第４話：シンクロ召喚　作：チュウ

ユウキ：ＬＰ７５００
手札：４枚
フィールド：
《マシュマロン》
《ホーリー・エルフ》（セット状態）

闇の尖兵：ＬＰ６３００
手札：３枚
フィールド：
《ターレット・ウォリアー》（自身の攻２４００）


　「ワタシのターン、ドロー」

　俺の場には《マシュマロン》と裏守備状態の《ホーリー・エルフ》だけだ。守備的なモンスターしかいないが、そう簡単に突破できないと思っているんだが……

　「ワタシは手札から《メテオ・ストライク》を《ターレット・ウォリアー》に装備。更に《比翼レンリン》を召喚します」

《比翼レンリン》
ユニオン・効果モンスター
星３/闇属性/ドラゴン族/攻１５００/守０

　「《比翼レンリン》の効果発動。このカードを《ターレット・ウォリアー》の装備カード扱いで装備する。これにより、《ターレット・ウォリアー》の元々の攻撃力は１０００となる」

《ターレット・ウォリアー》
元々の攻１２００→１０００＝攻２２００

　「……計算が急に複雑になるなぁ」

　「とにかく攻撃力が２２００になった事だけを覚えればいいです！それより不味いですよ！」

　どうヤバいんだ……分からん。

　「バトルフェイズ……《ターレット・ウォリアー》で《マシュマロン》に攻撃」

　どういう事だ！？《マシュマロン》は戦闘で破壊されない筈だぞ。

　「この瞬間、《メテオ・ストライク》の効果により《ターレット・ウォリアー》には貫通効果が適用されている」

　そ、そうか！《メテオ・ストライク》って確かにそんな効果があった……ま、不味い！

　ユウキ：ＬＰ７５００→ＬＰ６０００

　「更に《ターレット・ウォリアー》は《比翼レンリン》の効果により、１度のバトルで２回攻撃ができる……《ターレット・ウォリアー》で《マシュマロン》に攻撃」

　ユウキ：ＬＰ６０００→ＬＰ４５００

　「クッ！このままじゃ、《マシュマロン》がサンドバッグになっちまう！」

　「ユウキ落ち着いてください！状況は不利ですが、ユウキのフィールドにはモンスターが２体に手札もあります。対して相手は《ターレット・ウォリアー》さえ何とかできれば勝機はあります！」

　確かに闇の尖兵の手札は０だ。《ターレット・ウォリアー》さえ倒せればアイツの場には何も残らないからって事か……

　「ワタシはこれでターンエンド」

　ここで逆転のカード……何か来てくれ！

　「俺のターン、ドロー！」

　ダメだ……このモンスターの攻撃力じゃ奴のモンスターを倒せない……

　「待ってください！そのカードなら逆転できます！」

　「マジでか！？だが、攻撃力足りないぞ？」

　「攻撃力だけがモンスターカードの全てではないんですよ。とにかく、そのモンスターを召喚してください！」

　何だか分からないが、シャイニーが言うならやってみるか。

　「俺は手札から《ライトロード・アサシン　ライデン》を召喚！」

《ライトロード・アサシン　ライデン》
チューナー・効果モンスター
星４/光属性/戦士族/攻１７００/守１０００

　「ユウキ、セットされている《ホーリー・エルフ》を反転召喚してください！」

　えっ！？《ホーリー・エルフ》の攻撃力は８００しかないんだぞ？いや、迷うな！シャイニーが勝ちへの道筋を作ってくれてるんだから。

　「俺は裏守備のモンスターを表側にするぜ！来い！《ホーリー・エルフ》」

《ホーリー・エルフ》
通常モンスター
星４/光属性/魔法使い族/攻８００/守２０００

　「ユウキ！これからシンクロ召喚をしますので、こう言ってください……ゴニョゴニョ」

　「長いな……わ、分かったよ」

　「行くぞ！レベル４の《ホーリー・エルフ》にチューナーモンスター《ライトロード・アサシン　ライデン》をチューニング！シンクロ召喚！現れろレベル８……《閃珖竜 スターダスト》！」

