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HOME > 遊戯王SS一覧 > 82話 飛べない鳥の見た景色

82話 飛べない鳥の見た景色 作:コングの施し

ちょうど今から1年前、いや部活動を初めて1ヶ月目だから11ヶ月前になるだろうか。部室で一人、PCと睨めっこをしていた。画面に表示された時間はすでに21:40を回っていて、もう学校に残っているのは自分だけだ。生徒はおろか教員すら、残っていない。

茉菜(えーーーーっと……剣城 闘次……奥海 波美………、にしても多い、どんだけ多いのよこれ……、)

自分は、たった1人のマネージャーとして、デュエル部に入部した。
入学前からそれなりの規模だった部だ。しかしマネージャーがおらず、自分はその第一号になる。だからこうして、メンバーが決闘王杯に臨むうえで要警戒の決闘者をリストにまとめているのだ。そのデッキや性格の特性、学校の特色まで。

茉菜(高校生でこの激務……これはもはや何かしらの法令に引っ掛かるんじゃない?
そもそも3年生と顧問の人遣いが荒すぎるのよ。そりゃ一番強いのが2年生の世代だったら文句も出るでしょうけど、あくまで実力主義なんじゃないの?)

入部時点で、部長含めた3年生よりも圧倒的に実力で優っていたのが2人。それが次期部長と名高い『不二原 千晶』と全国経験者の『蜂谷 加奈子』だった。さらに自分と同じ新入生で、そのトップ2に割って入ったのが『時和 律歌』。この学校の3年生のメンツはボロボロだ。顧問が3年に肩入れしているという部分もあり、下っ端には粗い指示が飛んでくる。デュエル部生徒としての最後の年だし納得はできるのだが、実力が伴っていない3年への贔屓はかえって彼らのプライドを傷つけることになりはしないだろうかと思う。

茉菜(そもそも、部活終了後に残業(?)があるのがおかしい!!
……わたしは世話焼きなのに贔屓もする、表に立つべきじゃないのはわかってる。マネージャーは適任なんだろうけどこれはあまりに……!!)

終わらない。
むしゃくしゃして昼食の巾着に祖父が入れていたバナナをむいて、一口齧った。あれを昼休みに見た時は驚いたものだ。自営業の喫茶の出が、昼食後にバナナをかじっていたとなれば、ただでさえ苦手な人付き合いに『お猿さん』のあだ名がついて枝から真っ逆さまに落ちるだろう。


??「あっ………ばなな!!」

その声にドキッとして、部室の扉の方へと咄嗟に顔を向けた。
そこにいた彼女の姿を見て、喉がひゅっとなったことを今でも覚えている。自分を見つめる、柔らかいけれど驚いたような瞳、そしてシャツの上に着込んだパーカー。

茉菜「時和 律歌………さん、」

律歌「茉菜ちゃん、だよね。それに……ばなな………うふ、あははっ」

彼女は自分の手元にある齧られたバナナを見て、くすくすと笑い出した。
可笑しいだろうそれはそうだ。夜の学校の部室に一人、黄色い南国の果実を齧る女がいるのだ。しかもこれを昼休みには隠していたのだから滑稽さに拍車がかかる。

律歌「あはははっ……おっかしいの!!」

茉菜「な、なによう。」

律歌「なーーーんでも!!こんな遅くまでお疲れ様だね。まななっ!!」

距離の詰め方……、
でも可愛いから、いいか……。なんて思ったことを、一年たった今でも覚えている。彼女は壁に寄りかかったパイプ椅子をうんしょと持ち上げて、自分の横にカツンと配置した。座る前にこっちを見て、『座ってもいい?』と目配せしている。

茉菜「はぁ……その呼び方、2人の時だけにしてね?
……ムカつく、わたしもなんかあだ名で呼びたい。」

律歌「な〜〜んでもいいよ、私ね、結構珍しい漢字なんだ。……ほら!!」

そう言って彼女は、机に転がった付箋に『律歌』と書いた。
確かに彼女の漢字は珍しい。………律する歌。字面で見れば、華はないが凛々しいチョイスだ。

茉菜「じゃあ……リツ、かな。」

律歌「うんうん、よろしくまなな。」

それ、続けるのか。
まるで自分がいつもバナナを食べているみたいじゃないか。今日はたまたま祖父が持たせただけだというのに。と、あることに気づいた。少し考えれば、彼女がここにいること自体がおかしいんだ。もう22時を回るというのに、家にも帰っていない。家の事情が難しいということが見え隠れしている。

