43 大ファンの意地！放て！弾丸融合！　作：ギガプラント

光輝「Ｒ・Ｆ（レイディアント・ファイター）－エクストリーム・カイゼルでダイレクトアタック！！」


忍者風男「無念でござる～！」ＬＰ１０００→０


光輝「よし、滑り出しは好調だね。」


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ロバート「俺のターン！ドロー！」


ロバート（ガトリング・スローターは相手モンスターを戦闘破壊した時、その攻撃力分のダメージを与える効果がある。）


ロバート（このまま武雷神ボルーファンを攻撃すれば俺の勝ち……だが。）


ライジン「………」


ロバート「ま、ビビってもしかたねえ！！バトルだ！」


ロバート「ガトリング・スローターで武雷神ボルーファンを攻撃！デス・ハニーコム！！」


ロバート「おらおらおら！ハチの巣だ！」


ライジン「ぐっ…！」　ＬＰ２１００→１７００


ロバート「この瞬間、ガトリング・スローターのモンスター効果発動！戦闘破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える！」


茶ノ畑「なんと！！ボルーファンの攻撃力は２４００！つまりこの効果で発生するダメージも２４００となります！」


茶ノ畑「これが通ればライジンのライフは０！決まったかあああ！！？？」


ライジン「カウンター罠『ダメージ・ライトニングロッド』！」

突如現れた避雷針が衝撃を吸収する。


ライジン「ダメージを与えるカードの効果を無効にし、その数値分のライフを回復する！」　ＬＰ１７００→４１００


茶ノ畑「これは凄い！決め手となるかと思われた効果ダメージを回復に変え、一気にライフを持ち直したあああ！！」


ライジン「ありがてえ！！てめえのお陰で潤ったぜ！ヒャッハー！！」





ロバート「………なるほどね。やっぱりそうか。」


ライジン「あん…？何言ってやがる…。」



ロバート「お前……本物のライジンじゃねえな？」


ライジン「！？」


茶ノ畑「おっとぉぉ！？これはどうしたことか！偽物！？え…ホントに偽物なんこれ？」


ライジン「何馬鹿げたこと言ってやがる！！？俺様が偽物だぁ！？」


ロバート「あぁ。１０年前画面の中で見たのが最後だが……間違いねえ。あんたは違う。」


ロバート「あの人からビリビリ伝わってきたあの熱気じゃねえ！！」


「偽物？」
「どういうことだ？」
「口から出任せじゃねえの？」


ライジン「うっせえ！！てめえに俺の何が分かるってんだ！！とっととターンエンドしやがれ！」


ロバート「ﾁｯ…カードを２枚セット！ターンエンド！」



ライジン「俺のターンだ！！ドロー！！」


ライジン「俺が……俺がライジンだ…俺がライジンなんだ！！！」


ライジン「さぁこっからが本番だ！俺は魔法カード『サンダーボルト・アドベント』を発動！」


ライジン「手札からレベル４以下の雷族モンスターを全て特殊召喚する！」


ロバート「なんだと！？」


ライジン「さぁ現れやがれ！俺様のモンスター達！！」

雷鳴と共に４体のモンスターがフィールドに招来する。


ライジン「マ・ドンナー！サンダー・シーホース２体！そして『プラズマ・ボール』！！」ドンナー星１・ＡＴＫ３００　シーホース星４・ＡＴＫ１６００　プラズマ星３・ＡＴＫ９００


