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第四十八話「思わぬ敵」 作:イクス
第四十八話「思わぬ敵」
・竜魂の城(地下)
城の中を歩く闇の王。そこは蝋燭の明かりで照らされた薄暗い地下。その廊下を歩いていき、一番奥に辿り着く。そこには、牢屋があった。その牢屋の中で、座っている人間が1人。
「やあ、ブラックマスク。気分はどうかね?」
「……」
「フン、やはり何も喋らんか。まあ、闇のデュエルの罰ゲームを受けた以上、コイツの魂は私の物だ。操り人形にすることなど、簡単なこと……」
「一仕事頼むよ。ある程度の仕事は果たしたが、最終的に一番大事なことができなかったプレイヤーキラー共の尻拭いをしてもらうぞ」
「……仰せのままに」
牢屋の檻が開かれ、ブラックマスクと言われた人物は出てくる。
「では頼むぞ、最強のプレイヤーキラー!」
・ダークゾーンエリア
迫り来たプレイヤーキラーを跳ね除け、一堂に会した遊太とカリン。菊姫、真薄、知多、アキラ(岩ノ井と鏡山もいるけど)に、事件の顛末を話す。
「……と、言う訳で、この『決闘者の帝国』は、僕達デュエリストの為に開かれた大会じゃない。闇の王が、僕達と精霊を狩る為に開かれた、いわば狩場なんだ……!」
「なんだと……!」
「嘘じゃん……!?」
「へえ……」
「遊太君には、『イクスロードナイト』達が、私にはサフィラが、真薄君にはグレイマターが、アキラ君には……『青眼の白龍』の何かが。それらを狙っています。そして、他のデュエリスト達が持っている精霊のカードも、狙われているのですわ。そして、デュエリスト達の魂も……」
「道理で、あちこちにデュエリスト達が倒れている訳だ。プレイヤーキラーに、やられたって訳か」
「うん、そうなんだ。故に、デュエリスト達は集められ、精霊のカードを奪われ、魂を奪われる……! これが帝国の本当の目的だったのさ! スターポイントも、何も関係ない。誰も城へなんか行けない。賞金も、栄光も掴めない。あるのは、僕らという名の、狩られる人間だけ……」
この言葉を聞いて、知多や菊姫達は黙る。真薄はうなずき、アキラはただ腕組みをしている。
「僕はこの大会に、ロベルトさんを助けにやってきた。ロベルトさんを奪った闇の王を倒して、ロベルトさんを救う! それが僕の目標さ」
「……なるほど。道理で、その腕につけられているスターポイントが5個しか無いわけだ」
アキラは、自分の腕につけられている9個のスターポイントを見せて、遊太に思い知らせる。
「アキラ君、もうそんなに!?」
「遊太、この大会はスターポイントを10個集めないとあの城へは行けないんだろう? なら、6個しか集めていないお前は、どうあがいてもあの城へはいけない。闇の王がいるという、あの城にはな」
「あっ、プレイヤーキラーのゴタゴタで、すっかり忘れてた……。でも、他に残っているデュエリストはもう僕達だけ……仕方ない。不本意だけど……」
「何言っていやがる、遊太。何も、デュエルをしなけりゃスターポイントを得られないという訳じゃねえ」
「え?」
そう言うと、アキラはおもむろに腕のスターポイントを4つ取り外し、遊太に差し出す。
「アキラ君、これ……」
「何も、スターポイントの譲渡については何も言われていなかったからな。やる」
「で、でもアキラ君、君はこの大会で、僕と戦うのを楽しみにしていたんじゃあ……」
「フン、こんな茶番みてーな大会じゃ、戦う気になんてなれねーよ。だったら、お前の目標のために、ちっとは手助けしてやる。お前と戦う為の場所は、いずれあるだろうからな。受け取れ」(アキラスターポイント9→5)
「……ありがとう。アキラ君!」(遊太スターポイント6→10)
アキラがスターポイントを譲渡するのを見てか、菊姫も自分の腕のスターポイントを取り外し、カリンに手渡す。
「……アタシのスターポイント5つだ。受け取れ!」
「えっ、何故菊姫さんも私にポイントを?」
「一番この問題に踏み込んでいるのは、遊太とカリン、お前だ。だったら、問題に対し一番立ち向かえる人物にポイントを預けるのが、一番正しい使い道だろう? だから、渡すんだよ。見る限りカリン、お前スターポイント2つしかねえな。初期状態のままって訳か……。だから、5つだ」(菊姫スターポイント7→2)(カリンスターポイント2→7)
「なら、僕もカリンちゃんに渡します! スターポイント2つを!」(真薄スターポイント5→3)
「俺も、なけなしのスターポイント3つから1つをやるじゃん!」(知多スターポイント3→2)
「皆さん……ありがとうございます」(カリンスターポイント7→9→10)
「皆……本当にありがとう! このスターポイントで、必ずロベルトさんを助けてみせる! 行こう、カリンちゃん!」
「はい、わかりましたわ」
走り出した遊太についていく、カリン。それを、姿が見えなくなるまで眺める菊姫達。
「さて、アタシらはこのまま成り行きに任せようか」
「……何も、お前まで出すことはなかったんじゃないか? 菊姫」
「別に良いだろ? この大会が純粋にデュエルを競う大会じゃなかったことがわかっちまったせいで、急に冷めちまったのさ。デュエルの熱が……アタシだって、心を燃え上がらせるようなデュエルをしたい。最初はサバイバルと聞いて燃え上がったもんだが、この大会の正体を知ったら、熱が引いちまった。だったら、アイツらの目的のために、ポイントを投げ出したって構わない。……それにアイツは友達だ、どうせやるなら、友達の為になることをな」
「ほーん、そうなのかよ」
そして、知多と真薄も。
「僕も、一番この帝国から救ってくれる可能性を秘めているのは、遊太君だと思います。ですから……」
「俺も、今何が起きているのかわかんないけど、カギを握っているのが遊太だってんなら、それに賭けてみるじゃん? わかんないけどな」
「「「わっはははは!」」」
彼ら以外、誰もいなくなったデュエルランドで、バカ笑いをする菊姫達。
しかし、そのバカ笑いが止むような出来事が起きた。
「デュエリスト発見、デュエルを申し込む。デュエル条件は相手のスターポイント全て」
「何っ!?」
彼らの後ろにいたのは、黒いドクロの仮面を被り、白いスーツを着た男。左腕にはデュエルディスクをつけている。
「プレイヤーキラーですか!」
「まだいたのか、まあいいさ。アイツの為にも、足止めくらいしてやるか」
「まずは、アタシが行く!」
・竜魂の城(外)
城の目の前。巨大な門がそびえたっている。その門の目の前に、遊太とカリンはきた。
門には、大きな鍵がかかっている。そこには、スターポイント10個をはめ込む穴がある。
「皆の力を借りて、ここまでやって来た……。だから、無駄にする訳にはいかない。行こう!」
「ええ」
スターポイントをはめこもうとすると。
「ひえ~っ、お助け~!」
「遊太く~ん……!」
「この声……あっ、岩ノ井君に鏡山君! どうしたんだい?」
「き、来ちゃったッスけど……俺達に構わず早くスターポイントを!」
「えっ、あ、うん。それじゃあ……」
ポイントをはめ込もうとした時、デュエルディスクが起動する。遊太とカリン、両方のディスクが。
「あ~! 来てしまった!」
「一巻の終わりッス~!」
遊太の後ろには、デュエルディスクを構えた、黒いドクロの仮面をつけた、白スーツを着た人物。
「ウソッス! ブラックマスクの奴、もう追いつくなんて!」
「アキラ君も、やられてしまったのか!?」
「え!? アキラ君が!? コイツに!?」
デュエルディスクは、未だに起動している。
「実は、遊太君に話があって……。さっき遊太君達がスターポイントを受け取った時、コイツが現れて……。アネゴをすぐに倒してしまって……。スターポイントを強奪されて……知多君や真薄君も挑んだは良いんですが、ほぼ1ターンキルで倒されてしまったんだ……! そんで知多と真薄もスターポイントを奪われた!」
「それは……!」
「それで、君達はこのことを伝えに来たって訳なのか……」
「最後にアキラ君、俺が足止めするからお前はさっさと奴らに行かせろと……。間に合わなかったようだけど」
「……結局、最後までプレイヤーキラーに振り回されるのか……!」
「あ、それと……。アキラは、あのデュエリストと遊太を戦わせたくないって……」
「でも、やらなきゃダメってことでしょ? 2人同時に起動したってことは、やらなきゃダメなんだ! 行くよ! カリンちゃん!」
「わかりました」
「デュエル、実行」
「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」
こうして、遊太&カリンVSブラックマスクのデュエルが始まった!
