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第九十一話「超弩級のパワー」 作:イクス
第九十一話「超弩級のパワー」
チームメイクデュエル、チーム遊太VSチームJ4の戦いは、初戦を知多が落としてしまい、チーム遊太が1敗してしまう。
5戦行って3勝したチームが勝ち。次のタッグデュエル2においては、負けは許されない!
チームメイクデュエル、菊姫・ユイペアVS石山・車ペアのデュエルが始まろうとしていた。
「石山……さっきのデュエルは世話になったが、今回は勝たせてもらうぜ」
「ハ、確かにあの時は全部俺で勝っちまったからなあ。今回も、俺がド派手に勝たせてもらうぜ」
「ほざけ、次に勝のは……アタシらさ。行くぞ、ユイ!」
「は、ハイデス!」
「「ルールはマスタールール3、ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」
先攻は菊姫・ユイペア。
「ユイ、最初は頼んだぞ!」
「わ、わかりマシた!」
1・ユイのターン
「ワタシのターン」
「ワタシは手札から、レベル1チューナー『水晶機巧-クオン』を召喚しマス!」(ユイ手札5→4)
「そして、カードを2枚伏せて、ターンエンドデス」(ユイ手札4→2)
ユイ
ライフポイント8000
手札枚数2枚
モンスター1体
『水晶機巧-クオン』(攻撃表示・攻撃力500・水属性・レベル1)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚
「ずいぶん静かなターンだったな。だが、そんなんじゃ俺の攻撃は防げねえぜ!?」
「慌てんなよ。ユイのターンはまだ終わってねーんだ」
「ハ、俺のターンで動くってか? 桐生じゃあるまいし!」
2・石山のターン
「俺のターン、ド派手にドロー!」(石山手札5→6)
「速攻魔法『ツインツイスター』を発動! このカードは手札1枚を捨てて、フィールドの魔法・罠を2枚破壊できる! お前の伏せカードを破壊させてもらうぜ!」(石山手札6→4)(石山墓地0→2)
「アア! 伏せカードをいきなり……!」(ユイ墓地0→2)
「だから、防げねえって言っただろ!」
「俺は手札から、レベル10の『深夜急行騎士エクスプレスナイト』を召喚する!」(石山手札4→3)
現れたのは、列車に連なる騎士のロボット! 攻撃力は……0?
「レベル10のモンスターを、リリース無しで召喚だと!?」
「コイツはリリース無しで召喚できる代わり、攻撃力は0になる。元々の攻撃力は3000だがな」
「そして、自分フィールドのモンスターが全て機械族・地属性のみの場合、手札の『弾丸特急バレット・ライナー』は特殊召喚できる!」(石山手札3→2)
フィールドにレベル10のモンスターが2体そろう。これにより、菊姫とユイは。
「レベル10のモンスターが2体……」
「ということハ!」
「おっと、その前に……手札から魔法カード『アイアンドロー』を発動! 自分フィールドのモンスターが機械族2体の場合、この後の特殊召喚が1回しか行えない代わりに2枚ドローできる!」(石山手札1→3)(石山墓地2→3)
「レベル10のモンスター2体で、エクシーズ召喚! 鋼のボディ蓄えて、鉄路の彼方よりド派手に到着! ランク10『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』!」
現れたのは、攻撃力3000のデカイ列車のモンスター! そのボディにつけられた主砲は、天を仰ぎ見るほど大きい。
「な、なんて大きなモンスターデスか……」
「アイツらしい、ド派手なモンスターだ……気をつけろ、ユイ! アイツは厄介な効果を持っている!」
「エ!?」
「エクシーズ素材を1つ取り除き、グスタフ・マックスの効果発動ォ! 相手プレイヤーに、2000ポイントのダメージを与える! 主砲発射ァー!」(石山墓地3→4)
主砲から放たれた、巨大な砲弾。それが、ユイと菊姫のフィールドで大爆発を起こす。
「うおあああ!」
「キャーッ!」(ユイライフ8000→6000)
「着弾確認! 続いてバトルフェイズ! グスタフ・マックスで、リオンを攻撃!」
「ううっ……バトルフェイズ、リオンの効果発動デス! 手札からモンスターを1体特殊召喚して、そのモンスターとリオンを素材として機械族モンスターをシンクロ召喚しマス! ワタシは手札から、『チューニング・サポーター』を特殊召喚して、シンクロ召喚を行いマス! レベル1の『チューニング・サポーター』に、レベル1のリオンをチューニング! シンクロ召喚! 現れてくだサイ! レベル2シンクロチューナー『フォーミュラ・シンクロン』!」(ユイ手札2→1)(ユイ墓地2→4)
それは、あの時車のような体を持つロボットであった。守備力1500。
「『フォーミュラ・シンクロン』は、シンクロ召喚に成功した時、デッキから1枚ドローできマス。更にシンクロ素材となった『チューニング・サポーター』の効果で、デッキから更に1枚ドローできマス!」(ユイ手札1→3)
「だが、攻撃対象が変わっただけだ! グスタフ・マックスで、『フォーミュラ・シンクロン』を……」
「相手モンスターの攻撃宣言時、手札から『工作列車シグナル・レッド』を特殊召喚して、攻撃対象をこのモンスターに移し替えマス! その時、モンスターは破壊されまセン!」(ユイ手札3→2)
「チッ、やってくれるぜ……俺はメインフェイズ2に入り、1枚カードを伏せて、ターンエンドだ」(石山手札3→2)
「だがこの瞬間、墓地に送られた『無頼特急バトレイン』の効果が発動! 墓地へ送られたエンドフェイズに、デッキから機械族・地属性・レベル10のモンスター1体手札に加える。俺は、デッキより『除雪機関車ハッスル・ラッセル』を手札に加える」(石山手札2→3)
石山
ライフポイント8000
手札枚数3枚
モンスター1体
『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』(攻撃表示・攻撃力3000・地属性・ランク10・X素材1つ)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数4枚
除外されているカード0枚
「ふう……危なかったデス……気を抜いたら、一瞬でやられそうデシた……」
「大丈夫か? 『アイアンドロー』で特殊召喚が封じられていたとはいえ、アレを出されていたら終わりそうだった……」
「アレ……デスか?」
「とにかく、アレを出される前に決めさせてもらうぜ!」
3・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー!」(菊姫手札5→6)
(さて、アイツのおかげでモンスターが2体……アドバンス召喚できるが……まずは、あのモンスターを!)
「手札から魔法カード『地砕き』を発動! 相手フィールドの、守備力が一番高いモンスターを破壊する!」(菊姫手札6→5)(菊姫墓地4→5)
「それにチェーンして、永続罠『掃射特攻』を発動! 自分の機械族エクシーズモンスターのエクシーズ素材を任意の数だけ取り除き、フィールドのカードを取り除いた数だけ破壊する! 俺はグスタフ・マックスの素材を1つ取り除き、『フォーミュラ・シンクロン』を破壊!」(石山墓地4→6)
「チッ、やられたか……」(菊姫墓地5→6)
「なら、手札からカードを2枚セットし、手札から『古代の機械飛竜』を召喚! これにより、デッキから『アンティーク・ギア』カードである『古代の機械融合』を手札に加える」(菊姫手札5→3→2→3)
「更に手札から、魔法カード『カード・アドバンス』を発動。このターン、通常召喚に加えてアドバンス召喚を1回行える。更に、デッキの上からカードを5枚めくり、そのカードを好きな順番でデッキトップに置く」(菊姫手札3→2)(菊姫墓地6→7)
「そして、モンスター2体をリリースし、手札から『古代の機械巨人』をアドバンス召喚する!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地7→9)
菊姫のフィールドに現れた、菊姫のエースモンスター! 攻撃力は3000と、グスタフ・マックスと同じだが、菊姫にはアレがある。
「手札から魔法カード『古代の機械融合』を発動! コイツは『アンティーク・ギア』モンスター専用の融合魔法だ。普通に使えばただ融合するだけだが、自分フィールドの『古代の機械巨人』を融合素材とする場合、デッキのモンスターも融合素材とすることができる! アタシはデッキより『古代の機械巨人』と『古代の機械巨人-アルティメット・パウンド』を墓地へ送って、融合召喚! 現れろ、レベル9『古代の機械超巨人』!」(菊姫手札1→0)(菊姫墓地9→13)
現れた、六本の腕を持つ巨人。攻撃力は、破格の3300!
