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第三十三話「帝国への招待状」 作:イクス

第三十三話「帝国への招待状」


ミナコ社が、闇の王に襲撃されてから、一週間が経った。世間は、そんなことなど知らずに、いつも通りの日々を過ごしていた。
闇の王が襲撃してきたことを知るのは、あの時あの場にいた、六道遊太だけであった。ただ、その遊太はというと。
「……」
暗い面持ちで、うつむきながら学校へ登校しているのであった。その暗さといったら。
「よお、遊太!」
と、菊姫に声をかけられても。
「……」
無反応で、光の無い眼でただ地面だけを見ているのであった。
「どうしたんだよ遊太……。アイツがあんなにも落ち込んで、暗い表情でいるなんて……少なくとも普通のことじゃあないな」
菊姫の言う通り、遊太は今、普通の精神状況ではなかった。その理由は、あの時闇の王が侵略してきた時、命からがら逃げきった時にさかのぼる。
「ロベルト……さん……!」
「遊太、無事か?」
「あ、アルファ……」
ミナコ社の前で、地面にへたり込む遊太。その傍らには、アルファがいた。
「ロベルトさんが……ロベルトさんが!」
「遊太、どうやら奴らが来てしまったらしい。我々の世界を壊滅に導いた、奴らが……」
「そんなことより! ロベルトさん……ロベルトさんが……! アイツに!」
「ああ……やられてしまったようだな……!」
「僕は、君に助けられたけど……ロベルトさんは、ロベルトさんは、どうして助けられなかったの?」
「すまない……奴らの闇のデュエルは、我らにとっては天敵……アレは、我々の世界の者を拘束し、強制的にデュエルを行わせるもの……外部からは、干渉不可能なのだ……! それに、我々はこの世界では、力を発揮できない」
「そ、そんな……!」
「そして、デュエルのダメージは実際のダメージとなり、負ければ奴らに囚われる……まさしく、闇のデュエル……!」
「……助けるためには、奴らに勝つしかない。だが……奴は今、ミナコ社の人間達を自身の手駒へと変えているだろう……。マトモにやりあえば、太刀打ちできん」
「じゃあ、どうすれば良いって言うのさ!」
「……今はまだ、機を伺うしかない。……ともかく、今のままでは勝てない。奴の本拠地にみすみす入りに行くようなものだ」
「…………」
その言葉で、遊太は完全に意気消沈してしまった。ロベルトを助ける術は、無いということに。
そうして、今に至るのであった。
「ロベルト……さん」
時折そう呟くだけで、後は殆ど何も言わない。そんな状態が、かれこれ一週間も続いているのであった。
これを、友人である菊姫達が見逃すはずがない。
「おかしい。絶対おかしい! 遊太が、あんなにも無口で、うつむいたまま何も言わないなんて!」
「確かに、この間までの遊太から考えたら、全然元気ないじゃん? 元気一発の遊太君に比べたら、あんなにも無口なんて、絶対にありえないじゃん!」
「ですよねえ~。大会で優勝して、アキラ君にも勝ったっていうのに……全然ですよねえ?」
「おまけに、アネゴ達がやっとの思いで、ゲームショップ烏間に連れて来たというのに、椅子に座ってるだけでちっとも動こうとしないんですよねえ。一体何が、遊太をこうさせたんでしょうか?」
「それがわかりゃあ、苦労はしねえんだよ。口を開かせても、『ああ』だの『うん』だのしか言わねえんだよな。なんかいい方法は無いんですか? 烏間さん」
と、ゲームショップ烏間の店長、烏間雛姫に菊姫が提案するのだが。
「……」
「アレ、烏間さん? どうしちゃったんですか? まさか、あなたまで……」
「えっ? ああ、そうね~。自分の問題は、自分で解決させた方が良くない? 私達があれこれ言っても、自分で解決しない限り、ずっとあのままだと思うわよ」
「自分で解決……ねえ。確かに一理あるとは思うけど、アタシたちに何か出来ることは……」
「ともかく、ひとまずは様子をみる事ね。どうやら、遊太君が呟いているの、少なくともロベルトさんのことらしいし」
「わかるんですか?」
「時々そう呟いているの、聞こえなかった?」
「ああ、そうだったな。しかし、遊太がこんなんじゃあ、復帰するのは大分後のような気がするな」
「……ロベルトさん……」