「遊太君、私が先攻します!」
1・カリンのターン
「私のターン!」
「私は手札より、『マンジュ・ゴッド』を召喚します! 効果発動、召喚・反転召喚時に、デッキから儀式魔法または儀式モンスターを1枚を手札に加えます。私が手札に加えるのは、レベル6『竜姫神サフィラ』ですわ」
「更に永続魔法『昇華する魂』を発動させます!」(カリン手札5→4)
「更に、儀式魔法『祝祷の聖歌』を発動させます! 手札・フィールドからレベル6以上になるようにモンスターをリリースすることで、手札から『竜姫神サフィラ』を儀式召喚しますわ! 手札の『サイバー・プチ・エンジェル』と、フィールドの『マンジュ・ゴッド』をリリースして、手札から『竜姫神サフィラ』を儀式召喚しますわ!」(カリン手札4→1)(カリン墓地0→3)
カリンのエースモンスター。青い体とガラスのような羽根を持つドラゴンが降臨する。攻撃力は2500。
「永続魔法『昇華する魂』の効果で、儀式モンスターの召喚のためにリリースにしたモンスター1体を手札に加えますわ。私は墓地の『マンジュ・ゴッド』を手札に加えますわ」(カリン手札1→2)(カリン墓地3→2)
「リバースカードを1枚セットして、ターンエンドですわ。更に、このエンドフェイズ時に、サフィラの効果を発動させますわ。儀式召喚、または手札・デッキから光属性モンスターが墓地へ送られた時、3つの効果のうち1つを発動できますわ! 私は、相手の手札をランダムに1枚捨てさせる効果を選びます! さあ、一番左のカードを捨ててください!」
「……わかった」
カリン
ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター1体
『竜姫神サフィラ』(攻撃表示・攻撃力2500・光属性・レベル6)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚
『昇華する魂』(永続魔法)
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚
2・ブラックマスクのターン
「私のターン、ドロー」(ブラックマスク手札4→5)
(鏡山君は、このデュエリストを僕と戦わせるなっていってたけど、一体どういう意味で……)
「私は手札より、『EMドクロバットジョーカー』を召喚!」(ブラックマスク手札5→4)
「そして、ジョーカーの効果発動。召喚成功時、デッキから『EM』『魔術師』『オッドアイズ』モンスターのうちいずれか1体を手札に加える。私は『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を手札に加える」(ブラックマスク手札4→5)
「『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』……!? ハッ、まさか……!」
「遊太君、どうしたというんですか?」
「オッドアイズは、ロベルトさんの最も信頼するモンスター! つまり、あの仮面の下は、ロベルトさんなんだよ!」
「その通りだ」
「!?」
ブラックマスクの隣に、闇の王の顔が現れる。
「闇のゲームで手に入れた逸材を、有効活用しない訳にはいかんからな!」
「なんだって……!?」
「今のコイツは、私の命令にだけ動く理想的なプレイヤーキラーなのだよ」
「おのれ……よくも!」
「さあ、助けたい人間を倒して、私の所へ来るが良い。フハハハハハ!」
そう言って、闇の王は消えた。遊太は、内に煮えたぎる怒りを感じた。
(よくも……ロベルトさんをよくも……! 僕が、助けたい人を!)
しかし同時に、混迷の感情も出てくる。
(でも、勝たなきゃ先には進めない……! 闇の王を、倒せない! けれど、ここでロベルトさんを倒してしまったら、ロベルトさんはどうなる? 闇のデュエルのダメージが、ロベルトさんに来るんじゃないのか? そうなったら、ロベルトさんは……!)
戦いに、迷いを抱き始める遊太。しかし。
「迷うな、遊太!」
「あ、アルファ……?」
「ロベルトを救うのに、奴らがロベルトを差し向けた。確かに迷いたくもなるだろう。しかし、今は奴を倒さなければ、前には進めない。目的である、闇の王を倒せない! 闇の王を倒せば、きっとロベルトも救える! それを信じて、今は戦うしかない! そうだろう? 皆」
「ああ、こうなったらやるしかねえな!」
「やっちまおうぜ!」
「あなたならできるわ!」
「……それしか、無いっていうのか……そうだよね。やるしかない!」
「覚悟は決まりましたか? 遊太君」
「うん、こうなったら行くしかないからね」
「……私のターンの続きだ、私は手札より、スケール6の『オッドアイズ・ミノタウロス』と、スケール8の『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』をセット! これにより、レベル7のモンスターが……」(ブラックマスク手札4→2)
「させません! 罠カードを発動させますわ! 『砂塵の大嵐』! フィールドの魔法・罠を、2枚破壊しますわ! 私が破壊するのは、あなたのPスケール2枚! Pスケールが無ければ、ペンデュラム召喚は不可能ですわ!」(カリン墓地2→3)
「……なら、バトルフェイズに入る。ドクロバットジョーカーで、サフィラに攻撃する」(ロベルトエクストラ0→2)
「攻撃力が低いモンスターで、高いモンスターへと攻撃……何かありますわね!」
「普通なら攻撃力1800のジョーカーは、2500とバトルした時破壊される。だが、手札から『EMオッドアイズ・ディゾルヴァー』の効果発動。Pモンスターが戦闘を行う時、手札からこのモンスターを特殊召喚することで、戦闘では破壊されなくなる。ダメージは受けるが」(ブラックマスクライフ8000→7300)(ブラックマスク手札2→1)
「……どうやら、モンスター展開の為に……」
「メインフェイズ2に入る、ディゾルヴァーの効果発動。フィールドからモンスターを任意の数だけ墓地へ送り、融合素材として記されたモンスター1体を融合召喚する。ドクロバットジョーカーと、ディゾルヴァーを素材とし、融合召喚! 現れろ、レベル8『EMガトリングール』!」(ブラックマスクエクストラ2→4)
現れたのは、巨大なガトリング砲を持ったグール。攻撃力は2900と高いが、今はメインフェイズ2なので攻撃ができない。
「ガトリングールの効果、融合召喚に成功した時、フィールドのカードの数×200ポイントのダメージを与える。今フィールドにあるのは3枚のカード。よって、600のダメージを与える!」
ガトリングールのガトリング砲が火を吹く! 1つ1つは大したことは無いが……。
「くぅっ……!」(カリンライフ8000→7400)
「カリンちゃん!」
「どうやら、このデュエルも闇のデュエルのようですわね……。ダメージも、リアルになるようです……」
「それだけではない、ガトリングールはPモンスターを素材として融合召喚した時、相手モンスター1体を破壊して、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。サフィラを破壊して、元々の攻撃力分のダメージ2500をお前に与える!」
「ですが、墓地の『祝祷の聖歌』は、墓地から除外することで儀式モンスターの破壊を防ぎますわ!」(カリン墓地3→2)(カリン除外0→1)
「……大ダメージ、ならず。私はPスケールに『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』をセットし、ターンエンド。このエンドフェイズ、スケールにセットされているこのカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。攻撃力1500の『オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン』を、手札に加えさせてもらう」(ブラックマスクエクストラ4→5)
ブラックマスク
ライフポイント7300
手札枚数1枚
モンスター1体
『EMガトリングール』(攻撃表示・攻撃力2900・闇属性・レベル8)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数1枚
除外されているカード0枚
エクストラの表側カード5枚
3・遊太のターン
「僕のターン、ドロー!」(遊太手札5→6)
「僕は手札より、『ロードナイト・クリスティ』を召喚! 効果発動、手札からレベル4以下の『ロードナイト』1体を特殊召喚できる! 僕は手札より、『ロードナイト・ルナ』を特殊召喚する!」(遊太手札6→4)
「特殊召喚されたルナの効果発動、デッキから『英雄騎士』魔法・罠1枚を手札に加える。僕はデッキから、速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を手札に加える」(遊太手札4→5)
「そして、手札から速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を発動! 自分フィールドの『ロードナイト』モンスター1体をリリースして、リリースしたモンスターと同じ属性を持つ『イクスロードナイト』1体を、エクストラデッキから特殊召喚する! 僕は、ルナ1体をリリースして、同じ光属性の『イクスロードナイト・ディアナ』を特殊召喚する! 来い、ディアナ!」(遊太手札5→4)(遊太墓地2→3)
月の意匠を持つ鎧を身に着け、三日月状の鎌を持つ女騎士が現れる。攻撃力は2700。ガトリングールには少し足りない。
「ディアナのモンスター効果、発動! 1000ポイントライフを支払い、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力・守備力を0にする! ガトリングールの攻撃力を、0にする!」(遊太ライフ7400→6400)(ガトリングール攻撃力2900→0)
「……」
「行くぞ、バトルだ! ディアナで、ガトリングールを攻撃! クレッセント・ムーンレイ!」
鎌から放たれた三日月状の光の刃が、ガトリングールを真っ二つにする。攻撃が直撃し、ダメージと同時にディアナの効果が発動する。
「ディアナは、戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分、自分のライフを回復できる! ガトリングールの攻撃力は2900。2900のライフを回復する!」(ブラックマスク墓地1→2)(ブラックマスクライフ7300→4600)(遊太ライフ6400→9300)
「更に、サフィラやクリスティでダイレクトアタック!」
「……」(ブラックマスクライフ4600→2100→800)
「更に、カードを2枚セットして、ターンエンド」(遊太手札4→2)
「……」
(いきなりとはいえ、ロベルトさんのライフを3ケタまで減らすことができた……。ロベルトさん、あなたにはすいませんが、速攻で行きます!)
