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第45話:酔いどれアイドルチドリちゃん 作:チュウ
※(ユウキ視点に戻ります)
「クソッ!あっちこっちで人の慌てる声や悲鳴が響いてくるぞ!」
俺とフレアはエルミアとシャイニーと別れ、町中を走ってこの事件の主犯格を探しているが全然見つからない。せめて当てさえあれば……
「足を止めてはダメ!一刻も早く主犯格を見つけないとどんどん被害が広くなってしまうから」
「あぁ!分かってる!だけど……」
このまま闇雲に探し回っていても時間が過ぎていくだけだ。何か手がかりは……ってあれは!?
「サラさん!」
曲がり角から傷ついた姿をしたシスターのサラさんが出てきた。
「ユウキ知り合いですか?」
「ほら、俺とエルミアを奴隷売買所に案内してくれた人がいたってロッソさんの城に行く前に話しただろ?この人の事だよ」
「……すみません。お急ぎの所でしたでしょうに足を止めて頂いて……」
何でこんなにボロボロなんだ?……とにかく聞いてみないと。
「なにがあったんですか?」
「青の国の兵士に襲われて……」
アイツ等見境なしかよ!
「サラさんでしたね。ここは危険です。早くお城の方へ逃げてください。あちらの方がまだ安全です」
「……お二人はこれからどうするのですか?」
「俺達は今回の事件の主犯格を見つけてこの件を解決しに行きます」
「でしたら!」
な、なんだ急に。
「私見たんです!妙な物を持った奴を!その者の周りにも私を襲った青の国の兵士達が護衛するように追従して人々から魂を抜き取っていたんです!」
は!?魂をって……カードに封印するだけじゃないのか!?
「どういう事ですか?彼らはカードに封印するのではないのですか?」
フレアも俺と同じ疑問を持ったみたいだ。
「私も詳しい事は分かりません。ただ、カードから人を出してそこから更に魂を吸収させてもいたので……同時にやっているのではないかと……」
「つまり、その主犯格が持っている物の近くじゃないと魂は抜き取れないから、兵士達にカードに封印させて運ばせていたと……」
フレアが考察していったが、俺もそうだとしか思えない。ただ、疑問もある。
「というか、魂が抜き取られているって分かるもんなのか?」
「昔に比べて魔法の知識や技術の水準が下がっていますが、これでも私は聖職者の端くれですので見れば分かります」
そういうもんなのか。なんでもデュエルで解決してきたし、魔法を普段から見る事がないからか、この世界に魔法という概念がある事を時々忘れるんだよな……てか、デュエルもこの世界じゃ魔法なんだっけか。
「私が見た者達のところまで案内します。付いて来て下さい」
「サラさん、その傷で動いたら危ないですよ!?」
ちょっとふらついてるじゃないか……
「大丈夫ですユウキ様……早くみんなを助けないと……さぁ、お早く!」
サラさんの力強さにちょっと圧倒されてしまった……そこまで言われたらやるしかないよな。
「フレア、案内してもらってもいいよな?」
一応フレアの意見も聞いとかないとな。
「……そうですね。ここは早急の解決のためお力を借りましょう。案内できますか?」
「はい、こっちです!」
サラさんの先導の元、俺とフレアはその後を付いて行った。
「この辺は確か……近くに噴水広場があったか?」
エルミアとこの町を練り歩いていた時も通った場所だな。夜っていうのと、あちこちで爆発音や悲鳴やらが聞こえて来るから見える景色も違ってくるが。
「いました!あそこです!」
サラさんが指を差した場所には何人かの兵士がいた。その中に何か怪しい光を放っている球体を手に持っている奴が見えた。
「そこで何をしているのですか!即刻やめなさい!」
兵士達がフレアの言葉を聞いて一斉にこっちを向いた。
「失礼だが、君はなんだい?何の権限があって僕の仕事をやめろと言うのですか?」
そう言ったのは、眼鏡を掛けた白い服に身を包んだ長髪の男だった。年齢は30~40歳くらいか?お世辞にもその着ている白い服が似合っているとは思えない。どちらかと言えばまだスーツの方がしっくりきそうな顔立ちだ。その顔も陰湿そうな表情が見て取れる。そしてそいつの手には怪しい球体が握られていた。
「私は赤の国の第2王女、フレア・フォン・ヴァーミリオンです。我らヴァーミリオン家が治める国内での狼藉……許しません!」
「成程……王女様でしたか。ですが、第2とは!発言権があるようには思えませんな!私はこの大役を任せられている身。ここでおいそれと帰る訳にはいかないのですよ!」
何だコイツ……フレアの事だいぶ馬鹿にした態度取りやがって!
