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HOME > 遊戯王SS一覧 > EX 04:エンジェルドリーム

EX 04:エンジェルドリーム 作:Ales


遊戯王映画公開記念SSパーティ協賛企画・「雪と光竜と夢幻世界」編そのよん

’’アミューズメント・遠征編(後編)’’


 「ここみたいだけど……あ、いた……って、なにやってんだあいつは。」

 美夏が視線を合わせたちょうどその時、少女の鳩尾を遊貴の肩が直撃した。

 「おーい遊貴、なにやってんだ?」

 からころと下駄を鳴らし、ふたりの元へ駆け寄った。遊貴は女性の方に、頭を下げて呟いた。

 「……ごめんなさい……」
 「構わないわよ。私も不注意だったし。」

 前のめりになった衝撃で黒く長い髪が乱れたのを直しつつ、被害者の女性は言った。

 「ん?もしかして……天都遊希?」
 「ええ、そうだけど……」

 天都遊希といえば、小学生の時にはプロのデュエリストとして活動し始めていた、同年代にとって憧れの象徴のような存在である。

 「あ、失礼しました。あたしは星崎美夏。こっちは宮戸遊貴。親友が悪い事したね。」
 「それはもういいわよ。私の方こそ、周りに気を配ってなかったんだから。」
 「じゃあその話はもうなしで……ところで、どうしてこんな田舎町に?」

 彼女の経歴とはかけ離れたような場所に違和感を覚えたのか、美夏はそう尋ねた。

 「招待状が来たのよ。何とか記念パーティー、っていう。」
 「それって……」
 「パーティー、ですの?それは私たちも……」

 駆け寄ってきたユーノが、話に割って入った。

 「え……?」
 「ちょっと待って、もしかしてここにいる全員……?」
 「ってこと、なのか?」
 「また……すごい偶然……」
 「こんな出会いも、あるのですね。」




 袖すり合うも多生の縁。奇跡的な出会いから数分経ち、五人はゲームコーナー横のフードコートの一角を占領して、談笑していた。

 「ゲームコーナーって、やっぱ騒がしいわね……」

 ポテトを摘みながら、遊希が言った。

 「そうですか?あたしは好きですよ。賑やかな感じ。」
 「遊介、あれはなんですか?箱の中で人が動いてます!」
 「こっちはもっと騒がしいわね……」
 「ははは、ごめんなさい。姫様はこっち来たばっかで、色々目新しく見えるみたいで。」

 何故遊介はユーノの事を姫様と呼ぶのかは他三人の共通の疑問だが、誰もそれを問おうとしない。突っ込んだら負け、という謎の共通認識が成立していた。

 「そういえば……天都さん……」
 「遊希でいいわよ。何かしら?」
 「んーと……その……あれは、誰?」
 「あれって、どれ?」

 まるで日本語を習って数週間の外国人ような会話を繰り広げている。

 「その……ぶつかる時に名前呼んでた……」
 「っ!ちょっと、こっち。」

 遊希が突如遊貴の腕を掴んで立ち上がると、人気のないところまで連れて行った。

 「貴女、聞こえたの?」
 「え……?うん……」
 「はぁ。(ちょっと光子竜、どうなってるのよ?)」
 ---私に言われてもわからん。この子に素質がある、というだけの事だろう。
 「もしかして、精霊……とか?」
 「いきなりその単語が出てくる辺り、貴女も精霊のカードを持っているのかしら?」
 「ううん……姉が持ってる。確か、《星眼の魔術師(スターアイズ・マジシャン)》……」
 ---《星眼の魔術師》……?聞いた事がないな。
 「私も、そんなカード聞いた事がないわね。」
 「多分、悪い精霊ではないと思う。でも、精霊って、他にもいたんだ……」
 「そうね。私の友達も持っているし、世界中探せば他にも居るんじゃないの?興味あるの?」
 「別に興味はない……でも、偶然。」
 「ホントね。私もこいつの会話でこんなに盛り上がるとは思わなかったわ。戻りましょうか。」
 「ん……」

 お互いに奇妙な距離感を伴って席に戻ると、三人は特に構いもせず話を弾ませていた。

 (ロロナ、元気かな……というか、無事かな……)

 姉が酷使していなければいいが。




 「……む。」
 -どうかされましたか?

