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HOME > 遊戯王SS一覧 > 番外編2-2 実践?籐篠塾

番外編2-2 実践?籐篠塾 作:Ales






 講義自体は昼食という形で中断された。



 「お前、馬鹿じゃねーの?」

 待機室扱いとなっている文学部の部室に入った遊貴を迎えたのは、滝沢和那の呆れたような声であった。

 「ば、馬鹿って……そんなことないわよ。ちゃんと事前資料も用意したし、矛盾もなく説得力もある文章を用意したわよ。」

 部室の最奥、つまり定位置に座ってふてくされたように反論する朱理に対し、和那はその隣で腕を組み、苛立ったように足で床を叩いていた。

 「あのなぁ……どこの世界に初心者向け講義で戦術論の話するやつがいるんだよ。」
 「ここにいるわよ……」
 「いや、他のゲームまで引っ張り出してくるともう応用戦術だろ。そうじゃなくてもっと、話を絞ってやりゃあよかったんだよ。」
 「確かにそうかもしれないけれど、それだとデュエルモンスターズでしか通用しない戦術論じゃない。聴衆のうち何人がデュエルモンスターズのプロになるかなんてわからないのだから、だったら他のゲームでも役に立つような汎用性のある戦術論を……」
 「いや、そのりくつはおかしい。」

 目の前では言い合いが始まっていた。元々声の小さい遊貴の挨拶は聞き流されており、さてどうしたものかと思って朱理が発表したという原稿を見てみることにした。



 1.トレーディングカードゲームにおける意思決定の重要性
 2.勝利のための構築
 3.戦術ゲーム的考察
 4.アドバンテージの本質
 5.勝つために戦う
 ・
 ・
 ・



 「んー…………ん?」

 ぱらぱらと資料を捲りつつ斜め読みした遊貴だが、どこがどうおかしいのか初見では理解できなかった。いや、資料は確かによく纏められており、どこも問題がないように思えるのだ。



 「あら、宮戸さん。忙しいところ悪いわね。」

 一通り資料を読み終えた遊貴に気が付いたのか、和那との言い合いを中断した朱理が声をかけた。

 「あ、いえ……それで、この資料を基に講義をしたんですか?」
 「ええ、そうなのだけれど……和那がこれはわからないって。」
 「わかる訳ないだろ!お前は初心者を馬鹿にしているのか?」


 「?でもこれ、難しくないですよね。細かいところは調べれば解決しますし、聞く側の問題も……」





 「お前ら、揃って馬鹿なのか?」

 和那の呆れかえった声が響いた。





 「ちょっと……控え室を除くのは不味いですよ。部長……じゃなかった、遠山先輩。」

 部室の外の廊下の角で、芹野舞は必死に自分の先輩を押し留めていた。

 「いえいえ、あの朱理さんがああまでショックを受けているのは珍しいですから。ここはひとつ、心境を訊いて見ねばなりません。そこから立ち直って後半素晴らしい講義が聴ければ、いい記事になりますから。」
 「いえ、今日は部活休みですから。それに先輩は聴講者の方に話を聞く、とか言ってませんでした?」
 「いやー、皆さん揃って食堂に行かれてしまいましたから。全員同時だと時間が足りなくなってしまいますので、まあ午後の部が終わった後にひとりふたりでいいかな、と思いまして。」

 新聞部の部長を継いだばかりの芹野舞は、部長としての初仕事として講義に参加していた。付き添いでやって来た利香が勢い込んで朱理を取材すると言ったので、留める努力をしていたのだが残念ながら部室棟までは突破されてしまった。



 「ま、しゃーないわ。どうにかなるし、どーにでもなるって。」

 その時、部室のドアが開いて中から人が出てきた。

 「お?丁度いいところに。舞、悪いけど手伝ってくれ。ついでに遠山先輩も。」




 そんなこんなで、ふたりは和那の言う「まともな講義」の為に一肌脱ぐこととなった。無論、朱理に呼び出された遊貴も一緒である。



 「で、俺に声をかけた、と。まあ、暇だったからいいけどな。」

 十数分後、遊貴の呼び出しに応じた新田征が部室に入って来た。彼もまた、講義の手伝いのために呼びされたのだ。

 「いや、暇ではなかっただろう。結局観光案内は棚上げではないか……まあ、さして役には立っていなかったが。」

 隣にいたのは、実質上の姉妹校であるデュエルアカデミアジャパン・イースト校の留学生であるフランツ・ヴィクトルであった。

 「あ、あんた……何で一緒にきてんの?」

 フランツとデュエルしたことのある和那が訊ねた。

 「いや、僕は征君に京都の案内を頼んだのだが、彼が学園に戻るというので仕方なく来たのだ。」
 「観光案内?」
 「ああ。マーヤが暇なら京都を案内してくれとうるさくてね……僕自身京都観光なんてしたことがないから、事前に名所の位置ぐらい把握しておきたかったんだ。」

