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45話 星を賭けた戦い 作:コングの施し
決闘王杯・チバ県予選。遊大を除く東雲中の律歌、阿原、嬢、龍平の4人が戦ったその舞台。そしてその優勝を収め、全国への切符を手にしたのは龍平であった。
同時に彼らが手にしたのは『アカデミア合宿』の権利。早朝から走り出したバスが彼らを童実野市へと運ぶ。
~
『ああ。それなら大丈夫。どうせ減るから。』
ましろが発したその言葉、その意味が今、否応なく事実として突き付けられることで明るみになる。
東雲中の決闘部生徒、遊大、嬢、阿原、律歌。そして県予選を優勝し、決闘王杯・全国大会への切符を手にした龍平が、バスに揺られて『アカデミア合宿』の舞台となる童実野市へと向かっていた。
遊大「改めて、県予選優勝おめでとな、龍平。
お前が全国行くからって置いて行かれたりしないからな、おれ。」
朝早かったからなのか、龍平は眠い目を擦りながらゆっくりと答える。
龍平「ああ。どうも。そのために合宿についてきたんだろ。
…しかしまあ決闘連盟も太っ腹だよな。一校に一台送迎バス用意だなんて。」
そんなことを話していると、時計の針が午前の9時を指した。それと同時に、童実野市内の路上でバスが止まる。
阿原「…あぁ?バスが路駐?」
なんの予兆もなく止まったバスに一同は困惑を隠せない。そんな彼らのデュエルディスク、そしてバスに備え付けてあった液晶テレビが一斉に起動し、ある1つの映像を流し始める。
『おはよう。
決闘王杯・都道府県予選を通過し、全国本戦への切符を手にした猛者たち。それと、そのお仲間の君たち。ようこそ、童実野市へ。』
液晶の奥で話す1人の老人。白髪に眼鏡をかけ、和装の彼を見て、遊大と龍平は戦慄した。
「「御子柴 皇一!!」」
御子柴 皇一(みこしば こういち)。
現在ダイヤ2級のプロデュエリストの1人にして62歳という現役最年長の記録を持った決闘者。その実力の高さから、テレビや雑誌では『ダイヤ級に住まう物の怪』の異名を持ち、実力の切磋と移り変わりが激しいプロの世界で15年以上もの間、降級することも無くダイヤ級に留まり続けている。
遊大と龍平はもちろん、その場にいる全員が、その存在を当然のように認知していた。その生ける伝説とも言える決闘者が、液晶の奥から自分たちを見つめている。
『えーっと、現在時刻は9時。
バスが止まっちまってるわけだが、それは他の参加者も同じなんだ。というかこの放送は全部のバスに流しているからね。』
阿原「なるほどな。一校に一台送迎バスを出してたのはそういうワケかよ。で、何をおっぱじめるつもりだ?」
『担当直入に言わせてもらうと、今からサバイバル形式でデュエルをしてもう。
今からバスを降りて童実野市中心にある「アカデミア本校」を目指してもらうんだが、その過程で900人強の君たちはスターチップを賭けて争ってもらうワケだ。
まあ所謂アカデミア合宿予選、名付けて「王国の記憶・スターチップ争奪戦」ってやつだねぇ。』
ましろは腕を組みうっすらと笑みを浮かべながら動揺する生徒たちを見つめている。そしてその彼女に冷ややかな視線を送る律歌。
律歌「先生、知ってましたね。コレ。」
『最初に全員に与えられるスターチップは3つ。そしてアカデミア校門をくぐるのに必要なチップは10個。勝者は敗者から1つチップを奪う。つまり最短でも7連勝。
そして制限時間は13時までの4時間だ。突破できなかった人は、悪いが今年の合宿はお引き取り願おうかな。』
つまり4時間の間に童実野市内を駆け、アカデミア本校を900人以上のデュエリストが目指す。
そしてその中で10個のスターチップを集めた者だけが合宿への参加を許される。
ましろ「ふふっ、相も変わらず鬼畜だな。
都市伝説の王国編は48時間だろうが。4時間で同じことやらすか?」
ましろの『どうせ減るから』の意味を、その場にいる全員が理解した。明らかに厳しいルールであった。そしてこの場所に来ているということは、参加者の5人に1人は、龍平のように都道府県予選を突破し、全国への道に立っているデュエリスト。