 優雅なティータイムを終え、今度はPCのベンチマークテストを行っていた琉枝に、ロロナが声をかけた。

 「いや、なーんか嫌な予感がしてね。ちょっとロロナ、あんた何か変な魔法をかけたんじゃないでしょうね。」
 -かけたのは、あなたの方じゃないですか。
 「それはそうね。あ、そうだ。メール送っとかなきゃ。」
 -誰にですか?
 「そりゃ、一番魔法の恩恵を受ける人に。」

 満面の悪戯笑いを浮かべた琉枝は、スマートフォンを取り出して操作し始めた。

 -遊貴さん、大丈夫でしょうか……




 それは同時だった。

 「……っ!くしゅん!」
 「んあ?メールだ。へ?」

 遊貴がくしゃみし、美夏のスマホにメールが届いた。

 「遊貴ちゃん、風邪ですか?」
 「引いてない……けど、嫌な予感がした……むぅ。」



送信者:宮都琉枝
件名:(無題)
内容:写真の送信をお忘れ無く、二等陸曹。
    健闘を祈る。



 「写真……?」

 美夏はしきりに首を傾げるが、この意味を理解するのはもう少し先の話である。


 「それで、みんなはこの後どうするんだ?」
 食べ物が大方消費された頃、遊介が尋ねた。

 「あたしらはあっちでゲームやるけど……」
 「私もやってみたいです!いいですよね、遊介?」
 「俺も久しぶりにやろうかな。天都さんは?」
 「ここで失礼するわ。騒がしいのは苦手だから。」

 盛り上がりを見せる4人とは対照的に、遊希の言葉はクールであった。

 「じゃあ、プリクラだけでも撮っていきましょうよ!記念に。」
 「だから、うるさいのは苦手で……」

 なおも食い下がる美夏だったが、どうやら琴線に触れてしまったようである。

 「じゃあせめて……」
 「……失礼するわ。また明日。」

 遊希は明らかに不機嫌そうに立ち上がり、そのまま背を向けて去っていった。

 「あはは……やっちゃった……」

 残された4人に、気まずい空気が流れる。

 「……美夏。」

 遊貴は美夏の肩をぽんと叩くと、こちらも椅子から立ち上がって後を追うように去っていった。

 「はぁ。やっぱこういう時、あいつは頼りになるわ。」
 「あの、追わなくていいのですか…?」
 「だいじょぶ、今追ってもきっと逆効果だから、説得はあいつに任せる。で、あたしは出来る事をする。」
 「出来る事?」
 「そ。遊貴なら上手くやってくれるだろうから……」

 そう言って、美夏も立ち上がった。



 本日二度目。下駄を打ち鳴らして走る。怒っていたせいもあって、遊希は随分早足だったらしい。時間差はさほど無いというのに、黒く長い髪は遠い。
 やがて下駄の音から追いかける人に気付いたのか、遊希が立ち止まって振り返る。

 「何?私はもう用はないのだけど。」
 「ん……わかってる。でも、親友が誤解されたままなのは……不本意だから。」
 「誤解?」
 「美夏は……押しが強いから。」
 「そうね。本人が居ないから言うけど、迷惑だったわ。」
 「でも、無神経な人じゃないから…ちゃんと反省はしてるし、謝る時はちゃんと謝ってくれるから。」
 「それで、あなたは私にどうして欲しいの?」
 「別に……私は、親友が誤解されるのが嫌だから、追いかけただけ。欲を言えば、来て欲しいけど。」
 「どこに?」
 「さっきのフードコート……美夏が待ってるから。」
 「その根拠は?」
 「美夏は、そういう子だから。」
 「はあ……」
 ---行ってやったらどうだ、遊希。
 (何でよ?)
 ---謝罪を受け入れるぐらいの器量を見せておけ。それに、もしパーティー内のデュエルで当たって、遠慮されてまともな勝負にならなかったらどうする?
 (アンタといいこの子といい、やけに仮定が多いわね。)
 ---あの子の事だ、会場のど真ん中でも躊躇いなく頭を下げるぞ。それが原因で注目を引くとわかっていてもな。
 (それは嫌ね。)

 遊希にしてみれば、結局謝罪されるのなら1対1の方が楽でいい。ギャラリーがいるにしても少ない方がいいし、見知った相手である方が面倒もない。

 「わかったわ。行きましょう。」
 「ん……ありがとう。」

 来た道を連れ立って歩く。美夏はフードコートの入り口で、巨大なクレープを持って立っていた。

 「あの……」

 遊希の言葉を遮り、美夏が声を上げる。

 「ごめんなさい!あたし、無神経で……」
 「いや……いいわよ。」

 光子竜の言う通り、この様子だと焼いた鉄板の上で土下座しかねない。

 「よしじゃあこれ、お詫びの印。」

 そう言って、美夏は手に持っていたクレープを押しつける。咄嗟にそれを取ってしまった遊希だが、明らかに量が多いように見える。

 「は?ちょっと……これ、盛りすぎじゃないの?」
 「そう!美夏特製’’セカ天クレープ・チョコレートスマイル仕様’’!じゃ、あたしゲームしてくるから!」

 美夏はそのまま、下駄を鳴らしてゲームコーナーへと駆けだした。それに続くように、遊介とユーノもゲームコーナーへ消えてゆく。

 「あ、ちょっと!……宮戸さん、あの子、本当に反省しているのかしら?」
 「それは多分、私が原因……喧嘩した後にいつもクレープ食べるから。」
 「はあ……にしてもこれ、よく盛れたわね……どこから食べたらいいのよ。それにセカ天って何よ。」
 「多分、アイスクリームが3倍の量ある……」