「悪いが、速攻で行かせてもらうぜ! メガトンゴーレムで、ダイレクトアタック! 更に、メガトンゴーレムは攻撃する時、相手の魔法・罠を封じる!」
「そう来るか……だが、封じるのが魔法・罠だけなら問題ねえ! 相手の直接攻撃宣言時、自分の魔法・罠ゾーンにカードがある場合、手札から『除雪機関車ハッスル・ラッセル』を特殊召喚し、自分の魔法・罠ゾーンに存在するカードを全て破壊して、相手に破壊したカードの数×200ポイントのダメージを与える!」(石山手札3→2)(石山墓地6→7)
「ぐっ……だが、守備力3000程度なら問題ない! 攻撃続行だ! メガトンゴーレムで、ハッセル・ラッセルを攻撃! メガトン・パウンド!」(菊姫ライフ6000→5800)
「ぐぅっ……!」(石山墓地7→8)
「よし、メガトンゴーレムは、通常攻撃に加えて素材とした『古代の機械巨人』の数まで攻撃できる! 素材としたのは3体。よって、後二回攻撃できる!」
「なら俺も、手札から『工作列車シグナル・レッド』を特殊召喚して、攻撃を移し替えるぜ!」(石山手札3→2)
「なら、もう一回攻撃だ!」
「へっ、防ぎきったぜ!」(石山墓地8→9)
「くっ、ターンエンドだ……」
「このターンのエンドフェイズ、墓地へ送られたバレット・ライナーの効果で、俺は墓地からエクスプレスナイトを手札に加えるぜ」(石山手札2→3)(石山墓地9→8)
菊姫
ライフポイント5800
手札枚数0枚
モンスター1体
『古代の機械超巨人』(攻撃表示・攻撃力3300・レベル9・地属性)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数13枚
除外されているカード0枚
4・車のターン
「僕のターン、ドロー」(車手札5→6)
「手札から『ゴールド・ガジェット』を召喚。そしてその効果で、手札から『グリーン・ガジェット』を特殊召喚。特殊召喚された『グリーン・ガジェット』は、デッキから『レッド・ガジェット』を手札に加えられる」(車手札6→4→5)
(さて、除去してもいいんだけど、アレ破壊したら碌なことにならないから……ここはコレ)
「僕はレベル4のモンスター2体を素材として、エクシーズ召喚! 現れろランク4『重装甲列車アイアン・ヴォルフ』!」
今度現れたのは、先ほど石山が使った列車エクシーズよりは小ぶりだが、列車のモンスターが現れる。攻撃力は2200。
「アイアン・ヴォルフの効果、エクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールドの機械族モンスターに直接攻撃の効果を与える! アイアン・ヴォルフに直接攻撃を可能に」(車墓地8→9)
「超巨人を無視して、直接殴って来たか!」
「バトルフェイズ、アイアン・ヴォルフでダイレクトアタック!」
「直撃を受ける訳には……罠カード『ガード・ブロック』を発動! 戦闘ダメージを0にして、デッキから1枚ドローする!」(菊姫手札0→1)(菊姫墓地13→14)
「防がれたか……なら、手札からカードを2枚セットして、ターンエンド」(車手札5→3)
車
ライフポイント8000
手札枚数3枚
モンスター1体
『重装甲列車アイアン・ヴォルフ』(攻撃表示・攻撃力2200・地属性・ランク4・X素材1つ)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数9枚
除外されているカード0枚
(攻撃力の低いモンスターを棒立ち。しかも残していると厄介な直接攻撃持ち……そして2枚の伏せカード……絶対に防ぐって感じがしやがる)
「ユイ、まずはあの伏せカードだ!」
「は、ハイ!」
5・ユイのターン
「ワタシのターン、ドロー!」(ユイ手札2→3)
「魔法カード『アイアンコール』を発動させマス! 自分フィールドに機械族モンスターがいる時、墓地からレベル4以下の機械族モンスターを1体特殊召喚しマス! 墓地から特殊召喚するのは、『チューニング・サポーター』デス!」(ユイ手札3→2)
「更に、相手フィールドにモンスターが存在シテ、自分フィールドに攻撃力1500以下のモンスターが特殊召喚された時、速攻魔法『地獄の暴走召喚』は発動できマス! このカードは、特殊召喚された攻撃力1500以下のモンスターを手札・デッキ・墓地から可能な限り特殊召喚できマス! ワタシはデッキより、『チューニング・サポーター』を2体特殊召喚しマス!」(ユイ手札2→1)(ユイ墓地14→15)
「本来なら、アナタのモンスターも任意の数だけ特殊召喚できマスが……そのモンスターはエクシーズモンスター……特殊召喚はできマセン!」
「うーん……しょうが無いかな」
「そしてレベル2チューナー『水晶機巧-シトリィ』を召喚しマス!」(ユイ手札1→0)
「ワタシは……レベル2としても扱える『チューニング・サポーター』2体、レベル1の『チューニング・サポーター』1体に、レベル2のシトリィをチューニング!」
(ここは『鬼動武者』を召喚シテ……ッ!?)
突如ユイの脳内に一瞬、直感じみた何かが走った。その直感は、ユイを……。
(な、なんデスか……? この電流じみた何かハ……呼んでいる……というのデスか? カードが……なら、ワタシはこの直感を信じマス!)