 ならガイドを連れて3人で行けば効率がよいと思うかもしれないが、フランツとマーヤは既に将来を共にする仲であり、それについて行く人がいたたまれなくなるのだろう。

 「しかしまあ、何とも甲斐甲斐しいことで……とにかく、これで何とか面子は揃った。あとは午後の講義をどうするかだが……」

 皆が一斉に朱理を向いた。

 「はぁ…………」




 軽く息をついた朱理が、再び口を開く。





 「実践のお手伝いをしてもらいたいのだけれど、頼めるかしら?」



 皆が一斉に頷いた。いや、そうでなければそもそもここまでこないのだが。





---





 「さて、午後の講義ですが…………」

 変わらずに講義室にやってきた聴衆に対し、こちらも変わらずにやってきた朱理が、変わらぬ調子で口を開いた。

 「趣向を変えてといいますか、習うより慣れろ、という事でこちらを用意しました。」

 言葉と共に扉を開けた和那が、巨大なワゴンを教卓に運び入れた。

 「ほいよっと。まあ、ちょっと埃被ってるかもしれんが……実用に問題はない。と思うぜ。」


 そう、文学部の部室に放置されていた大量のカードである。いらなくなったものから《フレシアの蟲惑魔》まで、謎のラインナップで構成されているこの大量のカードを前に、聴講している面々の顔付きが変わった。やはり、カードを前にすると引き締まるのはデュエリストとしての性だろう。



 「ありがとう……さて、皆さんにはデュエルをして頂きたいと思います。とはいえ、普通にデュエルするだけでは構築論も何もありません……なので、少し趣向を変えて、限定的な構築でデュエルをして頂きます。」

 そう言うと、朱理は壁のホワイトボードに丁寧な字で説明書きを始めた。



 ・デュエルモンスターズのテーマから3つを選択し、各テーマから10枚(固定)をメインデッキに投入し、残りの10枚(固定)はそれらのテーマ以外のカードを採用してデッキを構築する

 ・エクストラデッキは自由

 ・テーマ内の禁止カードは全て制限カードとして扱うが、エクストラデッキのカードはその限りでない

 ・デッキは必ず40枚固定、超過は禁止



 「私が一々指導する訳にも行かないので、皆さんのお手伝いをして下さる生徒を集めております。どうぞ、適当にご利用下さい。」

 言葉と共に、残りの面々も講義室へと足を運んだ。

 「あの、質問!いいですか?」

 午前中のうなだれた、いや辟易した様子から一転して明るい態度に変わったひとりの少女が、元気よく手を挙げた。

 (ん……?あれ?)

 椅子を後ろ脚で蹴った立ち上がった少女に違和感を覚える和那だったが、この時点では特に何もせず済ました表情で立っていた。

 「禁止カードを全部制限カードにするって事は、【征竜】を選ぶ人が増えると思うんだけど……」
 「あー……なるほど。」

 【征竜】は当該モンスターの全てが一度は禁止カードになり、未だに半数が禁止カードに指定される、現環境でも1,2を争う強力なテーマである。恐ろしいことに他のデッキでも1枚採用するだけで充分に機能し、彼女の言う通りこのルールでは恐らく全員が何も考えずにとりあえず「征竜」モンスターを採用するだろう。

 「そうね。ではルールをちょっと変えましょうか。」

 そう言って朱理は再びホワイトボードに向き直った。



 ↓追加

 (誤)・デュエルモンスターズのテーマから3つを選択し、各テーマから10枚(固定)をメインデッキに投入し、残りの10枚(固定)はそれらのテーマ以外のカードを採用してデッキを構築する

 (正)・デュエルモンスターズのテーマから3つを選択し、それを全て集める。後各人無作為に選択、各テーマから10枚(固定)をメインデッキに投入し、残りの10枚(固定)はそれらのテーマ以外のカードを採用してデッキを構築する。テーマについては重複を禁止する



 「これでどうかしら?強力なテーマを提示したとしても、引きうる確率は単純計算でも1/6で、デュエルしてもらう都合上1/3の確率で相手しないといけなくなるわ。」
 「ふわぁ、難しい…………」

 朱理の提案した新ルールは、強力なテーマを詰め合わせてデッキを作ればいいと言うだけではなくなった。逆に相手の足を引っ張ることも戦略のひとつであり、デッキ構築の難易度を引き上げると共にテーマ選定にも一定の難度を持たせたのだ。


 「はい、質問。」

 今度は彼女の右手、ドアの近くに座っていた青年の手があがった。

 「はい、どうぞ。」
 「この構築だと、その……【ライトロード】みたいにデッキ枚数をちょっと増やしたいテーマとかは厳しいと思うんですが、そういったテーマにかち合った場合も40枚固定なんですか?」
 (…………おや?)