茶ノ畑「お、おおお！！一気に４体のモンスターを大量展開！！こ、これはやはりプロの魅せ方か！？」


ロバート「あぁ確かに大したもんさ、このすげえ盛り上げ方…本物そっくりだぜ。」


ロバート「だがおまえのはただの真似事だ！！」


ライジン「黙れええ！俺が本物のライジンだっつってんだろおお！！」


ライジン「俺はああ！！レベル４のサンダー・シーホース２体にレベル１のマ・ドンナーをチューニングウウ！！」



迢迢たる雷雲より生まれし絶対なる王者よ！！天を揺るがし大地を砕け！！


シンクロ召喚！！


ぶちのめせ！！『轟放雷落王（ごうほうらいらくおう） スパーキング』！！星９・ＡＴＫ３０００




派手な服装の巨大な雷神。荒々しさと共に不思議な神々しさも感じさせる。

ライジン「轟放雷落王スパーキングのモンスター効果発動！！相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する！！」


ライジン「更にこの効果で破壊したモンスターの数×５００ポイントのダメージを与える！！」


ライジン「ギガスパーク・ボルテックス！！」


ロバート「があああ！！」ＬＰ３２００→２７００


茶ノ畑「こ・れ・はなんと豪快な効果！！大きいのは攻撃力だけじゃなあああい！！」


ロバート「だがサプライ・プレパレーションの効果で俺は１枚ドローできる！」


ロバート「そして速攻魔法発動！『遠心分離』！」


ロバート「融合モンスターが相手によって破壊された時、そのモンスターに記されている素材モンスターを攻撃表示で墓地から特殊召喚する！！」


ロバート「蘇れ！『マシンガン・ソルジャー』『カラミティ・バルカン』！」マシン星４・ＡＴＫ１８００　バルカン星５・ＡＴＫ２０００


ライジン「クソが！！だったらそいつらをボコってやるよぉ！」


ライジン「バトル！！轟放雷落王スパーキングでマシンガン・ソルジャーを攻撃！！サンダーストーム・ハンマー！！」


ロバート「ぐっ！！」ＬＰ２７００→１５００


ライジン「まだまだああ！！プラズマ・ボールは相手フィールドにモンスターが居てもダイレクトアタックが可能！こいつでも攻撃だ！」


ロバート「まだ来やがるか…！」ＬＰ１５００→６００


ライジン「ダメージを与えたプラズマ・ボールは破壊される。このままターンエンド！！」



ライジン「１０年前の熱気？ただの真似事？」


ライジン「何だよそれ…んなもんてめぇの目と耳が腐りきってるだけだろおが！！」


ロバート「あれまぁ…頭に血が上り切って素が出てきやがったな。」


ライジン「んだとぉゴラァ！？」


ロバート「まずそれだよ。本物のライジンは相手の言葉で気を乱したりはしなかったぜ？」


ライジン「！！？」


ロバート「元暴走族らしいからとにかく口は悪かったけどな。」


ロバート「だがあの人はあくまで自分のパフォーマンスを魅せる。ヤジや挑発で自分のペースを崩したことなんか一回もなかった！」


ライジン「………」


ロバート「まぁでも上出来だよ。顔も仕草もこんだけ似せられんだ…お前も相当なファンなんじゃねえか？」


ロバート「何のために化けて大会出てんのかは知らねえけど、こんな事知ったらどっかで見てる本物が泣くぜ…？」


ロバート「お互いファン同士よぉ、昔の影追っかけたりしねえであの人………」
ライジン「黙れえええぇぇぇ！！！」


ロバート「！！？」


ライジン「ファン同士だぁ…！？てめぇ等なんかと一緒にすんじゃねえ！！」


ロバート「………」


ライジン「何がファンだ…お祭り騒ぎしたいだけの連中が都合よく味方気取りやがって！！」


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夏武斗「よく分かんねえけど…あいつプロじゃなかったのか？」


天音「そう…みたいですね。」


仁「………」

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（１０年前・邑咲村）


ロバート「引退ぃ！？ちょっと待てどういうこったよ！！」


仁「おい、落ち着……」
ロバート「これが落ち着いてられっか！！」


アナウンサー「明確な理由等は公開されておりませんが、ライジン選手本人の事情との事です。」


ロバート「事情ってなんだよ！？訳わかんねえよ！」


ロバート「そんなんで納得できるか！！あーもうなんだってんだ！！」


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仁（…あの時のあいつの暴れようだけは、忘れようにも忘れられないな。）


