード《祭場巡行》を
発動……!」


 遊陽の手札から、馬上の弓士。化合物の魔女。そして掠奪者の恐竜が墓地へ捨て
られるとともに、その属性と同じ枚数新たなカードを引き込む手筈が整った。


 祭場巡行の効果 騎射三物流鏑馬(風) ハナビダマジガール(炎) オフィリ
タリー・ラプトル(闇)


 「3つの属性の“ワッショイ”を捨てたから、3枚をドロー! そして捨ててい
ない地属性の“ワッショイ”を特殊召喚だ! 現れろ! 神輿を警護し練り歩く猪
衛――《ワッショイ・近衛猪》……!」


 3枚のカードをドローしたのち、遊陽が1枚のカードをD・フェースの液晶盤へ
と読み込ませるとともに、背中に提灯を背負い、幟を両手で掴んだ神輿を先導する
猪頭の氏子が場に駆け付けた。


 ワッショイ・近衛猪
 効果モンスター
 /地/レベル7/獣戦士/攻撃力2500。
 (1):このカードの攻撃宣言時に発動する。自分フィールドの「ワッショイ」モ
 ンスターの攻撃力はターン終了時まで300アップする。
 (2):1ターンに1度、自分・相手バトルフェイズに自分フィールドの攻撃表示
 モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示にする。
 このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃
 できる。


 「セ クワッ?(何あれ) ユーヒにしては珍しいね」


 普段遊陽が扱うモンスターとは毛色が違い、全身を厚い筋肉で包んだ雄々しい祭
りの氏子を見てマノンが微かに困惑するも、遊陽は気にするそぶりを見せず更に手
札のモンスターを場へと導く。


 「続けて《ワッショイ・カツギテ》を召喚だ。肉体派のこいつらなら、精霊長が
敷く罠を踏み抜き、その勢いで突き進めると信じてるぜ……!」


 カツギテ攻撃力1500。


 『フン……愚直に戦闘へと持ち込まれる前に、ワシは墓地から《冥灰のバウワウ
》の効果を発動する……!』


 だがアラウンはバトルに突入する直前に、効果の発動を宣言するとともに、幻想
的な森へと降り積もった灰はつむじ風で渦巻き、2頭の猟犬の姿を形作る。

 そして彼の元へその身から生み出した精霊犬――2体の迫狗群が馳せ参じた。


 「これは……?」

 『ワシが従えし“冥灰(めいかい)”の猟犬達は、墓地からワシの元に駆け付け
る能力を宿す。バウワウの効果でラフラフを対象に、2体を通常モンスターとして
前衛に呼び出した』


 バウワウ守備力300。 ラフラフ守備力300。


 「……成程、精霊長は罠モンスターの使い手か」


 サバスが冷静に精霊長アラウンの戦術を分析する中、そんな事はお構いなしに遊
陽は果敢にもバトル開始を宣言した。


 「攻守300の罠モンスターで何か企んでいるな。だったら速攻で決める! 俺
は近衛猪でバウワウを攻撃――」


 片方の猟犬を指差し宣言したことで、猪頭の氏子は突撃の前に幟旗を大きく振り
、味方を鼓舞するとともに頭を向けて突進する。


 近衛猪攻撃力2500→2800。 カツギテ攻撃力1500→1800。


 「近衛猪は攻撃宣言時、味方の“ワッショイ”を激励することで攻撃力を上昇さ
せる……!」

 『効かぬ――ワシは《異灰領アンヌヴン》の効果発動! 1ターンに1度、モン
スターの攻撃を無効にするとともに、デッキから新たに“冥灰”の猟犬を呼び寄せ
る! 後衛にな……!』


 灰が降り積もる異界の森は、枝葉をこすり合わせることで空間を捻じ曲げ、突進
してきた猪頭の氏子は勢いをそのままに、先程まで立っていた場所へと戻された。

 そして降り積もった灰が舞い上がり、猟犬を形作ってアラウンの元へ馳せ参じる



 アンヌヴン効果 冥灰のラフラフ(永続罠扱いで置く)


