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HOME > コンプリートカード評価一覧 > BEGINNER'S EDITION 2(7期) コンプリートカード評価(みめっとさん)

BEGINNER'S EDITION 2(7期) コンプリートカード評価

遊戯王アイコン みめっと 」さんのコンプリートカード評価


レアリティ 評価 番号 カード名
昇霊術師 ジョウゲン
Rare
▶︎ デッキ
9 JP001 昇霊術師 ジョウゲン 
後に登場するパキケと同様に立っているだけでお互いの特殊召喚を完全に封じるシステムモンスターの1体で、特殊召喚されたモンスターを後出しで全体除去する効果を持っている点まで同じです。
打点は低打点とされるパキケよりもさらに低く、一滴や泡影を食らった時のリスクもより大きくなってしまいますが、こちらは後出しで特殊召喚されたモンスターを全て葬る効果を起動効果で使えるため、後出し性能ではパキケに大きく勝っています。
ただしコストで墓地に捨てる手札がランダムという非常に珍しい、そして意外と厄介な性質を持っているため、効果発動時に保持する手札には注意しなければならない。
低ステータスの光魔法使いということで場に呼び出す手段も多く、特に《魔法族の里》と併用して相手にかける圧力をさらに上げられるのはパキケにない明確な利点の1つにもなります。
とはいえこの低打点ではライフ取りはもちろん戦闘での場持ちにも期待できないので、月鏡+里+他のモンスター効果や罠などでの補助は欠かせないでしょう。
霊滅術師 カイクウ
Rare
▶︎ デッキ
8 JP002 霊滅術師 カイクウ 
癖の強いカードが山ほど収録された2期のレギュラーパックの1つ『悪夢の迷宮』に収録されたカードとしては、比較的手堅い性能だった18打点の墓地メタ効果を持つ坊さんという名の闇魔法使い。
いわゆるお坊モンスターと呼ばれるモンスターは、魔法使い族でかつ「○○術師」または「○○僧」というカード名の後にカタカナ表記の特徴的な固有名詞という命名則になっていますが、このカードはジョウゲンと共にその開祖となるモンスターです。
効果は、強欲な自分は戦闘ダメージ誘発で相手の墓地のモンスターを2体まで除外し、相手には墓地のカードを一切除外させないというルール介入型の効果を持ち、自分は滅するが相手には滅させないというものになっています。
墓地のカードを除外コストとした召喚行為や、墓地の魔法や罠を除外して発動する効果など、ある程度限られた範囲ではあるが、それらを使用不能にするこの効果は刺さるデッキにはなかなかの効き目です。
下級システムモンスターは高打点であるほど強いのはインスペや《ライオウ》が実証済みで、普通にグッドスタッフモンスターズの1体に数えられていた時期もあり、墓地からの特殊召喚と聖者の書による除外を絡めた特殊召喚を得意としていた当時のアンデット族デッキに対抗するために、このカードに世話になったプレイヤーもいらっしゃるのではないでしょうか?
魂を喰らう者 バズー
Rare
▶︎ デッキ
5 JP003 魂を喰らう者 バズー 
第2期に登場した地属性の獣族モンスターで、ずっとノーレアだと思っていたくらい個人的には見なかったカード。
その能力は自分の墓地のモンスターをコストとして3体まで除外し、その数に比例して自身の攻撃力を一時的に上げるというもので、3体除外した時の攻撃力は下級モンスターでありながら《デーモンの召喚》に並ぶ2500にまで上がることから、この時期のグッドスタッフモンスターズの1体にも数えられていたカードです。
当時は上記のように墓地の不要なモンスターを利用して手札や場のカードを消費することなく自身のパワーを上げられることが強みでしたが、今使うとするなら自分の墓地の任意のモンスターを場の状況に関係なく自身の効果が無効になっていても最大3体まで除外できるという、融通の利く除外アドバンテージの稼ぎ役としての運用が主であり、そこに自身の種族なども活かせればなお良いでしょう。
ダーク・ネクロフィア
Ultra
▶︎ デッキ
6 JP004 ダーク・ネクロフィア 
原作のバトルシティ編で獏良が使用したモンスターで、OCGでは第2期のレギュラーパックに登場。
原作のかなり特殊な召喚条件は、OCGでは墓地の特定のモンスターを除外することによって行うものとなり、このモンスターと同じレギュラーパックに収録された「精霊」特殊召喚モンスター群をはじめとし、後に登場する様々な特殊召喚モンスターに影響を与えたカードであるとも言えるでしょう。
能力は自身が倒れた時に相手モンスターの装備カードとなりそのモンスターのコントロールを得るという、同じくバトルシティ編出身の特殊召喚モンスターで、レベル・種族・属性まで一致している《仮面魔獣デス・ガーディウス》に非常に似た効果となっている。
こちらはコントロール奪取を行うために《遺言の仮面》という別なカードが必要なく、墓地のモンスターだけで出すことができる代わりに、相手による破壊でしか効果が誘発しない上に発動タイミングもエンドフェイズと遅く、戦闘能力もデスガーディウスほど高くはありません。
特に効果の発動条件に関しては、リンク素材などに利用しても発動できるデスガーディウスとはクオリティ差が非常に大きく、場からの消費が少ない分それ相応の性能といった感じです。
サポートは《ダーク・オカルティズム》や《魔犬オクトロス》など、デスガーディウスと同じレベル8悪魔関連のものを使用可能であり、あちらと同じく正規手段で特殊召喚していれば墓地からの特殊召喚もできるため《怨念の邪悪霊》や《抹殺の邪悪霊》とのシナジーもバッチリです。
また自身を特殊召喚するために墓地から除外した3体の悪魔族は、このカードのリメイクモンスターである《カース・ネクロフィア》なら、自身を特殊召喚しつつそれら3体をデッキに戻すことができるため是非とも併用したいところ。
神聖なる魂
Normal
▶︎ デッキ
6 JP005 神聖なる魂 
同じパックには墓地の自身と同じ属性のモンスター1体を除外することで出せるエレメントの属性を持つ4体の『精霊』特殊召喚モンスター群が存在するのですが、光属性のこのモンスターはそれらとは命名則が異なり、除外するモンスターも2体必要になる代わりにレベルも戦闘能力もこちらの方がやや高い。
イラストに描かれている男性がちょっとイケメンなペナルティのワッキーとか言われていたのがとても懐かしい。
X召喚システムの登場によりその存在意義が大きくなり、高レベルのS素材やランク6XのX素材として用いるのが主となるでしょう。
類似する召喚条件を持つモンスターに対して繰り返し言っていることではありますが、コストとして墓地のモンスターを除外することを何かに活かせればなお良いですし、天使族はそれが比較的得意な分野でもあります。
水の精霊 アクエリア
Normal
▶︎ デッキ
6 JP006 水の精霊 アクエリア 
第2期に登場した自分の墓地の自身と同じ属性のモンスター1体を除外して特殊召喚できる、4つのエレメントからなる4体の『精霊』特殊召喚モンスターの1体。
このモンスターは水属性担当で種族も順当に水族、かつてはVBの美女コンテストにもノミネートされており「守ってあげたくなる」的なことが書かれていて当時は心の底から「え、どこが?」と思ったものでしたが、今となっては結構好きなモンスターです。
固有の効果は相手スタンバイに相手モンスター1体の表示形式を変更してそのターンの表示形式を効果以外で変更できなくするというもので、主に攻撃表示のモンスターを守備表示に変更してそのターンの相手の手数を減らすという運用になる。
同じ攻守を持ち、同じモンスター群で風属性を担当する《風の精霊 ガルーダ》に比べると、運用方法云々以前に相手エンドフェイズまで生き残らなければならないあちらよりも自身の役割を果たせる可能性がかなり高い点で勝っている。
しかし現在では、モンスターを守備表示にしたところでEXデッキからの特殊召喚のための素材にする手段があまりに充実しているため抑止力としては機能しにくく、この効果は無いものと思ったほうが良さそうです。
召喚権も発動する効果も使わずに場の状況に関係なくプラスワンで場に出せるモンスターとして見れば、打点も含めてさほど悪いわけでもなく、各種特殊召喚のための素材にも適しており、さらに自身を特殊召喚するために除外した水属性モンスターを何かに使えれば言うことはないでしょう。
このモンスターに限らず、後に登場する闇と光の『精霊』特殊召喚モンスター含めて効果の方は皆平凡かそれ以下なので、展開要員とする中で種族だとか除外だとかを活かせればという感じです。
岩の精霊 タイタン
Normal
▶︎ デッキ
5 JP007 岩の精霊 タイタン 
2期に4属性に対して登場した、自身と同じ属性の墓地のモンスター1体を除外して手札から特殊召喚される「精霊」シリーズと呼ばれる特殊召喚モンスターの1体。
このカードの場合は種族・属性・レベルと特殊召喚のための墓地コストの内容が全て被っている後発の《ギガンテス》が優秀過ぎるため軽んじられやすいが、このシリーズのカードはアド損なしに召喚権を使わずにモンスターを展開できる時点で一定以上の強さはあり、《ギガンテス》との相対評価で点数が下がってしまうだけでこのカード自体は別に弱くはありません。
ギガンテス》が自分から殴る時でも19打点&永続メタやパンプ系の魔法罠などを張られた時の苦境に強い効果を持っているため基本的には《ギガンテス》に優先されることはありませんが、ただ素材にするための展開要員として使うのであれば《ギガンテス》とそれほどの大差はないでしょう。
俊足のギラザウルス
Normal
▶︎ デッキ
8 JP008 俊足のギラザウルス 
自分や相手の場にモンスターがいるとかいないとか、自己SS効果というものはそれを行うために何らかの状況を求めてくるか、コストを要求するものがほとんどなのですが、このカードはマジで何にも関係なくサクッと自己SSできてしまいます。
しかもこれだけ緩い自己SSであるにも関わらず名称ターン1もないので、ダブっても雪崩出し放題です。
ただしそれで終わりなんてうまい話があるわけもなく、相手の墓地にモンスターが存在する場合、相手がそれを望むなら相手の場にモンスターを1体蘇生させることになってしまいます。
しかしこのカードの場合は、相手の墓地にモンスターがいなければ実質ノーデメリットになるほか、蘇生効果は自己SS後に改めて発動する効果なので何らかのカード効果で無効にしてしまったり、蘇生されることは承知の上でそれを操作や大捕で奪い取ってしまう、戦闘やカード効果の的にしてしまうというのもアリでしょう。
自身のレベル3や恐竜族という基本スペックを活かせればなおよく、2期のカードながらその性能は現代性能のカードと比較しても全く見劣りしないものかと思います。
トルネード・バード
Normal
▶︎ デッキ
3 JP009 トルネード・バード 
2枚バウンスという点では同じリバース効果モンスターである《ペンギン・ソルジャー》の魔法罠カード版という感じのモンスターですが、必ず2枚のカードを選択しなければならない点を踏まえると、どちらかというと《ドッペルゲンガー》のバウンス版というべきカード。
魔法罠カードの多くは相手のものをバウンスしたところで再度発動するかセットされる場合がほとんどでアドバンテージに繋がりにくいため、このカードを使うなら自分の魔法罠カードもセルフバウンスが可能であること、そして効果の発動に名称ターン1がない点に目をつけた運用をすることになるでしょう。
そこそこ強そうなことが書いてあるにも関わらず登場当初から全く注目もされず使われもしなかったこのモンスターですが、リバース効果モンスター関係のものを含めたカードプールが増加したことで多少無茶ができるようになったのはこのモンスターにとって幸いでしょう。
ダーク・ヒーロー ゾンバイア
Normal
▶︎ デッキ
4 JP010 ダーク・ヒーロー ゾンバイア 
原作でもかなり初期において、遊戯の友人の1人である花咲くんがこよなく愛するアメコミ風ダークヒーローとして登場したキャラクターが、第2期にOCGモンスターとして登場しました。
心が正義に近づくほどマスクの下の素顔は醜くなるという設定が、自身の持つ戦闘破壊誘発のデメリット効果として設定されているのが特徴。
下級モンスターながら元々の攻撃力が2100と高く、自身の効果による弱化の幅が小さく1体戦闘破壊しても依然として攻撃力は1900あるので、デメリットアタッカーとしてはどちらかというと直接攻撃できない永続効果の方がより大きなデメリットでした。
第2期に登場した数多くの攻撃力2000以上の下級デメリットアタッカーの中では使いやすい方ではあるのですが、2期の戦士族のデメリットアタッカーにはより高い攻撃力を持ち直接攻撃もできる《ゴブリン突撃部隊》が存在しており、このカードはレアリティがノーレアで入手困難ということもあり、実際のデュエルシーンで見かけることは少なかったという印象です。
闇属性で元々の攻撃力が2000超えなので魔デッキのリリースに使えるほか、実はあの究極の召喚制限能力を持つ《異星の最終戦士》の名称指定の融合素材でもあるため、使おうと思えば割と色々とやりようがあるのは原作ファンにとっては嬉しいところでしょう。
魔力吸収球体
Normal
▶︎ デッキ
5 JP011 魔力吸収球体 
相手ターン限定だが、単独で魔法を捉える結構優秀なモンスターで制圧の添え物としても使える。
ただし類似効果を持つコアキメイルウォールと比べると、維持コストがない分こちらには戦闘能力もほとんどないため、イラストからは凡そ想像のつかない自身の種族や属性、なんの因果か最終戦士の融合素材であることなどを活かさずに無計画に入れてもすぐに殴り倒されて終いでしょう。
モンスターでもバックでも良いので、このカード以外にも2枚以上の妨害は用意していきたいところですね。
異星の最終戦士
Super
▶︎ デッキ
9 JP012 異星の最終戦士 
DM3で登場したゲームオリジナルモンスターで、そのテキストが特徴的だったモンスターが割と早めにOCGにもやってきた。
その効果は出た時に自分の他の全てのモンスターを破壊し、お互いにセットによる通常召喚以外のあらゆる召喚行為をさせないという相当な圧力のある効果となっている。
何しろSSを封じる効果は数あれど、それに加えてNSまで封じるものは本当に例が少なく、唯一可能であるモンスターのセットを行って壁にしようにもほとんどの下級モンスターはこのカードの攻撃力に耐えられないので、先攻で出されてしまうとかなり苦しくなるデッキが大多数かと思います。
両方が名称指定のメインデッキに入る融合素材なので特化させれば出しやすく、召喚条件がないのでデビフラややぶ蛇から出現させることができ、それらを採用する際の優先度はエクストリオなどと並んでかなり高くなる。
このカードが登場した当初は、モンスターを除去するだけの魔法や罠、リバース効果モンスターがメインから入る場合も多くそれほどの拘束力ではなかったのだが、モンスター効果がどんどん強くなる一方でそれらのカードはメインからはあまり入らなくなり相対的にこのモンスターの強さも増していった感じです。
出た時に自分の他のモンスターを全滅させる効果は、この手の効果を持つモンスターには珍しくあくまで効果による破壊であり、破壊耐性を持つモンスターなら耐えることも可能で、特に禁止となったドラグーンはこのカードの効果で破壊されず、あちらのチェーンブロックを作る効果を全て防げる効果により互いに穴を埋め合う最強の制圧コンビでした。
それでも月書、一滴、脱出、泡影などの魔法罠に普通に弱いのは相変わらずなので、単騎で戦うのはやはり心許ない印象です。
沈黙の邪悪霊
Normal
▶︎ デッキ
1 JP013 沈黙の邪悪霊 
原作のバトルシティ編で闇獏良が使用した罠カード。
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、相手の場の別なモンスターに攻撃させる効果を持つ。
選択した別なモンスターが守備表示なら攻撃表示となり、このバトルフェイズ中に既に攻撃を終えているモンスターにも強制的に攻撃させられるのが特徴。
しかし相手の場に2体以上モンスターがいないと発動できない上に対象を取る効果でもあり、攻撃抑止としても攻撃を強要する罠カードとしてもより優れたものが数多く存在するため、カード1枚を使ってやる価値のあることとは到底思えない。
通常罠関係の効果を受けられることを除けば、永続罠でも弱いのに永続罠ですらないという残念過ぎるカードです。
王宮の号令
Normal
▶︎ デッキ
6 JP014 王宮の号令 
永続メタ罠としての王宮シリーズの1枚で、その効果はリバース効果モンスターをターゲットとした《スキルドレイン》といった具合のカード。
このカードが登場した当時はセイマジや《サイバーポッド》などのリバース効果モンスターがリバースした際に発動する強力効果を対策することを想定していたカードでしたが、実はこのカードはリバースモンスターが持つ永続効果などの発動しない効果も無効にでき、手札や墓地で発動する効果も使わせないという、リバースモンスターを一網打尽にする広範囲永続メタでもあるのです。
発動自体をさせず既に場に出てる発動しない効果にも有効なのがどれだけ素晴らしいかということは、ショッカー先生がよーく教えてくれましたし、しかもこのカードは場での発動に限らないとまできている。
環境レベルのデッキのメインデッキのモンスターが全員リバースに属しているとかであれば、ノーコストでフリチェで使えるこのカードをメタとしてサイドに採用する価値もあると言えるでしょう。
死霊の巣
Normal
▶︎ デッキ
7 JP015 死霊の巣 
第2期に登場した除去罠の一種となる永続罠カード。
自分の墓地のモンスターを任意の数除外することで、その枚数と同じレベルを持つ場のモンスター1体を効果破壊することができます。
高レベルモンスターを破壊しようとすると1度にかなりの枚数を墓地から除外しなければならないため、高レベルモンスターの除去札には向いていませんが、お互いのターンに完全フリチェでかつ回数制限がない性質から場に低レベルのモンスターの展開を伴ってEXデッキから特殊召喚を行うS・L召喚を主体とするデッキでは、場に展開されるレベル1〜2のモンスターを尽く押し戻して妨害することができます。
また自分のモンスターも破壊対象に選択できることから場で効果破壊されることで発動する効果を持つモンスターとも相性が良く、自身のレベルも低い《フォーチュンレディ・ライティー》や《ベビケラサウルス》を擁する【フォーチュンレディ】や【ディノインフィニティ】といったデッキの選択肢になっていました。
これらのデッキでは《フォーチュンフューチャー》や《ディノインフィニティ》によって、コストとして除外された方のモンスターも余すことなく活かすことができたので特に相性が良かったですね。
ちなみ私はどっちのデッキでも実際にお世話になりましたが、【フォーチュンレディ】の方は《異次元隔離マシーン》に、【ディノインフィニティ】の方は《次元の裂け目》と《マクロコスモス》に途中から替えてしまいましたね…。
墓荒らしの報い
Normal
▶︎ デッキ
1 JP016 墓荒らしの報い 
自分と相手、どっちが墓を荒らしたとかは関係なく、相手の除外されているモンスターの数に比例した効果ダメージが決まったタイミングで継続的に相手に入る永続罠。
まず相手がモンスターを除外するか、自分から相手モンスターを除外しにいくかしないと話がスタートしないわけですが、一刻も早く相手に効果ダメージを入れたいバーンデッキにとってこの手間は致命的。
ダメージ倍率も低く、タダで開いて置いておけること以外は厳しい性能と言わざるを得ないでしょう。
カウンターパンチ
Normal
▶︎ デッキ
1 JP017 カウンターパンチ 
守備表示モンスターの守備力未満の攻撃力で攻撃してしまった時、反射ダメージとなるプレイヤーへの戦闘ダメージだけでなく、攻撃モンスターの肉体も粉砕する罠カード。
カードデザイン的には悪くないと思いますしやりたいことはよくわかるのですが…。
後から出たカードと比べるのも酷ですが、《クロスカウンター》の存在を考えるならせめて永続罠ではあって欲しがったところ。
それでも1点から微動だにしないくらいには弱いので、ここまで程度の低いカードともなるとたまにはカードの種別を変えるくらいの大エラッタをしてもいいのですよと思ってしまう。
無差別破壊
Normal
▶︎ デッキ
1 JP018 無差別破壊 
サイコロの出た目と同じレベルを持つお互いの場のモンスターを全て破壊する永続罠で、6の目が出た場合のみそれ以上のレベルを持つモンスターも破壊される。
自分のスタンバイフェイズが来るたびにタダで使えて置いておくのも無料なのはいいんですけど、まず出る目を自分で任意のものに決められるとしても、この効果で相手の場のモンスターを複数破壊できる状況というのがちょっと想像できません。
お互いのターンに1度フリチェで使えるって言うんならまだ運に賭けてみる甲斐もあると思うんですけど、これはさすがに全部が全部無理筋じゃないかなと。
ウィジャ盤
Rare
▶︎ デッキ
7 JP019 ウィジャ盤 
原作のバトルシティ編で闇獏良が使用した、エクゾディアに続く新たな特殊勝利の形を示したカード。
その手法はこのカードを開いてあとは一定のターン数が経過するのを待つだけで勝てるというもので、必要ターン数も《終焉のカウントダウン》の半分という、数ある特殊勝利手段の中でもその成就がかなり容易なものとなっている。
しかし遊戯王OCGは相手が存在するゲームなので当然相手がこのカードを放置してくれるはずもなく、このカードかこのカードの効果で出した死のメッセージが1枚でも場を離れた瞬間に全てがご破産になる。
死のメッセージは手札からでも出せるとは言っても、直に引いたら場にセットすることすらできないカードでもあり、それを最低4枚もデッキに入れなければならず、死のメッセージが増えていくにつれ魔法罠カードゾーンが圧迫され、防御が薄くなっていくだけでなく永続系のカードは元より発動条件のある速攻魔法や罠カードも場にセットし辛くなるという頭の痛いことだらけ。
原作の闇獏良と同じく、このカードや死のメッセージが除去されなくても、5枚全てが揃う前にプレイヤーのライフが0になってしまっては仕方がないのです。
結論を言うと、少なくとも2期に登場した時点では真面目なデュエルでこのカードにより勝利するのは非常に難しく、特殊勝利なんてそんな簡単にされてたまるかという話にもなるので仕方なくはあるのですが、特殊勝利するかしないかしか実質的な効果がないこのカードは、残念ながら実用性の低いカードと言わざるを得ませんでした。
その後、この手の魔法罠カードにとって何よりもありがたいサーチ効果+直に引いてしまったり、墓地に送られてご破産になってもやり直せる効果を持つ《ダーク・オカルティズム》、このカードの効果で死のメッセージを場に出す際に強固な耐性を持つモンスターとしてモンスターカードゾーンに出せる《ダーク・サンクチュアリ》、死のメッセージを出すスピードを加速させる《死の宣告》といった専用サポートが登場したことにより、依然として真面目なデュエルでの運用は厳しいものの、かなり遊べるカード群に成長してくれたと思います。
死のメッセージ「E」
Normal
▶︎ デッキ
5 JP020 死のメッセージ「E」 
ウィジャ盤》の効果によって最初に場に出てくる死のメッセージカード。
これらの死のメッセージカード4種はカード名と出てくる順番以外は全て同じ仕様になっており、《ウィジャ盤》以外のあらゆる効果によって場に出すことができない。
つまり手札から普通の魔法罠カードのようにセットすることも、《砂塵の大竜巻》や《マジカルシルクハット》の効果でセットすることも不可能となっており、単独で手札に来ると捨て札以外の使い道が全くないということになる。
しかしこれも勝利に直結するものだと思えば、《ダーク・サンクチュア》の存在もありますし《第二の棺》や《第三の棺》よりはましだと言えるでしょう。
これらの死のメッセージカードは「発動する」わけでもなければ「置く」とすら書かれておらず、最新のテキストでも「出す」というカード効果としては珍しい表現が用いられており、当然《マジック・キャンセラー》や《魔封じの芳香》の影響は受けません。
それにしても、こういう以下同文にもほどがあるようなカードを4枚も同時に刷るというのは、カードの調整面からしても当時ならではという感じがしますね。
死のメッセージ「A」
Normal
▶︎ デッキ
5 JP021 死のメッセージ「A」 
ウィジャ盤》の効果により相手エンドフェイズに出される2枚目の死のメッセージ。
それ以外は最初に出される《死のメッセージ「E」》と変わりはない。
2枚の《死の宣告》の効果を相手ターンに1回、自分のターンに1回使うことで、このカードが《ウィジャ盤》の効果で出てきた時点で全ての死のメッセージが揃う可能性もあるため油断はできない。
死のメッセージ「T」
Normal
▶︎ デッキ
5 JP022 死のメッセージ「T」 
ウィジャ盤》の効果により相手エンドフェイズに出される3枚目の死のメッセージ。
それ以外は最初に出される《死のメッセージ「E」》と変わりはない。
ウィジャ盤》の効果でなければ場に出せない死のメッセージですが、一度場に出てしまえば普通の永続魔法と変わりなく、永続魔法を参照するカードの効果を受けたり、何らかのコストとして墓地に送ることもできる。
死のメッセージ「H」
Normal
▶︎ デッキ
5 JP023 死のメッセージ「H」 
ウィジャ盤》の効果により相手エンドフェイズに出される最後の死のメッセージ。
それ以外は最初に出される《死のメッセージ「E」》と変わりはない。
死の宣告》の効果によって出す死のメッセージは《ウィジャ盤》と違って順番通りに出す必要がなく、《ウィジャ盤》の仕様を考えるならむしろ最後の死のメッセージであるこのカードから出していくことになる。
つまりこのカードが場に出たからといって必ずしも特殊勝利が成就しているとは限らないということになる。
そしておめでとう、目的は果たされました。
暗黒の扉
Normal
▶︎ デッキ
5 JP024 暗黒の扉 
原作のバトルシティ編で闇獏良が使用し、OCGには第2期に登場したお互いの攻撃を抑止する効果を持っていたら永続魔法。
1体には攻撃されてしまいますが、それ以外のモンスターは例えそのモンスターが魔法に対する完全耐性を持っていようと攻撃させない。
運用が常に安定しているという点では同期の《平和の使者》や《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》よりも優れており、このカードのよりも後に出た攻撃抑止系の効果を持つ永続カードに勝っている部分もけして少なくありません。
こちらから一切攻撃を行わないデッキでは有用な攻撃抑止普段となりますが、他のカード効果を使わなければ自力で解除できない点は《平和の使者》に劣ります。
なおモンスター1体でしか攻撃できないのであって、1体で連続攻撃や全体攻撃をしてくるモンスターの2回以上の攻撃は防げないので注意。
ポルターガイスト
Rare
▶︎ デッキ
4 JP025 ポルターガイスト 
OCGに存在するカード群の1つ【オルターガイスト】の元となった言葉でもある『ポルターガイスト現象』そのものとなるカードで、第2期に登場したバック剥がし魔法の一種。
フリチェの速攻魔法で狙ったカードをきちんと壊し切るサイクロンに対し、こちらは通常魔法ですが、バウンスなので効果破壊耐性を貫通し、墓地効果に繋げたり被破壊誘発の効果を出させたりすることもなく、さらに誘発即時効果にも永続効果にもカウンター罠にさえも発動と効果を無効にされないのが特徴。
ただし魔法カードの発動自体ができなくなる効果に対してはさすがに無力であり、キャンセラーや里といったカードは貫通できない。
発動と効果を無効にされないのは優秀ですが、通常魔法のバック剥がし札としては、単体除去+バウンスということで、あまりに非効率なカードと言わざるを得ません。
闇バクラのカードのリメイクの際に名称指定の効果がワンチャンあるかなってところです。
融合解除
Normal
▶︎ デッキ
7 JP026 融合解除 
融合召喚を行わなず、融合魔法をどうこうするわけでもない融合ネームを持つ魔法カードの1枚。
速攻魔法ということで、自分のモンスターに使用すればサクリファイスエスケープやバトルフェイズにおいて手数を増やすことによる追撃に使用でき、相手の融合モンスターに対してはフリチェで破壊耐性を貫通する除去札となる。
自分のモンスターに使用する場合は上手く決まったときのリターンが大きい分、コンボ性が高く安定しないので、相手の融合モンスターの効果破壊耐性を無視する&墓地効果を出させずに除去するための汎用メタ札としての存在価値の方が大きいように感じます。
原作ではヒューマノイドドレイクに対する本来の運用法のほか、バルキリオンの合体を解除してオベリスクの生け贄3体を揃えたり、究極龍を分裂させて敢えて相手の場のドラゴン族の数を増やすことでパラディンの火力と全体攻撃によるライフカットを加速させたり、マリクが自身とラーの合体を解除してライフを回復したりと、様々な特殊な使われ方をされましたが、OCGではこれらはいずれも不可能な使用方法となっています。
フュージョン・ゲート
Normal
▶︎ デッキ
7 JP027 フュージョン・ゲート 
融合素材が除外される代わりに、融合召喚を使い減りしないフィールド魔法の効果によって、これといった追加コストもなく行えるようになる特殊なカード。
ただ使い減りしないだけでなく、自身のメインフェイズでなら1ターンに何度でもこの効果による融合召喚ができるのが最大の特徴であり、この性質に目をつけたコンボが、発動ターンにデッキのモンスターも融合素材にできる《チェーン・マテリアル》との組み合わせとなります。
かつては《融合》に取り回しでさえも勝るカードでしたが、現在では《融合》を名称指定したサポートがどんどん進歩していく一方で、《テラ・フォーミング》が制限カードとなってしまっている分その差が開きつつありますが、このカードは『フュージョン』魔法カードでもあるため、他にもサーチ手段がいくつも存在することは、デッキの主軸に据えたいカードとしては大変好ましい。
融合素材が除外されてしまう点も、逆にこれを除外アドバンテージとできるデッキであればなお良いでしょう。
疫病ウィルス ブラックダスト
Normal
▶︎ デッキ
1 JP028 疫病ウィルス ブラックダスト 
使い減りしない除去札という発想と、それを取り回しに優れた装備魔法で行うことができるのは評価したいところですが、効果が完遂するのにあまりに時間がかかることに加えて、装備モンスターを無害化する力もあまりに弱い。
最低でも装備モンスターの効果が無効になり、このカード以外の効果を受けないようになり、リリースも特殊召喚のための素材にもできないようにならなければ厳しいですし、それでもまだ到底厳しいカードです。
デザイン的には苦しんだ末に命を落とすという結構えげつない効果で、衰弱していくが死にはしない《細菌感染》よりは強い。
奇跡の発掘
Normal
▶︎ デッキ
3 JP029 奇跡の発掘 
セットしたターンでも発動できることを除けば、《異次元からの埋葬》の下位互換でしかないカード。
通常魔法と速攻魔法の差は仕方ないとして、発動条件があることと自分のモンスターしか選択できない分の差はあまりに大きい。
とはいえ、OCGに登場した時期があまりに違うので、この性能差は仕方なくはあります。
しかも時期があまりに違うとは言っても、名称ターン1が当たり前ように設定されるよりは前なもんですから…。
このカードには当時、このカードにしかできなかった役割は確かにあったはず。
怨霊の湿地帯
Normal
▶︎ デッキ
4 JP030 怨霊の湿地帯 
場に出されたお互いの全てのモンスターの攻撃を一手遅らせる永続魔法で、人はそれを「召喚酔い」と呼ぶ。
レアリティがノーマルということもあり、当時はビートダウンによる勝利を目指さないデッキで使える抑止力として一定の使用者がいたという印象です。
これが発動したデュエル中適用され続ける通常魔法なんてのがいつの日か出てくるのではないかと皆さんは思いますか?