茉菜「よろしく、」

律歌「大変だね、マネージャーの仕事。」

茉菜「思ってたよりもやること多くてね。見てよこのリスト、知ってる人いる?」

彼女は机に身を乗り出して、PC画面を『むむむ』と凝視する。
普通に自分よりも体の発達が良い、健康的な体つきだ。いいなあ、と思った。自分は小さくて華奢で、肉付きなんてゼロに等しい。

律歌「うーーーん、ちょくちょくいるね。
奥海兄妹の、お兄ちゃんの方とか戦ったよ。……《幻煌龍》の使い手だね。」

茉菜「ええっ、かなり強いって聞いたけど……」

律歌「ふふ〜ん、ちゃんと勝ちましたよーだ。」

そうだった。
彼女は今や、この学校の2番手を張れる決闘者だ。今は何気なく話しているちょっと天然な女の子かもしれないが、デュエルとなれば手加減をせず、逆境でも諦めず、眼中の勝利は一切逃がさない、そんな決闘者なんだ。

茉菜「前の学校でも結構ハードに練習してたの?」

律歌「まあね〜、先生が鬼だったから。
周りの子たちも超強かったよ。最終的な強さだけで言えば、私が一番弱かったんじゃないかな。」

茉菜「リツで!?……何その鬼の住処……、」

律歌「本当だよね。
でもそれだけに、みんな切磋琢磨してたし、みんな…………うん、みんな。」

『みんな』の言葉で、彼女の口が詰まった。
こうして少し下を俯くようにしているのは、何かが胸の奥でつっかえている証拠だ。喫茶店の手伝いを昔からしているのか、こういう表情の変化には敏感になっていた。それだけに、詰まった言葉の先を追求しなかった。

律歌「………な〜んか寂しいな。」

茉菜「そういうのホームシック、って言うみたいよ?」

律歌「あーっ、でもホームじゃないし!」

茉菜「?」

彼女は、チバの東端の街から引っ越してきた。
その彼女がトップ2に食い込むのだから驚いたものだが、思えば2人きりで話したことがない。彼女のことを、まだ知らなかった。

律歌「……地元は、ここみたいなんだ。
私はぜ〜んぜん、覚えてないんだけどね。それくらい昔に住んでたんだって。」

茉菜「じゃあ、帰ってきたってこと?」

律歌「うん。ちょっと家族からお呼ばれされちゃって。」

茉菜「家族はもともと、こっちにいたのね。」

律歌「そうそう、お母さんとお姉ちゃん。………この街に残ってた。」

複雑な家庭みたいだ。
それ以上踏み込めないほどに色々なものが絡み合っている気がする。父親はどこか、だとか、なんで彼女だけチバにいたのか、だとか。そんなこと聞けるわけない。何を言えばいいのかわからなくて、自分の話しか引き出しがなくなっていた。

茉菜「わたしも、ここが地元。
15年もずーーーーーーっと、ここに住んでる。」

律歌「知ってるよーだ。
自分で言ってたじゃん、家はおじいちゃんが営ってる、『喫茶 海月』でしょ?」

茉菜「よく覚えてるわね、自己紹介のときのことなんて。」

律歌「ふふっ、あはっ、覚えてるよ。
自己紹介で自分の家のおすすめメニューを紹介する人なんていないもん。」

あの時は、本当に話すことがなかったんだ。
だから自己紹介という公衆の面前で、『自分の家は祖父が営む喫茶店で、冬になるとシュトーレンがおすすめになります。ぜひいらしてください。』なんて言ったんだ。

律歌「だって入学直後なのに、過ぎたばっかりの冬のメニューの話するしさっ」

茉菜「あ・の・ねえ!!
いいのっ、話すことなかったのよ!!……それに美味しいの!うちのシュトーレンは!」

律歌「あはははっ!!おっかしいの!!
じゃあ今度ちゃんといくねっ、喫茶海月。」

茉菜「一人で?
うち喫茶店だけど、おじいちゃんおばあちゃんが多いわよ?」

律歌「みんなでいくに決まってるじゃんっ、まななも、加奈子先輩も、千晶くんもっ!」

彼女は、自分と違って世渡りが上手い。
距離の詰め方は少し独特だけど、どこか天然で抜けている部分をフレンドリーさで補っている。今口から出た蜂谷と不二原も、下の名前で呼べるほどだ。不二原は自分たちよりも先輩だけれど、3年からの不審が募る不二原と実力が肉薄している彼女が蜂谷と共に彼に懐いている。

茉菜「不二原先輩のこと、千晶くんなんて呼んでるの?」

律歌「うん、なんか先輩っぽくなくてさ。」

先輩っぽくないことはないだろう。
彼は確かに男らしくはない。見た目も中性的で、体型もかなりすらっとしている。そう見られてもおかしくないほどに整った女性的容姿を持っているけれど、先輩らしくないことは決してない。性格はいたって真面目でルールや規範を重んずるタイプだし、規則正しく1年の自分たちを引っ張っている。