遊太
ライフポイント9300
手札枚数2枚
モンスター3体
『竜姫神サフィラ』(攻撃表示・攻撃力2500・光属性・レベル6)
『イクスロードナイト・ディアナ』(攻撃表示・攻撃力2700・光属性・レベル8)
『ロードナイト・クリスティ』(攻撃表示・攻撃力・1300・水属性・レベル3)
魔法・罠ゾーンのカード3枚
発動しているカード1枚
『昇華する魂』(永続魔法)
墓地の枚数3枚
除外されているカード1枚
4・ブラックマスクのターン
「私のターン、ドロー」(ブラックマスク手札1→2)
「魔法カード『ペンデュラム・パラドックス』を発動。エクストラデッキから、Pスケールが同じPモンスター2体を手札に加える。私は、Pスケール8のドクロバットジョーカーと、『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』を手札に加える」(ブラックマスク手札1→3)(ブラックマスク墓地2→3)
「そして、手札からドクロバットジョーカーを召喚する。召喚時効果発動、デッキから『EM』『オッドアイズ』『魔術師』を手札に加えられる。私は『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』を手札に加える」
「そして私は、スケール1のペルソナ・ドラゴンと、スケール8のアークペンデュラムでPスケールをセッティング! これで、レベル2から7までのモンスターがペンデュラム召喚可能に!」(ブラックマスク手札3→1)
「行くぞ。ペンデュラム召喚! 出でよ、レベル7『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』! 『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』! レベル4『EMオッドアイズ・ミノタウロス』!」(ロベルト手札1→0)(ロベルトエクストラ5→2)
許してしまえば、こんなにも大量展開される。ペンデュラム召喚の持ち味である。
「くっ、こんなにも……!」
「さあ、行くぞ。私は闇属性レベルPモンスター2体、『EMオッドアイズ・ミノタウロス』と『EMドクロバット・ジョーカー』をリリースして、融合召喚! 現れろ、レベル8『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』!」(ブラックマスクエクストラ2→4)
緑の筋を体に持つ、紫のドラゴンが現れる。攻撃力は2800と高い。
「更に、スターヴの効果発動。フィールド・墓地のモンスターと同じ効果を得られる。ディアナの効果、貰ったぞ!」
「うっ……効果を奪うだって!? よりもよって、ディアナの効果を!」
「だが、それだけではない。レベル7のオッドアイズ2体を素材として、エクシーズ召喚! ランク7『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!」
現れたのは、体全体に氷柱を持つ氷のドラゴン! 攻撃力は2800。
「バトルだ。アブソリュート・ドラゴンで、クリスティを攻撃!」
「……くっ! ディアナの効果発動! 1000ライフを支払い、アブソリュート・ドラゴンの攻撃力を0にする!」(遊太ライフ9300→8300)
「だが、アブソリュート・ドラゴンの効果発動。攻撃を無効にする。そして、エクシーズ素材を取り除いたアブソリュート・ドラゴンは、墓地から『オッドアイズ』モンスターを特殊召喚できる! 墓地より、X素材としてなっていた『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を、特殊召喚する! 甦れ、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!」
「そして、『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』で、ディアナを攻撃! ヴェノム・スプラッシュ!」
「ぐうっ……! だけど、破壊されたディアナの効果発動! このモンスターの元々の攻撃力分のライフを回復する!」(遊太ライフ8300→8200→10900)(遊太墓地3→4)
「だが、こちらもスターヴの効果を発動。スターヴはディアナの効果を得ている為、戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分ライフを回復する。ディアナの攻撃力、2700を回復する」(ブラックマスクライフ800→3500)
「更に、ディアナのスターヴの効果発動! ライフを1000支払い、相手モンスターの攻撃力・守備力を0にする! サフィラの攻撃力を0にして、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』でサフィラを攻撃! 螺旋のストライク・バースト! 相手モンスターとバトルする時、ペンデュラム・ドラゴンの効果が適用される。相手モンスターとの戦闘時、戦闘ダメージが倍化される! よって、5000ものダメージが、お前に与えられる!」
「ぐぅぅぅぅっ!」(遊太ライフ10900→5900)(遊太墓地4→5)
「だけど、この瞬間速攻魔法『英雄騎士の離脱交代』を発動! 『ロードナイト』モンスターが破壊された時、破壊された『ロードナイト』とは違う属性の『イクスロードナイト』1体を『英雄騎士への覚醒』の効果扱いとして特殊召喚する! 来い、地属性の『イクスロードナイト』、『イクスロードナイト・ウェイカー』! 守備表示だ!」(遊太墓地4→5)
「私はこれで、ターンエンド」
ブラックマスク
ライフポイント3500
手札枚数0枚
モンスター2体
『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力2800・水属性・ランク7・X素材1つ)
『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力2500・闇属性・レベル7)
『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』(攻撃表示・攻撃力2800・闇属性・レベル8)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード2枚
『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』(スケール8)
『オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン』(スケール1)
墓地の枚数3枚
除外されているカード0枚
5・カリンのターン
「私のターン、ドローですわ!」(カリン手札1→2)
「私は手札より、『死者蘇生』を発動させますわ! 墓地からモンスター1体を特殊召喚しますわ! 私は、自分の墓地より『サイバー・プチ・エンジェル』を特殊召喚しますわ」(カリン手札2→1)
「プチ・エンジェルの効果発動。デッキから『サイバー・エンジェル』儀式モンスター、もしくは『機械天使の儀式』を手札に加えますわ。私は、『機械天使の儀式』を手札に加えますわ」(カリン手札1→2)
「更に、『マンジュ・ゴッド』を召喚して、儀式モンスター1体を手札に加えますわ。私が手札に加えるのは、『サイバー・エンジェル-那沙帝弥-』」
「そして、手札から儀式魔法『機械天使の儀式』を発動させますわ! フィールドのモンスターをリリースして、手札から『サイバー・エンジェル』を儀式召喚しますわ! フィールドのクリスティとプチ・エンジェルをリリースして、レベル5の那沙帝弥を、守備表示で儀式召喚しますわ!」(カリン手札2→0)(カリン墓地5→8)
ケンタウロスのような体を持つエンジェルが現れる。守備力は1000と、そんなのでもない。
「『昇華する魂』の効果で、墓地からプチ・エンジェルを手札に加えますわ」(カリン手札0→1)(カリン墓地8→7)
「那沙帝弥のモンスター効果、発動しますわ。自分フィールドのモンスターの攻撃力の半分ライフを回復しますわ。ウェイカーの攻撃力2700の半分、1350回復しますわ」(カリンライフ5900→7250)
「そして、フィールドのウェイカーの効果を発動! 攻撃力が一番低いモンスター1体を破壊しますわ! 私は、ペンデュラム・ドラゴンを破壊! ロイヤル・レッキング・ボール!」
ウェイカーが投げつけた鉄球により、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』は破壊される。カリンにしてみれば、ここでモンスターを減らし、次のターンへと準備を進めたい所であった。遊太の伏せカードもあることだし……。
だが。
「フィールドで『オッドアイズ』が破壊された時、Pウケールの『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』のP効果発動。手札・デッキ・墓地から『オッドアイズ 』を特殊召喚できる。デッキから『オッドアイズ・ランサー・ドラゴン』を特殊召喚する!」(ブラックマスクエクストラ4→5)
「なんですって!?」
『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』が、槍のように鋭くなったモンスターが現れる。攻撃力は3000と、非常に高い。
「……なんということでしょう。更に攻撃力の高いモンスターを呼ばれるなんて……! 私はこれで、ターンエンドですわ」
カリン
ライフポイント7250
手札枚数0枚
モンスター3体
『マンジュ・ゴッド』(攻撃表示・攻撃力1400・光属性・レベル4)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚
『昇華する魂』(永続魔法)
墓地の枚数7枚
除外されているカード1枚
「……なんという、切れ目のないデュエル……! これが、ロベルトさんのデュエルですか……!」
カリンは驚き、遊太は黙る。そして、遊太は思い出す。あの時デュエルした時のことを。
(あの時のデュエルは、本当に手加減されていたんだ……! 今のデュエルは、ロベルトさんの本当の実力……操られているとはいえ、本気で僕らを殺しに来ているデュエル! だから、やらなきゃいけない! こっちも、本気で、やらなきゃいけないぐらいに……! 例え、レベルが違いすぎていようとも! ロベルトさんを、救う為に……!)
