09 夏武斗激昂！夜見原仁再び！　作：ギガプラント

夏武斗「先攻は俺だ！俺のターン！」


夏武斗（仁…！このデュエルに勝って、何が何でも話を聞いてやる！）


夏武斗「俺は『ミサイル・スネイル』を召喚！」星３・ＡＴＫ１４００

殻にミサイルを装備している大型かたつむり。


夏武斗「更に俺は、カードを１枚セット！」


夏武斗「そして…ミサイル・スネイルの効果発動！」


夏武斗「１ターンに１度、自分フィールド上のカード×２００ポイントのダメージを相手に与える！」


夏武斗「俺の場にはカードが２枚！４００ポイントのダメージだ！」

殻に付いたミサイルが２発発射される。


仁「…」ＬＰ４０００→３６００


天音「１ターン目からダメージを！？」


天音（夏武斗君…動くのが早いですね。）


夏武斗「俺はこれでターンエンド！」



仁「…俺のターン、ドロー。」


仁「…相手フィールドにのみモンスターが存在する時、手札の『先陣の魔妖兵』を特殊召喚できる。」


仁「特殊召喚。」星６・ＡＴＫ２４００


仁「…但しこの効果によって特殊召喚された場合、そのターンこのカードは攻撃を行えない。」


仁「…更に俺は『デッド・プランドラー』を召喚。」星４・ＡＴＫ１５００

強盗のような覆面を着けたゾンビ。


仁「…デッド・プランドラーの効果発動。」


仁「…フィールド上のレベル５以上のモンスター１体のレベルを１つ下げ、このモンスターのレベルを１つ上げる。」先陣 星６→５　プランドラー 星４→５

２体のモンスターの上部にそれぞれのレベル分のオブジェクトが現れる。先陣の魔妖兵の星を１つ奪い取るデッド・プランドラー。


夏武斗「レベルを奪い取った！？」


天音（そして…あの人のフィールドにはレベル５のモンスターが２体に…）


夏武斗「…来るか！」


仁「…俺はレベル５となった先陣の魔妖兵とデッド・プランドラーでオーバーレイ！」


仁「２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築」




エクシーズ召喚！




現れよ！深淵を駆ける瞬速の槍！ランク５！『冥獄の猛将 ナイトメア・エッジ』！ランク５・ＡＴＫ２５００




夏武斗「やっぱり来たか…エクシーズ。」


仁「…ナイトメア・エッジの効果発動、１ターンに１度、オーバーレイユニットを１つ使うことで手札の闇属性モンスター１体を特殊召喚する。」


仁「…この効果により、『常闇のファントム』を特殊召喚する！」ＡＴＫ１０００

ゲラゲラと笑う不気味な幽霊。


天音「一気にモンスターを展開してきましたね…。」


仁「…バトルフェイズ、ナイトメア・エッジでミサイル・スネイルを攻撃！」


仁「デモニック・ランス！」


夏武斗「させるか！罠カード発動！『ヒーリング・アタック』！」


夏武斗「この戦闘で俺のモンスターは破壊されず、戦闘ダメージ分ライフを回復する！」ＬＰ４０００→５１００


仁「…ﾁｯ、カードを１枚伏せてターンエンド。」


天音（なんとか防ぎましたね。…問題はここからですが。）


夏武斗「俺のターン！ドロー！」


夏武斗（よし！いくぞ仁…！）


夏武斗「このカードは手札の昆虫族モンスター１体を墓地へ送る事で、手札から特殊召喚できる！」

騒々虫を墓地へ送る。


夏武斗「来い！『スワローテイル・フェアリー』！」星２・ＡＴＫ８００


天音「チューナーモンスターが来ましたね…！」


夏武斗「更に俺は『ブルズアイ・フェアリー』を召喚！」星３・ＡＴＫ１０００


夏武斗「そしてミサイル・スネイルの効果発動！今度は６００のダメージだあ！」

三発のミサイルが仁を襲う。


仁「………」ＬＰ３６００→３０００


仁「…まだだ、お前の力はそんなものか。」


夏武斗「まだまだ！俺はレベル３のミサイル・スネイルにレベル２のスワローテイル・フェアリーをチューニング！」


シンクロ召喚！来い！『突甲戦士 ギラファイター』！星５・ＡＴＫ２０００




夏武斗「更に！レベル５のギラファイターにレベル３のブルズアイ・フェアリーをチューニング！」





密林の王者よ！燃えたぎる闘志をその身に宿し、猛き一撃で勝利を掴め！




シンクロ召喚！出でよ！『ヴィクトリー・ビートル』！星８・ＡＴＫ２５００




天音「２連続のシンクロ！？」


仁「…来たか。」


夏武斗（このまま一気に攻めきる…！）


天音（今日の夏武斗君…なんだか…）


夏武斗「バトルだ！ヴィクトリー・ビートルで、常闇のファントムを攻撃！」


夏武斗「いっけえええ！！ヴィクトリーホーン・ストライク！！」


仁「…」ＬＰ３０００→１５００


夏武斗「よし！！」

手札の『ヴィクトリー・リワード』を見つめる。


夏武斗（ヴィクトリー・リワードの効果で攻撃力を上げれば、ナイトメア・エッジも一方的に倒せる！）





仁「…常闇のファントムの効果発動！」


夏武斗「！？」


仁「このカードがフィールドから墓地へ送られた時、相手フィールドのモンスター１体の表示形式を変更する。」


夏武斗「何っ！？」


天音「！」

どこからか姿を現した常闇のファントムがヴィクトリー・ビートルの周りで笑い出す。

たちまち周辺が黒い霧に包まれる。ヴィクトリー・ビートルが振り払うが霧は晴れない。


霧が晴れるとヴィクトリー・ビートルは防御の体勢をとっている。


天音「ヴィクトリー・ビートルが…！」ＤＥＦ２０００


夏武斗「くっ！！」


夏武斗（守備表示ならヴィクトリー・リワードを使っても意味が……！）


夏武斗「俺は……これでターンエンドだ。」



仁「…俺のターン、ドロー。」


仁「…ナイトメア・エッジの効果発動。オーバーレイユニットを１つ使い、手札の闇属性モンスターを特殊召喚する！」


仁「現れよ！『忠誠の魔妖兵』！」星４・ＡＴＫ１４００

細剣を構えた悪魔戦士。


夏武斗「またモンスターが…！」


仁「まだだ……更に『共闘の魔妖兵』を召喚！」星４・ＡＴＫ１７００



仁「…バトルフェイズ！ナイトメア・エッジでヴィクトリー・ビートルに攻撃！」


仁「この瞬間罠発動！『ストライク・ショット』！」


夏武斗「ここで罠カード！？」


仁「…自分モンスターの攻撃宣言時、そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで７００ポイントアップする！」ＡＴＫ２５００→３２００