そんなこんなが過ぎて、遊太も家に帰って来た。が、その言葉はというと。
「ただいま……」
「おかえりなさい、遊太……」
「ああ、おかえり……」
元気が無く、落ち込んでいるその言葉に、父親である幸市と、母親の幸子も戸惑っているのであった。そして、遊太について二人で話し合うのだが……。
「なあ、幸子……遊太の奴、この間からずっと元気が無いよなあ? 悩みを言ってくれと言っても、黙りこくるだけだし……」
「そうよねえ。時折、ロベルトさんがどうとか言っているけど、何も言ってくれないし……」
「多分の話なんだが……、自分一人の力じゃどうにもできないような、そんな事態になっているんじゃないか? だから、誰かに話しても意味が無いと思っているんじゃあ……」
「だとしたら、何に巻き込まれているの?」
「……それがなあ。わかれば……」
話し合っても、こんな程度なのであった。
そして、遊太はというと、ベッドの上に寝転がり、ただ一人で考える。
「皆は気づいていないけど、ロベルトさんは奴に捕まった。それに、奴は侵略を進めている。それに、ロベルトさんを助けられなかった……」
その言葉を聞いて、彼のデッキに存在する、『イクスロードナイト・マグナ』が遊太に語りかける。
「確かに、奴の魔の手からロベルトさんを助けられなかったのは、悲しむべきことなのかもしれません。けれど、そのまま落ち込んでいたって、どうにもならないと思います。今は、時を待ちましょう。奴が姿を見せる時を……!」
「でも……」
「マグナの言う通りだ。奴が表だって動いていない以上、奴が表層に出てくる時を待つしかない」
「アルファ……」
『イクスロードナイト』達との会話を行っている、その時だった。
ピンポーンと、家のインターホンが鳴る。
「はーい、今行きますよー」
部屋の下から、母幸子の声が聞こえる。しばらくした後、幸子が遊太の部屋に入って来た。
「遊太ー、あなた宛てに荷物が届いたから、渡しておくわね。はいこれ」
「あ、うん。わかった」
母幸子から渡されたのは、段ボールの小包だった。少し小さく、両手で持つには丁度いい大きさだった。
「なんだろう? 僕宛てに荷物が来るなんて、差出人は……ミナコ社!?」
ミナコ社からの荷物。それは、普通ならありえないことだった。何故なら、あの時ミナコ社は闇の王に占拠されてしまった。そこから荷物が届くなど、今はありえないのだ。
「これは……遊太!」
言われずとも遊太は、急いで小包をビリビリと開ける。その中には、デュエルディスクと、モニターのようなものがついたウォッチが1つずつあり、DVDらしきものが1つ。そして、『帝国への招待状』と『帝国の英雄』と書かれたカードが、1枚ずつあった。
「DVD……? とりあえず、再生してみよう!」
DVDをケースから取り出し、自分の部屋においてあるテレビのDVDプレイヤーに挿入して、内容を確認してみる。
DVDは、しばらく砂嵐を映した後、嵐が晴れるように映像を鮮明に映す。テレビに映ったのは。
「こ、コイツは!」
「闇の王!」
テレビに映ったのは、あの時ロベルトをデュエルで打ち負かし、そのままミナコ社を乗っ取った、黒マントで仮面を被った男、闇の王。DVDに映っている闇の王は、そのまま語り始める。
「やあ。六道……遊太だったか? ミナコ社のデータバンクから、お前の情報を知った時は驚いたぞ。何故なら、あのお方がデュエル世界を侵略するにあたって、最も重要視していたという『イクスロードナイト』がカード化され、お前の手にわたっていたとは……」
「まあいい、そんなことは重要ではない。このミナコ社では、『決闘者の帝国』を開く予定だったらしい。ロベルトの話では、『ロードナイト』のように、この世界に逃げてきた生き物が宿るカードを持っているという人間を、多く集めるそうではないか。この世界に逃げてきた、お前達の世界の生き物を捕らえることができれば、あのお方も褒めてくださるだろう。当然、私が手駒にしたロベルトも、我が眷属として有意義に使ってやろう」
「だが、それを『イクスロードナイト』とお前が許すはずがないだろう。故に、一つチャンスをやろうではないか!」
「チャンスだって!?」
「お前達へのチャンスは、ミナコ社の連中や精霊、そして遊太が最も好いていた男、ロベルト・フランシスを助ける場を設けたことだ。元々ミナコ社が開催する予定だった『決闘者の王国』を、我好みに作り替えた。その名も『決闘者の帝国』! この帝国の王たる我の庭で、存分に決闘者達を戦わせる。その戦いを勝ち抜いた者には、我への挑戦権が与えられる。そして、我を倒すことができれば、我が支配下に置いた者たちを助けられる。至極簡単なことだろう?」
「…………」
「遊太、お前が最も大切な物を助けたければ、帝国へと参加し、我を倒してみせろ。お前が来ないと言うのなら、我は侵略を進めるだけだがな……!」
DVDはそう告げた後、ぷっつりと映像が切れてしまった。それを見た『イクスロードナイト』達は、歓喜の声を上げる。
「よし! 天は、我々を見逃していなかったようだな。乗り込むぞ、遊太! 帝国へと行き、闇の王を討ち取るのだ!」
「アルファの言う通り。これは最大のチャンスだ! 奴がわざわざ招待してくれるというのなら、行かない手はあるまい!」
「あの時良いようにやられたからなあ。今度は俺達が、奴に一泡……いや、百泡くらい吹かせてやらなきゃ、気が済まねえ!」
「やるぞ、お前達! 闇の王を、今こそ討ち取るのだ! ロベルトを奪った、闇の王を!」
『イクスロードナイト』達は、闇の王を倒すために一致団結していた。奴らが帝国に招待するというのなら、即刻討ち取ってやろう。その思いだけで、今動こうとしていた。
しかし、遊太はというと。
「……僕が、奴の所に……?」
「どうした、遊太?」
「僕が、奴に勝てるのか? ロベルトさんを、簡単に倒した奴に……」
「遊太……!?」
「勝つことが……できるの? 僕が……」
戦意十分といった『イクスロードナイト』に対し、弱気となっている遊太。それを見て、『イクスロードナイト』達は。
「心配するな、遊太! 我らがいるから大丈夫だ!」
「行かなければ、助けられません。行きましょう! 戦いに!」
「闇のデュエルは、確かにお前には辛いもの也。だが、労苦を終わなければ、ロベルトも助ける事はできない」
「帝国へ乗り込み、戦場へと向かおう!」
そう言った形で励ます『イクスロードナイト』だが、遊太はというと。
「できる……のか? 僕に……」
「こ、これは……完全に臆しているようだな」
「確かに……あのロベルトを、完膚なきまで倒した決闘技術を持つ者だ。あの時、遊太はロベルトに勝ったとはいえ、ロベルトは手加減していた。本気のロベルトに勝った奴に、自分が勝てるとは、思っていないのだろう」
「……どうする?」
「帝国までは、まだ時間はある。それまで、決心できるかどうか……」
『イクスロードナイト』達が思い悩む中、遊太は頭を抱えていた。


