100話 こちらは暇ですよ～　作：紅瑠璃

今までタイトルがちゃんと決まってなかったので今回決めて、変えてみました。話の内容が酷いですが今後ともよろしくお願いします。ではスタート。

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アストライアー本部の待合室で黒瀬有栖と猿柿稲真は座っていた昨日はスポッティーに行ったせいで少々疲れてしまった。舟方は外出している。たしか…参考書が欲しいだとか…舟方、猿柿、黒瀬は止めてもらう家がないのでこの本部で寝泊まりしている。といっても舟方は明日帰るようだ…自分と猿柿は火曜日に帰る予定だ。なぜ火曜日か？月曜日の授業を受けたくないからだ。ただそれだけの理由だ。

「昨日は疲れたッスねぇ～そして、暇ッスねぇ～」
「そうだな…それより君と宮野さんはスゴいな…。パンチングマシーンを破壊するもので店員が困っていたな。」
「あういうのないんではしゃぎすぎたッスよwてか、暇ッスね！」

この猿柿と宮野さんはパンチングマシーンを数台破壊している。特に宮野さんが破壊したものは目も当てられないほどに破壊し尽くされていた。

「確かに暇だよな…今日は俺たちが普段働いているみんなの代わりに怪異退治するらしいが…いないもんだな。まぁこれでも地元より多いのだろうな。」
「そもそも、こことウチらの所に出てくる怪異の差とは？」

ちゃんとは聞いてないな…確かパワースポット感覚だった気がする。そもそも、怪異とはなんなのか…ちゃんと聞いてない。あの中でちゃんと理解しているのは宇佐美さんだろう。

「んやぁ～？そういえば今日はあなたたちが代わりに怪異退治するのでしたねぇ～。」

そんな口調で神無月が入ってきた。神無月風那…この子も強そうだ。中学生のようだが聞いてみるとしよう。すると彼女は答えた。

「んやぁ～？怪異？そぉですねぇ～怪異は人の感情から生まれます。嬉しい、悲しい等…大抵は本能のままに動きますが中には理性を持った怪異が生まれることも…私の育ての親がそうですね。」
「ま、まて！お前、怪異の子か？」
「風那です！私は生まれてまもなく捨てられました。それを今の育ての親が拾ってくれました…何てのはいいのです。なぜこの町に怪異が多く現れるのかは…この町には強大な力があるからです。怪異たちはその力を求めて現れる。そして、私たちが使う刀には魂が入っています。その魂と言うのが怪異ですね。刀の産みの親というのが蕪木さん。その方は夢月先輩に聞いてください。本部の中でその刀を使うのは私と宮野さんと宇佐美さんと夜風さんと永村さんぐらいですね。魂の刀は一人につき一本しか使えません。」

なるほどそういうことか。感情から生まれるのもその力のせいらしい。

「そんなことより怪異でないッスねぇ～。」
「んやぁ～？あなた、左腕に怪異、飼ってますね。私、アストライアーで唯一怪異の言葉を理解できる人物なので。」
「気づいたッスか。ウチは怪異と人間のハーフでしてね。左腕が怪異。それ以外が人間ッス。」

そんな話をしていたらすっかり遅くなってしまった。そのときだった。警報音が鳴り響いた。既に近くにいた蜜柑と鈴菜が行っているとのことだ。至急、黒瀬有栖と猿柿稲真と神無月風那は怪異がいるとこに向かった。

～東の朱門～

ここは東の朱門とも呼ばれる場所だ。東西南北に力が集まるスポットが存在し、ここはそのうちの１つだ。鈴菜と蜜柑が戦っている場所が長い階段を上りきった後の祠の前だ。だが、階段の下にもたくさんの怪異がうようよといた。

「多いッスねぇ～。んじゃお先ッ！」
「先ずは出方を見ますか。」
「そうだな…猿柿が出て、どう返してくるのか、それが先だな。」

しかし、あっけなく倒されていく怪異。数なだけでそこまで強くなさそうだ。それを見て神無月と黒瀬は出た。猿柿は自慢の岩のような手のような形をした武器を振り回し薙ぎ払う。一方黒瀬は刀を取り出して唱える。

「噛み砕け…薄刃影牢」

その武器は大きな鋏のような武器で近づいてくる怪異を挟み込み両断する。風那は殻蜻蛉を使い、振り回す。

「長いなそれ。」
「本当は空中戦または大型怪異戦の時に使いますけどねぇ～。何せ7mあるものを振り回すのでねぇ。」
「ここから階段は辛いッス！」
「俺の薄刃影牢には時間制限がある。とても持つとは思えない。」

二人が階段を見上げるなか風那はさらに唱える。

「天風乱れし天津の衣！吹き行く風は我が息吹！鬼門殻蜻蛉！」
「なっ！巨大な怪異…。」
「乗ってください！飛びますよ！」

巨大な蜻蛉の怪異は3人を乗せて飛んでいく。数秒で頂上まで行くとまだ決着がついてなかった。

「ミカ！」
「レイ…行くよ！」

二人が攻撃をするが効いてないようだ。その怪異はかなり太った姿をして手のひらには空洞がある。腕はかなり固そうだった。 黒瀬と猿柿が攻撃をするがやはり硬い。途中で薄刃影牢が元の刀の姿に戻ってしまった。どうやら薄刃影牢には数分しか使えないようだ。何も打つ手がないのか…そんなとき、何かが怪異の頭を貫いた。飛んできた方を見ても何もない。その一撃で怪異は倒れてしまった。しかし倒れる中、怪異は手のひらの空洞から煙を待ちきらした回りにいたのは鈴菜と蜜柑で二人とも吸い込んでしまったがなんともない…。先程の攻撃を見て黒瀬有栖がこう言った。

「きっと…舟方出雲だろう。」
「舟方？知らないッス…あ、お疲れ様ッス！」
「あ、あぁ…蜜柑大丈夫？」
「んー。へーき！」

そんなやり取りを横目に黒瀬は語った。舟方出雲は超長距離射撃が得意な人だ。目標がどんな小さく見えようとも狙いは外さない凄腕のスナイパーなのだが、舟方が所属している場所は田舎で怪異が少ないので活躍が少ないらしい。とにかく何事もなかったので五人は晩御飯を食べにアストライアー本部に戻るのだった。