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特別編「VSサイコ・ショッカー!?」 作:イクス
遊戯王デュエルモンスターズEXS
イイネ3000突破記念
この話は、菊姫が遊戯王GXのサイコショッカーとデュエルする話です。
今回の特別編も本編とは関係ないので、別に飛ばしてもかまいません。
※大分遅くなって申し訳ありませんでした。遅くなった理由は、元々のデータが入っていたパソコンがクラッシュし、サルベージと書き直しができなかったためこの話になりました。元々の話はなんとかして書きたいと思います。
特別編「VSサイコ・ショッカー!?」
「た、助けてーっ!」
何者かから逃げるように走る、デュエルディスクをつけた子供。だが、ここは光の届かない路地裏。声を出しても誰にも聞こえない。
「ああっ!」
ついには転んでしまう。そして、その後ろから迫ってきたのは。
「我が生け贄よ、お前はもう逃げられない!」
「うわぁーっ!」
「サイコショッカーの怪ぃ?」
「うん。なんでもサイコショッカーがデュエリストたちの魂を狙っているんだって」
「誰だよそんな噂流したヤツ。どーせ、コスプレヤローが変なことしてるだけだろ」
遊太たちはこの日も、ゲームショップ烏間にたむろしていた。そして聞いた噂を話していた。
「でも、本当だとしたらなんか怖いですよね~。前の帝国みたいな一件もありましたし」
「まあ、皆さんそういうのは慣れっこですし、大丈夫なんじゃないでしょうか?」
「そーなのかー!? お姉ちゃんもそんなことをたくさん経験していたなんて、すごいことなんだぞ!」
「ハハハ、まあな~……」
(菊姫はプレイヤーキラーともデュエルしなかったし、精霊も持ってないじゃん)
(まあ一応、一緒にはいましたしね……)
(ダークネスカードとの対戦も無かったよね……)
「まあなんだ! そんなヤツが出てきても、お姉ちゃんがなんとかしてやるからな! なあ、コジロー!」
「うん、お姉ちゃんはそんなヤツには負けないんだぞ!」
「まあ、そんなヤツに会っても倒せば良いよね。僕らはみんながいるし」
「それじゃあ、今日はこれで解散かな。じゃあみんな、また明日ね~!」
「そんじゃな~!」
「ばいばあ~い!」
「さよならです~!」
帰路につく途中、菊姫とコジローたちは話をしていた。
「ねえお姉ちゃん、デュエルモンスターズのモンスターって、ホントにいるの?」
「んあ? まあ、いないとは言えないし、いるて答えるのも違う。そんな曖昧な存在なんだ」
「曖昧すぎだぞ! ちゃんと教えるんだぞ!」
「微妙なんだよ、いるのかいないのか。あいつらの周りにはいるだろうけど、そう簡単には会えないんだよ」
「???」
「まあ、いるかどうかは、会った人次第ってところだな」
「そうなのか……だぞ?」
「ま、いるかどうかのモンスターより、今日の晩ご飯のこと考えようぜ。母さんの飯のことをな!」
「うん! だぞ!」
その様子を、後ろから見る岩ノ井と鏡山。
「なんかアネゴ、最近元気になってないッスか?」
「まあ、かわいい弟みたいなもんだからな。俺らと違って良い子だからな」
「そりゃあかわいいッスよね、俺らと違って」
「それは言わないお約束だぜ」
そうして、しばらく歩いていると。
「ん?」
「コジロー、どした?」
突然コジローが立ち止まり、菊姫たちとは別の方向を向く。そして、向いた方向に歩いて行く。
「おい、どしたんだよコジロー?」
そして、コジローが歩いた方向には。
「んなっ!?」
「ッス!?」
「うあっ!」
路地裏の前にいつの間にか立っていた、大柄な黒コートの男。それにより、コジローは意識を失い、抱えられてつれて行かれてしまった。そのコートの間から見えたのは。
(あの顔のパーツ、まさか!?)
「おい、お前ら! 遊太か知多のヤツ呼んでこい! できればカリンとアキラのヤツも!」
「あっ、アネゴ~!」
「アタシはアイツを追う!」
菊姫も、路地裏に逃げて行った黒コート男を、走って追いかけて行った。
そうして、路地裏の奥深くへとやってきた菊姫。そこに黒コートの男はいない。
「ドコだー! 出てこーい! アタシのコジローを返せー!」
大声でそう叫びながら、辺りを見回す。すると、近くに倒れていたコジローを見つける。
「コジロー……!」
近寄ろうとしたその時、目の前に雷が落ちる。そこから現れたのは、なんと……!
「さ、サイコ・ショッカー……! ホントにいたっていうのかよ!」
カードの絵柄そのままで見た、『人造人間-サイコ・ショッカー』。だが、その姿は半透明だった。
「テメエ! 何のためにコジローをさらう!」
「……」
「コジローはデュエリストじゃねえ! 魂狙うんなら、アタシを狙え! アタシはこう見えて、ここいらじゃちょっくら名のあるデュエリストなんだぜ! 活きがが良いぜえ~?」
「なるほど、君のデュエリストとしての魂は相当なもののようだ。我が復活の生け贄となる50人目には、君がふさわしいようだな。ではこれから、復活の儀式を行う! デュエルだ!」
すると、周りに雷が落ち、まるで結界のように菊姫を取り囲む。
「……!」
「我が生け贄よ、お前はもう逃げられん!」
「生け贄じゃねえ! アタシの名前は菊姫、お前を倒す女の名だ。覚えとけ!」
「「デュエル!」」
菊姫もデュエルディスクをつけ、臨戦態勢に入る。
サイコ・ショッカーの前に、半透明なカードたちが現れる。手札の代わりだろうか。
「ハッ!」(菊姫手札0→5)
「先攻は私がもらう!」
1・サイコ・ショッカーのターン
「私は手札より、『魔鏡導士サイコ・バウンダー』を召喚。これにより、私自身の名が刻まれた魔法・罠カード1枚を手札に加える。私はデッキより、魔法カード『宇宙の法則』を手札に加える」
「そして、先ほど手札に加えた『宇宙の法則』を発動。このカードの発動により、相手は手札・デッキより罠カードを1枚伏せることができる。さあ、どうする?」
(相手は、罠カード封じのスペシャリストサイコ・ショッカー……伏せたところで無駄か……)
「アタシは、罠カードは1枚伏せない」
「なら私は、私の名が刻まれたモンスター1体を手札に加える」
「そして、私はカードを3枚伏せ、ターンエンド」(ショッカー手札5→2)
サイコ・ショッカー
ライフポイント8000
手札枚数2枚
モンスター1体
『魔鏡導士サイコ・バウンダー』(攻撃表示・攻撃力1700・光属性・レベル4)
魔法・罠ゾーンのカード3枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚
2・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー」(菊姫手札5→6)
「アタシは手札より、フィールド魔法『歯車街』を発動! これにより、アタシは『アンティーク・ギア』モンスターをアドバンス召喚するときに必要なリリースを1体少なくできる!」(菊姫手札6→5)
「そして、アタシのフィールドのモンスターが相手モンスターよりも少ないため、手札より『トイナイト』を特殊召喚する!」(菊姫手札5→4)
「フィールド魔法『歯車街』の効果により、『トイナイト』1体をリリースしてアタシのエースモンスター『古代の機械巨人』をアドバンス召喚!」(菊姫手札4→3)(菊姫墓地0→1)
地面を突き破って現れた、菊姫のエースモンスター。攻撃力は3000と圧倒的。
「行くぜ、バトルフェイズ! アタシは――」
「おっとその前に、私は伏せカードを発動させる。速攻魔法『サイキック・ウェーブ』! 私のフィールドに機械族モンスターが存在する時、デッキより私の分身である『人造人間-サイコ・ショッカー』を墓地へ送り、相手に600ポイントのダメージを与える!」(ショッカー墓地0→2)
「ぐっ、だがこれくらい!」(菊姫ライフ8000→7400)
「さらにもう1枚、永続罠『リビングデッドの呼び声』! このカードにより、私は私自身のカード『人造人間-サイコ・ショッカー』を墓地から特殊召喚!」
墓地からサイコ・ショッカーのカードが現れ、そのカードを依り代として、プレイヤーゾーンからモンスターゾーンに、サイコ・ショッカーが現れた! (サイコ・ショッカー墓地2→1)
「フハハハハ!」
「そう笑っていわれるのも今のうちだ。たかだか罠カードを無効化するだけの、攻撃力2400のモンスター程度には負けないぜ!」
「その言葉、そっくりそのままお返ししてやる」
「お返しは、次のアンタのターンでな! アタシは『古代の機械巨人』で、サイコ・ショッカーを攻撃! アルティメット・パウンド!」
「この瞬間、サイコ・バウンダーの効果が発動。このモンスター以外のモンスターが攻撃された時、相手攻撃モンスターとこのモンスターを破壊する!」
「何!?」
バウンダーの鏡によって、巨人の攻撃は跳ね返され互いに破壊される。これにより、攻撃は不発になってしまった。
「くっ……」(菊姫墓地1→2)
「攻め急いだな……」
「くっ……場に2枚のカードを伏せて、ターンエンド!」(菊姫手札3→1)
菊姫
ライフポイント7600
手札枚数1枚
モンスター0体
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚
『歯車街』(フィールド魔法)
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚
3・サイコ・ショッカーのターン
「私のターン、ドロー」(ショッカー手札2→3)
「私は手札より、魔法カード『マジック・プランター』を発動。私のフィールドに存在する永続罠1枚を墓地へ送り、デッキから2枚ドローする。『リビングデッドの呼び声』を墓地へ送り、2枚ドロー」(ショッカー墓地1→3)(ショッカー手札2→4)
(普通なら、あの永続罠がフィールドを離れると組成したモンスターは破壊されちまう。だが、サイコ・ショッカーの効果で無効化されているから、関係が切れて完全蘇生になる。だからフィールドを離れてもサイコ・ショッカーは破壊されない……サイコ・ショッカーのくせに、罠を上手く使いやがって……!)