『最短ストレート7連勝』ということが、本当にその中の一握りの者しか達成しえないことだということも、彼らは暗に理解した。
『そうだなあ。補足事項として伝えといたほうがいいのは、「同じ人と複数回、またはチップの差が3つ以上の人とはデュエルできないこと」。あと「スターチップが10個になっても普通に決闘を挑まれること」。
あとは~、「お昼ご飯は13時にアカデミアの校門をくぐった人にしかないこと」、かねぇ。』
嬢「厳しい条件ですね…。多分1割も突破できない。」
阿原「だがこの状況だ。全国大会を控えている選手にスターチップを譲る、ってのがどこの学校も考えそうなことだよな。オレはもしそうなっても抵抗するけどな。」
そう言うと、阿原は横目で龍平を見つめた。東雲中における全国進出者は龍平。この合宿自体が、彼の戦績によって参加できているもので、それは他の学校でも例外ではない。「全国大会出場者、およびその選手と同じ学校から4名まで」の参加条件であれば、彼の考えは当然の帰結であった。
龍平「別に、俺だってそんなのいらないです。自力で行きますよ。」
『あ~。そうだ。
おれ、全国に進む選手だからって優遇するのとか嫌いなんだよね。だから、同校での潰し合いとかはあんまりおススメしない。だってこれ、正式名称は「決闘連盟主催・全国決闘者発掘育成キャンプ」だからねえ。
優秀だとわかってる人材を優遇しちゃあ、発掘も育成もあったもんじゃあ無いわけよ。』
ましろ「…あたしも同感だね。龍平には悪いが、同校で争うのはやめよう。」
律歌「そうだね。私も賛成。というより、多少バラけた方がいいと思うよ。タッグやチームでのデュエルじゃないなら、本当に個人でアカデミアを目指すほうがいいんじゃない?」
作戦会議の間も、時間は待ってくれない。御子柴の『それじゃあ始めようか。13時に、アカデミア本校で会おう。』という言葉と共に、映像はぷつっと途切れた。
遊大「…始まった。って、良くわかってないんだけど、どういうこと?」
遊大は自分のデュエルディスクを見つめ、首を傾げる。そんな彼の横におしりをずらして移動する律歌。彼女はディスクの液晶、その右上に表示された3つの星を指さした。
律歌「多分、これがスターチップ。
今からアカデミア本校を目指しながら道行く参加者とデュエルをして、勝つと一個増えて、負けると一個減るんだよ。で、13時までに、10個スターチップを持ってアカデミア校門をくぐることがこの合宿の参加条件…て、わかった?遊大。」
遊大「た、たぶん。とにかく、この星が10個になるように戦えばいいんですよね!」
阿原「まァ、それでいいだろ。」
ざっとルールのおさらいを終えると、ましろがパチンと手を叩いた。
ましろ「あたしは生徒じゃない。だから争いも助けもしないが、そろそろバスを降りたほうがいいぞ。時間は待っちゃくれない。」
龍平「…そうですね。」
その言葉に、みながぞろぞろとバスを降りていく。そして街の中を見回しても、普通の住人はいないようだった。朝日が差し込み、いかにも普段は忙しく動きそうな街だというのに、困惑するほどに人がいない。
しかしそんな中、ビルの内窓から見える『がんばれデュエリストたち!』のポスターや、垂れる応援メッセージの垂れ幕が目に入った。
律歌「…やっぱ昔からデュエルを中心に回っている街ってだけあるね。これだけ大きなイベントがあると、ほんとに街自体が協力的なんだ。」
阿原「じゃあ尚更、ここを抜けねえわけにはいかないよな。」
話している内に、ぞろぞろと同年代くらいの者達が、デュエルディスクを手に現れる。
そう。自分たちと同じく、10個のスターチップを手にアカデミアに行くことを目標とする参加者たちであった。
遊大「出てきましたね…。今からアイツらを倒さなきゃいけない。」
阿原「…ああ。負けんなよ。」
律歌「そうだね。みんな、お昼はアカデミアで食べよーね!」
嬢「はい!絶対負けないですっ!」
龍平「じゃあ、行きましょうか。また、13時にアカデミアで…!」
そう言って、彼らはお互いを背にして走り出す。4時間の激闘、「王国の記憶・スターチップ争奪戦」が幕を開けた…!