 彼の質問に違和感を覚えたのは利香であった。持ち前の洞察力は、彼の言い淀んだ箇所をしっかりと推察していた。

 (まあ、だからといって私がやることは変わらないんですけれどね。)

 利香は肩を軽く竦めると、いつもの笑顔と立ち姿に戻った。

 「そうね。そういう特殊なケースにおいては、この講義で扱う予定がありませんでしたので、今回は禁止します。逆に10枚だけの【ライトロード】の為に40枚を越えるデッキを構築できるのも凄い事だと思いますけれど。」

 納得した様子で青年が座ると、立ち替わりにまたも手があがった。

 「はい、どうぞ。」
 「えっと……メインデッキに3つのテーマを10枚ずつ固定で採用、となってますが、残りの10枚に3つのテーマのいずれかに該当するカードを採用するのは駄目なのでしょうか?例えばさっき仰られた【ライトロード】であれば《裁きの龍》を出すために10枚以上のカードが欲しくなりますし、【影霊衣】なんかはまともに機能しないと思いますけれど……」
 (へぇ……)

 ふわりと立ち上がり、声を出した女性は珍しくも、和服姿であった。しかし舞が着目したのは、その服装ではなかった。

 (意外と鋭いところを見せますね……取材してみたい気もします。服装も含めて。)

 そんな感情をしまい込み、舞はいつもの何かを考えている様子に戻った。

 「これについてはデュエルの後で説明したい……というか構築中、或いはデュエル中に実感して頂きたいことなのですが、結論から申しますと駄目です。この講義の根幹に関わることですので、理由はお教えできません。」

 強い口調で言い切る朱理を1秒弱見据えた女性は、やがて軽く頷くと着席した。


 「他は……なければ、早速テーマの選定に移ります。これは……5分ぐらいでぱぱっとお願いします。」





---





 かくしてテーマの選定も終わり、重複がないことを朱理が確認した後に割り振られた。この3つのテーマを基にデッキを構築するのだが、さてひとりの少年がここに疑問を持った。



 デッキ構築の‘‘理論’’について学びに来たのに、どうして自分たちは‘‘実践’’をしているのだろうか。



 「よ、どうだ?やれそうか?」

 そんな疑問を知って知らずか、サポート役のひとりに混じっていた新田征が彼に声をかけた。

 「うん、多分。でも、ちょっと疑問があって……」
 「ん?質問ならさっきしとけって話だけどさ、言い辛かったら俺が聞きに行くぜ。」
 「そもそも、理論を学びに来たのに実践をやってるのが不思議なんですけど。」

 そこが気になるのか、と征は呟くと、ひとつ思案した顔で訊ねた。

 「じゃあ訊くけどさ、理論の方はわかったのか?」
 「いえ、正直全然……」

 首を振る少年に対し、ほれみろといった顔になった征が、にやけながら返した。

 「じゃあ実践しないとな。習うより慣れろだ。経験に勝る知識なしとも言うな。中には……あいつみたいに紙を見ただけでわかるやつもいるが、ありゃ例外だ。籐篠先輩……あー、講師の人みたいなやつとはウマが合うけど、逆に実践しないとわからない連中の気持ちってのは理解できないんじゃないか?」

 そう言って征が指差した先にいたのは、ちんまりとした青毛の黒猫だった。一を聴き十を知るとまではいかないものの、見聞のみで理解する術に関しては彼女も朱理に匹敵する。その少女は女性を前に、しきりに首を傾げている。

 「なるほど……」

 妙に納得した様子で、少年は呟いた。

 「あの、よかったら手伝ってもらえませんか?」
 「ああ、いいぜ。俺は新田征。ここデュエルアカデミアジャパン・ウエスト校中等部の1年だ。」

 伸ばされた右手を掴み、少年も声を出す。

 「僕は陽川秋良(はるかわあきら)……よろしくお願いします。」




 「実際に構築する、と言っても中々難しいですね。まずはカードの効果から把握しないといけないですし。」
 「実際に使ったり、使われたりしない分は中々覚えづらいよな。時間はあるし、ゆっくり考えたらいいんじゃないか?」