「相手フィールドの魔法・罠カードが自分のカードより多い場合、手札から『サイコ・ギガサイバー』は特殊召喚できる」(ショッカー手札4→3)
「バトルフェイズ! 私はギガサイバーでお前にダイレクトアタック!」
「リバースカード、オープン!」
「無駄だ。私の能力で罠カードは発動できない!」
「罠じゃなきゃいーんだろ! 速攻魔法『ダブル・サイクロン』! アタシのフィールドに存在する魔法・罠1枚と、相手の魔法・罠1枚を破壊する! アタシはフィールド魔法の『歯車街』と、お前のリバースカード1枚を破壊する!」
「ぐっ。だが、自らのフィールド魔法を破壊して何になる?」(ショッカー墓地3→4)
「コイツは、破壊されることで真の効果を発揮するカードさ! 破壊されたこのカードは、手札・デッキ・墓地から『古代の機械』モンスターを特殊召喚できる! アタシはデッキから、レベル8『古代の機械巨竜』を特殊召喚する!」(菊姫墓地2→4)
デッキから現れた、攻撃力3000のモンスター。だが!
「かまわぬ。ギガサイバーでお前のモンスターへと攻撃する!」
「なんだって!? 攻撃力2200で、アタシのモンスターに攻撃だと!?」
「ギガサイバーは自分フィールドに私自身が存在する時、相手の効果モンスターに攻撃した時に、このモンスターをリリースすることで相手モンスターを永続罠としてお前のフィールドに置く!」(ショッカー墓地4→5)
「何!? アタシのモンスターを罠カードにするだって!?」
「これで、再びフィールドが空いたな。私自身でお前にダイレクトアタック! 電脳エナジーショック!」
「ぐっ……なら、リバースカード、オープン! 罠カード『ブレイクスルー・スキル』! モンスター1体の効果を無効化……できない!」
「血迷ったか? 私自身がいるというのに、そんなカードを使うとは」
「ぐうううっ!」(菊姫ライフ7600→5200)
「私はリバースカードを2枚伏せ、ターンエンド」(ショッカー手札3→1)
ショッカー
ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター1体
『人造人間-サイコ・ショッカー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・レベル6)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数5枚
除外されているカード0枚
4・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー」(菊姫手札1→2)
(罠カードは使えねえが、的にすることはできるんだよ!)
「魔法カード『古代の機械射出機』を発動! アタシのフィールドにある表側表示カードを破壊し、デッキから『アンティーク・ギア』モンスターを召喚条件を無視して……」(菊姫手札2→1)
「リバースカード、オープン! 速攻魔法『電脳エナジーショック』! 私自身がいる時、相手フィールドのカードを1枚破壊する。それが罠カードだった場合、2つの効果を発動できる。私は永続罠となっているお前のモンスターを破壊し、私自身の攻撃力を800アップさせる!」(ショッカー墓地5→6)
「ぐっ……表側表示のカードが無くなったことで、射出機の効果は不発となる……」(菊姫墓地4→6)
「……モンスターを1体セット。ターンエンドだ……」(菊姫手札1→0)
菊姫
ライフポイント5200
手札枚数0枚
モンスター1体
(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数6枚
除外されているカード0枚
5・サイコ・ショッカーのターン
「私のターン、ドロー」(ショッカー手札1→2)
「私は手札から『魔鏡導士リフレクト・バウンダー』を召喚!」(ショッカー手札2→1)
「バトルフェイズ! バウンダーで伏せ守備モンスターを攻撃! ミラージュライト!」
「ぐっ……だが、フィールドを離れた『マインフィールド』の効果発動! 墓地からフィールド魔法『歯車街』を手札へ!」(菊姫手札0→1)(菊姫墓地6→5)
「まだだ! 私自身でお前にダイレクトアタック! 電脳エナジーショック!」
「ぐうううっ!」(菊姫ライフ5200→2800)
ライフが半分を切る。その時、菊姫の体に異変が起こる。
「んなっ、これは……!?」
菊姫の体が半透明になっていた。腰の下から半分が。
「こ、これは一体……!?」
「今頃気がついたか、これは闇のデュエル。君のライフが減った分だけ、君の体が我が復活のための生け贄となる! 君のライフが半分以下になったことで、半分が、深津のための生け贄となった……!」
「……ふっざけんな! 何が生け贄だ!」
「フン、私はメインフェイズ2でリバースカードを1枚伏せ、ターンエンド」(ショッカー手札1→0)
ショッカー
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター2体
『人造人間-サイコ・ショッカー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・レベル6)
『魔鏡導士リフレクト・バウンダー』(攻撃表示・攻撃力1700・光属性・レベル4)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数5枚
除外されているカード0枚
6・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー!」(菊姫手札1→2)
(マジで、復活のための生け贄にするつもりだったのかよ……! コイツはやべぇ。でも、コジローのためにもやるぜ!)
