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HOME > コンプリートカード評価一覧 > INFINITE FORBIDDEN コンプリートカード評価(みめっとさん)

INFINITE FORBIDDEN コンプリートカード評価

遊戯王アイコン みめっと 」さんのコンプリートカード評価


レアリティ 評価 番号 カード名
誇りと魂の龍
Quarter Century Secret
▶︎ デッキ
1 JP000 誇りと魂の龍 
ブラック・マジシャン》と《ブラック・マジシャン・ガール》をモデルにした《結束と絆の魔導師》の《青眼の白龍》版と思われる記念カード。
属性がそれぞれ元となったモンスターと対のものとなっているため、光属性だった青眼はこちらでは闇属性となる。
また、あちらとは自身を特殊召喚するための条件と攻守がアップする効果の適用条件が、必要枚数はそのままに参照する墓地が逆になっています。
こちらはまず場に出す段階で相手の墓地の枚数に依存するため、種族・属性の違いを除けば概ねあちらよりも使いづらく、より実用性の低いカードとなってしまっている。
攻守が2500アップして攻守5000になるというインパクトに関しても、登場時期が近く、同じドラゴン族で記念カードの《ビッグ・インフレート・ドラゴン》の「50枚裏側除外して攻撃力10000になる」に遥かに劣るといわざるを得ない。
千年の眠りから覚めし原人
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP001 千年の眠りから覚めし原人 
第1期に登場した、1期時点では一般流通されていなかったプロモカードである《千年原人》を12期のテーマモンスターの一員としてリメイクしたカード。
手札から永続魔法として設置する効果と、その状態から2種類の方法でモンスターゾーンに展開し、その追加効果で特定のカードをサーチできる効果が「千年」モンスターの共通効果となっており、このカードの担当は「千年」「ミレニアム」モンスターのサーチとなっている。
サーチ先の《千年の宝を守りしゴーレム》と《千年王朝の盾》も同様の展開能力があるため、《千年の十字》が手札にあれば無料でモンスターを複数展開でき、無い場合はトータルで4000LPと引き換えになりますが、盾を持ってきて展開すれば十字へのアクセスもできる初動カードです。
十字が手札にないとライフ消費がさらに嵩みますが、先にゴーレムを持ってきてそのゴーレムが展開時に持ってきた《石版の神殿》で盾を設置すれば、モンスターが3体並んだ上で十字を無効にされることもなくなります。
2000LPを払えばデッキを選ばずに単独で特殊召喚できるだけでなく、3体の「千年」モンスターの中では最も戦闘能力が高く、自前の耐性でモンスター効果による破壊も受けられるため、レベル8の戦闘兼素材要員としてもかなり優れたカードだと思います。
いやはや、レベル7の《雷仙神》は本当に間一髪命拾いしたなという感じですね。
千年の宝を守りしゴーレム
Normal
▶︎ デッキ
10 JP002 千年の宝を守りしゴーレム 
第1期に登場した、1期基準では最高の攻守合計値を持つ上級モンスターの1体である《千年ゴーレム》を12期のテーマモンスターの一員としてリメイクしたカード。
手札から永続魔法として設置する効果と、その状態から2種類の方法でモンスターゾーンに展開し、その追加効果で特定のカードをサーチできる効果が「千年」モンスターの共通効果となっており、このカードの担当は《石版の神殿》のサーチとなっている。
神殿の効果を使えば魔法&罠ゾーンをワンバウンドすることで実質的に全てのテーマモンスターをリクルートすることに繋がるので、1枚+手札のモンスター1体から3種類の「千年」モンスターを全出しできるこのカードの重要度は同じく初動適性の高い《千年の眠りから覚めし原人》と、キーカードの《千年の十字》を持ってこられる《千年王朝の盾》と同等以上となる。
また他の2体が自身を守る破壊耐性を持っているのに対し、このカードには十字の発動を無効にされない永続効果が備わっており、《幻の召喚神エクゾディア》の特殊召喚を至上命題とする【千年】の動きの一番大事な部分を通すことをバックアップしてくれる。
千年原人》のフレイバーテキストに書かれた「力で押し通す」はどちらかというとこの効果の方が合っているような気もしますね。
千年王朝の盾
Normal
▶︎ デッキ
10 JP003 千年王朝の盾 
第1期に登場した、1期の上級モンスターでは圧倒的に高い守備力を持つ《千年の盾》を12期のテーマモンスターの一員としてリメイクしたカード。
手札から永続魔法として設置する効果と、その状態から2種類の方法でモンスターゾーンに展開し、その追加効果で特定のカードをサーチできる効果が「千年」モンスターの共通効果となっており、このカードの担当は《千年の十字》のサーチとなっている。