ブレイドナイト
Ultra
▶︎ デッキ
4 JP031 ブレイドナイト 
原作のバトルシティ編で海馬が使用したモンスター。
原作では一介のバニラモンスターだったが、OCGでは劣勢時に20打点になり、リバース効果モンスターを切り裂くアタッカーとなるグッドスタッフモンスターズの1体となりました。
劣勢時と言っても単に特定領域のカードが数的に少ないというだけで、片方の効果が適用されているだけなら手札または場のモンスターは潤沢である場合も。
現在ではリバース効果を切り裂くメリットがあまりに小さくなり過ぎたためその有用性は大幅に下がってしまいましたが、戦士族軸の罠ビート系のデッキならアタッカーとして使っていける性能ではあると思います。
打点が上がる条件とリバース効果を切り裂く条件が逆だったら2点ダウンでしたね、今や褒めるほどのことではありませんが、手札誘発などの存在を考えればハンドレス手前から打点が上がる効果が適用されるというのは偉いと思います。
ベビードラゴン
Normal
▶︎ デッキ
2 JP032 ベビードラゴン 
原作の王国編やバトルシティ編で城之内が使用したドラゴン族モンスターで、千年竜と《ドラゴンに乗るワイバーン》の名称指定の融合素材となる通常モンスター。
他の通常モンスターと比べると確かに特別な存在ではありますが、初出がまさかのノーマルレア。
OCGでは《時の魔術師》との関係は単なる融合素材相手であることにとどまるが、ゲーム作品では《時の魔術師》の方にこのモンスターや他のドラゴン族の成長を促す効果を設定されていることが多い。
時の魔術師
Rare
▶︎ デッキ
5 JP033 時の魔術師 
原作で城之内が遊戯から譲り受けたレアカードであり、バトルシティ編において《真紅眼の黒竜》を失った城之内がアンティにできる唯一のカードとしても触れられている。
その効果はコイントスが絡む不確定なものですが、一介の通常召喚可能な下級モンスターが無制約の《サンダー・ボルト》を繰り出すというかなり強力なものとなっている。
コイントスの結果を安定させるのはひと手間かかりますが、《千年竜》の名称指定の融合素材ということで手札や場に引き寄せるだけなら容易に行うことができます。
後にこのモンスターを名称指定の融合素材とする《時の魔導士》が登場し、さらにあちらがもう一方の素材に効果モンスターを指定しているため、このモンスターを場に出しておけば《超融合》によって相手の場のほとんどのモンスター1体を除去できるようにもなりました。
クリッター
Super
▶︎ デッキ
10 JP034 クリッター 
第1期に登場した墓地誘発効果で攻撃力1500以下のモンスターを何でもサーチできるモンスターであり、《クリッター》からはじまるVFD連想ゲームの一番最初に出てくる《クリッター》本人。
一時期アルミラージが禁止カードになるのではと言われていたこともありましたが、間違いなくその原因の一端を担ったモンスターと言っていいでしょう。
その有用性の高さはもはや言うまでもなく、たまたま与えられた強効果のおかげで、その後様々なカードのイラストにも出演することになり、人気の高いデスガイドとセットで扱われる相乗効果もあって、一躍遊戯王OCG界のマスコット的存在となったモンスターでもあります。
或いはこのモンスターがただの通常モンスターで、同じレベル3闇悪魔で攻撃力1000以下の《魔天老》や《転職の魔鏡》にこの効果が割り振られた世界線なんかもあったんですかねえ。
グレート・モス
Normal
▶︎ デッキ
1 JP035 グレート・モス 
原作同様に進化の繭が途中で壊されても出現できるならともかく、OCGでの仕様ならこのカードで妥協するくらいなら、究極態になるまで我慢した方がまだいいでしょう。
DM4では生け贄2体で攻撃力2600は《千年原人》、《スカルビショップ》に次ぐ3位タイの高パワーなだけでなく、1ターン後には攻撃力3500の究極態に自動進化するというデタラメ仕様。
OCGではこのカードをデッキに入れる必要性は皆無だが、DM4では逆に究極態よりもこっちを入れた方が良いという変わった関係になっている。
クリボー
Rare
▶︎ デッキ
8 JP036 クリボー 
原作にも登場した遊戯を象徴するモンスターの1体で、その後専用カードが登場したり、派生モンスターの登場及びテーマ化したりしているのはデュエリストの間では周知の事実。
漫画のキャラクターが連載が続くにつれて連載開始時から顔付きやデザインが徐々に変化していくのはよくあることですが、このモンスターもそれに漏れない感じで、デビュー戦である王国編の羽蛾戦及びOCGにおけるイラストとそれ以降の可愛らしさに磨きをかけた現在のものとでは、そのデザインが大きく異なっている。
大嵐→サンダーボルト→デビフラ究極竜巨大化の捨て身の理不尽コンボを受け流せる唯一の手札誘発モンスターとして当時から一定の需要がありましたね。
千年竜
Normal
▶︎ デッキ
1 JP037 千年竜 
真紅眼の黒竜》と同じレベルと攻守を持つドラゴン族の融合モンスター。
つまりメインデッキのモンスターなら生け贄2体で攻撃力2400ということなので、1期基準でも全然強くないということである。
原作でもあくまでもタイムマジックの副産物って感じで、別にこのモンスターが強いわけではなかった。
このモンスターといい《百年竜》といい、もーちょっと若い姿の《ベビードラゴン》は見られないんですかね?
カタパルト・タートル
Normal
▶︎ デッキ
6 JP038 カタパルト・タートル 
原作で遊戯が使用し、色々な意味で騒動を起こした水族の上級モンスター。
伝説の都 アトランティス》のレベルダウン効果の恩恵を大きく受けられる1〜2期の水属性モンスターの代表的存在でもあります。
最初はその見た目で機械族じゃないのかという程度の認識でしたが、自軍モンスターを犠牲に回数制限なく相手に効果ダメージを与えるその能力から、上級モンスターではありますが射出するモンスターによっては《キャノン・ソルジャー》を遥かに凌ぐダメージ効率で相手を焼き切ることができたため、先攻1ターンキル系のデッキで大暴れし、後に効果の発動にターン1をもらうことになりました。
名称ターン1は回避しましたが、以前のような運用は到底できなくなり大幅な弱体化となったわけですが、参照する攻撃力が「現在の」攻撃力の半分であることは変化していないため、攻撃力を16000以上に膨らませたモンスターをリリースすることで、結局1回の効果の発動だけで勝利することができ、先攻1キルを行うことも可能なままとなっている。
一発しか撃てないのなら、たとえダメージが半分になっても一発で焼き切れる火力を出せばいいだけだろうという発想には驚愕を隠せない。
散々悪く言われようとなんだろうと、敵が倒れるまで味方を犠牲にし続ける鬼畜の所業こそがこのモンスターに与えられた役割だったわけですが、現在では犠牲となるモンスターが1体で済むというだけの話でやることは何ら変わらない。
マーダーサーカス
Normal
▶︎ デッキ
5 JP039 マーダーサーカス 
守備表示から攻撃表示になった時に相手モンスターをバウンスする、あくまで平和的解決を望む人殺しはしないピエロ。
下級モンスターや自己SS効果を持つメインデッキのモンスターには効き目が薄いが、破壊耐性持ちも少なくないエクストラのモンスターに対して強いので、ドリー厶ピエロとは一長一短である。
攻撃→守備に比べると他のカードとの組み合わせによるコンボは組みにくいが、こちらはセットしたのを反転召喚するだけでもいいので単体ではドリー厶ピエロよりも扱いやすい印象です。
ドリーム・ピエロ
Normal
▶︎ デッキ
5 JP040 ドリーム・ピエロ 
第1期に登場した、スッと前に出した手が何だか気になる戦士族の下級モンスターで、攻撃表示から守備表示に変わったときに相手モンスター1体を破壊する能力を持っている。
この性質からNSしたこのモンスターを即座に守備表示にでき、相手モンスターが攻め込んでくることへの継続的な妨害にもなる《つまづき》と相性の良いカードとして古くから知られている。
類似効果を持つ《マーダー・サーカス》と比べると、守備表示→攻撃表示のあちらに対して、こちらは他の効果によりNSから自身の効果を使いやすい点と破壊なので下級モンスターに対して強い点が強みとなりますが、耐性を貫通する力とEXモンスターに対する除去性能はあちらの方が上といったところ。
また2体揃って《デビル・ボックス》の名称指定の融合素材でもあります。
真DM2では戦闘でリバースした際に相手モンスターを永続呪縛するという、類似効果を持つモンスターの中でも最上位となる能力を与えられている。
剣の女王
Normal
▶︎ デッキ
2 JP041 剣の女王 
どこか時代を感じるご尊顔が特徴の女王様で、第1期の女性モンスターの中では結構人気の高い方になるカード。
第1期の風戦士は融合モンスターであるドラゴネスを除くとこのカードだけ、つまりメインデッキに入れられるものはこのカードのみとなります。
女王の影武者》が仕える女王とはこのモンスターのことで、ライバルとなる『盾の女王』とか『鎧の女王』とかは残念ながらまだいない。
効果はリバース時に誘発し、相手の場のフィールド魔法を含めた魔法罠カードの数に比例して増える効果ダメージを与えるというもの。
相手が場に魔法罠カードをあまり出さないタイプのデッキの場合はほとんど機能しない効果であり、1〜2期なら効果ダメージで勝利するデッキで火力の1つとして数えられたかもしれませんが、芳香やリブートと併用するにしても自身の効果がリバース効果ということもあって現在ではさすがに厳しい。
火炎地獄
Rare
▶︎ デッキ
7 JP042 火炎地獄 
相手に5000のダメージを与えるはずだったバーン魔法。
第1期に生まれたカードだが、完全上位互換となるバーン魔法が現在に至るまでありそうでない。
自分もダメージを受けるのを何かに活かせればなおいいが、贅沢は言うまい。
サンダー・ドラゴン
Normal
▶︎ デッキ
8 JP043 サンダー・ドラゴン 
第1期に登場したドラゴンの姿をした雷族の上級モンスターで、自身を名称指定の融合素材とする《双頭の雷龍》を融合召喚するためのサポートを自ら行うことができる能力を持っている。
手札から捨てるだけで1枚が最大2枚に増えるその性質からデッキ圧縮要員として当時から用いられることも多く、サンダードラゴンがテーマ化してからもそれらのモンスターに飲み込まれることなく活躍を続けている。
ポケステなしで真DMをプレイする際、《スカルビショップ》やメテオブラックが十分な数揃うまでは、《双頭の雷龍》の融合素材として最も適性の高いこのモンスターの世話にならないプレイヤーはおそらく存在しないことでしょう。
スーパースター
Normal
▶︎ デッキ
3 JP044 スーパースター 
第1期に登場した自身と同じ特定の属性のモンスターの攻撃力を全体強化し、その対となる属性のモンスターの攻撃力を全体弱化させる永続効果を持つモンスターの1体で、このモンスターは光属性を担当する天使族モンスター。
種族と属性の組みあわせが非常に優良でありながら、OCGにおいてはほとんど活躍してるところを見た試しがない感じのカードで、それほどに天使族という種族が発展の遅れた種族であったということがわかる。
強くなった時には、このモンスターは天使族にはとっくに必要なくなっていたという感じですね。
真DM2では強化効果付きのヴァルキリーの融合素材として、天使族デッキで最初から最後までお世話になりました。
欲を言えば女性要素のある天使族ならなお良かったですけど、なんかデッキリーダーに据えるとやたらと腹立つことばっか言うし…。
キャノン・ソルジャー
Rare
▶︎ デッキ
9 JP045 キャノン・ソルジャー 禁止
第1期に登場した射出系のバーン効果を持つ機械族の下級モンスターで、リリースしたモンスターの質に関係なく定数のダメージを与える。
この効果に名称ターン1どころかターン1さえも設定されていないとくれば、けして良いとは言えないダメージ効率であっても、現在のカードプールをもってすれば先攻で相手を焼き切ることなど造作もないこと。
そんなこともあってかキャノンソルジャーモンスター群は一族根絶やしの刑に処される運びとなりました。
何らかのエラッタを施さなければ復帰は絶望的であり、その際には今回つけた点数も間違いなく下方修正されることになるでしょう。
うーん、しかしカタパのように制限〜無制限のうちからエラッタされるモンスターと、DDBのように禁止後にエラッタされて復帰するモンスターと、このカードのように禁止に処されてそのまま放置されているモンスターの差って一体なんなんでしょうね?
このモンスターも名称ターン1さえつければ、明日からでも無制限カードで構わないんですけど…。
困ったことにそんなモンスターが名称指定の融合素材だったものですから、名称指定していた《迷宮の魔戦車》にとってはいい迷惑。
魔戦車は海外初出の商品にてリメイクが確定しているため、そっちでは是非頑張ってもらいたい。
ちなみにこのモンスターはラッシュデュエルにも輸入され、活躍の場をそちらに移しており、あちらでは下級モンスターとしての攻撃力も高い優秀なカードで、モンスター効果も一律ターン1仕様なため安心な性能となっている。
ムカムカ
Normal
▶︎ デッキ
3 JP046 ムカムカ 
第1期に登場した自分の手札の枚数に比例して自身の攻守がアップする岩石族モンスターで、手札6枚の状態からこのモンスターをNSした時の攻撃力は2100と、1期基準としてはなかなかのパワーとなります。
荒野でパワーアップする3つの種族は1期における下級モンスターの最高攻撃力が1600止まりであり、メインデッキの上級以上のモンスターも《シャドウ・グール》や《千年ゴーレム》くらいしか見られるモンスターがいなかったので、1期における荒野フィールドでは普通に最高戦力級の存在でした。
現在のカードプールならさらなる能力値を獲得することも難しくありませんが、さすがにパワーアップ効率が悪過ぎで、それだけの手札を稼げるなら別な方法で相手を倒す方が遥かに楽でしょう。
4期にはリメイクモンスターとして登場しており、上級モンスターになった代わりに元々の攻撃力とパワーアップ倍率も高くなりましたが、もう1ステージ上のムカムカを是非とも見てみたいですね。
煙が噴き出しているイラストや手札の枚数によって怒りのボルテージが上がる効果の仕様から、このモンスター自身がブチギレるのかと思いきや、ゲームのテキストによると相手を怒らせるのを得意とするという設定らしい。
ゲーム作品では初期デッキの岩石族としてお馴染みのモンスターという感じで、攻撃力2000以上のかつて《ストーン・ドラゴン》と《砂の魔女》の存在から岩石族は融合素材として優秀であるため、割と長いこと使うことができます。
真DM2ではリバース時に効果が適用されて、参照するのが墓地のモンスターの数に変更されているため、デュエルの後半に出すことで単独で手軽に凄まじい攻守を得ることが可能となっています。
悪魔の調理師
Normal
▶︎ デッキ
6 JP047 悪魔の調理師 
自身が戦闘ダメージを与えた相手に手料理を振る舞うのが趣味の下級1800打点の悪魔族モンスターで、《ハンバーガーのレシピ》に描かれてる人物とは全然似ていない。
現在では相手に引かせるとか以前に1800程度の攻撃力でモンスター同士の戦闘で相手に傷を負わせること自体が容易ではないですが、相手に送りつけてリクルーターでボカスカ殴り続けると一瞬で手札がホカホカになるという他に類を見ないコンボ性を発揮する。
メタモルポット》、《デビル・フランケン》、《地雷蜘蛛》、《雷仙人》など、効果の強い弱いは様々ですが、全く複雑な処理でなくても現在では考えられないような豪快で大味な調整は1期ならではという感じの目を疑う系のカードの一つです。
スター・ボーイ
Normal
▶︎ デッキ
5 JP048 スター・ボーイ 
第1期に登場した自身と同じ特定の属性のモンスターの攻撃力を全体強化し、その対となる属性のモンスターの攻撃力を全体弱化させる永続効果を持つモンスターの1体で、このモンスターは水属性を担当する水族モンスター。
湿地草原》の強化範囲に自身が含まれているのが最大の特徴で、自身の効果と合わせて2段強化することでこのモンスター自身の攻撃力も2000を超えてくる。
同名モンスターを複数体並べた時の総火力は中々のもので、《湿地草原》を使用するデッキでなら1軍選手級の活躍が見込める。
ミリス・レディエント
Normal
▶︎ デッキ
2 JP049 ミリス・レディエント 
第1期に登場した自身と同じ特定の属性のモンスターの攻撃力を全体強化し、その対となる属性のモンスターの攻撃力を全体弱化させる永続効果を持つモンスターの1体で、このモンスターは地属性を担当する獣族モンスター。
このシリーズの6体のモンスターの中でこのモンスターだけワイト並の妙に貧弱なステータスで、ブースターへの収録からも漏れており、にも関わらずこのモンスターだけスーという謎多きカード。
自身を強化できる能力を持つモンスターにとって、元々のステータスが低いことは当然ハンデとなるため他の5体に比べてより厳しいことは間違いないでしょう。
後にリンクモンスターにリメイクされることになりますが、その時も一番手として登場しており、やけに優遇されている。
黒き森のウィッチ
Normal
▶︎ デッキ
10 JP050 黒き森のウィッチ 
第1期に登場した、墓地誘発効果で守備力1500以下のモンスターを何でもサーチできる最強のサーチャー。
正確には最強のサーチャーだったモンスターというところで、エラッタを重ねた結果今の状態に落ち着いている。
1期仕様のまま今の世に放ったら一体どれほどの悪事を働くか、想像するだけでも恐ろしい。
サウザンドルールバイブルに載っていたチャンピオンデッキに《血の代償》を用いてウィクリを次々とキャノソルで射出するコンボが搭載されていたのが懐かしい。
DM4のゲームオリジナルモンスターである黒き森の梟仙人がよく話題に挙がるのもこのモンスターのおかげです。
リトル・キメラ
Normal
▶︎ デッキ
2 JP051 リトル・キメラ 
第1期に登場した自身と同じ特定の属性のモンスターの攻撃力を全体強化し、その対となる属性のモンスターの攻撃力を全体弱化させる永続効果を持つモンスターの1体で、このモンスターは炎属性を担当する獣族モンスター。
炎属性の獣族は非常に少なく、この効果とマッチした能力を持つものも《ツインヘデッド・ビースト》や《フレムベル・ヘルドッグ》などの一部のモンスターに限られる。
このシリーズは《ミリス・レディエント》という獣族が地属性を担当しているため、このモンスターは別な種族で良かったようなと思ってしまいます。
ブレードフライ
Normal
▶︎ デッキ
3 JP052 ブレードフライ 
第1期に登場した自身と同じ特定の属性のモンスターの攻撃力を全体強化し、その対となる属性のモンスターの攻撃力を全体弱化させる永続効果を持つモンスターの1体で、このモンスターは風属性を担当する昆虫族モンスター。
このシリーズのモンスターの中では攻撃力・守備力ともに最高値であり、比較的マイナーな属性ということで相手モンスターを強化することが少なく、逆に弱化させる地属性はモンスターの種類数が多いため適用できる場面も多いとされてきました。
しかし1期の昆虫族は地属性モンスターが大半を占めていたため、同胞たちの邪魔をする存在として昆虫族の中では肩身が狭かったという印象です。
2期になって登場した属性リクルーターの風属性担当が同じ昆虫族の《ドラゴンフライ》となったことで種族内での繋がりが生まれ、《フライングマンティス》、《ギロチン・クワガタ》、《女帝カマキリ》などの風属性の仲間たちも増え、4期以降は「アルティメット・インセクト」といった風属性の昆虫族も続々と追加されたことで、ようやく種族デッキにおいてもその日の目を見るに至った苦労のモンスターという感じですかね。
双頭の雷龍
Normal
▶︎ デッキ
4 JP053 双頭の雷龍 
第1期に登場した、OCGにおいて初となる同名モンスター2体を名称指定の融合素材とする雷族の融合モンスター。
そういったモンスターを何故既存のモンスターの色違いモンスターにしてしまったのかは、今となっては誰にもわからない。
融合素材であるサンダードラゴンがこのモンスターを手札融合することを補助する能力を持っており、出てくるこのモンスターの攻撃力も高かったため、1期の融合モンスターとしては間違いなく高位な存在でした。
現在では同じ融合素材で超雷龍を出せることもあり、効果なしというのはさすがに寂しいですね。
真DMではキャンペーンをクリアするための最重要モンスターの1体であり、融合で序盤から作りまくれるほか、このモンスター本体もドロップやパスワードで割と簡単に入手できるのが有り難い。
デビルゾアや《スカルビショップ》とドラゴン族の面々の両方の強化魔法に対応しているのも優秀で、2強化でゲートガーディアンを打ち倒せるのはゾアやビショップにはできない芸当です。
見習い魔女
Normal
▶︎ デッキ
3 JP054 見習い魔女 
第1期に登場した自身と同じ特定の属性のモンスターの攻撃力を全体強化し、その対となる属性のモンスターの攻撃力を全体弱化させる永続効果を持つモンスターの1体で、このモンスターは闇属性を担当する魔法使い族モンスター。
とても見習いのそれとは思えない態度というかやたらと悪い顔をしているのが気になる。
種族と属性の組みあわせがマッチしていますが、強化できる相手も弱化できる相手も多いため運用にはお互いに細心の注意を払いましょう。
ゲーム作品でも黒魔族をパワーアップし、白魔族をパワーダウンさせるほぼ同様の能力を与えられている。
幻獣王ガゼル
Normal
▶︎ デッキ
3 JP055 幻獣王ガゼル 
原作のバトルシティ編から遊戯の主力に加わった獣族の下級通常モンスター。
幻獣王という立派な名前を冠していますが、見た目はスーパーウォーライオンと同じくらい名前と不釣り合いな普通の細身の獣人で、能力値的にも1期に登場した《ペイルビースト》と全く同じ。
一応《有翼幻獣キマイラ》の名称指定の融合素材であり、そのキマイラがこのモンスターを指定した効果も持っており、さらに後に「幻獣」に属するようにもなっている。
しかしキマイラのスペックの低さからいずれも大きな強みであるとは言い難く、特に幻獣がOCGに存在する全テーマの中でも指折りの未発展テーマというのは残念なところ。
ラッシュデュエル適性の高いステータスを持つOCG産の下級モンスターであることから、あちらにも《ワイバーンの戦士》と共に獣族代表モンスターとして輸入されている。
リボルバー・ドラゴン
Ultra
▶︎ デッキ
5 JP056 リボルバー・ドラゴン 
王国編でキースが使用した機械族のエースモンスターで、OCGでも《人造人間-サイコ・ショッカー》が登場するまでは上級以上で機械族と言えばこのモンスターでした。
第1期に登場したモンスターの中では三魔神と共に数少ない通常召喚可能な最上級効果モンスターで、当時の上級最高打点モンスターだった《デーモンの召喚》の打点もちゃんと抜いてる攻撃力を持っていたのは偉いと思います。
効果はコイントスを用いてモンスターを単体除去するものであり、不確定ではありますが自身より攻撃力の高いモンスターや裏側表示モンスターも破壊できて、さらに除去効果の成否を問わず攻撃にも制限がかからなかったので、当時の環境を席巻していたリバース効果モンスターキラーとしてその力を発揮し、《死者への手向け》などで墓地に捨てて《死者蘇生》や《早すぎた埋葬》で復活させると言えば《青眼の白龍》かこのカードとされるほどでした。
その後攻守共に若干劣るものの、生け贄1体で出せてバックのカードにも触れる《ブローバック・ドラゴン》が登場するなどして、このカードはみるみるうちに型落ちしていき、現在では自己SS能力もなくひたすらに重い割には打点・効果共に物足りな過ぎる最上級モンスターとなってしまいましたが、その分場に出すためのサポートは当時よりもかなり充実しているため、思い入れのあるプレイヤーが愛をもって使う分にはまだまだ活躍できるカードかと思います。
神の宣告
Ultra
▶︎ デッキ
10 JP057 神の宣告 
第1期に登場したはじまりの「神の〇告」カウンター罠、通称「神罠」シリーズにして、ずっと愛用し続けている個人的に最強、少なくとも最高のカウンター罠だと考えているカードです。
捉える範囲は魔法・罠カードのカードの発動及び発動を伴わない召喚・特殊召喚行為全般となっており「攻めの神宣は強い、守りの神宣は弱い」などとも言われるように、罠デッキが用いる相手が後攻から放ってくる《ハーピィの羽根帚》・《ライトニング・ストーム》・《拮抗勝負》・《レッド・リブート》などへの防御手段としてだけでなく、マストカウンターに突き刺して相手の後攻からの反撃の芽を摘み取るマウンティング的な使い方もできるカードですね。
相手の初動となるNSや魔法カードをこれで止めたら、相手の動きが止まってそのまま勝ってしまったなんてこともざらにあるはず。
「ライフを半分払う」というコストは、発動時の自分のライフポイント次第で重くも軽くもなりますが、現在のライフがいくらであれいつ何時でも支払うことが可能というのが最大の魅力で、相手の魔法・罠カードを防ぐ手段はこれに全て委ねているデッキもけして少なくはないでしょう。
多くの罠デッキにとって、相手の手札リブートをはじめとするカウンター罠にチェーンできる唯一の命綱になり、とにかく1枚で様々な種類のカードを見られるというのが本当に強くて、ライフの半分程度なんぞ喜んでくれてやるわ思える所以となります。
その一方で手札・墓地誘発の効果や既に場に出てしまっている魔法・罠・モンスター効果に対応できないので、相手によっては自分が後攻の場合に使いどころがほとんどないという弱点もあるため、環境によっては《神の通告》や別な除去系の通常罠、《群雄割拠》や《御前試合》のような後攻からでも強い永続メタ罠が優先される場合も少なくない。
自分のデッキの急所となるところや苦手なカードは何なのか、どの神罠なら強く使えるのか使えないのかはしっかり考えなければならず、当然対戦するデッキ毎場面毎に適切にマストカウンターを見極める能力も重要となります。
と、まあ長々と講釈を垂れてしまいましたが、これからも何卒私の罠カードたちを帚やライスト、拮抗やリブートなどからはもちろん、《ダイナレスラー・パンクラトプス》や《天霆號アーゼウス》みたいなのが突然出てくることからもお守り下さい神サマ!ってのがホントのトコロです…。
マジック・ジャマー
Super
▶︎ デッキ
5 JP058 マジック・ジャマー 
ジャマーとは日本語訳するとその名の通り邪魔するという意味である、イエスかノーか?