「どんな理由だろうと人様の魂を抜き取るなんて許される訳ないだろ!」
「子供の戯言ですね。大人の仕事の邪魔をしないでもらおう!チドリさん!あの方々のお相手は任せましたよ?私達は場所を変えましょう。行きますよ!兵士諸君!」
女性1人置いて全員逃げやがったぞ!?
「……勝手に決めちゃったよあのおっさん。はぁ〜メンド。よっこいしょ」
さっきまで座っていたからか、最初は気づかなかったがそこには一人の女性がいた。俺やフレアとそんなに年齢変わらないか?遠目でも分かるくらいアイドルみたいに整った顔立ちとほっそいプロポーション。服装的に俺と同じ異世界人の様に見えるが……」
「ゴクッゴクッゴクッゴクッ……ぱぁー!!美味い!飲まなきゃやってらんないよね~」
「……あんたも敵って事でいいんだよな?」
あまりにも緊張感がなさ過ぎたから一応質問してみたが……てか、何飲んでるんだ?
「あんたじゃない!……銀河を跨ぎ彗星の如く現れた……酔いどれアイドルチドリちゃんだよ☆彡」
え?……なんだって?
「ちょっと反応薄くない!?これ、私の二つ名っていうか蔑称なんだけど!自分から言ったんだからなにか反応してくれないと空気が寒くなるでしょ!ほら!見た事ない私の顔!もしくは名前!少年も異世界人でしょ!」
もしかして有名人なのか?テレビとかあんまり見ないからな……いや、待てよ?何かの番組でちょっと見た事ある様な。それに二つ名も何かの記事で見た記憶が……
「あっ!……確か仕事中に酒の過剰摂取でぶっ倒れて、その後も似たような事をやらかした結果、テレビの露出が極端に少なくなって芸能界を干されたって噂されてた……確かネット民が勝手に蔑称で《酔いどれアイドルチドリちゃん》とか言ってちょっとトレンドに入ってた気が……」
「そうそうそれそれ!ゴクッゴクッ……っやめられないんだよね〜お酒。つい飲んじゃってさぁ~」
話しながら飲むなよ……しかも瓶直飲みかよ。
「これでも結構人気あったけどさ~今じゃあんまり売れない地下アイドルだよ。まぁ、歌もダンスも顔も出来がいいからそこいらの地下アイドル何かに負けないけどね~キャピ☆彡……ゴクッゴクッ……」
「……何でこんな事をするのか聞いてもいいか?」
「ん?モディファーちゃんに呼ばれたからだよ。呼ばれたくて呼ばれた訳じゃないけど、この世界じゃ居場所なんてないし、協力しないと行き倒れるだけだから。いけない事やってるのは分かるけど私にはどうしようもないからさ~」
他人事って感じだな。
「そんな理由でこの世界に迷惑をかけないでください!」
フレアが怒るのは当然だ。そんな理由でやられたら怒らない方が無理ってもんだ。
「そんなに怒らないでよ……怖いじゃん。てか、怒るなら私よりもさっきのおっさんの方を怒った方がいいんじゃない?あの人も異世界人だけど割と率先していけない事やってるからさ~」
さっきの白い服着た男も異世界人かよ……司や大圓寺もそうだしモディファーの元に何人いるんだ?