 秋良が引いたテーマは【ライトロード】【帝】、そして自身の使用している【リチュア】であった。自分で使用しているだけあって【リチュア】についてはどうと言うことはないものの、ストラクチャーデッキにより新規カードが大幅に増えた【帝】や10枚という制約の中で何を採用するかで大幅に模様の変わる【ライトロード】については中々悩みの種であった。

 「あの、新田さん。」

 真面目なのか眠たげなのかよくわからない表情で、秋良が問いかけた。

 「あ、どした?征でいいぞ。」

 そう言えばどこぞの黒猫もいつも眠たげだな、などと考えつつ、征も応じる。

 「これ、予想以上に難しいですね……」
 「何を考えてたかまではわからないし、興味はないけどさ……」

 何を言い出すかと思えばそんなことか、などと思いつつ、征は慎重に言葉を選ぶ。

 「テーマ以上に残りの10枚が大事だと思うぞ。テーマの方はある程度強弱が付いているが、残りの10枚はその他5000以上のカードプールから選ぶんだ。それこそ、知識がモノを言うな。ま、気になるカードがあれば調べりゃそれで終いだけどな。」

 そう、カードの選定は全て、貸与されたタブレット端末上で行われている。デュエルアカデミアのデッキ構築専用アプリであり、これを利用して時間内にデッキレシピを提出し、それを文学部のカードの山、あるいは必要であれば購買部からの調達を行うのだ。かかる資金は全て学校持ちなので誰の財布も傷まない。もっとも、その立て替えを出来るだけの資力があるのは恐らく籐篠朱理のみであろうが。

 (残り10枚か……俺がこのテーマで組むとしたら、【帝】中心でライロの墓地送りを活かしてエレボスと轟ザボルグのコンボでもやるだろうけど……こいつは違うっぽいな。)

 以前に自分が味わっただけあって、《冥帝エレボス》と《轟雷帝ザボルグ》のコンボは征の中で評価の高いものになっている。しかし秋良を見るに、征は彼がそれを採用しないであろうと判断した。

 (【リチュア】は……足引っ張ると思うんだがなぁ。まあ、何かあるんだろ。)

 秋良は【帝】や【ライトロード】こそ積極的に効果を確認するものの、【リチュア】に関しては全く見る様子がない。つまり、このデッキについては手慣れているのだろう。慣れているからこそ、そのテーマを軸に考えてしまう。征は【リチュア】に関しては全くの門外漢であるが、だからこその結論であるとも言える。





---





 さて新田征が指差した青毛の黒猫こと宮戸遊貴であるが、首を傾げていたのには勿論理由がある。


 サポート役として彼女を指名したのは、午前の講座で唯一の発言をした女性・御堂緋色(みどうひいろ)であった。その会話中で、宮戸遊貴は果てしなく堂々巡りする疑問に陥ったのだ。



 「えっと……こんにちは。」

 話しかけたのは緋色の方からであった。遊貴の何を見て声をかけようと思ったのかは彼女のみの知るところであろうが、とにかく遊貴にはわかり得ないことである。

 「こんにちは……」

 遊貴は遊貴でコミュニケーションに難がある。親友曰くコミュ障検定準1級であり、口数も少なくまた飽きればすぐにどこかへ消えてしまう。濃紺色の毛色やその容姿も相まって、付いた渾名が「青毛の黒猫」である。

 「えっと……その、あなたもサポート役、なのかしら?」
 「はい、一応……あ、宮戸遊貴、です。」

 緋色の質問も尤もである。遊貴は140に満たない程度の身長しかなく、平均で考えれば小学生程度の大きさであり、教える側より教えられる側が向いているようにも思えるからだ。

 「そうなの……私は御堂緋色よ。お手伝い、お願いできるかしら?」
 「いいけど……私、ちょっとわからないとこがあるんだけど。」
 「どこ?」


 その後に彼女が発した言葉によって、緋色はこれは確かにサポート役に抜擢されるだけのことはある、と実感した。


 「ん……わからないところがわからないというか、何で皆わかってないのかがわからない、って言えばいいのかな。」
 「え、えっと。つまり、午前中の講義で理解できるんじゃないか、って言いたいのかしら?」
 「うん。」

 さては江○川コナンか何かだろうか。見た目は子供、頭脳は大人みたいな。

 「あなた、どこかで謎の組織に変なお薬飲まされたりしなかった?」
 「?してないですけど……」
 「じゃあ狸みたいなロボットに小さくなるライト当てられたりは?」
 「私が小さいのは、遺伝…………お母さんも小さかったから。」