~
時刻 9:04
『樋本 遊大 アオメ市立東雲中学校1年 決闘王杯・アオメ市予選ベスト32 ☆:3』
走り出して数刻。「待ちなさいキミ。」という声で、遊大の足が止まった。いや、止めてしまった。
その一瞬の隙に、遊大のデュエルディスクが甲高い電子音と共に起動する。
『デュエルを開始します。』という音声メッセージと共に、画面が自動的に切り替わり、対戦相手の名前、そして決闘王杯での最終戦績が表示される。
『蜂谷 加奈子 私立蟻原中学校3年 決闘王杯・グンマ県予選2位 ☆:3』
振り返った先にいる、1人の女子。黒緑色のセーラー服におかっぱの髪型、そして蜂蜜色のデュエルディスクをまっすぐに遊大の方へと構えている。
蜂谷「キミ、市内予選までしか戦えていないね。悪いけどウチも必死なんだ。」
遊大「なぁーるほどな!あんま強そうじゃないやつを狙ったほうが効率的だもんな!」
そう言うと、遊大は勢いよくデッキをデュエルディスクに差し込む。勢いよくシャッフルされるデッキから5枚のカードが飛び出し、同時に2人を囲む世界が色を変えていく。
「「デュエル!!」」
TURN:1
樋本 遊大(ターンプレイヤー)
LP:8000
手札:5
モンスター:
魔法罠:
フィールドゾーン:
蜂谷 加奈子
LP:8000
手札:5
モンスター:
魔法罠:
フィールドゾーン:
遊大「おれの先攻!フィールド魔法《化合電界》を発動!!」
赤と青、閃光と稲妻が駆け、流れ、塗り替わっていく世界。そして始まる新しいデュアルと共に奏でる彼のデュエル。
続く
同時に彼らが手にしたのは『アカデミア合宿』の権利。早朝から走り出したバスが彼らを童実野市へと運ぶ。
~
『ああ。それなら大丈夫。どうせ減るから。』
ましろが発したその言葉、その意味が今、否応なく事実として突き付けられることで明るみになる。
東雲中の決闘部生徒、遊大、嬢、阿原、律歌。そして県予選を優勝し、決闘王杯・全国大会への切符を手にした龍平が、バスに揺られて『アカデミア合宿』の舞台となる童実野市へと向かっていた。
遊大「改めて、県予選優勝おめでとな、龍平。
お前が全国行くからって置いて行かれたりしないからな、おれ。」
朝早かったからなのか、龍平は眠い目を擦りながらゆっくりと答える。
龍平「ああ。どうも。そのために合宿についてきたんだろ。
…しかしまあ決闘連盟も太っ腹だよな。一校に一台送迎バス用意だなんて。」
そんなことを話していると、時計の針が午前の9時を指した。それと同時に、童実野市内の路上でバスが止まる。
阿原「…あぁ?バスが路駐?」
なんの予兆もなく止まったバスに一同は困惑を隠せない。そんな彼らのデュエルディスク、そしてバスに備え付けてあった液晶テレビが一斉に起動し、ある1つの映像を流し始める。
『おはよう。
決闘王杯・都道府県予選を通過し、全国本戦への切符を手にした猛者たち。それと、そのお仲間の君たち。ようこそ、童実野市へ。』
液晶の奥で話す1人の老人。白髪に眼鏡をかけ、和装の彼を見て、遊大と龍平は戦慄した。
「「御子柴 皇一!!」」
御子柴 皇一(みこしば こういち)。
現在ダイヤ2級のプロデュエリストの1人にして62歳という現役最年長の記録を持った決闘者。その実力の高さから、テレビや雑誌では『ダイヤ級に住まう物の怪』の異名を持ち、実力の切磋と移り変わりが激しいプロの世界で15年以上もの間、降級することも無くダイヤ級に留まり続けている。
遊大と龍平はもちろん、その場にいる全員が、その存在を当然のように認知していた。その生ける伝説とも言える決闘者が、液晶の奥から自分たちを見つめている。
『えーっと、現在時刻は9時。
バスが止まっちまってるわけだが、それは他の参加者も同じなんだ。というかこの放送は全部のバスに流しているからね。』
阿原「なるほどな。一校に一台送迎バスを出してたのはそういうワケかよ。で、何をおっぱじめるつもりだ?」
『担当直入に言わせてもらうと、今からサバイバル形式でデュエルをしてもう。
今からバスを降りて童実野市中心にある「アカデミア本校」を目指してもらうんだが、その過程で900人強の君たちはスターチップを賭けて争ってもらうワケだ。
まあ所謂アカデミア合宿予選、名付けて「王国の記憶・スターチップ争奪戦」ってやつだねぇ。』
ましろは腕を組みうっすらと笑みを浮かべながら動揺する生徒たちを見つめている。そしてその彼女に冷ややかな視線を送る律歌。
律歌「先生、知ってましたね。コレ。」
『最初に全員に与えられるスターチップは3つ。そしてアカデミア校門をくぐるのに必要なチップは10個。勝者は敗者から1つチップを奪う。つまり最短でも7連勝。
そして制限時間は13時までの4時間だ。突破できなかった人は、悪いが今年の合宿はお引き取り願おうかな。』