「……ユウキ、提案ですが、二手に別れて行動しましょう。危険はあるけど、これ以上好き勝手されるのは我慢ならないの」
「……それしかないよな。余計なお世話かもだが冷静にな。フレアの強さは俺も分かってるつもりだが、熱くなればもしかしたらがあるかもしれないからさ」
「そうね。落ち着いて対処しないとね……私がさっきの男を追いかけるからユウキはその人をお願いね」
「あぁ!任せろ!」
「では、私が案内を続けます。フレア様ついて来て下さい!」
サラさんとフレアは男を追いかけて行ってしまった。
「お熱いね~ユウキ少年はあの子の事好きなの?」
「バッ!馬鹿言うな!俺はぁ~あれだ。良き友人として……」
「あ~はいはい。そういうのいいから、丸分かりだし。それにあの子もその気がありそうだしね~」
え!?マジ?
「そんな予想外みたいな顔しないでよ……その左手首に付けてる高そうなブレスレットさ、あの子の贈り物じゃないの?」
「な!?なんで分かるんだよそんな事!?」
「だってユウキ少年ってそういうの自分から付ける人に見えないもん。なら、贈り物でしょ?しかも女性が贈っても不思議じゃないようなデザインだし。おまけに高価そうだしユウキ少年が買った風にも見えないから」
凄い……めっちゃ分析されてる。
「しかも値段的に本気っぽいよね~私もこの世界の宝石に詳しい訳じゃないけど、こっちに来てから見たどんな宝石よりも高そう。お城1つなら買えるんじゃない?知らんけど」
「城1つ!?」
「あくまで予想だよ。まぁ、私見る目はあるから大きく外れてはいないと思うけどね!」
もしそれが本当なら俺の左腕マジで今大変な事になってるじゃねーか……俺の左腕が城と同等……
「で?ユウキ少年は私と戦うの?」
やべ!話しが気になり過ぎて気が逸れてた!
「当たり前だ!あんたが……いや、チドリさんが邪魔しないでくれるなら素通りするけど?」
「一応仕事しなきゃいけない立場だからね~素通りは不味いかな~」
まぁ、ダメもとで言ってはみたがやっぱりそうなるよな。
「なら答えは一つだよな」
俺とチドリさんは同時にデュエルディスクを構えた。そして……
「「デュエル!!」」
声を揃えてそう言った。
「クソッ!あっちこっちで人の慌てる声や悲鳴が響いてくるぞ!」
俺とフレアはエルミアとシャイニーと別れ、町中を走ってこの事件の主犯格を探しているが全然見つからない。せめて当てさえあれば……
「足を止めてはダメ!一刻も早く主犯格を見つけないとどんどん被害が広くなってしまうから」
「あぁ!分かってる!だけど……」
このまま闇雲に探し回っていても時間が過ぎていくだけだ。何か手がかりは……ってあれは!?
「サラさん!」
曲がり角から傷ついた姿をしたシスターのサラさんが出てきた。
「ユウキ知り合いですか?」
「ほら、俺とエルミアを奴隷売買所に案内してくれた人がいたってロッソさんの城に行く前に話しただろ?この人の事だよ」
「……すみません。お急ぎの所でしたでしょうに足を止めて頂いて……」
何でこんなにボロボロなんだ?……とにかく聞いてみないと。
「なにがあったんですか?」
「青の国の兵士に襲われて……」
アイツ等見境なしかよ!
「サラさんでしたね。ここは危険です。早くお城の方へ逃げてください。あちらの方がまだ安全です」
「……お二人はこれからどうするのですか?」
「俺達は今回の事件の主犯格を見つけてこの件を解決しに行きます」
「でしたら!」
な、なんだ急に。
「私見たんです!妙な物を持った奴を!その者の周りにも私を襲った青の国の兵士達が護衛するように追従して人々から魂を抜き取っていたんです!」
は!?魂をって……カードに封印するだけじゃないのか!?