仮面を被り、ブラックマスクとして襲い掛かるロベルト・フランシス。助けなければいけない相手が、敵として向かってきている今、やらなければいけない。
その時、遊太のデッキに眠るモンスターが、一つ眼を覚まそうとしていた。
「……ロベルト……」
それは、以前ロベルトに託されたカード……?
第四十八話。終わり。
・竜魂の城(地下)
城の中を歩く闇の王。そこは蝋燭の明かりで照らされた薄暗い地下。その廊下を歩いていき、一番奥に辿り着く。そこには、牢屋があった。その牢屋の中で、座っている人間が1人。
「やあ、ブラックマスク。気分はどうかね?」
「……」
「フン、やはり何も喋らんか。まあ、闇のデュエルの罰ゲームを受けた以上、コイツの魂は私の物だ。操り人形にすることなど、簡単なこと……」
「一仕事頼むよ。ある程度の仕事は果たしたが、最終的に一番大事なことができなかったプレイヤーキラー共の尻拭いをしてもらうぞ」
「……仰せのままに」
牢屋の檻が開かれ、ブラックマスクと言われた人物は出てくる。
「では頼むぞ、最強のプレイヤーキラー!」
・ダークゾーンエリア
迫り来たプレイヤーキラーを跳ね除け、一堂に会した遊太とカリン。菊姫、真薄、知多、アキラ(岩ノ井と鏡山もいるけど)に、事件の顛末を話す。
「……と、言う訳で、この『決闘者の帝国』は、僕達デュエリストの為に開かれた大会じゃない。闇の王が、僕達と精霊を狩る為に開かれた、いわば狩場なんだ……!」
「なんだと……!」
「嘘じゃん……!?」
「へえ……」
「遊太君には、『イクスロードナイト』達が、私にはサフィラが、真薄君にはグレイマターが、アキラ君には……『青眼の白龍』の何かが。それらを狙っています。そして、他のデュエリスト達が持っている精霊のカードも、狙われているのですわ。そして、デュエリスト達の魂も……」
「道理で、あちこちにデュエリスト達が倒れている訳だ。プレイヤーキラーに、やられたって訳か」
「うん、そうなんだ。故に、デュエリスト達は集められ、精霊のカードを奪われ、魂を奪われる……! これが帝国の本当の目的だったのさ! スターポイントも、何も関係ない。誰も城へなんか行けない。賞金も、栄光も掴めない。あるのは、僕らという名の、狩られる人間だけ……」
この言葉を聞いて、知多や菊姫達は黙る。真薄はうなずき、アキラはただ腕組みをしている。
「僕はこの大会に、ロベルトさんを助けにやってきた。ロベルトさんを奪った闇の王を倒して、ロベルトさんを救う! それが僕の目標さ」
「……なるほど。道理で、その腕につけられているスターポイントが5個しか無いわけだ」
アキラは、自分の腕につけられている9個のスターポイントを見せて、遊太に思い知らせる。
「アキラ君、もうそんなに!?」
「遊太、この大会はスターポイントを10個集めないとあの城へは行けないんだろう? なら、6個しか集めていないお前は、どうあがいてもあの城へはいけない。闇の王がいるという、あの城にはな」
「あっ、プレイヤーキラーのゴタゴタで、すっかり忘れてた……。でも、他に残っているデュエリストはもう僕達だけ……仕方ない。不本意だけど……」
「何言っていやがる、遊太。何も、デュエルをしなけりゃスターポイントを得られないという訳じゃねえ」
「え?」
そう言うと、アキラはおもむろに腕のスターポイントを4つ取り外し、遊太に差し出す。
「アキラ君、これ……」
「何も、スターポイントの譲渡については何も言われていなかったからな。やる」
「で、でもアキラ君、君はこの大会で、僕と戦うのを楽しみにしていたんじゃあ……」
「フン、こんな茶番みてーな大会じゃ、戦う気になんてなれねーよ。だったら、お前の目標のために、ちっとは手助けしてやる。お前と戦う為の場所は、いずれあるだろうからな。受け取れ」(アキラスターポイント9→5)
「……ありがとう。アキラ君!」(遊太スターポイント6→10)
アキラがスターポイントを譲渡するのを見てか、菊姫も自分の腕のスターポイントを取り外し、カリンに手渡す。
「……アタシのスターポイント5つだ。受け取れ!」
「えっ、何故菊姫さんも私にポイントを?」
「一番この問題に踏み込んでいるのは、遊太とカリン、お前だ。だったら、問題に対し一番立ち向かえる人物にポイントを預けるのが、一番正しい使い道だろう? だから、渡すんだよ。見る限りカリン、お前スターポイント2つしかねえな。初期状態のままって訳か……。だから、5つだ」(菊姫スターポイント7→2)(カリンスターポイント2→7)
「なら、僕もカリンちゃんに渡します! スターポイント2つを!」(真薄スターポイント5→3)
「俺も、なけなしのスターポイント3つから1つをやるじゃん!」(知多スターポイント3→2)
「皆さん……ありがとうございます」(カリンスターポイント7→9→10)
「皆……本当にありがとう! このスターポイントで、必ずロベルトさんを助けてみせる! 行こう、カリンちゃん!」
「はい、わかりましたわ」
走り出した遊太についていく、カリン。それを、姿が見えなくなるまで眺める菊姫達。
「さて、アタシらはこのまま成り行きに任せようか」
「……何も、お前まで出すことはなかったんじゃないか? 菊姫」
「別に良いだろ? この大会が純粋にデュエルを競う大会じゃなかったことがわかっちまったせいで、急に冷めちまったのさ。デュエルの熱が……アタシだって、心を燃え上がらせるようなデュエルをしたい。最初はサバイバルと聞いて燃え上がったもんだが、この大会の正体を知ったら、熱が引いちまった。だったら、アイツらの目的のために、ポイントを投げ出したって構わない。……それにアイツは友達だ、どうせやるなら、友達の為になることをな」
「ほーん、そうなのかよ」
そして、知多と真薄も。
「僕も、一番この帝国から救ってくれる可能性を秘めているのは、遊太君だと思います。ですから……」
「俺も、今何が起きているのかわかんないけど、カギを握っているのが遊太だってんなら、それに賭けてみるじゃん? わかんないけどな」
「「「わっはははは!」」」
彼ら以外、誰もいなくなったデュエルランドで、バカ笑いをする菊姫達。
しかし、そのバカ笑いが止むような出来事が起きた。
「デュエリスト発見、デュエルを申し込む。デュエル条件は相手のスターポイント全て」
「何っ!?」
彼らの後ろにいたのは、黒いドクロの仮面を被り、白いスーツを着た男。左腕にはデュエルディスクをつけている。
「プレイヤーキラーですか!」
「まだいたのか、まあいいさ。アイツの為にも、足止めくらいしてやるか」
「まずは、アタシが行く!」
・竜魂の城(外)
城の目の前。巨大な門がそびえたっている。その門の目の前に、遊太とカリンはきた。
門には、大きな鍵がかかっている。そこには、スターポイント10個をはめ込む穴がある。
「皆の力を借りて、ここまでやって来た……。だから、無駄にする訳にはいかない。行こう!」
「ええ」
スターポイントをはめこもうとすると。
「ひえ~っ、お助け~!」
「遊太く~ん……!」
「この声……あっ、岩ノ井君に鏡山君! どうしたんだい?」
「き、来ちゃったッスけど……俺達に構わず早くスターポイントを!」
「えっ、あ、うん。それじゃあ……」
ポイントをはめ込もうとした時、デュエルディスクが起動する。遊太とカリン、両方のディスクが。
「あ~! 来てしまった!」
「一巻の終わりッス~!」
遊太の後ろには、デュエルディスクを構えた、黒いドクロの仮面をつけた、白スーツを着た人物。
「ウソッス! ブラックマスクの奴、もう追いつくなんて!」
「アキラ君も、やられてしまったのか!?」
「え!? アキラ君が!? コイツに!?」
デュエルディスクは、未だに起動している。
「実は、遊太君に話があって……。さっき遊太君達がスターポイントを受け取った時、コイツが現れて……。アネゴをすぐに倒してしまって……。スターポイントを強奪されて……知多君や真薄君も挑んだは良いんですが、ほぼ1ターンキルで倒されてしまったんだ……! そんで知多と真薄もスターポイントを奪われた!」
「それは……!」
「それで、君達はこのことを伝えに来たって訳なのか……」
「最後にアキラ君、俺が足止めするからお前はさっさと奴らに行かせろと……。間に合わなかったようだけど」
「……結局、最後までプレイヤーキラーに振り回されるのか……!」
「あ、それと……。アキラは、あのデュエリストと遊太を戦わせたくないって……」
「でも、やらなきゃダメってことでしょ? 2人同時に起動したってことは、やらなきゃダメなんだ! 行くよ! カリンちゃん!」
「わかりました」
「デュエル、実行」
「「ルールはマスタールール3! ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」
こうして、遊太&カリンVSブラックマスクのデュエルが始まった!