千年の眠りから覚めし原人》か《千年の宝を守りしゴーレム》からスタートした方が最終的に盤面に並ぶモンスターは増えるし、ゴーレムの永続効果によって十字の発動を無効にされることもありませんが、それらを素材にEXモンスターを展開してもそのほとんどは十字の効果によってデッキに戻ってしまうし、何よりも《幻の召喚神エクゾディア》を特殊召喚するための十字をデッキから直接持ってこられるのは評価時点ではこのカードしかいないので重要度は変わらない。
モンスターとして見た場合、守備力3000で魔法罠カードの効果による破壊耐性があるのはなかなか堅いですが、打点が全くないので基本的にはリリースや素材要員にしかならないのは他の2体に劣ります。
ただ3体それぞれが異なるレベルと種族のモンスターなので、特殊召喚のための素材としてはそれぞれに異なる値打ちがあり、単体で使用する価値も余裕であるでしょう。
ミレニアムーン・メイデン
Rare
▶︎ デッキ
4 JP004 ミレニアムーン・メイデン 
第1期に登場し、GBやGBAのゲーム作品で召喚魔族を幻想魔族に設定されていた《月明かりの乙女》を種族としての幻想魔族モンスターにリメイクしたものをテーマモンスターの1体に据えたというカード。
「ミレニアム」モンスターは「千年」モンスターと違って永続魔法状態から自発的な展開ができず、相手が発動した効果の処理後に魔法&罠ゾーンから展開され、その後このカードの固有効果によってこのターン中自分の場の上級以上の幻想魔族及びこのカードの元の種族である魔法使い族モンスターが相手の効果に対する対象耐性を獲得するというものになる。
【千年】のエースとなる《幻の召喚神エクゾディア》も紛れもなくレベル5以上の魔法使い族であり、幻の召喚神の耐性の穴となる対象を取るモンスター効果をブロックすることができるわけですが、まずこのカードを魔法&罠ゾーンから展開するために相手の効果の発動が必要になるため、その効果処理後からでないと展開できず、耐性効果も適用されないというのがかなり噛み合っていない。
レベル4である自身には耐性効果も適用されないため、単体で運用した場合は普通に《ミレニアム・アブソリューター》以下のカードになってしまいます。
その効果で幻の召喚神が場から取り除かれたり効果が無効になることがなればそのターンを凌ぐための有力な耐性になることは間違いなく、幻の召喚神が自力で《心変わり》や《無限泡影》から身を守ってくれるので割と現実的に使えるとは思いますが、やはりデッキの回転を担当する「千年」モンスターと比べると、それ以外の補助を担当する「ミレニアム」モンスターはなんか微妙性能だなと感じざるを得ないといったところです。
効果自体は一応【幻想魔族】でも普通に運用できるものなので、評価時点では幻想魔族のGSモンスターズの1体にはギリ引っかかってるかなあとは思います。
ミレニアム・アブソリューター
Normal
▶︎ デッキ
3 JP005 ミレニアム・アブソリューター 
第1期に登場し、GBやGBAのゲーム作品で召喚魔族を幻想魔族に設定されていた《アブソリューター》を種族としての幻想魔族モンスターにリメイクしたものをテーマモンスターの1体に据えたというカード。
「ミレニアム」モンスターは「千年」モンスターと違って永続魔法状態から自発的な展開ができず、相手が発動した効果の処理後に魔法&罠ゾーンから展開され、その後このカードの固有効果によって自分のライフポイントが回復するという効果を発揮する。
「千年」モンスターは自身を魔法&罠ゾーンから展開するために大きなライフコストが必要になる場合があり、自分のLP量は【千年】のエースとなる《幻の召喚神エクゾディア》の攻撃力にも影響するため【千年】において自分のライフを回復することは確かな意味があるのですが、相手依存でしか展開できない上に展開時にしか回復効果が出ないし他に数的アドバンテージになる効果も持っていない割には、回復量は場のモンスター1体の攻撃力の半分という妙にケチ臭いものでしかないのがとても印象が悪く、単独では何とライフを650回復する効果にしかならない。
ライフを8000にするとまではいかなくても、最低2000回復保証で4000までを上限に自分のLPを現在の数値の倍にするとかでも別にいいのではと思ってしまいますし、デッキの回転が軌道に乗ったとしても必要になるカードとはどうにも思えない。
総じて同じく幻想魔族リメイクの恩恵を受けた《大陰陽師 タオ》や《鋼鉄の大魔人ゴルゴイル》などとは違い、せっかく幻想魔族リメイクされたのに変にテーマと合体させられたせいで大損をしたカードという印象です。
しかし幻想魔族リメイクがこんなモンスターにまで及んでくるとなると、全国のデュエリストたちによる「次に幻想魔族にリメイクされるゲームで召喚魔族が幻想魔族のモンスター」の予想も捗るといったところで、DM4においては既にリメイクされたものも含めて全部で31体が存在する幻想魔族のうち、個人的には《人喰い宝石箱》や《時の魔人 ネクロランサ》辺りは是非ともリメイクして欲しいと思っていますね。
黒き魔術師-ブラック・マジシャン