「どういう事ですか?彼らはカードに封印するのではないのですか?」
フレアも俺と同じ疑問を持ったみたいだ。
「私も詳しい事は分かりません。ただ、カードから人を出してそこから更に魂を吸収させてもいたので……同時にやっているのではないかと……」
「つまり、その主犯格が持っている物の近くじゃないと魂は抜き取れないから、兵士達にカードに封印させて運ばせていたと……」
フレアが考察していったが、俺もそうだとしか思えない。ただ、疑問もある。
「というか、魂が抜き取られているって分かるもんなのか?」
「昔に比べて魔法の知識や技術の水準が下がっていますが、これでも私は聖職者の端くれですので見れば分かります」
そういうもんなのか。なんでもデュエルで解決してきたし、魔法を普段から見る事がないからか、この世界に魔法という概念がある事を時々忘れるんだよな……てか、デュエルもこの世界じゃ魔法なんだっけか。
「私が見た者達のところまで案内します。付いて来て下さい」
「サラさん、その傷で動いたら危ないですよ!?」
ちょっとふらついてるじゃないか……
「大丈夫ですユウキ様……早くみんなを助けないと……さぁ、お早く!」
サラさんの力強さにちょっと圧倒されてしまった……そこまで言われたらやるしかないよな。
「フレア、案内してもらってもいいよな?」
一応フレアの意見も聞いとかないとな。
「……そうですね。ここは早急の解決のためお力を借りましょう。案内できますか?」
「はい、こっちです!」
サラさんの先導の元、俺とフレアはその後を付いて行った。
「この辺は確か……近くに噴水広場があったか?」
エルミアとこの町を練り歩いていた時も通った場所だな。夜っていうのと、あちこちで爆発音や悲鳴やらが聞こえて来るから見える景色も違ってくるが。
「いました!あそこです!」
サラさんが指を差した場所には何人かの兵士がいた。その中に何か怪しい光を放っている球体を手に持っている奴が見えた。
「そこで何をしているのですか!即刻やめなさい!」
兵士達がフレアの言葉を聞いて一斉にこっちを向いた。
「失礼だが、君はなんだい?何の権限があって僕の仕事をやめろと言うのですか?」
そう言ったのは、眼鏡を掛けた白い服に身を包んだ長髪の男だった。年齢は30~40歳くらいか?お世辞にもその着ている白い服が似合っているとは思えない。どちらかと言えばまだスーツの方がしっくりきそうな顔立ちだ。その顔も陰湿そうな表情が見て取れる。そしてそいつの手には怪しい球体が握られていた。
「私は赤の国の第2王女、フレア・フォン・ヴァーミリオンです。我らヴァーミリオン家が治める国内での狼藉……許しません!」
「成程……王女様でしたか。ですが、第2とは!発言権があるようには思えませんな!私はこの大役を任せられている身。ここでおいそれと帰る訳にはいかないのですよ!」
何だコイツ……フレアの事だいぶ馬鹿にした態度取りやがって!
「どんな理由だろうと人様の魂を抜き取るなんて許される訳ないだろ!」
「子供の戯言ですね。大人の仕事の邪魔をしないでもらおう!チドリさん!あの方々のお相手は任せましたよ?私達は場所を変えましょう。行きますよ!兵士諸君!」
女性1人置いて全員逃げやがったぞ!?
「……勝手に決めちゃったよあのおっさん。はぁ〜メンド。よっこいしょ」
さっきまで座っていたからか、最初は気づかなかったがそこには一人の女性がいた。俺やフレアとそんなに年齢変わらないか?遠目でも分かるくらいアイドルみたいに整った顔立ちとほっそいプロポーション。服装的に俺と同じ異世界人の様に見えるが……」
「ゴクッゴクッゴクッゴクッ……ぱぁー!!美味い!飲まなきゃやってらんないよね~」
「……あんたも敵って事でいいんだよな?」
あまりにも緊張感がなさ過ぎたから一応質問してみたが……てか、何飲んでるんだ?
「あんたじゃない!……銀河を跨ぎ彗星の如く現れた……酔いどれアイドルチドリちゃんだよ☆彡」
え?……なんだって?