「遊太君、私が先攻します!」
1・カリンのターン
「私のターン!」
「私は手札より、『マンジュ・ゴッド』を召喚します! 効果発動、召喚・反転召喚時に、デッキから儀式魔法または儀式モンスターを1枚を手札に加えます。私が手札に加えるのは、レベル6『竜姫神サフィラ』ですわ」
「更に永続魔法『昇華する魂』を発動させます!」(カリン手札5→4)
「更に、儀式魔法『祝祷の聖歌』を発動させます! 手札・フィールドからレベル6以上になるようにモンスターをリリースすることで、手札から『竜姫神サフィラ』を儀式召喚しますわ! 手札の『サイバー・プチ・エンジェル』と、フィールドの『マンジュ・ゴッド』をリリースして、手札から『竜姫神サフィラ』を儀式召喚しますわ!」(カリン手札4→1)(カリン墓地0→3)
カリンのエースモンスター。青い体とガラスのような羽根を持つドラゴンが降臨する。攻撃力は2500。
「永続魔法『昇華する魂』の効果で、儀式モンスターの召喚のためにリリースにしたモンスター1体を手札に加えますわ。私は墓地の『マンジュ・ゴッド』を手札に加えますわ」(カリン手札1→2)(カリン墓地3→2)
「リバースカードを1枚セットして、ターンエンドですわ。更に、このエンドフェイズ時に、サフィラの効果を発動させますわ。儀式召喚、または手札・デッキから光属性モンスターが墓地へ送られた時、3つの効果のうち1つを発動できますわ! 私は、相手の手札をランダムに1枚捨てさせる効果を選びます! さあ、一番左のカードを捨ててください!」
「……わかった」
カリン
ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター1体
『竜姫神サフィラ』(攻撃表示・攻撃力2500・光属性・レベル6)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚
『昇華する魂』(永続魔法)
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚
2・ブラックマスクのターン
「私のターン、ドロー」(ブラックマスク手札4→5)
(鏡山君は、このデュエリストを僕と戦わせるなっていってたけど、一体どういう意味で……)
「私は手札より、『EMドクロバットジョーカー』を召喚!」(ブラックマスク手札5→4)
「そして、ジョーカーの効果発動。召喚成功時、デッキから『EM』『魔術師』『オッドアイズ』モンスターのうちいずれか1体を手札に加える。私は『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を手札に加える」(ブラックマスク手札4→5)
「『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』……!? ハッ、まさか……!」
「遊太君、どうしたというんですか?」
「オッドアイズは、ロベルトさんの最も信頼するモンスター! つまり、あの仮面の下は、ロベルトさんなんだよ!」
「その通りだ」
「!?」
ブラックマスクの隣に、闇の王の顔が現れる。
「闇のゲームで手に入れた逸材を、有効活用しない訳にはいかんからな!」
「なんだって……!?」
「今のコイツは、私の命令にだけ動く理想的なプレイヤーキラーなのだよ」
「おのれ……よくも!」
「さあ、助けたい人間を倒して、私の所へ来るが良い。フハハハハハ!」
そう言って、闇の王は消えた。遊太は、内に煮えたぎる怒りを感じた。
(よくも……ロベルトさんをよくも……! 僕が、助けたい人を!)
しかし同時に、混迷の感情も出てくる。
(でも、勝たなきゃ先には進めない……! 闇の王を、倒せない! けれど、ここでロベルトさんを倒してしまったら、ロベルトさんはどうなる? 闇のデュエルのダメージが、ロベルトさんに来るんじゃないのか? そうなったら、ロベルトさんは……!)
戦いに、迷いを抱き始める遊太。しかし。
「迷うな、遊太!」
「あ、アルファ……?」
「ロベルトを救うのに、奴らがロベルトを差し向けた。確かに迷いたくもなるだろう。しかし、今は奴を倒さなければ、前には進めない。目的である、闇の王を倒せない! 闇の王を倒せば、きっとロベルトも救える! それを信じて、今は戦うしかない! そうだろう? 皆」
「ああ、こうなったらやるしかねえな!」
「やっちまおうぜ!」
「あなたならできるわ!」
「……それしか、無いっていうのか……そうだよね。やるしかない!」
「覚悟は決まりましたか? 遊太君」
「うん、こうなったら行くしかないからね」
「……私のターンの続きだ、私は手札より、スケール6の『オッドアイズ・ミノタウロス』と、スケール8の『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』をセット! これにより、レベル7のモンスターが……」(ブラックマスク手札4→2)
「させません! 罠カードを発動させますわ! 『砂塵の大嵐』! フィールドの魔法・罠を、2枚破壊しますわ! 私が破壊するのは、あなたのPスケール2枚! Pスケールが無ければ、ペンデュラム召喚は不可能ですわ!」(カリン墓地2→3)
「……なら、バトルフェイズに入る。ドクロバットジョーカーで、サフィラに攻撃する」(ロベルトエクストラ0→2)
「攻撃力が低いモンスターで、高いモンスターへと攻撃……何かありますわね!」
「普通なら攻撃力1800のジョーカーは、2500とバトルした時破壊される。だが、手札から『EMオッドアイズ・ディゾルヴァー』の効果発動。Pモンスターが戦闘を行う時、手札からこのモンスターを特殊召喚することで、戦闘では破壊されなくなる。ダメージは受けるが」(ブラックマスクライフ8000→7300)(ブラックマスク手札2→1)
「……どうやら、モンスター展開の為に……」
「メインフェイズ2に入る、ディゾルヴァーの効果発動。フィールドからモンスターを任意の数だけ墓地へ送り、融合素材として記されたモンスター1体を融合召喚する。ドクロバットジョーカーと、ディゾルヴァーを素材とし、融合召喚! 現れろ、レベル8『EMガトリングール』!」(ブラックマスクエクストラ2→4)
現れたのは、巨大なガトリング砲を持ったグール。攻撃力は2900と高いが、今はメインフェイズ2なので攻撃ができない。
「ガトリングールの効果、融合召喚に成功した時、フィールドのカードの数×200ポイントのダメージを与える。今フィールドにあるのは3枚のカード。よって、600のダメージを与える!」
ガトリングールのガトリング砲が火を吹く! 1つ1つは大したことは無いが……。
「くぅっ……!」(カリンライフ8000→7400)
「カリンちゃん!」
「どうやら、このデュエルも闇のデュエルのようですわね……。ダメージも、リアルになるようです……」
「それだけではない、ガトリングールはPモンスターを素材として融合召喚した時、相手モンスター1体を破壊して、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。サフィラを破壊して、元々の攻撃力分のダメージ2500をお前に与える!」
「ですが、墓地の『祝祷の聖歌』は、墓地から除外することで儀式モンスターの破壊を防ぎますわ!」(カリン墓地3→2)(カリン除外0→1)
「……大ダメージ、ならず。私はPスケールに『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』をセットし、ターンエンド。このエンドフェイズ、スケールにセットされているこのカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。攻撃力1500の『オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン』を、手札に加えさせてもらう」(ブラックマスクエクストラ4→5)
ブラックマスク
ライフポイント7300
手札枚数1枚
モンスター1体
『EMガトリングール』(攻撃表示・攻撃力2900・闇属性・レベル8)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数1枚
除外されているカード0枚
エクストラの表側カード5枚
3・遊太のターン
「僕のターン、ドロー!」(遊太手札5→6)
「僕は手札より、『ロードナイト・クリスティ』を召喚! 効果発動、手札からレベル4以下の『ロードナイト』1体を特殊召喚できる! 僕は手札より、『ロードナイト・ルナ』を特殊召喚する!」(遊太手札6→4)
「特殊召喚されたルナの効果発動、デッキから『英雄騎士』魔法・罠1枚を手札に加える。僕はデッキから、速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を手札に加える」(遊太手札4→5)
「そして、手札から速攻魔法『英雄騎士への覚醒』を発動! 自分フィールドの『ロードナイト』モンスター1体をリリースして、リリースしたモンスターと同じ属性を持つ『イクスロードナイト』1体を、エクストラデッキから特殊召喚する! 僕は、ルナ1体をリリースして、同じ光属性の『イクスロードナイト・ディアナ』を特殊召喚する! 来い、ディアナ!」(遊太手札5→4)(遊太墓地2→3)
月の意匠を持つ鎧を身に着け、三日月状の鎌を持つ女騎士が現れる。攻撃力は2700。ガトリングールには少し足りない。