と問われると100%ノーとは言えない、そんな感じの魔法専門のカウンター罠。
登場当時は《サンダー・ボルト》や《ハーピィの羽根帚》などの高パワーの魔法カードを防ぐことのできるカウンター罠として一定の需要がありましたが、発動に手札コストを要求される上に、《神の宣告》や《魔宮の賄賂》よりも対応範囲が狭いことから次第に使われなくなりました。
ただ魔法カードのみを専門に防ぐ類似効果を持つ罠カードと比べると、概ねこちらの方が使い勝手で勝っているという印象です。
マジック・ドレイン》だとか《封魔の呪印》だとか《八式対魔法多重結界》だとか色々と使ってみても、結局このカードでいいなという感じでしたね。
盗賊の七つ道具
Super
▶︎ デッキ
5 JP059 盗賊の七つ道具 
罠カードの発動を専門に防ぐカウンター罠で、カウンター罠も止められることと、発動コストがライフポイントということで手札や場のカードを消費せずに済むことから、一定の強さはあると感じるカード。
しかしマジックジャマーに比べると、競合となるカウンター罠により汎用的の高いカードが多く、それらに対する明確な強みの少ないこのカードを優先するのは難しい。
せっかく道具をモチーフとして生まれたカードなので、このカードを名称指定した使い手となる盗賊モンスターでも出てくれれば有り難いんですが…。
昇天の角笛
Rare
▶︎ デッキ
4 JP060 昇天の角笛 
第1期に登場した、発動を伴わない召喚行為を無効にするカウンター罠で「角笛」カウンター罠の開祖となるカード。
効果自体は弱くありませんが、発動コストとして自分の場のモンスター1体を要求されるため、自分の場のモンスターをリリースしたり墓地に送る行為を何かに活かせないのであればやはり重く感じてしまう。
何よりもこのカードと《マジック・ジャマー》と《盗賊の七つ道具》のカウンター範囲がドッキングしている《神の宣告》の存在と、現在ではそれを3枚積めることが非常に厳しく、当時は「ライフ半分」というコストは滅茶苦茶重いものだという認識のもとで設定されていたことがよくわかりますね。
今だと「角笛」カードを参照する何らかの効果が出てきたとして、それでようやくスタートラインって感じですかねえ。

追記:2023年1月のレギュラーパックにて、NS及びP召喚誘発の効果により名称指定でこのカードをサーチできる《死天使ハーヴェスト》という下級モンスターが登場しました。
さらに《死天使ハーヴェスト》は、このカードの発動コストとして自身をリリースすることでさらなる効果を発揮できるように設計されており、このカードにも独自性が生まれたことは間違いないと言えるでしょう。
そして元々がこのカードの下位互換である《ライト・バニッシュ》の立場がますます厳しいものに…。
右手に盾を左手に剣を
Normal
▶︎ デッキ
4 JP061 右手に盾を左手に剣を 
第1期に登場した、発動時に場にいる全モンスターの攻守をそのターンのみ入れ替える効果を持つ魔法カード。
1期では《岩石の巨兵》や《ホーリー・エルフ》などの守備力2000の下級モンスターや、生け贄1体で守備力3000の《千年の盾》などをアタッカーにしつつ、相手のほとんどのモンスターは攻守逆転により元々の攻撃力以下の攻撃力にしてしまうことができるカードとして活躍しました。
原作の王国編で城之内が使用したカードでもあり、このカードによって骨塚の元々の守備力が0のゾンビ軍団を攻略した。
大したことではありませんが、まるで全てのモンスターが右利きであることが前提であるかのようなカード名がちょっとだけ気になりますね。
『攻撃』封じ
Normal
▶︎ デッキ
1 JP062 『攻撃』封じ 
第1期に登場した通常魔法の1つで、原作でも活躍した守備封じの対となるカード。
攻撃力は高いが守備力は低い大型モンスターを戦闘で倒すのに適しており、コンバットトリックによる迎撃なども未然に防ぐことができるその性質から、アニメDMの乃亜編では海馬を手こずらせたリリーの能力を封じるために城之内が使用したのが印象深い。
レアリティは守備封じと違って初出よりノーマルで一貫していますが、優勢時にライフを取りに行く守備封じよりも、劣勢時の突破に繋がるこっちの方が自分は好きでしたね。
まあ当時は効果破壊に耐性を持つモンスターなんかはいなかったので、サンダーボルトやブラックホールとまでは言わずとも、地割れや《死者への手向け》なんかで除去してしまった方が早かったですが…。
表示形式に関する効果に限っても、現在ではエネコンや月の書をはじめとするより有用な魔法が存在することから、その価値は低い。
薄幸の美少女
Normal
▶︎ デッキ
2 JP063 薄幸の美少女 
第1期で登場したモンスターながらDM2や真DMに収録されていない珍しいモンスターの1体。
自らを犠牲にしバトルを終わらせる、健気でなんの救いもない涙を誘う効果が特徴。
最古のカリスマデュエリストであるごんぶとり遊戯が、《斬首の美女》と共にフェイバリットとするカードでもある。
人間族が存在しない弊害が表れているモンスターでもあり、現在でもこういった女の子カードは仕方なく魔法使いか天使に分類されやすい。
追い剥ぎゴブリン
Rare
▶︎ デッキ
5 JP064 追い剥ぎゴブリン 
自分の場の全てのモンスターに相手への戦闘ダメージで誘発する回数制限のないハンデス効果を付与する永続罠。
効果自体は普通に強いのですが、こういう単体で全く機能しない効果はモンスター自身が永続効果で持っていて欲しいものなんですよね。
モンスターと永続罠のペアが必要、罠の遅さ、引き寄せる難しさ、有効なペアとなるモンスターも限られている。
召喚誘発効果で手札やデッキからゴブリンカードを場に置くことができて直接攻撃効果もあるみたいな、ちょっと無茶な下級モンスターでも出ない限りは中々使って見る気にはなれないでしょう。
聖なるバリア -ミラーフォース-
Ultra
▶︎ デッキ
8 JP065 聖なるバリア -ミラーフォース- 
第1期から存在する攻撃反応罠の大御所で、1枚で相手の攻撃表示モンスターを全滅させるその圧倒的なパワーから長い間制限カードに指定されていた。
現在ではそもそもの攻撃反応罠の衰退に加え、破壊耐性と対象耐性の両方に強く、被効果破壊誘発の効果を発動させず、墓地アドも稼がせず、エクストラの大型モンスターに非常に有効なエアフォに押されがちではありますが、SS封じを用いた下級モンスターによるメタビ系のデッキではきっちりモンスターを倒しきれるこのカードの方が優先される場合も少なくありません。
そう、特殊召喚さえ封じてしまえばNSから出てくる下級モンスターで効果破壊耐性持ちなんてヤツはそう多くなく、先攻で伏せる罠としては結構強いカードなのです。
ランチャーという専用サポートも登場しており、現在でも甘く見てかかると痛い目を見る十分強い罠カードだと思います。
磁力の指輪
Normal
▶︎ デッキ
2 JP066 磁力の指輪 
自分のモンスターに装備することで、そのモンスターを弱化した上で攻撃をそのモンスターに集めるという鬼畜の所業を行う装備魔法。
この効果によるものかは定かではないが、指輪をしてる人物の手が干からびたようになっている様子からも、少なくとも鬼畜の所業をやってること自体には自覚がありそうなカードです。
アニメで使ったらモンスターの精霊たちから見限られることは必至であり、そういう意味ではアニメ映えしそうなカードではある。
装備魔法ということでアムホやアムコ対応であり、弱化や攻撃誘導を他の効果と組み合わせてコンボすることもできますが、まあ何しろ効率が悪すぎます。
痛み分け
Normal
▶︎ デッキ
6 JP067 痛み分け 
第1期に登場した通常魔法で、この世に最初に生まれた相手プレイヤーに強要する系の除去魔法、つまり完全耐性を貫通する除去魔法となっている。
アドバンテージを獲得する力はサンダーボルトに遠く及びませんが、耐性貫通力と自分のモンスターをリリースすることを利用した墓地効果の利用やディストピアと組み合わせたりしたコンボ性は高く、メインフェイズに手打ちするしかない通常魔法の除去魔法としては一定水準の性能はあると言えるでしょう。
大嵐
Ultra
▶︎ デッキ
10 JP068 大嵐 制限
羽根帚が禁止カードになっていた頃のストラク収録札の大常連だったバック剥がし魔法。
自分の魔法罠も破壊してしまう点が帚から調整されていた部分だったのですが、ペンデュラムゾーンに置かれたモンスターも含めた自分の魔法罠の被破壊誘発効果を出すことができる、つまり先攻で展開するためのカードの一種として使うこともできるようになってしまったため、帚と入れ替わる形で禁止カードとなりました。
帚には専用のサポートもありますが、それでもこちらが禁止というのが、単純なアドバンテージ獲得能力だけでなく先攻でも展開に繋がる札として使えるというのがいかに重いかを感じさせられます。
まあ色々と思うところもありますが今はライストなんてカードもあるという状況なので、帚・大嵐・ハリケーンは今後も3種のうちどれか1種を1枚までというレギュレーションを継続していただけると助かります。

2023年12月追記:《ハーピィの羽根帚》とこのカードを同時に使用可能なレギュレーションが実現してしまうなんて…。
ライトニング・ストーム》が普通に準制限をキープしているので完全に油断してましたね…。
エレキッズ
Normal
▶︎ デッキ
2 JP069 エレキッズ 
第1期に登場した、後に「エレキ」に属することになる雷族の通常モンスター。
ペガサスが使用した原作出身モンスターでもあり、雷族のマスコット的存在でもある。
今でこそ雷族と言えば光属性が主流ですが、通常モンスターで光属性の雷族は実はこのモンスターしかいない。
風属性が主流だった1期はともかく、それ以降に登場した《雷ウナギ》やルマリンなんかもたまたま光属性じゃなかったわけですねえ。
メカ・ハンター
Normal
▶︎ デッキ
6 JP070 メカ・ハンター 
ヂェミナイ・エルフ》にわずかに及ばない攻撃力を持つ第1期における通常モンスターの下級アタッカーの勇、通称メカハン。
10期終了時点でも機械族の下級通常モンスターでは最高打点であり、ヂェミナイに比べると自身を各種素材に活かしやすい種族・属性であり、闇機械という一定以上の数をなすモンスター群の一員となれる。
バニラサポートをはじめとした他のカードによる補助は欠かせないがまだまだ使っていけるレベルでしょう。
ヂェミナイ・エルフ
Normal
▶︎ デッキ
5 JP071 ヂェミナイ・エルフ 
第1期のブースター4にてメカハンやラジーンと共にOCGに参戦し、いまだに魔法使い族の下級バニラでは最高打点となるモンスター。
下級効果モンスターの質が充実している魔法使い族であり、魔法使い族としては需要が少なめな地属性、さらに魔法使い族を素材に指定するEXモンスターに強いモンスターがそれほどいないが故に、19打点といえどそれほど重宝はされていない印象。
これ以上の評価をつけるには「エルフ」がテーマ化するほかないだろう。
天使の施し
Rare
▶︎ デッキ
10 JP072 天使の施し 禁止
原作にも登場した究極の手札交換カードの一種。
マッドリローダーを見てから思うのは、やっぱ先に引けるってのが素晴らしいですね。
ヴレインズの3年間のうちに「電子の施し」というパロディカードが出るかもしれないと思っていたのも、もうただの思い出です。
ちなみに「堕天使の施し」はもうアニメに登場しているようですね。
心眼の女神
Normal
▶︎ デッキ
3 JP073 心眼の女神 
第1期に登場した融合素材代用モンスターの1体。
自身と同じ光属性には別な効果もついている融合呪印生物が存在するため、このモンスターを使う場合は天使族であることやレベルの違いを活かした運用が欠かせない。
少し分かりづらいがあの《黒き森のウィッチ》の色違いモンスターでもあり、アニメでは静香のデッキマスターとして自身の持つ融合サポート能力で勝利を引き寄せる活躍を見せている。
機械王
Normal
▶︎ デッキ
4 JP074 機械王 
第1期に登場した機械族の上級モンスターで、登場時点では素の攻撃力だけでも《デーモンの召喚》に次ぐ攻撃力を持つ上級モンスターであり、自身の効果で攻撃力2300スタートとなるこのカードは生け贄1体で出せるモンスターとしては、《ジャッジ・マン》を押さえて実質的に単独2位の攻撃力でした。
何気に守備力も2000で攻守合計値は4400となっており、これは第1期のレベル6モンスターでは上限いっぱいの数値となります。
このカード以外にも《パーフェクト機械王》などの「機械王」の名を冠するモンスターが何体か登場しており、今後テーマ化することに期待したい。
なお真DM2に登場した際にはOCGには存在しない特別なイラストが使用されており、その見た目も実に重厚感のあるプロポーションであるゲーム専用のものとなっている。
デビル・フランケン
Rare
▶︎ デッキ
10 JP075 デビル・フランケン 禁止
第1期に登場した、第1期のカードらしい大味にも程があるとんでもない効果を持つ下級モンスター。
最終戦士やエクストリオなどの召喚制限のない強力な融合モンスターがエクストラから突然飛び出すことも、そのためのライフを一度に5000払わないといけないのもとんでもないが、何よりもとんでもないのが効果に名称ターン1どころかターン1もついていないということである。
第1期のカードであることはもちろん、8000のライフから5000を払うのでどの道デュエル中一度しか使えないだろうし別に構わないだろうという発想だったのか…そもそもデュエル中一度でも余裕で強い効果だから困るわけですが…。
泡影やヴェーラーの存在は確かに怖いですが、効果が通せるなら5000というライフコストは見た目ほど重くなく、着地するモンスターの質を考えれば十分それに見合ったものかと思います。
レベル2の機械族なのでロードウォリアーから出撃して大暴れなんてこともありました。
リプロドクス》などの種族変更効果と《脳開発研究所》や《念動増幅装置》などを組み合わせてライフコストを踏み倒せる状態にすると、このモンスター1体から場が百鬼夜行状態になります。
禁止カードの経験があるカードの中では、一切エラッタされることなく復帰できたのが奇跡としか言いようがないモンスターです。

2023年6月追記:せっかくノーエラッタで復活しても、再投獄されたんじゃあ仕方がない。
次は《十二獣ドランシア》と同様に長い長いおつとめになることでしょう。
ニードルワーム
Normal
▶︎ デッキ
7 JP076 ニードルワーム 
メタポやデビフラや雷仙人といった第1期に登場したあまりに大味な効果を持つモンスターの1体で、このモンスターはリバース効果によって相手のデッキトップから5枚ものカードを墓地に送ります。
当初は不確定ながら相手のデッキの強力な魔法罠カードを未然に墓地送りにするためのカードとして普通のビートダウンデッキで使われていたこともありましたが、現在では半端なデッキデスはかえってこちらの首を絞める場合もあることは言うまでもなく、そもそも手札や場のアドバンテージに繋がらないリバース効果という性質がビートダウンデッキに全く合っていません。
やはりメタポ同様の名称ターン1のないデッキデスということを活かして、何度も寝かしたり起こしたりして使うライブラリアウトに特化したデッキでこそ真価を発揮すると言えますし、そういった運用法なら未だに独自の強みがあるというモンスターだと思います。
どちらも元は《太古の壺》と《ラーバモス》の単なる色違いなのに、割り振られた効果でその後の処遇がこうも変わってしまうのですねて。
ドッペルゲンガー
Normal
▶︎ デッキ
3 JP077 ドッペルゲンガー 
英語名で緑のカッパ呼ばわりされている第1期のリバース効果モンスターの勇。
全然戦士族に見えない容姿、全く《ドッペルゲンガー》と関係ない効果、1期テキストにおける「ドッペルベンガー」という大誤植など、色々とツッコまれがちなモンスターですが、その効果は1度に2枚を破壊する数的アドバンテージの獲得に優れたものとなっています。
セットされた魔法罠にしか対応しない点と、相手の場のセット魔法罠が1枚以下の場合、自分のカードも含めて必ず2枚を選択しなければならない点が厄介ですが、自分のターンにリバースすればバックを2枚剥がしつつ特殊召喚のための素材に、相手の攻撃によってダメステにリバースすればほとんどのフリチェ魔法罠を使わせずに除去することができるのは中々で、帚大嵐ハリケーンが全て禁止カードに指定されていた時期には注目されたこともありました。
現在ではリバース効果の遅さ、メインフェイズ1に魔法罠をセットすることがほぼない、上記のような難点などがあり、バック剥がしのみを目的に採用されることはまずないでしょう。
メタモルポット
Super
▶︎ デッキ
10 JP078 メタモルポット 制限
名称ターン1も何もない、お互いに手札全捨て5ドローを行なう効果はまさにワンダーランド。
リバース故の遅さとセットできるカードを全部伏せてメタポフラグとか言って駆け引きを仕掛けるなんてのも、今となってはそんなの待ってられるかというファンタジーの世界のお話になりつつある。
つまるところ表側表示で無理くり場に引っ張り出したこのカードを、カード効果によって起こしたり寝かせたりしてその場で効果を何度も使いまくるという運用がされているということです。
このカードを核に据えて1ターンで相手をドロー負けにするデッキを組むことすら可能である。
ペンギン・ソルジャー
Super
▶︎ デッキ
8 JP079 ペンギン・ソルジャー 
在りし日の大型キラーで遊戯王OCGでペンギンと言えばこのモンスター。
現在ではリバース効果というだけで敬遠されがちだが、1枚で2枚を戻せる、自身を含む自分のモンスターもバウンスできる汎用性の高さに疑いの余地はない。
場に表側表示で残留してしまうとバニラ同然になってしまうが、湿地対応、餅の素材になれるといった場における利用価値もそれなりにはある。
王宮のお触れ
Super
▶︎ デッキ
8 JP080 王宮のお触れ 
勅命に号令に弾圧と、有用なカードの多くは第2期までに登場済みという永続メタ罠の一種である「王宮」シリーズですが、このカードはそれらよりも前の第1期出身のカードとなります。
守備範囲は罠カードで、このカードが場にあると場の他の全ての罠カードの効果は効果処理時に無効となり、相手のやかましい除去罠や永続メタ罠はもちろん、一度発動・適用させればスペルスピードで勝るカウンター罠でさえもその力を失うことになります。
墓地発動の効果こそ無効にできませんが、場で発動した罠カードの効果ならたとえ効果処理時に手札や墓地に移動していてもその効果は無効となります、これは勅命も同じです。
ルールが整備される前の1期時点ではこのカードの発動にチェーンして発動した宣告や七つ道具の効果すら無効になっていたんだとか…恐ろしい話ですよ全く。
完全フリチェで開ける上に発動・維持コストもないという罠デッキの天敵となる永続メタ罠である一方で、罠デッキというものは基本的に相手のバックを割りに行くだけのカードをあまりメインから入れたくないので、メインのモンスターが自然と持っていた効果でこういった永続メタに対処できないタイプの罠デッキはとても頭を悩ませることになります。
ありがとうメリュシーク&シルキタス、オルターが1枚程度の永続メタでゲームにならないレベルのがんじがらめにされないのは全てキミらのおかげだ。
またショッカーと違って効果を無効にするだけで罠カードを発動すること自体は可能なので、効果が無効になるのは承知の上で罠カードを発動し、フェイカーの自己SSのトリガーだけを引きに行くことは可能です。
そうやって呼び出したシルキタスの効果を使えば、たとえ再発動されてもチェーンして上から叩くことで不発にすることもできますからね。
いやあ、やっぱり罠デッキの真の宿敵はスペルスピードの関係で上から叩かれにくく、逆にカウンター罠も上から叩ける、そして手札から発動できる上に後続の罠カードの発動自体もさせないリブートで間違いないですね。
あれは制限カードなので当然といえば当然ですし、こちらはこちらであちらにはない強みもたくさんありますが、あんちくしょうに比べたらお触れなんて可愛いもんです。
魔力の棘
Normal
▶︎ デッキ
5 JP081 魔力の棘 
第1期に登場した、この時期のカードとしては非常に珍しい永続系のバーン効果を持つ罠カード。
コストや効果問わず、相手の手札が捨てられた時にその枚数の500倍の効果ダメージが相手に入るという仕組み。
例によって「捨てる」以外の手札から墓地に送るとかリリースとかは全て弾かれてしまいますが、ターン1はなく、一度の処理につき500ダメージなんてケチな仕様ではなく、ちゃんと枚数分のダメージになるのは偉いと思います。
最近は地割れとか《ポジションチェンジ》とか、昔の魔法罠カードを名指しした効果を持つモンスターなんかも出てきてるので、手札交換系のハンデス効果持ちでかつこのカードをデッキから場にセットできるみたいなモンスターが出てきてもおかしくないかもしれません。
ミラフォとかお触れとかに比べれば断然影が薄いですが、初期の罠カードの中では実用性も印象の強さもまあまあな存在だと思います。
革命
Normal
▶︎ デッキ
2 JP082 革命 
自分の先攻1ターン目で発動できれば1000ダメージとなり、同じく無制約・ノーデメリット発動できる《昼夜の大火事》を上回るバーン魔法。
しかしそれ以外の場面では《昼夜の大火事》のダメージを下回る場面も多く、相手エンドフェイズには手札枚数の調整がかかるため、自分のターンでしか発動できないこの効果では基本的には最大でも1200ダメージにしかならない。