 遊希は呆れ顔を作るが、それでも何とか目処を付けて食べ始める。

 「見に行く……?」
 「騒がしいのは苦手って言ったでしょ。」
 「じゃあ、これ。」

 そう言って遊貴はヘッドフォンを手渡した。

 「なにこれ?」
 「ノイズキャンセリングヘッドフォン……騒音低減率は公称値99.4%、M○R-10NC。40mmの大口径イヤーパッドが特徴……」
 「いや、そうじゃなくて……」
 「ふふふ……じゃあ、行こうか。」

 そう言って遊希の手を引いて歩き出した。

 「あんたら、本当に反省してるの……?」

 遊希は仕方なくゲームコーナーへ引っ張られていった。



サンバイアイスクリーム!

 「美夏さん、すごいです!」

 奥へと進んでいくと、一段高いステージ状の筐体の前に人だかりが出来ていた。プレイヤーは美夏だ。

 「ちょっとあれ、見えてるの?」

 遊希の指摘もごもっともである。ディスプレイ上部の発生地帯から判定ポイントまで、大体0.5秒程度の早さでノーツが流れているのだ。勿論これは設定によるものだが、初心者が見れば何をやっているのかわからない。

 「いや、早いほうがやり安い……」
 「え?そういうものなの?」
 「うん、慣れたら。」
 「慣れって……もしかして、あなたも出来るの?」
 「弐○は……美夏ほど上手じゃないけど……あれなら。」

 そう言って遊貴が指したのは、緑に光る縦長の筐体だった。お手並み拝見しようかしら、と言う遊希の言葉に頷いた遊貴が、選曲作業を進める。

 「何か……リクエストは?」
 「得意なのでいいわ。」
 「ん……じゃあ、これで。」

 曲名は’’nar○ku within’’。某忍殺アニメのBGMだが、勿論遊希は知らない。

 「んーと、オプション……」

 おもむろに’’Impossible’’オプションを付ける。これは全てのノーツが見えなくなる上に、タイミングが完璧でないとミス判定になる、当ゲーム史上最凶と言って差し支えない程度のオプションだ。
 ノーツが見えないので、曲が始まっても画面の前に金魚が浮いているだけである。丸いコントローラーのボタンを押して’’GREAT’’の文字が表示されても、遊希にはそれがまだ始まっていないように見える。

 「ちょっと待って、今プレイ中?」

 恐らくコンボ数であろう数値が徐々に増加しているのを見て、ようやく遊希は気付いた。遊貴は頷きながらも手を休めない。

 「あっ……アドリブひとつ抜けてた……」

 やがて画面に映る’’NO MISS’’の文字に、遊貴は少し不満そうである。が、端で見ている遊希には何が何やらさっぱりわからない。

 「え?終わったの?」
 「うん。ノーツを表示しないオプション付けたから。」
 「それって、全部覚えてるって事?」
 「アドリブ一つ抜けたけど……ノーミスは確保……ぶい。」

 何がなにやらさっぱりわからないが、少なくとも音楽以外の情報がない状態でほぼ完璧なパフォーマンスを見せていたらしい事はわかる。

 「あっちの子といいあなたといい、末恐ろしいわね。」
 「音ゲーマーの9割は……変人……」
 「自分で言ってどうするのよ。」
 「ふふ……」

 プレイを終えた美夏も、遊介とユーノを連れてやってきた。

 「お、遊貴がグ○コスやってる。どれどれ……うわ、またスコア詰めたの?きたさいたまS++になってるし……こいつ化けもんだわー。」

 美夏が適当にコントローラーをいじる。

 「じゃあ、次FL○WERよろしく。」

 そう言って勝手に選曲してしまう。

 「むぅ……」

 最高難易度だけあって、流石にオプションは付けない。曲が始まると、青や白のノーツが現れ、金魚がそれに向かっていく。それらを小さな手でペしぺしと叩いては得点に変える。

 「むぅ……またアドリブ逃した……」

 ノーツの緩やかになった辺りで、遊貴がまたも残念そうな声を上げた。

 「アドリブ?」
 「そうそう。このゲーム、見えないノーツが隠れてんのよ。」

 ついさっきまで、全て見えなかったのだが。



 「遊介、すごいです!人型の機械が動いてます!あっ、光線発射しました!飛んでます!羽で空飛んでますよ!」
 「お、おう……」

 ユーノは’’機動戦士ガ○ダム Extreme VS. MAXI BOOST’’のターミナル映像に夢中になっていた。

 「こっちは変形しました!鞭振ってます!剣も光ってます!」
 「マ○ブかー。やってみる?ちょっとコツいるけど。」

 そんな様子を見て、美夏が提案する。

 「はい!その、不束者ですが……」
 「よし決定。んじゃ、こっちで……」

 ’’機動戦士○ンダム Extreme VS.’’シリーズは、人気ロボットアニメシリーズに登場する機体を、2対2に分かれて戦わせるゲームだ。その最新作である’’MAXI BOOST’’には150を超える機体が登場している。その中から1機選んで、サーベルで斬ったりライフルで撃ち抜いたり、爆弾を仕掛けたりして楽しく過ごす。