 「2枚目のラフラフを後衛――つまり魔法&罠ゾーンへ呼び寄せました」

 「だったら俺は、カツギテでバウワウを攻撃だ……!」


 攻撃を無効にする効果を使い切ったことで、遊陽は即座に神輿の背負い手で攻撃
を仕掛ける。

 背負った神輿ごと猟犬へと追突し、猟犬が灰へと還り消滅したことで、それまで
おくびにも出さず、この時のため残していた効果を発動させる。


 「カツギテが相手モンスターを戦闘破壊したから効果発動! 俺のデッキの上3
枚の中から、下級“ワッショイ”モンスター1体を特殊召喚する! 来た……! 
“賑やか”な祭りに惹かれたのは――《ワッショイ関捩・デリバティー》!」


 遊陽がデッキの上から引いた3枚のカードをそのままアラウンへと見せるととも
に、その中から和装の上にエプロンを着けた関捩仕掛けのメイドを場に呼び寄せる



 デリバティー攻撃力0。


 『攻撃力0を攻撃表示で出すなど、愚かの極みだ』

 「これを見ても、そう言えるかな? 俺はバトルフェイズ中に近衛猪の効果発動
! その効果でデリバティーを対象に、攻撃表示から守備表示へとさせる! 旗鼓
号令……!」


 猪頭の氏子は幟旗を左右に大きく振ったのち、地面へと突き刺しガッシリと構え
た事で、仲間へと指示を送り自らを鼓舞する。


 デリバティー攻撃力0→守備力500。


 「よって近衛猪はこのターン、2回攻撃が可能になった! 更にデリバティーが
表示形式を変更したため、カード1枚をドロー! そしてラフラフを攻撃――オブ
スタクル・ブレイク……!」


 カード1枚を引きつつ、遊陽が畳みかけるように攻撃を宣言したことで、猪頭の
氏子は頭を突き出し残る猟犬へと突進する。


 近衛猪攻撃力2800→3100。 カツギテ攻撃力1800→2100。ラフラフ戦闘破壊。


 『――フン』


 猟犬は追突で吹き飛ばされ、灰へと戻り霧散して消え失せるも、アラウンは平然
として1枚の伏せカードを場に出しターンを終えた遊陽へと言い放つ。


 『それがどうした? 我が迫狗群は倒されようと幾度なく蘇り、貴様を地の果て
まで追い詰める……!』

 「……何度でも蘇る精霊長の迫狗群は、1ターンで一気に攻め落とさない限り勝
利を阻み続ける――」


 墓地へ送られた猟犬も、次のターンには復活するとアラウンが発動させた罠カー
ドを眺め、サバスは呟く。

 次は精霊長のターンだと諸侯達もより注目を集める中、その時司書の撰修(せんしゅう)とともにいるフンドは、傍らの迫狗群から伝わった情報に血相を変え、闘技場を飛び出していく。


 『ワシは手札のバウワウを捨て、罠カード《冥灰のイィプイィプ》を発動。デッ
キから最後のバウワウを手札に加える』


 再び猟犬の遠吠えとともに、アラウンは手札の“冥灰”を墓地へ送り、その同名
カードをデッキから探し出し手札に加えるデッキ圧縮を図る。


 冥灰のイィプイィプ 通常罠
 このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
 。
 (1):自分の手札から「冥灰」罠カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「
 冥灰」罠カード1枚を手札に加える。
 (2):このカードが墓地に存在する場合、自分・相手メインフェイズにこのカー
 ド以外の自分の墓地の「冥灰」罠カード1枚を対象に発動できる。そのカードと
 このカードを自分の魔法&罠ゾーンに永続罠扱いで置く。


 『ワシのターン! ……そうしているうちに、ようやく“このカード”が舞い込
んだわい――』


 Turn3 アラウン手札3


 「精霊長は、何かいいカードを引けたようだ」


 アラウンの動向を眺めるサバスは、彼が手札1枚を伏せ即座に発動したことで、
再び姿なき猟犬の遠吠えが木霊し、更なる猟犬が墓地に置かれたカードの上に重な
ることで警戒を抱く。