「手札より魔法カード『逆境の宝札』を発動! アタシのフィールドにモンスターがおらず、相手フィールドに特殊召喚されたモンスターがいるとき、デッキから2枚ドローできる」(菊姫手札1→3)(菊姫墓地5→6)
「アタシはフィールド魔法『歯車街』を再び発動!」(菊姫手札3→2)
「今更フィールドを再展開したところで、意味はない!」
「忘れてないか? 『歯車街』は破壊することで、デッキから『アンティーク・ギア』を呼び出せる!」
「だが、どうやって破壊するのかね?」
「こうするのさ、墓地の『古代の機械射出機』の効果発動! 墓地からこのカードを除外し、フィールドのカードを1枚破壊! そして、古代の機械トークンを特殊召喚!」(菊姫除外0→1)
「これにより、フィールド魔法『歯車街』が破壊されたことで、デッキから『古代の機械』モンスター『古代の機械飛竜』を特殊召喚!」
「飛竜の効果、召喚・特殊召喚されたことにより、デッキから『アンティーク・ギア』カード『古代の機械融合』を手札に加える!」(菊姫手札2→3)
「そして、手札より魔法カード『古代の整備場』を発動! 墓地から『アンティーク・ギア』モンスター1体を手札に加える。アタシは墓地より『古代の機械巨人』を手札に加える」
「そしてアタシは、2体のモンスターをリリースして『古代の機械巨人』をアドバンス召喚!」(菊姫墓地6→7)
「フン、今更そのモンスターを召喚したところで、私の優位は変わらない」
「フン、これを見てもかな? 魔法カード『古代の機械融合』を発動! これは『アンティーク・ギア』モンスター専用の融合魔法だ。普通に使えばただ融合するだけだが、フィールドに存在する『古代の機械巨人』を融合素材にするとき、デッキのモンスターも融合素材にできる!」
「アタシはデッキの『古代の機械巨人』と『古代の機械巨人-アルティメット・パウンド』を墓地へ送り、融合召喚! 現れろレベル9『古代の機械超巨人』!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地7→11)
空中から落ちてきて現れた、三つ腕三つ足になった『古代の機械巨人』! 攻撃力は3300と、圧倒的である。
「なんだと!?」
「いくぜ! 墓地の『ブレイク・スルースキル』を除外し、効果発動! お前のリフレクト・バウンダーの効果を無効化する!」(菊姫墓地11→10)(菊姫除外1→2)
「ぐっ、墓地からの罠カードには、いくら私といえども無効化できない……!」
「超巨人で、サイコ・ショッカーを攻撃! ギガンテック・パウンド!」
「ぐっ、ぐおおおお!」(ショッカーライフ8000→7100)(ショッカー墓地5→6)
「どうだ! ここから反撃だ! 超巨人は融合素材とした『古代の機械巨人』の数だけ、攻撃回数を増やす! 素材としたのは3体。よって、3回攻撃が可能に!」
「まさか!?」
「行くぜ、リフレクト・バウンダーへ2回目の攻撃! ギガンテック・パウンド・ツー!」
「ぬおっ!」(ショッカーライフ7100→5500)(ショッカー墓地6→7)
「そして、3回目の攻撃でダイレクトアタック! ギガンテック・パウンド・サードォ!」
「ぐおーっ!」(ショッカーライフ5500→2200)
菊姫
ライフポイント2800
手札枚数1枚
モンスター1体
『古代の機械超巨人』(攻撃表示・攻撃力3300・地属性・レベル9)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数10枚
除外されているカード2枚
7・ショッカーのターン
「わ、私のターン、ドロー……!」(ショッカー手札0→1)
モンスターゾーンから離れたからか、またしてもプレイヤーゾーンに半透明で現れる。
「へっ、まだしぶといじゃねえか」
「当たり前だ……! かつて私は、別の世界で実体を持ち復活しようとしていた……! だが、精霊を持つデュエリストのせいで、その計画は絶たれた……! だが、こうして私はこの世界で復活した! だが、この世界は復活するためには、50人もの人間を生け贄にしなければいけなかった……! 前の世界では、たった3人でよかったというのに!」
「で? こんな風にデュエリストを狩っているってわけ?」
「そうだ! だが数は多くとも、私が復活できるのならそれでも良かった! そして50人目の君がやってきた……ここで私はお前を倒し、復活する!」
「やってみろよ、できるもんならな!」
「抜かせ! 私は墓地に存在する『サイキック・ウェーブ』の効果発動! 墓地からこのカードを除外し、墓地の機械族モンスター1体を対象とする。デッキから『人造人間』モンスターを墓地へ送る。そしてそのカードを墓地から手札に加える! 私はデッキから『人造人間-サイコ・リターナー』を墓地へ送り、墓地からサイコ・バウンダーを手札に加える」(ショッカー除外0→1)(ショッカー手札1→2)
「そして、墓地へ送られたリターナーの効果発動! このカードが墓地へ送られた時、墓地からサイコ・ショッカーを特殊召喚できる!」
再び現れるサイコ・ショッカー。しかし、プレイヤーゾーンのサイコ・ショッカーはそのまま半透明だった。
「なんだ?」
「そして、私は真の姿である『驚異の人造人間-サイコ・ショッカー』を手札から特殊召喚する!」(ショッカー手札2→1)
そして再びフィールドに現れたサイコ・ショッカー。攻撃力・守備力、姿ともに同じ。
「こりゃまた……サイコ・ショッカーが2体、いやプレイヤーも含めれば3体か……」
「驚異の人造人間は本来レベル7だが、互いのフィールド・墓地に罠カードが存在するとき、手札から特殊召喚できる! そしてそのレベルは6となる……そして、互いのメインフェイズにリリースすることで、私自身を特殊召喚し、相手の罠カードを全て破壊できる!」
「だが、アタシのフィールドに罠カードは無いぜ?」
「フン、そんなのどうでもいい。本題はこれで、私のフィールドにレベル6のモンスターがそろったことだ」
「レベル6が2体……まさか!?」
「私は私自身レベル6のモンスター2体と私自身で、オーバーレイ! エクシーズ召喚! 現れよ、私の新たな姿! ランク6『人造人間-サイコ・レイヤー』!」
「なにっ!?」
現れた、サイコ・ショッカーのグレードアップした姿! 攻撃力は2400と、変わってないが……。
「フハハハ! これが私の新たな姿だ!」
「ランク6のエクシーズモンスターだと!? 一体どんな効果を持っているんだ……!?」
「私自身の効果発動! オーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールドの表側表示モンスター1体を我が配下とする!」
「何!? アタシのモンスターのコントロールを奪うだと!?」
「サイコ・コントロール!」
サイコ・レイヤーから放たれた念波によって、超巨人はふらふらとサイコ・レイヤーのフィールドに行ってしまう。
「くっ、おのれ!」
「この効果でコントロールを得たモンスターは、攻撃宣言できず効果も使えない。だが問題はないわ! 私は再びサイコ・バウンダーを召喚! 効果を発動し、デッキから永続魔法『宇宙との交信』を手札に加え、そのまま発動。これにより、元々の持ち主が相手となるモンスターをリリースすることで、手札・墓地から機械族モンスター1体を特殊召喚できる! これにより私は再び『人造人間-サイコ・ショッカー』を復活させる!」
「くっ!」(菊姫墓地10→11)
「行くぞ、バトルフェイズ! 私はサイコ・バウンダーでダイレクトアタック!」
「手札の『工作列車シグナル・レッド』の効果発動! 相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚し、その攻撃を攻撃をこのモンスターに移し替える! そして、その攻撃では破壊されない!」(菊姫手札1→0)
「フン、こざかしい真似を。ならばサイコ・ショッカーでシグナル・レッドを攻撃! 電脳エナジー・ショック!」
「ぐぅっ!」(菊姫墓地11→12)
「そしてサイコ・レイヤーとなった私自身でダイレクトアタック! 超脳(サイコ)エナジー・ショック!」
「ぐああああっ!」(菊姫ライフ2800→400)
サイコ・レイヤーとなったサイコ・ショッカーの攻撃を受けて、ライフが400になってしまった菊姫。もう体だけではなく、顔の半分以上が半透明になってしまった。
「ぐっ……」
「残りライフ400。そして私のフィールドは盤石かつ、お前のフィールドや手札は0! もはやどうすることもできまい! お前に残されたのは、我が復活のための生け贄となることだけだ……!」
「確かにな……並の相手ならそうかもしれねえ。だがな、真のデュエリストってヤツはな、たとえどんなピンチになろうとも、最後の最後まで諦めないものなのさ!」
「無駄なあがきだ! ターンエンド!」
(私のこの伏せカード……速攻魔法『不朽の特殊合金』は私自身がいる時、私の場に存在する全ての機械族の効果破壊を防ぐか、対象とする効果を無効化することができる……相手が何をしてこようと、無駄だ!)
サイコ・ショッカー(サイコ・レイヤー)
ライフポイント2200
手札枚数0枚
モンスター3体
『魔境導士-サイコ・バウンダー』(攻撃表示・攻撃力1700・光属性・レベル4)
『人造人間-サイコ・レイヤー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・ランク6・X素材1つ)
『人造人間-サイコ・ショッカー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・レベル6)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
『不朽の特殊合金』(速攻魔法)
発動しているカード1枚
『宇宙との交信』(永続魔法)
墓地の枚数7枚
除外されているカード1枚
8・菊姫のターン
「アタシのターン!」
(頼む……! 今だけは、この状況をひっくり返すカードを引かせてくれ……! アタシのためじゃない。コジローのために! コジローを助けるためだけに! コジローの、ために!)
「ドロー!」(菊姫手札0→1)
「……よし、これならなんとか! 魔法カード『貪欲な壺』! 墓地のモンスター5体をデッキに戻し、シャッフルする。その後、デッキから2枚ドローできる! アタシは『トイナイト』『マインフィールド』『工作列車シグナル・レッド』『古代の機械超巨人』『古代の機械巨人-アルティメット・パウンド』をデッキに戻し、2枚ドロー!」(菊姫手札0→2)(菊姫墓地12→7→8)
「……やった!」
「!?」
「このデュエル、もらった! アタシは手札から、速攻魔法『サイバネティック・フュージョン・サポート』を発動! このカードの発動時、ライフを半分支払う。このターン1回だけ、融合召喚をするとき、融合素材墓地から除外することで融合召喚することもできる!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地8→9)(菊姫ライフ400→200)
「何!?」
「魔法カード『融合』を発動! この効果により、墓地から『古代の機械巨人』と『古代の機械巨竜』『古代の機械飛竜』を除外し、融合召喚! 現れろレベル10『古代の機械究極巨人』!」(菊姫手札1→0)(菊姫墓地9→6→7)
今度現れたのは、菊姫が最も信頼する切り札! 攻撃力4400を誇る究極モンスター!
