35 最強の天使　作：ギガプラント

夏武斗「俺のターン！！ドロー！」


夏武斗（くっそ…あんなに回復されちゃ流石に骨が折れそうだぜ。）


夏武斗「俺はブルズアイ・フェアリーを召喚！」星３・ＡＴＫ１０００


夏武斗「ブルズアイ・フェアリーのモンスター効果発動！」


夏武斗「手札から昆虫族モンスター１体を墓地へ送り、デッキからカードを１枚ドローする！」


夏武斗「俺は手札の『ドン・ヘラクレス』を墓地へ送り、カードをドロー！」


夏武斗（ビートルーパーか！いいカードを引いたぜ！）



楯山「手札を入れ替える効果か。だが何を引いたところで僕は倒せない！」


夏武斗「へん！言ってろ！俺は罠カード『ロスト・スター・ディセント』を発動！」


夏武斗「墓地のシンクロモンスター１体をレベルを１つ下げて守備表示で特殊召喚する！」


夏武斗「ただしこの効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、守備力は０となり表示形式の変更もできない。」


夏武斗「『突甲戦士 ギラファイター』を特殊召喚！」星５→４・ＤＥＦ８００→０


楯山「随分と制約の多い蘇生だな。だが狙いは……」


夏武斗「俺はレベル４となった突甲戦士 ギラファイターにレベル３のブルズアイ・フェアリーをチューニング！」




燃え上がる命の焔よ！鮮麗なる羽音響かせ、深き夜天を照らしだせ！



シンクロ召喚！



羽ばたけ！『煌翅蝶（こうしちょう）－フェニックス・バタフライ』星７・ＡＴＫ２３００




楯山「やはり新たなシンクロか！しかしそんな事この僕にはお見通しだ！」


楯山「速攻魔法発動！『終焉の地』！」


楯山「相手がモンスターを特殊召喚した時、デッキからフィールド魔法カード１枚を発動する！」


楯山「さぁ来たれ！『天空の聖域』よ！」


夏武斗「あれは！？」


フィールド全体が大空のビジョンに切り替わる。


どこからともなく現れた瓦礫が一つに集束していき、巨大な神殿の形となる。


楯山「フィールドが天空の聖域となった事により、天空勇士ネオパーシアスの更なる力が解放される！」


楯山「自分のライフが相手より上回っている時、その数値分このカードの攻撃力はアップする！」


夏武斗「んなっ！今そんな効果使われたら！？」


楯山「僕と貴様のライフ差は１８７００！よってネオパーシアスの攻撃力もその数値分アップだあああ！！」ＡＴＫ２３００→２１０００


夏武斗「こ、攻撃力２１０００だってえええ！！？？」


楯山「僕がただ保身の為にライフを回復するとでも思ったか？本当の狙いはこの圧倒的攻撃力で、貴様を葬る事さ！」


楯山「ラァァァイフ！イィィィズ！ラァァァヴ！！この圧倒的ライフ差と攻撃力！これを乗り越える術などない！！」


夏武斗「くっ…！」


夏武斗（特殊召喚を待ってたのか…！攻撃力２１０００なんて天姉と闘ってた時の比じゃねえぞ！？）


夏武斗「俺は……ターンエンド。」


楯山「そうだよなぁ楠夏武斗。攻撃力２３００のネオパーシアスならそのモンスターでも倒せただろうが、攻撃力が２１０００となった今、お前にできる事は何もない！」


