26 どんどん首領亀！天音の戦い！　作：ギガプラント

（デュエルスペース・Ａブロック）



天音（夏武斗君…大丈夫でしょうか…？）


天音（迷子になって試合に間に合わず不戦敗…なんてことになっていなければいいんですが…。）


天音「って、流石にそんなことはないですよね。」


天音（…とも言い切れないのが怖いですね。）


指定されたデュエルフィールドに立つ天音。



日焼け男「初戦の相手は綺麗な姉ちゃんかぁ。こ～りゃついてんなぁ。」（訛り口調）


天音（と、他人の心配ばかりもしていられないですね。）


日焼け男「オラは力石掛（りきいしかける）！姉ちゃんはなんてんだぁ？」


天音「花田天音といいます。宜しくお願いします！」


掛「おうよ！お互いてぇがげんなしだぁ！」


天音（て、手加減なし…でしょうか？）


掛「がはは！なにいっでっがわがんねかぁ？田舎もんじゃからちょっとは多めに見てけろう。」


天音「は、はい！」






dPhoneモードチェンジ！Ｄパッドモード！



ターゲットロックＯＫ！



ビジョンリンクＯＫ！



ファーストディールＯＫ！



デュエル！！





掛「オラのターン！」


掛「う～んどうすっかなぁ…。」


掛「決めだ！オラはモンスターを裏側でセット！」


掛「これで終わりだぁ。さ、姉ちゃんのターンだ！」



天音「私のターンです！ドロー！」


天音（見慣れた場所のせいかまだあまり実感が湧きませんが…これはアストベリーカップ、私が此処へ来た理由。）


天音（悔いのないよう、全力で行きます！）


天音「私は『タービュランサー』を召喚します！」星４・ＡＴＫ１７００

小さな竜巻を纏った槍を振り回す戦士。


天音「そのままタービュランサーの効果発動！」


天音「自分フィールドのモンスター１体に、このターンのみ貫通効果を付与する！」


天音「私はタービュランサー自身にこの効果を付与します！」


掛「う、うげぇ…早速ダメージ入れる気かぁ…。」


天音「バトルフェイズ！タービュランサーでセットモンスターに攻撃！」

大きく振り回した槍よりつむじ風が放たれる。
セットされていた亀のモンスターが露になり、あっさりと吹き飛ばされる。


掛「オラの『首領亀』の守備力は１２００…こりゃこっちの負けだぁ。」


天音「タービュランサーの効果により、守備モンスターを攻撃した時その守備力を攻撃力が超えていれば、その差分の貫通ダメージを与えます！」


掛「んがぁ！」ＬＰ４０００→３５００


天音「私は…カードを１枚セットしてターンエンドです！」



掛「びっくりしたなぁ…オラのターン！ドロー！」


掛「よし！いぃもんを引いたど！」


掛「魔法カード『おろかな放流』を発動！」


掛「こんのカードはデッキから水属性モンスター１体を墓地へ送れるカードだぁ！」


掛「オラは２体目の『首領亀』を墓地へ送るど！」


天音（さっきと同じモンスター…！？）


掛「そしてもう一枚魔法カード！『サルベージ』を発動！」


掛「自分の墓地から攻撃力１５００以下の水属性モンスター２体を手札に戻す！」


掛「墓地の首領亀２体を手札に戻すど！」


天音「同じモンスター２体が手札に…回収するつもりで…！」


掛「へっ！どうだべなぁ？オラはもっかい『首領亀』を召喚！」星３・ＡＴＫ１１００


掛「首領亀のモンスター効果発動だぁ！こいつが召喚された時、手札の首領亀を好きなだけ特殊召喚できる！」


掛「手札から２体の『首領亀』を特殊召喚！」星３・ＡＴＫ１１００


天音「既に３体目も手札に！？」


掛「へへぇん！こっからが本番だぁ！」


掛「オラは首領亀３体でオーバーレイ！」


掛「３体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」




エッグシィズしょうがん！


あんらわれろぅ！ラァング３！『怒首領亀！（どどんがめ）』ランク３・ＤＥＦ２５００