「シンクロ召喚! 現れてください、世界の平和を守る、愛と正義の使者、レベル7『パワー・ツール・ドラゴン』!」(ユイ墓地15→19)
そうして現れたのは、機械でできたおもちゃのようなドラゴンであった。攻撃力は2300。コレにはチーム遊太のメンツから言葉が飛ぶ。
「ゆ、ユイのヤツ、また新たなドラゴンモンスターをシンクロ召喚しやがったぞ!?」
「ドラゴンっていうか、機械族っぽい見た目だけどね……」
「シンクロ素材となった『チューニング・サポーター』の効果、デッキから1枚ドローしマス。それが3体ということは、3枚ドローできマス!」(ユイ手札0→3)
「来まシタ! 魔法カード『局所的ハリケーン』を発動しマス! お互いのフィールドにセットされた魔法・罠を全て持ち主の手札に戻しマス!」(ユイ手札3→2)(ユイ墓地19→20)
「罠カード『和睦の使者』を発動します。これにより、僕のモンスターは戦闘では破壊されず戦闘ダメージも0になる」(車墓地9→10)
「やっぱり、そうきマスか……デスが、ワタシはここで『パワー・ツール・ドラゴン』の効果を発動させマス! デッキから3枚装備魔法を選び、相手に公開しマス。その中のカードを相手はランダムに選んで選んだカードを1枚手札に加えマス。さあ、この中から選んでくだサイ!」
選ばれたのは『巨大化』『パワー・シュート』『団結の力』の3枚。そうして、裏向きに伏せられたカードを車は選択する。
「これだね」
「選ばれたカードは……『パワー・シュート』! これを手札に加え、『パワー・ツール・ドラゴン』に装備しマス! これで攻撃力は800ポイントアップしマス!」(パワー・ツール・ドラゴン攻撃力2300→3100)
「バトルフェイズ、『パワー・ツール・ドラゴン』で、アイアン・ヴォルフを攻撃しマス!」
「だけど、ダメージは受けないよ」
「受けなくても良いのデス。『パワー・シュート』を装備したモンスターが戦闘を行う時、相手モンスターが破壊されなかった時、相手モンスターを除外しマス!」
「えっ、マジ? うそー……」(車除外0→1)(車墓地10→11)
「メインフェイズ2に入って、カードを2枚伏せて、ターンエンドデス!」(ユイ手札2→0)
ユイ
ライフポイント5800
手札枚数0枚
モンスター2体
『古代の機械超巨人』(攻撃表示・攻撃力3300・地属性・レベル9)
『パワー・ツール・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力3100・地属性・レベル7)
魔法・罠ゾーンのカード4枚
発動しているカード1枚
『パワー・シュート』(装備魔法)
墓地の枚数20枚
除外されているカード0枚
「とりあえず、ダイレクトアタックの危機は去りマシた……」
「ああ。だがいまだダメージは0か……」
「どーにか防げました。石山さん、ささ、どうぞ」
「ハ、上出来だな。これなら俺も攻められそうだぜ」
「来るぞ、ユイ……守れそうか?」
「伏せカードが3枚あるので、なんとか……」
「伏せカードだぁ? 最初は破壊したが、そんなもん俺には通用しないってことを、思い知らせてやるぜ!」
6・石山のターン
「俺のターン、ドロー!」(石山手札2→3)
「魔法カード『貪欲な壺』を発動! 墓地のモンスター5体をデッキに戻し、2枚ドローする。俺は、バトレイン、バレット・ライナー、グスタフ・マックス、ハッセル・ラッセル、シグナル・レッドの5体をデッキに戻して、2枚ドロー!」(石山手札2→4)(石山墓地12→8)
「手札より、速攻魔法『緊急ダイヤ』を発動させる! このカードは、相手フィールドのモンスターが自分フィールドのモンスターより多い場合に発動可能な速攻魔法。デッキより、機械族・地属性のモンスターでレベル4以下のモンスターとレベル5以上のモンスターを効果を無効化してデッキから特殊召喚する! 俺はレベル4の『豪腕特急トロッコロッコ』とレベル10の『重機貨列車デリックレーン』を特殊召喚する!」(石山手札4→3)(石山墓地8→9)
「一気に2体のモンスターを……」
「そして手札より、エクスプレスナイトをリリース無しで召喚して、手札よりバレット・ライナーを再び特殊召喚する!」(石山手札3→1)
「魔法カード『階級統一』を発動! 自分フィールドのモンスターのレベルは、一番高いレベルのモンスターと同じになる! これで、俺のモンスターのレベルは全て10となる!」(石山手札1→0)(石山墓地9→10)
「……来る!?」
「行くぜ、レベル10のバレット・ライナーとエクスプレスナイトで、エクシーズ召喚! 再び鉄路の彼方より、ド派手に到着! 現れろ、ランク10! 『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』!」
「またあのモンスターかよ……!」
「その通り、俺はグスタフ・マックスの素材を1つ取り除き、相手に2000ポイントのダメージを与える、主砲発車ァー!」(石山墓地10→11)
「キャーッ!」(ユイライフ5800→3800)
「くっ、これだけで2000ポイントのダメージかよ!」
「そして俺は、レベル10となっているトロッコロッコと、デリックレーンでエクシーズ召喚! 現れろ、そのド派手なボディで、相手から攻撃はシャットアウト! ランク10『No.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ』!」
そうして現れたのは、グスタフ・マックスと同じく巨大なボディと砲塔を持つ列車モンスター。攻撃力は破格の3200だ!
「またそんなゴツイモンスターを……!」
「エクシーズ素材となったトロッコロッコの効果、素材としてエクシーズ素材としたモンスターの攻撃力を800アップさせる!」(スペリオル・ドーラ攻撃力3200→4000)
「攻撃力4000だとぉ!?」
「行くぜ、菊姫。さっきお前と組んだ時に、お前のターンが来る前に相手を葬ったこのモンスターを! 俺はグスタフ・マックスの上に重ねて、エクシーズ召喚する!」
「エエッ、エクシーズモンスターの上に、更にモンスターを重ねるデスか!?」
「ああ。コイツの前じゃ、ほとんどのモンスターが塵芥と化すんだ……!」
「現れろ、ランク11! 今、鉄路の彼方より、超弩級の列車が超超超ド派手に到着! 『超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ』!」
現れたのは、先ほど現れたグスタフ・マックスやスペリオル・ドーラよりも更に巨大なボディや砲身を持つ超弩級の列車。攻撃力はなんと、4000! コレにはチーム遊太の面々も驚きを隠せない。
「デカアアアイ! デカすぎるよ!」
「なんという強力なモンスターじゃん!」
「まるで宇宙戦艦みたいですよ!」
「……あの攻撃力、厄介だな」
これを見て、今まで黙っていたJ4の面々もつぶやく。
「怖いわー、相変わらず怖いわー。他の奴らと違って単純な攻撃力ではJ4トップ……爆発力だけならプロにも劣らん実力やわ~」
「ちんたらやってると、すぐにグスタフ・マックスとかのダメージや攻撃でやられちゃうかも~……」
「単純であるが故に、対策がしづらさもあるでしょうしね」
変わって菊姫達。
「ジャガーノート・リーベは、自身が持つエクシーズ素材の数+1回まで相手モンスターに攻撃できる。更に、エクシーズ素材を1つ取り除き、効果発動! このモンスターの攻撃力を2000アップさせる!」(石山墓地11→12)
ジャガーノート・リーベに、更に砲身が装備され、攻撃力が上がる! (ジャガーノート・リーベ攻撃力4000→6000)
「や、やべえ……コイツはやべえ……!」
「更に俺は、スペリオル・ドーラの効果発動。エクシーズ素材を1つ取り除き、モンスターを1体選ぶ。これにより、そのモンスターは自身の効果以外を受けない! ジャガーノート・リーベを選択。よって効果を受けない! 更に、エクシーズ素材として取り除かれたデリックレーンの効果、相手フィールドのカード1枚を破壊する。俺は装備カードを破壊!」(石山墓地12→13)
「マジかよ……!」(菊姫墓地20→21)
「行くぜ、バトルフェイズ! ジャガーノート・リーベで、『パワー・ツール・ドラゴン』を攻撃! 超究極弩級・主砲発射ァー!」
ジャガーノート・リーベの巨大な砲身から放たれた超巨大な砲弾が、見事パワー・ツールにクリーンヒット! 防ぐカードは……。
(伏せられたこのカードの1枚は『攻撃の無力化』……コレデは攻撃が防げマセン!)
「ぐあぁぁー!」
「キャーッ!」(ユイライフ3800→100)
「そして、ジャガーノート・リーベで、超巨人へ攻撃! 二連主砲、発射ァー!」
ジャガーノート・リーベに装着された二つ目の主砲が、放たれようとしている。菊姫は……。
「クソッ、ここまでか……」
心が折れかけていたその時、ユイが!
「……ッ!」
突如、頭を抱えてうずくまってしまう。
「ど、どうした? ユイ!」
菊姫の声はユイに聞こえていない。ユイの頭の中には、聞き覚えのない声だけが聞こえていた。
(まだよ。まだ終わってはいないわ)
(だ、誰デスか……なんで、ワタシに……)
(心を……心を解き放つのです)
(心……?)
(そう、かつてあなたに与えた、水晶のごとき心……)
(……!)