 『ワシはカードを伏せ、アンヌヴンの効果でそのまま発動させる! 再び発動し
た《冥灰のバウワウ》によって、デッキから最後のラフラフを墓地へ送る』


 そしてアラウンが墓地からの効果の発動を宣言することで、再び蘇った2体の猟
犬が彼の後方へと移動すると、身を伏せていつでも飛び掛かれるように控える。


 『墓地のイィプイィプの効果発動。バウワウとともにこの2枚を後衛へと置く』

 「これで精霊長の魔法&罠ゾーンには、永続罠扱いの“冥灰”が3種類……!」

 『ワシの場に“冥灰”が3種類あることで、このカードは特殊召喚できる! 異
界を統べる王よ! 数多の猟犬を従え寇為す者へ鉄槌を下さん!』


 そしてアラウンが引き当てたモンスターを切り株のフィールドに置くことで、3
体の猟犬による遠吠えに迎えられ、彼と同じ外見のモンスターが発生した霧の中か
ら姿を現す。


 『現れよ――《冥灰のスピリットエルダー・アラウン》……!』


 冥灰のスピリットエルダー・アラウン
 特殊召喚/効果モンスター
 /光/レベル8/アンデット/攻撃力0。
 このカードは通常召喚できない。自分のフィールドに「冥灰」カードが3種類存
 在する場合のみ特殊召喚できる。
 (1):このカードの攻撃力は、自分フィールドの「冥灰」カードの枚数×400
 アップする。
 (2):このカードは自分フィールドの他の「冥灰」カードの枚数と同じ数まで1
 度のバトルフェイズ中に攻撃できる。


 「精霊長自ら先陣を切りましたか……」


 御仰は腕を組みながら、アラウンと場のモンスターを見比べつつ悩ましげな表情
をする。


 「遂に出張ってきたか。あんたはそうまでして俺達人間を遠ざけようとする――


 『ワシはこの世界を悪しき者から守り抜く。……確かにイーサの母が直接災厄を
招いたわけではない――』


 だが――とアラウンは拳を握りしめ、前精霊長を看取った時の事を思い浮かべつ
つ、激しい怒りを呼び起こし遊陽へと言い放つ。


 『ワシは……父上亡き後の混乱を再び招かせはせん! ワシが守る世界を脅かす
者は、僅かな可能性だろうと潰すのみ! 罠カード《冥灰の騎馬ケルピー》……!



 アラウンが早々に伏せていたカードを発動させたことで、場にいる彼の元へたて
がみの代わりに魚のヒレが生えた灰色の馬が駆け付けると、彼を背に乗せいなない
た。


 冥灰の騎馬ケルピー 通常罠
 このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
 。
 (1):自分フィールドの「冥灰のスピリットエルダー・アラウン」1体を対象に
 発動できる。このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。こ
 のカードを装備したモンスターは戦闘・相手の効果では破壊されない。
 (2):このカードが墓地に存在する場合、自分・相手メインフェイズに発動でき
 る。このカードと自分の墓地の「冥灰」罠カード1枚をデッキの下に好きな順番
 で戻し、デッキからカードを1枚ドローする。


 『この騎馬にワシを乗せたことで、ワシ自身に破壊への耐性を持たせた。更に魔
法カード《冥灰の窮追》を発動し、墓地のラフラフの効果発動! 我が下に集え―
―迫狗群達……!』


 続けてアラウンは1枚のカードと墓地からの効果を発動したことで、新たに場の
アラウンと並び立つように3体の猟犬が現れ、更にもう1体が後方で控える。


 アラウンの場 モンスターゾーン(アラウン バウワウ ラフラフ×2)
     魔法&罠ゾーン(バウワウ×2 ラフラフ イィプイィプ ケルピー)


 「更に犬っころが増えやがった……!?」

 『《冥灰の窮追》によって、“冥灰の犬”2枚を前衛か後衛に導く。更に墓地の
ラフラフは“冥灰の犬”1体を後衛へ置き現れるのだ』


 冥灰の窮追 通常魔法
 このカード名のカードは1ターンに1度しか発動できない。
 (1):自分の墓地の「冥灰」罠カードを2枚まで対象として発動できる。そのカ
 ードを自分の魔法&罠ゾーンに永続罠扱いで置くか、通常モンスター(アンデッ
 ト族・光・星1・攻/守300)として特殊召喚する(罠カードとしては扱わな
 い)。