つまり4時間の間に童実野市内を駆け、アカデミア本校を900人以上のデュエリストが目指す。
そしてその中で10個のスターチップを集めた者だけが合宿への参加を許される。
ましろ「ふふっ、相も変わらず鬼畜だな。
都市伝説の王国編は48時間だろうが。4時間で同じことやらすか?」
ましろの『どうせ減るから』の意味を、その場にいる全員が理解した。明らかに厳しいルールであった。そしてこの場所に来ているということは、参加者の5人に1人は、龍平のように都道府県予選を突破し、全国への道に立っているデュエリスト。
『最短ストレート7連勝』ということが、本当にその中の一握りの者しか達成しえないことだということも、彼らは暗に理解した。
『そうだなあ。補足事項として伝えといたほうがいいのは、「同じ人と複数回、またはチップの差が3つ以上の人とはデュエルできないこと」。あと「スターチップが10個になっても普通に決闘を挑まれること」。
あとは~、「お昼ご飯は13時にアカデミアの校門をくぐった人にしかないこと」、かねぇ。』
嬢「厳しい条件ですね…。多分1割も突破できない。」
阿原「だがこの状況だ。全国大会を控えている選手にスターチップを譲る、ってのがどこの学校も考えそうなことだよな。オレはもしそうなっても抵抗するけどな。」
そう言うと、阿原は横目で龍平を見つめた。東雲中における全国進出者は龍平。この合宿自体が、彼の戦績によって参加できているもので、それは他の学校でも例外ではない。「全国大会出場者、およびその選手と同じ学校から4名まで」の参加条件であれば、彼の考えは当然の帰結であった。
龍平「別に、俺だってそんなのいらないです。自力で行きますよ。」
『あ~。そうだ。
おれ、全国に進む選手だからって優遇するのとか嫌いなんだよね。だから、同校での潰し合いとかはあんまりおススメしない。だってこれ、正式名称は「決闘連盟主催・全国決闘者発掘育成キャンプ」だからねえ。
優秀だとわかってる人材を優遇しちゃあ、発掘も育成もあったもんじゃあ無いわけよ。』
ましろ「…あたしも同感だね。龍平には悪いが、同校で争うのはやめよう。」
律歌「そうだね。私も賛成。というより、多少バラけた方がいいと思うよ。タッグやチームでのデュエルじゃないなら、本当に個人でアカデミアを目指すほうがいいんじゃない?」
作戦会議の間も、時間は待ってくれない。御子柴の『それじゃあ始めようか。13時に、アカデミア本校で会おう。』という言葉と共に、映像はぷつっと途切れた。
遊大「…始まった。って、良くわかってないんだけど、どういうこと?」
遊大は自分のデュエルディスクを見つめ、首を傾げる。そんな彼の横におしりをずらして移動する律歌。彼女はディスクの液晶、その右上に表示された3つの星を指さした。
律歌「多分、これがスターチップ。
今からアカデミア本校を目指しながら道行く参加者とデュエルをして、勝つと一個増えて、負けると一個減るんだよ。で、13時までに、10個スターチップを持ってアカデミア校門をくぐることがこの合宿の参加条件…て、わかった?遊大。」
遊大「た、たぶん。とにかく、この星が10個になるように戦えばいいんですよね!」
阿原「まァ、それでいいだろ。」
ざっとルールのおさらいを終えると、ましろがパチンと手を叩いた。
ましろ「あたしは生徒じゃない。だから争いも助けもしないが、そろそろバスを降りたほうがいいぞ。時間は待っちゃくれない。」
龍平「…そうですね。」
その言葉に、みながぞろぞろとバスを降りていく。そして街の中を見回しても、普通の住人はいないようだった。朝日が差し込み、いかにも普段は忙しく動きそうな街だというのに、困惑するほどに人がいない。
しかしそんな中、ビルの内窓から見える『がんばれデュエリストたち!』のポスターや、垂れる応援メッセージの垂れ幕が目に入った。
律歌「…やっぱ昔からデュエルを中心に回っている街ってだけあるね。これだけ大きなイベントがあると、ほんとに街自体が協力的なんだ。」
阿原「じゃあ尚更、ここを抜けねえわけにはいかないよな。」
話している内に、ぞろぞろと同年代くらいの者達が、デュエルディスクを手に現れる。
そう。自分たちと同じく、10個のスターチップを手にアカデミアに行くことを目標とする参加者たちであった。
遊大「出てきましたね…。今からアイツらを倒さなきゃいけない。」
阿原「…ああ。負けんなよ。」
律歌「そうだね。みんな、お昼はアカデミアで食べよーね!」
嬢「はい!絶対負けないですっ!」
龍平「じゃあ、行きましょうか。また、13時にアカデミアで…!」
そう言って、彼らはお互いを背にして走り出す。4時間の激闘、「王国の記憶・スターチップ争奪戦」が幕を開けた…!