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ロバート「確かにあんときゃすげえ唐突でビビったけどよ、ファンが一体何をしたって……」

ライジン「うるせえ！気安くファンなんて語るなああ！！」


ロバート「！？」


ライジン「てめえのターンだ！！早くしやがれ！！」


茶ノ畑「…あ、あのー。対戦相手を急かすような言動はお控え頂きたく………」


ロバート「あーそうかい。自分が唯一無二のファンでしたってか？」


ロバート「真似っ子して周りの人間を欺き、バレてない程完コピできたと一人寂しくほくそ笑み、嘘がばれたら癇癪ですか。」


ロバート「本物とは似ても似つかぬ、どこまでも小せえ奴だよてめえは！！！」


ロバート「俺のターン！！ドロー！！」


茶ノ畑「あ、あの…罵り合いとか勘弁してほしいなぁ…なんて。」


ロバート「カラミティ・バルカンのモンスター効果発動！相手フィールド上のモンスターの数×５００ポイントダメージを相手ライフに与える！」


ロバート「さっきのお返しだ！！喰らいな！！」


ライジン「ぐあっ！てめぇやりやがったな！」ＬＰ４１００→３６００


ロバート「カラミティ・バルカンを守備表示に、そしてカードを１枚セットしてターンエンド！」ＤＥＦ１０００


茶ノ畑「あーっとロバートなんとかダメージは与えるもモンスターの召喚は０！これは厳しいか？」


ライジン「悪あがきもここまでだ！俺のターン！！」


ライジン「轟放雷落王スパーキングの効果発動だ！！そっちのモンスターもぶっとばせ！！」


ライジン「ギガスパーク・ボルテックス！！」


ロバート「っ！！」ＬＰ６００→１００


ロバート「サプライ・プレパレーションの効果で１枚ドロー…！」


ライジン「関係ねえこれで終わりだああ！！消えろ！バトルフェイズ！！」


ライジン「轟放雷落王スパーキングでダイレクトアターック！！！」


ライジン「サンダーストーム・ハンマー！！」


ロバート「永続罠『フュージョニック・ソウル』発動！」


ロバート「自分フィールドまたは墓地の融合モンスター１体をエクストラデッキへ戻し、バトルフェイズを終了する！」


ガトリング・スローターのビジョンが浮かび上がり、稲妻を全て反射する。

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夏武斗「うぉ～あっぶねえええ！！」


天音「何とか首の皮一枚繋がったというところでしょうか…。」


仁「………」


夏武斗「まだまだこっからだ！いけえロバート！！」


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茶ノ畑「なんとか防いだロバアアアト！！！だが残ったライフはたったの１００！火の粉程のダメージで勝負が決まってしまいます！！さぁどおおおでる！！？？」