「ディアナのモンスター効果、発動! 1000ポイントライフを支払い、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力・守備力を0にする! ガトリングールの攻撃力を、0にする!」(遊太ライフ7400→6400)(ガトリングール攻撃力2900→0)
「……」
「行くぞ、バトルだ! ディアナで、ガトリングールを攻撃! クレッセント・ムーンレイ!」
鎌から放たれた三日月状の光の刃が、ガトリングールを真っ二つにする。攻撃が直撃し、ダメージと同時にディアナの効果が発動する。
「ディアナは、戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分、自分のライフを回復できる! ガトリングールの攻撃力は2900。2900のライフを回復する!」(ブラックマスク墓地1→2)(ブラックマスクライフ7300→4600)(遊太ライフ6400→9300)
「更に、サフィラやクリスティでダイレクトアタック!」
「……」(ブラックマスクライフ4600→2100→800)
「更に、カードを2枚セットして、ターンエンド」(遊太手札4→2)
「……」
(いきなりとはいえ、ロベルトさんのライフを3ケタまで減らすことができた……。ロベルトさん、あなたにはすいませんが、速攻で行きます!)
遊太
ライフポイント9300
手札枚数2枚
モンスター3体
『竜姫神サフィラ』(攻撃表示・攻撃力2500・光属性・レベル6)
『イクスロードナイト・ディアナ』(攻撃表示・攻撃力2700・光属性・レベル8)
『ロードナイト・クリスティ』(攻撃表示・攻撃力・1300・水属性・レベル3)
魔法・罠ゾーンのカード3枚
発動しているカード1枚
『昇華する魂』(永続魔法)
墓地の枚数3枚
除外されているカード1枚
4・ブラックマスクのターン
「私のターン、ドロー」(ブラックマスク手札1→2)
「魔法カード『ペンデュラム・パラドックス』を発動。エクストラデッキから、Pスケールが同じPモンスター2体を手札に加える。私は、Pスケール8のドクロバットジョーカーと、『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』を手札に加える」(ブラックマスク手札1→3)(ブラックマスク墓地2→3)
「そして、手札からドクロバットジョーカーを召喚する。召喚時効果発動、デッキから『EM』『オッドアイズ』『魔術師』を手札に加えられる。私は『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』を手札に加える」
「そして私は、スケール1のペルソナ・ドラゴンと、スケール8のアークペンデュラムでPスケールをセッティング! これで、レベル2から7までのモンスターがペンデュラム召喚可能に!」(ブラックマスク手札3→1)
「行くぞ。ペンデュラム召喚! 出でよ、レベル7『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』! 『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』! レベル4『EMオッドアイズ・ミノタウロス』!」(ロベルト手札1→0)(ロベルトエクストラ5→2)
許してしまえば、こんなにも大量展開される。ペンデュラム召喚の持ち味である。
「くっ、こんなにも……!」
「さあ、行くぞ。私は闇属性レベルPモンスター2体、『EMオッドアイズ・ミノタウロス』と『EMドクロバット・ジョーカー』をリリースして、融合召喚! 現れろ、レベル8『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』!」(ブラックマスクエクストラ2→4)
緑の筋を体に持つ、紫のドラゴンが現れる。攻撃力は2800と高い。
「更に、スターヴの効果発動。フィールド・墓地のモンスターと同じ効果を得られる。ディアナの効果、貰ったぞ!」
「うっ……効果を奪うだって!? よりもよって、ディアナの効果を!」
「だが、それだけではない。レベル7のオッドアイズ2体を素材として、エクシーズ召喚! ランク7『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!」
現れたのは、体全体に氷柱を持つ氷のドラゴン! 攻撃力は2800。
「バトルだ。アブソリュート・ドラゴンで、クリスティを攻撃!」
「……くっ! ディアナの効果発動! 1000ライフを支払い、アブソリュート・ドラゴンの攻撃力を0にする!」(遊太ライフ9300→8300)
「だが、アブソリュート・ドラゴンの効果発動。攻撃を無効にする。そして、エクシーズ素材を取り除いたアブソリュート・ドラゴンは、墓地から『オッドアイズ』モンスターを特殊召喚できる! 墓地より、X素材としてなっていた『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を、特殊召喚する! 甦れ、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!」
「そして、『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』で、ディアナを攻撃! ヴェノム・スプラッシュ!」
「ぐうっ……! だけど、破壊されたディアナの効果発動! このモンスターの元々の攻撃力分のライフを回復する!」(遊太ライフ8300→8200→10900)(遊太墓地3→4)
「だが、こちらもスターヴの効果を発動。スターヴはディアナの効果を得ている為、戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分ライフを回復する。ディアナの攻撃力、2700を回復する」(ブラックマスクライフ800→3500)
「更に、ディアナのスターヴの効果発動! ライフを1000支払い、相手モンスターの攻撃力・守備力を0にする! サフィラの攻撃力を0にして、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』でサフィラを攻撃! 螺旋のストライク・バースト! 相手モンスターとバトルする時、ペンデュラム・ドラゴンの効果が適用される。相手モンスターとの戦闘時、戦闘ダメージが倍化される! よって、5000ものダメージが、お前に与えられる!」
「ぐぅぅぅぅっ!」(遊太ライフ10900→5900)(遊太墓地4→5)
「だけど、この瞬間速攻魔法『英雄騎士の離脱交代』を発動! 『ロードナイト』モンスターが破壊された時、破壊された『ロードナイト』とは違う属性の『イクスロードナイト』1体を『英雄騎士への覚醒』の効果扱いとして特殊召喚する! 来い、地属性の『イクスロードナイト』、『イクスロードナイト・ウェイカー』! 守備表示だ!」(遊太墓地4→5)
「私はこれで、ターンエンド」
ブラックマスク
ライフポイント3500
手札枚数0枚
モンスター2体
『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力2800・水属性・ランク7・X素材1つ)
『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力2500・闇属性・レベル7)
『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』(攻撃表示・攻撃力2800・闇属性・レベル8)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード2枚
『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』(スケール8)
『オッドアイズ・ペルソナ・ドラゴン』(スケール1)
墓地の枚数3枚
除外されているカード0枚
5・カリンのターン
「私のターン、ドローですわ!」(カリン手札1→2)
「私は手札より、『死者蘇生』を発動させますわ! 墓地からモンスター1体を特殊召喚しますわ! 私は、自分の墓地より『サイバー・プチ・エンジェル』を特殊召喚しますわ」(カリン手札2→1)
「プチ・エンジェルの効果発動。デッキから『サイバー・エンジェル』儀式モンスター、もしくは『機械天使の儀式』を手札に加えますわ。私は、『機械天使の儀式』を手札に加えますわ」(カリン手札1→2)
「更に、『マンジュ・ゴッド』を召喚して、儀式モンスター1体を手札に加えますわ。私が手札に加えるのは、『サイバー・エンジェル-那沙帝弥-』」
「そして、手札から儀式魔法『機械天使の儀式』を発動させますわ! フィールドのモンスターをリリースして、手札から『サイバー・エンジェル』を儀式召喚しますわ! フィールドのクリスティとプチ・エンジェルをリリースして、レベル5の那沙帝弥を、守備表示で儀式召喚しますわ!」(カリン手札2→0)(カリン墓地5→8)
ケンタウロスのような体を持つエンジェルが現れる。守備力は1000と、そんなのでもない。
「『昇華する魂』の効果で、墓地からプチ・エンジェルを手札に加えますわ」(カリン手札0→1)(カリン墓地8→7)
「那沙帝弥のモンスター効果、発動しますわ。自分フィールドのモンスターの攻撃力の半分ライフを回復しますわ。ウェイカーの攻撃力2700の半分、1350回復しますわ」(カリンライフ5900→7250)