翌日。遊太は菊姫達に連れられて、ゲームショップ烏間に来ていた。何故ここに来ているのかというと、菊姫達が連れてきたのである。あのために。
「おい、これを見ろよ遊太! ミナコ社からイベントに参加してくれと言われたんだぞ!」
「その名も、『決闘者の帝国』! 全国から選りすぐりのジュニアデュエリストが、一堂に介し頂点を狙う!」
「まさしく、デュエリストの殿堂! そんなイベントに、僕達が参加できるんですよ!」
といった具合に、自分達が帝国に出ることを遊太に自慢しているのだった。
「な、すげえだろ遊太! プラクサス大会ベスト4までやって来たアタシはともかく、プラクサス一回戦敗退の知多や二回戦敗退の真薄まで呼ばれるとはな……」
「そんな大会に呼ばれるなんて、凄く光栄じゃん!」
「アネゴ~良かったですねえ!」
「アネゴ~!」
といった具合に、遊太の友人一堂は、次のイベントである帝国を楽しみにしているのであった。
しかし、遊太は皆と同じように、イベントの開催を楽しむことができていなかった。何故なら、今度行われる『決闘者の帝国』は、闇の王のおもちゃでしか無いということを、知っているからだ。
ロベルトさんも捕まり、このまま参加すれば精霊達はおろか、菊姫達まで危なくなるかもしれない。
それを考えると、遊太は楽しめない。それどころか、更に落ち込むのだった。
「なあ、遊太もそう思うだろ!?」
「ああ……うん」
「なあ遊太、お前この間はかなり暗かったけど、今は更に暗くなってないか? この間は曇り空だった顔が、今はどんよりとした雨模様だぜ?」
そう話しているのを見て、このゲームショップ烏間の店長である、烏間雛姫が遊太に寄り添うのだった。
「一体どうしたのよ? 折角イベントが開かれるのに、プラクサス王者がそんなんじゃあ、他の地域の子達に舐められるわよ?」
「あ……うん。ちょっと、悩み事があるんだ。でも、それは今誰かに言っても、解決しない。ひたすらに……どうしようかということが、頭の中でグルグルしてる」
「おいおい何だよ? これから楽しいイベントだっていうのに、悩み事か?」
「しかも、誰かに言っても解決しないって……なんだよ? アタシ達に相談もできねえなんて……」
「でも、自分の中で腐らせておくのも、それは悪いことじゃん? なんか……言ってもいいじゃん?」
「ダメなんだ。本当に、これを言っても、皆が信じてくれるどうか……」
「で、でも……」
「今は、イベントどころじゃない。その悩み事で、今はいっぱいいっぱいなんだ……!」
辛そうな顔を浮かべ、ゲームショップを後にする遊太。その顔を見て、友人一堂はただ見送ることしかできなかった。
「遊太の奴、あそこまで思い悩んでいたのか……」
「なんか、心ここにあらずって感じじゃん?」
「あの状態では、マトモにデュエルなんて、できないんでしょうねえ……」
「つーか、気づかなかったアタシらも問題だがなあ」
といった具合に、遊太を心配していたのであった。しかし、一人だけ遊太を見る目が違っていた人間がいた。それは。
「遊太君……やっぱり、そこまで落ち込んでいるのは、彼に関することかしらねえ」


遊太は、ゲームショップ烏間を出て行った後、河原で一人、黄昏ていた。河原の土手に座り、考えるのはロベルトのこと。それを、傍らにいる『イクスロードナイト』達がなだめる。
「僕が、勝てるのか? アイツに……」
「遊太、お前の思い悩む気持ちはわかる。しかし、悩んでいたところで、何も前には進めはしない! だからこそ、戦うしかないのだ! 奴のいる帝国へ行き、戦うしか今は……」
「わかってる! わかっているんだよアポロ……。でもさ……奴が行う、闇のデュエル……そして、奴のデュエルタクティクス……今の僕で、勝てるのか? そりゃあ、僕だってプラクサスの大会で優勝したけど、奴とはレベルの差が……違うんだ! はっきりと、あの時わかった、いや、わかってしまったんだ!」
「遊太……!」
「くどいぜ遊太! 確かに、実力の差はあるかもしれねえ。けどよ、それでも立ち向かって行くのが、騎士というものなんじゃねえのか!? お前は、ロベルトさんを助けたいんじゃねえのか!?」
「デュナス……」
「デュナス、確かにお前の言っていることは間違いじゃない。だが、遊太は年端も行かぬ子供なのだ。辛く、厳しい戦いに身を置くにはまだ……いささか覚悟ができないのだ……」
「……」
アルファに言われ、押し黙るデュナス。実際、数々のデュエルで戦ってきた『イクスロードナイト』とは違い、遊太は楽しいデュエルが好きな、ただの少年なのだ。いきなり戦えと言われても、遊太に戦えるはずがない。
しかし、そんな彼に喝を入れる人物が、ここに現れるのだった。
「やれやれ、情けないわね。それでもプラクサス大会優勝のデュエリスト?」
「!?」
不意に後ろから声をかけられ、驚く遊太。すると、そこにいたのは。
「お、大鴉、さん!?」
「君は、私の手ほどきがあったとはいえ、あのプラクサスで大会優勝した程だ。なのに、何故恐れるものがあるんだい?」
「恐れる……ものですって? 恐れる……そうなのかもしれません。だって、奴はとんでもなく恐ろしくて、強くて……僕なんかじゃ、とても敵わない……」
「戦わずして、諦めるというのかい?」
「戦わずしてって、その戦いがどんなに辛く恐ろしいものなのか、あなたにはわからないでしょうねえ! 強いだけじゃなく、その戦いも恐ろしいとあれば、どうやったって……」
「どうやったって、何だと言うの?」
「どうやったって……」
「その言葉からして、既に負け犬ムード……ね。全く、これじゃあ埒があかないわね。こうなったら、やるべきことは一つ。デュエル!」
そう言って、デュエルディスクを構えるのであった。それを見て、遊太は驚く。
「ちょっと待って! なんでデュエルなのさ! 今はそんなこと、関係ないでしょう!」
「関係なくはないわ、デュエルを見れば、全てがわかる。あなたが何に怯えて、何を考えているのか。さあ、ディスクを受け取って、あなたも構えなさい。デッキは持っているんでしょう?」
「ああ、うん。わかった。やれと言うなら、やります」
その言葉と同時に、大鴉のディスクを受け取る遊太。そして、デッキをセットする。
「さあ、やりましょうか。先攻は、遊太君あなたがとりなさい」
「わかった、やります」

