第１１話：星の輝き（スターブライト）　作：チュウ

ユウキ：ＬＰ８０００
手札：５枚
フィールド：なし

イアン：ＬＰ８０００
手札：４枚
フィールド：《天帝アイテール》《真帝王領域》


　「ユウキ、大丈夫ですか？」

　「正直、大丈夫じゃないかな。こんなに強いカードが沢山あるんだなって改めて実感したよ」

　今までもかなりの戦いだと思ってたのに、こいつとのデュエルと比べたらお遊びもいいところだ……次元が違い過ぎる。

　「大丈夫ですよユウキ。この世界に来た最初ならまだしも、今ならこの程度で負けるデッキではないです！」

　「やるしかないよな……ヨシ！俺のターン、ドロー！」

　相手は今までとは次元の違う強さを持ったカードで構成されたデッキだ。慎重に行かないとな。

　「ユウキ！まずはこのカードを！」

　「あぁ！俺は自分のＬＰを１０００払い、速攻魔法カード発動！《コズミック・サイクロン》！その目障りなフィールド魔法を除外する！」

　「小癪な真似を……平民風情が随分といいカードを使うじゃないか……」

　あの《真帝王領域》があると、俺は何時まで経ってもシンクロ召喚ができないみたいな効果が書いてあるからな……処理できなかったらあのカード１枚で負けてたぞ。だが、アイツの言う通り、随分と強いカードも入ってたもんだな。

　「今回は私の魔力を大盤振る舞いしましたよ！ユウキがこれまで２回の戦いでデュエリストとしての腕もほんの少し上がったお陰で、かなり強いカードも作れましたから！」

　成程、だからさっきデッキに触れたのか。

　「それにあの人間が帝王カードを使うと言って来たので《コズミック・サイクロン》なんかの現状揃えられる対策カードも入ってます。抜かりはありません！」

　え？言ってたか？全然分からなかった……

　「小癪な妖精だな……だが、その程度では帝王は破れないぞ！」

　「この程度で終わる訳ないだろ？俺は《フォトン・スラッシャー》を攻撃表示で特殊召喚！このカードは自分フィールドにモンスターが存在しない場合、特殊召喚できる！」

《フォトン・スラッシャー》
効果モンスター
星４/光属性/戦士族/攻２１００/守０

　「更に俺はこのカードを召喚！来い！《スターブライト・ブレイダー》！」

《スターブライト・ブレイダー》
効果モンスター
星４/光属性/戦士族/攻１８００/守１７００
このカード名の①②③の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：自分フィールドに「スターブライト」モンスターまたは光属性Ｓモンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②：このカードが攻撃表示の場合、７００ＬＰ払って相手フィールドのカード１枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。その後、このカードを守備表示にする。
③：このカードが光属性ＳモンスターのＳ素材として墓地へ送られた場合に発動できる。自分の墓地から「スターブライト・ブレイダー」以外の「スターブライト」モンスター１体を手札に加える。

　「《スターブライト・ブレイダー》の効果を７００ＬＰ払って発動！相手フィールドのカード１枚を破壊する！俺は《天帝アイテール》を破壊する！その後、攻撃表示のこのカードを守備表示にする」

　これで相手の場ががら空きになったな！そして俺の手札には《幻想の光霊シャイニー》のカードがある。これでシンクロ召喚の布石は整った。

　「今ですユウキ！貴方のデッキの本当のエースモンスターを呼んでください！」

　「あぁ！俺は場のレベル４《スターブライト・ブレイダー》に手札のレベル４として扱う《幻想の光霊シャイニー》をチューニング！星々の輝きよ……今ひとつとなりて、光を照らせ！シンクロ召喚！輝け！《スターブライトネス・ドラゴン》！」　

《スターブライトネス・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
星８/光属性/ドラゴン族/攻２５００/守２１００
チューナー+チューナー以外のモンスター１体以上
このカード名の②③の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：このカードがフィールドに存在する限り、自分フィールドの「幻想の光霊シャイニー」をＳ素材としてＳ召喚したＳモンスターは相手の効果では破壊されない。
②：光属性モンスターのみをＳ素材として、このカードがＳ召喚したターンのメインフェイズに発動できる。自分の墓地・除外状態から「スターブライト」モンスター１体またはそのカード名が記された魔法・罠カード１枚を手札に加える。
③：このカードがドラゴン族・光属性ＳモンスターのＳ素材として墓地へ送られた場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。


　「更に！《スターブライト・ブレイダー》のＳ素材となった効果発動！墓地から《幻想の光霊シャイニー》を手札に加える！」

　「なんだ！？この輝きを放つドラゴンは！？僕はこんなモンスター知らないぞ！」

　俺だって分かってないんだ……お前に分かってたまるかよ！それに知らない方が好都合だ！初見殺しができるからな！

　「ユウキ！私の効果で更にシンクロ召喚してください！」

　そうか！シャイニーの手札からシンクロする効果は１ターンの制限がないんだった！

　「行くぜ！俺は場のレベル４《フォトン・スラッシャー》に手札のレベル４として扱う《幻想の光霊シャイニー》をチューニング！シンクロ召喚！来い！《閃珖竜 スターダスト》」

《閃珖竜 スターダスト》
シンクロ・効果モンスター
星８/光属性/ドラゴン族/攻２５００/守２０００

　「バトルだ！《スターブライトネス・ドラゴン》と《閃珖竜 スターダスト》でダイレクトアタック！」

イアン：ＬＰ８０００→ＬＰ３０００

　「クソ！！貴族であるこの僕が！平民風情の攻撃をここまで受けるなんて！」

　凄いぜスターブライトモンスター！アイツが使う帝王カードにも引けを取らないくらい強い！今まで地道にモンスターを出してたのに、シャイニーの効果でどんどんシンクロ召喚できるから、以前とは段違いなくらい攻めやすくなった気がする。

　「いい気になるなよ平民！帝王の恐ろしさはここからだ！」

　「平民平民言うな！俺はユウキだ！……バトルは終了してメインフェイズ２に移行する。《スターブライトネス・ドラゴン》の②の効果により、俺は墓地から《幻想の光霊シャイニー》を手札に加える。これでターンエンド！……でいいんだよな？シャイニー？」

　「教えた通りなので大丈夫ですよ。さぁ相手のターンを耐えましょう！」