「ゆ、ユイ……!?」
「デュエルは、まだ終わってはいないわ……最後まで、諦めず戦いましょう」
「で、でも、この調子じゃあ……」
「永続罠『クリスタル・ハート』を発動させるわ。このカードは戦闘・効果でダメージを受けた時、発動できる。このカードをモンスター扱いで特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードの攻撃力・守備力は、受けたダメージと同じになるわ。先ほど受けたダメージは3700。よって攻守は3700になるわ。そしてその分、ライフポイントを回復するわ!」(ユイライフ100→3800)
「や、やったぁ~……これで首の皮一枚つながったぜ~……!」
「……俺はジャガーノート・リーベで、超巨人を攻撃!」
「くっ……だがこれで、もうダメージは受けないぜ!」(ユイライフ3800→1100)(ユイ墓地21→22)
「俺は、スペリオル・ドーラで、モンスター扱いの『クリスタル・ハート』を攻撃だ!」
「カウンター罠『攻撃の無力化』を発動させるわ。攻撃を無効化して、バトルフェイズを終了させるわ!」(ユイ墓地22→23)
「あれっ……どうしてここでそのカードを……?」
「後のお楽しみよ」
「防がれたか……仕方ねえ。ターンエンドだ!」
石山
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター2体
『超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ』(攻撃表示・攻撃力6000・地属性・ランク11・X素材1つ)
『NO.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ』(攻撃表示・攻撃力4000・地属性・ランク10・X素材1つ)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数13枚
除外されているカード1枚
「ありがとな~、なんとかデュエルを続けられて」
「菊姫……次のターンが勝負よ。ここで決めましょう」
「お、おう? 決めてやるぜ!」
7・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー!」(菊姫手札0→1)
「このスタンバイフェイズ、モンスター扱いの『クリスタル・ハート』の効果発動。自分のスタンバイフェイズに、このカードの攻撃力以下のモンスターをデッキ・墓地から手札に加えられるわ。さあ、菊姫」
「よし。アタシはデッキから『古代の機械巨人』を手札に」(菊姫手札1→2)
「ユイが使った『クリスタル・ハート』のおかげで、このカードが発動できるぜ! 罠カード発動! 『活路への希望』! このカードは、自分のライフが相手より1000以上少ない時にライフを1000支払って発動。互いのライフポイント差2000ポイントにつき1枚ドローできる! 今、お前のライフは8000。アタシのライフは100。よって3枚ドローする!」(菊姫ライフ1100→100)(菊姫手札2→5)(菊姫墓地22→23)
「……来ったぁ! 魔法カード『古代の整備場』を発動! 墓地の『アンティーク・ギア』モンスター1体『古代の機械巨人』を手札に加える」
「さらに、手札からアタシも『アイアンコール』を発動! 自分フィールドに機械族がいる時、墓地のレベル4以下の機械族モンスターを1体特殊召喚できる。『古代の機械飛竜』を特殊召喚する」(菊姫手札5→4)
(もうやるしかねえよな! どっちみちここでやらなきゃ相手の攻撃で負けるだけだ!)
「魔法カード『パワー・ボンド』を発動! このカードは、機械族専用の融合魔法カードだ! フィールドと手札の『古代の機械巨人』と、『アンティーク・ギア』モンスター2体を素材に、融合召喚! 現れろ、究極の『古代の機械』モンスター! レベル10『古代の機械究極巨人』!」(菊姫手札4→1)(菊姫墓地23→27)
現れたのは、菊姫の切り札であるケンタウロス型の『古代の機械巨人』。攻撃力は4400だが、それだけではない。
「『パワー・ボンド』の効果で融合召喚したモンスターの攻撃力は、倍となる! よって、攻撃力は8800だ!」
「オイオイ、マジかよ……俺以上のパワーだと!?」
「行くぞ、バトルフェイズ! 究極巨人で、スペリオル・ドーラを攻撃! そして、速攻魔法『リミッター解除』を発動! フィールドの機械族モンスターの攻撃力を倍にする! これで攻撃力は更に倍の17600となる!」
「な、なにぃっ!?」
「アルティメット・ギガント・パウンド・!」
「ぬぁーっ!」(石山ライフ8000→0)
ライフ8000VS100から、奇跡の大逆転勝利を納めた菊姫・ユイペア。
「よぉーし、勝ったー!」
「やりマシタね、菊姫サン! 見事J4を倒すことができマシタね!」
「ああ、でも、これは二人でつかんだ勝利だな。ユイのあのカードが無かったら、ホントに負けてたかもしれねえな。というか負けてたな……なにはともあれ、これで1勝1敗だ。遊太たちに報告しようぜ!」
「ハイ!」
そうして、ユイたちが去った後、石山はチームのみんなの所に戻る途中でつぶやく。
「やれやれ……あんなド派手な火力出されたら、コイツを使う余裕もねえってか」
そうして墓地から取り出したのは、墓地の永続罠『掃射特攻』。このカードは機械族エクシーズモンスターが破壊された時、墓地から機械族エクシーズモンスターを除外しランク×200のダメージを与えるカードであった。
「二人がかりでやられちゃあ、しょうがねえな。とりあえずありがとよ車」
「はい、ありがとうございます」
そうして、遊太たちの所に戻ってきた菊姫たち。
「どうだ! なんとか勝てたぞ!」
「ハイ、ワタシたちの勝利デス!」
「よくやりましたね二人とも! これで五分五分に持ち込めましたね!」
「フン、ヒヤヒヤさせやがって」
「あ、それと……なんかユイのヤツ途中でキャラ変したみてーなんだけど……アレなんだ? 前もこんなことあったような気がするが……それにドラゴンまで……」
「それに、あの『クリスタル・ハート』のカード……最初に出会った時、持っていたカードだったよね? ユイ、なんかわからないのかい?」
「は、ハイ? なんデスか? 確かにあのカードはワタシの大切なカードデスが……」
「また、同じだ……いきなり言葉やキャラが変わって、なんか強くなる……ユイ……君は一体……」
勝利はしたが、なぜか疑問は増えた。だが、そんな疑問なんて気にしている余裕はない。
「んなこたぁどーでも良いじゃねえか! 勝てたんだから。とにかく次のデュエルも頼むぞ! 真薄!」
「あ、はいわかりました! 行ってきます!」
シングルデュエル2、広野真薄が、まっすぐ進む。そしてJ4も……。
「わりいな、負けちまったよ」
「しゃーないわ。アレは実質2対1やったからな。それで負けるのはしゃーないわ」
「もっと堅実にデュエルをするべきですね」
「ま、負けは取り戻せるわ。冴香ちゃん! シングルデュエル2頼むわ!」
「ん~……わかった、かも~」
次のデュエルはシングルデュエル2、広野真薄VS萌木冴香のデュエルだ!
第九十一話。終わり。
チームメイクデュエル、チーム遊太VSチームJ4の戦いは、初戦を知多が落としてしまい、チーム遊太が1敗してしまう。
5戦行って3勝したチームが勝ち。次のタッグデュエル2においては、負けは許されない!
チームメイクデュエル、菊姫・ユイペアVS石山・車ペアのデュエルが始まろうとしていた。
「石山……さっきのデュエルは世話になったが、今回は勝たせてもらうぜ」
「ハ、確かにあの時は全部俺で勝っちまったからなあ。今回も、俺がド派手に勝たせてもらうぜ」
「ほざけ、次に勝のは……アタシらさ。行くぞ、ユイ!」
「は、ハイデス!」
「「ルールはマスタールール3、ライフポイントは8000!」」
「「デュエル!」」
先攻は菊姫・ユイペア。
「ユイ、最初は頼んだぞ!」
「わ、わかりマシた!」
1・ユイのターン
「ワタシのターン」
「ワタシは手札から、レベル1チューナー『水晶機巧-クオン』を召喚しマス!」(ユイ手札5→4)
「そして、カードを2枚伏せて、ターンエンドデス」(ユイ手札4→2)
ユイ
ライフポイント8000
手札枚数2枚
モンスター1体
『水晶機巧-クオン』(攻撃表示・攻撃力500・水属性・レベル1)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚
「ずいぶん静かなターンだったな。だが、そんなんじゃ俺の攻撃は防げねえぜ!?」
「慌てんなよ。ユイのターンはまだ終わってねーんだ」
「ハ、俺のターンで動くってか? 桐生じゃあるまいし!」
2・石山のターン
「俺のターン、ド派手にドロー!」(石山手札5→6)
「速攻魔法『ツインツイスター』を発動! このカードは手札1枚を捨てて、フィールドの魔法・罠を2枚破壊できる! お前の伏せカードを破壊させてもらうぜ!」(石山手札6→4)(石山墓地0→2)
「アア! 伏せカードをいきなり……!」(ユイ墓地0→2)
「だから、防げねえって言っただろ!」
「俺は手札から、レベル10の『深夜急行騎士エクスプレスナイト』を召喚する!」(石山手札4→3)
現れたのは、列車に連なる騎士のロボット! 攻撃力は……0?