茉菜「そうかな、わたしはまだ距離感じちゃうから……。」

律歌「一回、決闘って見るとわかるんだ。
あんなに隙が無さそうな性格なのに、戦ってみると気持ちがわかっちゃうよ、あれで人情家。
それに私とあの人はね、意外な共通点があるんだ」

不二原は、決闘部で当時の最も強い決闘者だった。
それが2年生なのだから、3年生からの批判や不信はあった。安定感のある植物族デッキの使い手、デッキの名は……そうか、そいうことか。

茉菜「ええっ、まさかだけど『そんな』理由じゃないわよね……?!」

律歌「ふふん、おもしろいよね。でも1ヶ月で仲良しさんになれたのはその理由もあるかな?」

茉菜「はぁーーーーーーー、あの人ぜったい気にしないと思ってたんだけど!!」

律歌「いやいや、気にするって!!
だって私からしてみれば部活中ずぅ〜っと名前呼ばれてるのと同じだよ?」

まあ、確かに。
というか紛らわしくないのだろうか。仲は良いんだろうが、不二原は普段から律歌をなんて呼んでるのだろう。少し気になる。蜂谷はじめ大半は『時和』って呼ぶし、彼も同じだろうか。でもかえって意識しているみたいで、第三者視点では面白い構図になっている。

茉菜「………わたしは、リツって呼ばせてもらうからね。」

律歌「うんいいよ、まなな!」

茉菜「それ、他の部員の前でやったらキレるわよ。」

初めて彼女とちゃんと話したあの夜。家に帰るのは日付を回っていた頃だったのを覚えている。律歌も自分の家のシャワーを使って、カンカンの祖父に怒られながら次の日学校に行った。ほぼ徹夜で怒られていたものだから、眠くて眠くて仕方がなかった。


それが彼女と自分との、出会いだった。







ペンギンは、飛べない。
生まれてからずっと空を見上げながら、水辺で暮らしている。広々と上に佇む空を飛びたいとは思わないのだろうか。飛べない事実を鳥のプライドが憂いだりしないのだろうか。いやそもそも空を飛ばないペンギンに、自分が鳥だなんてことを知る術はあるのだろうか。

茉菜「マネージャーだからって甘くみると、痛い目見るわよ。」

自分は違った。自分は飛べない鳥だということを心底知っていた。飛べないから、自分の足で歩いてきた。
色々なものを見てきた。風に運ばれる花弁、空を飛ぶ蜂、降りしきる雪の中に咲き誇る花の結晶。自分は飛べない、けれど知ろうとする足がある。人を支えられる翼がある。そして、デュエル部と共に歩いてきた足跡がある。

遊大「おれの、……先攻。」

これは、彼を叩き直すためだけのデュエル。
仲間と一緒に進んでいたら、その先の失敗を仲間のせいにしてしまう。そんな理由で仲間を、律歌を突き放した彼自身を見直させるデュエル。自分が勝てば、彼にはこのデュエル部の謎を解き、律歌に謝ってもらう。もし自分が負けたら、彼はこのままの生き方を貫こうとしてしまう。それでも、この戦いで少しでも、自分の歩いてきた道を振り返ることができたなら……


ーTURN1ー

樋本 遊大(ターンプレイヤー)
LP   :8000
手札   :5
モンスター:
魔法罠  :
フィールド:

古池 茉菜
LP   :8000
手札   :5
モンスター:
魔法罠  :
フィールド:



デュエルディスクは構えていない。専用タブとブレード部の接続を解除させ、カメラで盤面を認識させることで、文字通り卓上にモンスターたちがフィギュアサイズで投影されるマットモードへと切り替えられている。

遊大「おれは、《聖杯の継承》を発動し、デッキから《焔聖騎士—オリヴィエ》を手札に加える。
さらに《フェニックス・ギア・ブレード》を墓地に送り、手札のこのカードを、レベル1扱いで特殊召喚。」


《焔聖騎士—オリヴィエ》(守)
☆:(1) 炎属性・戦士族/チューナー/効果
ATK:1000/DEF:1500


遊大「《フェニックス・ギア・ブレード》が炎属性モンスターの効果発動のコストとして墓地に送られるか除外状態となった時、このカードを手札に戻す。」

茉菜(実質ノーコスト…、)