「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」


1・遊太のターン

「僕のターン、僕は手札から、速攻魔法『英雄騎士突撃』を発動! このカードは、手札から『ロードナイト』を1体特殊召喚する! 来い、『ロードナイト・デルタ』!」(遊太手札5→3)(遊太墓地0→1)
「デルタは特殊召喚された時、デッキから『英雄騎士』魔法カード1枚を、手札に加えられる。手札に加えるのは、当然『英雄騎士への覚醒』!」(遊太手札3→4)
「そして、デルタを対象に『英雄騎士への覚醒』を発動! このカードの効果によって、僕のフィールドに存在する『ロードナイト』を1体リリース。これにより、同じ属性の『イクスロードナイト』を1体、特殊召喚する! デルタは水属性。よって、同じ属性の『イクスロードナイト・ジエス』を特殊召喚する!」(遊太手札4→3)(遊太墓地1→2)
氷の弓矢を持つ、水の『イクスロードナイト』が現れる。その攻撃力は2600。
「ジエスは、特殊召喚に成功した時、相手の魔法・罠の発動を封じる効果があるんだけど……この際、いいや。ともかく、相手モンスターの攻撃・効果を封じる効果を持つ!」
「そして、僕はモンスターを1体セット。そして、リバースカードを1枚セットして、ターンエンド」(遊太手札3→1)
(……この伏せカードは、罠カード『聖なるバリア-ミラーフォース-』……攻撃してきたら、これで返り討ちだ!)

遊太

ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター2体
『イクスロードナイト・ジエス』(攻撃表示・攻撃力2600・レベル8・水属性)
(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚


2・大鴉のターン

「無効効果を持つモンスターか、だがそんなもの問題じゃない。私のターン、ドロー!」(大鴉手札5→6)
「私は手札より、『BF-毒風のシムーン』の効果発動! シムーンは、私のフィールドにモンスターがいない時、手札より『BF』モンスターを除外することで、デッキより永続魔法『黒い旋風』をフィールドに発動させることができる! 私は『BF-精鋭のゼピュロス』を除外することで、『黒い旋風』を発動!」(大鴉手札6→5)(大鴉除外0→1)
大鴉のフィールドに、黒い羽根の混じった旋風が吹き荒れる。これが、『黒い旋風』なのだろう。
「この永続魔法がある限り、私のフィールドに『BF』モンスターが召喚された時、召喚された『BF』の攻撃力より低い攻撃力を持つ『BF』モンスターを手札に加えられる。ただし、シムーンの効果で発動した『黒い旋風』は、発動ターンのエンドフェイズに墓地へ送られ、1000ポイントのダメージを受けるがな」
「そして、その効果の後、シムーンは自身の効果でリリース無しで召喚するか、墓地へ送ることができる! 私は、シムーンを召喚!」(大鴉手札5→4)
「そして、これにより『黒い旋風』の効果発動。シムーンの攻撃力、つまり攻撃力1600以下の『BF』を手札に加えられる。私は、攻撃力1300の『BF-南風のアウステル』を手札に加える」(大鴉手札4→5)
「そして、私は今手札に加えたチューナーモンスター、アウステルを召喚! そして、アウステルの効果発動。除外されているレベル4以下の『BF』を1体、特殊召喚できる。これにより、除外されているゼピュロスを特殊召喚! 更に、永続魔法『黒い旋風』の効果で、攻撃力1100の『BF-そよ風のブリーズ』を、手札にに加えさせてもらう」(大鴉手札5→4→5)(大鴉除外1→0)
「そして、そよ風のブリーズは、効果で手札に加わった時、特殊召喚できる! そして、このモンスターもチューナーモンスターだ」(大鴉手札5→4)
「行くぞ、レベル4精鋭のゼピュロスに、レベル3のそよ風のブリーズをチューニング! 黒き疾風よ、稲光を追って敵を穿て! シンクロ召喚! レベル7『A BF-驟雨のライキリ』!」(大鴉墓地0→2)
シンクロによって現れたのは、日本刀を持つ黒き翼の戦士! 攻撃力は2600と、レベル7にしては中々だ。
「ライキリの効果、『BF』モンスターを素材としてシンクロ召喚したこのモンスターは、チューナーとして扱う。だが、それだけじゃない。ライキリは1ターンに1度、ライキリ以外の自分フィールドの『BF』の数まで、相手フィールドのカードを破壊できる! 今、ライキリ以外の私の場にいる『BF』は、アウステルとシムーンの2体。よって、お前の伏せ守備モンスター1体と、伏せカードを破壊させてもらおう」
日本刀より放たれる、2つの稲光。それに対し遊太は。
「そうはさせない、ジエスの効果発動! 相手モンスター1体の効果を、無効にして攻撃を不可にする! フリージング・アロー!」
ジエスの氷の矢によって、破壊効果を防ごうとする。破壊効果を見逃すはずがない遊太だが、そんなこと大鴉にはとっくにわかっているようで……。
「その効果の発動に対し、私は手札より罠カード発動!」
「手札から、罠カードだって!?」
「前、私との特訓で見せただろう。特殊な罠の存在をな。罠カード『ブラック・バード・クローズ』! このカードは、自分フィールドに『BF』シンクロモンスターがいる場合、手札から発動ができる! その効果により、相手モンスター効果の発動に対し、『BF』を1体墓地へ送ることで、効果を無効化し破壊する! 私はシムーンを墓地へ送り、ジエスの効果を無効化する!」(大鴉手札4→3)(大鴉墓地2→4)