「ちょっと反応薄くない!?これ、私の二つ名っていうか蔑称なんだけど!自分から言ったんだからなにか反応してくれないと空気が寒くなるでしょ!ほら!見た事ない私の顔!もしくは名前!少年も異世界人でしょ!」
もしかして有名人なのか?テレビとかあんまり見ないからな……いや、待てよ?何かの番組でちょっと見た事ある様な。それに二つ名も何かの記事で見た記憶が……
「あっ!……確か仕事中に酒の過剰摂取でぶっ倒れて、その後も似たような事をやらかした結果、テレビの露出が極端に少なくなって芸能界を干されたって噂されてた……確かネット民が勝手に蔑称で《酔いどれアイドルチドリちゃん》とか言ってちょっとトレンドに入ってた気が……」
「そうそうそれそれ!ゴクッゴクッ……っやめられないんだよね〜お酒。つい飲んじゃってさぁ~」
話しながら飲むなよ……しかも瓶直飲みかよ。
「これでも結構人気あったけどさ~今じゃあんまり売れない地下アイドルだよ。まぁ、歌もダンスも顔も出来がいいからそこいらの地下アイドル何かに負けないけどね~キャピ☆彡……ゴクッゴクッ……」
「……何でこんな事をするのか聞いてもいいか?」
「ん?モディファーちゃんに呼ばれたからだよ。呼ばれたくて呼ばれた訳じゃないけど、この世界じゃ居場所なんてないし、協力しないと行き倒れるだけだから。いけない事やってるのは分かるけど私にはどうしようもないからさ~」
他人事って感じだな。
「そんな理由でこの世界に迷惑をかけないでください!」
フレアが怒るのは当然だ。そんな理由でやられたら怒らない方が無理ってもんだ。
「そんなに怒らないでよ……怖いじゃん。てか、怒るなら私よりもさっきのおっさんの方を怒った方がいいんじゃない?あの人も異世界人だけど割と率先していけない事やってるからさ~」
さっきの白い服着た男も異世界人かよ……司や大圓寺もそうだしモディファーの元に何人いるんだ?
「……ユウキ、提案ですが、二手に別れて行動しましょう。危険はあるけど、これ以上好き勝手されるのは我慢ならないの」
「……それしかないよな。余計なお世話かもだが冷静にな。フレアの強さは俺も分かってるつもりだが、熱くなればもしかしたらがあるかもしれないからさ」
「そうね。落ち着いて対処しないとね……私がさっきの男を追いかけるからユウキはその人をお願いね」
「あぁ!任せろ!」
「では、私が案内を続けます。フレア様ついて来て下さい!」
サラさんとフレアは男を追いかけて行ってしまった。
「お熱いね~ユウキ少年はあの子の事好きなの?」
「バッ!馬鹿言うな!俺はぁ~あれだ。良き友人として……」
「あ~はいはい。そういうのいいから、丸分かりだし。それにあの子もその気がありそうだしね~」
え!?マジ?
「そんな予想外みたいな顔しないでよ……その左手首に付けてる高そうなブレスレットさ、あの子の贈り物じゃないの?」
「な!?なんで分かるんだよそんな事!?」
「だってユウキ少年ってそういうの自分から付ける人に見えないもん。なら、贈り物でしょ?しかも女性が贈っても不思議じゃないようなデザインだし。おまけに高価そうだしユウキ少年が買った風にも見えないから」
凄い……めっちゃ分析されてる。
「しかも値段的に本気っぽいよね~私もこの世界の宝石に詳しい訳じゃないけど、こっちに来てから見たどんな宝石よりも高そう。お城1つなら買えるんじゃない?知らんけど」
「城1つ!?」
「あくまで予想だよ。まぁ、私見る目はあるから大きく外れてはいないと思うけどね!」
もしそれが本当なら俺の左腕マジで今大変な事になってるじゃねーか……俺の左腕が城と同等……
「で?ユウキ少年は私と戦うの?」
やべ!話しが気になり過ぎて気が逸れてた!
「当たり前だ!あんたが……いや、チドリさんが邪魔しないでくれるなら素通りするけど?」
「一応仕事しなきゃいけない立場だからね~素通りは不味いかな~」
まぁ、ダメもとで言ってはみたがやっぱりそうなるよな。
「なら答えは一つだよな」
俺とチドリさんは同時にデュエルディスクを構えた。そして……
「「デュエル!!」」
声を揃えてそう言った。
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