38話 大切なもの　作：紅瑠璃

～レストランにて～
鈴菜「……。」(席に座り、携帯の画像フォルダを見てる)
店員「お待たせしました。」
鈴菜「あ、このミートソーススパゲッティ１つ。以上。」
店員「繰り返します。ミートソーススパゲッティ一つ。」
鈴菜「おねがいします。……たまには一人で外食も良いね。」(画像フォルダを眺める)
～数分後～
鈴菜「……へへっ加奈人君かわいぃ～♪」
店員「お待たせしました。ミートソーススパゲッティです。……お客様？お客様大丈夫ですか？」
鈴菜「え？……あ、鼻血……置いといてください。(また、加奈人君に興奮しちゃった…。)」(ティッシュを鼻につめる)
～さらに数分後～
鈴菜「鼻血出たときは驚いた。」(携帯を開きながら歩く)
？「電子世界へごあんなーい！」
鈴菜「何？…っ！」(携帯の画像の中に引き寄せられ、中に入る)
No.34「また、一人。いらっしゃーいやな！」
鈴菜「ったぁ…っ！なっ！ここは…？」(そこは真っ白な空間で鈴菜以外にも大人、子供と何人かいた。)
加奈人「れい…なさん…。鈴菜さーん！」(鈴菜に抱きつく中学生の男の子)
鈴菜「加奈人君！…ここは？(むひょぉぉぉおぉぉお！////)」
加奈人「わからないんだ。家でパソコンしてたら、いきなりこんなとこに…。」
No.34「よぉこそ。電子世界へ。わいはテラ・バイトこいつはわいの達。No.91や。」(２枚のカードが宙を舞い、そのうち１枚が喋ってる。)
鈴菜「電子…世界…？(また、紙か…。)加奈人君に何酷いことしてるの…。」(ナイフを取り出す)
No.34「なんや嬢ちゃん。やりあぉってか？しかも、その口ぶり、その坊主以外はどうなろうと知ったこっちゃないみたいだな。」
鈴菜「……ここからみんな出しなさい。私は町を守る特殊部隊の一員。」
No.34「あぁ。だからこないだ町の平和を脅かしてた巨大土竜をあんたと猫みたいなやつと胸が大きい子で退治してたのか。」
鈴菜「そんな糞なことはどうでもいいから。早くみんなを出しなさいって」
No.34「あせんなや。実験なんだと、名前は伏せろとか言われてないから言うけどカグラってやつのな。そんなに出たいならわいらを倒してみな！」
鈴菜「…はぁっ！」(ナイフでNo.34を裂こうとするが紙なため避けられる。)
No.34「お前も手伝えや！」
No.91「…。」(加奈人めがけて高速で移動)
鈴菜「させるか！」(同じ速さで追いかける)
No.34「なんや、速すぎだろ。」
No.91「……。」(雷を出す。)
鈴菜「まだよ！」(ナイフを投げる。No.91は避け、No.34の隣に戻る。)
No.34「嬢ちゃん。投げるの的確やなぁ」
鈴菜「私はね、投げる物の重さ、当てる的の大きさ、自分の立ち位置から的への距離、そして私の投げる物の飛距離。が分かれば確実に当てられる……ってもちょこまかと動いてるやつに当てるのは難しいけどね。そして私は一般車両の最高速度と同じ速さで動けるの…。」(２枚の後ろに立って、ナイフを投げる。)
No.34「おっと！あっぶねぇ～…。今だ！」
No.91「……。」(加奈人に向かって高速で移動)
加奈人「う、うわっ！」
鈴菜「まてっ！」(しかしカードは加奈人の中に入る)
加奈人(No.91)「うるさい。」
鈴菜「っ！」(ナイフを降り下ろすのを止め、加奈人(No.91)が鈴菜に強力なパンチを出す)
鈴菜「っぐ！……かな…と君…。」
加奈人(No.91)「加奈人…。こいつの体は貰った。俺の言うこと聞け、さもなけばこの体を赤く染めてやろう」
鈴菜「！？わ、わかった……わかったから…やめて…。」
加奈人(No.91)「良い奴だ。貴様の言うとおり、ここにいるやつらを解放しよう。しかしこの体とお前は預からせて貰おう。」(鈴菜の腹に力強く殴り、鈴菜を気絶させる)
～ある地下室～
鈴菜「う、うぅ…。こ、ここは？」(目を覚ますと檻の中にいた。)
カグラ「お目覚めかい？僕はカグラだ。」
鈴菜「カグラ……っ！加奈人君は！…居た！」(隣の檻に加奈人がいた)
加奈人「れ、鈴菜さん……痛っ！」(織をつかもうとしたら電気が流れたら)
鈴菜「加奈人君！……やめて！加奈人君に嫌な思いさせないで！」
カグラ「それなら、君の友人からNo.を取ってきて貰おうか。もちろん嫌と言ったら…」(銃を取りだし、加奈人に向ける)
鈴菜「わかった！取ってくれば良いんだね。取って来るから！加奈人君になにもしないで…おねがい…。」
カグラ「ただのショタコンじゃないと…。君のサポートのため、こいつらを持っていけば良いよ。もちろんのことこの事を他の人にも話してはいけない。君の行動は全て監視されているからね」(檻から出してあげ、No.96、No.58、No.17、No.35、No.37を渡す)
鈴菜「加奈人君……私が加奈人君を助けるから…。(私なんかより、加奈人君の方が苦しくて、辛いんだろう…。それを考えれば私が友達を傷つけることも、殺す事も何とも思わない…。)」(加奈人に微笑み、出口に向かって歩く)
カグラ「さてっと…ホープが闇に堕ちる時だ。」
鈴菜「…。こんなとこに合ったのね…。これ関係って言うと…。蜜柑か。」