遊大が手札から《焔聖騎士—オリヴィエ》のカードを横向き、守備表示で盤面に設置すると、ミニチュアサイズのモンスターがフィールドに出現する。これまでの派手なデュエルとは違い、まるでボードゲームのようなサイズ感だ。……と演出に目を張っている場合ではない。手札から出現したのはレベル1のチューナー。そして彼はまだ、通常召喚を行なっていない。

遊大「《焔聖騎士—モージ》を通常召喚。
さらに、レベル4の《焔聖騎士—モージ》に、レベル1の《焔聖騎士—オリヴィエ》をチューニング。……召喚口上は省きます。
______シンクロ召喚、《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》。」


《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》(守)
☆:5 炎属性・戦士族/シンクロ/効果
ATK:1200/DEF:2400


遊大「S召喚時、デッキからフィールド魔法《大聖剣博物館》を手札に加え、さらにこれを発動。」

シンクロ召喚された《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》のミニチュアサイズのソリッドヴィジョンが投影され、その効果の発動と同時に、遊大がデッキから《大聖剣博物館》のカードを手札に加える。蜂谷との戦いではこの効果に対して《騎甲虫空殺舞隊》が発動され、この効果は無効化されていた。

茉菜「《アンジェリカ》……」

……あのデュエルでは彼が《大聖剣博物館》を元々握りしめていたから役割はデコイだったのだろうが、サーチ効果を持ったカードをさらにサーチし、自身は《おろかな埋葬》と共に逃げることもできるという彼のデッキのエンジンと言って差し支えない性能のモンスターだ。蜂谷が警戒するのも頷ける。


(LP :6800)樋本 遊大

遊大「1200LP払い、《大聖剣博物館》の効果を発動。
デッキから《『焔聖剣—アルマス』》を手札に加え、このターン中に装備状態の《聖騎士》を特殊召喚する効果の条件を解除する。」

遊大のフィールド、いやプレイマットは、《大聖剣博物館》のイラストがデカデカと表示されている。モンスターと比較すれば演出は二次元的だ。

遊大「《フェニックス・ギア・ブレード》を《アンジェリカ》を対象として発動。
さらにチェーン②で、《アンジェリカ》自身の効果を発動させてもらいます。」

茉菜「……恋するオルランドとはよく言ったものね。
自身をエンドフェイズまで除外し、デッキから炎属性・戦士族を墓地に送る。さらに任意でデッキかEXデッキから《ローラン》モンスターを特殊召喚する、だったかしら。」

遊大「……すげえ、まじか。
見てたのはあの一戦だけですよね、いやおれ見せた覚えないし、公開とかもしてねえんだけど……?!」

茉菜「………まあ、ね。」

マネージャーの時代から、デュエルを見て使ってるカードのステータスや効果を頭に入れるのはよくやっていた。というかそれができなければマネージャーとしての仕事が成立しなかった。デッキを調べたり情報を共有したりするのも、自分が抱えた役割の1つだったから。

遊大「デッキから《焔聖騎士—テュルパン》を墓地に送り、EXデッキの《焔聖騎士導—ローラン》を特殊召喚。
さらに《『焔聖剣—アルマス』》を装備することで、《テュルパン》自身も墓地から特殊召喚可能になる。
______来い、《ローラン》、《テュルパン》……!!」


《焔聖騎士導—ローラン》(攻)
☆:5 炎属性・戦士族/シンクロ/チューナー/効果
ATK:(2500)/DEF:500

《焔聖騎士—テュルパン》(守)
☆:4 炎属性・戦士族/効果
ATK:(1900)/DEF:1700


あっと、いう間も無くチューナーを含んだレベル9ぶんのモンスターが展開された。さらにここには1枚だけ、さきほどの戦いでは確認できなかったカードがある。遊大が蜂谷との戦いでプレーした《焔聖剣》のカードは2種類、《デュランダル》と《ジョワユーズ》だった。しかし今、《焔聖騎士導—ローラン》に装備されているのは《『焔聖剣—アルマス』》のカードだ。洋風な醸す他のカードとは違い、《焔聖騎士—テュルパン》ともども東洋的な雰囲気を帯びている。

遊大「《『焔聖剣ーアルマス』》の効果を発動。
デッキ・墓地から別の《焔聖剣》カード1枚を自分のモンスター1体に装備し、このカードを破壊する。
……デッキから《『焔聖剣—デュランダル』》を、《ローラン》に装備。」

茉菜(デッキから装備か、
確か《デュランダル》は、レベル5以下の炎・戦士族を手札に加える効果だったはず。……あれ?)