 冥灰の窮追効果 バウワウ ラフラフ(通常モンスター)


 『これでワシの場にアラウンを除く“冥灰”が8枚――アラウンの攻撃力はその
枚数×400上昇する……!』


 アラウン攻撃力0→3200。


 『バトル! ワシが宿すもう一つの効果! これによりワシは従えし“冥灰”の
数だけ攻撃可能となる……!』

 「アラウンを除く場の“冥灰”は8枚――」

 『攻撃力3200の8回攻撃……!?』


 闘技場に集った面々は、7頭の猟犬を従え馬に跨るアラウンに驚愕する中、アラ
ウンは場の自らで遊陽に攻撃を仕掛ける。


 『ゆけ! ワシの攻撃――』

 「バトルフェイズに入ったため近衛猪の効果――旗鼓号令! カツギテを守備表
示にする……! くっ!?」


 幟旗を振り、神輿の背負い手を待機状態へと指示した猪頭の氏子だったが、3体
の猟犬が連携し襲い掛かることで、和装メイドの関捩人形や神輿の背負い手と同時
に撃破された。


 遊陽LP4000→3300。デリバティー、カツギテ、近衛猪、戦闘破壊。


 「まだ5回も攻撃が残っている……!」

 『ワシの攻撃! 追放せよ――フィニッシュ・ザス・マビノギオン……!』


 1体の猟犬が唸り声を上げながら遊陽へと飛び掛かり、腕へと嚙みつき彼を押し
倒すことで傷を負わせると、遊陽が力づくで猟犬を払いのけるとともにアラウンの
元へと戻って行った。


 遊陽LP3300→100。


 「あと4回の攻撃を防げなければ終わり――」

 『所詮はその程度――これが貴様の最後だ……!』


 遊陽へと最後の一撃を加えるべく、アラウンは5体目の猟犬に命じて攻撃させよ
うとする。


 「――恐れは最大の敵となるぜ。罠発動……!」


 だが遊陽は伏せていた罠カードを発動させたことで、迫る猟犬の攻撃を退ける。


 「俺が直接攻撃でダメージを受けたため、《禍根相祭》によりバトルフェイズは
終了。更に受けたダメージ以下の攻撃力を持つ近衛猪を蘇らせる……!」


 近衛猪攻撃力2500。


 「まさか――精霊長の攻撃をやり過ごすとは……」


 御仰やデュエルを見守る諸侯達が予期せぬ展開だと呆気にとられる中、ターンを
終えたアラウンへと遊陽は一歩迫る。


 「あんたはまだ、悲しみの涙を拭けてない。潤んだ視界じゃ物事の本質は見抜け
やしないんだ」

 『フン――貴様には分かるまい。父上に遊明、あの裏切り者が立て続けに消えた
この世界の混乱をな!』

 「ああ、あんたはこの世界を立て直そうと必死に振舞った。だがあんたの心は、
あの時のまま止まっている。なぜならあんたの父さんの仇は、未だ捕まらずこの世
界にのさばっているからだ」


 遊陽は蘇った猪頭の氏子を一度見上げつつ、自らのデッキに視線を移すとデッキ
に手を掛け、カードをドローしようとする。


 「仇の行方も分からず、あんたは行き場のない憤りを晴らそうとマリアさんやゲ
ラシモフさんを責めることで、自分を納得させようとした。しかしそれは間違いだ
。マリアさんやゲラシモフさんもあんたと同じく、あんたの仇によって苦しめられ
た者達だからだ」

 『ワシは――』

 「あんたは父さんの仇を恐れ、間違った選択をした。しかしこれからは変わって
いくべきだ。あんたの仇はようやく俺達の前に現れたんだ! 今こそ奴を――ゴル
イニチを討ち取るために! 俺のターン……!」


 Turn4 遊陽手札4


 「俺には覚悟がある! あんたの思いを背負いゴルイニチを倒すと……! 墓地
の“ワッショイ”5体をデッキに戻して、魔法カード《祭場祝儀》……!」


 祭場祝儀効果(騎射三物流鏑馬 ハナビダマジガール カツギテ デリバティー
 オフィリタリー・ラプトル)