「レベル10のモンスターを、リリース無しで召喚だと!?」
「コイツはリリース無しで召喚できる代わり、攻撃力は0になる。元々の攻撃力は3000だがな」
「そして、自分フィールドのモンスターが全て機械族・地属性のみの場合、手札の『弾丸特急バレット・ライナー』は特殊召喚できる!」(石山手札3→2)
フィールドにレベル10のモンスターが2体そろう。これにより、菊姫とユイは。
「レベル10のモンスターが2体……」
「ということハ!」
「おっと、その前に……手札から魔法カード『アイアンドロー』を発動! 自分フィールドのモンスターが機械族2体の場合、この後の特殊召喚が1回しか行えない代わりに2枚ドローできる!」(石山手札1→3)(石山墓地2→3)
「レベル10のモンスター2体で、エクシーズ召喚! 鋼のボディ蓄えて、鉄路の彼方よりド派手に到着! ランク10『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』!」
現れたのは、攻撃力3000のデカイ列車のモンスター! そのボディにつけられた主砲は、天を仰ぎ見るほど大きい。
「な、なんて大きなモンスターデスか……」
「アイツらしい、ド派手なモンスターだ……気をつけろ、ユイ! アイツは厄介な効果を持っている!」
「エ!?」
「エクシーズ素材を1つ取り除き、グスタフ・マックスの効果発動ォ! 相手プレイヤーに、2000ポイントのダメージを与える! 主砲発射ァー!」(石山墓地3→4)
主砲から放たれた、巨大な砲弾。それが、ユイと菊姫のフィールドで大爆発を起こす。
「うおあああ!」
「キャーッ!」(ユイライフ8000→6000)
「着弾確認! 続いてバトルフェイズ! グスタフ・マックスで、リオンを攻撃!」
「ううっ……バトルフェイズ、リオンの効果発動デス! 手札からモンスターを1体特殊召喚して、そのモンスターとリオンを素材として機械族モンスターをシンクロ召喚しマス! ワタシは手札から、『チューニング・サポーター』を特殊召喚して、シンクロ召喚を行いマス! レベル1の『チューニング・サポーター』に、レベル1のリオンをチューニング! シンクロ召喚! 現れてくだサイ! レベル2シンクロチューナー『フォーミュラ・シンクロン』!」(ユイ手札2→1)(ユイ墓地2→4)
それは、あの時車のような体を持つロボットであった。守備力1500。
「『フォーミュラ・シンクロン』は、シンクロ召喚に成功した時、デッキから1枚ドローできマス。更にシンクロ素材となった『チューニング・サポーター』の効果で、デッキから更に1枚ドローできマス!」(ユイ手札1→3)
「だが、攻撃対象が変わっただけだ! グスタフ・マックスで、『フォーミュラ・シンクロン』を……」
「相手モンスターの攻撃宣言時、手札から『工作列車シグナル・レッド』を特殊召喚して、攻撃対象をこのモンスターに移し替えマス! その時、モンスターは破壊されまセン!」(ユイ手札3→2)
「チッ、やってくれるぜ……俺はメインフェイズ2に入り、1枚カードを伏せて、ターンエンドだ」(石山手札3→2)
「だがこの瞬間、墓地に送られた『無頼特急バトレイン』の効果が発動! 墓地へ送られたエンドフェイズに、デッキから機械族・地属性・レベル10のモンスター1体手札に加える。俺は、デッキより『除雪機関車ハッスル・ラッセル』を手札に加える」(石山手札2→3)
石山
ライフポイント8000
手札枚数3枚
モンスター1体
『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』(攻撃表示・攻撃力3000・地属性・ランク10・X素材1つ)
魔法・罠ゾーンのカード1枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数4枚
除外されているカード0枚
「ふう……危なかったデス……気を抜いたら、一瞬でやられそうデシた……」
「大丈夫か? 『アイアンドロー』で特殊召喚が封じられていたとはいえ、アレを出されていたら終わりそうだった……」
「アレ……デスか?」
「とにかく、アレを出される前に決めさせてもらうぜ!」
3・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー!」(菊姫手札5→6)
(さて、アイツのおかげでモンスターが2体……アドバンス召喚できるが……まずは、あのモンスターを!)
「手札から魔法カード『地砕き』を発動! 相手フィールドの、守備力が一番高いモンスターを破壊する!」(菊姫手札6→5)(菊姫墓地4→5)
「それにチェーンして、永続罠『掃射特攻』を発動! 自分の機械族エクシーズモンスターのエクシーズ素材を任意の数だけ取り除き、フィールドのカードを取り除いた数だけ破壊する! 俺はグスタフ・マックスの素材を1つ取り除き、『フォーミュラ・シンクロン』を破壊!」(石山墓地4→6)
「チッ、やられたか……」(菊姫墓地5→6)
「なら、手札からカードを2枚セットし、手札から『古代の機械飛竜』を召喚! これにより、デッキから『アンティーク・ギア』カードである『古代の機械融合』を手札に加える」(菊姫手札5→3→2→3)
「更に手札から、魔法カード『カード・アドバンス』を発動。このターン、通常召喚に加えてアドバンス召喚を1回行える。更に、デッキの上からカードを5枚めくり、そのカードを好きな順番でデッキトップに置く」(菊姫手札3→2)(菊姫墓地6→7)
「そして、モンスター2体をリリースし、手札から『古代の機械巨人』をアドバンス召喚する!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地7→9)
菊姫のフィールドに現れた、菊姫のエースモンスター! 攻撃力は3000と、グスタフ・マックスと同じだが、菊姫にはアレがある。
「手札から魔法カード『古代の機械融合』を発動! コイツは『アンティーク・ギア』モンスター専用の融合魔法だ。普通に使えばただ融合するだけだが、自分フィールドの『古代の機械巨人』を融合素材とする場合、デッキのモンスターも融合素材とすることができる! アタシはデッキより『古代の機械巨人』と『古代の機械巨人-アルティメット・パウンド』を墓地へ送って、融合召喚! 現れろ、レベル9『古代の機械超巨人』!」(菊姫手札1→0)(菊姫墓地9→13)
現れた、六本の腕を持つ巨人。攻撃力は、破格の3300!