遊大「《デュランダル》の効果を発動。
レベル5以下の炎属性・戦士族、《焔聖騎士ーリナルド》を手札に加え、このカードを破壊。
______よし来い、《焔聖騎士—リナルド》…!」


《焔聖騎士—リナルド》(守)
☆:1 炎属性・戦士族/(チューナー)/効果
ATK:(1000)/DEF:200


特殊召喚された《焔聖騎士—リナルド》の効果により、《『焔聖剣—デュランダル』》のカードがて手札に戻る。
要は《焔聖剣》のカードにおけるジョーカーというわけだ。デッキに追加で採用することで好きな《焔聖剣》に変化させられる上に、墓地から使用済みのものを再利用する手もある。ただしここで引っ掛かる点がある。わざわざ《『焔聖剣ーアルマス』》を経由せずとも、《大聖剣博物館》から直接《『焔聖剣ーデュランダル』》を手札に加えればいいではないのか。

遊大「おれは、《テュルパン》に《モージ》を装備。
さらに《大聖剣博物館》の効果を使用したターン、おれは装備状態の《聖騎士》を特殊召喚できる。
______特殊召喚、《焔聖騎士—モージ》。」


《焔聖騎士—モージ》(守)
☆:4 炎属性・戦士族/効果
ATK:(2000)/DEF:1000


茉菜「ただし、このターン中は戦士族モンスターしか特殊召喚できない、でしょ?」

遊大「出さないから、大丈夫っすよ。
おれは、レベル4の《焔聖騎士—モージ》と《焔聖騎士—テュルパン》をオーバーレイ。」

ここまでの彼の展開はシンクロが主体。しかしレベル4が揃った以上は、従来の《聖騎士》と同じエクシーズ召喚による展開も可能。自分は彼がEXデッキから展開するモンスターを知っていた。それは蜂谷との戦いでも使われたモンスター。

遊大「エクシーズ召喚、《BKキング・デンプシー》…!!」

茉菜「やっぱり、……ね。」


《BKキング・デンプシー》(守)
★:4 炎属性・戦士族/エクシーズ/効果
ATK:(2800)/DEF:600


遊大「《キング・デンプシー》のX召喚時、デッキから炎属性・戦士族レベル4以下のモンスターを手札に加える。
おれは《焔聖騎士—アストルフォ》を手札に加え、《キング・デンプシー》のオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、対象耐性を付与。」

《BKキング・デンプシー》のオーバーレイユニットがその拳によって砕かれ、《焔聖騎士—テュルパン》のカードが墓地へ送られる。今し方手札に加えた《焔聖騎士—アストルフォ》、あれがおそらくレベル4のモンスターとして展開可能なモンスターだ。結論から言えば盤面のモンスターは変わらないわけだが、どうしても自分の中に違和感が残っていた。

遊大「墓地の《テュルパン》を除外し、《アストルフォ》の効果を発動。
手札のこのカードを、除外したモンスターと同じレベル4のモンスターとして特殊召喚する。」


《焔聖騎士—アストルフォ》(守)
☆:(4) 炎属性・戦士族/効果
ATK:(1000)/DEF:200


やはりだ。別に、フィールドから除外された場合に除外される《焔聖騎士—テュルパン》のデメリットを嫌っているわけでもなく、ただただ多くのカードを使用している。《BKキングデンプシー》を経由せずとも、レベル9分のチューナーモンスター+非チューナー、さらに2体の戦士族は用意できている。もっと言えば、《『焔聖剣—デュランダル』》を《『焔聖剣—アルマス』》を使って擬似的にサーチしている点も不可解だ。…………確実になにか、狙いがある。

遊大「レベル4となった《焔聖騎士—アストルフォ》に、レベル5・Sチューナーの《焔聖騎士導—ローラン》をチューニング。
______シンクロ召喚、《焔聖騎士帝—シャルル》……!!」


《焔聖騎士帝—シャルル》(攻)
☆:9 炎属性・戦士族/シンクロ/効果
ATK:(3500)/DEF:200


出陣するのは、現状の遊大のデッキにおけるシンクロのエースモンスター。
ミニチュアライズされたフィールドに、ごおおっと炎が巻き上がる。卓上で繰り広げられる展開とはいえ、攻撃力は3500、さらにレベルは9のモンスター。威圧感が伝わってくる。

遊大「さらにおれは、《キング・デンプシー》と《リナルド》をリンクマーカーにセット。______リンク召喚……!!」

茉菜「……!!」

エースモンスターの展開で、このターンが終わるとたかを括っていた。
彼のデッキで確認できているリンク2のモンスターは1体、《剛炎の剣士》のみ。確かに《焔聖騎士帝—シャルル》を強化するという意味では、攻撃力2800の《BKキングデンプシー》を使ってでもリンク召喚したいモンスターでは…………