 「カード2枚をドロー! だからあんたも立ち向かう勇気を見せるんだ! 悲し
みを堪えこの世界を立て直そうとしたあんたなら、精霊達も信じて戦ってくれるは
ずだ……!」


 手札を5枚に増やした遊陽は、同意を求めるかのように御仰や多数の諸侯に訴え
かけると、諸侯達が頷くとともに御仰が数歩進み、アラウンへと歩み寄る。


 「……精霊長。自分は貴方とともにトゥゴルカンと戦います。貴方の仇は我々の
仇――必ずやお力に添えましょう」

 『…………――』


 真っ先に戦いの意志を見せた御仰に対し、アラウンは無言のまま彼を眺めると再
び遊陽へと向き直り、怒りを静めた素の声色に戻ると彼へと一言問いかけた。


 「人間――遊陽よ。そこまで言うのであれば、ワシの敷いた布陣を撃ち破る実力
を見せてくれるだろうな?」

 「……! ああ! このターンであんたを倒す! 俺は手札の《ワッショイ・手
妻蝶》の効果発動! 場のモンスターが持つ属性の数だけデッキの上からカードを
墓地へ送る――」


 遊陽が発動を宣言したカードを指で挟み、アラウンへと見せるとともに指を折り
曲げ、再び拳を広げるとともに手のひらから無数の紙の蝶が宙へと羽ばたいた。


 ワッショイ・手妻蝶
 効果モンスター
 /風/レベル3/サイキック/攻撃力400。
 このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
 (1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。フィールドのモンスターの
 属性の数だけ自分のデッキの上からカードを墓地に送り、このカードを特殊召喚
 する。この効果で墓地に送ったモンスターと同じ属性の「ワッショイ」モンスタ
 ーがフィールドに存在しない場合、このカードを破壊する。


 「場には光と地属性……よって2枚を墓地へ送る。そして墓地にアラウンと同じ
光属性が送られたことで手妻蝶を特殊召喚するぜ……!」


 宙を舞う蝶は再び元のカードへと戻り、遊陽の手に納まるとそのカードを液晶盤
に読み込ませることで、再び場に紙でできた無数の蝶が飛び交い始めた。


 手妻蝶墓地送り ワッショイ・パラディン ダイ・ディギング 守備力100。


 「更に永続魔法《関捩廻旋》を発動し、墓地へ送られたばかりの《ダイ・ディギ
ング》をLP半分を支払うことで挑戦権を得る……!」


 遊陽は発動させたばかりの永続魔法を即座に指し示し、発動を宣言するとともに
桃色に着色されカードの形に彫りが入った板状の菓子が宙に現れる。


 遊陽LP100→50。効果対象 関捩廻旋


 「これは一体……?」

 「今からやるのは、祭りの型抜きだ。対象とした《関捩廻旋》を手本に、同じ種
類になるようデッキトップのカードを型抜いて、手本通りにくり抜けたならそのカ
ードが手に入る!」


 ダイ・ディギング 通常罠
 このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない
 。
 (1):LPを半分払い、自分フィールドのカード(表側表示)1枚を対象に発動
 できる。自分のデッキの一番上のカードをめくり、対象のカードと同じ種類(モ
 ンスター・魔法・トラップ)だった場合、そのカードを手札に加え、違った場合
 そのカードをデッキの一番下に戻す。
 (2):LPを半分払い、自分フィールドのカード(表側表示)1枚を対象に発動
 できる。墓地のこのカードを除外して自分のデッキの一番上のカードをめくり、
 対象のカードと同じ種類(モンスター・魔法・トラップ)だった場合、そのカー
 ドを手札に加え、違った場合そのカードをデッキの一番下に戻す。


 「つまり……《関捩廻旋》と同じ魔法カードをめくれば手に入るということ――


 「……後はあのカードが来れば――ディギング開始……!」


 宙に浮く板状の菓子の溝が削れていき、アラウン達が遊陽の手元に注目する中、
カードを引いた遊陽がそのカードを掲げるとともに、くり抜きは完了した。


 「俺が引いたのは手本と同じ魔法カード! よってこの《麗舞-白拍子》を手札
に加え、墓地のワッショイ・パラディンをデッキの一番下に戻して発動だ! その
効果でラフラフを攻撃表示に変更し、ワッショイ・パラディンの攻撃力分攻撃力を
ダウンさせる……!」