「なんだと……!? ここでそのモンスターを召喚するというのか!?」
「引きの強ささ……! 行くぜ! 究極巨人で、サイコ・バウンダーを攻撃! これで終わりだ! 眠れ、サイコ・ショッカー! アルティメット・エクス・パウンド!」
「ぐっ、おーーっ!」(サイコ・ショッカーライフ2200→0)
「アタシの勝ちだ!」
「おおおお……せっかく、49人まで集まったというのに~!」
サイコ・ショッカーの体が吹き飛び、そこから50人の子供たちが出てきた。とりあえず、これで終わったようだった。
「あー……とりあえず、これで事件は解決ってとこかな」
「おーい! 菊姫~!」
路地裏に、遊太たちがやってきた。
「なんか、大変なことになってたみたいだね……!」
「あ、ああ。だが、この通りアタシ一人でやってみせたぜ!」
「すごいね。一人でやったの?」
「ああ、とーぜんよぉ!」
「で、そのサイコ・ショッカーの精霊みたいなのは、どこにいるの?」
「え? なんかデュエルして倒したら、そのまんま……」
「……」
菊姫が遊太たちと合流した直後、サイコ・ショッカーはというと。半透明でまた、どこかの光の差さない路地裏にいた。
「ぬぅ、ぬぅ~……! ただのデュエリストごときに、あんな屈辱を受けるとは……そして、生け贄も失ってしまった……!」
「だが、このままでは済まさん! いつか必ず、私は復活を……!」
「はーい、その陰謀はここまでね」
「!?」
そこには、白いつば広帽子とドレスに身を包んだ、金髪の白い肌を持つ少女であった。
「悪いけど、そういうのはよそでやってくれない? 自分の世界でね」
鋭い爪が伸びた手をそちらに向けると、サイコ・ショッカーは動きが止まる。
「ぐっ……!」
「さようなら、悪霊さん」
その手を握ると、サイコ・ショッカーの体はバラバラに砕け散った。
「ぐっ、ぐあーっ!」
「ま、他ならぬ知多君の頼みだからね。仕方ないわね」
「結局、あのサイコ・ショッカーは何者だったんだろうね」
「さあ、この間のアレとは違うんじゃないのか?」
「でも、全く関係が無いとも言い切れないですよね?」
「あーでも遊太、今回はなんとかなりそうじゃん?」
「なんで?」
「なんか、気配を察知してシェリルちゃんが……」
「……あー……」
「ま、彼女に任せてれば、大丈夫ってことじゃん」
「サイコ・ショッカー事件は、これにて一件落着だな! ほら、起きろコジロー。帰るぞ~」
「んむ~……」
こうして、プラクサスを騒がせたサイコ・ショッカー事件は終わったのだった。
特別編。終わり。
イイネ3000突破記念
この話は、菊姫が遊戯王GXのサイコショッカーとデュエルする話です。
今回の特別編も本編とは関係ないので、別に飛ばしてもかまいません。
※大分遅くなって申し訳ありませんでした。遅くなった理由は、元々のデータが入っていたパソコンがクラッシュし、サルベージと書き直しができなかったためこの話になりました。元々の話はなんとかして書きたいと思います。
特別編「VSサイコ・ショッカー!?」
「た、助けてーっ!」
何者かから逃げるように走る、デュエルディスクをつけた子供。だが、ここは光の届かない路地裏。声を出しても誰にも聞こえない。
「ああっ!」
ついには転んでしまう。そして、その後ろから迫ってきたのは。
「我が生け贄よ、お前はもう逃げられない!」
「うわぁーっ!」
「サイコショッカーの怪ぃ?」
「うん。なんでもサイコショッカーがデュエリストたちの魂を狙っているんだって」
「誰だよそんな噂流したヤツ。どーせ、コスプレヤローが変なことしてるだけだろ」
遊太たちはこの日も、ゲームショップ烏間にたむろしていた。そして聞いた噂を話していた。
「でも、本当だとしたらなんか怖いですよね~。前の帝国みたいな一件もありましたし」
「まあ、皆さんそういうのは慣れっこですし、大丈夫なんじゃないでしょうか?」
「そーなのかー!? お姉ちゃんもそんなことをたくさん経験していたなんて、すごいことなんだぞ!」
「ハハハ、まあな~……」
(菊姫はプレイヤーキラーともデュエルしなかったし、精霊も持ってないじゃん)
(まあ一応、一緒にはいましたしね……)
(ダークネスカードとの対戦も無かったよね……)
「まあなんだ! そんなヤツが出てきても、お姉ちゃんがなんとかしてやるからな! なあ、コジロー!」
「うん、お姉ちゃんはそんなヤツには負けないんだぞ!」
「まあ、そんなヤツに会っても倒せば良いよね。僕らはみんながいるし」
「それじゃあ、今日はこれで解散かな。じゃあみんな、また明日ね~!」
「そんじゃな~!」
「ばいばあ~い!」
「さよならです~!」
帰路につく途中、菊姫とコジローたちは話をしていた。
「ねえお姉ちゃん、デュエルモンスターズのモンスターって、ホントにいるの?」
「んあ? まあ、いないとは言えないし、いるて答えるのも違う。そんな曖昧な存在なんだ」
「曖昧すぎだぞ! ちゃんと教えるんだぞ!」
「微妙なんだよ、いるのかいないのか。あいつらの周りにはいるだろうけど、そう簡単には会えないんだよ」
「???」
「まあ、いるかどうかは、会った人次第ってところだな」
「そうなのか……だぞ?」
「ま、いるかどうかのモンスターより、今日の晩ご飯のこと考えようぜ。母さんの飯のことをな!」
「うん! だぞ!」
その様子を、後ろから見る岩ノ井と鏡山。
「なんかアネゴ、最近元気になってないッスか?」
「まあ、かわいい弟みたいなもんだからな。俺らと違って良い子だからな」
「そりゃあかわいいッスよね、俺らと違って」
「それは言わないお約束だぜ」
そうして、しばらく歩いていると。
「ん?」
「コジロー、どした?」
突然コジローが立ち止まり、菊姫たちとは別の方向を向く。そして、向いた方向に歩いて行く。
「おい、どしたんだよコジロー?」
そして、コジローが歩いた方向には。
「んなっ!?」
「ッス!?」
「うあっ!」
路地裏の前にいつの間にか立っていた、大柄な黒コートの男。それにより、コジローは意識を失い、抱えられてつれて行かれてしまった。そのコートの間から見えたのは。
(あの顔のパーツ、まさか!?)
「おい、お前ら! 遊太か知多のヤツ呼んでこい! できればカリンとアキラのヤツも!」
「あっ、アネゴ~!」
「アタシはアイツを追う!」
菊姫も、路地裏に逃げて行った黒コート男を、走って追いかけて行った。
そうして、路地裏の奥深くへとやってきた菊姫。そこに黒コートの男はいない。
「ドコだー! 出てこーい! アタシのコジローを返せー!」
大声でそう叫びながら、辺りを見回す。すると、近くに倒れていたコジローを見つける。
「コジロー……!」
近寄ろうとしたその時、目の前に雷が落ちる。そこから現れたのは、なんと……!
