第41話　世界が震える日　作：ター坊

~？？？サイド~

ある広間。壁一面にモニターがあり、そこには色んな街並みや建物を映していた。その下で無数のオペレーターらしき集団がカチカチとコンピュータを操作している。
「エネルギーはどうだ？」
「はっ！現在エネルギー充填率98%。間もなく起動可能です」
「そうか。ところでお前…」
「はっ！」
「自分が世界を創れる神になったとしたら、どんな世界を創る？」
「はぁ。…まったく思いつきません」
「そうか。…なら解雇だ」
「え！？グベァ！ﾅ、なにｦ…」
男が急にオペレーターの首を鷲掴み、持ち上げる。オペレーターはジタバタと苦しむが、次第に動きが弱くなり、そのうち手足がブランと垂れ下がった。
「ふん。私の部下に明確に答えることが出来ない無能がいたとはな」
ドサッとオペレーター だった モノを床に捨てた。
「マスターD。エネルギー充填率、100%に到達しました」
「そうか。では始めようか。世界の創造のテストを」
男は物々しい装置の前に立った。
「…カオスジェネレーション･システム…起動」


カチッ





~ユイサイド~

俺が見たときはデュエル終盤。そろそろ決着が着く頃だろう。

クロノス:LP 1400　手札3枚 場のカード『 古代の機械究極巨人』　セットカード1枚

クロウ:LP 1100　手札2枚 場のカード『BF-アーマード･ウィング』『BF-星影のノートゥング』『黒い旋風』セットカード1枚

圧倒的な攻撃力で制圧する古代の機械VS手数が多い展開で押し切るBF。パワーVSスピードでなかなかいい勝負だ。
「俺のターン、ドロー！俺はマジッk」
クロウが魔法カードを発動しようとしたそのときだった。


ドォォオォオォオォォン！ゴゴ、ゴゴ、ガタタガタガタガタｶﾞｼｬｰﾝガタタドゥオーンﾊﾟﾘｰﾝグゴゴゴガァグァドブオバガドゥオー、ゴゴｶﾁｬｰﾝゴゴバキャガドドゴグシャブオベキャヂュベラガタタドゥオーンガタガタガタﾊﾟﾊﾟﾘｰﾝドブオバガグゴゴヴァオグゥオガガズブオデキュアガグシャガタガタガタドゥオーングガタガタガゴゴ

今までにない地震が巻き起こる。立ってられない程の揺れ。みんなその場に伏せるしかない。

ゴグシャブオベキャヂュベラガタタガタガタガタゴゴドゴボコグゥオガガズブオデキュアガグシャガタガタガタグゴゴガァグァドブオバガドゥオーンガタガタガタゴゴメキャドブオギニャブシュドッボグシャガタガタ
…

……

…… ……

収まったのか？俺が立ち上がると不思議なことが起こっていた。
「おかしいだろ」
あれほどの大地震だったのに何も変わってない。新たに崩れたところも壊れたところもない。…そうだ！そんなことよりみんなは！？
「なんだったのよ、一体？」
「全員怪我はないノーネ？」
「こわかったよぉ」ｳｯｸﾞ､ﾋｯｸ
「アユちゃん、大丈夫よ」
どうやらみんな無事のようだ。
「え！？あれって！」
「どうした、小鳥！」
全員小鳥が見ている方向に注目する。
「あれは…なんだ？」
今まで見たことがない特徴的な外観の建物があった。
「小鳥。何か知ってるのか？」
「あれは…私が通ってた学校です！」
どういうことだ？雷のように、今度は地震で小鳥が住んでた世界に来てしまったのか？
「みんな。１回屋上に行ってみよう。まだあの建物みたいなものがあるかもしれない」
何も分からない以上、とりあいず状況把握だ。


全員、屋上にやって来た。さっき見た小鳥の学校の他にも見慣れないものがちらほら乱立している。
「ねぇ、城之内。あれってペガサス城じゃない！？」
「ホントだ！でも島の上にある城がなんで街中に…？」
「アキさん、あれ」
「えぇ。アルカディア･ムーブメントね…」
「…あれは舞網スタジアムではないか！」
「デュエルアカデミアもあるぞ！」
全員が全員、知ってる建物があるようだ。
「どういうことだ…人の次は建物がこの世界にやって来た、ということなのか…」