吹きすさぶ黒い旋風により、ジエスが放った氷の矢は破壊され、逆にジエスが破壊されてしまう。
「くっ、ジエス……それに他のカードまで!」(遊太墓地2→5)
「更に、『ブラック・バード・クローズ』は、エクストラデッキより『ブラック・フェザー・ドラゴン』を特殊召喚できる。来い、黒羽の竜、レベル8『ブラック・フェザー・ドラゴン』!」
「何!?」
黒い羽根が吹き止んだと思ったら、夕日が現れ黒羽のドラゴンが現れる。攻撃力は、なんと2800!
「嘘でしょ? こんなに簡単に、攻撃力2800のモンスターを! だけど、セットされ破壊された『ロードナイト・テラ』の効果発動! 破壊された時、デッキからレベル4以下の『ロードナイト』を特殊召喚する! 僕は、レベル2の『ロードナイト・ダージ』を特殊召喚する! そして、ダージは特殊召喚に成功した時、デッキから1ドローできる。それが『ロードナイト』だった時、特殊召喚できる! 僕が引いたのは、『ロードナイト・ネクロ』。よって、特殊召喚する!」
「更に、ネクロは特殊召喚に成功した時、墓地から『英雄騎士』魔法カードを手札に加えられる。僕は墓地から、速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を手札に!」(遊太墓地5→4)
ダージとネクロが特殊召喚され、壁を作る。ダージは守備力800。ネクロは1500と、一応の守備力はある。
「だが、そんなものどうにもならない。私は手札より、レベル2の『BF-砂塵のハルマッタン』を特殊召喚! そして、レベル2ハルマッタンに、レベル4のアウステルをチューニング! シンクロ召喚! 来い、レベル6『BF-星影のノートゥング』!」(大鴉手札3→2)(大鴉墓地4→6)
今度は大剣を持った黒き翼のモンスター。攻撃力は2400と並程度だが。
「ノートゥングの効果、発動。特殊召喚時相手に800ダメージを与え、相手モンスター1体を選択。そのモンスターの攻撃力・守備力を800下げる。私はダージの攻撃力・守備力を800下げる!」
「ぐっ」(遊太ライフ8000→7200)(ダージ攻撃力700→0 守備力800→0)
「更にノートゥングは、1ターンに1度『BF』を、通常召喚に加えて召喚できる! 私は手札よりチューナーモンスター『BF-極北のブリザード』を召喚! さらに、ブリザードは召喚された時、墓地からレベル4以下の『BF』を特殊召喚できる! 私は墓地から、レベル2のハルマッタンを特殊召喚!」(大鴉手札2→1)(大鴉墓地6→5)
「『黒い旋風』の効果で、デッキから攻撃力1300より低い、攻撃力400の『BF-突風のオロシ』を手札に加える」(大鴉手札1→2)
「更に、ハルマッタンの効果発動。特殊召喚された時、私のフィールドの『BF』モンスターのレベルを自身に加えられる。レベル2のブリザードのレベルを、ハルマッタンに加え、ハルマッタンのレベルを4にする。そして、レベル4となっているハルマッタンに、レベル2のブリザードをチューニング! シンクロ召喚! 現れろ、レベル6『BF-アームズウィング』!」(大鴉墓地6→8)
今度は銃剣を持った、黒き翼の戦士! 攻撃力は2300なのだが、守備表示に対しては、恐ろしい効果を持つ。
これにより、大鴉の場にはシンクロモンスターが4体並んだのであった。
「こ、これは……!」
「更に、墓地のゼピュロスの効果発動! 自分フィールドの表側表示のカード1枚を、手札に戻すことでこのカードを墓地から特殊召喚できる。しかしこの時、400ダメージを受けるが、それくらい安いもの。永続魔法『黒い旋風』を手札に戻し、ゼピュロスを攻撃表示で特殊召喚する! これにより、シムーンの効果で発動されたことにはならないため、墓地へは送られず、ダメージは受けなくなる」(大鴉ライフ8000→7600)(大鴉手札2→3)(大鴉墓地8→7)
1ターンで、モンスターを5体も並べ、しかも4体がシンクロモンスターという、鉄壁の布陣が整えられる。
「おいおい、嘘でしょ……!」
「まさしく、君にとっての逆境というものだろう。どうにもならないような、そんな状況……この状況は、どうやったら覆る?」
「……」
「今は、無理なようだね。では、バトルフェイズに入る! ゼピュロスで、ネクロを攻撃!」
「ううっ……」(遊太墓地4→5)
「そしてアームズ・ウィングで、守備力が0となっているダージを攻撃! そして、アームズ・ウィングの効果発動。このモンスターが守備モンスターを攻撃する時、攻撃力が500アップし、攻撃力2800となる! さらに、アームズ・ウィングは貫通効果も持つ!」
(残りのシンクロモンスター、全ての攻撃を受けたら、合計ダメージは10600……! ライフ7200なんて、簡単に吹っ飛ぶ! だけど……)
「行け! ブラック・チャージ!」
「墓地に存在する、罠カード『ハーフ・オア・ハーフ』の効果を発動。このカードは、発動時に戦闘ダメージか、効果ダメージのどちらかを半分にできる。その効果は、墓地にあるこのカードを除外することでも発動可能! これにより、戦闘ダメージを半分にする!」(遊太墓地5→4)(遊太除外0→1)
「ふむ、そう来るか。だが、戦闘ダメージは受ける!」
「ぐっ」(遊太ライフ7200→5800)(遊太墓地4→5)
「そして、残るシンクロモンスターで、お前にダイレクトアタック! 喰らえ!」
「うわああっ!」(遊太ライフ5800→4400→3100→1900)
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」(大鴉手札3→2)