 むくれたように言う遊貴は、スマートフォンを取り出してスリープモードを解除した。

 「うわ、ゴリラになってる……」

 メーラーを開くなり、遊貴が呟いた。

 「ゴリラ……?」
 「親友がゴリラになって帰ってきた……いや、まだ帰ってないか……」
 「え?ゴリラ?」
 「あ、ごめんなさい。こっちの話です。」

 遊貴はスマートフォンを机に置くと、今度はタブレットを取り出して緋色の前に置いた。

 「とにかく、デッキについて考えないと……」

 緋色が引き当てたのは【笑劇団】【武具装備】【EM】である。ペンデュラムテーマを2つも引き当てており、もうひとつも強力な効果を有しているためデッキパワー・展開力共にかなり良いものが期待できる。だが一方で目移りしてしまうこと、さらに彼女自身がどのテーマについても一定度の知識しか持っていないことが相当なネックとなっている様子であった。

 「えっと、この組み合わせだとペンデュラム召喚できるのは……」

 6mm1行のルーズリーフに細かくメモしていく緋色を見ながら、遊貴もまた考えを巡らせていた。

 (確かに【武具装備】の最上級モンスターは強力だけど、10枚しか採用できない以上はサーチ手段も限られている……軸にしたいとは思うけれど、状況に応じて汎用ランク4を使い分けた方が有用かも。【笑劇団】にも【EM】にも獣属性モンスターがいるから、維持さえ出来れば《恐牙狼ダイヤウルフ》の効果も複数回狙えるし、のらりくらりと躱しつつ展開力で押し切るのが無難なんじゃないかな……)

 物量をひとつの効果で一気に逆転するのはロマンがある。そう言えば自身も《創星神 Sophia》の効果で逆転したデュエルがあった気がするし、今ではおまけのように《創星神 SophiaΩ》と《壊星神 DemiurgeΑ》の2枚のカードがエクストラデッキに入っている。どちらも一発逆転型の「切り札」であるが、遊貴の【メタフィジカ】は爆発的な展開力から得られるシンクロ召喚ラッシュで押し切るのが基本の戦い方だ。そんな戦術スタイルもあってか、遊貴の思考はまず展開力なのである。

 (まあ、トム・カドウェルも生産力は大事って言っているし……)

 朱理の講義資料を思い起こしながら、そんなことを考えていた。



 「……ちゃん、遊貴ちゃん?」

 声に気が付いた遊貴が緋色の方を向くと、緋色は遊貴の顔の前で手を振っていた。

 「あー……すいません、考え事してました。何か用ですか?」
 「いえ、特に質問という訳では。でも、遊貴ちゃんならどんなデッキを作るのかな、とは思ったかしら。」
 「私だったら、広い戦術を採りますね。それが結局一番勝利に近いですから。」

 緋色の意図を知って知らずか、遊貴は抽象的かつ玉虫色の回答をした。

 「広い戦術……?」
 「ひとつの勝ち筋にどこからでもアプローチできるデッキなら考える必要はないですけれど、そうでないなら勝ち筋を複数持つことでしょうね。」
(うーん……この子、あの講師さんと同じ人種なのかしら……?)

 つまり、抽象的な言葉だけでわかってしまう人種なのである。





---《あとがき》---

ノ ル マ 達 成

 名前こそ出てきませんでしたが、無事クリスマスまでに全員書けたのでノルマ達成です()。
 あ、次の投稿はクリスマスですけれど本編とも番外編とも全く関係ないです。全然豪華じゃない二本立て、「Engel Chor erschallen Stille Nachat(天使の合唱響く静かなる夜)」と「そぴあちゃんのさんたくろすとびーふ☆かーにばるないとめあ」です。先に断っておきますが、本編とも番外編とも全く関係ありません。そもそも時系列無視ですし。24には恐らく投稿できませんので、25の2時前後になるかと思われますが。それなりに期待しないで待っていて下さい。

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光芒
冒頭から馬鹿呼ばわりする和那が容赦なさ過ぎて笑ってしまいました。ただ朱理や遊貴みたいなタイプの人には回りくどく言うよりかはこのくらい単刀直入に言わないと通らないかもしれないかもしれませんね。何にせよ征やフランツも絡んできたのでコミュ障軍団だけで当たるよりかはだいぶまともな結果になるかもしれませんね(え