~
時刻 9:04
『樋本 遊大 アオメ市立東雲中学校1年 決闘王杯・アオメ市予選ベスト32 ☆:3』
走り出して数刻。「待ちなさいキミ。」という声で、遊大の足が止まった。いや、止めてしまった。
その一瞬の隙に、遊大のデュエルディスクが甲高い電子音と共に起動する。
『デュエルを開始します。』という音声メッセージと共に、画面が自動的に切り替わり、対戦相手の名前、そして決闘王杯での最終戦績が表示される。
『蜂谷 加奈子 私立蟻原中学校3年 決闘王杯・グンマ県予選2位 ☆:3』
振り返った先にいる、1人の女子。黒緑色のセーラー服におかっぱの髪型、そして蜂蜜色のデュエルディスクをまっすぐに遊大の方へと構えている。
蜂谷「キミ、市内予選までしか戦えていないね。悪いけどウチも必死なんだ。」
遊大「なぁーるほどな!あんま強そうじゃないやつを狙ったほうが効率的だもんな!」
そう言うと、遊大は勢いよくデッキをデュエルディスクに差し込む。勢いよくシャッフルされるデッキから5枚のカードが飛び出し、同時に2人を囲む世界が色を変えていく。
「「デュエル!!」」
TURN:1
樋本 遊大(ターンプレイヤー)
LP:8000
手札:5
モンスター:
魔法罠:
フィールドゾーン:
蜂谷 加奈子
LP:8000
手札:5
モンスター:
魔法罠:
フィールドゾーン:
遊大「おれの先攻!フィールド魔法《化合電界》を発動!!」
赤と青、閃光と稲妻が駆け、流れ、塗り替わっていく世界。そして始まる新しいデュアルと共に奏でる彼のデュエル。
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アカデミアへの参加権を賭ける幕開けの決闘の行末はどうなるのか⁈非常に楽しみにしています。 (2023-11-19 19:47)
そりゃ自然と数が減らざるを得ませんねぇ…。そして、他学校の戦略として挙げられた全国大会へと進むものへの同陣営からの援助…。なんかデュエル強豪校とかが逆にそう言う事よくしてそうなイメージが勝手にあります(偏見。
しかしながら、制限時間4時間に対してクリアまでに最短で7連勝となかなかに高いノルマ設定ですねぇ…。これはかなりの人数が振るいにかけられそうです。
そんなサバイバルに挑む遊大の前に立ちはだかる蜂谷。グンマ予選2位まで進んでいた彼女は遊大が市内予選落ちしていることを把握した上でデュエルを挑んできているとのことで、蟻原中は事前にサバイバルの情報と他校の参加者をリストアップしている可能性もありますねぇ…。
果たして遊大は、部のみんなは合宿まで辿り着けるのか!突如としてデュエルを挑まれるこのサバイバルな感じとかが、自作品とも近く今後がより気になって来る展開です! (2023-11-20 21:46)
>金目鯛融合さん
まさにデス(デュエル)ゲーム!大会とか少年少女の気持ちを書くのも楽しいのですが、やっぱりこういうハラハラできるものも書きたい!って感じですね。東雲中のみんなはしっかりと4時間でチップを集めきれるのか!こうご期待です!
>ランペルさん
やっぱり強い学校ともあれば強い選手の育成に走るのは常ですからね…。そして蜂谷についての考察もしていただいているとは…、しかし情報量は強さ。それを痛感することもこの先あるかもしれませんね…。
いつも読んでいただきありがとうございます!これからもゆったりと楽しんでいただけたら幸いです! (2023-11-28 02:32)