「さ、サイコ・ショッカー……! ホントにいたっていうのかよ!」
カードの絵柄そのままで見た、『人造人間-サイコ・ショッカー』。だが、その姿は半透明だった。
「テメエ! 何のためにコジローをさらう!」
「……」
「コジローはデュエリストじゃねえ! 魂狙うんなら、アタシを狙え! アタシはこう見えて、ここいらじゃちょっくら名のあるデュエリストなんだぜ! 活きがが良いぜえ~?」
「なるほど、君のデュエリストとしての魂は相当なもののようだ。我が復活の生け贄となる50人目には、君がふさわしいようだな。ではこれから、復活の儀式を行う! デュエルだ!」
すると、周りに雷が落ち、まるで結界のように菊姫を取り囲む。
「……!」
「我が生け贄よ、お前はもう逃げられん!」
「生け贄じゃねえ! アタシの名前は菊姫、お前を倒す女の名だ。覚えとけ!」
「「デュエル!」」
菊姫もデュエルディスクをつけ、臨戦態勢に入る。
サイコ・ショッカーの前に、半透明なカードたちが現れる。手札の代わりだろうか。
「ハッ!」(菊姫手札0→5)
「先攻は私がもらう!」
1・サイコ・ショッカーのターン
「私は手札より、『魔鏡導士サイコ・バウンダー』を召喚。これにより、私自身の名が刻まれた魔法・罠カード1枚を手札に加える。私はデッキより、魔法カード『宇宙の法則』を手札に加える」
「そして、先ほど手札に加えた『宇宙の法則』を発動。このカードの発動により、相手は手札・デッキより罠カードを1枚伏せることができる。さあ、どうする?」
(相手は、罠カード封じのスペシャリストサイコ・ショッカー……伏せたところで無駄か……)
「アタシは、罠カードは1枚伏せない」
「なら私は、私の名が刻まれたモンスター1体を手札に加える」
「そして、私はカードを3枚伏せ、ターンエンド」(ショッカー手札5→2)
サイコ・ショッカー
ライフポイント8000
手札枚数2枚
モンスター1体
『魔鏡導士サイコ・バウンダー』(攻撃表示・攻撃力1700・光属性・レベル4)
魔法・罠ゾーンのカード3枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数0枚
除外されているカード0枚
2・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー」(菊姫手札5→6)
「アタシは手札より、フィールド魔法『歯車街』を発動! これにより、アタシは『アンティーク・ギア』モンスターをアドバンス召喚するときに必要なリリースを1体少なくできる!」(菊姫手札6→5)
「そして、アタシのフィールドのモンスターが相手モンスターよりも少ないため、手札より『トイナイト』を特殊召喚する!」(菊姫手札5→4)
「フィールド魔法『歯車街』の効果により、『トイナイト』1体をリリースしてアタシのエースモンスター『古代の機械巨人』をアドバンス召喚!」(菊姫手札4→3)(菊姫墓地0→1)
地面を突き破って現れた、菊姫のエースモンスター。攻撃力は3000と圧倒的。
「行くぜ、バトルフェイズ! アタシは――」
「おっとその前に、私は伏せカードを発動させる。速攻魔法『サイキック・ウェーブ』! 私のフィールドに機械族モンスターが存在する時、デッキより私の分身である『人造人間-サイコ・ショッカー』を墓地へ送り、相手に600ポイントのダメージを与える!」(ショッカー墓地0→2)
「ぐっ、だがこれくらい!」(菊姫ライフ8000→7400)
「さらにもう1枚、永続罠『リビングデッドの呼び声』! このカードにより、私は私自身のカード『人造人間-サイコ・ショッカー』を墓地から特殊召喚!」
墓地からサイコ・ショッカーのカードが現れ、そのカードを依り代として、プレイヤーゾーンからモンスターゾーンに、サイコ・ショッカーが現れた! (サイコ・ショッカー墓地2→1)
「フハハハハ!」
「そう笑っていわれるのも今のうちだ。たかだか罠カードを無効化するだけの、攻撃力2400のモンスター程度には負けないぜ!」
「その言葉、そっくりそのままお返ししてやる」
「お返しは、次のアンタのターンでな! アタシは『古代の機械巨人』で、サイコ・ショッカーを攻撃! アルティメット・パウンド!」
「この瞬間、サイコ・バウンダーの効果が発動。このモンスター以外のモンスターが攻撃された時、相手攻撃モンスターとこのモンスターを破壊する!」
「何!?」
バウンダーの鏡によって、巨人の攻撃は跳ね返され互いに破壊される。これにより、攻撃は不発になってしまった。
「くっ……」(菊姫墓地1→2)
「攻め急いだな……」
「くっ……場に2枚のカードを伏せて、ターンエンド!」(菊姫手札3→1)
菊姫
ライフポイント7600
手札枚数1枚
モンスター0体
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード1枚
『歯車街』(フィールド魔法)
墓地の枚数2枚
除外されているカード0枚
3・サイコ・ショッカーのターン
「私のターン、ドロー」(ショッカー手札2→3)
「私は手札より、魔法カード『マジック・プランター』を発動。私のフィールドに存在する永続罠1枚を墓地へ送り、デッキから2枚ドローする。『リビングデッドの呼び声』を墓地へ送り、2枚ドロー」(ショッカー墓地1→3)(ショッカー手札2→4)
(普通なら、あの永続罠がフィールドを離れると組成したモンスターは破壊されちまう。だが、サイコ・ショッカーの効果で無効化されているから、関係が切れて完全蘇生になる。だからフィールドを離れてもサイコ・ショッカーは破壊されない……サイコ・ショッカーのくせに、罠を上手く使いやがって……!)
「相手フィールドの魔法・罠カードが自分のカードより多い場合、手札から『サイコ・ギガサイバー』は特殊召喚できる」(ショッカー手札4→3)
「バトルフェイズ! 私はギガサイバーでお前にダイレクトアタック!」
「リバースカード、オープン!」
「無駄だ。私の能力で罠カードは発動できない!」
「罠じゃなきゃいーんだろ! 速攻魔法『ダブル・サイクロン』! アタシのフィールドに存在する魔法・罠1枚と、相手の魔法・罠1枚を破壊する! アタシはフィールド魔法の『歯車街』と、お前のリバースカード1枚を破壊する!」
「ぐっ。だが、自らのフィールド魔法を破壊して何になる?」(ショッカー墓地3→4)
「コイツは、破壊されることで真の効果を発揮するカードさ! 破壊されたこのカードは、手札・デッキ・墓地から『古代の機械』モンスターを特殊召喚できる! アタシはデッキから、レベル8『古代の機械巨竜』を特殊召喚する!」(菊姫墓地2→4)
デッキから現れた、攻撃力3000のモンスター。だが!
「かまわぬ。ギガサイバーでお前のモンスターへと攻撃する!」
「なんだって!? 攻撃力2200で、アタシのモンスターに攻撃だと!?」
「ギガサイバーは自分フィールドに私自身が存在する時、相手の効果モンスターに攻撃した時に、このモンスターをリリースすることで相手モンスターを永続罠としてお前のフィールドに置く!」(ショッカー墓地4→5)
「何!? アタシのモンスターを罠カードにするだって!?」
「これで、再びフィールドが空いたな。私自身でお前にダイレクトアタック! 電脳エナジーショック!」
「ぐっ……なら、リバースカード、オープン! 罠カード『ブレイクスルー・スキル』! モンスター1体の効果を無効化……できない!」
「血迷ったか? 私自身がいるというのに、そんなカードを使うとは」
「ぐうううっ!」(菊姫ライフ7600→5200)
「私はリバースカードを2枚伏せ、ターンエンド」(ショッカー手札3→1)
ショッカー
ライフポイント8000
手札枚数1枚
モンスター1体
『人造人間-サイコ・ショッカー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・レベル6)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数5枚
除外されているカード0枚
4・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー」(菊姫手札1→2)
(罠カードは使えねえが、的にすることはできるんだよ!)
「魔法カード『古代の機械射出機』を発動! アタシのフィールドにある表側表示カードを破壊し、デッキから『アンティーク・ギア』モンスターを召喚条件を無視して……」(菊姫手札2→1)
「リバースカード、オープン! 速攻魔法『電脳エナジーショック』! 私自身がいる時、相手フィールドのカードを1枚破壊する。それが罠カードだった場合、2つの効果を発動できる。私は永続罠となっているお前のモンスターを破壊し、私自身の攻撃力を800アップさせる!」(ショッカー墓地5→6)
「ぐっ……表側表示のカードが無くなったことで、射出機の効果は不発となる……」(菊姫墓地4→6)
「……モンスターを1体セット。ターンエンドだ……」(菊姫手札1→0)
菊姫
ライフポイント5200
手札枚数0枚
モンスター1体
(裏守備表示)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数6枚
除外されているカード0枚
5・サイコ・ショッカーのターン
「私のターン、ドロー」(ショッカー手札1→2)
「私は手札から『魔鏡導士リフレクト・バウンダー』を召喚!」(ショッカー手札2→1)
「バトルフェイズ! バウンダーで伏せ守備モンスターを攻撃! ミラージュライト!」
「ぐっ……だが、フィールドを離れた『マインフィールド』の効果発動! 墓地からフィールド魔法『歯車街』を手札へ!」(菊姫手札0→1)(菊姫墓地6→5)
「まだだ! 私自身でお前にダイレクトアタック! 電脳エナジーショック!」
「ぐうううっ!」(菊姫ライフ5200→2800)
ライフが半分を切る。その時、菊姫の体に異変が起こる。
「んなっ、これは……!?」
菊姫の体が半透明になっていた。腰の下から半分が。
「こ、これは一体……!?」
「今頃気がついたか、これは闇のデュエル。君のライフが減った分だけ、君の体が我が復活のための生け贄となる! 君のライフが半分以下になったことで、半分が、深津のための生け贄となった……!」
「……ふっざけんな! 何が生け贄だ!」
「フン、私はメインフェイズ2でリバースカードを1枚伏せ、ターンエンド」(ショッカー手札1→0)
ショッカー
ライフポイント8000
手札枚数0枚
モンスター2体
『人造人間-サイコ・ショッカー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・レベル6)
『魔鏡導士リフレクト・バウンダー』(攻撃表示・攻撃力1700・光属性・レベル4)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数5枚
除外されているカード0枚
6・菊姫のターン
「アタシのターン、ドロー!」(菊姫手札1→2)
(マジで、復活のための生け贄にするつもりだったのかよ……! コイツはやべぇ。でも、コジローのためにもやるぜ!)