 「んじゃ、まずはどんなのが使いたいか、ってとこからかな。映像見てて、何か気になるのとかあった?」
 「あの羽の生えた機械!あれ、気になります!」
 「おぅ……いきなりゼロか……」

 ユーノの輝いた目を前に、美夏は苦笑を浮かべた。

 「何か問題でしたか?」
 「いや、あいつクセが強いのよねぇ……」

 ユーノのリクエストした’’ウイングガン○ムゼロ(EW版)’’は、他の機体が備えているような’’発射’’するライフルではなく、’’照射’’するものである。足の止まらない射撃は強力だが、ロックの長さと適正距離がマッチしていないなど、美夏の感覚では「兵器として根本的に欠陥がある」。しかし問題は、その美夏が常用している機体の方が、一般にはクセが強いとされている事だ。

 「でも……美夏は、ト○ルギスⅢ……」
 「ギ○Ⅲ馬鹿にするな!太くて威力高いライフルが弱い訳ないだろ!」
 「ねえちょっと、この人たちは何の話をしているの?」
 「さあ……俺もこのゲーム詳しくないから……」

 フィールドを駆け回るゲームにおいて、最も大事な要素は「移動」である。攻撃を当てられる範囲に「移動」したり、逆に攻撃を躱すように「移動」することが出来なければ、ゲームとして成立しない。しかし美夏の愛機’’トール○スⅢ’’は、その移動が非常に特殊なのだ。しかもあまり強くない。この機体を極めてもゲーム自体に熟練はしないし、逆に一度使用すると他が使い辛くなる始末である。

 「あたし他の機体も使えるし!ってか、あんたと組んでる時は○スⅢ使ってないでしょ!」
 「うん、まあ……大抵運○かノ○ベル……」
 「って訳で、ゼロはあんまり使った事ないけど、ゲーム自体の根本的なところは変わんないし、あたしが教えるわ。それでいい?」
 「はい、お願いします!」
 「オッケー。まず動かし方は……」

 ジョイスティックを動かす美夏を真似するように、ユーノも自分の左前のそれを動かした。

 「わっ!動きました!動きましたよ!」
 「じゃあ今度は、素早く2回傾ける。これがステップ。相手の攻撃を躱す基本的な手法だから必須ね。」
 「はい、2回ですね!ふっ……残像だ……」
 「え?姫様?」

 突如声を低くして呟いたユーノに、遊介が声をかけた。

 「いえ……何となく言わないといけないような気がしたので……」

 所謂バルスのようなものである。



 「ん?何よ。」

 遊希が袖を引かれている事に気付いたのは、一通りの操作説明を終えて暫くしてからだった。

 「折角だから……一緒に……」

 隣で袖を引っ張っていた遊貴は、そう言って画面の2つ付いたゲーム機を指差す。

 「いや、やり方わからないし……」
 「大丈夫、教えるから……」
 「そう言う問題じゃ……」
 「ふふ……1名様、ごあんなーい。」
 「あんたら本当に反省してるの!?」

 彼女たちの戦場は’’シンク○ニカ’’というゲームだ。音楽に合わせてノーツを消化するのは他の音ゲーと変わらないのだが、最大の特徴は協力プレイの存在だ。ぼっちプレイが基本の音ゲー界においては、異色のゲームと言える。

 「はあ、もう……」

 9割方呆れた様子で、遊希はずっと手に持っていたヘッドフォンをジャックに挿入した。

 「選曲は任せるわ。」
 「ん……じゃあ、これ。知ってる?」

 表示された曲名は’’紅蓮○弓矢’’。巨人が進撃する某アニメの主題歌だ。直接聞いた事はなくとも中二病全開の歌詞という事で名が知られており、その影響で小耳に挟んだ事ぐらいはある。

 「やり方は……タッチ、スライド、長押し、長押しスライド……以上。」
 「雑っ!」

 何となくわかるだけに文句が言い辛い。

 「む……中々合わないわね……」
 「目押しすると大抵ずれる……音楽に合わせるのが大事……」

 抽象的な回答は、騒音軽減率99.4%(公称値)のヘッドフォンを装着している遊希には聞こえていない。

 ---音楽に合わせるのが大事、だそうだ。
 (集中してる時に話しかけないでくれる!?)

