第151話　海賊VSゼロの使者　　作：ター坊

~遊星サイド~

鬼柳…！サイコ･デュエルディスクで正気を失っているのか？
「ほぅ…。ほな、ウチが相手したるわ」
「メアリー？」
「まぁ相手せぇ言うし、肩慣らしにええやろ。それにあんなギラついたぁ目、そうおらんから楽しみや」
「ほぉ。テメェも同じクチか？」
「四の五の言わんと、始めよか」
「ああいいぜぇ！ヂュエルだぁぁ！」



「先攻はもらうぜぇ！俺はモンスターを裏守備でセット！さらにカードを２枚セットしてターンエンドだ。さぁ、満足させてくれよぉ！」
「ウチのターン、ドロー。『七彩海賊-露草のアクア』を召喚してデッキから『七彩海賊-紅緋のスカーレット』をデッキから手札に加えるで。さらに永続魔法『七彩海賊の旗』を発動！これでウチは1ターンに２度七彩海賊を召喚できるで。これでさっきサーチしたスカーレットを召喚。効果で『七彩海賊-常盤のクリケット』を手札に」
サーチを繰り返すことで手札の消費を抑えている。滑り出しは順調だな。
「そしてスカーレットは自身の効果で攻撃力が300アップしてアクアの効果でも200アップしとる。これで裏守備に攻撃や」
「まだまだだなぁ、女！俺は罠カード『インフェルニティ・インフェルノ』を発動ぅ！俺は手札から『インフェルニティ・デストロイヤー』と『インフェルニティ・リベンジャー』を捨て、デッキから『インフェルニティ・デーモン』、『インフェルニティ・ネクロマンサー』を墓地に送る！…ククク」
しまった！これで鬼柳の手札は0枚…！
「これで俺のハンドレスコンボは完成した！ヒャーッハッハッハッハッ！」
「なんやと？」
「そしてテメェのモンスターとバトルするのはコイツだぜぇ！」

七彩海賊-紅緋のスカーレット ATK 1900 VS インフェルニティ・ガーディアン DEF 1700

「残念だったなぁ！『インフェルニティ・ガーディアン』は手札が0の時、戦闘及びカードの効果では破壊されねぇ！」
「…そんなもんなんか？」
「なんだと？」
「ならこうするだけや。メインフェイズ２でウチはスカーレットとアクアでオーバーレイ！２体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」
「へぇ、そいつがエクシーズってヤツか」
「響け！海賊の雄叫び！轟け！閃光の砲弾！泣く子もぶっ飛ぶ弾ぁ当てたれ！エクシーズ召喚！ランク３『七彩海賊砲台（レインボーパイレーツ･キャノン）-ヴァルキューレ』！！」
エクシーズ召喚の光の渦から巨大な砲台が現れる。
「ヴァルキューレの効果発動！オーバーレイユニットを１つ使うて、サイコロを振るで」

ｺﾛｺﾛｺﾛ…4！

「これでサイコロの目ぇ×300のダメージや」
「ぐっ！」
「さらにこのダメージの数値の倍以下の攻撃力を持つこのカード以外のモンスターを全て墓地送りや」
「何！？」
ヴァルキューレの放った砲弾の雨は止むことなく、『インフェルニティ・ガーディアン』を轟音の中に葬る。
「ちっ！」
「ウチはカードを１枚セットしてターンエンドや」

鬼柳:LP 6800
メアリー:LP 8000

「さぁ、行くぜ…。俺の…ツァーーン！ドロー！」
来るぞ、鬼柳のハンドレスコンボ…！
「俺はドローしたカード、『インフェルニティ・デーモン』を特殊召喚！コイツの効果で…」
「ならちょい待ちや！カウンター罠『海賊の謀略』を発動！これでモンスター効果の発動を無効にしてそのモンスターの攻撃力分のダメージを与えるで！」
「甘いんだよぉぉ！カウンター罠『インフェルニティ・バリア』を発動ぉ！これでそのカウンター罠の発動を無効にして破壊する！」
「嘘やろ！？」
「よって『インフェルニティ・デーモン』の効果は有効！デッキから『インフェルニティ・ガン』を手札に！そして『インフェルニティ・ガン』の効果発動！こいつを墓地に送ることで２体のインフェルニティモンスターを墓地から特殊召喚するぜぇ！蘇れ！『インフェルニティ・リベンジャー』、『インフェルニティ・ネクロマンサー』！！」
「くっ！なんやそれ？」
「悪いなぁ。だが、俺は！まだまだ満足できねぇぜ！俺は『インフェルニティ・ネクロマンサー』の効果で墓地から『インフェルニティ・デーモン』を特殊召喚！これで再びインフェルニティカードをデッキから手札に加えるぜ！俺は『インフェルニティ・ミラージュ』を手札に加える！さらに俺は…レベル３の『インフェルニティ・ネクロマンサー』とレベル４の『インフェルニティ・デーモン』に、レベル１の『インフェルニティ・リベンジャー』をチューニング！！」
来る…！鬼柳のエースモンスター…！
「死者と生者、ゼロにて交わりしとき、永劫の檻より魔の竜は放たれる！シンクロ召喚！いでよ、『インフェルニティ・デス・ドラゴン』！」
「なんちゅう展開力や！」
「まだ止まれねぇぜえぇ！俺は『インフェルニティ・ミラージュ』を召喚して効果発動！コイツをリリースして墓地から蘇れ！『インフェルニティ・デーモン』、『インフェルニティ・ネクロマンサー』！再び『インフェルニティ・デーモン』の効果で『インフェルニティ・バリア』を手札に加え、セット！『インフェルニティ・ネクロマンサー』の効果で『インフェルニティ・デストロイヤー』を復活！そして『インフェルニティ・デス・ドラゴン』の効果発動！攻撃を放棄する代わりにテメェのモンスターを破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える！」
「くぅ…！」
「さぁ女ぁ！踊れ！死のダンスをなぁ！！全モンスターでダイレクトアタック！！」

インフェルニティ・デストロイヤー ATK 2300 + インフェルニティ・デーモン ATK 1800×２　直接攻撃

「くっ…あぁ…！」
「メアリー！大丈夫か！」
メアリーが大きく吹き飛ばされそうになるが、踏みとどまった。しかしサイコ･デュエルディスクの影響か、実際に痛みがあるようで膝をつき、肩で呼吸をしているような状態だった。
「俺はこれでターンエンドだ。さぁ！俺をもっと熱く、満足させてくれよぉぉ！」

鬼柳:LP 6800
メアリー:LP 1100


~メアリーサイド~

ゼェ…ゼェ…。
あかんな…。これがサイコ･デュエルディスクっちゅうもんの力か…。なんや体痛くて意識…イッちまいそうやわ…。

―けど…あの人に会うまでは倒れへん…。

その気迫が、その想いがウチの足を立たせる。
「ウチのターン…ドロー…！」
……！このカードは…。