そしていきなり私の投稿した秋良が登場。征と組むようですが、ちょっと大人しめの秋良と人当たりの良さそうな征ならいいコンビになれそうで何よりです。文中でも征が触れていますが、【帝】と【ライトロード】は出張も可能な(比較的)汎用性あるテーマなのに対し【リチュア】がまた灰汁の濃い成分を醸し出していますね。征がこのごった煮デッキをどう料理させるかが楽しみだったりします。
そして秋良のキャラや台詞ですが、投稿時のイメージ通りです。難しいお題ですが、デュエルシーン等もあるのでしたら楽しみにしております。
あっ、もちろんクリぼっちの私としてはクリスマス短編も……(暗黒微笑
(2016-12-23 11:44)
から揚げ
初心者への教え方って中々難しいですよね。説明する人が大方知っているだけに、このくらいの説明で充分伝わるだろうと思っていても、相手に全く伝わっていない場合もありますし。

秀行が思ったより大人しめで驚きました!これは後でどんな風に弾けるのか、とても楽しみです(満面の笑み)

クリスマス短編では朱理達がどのようにクリスマスを過ごすのか、どんな百合百合展開があるのか楽しみです!朱理へのパイタッチも詳細な描写で見たいですね(ゲス顔) (2016-12-24 16:37)
Ales(from PC)
寝オチしたせいでクリスマス記念企画乗り遅れたやんけ!どうしてくれんのこれ!


失礼しました。

光芒さん
朱理は回りくどいのは得意なんですが、得意すぎて逆に自分たちも回りくどく言うことしかできないんですよね。遊貴は逆に回りくどく言うのは苦手だけれど、受ける場合には別に苦にならない。つまり両者とも面倒な性格です。何でこんなキャラにしたんだろ。

>文中でも征が触れていますが、【帝】と【ライトロード】は出張も可能な(比較的)汎用性あるテーマなのに対し【リチュア】がまた灰汁の濃い成分を醸し出していますね
ごった煮闇鍋企画ですからもう。【帝】【ライトロード】まではいいのになぜ【リチュア】を引いた!
ちなみにリチュアは【おジャマ】と組み合わせると化けたのはナイショです。一応征君はアドバイスはするけれども、デッキを組むのは秋良君にやってもらいます。内容は……まあ、ご都合主義は嫌いなので多分ちゃんと40枚全部考えます。ええ。

>そして秋良のキャラや台詞ですが、投稿時のイメージ通りです
よかったです。関係ないですけど、モデルとなった某暁型3番艦(但し別府)をつつくためにくっそひさしぶりに某艦隊育成シミュレーションゲームを起動したのですが、クリスマスボイスの某二航戦(姉の方)が迎えてくれました。お前料理下手なのかよ!じゃけんお兄さんと一緒に作りましょうね~
え、駄目?


から揚げさん
私も説明は苦手です。受け手が何考えてるかわからないので。大抵の場合紙を突き出して「わからなかったら質問よろぴく」と言っていますね。

>秀行が思ったより大人しめで驚きました!これは後でどんな風に弾けるのか、とても楽しみです
後の世で「だが奴は……弾けた」といわれるぐらいには弾けた描写が出来るように努力はしますが、何分色々技術が足りませんものでご期待に添えるかどうかは微妙です。オッズ的には1:114514ぐらいでしょうか。あ、関係ないですけど有馬ですね。

>クリスマス短編では朱理達がどのようにクリスマスを過ごすのか、どんな百合百合展開があるのか楽しみです!朱理へのパイタッチも詳細な描写で見たいですね
そんな描写はありませんでした。ごめんなさい。そもそもクリスマス企画をしようと思ったが12/20ぐらい。告知したはいいのですがそこから仕事が大量(まあ仕方ない)で、結局いちから何かするというのは難しかったという内情もありまして(言い訳ともいう)。まあこの企画自体も3ヶ月ほど遅れていますし、完走だけは絶対にしたいという気持ちで頑張って参ります(今更過ぎる宣言)。 (2016-12-25 09:33)