遊大「________《炎魔刃フレイムタン》…!!」

茉菜「エっ…!?」


《炎魔刃フレイムタン》(攻)
L:2 炎属性・戦士族/リンク/効果
ATK:(1900) [↙・↘]


遊大「リンク召喚時、墓地に送られた《モージ》の効果発動。
墓地・除外状態の《リナルド》、《アルマス》、《アストルフォ》をデッキに戻し、1枚ドロー。
さらに《フレイムタン》がいる限り、おれの表側表示の魔法・罠カードは効果で破壊されない。そんでおまけ……1ターンに1度、除外状態の炎属性・戦士族を手札に加えられる。______《テュルパン》を手札に戻す…!!」

出現したのは《剛炎の剣士》とは別のモンスターだった。と、呆気に取られている場合ではないらしい。
なるほど、《BKキング・デンプシー》、《焔聖騎士—アストルフォ》、《『焔聖剣—アルマス』》を経由したのは《焔聖騎士—モージ》とこのカードによってリソースの回復を最優先にしていたからか。このリンク召喚によって、彼の《大聖剣博物館》と装備カードは効果破壊が不能になった。さらに除外のリソースを延々と回収し続け、そこに《焔聖騎士—モージ》を絡めると、毎ターン2枚ずつ手札が増えることになる。実に面倒なモンスターだ。
………だが、

茉菜「_________それ、本気?」

遊大「……え?」

展開を大回りしている違和感は拭えた。
しかしそれは、蜂谷との試合から続く違和感とは別のところにあった。はっきりとわかる。自分は未だ、彼の本気を見てなどいないのだ。《炎魔刃フレイムタン》と《焔聖騎士—モージ》によって後続の確保に手を回すというのは、今の盤面で片を付けるつもりがないということの証明になっている。彼は自分の本気を引き出されることを避けている。そこに恐れがある。まるでそれは……

茉菜「自分の行動をずっと後悔しながら進んで、おっかなびっくりの誰かさんにはぴったりの戦術かもね。」

遊大「______っ……!!」

茉菜「あなたがしたことは100%間違いだとは言わない。それでもあなたの勝手で、誰かが傷ついていることは事実。
自分の気持ちに正直なのか妥協してるのかよくわかんない、宙ぶらりんな状態なのは事実でしょ。」

遊大「今……関係、」

茉菜「あるわ、
別に後続確保に手を回すこと、いいんじゃないかしら。ただ全力の展開を保留してまで負けたらめちゃくちゃダサいからね。」

つくづく、自分は性格が悪い。
まだ自分のターンにもなっていないのに、この言いようだ。こんな口を叩いてしまったからには自分は絶対に彼に痛い目を見せないといけないわけだが、それでも自分にできることは彼を甘やかすことではない。あくまで自分は彼を叩き直す。どんな盤面であれ、どんな経験をしていたとして。

遊大「捲ってから、言ってくださいよ………、
おれは墓地の《オリヴィエ》を《シャルル》に装備し、エンドフェイズに移行……!
墓地から《フェニックス・ギア・ブレード》を、デッキから《焔聖騎士—オジエ》をさらに装備するっ!!」


(ATK:4300)《焔聖騎士帝—シャルル》


エンドフェイズにかけて、《焔聖騎士帝—シャルル》の攻撃力と耐性が、大幅に強化された。
まず、装備状態となっている《焔聖騎士—オリヴィエ》と《焔聖騎士—オジエ》の効果によって、効果対象にならず効果で破壊できない耐性が付与されている。さらに《大聖剣博物館》、《フェニックス・ギア・ブレード》、《焔聖騎士帝—シャルル》自身の効果で攻撃力が計1300アップしている。戦闘でこれを突破するのはかなり骨が折れるし、効果で突破しようにも装備カードは《炎魔刃フレイムタン》を先に突破しなければならず、その間に墓地の《焔聖騎士導—ローラン》が装備されればこちらのカードが破壊される。突破できたとして、相手の手札は《『焔聖剣—デュランダル』》を含めた5枚。リカバリーは難しくない、むしろ下手な初手よりも潤沢に有効リソースがある。
…………全く自分で考えていて気が遠くなるほどに、硬い。これで全力がまだ見えていないのだから、やはり彼は紛れもなく強者だ。

茉菜「…………確かに、突破してから言うべきか。わたしのターン。」



ーTURN2ー

古池 茉菜(ターンプレイヤー)
LP   :8000
手札   :5→6
モンスター:
魔法罠  :
フィールド:

樋本 遊大
LP   :6800
手札   :5
モンスター:《焔聖騎士帝—シャルル》《炎魔刃フレイムタン》《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》
魔法罠  :《焔聖騎士—オリヴィエ》《焔聖騎士—オジエ》《フェニックス・ギア・ブレード》
フィールド:《大聖剣博物館》