「悪いが、速攻で行かせてもらうぜ! メガトンゴーレムで、ダイレクトアタック! 更に、メガトンゴーレムは攻撃する時、相手の魔法・罠を封じる!」
「そう来るか……だが、封じるのが魔法・罠だけなら問題ねえ! 相手の直接攻撃宣言時、自分の魔法・罠ゾーンにカードがある場合、手札から『除雪機関車ハッスル・ラッセル』を特殊召喚し、自分の魔法・罠ゾーンに存在するカードを全て破壊して、相手に破壊したカードの数×200ポイントのダメージを与える!」(石山手札3→2)(石山墓地6→7)
「ぐっ……だが、守備力3000程度なら問題ない! 攻撃続行だ! メガトンゴーレムで、ハッセル・ラッセルを攻撃! メガトン・パウンド!」(菊姫ライフ6000→5800)
「ぐぅっ……!」(石山墓地7→8)
「よし、メガトンゴーレムは、通常攻撃に加えて素材とした『古代の機械巨人』の数まで攻撃できる! 素材としたのは3体。よって、後二回攻撃できる!」
「なら俺も、手札から『工作列車シグナル・レッド』を特殊召喚して、攻撃を移し替えるぜ!」(石山手札3→2)
「なら、もう一回攻撃だ!」
「へっ、防ぎきったぜ!」(石山墓地8→9)
「くっ、ターンエンドだ……」
「このターンのエンドフェイズ、墓地へ送られたバレット・ライナーの効果で、俺は墓地からエクスプレスナイトを手札に加えるぜ」(石山手札2→3)(石山墓地9→8)
菊姫
ライフポイント5800
手札枚数0枚
モンスター1体
『古代の機械超巨人』(攻撃表示・攻撃力3300・レベル9・地属性)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数13枚
除外されているカード0枚
4・車のターン
「僕のターン、ドロー」(車手札5→6)
「手札から『ゴールド・ガジェット』を召喚。そしてその効果で、手札から『グリーン・ガジェット』を特殊召喚。特殊召喚された『グリーン・ガジェット』は、デッキから『レッド・ガジェット』を手札に加えられる」(車手札6→4→5)
(さて、除去してもいいんだけど、アレ破壊したら碌なことにならないから……ここはコレ)
「僕はレベル4のモンスター2体を素材として、エクシーズ召喚! 現れろランク4『重装甲列車アイアン・ヴォルフ』!」
今度現れたのは、先ほど石山が使った列車エクシーズよりは小ぶりだが、列車のモンスターが現れる。攻撃力は2200。
「アイアン・ヴォルフの効果、エクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールドの機械族モンスターに直接攻撃の効果を与える! アイアン・ヴォルフに直接攻撃を可能に」(車墓地8→9)
「超巨人を無視して、直接殴って来たか!」
「バトルフェイズ、アイアン・ヴォルフでダイレクトアタック!」
「直撃を受ける訳には……罠カード『ガード・ブロック』を発動! 戦闘ダメージを0にして、デッキから1枚ドローする!」(菊姫手札0→1)(菊姫墓地13→14)
「防がれたか……なら、手札からカードを2枚セットして、ターンエンド」(車手札5→3)
車
ライフポイント8000
手札枚数3枚
モンスター1体
『重装甲列車アイアン・ヴォルフ』(攻撃表示・攻撃力2200・地属性・ランク4・X素材1つ)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数9枚
除外されているカード0枚
(攻撃力の低いモンスターを棒立ち。しかも残していると厄介な直接攻撃持ち……そして2枚の伏せカード……絶対に防ぐって感じがしやがる)
「ユイ、まずはあの伏せカードだ!」
「は、ハイ!」
5・ユイのターン
「ワタシのターン、ドロー!」(ユイ手札2→3)
「魔法カード『アイアンコール』を発動させマス! 自分フィールドに機械族モンスターがいる時、墓地からレベル4以下の機械族モンスターを1体特殊召喚しマス! 墓地から特殊召喚するのは、『チューニング・サポーター』デス!」(ユイ手札3→2)
「更に、相手フィールドにモンスターが存在シテ、自分フィールドに攻撃力1500以下のモンスターが特殊召喚された時、速攻魔法『地獄の暴走召喚』は発動できマス! このカードは、特殊召喚された攻撃力1500以下のモンスターを手札・デッキ・墓地から可能な限り特殊召喚できマス! ワタシはデッキより、『チューニング・サポーター』を2体特殊召喚しマス!」(ユイ手札2→1)(ユイ墓地14→15)
「本来なら、アナタのモンスターも任意の数だけ特殊召喚できマスが……そのモンスターはエクシーズモンスター……特殊召喚はできマセン!」
「うーん……しょうが無いかな」
「そしてレベル2チューナー『水晶機巧-シトリィ』を召喚しマス!」(ユイ手札1→0)
「ワタシは……レベル2としても扱える『チューニング・サポーター』2体、レベル1の『チューニング・サポーター』1体に、レベル2のシトリィをチューニング!」
(ここは『鬼動武者』を召喚シテ……ッ!?)
突如ユイの脳内に一瞬、直感じみた何かが走った。その直感は、ユイを……。
(な、なんデスか……? この電流じみた何かハ……呼んでいる……というのデスか? カードが……なら、ワタシはこの直感を信じマス!)
「シンクロ召喚! 現れてください、世界の平和を守る、愛と正義の使者、レベル7『パワー・ツール・ドラゴン』!」(ユイ墓地15→19)
そうして現れたのは、機械でできたおもちゃのようなドラゴンであった。攻撃力は2300。コレにはチーム遊太のメンツから言葉が飛ぶ。
「ゆ、ユイのヤツ、また新たなドラゴンモンスターをシンクロ召喚しやがったぞ!?」
「ドラゴンっていうか、機械族っぽい見た目だけどね……」
「シンクロ素材となった『チューニング・サポーター』の効果、デッキから1枚ドローしマス。それが3体ということは、3枚ドローできマス!」(ユイ手札0→3)
「来まシタ! 魔法カード『局所的ハリケーン』を発動しマス! お互いのフィールドにセットされた魔法・罠を全て持ち主の手札に戻しマス!」(ユイ手札3→2)(ユイ墓地19→20)
「罠カード『和睦の使者』を発動します。これにより、僕のモンスターは戦闘では破壊されず戦闘ダメージも0になる」(車墓地9→10)
「やっぱり、そうきマスか……デスが、ワタシはここで『パワー・ツール・ドラゴン』の効果を発動させマス! デッキから3枚装備魔法を選び、相手に公開しマス。その中のカードを相手はランダムに選んで選んだカードを1枚手札に加えマス。さあ、この中から選んでくだサイ!」
選ばれたのは『巨大化』『パワー・シュート』『団結の力』の3枚。そうして、裏向きに伏せられたカードを車は選択する。
「これだね」
「選ばれたカードは……『パワー・シュート』! これを手札に加え、『パワー・ツール・ドラゴン』に装備しマス! これで攻撃力は800ポイントアップしマス!」(パワー・ツール・ドラゴン攻撃力2300→3100)
「バトルフェイズ、『パワー・ツール・ドラゴン』で、アイアン・ヴォルフを攻撃しマス!」
「だけど、ダメージは受けないよ」
「受けなくても良いのデス。『パワー・シュート』を装備したモンスターが戦闘を行う時、相手モンスターが破壊されなかった時、相手モンスターを除外しマス!」
「えっ、マジ? うそー……」(車除外0→1)(車墓地10→11)
「メインフェイズ2に入って、カードを2枚伏せて、ターンエンドデス!」(ユイ手札2→0)
ユイ
ライフポイント5800
手札枚数0枚
モンスター2体
『古代の機械超巨人』(攻撃表示・攻撃力3300・地属性・レベル9)
『パワー・ツール・ドラゴン』(攻撃表示・攻撃力3100・地属性・レベル7)
魔法・罠ゾーンのカード4枚
発動しているカード1枚
『パワー・シュート』(装備魔法)
墓地の枚数20枚
除外されているカード0枚
「とりあえず、ダイレクトアタックの危機は去りマシた……」
「ああ。だがいまだダメージは0か……」
「どーにか防げました。石山さん、ささ、どうぞ」
「ハ、上出来だな。これなら俺も攻められそうだぜ」
「来るぞ、ユイ……守れそうか?」
「伏せカードが3枚あるので、なんとか……」
「伏せカードだぁ? 最初は破壊したが、そんなもん俺には通用しないってことを、思い知らせてやるぜ!」
6・石山のターン
「俺のターン、ドロー!」(石山手札2→3)
「魔法カード『貪欲な壺』を発動! 墓地のモンスター5体をデッキに戻し、2枚ドローする。俺は、バトレイン、バレット・ライナー、グスタフ・マックス、ハッセル・ラッセル、シグナル・レッドの5体をデッキに戻して、2枚ドロー!」(石山手札2→4)(石山墓地12→8)
「手札より、速攻魔法『緊急ダイヤ』を発動させる! このカードは、相手フィールドのモンスターが自分フィールドのモンスターより多い場合に発動可能な速攻魔法。デッキより、機械族・地属性のモンスターでレベル4以下のモンスターとレベル5以上のモンスターを効果を無効化してデッキから特殊召喚する! 俺はレベル4の『豪腕特急トロッコロッコ』とレベル10の『重機貨列車デリックレーン』を特殊召喚する!」(石山手札4→3)(石山墓地8→9)
「一気に2体のモンスターを……」
「そして手札より、エクスプレスナイトをリリース無しで召喚して、手札よりバレット・ライナーを再び特殊召喚する!」(石山手札3→1)
「魔法カード『階級統一』を発動! 自分フィールドのモンスターのレベルは、一番高いレベルのモンスターと同じになる! これで、俺のモンスターのレベルは全て10となる!」(石山手札1→0)(石山墓地9→10)
「……来る!?」
「行くぜ、レベル10のバレット・ライナーとエクスプレスナイトで、エクシーズ召喚! 再び鉄路の彼方より、ド派手に到着! 現れろ、ランク10! 『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』!」
「またあのモンスターかよ……!」
「その通り、俺はグスタフ・マックスの素材を1つ取り除き、相手に2000ポイントのダメージを与える、主砲発車ァー!」(石山墓地10→11)
「キャーッ!」(ユイライフ5800→3800)
「くっ、これだけで2000ポイントのダメージかよ!」
「そして俺は、レベル10となっているトロッコロッコと、デリックレーンでエクシーズ召喚! 現れろ、そのド派手なボディで、相手から攻撃はシャットアウト! ランク10『No.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ』!」
そうして現れたのは、グスタフ・マックスと同じく巨大なボディと砲塔を持つ列車モンスター。攻撃力は破格の3200だ!