楯山「どうだ！これが僕と貴様の差だ！」


楯山（マイスィートアンドロメダ天音さん…何処かで僕を待ってくれていますか…？）


楯山（今に楠夏武斗をこの手で倒し！あなたの元へ向かいます！！）


楯山「さぁ僕ターンだ！ドロー！」


楯山「僕は『サンライトユニコーン』を召喚！」星４・ＡＴＫ１８００


楯山「サンライトユニコーンのモンスター効果を発動！」


楯山「デッキの一番上のカードを確認し、そのカードが装備魔法カードなら手札に加える事ができる！」


夏武斗「…！」


楯山「デッキトップのカードは………装備魔法『レアゴールド・アーマー』！手札に加えてそのまま発動！」


楯山「このカードがモンスターに装備されている限り、相手は装備モンスター以外のモンスターに攻撃できない！」


楯山「勿論このカードを装備するのはネオパーシアス！」


夏武斗（他のモンスターを狙う事もできなくなったか…！）


楯山「さぁバトルフェイズだ！一撃で終わらせてやる！ネオパーシアスでフェニックス・バタフライに攻撃！超天空断撃！」


夏武斗「させるか！俺は煌翅蝶－フェニックス・バタフライのモンスター効果発動！」


夏武斗「このカードが攻撃された時、自分フィールド上のモンスター１体を破壊してその攻撃を無効にする！」


夏武斗「俺はフェニックス・バタフライ自身を破壊してその攻撃を無効にする！」


夏武斗「ブレイズライフ・シールド！」


楯山「悪あがきを…！」


夏武斗「それはどうかな？」


楯山「何ぃ！？」


夏武斗「この瞬間速攻魔法発動！『バタフライ・エフェクト』！」


夏武斗「昆虫族モンスターがカード効果で破壊された時、相手フィールド上の魔法罠カードを全て破壊する！」


夏武斗「天空の聖域さえなくなれば…！」


楯山「………」




楯山「っははは！！甘い甘すぎるぞ！カウンター罠発動！『アテナの裁き』！」


楯山「魔法罠カードを破壊する効果を持つ魔法罠カードの発動を無効にし破壊する！」


夏武斗「！？」


楯山「更に！自分フィールド上に天空の聖域が存在する場合、相手ライフに１０００ポイントダメージを与える！」

聖域より女神の虚像が現出し、その手から閃光を放つ。


夏武斗「ぐわあああ！！」ＬＰ３７００→２７００


楯山「ライフ差が開いたことにより、その差分だけネオパーシアスの攻撃力もアップだ！」ＡＴＫ２１０００→２２０００


夏武斗「くそっ…！」


楯山「ネオパーシアスの攻撃力が超えられないなら天空の聖域狙ってくるのは当然の事！僕がその対策をしていないと思ったか！」


夏武斗「無効にされた上にダメージまで貰っちまった…。」


楯山「まだ攻撃は残っている！サンライト・ユニコーン！ダイレクトアタック！」


夏武斗「うわあああぁぁぁ！！」ＬＰ２７００→９００


楯山「僕はこれでターンエンド。ま、所詮貴様はこの程度の実力だったという事さ。」


夏武斗「くっ、フェニックス・バタフライの効果発動！このカードがこのカード自身の効果で破壊された場合、エンドフェイズに墓地から特殊召喚する！ブレイジング・リボーン！」ＡＴＫ２４００