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69 45 F.A.T.E. part2 1194 2 2016-05-01 -
163 46 笑顔の訳 1217 4 2016-05-03 -
94 47 Element of SPADA2 1226 2 2016-05-05 -
72 48 星の扉 part2 1188 2 2016-05-07 -
64 49 Wings of Tomorrow 1261 2 2016-05-09 -
80 閑話休題 ゆきみかりんのパーフェクトry 1328 2 2016-05-11 -
121 50 In the Zone・3 1076 4 2016-05-13 -
84 51 星の扉 part3 1199 4 2016-05-15 -
113 52 星の扉 part4 1307 5 2016-05-17 -
120 53 さよならトリップ part.2 1239 3 2016-05-19 -
94 閑話休題2:座談会 1224 2 2016-05-21 -
121 第2部予告・キャラ紹介 1424 0 2016-05-23 -
119 54 開幕前の旋風 1287 2 2016-05-26 -
125 55 コピーとオリジナルとコピー 前編 1233 2 2016-05-29 -
68 56 コピーとオリジナルとコピー 中編 1129 2 2016-06-01 -
106 57 コピーとオリジナルとコピー 後編 1148 2 2016-06-04 -
84 58 螢火の幽霊娘 1194 2 2016-06-07 -
131 59 Brave Sword 1257 4 2016-06-10 -
127 60 Braver’s Soul 1215 2 2016-06-13 -
128 幕間 久実のだらだラジオ01 1226 0 2016-06-14 -
96 61 紙一重の差で 1269 2 2016-06-16 -
90 62 Beyond the fate 1137 2 2016-06-19 -
122 63 一点突破! 1193 2 2016-06-22 -
104 64 交わされた約束 1053 2 2016-06-25 -
128 65 狂イ咲ケ焔ノ華 1247 2 2016-06-28 -
116 66 光と焔 1217 2 2016-07-01 -
120 67 Rifling fate 1164 2 2016-07-04 -
67 68 Gunslinger in... 1120 2 2016-07-07 -
129 幕間 久実のだらだラジオ02 1120 2 2016-07-10 -
53 69 Extra-Zero 8 1101 2 2016-07-13 -
135 70 軍靴の鳴動 1053 2 2016-07-16 -
146 71 休憩の過ごしかた 1143 2 2016-07-19 -
131 72 激戦の予感 1329 2 2016-07-22 -
111 10000閲覧感謝特番(特番とはry) 1132 2 2016-07-25 -
129 73 幻竜と隼 1143 2 2016-07-28 -
108 74 薄氷 1079 2 2016-08-01 -
134 【告知】一万閲覧感謝祭について【重点】 1281 7 2016-08-02 -
110 74 バード・ストライク 1045 2 2016-08-04 -
116 75 革命と終端 1092 2 2016-08-07 -
125 76 Soldier’s Ballad 1019 4 2016-08-10 -
119 77 Full Boost! 1034 2 2016-08-13 -
131 78 Dead heat 1149 2 2016-08-16 -
131 79 フューチャー・リビジョン 1090 2 2016-08-19 -
120 幕間 久実のだらだラジオ03 1121 2 2016-08-22 -
131 80 それぞれの「加速度」 975 2 2016-08-25 -
60 81 EDEN 1062 4 2016-09-01 -
66 82 闇夜の錦 1040 2 2016-09-05 -
129 83 月影 1257 2 2016-09-09 -
95 84 宵待桜と日照の龍 1083 2 2016-09-13 -
118 85 Sakura Sunrise 1207 2 2016-09-18 -
87 閑話休題:お詫びとおまけ 1096 2 2016-09-22 -
56 86 宵闇に舞え、幽玄の桜 1063 4 2016-09-26 -
89 87 ‘‘fascination’’ 1020 4 2016-10-05 -
58 88 曙光の歌 893 2 2016-10-13 -
93 89 夜露に濡れた朝陽 1153 2 2016-10-18 -
169 90 9.A.M. 1238 2 2016-10-26 -
131 幕間 久実のだらだラジオ04 1169 2 2016-11-01 -
117 91 Gwin to run 1007 2 2016-11-09 -
122 92 ライトニング・マイル 998 4 2016-11-15 -
142 93 双振 1063 2 2016-11-20 -
51 94 鉛と金と 960 2 2016-11-25 -
111 95 剣と牙 1046 2 2016-11-29 -
115 96 剣戟連閃 *ミス有・未修正 1123 4 2016-12-04 -
121 97 Follow Tomorrow 1113 6 2016-12-06 -
72 幕間 久実のだらだラジオ05 1015 3 2016-12-07 -
70 番外編1-1 plan 8 to B 1035 3 2016-12-11 -
120 番外編1-2 †渚の大魔王† 1073 5 2016-12-15 -
158 番外編1-3 灼熱<(ヮ)> 1108 4 2016-12-18 -
120 番外編2-1 籐篠塾・開講? 986 5 2016-12-21 -
100 番外編2-2 実践?籐篠塾 1114 3 2016-12-23 -
120 そぴあちゃんのくり(ry 1211 3 2016-12-25 -
130 番外編2-3 対面する者たち 1107 3 2016-12-30 -