「手札より魔法カード『逆境の宝札』を発動! アタシのフィールドにモンスターがおらず、相手フィールドに特殊召喚されたモンスターがいるとき、デッキから2枚ドローできる」(菊姫手札1→3)(菊姫墓地5→6)
「アタシはフィールド魔法『歯車街』を再び発動!」(菊姫手札3→2)
「今更フィールドを再展開したところで、意味はない!」
「忘れてないか? 『歯車街』は破壊することで、デッキから『アンティーク・ギア』を呼び出せる!」
「だが、どうやって破壊するのかね?」
「こうするのさ、墓地の『古代の機械射出機』の効果発動! 墓地からこのカードを除外し、フィールドのカードを1枚破壊! そして、古代の機械トークンを特殊召喚!」(菊姫除外0→1)
「これにより、フィールド魔法『歯車街』が破壊されたことで、デッキから『古代の機械』モンスター『古代の機械飛竜』を特殊召喚!」
「飛竜の効果、召喚・特殊召喚されたことにより、デッキから『アンティーク・ギア』カード『古代の機械融合』を手札に加える!」(菊姫手札2→3)
「そして、手札より魔法カード『古代の整備場』を発動! 墓地から『アンティーク・ギア』モンスター1体を手札に加える。アタシは墓地より『古代の機械巨人』を手札に加える」
「そしてアタシは、2体のモンスターをリリースして『古代の機械巨人』をアドバンス召喚!」(菊姫墓地6→7)
「フン、今更そのモンスターを召喚したところで、私の優位は変わらない」
「フン、これを見てもかな? 魔法カード『古代の機械融合』を発動! これは『アンティーク・ギア』モンスター専用の融合魔法だ。普通に使えばただ融合するだけだが、フィールドに存在する『古代の機械巨人』を融合素材にするとき、デッキのモンスターも融合素材にできる!」
「アタシはデッキの『古代の機械巨人』と『古代の機械巨人-アルティメット・パウンド』を墓地へ送り、融合召喚! 現れろレベル9『古代の機械超巨人』!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地7→11)
空中から落ちてきて現れた、三つ腕三つ足になった『古代の機械巨人』! 攻撃力は3300と、圧倒的である。
「なんだと!?」
「いくぜ! 墓地の『ブレイク・スルースキル』を除外し、効果発動! お前のリフレクト・バウンダーの効果を無効化する!」(菊姫墓地11→10)(菊姫除外1→2)
「ぐっ、墓地からの罠カードには、いくら私といえども無効化できない……!」
「超巨人で、サイコ・ショッカーを攻撃! ギガンテック・パウンド!」
「ぐっ、ぐおおおお!」(ショッカーライフ8000→7100)(ショッカー墓地5→6)
「どうだ! ここから反撃だ! 超巨人は融合素材とした『古代の機械巨人』の数だけ、攻撃回数を増やす! 素材としたのは3体。よって、3回攻撃が可能に!」
「まさか!?」
「行くぜ、リフレクト・バウンダーへ2回目の攻撃! ギガンテック・パウンド・ツー!」
「ぬおっ!」(ショッカーライフ7100→5500)(ショッカー墓地6→7)
「そして、3回目の攻撃でダイレクトアタック! ギガンテック・パウンド・サードォ!」
「ぐおーっ!」(ショッカーライフ5500→2200)
菊姫
ライフポイント2800
手札枚数1枚
モンスター1体
『古代の機械超巨人』(攻撃表示・攻撃力3300・地属性・レベル9)
魔法・罠ゾーンのカード0枚
発動しているカード0枚
墓地の枚数10枚
除外されているカード2枚
7・ショッカーのターン
「わ、私のターン、ドロー……!」(ショッカー手札0→1)
モンスターゾーンから離れたからか、またしてもプレイヤーゾーンに半透明で現れる。
「へっ、まだしぶといじゃねえか」
「当たり前だ……! かつて私は、別の世界で実体を持ち復活しようとしていた……! だが、精霊を持つデュエリストのせいで、その計画は絶たれた……! だが、こうして私はこの世界で復活した! だが、この世界は復活するためには、50人もの人間を生け贄にしなければいけなかった……! 前の世界では、たった3人でよかったというのに!」
「で? こんな風にデュエリストを狩っているってわけ?」
「そうだ! だが数は多くとも、私が復活できるのならそれでも良かった! そして50人目の君がやってきた……ここで私はお前を倒し、復活する!」
「やってみろよ、できるもんならな!」
「抜かせ! 私は墓地に存在する『サイキック・ウェーブ』の効果発動! 墓地からこのカードを除外し、墓地の機械族モンスター1体を対象とする。デッキから『人造人間』モンスターを墓地へ送る。そしてそのカードを墓地から手札に加える! 私はデッキから『人造人間-サイコ・リターナー』を墓地へ送り、墓地からサイコ・バウンダーを手札に加える」(ショッカー除外0→1)(ショッカー手札1→2)
「そして、墓地へ送られたリターナーの効果発動! このカードが墓地へ送られた時、墓地からサイコ・ショッカーを特殊召喚できる!」
再び現れるサイコ・ショッカー。しかし、プレイヤーゾーンのサイコ・ショッカーはそのまま半透明だった。
「なんだ?」
「そして、私は真の姿である『驚異の人造人間-サイコ・ショッカー』を手札から特殊召喚する!」(ショッカー手札2→1)
そして再びフィールドに現れたサイコ・ショッカー。攻撃力・守備力、姿ともに同じ。
「こりゃまた……サイコ・ショッカーが2体、いやプレイヤーも含めれば3体か……」
「驚異の人造人間は本来レベル7だが、互いのフィールド・墓地に罠カードが存在するとき、手札から特殊召喚できる! そしてそのレベルは6となる……そして、互いのメインフェイズにリリースすることで、私自身を特殊召喚し、相手の罠カードを全て破壊できる!」
「だが、アタシのフィールドに罠カードは無いぜ?」
「フン、そんなのどうでもいい。本題はこれで、私のフィールドにレベル6のモンスターがそろったことだ」
「レベル6が2体……まさか!?」
「私は私自身レベル6のモンスター2体と私自身で、オーバーレイ! エクシーズ召喚! 現れよ、私の新たな姿! ランク6『人造人間-サイコ・レイヤー』!」
「なにっ!?」
現れた、サイコ・ショッカーのグレードアップした姿! 攻撃力は2400と、変わってないが……。
「フハハハ! これが私の新たな姿だ!」
「ランク6のエクシーズモンスターだと!? 一体どんな効果を持っているんだ……!?」
「私自身の効果発動! オーバーレイユニットを1つ取り除き、相手フィールドの表側表示モンスター1体を我が配下とする!」
「何!? アタシのモンスターのコントロールを奪うだと!?」
「サイコ・コントロール!」
サイコ・レイヤーから放たれた念波によって、超巨人はふらふらとサイコ・レイヤーのフィールドに行ってしまう。
「くっ、おのれ!」
「この効果でコントロールを得たモンスターは、攻撃宣言できず効果も使えない。だが問題はないわ! 私は再びサイコ・バウンダーを召喚! 効果を発動し、デッキから永続魔法『宇宙との交信』を手札に加え、そのまま発動。これにより、元々の持ち主が相手となるモンスターをリリースすることで、手札・墓地から機械族モンスター1体を特殊召喚できる! これにより私は再び『人造人間-サイコ・ショッカー』を復活させる!」
「くっ!」(菊姫墓地10→11)
「行くぞ、バトルフェイズ! 私はサイコ・バウンダーでダイレクトアタック!」
「手札の『工作列車シグナル・レッド』の効果発動! 相手モンスターの攻撃宣言時、このモンスターを特殊召喚し、その攻撃を攻撃をこのモンスターに移し替える! そして、その攻撃では破壊されない!」(菊姫手札1→0)
「フン、こざかしい真似を。ならばサイコ・ショッカーでシグナル・レッドを攻撃! 電脳エナジー・ショック!」
「ぐぅっ!」(菊姫墓地11→12)
「そしてサイコ・レイヤーとなった私自身でダイレクトアタック! 超脳(サイコ)エナジー・ショック!」
「ぐああああっ!」(菊姫ライフ2800→400)
サイコ・レイヤーとなったサイコ・ショッカーの攻撃を受けて、ライフが400になってしまった菊姫。もう体だけではなく、顔の半分以上が半透明になってしまった。
「ぐっ……」
「残りライフ400。そして私のフィールドは盤石かつ、お前のフィールドや手札は0! もはやどうすることもできまい! お前に残されたのは、我が復活のための生け贄となることだけだ……!」
「確かにな……並の相手ならそうかもしれねえ。だがな、真のデュエリストってヤツはな、たとえどんなピンチになろうとも、最後の最後まで諦めないものなのさ!」
「無駄なあがきだ! ターンエンド!」
(私のこの伏せカード……速攻魔法『不朽の特殊合金』は私自身がいる時、私の場に存在する全ての機械族の効果破壊を防ぐか、対象とする効果を無効化することができる……相手が何をしてこようと、無駄だ!)
