25 不沈の海賊船！サンダー・カタリナ！　作：ギガプラント

初「あ、居た！夏武斗兄ちゃんだ。」


竜太「流石にもう始まってるか…急ごうぜ。」




初「なんだろあれ…船？」


竜太「うっわあああ！あれ海賊船じゃん！かっけええ！！」







夏武斗「いっ…！！」


夏武斗「一体なんなんだあああぁぁぁ！！！？？？」



猪狩「ふっふっふ…。」


夏武斗「！？」


猪狩「俺は永続罠！『超大型武装船－サンダー・カタリナ』を発動した！」


猪狩「このカードは発動後にモンスターカードとなり、自分フィールド上に特殊召喚する！」星８・ＡＴＫ３０００


夏武斗「攻撃力３０００の罠モンスターだって！？」


猪狩「安心しな！サンダー・カタリナは攻撃宣言ができねえ。」


猪狩「だがこいつの火力は超えられまい！どうする坊主！」


夏武斗「くっ…俺はカードを１枚セットしてターンエンドだ…。」



竜太「おいおい…ありゃ押されてんじゃねえか？」


初「か、夏武斗兄ちゃーん！！頑張ってぇ…！」


竜太「…声裏返ってんぞ。」


夏武斗「ん？おお初じゃねえか！応援に来てくれたのか！」


初「う、うん！」


竜太「俺は…その、暇だったから…。」


夏武斗「サンキュー！！ぜってー勝つから、そこで見ててくれ！」


猪狩「可愛いギャラリーじゃねえか。だが、こちとら負けるつもりはねえ！！」


猪狩「俺のターンだ！ドロー！」


猪狩「見てろ坊主！これが俺の本気だ！」


猪狩「俺は超大型武装船－サンダー・カタリナの効果発動！」


夏武斗「罠モンスターの効果！？」


猪狩「自分ターンのスタンバイフェイズ時、自分の墓地からあらくれパイレーツを任意の枚数特殊召喚できる！」


夏武斗「なんだって！？」


猪狩「俺は墓地からあらくれパイレーツ２体を特殊召喚！！」星３・ＤＥＦ１０００


猪狩「そしてあらくれパイレーツ２体をリリース！」


猪狩「アドバンス召喚！来い！『剛腕船長 ウルガーリ』！」星８・ＡＴＫ３０００


初「そんな！？」


竜太「なんだありゃ…あれじゃ毎ターンリリースに困らないじゃんか…。」


猪狩「バトル！剛腕船長ウルガーリで裂刃ストームシックルを攻撃！」


猪狩「カリバーン・オブ・パイレーツ！！」

豪快にサーベルを振り下ろす。


夏武斗「くそっ…！」


猪狩「この瞬間！フィールド魔法、怒涛の海域の効果を発動！！」


猪狩「ダメージステップ終了まで攻撃力が５００ポイントアップだ！」ＡＴＫ３０００→３５００


夏武斗「うわあああ！！」ＬＰ４０００→３２００


猪狩「なぁ坊主！！ウルガーリの効果は覚えてるか？」


夏武斗「そいつは…確か…。」



～～～ ～～～ ～～～ ～～～ ～～～ ～～～



猪狩「まだだ！ウルガーリは攻撃後に手札１枚を捨てる事でもう１度だけ追加攻撃できる！」


猪狩「次はそいつだ！スパイダー・スパイダーに攻撃！」


夏武斗「ぐあああ！！！」


～～～ ～～～ ～～～ ～～～ ～～～ ～～～


猪狩「思い出したか！俺はウルガーリの効果発動！」


猪狩「手札１枚を捨てて、追加攻撃だぁ！」


竜太「高火力の連続攻撃…格好良いぜ…！」


初「夏武斗兄ちゃん…。」


猪狩「続けて、代打バッターに攻撃！」


猪狩「カリバーン・オブ・パイレーツ！」


夏武斗「ぐあああぁぁぁ！！」ＬＰ３２００→７００



猪狩「どうだ！この船がある限り俺は無敵だ！！」


夏武斗「まだまだ…！俺は代打バッターのモンスター効果発動！」


夏武斗「このカードがフィールドから墓地へ送られた時、手札から特殊召喚する！」


夏武斗「俺は『ドン・ヘラクレス』を特殊召喚！」星７・ＤＥＦ１５００


初「凄い…上級のモンスターを特殊召喚した…！」


竜太「だが状況は変わってないぜ…。攻撃力は相手の方が上だ。」


猪狩「俺はこれでターンエンドだ！」



夏武斗「くっ…俺のターン！ドロー！」


夏武斗「攻撃力３０００のモンスター…それにあの海賊船を何とかしないとまたモンスターが増えちまう…。」


猪狩「サンダー・カタリナは俺のデッキの要…云わば城だ。」


猪狩「こいつは破壊された時、自分のモンスターを全て破壊しちまう効果がある。」


初「じゃあ…！」


猪狩「だがこいつはフィールドが海であるかぎりカード効果では破壊されない！！こいつを突破するのは不可能だ！」


夏武斗「そうか…フィールドを海に変えたのにはそんな意味も…。」


夏武斗（今の手札じゃ攻撃力３０００を超えるのは無理だ…。）


夏武斗「俺は…カードを１枚セット。ターンエンドだ。」


猪狩「ふん！流石にこの布陣を打ち崩す術はあるまい！」


初「次のターン…またモンスターが…。」


竜太「あー…こりゃ駄目だ。流石に切り返せねえよ。負けだ負け。」


初「ま、まだ分からないよ！！」


竜太「そうは言ったってなぁ…。」



猪狩「俺のターン！ドロー！！」


猪狩（よし！）


猪狩「スタンバイフェイズ！超大型武装船－サンダー・カタリナの効果発動！」


猪狩「あらくれパイレーツ２体を特殊召喚！！」星３・ＤＥＦ１０００


猪狩「そして！あらくれパイレーツ２体をリリース！！」


夏武斗「来るか…！」


猪狩「『キラーハープナー』をアドバンス召喚！！」星８・ＡＴＫ２８００

屈強な身体を持つやばい雰囲気の銛打ち。


初「また新しいモンスターが！！」


竜太「終わったな…。」


猪狩「バトルだ！俺はキラーハープナーでドン・ヘラクレスに攻撃！！」


猪狩「ブラッディ・ハープーン！！」

自分の身体より大きな銛を全力で投げつける。


猪狩「怒涛の大海の効果で攻撃力５００ポイントアップだ！！」ＡＴＫ２８００→３３００


猪狩「更に！キラーハープナーは守備モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていればその差分の貫通ダメージを与える！！」