茉菜「まあ、捲るんだけどね。」

遊大「…………!!」

これは、はったりではない。
全く舐めた盤面を作ってくれるものだ。自分は彼とは違う、もちろん後手というのはあるが、それでも全力で彼を潰しにいける。そういう手札だ。飛べない鳥が、地を這うことしかできない哀れな鳥類が、先行ガン伏せしかできないと思うなよ。

茉菜「わたしは永続魔法《ロイヤル・ペンギンズ・ガーデン》を発動。」

遊大「ロイヤル…………ペンギン……!?」

発動と同時に、ソリッドヴィジョンの投影範囲である卓上に煌びやかな銀庭園が広がる。
そう、これは飛べない鳥たちの楽園であり、戦いの舞台。中途半端な炎など凍り付かせてしまうほどに鋭利で華やかで、そして冷たい庭園。

茉菜「発動時の効果を処理。
デッキから《ペンギン》カード、……《大皇帝ペンギン》を手札に加えるわ。」

遊大「《大皇帝ペンギン》、ペンギンって……?」

茉菜「《ロイヤル・ペンギンズ・ガーデン》の効果を発動。
手札の《ペンギン》モンスターのレベルは1下がり、わたしは手札からカードを1枚捨てる……!!」

《大皇帝ペンギン》のレベルは5から4へ。
そしてこの効果で手札から墓地に送るのは、《氷結界》の罠カード。そして公開情報となっている2枚のカードを加味しても、遊大は通常召喚される《大皇帝ペンギン》に対して《焔聖騎士帝—シャルル》の破壊効果を使わざるを得ない状況になる。

茉菜「わたしは、レベル4となった《大皇帝ペンギン》を召喚。……効果は理解るわよね。
このカードは、自身をリリースすることでデッキから同名以外の《ペンギン》モンスター2体を_________

遊大「それは俗に言う起動効果だろ。
おれは召喚時、墓地の《焔聖騎士導—ローラン》の効果を発動。墓地のこのカードを攻撃力500アップの装備カードの扱いで、《焔聖騎士帝—シャルル》に装備する。」


(ATK:4800)《焔聖騎士帝—シャルル》


茉菜「攻撃力、4800…………、」

遊大「装備カードが装備されたことで、《シャルル》の効果を発動。
フィールドのカードを1枚破壊する。そしてこの効果は_________

茉菜「対象を取らない、でしょ?」

そう、ここまでは良い。
これで《焔聖騎士帝—シャルル》に装備されたカードは4枚。対象を取らずに、起動効果の隙を与えずに破壊を入れるのは確かに強力だ。ただし、自分のフィールドに存在するのは《大皇帝ペンギン》と《ロイヤル・ペンギンズ・ガーデン》のたった2枚。要するに対象など取らずとも破壊するカードは目に見えている。それゆえに……

茉菜「……足元を掬いやすい。凍った床はよく滑る、注意したほうがいいわ。」

遊大「……?」

茉菜「わたしはチェーン②で墓地の《氷結界》のカードを除外し、効果を発動。
デッキからレベル5以上の水属性モンスター1体を墓地に送り、さらに墓地から水属性モンスター1体を手札に加える。
このターン、わたしは水属性しか特殊召喚できないけれど……関係ない。
________デッキから墓地に送り回収するのは、《ペンギン勇士》!!」

遊大「変わらないですよ、破壊するのは《大皇帝ペンギン》だ……!!」

ぱりん…!!
と薄氷のように《大皇帝ペンギン》のカードが破壊される。彼はこうするしかない。わざわざ手札のコストを使ってまで使用した通常召喚の権利。そして起動効果によってモンスターを2体増やすアドバンテージの塊のような効果。だからそのカードを破壊するしかない。……知っている、おそらく…いや確実に。彼は自分が手札に抱えた1枚のあるカードの存在を知っているはずだ。そうでないと、今朝に彼と出会った時に『あんな言葉』は出てこないはずだから。理解っててなお、ここで使うしかないはずなのだ。

茉菜「……朝のこと、ちゃんと覚えているのよね。」

遊大「……はい、理解ってます。
ここで使うのが最適解……だと思います。『あった』としても、モンスターだけじゃ《シャルル》は突破できない。そして『無ければ』、あんたはターンエンドするしかないから…!!」

茉菜「あるわよ、無いはずないでしょ。
わたしはフィールドの《ペンギン》モンスターが相手によって墓地へ送られたことで、手札の《ペンギン僧侶》の効果を発動。
自身を手札から捨て、墓地へ送られたモンスターを墓地から裏側守備表示で特殊召喚する!!」