相手に無理矢理デッキを引かせることでダメージ量をそれ以上に増やすこともできますが、ダメージ倍率が低いため相手のライフがMAXでデッキが40枚の場合、相手のデッキが全部手札になっていないとこのカード1枚では焼き切れない。
カードプールが乏しかった初期のバーンデッキでなら選択肢として比較的有力な時期もあったかもしれませんが、現在ではこの不安定さで通常魔法というのは厳しいものがあるでしょう。
融合賢者
Normal
▶︎ デッキ
4 JP083 融合賢者 
第1期に登場した「融合」を専門にサーチする魔法カード。
効果自体は強いのですが、融合のサーチ手段としては代替カードがあまりに多く、それらのほとんどが融合をサーチすること以外の使い途もあるカードということで、相対的にこのカードの評価はあまり高くできないといった感じです。
このカードを使うなら、「融合」ネームを持つカードである、魔法カードの体をしている、名称ターン1がないなどの性質を活かしていきたい。
絶対防御将軍
Rare
▶︎ デッキ
2 JP084 絶対防御将軍 
ゲームオリジナルカードのOCG化として、11期である現在は《ライトローミディアム》やソウルシザーが新たに輩出されたDM4枠がアツいですが、実は髙橋和希氏がその多くのデザインに携わったDM3枠のモンスター群も存在しており、そのうちの1体でOCG化されているモンスターがこのカード。
絶対防御の名を関していますが、戦闘や効果による破壊への耐性などは特になく、その守備力もそこまで堅牢なものではなく、寝たまま殴ることができるという一見単に横着なだけの能力を以て「絶対防御」としている。
これによる当時のメリットとしては、ミラフォを踏まないことやB地区の影響を受けないことが挙げられますが、後発の類似効果を持つ超重武者と違って戦闘ダメージの計算は普通に低い方の攻撃力で行うため使い勝手は悪く、前述したような攻撃表示関係の効果を気にせず攻撃を行えるくらいしか強みがありませんでした。
疾風の暗黒騎士ガイア
Ultra
▶︎ デッキ
2 JP085 疾風の暗黒騎士ガイア 
原作出身で主人公の使用するモンスターでありながら、第1期に登場した最上級モンスターの中でも最低レベルの能力だった暗黒騎士ガイアが第2期になってリメイクされたのがこのカード。
5つの基本ステータスは据え置きのまま特定条件下でリリースなしでNSできるようになっており、最大の弱点であった重さが改善され、この召喚条件を利用することで実質的に攻撃力2300の下級アタッカーのように使えるわけですが、他に能力はなく、その条件というのも手札がこのカードのみの場合という厳しい内容で、召喚権が必要となるためその足取りも依然として重い。
現在でこそ暗黒騎士ガイアという文字列そのものがテーマとなっていますが、カード名の一部に暗黒騎士ガイアと書いてあって見た目が同一なだけのこのモンスターはあくまで暗黒騎士ガイアとは異なる存在であったため、当然竜騎士ガイアの融合素材に使うことはできません。
ガン伏せしてるとかでもない限り、このモンスターを生け贄なしでNSできる条件を満たしている状況って結構ヤバくないっすかね?って話で、同じ戦士族には攻撃後のデメリットこそありますが、このモンスターと同じ攻撃力の下級モンスターで、常に普通にNSできるゴブ突なんてモンスターも当時からいたわけですしねえ…。
翻弄するエルフの剣士
Rare
▶︎ デッキ
3 JP086 翻弄するエルフの剣士 
原作で遊戯が使用したエルフの剣士をリメイクしたモンスターで、手に入れた能力は一定以上強いモンスターとの戦闘で破壊されなくなる戦闘破壊耐性。
このカードが登場した当時のカードプールで話をすると、スタート地点となる1900にヂェミナイやヴォルスといった下級アタッカーが含まれているのは悪くなく、自身の攻撃力も1400とそこそこな数値であったことから、破壊効果に耐性のあるムラサメブレード辺りを装備すれば簡単に攻撃力1900以上となり、完全な戦闘破壊耐性を獲得することが可能でした。
このカードが登場した第2期の戦闘破壊耐性持ちの下級モンスターといえばバイサーデスとかいうそれはもう悲惨なレベルのものしかいなかった中、当時基準ではこの戦闘破壊耐性は価値あるものと言えていたと思います。
当然現在ではそんなことは全くなく、後にエルフの剣士がカード名まるごとテーマ化されるというミラクルが起こりましたが、通常モンスターである分取り回しに勝る元のエルフの剣士の方がこのモンスターよりも優先度は高いかもしれませんね。
太陽の戦士
Normal
▶︎ デッキ
2 JP087 太陽の戦士 
元々は真DM2に登場したゲームオリジナルのモンスターで、OCGでは第2期に城之内ストラクの新規カードという形で登場しました。
この作品ではプレイヤーの名前によって全17種類の初期デッキから3つが選出されその中から1つを選ぶというシステムになっており、その初期デッキのデッキリーダーとなるモンスターの1体でもあります。
にも関わらず、ゲームでは攻撃力1600のレベル5通常モンスターというあまりに酷いステータスであり、そもそも戦士族自体がデッキリーダー適性が非常に低く、種族デッキでもデッキリーダーに据える価値がないという散々たるありさま。
そういうわけでOCGでは元々の攻撃力に500上方修正がかかり、さらにオリジナルのモンスター効果も獲得することになりました。
ストラクの看板なので当然そのままお出しできなかったのはわかりますが、これができるなら何故《溶岩大巨人》や《シェイプ・スナッチ》を見殺しにしたのか…。
得られた効果は闇属性モンスターとの戦闘で攻撃力が500上がるというものであり、これにより闇属性モンスターとの戦闘限定ではありますが生け贄1体で出せるモンスターで攻撃力2600という第2期基準ではかなり高い攻撃力となる。
この頃の闇属性にはこの攻撃力で抜けるデーモン、ショッカー、ハデスといった強力な上級モンスターが存在しており、それらのモンスターに対して強いことからそれなりの効果ではありました。
現在ではこのような初期AOJレベルの効果が歓迎されるはずもなく、OCG化に伴い大幅パワーアップしても結局ヘボいモンスターという評価に終わっている。
アニメAVにおいては、唐突にこのモンスターを名称指定の融合素材とした融合モンスターも登場しています。
コマンド・ナイト
Rare
▶︎ デッキ
4 JP088 コマンド・ナイト 
元々は真DM2のゲームオリジナルカードとして登場したモンスターで、当時は海馬のような髪型をした若い男性騎士かと思っていましたが、リリーや巫女や雷電らと同じ真DM2女子となるモンスターの1体です。
太陽の戦士》と同じく初期デッキのリーダーの1体ですが、戦士族なのでデッキリーダー適性は非常に低く、レベル5だったので場に出すために必要な召喚パワーが多過ぎてモンスターとしてもかなり使いづらい残念なカードでした。
OCGには第2期に城之内ストラクの新規カードとして登場し、レベルが4にダウンして下級モンスターに、ゲームで持っていた戦士族の攻守を300強化するリバース効果は攻撃力を400強化する永続効果となり、さらに自分の場に他のモンスターがいれば自身は攻撃対象に選択されないというオリジナル効果も獲得しています。
下級モンスターで守備力1900、攻撃力も自身の効果によって1600スタートとなり、2体並べることで相手は両方のこのモンスターを攻撃できなくなるという特性もあり、第2期における戦士族GSデッキでは間違いなく1軍レベルの存在でした。
OCGでは後にリメイクモンスターも登場しており、アニメでは3作に渡って魔法罠カードのイラストに出演しており、このモンスターの天使族版となる効果を持つコマンド・エンジェルというカードも登場していたりと妙に優遇されている。
カイザー・シーホース
Normal
▶︎ デッキ
3 JP089 カイザー・シーホース 
第2期に登場した6属性の中で最初に生まれた1体で2体分のリリースになるダブルコストモンスターの光属性担当となるカード。
カード名を見てわかる通り、青眼のために設計されたモンスターであり、当時の下級海竜族の最高戦力である。
対応するモンスターはそれなりにいるのですが、中途半端に高いステータスと種族アドバンテージの低さと属性に対する種族適性の低さからダブルコストモンスターの中ではあまり使い勝手の良い方とは言えません。
ヴァンパイア・ロード
Ultra
▶︎ デッキ
6 JP090 ヴァンパイア・ロード 
第2期に登場したアンデット族の上級モンスターにして、サイコショッカーと並び2期を代表する上級効果モンスターであり、グッドスタッフモンスターズの1体となるカード。
2期におけるアンデット族の躍進に大きく貢献したモンスターで、手札からは《ミイラの呼び声》で、墓地からは《生者の書-禁断の呪術-》で、デッキからは《ピラミッド・タートル》で特殊召喚が可能というこの時期のモンスターとしてはあり得ないレベルの取り回しの良さを誇っていました。
攻撃力こそ2000と下級モンスターにギリギリ打ち勝てる程度でしかありませんでしたが、相手に効果破壊された次のスタンバイフェイズに復活する能力により、当時よく使われていた汎用除去効果を持つ魔法罠カードでは奈落以外のほとんどのカードに実質的に耐性があることになり、ならずなどのモンスター効果にも対応していたのが本当に偉かったですね。
戦闘ダメージを与えた際に発揮するデッキデス能力も、採用している魔法罠カードのほとんどが制限カードレベルのカードのみで占められていた当時では、魔法か罠カードを宣言することで相手にそのうち1枚をこのデュエル中使用できなくすることを迫る便利なものでした。
2期以降も割と長いこと活躍しており、龍骨鬼との名コンビ、ネフロードなるデッキ名が記憶に刻まれているデュエリストも多いことでしょう。
さすがに現在ではそのような存在感は全くありませんが、当時との違いとしてヴァンパイアがテーマ化しそれらをサポートするカードが多く登場しているというものがあり、今使ってみると当時とはまた違う面白い運用が楽しめるかもしれませんね。
とりあえずこのモンスターの登場で誰よりも割を食ったのが、《ノーブル・ド・ノワール》というモンスターであることだけは間違いないでしょう。
トゥーン・ゴブリン突撃部隊
Normal
▶︎ デッキ
3 JP091 トゥーン・ゴブリン突撃部隊 
2期に発売されたペガサスストラクに新規収録された《ゴブリン突撃部隊》のトゥーン化した姿となるトゥーンモンスター。
トゥーンネームとトゥーンのメリットとデメリットを持つこと以外はあちらと同じ能力であり、召喚酔いするのであちら以上に攻撃表示で立たせておく壁という役割がほとんどになってしまう。
トゥーン・ワールド》が存在しなくても出せる下級トゥーンとして、当時は数合わせ程度には十分なるモンスターでしたが、大幅な強化を受けた現在のトゥーンにとっては攻撃力2300の壁はさすがに不要な存在でしょう。
トゥーン・キャノン・ソルジャー
Normal
▶︎ デッキ
9 JP092 トゥーン・キャノン・ソルジャー 禁止
2期に発売されたペガサスストラクに新規収録された、《キャノン・ソルジャー》がまさかのトゥーン化した姿となるモンスターで、それ以上にまさかのストラクの看板モンスター。
確かにこのストラクの新規トゥーンには上級以上のモンスターはいませんでしたが、そこは《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》に譲って良かったのではという感じはしますね。
意外にも多い機械族のトゥーンモンスターですが、このモンスターが最初の1体にして評価時点での唯一の下級モンスターとなります。
性能的にはトゥーンネームとトゥーンのメリットとデメリットが付与されただけのキャノソルなわけですが、このストラクに新規収録されたトゥーンはこれまでのものと大幅に仕様が変更されており、特に場に出すために《トゥーン・ワールド》を必要としないことから、射出効果だけを運用する場合はデメリット部分は全く影響がなく、むしろ《トゥーンのもくじ》でサーチが利く分、元のキャノソルより強いまでありました。
その後キャノソル一族は、名称ターン1のエラッタを伴う温情を受けることなく、壊れた効果のまま全員地獄行きになったことは皆さんも知るところかと思います。
見た目的には、頭部にあたる部分がカエルのようなデザインになっているのが面白いと思いました。
トゥーン・ヂェミナイ・エルフ
Normal
▶︎ デッキ
6 JP093 トゥーン・ヂェミナイ・エルフ 
2期のペガサスストラクに新規収録されたトゥーンモンスターの1体で、トゥーンモンスターとして初となる、元となるモンスターが持っていたものとは関係ない能力または元が通常モンスターだったモンスターに新たな効果を与えたカードとなっている。
その効果は戦闘ダメージを与えることで誘発するハンデス能力であり、元が《ヂェミナイ・エルフ》ということで、その高い攻撃力により下級モンスター同士の戦闘でもこの効果は発動させやすく、このストラクに新規収録されたトゥーンから《トゥーン・ワールド》が場に出ていなくても場に出せるようになったため、相変わらず召喚酔いはするもののその安定感は同期のトゥーンモンスターの中でも随一。
トレード・イン》などが登場するまでは、3連打した《トゥーンのもくじ》で最後にサーチされるカードと言えばだいたいこのモンスターという感じでしたね。
同時収録された《トゥーン・仮面魔道士》を見るに、本来ならこの能力を持つべきトゥーンモンスターは《白い泥棒》のトゥーン化したモンスターということになると思うのですが、それだとステータスだけでなく絵面やネームバリューも含めて色んな意味でさすがに弱いと思われたのでしょうかね?
トゥーン・仮面魔道士
Normal
▶︎ デッキ
4 JP094 トゥーン・仮面魔道士 
2期に発売されたペガサスストラクに新規収録されたトゥーンモンスターの1体で、《キャノン・ソルジャー》以上に何故《仮面魔道士》にトゥーン化の白羽の矢が立ったのかが謎なモンスター。
元々持っていた戦闘ダメージを与えることで誘発するドロー効果は直接攻撃ができるトゥーンとは非常に相性が良いのでそういう点では納得のいくチョイスなのですが、逆に召喚酔いデメリットとは非常に相性が悪く、低ステータスであることがダイレクトに響いてくる。
登場当時はエラッタ前の《死のデッキ破壊ウイルス》の媒体にできることを強みとしていましたが、現在でも闇属性で攻撃力1000以下であることで受けられる恩恵の数々を他の下級トゥーンたちには無い強みとしている印象。
トゥーンのもくじ
Normal
▶︎ デッキ
10 JP095 トゥーンのもくじ 
名称ターン1がない上に同名カードもサーチできる無調整系サーチ魔法。
サポート対象がいくら元々の性質に難の多いトゥーンであろうと、現在の法律ではこういう仕様のカードは生み出すだけで犯罪になることは間違いない、生まれた時代に恵まれた合法ドラッグである。
もくじでもくじをサーチしてデッキを圧縮しつつゴール地点でそのデッキに最も合ったトゥーンモンスターをサーチ(たとえばトレインが入っているならレベル8トゥーンをサーチ)するなどというのが主な使い方だったが、カードプールの増加に伴いトゥーン側にも是非ともサーチしたいカードがかなり充実してきており、トゥーンデッキにおける永遠のキーカードとなっている。
トゥーン・ディフェンス
Normal
▶︎ デッキ
1 JP096 トゥーン・ディフェンス 
相手モンスターの下級トゥーンへの攻撃を代わりにプレイヤーが直接攻撃として受けられるようになる永続罠で、これにより召喚酔いで過ごすターンの時間稼ぎができるわけですが…。
言いたいことは色々ありますが1つだけ言えるのは、OCGトゥーンが原作トゥーンと同じ能力を持っていたら絶対に必要ないカードであったことだけは間違いありません。
なんで「トゥーンにはトゥーンでしか触れられない」能力が「トゥーンはトゥーンには触れなければならない」能力になってしまったんですかねえ。
直接攻撃できる能力自体は良いと思いますけど、それはそれとして召喚酔いをやり過ごすために相手の攻撃を避ける能力も必要だったでしょうよと。
まあ《トゥーン・キングダム》が登場した今となってはという話ではありますが…。
その一方でイラストの良さには定評のあるカードでもあり、私もこのイラストは結構好きです。
インセクト女王
Rare
▶︎ デッキ
1 JP097 インセクト女王 
バトルシティ編で羽蛾が《グレート・モス》に代わる切り札として使用した昆虫族初となる通常召喚可能な最上級モンスター。
遊戯王OCGにはじめて「モンスタートークン」システムを持ち込んだカードでもあり、その容姿は蟻なのか蜂なのか微妙なところですが、兵隊アリというモンスターも登場しているのでやはり蟻でしょうか?
DM3に付属する10種の特典のうち、このカードはランダム封入ではなく初回特典として、ランダムで封入される3/8枚とは別に必ず手に入るカードでした。
原作では自身は含まないが強化倍率が400、自身が生み出す昆虫族モンスターにも攻撃力が1200あったのですが、OCGでは自身も含む代わりに強化倍率が半分に低下し、生み出されるトークンの攻守も100しかなく、さらに攻撃する度にリリースを要求するという、クソ燃費&超高リスクモンスターになってしまいました。
生み出すトークンを自己強化にも攻撃のためのリリースにも使えるようにした仕様なのはわかるのですが、何しろ迎撃しない限りはトークンを生むのは自分のエンドフェイズ時に攻撃表示でという話になるので、返しのターンで手痛い戦闘ダメージを受けるのは明らかです。
まあ原作でもインチキで仕込んだパラサイドと《虫除けバリアー》のコンボが大前提みたいなモンスターだったので、それができるはずもないOCGでこうなるのは仕方ないのかなという感じです、ゲーム買えばとりあえずついてくるカードですし…。
後にリメイクモンスターである変異態として生まれ変わるのはだいぶ先のお話になります。
冥界の魔王 ハ・デス
Ultra
▶︎ デッキ
6 JP098 冥界の魔王 ハ・デス 
3つの種族による争乱を描いた第2期のレギュラーパック「闇を制する者」の悪魔族陣営の総大将を務めた上級悪魔族モンスター。
このパックが強化された種族の1つに選出されながらも、この後もなお繋がりの希薄な種族と言われ続けることになる悪魔族を統率することに尽力を尽くしたモンスターです。
総大将を名乗るにはちょっと頼りない攻撃力で、代わりに生け贄1体出せる上級モンスターという軽さを手にしたものの、同じ闇悪魔の上級モンスターには第1期の時点でより高い攻撃力を持ち、ウィッチでサーチもできるデーモンが存在していました。
しかしこちらには自身を含む悪魔族が戦闘破壊したモンスターの効果を無効にする永続効果が備わっており、戦闘破壊が確定したダメージ計算後に発動するリバース効果モンスターのリバース効果や、ダメステ終了時に墓地で発動するリクルーターの被戦闘破壊誘発効果はもちろん、墓地でいつでも発動できる起動効果や特定タイミングで発動する誘発効果、デュアルモンスターの墓地で通常モンスター扱いとなる分類のない効果(ルール系の効果)も無効になるという特異性を持っています。
私がカードを評価する基準に単独で仕事ができるかどうかというものがあるのですが、このカードはその力を他の悪魔族に分け与える一方で場に自身しかいなくても使っていける効果で、攻撃力も上級クラスのモンスターと戦闘するには十分なものがある点で自己完結力の高いカードとして好感が持てます。
この時点では通常召喚可能で生け贄1体で出せる攻撃力2400以上のモンスターというものは、ショッカーを筆頭にまだまだ強力視されていた時期で、それにメリット効果までついているともなれば当然そのままとはいかず、墓地からの特殊召喚ができないというデメリット効果もつけられてしまいましたが、悪魔族は種族単位でもそこまで墓地からの特殊召喚に長けた種族でもなく、リリースの確保も、テーマに属していないモンスターでも手札やデッキからモンスターを特殊召喚することも難しくなくなった現在のカードプールではこれがデメリットとなることは稀でしょう。
ただリバース効果モンスターや《黄泉ガエル》や《カードガンナー》が隆盛していた時代と現在とでは全く状況が異なるため、このカードの持つメリット効果自体も当時ほど大きなメリットではなくなったという印象です。
墓地で発動する起動・誘発効果を持つモンスターや墓地に送られた時に発動する誘発効果を持つモンスター自体は増加の一途を辿っているんですが、そういうモンスターは戦闘の場に上がってくることなくそのままさっさと特殊召喚のための素材に使われてしまう場合も多く、このモンスターやこのモンスターが力を与えた悪魔族数体でどうこうできるレベルじゃないってのが現実ですかねえ。
イラストはもうハデスというよりはハデデスって感じのデカくて原色をふんだんに取り入れた豪勢な彩りが悪魔族モンスターの中で1番好きなカードと言い切れるくらい滅茶苦茶好きなイケ爺で、2期のウルパラ仕様のこのカードは今でも見ているだけで気分のアガる至宝の一品です。
手にしたワイングラスがまたオシャレですねえ、色々とドレインされてお茶目を晒したりアンデットとして蘇ってみたりするのもいいですが、是非とも本気の本気を出した最上級版のハデス様も拝んでみたいところです。
魔人 ダーク・バルター
Rare
▶︎ デッキ
5 JP099 魔人 ダーク・バルター 
モンスター効果と魔法を無効にするという需要の高い組み合わせの効果を持つ融合モンスター。
特にライフが続く限り際限なく通常魔法を止め続けられるのはかなり偉いと思います、初動を作るドローやサーチ魔法も帚サンボル連発も怖くない!