サイコ・ショッカー(サイコ・レイヤー)
ライフポイント2200
手札枚数0枚
モンスター3体
『魔境導士-サイコ・バウンダー』(攻撃表示・攻撃力1700・光属性・レベル4)
『人造人間-サイコ・レイヤー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・ランク6・X素材1つ)
『人造人間-サイコ・ショッカー』(攻撃表示・攻撃力2400・闇属性・レベル6)
魔法・罠ゾーンのカード2枚
『不朽の特殊合金』(速攻魔法)
発動しているカード1枚
『宇宙との交信』(永続魔法)
墓地の枚数7枚
除外されているカード1枚
8・菊姫のターン
「アタシのターン!」
(頼む……! 今だけは、この状況をひっくり返すカードを引かせてくれ……! アタシのためじゃない。コジローのために! コジローを助けるためだけに! コジローの、ために!)
「ドロー!」(菊姫手札0→1)
「……よし、これならなんとか! 魔法カード『貪欲な壺』! 墓地のモンスター5体をデッキに戻し、シャッフルする。その後、デッキから2枚ドローできる! アタシは『トイナイト』『マインフィールド』『工作列車シグナル・レッド』『古代の機械超巨人』『古代の機械巨人-アルティメット・パウンド』をデッキに戻し、2枚ドロー!」(菊姫手札0→2)(菊姫墓地12→7→8)
「……やった!」
「!?」
「このデュエル、もらった! アタシは手札から、速攻魔法『サイバネティック・フュージョン・サポート』を発動! このカードの発動時、ライフを半分支払う。このターン1回だけ、融合召喚をするとき、融合素材墓地から除外することで融合召喚することもできる!」(菊姫手札2→1)(菊姫墓地8→9)(菊姫ライフ400→200)
「何!?」
「魔法カード『融合』を発動! この効果により、墓地から『古代の機械巨人』と『古代の機械巨竜』『古代の機械飛竜』を除外し、融合召喚! 現れろレベル10『古代の機械究極巨人』!」(菊姫手札1→0)(菊姫墓地9→6→7)
今度現れたのは、菊姫が最も信頼する切り札! 攻撃力4400を誇る究極モンスター!
「なんだと……!? ここでそのモンスターを召喚するというのか!?」
「引きの強ささ……! 行くぜ! 究極巨人で、サイコ・バウンダーを攻撃! これで終わりだ! 眠れ、サイコ・ショッカー! アルティメット・エクス・パウンド!」
「ぐっ、おーーっ!」(サイコ・ショッカーライフ2200→0)
「アタシの勝ちだ!」
「おおおお……せっかく、49人まで集まったというのに~!」
サイコ・ショッカーの体が吹き飛び、そこから50人の子供たちが出てきた。とりあえず、これで終わったようだった。
「あー……とりあえず、これで事件は解決ってとこかな」
「おーい! 菊姫~!」
路地裏に、遊太たちがやってきた。
「なんか、大変なことになってたみたいだね……!」
「あ、ああ。だが、この通りアタシ一人でやってみせたぜ!」
「すごいね。一人でやったの?」
「ああ、とーぜんよぉ!」
「で、そのサイコ・ショッカーの精霊みたいなのは、どこにいるの?」
「え? なんかデュエルして倒したら、そのまんま……」
「……」
菊姫が遊太たちと合流した直後、サイコ・ショッカーはというと。半透明でまた、どこかの光の差さない路地裏にいた。
「ぬぅ、ぬぅ~……! ただのデュエリストごときに、あんな屈辱を受けるとは……そして、生け贄も失ってしまった……!」
「だが、このままでは済まさん! いつか必ず、私は復活を……!」
「はーい、その陰謀はここまでね」
「!?」
そこには、白いつば広帽子とドレスに身を包んだ、金髪の白い肌を持つ少女であった。
「悪いけど、そういうのはよそでやってくれない? 自分の世界でね」
鋭い爪が伸びた手をそちらに向けると、サイコ・ショッカーは動きが止まる。
「ぐっ……!」
「さようなら、悪霊さん」
その手を握ると、サイコ・ショッカーの体はバラバラに砕け散った。
「ぐっ、ぐあーっ!」
「ま、他ならぬ知多君の頼みだからね。仕方ないわね」
「結局、あのサイコ・ショッカーは何者だったんだろうね」
「さあ、この間のアレとは違うんじゃないのか?」
「でも、全く関係が無いとも言い切れないですよね?」
「あーでも遊太、今回はなんとかなりそうじゃん?」
「なんで?」
「なんか、気配を察知してシェリルちゃんが……」
「……あー……」
「ま、彼女に任せてれば、大丈夫ってことじゃん」
「サイコ・ショッカー事件は、これにて一件落着だな! ほら、起きろコジロー。帰るぞ~」
「んむ~……」
こうして、プラクサスを騒がせたサイコ・ショッカー事件は終わったのだった。
特別編。終わり。
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136 | 第五話「カリンとカードの精霊の話」 | 1139 | 1 | 2018-02-14 | - | |
124 | 第六話「戦いの幕開け」 | 1045 | 1 | 2018-02-18 | - | |
220 | 第七話「大鴉の特訓」 | 1136 | 1 | 2018-02-22 | - | |
89 | 第八話「知多泉、デュエルスタンバイ!」 | 1001 | 0 | 2018-02-25 | - | |
183 | 第九話「儀式降臨のサフィラ」 | 1058 | 0 | 2018-03-02 | - | |
96 | 第十話「驚きの予選会」 | 1163 | 1 | 2018-03-05 | - | |
84 | 第十一話「ペンデュラムと、英雄騎士達」 | 1197 | 2 | 2018-03-10 | - | |
94 | 第十二話「プラクサス大会スタート!」 | 1063 | 0 | 2018-03-13 | - | |
156 | 第十三話「恐怖のロックバーン」 | 1159 | 2 | 2018-03-17 | - | |
175 | 第十四話「カリンとサフィラ」 | 1030 | 0 | 2018-03-24 | - | |
155 | 第十五話「アキラ君の思い」 | 1184 | 2 | 2018-03-29 | - | |
77 | 第十六話「楽しむ心、やるべき心」 | 972 | 2 | 2018-04-03 | - | |
86 | 第十七話「本戦開始!」 | 964 | 0 | 2018-04-06 | - | |
143 | 第十八話「知多と遊太」 | 981 | 0 | 2018-04-13 | - | |
142 | 第十九話「僕のヒーロー」 | 1075 | 0 | 2018-04-17 | - | |
148 | 第二十話「僕のヒーローは」 | 1044 | 0 | 2018-04-21 | - | |
151 | 第二十一話「対決! 遊太VS菊姫!」 | 1134 | 2 | 2018-04-25 | - | |
138 | 第二十二話「菊姫の切り札」 | 984 | 2 | 2018-04-29 | - | |
107 | 第二十三話「覚醒を封じられた先に……!」 | 1000 | 2 | 2018-05-09 | - | |
146 | 第二十四話「プラクサス大会、決勝戦!」 | 1028 | 0 | 2018-05-12 | - | |
88 | 第二十五話「真の究極竜と、カオスMAX」 | 1047 | 2 | 2018-05-16 | - | |
144 | 第二十六話「決着、そして……!」 | 1057 | 2 | 2018-05-18 | - | |
82 | 第二十七話「ロードナイトの話」 | 1028 | 0 | 2018-05-26 | - | |
99 | 第二十八話「カリンと遊太」 | 1009 | 2 | 2018-05-28 | - | |
97 | 第二十九話「日傘の女の子」 | 952 | 0 | 2018-06-07 | - | |
161 | 第三十話「ヒーローショーを見に行こう!」 | 992 | 0 | 2018-06-11 | - | |
130 | 第三十一話「忍び寄る侵略の影」 | 986 | 0 | 2018-06-23 | - | |
109 | 第三十二話「侵略の一手」 | 834 | 0 | 2018-06-24 | - | |
168 | 第三十三話「帝国への招待状」 | 1086 | 0 | 2018-07-03 | - | |
131 | 第三十四話「いざ、帝国へ!」 | 976 | 0 | 2018-07-12 | - | |
236 | 遊戯王EXSキャラ紹介 その1 | 1423 | 2 | 2018-07-14 | - | |
134 | 第三十五話「GAME START」 | 945 | 0 | 2018-07-22 | - | |
84 | 決闘者の帝国における、特殊ルール | 919 | 2 | 2018-07-22 | - | |
169 | 第三十六話「まずは一つ」 | 1059 | 0 | 2018-07-29 | - | |
97 | 第三十七話「菊姫とアキラ」 | 1003 | 0 | 2018-08-05 | - | |
100 | 第三十八話「実力勝負!」 | 943 | 0 | 2018-08-12 | - | |
138 | 第三十九話「エンジョイデュエル!」 | 1045 | 0 | 2018-08-23 | - | |
90 | 第四十話「プレイヤーキラー、動く!」 | 856 | 0 | 2018-09-07 | - | |
80 | 第四十一話「闇を打ち砕け、遊太!」 | 928 | 0 | 2018-09-15 | - | |
117 | 第四十二話「ユニオンロボ&宇宙のヒーロー | 937 | 0 | 2018-09-29 | - | |