《閃珖竜 スターダスト》
シンクロ・効果モンスター
星８/光属性/ドラゴン族/攻２５００/守２０００

　これがシンクロ召喚……

　「シンクロ召喚は、チューナーモンスターとチューナー以外のモンスターのレベルを合計した数と同じ数のレベルのシンクロモンスターをＥＸデッキから出せる召喚方法です」

　フィールドにモンスターが揃えばいつでも強力なモンスターを出せるなんてチートかよ！チマチマ手札や場にモンスターを揃えるのが馬鹿らしく思えてくるな……

　「ユウキ攻撃してください！」

　「あぁ！行くぜバトル！《閃珖竜 スターダスト》で《ターレット・ウォリアー》に攻撃！」

　《ターレット・ウォリアー》の攻撃力は２２００で《閃珖竜 スターダスト》の攻撃力は２５００だ、これで倒せる！

　「この瞬間、《比翼レンリン》の効果により、《ターレット・ウォリアー》が破壊される代わりに装備カードのこのカードを破壊する」

　「ですがダメージは通ります！」

闇の尖兵：ＬＰ６３００→ＬＰ６０００

　「ヨシ！俺はこれでターンエンドだ！」

　「ワタシのターンに入る前に《比翼レンリン》がなくなったため、《ターレット・ウォリアー》の元々の攻撃力が元に戻ります」

《ターレット・ウォリアー》
元々の攻１０００→１２００＝攻２４００

　うっ……攻撃力の差が１００しかなくなったのか……結構際どいな……

　「ワタシのターン、ドロー。手札から装備魔法発動。《デーモンの斧》を《ターレット・ウォリアー》に装備します」

《ターレット・ウォリアー》
攻２４００→３４００

　「攻撃力３４００！？不味いだろそれは！」

　「バトルフェイズ、《ターレット・ウォリアー》で《閃珖竜 スターダスト》に攻撃します」

　ヤバいスターダストがやられたら……

　「ユウキ！《閃珖竜 スターダスト》の効果を発動してください！」

　効果！？そうか！

　「俺は《閃珖竜 スターダスト》の効果を発動！この効果で俺の場のカード１枚は戦闘・効果の破壊から１度だけ守る事ができる！この効果をスターダスト自身に適用する！」

　「だが、ダメージは受けてもらう」

ユウキ：ＬＰ４５００→ＬＰ３６００

　なんとかスターダストは守れたが、このままだとやられる……
　なんとかできるカード来てくれ！

　「俺のターン、ドロー！」

　《死者蘇生》のカード……このカードは昔使ってたから知ってる。だが、今の墓地のモンスターを蘇生してもあの攻撃力は超えられない……いや、チューナーモンスターのライデンを蘇生すれば、またシンクロ召喚できたりしないか？

　「シャイニー、このカードでシンクロ召喚をまたできたりしないか？」

　俺は《死者蘇生》をシャイニーに見せた。

　「……いけます。うん、これで勝てます！このターンで勝負を決めにいきましょう！」

　闇の尖兵のライフは６０００も残っている。このターンで勝負を決めるなんて本当にできるのか？だが、シャイニーを信じるしか今の俺にはできない……やるしかない、

　「まずは《死者蘇生》でライデンを呼んでください」

　「あぁ！俺は魔法カード、《死者蘇生》を発動！《ライトロード・アサシン　ライデン》を蘇生させるぜ！」

　「次にこれとこれで……」

　シャイニーに説明を受けながら俺はこの先の展開を覚えていった。

　「行くぞ！レベル３の《マシュマロン》にチューナーモンスター《ライトロード・アサシン　ライデン》をチューニング！シンクロ召喚！来い！《ライトロード・アーク　ミカエル》！」

《ライトロード・アーク　ミカエル》
シンクロ・効果モンスター
星７/光属性/ドラゴン族/攻２６００/守２０００

　「さぁユウキ、ミカエルの効果を使ってください！」

　「あぁ！俺は１０００ＬＰを払い、《ライトロード・アーク　ミカエル》の効果を《ターレット・ウォリアー》を対象に発動！」

ユウキ：ＬＰ３６００→ＬＰ２６００

　「そのモンスターを除外するぜ！」

ミカエルの放った光が《ターレット・ウォリアー》を消滅させた。

　「なんでもいいですからモンスターを召喚してバトルしてください！」

　「ならこいつだ！《ミラージュ・ドラゴン》を召喚！」

《ミラージュ・ドラゴン》
効果モンスター
星４/光属性/ドラゴン族/攻１６００/守６００

　「バトル！３体のモンスターでダイレクトアタック！」

闇の尖兵：ＬＰ６０００→ＬＰ０

　「か、勝ったぞ！」

　俺は嬉しくてついガッツポーズをした。

　シューーー……

　「な、なんだ！？闇の尖兵の身体が消えてく」

　あっという間に闇の尖兵は塵となって消えてしまった。いったい何だったんだ？……いや、とにかく今は凄く疲れた……ちょっと休もう。