楯山「ほう…だがそんなモンスター１匹じゃ僕のネオパーシアスを倒す事はできない！」



夏武斗「俺のターンだ！ドロー！」


楯山「どんなモンスターを壁に出そうがネオパーシアスには貫通効果がある。もう何をしても無駄だ。早い内にサレンダーした方が恥をかかずにすむぞ。」


夏武斗「へっ！どんな状況でも諦めないのが俺の主義なんだ。悪いがサレンダーなんて真似、頼まれたってしてやんねえよ！」


夏武斗（とはいったものの……楯山の言うように、下手にモンスターを出しても逆に狙い撃ちされるだけだ。）


夏武斗（レアゴールド・アーマーがあるからサンライト・ユニコーンに攻撃する事もできないし…。）


夏武斗「ここは…カードを１枚セットしてターンエンドだ。」



楯山「打つ手なし…まぁ当然か。このターンで終わらせる！僕のターン！」


楯山「僕は再びサンライト・ユニコーンのモンスター効果発動！デッキトップを確認する。」


夏武斗（装備カードならあれも手札に…！）


楯山「ははは！『ハデスヘルム』！これまた装備魔法カードだ！そのまま発動！」


楯山「５００ライフポイントを支払い、ネオパーシアスに装備する！」ＬＰ２２４００→２１９００　ネオパＡＴＫ２３８００→２３３００


楯山「装備モンスターは相手のカードの対象にならない！」


夏武斗（早くしないと突破する手段もどんどんなくなっちまう…！）


楯山「そして僕は魔法カード『転生の宝札』を発動！」


楯山「ゲームから除外されている天使族モンスター３体をデッキに戻し、カードを２枚ドロー！」

３体のシャインエンジェルがデッキへと舞い戻る。


楯山「バトルフェイズ！ネオパーシアスでフェニックス・バタフライを攻撃！」


夏武斗「フェニックス・バタフライの効果発動だ！ブレイズライフ・シールド！」

再びフェニックス・バタフライの身体が炎に包まれる。


楯山「ならこっちはどうする！サンライト・ユニコーンでダイレクトアタック！」


夏武斗「まだまだぁ！罠カード発動！『スパイダー・エッグ』！」


夏武斗「自分の墓地に昆虫族モンスターが３体以上存在する場合、相手のダイレクトアタックを無効にする！」


夏武斗「更に自分フィールド上に『スパイダートークン』３体を攻撃表示で特殊召喚！」星１・ＡＴＫ１００


楯山「まだそんなカードを…。」


楯山「メインフェイズ２だ！僕は更に装備魔法『パワーピカクス』をネオパーシアスに装備する！」


夏武斗「このタイミングで装備魔法…？」


楯山「パワーピカクスは１ターンに１度、装備モンスターのレベル以下のレベルのモンスター１体を相手の墓地から除外し、エンドフェイズ時まで装備モンスターの攻撃力を５００ポイントアップできる！」


夏武斗「ネオパーシアスのレベルは７…まずい！」


楯山「ふん！僕はパワーピカクスの効果で、貴様の墓地からレベル７のフェニックス・バタフライを除外する！」ネオパＡＴＫ２３３００→２３８００


楯山「ゲームから除外してしまえばその不死蝶も蘇れまい！」


夏武斗「ちくしょお…フェニックス・バタフライ…。」


楯山「僕はカードを１枚セットしてターンエンドだ！」ネオパＡＴＫ２３８００→２３３００



楯山「ここまで耐えたのは賞賛しよう。だが今の貴様は必死に身を守っているだけに過ぎない。次に僕のターンが回って来た瞬間、僕の勝利は確定する。」


夏武斗「たしかに今んとこ防戦一方だな…でも次はどうか分からないぜ？」


楯山「む……ホントに威勢だけは良いようだな。」


夏武斗「俺だってそう簡単には負けられねえ…！本戦で戦おうって天姉と約束したんだ！」


楯山「なっ…！」




楯山（本戦で戦おうだとおおお！！互いをリスペクトし合い常に相手を意識する強い繋がり！一緒にいない時にも絆を感じられる固く図太い言葉の糸！いざ実際に決勝で逢いまみえた時の他にはない感動の共有！）