「そして、フィールドのウェイカーの効果を発動! 攻撃力が一番低いモンスター1体を破壊しますわ! 私は、ペンデュラム・ドラゴンを破壊! ロイヤル・レッキング・ボール!」
ウェイカーが投げつけた鉄球により、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』は破壊される。カリンにしてみれば、ここでモンスターを減らし、次のターンへと準備を進めたい所であった。遊太の伏せカードもあることだし……。
だが。
「フィールドで『オッドアイズ』が破壊された時、Pウケールの『オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン』のP効果発動。手札・デッキ・墓地から『オッドアイズ 』を特殊召喚できる。デッキから『オッドアイズ・ランサー・ドラゴン』を特殊召喚する!」(ブラックマスクエクストラ4→5)
「なんですって!?」
『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』が、槍のように鋭くなったモンスターが現れる。攻撃力は3000と、非常に高い。
「……なんということでしょう。更に攻撃力の高いモンスターを呼ばれるなんて……! 私はこれで、ターンエンドですわ」
カリン
ライフポイント7250
手札枚数0枚
モンスター3体
『マンジュ・ゴッド』(攻撃表示・攻撃力1400・光属性・レベル4)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚
『昇華する魂』(永続魔法)
墓地の枚数7枚
除外されているカード1枚
「……なんという、切れ目のないデュエル……! これが、ロベルトさんのデュエルですか……!」
カリンは驚き、遊太は黙る。そして、遊太は思い出す。あの時デュエルした時のことを。
(あの時のデュエルは、本当に手加減されていたんだ……! 今のデュエルは、ロベルトさんの本当の実力……操られているとはいえ、本気で僕らを殺しに来ているデュエル! だから、やらなきゃいけない! こっちも、本気で、やらなきゃいけないぐらいに……! 例え、レベルが違いすぎていようとも! ロベルトさんを、救う為に……!)
仮面を被り、ブラックマスクとして襲い掛かるロベルト・フランシス。助けなければいけない相手が、敵として向かってきている今、やらなければいけない。
その時、遊太のデッキに眠るモンスターが、一つ眼を覚まそうとしていた。
「……ロベルト……」
それは、以前ロベルトに託されたカード……?
第四十八話。終わり。
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同シリーズ作品
イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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127 | プロローグ「出会いは突然に」 | 1894 | 3 | 2018-01-27 | - | |
176 | 第一話「六道遊太、デュエルと出会う」 | 1532 | 1 | 2018-01-28 | - | |
101 | 第二話「六道遊太、デュエルスタンバイ!」 | 1410 | 3 | 2018-01-30 | - | |
147 | 第三話「ロードナイトVSC・HERO」 | 1230 | 1 | 2018-02-05 | - | |
83 | 第四話「大会にて」 | 1021 | 1 | 2018-02-11 | - | |
136 | 第五話「カリンとカードの精霊の話」 | 1138 | 1 | 2018-02-14 | - | |
124 | 第六話「戦いの幕開け」 | 1044 | 1 | 2018-02-18 | - | |
220 | 第七話「大鴉の特訓」 | 1135 | 1 | 2018-02-22 | - | |
89 | 第八話「知多泉、デュエルスタンバイ!」 | 1000 | 0 | 2018-02-25 | - | |
183 | 第九話「儀式降臨のサフィラ」 | 1057 | 0 | 2018-03-02 | - | |
96 | 第十話「驚きの予選会」 | 1162 | 1 | 2018-03-05 | - | |
84 | 第十一話「ペンデュラムと、英雄騎士達」 | 1196 | 2 | 2018-03-10 | - | |
94 | 第十二話「プラクサス大会スタート!」 | 1062 | 0 | 2018-03-13 | - | |
156 | 第十三話「恐怖のロックバーン」 | 1158 | 2 | 2018-03-17 | - | |
174 | 第十四話「カリンとサフィラ」 | 1028 | 0 | 2018-03-24 | - | |
154 | 第十五話「アキラ君の思い」 | 1182 | 2 | 2018-03-29 | - | |
76 | 第十六話「楽しむ心、やるべき心」 | 969 | 2 | 2018-04-03 | - | |
86 | 第十七話「本戦開始!」 | 963 | 0 | 2018-04-06 | - | |
143 | 第十八話「知多と遊太」 | 980 | 0 | 2018-04-13 | - | |
142 | 第十九話「僕のヒーロー」 | 1074 | 0 | 2018-04-17 | - | |
148 | 第二十話「僕のヒーローは」 | 1043 | 0 | 2018-04-21 | - | |
151 | 第二十一話「対決! 遊太VS菊姫!」 | 1133 | 2 | 2018-04-25 | - | |
134 | 第二十二話「菊姫の切り札」 | 977 | 2 | 2018-04-29 | - | |
107 | 第二十三話「覚醒を封じられた先に……!」 | 999 | 2 | 2018-05-09 | - | |
145 | 第二十四話「プラクサス大会、決勝戦!」 | 1026 | 0 | 2018-05-12 | - | |
88 | 第二十五話「真の究極竜と、カオスMAX」 | 1046 | 2 | 2018-05-16 | - | |
144 | 第二十六話「決着、そして……!」 | 1056 | 2 | 2018-05-18 | - | |
82 | 第二十七話「ロードナイトの話」 | 1027 | 0 | 2018-05-26 | - | |
99 | 第二十八話「カリンと遊太」 | 1008 | 2 | 2018-05-28 | - | |
97 | 第二十九話「日傘の女の子」 | 951 | 0 | 2018-06-07 | - | |
161 | 第三十話「ヒーローショーを見に行こう!」 | 991 | 0 | 2018-06-11 | - | |
130 | 第三十一話「忍び寄る侵略の影」 | 985 | 0 | 2018-06-23 | - | |
109 | 第三十二話「侵略の一手」 | 833 | 0 | 2018-06-24 | - | |
168 | 第三十三話「帝国への招待状」 | 1086 | 0 | 2018-07-03 | - | |
130 | 第三十四話「いざ、帝国へ!」 | 973 | 0 | 2018-07-12 | - | |
236 | 遊戯王EXSキャラ紹介 その1 | 1422 | 2 | 2018-07-14 | - | |
133 | 第三十五話「GAME START」 | 942 | 0 | 2018-07-22 | - | |
84 | 決闘者の帝国における、特殊ルール | 918 | 2 | 2018-07-22 | - | |
169 | 第三十六話「まずは一つ」 | 1058 | 0 | 2018-07-29 | - | |
97 | 第三十七話「菊姫とアキラ」 | 1002 | 0 | 2018-08-05 | - | |
99 | 第三十八話「実力勝負!」 | 940 | 0 | 2018-08-12 | - | |
138 | 第三十九話「エンジョイデュエル!」 | 1044 | 0 | 2018-08-23 | - | |
90 | 第四十話「プレイヤーキラー、動く!」 | 855 | 0 | 2018-09-07 | - | |
80 | 第四十一話「闇を打ち砕け、遊太!」 | 927 | 0 | 2018-09-15 | - | |
116 | 第四十二話「ユニオンロボ&宇宙のヒーロー | 936 | 0 | 2018-09-29 | - | |
87 | 第四十三話「侵攻するワーム」 | 999 | 0 | 2018-10-06 | - | |
132 | 第四十四話「ヒーロー覚醒!?」 | 955 | 2 | 2018-10-14 | - | |
213 | 第四十五話「血の刻印」 | 1145 | 2 | 2018-10-27 | - | |
71 | 第四十六話「二つの竜」 | 836 | 2 | 2018-11-08 | - | |
170 | 第四十七話「共鳴、そして目醒め」 | 1018 | 2 | 2018-11-19 | - | |
137 | 第四十八話「思わぬ敵」 | 969 | 2 | 2018-12-02 | - | |
101 | 第四十九話「救いと絶望」 | 945 | 0 | 2018-12-09 | - | |