「またそんなゴツイモンスターを……!」
「エクシーズ素材となったトロッコロッコの効果、素材としてエクシーズ素材としたモンスターの攻撃力を800アップさせる!」(スペリオル・ドーラ攻撃力3200→4000)
「攻撃力4000だとぉ!?」
「行くぜ、菊姫。さっきお前と組んだ時に、お前のターンが来る前に相手を葬ったこのモンスターを! 俺はグスタフ・マックスの上に重ねて、エクシーズ召喚する!」
「エエッ、エクシーズモンスターの上に、更にモンスターを重ねるデスか!?」
「ああ。コイツの前じゃ、ほとんどのモンスターが塵芥と化すんだ……!」
「現れろ、ランク11! 今、鉄路の彼方より、超弩級の列車が超超超ド派手に到着! 『超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ』!」
現れたのは、先ほど現れたグスタフ・マックスやスペリオル・ドーラよりも更に巨大なボディや砲身を持つ超弩級の列車。攻撃力はなんと、4000! コレにはチーム遊太の面々も驚きを隠せない。
「デカアアアイ! デカすぎるよ!」
「なんという強力なモンスターじゃん!」
「まるで宇宙戦艦みたいですよ!」
「……あの攻撃力、厄介だな」
これを見て、今まで黙っていたJ4の面々もつぶやく。
「怖いわー、相変わらず怖いわー。他の奴らと違って単純な攻撃力ではJ4トップ……爆発力だけならプロにも劣らん実力やわ~」
「ちんたらやってると、すぐにグスタフ・マックスとかのダメージや攻撃でやられちゃうかも~……」
「単純であるが故に、対策がしづらさもあるでしょうしね」
変わって菊姫達。
「ジャガーノート・リーベは、自身が持つエクシーズ素材の数+1回まで相手モンスターに攻撃できる。更に、エクシーズ素材を1つ取り除き、効果発動! このモンスターの攻撃力を2000アップさせる!」(石山墓地11→12)
ジャガーノート・リーベに、更に砲身が装備され、攻撃力が上がる! (ジャガーノート・リーベ攻撃力4000→6000)
「や、やべえ……コイツはやべえ……!」
「更に俺は、スペリオル・ドーラの効果発動。エクシーズ素材を1つ取り除き、モンスターを1体選ぶ。これにより、そのモンスターは自身の効果以外を受けない! ジャガーノート・リーベを選択。よって効果を受けない! 更に、エクシーズ素材として取り除かれたデリックレーンの効果、相手フィールドのカード1枚を破壊する。俺は装備カードを破壊!」(石山墓地12→13)
「マジかよ……!」(菊姫墓地20→21)
「行くぜ、バトルフェイズ! ジャガーノート・リーベで、『パワー・ツール・ドラゴン』を攻撃! 超究極弩級・主砲発射ァー!」
ジャガーノート・リーベの巨大な砲身から放たれた超巨大な砲弾が、見事パワー・ツールにクリーンヒット! 防ぐカードは……。
(伏せられたこのカードの1枚は『攻撃の無力化』……コレデは攻撃が防げマセン!)
「ぐあぁぁー!」
「キャーッ!」(ユイライフ3800→100)
「そして、ジャガーノート・リーベで、超巨人へ攻撃! 二連主砲、発射ァー!」
ジャガーノート・リーベに装着された二つ目の主砲が、放たれようとしている。菊姫は……。
「クソッ、ここまでか……」
心が折れかけていたその時、ユイが!
「……ッ!」
突如、頭を抱えてうずくまってしまう。
「ど、どうした? ユイ!」
菊姫の声はユイに聞こえていない。ユイの頭の中には、聞き覚えのない声だけが聞こえていた。
(まだよ。まだ終わってはいないわ)
(だ、誰デスか……なんで、ワタシに……)
(心を……心を解き放つのです)
(心……?)
(そう、かつてあなたに与えた、水晶のごとき心……)
(……!)
「ゆ、ユイ……!?」
「デュエルは、まだ終わってはいないわ……最後まで、諦めず戦いましょう」
「で、でも、この調子じゃあ……」
「永続罠『クリスタル・ハート』を発動させるわ。このカードは戦闘・効果でダメージを受けた時、発動できる。このカードをモンスター扱いで特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードの攻撃力・守備力は、受けたダメージと同じになるわ。先ほど受けたダメージは3700。よって攻守は3700になるわ。そしてその分、ライフポイントを回復するわ!」(ユイライフ100→3800)
「や、やったぁ~……これで首の皮一枚つながったぜ~……!」
「……俺はジャガーノート・リーベで、超巨人を攻撃!」
「くっ……だがこれで、もうダメージは受けないぜ!」(ユイライフ3800→1100)(ユイ墓地21→22)
「俺は、スペリオル・ドーラで、モンスター扱いの『クリスタル・ハート』を攻撃だ!」
「カウンター罠『攻撃の無力化』を発動させるわ。攻撃を無効化して、バトルフェイズを終了させるわ!」(ユイ墓地22→23)
「あれっ……どうしてここでそのカードを……?」
「後のお楽しみよ」
「防がれたか……仕方ねえ。ターンエンドだ!」
石山
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター2体
『超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ』(攻撃表示・攻撃力6000・地属性・ランク11・X素材1つ)
『NO.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ』(攻撃表示・攻撃力4000・地属性・ランク10・X素材1つ)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数13枚
除外されているカード1枚
「ありがとな~、なんとかデュエルを続けられて」
「菊姫……次のターンが勝負よ。ここで決めましょう」
「お、おう? 決めてやるぜ!」
7・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー!」(菊姫手札0→1)
「このスタンバイフェイズ、モンスター扱いの『クリスタル・ハート』の効果発動。自分のスタンバイフェイズに、このカードの攻撃力以下のモンスターをデッキ・墓地から手札に加えられるわ。さあ、菊姫」
「よし。アタシはデッキから『古代の機械巨人』を手札に」(菊姫手札1→2)
「ユイが使った『クリスタル・ハート』のおかげで、このカードが発動できるぜ! 罠カード発動! 『活路への希望』! このカードは、自分のライフが相手より1000以上少ない時にライフを1000支払って発動。互いのライフポイント差2000ポイントにつき1枚ドローできる! 今、お前のライフは8000。アタシのライフは100。よって3枚ドローする!」(菊姫ライフ1100→100)(菊姫手札2→5)(菊姫墓地22→23)
「……来ったぁ! 魔法カード『古代の整備場』を発動! 墓地の『アンティーク・ギア』モンスター1体『古代の機械巨人』を手札に加える」
「さらに、手札からアタシも『アイアンコール』を発動! 自分フィールドに機械族がいる時、墓地のレベル4以下の機械族モンスターを1体特殊召喚できる。『古代の機械飛竜』を特殊召喚する」(菊姫手札5→4)
(もうやるしかねえよな! どっちみちここでやらなきゃ相手の攻撃で負けるだけだ!)