 ラフラフ守備力300→攻撃力300→0。


 「だが精霊長の場には、攻撃を1度無効にするフィールド魔法アンヌヴンがある
!」

 「……使うしかない。精霊長に認めてもらうために……! 俺は風属性を宣言し
て近衛猪に装備魔法《霽レ粧飾》を装備! 更に相手の場に俺の場と同じ種族のモ
ンスターが存在しないことで、手札の《ワッショイ・ハヤシフルート》は特殊召喚
できる……!」


 遊陽が発動し施した化粧によって、猪頭の氏子は風を纏わせ、篠笛の音色が響き
渡るとともに白衣に緋袴の篠笛奏者の少女が姿を現した。


 「これで2体! 俺は手妻蝶とハヤシフルートをリリース! 氏神宿りし依巫よ
! その身に神威を宿し“繁栄”をもたらせ……!」


 宙を舞う紙の蝶と篠笛奏者は消滅し、ヨリマシが現れるとともにその身に氏神た
る祭りの竜を宿らせ、額から竜の角、瞳孔を竜のように細くした姿へと変貌する。


 「“アドバンス召喚”――氏神を使役せし宿り子! 《ワッショイフェスタ・ヨ
リマシポゼスト》……!」


 ヨリマシポゼスト攻撃力2500。


 「来た……!」

 「ヨリマシ君と祭りの竜が1つとなった姿……!」


 マノンと遊無が同時に声を上げる中、ヨリマシは実体を得た祭りの竜を従えつつ
、遊陽とともにアラウンを見据える。


 「だが攻撃力2500なら、まだワシの攻撃力には及ばぬ」

 『それはどうかな? 精霊長様――』

 「リリースされたハヤシフルートの効果! 《霽レ粧飾》を装備し風属性となっ
た近衛猪の攻撃力を、場のモンスターの属性の数×500アップさせる……!」


 近衛猪攻撃力2500→3500。


 「攻撃力が上回った……!」

 「それだけじゃない! ヨリマシポゼストは攻撃後、相手の場にそのモンスター
と同じ属性・種族のモンスターがいれば、攻撃力を2500アップさせ追撃できる
……!」

 「――考えたな。ユーヒのヨリマシポゼストの攻撃は、否応なしに止めなければ
ならない」


 場の状況を分析し、勝敗は決したとサバスが結論付けたと同時にバトル開始が宣
言され、遊陽の下でヨリマシは祭りの竜へと攻撃を命ずる。


 「バトル! ヨリマシポゼストでラフラフを攻撃――」

 『興盛のプロスペリティ・ブレイザー……!』


 遊陽とヨリマシが同時に叫び、ヨリマシが手のひらをアラウンへと突き出すこと
で、彼の身に宿った祭りの竜は翼を広げて口からエネルギー波を発射する。


 「フン――《異界領アンヌヴン》の効果で、モンスターの攻撃を1ターンに1度
無効とする」

 「そう――攻撃自体を無効にすれば、ヨリマシポゼストは追撃できないが、この
バトルフェイズにヨリマシポゼストを対象に近衛猪の効果――旗鼓号令……!」


 攻撃を終えたヨリマシポゼストは幟旗を振る猪頭の氏子の指示で守備表示となり
、猪頭の氏子は幟旗を振り下ろすとアラウンが従える猟犬を突進で跳ね飛ばす



 近衛猪攻撃力3500→3800。アラウンLP4000→200。


 「旗鼓号令を発動した近衛猪は、もう一度モンスターに攻撃できる」

 「切り札のヨリマシポゼストは囮――本命は連続攻撃可能な近衛猪ですか……!