効果だけを無効にするため、強謙やライストのような発動に名称ターン1のある通常魔法を連発されることもありません、まあライフさえ払えるならどのみち無効にできるわけですが。
しかし融合モンスターをまともな方法で素材を用意せずとも融合召喚扱いで出せる(融合召喚誘発効果を出したり蘇生制限を満たすことができる)カードが増える一方で、このカードには融合召喚する場合は指定の素材を使ったものでなければダメという制約がついているため、その点で「融合召喚でしか特殊召喚できない」モンスターと大きな差が生まれてしまいました。
このモンスターが指定する2体の素材は話にならないほど弱いわけじゃないんですが、このモンスターを出すためだけにデッキに入れるのはさすがにちょっと辛い性能です。
デビフラ・やぶ蛇だとかでマジモンのズルっこをしないと基本的に戦いの舞台に立つことさえかなわないんですよねえ、《突然変異》の解除を待ち望む融合モンスターの1体と言えるかと思います。
レッサー・デーモン
Normal
▶︎ デッキ
2 JP100 レッサー・デーモン 
第2期の7弾にあたる3種族の争乱を描いたレギュラーパックに収録された、ハデス軍に属する悪魔族の上級モンスター。
これ以降は第2期に発売されたOCG準拠の遊戯王ゲームであるDM6の収録範囲外となります。
その効果は戦闘破壊したモンスターを墓地に送らずに除外するというシンプルなもので、単純に《死者蘇生》や《リビングデッドの呼び声》などによる蘇生をさせないことだけでなく、属性リクルーターなどの戦闘破壊誘発の墓地効果を持つモンスターなどを封じることができました。
レッサー=低級なデーモンという割にはまあまあ悪くない効果で、攻撃力も我慢できないほどに低いとは言いませんが、《エア・イーター》や《フレイム・ケルベロス》などの第1期のノーマル上級モンスター程度というのはさすがに不十分という印象。
効果に関しても、リバース効果モンスターに対しては有効ではなく、セットモンスターが相手なら下級モンスターの《一刀両断侍》ならリバース効果も戦闘破壊誘発の墓地効果も出させずに撃退することが当時のカードプールでも可能でした。
幸いなことに《デス・デーモン・ドラゴン》の名称指定の融合素材となっているため、《融合派兵》などの恩恵を受けることはできる。
憑依するブラッド・ソウル
Normal
▶︎ デッキ
5 JP101 憑依するブラッド・ソウル 
場の自身をリリースすることで相手の場のレベル3以下のモンスター全てのコントロールを奪う能力を持つ悪魔族モンスター。
対象を取らない全体永続コントロール奪取という、現在でも類を見ないレベルのパワーの効果を一介の下級モンスターが繰り出せるという結構凄いカードです。
とはいえ当然奪い取れるモンスターは限られており、起動効果なのでまともに使うと相手がレベル3以下のモンスターを場に残したままターンを渡してくることを期待することになるのですがさすがにそれは無謀なので、こちらから何らかの効果で相手の場に複数のレベル3以下のモンスターを用意することを考えた方がいいでしょう。
具体的には相手の場のモンスターのレベルを3以下にする効果を使うか、奪取用のレベル3以下の相手の場に送りつけたり、トークンを特殊召喚するなどといったことが必要になる。
自身は闇悪魔ということで、終末やデスガイドや魔サイなどの様々な方法で墓地にスタンバイさせることができ、何気に名称指定の融合素材なので《融合派兵》による特殊召喚も可能と取り回しには結構優れている点も印象が良いです。
ツインヘッド・ケルベロス
Normal
▶︎ デッキ
1 JP102 ツインヘッド・ケルベロス 
下級モンスターという軽さを除けば効果はその全てが《冥界の魔王 ハ・デス》の完全な劣化版。
悪魔族の下級モンスターに限っても、元々の攻撃力はこのカードより低いものの、単独で効果を使える《漆黒の魔王 LV4》も存在しています。
同種族モンスターと並べて使い、リバース効果を出させないという点で類似する効果を持つ《カミソーリトカゲ》と比べると墓地で発動する効果も無効にする点が優れていますが、それもリバース効果モンスター限定では仕方がない。
レッド・サイクロプス
Normal
▶︎ デッキ
3 JP103 レッド・サイクロプス 
第2期に登場した悪魔族の下級通常モンスターで、何故かノーマルレアで収録されたカード。
下級モンスターとして第1期の基準を大幅に超える合計値3500はレベル5でもギリギリ一杯の高ステータスですが、攻守どちらも無難に高い反面特別優れたステータスというわけでもなく、第1期出身の通常モンスターで守備力以外が同じステータスのラジーンと特別変わりない存在で、何なら専用サポートが存在する分あちらの方が優れていると言えるまである。
総評としては、別に出ても出なくても良かったモンスターって感じですね、少しばかりご無体な言い方になりますが。
そういえばこんな感じのポーズ、なんかごく最近どこかで見た覚えがあるなあと思ったら、ちょっと違ったけどアレでした、「ちゅ、多様性」。
冥王の咆哮
Normal
▶︎ デッキ
3 JP104 冥王の咆哮 
悪魔族モンスターが使用できるハデス様直伝の威圧のやり方。
自分の悪魔族モンスターが戦闘を行う際に100の倍数でライフを払うことにより、その数値分相手モンスターの攻守を下げる効果を持っている。
どちらから戦闘を仕掛ける場合でも発動できる、発動がダメステで妨害されにくい、払えるライフがあってこの効果が効くモンスターならどんなモンスターでも攻守を0にできる、守備表示のモンスターにも有効という点で当時のカードにしては気が利いていると感じます。
これが同じパックに収録された《魂粉砕》と同じ永続罠だったらな~って感じのカードですね。
ちなみに必要以上のライフポイントは支払うことができない仕様なので注意しましょう。
死の演算盤
Normal
▶︎ デッキ
5 JP105 死の演算盤 
場に置いておくことで、場からモンスターが墓地に送られる度にその持ち主に定数ダメージを与える永続罠。
墓地に送られるカードの種別と領域が狭まった代わりに1回当たりのダメージが大きくなった《死霊の誘い》となるカードであり、登場時期も同期となります。
専用構築にしておけば自分がこのカードによるダメージを受ける回数はあちらよりも確実に少なくなりますし、《死霊の誘い》や《魔力の枷》と併用した際に、繰り返しモンスターの展開を行うS・L召喚を主体としたデッキに対して積み上げるダメージは結構馬鹿になりません。
多少のダメージの蓄積は覚悟の上で展開してたら最後は《妖竜マハーマ》が飛び出してフィニッシュとならないように気をつけましょう。
冥界流傀儡術
Normal
▶︎ デッキ
3 JP106 冥界流傀儡術 
種族専用の蘇生札の走りとなる通常魔法。
そういうわけで実戦で使用するにはまだまだ到底調整不足という感じで、消費の大きさもさることながら場と墓地でレベルを揃える必要があるというのは結構ハードルが高い。
構築段階で意識していても事故を避けるのは難しいでしょう。
魂粉砕
Normal
▶︎ デッキ
3 JP107 魂粉砕 
僅かなライフコストと自分の場に悪魔族がいないと発動できない代わりに、お互いのターンにフリチェで1ターンに何連発でもできる墓地メタ効果を発揮する永続罠。
しかしライフコストと発動条件として自分の場に悪魔族が必要な点はまだ許容できるとして、この効果はお互いの墓地のモンスターを1体ずつ対象に発動して除外するもの、つまり自分の墓地にもモンスターがいないと発動できないという点が大きく評価を下げてしまう。
無敗将軍 フリード
Ultra
▶︎ デッキ
4 JP108 無敗将軍 フリード 
第2期のレギュラーパックてある闇を制する者における戦士族陣営の総大将で、その攻撃力はリリース1体でアドバンス召喚できるモンスターとしては当時としてもまずまずという程度のもの。
その効果は自身を対象にする魔法を効果処理時に永続効果によって無効にして破壊するという特殊な耐性と、ドローフェイズの通常のドローを放棄して増援を行うというもの。
魔法カードの、それも自身を対象を取るものだけに機能する耐性というものは現在のデュエルシーンではとてつもなく需要が低く、後半の効果もあてのない1ドローをするよりは有効な場面は多いですが、数的アドバンテージに繋がるものではなく、自分のメインフェイズでまともにアドバンス召喚すると、ターンが帰ってこないと何も仕事をしないという致命的な欠陥を抱えてしまっています。
相手のエンドフェイズなどに罠カードで特殊召喚することがほぼほぼ欠かせず、それでいて継続的に仕事をすることも難しいため、「無敗将軍」と大きく出てはいますが、残念ながら名前負けしたロートルモンスターという評価を覆すことは難しいでしょう。
名称指定のサポートカードがありそうでなにもないというモンスターで、今後リメイク枠の白羽の矢が立つことに期待しましょう。
個人的には全体を描いていない肖像画チックなイラストは結構好みで、ハデス同様にウルパラのこのカードはなかなか美しくてオススメです。
切り込み隊長
Super
▶︎ デッキ
7 JP109 切り込み隊長 
NS誘発の効果で手札から下級モンスターをSSする能力を持つ、類似する他者SS効果を持つモンスターたちの開祖となるカード。
時々間違われるが、この時手札からSSできる下級モンスターは戦士族に限定されていないので、召喚権が必要にはなりますが展開札としての汎用性は存外に高い。
先陣を切って場に出てきて手札に控える後続の仲間のために道を拓くだけでなく、最前線で自らが盾となり仲間たちへの攻撃を一手に引き受ける能力も持つ男気あふれるモンスターです。
ただ効果が補助寄りなのでこのステータス設定は仕方ないとはいえ、《物資調達員》よりも弱いのはちょっとどうかとは思う。
ドラゴン・ウォリアー
Rare
▶︎ デッキ
4 JP110 ドラゴン・ウォリアー 
あの《戦士ダイ・グレファー》を名称指定の融合素材としている融合モンスターで、その姿は竜を模した武装をしたグレファー本人。
融合相手である《スピリット・ドラゴン》も、まさかグレファーが後に今のような扱いを受けるとは努々思いもしなかったでしょう。
効果の方は通常罠の効果を無効、自身を対象とする魔法を無効にして破壊という1体で2種類のカードを回数制限・数的消費なく見られる割と良い効果なのですが、現在では正直需要の低い組み合わせです。
月書や脱出やエアフォを使う罠ビだとか、もちろん強く出られる相手もいるにはいるとは思いますが、もし《突然変異》が健在なら、こちらよりはダークバルターの方が優先度は高そうですね。
戦士ダイ・グレファー
Normal
▶︎ デッキ
5 JP111 戦士ダイ・グレファー 
盤外戦で大活躍する1700打点の下級地戦士バニラモンスターで、遊戯王OCGにおける背景ストーリーを盛り上げることに大きく貢献していると言っていいカード。
イラスト出演した魔法罠は数知れず、「グレファー」ネームを持たない設定上だけのものも含めて派生モンスターも多数存在している。
しかし未だに自身のカード名を指定した効果や「グレファー」を名称指定した効果は存在せず、《ドラゴン・ウォリアー》の名称指定融合素材であるに留まっている。
またこのカードと同時に登場した《ドラゴン・ウォリアー》以降は、テキストに書かれている「ドラゴン族を操る力」が垣間見られる場面が描かれたカードはこれといって存在していません。
聖なる守り手
Normal
▶︎ デッキ
5 JP112 聖なる守り手 
初めに断っておきますと、この方は《昇霊術師 ジョウゲン》さんではないですし、いわゆる「お坊モンスター」の一員ではないのでお間違いないように。
最新のテキストではかなり効果処理がわかりやすく書かれており、リバース効果で2つの効果から選択して発動することかできて、1つは場の表側表示モンスター1体を対象にそのモンスターをデッキトップに戻す効果、もう1つは自分の場に戦士族がいる場合のみ選択可能で場の表側表示モンスター2体を対象に発動し、片方をデッキトップに、効果処理時にも自分の場に戦士族がちゃんと存在していればもう片方が手札にバウンスされる効果が処理されるという内容になっている。
デッキバウンスと手札バウンスが逆じゃなかったのがとてもエラいと感じるカードで、リバース効果ではありますが、単独でもメイン・EXモンスター両方に有効な除去効果を出すことができる。
追加効果については自身の種族を永続系の効果で戦士族に変更しない限りは自分の場に他のモンスターが必要なので無理に狙う必要はないですが、EXモンスター相手ならアドバンテージを獲得する力がアップするのは魅力的です。
もう少し守備力が高かったら当時かなりありがたかったと思いますが、現在では守備力2000以上とかでもない限りはそこまで影響はないでしょう。
辺境の大賢者
Normal
▶︎ デッキ
2 JP113 辺境の大賢者 
異種族の味方モンスターを相手の効果から守る永続効果を持つ、ロードオブドラゴンの戦士族版のような能力を持つ魔法使い族モンスター。
こちらはロードオブドラゴンより攻撃力は高いのですが、与える対象耐性が最も需要の低い魔法の効果によるものしかないためほとんど役に立たない。
少なくとも味方の戦士族を相手の除去魔法から守るカードとして使うのは到底無理があるでしょう。
このモンスターを名称指定の融合素材としたダークバルターの方は結構優秀な魔法無効効果を持ち、融合召喚の際に代用素材を使えないのでこのモンスターを使う意味もあるように思えますが、種族・属性の不一致及び自身の効果がダークバルターや融合相手であるブラッドソウルと全く噛み合っておらず、呪印生物闇の起動効果による特殊召喚を狙った方がまだ良さそうですね。
ならず者傭兵部隊
Rare
▶︎ デッキ
6 JP114 ならず者傭兵部隊 
第2期に登場し、かつでグッドスタッフモンスターズの一員として活躍し制限カードも経験している戦士族の下級モンスター。
自身をリリースして発動する除去効果により、自身よりも強いモンスターをとれることや、リバース効果モンスターを裏側表示のまま処分できることで人気を博し、《増援》によるサーチと《戦士の生還》による再利用が容易であることも強みとされていました。
当時は既に場に出てしまったモンスターの効果は防ぐことが非常に難しく、効果破壊や対象を指定する効果に耐性を持つモンスターもほとんどいなかったことから、通りが良いというのも強かったですね。
名前の通り下卑た表情を浮かべた三下揃いですが、その実力は同じパックに収録された戦士族の面々の中では間違いなく最高レベルでした。
しかしまあこのモンスターが自身の効果によるリクルート対象として未だに上から数えた方が強い《荒野の女戦士》さんって一体…。
連合軍
Normal
▶︎ デッキ
2 JP115 連合軍 
自分の場の仲間たちの数に比例して自分の戦士族を全体強化する永続魔法。
基本的には強化対象となる戦士族のみを並べる方が効率が良く、場に並ぶ戦士族が多いほど強化値が大きくなり総打点も高いものになる。
しかし強化倍率があまりに低すぎる上に他に効果もないため、このカードをデッキ・墓地から場に表側表示で直に置く効果を持つモンスターがいたとしても採用できるかは怪しい。
グレファーの奥にいる彼に対して頼もしそうに熱い視線を送る女性が誰なのかずっと気になっているカードでもあり、いつかは詳細を明かして欲しいところ。
増援
Super
▶︎ デッキ
10 JP116 増援 制限
特定の種類のカード1枚をデッキから手札に加える、いわゆるサーチ効果を持つ魔法カードの大古株。
モンスターの召喚誘発効果によるサーチが「〇〇版エアーマン」なら、魔法カードによるものは「〇〇版増援」と呼ばれるほど。
コストや発動条件・名称ターン1はありませんが、1枚から1枚をサーチするだけで他に追加効果も墓地効果もないまるっきり等価交換の通常魔法であるにも関わらず制限カードであり続ける数少ないカードであり、これもサーチ先が全種族中最大の大所帯である下級戦士族であるが故。
ただ実際のところは数がどうだ範囲がこうだということではなく、終末のような名指しで犯人呼ばわりすべき両手で数えられる程度の一部のモンスターの存在が、このカードを制限カードとし、簡単には緩和できない理由となっているということもまた事実でしょう。
光の護封陣
Normal
▶︎ デッキ
2 JP117 光の護封陣 
第2期に登場したフィールド魔法で、宣言した種族を場に出したターン召喚酔いさせる効果を持っており、《光の護封剣》を捩ったカード名が特徴。
種族統一したデッキはビートのテンポが乱されるので使われると割と嫌ですが、数的アドバンテージに繋がらないため自分で使うことはまずないであろうカード、よってデュエルシーンでお目にかかることもないという…。
種族間の争乱をテーマとしたレギュラーパックに収録されたカードであり、そのコンセプトには合ってるかなという感じですね。
戦士の生還
Normal
▶︎ デッキ
8 JP118 戦士の生還 
登場当初は同じパックに収録された増援と双璧をなす戦士族の大特権カードとして扱われていましたが、デュエルに対する理解が進むにつれ両者の重要度は全く異なるものであるとデュエリスト達は知り、墓地のカードとの有効なペアが必要で、単独で初動になり得ないこのカードは、強いカードではあるけど採用はしない、採用しても何枚も積みはしない種族サポートの1枚として埋もれていくことになります。
とは言ったものの、戦士族なら何の制限もなく何でも拾うことができる効果そのものはサルベージ魔法として間違いなく一級品であり、特に手札誘発効果や召喚誘発効果を持つ戦士族にとって非常に価値あるカードとなっています。
EX戦士族をEXデッキに戻すこともでき、戦士族主体のデッキなら様々な場面で様々な活用が見込めますね。
非常食
Normal
▶︎ デッキ
6 JP119 非常食 
遊戯王OCGが始動し現在にまで至ってもなお珍しい、調理済みの食品や加工食品がイラストに描かれた魔法罠カード。
モンスターカードには身体の一部がケーキだとかアイスクリームだとかそういったカードはたくさん存在しますが、魔法罠カードともなると《フリッグのリンゴ》だとか《至高の木の実》のようなものや、《マドルチェ・シャトー》や《おかしの家》のようは特殊なものはあれど、料理そのもの・加工食品そのものともなると、それこそ《モウヤンのカレー》とこれくらいしか思い浮かびません。
効果はカード名の通り、自分の場の魔法罠カードを非常食として食らって、その数に応じて自分のライフポイントを回復するというもので、速攻魔法でかつコストで墓地送りにするため、墓地送りが確定している発動済みの通常罠や速攻魔法などを、それらにチェーン発動してコストにすることで、効果処理前に墓地送りにできるという性質が特徴です。
この性質を活かしたコンボが《ゴブリンのやりくり上手》と組み合わせた「やりくりターボ」であり、古参デュエリストなら親しんできた人も少なくないことでしょう。
ちなみにこの方法で運用したとしても、場で発動した罠カードの効果を無効にする《王宮のお触れ》などは突破できないので注意したい。
アニメGXでは十代が《悪夢の蜃気楼》のデメリットを踏み倒すため使っていたカードとしてお馴染みの1枚でもあります。
タイラント・ドラゴン
Ultra
▶︎ デッキ
5 JP120 タイラント・ドラゴン 
第2期に登場した3種族の争乱を描いたレギュラーパックのドラゴン族陣営の総大将となる最上級ドラゴン族モンスター。
このパックに収録されたドラゴン族で唯一風属性ではないモンスターで、ドーマ編において竜崎が真紅眼やエビルナイトに代わって新たにドラゴン族のエースとして使用したモンスターでもあります。
そのスペックはあの青眼に攻撃力で僅かに劣るものの、モンスターが場に存在していればもう1度攻撃できる連撃能力に加えて、自身を対象とする罠カードの効果を無効破壊する永続効果が備わっており、それでいて召喚制限も特にありません。
罠耐性は登場当時は《破壊輪》によって破壊されず、《リビングデッドの呼び声》による蘇生を完全蘇生にできる程度にしかなりませんでしたが、除去系効果のみを持つ魔法カードや攻撃反応型や召喚反応型の罠カードの衰退や、《強制脱出装置》や《ドラグマ・パニッシュメント》などの対象を取るフリチェの除去罠の増加により、この耐性の価値は当時よりもかなり高くなっています。
また永続効果で無効破壊するため、対象を取る効果ならば《攻撃の無力化》のようなカウンター罠でさえも効果処理時に無効破壊することができます。
その反面、モンスター効果による除去の隆盛によってメリットが薄くなっている耐性であることもまた事実であり、最近では《サンダー・ボルト》の復権や、フリチェの除去罠でも対象耐性を貫通するものが出てきており、あくまでも「あって損はない」という程度の耐性に落ち着いている感じです。
またカード効果によって自身を墓地から特殊召喚する際には、コストとして自分の場のドラゴン族モンスター1体をリリースする手順を追加する必要が出てくるという変わった特性を持っており、デメリットとして設定された蘇生することへの制約により、自身の持っていたメリット効果とのバランスを図っていたというモンスターです。
手札やデッキからの特殊召喚にはこれといった注文はつけられておらず、墓地から特殊召喚する場合でもリリースを他の何かに活かす手が現在ではいくらでもあるので、その気になればまだまだ使いようのあるモンスターと言えるのではないでしょうか。
そして何よりも、そのデザインにかなりの癖がある青眼に対して、こちらはファンタジー作品におけるドラゴンのど真ん中という感じのイラストが最高にイカしており、当時このカードがフェイバリットカードだったデュエリストも少なくないはず。
スピア・ドラゴン
Rare
▶︎ デッキ
3 JP121 スピア・ドラゴン 
第2期の3種族による争乱を描いたレギュラーパックに収録されたドラゴン族陣営のモンスターの1体。
ドラゴン族は現在でこそ闇と光属性がその多くを占める種族ですが、元々は炎属性や風属性が多い種族であり、特にこのパックのドラゴン族は《タイラント・ドラゴン》以外は全て風属性のモンスターです。
第1期において下級モンスターの最高攻撃力が《暗黒の竜王》と《デビル・ドラゴン》の1500という情けなさだったドラゴン族にとって待望となる攻撃力1900のアタッカーで、しかもさらなるメリット効果として貫通持ちとなっている。
しかし攻撃力1900のメリット持ち下級アタッカーがメリット効果しかないなんてのはこの時代では《ニュート》を除いては無理なお話で、攻撃後に守備表示になる効果がデメリットとして設定されており、自身の守備力が0なので、継続的にアタッカーとして使うのは難しいカードでした。
現在では特殊召喚のための素材に使用する手段の多様化からこのデメリットはかなり薄まってはいますが、同時に貫通能力を持つメリットも極限まで薄まっており、それがテーマに属さず他に能力もない下級モンスターとなればなおさらです。
スピリット・ドラゴン
Normal
▶︎ デッキ
5 JP122 スピリット・ドラゴン 
自分のターンのバトルステップにおいて捨てたドラゴン族の数がそのまま自身のパワーとなる能力を持つモンスター。
攻守アップは一時的なものですが強化倍率が非常に高く、ためこんだ手札のドラゴン族を捨てまくることで攻撃力5000にまで達することもあります。
超再生能力》による大量ドローを行うための効果としても適しており、《ドラゴン・ウォリアー》の名称指定の融合素材ということで取り回しにも優れている。
同じく超打点を得られる下級モンスターである《ディノインフィニティ》や《ワイトキング》に比べると強く使うための難易度は高めですが、デッキの主軸に据えてみる価値は感じます。
デス・デーモン・ドラゴン
Rare
▶︎ デッキ
3 JP123 デス・デーモン・ドラゴン 
第2期の3種族の争乱を描いたレギュラーパックにて、各種族に1体ずつ配布された自身と同種族のモンスターと異種族のモンスターを1体ずつ融合素材に名称指定している、代用素材が使用できず《簡易融合》でも出せないタイプのレベル5の融合モンスター。
それぞれが2つの異なる範囲の無効化系能力や耐性を持つモンスター群で、2期のメインデッキ側のミュートリアスみたいな性質を持っているのですが、戦士族の《ドラゴン・ウォリアー》、悪魔族の《魔人 ダーク・バルター》と比べると、このカードは自身の持つ能力で無効にできる範囲と耐性の両方が微妙なのが残念。
こちらは上記の2体と違って融合素材の片割れが上級モンスターである上にもう片方もリクルーターなどに対応しないステータスで、制約を無視できる「融合召喚ではない特殊召喚」で出す際に、自身の属性の関係で「融合呪印生物」モンスターの起動効果の恩恵を受けられなかったのも大きく響きました。
突然変異》で特殊召喚しようとすると上記の2体も選べてしまうため、リバース効果モンスターがすっかり脅威でなくなった現在では、魔法に対してナチュビ並の制圧力を発揮するバルターに優先するのは難しいでしょうね。
グランド・ドラゴン
Normal
▶︎ デッキ
2 JP124 グランド・ドラゴン 
誰かがいると表側表示でNSできず、仲間が誰もいないと攻撃に参加しないという、いい歳こいた顔して相反する性格が共存する面倒くさいドラゴン。
もしそのカード名の『グランド』が「偉大な」って意味であるなら、そういうのは偉大じゃなくて尊大って言うのではと言ってやりたくなる。
特殊召喚することに関してはこれといった制約はなく、弱体化・維持コストなどもないため2期のデメリットアタッカーとしては比較的デメリットが軽い方で、先攻1ターン目にとりあえず立たせておく程度なら害はない。
まあ先攻1ターン目に立たせておくだけなら当時のカードプールでも《ゴブリン突撃部隊》の方が強かったですが…。
デス・デーモン・ドラゴン》の名称指定の融合素材なので《融合派兵》などの恩恵を受けられるのは救い。
軍隊竜
Normal
▶︎ デッキ
2 JP125 軍隊竜 
被戦闘破壊誘発の効果でデッキから同名モンスターを特殊召喚できるいわゆるリクルーターの一種。
後に登場する《ハイエナ》は1度に2体以上の同名モンスターをリクルートできますが、こちらは1体のみでかつデッキからしか特殊召喚できないので直に複数引くと機能が大幅ダウンするという昔ながらの調整の悪い部分が出ているカードとなる。
戦闘能力が低いということは効果を発動しやすい利点にもなりますが、ドラゴン族には《仮面竜》というリクルーターも存在するため、既に紹介されているような超連続リクルートを行いたいわけでもない限りはこのカードを採用するところにまで至ることはないでしょう。
巨竜の羽ばたき
Normal
▶︎ デッキ
5 JP126 巨竜の羽ばたき 
自分の場の上級以上のドラゴン族1体を手札に戻して発動できる《大嵐》となるカード。
速攻魔法でないのは残念ですが、《ハーピィの羽根帚》が制限カードで《大嵐》が禁止カードである現状では、先攻でも自分の場の魔法罠カードを吹き飛ばすことに使えるという点で相対的に価値は上がっています。
当然ですが、魔法罠カード1枚を破壊するだけなら、同じパックに収録された同じ状況下でどのドラゴン族でも使える《スタンピング・クラッシュ》の方が使いやすいです。
火竜の火炎弾
Normal
▶︎ デッキ
1 JP127 火竜の火炎弾 
ドラゴン族なら誰でも使えるというある意味汎用と言える必殺技カードで、使い手のレベルやステータスがいくつであろうと効果の強さがブレないのは嫌いじゃない種族サポート魔法。
効果は選べる系の効果で効果ダメージかモンスター1体を対象とする条件付き効果破壊による除去となりますが、選べる効果が両方弱いカードって何て虚しいんだろうという気分になるカードです。
誰でも使えりゃいいってわけでもないんですねえ。
スタンピング・クラッシュ
Normal
▶︎ デッキ
2 JP128 スタンピング・クラッシュ 
カード名とイラストがものすごく恐竜族専用っぽい感じのドラゴン族専用の割りモノ通常魔法。
汎用割りモノ札が規制を受けるなどしてまだ充実していない時期にはそれなりに使う価値のあったカードでした。
現在では通常魔法であることや追加効果の微妙さが特定のモンスターが場にいることを要求する発動条件に見合っておらず厳しい性能。
専用のサーチ・サルベージ効果が出てきたとしてもなお厳しいと言わざるを得ません。
超再生能力
Normal
▶︎ デッキ
7 JP129 超再生能力 
このパックに数多く収録されたドラゴン族サポート魔法罠カードの中でも一際強い輝きを放つ手札補充効果を持つ速攻魔法。
発動ターンのエンドフェイズに自分が手札から捨てた、または手札か場でリリースされたドラゴン族と同じ枚数をドローできるというかなり豪快な内容になっている。
登場当時は、生け贄召喚や儀式召喚のための生け贄、カードを発動するためのコストや《天使の施し》の効果による捨て札などにしか対応していませんでしたが、現在では特に自分のターンにおいてはこれを有効に行える手段は激増しており、大方の予想通りその気になればデッキの半分近くをこの効果でドローしてしまうことさえできます。
しかしドローがエンドフェイズなので、自分のターンに発動すると引いてきたカードのほとんどは次の自分のターンがくるまでは使えないか手札調整で捨てなければならず、相手ターンで発動するとドラゴン族を手札から捨てる・リリースする手段が限られるためこのカードの強みを活かし辛いという悩みもある。
相手ターンでも手札から発動できるカードを多くデッキに取り入れることが望ましいですが、ドラゴン族のドロソとして使うよりはこれに超特化したデッキを作ってエクゾを揃えるとかした方が強い感じもしますね。
竜の逆鱗
Normal
▶︎ デッキ
3 JP130 竜の逆鱗 
自分のドラゴン族全員が寝ている死霊やマシュ相手にライフを取れるようになるカード。
効果で場のモンスターを除去できるモンスターが少なかった当時のドラゴン族にとっては価値あるカードだったかもしれませんが、残念ながら現在ではその価値は限りなく低くなってしまっています。
相手の場にモンスターが何体いようとライフを0にさえすれば勝ちなので、高打点で戦闘や効果による破壊耐性、さらに対象耐性まであるけど、対象を取らない効果で表示形式を変えることはできる守備力の低いモンスターに対して有効と言えます?
