70話 タカミネコーポレーション　作：紅瑠璃

真保と黄蜂はとある会社に見学で来ていた。遊戯王の会社…タカミネの会社にだ。見学したいと言ったのは真保ではなく黄蜂本人だ。黄蜂はこの会社に来たことが無いからだ…。そもそも行かなくても亜人のスタンドを使えばいいのだがスタンドには行動制限があるためある一定の範囲をこえるとピタリと止まってしまう。会社に着いた…中は広く、綺麗だそれは当然であろうが…。

タカミネ「やぁ…今日は真保ちゃん一人かい？」
真保「あ、こんにちは。今日はこの子が…あれ？黄蜂さん？」
黄蜂「…(この会社は１５階建て。…暗記完了。)」
真保「黄蜂さん？」
黄蜂「んぁ。あなたがタカミネ社長ですね！あのときは話すこと出来ずにすいません！改めまして私は黄蜂 三咲と言います！」

驚きだ…。いつもはジト目で何かを見下すような目、言い方なのに今はその逆だ。社長からしたら黄蜂と話したことがないから、元気が良い子と判断したようだが違う…本当は…。色々と説明を受けながら社内を見て回った。黄蜂はスタンドを数体出しながら歩いていた。と言うか真夏なのにロングコートであることはスルーなのか！いやいや、いい大人が相手の来ているものにわざわざ言わないだろ。全く私としたことが…。そしてある部屋で二人で座っていた。タカミネ社長は急な呼び出しがあったらしくそちらに行っている。

黄蜂「はぁ…真保。私はデュエルディスクシステムが気になるな。」
真保「私もすごい気になる。私の自作のディスクみたいなものかな？」
黄蜂「それも気になる。No.は自身の能力に加えてデュエルディスクを作り出す。そしてお互いにNo.で作ったデュエルディスクはモンスター等が実態を持てる。例えばブラック・マジシャン・ガールも実態を持てる。」
真保「中身が見えちゃう訳か…」
黄蜂「何色なんだろ。ピンクかな…白ってのもまたいいよね。」
真保「黒は？」
黄蜂「…はぁ…。話を戻すけどあなたのデュエルディスクはNo.の能力で作った訳じゃないのにモンスターが実態を持っている。それに射撃に使えたり、サーチレーダーになったり…。それに真保…サイコデュエリストってカードを浮かばせられるんでしょ？」
真保「射撃…黄蜂さん！」
黄蜂「なにさ。」
真保「射撃の事教えて下さい！」
黄蜂「いいよ。ん？なんだこの部屋。扉がない。」

黄蜂のスタンドだろう。

黄蜂「CD？ちょっと入れてみるね。…！？これは！っしまった！」
真保「どうしたの？」
黄蜂「私は扉がない部屋に着いたの。その部屋には色々と物があったけどCDを見つけて見てみたの…そこには3人の声と…真保は知ってるかな…救世の美人ノースウェムコの姿があったのよ！あまりの驚きにスタンドの透明化が無くなって扉がない部屋なのに人がいたみたいで…バレちゃった。」
真保「…。」

頭が真っ白だ。扉がない部屋。ノースウェムコの存在。そしてこの施設の中に亜人がいることかその誰かにバレたこと。

黄蜂「モンスターは本物っぽかったし、その奥に景色が見えた。ってことは異世界？…ぐはっ！？」

突然黄蜂の至るとこから血が流れ出る。スタンドがどこかで攻撃を受けているのだろう。スタンドのダメージはスタンドの持ち主のダメージ。スタンドが死ぬこと＝その持ち主の死ぬことになる。

黄蜂「はぁ…はぁ…。スタンドを非難させたけど…。ごめん。ちょっと死んでくる…。」

スタンドが死ぬ前に大本の亜人本人が死ぬ事が出来たら亜人はまた再生する。てか、会社でこんな攻撃を受けているのだろうか？まさか社長？

黄蜂「いや、もう一人いる。あの部屋にいた奴だよ。」
真保「すごい…ピンピンしてる。」
黄蜂「まぁね。にしても…会社に数体の機械が必要かなぁ～？いったろ？デュエルディスクシステムを作った男。シゲミツ…だっけ？あんなものが作れるのなら機械が数体いてもおかしくないけど…ちなみにその機械がどこにいたのか知りたい？地下だよ。」
真保「地下？」
黄蜂「まさかと思ったけど地下があったなんてね。…社長だ。」
タカミネ「すまない。緊急の会議があったものでね。」
真保「そうですか…。そういえばこの建物には…」
黄蜂「そうだ！社長！私は社長とデュエルしてみたいです！デュエルディスクシステムってのを使ってみたいです！ 」
タカミネ「良いだろ。こちらへ。」

話を妨げられた。まぁ仕方ないか。社長のデッキは以前とは変わっていたがやはり融合、シンクロ、エクシーズを並べていた。とりあえず、シゲミツ…あの人は用心した方が良さそうだ。会社から出て、私は射撃の特訓をした。もしもの時のために…。