何倍もの大きさの首領亀。

天音「エクシーズを許してしまいましたか…！」


掛「怒首領亀のモンスター効果発動！」


掛「オーバーレイユニッドを１つ使う事で！手札・墓地からレベル４以下の爬虫類族モンスター１体を特殊召喚する！」


掛「素材として墓地へ送った首領亀をそんのまんま特殊召喚！」星３・ＡＴＫ１１００


天音「攻撃表示！？」


天音（攻撃力はタービュランサーの方が上…一体どうして？）


掛「へっへぇ…なんで攻撃表示かって顔だな姉ちゃん。」


掛「怒首領亀の効果で特殊召喚したモンスターは、相手フィールドにモンスターが居てもダイレクトアタックがでぎるんだぁ！」


天音「！？」


掛「今度はこっぢの番だぁ！首領亀で姉ちゃんにダイレクトアタック！」

手足を仕舞い甲羅を高速スピンさせた首領亀がそのまま天音に飛んでくる。


天音「くっ！」ＬＰ４０００→２９００


掛「メインフェイズ２でオラはカードを１枚セット。これでターンエンドだ。」


掛「怒首領亀で特殊召喚したモンスターはこの瞬間破壊されっちまうど。」

その場に沈んでいく首領亀。


天音（低めの攻撃力を相手に晒さずにダイレクトアタックだけを決める…隙がありませんね。）


天音「私のターン！ドロー！」


天音（このままでは毎ターンダイレクトアタックでライフを削られてしまいます…！）


天音（まずはあのモンスターをなんとか…！）


天音「私は『雨天使レーゲン』を召喚！」星３・ＡＴＫ１５００


掛「攻撃力１５００…そんなんじゃあ足りねえぞぅ？」


天音「まだこれからです！雨天使レーゲンのモンスター効果発動！」


天音「指定したモンスターのレベルを１つダウンさせる！」


天音「私はこの効果で、タービュランサーのレベルを１つ下げます！」星４→３


掛「レベル３が２体に…まっさか！？」


天音「私はレベル３のタービュランサーと雨天使レーゲンでオーバーレイ！」


天音「２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」



エクシーズ召喚！


現れよ！アプリコット・レイ………

掛「おおっとさせねえど！！カウンター罠発動！『亀の宣告』！」


掛「手札の水属性モンスターを墓地へ送り、効果モンスターの召喚・特殊召喚を無効にする！」


掛「手札から『瓶亀』を墓地へ送って、そのエッグシィズは無効だぁ！！」

巨大な亀の幻影が現れ大きく響く声を放つ。アプリコット・レイニーの姿が完全に現出される前に消滅する。


天音「ここでカウンター罠…！？」


天音（これは…流石に痛いですね…！）


天音「…私はこのままターンエンドです。」



掛「おうし！オラのターン！ドロー！」


掛「よし！姉ちゃん！このデュエルオラが貰った！！」


天音「！？」


掛「先ずは怒首領亀の効果発動！甦れ首領亀！」星３・ＡＴＫ１１００


掛「そんで更に魔法カード発動！『ヴァイパー・リボーン』！」


掛「自分の墓地に爬虫類族以外のモンスターが居ない時、墓地の爬虫類族モンスター１体を特殊召喚する！」


掛「もう一体首領亀を特殊召喚！！」星３・ＡＴＫ１１００


掛「３体の攻撃が通ればオラの勝ちだぁ！怒首領亀を攻撃表示に変更！！」ＡＴＫ１５００


天音「攻撃力の合計は…３６００！？」


掛「バトルフェイズだぁ！首領亀でダイレクトアタック！」


天音「きゃっ…！！」ＬＰ２９００→１８００


掛「もう一回！２体目の首領亀でダイレクトアタック！！」


天音「ぐっ…もうこれ以上は…！」ＬＰ１８００→７００


掛「最後だぁ！怒首領亀でダイレクトアタック！！」


掛「怒首領噴射！！」

首が入っている（であろう）穴より鉄砲水が噴射される！



掛「よっしゃあああ！オラの勝ち……んん！？」


天音「手札の『パラソルジャー』の効果発動！このカードより高い攻撃力のモンスターの攻撃宣言時、このカード手札から特殊召喚して攻撃を引き受けます！」星４・ＡＴＫ１４００