大鴉

ライフポイント7600
手札枚数2枚
モンスター5体
『BF-精鋭のゼピュロス』(攻撃表示・攻撃力1600・レベル4・闇属性)
『A BF-驟雨のライキリ』(攻撃表示・攻撃力2600・レベル7・闇属性)
『BF-星影のノートゥング』(攻撃表示・攻撃力2400・レベル6・闇属性)
『BF-アームズ・ウィング』(攻撃表示・攻撃力2300・レベル6・闇属性)
『ブラック・フェザー・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力2800・レベル8・闇属性)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数7枚
除外されているカード0枚


3・遊太のターン

「僕のターン、ドロー!」(遊太手札2→3)
(まだ、やれるとは思う。この状況、手札には『英雄騎士への覚醒』がある。『イクスロードナイト・ディアナ』を特殊召喚して、ライフを回復すれば……。まだなんとかなるかも!)
そう楽観していた遊太だったが、大鴉はというと。
(まだ、なんとかなる。そう思っているようだね。だけど、これからを考えると……やはり、使った方が良いか)
「このドローフェイズ、私は罠カードを発動させる。永続罠『暗黒の呪縛』!」
「『暗黒の呪縛』?」
「このカードがある限り、互いのプレイヤーは、魔法カードを発動する度に1000のダメージを与える。先程、お前は速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を手札に加えていたようだが……さあ、どうする? 使うか?」
「そ、そんな……!」
(今の状況、1枚につき1000ダメージだから、まだ1回『英雄騎士への覚醒』を使える。ディアナを使えば、ライフ回復効果もあって、まだ何とかなりそう……相手の手札は、さっき手札に加えた『黒い旋風』と『BF-突風のオロシ』だ。でも、次のドローで、厄介なカードを引かれたら……? となると、戦闘ダメージをシャットアウトできる、マグナの方が良いかな……?)
(やっぱり、ここは安全なマグナの方が良い……! ダメージを0にできて、尚且つ後のターンまで大丈夫な、マグナを……!)
そうしようと、カードを動かした時、『イクスロードナイト』が語り掛ける。『イクスロードナイト・ディアナ』だ。
「ねえ、それで本当に良いと思っているの? 私の効果なら、ライフ回復と自身の効果で、戦線を維持できるわ……ここでマグナなのは、あまりにも消極的すぎるわ。いくら戦闘ダメージを0にするマグナでも……あの黒い翼のドラゴン、何か嫌な感じがするわ」
しかし、今の遊太はそれに聞く耳をもたず。
「『ロードナイト・ルナ』を召喚し、手札から速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を発動させる! この際、1000ポイントのダメージを受けるけど、僕は『イクスロードナイト・マグナ』を守備表示で特殊召喚する!」(遊太ライフ1900→900)(遊太手札3→2→1)(遊太墓地5→7)
現れ出たのは守備力3300を誇る、黄金の鎧騎士! とりあえず、このモンスターの召喚によって遊太は安堵する。
(とりあえず、これなら大丈夫かな……。マグナは戦闘・効果では破壊されず、自分の戦闘で受けるダメージを全て0にする)
「リバースカードを1枚セットして、ターンエンド」(遊太手札1→0)

遊太

ライフポイント900
手札枚数0枚
モンスター1体
『イクスロードナイト・マグナ』(守備表示・守備力3300・レベル8・光属性)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数7枚
除外されているカード1枚


遊太のこの体たらくを見て、『イクスロードナイト』達は危機感を抱くのだった。
「遊太、駄目よ!」
「今の遊太は、完全に怯え切った小鹿だ……。怯えて、マトモに行動することすらままならない」
「奴が……闇の王が、余程恐ろしかったと見える。これでは……」
と、ディアナ、デューク、アポロがそうなる中、アルファはというと。
「それは、向こうさんもわかっていることだろう。だが……奴は何かを考えているようだぞ」
「一体何を?」
「それは、奴の考え次第だな」


4・大鴉のターン

「私のターン、ドロー」(大鴉手札2→3)
「遊太君、君は一体何に怯えているというんだい? 効果ダメージはおろか、戦闘ダメージを恐れて動きがぎこちなくなっているよ?」
「……」
「私は、君がそんなことをするとは思えないね。あの時、優勝した君なら」
「で、でも……奴は……」
「君は今、痛みを恐れている。傷つくこと、傷つけられること、戦うこと……。でもね、そうやって抑えようとすればするほど、痛みは更に強くなっていくんだよ……」
「何を……言っているんですか?」
「ちょっとした、カウンセリングだよ。君がもう一回、立ち上がれるようにね。確かに、痛みは誰だって負いたくないものさ……。でもね、痛みを恐れていたら、何もできないし、誰かを助けられもしない」
「…………」
「でもね、そんな痛みを力に変えられれば、大きな力にもなれる! そうでしょう? 遊太君の持つカード達」
大鴉のその言葉に、『イクスロードナイト』達が反応する。
「コイツ、我々が見えているというのか!?」
「バカな、我々の存在は、ロベルトと遊太とカリンしか知らぬはず……」