楯山（そんなアルティメットプロミスをマイスィートアンドロメダ天音さんと交わしたというのかあああぁぁぁ！！？？）




楯山「貴様あああぁぁぁ！！！」


夏武斗「このまま負けてたまるか！！行くぜ！！」


夏武斗「笑う門には………ヴィクトリイイイィィィ！！！」


夏武斗「俺のターン！ドロー！！」





夏武斗「よし行くぜ！俺はスパイダートークン１体をリリースして、魔法カード『ビーティング』を発動！」


夏武斗「デッキの上からカードを３枚めくりその中に昆虫族モンスターがいた場合、１体のみ特殊召喚できる！」


夏武斗「そして残りのカードは全て墓地へ送られる。」


楯山「なんだ運任せか！？そんなカードで…！」


夏武斗「へへ！笑顔は勝利を運んでくるんだ！！行くぜ！！」

３枚のカードがめくられる。


『弱体引力』
『ガーディニアン』
『アイ・ワナ・ビー』


夏武斗「来たあああ！！俺は『アイ・ワナ・ビー』を特殊召喚！！」星２・ＤＥＦ５００

大きなトラばさみを被った小さな蜂のモンスター。


楯山「なっ…！何かと思えばただの下級モンスターじゃないか！！」


夏武斗「ただの下級モンスターじゃないぜ？こいつは逆転の為のキーカードさ！！」


楯山「何…！？」


夏武斗「アイ・ワナ・ビーは相手の墓地の罠カード１枚を選択し、アイ・ワナ・ビー自身をリリースして効果を発動する！」


夏武斗「俺は『レインボーライフ』を選択してリリース！」


楯山「僕のカードを一体……まさか！！？」


夏武斗「へへ！アイ・ワナ・ビーの効果は、この時選択した罠カードと同じになる！」

アイ・ワナ・ビーの身体がレインボーライフのカードに変わっていく。


夏武斗「レインボーライフの効果！俺がこのターン受けるダメージは全て回復に変わるぜ！」


楯山「僕のカードを利用するとは…貴様！」


夏武斗「更に俺は『ビートルーパー』を召喚！」星３・ＡＴＫ１５００


夏武斗「ビートルーパーが召喚に成功した時、手札か墓地からレベル３以下の昆虫族モンスター１体を特殊召喚できる！」


夏武斗「蘇れ！『ブルズアイ・フェアリー』！」星３・ＡＴＫ１０００


夏武斗「ブルズアイ・フェアリーの効果！手札の『ミサイル・スネイル』を墓地へ送りカードを１枚ドロー！」


楯山「チューナー…またシンクロか。」


夏武斗「俺はレベル１のスパイダートークン２体とレベル３のビートルーパーにレベル３のブルズアイ・フェアリーをチューニング！」




密林の王者よ！燃えたぎる闘志をその身に宿し、猛き一撃で勝利を掴め！



シンクロ召喚！



出でよ！『ヴィクトリー・ビートル』！星８・ＡＴＫ２５００





ヴィクトリー・ビートルの召喚と共に強い突風が吹き放たれる。

楯山「くっ…！なんだこの風…！」




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細身の男「んん～？」


細身の男「なんか今すっごい風が来ましたねぇ…。」


細身の男「…あっちの彼からですか。」


細身の男「すっごいですねぇ……これは」




細身の男「ちょっと遅れるってボスに連絡しときましょ～っと。」


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夏武斗「そして俺は墓地から『ガーディニアン』のモンスター効果発動！」


夏武斗「墓地のこのカードを除外する事で、自分フィールド上のモンスター１体は次の相手ターン終了時まで戦闘では破壊されない！」
大量の花を纏った騎士がヴィクトリー・ビートルの真上に現れる。


楯山「墓地からモンスター効果だと！？」


夏武斗「バトル！ヴィクトリー・ビートルで天空勇士ネオパーシアスを攻撃！」


楯山「くうっ！！そんなこと……！！」


夏武斗「俺が受ける戦闘ダメージは２０８００！！レインボーライフの効果でその数値分回復だあああ！！！」ＬＰ９００→２１７００


夏武斗「へへん！よおし！こっから大逆転してやるぜ！！」












楯山「………その回復は無効だ。」


２１７００から９００に切り替わるライフ表記。


夏武斗「えっ？あれっ！？なんだ！！？」


楯山「僕は速攻魔法『天魔の小競り合い』を発動していた。」


楯山「…僕のカードを利用して回復だと？」





楯山「そんなこと………させてたまるか！！」





終









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（次回予告）


楯山「天魔の小競り合いの効果により貴様の回復は無効だ！僕のライフも大きく減るが、もはやそんなことは関係ない！次のターンで終わりだ！」


夏武斗「くそっ…あの攻撃力を利用してこっちも超回復してやろうと思ったのに…楯山、やっぱり強いぜ！」


楯山「大会中最高ライフ勝利で特別賞を狙っていたのに…貴様が回復などと余計なことを考えなければ！」


夏武斗「特別賞…？なんかよく知らねえけどこっちも負けてらんねえんだ！！」


夏武斗「次回！『予選最後の嵐、ライフを棄てた一撃！』」


夏武斗「本戦に進むのは俺だあああ！！！」

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・アイ・ワナ・ビーも大分前に投稿したオリカだったりします。因みに表記はされていませんがチューナーです。