 何だかんだで集中はしているようである。



 「えーい!ローリングバスターライフル発射!」
 「ちょ、巻き込まれる!巻き込まれるから!」

センメツスル!
サツジンテキナカソクダ!

 一通りの操作法を覚えたユーノは、楽しそうにボタンを弾いていた。

 「すいません……前、出ますね!」
 「いやちょっと、まだ格闘は早いような……」

 しかし意外とあっさりとサーベルを入れる辺り、もしかしたらニュータイプ的な才能の持ち主なのかもしれない。美夏は素早く下がると、もう一方の敵にライフルを撃つ。

 「体力マズいです!先落ちますね!」
 「わかった、こっちは余裕あるから焦らないでいいから!」
 「わかりました!」

オチロー!
タダチニセンメツスル…

 「姫様、本当にこれが初プレイだよな……?」

 隣の熟練者と比べると操作はぎこちないものの、初心者とは思えない安定感がある。事前情報もなしにコスト管理まで心得る辺り、もしかすると本当にニュータイプなのかもしれない。



アッアッアアーアー……アー!

 「中々上手くいかないものね……」

 曲が終わりリザルト画面が出る。当然ではあるものの、難易度を下げても遊希のクリアレートは遊貴より低い。

 「こういうのは……慣れだから。次の曲はどうする?」
 「任せるわ。こういうのって、時間制限あるんでしょ?」
 「うん……」

 遊貴が次に選んだのは’’-LEGNE- ○なす剣 光の旋律’’という曲だった。いくつもの廃課金厨を生み出した、某アイドル育成シミューレションソーシャルゲームのキャラクターソングである。無駄に荘厳な演奏と中二病的な歌詞は結構人気が高い。歌っているキャラクターの方も残念な熊本弁で知られるのだが。
 最初は大したことがないのだが、テンポが変わった辺りから突如ノーツが大量に沸いてくる。無表情で大画面を捌く遊貴を目の端に捕らえた遊希は、難易度が低いのだから負けられない、とばかりに睨むようにして正対した。
 歌詞は何を言っているのかわからなかったが。



 「行け!ヒイロ!」
 「任務了解…ターゲット、ロックオン!」
 「何で台詞知ってるの!?」

 すっかりキャラになりきっていたふたりの巧みな連携により、ボスの体力ゲージが0になり、ゲームクリアとなった。

 「やりました!」
 「ナイスショット!」

 お互いに軽くハイタッチ。プレイを終えて観戦していた遊貴たちも、小さく拍手した。





 「あ、もう時間か……」

 ふと時計を見た美夏が呟いた。

 「時間?」
 「あたしら中学生だから。これ以上いると条例に引っかかってマズい事になるのよ。」
 「へぇ、意外。そういう事気にするのね。」

 美夏のモットーは、「規則には従う。まず従った上で異議申し立てる」だ。(遊貴の前では)適当な性格と危ない言動の持ち主だが、社会への適合という意味ではコミュ症検定準1級の遊貴よりしっかりしている。

 「楽しかった……?」

 小さな声が、遊希にかかった。

 「ちょっと強引だとは思ったけど、それなりにはね。ありがとう。」
 「ふふ……よかった……」

 笑顔を作りあった。


 「あたしら、駅の向こうだけど……」
 「そうか。俺たちはこっち側だから、今日はここでお別れだな。」
 「私もこっち側ね。また明日。」
 「今日は本当にありがとうございました。また明日、会いましょう。」
 「うん、また明日……」

 そう、本番は明日からだ。
 やわらかな西日が眩しい18時前。本番は明日からだが、今日はまだ終わらない。


 「あっ、ヘッドフォン……」

 遊希が手に持っているヘッドフォンを返し忘れていた事に気付いたのは、ふたりが角を曲がってからだった。



---
《?次回予告?》

遊貴 「なっ、ななな……なにこれ!?」
美夏 「え?ちょ、あたし何もしてない!ホントに何もしてないから!」


美夏 「こっ……これは!?」
???1 「え、これが?」

遊貴 「じゃあ、こっちでまったり……」
???2 「あ、ああ……」


???3 「ちょっと待った。それはマズい。」

次回、「温故知新でいこっ!」
すり替えておいたのさ!


---
《あとがき》
アミューズメント編、終了しました。前後編に分ける事を決定した辺りからもう何も怖くないとばかりにネタをぶち込みました。楽しんで頂けたら幸いです。
キャラクターを提供して下さった名無しのゴーレムさん、光芒さん、ありがとうございました。また縁があればよろしくお願いします。
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光芒
ついにAlesさんの小説に自分の小説のキャラが登場……嬉しいものですね。
自分で考案したキャラに対してこんなこと言うのもなんなんですが、本当にめんどくさい奴ですね遊希って(殴
しかし、そんな遊希をも翻弄し、ゲームに誘うあたり遊貴や美夏の方が流石に一枚上手、といった感じでしょうか。遊希がやっているのは音ゲー、ですか。自分もゲーセンで見掛けてやろうと思ったのですが、いわゆる音ゲーの達人と呼ばれる方々のプレイを見ていたら自信を無くしてUFOキャッチャーで某ごち○さのテ○ッピーを取ろうとして3000円を溶かしたのはいい思い出。しかし選曲のチョイスがリンホラに蘭子ちゃんというのがまた……
さて次回予告では何やら一悶着起きているような。最初から仕組まれていた、というのはいったい?