77 番外編2-4 集結と収束 962 7 2017-01-03 -
107 番外編2-5 勝負の鍵は右端に・1 1040 3 2017-01-05 -
136 【番外編の】閑・話・休・題【番外編】 1162 2 2017-01-10 -
98 番外編2-6 勝利の鍵は右端に・2 1057 5 2017-01-13 -
142 番外編2-7 因縁と銃弾と一瞬の隙・1 1079 2 2017-01-15 -
114 番外編2-8 因縁と銃弾と一瞬の隙・2 969 4 2017-01-18 -
133 番外編2-9 因縁と銃弾と一瞬の隙・3 1049 4 2017-01-22 -
123 番外編 2-10 山場と御山と一撃必中1 1178 9 2017-01-27 -
68 番外編 2-11 山場と御山と一撃必中2 1140 8 2017-01-31 -
124 番外編2-12 服と感性と(pt.1) 979 4 2017-02-04 -
118 番外編2 前半終了の幕間 1080 9 2017-02-06 -
135 番外編2-13 服と感性と(pt.2) 936 2 2017-02-10 -
138 幕間 論争、宇宙まで 997 2 2017-02-14 -
125 番外編2-14 服と感性と(pt.3) 994 2 2017-02-16 -
124 【緊急?更新】今後の方策について 1069 2 2017-02-18 -
110 番外編2-15 服と感性と(pt.4) 1053 10 2017-02-21 -
127 番外編2-16 漁火と陣風と(pt.1) 1174 2 2017-02-26 -
139 番外編2-17 漁火と陣風と(pt.2) 1025 2 2017-03-03 -
103 番外編2-18 Symphonic…1 1130 2 2017-03-14 -
116 【こいついつも】閑話☆休題【休んでんな】 1012 2 2017-03-20 -
118 番外編2-19 Symphonic…2 829 3 2017-03-27 -
91 番外編2-20 新乱気流…pt.1 906 2 2017-04-05 -
147 番外編2-21 新乱気流…pt.2 950 2 2017-04-16 -
133 番外編2-22 新乱気流…pt.3 963 2 2017-04-21 -
103 番外編2-23 Waltzic...p1 944 2 2017-04-26 -
128 番外編2-24 Waltzic...p2 1024 2 2017-05-02 -
110 番外編2-25 Waltzic...p3 1096 6 2017-06-03 -
88 番外編2-26 Waltzic...p4 858 3 2017-06-11 -
113 番外編2-26 Waltzic...p5 976 4 2017-06-24 -
156 98 Drawback 1108 2 2017-07-10 -
138 99 Silhouette 942 2 2017-09-22 -
130 Where is my No.100!? 1083 4 2017-11-19 -
96 番外編File-X 静かな夜に? 1030 2 2017-12-25 -
110 Over the Period -御品書 952 2 2018-06-14 -
66 OtP0 Boat 822 2 2018-07-07 -
88 OtP02 Serenade 858 0 2018-07-14 -
77 OtP03 Dirge 829 0 2018-09-01 -
86 OtP04 Requiem 831 2 2018-09-17 -
102 OtP05 Period 852 2 2018-09-24 -
60 幕間りたーんず01 新・メタフィジカ 763 0 2018-09-28 -
129 OtP06 Anthem 871 2 2018-10-14 -
110 OtP07 Perfectly 972 2 2018-10-19 -
66 OtP08 Possession 738 2 2018-11-02 -
57 OtP09 Bloomin’ 882 2 2018-11-22 -
93 OtP10 Danger! 851 2 2018-12-09 -
115 OtP11 Vidofnir 985 2 2018-12-22 -
91 OtP12 Sigmund 790 2 2019-01-01 -
61 OtP13 Quantum 862 2 2019-01-11 -
105 OtP14 Vicious 871 2 2019-01-25 -
95 OtP15 Quantize 813 3 2019-01-29 -
89 OtP16 Fragments 914 2 2019-02-04 -
77 OtP17 Nornir 747 2 2019-02-15 -
88 OtP18 Beyond the End 759 2 2019-02-20 -
75 OtP第三幕 コラボ企画おしながき 714 2 2019-02-24 -
103 OtP19 Deflect 796 2 2019-03-01 -
62 OtP20 Jokulhaups 723 2 2019-03-11 -
64 OtP21 Expedition 791 2 2019-03-15 -
60 OtP22 Lindwurm 808 2 2019-03-19 -
53 OtP23 Swords 719 2 2019-03-24 -
70 【OtP】決戦前特番嘘ですごめんなさい 773 2 2019-04-01 -
127 OtP24 Charge 792 2 2019-04-08 -
120 OtP25 Manque 765 2 2019-04-21 -
72 OtP26 Lightning 689 2 2019-05-03 -
73 OtP27 Blaze 798 2 2019-05-22 -
72 OtP28 Prelude 916 2 2019-09-29 -
91 OtP29 Phantom 758 0 2021-01-02 -
59 OtP30 mare-Nectaris 605 2 2023-01-22 -
48 OtP31 Enclosure 416 1 2023-11-06 -

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