そう、ここで手札から切るカードは《ペンギン僧侶》のカード。
朝、彼が自分を見た時の第一声は『ペンギン僧侶』だった。……自分がバッグからぶら下げていたストラップがそうだ。決闘者だもの、カードの存在を知っていれば効果まで把握しているのは自明だろう。彼ほどの実力者であれば、尚更。

茉菜「墓地から《大皇帝ペンギン》をセット……!!
さらに、手札の《ペンギン勇士》の効果を発動。モンスターがセットされたことで、このカードのレベルを2下げながら特殊召喚!!
このカードにはフィールドのモンスター1体をリバースさせる効果がある……来なさい、飛べない鳥達!!」


《大皇帝ペンギン》(守)
☆:5 水属性・水族/効果
ATK:1800/DEF:1500

《ペンギン勇士》(守)
☆:(3) 水属性・水族/チューナー/効果
ATK:1800/DEF:500


フィールドに、2体の《ペンギン》が揃った。
これで《焔聖騎士帝—シャルル》による妨害を吐ききっている。展開としてはお釣りが来るレベルだ。油断はしない、自分が見てきたものの全てを、仲間達が進んできた道の全てを、経験を全て彼にぶつける。……本気で来なかったこと、後悔させて見せる。

遊大「狙い通りの2体………ようやく、気持ちよく動ける状況になったみたいっすね。」

茉菜「……2体?まだまだ増えるんだけど?
わたしは《大皇帝ペンギン》の効果を発動。自身をリリースすることで、さらにデッキから《ペンギン》モンスター2体を特殊召喚する!
______現れなさい、《否定ペンギン》、《極氷獣ポーラ・ペンギン》!!」


《否定ペンギン》(攻)
☆:3 水属性・水族/効果
ATK:1600/DEF:100

《極氷獣ポーラ・ペンギン》(攻)
☆:3 水属性・水族/チューナー/効果
ATK:800/DEF:1000


茉菜「《極氷獣ポーラ・ペンギン》、特殊召喚時に効果を発動。
…………相手のモンスター1体を対象として、手札に戻すっ!!」

氷の庭園にひょっこりと出現した《極氷獣》の名を冠するモンスター。
この効果の対象は《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》になっている。蜂谷が認めたように、そのモンスターは戦闘・効果の対象となった時に自身を除外する効果を持っている。それを承知してなお、ここでの対象は《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》だ。

遊大「効果対象となったことで、《アンジェリカ》の効果を発動。
デッキから《ゴッドフェニックス・ギア・フリード》を墓地に送り自身を除外。………さらにデッキから《焔聖騎士—ローラン》を特殊召喚……!」

卓上でびゅうう、と吹き荒れた吹雪は《聖剣を巡る王妃アンジェリカ》の眼前に迫ったところでその対象を失った。
突き抜けた風を引き裂くようにして、《焔聖騎士—ローラン》のモンスターがフィールドへと出現した。


《焔聖騎士—ローラン》(守)
☆:1 炎属性・戦士族/効果
ATK:(1000)/DEF:500


茉菜「《アンジェリカ》……流石に場持ちがいいわね、」

遊大「この効果で除外した《アンジェリカ》はエンドフェイズに戻る。
……毎ターン続けたって、おれは構いませんよ。」

茉菜「わかってるわよ。
ただわたしは、絶対に意味の無い行動はしない。レベル3の《否定ペンギン》に、レベル3となった《ペンギン勇士》をチューニング……!!」

遊大「レベル……6、」

EXデッキのカードをパラパラとめくり、1枚のカードを引っ張り出す。
卓上のフィールドが凍りつき、《ペンギン勇士》の鎧と剣がさらに鋭利に固く氷で覆われていく。

茉菜「______シンクロ召喚、《ペンギン勇者》!!」


《ペンギン勇者》(攻)
☆:6 水属性・水族/シンクロ/効果
ATK:2400/DEF:1200


茉菜「……言っておくわね。
このターンで絶対に《焔聖騎士帝—シャルル》を突破する。だからあなたも決断を、振り返ったほうがいい。
律歌に言ったこと、それに1ターン目で本気出さなかったこと、絶対に後悔させてみせる……!!」

意味の無いことはしない。
《焔聖騎士帝—シャルル》は効果破壊できず効果対象にならない強力なモンスター。でも無敵じゃない、突破口は絶対に存在する。自分が見てきたで決闘者達の記憶、自分たちが歩んできた足跡から、絶対にこの状況を打破してみせる。……飛べない鳥達の進撃は、止まらない。



続く
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