バーストブレス
Normal
▶︎ デッキ
5 JP131 バーストブレス 
お互いのターンでフリーチェーンで使える全体除去札として一定の価値があり、この時期に登場したカードとしては使いようのある効果だと感じる罠カード。
ドラゴン族をリリースして発動する性質上、この効果で除去できる相手モンスターが2体以下の状況なら、同じくドラゴン族をリリースして発動し、お互いのバックのカードも破壊できる《崩界の守護竜》の方が汎用性では勝りますが、とっくの昔に「テーマ無所属の〇〇族版ゴドバなんてもはやイラネ」って雰囲気だった10期のカードが比較対象になる時点でやはり2期の種族サポートの中では悪くないように思える。
一応こちらには名称ターン1がない、対象を取らない効果というメリット方向の違いもありますし、羊トークンやおジャマトークンを全消しするならこちらの方が適しています。
エメラルド・ドラゴン
Normal
▶︎ デッキ
4 JP132 エメラルド・ドラゴン 
第2期に何体か登場した「生け贄1体で出せる攻撃力2400以上のモンスター」の1体で、そのドラゴン族版となる上級通常モンスター。
この括りは2期においても既に《半魚獣・フィッシャービースト》がノーマルで収録されており、スー以上ともなると《人造人間-サイコ・ショッカー》や《冥界の魔王 ハ・デス》のようなモンスター効果を持つものも見られるようになっていました。
そして3期以降は生け贄1体で攻撃力2400+メリットのみの効果持ちであることは当たり前となり、その稀少性がほぼなくなったカテゴリではありますが、1期において特にモンスター効果を持つわけでもない最上級モンスターが無駄にたくさんいるだけで、上級以下のモンスターは《密林の黒竜王》くらいしかまともに戦えそうにないという非常に低いクオリティーだったドラゴン族にとってはとても価値のあるカードでした。
ドラゴンとして正統派なデザイン+見た目にも美しい宝石の意匠を持つデザイン+スーレアということで、能力以上にその人気も高かったモンスターです。
ファイバーポッド
Normal
▶︎ デッキ
10 JP133 ファイバーポッド 禁止
メタモルにサイバーにカオスときて、今度はどんな豪快なことをするリバース効果ポッドを作ろうかなと試行した結果生み出された、ポッドモンスターでは初となる植物族モンスターですが、さすがに調子に乗りすぎたのか、このモンスター以降のポッドモンスターはそのモンスター以前ほどの豪快な能力は設定されないようになってしまいました。
やることはお互いの場と手札と墓地の枚数を全てデュエル開始時に戻すという、到底一介の下級リバース効果モンスターとは思えない所業。
遊戯王OCGにおいて、このモンスターの持つもの以上にリセットと呼ぶに相応しい効果は他にないと言っていいでしょう。
発動コストも発動後デメリットも名称ターン1もなく、無限機関としての性質は《カオスポッド》や《サイバーポッド》の比ではなく、凶悪という程度の言葉ではとても片付けられない代物です。
種族内での繋がりの強さに定評のある植物族ですが、このモンスターに関しては完全に種族だけが植物族という感じですね。
ナーガ
Normal
▶︎ デッキ
7 JP134 ナーガ 
第2期に登場し、守備力2000の壁モンスターながら《岩石の巨兵》よりも高い攻撃力も持っているという、当時のノーデメリット下級モンスターとしてはかなり高い攻守合計値を誇っていた爬虫類族モンスター。
効果の方は場で表側表示の時にデッキバウンスされた際にデッキ内で発動するというかなり特殊な発動条件のリクルート効果となっており、そのリクルート範囲はレベル3以下ならどんなモンスターでもいいというかなりの広範囲となっています。
ただ発動条件を満たすために他のカード効果による補助が必須でかつ、それを実行できるカードは比較的限られており、超広範囲のリクルート効果であるにも関わらず、真にこのカードを有効に扱えるデッキが未だに定まらないという奇特なモンスターとなっています。
ポテンシャルが高いこと自体は間違いないんですけど、何しろ条件が条件な上にこのモンスター自体はテーマ無所属で単独ではただの壁と変わりないですからねえ。
元々は真DM2で登場したゲームオリジナルモンスターの1体で、その時はリバース時に自身を含む爬虫類族を全体強化する効果を持っていました。
ノーブル・ド・ノワール
Normal
▶︎ デッキ
4 JP135 ノーブル・ド・ノワール 
真DM2で登場したオリジナルモンスターの1体で、第1期において《シャドウ・グール》くらいしかこれというモンスターを世に送り出せなかったアンデット族にとって、第2期になってから登場した待望の安定打点の上級アタッカーとなるモンスター。
その性能は墓地にモンスターが4体いる《シャドウ・グール》におまけ効果がついてきたという程度のものですが、こんなのでも当時のアンデット族にとっては貴重な存在でした。
自身が収録されたレギュラーパックの次弾にして2期最後のレギュラーパック「王家の守護者」で《ピラミッド・タートル》、《生者の書-禁断の呪術-》、《ミイラの呼び声》などが登場したことによりアンデット族であるメリットも飛躍的に高まりましたが、ほぼ同時期に登場し、同じ打点と魔法罠も削ぎ落とせるデッキ破壊効果&効果破壊に対応した復活効果を持つ《ヴァンパイア・ロード》の登場によって、一瞬で影が薄くなりあっという間に使われなくなったという不遇なモンスターでもあります。
攻撃対象を操作する永続効果ってのはそれ自体は結構ヤラシイところはあるんですけども、やっぱサンボルブラホ破壊輪死デッキミラフォ激流食らわしても戻ってくるロードってエラいですよねって話でしたね。
オプション
Normal
▶︎ デッキ
5 JP136 オプション 
バイパーが自分の場にいる時に手札から自己SSできる特殊召喚モンスターで、指定したバイパーと常に同じ攻守になる能力を持つカード。
これによりバイパー本体を強化するだけでこのモンスターも自動的にその強化されたステータスに変化し、1ターンに何体でも特殊召喚できることから特化したデッキでは1キルに手が届く総火力を生み出す。
いかにも「のみ特殊召喚できる」系の特殊召喚モンスターのように思えますが、1度自身の効果で特殊召喚すれば、以降は場にステータスを参照するバイパーさえ存在していれば蘇生も帰還も可能です。
攻守が?ということで手札に引き寄せにくいという大きな弱点がありましたが、カードプールの増加によって光機械やレベル1の部分でこれが行えるようになり実用性が高まりました。
なおカード名が一時的にバイパーになっているモンスターも参照することができ、その後カード名が元に戻っても関係は継続するという裁定となっています。
お注射天使リリー
Ultra
▶︎ デッキ
8 JP137 お注射天使リリー 
真DM2からOCGにやってきたモンスター群の中でも、特に優れたモンスター効果を与えられた天使と名のついた魔法使い族モンスター。
ゲームではライフポイントを継続的に僅かに回復する微妙な効果でしたが、OCGでは莫大なライフポイントと引き換えに下級モンスターながら一時的に攻撃力3400にまで上がる効果を獲得し、その爆発力の高さからかつてはグッドスタッフモンスターズの一員としても活躍したモンスターです。
相手から攻撃を受ける場合でも効果が使えるのが当時のカードとしてはとても偉かったですね。
そして何よりもアニメの乃亜編においてビッグ5の1人である大門が使用したリリーちゃんがめちゃくちゃ可愛かったです。
撃破されるところまで気合の入った作画でこれは本当にオススメ。
リーフ・フェアリー
Normal
▶︎ デッキ
3 JP138 リーフ・フェアリー 
作り手の理解の無さとルールの不備が原因で無限ループバーンの幻影を見せられたり、他誌の漫画の公募企画にモンスターデザインを丸パクで投稿されたり、なんだか物凄く因果なモンスター。
名称ターン1のないバーンの恐怖を初期ライフがOCGの半分であるリンクスでデュエリストたちに嫌というほど叩き込んだモンスターでもあります。
元々は真DM2で登場したオリジナルモンスターで、その時はレベル3で攻守2100、悪魔族と戦闘する際に攻守が2500アップするという、同じく真DM2出身のサイファースカウターと似た凶悪な効果を持つモンスターだったのですが、何故こちらだけがこのような効果になったのかは不明です。
天空騎士パーシアス
Super
▶︎ デッキ
4 JP139 天空騎士パーシアス 
元々は真DM2のゲームオリジナルモンスターとして登場した上級天使族モンスター。
上級モンスターとしては心許ない攻撃力ですが、貫通+戦闘ダメージ誘発の1ドローという良質な組み合わせの効果を持っており、継続的にアドバンテージを獲得できるモンスターとしてグッドスタッフ系のデッキでも普通に使われていたカードでもあります。
現在ではさすがに力不足が過ぎるステータスと能力ですが、自身を名称指定した効果や召喚条件を持つモンスターが存在するほか、派生モンスターの登場、最終的には「パーシアス」モンスターという括りでカード群となるまでに至っており、元が一介のゲームオリジナルモンスターとは思えないほどの優遇を受けている。
このモンスターのライバルとして生み出されて以来放置されたままの《地獄将軍・メフィスト》が不憫でならない。
ドル・ドラ
Normal
▶︎ デッキ
5 JP140 ドル・ドラ 
真DM2からOCGにやってきたモンスターの1体で、偶然にも前回のパックで大量収録された風ドラゴンの1体となるモンスター。
こう見ると2期における《デザートストーム》デッキは鳥獣族よりもドラゴン族主体の方が強いのかもしれない。
旧神族を生み出した真DM2らしく、ドラゴンと呼ぶにはかなり異形の姿をしているのが特徴。
ゲームでは特に能力はありませんでしたが、OCGではデュエル中1度だけ場で破壊されたターンのエンドフェイズに、少しだけ弱くなって復活する能力を与えられました。
「デュエル中1度」の開祖となる能力を持つカードですが、これをカード1枚それぞれに対しての制約としてしまったため色々と問題を引き起こしてしまい、仕方なく制限カードにすることで一応の解決を図るという措置がとられていました。
現在では処理どうこう以前に、とてもデュエル中1度を謳えるほどの価値があるとは思えない効果というのが正直なところですが、これでも真DM2からやってきたモンスターの中では良い効果を与えられた方のカードです。
レベル3でそこそこ攻撃力の高いドラゴン族ということで、サイバーダークモンスターに装備するモンスターとしても定番の1体でしたね。
磨破羅魏
Normal
▶︎ デッキ
2 JP141 磨破羅魏 
遊戯王OCGにおいて最初に登場した土偶がモチーフのモンスター。
岩石族のスピリットモンスターで、けして炎属性の魔法攻撃ではありません、マハラギ!
NS及びリバース時の誘発効果により次のドローフェイズにおけるドローの質を上げられるという効果を発揮し、スピリットの共通効果でそれを繰り返すことができるというカードですが、召喚権のリターンとしてはあまりに小さく到底使用に堪えない。
1ターンに1度手札からスピリットモンスターをNSできる永続魔法かフィールド魔法でもなきゃやってられないし、そんなものがあるならもっと別なことのために使われるでしょうね。
因幡之白兎
Normal
▶︎ デッキ
3 JP142 因幡之白兎 
最初期スピリットの1体でスピリットのダイレクトアタッカー。
スピリットの共通効果によって相手ターンには場からいなくなるその性質から、相手ターンに戦闘や効果で除去されることなく繰り返し直接攻撃ができるという、ヒット&アウェイ戦法を得意としている。
当然そうなると自分の場はがら空きになりやすく、《N・グラン・モール》のように相手の手数を減らすことには繋がらないため、《激流葬》や各種永続系ロックとの併用は欠かせない。
登場当時はスピリットモンスターとしては有用な方のモンスターでしたが、現在ではさすがにそんなことのために毎ターン召喚権を渡してやるのは厳しく、それは耐性を貫通する力に絶対の自信を持つ《N・グラン・モール》でさえも無制限カードに戻っていることからも明らかです。
八汰烏
Normal
▶︎ デッキ
10 JP143 八汰烏 
第3期のデュエルシーンにおいて、数多のパワーカードたちと手を取り、ドローロック効果によりゲームを破壊した下級スピリットモンスターで、鳥獣族と思いきや風属性の悪魔族。
はじめて禁止カード制が導入された2004年3月施行の制限改訂で最初の禁止カードに指定されてから2022年現在に至るまで、実に18年禁止カードという遊戯王OCGの長い歴史の中でも屈指の凶状持ちです。
私自身が遠からずな性質を持つオルターを使っているのでこう言うのは何なのですが、このモンスターが特に悪質なのが「ほぼ勝ち確だけど一応デュエルは続ける、それもそこそこ長々と」というところではないでしょうか?
確かに現在のカードプールであれば未然に防ぐことはそれほど難しいわけではなく、このモンスターを用いるよりも遥かに安定した勝ち確ムーブができるカードだっていくらでもあるでしょう。
当時一緒になって悪さをしていた終焉やウィクリも軒並み禁止を経てエラッタ解除されており、当時と同様の運用は到底不可能という事実もあります。
しかしゲームを破壊するその性質から、いつまた危険因子になるかわかったもんじゃないこのようなカードをわざわざ緩和する道理もないという感じで、一度でも禁止カードに指定されてしまったカードならではのバイアスがかかっていると言いますか、事なかれ的な感情が働いてしまうのも無理もありません。
それを惰性で禁止カード、惰性で制限カードのままとしているかそうではないのかを決めるのは、消費者である1プレイヤーではないということですね。

追記:海外で一足先に制限復帰していたこのモンスターですが、国内でも2022年10月のリミットレギュレーションにて遂に野に放たれました。
敢えて呼び覚ます必要のないカードではありましたが、もはや禁止カードに指定するほどの性能ではないといった判断でしょうか。
良い傾向ではありますし話題性も高いカードですが、それはそれとして本当に敢えて解除する必要のないモンスターではありますね…。
雷帝神
Normal
▶︎ デッキ
1 JP144 雷帝神 
第2期に登場した数多くの攻撃力2000以上の下級デメリットアタッカーの1体となるスピリットモンスター。
このモンスターに設定されたデメリットはスピリットであることによる召喚制限とエンド時の自己バウンス効果、さらに相手に与える戦闘ダメージが半分になるというものになる。
スピリットの共通効果による自己バウンスは必ずしも常にデメリットになるとは限らず、特殊召喚できない共通の特徴は仕方ないとはいえ、それに加えてさらなるデメリットまで設定されており、第1期の攻撃力2000のデメリットアタッカーであるダークエルフよりも明らかに使いづらい。
第1期においてまともな下級モンスターの殴り手に恵まれなかった雷族にとっては有り難い存在だったかもしれませんが、この時期のカードプールでは明確な目的をもって雷族を中心としたデッキを組むことはまだできなかったため、種族もほとんどお飾りという感じでしたね。
八俣大蛇
Super
▶︎ デッキ
5 JP145 八俣大蛇 
最初期のスピリットモンスターに存在していた2体の最上級スピリットの片割れとなるドラゴン族モンスター。
ヤマタなのにレベルが7なのはデザインの詰めが甘かったのか他に意図があったからなのか。
効果は相手に戦闘ダメージを与えることで効果が誘発し、その場でDM2や真DMシリーズのごとく手札が5枚になるようにデッキからカードを補充するぶっ飛んだ効果となっている。
しかし最上級モンスターとしては攻撃力は低めで、スピリットであるが故に特殊召喚できず、エンドフェイズには手札に戻ってしまうことから、数多くのお膳立てをしてやって場に出すことができても、効果を通すことに失敗したら敗けに直結しかねないリスクの高いカードでもあります。
守備表示なら攻撃力3000のモンスター相手にも戦闘ダメージを取れますが、さすがにアドバンスセットしたこのモンスターに攻撃してくる相手はいないと思うので…。
カードプールの増加に伴い、場に出すことも効果を通すこともかなり現実的に行えるようになりましたが、その分妨害する手段も増えており、この効果が通せる程度の妨害しかないなら普通のデッキならそのまま勝てるんじゃないかという疑惑は拭えない。
とはいえ通れば手札が少ないほど大きなアドバンテージになることは間違いなく、自ら場に出るのは諦めて、効果コピー能力を持っていてかつ相手に戦闘ダメージを与えられるモンスターと併用するのも1つの手でしょう。
偉大天狗
Normal
▶︎ デッキ
2 JP146 偉大天狗 
どうも何かがお気に召さなかったようで、海外版のイラストでは鼻の形を修正されていることで有名な上級スピリットモンスター。
戦闘ダメージを与えることで効果が誘発し次の相手のバトルフェイズを飛ばすことができますが、攻撃力2000未満の特殊召喚できない上級モンスターであることも含めて、単独では発動条件と飛ばすフェイズが弱すぎてとてもまともには使えない。
他のフェイズをスキップできるカードと併用するにしても、別にそれが強いというよりはこのカードを何とかして使いたいがためにそうするということにしかならないように思えます。
そのくらい戦闘ダメージを与えることで効果が誘発するという発動条件は、それ単品ではかなり弱い発動条件です。
竜宮之姫
Normal
▶︎ デッキ
2 JP147 竜宮之姫 
2期に登場した最初期スピリットモンスターの1体で、同じパックに収録されたスピリットで唯一NS・リバース誘発ですぐにその効力が表れる効果を持つ魔法使い族の下級モンスター。
つまりその効果を繰り返し使うために明確な意味を持って手札にバウンスされるスピリットという意味では、スピリットの歴史を語る上で大変価値があります。
その効果は相手の場のモンスター1体の表示形式を変更するというものなのですが、自身の攻撃力が0であるため、どのモンスターを寝かせようと自力では誰も戦闘破壊できないのが厳しい。
相手ターンに召喚することで妨害として使うこともできますが、それなら同じ種族と発動条件を持つスピリットで、自身に最低限の打点があり、表示形式の変更もセット状態にするというより妨害性能の高いものとなっている《月読命》を使ったほうが良いでしょう。
まあ属性やレベルの違いの他、こちらは効果の発動が任意で、守備表示から攻撃表示にもできるという相違点はありますし、《月読命》は3期に登場した後続スピリットである上に、自分のモンスターも対象にできることを活用したコンボで使われて禁止カードの経験もあるのでそこと比較するのも酷な気もしますが…。
海外版では同一のデザインでありながら構図などが全く異なる新規イラストで登場しているという珍しいカードですが、私は断然国内産の方が好みです。
だって臍とか脚とか…日本語版のイラストの方、たまらなくないですか?
火之迦具土
Ultra
▶︎ デッキ
6 JP148 火之迦具土 
スピリットモンスターが誕生したパックに収録された最上級スピリットモンスターの1体。
相手に戦闘ダメージを与えることで次のドローフェイズのドロー前に相手に全ハンデスを予約する強力な効果を持ちます。
しかしその発動条件の関係で、効果を使う前に相手に必ず最低1ターンは動かれてしまうため、その1ターンで手札をほぼ使われてしまうとその効果を活かすことができなくなってしまう。
出すこと自体はそこまで難しくなく効果も強いですが、有効な場面で発動できるかが相手の引きや動きに依存するところがかなり大きくなるのが気になるといった感じですね。
阿修羅
Rare
▶︎ デッキ
5 JP149 阿修羅 
最初期スピリットモンスターの1体で、OCGにはじめて登場した「全体攻撃効果」を持つ下級モンスター。
後続となる下級モンスターはこのカードよりずっと後になる《神機王ウル》と《ジュラック・モノロフ》となり、このモンスターはそれらよりも高い元々の攻撃力を持つ点でなお勝っていました。
トークンの殲滅、リクルーターの最速枯らしなどができ、特に《オネスト》と併用することで最初に戦闘したモンスターの攻撃力分パワーアップしたまま残りのモンスターにも攻撃できるモンスターとして活躍していた時期もありました。
しかし世界大会か何かで当時そのデュエルに居合わせた審判がこの《オネスト》とのコンボを不可能とする判断を下しており、これが一部のデュエリストの間で知られる「審判がチンパン」事件である。
不死之炎鳥
Normal
▶︎ デッキ
1 JP150 不死之炎鳥 
最初期スピリットモンスターの中でも特に影が薄く、その存在意義も非常に小さく何の話題にもならないモンスター。
不死鳥を名乗っていますが、スピリットの共通効果で手札にひらひらと舞い戻り、相手に戦闘ダメージを与えた時に自分のライフを回復するだけで別にこのモンスター自体に不死鳥要素はない。
そのまま使っても最大でもライフを1200回復できるだけの残念効果ですが、まずそれをまるまる通すことがとにかく難しい。
攻撃力が低いためモンスターとの戦闘でこの効果を誘発させることは難しく、それでいてしっかりバインドに引っかかるレベル4で、誘発する効果もこのカードを強化してまでやりたいことではないため、キュアバーン使いにさえ見向きもされない登場当時から低評価なカードでした。
エレメントの泉
Normal
▶︎ デッキ
2 JP151 エレメントの泉 
置いておくとスピリットモンスターが自身の効果で手札に戻るついでに何かできますよというカードなのですが、その何かが弱すぎて、強制的なバウンスを無駄なく活かすために置くものがデッキスペースの無駄遣いになるという本末転倒なカード。
スピリットよりこのカードを上手く使えるカード群はいくつか存在しますが、それらは別にライフを回復する行為と相性が良いわけでもなく使う理由にならない。
真DM2ではカード名通り、エレメントの4種族を定数強化する強化魔法となっており、有用性の高いカードとなっている。
明鏡止水の心
Normal
▶︎ デッキ
6 JP152 明鏡止水の心 
第2期に登場した、現在の攻撃力が一定の攻撃力未満のモンスターのみが装着しておける装備魔法。
装備モンスターに与える効果は、戦闘破壊耐性及び装備モンスターを対象に取る効果による破壊という珍しい耐性の2つとなる。
第2期の自前の戦闘破壊耐性持ちは《万力魔神バイサー・デス》のようなそれはもう悲惨なカードしかない中で、装備するだけで無制限に戦闘破壊耐性を付与するこのカードは貴重なものでした。
後に《ミスト・ボディ》が登場したことでこちらは装備できるモンスターが限られる分下位互換に近い存在となりましたが、それだけに対象を取る効果限定とはいえ、カードの種別に関係なく効果破壊も受けられるのは幸いでしたね。
ゴッドバードアタック》や《毒蛇の供物》のような装備モンスターとこのカードを同時に対象に取って破壊するカードを使われても、壊されるのはこのカードだけです。
またこのカードが自壊する条件は、装備モンスターの現在の攻撃力が1300以上の場合に発動を伴わず即座に自壊するという内容になっているのですが、あくまでカードの効果による破壊なので、何らかの効果によりこのカードが効果破壊に耐性を得ている場合は攻撃力1300以上のモンスターが装備していても破壊されることはありません。
伝説の都 アトランティス
Rare
▶︎ デッキ
7 JP153 伝説の都 アトランティス 
第2期に登場した海として扱われるフィールド魔法で、そのレベルダウン効果でこれまでに登場していた数多くのレベル5の水属性モンスターを救った伝説のカード。
登場時はレベル7の水属性モンスターは水魔神スーガしかいませんでしたが、生け贄1体で攻撃力2500+200=2700となるスーガはなかなか強かったです。
この頃はまだ《ジェノサイドキングサーモン》やギガガガギゴも登場しておらず、フィッシャービーストがレベル6ということで単純に強化値が高い《ウォーターワールド》と人気を二分していた感じでした。
この効果でパンプできる水属性は当時のほとんどの水・魚・海竜族が属しており、海と合わせて3枚までしか積めない『ルール上「海」扱いとなる』その仕様から、このカードが登場した時点でオリジナルの海はほぼお役御免となってしまった。
融合武器ムラサメブレード
Normal
▶︎ デッキ
4 JP154 融合武器ムラサメブレード 
第2期にいくつか登場した戦士族専用の装備魔法の1つで、このカードの効果は打点アップに加えて装備モンスターと一体化するという設定からカード効果で破壊されない耐性を持っている。
ムラサメというと呪われた刀というイメージが強いですし、イラストからしても装備した者の身体の一部になってしまっている辺り明らかにそういう感じなのですが、このカードが装備モンスターやプレイヤーに与えるデメリットはなにもありません。
装備魔法の抱えていた弱点を軽減できる当時としてはなかなか画期的なカードで、攻撃力1900以上のモンスターとの戦闘で戦闘破壊耐性を得られる《翻弄するエルフの剣士》は、このカードを装備することで攻撃力1900以上となり実質的に全てのモンスターとの戦闘で破壊されなくなるため、このカードと同期となるモンスターの中では装備対象として特に適していました。
また自身に装備された装備カードを尽く爆破してしまうギアフリードに装備できるカードとしても有名です。
現在では種族専用の割には肝心の打点の上昇幅が単独で装備した《団結の力》でしかないので使われることはありませんが、装備魔法の進歩が垣間見れる史実的価値のあるカードだと思います。
盗人の煙玉
Normal
▶︎ デッキ
8 JP155 盗人の煙玉 禁止
第2期に登場したどんなモンスターにでも装備可能な装備魔法の1つで、モンスターに装備させても何の効力も発揮しませんが、モンスターに装備された状態で効果破壊されることで、禁止カードの《押収》と同じクオリティのハンデス効果を出すことができる。
他の効果との組み合わせが必要になるものの、自分の効果による破壊にも対応しており、ハンデス効果には名称ターン1もなく、装備魔法であるが故の取り回しの良さは《押収》よりも遥かに優れている。
上手くコンボに繋げられなくても、とりあえずモンスターに装備させておけば相手は迂闊に帚やライストから入ることができなくなるというのもまた嫌らしいですね。
当時は《増援》でサーチが可能なギアフリードの効果とのコンボで用いられる程度でしたが、カードプールの増加とともに展開の中でより確実に効果を使える相性の良いカードも増えており、海外では既に禁止カードに指定されているように国内でも何かの拍子に規制を受けてもおかしくないカードと言えるでしょう。
強制転移
Super
▶︎ デッキ
8 JP156 強制転移 
2期に登場したコントロール交換カード、真DM2では転移と書いてテレポートと読ませる。
相手モンスターを奪いつつ、自分のモンスターを相手に押し付ける、それを対象を取ることなく行える&効果も永続する優秀な魔法です。
相手の場のモンスターが1体だけなら相手は強制的にそれを送り出すことになりますが、そうでない場合は相手がコントロールを渡すモンスターを選ぶため、単騎で相手ターンに渡すこと自体に大きな不安が残る故に忌避される現環境では、コントロール奪取カードとしてはそこまで大きな期待はしない方がいいでしょう。
一方で相手にデメリット持ちモンスターや戦闘破壊誘発の交換を発動するための攻撃の的を押し付けるカードとしては有用であり、特に相手への依存度が高く実現が困難な「表側守備表示のモンスター」を送りつける方法としては、今もなお有効な交換を兼ねられる優秀さがあると思います。
セカンド・チャンス
Normal
▶︎ デッキ
6 JP157 セカンド・チャンス 
コイントスを要する効果を毎ターン一度だけやり直せるルール介入型の永続魔法で、コイントスを必要とする効果で求める結果を得られる確率がアップするカード。
コイントスを要する効果が何よりも苦手な私にとっては、間違いなく心のオアシスとなってくれる有り難いカードです。
しかしそのためにこのカードをデッキに入れて引いて場に出さなければならず、こういう効果は別な効果も持っているモンスターやフィールド・永続魔法がついでに持っていて欲しい効果であることは否めない。
こんなことを言っては身もふたもないが、1回目のコイントスで求める結果を得られればその場合は必要のない保険だったということになりますし、逆に2回とも外した場合は役に立たない保険だったということになってしまいます、完全なる結果論ですが…。
何が言いたいかというと、手札を1枚捨てて発動し、コイントスをする効果を持つカード及びこのカードの2枚を同時にサーチできる魔法カードとか手札発動のモンスターとか欲しくないですか!?って話ですね。
せめて手札から墓地に捨てて発動してこのカードをサーチ・サルベージできるモンスターくらいは欲しいところ。
天変地異
Normal
▶︎ デッキ
7 JP158 天変地異 
ひとたび発動すればたちまちお互いのデッキの山の頂上と麓がまるっとそのまま物理的に逆になって、何枚引いてもデッキの一番上のカードが見えるようになるとんでもない永続魔法。
この効果を利用した様々なコンボが生まれる一方で、相応の調整中の嵐を巻き起こしたまさに遊戯王OCG界の『天変地異』の1つ。
同じ天災でも《地殻変動》のようなありふれた効果とはわけが違うこのカード、現在では世に送り出すことすら憚られることは間違いなく、当時の勢いだからこそ生まれたカードと言えるでしょう。
発動するだけで盛り上がること間違い無しの、OCGにおける最高のパーティーグッズの1つですね。
マジック・ガードナー
Normal
▶︎ デッキ
1 JP159 マジック・ガードナー 
自分の場の永続魔法や装備魔法やフィールド魔法、装備カードとなっているモンスターやペンデュラムゾーンに置かれているモンスターに1回分の破壊保険をかけるカード。
ノーコストで発動できる保険でしかも見た目にも美しいスーですとか言って顧客に売り込んでいるようですが、これをデッキに入れること自体が何よりのコストだということにまず気づいて欲しい。
どんなに使い道がないカードでも1枚は1枚、デッキキャパシティの観点では強いカードも弱いカードも皆平等です。
まあ本来耐性効果を持たない魔法カードが自分の効果で全ぶっぱしても壊れないという点では多少の見所はあります。
メイン効果が強い永続魔法やフィールド魔法が毎ターンこれをサーチかサルベージできる起動式の効果を持っているというなら、ちょっと検討してもいいかな?ってレベルでしょうかね?