うろたえる『イクスロードナイト』達と違い、そのままデュエルを進める大鴉。
「私はこのメインフェイズに、前のターン手札に戻した永続魔法『黒い旋風』を発動させる。もちろん、魔法カードの発動によって、永続罠『暗黒の呪縛』の効果で私は1000のダメージを受ける……だが、ここで私の場にいる『ブラックフェザー・ドラゴン』の効果が発動される!」(大鴉手札3→2)
『暗黒の呪縛』から、ダメージとして稲光が発射されるが、その稲光を『ブラックフェザー・ドラゴン』が吸収してしまう。それにより、『ブラックフェザー・ドラゴン』の羽根が、紅く染まる。
「『ブラックフェザー・ドラゴン』の、羽根が……!」
「『ブラックフェザー・ドラゴン』は、自分が効果ダメージを受ける時、代わりにこのモンスターに黒羽カウンターを置ける。代わりに、このカードの攻撃力は700ダウンしてしまうがね」(BFD攻撃力2800→2100)(BFD黒羽カウンター0→1)
「だけど遊太君、この効果こそが、君に言いたかった痛みを力に変えることの比喩なんだよ」
「え?」
「私は更に、魔法カード『闇の誘惑』を発動! デッキから2枚ドローし、手札から1枚闇属性モンスターを除外する。私は『BF-竜巻のハリケーン』を除外する」(大鴉墓地7→8)(大鴉除外0→1)
「これにより、永続罠『暗黒の呪縛』によって、1000のダメージを受ける代わりに『ブラックフェザー・ドラゴン』に黒羽カウンターを1つ置き、攻撃力を700下げる」(BFD攻撃力2100→1400)(BFD黒羽カウンター1→2)
「黒羽カウンターの追加で、『ブラックフェザー・ドラゴン』の羽根が更に紅く染まった!」
「そして、更に装備魔法『グローウィング・ボウガン』を、ライキリに装備する! これにより、ライキリの攻撃力・守備力は500アップし、私は『暗黒の呪縛』によって1000ダメージを受ける代わりに、『ブラックフェザー・ドラゴン』に黒羽カウンターを1つ乗せ、攻撃力を700下げる」(驟雨のライキリ攻撃力2600→3100 守備力2000→2500)(大鴉手札2→1)(BFD攻撃力1400→700)(BFD黒羽カウンター2→3)
「さて、黒羽カウンターが十分溜まったから、痛みを力に変える時がやってきた。『ブラックフェザー・ドラゴン』の効果、発動! このモンスターの黒羽カウンターを全て取り除き、相手モンスター1体を対象に発動! 黒羽カウンターを取り除いた数×700ポイント、対象としたモンスターの攻撃力を下げ、下がった攻撃力分のダメージを与える!」
「そ、そんな効果が……!」
「戦闘ダメージを防ごうとして、自らの首を絞める結果となってしまったね。でも、これこそが痛みを力に変えるということさ」
「……?」
「確かに、痛いのは嫌だろう。だが痛みを恐れていては、行動と判断を鈍らせ、自分の勝利すら掴めなくなる。君の敬愛する人も、その痛みなど恐れずに、向かって行ったんじゃないかい?」
「!」
この言葉で、遊太は思い出す。あの時、闇の王と戦っていた、ロベルトのことを。
(あの時、ロベルトさんは……闇の王が仕掛けた闇のデュエルで発生するリアルダメージすら、もろともせず戦っていた……! アレは、僕にこのダメージを与えたくない、そして子供達に、こんなデュエルを味合わせないために! あの時ロベルトさんは、実際に痛みを感じたからこそ、戦えていたんだ!)
(それなのに……僕はロベルトさんのデュエルから何も学べず、奴の恐ろしさと、闇のデュエルのダメージばかり気にして……!)
そして、遊太の持つ『イクスロードナイト』達も。
(そうか……遊太は今まで感じていたことの無い痛み……それに怯えていたのか。戦いを経験したことのない人間だからこそ、その痛みに……)
(それに、私達と違って遊太は、無辜の一般人……いきなり得体の知れない奴と戦えと言われても、それは無理な話よね……)
(なのに僕達は、怯える遊太を焚きつけるばかりで、遊太の心の内を理解しようとしなかった……!)
デュエリストと『イクスロードナイト』。すれちがっていた双方の心が、互いに繋がった瞬間だった。
「では、『ブラックフェザー・ドラゴン』の効果で、マグナの攻撃力を下げ、ダメージを受けてもらおう。攻撃力1500分のダメージをな! ブラック・オブ・バースト!」(BFD黒羽カウンター3→0)(BFD攻撃力700→2800)
『ブラックフェザー・ドラゴン』のバーンダメージが、遊太を襲う! しかし、遊太は先程の大鴉の言葉の意味を理解し、行動に移そうとしていた。
(痛みを、力に変えろ!)
「このバーンダメージが発生する時、罠カード『エンハンスド・ヒール』を発動! 効果によるダメージが発生する時、ダメージを0にしてその分だけ自分モンスター1体の攻撃力を上げる! さらに、この効果で攻撃力を上げた分だけ、自分のライフを回復できる!」(遊太ライフ900→2400)(遊太墓地7→8)(マグナ攻撃力1500→0→1500)
「ほう……しっかり意味を理解できたみたいだね」
「わかりました……痛い程。傷つき、倒れたとしても、その痛みを糧に立ち上がれ……ということですよね。そして、真に恐れるべきなのは、痛みじゃない。戦わないこと……そういうことですよね?」
「ああ、正解だ。その言葉に気づければ、私とデュエルする意味は、もう無い」
そう言って、ディスクの電源を切ろうとするが。
「待ってよ大鴉さん。折角意味を理解できたんだ。これから、それを糧に僕は勝つよ! 見ていてほしい!」
「なら、やってみせてほしい。私はこれで、ターンエンド」