88 | 第四十三話「侵攻するワーム」 | 1002 | 0 | 2018-10-06 | - | |
133 | 第四十四話「ヒーロー覚醒!?」 | 958 | 2 | 2018-10-14 | - | |
213 | 第四十五話「血の刻印」 | 1146 | 2 | 2018-10-27 | - | |
71 | 第四十六話「二つの竜」 | 837 | 2 | 2018-11-08 | - | |
171 | 第四十七話「共鳴、そして目醒め」 | 1021 | 2 | 2018-11-19 | - | |
138 | 第四十八話「思わぬ敵」 | 972 | 2 | 2018-12-02 | - | |
101 | 第四十九話「救いと絶望」 | 946 | 0 | 2018-12-09 | - | |
149 | 第五十話「ロベルトを救う者」 | 988 | 0 | 2018-12-17 | - | |
134 | 第五十一話「決戦! 闇の王と遊太」 | 995 | 0 | 2019-01-17 | - | |
101 | 作者よりお知らせ | 826 | 0 | 2019-01-27 | - | |
83 | 第五十二話「突き抜ける意志」 | 781 | 0 | 2019-02-05 | - | |
99 | 第五十三話「神帝現る」 | 948 | 0 | 2019-02-12 | - | |
96 | 第五十四話「帝国の終焉」 | 854 | 0 | 2019-02-22 | - | |
115 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』1 | 1025 | 0 | 2019-03-07 | - | |
143 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』2 | 892 | 0 | 2019-03-14 | - | |
89 | 特別編『超次元! 世界を越えた絆』3 | 910 | 0 | 2019-03-22 | - | |
82 | 第五十五話「休息の時」 | 803 | 0 | 2019-04-07 | - | |
79 | 第五十六話「彼女との再会」 | 746 | 0 | 2019-04-20 | - | |
102 | 第五十七話「マダムの危ない罠」 | 764 | 0 | 2019-05-01 | - | |
70 | 第五十八話「ストアブレーカー」 | 791 | 0 | 2019-05-19 | - | |
74 | 第五十九話「闇のカード」 | 839 | 0 | 2019-06-04 | - | |
111 | 第六十話「変わり始める生活」 | 792 | 0 | 2019-07-18 | - | |
70 | 第六十一話「ユイのデュエル」 | 725 | 0 | 2019-08-04 | - | |
76 | 作者よりお知らせ2 | 733 | 0 | 2019-08-11 | - | |
93 | 第六十二話「プラクサスの怪人」 | 727 | 0 | 2019-09-11 | - | |
69 | お詫びとお知らせ | 493 | 0 | 2020-02-19 | - | |
147 | 第六十三話「暴走! 怪人クロウリー」 | 779 | 0 | 2020-02-19 | - | |
84 | 特別編『ブルーアイズVSブルーアイズ』 | 846 | 0 | 2020-02-22 | - | |
91 | 第六十四話「闇に落ちる小鳥」 | 786 | 0 | 2020-03-22 | - | |
70 | 第六十五話「鳥人を食う邪竜」 | 673 | 0 | 2020-04-18 | - | |
91 | 第六十六話「ダークヒーロー!ヴェンデット | 696 | 0 | 2020-05-09 | - | |
87 | 第六十七話「堕ちたヒーロー」 | 719 | 0 | 2020-05-23 | - | |
78 | 第六十八話「視える未来(ビジョン)」 | 853 | 0 | 2020-05-30 | - | |
97 | 第六十九話「突入、アポカリプトのアジト」 | 759 | 0 | 2020-06-12 | - | |
64 | 第七十話「登場! 世界チャンピオン!」 | 729 | 0 | 2020-06-14 | - | |
63 | 第七十一話「デートじゃん!」 | 677 | 0 | 2020-06-27 | - | |
77 | 第七十二話「不死者は少年を好く」 | 777 | 0 | 2020-06-28 | - | |
64 | 第七十三話「最強デュエリストのいとこ」 | 671 | 0 | 2020-07-07 | - | |
76 | 第七十四話「D1グランプリ、開催決定!」 | 637 | 0 | 2020-07-13 | - | |
78 | 遊戯王EXS キャラ紹介その2 | 751 | 0 | 2020-07-13 | - | |
74 | 特別編「VSサイコ・ショッカー!?」 | 607 | 0 | 2020-07-26 | - | |
89 | 第七十五話「D1グランプリへの道しるべ」 | 685 | 0 | 2020-08-06 | - | |
64 | 第七十六話「不死と再生、イモータル」 | 669 | 0 | 2020-08-15 | - | |
63 | 第七十七話「雨が降れば蛙が鳴く」 | 601 | 0 | 2020-08-30 | - | |
74 | 第七十八話「噴火寸前のヴォルケーノ」 | 684 | 0 | 2020-09-13 | - | |
72 | 第七十九話「燃えろ遊太!」 | 642 | 0 | 2020-09-27 | - | |
119 | 作者よりお知らせ3 | 625 | 0 | 2020-10-02 | - | |
69 | 第八十話「燃えるデュエル!」 | 626 | 0 | 2020-10-18 | - | |
74 | 特別編「乙女の対決、ブラマジガール!」 | 707 | 0 | 2020-11-05 | - | |
67 | 第八十一話「高き壁」 | 664 | 0 | 2020-11-22 | - | |
76 | 第八十二話「強き者」 | 746 | 0 | 2020-12-05 | - | |
58 | 第八十三話「エキシビションマッチ」 | 680 | 0 | 2021-01-01 | - | |
78 | 第八十四話「二次予選開始!」 | 738 | 0 | 2021-01-11 | - | |
58 | 第八十五話「タッグメイクデュエル」 | 522 | 0 | 2021-02-20 | - | |
66 | 第八十六話「タッグメイクデュエル②」 | 482 | 0 | 2021-04-04 | - | |
70 | 第八十七話「タッグメイクデュエル③」 | 436 | 0 | 2021-04-25 | - | |
70 | 第八十八話「タッグメイクデュエル④」 | 588 | 0 | 2021-05-04 | - | |
54 | 第八十九話「チーム結成!」 | 503 | 0 | 2021-05-08 | - | |
62 | 第九十話「J4の実力 輝く竜の星」 | 454 | 0 | 2021-06-02 | - | |
60 | 第九十一話「超弩級のパワー」 | 583 | 0 | 2021-06-12 | - | |
78 | 第九十二話「空飛ぶケモノたち」 | 457 | 0 | 2021-07-08 | - | |
69 | 第九十三話「雷と未来」 | 428 | 0 | 2021-07-18 | - | |
66 | 第九十四話「大トリ、明石慎之介」 | 647 | 0 | 2021-09-04 | - | |
59 | 作者からお知らせ4 | 463 | 0 | 2021-09-17 | - | |
75 | 特別編「冥界の王(ファラオ)と決闘!?」 | 554 | 2 | 2021-10-17 | - | |
59 | 第九十五話「最終予選1 友達VS友達」 | 487 | 0 | 2021-12-18 | - | |
64 | 第九十六話「最終予選2 竜姫神と青眼」 | 466 | 0 | 2022-01-04 | - | |
69 | 第九十七話『最終予選3 約束のために』 | 564 | 0 | 2022-01-10 | - | |
61 | 第九十八話「最終予選4 VSJ4最強」 | 670 | 0 | 2022-02-01 | - | |
54 | 第九十九話「異変」 | 517 | 0 | 2022-02-27 | - | |
72 | 第百話「D1グランプリ、本戦開始!」 | 413 | 0 | 2022-04-09 | - | |
74 | 第百一話「プロの実力」 | 425 | 0 | 2022-05-07 | - | |
62 | 第百二話「デストーイ・デコレーション」 | 516 | 0 | 2022-06-04 | - | |
46 | 第百三話「アマゾネスの首領」 | 376 | 0 | 2022-07-10 | - | |
41 | 第百四話「プロ辞めます!」 | 462 | 0 | 2022-08-28 | - | |
40 | 第百五話「強襲! 梁山泊デュエル!」 | 340 | 0 | 2022-10-16 | - | |
49 | 第百六話「鉄屑と星屑」 | 556 | 0 | 2022-11-27 | - |
更新情報 - NEW -
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