鎖付き爆弾
Rare
▶︎ デッキ
5 JP160 鎖付き爆弾 
鉄の騎士 ギア・フリード》に装備させる3大装備カードの1つで、他は《盗人の煙玉》と《蝶の短剣-エルマ》。
単独では対象のモンスターの装備カードとなりその攻撃力を上げる戦闘補助札にしかならないカードですが、装備カードとなった状態で効果破壊されると万能単体除去効果が飛び出すという、《鎖付きブーメラン》の亜種となるカードです。
これにより相手のバック割りにチェーン発動してモンスターに装着させることで相手の場を乱すことができ、そうでない場合も普通にコンバットトリックなどに使っていける。
さすがに現在ではパワー不足が否めないカードですが、とりあえず『鎖付き』のテーマ化辺りにでも期待しておくことにしましょうか。
バブル・クラッシュ
Normal
▶︎ デッキ
3 JP161 バブル・クラッシュ 
第2期における《拮抗勝負》と言うべき性質を持つカード。
お互いのプレイヤーに手札と場のカードの合計が5枚になるように強要するカードで、カードの効果を受けないモンスターも墓地に送ることができるほか、これによる墓地送りはカード効果による墓地送りとしては扱われない。
数的アドバンテージで優位に立っているプレイヤーほど大きな損失を受けるカードであり、これを自分が発動するということはその相手となるプレイヤーが確実により大きな損失を被ることになっているはずなのですが、それでも5枚はカードを残せるため、完全耐性を貫通するためのカードとして運用するのは難しい。
さらに遊戯王OCGには手札と場の枚数だけでなく墓地アドバンテージという概念も存在するため、この効果によって逆に相手に塩を送ってしまう場面も考えられます。
王宮の弾圧
Super
▶︎ デッキ
10 JP162 王宮の弾圧 禁止
遊戯王OCGにおいて何よりも邪悪なる存在とされるSS封じ効果を持つ永続メタ罠にして、現在禁止カードに指定中の「王宮」永続罠シリーズの1枚。
散々展開した後蓋をするという使い方だけなら虚無でも可能なのですが、このカードの特徴は「この効果が有効ではないSSが存在する」というスキドレと同様の性質を持っていることです。
このカードはダメステでのSSを捉えられず、名称ターン1のない墓地発動のSSに対しては発動しても無意味という穴があり、それを逆に利用して自分だけデッキを動かせるような構築にすることも可能でした。
このカードの調整版とも言える虚無さえも既に禁止カードという現状、エラッタせずに復帰するのは厳しいでしょうし、万が一エラッタ復帰からの再禁止をかましてしまった勅命のようになるかもしれないことを考えれば、そもそもエラッタしてまで復活させようなんて絶対に考えるんじゃねぇぞ!という話になるのも無理のないことでしょう。
奈落の落とし穴
Super
▶︎ デッキ
8 JP163 奈落の落とし穴 
破壊し除外する、対象耐性無視、SSにも対応し同時にSSされたモンスターならそれらのモンスターを全て葬るという、参照する攻撃力の適用範囲が若干狹くなっていることを除けば落とし穴を遥かに凌ぐ当時の超性能召喚反応系罠カード。
自己蘇生効果持ちなどの墓地利用モンスターも永遠に葬ることができるその高い除去性能から、2期に登場してから汎用罠として長らく使われてきましたが、フリチェ除去罠やカウンター罠の飛躍的な進歩により、破壊耐性持ちには効かず、相手が動かなければ使えないこのカードはいつしかデュエルシーンから姿を消していきました。
現在では落とし穴ネー厶を持つカードとしての需要が主であり、その使い勝手の良さから落とし穴カードとしての人気は未だに高いと言えるでしょう。
シモッチによる副作用
Normal
▶︎ デッキ
7 JP164 シモッチによる副作用 
DM2から存在していた回復魔法へのメタとなる罠カードが2期にOCG化。
ゲームでは使い切りの罠カードだったがOCG化にあたり永続罠となり、効果も全くの別物になってしまった《天狗のうちわ》と違ってちゃんとした回復系効果へのメタとなっている。
何気に相手の回復だけをダメージに反転させるのが偉いなと感じるカードで、レフィキュルと合わせてこのカードを主軸に据えたバーンデッキを組むことも可能となっています。
当たり前ですが単体ではただの置物であり、回復をダメージに変換して焼き切るという回りくどいやり口、罠カードなので先攻からモンスター効果や魔法カードによる回復をダメージに変換できないなど、けして高性能のカードとは言えませんが、主軸に据える価値があるカードというのはそれだけで他の有象無象な汎用札よりも評価に値すると考える所存です。
逆に《天狗のうちわ》や《メサイアの蟻地獄》はどうしてあんなことになってしまったんですかねえ…。
スピリットの誘い
Normal
▶︎ デッキ
4 JP165 スピリットの誘い 
エレメントの泉》と同じく、スピリットモンスターが手札に戻っていくのをただのデメリットと受け入れるのはやめにしてこれを置きませんか?という永続罠カード。
こちらは泉とは違って完全にスピリットモンスター専用の代物となっており、その効果はスピリットモンスターが手札に戻った時に相手にも自身の場のモンスター1体を手札に戻させるというものになっている。
エンドフェイズに発動する自身の効果以外でスピリットモンスターが手札に戻った場合でも強制的に発動し、バウンスするモンスターは相手自身が選ぶとはいえ対象耐性を貫通するのは悪くないと感じる1枚。
維持コストも自分のスタンバイフェイズに定数のライフを支払うだけの軽いもので、いつでも支払わずに壊すこともできる。
デッキスペースを割いて採用するほどのカードではないかもしれませんが、発動にターン1がなく、強めの耐性を持つEXモンスターに対しても有効な除去となることから弱くはないカードだとは思います。
はたき落とし
Normal
▶︎ デッキ
2 JP166 はたき落とし 
相手がドローフェイズにドローしたカードをそのまま墓地に送らせるダメ押し感の強い罠カード。
等価交換のハンデスカードですが、墓地に送ったカードによっては枚数以上のリターンとなる場合もあり、トップから引いてきた反撃の魔法カードなどを使わせることなく摘めれば言うことはない。
しかし何が墓地に送られるのかが基本的に完全に運が絡むだけでなく、現在ではモンスターのみならず魔法罠カードにも墓地効果の方が強いカードが多数存在しており、特に罠カードである場合は相手に《おろかな副葬》を送ったも同然の裏目になる場合もある。
加えてドローフェイズのドロー以外にも対応しており、サーチ効果に対してなら見てから撃てる上にスペルスピード3のカウンター罠なので速攻魔法などにもチェーンされない《強烈なはたき落とし》の存在もあり、あえてこのカードを採用する必要性を感じられない。
ラストバトル!
Normal
▶︎ デッキ
10 JP167 ラストバトル! 禁止
背水の際に最後の一手として発動でき、自分の信じた場のモンスターと相手のデッキに眠るモンスターを力比べさせて、より強いモンスターを選んだ方がデュエルの勝者となる、ということを前提に作られた特殊勝利系の罠カード。
しかし実際は「エンドフェイズに自身の場だけにモンスターのいるプレイヤーの勝ち」という特殊勝利のために設定されたルールを、発動したプレイヤーがいかに確実に満たして勝つかというカードになってしまっている。
何しろ発動がバトルフェイズ限定とかじゃなく相手ターンでなら完全フリチェ、戦闘破壊耐性をはじめとする場や他の領域のモンスター効果が無効になることもなく、勝利判定はその戦闘結果ではなくエンドフェイズに行われる&ラストバトル前に片付けたカードは裏側除外ということもなく普通に墓地送りなのでやりたい放題。
こんな搦め手あり後出しありの、ありとあらゆる茶々を入れられるラストバトルってあります?
極めつけは「その他の場合は引き分け」という一文で、事のコクビャクをつけずにデュエルを終えるカードというものは、公式のデュエルにおけるマッチ戦ではそれだけでも煙たい存在ですからね。
効果処理で自分が選択した場のモンスター以外のお互いの場と手札のカードを全て墓地送りにするという、それまでの数的アドバンテージ差を何もかも無かったことにしてフラットにするのも、いくらこのあと決着が付くからってさすがに狂ってるとしか言いようがありません。
面白いカードを作ろうとして実際に面白いカードができたのですが、アニメのめちゃくちゃシリアスなデュエルで一度だけ使われるような、あまりにゲームバランスを考えられていないライブ感全振りのカードになってしまったという感じですね。
王虎ワンフー
Super
▶︎ デッキ
8 JP168 王虎ワンフー 
お互いの場にNS・SSされる14打点以下のモンスターを際限なく爆破し続ける、17打点のシステムモンスター。
強者の苦痛》によって相手モンスターの打点を下げ、この効果の適用範囲を18打点以下のレベル4モンスターにまで拡張して戦うデッキ【苦痛ワンフー】は一時代を築いたあまりに有名なメタビートです。
回数制限なし、SSにも対応していて守備範囲も結構広く、自身の打点がそこそこなのもあり、2期のシステムモンスターとしてはカイクウと並んで未来のデュエルシーンでも通用する強力なものとなっています。
特にEXからモンスターを特殊召喚するための素材を場に展開するタイプのデッキでは、このモンスター1体が立っているだけで何もできないなんてことになっても不思議ではありません。
この効果は永続効果ではなく誘発効果であり、当時はまだ召喚行為に成功したタイミングでモンスターの起動効果を発動することが可能なルールだったため、そのタイミングを与えずに妨害できる点も優れていました。
現在ではほとんどの場面で永続効果だった方が良かったなという効果になってしまいましたが、レベルを参照しないのでXやリンクにも有効であり、自身の種族を活かせるカードも当時よりも遥かに充実しているため、今なおこのカードを主軸としたそれなりに強いデッキを組むことが可能と言えるでしょう。
元々は真DM2で登場したゲームオリジナルカードで、ゲームでは地形に関係なく常に2マス移動ができる機動力の高さが売りでしたが、OCGでは場にどっしり構えて相手の行動を迎え撃つという真逆の仕様に。
何にせよ、他の真DM2の同期たちと比べてもまあ随分と良い効果を与えられたものだと思います。
バード・フェイス
Normal
▶︎ デッキ
2 JP169 バード・フェイス 
真DM2のオリジナルモンスターの1体で、ゲームではコマンドナイトや《妖精王オベロン》のように自身と同じ鳥獣族全体に貢献するパンプ効果を持っていたが、OCGではハーピィレディ専属のサーチャーとなった。
ステータスこそまずまずだが、発動条件が被戦闘破壊な上にリクルートでなくサーチ、自身にハーピィネームがないなど、ハーピィが再強化されるたびにその立場が怪しくなっていき、今では全くもって不要なモンスターとなってしまっている。
これでは何のためにハーピィに引き入れられたのか全くわからない不憫なモンスターです。
クルーエル
Normal
▶︎ デッキ
2 JP170 クルーエル 
真DM2からやってきた下級悪魔族モンスターでゲーム内での印象は本当に全くない。
OCG化の際に与えられた被戦闘破壊効果によって不確定な方法で相手モンスター1体を道連れにする。
同じ悪魔族の《ニュードリュア》に勝ってる部分はほとんどなく、なんというかコイントスがしたかっただけのモンスターという感じです。
海神の巫女
Normal
▶︎ デッキ
3 JP171 海神の巫女 
元々は真DM2で登場したオリジナルカードで初期デッキのデッキリーダーの1体。
デーモン・テイマー》や《お注射天使リリー》や《雷電娘々》らと共に第2期を彩ったアイドルカードの1枚でもあり、レアリティがノーレアであることも相まってコレクター人気も高かったモンスターです。
その性能は下級モンスターで守備力2000という壁として及第点のステータスに加え、自身が場にいるだけでフィールドに《》が存在するように扱うというもの。
これにより場に海があることを適用条件とするカードの効果を、このカードが場にいるだけで使用することが可能となります。
ですがこういった効果は他にもっと有用な効果を持っているモンスターがついでに持っているから強いわけであって、いくら生きる海になるからといって自己SS効果がない上にそれしかないともなると、さすがに普通に海を発動した方がいいのでは?という話で、これでは海を使わずに済むメリットもあったもんじゃないという感じです。
それくらい1ターンに1度、ターンプレイヤーのメインフェイズに与えられる召喚権というものは重いということなのですよ。
またあくまでフィールドに海がある扱いになるだけでこのカードを海として扱うわけではないので、場の海を墓地に送って発動するタイプの効果はこのカードではサポートできない点にも注意しましょう。
正直1点でもやむなしの仕様ですが、最低限の守備力を持つ下級モンスターということで1点、アイドルカードとしてOCG界を盛り上げた功績を称えて1点をそれぞれ加点といったところです。
登場当時よりも海が場にあることを適用条件とするカードの種類も増えてますし、その性能も向上していますしね。
X・E・N・O
Normal
▶︎ デッキ
5 JP172 X・E・N・O 
真DM2で登場した旧神族モンスターの1体で、作中でも戦闘を行う相手モンスターに寄生してその身体を乗っ取り、そのモンスターが倒れると自分の召喚ゾーンに復活する強力な効果を持っていましたが、それがOCGにも再現されている。
リバース効果によって相手モンスター1体を一時的にコントロール奪取し、さらに直接攻撃もできるようになるという、効果的には後発の《幻惑のラフレシア》のほぼ上位互換となる効果を持ちます。
追加効果だけでなく特殊召喚のための素材に使う場合でも基本的には自分のターンにリバースすることが望ましいですが、相手ターンにフリチェの効果で起こすことでそれはそれで展開の妨害になるので悪くはないでしょう。
ですがそうなるとラフレシアに対する強みはセットモンスターも奪えることしかなく、できれば種族・属性の違いも活かしたいところ。
モイスチャー星人
Normal
▶︎ デッキ
3 JP173 モイスチャー星人 
真DM2に登場したゲームオリジナルモンスターを一斉放出した2期のレギュラーパックに収録された旧神族モンスターの1体で、OCG化「された方」の最上級モンスター。
ゲームをやったことがない人は、このモンスターが本来はどんな姿をしているのか、ホログラフのような顔面と謎の武器が2つ浮いているだけに見えるこのイラストからは想像もつかないことでしょう。
OCGでは天使族に設定され、ゲームでは相手のデッキリーダー能力を全て無効にする能力がありましたが、こちらでは本来2体の生け贄で召喚できるところを3体の生け贄で出すことで相手のバックを全て吹き飛ばす効果となりました。
当時の通常召喚可能な天使族としては攻守ともに最大でしたが、この頃はまだ天使族であることがメリットとなるカードはほとんどなく、効果の方もそのあまりの重さとチェーン奈落や激流であっけなくご破算になることから使われることは少なく、単なるNS・SS両方に対応した攻守ともにめちゃくちゃ高い最上級モンスターという印象でした。
さてOCGが化されてない方の最上級旧神族のヌルは悪魔か機械か魔法使いか、果たしてどの種族に設定されるでしょうかね?
ゴラ・タートル
Normal
▶︎ デッキ
2 JP174 ゴラ・タートル 
自身や自分の他のモンスターも含め、全ての攻撃力1900以上のモンスターが攻撃宣言を行えなくなる永続効果を持つシステムモンスターの一種。
装備魔法などで自身の攻撃力か守備力を1900よりも高くすれば実質的な戦闘破壊耐性持ちとなる。
同期には攻撃力1900以上のモンスターとの戦闘で破壊されない《翻弄するエルフの剣士》が存在しており、性質は似ているが元々の攻守の関係もあり概ねあちらの方が使いやすかったという印象です。
こちらは攻撃してくるモンスターが持つ攻撃宣言時・ダメステ開始時などで発動する効果も使わせないという利点はありますが、それにしても攻撃可能な幅が広すぎますし、無強化で耐えるのは到底厳しいステータスです。
一刀両断侍
Rare
▶︎ デッキ
3 JP175 一刀両断侍 
第2期に登場した、セット状態のモンスターをダメステ開始時にてセット状態のまま切り裂く能力を持つモンスターの開祖となるカード。
当時隆盛していたリバース効果モンスターを安全に排除することができ、同じパックに収録された《八つ手サソリ》のほぼ上位互換となるのはさすがスーレアで収録されるだけのことはあったと言ったところでしょうか。
ステータスが低いため攻撃を受ける時は弱く、現在では通常召喚可能な下級モンスターに限ってもより高い攻撃力を持つモンスターが存在するため、よほど種族・属性・レベルの全てが噛み合うことでもなければ、この効果自体の有用性が下がっていることも含めて使われることはないでしょう。
なおシリーズモンスターとして後に《言語道断侍》・《大盤振舞侍》・《一撃必殺侍》といったモンスターも登場しています。
砂塵の悪霊
Rare
▶︎ デッキ
7 JP176 砂塵の悪霊 
特殊召喚できないスピリットの特性から、ピラタにも生者の書にも《ミイラの呼び声》にも肖れず、さらにゴブゾンのサーチ範囲外という、当時最もアンデット族である意味がないと言われていたモンスター。
しかしその効果は非凡であり、召喚・リバースと同時に自身以外の表側表示のモンスターを全滅させる強力な効果で、手札に戻るスピリットの性質から繰り返し使うことも可能となっています。
陵墓などによるリリースなしの召喚にも対応し、リバースでもいけるのでアドバンスセットして効果で表側にすることで召喚無効罠を避けつつ効果を使うこともできるし、そこそこの打点もあるためライフ取り要員としても申し分ありません。
蘇生を得意とするアンデット族にとってこのモンスターのリリース1体を用意することなどわけないことであり、現在では特殊召喚系以外でもアンデット族を参照する効果も存在することから、種族を活かせる場面も確実に増えてきています。
総じて、現在でもそれなりの有用性のあるモンスターだと感じます。
王族親衛隊
Normal
▶︎ デッキ
2 JP177 王族親衛隊 
自身のステータスアップ効果も含め当時の下級アンデットとしては普通に主力クラスだったモンスター。
リバース効果が発動するのはダメージステップの5段階のうち、4段階目のダメージ計算後のタイミングであるということを教えてくれる教材でもある。
要するに相手モンスターの攻撃によってリバースした場合、自身の効果でステータスが上がる前にダメージ計算は終了してしまうということである。
さまようミイラ
Normal
▶︎ デッキ
2 JP178 さまようミイラ 
さまようミイラ》と名付けられた、さまようだけのミイラ。
場をうろついて原作の《マジカルシルクハット》的なことをしたいのはわかるし、アニメ映えもすると思いますが、それをOCGで真面目にやるのはやっぱり困難ですね。
まあまあステータスでやりたいことは面白いと思うので1点加点しましょう。
良いフレイバーですが実用性が皆無というカードの典型例ですね。
大神官デ・ザード
Rare
▶︎ デッキ
2 JP179 大神官デ・ザード 
モンスターというよりも人物というよりも、まるで肖像画のようなバストアップのイラストが特徴のカード。
不死王リッチー》を正規の手順で出すために必要なモンスターなのですが、当時のカードならではの強いと弱いが両極端な調整不足と言いますか、結構無茶なことが書かれています。
リッチー自体はそれなりに強いのですが、出せないんじゃあしょうがないんだよなあ、というのが当時からの評価でしたね。
リッチーを特殊召喚する領域自体は優秀なので、こちらの点数といたしましょう。
スカラベの大群
Normal
▶︎ デッキ
4 JP180 スカラベの大群 
サイクルリバースの効果でモンスター1体を喰らい尽くす下級昆虫族モンスター。
相手から攻撃を受けることによるリバースでは効果が出ませんが、相手のモンスターしか喰らわないので誤爆しない点は優秀。
2期を代表する永続的な攻撃ロック札となる《平和の使者》と《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》の適用下でも攻撃を行うことができ、ロックカードに守られながら相手の場のモンスターは自身の効果でしっかり減らし続けられるというのがとても便利でした。
何気に闇属性なので《イナゴの軍勢》と共にエラッタ前の死デッキに対応していたのも素晴らしかったですね。
さすがに現在では厳しいカードですが、間違いなく活躍した時期もありましたし、存在価値のあるモンスターでした。
イナゴの軍勢
Normal
▶︎ デッキ
4 JP181 イナゴの軍勢 
サイクルリバースの効果で相手のバックのカード1枚に襲いかかる下級昆虫族モンスター。
同じ仕様でモンスターの方を喰らう《スカラベの大群》と攻守が逆になっており、こちらの方が攻撃力は高いですが、同じくエラッタ前の死デッキのリリースに対応しており共有することができる。
1体で継続的にバックのカードを破壊し続けられることから、相手のロックカード対策としても優れていたモンスターでした。
現在では昆虫族のサポートを駆使したとしても厳しいカードですが、登場当時はフリチェで使える強いこと魔法罠カードもそう多くなかったこともあり、2期のサイクルリバースモンスターの中では間違いなく上位に位置する強さだったと思います。
守護者スフィンクス
Ultra
▶︎ デッキ
7 JP182 守護者スフィンクス 
反転召喚時に相手の場のモンスターを全バウンスするという、高いボードアドバンテージ獲得力とえげつない耐性貫通力を持つ結構凄いことが書かれている上級サイクルリバースモンスター。
上級モンスターですが幸いにもレベル5なので、レベル4の地岩石に《トランスターン》を使うだけでも場に出すことは容易。
しかし効果がリバース時ではなく反転召喚時にしか出ないため、相手ターンのエンドフェイズに裏側守備表示で特殊召喚することが望ましく、そうなるとリバースバーストなどとの併用が有効になります。
ピラミッド・タートル
Rare
▶︎ デッキ
8 JP183 ピラミッド・タートル 
第2期に登場し、同じレギュラーパックの生者の書とともにアンデット族に革命を起こしたカードの1枚で、ピラタの略称でデュエリストたちに愛されていたモンスター。
被戦闘破壊誘発のリクルーターという、属性系ですら今では転移でも入れてない限りすっかり使うこともなくなったカビの生えた存在ですが、このモンスターはリクルート範囲が「守備力2000以下のアンデット族」となっており、これにより高攻撃力のアンデット族でもいとも簡単にリクルートすることができ、当時からこれから出てくるヴァンパイアロードは驚異的な強さで、カードプールの充実とともに龍骨鬼のような高攻撃力のモンスターや有能な下級アンデットたちも次々とこの適用範囲に加わりました。
転移はもちろん自爆特攻するにも無理がないステータスで、被戦闘破壊誘発というのは時代遅れとされる一方で、ダメステで発動できない効果を避けられるというメリットにもなります。
アンデットらしからぬ姿ですが自身もアンデット族でこの効果の適用範囲内のステータスなので、後続の同名カードをリクルートして受け流す壁の枚数を増やしたり、デッキ圧縮に繋げることも可能です。
アンデットということで自身が闇属性ならなお良かったのだと思いますが、この手の効果持ちとしては思い出補正抜きにしても強いほうだと感じます。
ダイス・ポット
Normal
▶︎ デッキ
6 JP184 ダイス・ポット 
デュエルに1つのエンタメをもたらす、これまでのポット&ポッドモンスターたちとはまた一味違った豪快な効果を持つリバース効果モンスター。
他の効果で補助しない場合はどデカイリスクと隣合わせの完全なる運任せになりますが、最大で6000ダメージを相手に与えられる効果はやはり唆られるものがありますね。
単純にどちらかが最大で3000ダメージを受ける効果にするのではなく、この「6の目に負けた時」の条件をつけ加えたデザイナーさんは、大変遊び心があってセンスがあると感じます。
ところで数あるポッドモンスターの中でも屈指のぶっ壊れモンスターとして名高い「レベルポッド」のOCG化はまだでしょうかね?