銛に貫かれるドン・ヘラクレス。


夏武斗「ぐううう！！」ＬＰ７００→１００


猪狩「どうやらここまでのようだな！！次で決めてやるぜ！！」





夏武斗「へへん…！」


猪狩「なっ！？」


夏武斗「罠カード発動！『アンツ・インフェルノ』！」


夏武斗「昆虫族モンスターが戦闘によって破壊された時、相手の攻撃表示モンスターを全て守備表示に変更する！！」


猪狩「何だと！！？」


夏武斗「そしてそのモンスターの守備力は０になる！！」


猪狩「俺のモンスター達が…！」ウルガーリＤＥＦ１５００→０　サンダー・カタリナＤＥＦ１５００→０　ハープナーＤＥＦ１２００→０


夏武斗「この効果で守備表示になったモンスターは、そのターン表示形式の変更ができない！」


猪狩「こ、小僧…。」


初「凄い…残りの攻撃を防いだ…！」


竜太「それだけじゃねえ！！あの海賊船を守備表示にしてしかもその守備力を０にしちまってる…。」


猪狩（サンダー・カタリナはカード効果で破壊できないが…守備力が０ならどんなモンスターでも戦闘破壊できる…ってか。）


夏武斗「まだまだ！更に俺はドン・ヘラクレスの効果発動！」


夏武斗「フィールド上のこのカードが破壊され墓地へ送られた場合、墓地からドン・ヘラクレス以外の昆虫族モンスター１体を特殊召喚できる！」


夏武斗「甦れ！裂刃ストームシックル！！」星６・ＡＴＫ２２００


初「夏武斗兄ちゃん…更にモンスターを…！」


猪狩「くそぉ！！俺はカードを１枚セットしてターンエンドだ！！」


猪狩「やるじゃねえか坊主！だが次のターンで俺を倒せるか？」


夏武斗「やってみせるさ！いくぜ！俺のターン！」


夏武斗「よし！いっくぜえええ！笑顔１００倍突き進む！」





夏武斗「笑う門には………ヴィクトリイイイィィィ！！！」






夏武斗「俺は『クレストウィング・フェアリー』を召喚！」星１・ＡＴＫ５００


竜太「チューナーか！？」


夏武斗「更に俺は手札から『騒々虫』の効果を発動！」


夏武斗「手札のこのカードを墓地へ送る事で、フィールドのモンスター１体のレベルを１つ上げる！」


夏武斗「俺はクレストウィング・フェアリーを選択するぜ！」星１→２


猪狩「………！」


夏武斗「よっしゃ！真打登場だ！俺はレベル６の裂刃ストームシックルにレベル２のクレストウィング・フェアリーをチューニング！」




密林の王者よ！燃えたぎる闘志をその身に宿し、猛き一撃で勝利を掴め！



シンクロ召喚！



出でよ！『ヴィクトリー・ビートル』！星８・ＡＴＫ２５００





突如巻き起こる突風。


猪狩「ぐぅ！なんだこりゃ…！！」


初「す、すごい風…！」


竜太「こんなの初めてだぜ…。」


夏武斗「そして俺は墓地のクレストウィング・フェアリーの効果発動！」


夏武斗「このカードを除外する事で、自分フィールドのモンスター１体の攻撃力を５００ポイントアップする！」


猪狩「うおっ…！ぼ、墓地からモンスター効果だぁ！？」


夏武斗「ヴィクトリー・ビートルの攻撃力を５００ポイントアップだ！」ＡＴＫ２５００→３０００


夏武斗「バトル！ヴィクトリー・ビートルで、超大型武装船－サンダー・カタリナを攻撃！！」


夏武斗「ヴィクトリーホーン・ストライクウウウゥゥゥ！！！」



猪狩「坊主…流石だぜ…！」


猪狩「だが！！！おまえが表示形式を変えてくるのは想定済みだぁ！！」


猪狩「罠発動！『面舵一杯』！」


猪狩「自分のモンスターを全て攻撃表示に変更する！」


初「サンダー・カタリナの攻撃力は３０００…互角！？」


猪狩「まだだ！まだ終わらせはしねえ！！」



夏武斗「速攻魔法発動！！『バトル・コンセントレーション』！」