ライジン「ぐううう！！ターンエンドだ！！！」



ライジン「てめえなんかに…てめえみたいな奴に！！」


ロバート「…あー、もーいいわそういうの。」


ロバート「純粋に目障りなんだよ。独りよがりで喚いてるだけの馬鹿が。」


ライジン「黙れ黙れ黙れえええ！！」


ロバート「俺のターン。ドロー。」


ロバート「先ずは…『ポイズン・ソルジャー』を召喚する。」星４・ＡＴＫ１５００
毒ガス銃を背負ったガスマスクの兵士。


ロバート「魔法カード『戦士の生還』発動！」


ロバート「墓地から戦士族モンスター１体を回収する。」


ロバート「カラミティ・バルカンを手札に！」


ライジン「………！」


ロバート「もう一枚！『融合準備（フュージョン・リザーヴ）』」


ロバート「エクストラデッキの融合モンスターの素材となるモンスター１体をデッキから召集する！俺は２体目のマシンガン・ソルジャーを手札に加える。」


ロバート「更に墓地から融合も回収！」

茶ノ畑「前のターンで融合モンスターをエクストラデッキに戻し、そして今素材モンスター２体と融合のカードを手札に回収した！なんというタクティクス！」


ライジン「だからなんだってんだ！！もう一回融合したとこで攻撃力はこっちの方が上……」


ロバート「焦んなよ。こっからが面白えんだから……バトル！」


ライジン「な…！？」


ロバート「俺は手札から速攻魔法『弾丸融合（バレット・フュージョン）を発動！』」


ライジン「弾丸融合！！？」


ロバート「手札の融合を捨てる事で、モンスターを融合召喚する！」


ロバート「勿論融合するのはマシンガン・ソルジャーとカラミティ・バルカンだ。」


銃の形にした指をライジンに突きつける。


ロバート「これぞ名付けて……」

銃を撃つモーション。




融・合・召・ＧＵＮ！！




２体のモンスターが光に包まれ、螺旋状に交わりながら弾丸の如くライジンに向かっていく。
一つとなった光がライジンの目の前で輝きを増す


ライジン「っ…！！」



再び殲滅せよ！『ガトリング・スローター』！！星８・ＡＴＫ２８００




ロバート「ダイレクトアタックだ。」


ライジン「があああぁぁぁ！！！」ＬＰ３６００→８００



ライジン「な、なんだ…とお…！！」


ロバート「弾丸融合によって融合召喚されたモンスターは、そのターンダイレクトアタックが可能となるのさ。」


ロバート「更にこの瞬間ポイズン・ソルジャーのモンスター効果が発動！」


ロバート「１ターンに１度、相手ライフにダメージを与えた時、モンスター１体の攻撃力をターン終了時までその数値分ダウンする！」

スパーキング目掛けて毒ガスを放射する。


ライジン「今俺が受けたダメージは…２８００！！？」スパーキングＡＴＫ３０００→２００




ロバート「これでフィニッシュだ、偽物さん。」


ロバート「ポイズン・ソルジャーで轟放雷落王スパーキングを攻撃！！」


ライジン「お、俺は…俺はあああ！！！」ＬＰ８００→０




ＷＩＮ・ロバート







ライジン「くっ……ちくしょおおお！！！」


茶ノ畑「決まったあああ！！勝者はロバート！華麗な融合コンボで一気にライフを削りきりました！！」


ロバート「おいあんた。おーい…」


ライジン「っ！！」
ロバートをきつく睨みつける。


ロバート「あー怖い怖い。まぁ別にいいけどよ、何処の誰かも知らねー奴に嫌われても。」


ロバート「…一つだけ教えてやる。お前がどんだけ精巧に真似ようと、ライジン自身の魂は作れない。」


ロバート「お前はお前自身の魂そしてお前自身のデュエルで魅せなきゃ、どんなに派手に飾っても脆く崩れちまうぜ？」


ロバート「安っぽい弾丸一発でな。」

銃を撃つモーション。


ライジン「俺は……俺は……」




ロバート「さーて……ちょっくら休憩してくっかな。」





終










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（次回予告）


夏武斗「えーと…なんかよく分かんねえけど、やったなロバート！」


ロバート「おう、お前もサクッと勝ってこいよ。」


夏武斗「おう！よーし今度こそ俺の番だ！誰が相手でも絶対勝ってやるぜ！」


ロバート「弱っちいのが相手だといいんだがな。」


夏武斗「それじゃ張り合いが無いだろ？強え相手と全力でぶつかるのが最高に燃えるんだ！」


夏武斗「次回！『その名はマイティ！脅威の罠コンボ！』」


ロバート「…だからって、よりによってあんなのと当たらなくても。」
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・冒頭二行で終わるデュエル…別に手抜きじゃないですよ…？
・遠心分離フィールドという使われそうで使われないカードをリメイクしてみました。