夏武斗「だ、だけどヴィクトリー・ビートルは守備表示だ！攻撃力が上がっても……！」


仁「…更に、選択したモンスターが守備モンスターを攻撃し攻撃力がその守備力を上まわっていた時、その差分の貫通ダメージを与える！」


夏武斗「貫通だって！？」


天音「夏武斗君！！」


夏武斗「ぐああぁぁぁ！！」ＬＰ５１００→３９００



夏武斗「ヴィクトリー・ビートルが…！」


仁「…モンスターの心配をしている場合か？」


夏武斗「！！？」


仁「…忠誠の魔妖兵でダイレクトアタック！」

ビジョンの細剣に貫かれる夏武斗。


夏武斗「くううう！！！」ＬＰ３９００→２５００


仁「…これで最後だ、共闘の魔妖兵でダイレクトアタック！」

続けてビジョンの剣に斬りつけられる。


夏武斗「ぐわあああぁぁぁ！！！」ＬＰ２５００→８００

後方に跳ね飛ばされる。


夏武斗「く、くそ…まだまだ！」


仁「…次は無い。これがラストターンだ。」


天音「！！」


夏武斗「な、！？」


仁「…俺はレベル４の共闘の魔妖兵と忠誠の魔妖兵でオーバーレイ！」


仁「２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築」




エクシーズ召喚！




現れよ！ランク４！『怨霊術師 ネクロサモナー』！ランク４・ＤＥＦ１９００



深くフードを被った邪悪な魔術師。

夏武斗「２体目のエクシーズモンスター…。」


仁「ネクロサモナーの効果発動。１ターンに１度、オーバーレイユニットを１つ使うことで、相手の墓地からレベル４以下のモンスター１体を特殊召喚する。」


夏武斗「俺のモンスターを…！？」


仁「俺が特殊召喚するのは………ミサイル・スネイル！」ＤＥＦ５００


夏武斗「なっ！？」

不思議な呪文を唱えるネクロサモナー。地面に記された魔陣よりミサイル・スネイルが邪悪な気を纏って蘇る。


天音「あのモンスターは！！」


仁「…俺は手札のカード１枚をセット。」


仁「…終わりだ、ミサイル・スネイルの効果発動。」


仁「俺の場のカードは…４枚。８００ポイントのダメージを与える！」


夏武斗「！？」


仁「…己のカードに身を焼かれろ！」

４発のミサイルが夏武斗に放たれる。




夏武斗「ぐあああぁぁぁ！！！」ＬＰ８００→０





ＷＩＮ・仁






天音「夏武斗君！」


夏武斗「く、くそ……。」


仁「……こんなものか。」


仁「今のお前からはあの時のような気迫が感じられない。」


夏武斗「えっ…？」


仁「…立ち去れ。敗者と話すことはない。」


夏武斗「ま、待っ…！」


天音「夏武斗君落ち着いて…！今は戻りましょう？」


夏武斗「………ちくしょお。」




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（上波町）


夏武斗「………」


天音「夏武斗君…。」


夏武斗「へへ…負けちまった。まだまだ修行が足りないな。」


天音「………」


夏武斗「あいつの力になってやれるって思ったんだけどな…今の俺じゃ力不足ってことかな。」

へへへと笑う夏武斗。



天音「…夏武斗君。」


夏武斗「えっ？」


天音「焦らないでください。」


夏武斗「えっ？俺焦って………」




天音「……」




夏武斗「た…な。ちょっと熱くなりすぎてたみたいだ。」


天音「ゆっくりでいいんです。こういう時は、まず冷静になった方が上手くいきますよ！」


夏武斗「へぇ…そんなもんなのか？」


天音「そんなもんなのです！私これでも夏武斗君よりお姉さんですから！」