 遊無と御仰が遊陽の策を分析する中、再び突進する猪頭の氏子はアラウンへと迫
り、馬へと騎乗した彼へと体当たりすることによって、このデュエルに決着をもた
らした。


 「近衛猪の追撃――オブスタクル・ブレイク……!」


 追突され、馬上から後方へアラウンが突き飛ばされるとともに、闘技場へと生え
た切り株のデュエルフィールドは消滅し、同時にアラウンは憑き物が落ちたかのよ
うに晴れ晴れとした表情へと変わるのであった。


 アラウンLP200→0。


 「遊陽様の勝利――ですね」


 御仰は精霊世界の方針が変わり、新たな時代が到来したのだと感慨深く呟くと、
勝利した遊陽の元へと歩み寄っていく。


 「――俺が勝った……」

 「ええ――遊陽様、宰相である自分ですら変えられなかった精霊長の意志を、貴
方は変えたのです。貴方の存在はこの世界にとって光明と言えるでしょう」


 精霊長アラウンとともに並び立つ御仰は、遊陽を祝福するように拍手を送り、や
がて遊陽へと手を差し出した。


 「精霊長も――これより我々精霊は、貴方達とともに同盟を組み、ユーメイ――
そしてトゥゴルカン改めゴルイニチを討つ同士となりましょう」


 御仰の差し出した手に遊陽とアラウンも同意し、諸侯や遊無達も見守る中3人は
手を重ね合わせる。その時だった。


 「――御仰様! 精霊長……!」


 闘技場へと、背中の翼を羽ばたかせて2人の翼人――扶鷹(ふよう)と叢林(そ
うりん)が乱入してきた。


 「何事ですか……?」

 「た……大変であります!」

 「森から集落に、狂暴化した魔物が押し寄せてきたでござる……!」


 互いに黒縁メガネとナイトビジョンをずりおろし、荒い息遣いをした2人の後方
から翼にかぎ爪を持つ小柄な飛竜が飛んでくるとともに、鳴き声を上げながら2人
へと突っ込んできた。


 「――はっ!」


 だが2人の元へと急接近した御仰は、懐から取り出したナイフで飛竜を瞬時に切
り裂き、両翼を失った飛竜が地面へ落ちるとともに再び遊陽達へと振り向く。


 「遊陽! まさか――」


 そして闘技場から王宮の通路へと出た遊陽達は、枝廊を渡り集落へと押し寄せた
魔物の群れと、上空で佇むユーメイを中心とした6体の主犯格の姿を見上げた。


 『精霊どもよ。天子(われ)ら秘号(エンクレーブ)の力に跪け! そして遊明
の力秘めし娘を差し出すのだ……!』


 黒いフードから顔出ししたユーメイと、その傍らで肩から双頭の竜の頭を伸ばし
た黒い龍人――ゴルイニチは、アラウン達へと降伏を促す。

 再び相対した秘号を前に、遊陽達は気を引き締める。

 そして拳を強く握り、遊明とトゥゴルカンのなれの果てである2体を睨むのであ
った。





 「俺と遊無――」

 「そしてアタシ、マノンが送る――」


 『ビナリウス回顧録!』


遊無「精霊長にデュエルでの解決を持ち掛けた遊陽。デュエルに勝つだけでなく、
必死の説得で精霊長の意志を変えることができた」

マノン「アプレ ラ プリュイ ル ボー タン!(雨の後はいい天気) ユーヒのデ
ュエルは精霊長に笑顔をもたらしたんだ!」

遊陽「そんな大層なことはしてないって。俺はただ、精霊長の“冥灰(めいかい)
”を相手にできることをしただけだ」

遊無「モンスターとして毎ターン墓地から蘇る通常罠――そうして前衛と後衛に“
冥灰”の犬達を並べて精霊長自らを強化し、一気に攻め落とす“冥灰”の戦術――


マノン「アンデット族なだけあって何度も蘇るから、1ターンで突破しないと勝機
は訪れないよ。……だけど精霊世界の歴史が動いたのもつかの間、遂にユーメイ達
がユームの力を狙って侵攻してきた」

遊陽「次回はユーメイ達との対決――といきたいところだが、一旦俺達が訪れる前
日のまだ平穏な精霊世界の日常を挟ませてもらう――」


 『次回! 遊戯王Binarius(ビナリウス) -幕間 精霊世界の平生- お楽し
みに!』
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