149 | 第五十話「ロベルトを救う者」 | 987 | 0 | 2018-12-17 | - | |
134 | 第五十一話「決戦! 闇の王と遊太」 | 994 | 0 | 2019-01-17 | - | |
101 | 作者よりお知らせ | 825 | 0 | 2019-01-27 | - | |
83 | 第五十二話「突き抜ける意志」 | 780 | 0 | 2019-02-05 | - | |
99 | 第五十三話「神帝現る」 | 947 | 0 | 2019-02-12 | - | |
95 | 第五十四話「帝国の終焉」 | 852 | 0 | 2019-02-22 | - | |
115 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』1 | 1024 | 0 | 2019-03-07 | - | |
143 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』2 | 891 | 0 | 2019-03-14 | - | |
89 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』3 | 909 | 0 | 2019-03-22 | - | |
82 | 第五十五話「休息の時」 | 803 | 0 | 2019-04-07 | - | |
78 | 第五十六話「彼女との再会」 | 743 | 0 | 2019-04-20 | - | |
102 | 第五十七話「マダムの危ない罠」 | 763 | 0 | 2019-05-01 | - | |
69 | 第五十八話「ストアブレーカー」 | 790 | 0 | 2019-05-19 | - | |
73 | 第五十九話「闇のカード」 | 836 | 0 | 2019-06-04 | - | |
111 | 第六十話「変わり始める生活」 | 791 | 0 | 2019-07-18 | - | |
69 | 第六十一話「ユイのデュエル」 | 723 | 0 | 2019-08-04 | - | |
76 | 作者よりお知らせ2 | 732 | 0 | 2019-08-11 | - | |
93 | 第六十二話「プラクサスの怪人」 | 726 | 0 | 2019-09-11 | - | |
69 | お詫びとお知らせ | 492 | 0 | 2020-02-19 | - | |
147 | 第六十三話「暴走! 怪人クロウリー」 | 778 | 0 | 2020-02-19 | - | |
83 | 特別編『ブルーアイズVSブルーアイズ』 | 844 | 0 | 2020-02-22 | - | |
90 | 第六十四話「闇に落ちる小鳥」 | 783 | 0 | 2020-03-22 | - | |
70 | 第六十五話「鳥人を食う邪竜」 | 672 | 0 | 2020-04-18 | - | |
91 | 第六十六話「ダークヒーロー!ヴェンデット | 695 | 0 | 2020-05-09 | - | |
87 | 第六十七話「堕ちたヒーロー」 | 718 | 0 | 2020-05-23 | - | |
78 | 第六十八話「視える未来(ビジョン)」 | 852 | 0 | 2020-05-30 | - | |
97 | 第六十九話「突入、アポカリプトのアジト」 | 758 | 0 | 2020-06-12 | - | |
64 | 第七十話「登場! 世界チャンピオン!」 | 728 | 0 | 2020-06-14 | - | |
62 | 第七十一話「デートじゃん!」 | 675 | 0 | 2020-06-27 | - | |
76 | 第七十二話「不死者は少年を好く」 | 775 | 0 | 2020-06-28 | - | |
64 | 第七十三話「最強デュエリストのいとこ」 | 670 | 0 | 2020-07-07 | - | |
76 | 第七十四話「D1グランプリ、開催決定!」 | 636 | 0 | 2020-07-13 | - | |
78 | 遊戯王EXS キャラ紹介その2 | 750 | 0 | 2020-07-13 | - | |
73 | 特別編「VSサイコ・ショッカー!?」 | 605 | 0 | 2020-07-26 | - | |
88 | 第七十五話「D1グランプリへの道しるべ」 | 682 | 0 | 2020-08-06 | - | |
63 | 第七十六話「不死と再生、イモータル」 | 666 | 0 | 2020-08-15 | - | |
63 | 第七十七話「雨が降れば蛙が鳴く」 | 600 | 0 | 2020-08-30 | - | |
74 | 第七十八話「噴火寸前のヴォルケーノ」 | 683 | 0 | 2020-09-13 | - | |
72 | 第七十九話「燃えろ遊太!」 | 641 | 0 | 2020-09-27 | - | |
119 | 作者よりお知らせ3 | 624 | 0 | 2020-10-02 | - | |
68 | 第八十話「燃えるデュエル!」 | 623 | 0 | 2020-10-18 | - | |
73 | 特別編「乙女の対決、ブラマジガール!」 | 705 | 0 | 2020-11-05 | - | |
67 | 第八十一話「高き壁」 | 663 | 0 | 2020-11-22 | - | |
76 | 第八十二話「強き者」 | 745 | 0 | 2020-12-05 | - | |
58 | 第八十三話「エキシビションマッチ」 | 679 | 0 | 2021-01-01 | - | |
77 | 第八十四話「二次予選開始!」 | 735 | 0 | 2021-01-11 | - | |
58 | 第八十五話「タッグメイクデュエル」 | 521 | 0 | 2021-02-20 | - | |
65 | 第八十六話「タッグメイクデュエル②」 | 479 | 0 | 2021-04-04 | - | |
69 | 第八十七話「タッグメイクデュエル③」 | 433 | 0 | 2021-04-25 | - | |
70 | 第八十八話「タッグメイクデュエル④」 | 587 | 0 | 2021-05-04 | - | |
53 | 第八十九話「チーム結成!」 | 501 | 0 | 2021-05-08 | - | |
61 | 第九十話「J4の実力 輝く竜の星」 | 451 | 0 | 2021-06-02 | - | |
60 | 第九十一話「超弩級のパワー」 | 582 | 0 | 2021-06-12 | - | |
77 | 第九十二話「空飛ぶケモノたち」 | 455 | 0 | 2021-07-08 | - | |
68 | 第九十三話「雷と未来」 | 425 | 0 | 2021-07-18 | - | |
65 | 第九十四話「大トリ、明石慎之介」 | 644 | 0 | 2021-09-04 | - | |
58 | 作者からお知らせ4 | 460 | 0 | 2021-09-17 | - | |
74 | 特別編「冥界の王(ファラオ)と決闘!?」 | 551 | 2 | 2021-10-17 | - | |
59 | 第九十五話「最終予選1 友達VS友達」 | 486 | 0 | 2021-12-18 | - | |
64 | 第九十六話「最終予選2 竜姫神と青眼」 | 465 | 0 | 2022-01-04 | - | |
69 | 第九十七話『最終予選3 約束のために』 | 563 | 0 | 2022-01-10 | - | |
61 | 第九十八話「最終予選4 VSJ4最強」 | 669 | 0 | 2022-02-01 | - | |
53 | 第九十九話「異変」 | 514 | 0 | 2022-02-27 | - | |
72 | 第百話「D1グランプリ、本戦開始!」 | 412 | 0 | 2022-04-09 | - | |
74 | 第百一話「プロの実力」 | 424 | 0 | 2022-05-07 | - | |
62 | 第百二話「デストーイ・デコレーション」 | 514 | 0 | 2022-06-04 | - | |
45 | 第百三話「アマゾネスの首領」 | 373 | 0 | 2022-07-10 | - | |
41 | 第百四話「プロ辞めます!」 | 461 | 0 | 2022-08-28 | - | |
39 | 第百五話「強襲! 梁山泊デュエル!」 | 337 | 0 | 2022-10-16 | - | |
48 | 第百六話「鉄屑と星屑」 | 553 | 0 | 2022-11-27 | - |
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Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
まさかの救出対象のロベルトが敵となって現れるとは。ロベルトに託されたカードがキーになりそう。 (2018-12-03 23:00)
まあさすがに……本気でいかれるとアキラ君でも勝てないのです。ロベルトさんには。助けるべき人間と戦わざるを得ない状況、彼に託されたカードは、きっとキーとなる筈です。 (2018-12-04 14:28)