大鴉

ライフポイント7600
手札枚数1枚
モンスター5体
『BF-精鋭のゼピュロス』(攻撃表示・攻撃力1600・レベル4・闇属性)
『A BF-驟雨のライキリ』(攻撃表示・攻撃力3100・レベル7・闇属性)
『BF-星影のノートゥング』(攻撃表示・攻撃力2400・レベル6・闇属性)
『BF-アームズ・ウィング』(攻撃表示・攻撃力2300・レベル6・闇属性)
『ブラック・フェザー・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力2800・レベル8・闇属性)
魔法・罠ゾーンのカード3枚
発動しているカード3枚
『黒い旋風』(永続魔法)
『暗黒の呪縛』(永続罠)
『グローウィング・ボウガン』(装備魔法・ライキリに装備)
墓地の枚数8枚
除外されているカード1枚


5・遊太のターン

「僕のターン!」
遊太の目つきは、変わっていた。さっきまでは震えて眼光の無かった瞳も、今はしっかりと光を写し、相手へと向かっている。『イクスロードナイト』達も。
「遊太、お前……」
「わかってるよ。帝国へ行って、ロベルトさんを助ける。それで良いんだよね? それと、君達のいうことや、アドバイスに耳を立てないでゴメン。君達の言う通り、戦うことでしか、ロベルトさんを救うことしかできないことを、理解しないで……」
「いや、こちらも悪いのだ。我々はロベルトを救うことに躍起になる余り、使い手であるお前のことを、すっかり失念していた。お前の恐れ、戦ったことのない者の理解もしないで……」
「うん、でも僕たっぷりうじうじしたんだからさ。そろそろ、ここらで一発かまそうか!」
「ああ、行くぞ!」
(今、ライフは2400ポイント。永続罠『暗黒の呪縛』によって、魔法カードが使えるのは2回まで……! だから、その二回で活路を見出すんだ!)
「ドロー!」(遊太手札0→1)
(こ、このカード! やっぱり、僕って何か持っているのかな……!)
「魔法カード、『英雄騎士の兵力増強』を発動! 自分の墓地から、『ロードナイト』3体をデッキに戻し、シャッフルする。そして、デッキより2枚ドローするけれど……手札が0だった時、デュエル中1度だけ3枚ドローできる! 僕はダージ、デルタ、ルナの3体をデッキに戻し、3枚ドロー! ……これで僕は、1000のダメージを受ける」(遊太ライフ2400→1400)(遊太手札1→0→3)(遊太墓地8→5→6)
「でも、これで勝利への道筋は整った! これで行ける!」
「ほう……やってみせろ」
「じゃあ行くよ! 僕は速攻魔法『英雄騎士交代』を発動! このカードは自分フィールドの『イクスロードナイト』1体を対象に発動! そのモンスターをエクストラデッキに戻し、戻したモンスター以外の『イクスロードナイト』モンスター1体を、『英雄騎士への覚醒』扱いで特殊召喚する! 僕は、マグナをデッキに戻して、風属性『イクスロードナイト』の『イクスロードナイト・シルフィー』を特殊召喚する! 『暗黒の呪縛』で、1000ダメージを受けるけど、それもこれまでだ!」(遊太ライフ1400→400)(遊太手札3→2)(遊太墓地6→7)
「シルフィーのモンスター効果、発動! 1ターンに1度、フィールド全ての魔法・罠を破壊できる! ヴァイパー・ヘビーストーム!」
フィールドに巻き起こった大嵐により、大鴉の場にある『暗黒の呪縛』『グローウィング・ボウガン』『黒い旋風』は破壊されてしまう。これにより、魔法カードの制約はなくなった! 
「ほう、そうくるのね」(大鴉墓地8→11)(ライキリ攻撃力3100→2600 守備力2500→2000)
「同時に、シルフィーのモンスター効果、この効果で破壊した魔法・罠の数×300ポイント、自分のモンスター全ての攻撃力を上げるか、相手モンスター全ての攻撃力を下げることができる! 僕は、相手モンスターの攻撃力を下げる効果を選び、相手モンスター全ての攻撃力を900下げる!」
「その手で……来たと」(ゼピュロス攻撃力1600→700)(ライキリ攻撃力2600→1700)(アームズ・ウィング攻撃力2300→1400)(ノートゥング攻撃力2400→1500)(BFD攻撃力2800→1900)
「そして、手札より装備魔法『英雄騎士の剣』をシルフィーに装備! これにより、シルフィーは攻撃力が800アップし、戦闘でモンスターを破壊した時、破壊したモンスターの、元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」(遊太手札2→1)(シルフィー攻撃力2700→3500)
「行くよ、バトル! 僕は、シルフィーで『ブラックフェザー・ドラゴン』を攻撃! ウィングル・ソード!」
風車のような剣で、黒羽の竜を一刀両断するシルフィー。それによる戦闘ダメージと効果ダメージが、一辺に襲い掛かる! 
「……やるね。だけど、追撃は一体どうするつもりなのかな?」(大鴉ライフ7600→6000→3200)(大鴉墓地11→12)
「こうする。バトルフェイズに、速攻魔法『英雄騎士の生還』を発動! これにより、自分の墓地からレベル4以下の『ロードナイト』1体を、特殊召喚する! 僕が蘇生させるのは、ネクロ! そして、特殊召喚されたことで、ネクロは墓地から、『英雄騎士』魔法カード1枚を手札に加えられる! 僕は、速攻魔法『英雄騎士交代』を、手札に!」(遊太墓地7→6)
「そして、速攻魔法『英雄騎士交代』を、そのまま発動! 『英雄騎士交代』の効果で、シルフィーをエクストラデッキに戻し、炎属性の『イクスロードナイト・デューク』を、攻撃表示で特殊召喚する!」(遊太墓地6→8)
「……良い、凄く良い。流れるようにコンボを決めて、追撃も速攻も辞さない。これこそが、遊太君本来の実力!」
「行くよ、僕はデュークで、攻撃力1400のアームズ・ウィングを攻撃! デュークの攻撃力は2800、1400のダメージを、お前に与える!」
「この時、デュークの効果が発動する……」(大鴉ライフ3200→1800)(大鴉墓地12→13)
「その通り! デュークは戦闘で相手モンスターを破壊した時、バトルフェイズにもう1回攻撃できる! これにより、僕は攻撃力700となっている、ゼピュロスを攻撃! 行け! フレイムスピア・セカンド!」
「……ふふっ、私の、負けか……」(大鴉ライフ1800→0)
「~~っ、よっしゃあ! 大逆転だあ!」


こうして、デュエルを終えた遊太と大鴉。デュエルを終えた遊太の顔は、晴れ晴れしいものだった。
「あの、本日はありがとうございました。僕の悩みを断ち切らせてくれて……」
「遊太君、君にはある人を助けたい。という思いがあるんだよね? だから……その思いを、無下にはできないからね」
「え? なんでそんなこと知っているの?」
「そのある人は今、囚われている……君は、それを知る一人。そして、君は助けることができる人間……だから、頑張ってね。遊太君」
「ああ、うん……わかりました」
そう言って、大鴉は去っていった。遊太とアルファは、疑問を持つのであった。
「ねえ、あの大鴉って人、前々から僕のデュエルとか見てくれたり、ヒーローショーに出てたりとかいたけど、一体正体は何者なんだろうって、思うんだよ……」
「ああ、何者なんだろうといった具合だな……」
「なんとなく、僕の近くにいそうな人だと思うんだけど……誰なんだろう?」
「だが遊太、そんなこと考えている場合じゃあないだろう」
「うん。あの人の言葉で、元気が出てきた! アルファ、『イクスロードナイト』の皆! 僕帝国へ行って、ロベルトさんを助ける!」
「ああ、早速デッキ構築をどうにかしよう!」
「ああ! さあ皆、戦いの準備を始めるぞ!」
「「「オーッ!」」」
こうして、遊太は家へと帰って行った。
そして、大鴉はというと。
「ロベルトの言った通り、あの子はやっぱりあなたにとって特別な子なのね……あなたのメッセージ、しっかり伝えたわよ……」
「でも、あなたがそんなことになっていたなんて……私は悲しいわ。大丈夫なの? ロベルト……」


第三十三話。終わり。
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37 第九十九話「異変」 416 0 2022-02-27 -
59 第百話「D1グランプリ、本戦開始!」 306 0 2022-04-09 -
63 第百一話「プロの実力」 369 0 2022-05-07 -
51 第百二話「デストーイ・デコレーション」 407 0 2022-06-04 -
33 第百三話「アマゾネスの首領」 313 0 2022-07-10 -
27 第百四話「プロ辞めます!」 304 0 2022-08-28 -
25 第百五話「強襲! 梁山泊デュエル!」 261 0 2022-10-16 -
34 第百六話「鉄屑と星屑」 462 0 2022-11-27 -

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