黒蠍盗掘団
Normal
▶︎ デッキ
2 JP185 黒蠍盗掘団 
黒蠍メンバーが全員描かれたこのカードが何故か一番弱いことで御馴染みの「黒蠍」モンスター群の1体。
この頃は黒蠍があのような面白集団だとは思いもしませんでしたねえ、そのくらいシリアスな雰囲気の漂うカードです。
効果は戦闘ダメージ誘発で相手に自身のデッキの魔法カード1枚を墓地に送らせるという、実に地道なデッキデスとなっています。
せめてこちらが相手のデッキを確認して墓地に送る魔法カードを指定できれば、制限カードなどの強力で嫌な魔法カードとそのデュエル中おさらばできたんですがねえ。
そういうわけで通常ならどう考えても1点以外あり得ないのですが、デッキから墓地に送る魔法カードを戦闘ダメージを受けたプレイヤーが選ぶ仕様から、送りつけとの併用で《ジャックポット7》による特殊勝利を狙えるカードとして注目されることになりました。
ロマン系のコンボとはいえ勝ちに直結するコンボのキーカードともなると、明確な上位互換となるモンスターが登場するまでは、さすがに1点に止めておくわけにもいかないでしょう。
首領・ザルーグ
Super
▶︎ デッキ
6 JP186 首領・ザルーグ 
黒蠍ネームを持たない《黒蠍盗掘団》の頭目で、恵まれた種族・属性から、《増援》でサーチしたり《戦士の生還》でサルベージしたり《キラー・トマト》でリクルートすることなどができた在りし日のグッドスタッフモンスターズの1体。
直接攻撃とかどちらから殴ったとか関係なく、戦闘ダメージ誘発でハンデス効果を発揮するため、攻撃力1400のリクルーターで下手にセットモンスターを殴るとこのモンスターに被弾して手札を剥がれるなんてことも当時はありました。
奈落の落とし穴》や《死のデッキ破壊ウイルス》や《平和の使者》を踏まない範囲内ではかなり高い攻撃力というのも、活躍していた当時は大きなメリットとなっていました。
黒蠍再強化の際には、是非とも盗掘団の首領たるザルーグを名称指定したサポートカードも宜しくお願いします。
不死王リッチー
Super
▶︎ デッキ
4 JP187 不死王リッチー 
第2期の終わりに登場したアンデット族初の最上級モンスターで、不死王の文字に振られた滅茶苦茶オシャレなルビが印象的なカード。
2期におけるアンデット族デッキのエース、に残念ながらなれなかった特殊召喚モンスターです。
理由は言うまでもなくその難解過ぎる召喚条件にあり、効果がどうこう以前に出せないんじゃあしょうがないよねという話になる。
大神官が種族的に不純物になるだとか論じるまでもなく、とにかくその成就はあまりに困難で、このカード自身も最上級モンスターとしてそこそこのステータス&両方がコスト不要の耐性効果+使い減りしない同族蘇生効果という、種族のエース格として堅実なものではありますが、そこにはロマンの欠片もなく特殊召喚までの手間とは到底釣り合わない。
こうして《闇より出でし絶望》が登場するその日まで、アンデット族の最上級モンスターの冬は続くのでした。
一応霹靂を使えば大神官なしでも簡単に出すことができ、自身のサーチはブルームによって、霹靂のデッキバウンスデメリットは自身の効果で裏側守備表示になることで自力で消すことが可能なので、霹靂から恩恵を受けた代表的なモンスターの1体として、アンデット族の新たな歴史を拓いたモンスターとして評価したいと思います。
生者の書-禁断の呪術-
Super
▶︎ デッキ
8 JP188 生者の書-禁断の呪術- 
アンデット族が種族としての本格的な活動をスタートさせた2期の王家の守護者で登場したアンデット専用の蘇生魔法。
自分の墓地のアンデットを蘇生しつつ、相手の墓地のモンスターを除外できる便利カードであり、《死者蘇生》が未だ制限カードであることを含め、その有用性は高い。
古いテキストだけ見ると、一連の効果処理的なテキストに見えるが、最新のテキストを見ればわかるように発動時に自分の墓地のアンデットと相手の墓地のモンスターをそれぞれ対象に取る効果である。
よってカイクウや鉄壁が場に存在する場合、相手のモンスターを除外できないために発動自体が不可能になるので注意したい。
相手の墓地除外は普通に強い効果であり、余計なおまけとはとても言えないが、必ずしも良いことばかりではないということですね。
太陽の書
Normal
▶︎ デッキ
5 JP189 太陽の書 
通常魔法であることも含め、対になる存在として同時に生み出された月の書との性能差は雲泥。
そもそも役割自体が全く異なるものであることは百も承知なのですが、防御にも妨害にもコンボにも使える月の書がいかに拡張性の高いカードであるかを感じさせられます。
これに関しては、寝かせたメタポを何度も起こすためのカードというのが一般認識だと思います。
月の書
Super
▶︎ デッキ
9 JP190 月の書 
第2期に登場した非常に優れた汎用性を持つ魔法カードの一つ。
この性能でお互いのターンに完全フリチェで使える速攻魔法に生まれてきた、当時としては奇跡の調整と言えるカードである。
最近は汎用性が高いというと引き得撃ち得でただ単に強いパワーカードであることとほぼ同義となってしまっているが、このカードは相手の攻撃や展開の妨害だけでなく自分のモンスターに使うことによるコンボやエスケープにも使えるため、まさしく高い汎用性を誇る。
デッキに優先的に入れはしなくても、このカードが今このタイミングで欲しいという場面がないはずがない永遠の汎用魔法です。
悪夢の蜃気楼
Normal
▶︎ デッキ
10 JP191 悪夢の蜃気楼 禁止
長らく禁止カードであり続けている第2期に登場したドロー加速系永続魔法。
他の効果で多少手を加えてやらなければ、相手ターンにドローしたカードを自分のメインフェイズが来る前にほとんど捨ててしまうカードですが、捨てるカードがランダムということを除けば、何ならそれだけでも十分強いような気がするカード。
しかも捨てるタイミングが来るまでに効果が無効になっていたり場で表側表示で存在しなくなったらただドローしただけの丸儲けになる性質から、当時からかなり好き放題使われていましたが、現在では手札誘発だとかお互いのターンでフリチェで発動できる効果だとかでこのカードを悪用できる手段があまりに増えすぎたため、先攻側にとって都合が良すぎるカードという点も含めて到底このまま禁止解除されることはないと思われる。
壊して踏み倒すやり方だと1回限りのドロー加速ですが、一時的に無効にするやり方なら次のターン以降も手札を無闇に減らすことなくドローできちゃうんですよね…。
まあ何と言いますか、アニメGXで十代が度々使用していたことを除けば、効果的にもイラスト的にもエラッタしてまで帰ってきてもらうようなカードじゃないよねって感じもします。
あと個人的にはこのカードは不確定墓地肥やしと同じくらい苦手でとにかく好きじゃないというか、なかなか手放しで「誰がどう見ても強い」と言いたくない感じですし、実際に登場当時は癖が強すぎてめちゃくちゃ使いにくそうと思っていました。
同じパワーカードならこういう上手い人が上手く使うとバカみたいに強くなる技巧派カードより、わかりやすく強いカードの方が好きなんじゃ。
ミイラの呼び声
Normal
▶︎ デッキ
6 JP192 ミイラの呼び声 
ヴァルハラより遥か前となる第2期に先行していたにも関わらず、当時の特殊召喚できるモンスターの質の差から現在でも無限に「アンデ版のヴァルハラ」と言われ続ける不憫な永続魔法。
アンデットはかなり長い間、それこそS召喚が導入された6期にいたってもなお、全レベル帯において場のカードを効果によって除去する能力に非常に乏しく、その他の搦手もほとんど使えない物量勝負の脳筋種族であり、墓地からの特殊召喚が充実していたこともあって、この効果で特殊召喚する価値があるのはピラタに非対応でかつ最上級モンスターとも渡り合えるフィジカルを持つ《闇より出でし絶望》くらいのものとされていました。
6期に一世を風靡した【アンデシンクロ】において、その殴り手を務めていたのはほぼ全てフリー素材でアンデットではない借り物の汎用Sモンスターたちです。
砂塵の悪霊》が特殊召喚できたらまた全然状況が違ったんでしょうけど、特殊召喚できないからこそあの能力だったと思いますので…。
種族デッキでは必須クラスの立ち位置でスタートして徐々にデッキから消えていった《戦士の生還》や《増草剤》などとは少し違い、このカードの評価に関しては当時からまちまちなところがありましたね。
何しろ2期までのこの効果で特殊召喚できる上級以上のアンデット族で強いやつといったら《ヴァンパイア・ロード》くらいなもので、その次はノワールかグールって感じでしたからねえ。
実はヴァルハラに対応する天使族も、登場当時は場のカードに直接干渉するのは苦手な脳筋モンスターの方が多かったのですが、あちらには《ヘカテリス》という専用のサーチャーもいましたし、使える効果の質もアンデットたちのそれよりは遥かに高く、アンデットほど墓地からの特殊召喚に長けてはいない天使族にとっては受けられる恩恵も大きかったというのもあります。
それでもこれも手数を増やせる系の使い減らないカードで条件が相手の場の状況に依存しないので、断じて弱いということはありません。
ピラミッドパワー
Normal
▶︎ デッキ
1 JP193 ピラミッドパワー 
モンスターの種類を選ばない自軍モンスターの攻撃力または守備力の全体強化、しかも速攻魔法でコンバットトリックにも使えるという、一見超広範囲でゴリゴリに高い汎用性を持つカードなのですが、肝心の上昇値があまりに終わっている上に持続性もないので全く使い物にならない。
やっぱりよくわからないオカルトやスピリチュアル的なものに縋っても仕方がないってことですかね。
旅人の試練
Normal
▶︎ デッキ
5 JP194 旅人の試練 
第2期に登場したカードとしては、《モンスターBOX》に並ぶ結果が不確定な攻撃抑止系の永続罠で、基本的には運が絡むだけにこちらからは絶対に攻撃したくない感じ。
効果を発動するたびに手札の情報アドバンテージを抜かれますが、発動や維持のためのコストは一切必要なく、アタリハズレ関係なくこちらの数的消費はないタダ同然のカードで、完全に攻撃をロックする使者やバインドと違って自分までもがこのカードに縛られることもありません。
相手が外した場合のペナルティは対象を取らないバウンスという非常に耐性貫痛通力が高いものになっており、EXモンスターを主体に戦うデッキに対しては効果にターン1がないこともあってかなり有力な除去札、最低でも攻撃抑止札になり得ます。
まあ場から撤去されるのはもちろん、手札が減ってくれば割とすぐに相手に当てられるようになってしまいますし、手札に罠カードを持ったままにしておくことって少ないと思うので最初から二択みたいな節はありますが、置いておくのと発動するだけならいつでも無料で回数も無制限なんでよしとしましょう。
底なし流砂
Normal
▶︎ デッキ
3 JP195 底なし流砂 
登場当時に「置いておくだけで毎ターン除去が出せるって結構強いこと書いてない?」と思って使ってみたらすぐに間違いだったと気づいた永続罠の除去罠カード。
相手のエンドフェイズにて自分のモンスターも含めた場で攻撃力が最も高いモンスターが対象を取らない効果によって破壊されるというもので、除去タイミングは非常に遅いですが悪くはなく、この効果を処理した後に再展開をするのは通常のデッキでは困難であることから、自分がモンスターを場に出さないかセットするか、低攻撃力のモンスターを多く用いるのであれば、多くの場面で相手モンスターを破壊することができるでしょう。
厄介なのが自壊条件で、自分のスタンバイフェイズ時に手札を5枚以上持っていないと維持刷ることができずに自壊してしまう。
このカードはその性質上、相手のエンドフェイズに開くのが最も有効なわけですが、先攻でこれを発動する場合、当時と違って現在のルールでは先攻1ターン目はドローフェイズの通常のドローができないため、何らかのドロソを使わない限りはこのカード1枚だけをセットしてエンドしなければ、次のターンの通常のドローで手札が4枚以下となってしまいすぐに自壊してしまうわけです。
使い切りの除去罠や自分のモンスターを効果破壊刷るためのカードとして使うには、破壊できるモンスターと効果の成就自体があまりに不確定である点が対象耐性を貫通する強みに全く勝っておらず、実戦で使うのは難しいでしょう。
幸いなことが1つあるとすれば、この自壊がカードの効果による破壊ということで、《宮廷のしきたり》などのカードを用いれば自壊を防ぐことができるということでしょうかね。
王家の呪い
Normal
▶︎ デッキ
1 JP196 王家の呪い 
割とよくある「ノーコストで発動できる強みが対応範囲の狭さに全く勝ってないカウンター罠」の1つ。
バックのカードを破壊する魔法罠カードにしかカウンターできない時点でもうかなり狭いのに、対象を取らない効果や複数のカードを対象にする効果、当然破壊ではない効果も捉えられないので、現在の環境で使われる魔法罠カードでこのカードによって無効にできるカードはごくごく限られたものになってしまう。
このパックのコンセプトに合ったカード名やイラストが設定された、背景ストーリーを彩る「場面カード」以上の値打ちはなさそうです。
つり天井
Normal
▶︎ デッキ
7 JP197 つり天井 
お互いの場に合計でモンスターが4体以上いないと発動すらできませんが、代わりにお互いのターンにフリチェで発動できるようになった激流葬のような罠カード。
セットモンスターは頭数には含まれるもののこの効果によって破壊はされないというのも激流葬とは異なる点であり、しかるべきデッキや場面では激流葬以上の除去・妨害性能が期待できます。
とはいえ、アドバンテージに拘らずにモンスター1体のNSに対してでも使っていける上に専用のサポートカードまで存在する激流葬の汎用性に勝ることはやはり難しいと言えるでしょう。
黄金の邪神像
Normal
▶︎ デッキ
4 JP198 黄金の邪神像 
同じパックに収録された《呪われた棺》と同じ手法でトークン1体を生み出す罠カード。
しかし出てくるトークンはちょっとした攻守があってこれといって使用制限がないことを除けば、何かの抑止力になるような特別な効果は持っていない。
何なら《呪われた棺》の方が強いのではと思う中で、あちらがノーマルでこちらがスーというのは何が基準だったのかよくわからない。
使用する場合は、基本的にセットしたターンに自分で効果破壊して、リリースや特殊召喚のための素材として活用することになるでしょう。
呪われた棺
Normal
▶︎ デッキ
5 JP199 呪われた棺 
セットカードを壊しにかかった相手に裏目を叩きつけるというデザインのカードで最古の存在となる罠カード。
何気に自分の効果で破壊しても相手側に効果が出るのが優秀で、墓地発動の罠カードでかつ効果処理時に相手がどちらかを選択するという処理であるため、意外と無効にしにくい性質を持つのも特徴。
そういうわけでモンスターを破壊する場合は当然対象耐性を貫通するわけですが、ハンデスが相手が選ぶのではなくランダムであることもなかなか気が利いていると感じます。
ニードル・ウォール
Normal
▶︎ デッキ
2 JP200 ニードル・ウォール 
毎自ターンのスタンバイフェイズにサイコロの目によって対応する場所にいる相手モンスターを単体除去できる永続罠。
維持コストや発動コスト、出目に関係なく自分へのデメリットが一切ないのは偉いと思いますが、除去罠としてはあまりに不確実であり、的中させても効果破壊による単体除去、そして2ターンに1枚のアドバンテージにしかならない。
邪魔はしないけどほとんどタダの置物で仕事もしないムラっ気の塊、そんな役に立たないヤツを企業は採用するでしょうかね?
ダスト・シュート
Rare
▶︎ デッキ
10 JP201 ダスト・シュート 禁止
トッププレイヤーなら先攻初手率は9割を超えるとされていたいわくつきのカード。
こういった相手を疑念の目で見なければならないようなインチキカードは最初から存在しないほうが精神衛生上良いのである。
通常罠カードということで、現在ではこれを自分または相手の先攻1ターン目から発動することさえ可能になってしまっているので、なおさら復活は厳しいでしょう。
無謀な欲張り
Normal
▶︎ デッキ
7 JP202 無謀な欲張り 
この欲張りが無謀だったかどうか、それを決めるのは私自身だ…。
2ドローを前借りする罠カードのドローソースで、できれば除去にチェーンして発動するか、同名カードを含む同じくドロースキップをデメリットとするカード、つまりデメリットが重複するカードと併用したいところ。
王家の財宝
Normal
▶︎ デッキ
1 JP203 王家の財宝 
あまりに気長なサルベージカード。
あまり言いたくはないが表向きで自分のデッキに戻してシャッフルという、理解のない人が相手だとトラブルの元にしかならなそうなカードは存在そのものを忌避したい感じです。
究極完全態・グレート・モス
Super
▶︎ デッキ
3 JP204 究極完全態・グレート・モス 
評価時点での昆虫族最高打点を持つモンスターで《グレート・モス》の最終形態。
原作では存在が示唆されたがこの究極態になることなく終わったというのが個人的になかなかのオサレポイントなんじゃないかと。
第1期で登場した20の種族で未だに第1期のモンスターが種族最高打点であるのは昆虫族のこのカードだけです。
超進化の繭》によって多少現実的に場に出せるようになりましたが、OCGでは屈指の高難度である召喚条件から、メタル化モンスターと同じくカードの性能ではなくコレクションとしての価値がほとんどになる。
一方でゲーム作品ではGBやGBAのDMシリーズ、PSやPS2の真DMシリーズだけでなく、モンカプなどの遊戯王関連ゲームでも八面六臂の活躍を見せている。
イリュージョンの儀式
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6 JP205 イリュージョンの儀式 
レベル1儀式モンスターであるサクリファイスは儀式召喚のルールの性質上、いかなる場合でも2体以上のモンスターをそのリリースとすることができません。
よってちょうどのレベルを要求する《奈落との契約》や《高等儀式術》を使う場合、レベル1モンスターしかリリースの選択肢がないということになります。
その点このカードであれば、レベルを持つモンスターならどんなレベルのモンスターでもその1体をリリースすることができるため、儀式魔人などのモンスターもリリースに用いることができます。
加えて《儀式の下準備》が登場したことにより、サクリファイスごとデッキからひっこぬける儀式魔法という固有の強みも得たので、墓地効果もなく儀式召喚しかしない儀式魔法としては他と一線を画する評価を受けられているカードです。
ダンディライオン
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10 JP206 ダンディライオン 禁止
新システムとなるS召喚の登場によって、効果発動後の制約や1ターンにおける回数制限などが設定されていなかったのが災いして悪用されまくっていた印象でしたが、リンク召喚の登場で遂に致命的なエラー持ちのカードになってしまったモンスター。
なんでもかんでも名称ターン1とか「特殊召喚のための素材に使えない」とか「発動するターンは○○しか特殊召喚できない」とか書かれていても面白くないが、このカードはさすがに度を超してしまった。
残念ですが、もはやエラッタされずに帰ってくることは100%不可能でしょう。
植物族という結束力の高い種族のモンスターでかつGXの主人公である十代がアニメで使用したモンスターというアドバンテージがあるため、どのような形になるかは一旦置いといて、現在禁止カードに指定されている下級モンスターの中では、エラッタによる恩赦を受けられる可能性が高いモンスターなのではないかと睨んでいます、どんな形であってもきっといつかは帰ってくるはず。

2023年5月追記:12期初期に発売されたVJ付属のカードとして《ダンディ・ホワイトライオン》というこのカードの調整版リメイクとも言えるモンスターが登場しました。
あちらの登場によって、残念ながら私が予想していたこのカードのエラッタ復帰の線は、《血肉の代償》が登場した《血の代償》と同様にかなり薄くなってしまったと言わざるを得ませんね…。
トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール
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6 JP207 トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール 
第2期に登場したトゥーンモンスターの一種で、最初期トゥーンともペガサスストラクのトゥーンとも異なる性質を持つBMGのトゥーンモンスター。
初期トゥーンと同様に《トゥーン・ワールド》が場に存在していないと場に出すことすらできない特殊召喚モンスターなので、その点ではペガサスストラクの面々と比べて事故要因にもなりやすかったのですが、ペガサスストラクのトゥーンにもいなかった「特殊召喚したターンでもすぐに攻撃に参加できるトゥーン」という点で他のトゥーンモンスターと一線を画す存在であり、この時期のトゥーンデッキのエースとして扱われていました。
初期トゥーンとほぼ同じ仕様ですぐ直接攻撃に移れるともなれば、トークン1体をリリースしての特殊召喚も可能なこのカードのフットワークの軽さには注目すべきものがありましたね。
固有効果がBMGのそれと同一なのでほとんどないのと一緒レベルなことは残念ですが、当時のトゥーンにとって召喚酔いしない戦力というだけでもそこには至上の価値があったのです。
F・G・D
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5 JP208 F・G・D 
ドラゴン族モンスター5体を融合素材に融合召喚される最高の元々の攻撃力・守備力を持つモンスターの1体。
自身の5つの頭部がそれぞれ光属性以外の残り5つの属性を表しており、そのカード名と圧倒的なフィジカルの高さから、海馬の印象的なセリフでもある、F(粉砕)・G(玉砕)・D(大喝采)とも呼ばれているのは有名な話。
いやはや、ここまで上手いことハマることってある?ってくらいのこの完璧な一致、最初に気づいた人はマジで天才だと思います。
効果の方はこれだけ高い攻守であるにも関わらず光属性モンスター以外との戦闘における戦闘破壊耐性というおまけ感の強いものになっており、カード効果などで一時的にパワーを上回っているモンスターに倒されないので無意味な効果ではありませんでしたが、肝心の《オネスト》を擁する光属性には倒されてしまうというのがまた、という感じの能力でしたね。
古くは《スケープ・ゴート》+《DNA改造手術》といった超ローテクコンボなどを用いることで何とか場に出せる実用性の低いカードでしたが、《龍の鏡》の登場により融合召喚の現実味がグッと強くなり、エラッタ前の《未来融合-フューチャー・フュージョン》のEXデッキから参照するだけで大量の墓地肥やしができるカードとして人気を獲得し、ゲームの特典カードであったこのモンスターは例に漏れず高額カードの仲間入りを果たしました。
何かのオークションでこのモンスターの脚が全くの別物に差し替えられている偽物が出品されているのを見た時は、そのあまりのクオリティの低さに笑ってしまったのと、それでいて実物ときちんと見比べないと意外と気付かないの良くないな!?と自分を戒めたことは今でも記憶に刻まれています。
現在では《未来融合-フューチャー・フュージョン》が禁止化を経てエラッタされたことで《龍の鏡》や《死魂融合》で出せる打点要員というところに落ち着いており、《龍の鏡》に専用サーチが存在せず、《超融合》を使うには必要素材数が多すぎるのもあってそこまで使われてはいないという印象です。
魔法効果の矢
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5 JP209 魔法効果の矢 
原作の王国編で遊戯が使用したカードで、このカードによりペガサスが使用した「魔法を打ち消す結界」という魔法カードの効果を相手に返してトゥーンを攻略したのですが、OCGでは最初から魔法を打ち消す能力を持つ速攻魔法となりました。
追加効果のダメージはさておいて、自分のターンなら手札からでも完全フリチェで使える速攻魔法で複数除去ができることそのものは強いと言えます。
永続魔法やペンデュラムを多用するデッキなど、有効な相手がかなり限られているのでメインから入れるのはさすがに厳しいですが、環境次第では或いはサイドにでも…というところでしょうかね。
ペンデュラムの場合は被破壊誘発で効果が出るものも少なくないので、一概に破壊することが良いとも言えませんからねえ。
魔法の筒
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8 JP210 魔法の筒 
原作のバトルシティ編で遊戯が使用したブラマジ系列専用グッズで、OCGに登場後とんでもない早さで制限カードに送り込まれたことで有名な罠カード。
原作と違い、ブラマジやガールとは一切関係ない発動条件や効果が、当時よくも悪くも仇となった。
あのセットカード、明らかに筒だとわかっているがだからと言って殴ったら死ぬしなあ、という伏せ除去魔法を引くまでの不毛な泥仕合を経験した古参デュエリストも結構いるのではないだろうか。
攻撃を止めた上に安定して1500以上のダメージを与えられるカードだったが、伏せ除去に弱い攻撃反応型罠で対象を取る効果、そして発動に成功してもアドに一切繋がらないその効果から自然と廃れていった。
とはいえ神罠などで自身のライフを払いまくるデッキに対しては、1枚で思わぬフィニッシュブローになったりもする侮れない罠でもあります。
特殊召喚を封じるなどして堅牢な防御を築いても、圧倒的なアド差をつけても、プレイヤーが死んでしまったら意味がないということを象徴するカードである。




※「*」付きのカードは「評価投稿済み」を表します。

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