えへんと胸を張ってみせる天音。


夏武斗「へへ…そっか。ありがとな天姉。」


夏武斗「デュエルには負けたけど、今回はデッキ奪われたりしてないしな！」


天音「ふふ、そうですね。」


夏武斗「ああ！」





天音（そういえば…確かに今回は違法なデュエルではありませんでしたね。）





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（マンションの一室）




天音「ただいま戻りました。」


伊世「んーおかえりぃ。」


伊世「んで、デートはどうだったね天音ちゃんや？」


天音「え？デート…ってなんのことですか？」


伊世「…素でそんな風に返されるとこっちも反応に困るわね。」


伊世「っていっても、あの角坊主相手じゃそんな気にならんか。」


天音「角坊主……ってもしかして夏武斗君のことですか？また失礼な…」


伊世「あーもーいいのよ角坊主は角坊主で…んで？楽しかったかい？」


天音「はい。素敵なカード屋さんを見つけました。」


伊世「…あんたもなかなかのカード馬鹿よねぇ。ま、別にいいんだけど。」



伊世「あ、でもあんま変なとこ近づくんじゃないわよ？最近また変なのが沸いてるみたいだから。」


天音「変なの…？雇われ使いの人とかですか？」


伊世「うーん…そこら辺はまだよく分かってないみたい。違法デュエルしかけてくんのは一緒みたいだけどね。」


天音「違法デュエル…。」


伊世「カード強奪された奴も居るみたいだから、あんたも警戒しときなさいな。ヴェーラーと一緒！」


天音「はい。肝に銘じておきます。」


伊世「…って言ってもセンター周りは治安良いからそんなに心配ないけどね。」





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（夜・上波町のとある路地）


？「罠発動！『ダイヤモンド・ダスト』！」


？「フィールド上の水属性モンスターを全て破壊するぜ！ぶひゃひゃ！」


青年「何だって！？」

フィールド全体にダイヤモンドダストが発生する。２体の将軍モンスターが凍りつき爆ぜていく。


青年「グルナード！ライホウ！」


？「更にその後、この効果で破壊され墓地へ送られた水属性モンスターの数×５００ポイントダメージを相手ライフに与えるぅ！」


？「１０００ポイントのダメージを喰らえ！！」


青年「があああ！！」


青年「こんなの…こんなの、卑怯だぞ…！」


？「…」






青年「うわあああぁぁぁ！！！」

倒れこむ青年。


？「ふん…それじゃ、こいつは頂いてくぜ…。」

白枠のカードを１枚拾いその場を離れていく・。





青年「返せ…俺の………トリシューラ」





終










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次回予告


夏武斗「かぁ～！やっぱり強いなぁ仁は！今回は負けちまったけど次こそは！！！」


天音「リベンジ頑張ってください夏武斗君！」


夏武斗「よっしゃあ！今日は絶対に勝ってやるぜ！」



天音「リベンジマッチに燃える夏武斗君の前に、謎の雇われデュエリストが…！」


夏武斗「えぇ～っ！？煙！？殺虫剤！？食虫植物ぅ！！？」


天音「次回！『アンチインセクトデッキの脅威！』」


夏武斗「俺の昆虫モンスターがぁ～！！」


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・今回のデュエル秀でて短いなぁ…。