第17話　小馬鹿にする奴は許せない　作：ター坊

クロノスと名乗った男の指示で観月と言う少女と組むことになった。
「私、観月 小鳥って言います。よろしくお願いします」
「あぁ、よろしく」
「…は、はい！」
初対面で緊張してるのか、少々固いような気がした。


小鳥→団員C→ユイ→団員D

「私のターン、ドr…じゃなかった！先攻はできないのよね…」
「オーホッホ！素人ね！」
「うぅ…」
なるほど。この子、初心者か。さっきのも緊張じゃなくて自信がなくて縮こまっただけかもしれないな。
「小鳥さん、大丈夫。あんなブサイクの言葉気にすんな！」
「は、はい！」
「だ、誰がブサイクですってー！」
「私は『レスキュー･ラビット』を召喚！効果を発動！この子を除外してデッキから同名の通常モンスターを特殊召喚するわ！出てきて『フレンドシップ』！」
「ギャーハハッハw」
「なんて懐かしいカードなんざましょ！」
うわー。こいつらマジ嫌いなタイプだー。
「わ、私は『フレンドシップ』2体でオーバーレイ･ネットワークを構築！エクシーズ召喚！『フェアリー･チア･ガール』！『フェアリー･チア･ガール』の効果発動！オーバーレイユニットを」
「ホント素人ね！『エフェクト･ヴェーラー』で効果を無効よ！」
「そんな…！……ごめんなさい、ユイさん…。ターンエンド…」
「大丈夫！まだ序盤だ。…ん？」
後ろから音がしたので少し振り返ると、龍可に呼びに行かせたみんなが来てくれたようだ。
「ノリがいいねぇ。朝っぱらから暴れさせてもらうぜ！」
「ま、このくらい楽勝ね」
各々もデュエルを開始した。
「ギャッハァ！俺のターン、ドロー！俺は『サイバー･ドラゴン』を特殊召喚！さらにチューナーモンスター『BF-疾風のゲイル』を召喚！ゲイルの効果で『フェアリー･チア･ガール』の攻守を半減する！さらに俺は『サイバー･ドラゴン』に『BF-疾風のゲイル』をチューニング、シンクロ召喚！『メンタルスフィア･デーモン』！」
「え？何…？シンクロ召喚？」
「バトルだ！」
「ダメージステップ時、俺の手札から『オネスト』を発動する！これにより『フェアリー･チア･ガール』の攻撃力はメンタルスフィアの攻撃力分アップする」
「ユイさん！」

メンタルスフィア･デーモン ATK 2700 VS フェアリー･チア･ガール ATK 3650

「ぶひゃ！くそ！俺はターンエンドだ」

ユイ･小鳥:LP 8000
団員C･D:LP 7050

「俺のターン、ドロー」
「ユイさん、ごめんなさい」
「ん？なぜ謝る？」
「だって、足引っ張って、カードも使わせちゃって…」
「ふー。じゃあ、助けた報酬代わりに効果を使わせてもらうよ。『フェアリー･チア･ガール』の効果発動！エクシーズ素材を1つ消費することで1枚ドローする！ドロー！俺は『創造の代行者ヴィーナス』を召喚。効果で500ライフを支払うことでデッキから『神聖なる球体』を特殊召喚する。さらに500払ってもう1体。この特殊召喚時、手札の『TGワーウルフ』を特殊召喚する！」
「すごい！一気に4体も！？」
「俺は『神聖なる球体』2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚！『ガチガチガンテツ』！さらにヴィーナスとワーウルフでもエクシーズ召喚！『No.17 リバイス･ドラゴン』！」
(うそ！ナ、No.も使うの！？)
「リバイス･ドラゴンの効果でエクシーズ素材を1つ取り除くことで攻撃力500アップする。さらに墓地の『オネスト』と『TG ワーウルフ』を除外して『カオス･ソルジャー -開闢の使者-』を特殊召喚」
「う、うわ…」
「俺は他人を小馬鹿にするような奴が嫌いなんだ…The END ！」

フェアリー･チア･ガール ATK 1350 +No.17 リバイス･ドラゴン ATK 2900 +カオス･ソルジャー -開闢の使者- ATK 3400

「あっれぇえぇ！？」
「出番ヴェーラーだけー！？」

「小鳥さん、ナイスフォロー」
「え？」
「もし『フェアリー･チア･ガール』じゃなかったら開闢の使者が引けず、あのターンで決着が付けれなかった…。だから足手まといなんかじゃないよ」
「は、はい！ありがとうございます」
確かに今は初心者レベルだ。けど、いつまでもそうじゃない。これで自信が付いてくれれば良いけどな、と思った。
他のみんなは

「トライアングル･X･スパーク！」
「ぐへあ！」
「必殺真剣！」
「キョーレツ！」
「行け！おジャマイエロー！」
「く、屈辱だぁ…」

全員決着が付いたようだ。

「ヒョッヒョッヒョッヒョ！なかなかやるじゃないか」
後ろから気持ち悪い笑い声がし、全員が振り返る。そこには小柄な少年がいた。
「アンタは！？」
舞は面識があるようだが…？