ところで本編と全く関係ないことをここに書くのはどうかと思うのですが、こちらで遊希と美夏には面識がありますが、私の小説の方ではどうすればいいでしょうか?
こちらは番外編なので、やはり自分の小説では初対面というところにした方がいいでしょうか? (2016-03-06 23:02)
Ales(from SP)
光芒さん
コメントありがとうございます。
遊希ちゃんは強く押すと怒るけど優しく引きずると巻き込めないこともない性格というイメージがあったので、このような描写になりました。違っていたら申し訳ありません。
音ゲーはハードル高いですよね。大きな筐体は結構勇気が要りますが、ju○eatやCH○NISMのような比較的小さな筐体は自分の体で画面を防ぐので、周りから見られないので割とまったりプレイできます(ステマ)。私には逆にUFOキャッチャーの方が勇気要ります。苦手なので。
最初から仕組まれていた、は結局他のネタにすり替えましたが、これはお楽しみです。犯人はだいたいお察しですが、お察しだからこそ仕込みの内容もお察しです。

美夏と遊希ちゃんの件ですが、どちらでも構いませんよ!書きやすいように書いて下さい。 (2016-03-07 00:03)
光芒
>遊希ちゃんは強く押すと怒るけど優しく引きずると巻き込めないこともない性格というイメージがあったので、このような描写になりました。

ああ、確かにそういうところありますね、遊希はw
口調とかクールな振る舞い、光子竜とのやり取りに関しては自分が思い描いていた通りなので問題ないです! あと遊希と美夏ちゃんの件了解致しました。2人の関係に関してはこちらなりにちょこっとアレンジさせて頂きます。

なるほど、jub○atという機種について聞いたことあるくらいですが、ゲーセンで時間をつぶしたい時とかにチャレンジしてみますね。自分はデレ○テもスクフ○スも投げ出したたちなので結果は期待できませんが; (2016-03-07 01:31)
名無しのゴーレム
言っていることが半分くらい分からない! クソッ、これが最近のゲームセンターという奴なのか……音ゲーは友達がやってるのを見たことがありますが、自分でやったことはないんですよね。なんか敷居が高く感じて。
姫様の暴走が止まらない! 何か謎の電波を受け取ってるっぽいし! 謎の才能を発揮してるし! とにかく非常に楽しませていただきました。本当に、本当にありがとうございました! (2016-03-07 16:06)
Ales(from PC)
名無しのゴーレムさん
私もゲーセンでは非KONMAI系の音ゲーを嗜む程度にしかプレイしていないので、やってる事はわかっても実際はできないんですよねぇ。デレマス効果で蘭子ちゃんは攻略(意味深)しましたが。
’’姫様が楽しそうにしている様子’’を書こうとしたらこうなりました。イメージと違った場合は申し訳ありません。
楽しんで貰えたようで何よりです。こちらこそ素敵なキャラクターの出演許可を頂き、ありがとうございました。 (2016-03-07 17:47)

