55話 蜜柑オレンジ　作：紅瑠璃

蜜柑が家を飛び出してから一日がたった…。朱音は学校にいた。そして昼食の時間だ。今学校にいない友達は黄蜂、鈴菜そして蜜柑。本来なら友達みんなで昼食を食べているのだが今は違う。
夢月「狐山殿？狐山殿！」
朱音「は、はい？」
千聖「箸が止まってたよ…」
朱音「ごめん。食欲ないんだ♪食べる？」
いつも通りに過ごす。
夢月「何か…悩みがあるのでは？もしかして猫山殿？」
朱音「そんな事ないよ！蜜柑は戻ってくるから♪」
嘘をついた。本当は心配であったが朱音は平然と嘘をつく。事故犠牲が強く、他人が幸せなら自分も幸せ。他人が幸せなら自分は疲れはてても良い。そのような考えをするのが狐山 朱音。朱音はお弁当箱の蓋を閉じると教室に戻ってしまった。
ネア「彼女は嘘をついた。」
千聖「そうなの？」
夢月「やはり猫山殿のことが…。鈴木殿！共に猫山殿を探し出そうぞ！」
千聖「え、でもどこ？」
考えてなかった。夢月は強いがドジな所もある。さらに夢月は
ネア「…ふぅ～」
夢月「んひゃぁ！///」
夢月は不意打ちにも弱い。攻めるのは得意だが、突然の相手からの攻めには弱い。夢月自身も修行不足だと感じていた。もちろんそんなやり取りしていれば奴は来る。
優衣「なぁに？レズ行為？私と気持ちいいことしない？」
夢月「わ、私か！？てか、藤崎殿の相方が話してたがお主、あやつの下着の匂い嗅いだとか、しゃぶしゃぶにしていたと聞いたのだが…。」
優衣「ふふっしたわ。あの匂いはふふっ…ふふっ」
正直キモかった。黄蜂の言うとおり吐き気がした。
優衣「なんならズッキーでも良いのよ」
千聖「ズッキーって…私！？私はプラモデルや特撮にしか興味ないし…あ、５分前。ネア行こ！」
このように今日も学校は、平和だ。

～とある森～
蜜柑「はぁ…はぁ…」
疲れはていた。今蜜柑がいる場所は自宅から1日と12時間かかるとこだ。そして今は夕日がキレイにオレンジ色に輝いていたそして目的地は蜜柑が前世、猫の時に暮らしてた家だ。その家は山奥にあり、当日猫の自分とお婆ちゃん一人だけだった。今は誰も住んでない。また山奥なので誰も来ない忘れられた家だ。
蜜柑「…にゃつかしい…。」
先程の怒りはどこへやら。蜜柑はzero。zeroと言うのは前世に生きていた生物が亡くなり、普段は天界の最強最大の巫女。黄泉と呼ばれる人の元に行く。しかし黄泉の元に行けなかった場合。跡形もなく消える。それを助けるのが天界の住人。イレギュラーがない限り100％黄泉の元に連れてかれ、門をくぐり皆の知る閻魔と会う。ではイレギュラーが発生した場合どうなるか。それは跡形もなく消える。もしくは魂もたぬ器zeroとなる。と入ってもzeroも心臓があり、触れることもできるため生きているとも言えるが普通の攻撃ではダメージにならずすり抜けるため生きていないとも言えるあやふやな存在。zero数千といるが中でも力が強い13人がいた。彼らは怪人の姿と人の姿になれる。蜜柑。伊月。海離。がその中だ。…話がそれてしまったが蜜柑はある写真を手に泣いていた。
蜜柑「お婆ちゃん…また撫でてよ…」
？？？「ないものをねだるな」
蜜柑「っ！誰だ！」
？？？「怒りが足りない。嫉妬の怒りが…」
蜜柑「嫉妬…姿を現せ！」
？？？「姿…私はお前の目の前にいるぞ」
瞬きをするとその姿は自分の目の前にいた。顔が竜のようだが体は蛇のように長く外まで続いていた。目の色は赤。顔の近くの角には17の字が…。
蜜柑「17…リバイス！」
No.17「さぁ…お前の心。操らせて貰うぞ♪」
蜜柑「やだ…来にゃいで…」

～朱音の家～
朱音「はぁ…ミカ…。」
いつもなら蜜柑の姿はいるが今はいない。悲しみが朱音の心を満たしていた。心を入れ換えようと携帯見たとこ通知が来ていた。鈴菜からだ。その通知を目に、支度し、家族への置き手紙を書き、家を飛び出した。