第４４話：陽光に屈する愚か者　作：チュウ

エルミア：ＬＰ８０００
手札：３枚
フィールド：
●モンスター
《森羅の番人 オーク》《神樹獣ハイペリュトン》《森羅の姫芽神 スプラウト》
●魔法・罠
《森羅の霊峰》
《森羅の神幼樹 コニファー》※永続魔法カード扱い
セットカード１枚

青の国の民兵：ＬＰ８０００
手札：５枚


※（エルミア視点継続）


　「やっと俺のターンか、長いんだよ！だが、直ぐに終わらせてやるよ！ドロー！」

　あの人はどんなカードを使うのかな？そんな直ぐには終わらせられる盤面でもないとは思うんだけど……油断はできないよね。

　「俺は手札から《古代の機械飛竜》を召喚！」

《古代の機械飛竜》
効果モンスター
星４/地属性/機械族/攻１７００/守１２００

　古代の機械？どんな動きをするんだろう……

　「このカードが召喚した場合、デッキからアンティークカードを１枚サーチする！」

　どうしよう、この効果止めた方がいいのかな？デッキから何か持ってくるみたいだし止めた方が良さそうだけど……

　「ここは《神樹獣ハイペリュトン》で止めましょう」

　やっぱり止めた方がいいんだね。よし！

　「分かった！《神樹獣ハイペリュトン》の効果！相手ターンに相手が魔法・罠・モンスター効果を発動した時に発動！その効果と同じ種類のカードをこのカードのＸ素材から取り除いてその発動を無効にし破壊する！……私は《古代の機械飛竜》と同じモンスターカードとなる《森羅の姫芽御前 スプラウト》を《神樹獣ハイペリュトン》のＸ素材から取り除いてその効果の発動を無効にし破壊する！」

　「クソッ！エルフのくせに邪魔しやがって！だが、本命はこっちだ！手札から永続魔法！《古代の進軍》を発動！このカードの発動時の効果処理として、デッキからアンティーク・ギアの魔法・罠カード１枚をサーチできる！俺は《古代の機械射出機》を手札に加え、そのまま発動！」

　どうしよう……動きが止まらなかったけど大丈夫かな……

　「《古代の機械射出機》は自分フィールドにモンスターがいない場合に自分フィールドの表側表示のカード１枚を対象に発動でき、そのカードを破壊してデッキからアンティーク・ギアのモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する！俺は《古代の進軍》を破壊！そして出でよ！《古代の機械暗黒巨人》！」

《古代の機械暗黒巨人》
効果モンスター
星８/地属性/機械族/攻３０００/守３０００

　「このカードが召喚・特殊召喚した場合、デッキからアンティーク・ギアのカードか《歯車街》を合計２枚まで手札に加える！」

　さっきからデッキからカードを手札に加え過ぎ！何とかしないと……

　「シャイニー先生！あの効果は止めてもいい？」

　「……そうですね。２枚サーチは不味いのでここで止めましょう！」

　「なら、《森羅の姫芽神 スプラウト》の効果！相手のモンスターの効果が発動した時、このカードのＸ素材を１つ取り除いて発動！その効果を無効にしてそのモンスターを持ち主のデッキに戻すよ！」

　「なに！？俺の《古代の機械暗黒巨人》が！？」

　これで展開が止まったぽいかな？

　「更に私は《森羅の姫芽神 スプラウト》の追加効果でデッキトップ３枚めくるよ！私がめっくたのは《森羅の賢樹 シャーマン》《ギガプラント》《森羅の恵み》……私はこの中から《森羅の賢樹 シャーマン》を守備表示で特殊召喚し、残りの２枚は墓地へ送る」

《森羅の賢樹 シャーマン》
効果モンスター
星７/風属性/植物族/攻２６００/守２１００

　「クソッ！だが、ここで終わらねぇぞ！手札から魔法カード《古代の機械融合》を発動！手札の《古代の機械巨人》《古代の機械像》《古代の機械兵士》の３体を融合！《古代の機械究極巨人》を攻撃表示で融合召喚！」

《古代の機械究極巨人》
融合・効果モンスター
星１０/地属性/機械族/攻４４００/守３４００

　「どうだ！！この圧倒的な攻撃力を前にひれ伏せ！！」

　「とんだ茶番ですね。手札を全部消費して出したのがそのモンスター１体だけとは……お粗末にも程があります。さっきのターンでエルミアが何をサーチしたか忘れたのですか？」

　「さっきのターン？」

　「エルミア、あの愚か者に教えてあげなさい！」

　「そうだね、その傲慢な態度を改めさせてあげる！伏せカードオープン！《森羅の陽光》！」

《森羅の陽光》
永続罠
このカード名の①②の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：自分のフィールド・墓地のレベル８以下の「森羅」モンスター１体をデッキの一番上に戻して発動できる。相手フィールドのカード１枚を持ち主のデッキに戻す。
②：フィールドの植物族モンスターがフィールドを離れた場合に発動できる。自分のデッキの上からカードを３枚めくる。その中に植物族モンスターがあった場合、その内の１体を特殊召喚できる。残りのカードは好きな順番でデッキの一番下に戻す。

　「①の効果を適用し、私の場にいるレベル７の《森羅の賢樹 シャーマン》をデッキの一番上に戻してその効果を発動！《古代の機械究極巨人》をデッキに戻してもらうよ！」

　「なっ！なにぃーーー！！！？」

　これで相手のフィールドががら空きになった！

　「何もないなら私のターンだね。ドロー！手札から《森羅の水先 リーフ》を召喚！」

《森羅の水先 リーフ》
効果モンスター
星３/水属性/植物族/攻１５００/守１２００

　「このカードの召喚時の効果は発動せず、全てのモンスターを攻撃表示にしてバトル！《森羅の番人 オーク》《神樹獣ハイペリュトン》《森羅の姫芽神 スプラウト》《森羅の水先 リーフ》でダイレクトアタック！」

　「グワァァァァアアアーーーーー！！！！！」

青の国の民兵：ＬＰ８０００→ＬＰ０

　「凄い痛がってる……」

　「フレアが平民と言っていた時点で予想はしてましたが、恐らくは契約せずにカードだけを渡されたのでしょうね。精霊の加護なしでデュエルしてダメージを受ければその痛みは自身に１００％返ってきますから。まぁ、自業自得ですね」

　精霊と契約せずにデュエルするとそうなるって聞いてはいたけど本当だったんだ……私も人間は好きじゃないから可哀そうとは思わないけど、見ていていい気分じゃないかな……

　「仲間がやられたぞ！！こっちにみんな来い！」

　うわ！同じ服の人達がこっちに集まって来た！

　「どうやら時間稼ぎはまだ続きそうですね……」

　「みたいだね……シャイニー先生引き続きよろしくお願いします！」

　「はいはい……」

　ここで勝って早くユウキ達に追いつかないと！