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88 34 少しずつ埋めるように 1132 2 2016-04-09 -
130 35 碧の道に沿うように 1201 2 2016-04-11 -
79 36 信じた夢を目指して 1078 2 2016-04-13 -
173 37 Revive → 1291 2 2016-04-15 -
136 38 道標を探すのなら… 1152 2 2016-04-17 -
100 39 Element of SPADA1 1187 2 2016-04-19 -
133 40 さよならトリップ・1 1071 2 2016-04-21 -
120 41 In the Zone・1 1188 2 2016-04-23 -
77 42 In the Zone・2 1067 2 2016-04-25 -
59 デッキ詳説:XD (最終稿?) 1113 0 2016-04-26 -
128 43 星の扉・1 1071 2 2016-04-27 -
93 44 F.A.T.E. part1 1233 2 2016-04-29 -
68 45 F.A.T.E. part2 1192 2 2016-05-01 -
162 46 笑顔の訳 1215 4 2016-05-03 -
93 47 Element of SPADA2 1224 2 2016-05-05 -
71 48 星の扉 part2 1185 2 2016-05-07 -
64 49 Wings of Tomorrow 1261 2 2016-05-09 -
79 閑話休題 ゆきみかりんのパーフェクトry 1325 2 2016-05-11 -
120 50 In the Zone・3 1073 4 2016-05-13 -
83 51 星の扉 part3 1197 4 2016-05-15 -
113 52 星の扉 part4 1306 5 2016-05-17 -
119 53 さよならトリップ part.2 1237 3 2016-05-19 -
93 閑話休題2:座談会 1222 2 2016-05-21 -
120 第2部予告・キャラ紹介 1422 0 2016-05-23 -
119 54 開幕前の旋風 1286 2 2016-05-26 -
124 55 コピーとオリジナルとコピー 前編 1231 2 2016-05-29 -
67 56 コピーとオリジナルとコピー 中編 1127 2 2016-06-01 -
105 57 コピーとオリジナルとコピー 後編 1146 2 2016-06-04 -
83 58 螢火の幽霊娘 1192 2 2016-06-07 -
131 59 Brave Sword 1257 4 2016-06-10 -
126 60 Braver’s Soul 1212 2 2016-06-13 -
127 幕間 久実のだらだラジオ01 1223 0 2016-06-14 -
96 61 紙一重の差で 1269 2 2016-06-16 -
89 62 Beyond the fate 1135 2 2016-06-19 -
122 63 一点突破! 1193 2 2016-06-22 -
103 64 交わされた約束 1051 2 2016-06-25 -
128 65 狂イ咲ケ焔ノ華 1247 2 2016-06-28 -
115 66 光と焔 1214 2 2016-07-01 -
120 67 Rifling fate 1164 2 2016-07-04 -
66 68 Gunslinger in... 1118 2 2016-07-07 -
128 幕間 久実のだらだラジオ02 1118 2 2016-07-10 -
52 69 Extra-Zero 8 1098 2 2016-07-13 -
135 70 軍靴の鳴動 1053 2 2016-07-16 -
146 71 休憩の過ごしかた 1142 2 2016-07-19 -
131 72 激戦の予感 1328 2 2016-07-22 -
110 10000閲覧感謝特番(特番とはry) 1130 2 2016-07-25 -
128 73 幻竜と隼 1141 2 2016-07-28 -
108 74 薄氷 1079 2 2016-08-01 -
133 【告知】一万閲覧感謝祭について【重点】 1278 7 2016-08-02 -
110 74 バード・ストライク 1044 2 2016-08-04 -
116 75 革命と終端 1091 2 2016-08-07 -
124 76 Soldier’s Ballad 1017 4 2016-08-10 -
119 77 Full Boost! 1033 2 2016-08-13 -
130 78 Dead heat 1146 2 2016-08-16 -
130 79 フューチャー・リビジョン 1088 2 2016-08-19 -
119 幕間 久実のだらだラジオ03 1118 2 2016-08-22 -
130 80 それぞれの「加速度」 972 2 2016-08-25 -
60 81 EDEN 1061 4 2016-09-01 -
66 82 闇夜の錦 1039 2 2016-09-05 -
129 83 月影 1256 2 2016-09-09 -
95 84 宵待桜と日照の龍 1082 2 2016-09-13 -
118 85 Sakura Sunrise 1207 2 2016-09-18 -
87 閑話休題:お詫びとおまけ 1095 2 2016-09-22 -
55 86 宵闇に舞え、幽玄の桜 1061 4 2016-09-26 -
88 87 ‘‘fascination’’ 1017 4 2016-10-05 -
57 88 曙光の歌 890 2 2016-10-13 -
93 89 夜露に濡れた朝陽 1153 2 2016-10-18 -
169 90 9.A.M. 1238 2 2016-10-26 -
131 幕間 久実のだらだラジオ04 1169 2 2016-11-01 -
116 91 Gwin to run 1005 2 2016-11-09 -
121 92 ライトニング・マイル 995 4 2016-11-15 -
141 93 双振 1061 2 2016-11-20 -
50 94 鉛と金と 957 2 2016-11-25 -
110 95 剣と牙 1044 2 2016-11-29 -
115 96 剣戟連閃 *ミス有・未修正 1123 4 2016-12-04 -
120 97 Follow Tomorrow 1110 6 2016-12-06 -
71 幕間 久実のだらだラジオ05 1012 3 2016-12-07 -
69 番外編1-1 plan 8 to B 1032 3 2016-12-11 -