夏武斗「戦闘を行うモンスター１体は、バトルフェイズ終了時までそのカード以外の効果を受けない。」


猪狩「！！？」


夏武斗「選択するのはサンダー・カタリナ！！」


猪狩「しまった！！これじゃサンダー・カタリナは…！！」


夏武斗「守備表示のまんまだ！！いっけえええ！！ヴィクトリー・ビートル！！」

船体の真ん中を貫通するヴィクトリー・ビートル


猪狩「俺の船が…！！」


猪狩「くぅ！！サンダー・カタリナの効果で…俺のモンスターは全て破壊される…！！」



船が全壊した衝撃波によって海に飲まれていくモンスター達。



猪狩「くそ…すまねえ…！」


夏武斗「ヴィクトリー・ビートルは、相手モンスターを破壊したときもう一度だけ追加攻撃できる！」


猪狩「！！」


夏武斗「これで最後だ！ヴィクトリー・ビートルでダイレクトアタック！」


夏武斗「ヴィクトリーホーン・ストライクウウウゥゥゥ！！！」



猪狩「があああぁぁぁ！！！」ＬＰ２８００→０





ＷＩＮ・夏武斗



初「夏武斗兄ちゃんが勝った！！」


竜太「ま、まぁこういう事も…あるんじゃねーの？」


猪狩「へっ…。」


猪狩「ふはははハハ！！やっぱりすげえなお前！！」


猪狩「完敗だ。…でも楽しかったぜ坊主。」


夏武斗「あぁ！俺もだぜ！ありがとなおっさん！」


猪狩「だがこの俺に勝ったんだ。あっさり負けやがったら承知しねえぞ？」


夏武斗「もっちろん！目指すは優勝だぜ！」


猪狩「せめて本戦までいかねえと、船の奴等全員引き連れてボッコボコにしてやるぞ？」


夏武斗「えぇ！？そ、それは嫌だなぁ。」


猪狩「冗談だよ！がっはっは！！」



猪狩「さてそれじゃ、俺はもう行くぜ。」


夏武斗「そっか、またなおっさん！」


猪狩「おう！勝てよ坊主！」

去っていく猪狩。


初「夏武斗兄ちゃん！！」


夏武斗「おお初！来てくれてありがとな。それと…お前なんてったっけ？」


竜太「竜太だよ…。とりあえず…一回戦突破おめでとーさん。」


夏武斗「あぁ！お前も応援してくれてありがとな！」


竜太「べ、別に俺は応援に来たわけじゃ…！」


夏武斗「とりあえず一勝か…皆勝ってるかなぁ。」


竜太「…おい。」



初「さっき他のブロックも見てきたんだ。光輝兄に奏先生、あとその友達の大駕さんって人は勝ってたよ。」


竜太「まぁデュエル自体は光輝さんしか見てないけどな、圧勝だったよ。」


夏武斗「光輝さん達か…流石だぜ！」


夏武斗「そういや、天姉達はどうしてっかな…。ちょっと見に行ってみるか。お前等も一緒にくるか？」


初「うん！」


竜太「ま、まぁ暇だし付き合ってやるよ…。」



夏武斗「よーし！それじゃＡブロックに行くぜ！！」





終










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（次回予告）

夏武斗「よっしゃあ！俺の勝ちぃ！！」


竜太「へっ…まだ一回勝っただけじゃねえか。」


初「まずは３勝しなきゃいけないんだよね。頑張って夏武斗兄ちゃん。」


夏武斗「勿論だぜ！…さーて天姉はどうしてっかなぁ。」


天音「夢にまで見たアストベリー杯…私も負けていられない！集中して行きます…！」


夏武斗「次回！『どんどん首領亀！天音の戦い！』」


天音「え、エッグシィズしょうがん…？」

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・猪狩「やるじゃねえか坊主！だが次のターンで俺を倒せるか？」←実はこの段階で手札０なので次のターンで負けていなくとも立て直しはかなり難しかったりする。