第19話　最後に勝つ者　作：ター坊

「俺は『プチモス』を召喚し『進化の繭』を装備！さらにこの状態の『プチモス』を生け贄に捧げ、手札の『究極完全態グレート･モス』を除外することで『究極魔王態グレート･モス･EX』を特殊召喚できる！」
「きゅ、究極魔王態だと？」
「グレート･モス･EXの効果発動！特殊召喚に成功した場合、相手の場のカード全てを手札に戻す！」
「させるか！罠カード『激流葬』を発動し、バウンスされる前に全て破壊する！」
「っち！しぶといな。でーもー。俺のターン終了時、俺は墓地から昆虫族1体を除外して『究極魔王態グレート･モス･EX』を復活させる！」
「相手のグレート･モスも不死身か…！だが、勝機はある。俺のターン、ドロー！スタンバイフェイズ時、ガルドニクスは特殊召喚されフィールドのモンスターを破壊する！俺は『熱血獣士 ウルフバーグ』を召喚し、効果で墓地のエンショウを特殊召喚する。俺はウルフバーグとエンショウでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚『魁炎星王-ソウコ』！ソウコの効果でデッキから『炎舞-「天キ」』をセットし、発動することでデッキから『暗炎星-ユウシ』をサーチし、バトル！」

炎王神獣 ガルドニクス ATK 2700 + 魁炎星王-ソウコ ATK 2300　直接攻撃

「ギョエェェエー！」
「俺はこれでカードを1枚伏せ、ターンエンドだ！」
「ヒョッヒョヒョ！忘れたのか！？グレート･モス･EXは復活するのさ！効果でまたバウンs」
「そんなことさせるか！手札から速攻m」
「…いいのかなぁ？そんなことして？」
「何？」
「これを見ろ！」
インセクター羽蛾はそう言うとポケットから何か取り出し、得意気に見せつけてきた。なんだか金色のペンダントのようだが…。
「そ、それは！」
「遊馬の皇の鍵じゃねぇか！どうして、てめぇが持っている!？」
ゴーシュと小鳥さんはひどく驚いた様子だった。
「さー、どーしてだったかなー？でも要らないしー、壊しちゃおっかなー？」
「や、やめて！返して！」
「くそ、返しやがれ！」
「さぁ？返すか否かはそこにいるデュエリスト次第だねぇ？速攻…なんだって？」
「…何でもない」
発動しようとしたのは『禁じられた聖杯』。これでバウンス効果を無効にすれば凌げると思ったが…二人の表情や本気の懇願にも聞こえる悲痛な声を聞くと、そんなことはできなかった。
「あ、そう。それじゃあ全部手札に戻れぇ！」
「相変わらず卑怯よ！インセクター羽蛾！」
「今、ユイが発動しようとしたのは明らかにグレート･モス･EXの効果へのカウンターだったわ…」
「それを脅して黙らせるとは！」
「ひどい…ひどすぎる」
「チャンピオンの風上にも置けないノーネ！」
(ごめんなさい、ユイさん…！)
(すまねぇ、ユイ！)

ユイ:LP 7400
インセクター羽蛾 :LP 1400

「ヒョッヒョヒョ！俺のターン、ドロー！俺は1000ライフを支払うことで永続魔法『昆蟲たちの謝肉祭(インセクト･カーニバル)』を発動！これで1ターンに1度、墓地から昆虫族を１体特殊召喚できる！俺は女王様を蘇生し、女王様を生け贄に捧げ、『甲虫皇帝(ビートル･エンペラー)-ジャイアントカブトホーン』を特殊召喚！ダイレクトアタックだぁ！」

究極魔王態グレート･モス･EX ATK 4000 +甲虫皇帝-ジャイアントカブトホーン ATK 3200　直接攻撃

「ぐはっ！」
「俺のターンは終了！」

ユイ:LP 200
インセクター羽蛾:LP 400

「俺のターン…ドロー。モンスターをセットし、カードを1枚伏せ、ターンエンド…」
「ヒョー、ヒョッヒョヒョ！これで俺の勝ちだ！ドロー！ジャイアントカブトホーンの貫通効果ででトドメだ！」
「速攻魔法『禁じられた聖杯』発動！ジャイアントカブトホーンの貫通効果を無効にする」
「無駄ピョー！グレート･モス･EXでトドメを刺すだけだ！」

甲虫皇帝-ジャイアントカブトホーン ATK 3600 VS 火舞太刀 DEF 600

「『火舞太刀』の効果。破壊された場合、相手の表側表示のモンスターを破壊し、500ダメージを与える！」
「ヒョ？…ウ、ウソだぁああぁ！！」