119 番外編1-2 †渚の大魔王† 1070 5 2016-12-15 -
158 番外編1-3 灼熱<(ヮ)> 1107 4 2016-12-18 -
119 番外編2-1 籐篠塾・開講? 984 5 2016-12-21 -
99 番外編2-2 実践?籐篠塾 1112 3 2016-12-23 -
119 そぴあちゃんのくり(ry 1209 3 2016-12-25 -
129 番外編2-3 対面する者たち 1105 3 2016-12-30 -
76 番外編2-4 集結と収束 959 7 2017-01-03 -
106 番外編2-5 勝負の鍵は右端に・1 1038 3 2017-01-05 -
135 【番外編の】閑・話・休・題【番外編】 1160 2 2017-01-10 -
97 番外編2-6 勝利の鍵は右端に・2 1055 5 2017-01-13 -
141 番外編2-7 因縁と銃弾と一瞬の隙・1 1077 2 2017-01-15 -
113 番外編2-8 因縁と銃弾と一瞬の隙・2 966 4 2017-01-18 -
133 番外編2-9 因縁と銃弾と一瞬の隙・3 1049 4 2017-01-22 -
122 番外編 2-10 山場と御山と一撃必中1 1176 9 2017-01-27 -
68 番外編 2-11 山場と御山と一撃必中2 1139 8 2017-01-31 -
124 番外編2-12 服と感性と(pt.1) 979 4 2017-02-04 -
117 番外編2 前半終了の幕間 1078 9 2017-02-06 -
134 番外編2-13 服と感性と(pt.2) 933 2 2017-02-10 -
137 幕間 論争、宇宙まで 995 2 2017-02-14 -
124 番外編2-14 服と感性と(pt.3) 991 2 2017-02-16 -
123 【緊急?更新】今後の方策について 1065 2 2017-02-18 -
109 番外編2-15 服と感性と(pt.4) 1051 10 2017-02-21 -
126 番外編2-16 漁火と陣風と(pt.1) 1172 2 2017-02-26 -
138 番外編2-17 漁火と陣風と(pt.2) 1022 2 2017-03-03 -
103 番外編2-18 Symphonic…1 1129 2 2017-03-14 -
116 【こいついつも】閑話☆休題【休んでんな】 1012 2 2017-03-20 -
118 番外編2-19 Symphonic…2 829 3 2017-03-27 -
91 番外編2-20 新乱気流…pt.1 905 2 2017-04-05 -
147 番外編2-21 新乱気流…pt.2 949 2 2017-04-16 -
132 番外編2-22 新乱気流…pt.3 961 2 2017-04-21 -
102 番外編2-23 Waltzic...p1 942 2 2017-04-26 -
127 番外編2-24 Waltzic...p2 1021 2 2017-05-02 -
109 番外編2-25 Waltzic...p3 1094 6 2017-06-03 -
87 番外編2-26 Waltzic...p4 855 3 2017-06-11 -
112 番外編2-26 Waltzic...p5 973 4 2017-06-24 -
156 98 Drawback 1108 2 2017-07-10 -
137 99 Silhouette 939 2 2017-09-22 -
130 Where is my No.100!? 1082 4 2017-11-19 -
95 番外編File-X 静かな夜に? 1026 2 2017-12-25 -
109 Over the Period -御品書 950 2 2018-06-14 -
65 OtP0 Boat 820 2 2018-07-07 -
87 OtP02 Serenade 854 0 2018-07-14 -
76 OtP03 Dirge 827 0 2018-09-01 -
86 OtP04 Requiem 831 2 2018-09-17 -
101 OtP05 Period 850 2 2018-09-24 -
60 幕間りたーんず01 新・メタフィジカ 762 0 2018-09-28 -
128 OtP06 Anthem 868 2 2018-10-14 -
109 OtP07 Perfectly 969 2 2018-10-19 -
65 OtP08 Possession 736 2 2018-11-02 -
56 OtP09 Bloomin’ 879 2 2018-11-22 -
93 OtP10 Danger! 850 2 2018-12-09 -
115 OtP11 Vidofnir 985 2 2018-12-22 -
90 OtP12 Sigmund 787 2 2019-01-01 -
61 OtP13 Quantum 862 2 2019-01-11 -
104 OtP14 Vicious 868 2 2019-01-25 -
95 OtP15 Quantize 812 3 2019-01-29 -
89 OtP16 Fragments 914 2 2019-02-04 -
76 OtP17 Nornir 744 2 2019-02-15 -
87 OtP18 Beyond the End 756 2 2019-02-20 -
74 OtP第三幕 コラボ企画おしながき 711 2 2019-02-24 -
103 OtP19 Deflect 795 2 2019-03-01 -
61 OtP20 Jokulhaups 720 2 2019-03-11 -
63 OtP21 Expedition 788 2 2019-03-15 -
60 OtP22 Lindwurm 807 2 2019-03-19 -
53 OtP23 Swords 718 2 2019-03-24 -
69 【OtP】決戦前特番嘘ですごめんなさい 771 2 2019-04-01 -
126 OtP24 Charge 790 2 2019-04-08 -
119 OtP25 Manque 762 2 2019-04-21 -
71 OtP26 Lightning 686 2 2019-05-03 -
72 OtP27 Blaze 795 2 2019-05-22 -
71 OtP28 Prelude 914 2 2019-09-29 -
91 OtP29 Phantom 757 0 2021-01-02 -
59 OtP30 mare-Nectaris 604 2 2023-01-22 -
48 OtP31 Enclosure 416 1 2023-11-06 -

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