大きなパラソル型のを持った女戦士が上空よりふわふわと降りてくる。


掛「ぬぬぅ…だったら、そのモンスターをやっつけっぞ～！」


天音「ぐっ…！この効果で特殊召喚したパラソルジャーは、このターン戦闘では破壊されません…！」ＬＰ７００→６００


掛「まっさか手札からモンスターが出てくるなんてなぁ…こりゃたまげた。」


掛「だけんど！姉ちゃんのライフポイントはもうたったの６００！まだまだオラが有利だ！」


掛「オラはこれでターンエンド。」


掛「怒首領亀で特殊召喚した首領亀、それとヴァイパー・リボーンで特殊召喚した首領亀はここで破壊だぁ…。」



天音（ちょっと…大きくダメージを食らいすぎましたね…。）


天音（落ち着いて…まだ勝機は…。）



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夏武斗「顔が固くなってんぜ？こういう時は笑うんだ！」




夏武斗「笑顔でいれば、きっと勝利を運んできてくれるぜ！！」


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天音（…そうでしたね。）


天音（堅くなってちゃいけませんね…！自分でも気づかない内に緊張していたようです。）


天音「ふふ…。」


掛「…うん？」


天音「行きますよ！私のターン！ドロー！！」



天音「私は永続魔法『変星風（へんせいふう）』を発動！」


天音「このカードは１ターンに１度、手札のモンスター１体を墓地へ送る事で効果を発動できます！」


天音「私は手札から『炎天使バニング』を墓地へ送り、効果発動！」


天音「自分フィールド上のモンスター１体のレベルを、墓地へ送ったモンスターと同じレベルに変更する！」


天音「これでパラソルジャーのレベルは炎天使バニングと同じ６となります！」星４→６


掛「レベルを変更するカード…！」


天音「私は『曇天使ヴェルクト』を召喚！」星３・ＡＴＫ１２００


天音「そして曇天使ヴェルクトのモンスター効果！このカードの召喚に成功した時、墓地から守備力０の天使族モンスター１体を特殊召喚できる！」


天音「今墓地へ送った『炎天使バニング』を特殊召喚！」星６・ＡＴＫ２２００


掛「攻撃力２２００…いやそれだけじゃねえ！」


天音「これでレベル６モンスターが２体！行きます！」


天音「私はレベル６のパラソルジャーと炎天使バニングでオーバーレイ！」


天音「２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」



エクシーズ召喚！


現れよ！天光の海を翔る優しき翼！『晴天竜 クリアースカイ・ドラゴン』！ランク６・ＡＴＫ２８００



掛「攻撃力２８００のエッグシーズゥ！！？」


天音「そしてクリアースカイ・ドラゴンに装備魔法『リフレイン・ボウ』を発動！」

クリアースカイ・ドラゴンの頭上で虹色の弓矢が輝く。


天音「バトルフェイズ！クリアースカイ・ドラゴンで、怒首領亀を攻撃！」


掛「！！」


天音「そしてこの瞬間！クリアースカイ・ドラゴンのモンスター効果発動！」


天音「オーバーレイユニットを１つ取り除く事で、フィールドのモンスター１体はこのターン戦闘では破壊されなくなります！」


掛「って…攻撃力はそっちの方が上だど姉ちゃん？なんたってそんな効果を……」

天音「この効果の対象は……『怒首領亀』です！」


天音「クリアーシャイン・ウィンド！」

怒首領亀が障壁に包まれる。


掛「オラのモンスター！？」


天音「そのまま攻撃です！サイライズ・ノヴァ！！」


天音「最後にもう一枚！罠カード発動！『双極力（パワー・ダイポール）』！」


天音「このターンのエンドフェイズまで、相手モンスター１体の攻撃力を４００ポイントダウンさせ自分のモンスター１体の攻撃力を４００ポイントアップさせます！」クリアースカイＡＴＫ２８００→３２００　怒首領亀ＡＴＫ１５００→１１００


掛「んがあああぁぁぁ！！！」ＬＰ３５００→１４００


天音「そしてこの瞬間！装備魔法『リフレイン・ボウ』の効果発動！」


掛「！？」


天音「リフレイン・ボウを装備したモンスターの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかった時、装備モンスターはもう一度だけ続けて攻撃できる！！」


掛「んなあああ！！その効果の為にオラの怒首領亀を戦闘から守ったんか！！？」


天音「クリアースカイ・ドラゴンでもう一度怒首領亀に攻撃！」


天音「サンライズ・リフレイン・ノヴァ！！」


掛「んっがあああぁぁぁ！！！」ＬＰ１４００→０





ＷＩＮ・天音





天音「やった…！ありがとうございました！！」


掛「かぁ～！！まっさか１ターンで全部持ってかれるとはなぁ…こりゃ油断したなぁ。」


掛「姉ちゃん綺麗なだけでなくて強ぇんだな～！やっぱ都会はすげえやぁ！」


天音（なんだかちょっと……夏武斗君に似た反応ですね…はは。）


掛「ちょっとは行けるかと思ったけんどやっぱオラじゃまだ実力不足だったかな。」


天音「いえそんなことないと思います。私ももう少しで負けていたので。」


掛「ん。あんがとな。さぁて、せっかく都会さ来たんだ。暫くはこっちでゆっくりすっが！姉ちゃん！頑張ってな！」


天音「はい！」







天音（やはりアストベリーカップ…毛ほどの油断もできませんね…！）


天音「そういえば夏武斗君は大丈夫でしょうか…？」


天音（試合……流石に出られてますよね？）


天音「…なんか心配になってきた。」



天音「様子を見てきましょうか…。」

Ｂブロック方面へ歩き出す天音。





終











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（次回予告）


夏武斗「よっしゃ！俺も天姉も大勝利だな！」


天音「はい！これからもどんどん行きますよ！」


夏武斗「仁の奴も勝ってるかなぁ…あいつなら楽勝か！」


天音「ふふ…そうですね！」


夏武斗「まだまだ闘い足りねえぜ！さぁ次の相手は誰だ！」


天音「…えーっと、先にお昼休みです。」


夏武斗「えっ…？」


夏武斗「次回！『未知の強敵達』」


天音「次のデュエルも張り切っていかないと…！」

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・亀の宣告も随分前に投稿したオリカだったりします。昔のオリカからデッキ構成考えるのもいいなぁ。