「魔法カード『パワー・ボンド』を発動! このカードは、機械族専用の融合魔法カードだ! フィールドと手札の『古代の機械巨人』と、『アンティーク・ギア』モンスター2体を素材に、融合召喚! 現れろ、究極の『古代の機械』モンスター! レベル10『古代の機械究極巨人』!」(菊姫手札4→1)(菊姫墓地23→27)
現れたのは、菊姫の切り札であるケンタウロス型の『古代の機械巨人』。攻撃力は4400だが、それだけではない。
「『パワー・ボンド』の効果で融合召喚したモンスターの攻撃力は、倍となる! よって、攻撃力は8800だ!」
「オイオイ、マジかよ……俺以上のパワーだと!?」
「行くぞ、バトルフェイズ! 究極巨人で、スペリオル・ドーラを攻撃! そして、速攻魔法『リミッター解除』を発動! フィールドの機械族モンスターの攻撃力を倍にする! これで攻撃力は更に倍の17600となる!」
「な、なにぃっ!?」
「アルティメット・ギガント・パウンド・!」
「ぬぁーっ!」(石山ライフ8000→0)
ライフ8000VS100から、奇跡の大逆転勝利を納めた菊姫・ユイペア。
「よぉーし、勝ったー!」
「やりマシタね、菊姫サン! 見事J4を倒すことができマシタね!」
「ああ、でも、これは二人でつかんだ勝利だな。ユイのあのカードが無かったら、ホントに負けてたかもしれねえな。というか負けてたな……なにはともあれ、これで1勝1敗だ。遊太たちに報告しようぜ!」
「ハイ!」
そうして、ユイたちが去った後、石山はチームのみんなの所に戻る途中でつぶやく。
「やれやれ……あんなド派手な火力出されたら、コイツを使う余裕もねえってか」
そうして墓地から取り出したのは、墓地の永続罠『掃射特攻』。このカードは機械族エクシーズモンスターが破壊された時、墓地から機械族エクシーズモンスターを除外しランク×200のダメージを与えるカードであった。
「二人がかりでやられちゃあ、しょうがねえな。とりあえずありがとよ車」
「はい、ありがとうございます」
そうして、遊太たちの所に戻ってきた菊姫たち。
「どうだ! なんとか勝てたぞ!」
「ハイ、ワタシたちの勝利デス!」
「よくやりましたね二人とも! これで五分五分に持ち込めましたね!」
「フン、ヒヤヒヤさせやがって」
「あ、それと……なんかユイのヤツ途中でキャラ変したみてーなんだけど……アレなんだ? 前もこんなことあったような気がするが……それにドラゴンまで……」
「それに、あの『クリスタル・ハート』のカード……最初に出会った時、持っていたカードだったよね? ユイ、なんかわからないのかい?」
「は、ハイ? なんデスか? 確かにあのカードはワタシの大切なカードデスが……」
「また、同じだ……いきなり言葉やキャラが変わって、なんか強くなる……ユイ……君は一体……」
勝利はしたが、なぜか疑問は増えた。だが、そんな疑問なんて気にしている余裕はない。
「んなこたぁどーでも良いじゃねえか! 勝てたんだから。とにかく次のデュエルも頼むぞ! 真薄!」
「あ、はいわかりました! 行ってきます!」
シングルデュエル2、広野真薄が、まっすぐ進む。そしてJ4も……。
「わりいな、負けちまったよ」
「しゃーないわ。アレは実質2対1やったからな。それで負けるのはしゃーないわ」
「もっと堅実にデュエルをするべきですね」
「ま、負けは取り戻せるわ。冴香ちゃん! シングルデュエル2頼むわ!」
「ん~……わかった、かも~」
次のデュエルはシングルデュエル2、広野真薄VS萌木冴香のデュエルだ!
第九十一話。終わり。
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177 | 第一話「六道遊太、デュエルと出会う」 | 1535 | 1 | 2018-01-28 | - | |
102 | 第二話「六道遊太、デュエルスタンバイ!」 | 1413 | 3 | 2018-01-30 | - | |
147 | 第三話「ロードナイトVSC・HERO」 | 1231 | 1 | 2018-02-05 | - | |
83 | 第四話「大会にて」 | 1022 | 1 | 2018-02-11 | - | |
137 | 第五話「カリンとカードの精霊の話」 | 1140 | 1 | 2018-02-14 | - | |
124 | 第六話「戦いの幕開け」 | 1045 | 1 | 2018-02-18 | - | |
221 | 第七話「大鴉の特訓」 | 1138 | 1 | 2018-02-22 | - | |
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85 | 第十一話「ペンデュラムと、英雄騎士達」 | 1199 | 2 | 2018-03-10 | - | |
95 | 第十二話「プラクサス大会スタート!」 | 1065 | 0 | 2018-03-13 | - | |
156 | 第十三話「恐怖のロックバーン」 | 1159 | 2 | 2018-03-17 | - | |
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107 | 第二十三話「覚醒を封じられた先に……!」 | 1000 | 2 | 2018-05-09 | - | |
146 | 第二十四話「プラクサス大会、決勝戦!」 | 1028 | 0 | 2018-05-12 | - | |
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109 | 第三十二話「侵略の一手」 | 834 | 0 | 2018-06-24 | - | |
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134 | 第三十五話「GAME START」 | 945 | 0 | 2018-07-22 | - | |
84 | 決闘者の帝国における、特殊ルール | 919 | 2 | 2018-07-22 | - | |
170 | 第三十六話「まずは一つ」 | 1061 | 0 | 2018-07-29 | - | |
97 | 第三十七話「菊姫とアキラ」 | 1003 | 0 | 2018-08-05 | - | |
100 | 第三十八話「実力勝負!」 | 943 | 0 | 2018-08-12 | - | |
139 | 第三十九話「エンジョイデュエル!」 | 1047 | 0 | 2018-08-23 | - | |
90 | 第四十話「プレイヤーキラー、動く!」 | 856 | 0 | 2018-09-07 | - | |
80 | 第四十一話「闇を打ち砕け、遊太!」 | 928 | 0 | 2018-09-15 | - | |
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172 | 第四十七話「共鳴、そして目醒め」 | 1023 | 2 | 2018-11-19 | - | |
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135 | 第五十一話「決戦! 闇の王と遊太」 | 997 | 0 | 2019-01-17 | - | |
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99 | 第五十三話「神帝現る」 | 948 | 0 | 2019-02-12 | - | |
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115 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』1 | 1025 | 0 | 2019-03-07 | - | |
144 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』2 | 894 | 0 | 2019-03-14 | - | |
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82 | 第五十五話「休息の時」 | 803 | 0 | 2019-04-07 | - | |
79 | 第五十六話「彼女との再会」 | 746 | 0 | 2019-04-20 | - | |
102 | 第五十七話「マダムの危ない罠」 | 764 | 0 | 2019-05-01 | - | |
70 | 第五十八話「ストアブレーカー」 | 791 | 0 | 2019-05-19 | - | |
74 | 第五十九話「闇のカード」 | 839 | 0 | 2019-06-04 | - | |
111 | 第六十話「変わり始める生活」 | 792 | 0 | 2019-07-18 | - | |
70 | 第六十一話「ユイのデュエル」 | 725 | 0 | 2019-08-04 | - | |
76 | 作者よりお知らせ2 | 733 | 0 | 2019-08-11 | - | |
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69 | お詫びとお知らせ | 493 | 0 | 2020-02-19 | - | |
148 | 第六十三話「暴走! 怪人クロウリー」 | 780 | 0 | 2020-02-19 | - | |
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