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
6 JP006 黒き魔術師-ブラック・マジシャン 
光の黄金櫃》関連のカードの最初の後続となる『ブラック・マジシャン』モンスター。
黄金櫃が場に出ていると《破壊竜ガンドラG》のように手札から自己SSできるわけですが、場では《ブラック・マジシャン》扱いになるだけで特に発揮できる能力はない。
被効果破壊時に場に上級以上のモンスターが存在していれば、即蘇生・帰還した上でブラマジ関連の魔法罠カードをデッキからセットできる能力を持つことから【光の黄金櫃】においてガンドラGの効果による破壊に巻き込んで展開することを想定されているわけですが、現状ブラマジ要素がこのカード以外に存在しない【光の黄金櫃】においては、この効果でセットする魔法罠カードは《黒魔術のバリア -ミラーフォース-》以外はデッキには入れにくいでしょう。
【ブラック・マジシャン】においてはとても採用できるようなカードとは思えず、【光の黄金櫃】においても初動の補強になっていないどうにも中途半端な立ち位置のカードという印象で、《仲間の絆》のリクルート対象を増やすことにも繫がっていないしこれ本当にブラマジじゃなきゃいけなかったのかな感が否めない。
ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ
Normal
▶︎ デッキ
10 JP007 ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ 
「ギミック・パペット」が12期の新規カードとして受け取った超有能の1枚となるモンスターで、戦闘能力が皆無であることを除けば類似効果を持つ《ギミック・パペット-シザー・アーム》を遥かに凌ぐ効果を持つカード。
特殊召喚にも対応する召喚誘発効果でデッキから自身とはレベルの異なるギミパペ1体を墓地に送りつつそのモンスターにレベルを合わせる能力を持っており、これにより墓地肥やしをしながら自身のレベルを8にすることでランク8の「ギミック・パペット」XモンスターのX召喚を大きく促進することができる。
同時に登場した《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》とは驚異的なシナジーを発揮し、あちらの効果とこのカードの存在から評価時点におけるギミパペ唯一のランク4Xモンスターである《ギミック・パペット-ギガンテス・ドール》をEXデッキから見せるための採用必須カードとしてしまったほどです。
またよく見ると召喚誘発の「効果」の方は墓地に送ったギミパペにレベルを合わせるだけであって、デッキからのギミパペの墓地送りは発動のためのコストとして行われるため、《地獄人形の館》の存在に関係なく《灰流うらら》に防御されることもありません。
12期に炎DPで「ヴォルカニック」が再強化された際にもまとまった数の新規カードがこれほどまでに強いカード揃いとはと思ったものですが、今回の「ギミック・パペット」はそれを遥かに凌ぐクオリティだと感じますね。
ギミック・パペット-ブラッディ・ドール
Rare
▶︎ デッキ
10 JP008 ギミック・パペット-ブラッディ・ドール 
メインデッキの「ギミック・パペット」モンスターとしては《ギミック・パペット-シザー・アーム》以来となるデッキに触れる能力を持つモンスターなのですが、今までの反動なのかその内容があまりにぶっ飛んでいるカード。
EXデッキのギミパペXモンスターを見せて、そのランクと同じレベルのギミパペ1体をリクルートしながら自身を手札から自己SSという、10期以前のカード群では到底考えられなかったゴリゴリの1枚初動であり、特に《ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ》とは驚異的なシナジーを発揮し、あちらがこのカードでリクルートするモンスターとして適しているだけでなく、このカードが自己回収能力を持つことからあちらの効果で墓地送りにするカードとしてこのカードも適しているという具合になっている。
このカードの登場によって、本体の性能が微妙だった《ギミック・パペット-ギガンテス・ドール》にも、唯一の「ギミック・パペット」ランク4Xモンスターであるという理由でEXデッキから見せるカードとしての価値が産まれることになりました。
発動するターンにギミパペしかEXデッキから特殊召喚できなくなるという【ギミック・パペット】においては弱いデッキだった頃からもはや平常運転レベルだった制約が課せられますが、12期の強化を受けた【ギミック・パペット】はテーマのEXモンスターだけでも先攻1キルが狙えるデッキになってしまったので大した問題にはならないでしょう。
ギミック・パペット-カトル・スクリーム
Normal
▶︎ デッキ
8 JP009 ギミック・パペット-カトル・スクリーム 
これまではメインデッキの「ギミック・パペット」で最高打点を持つのがまさかの下級モンスターである《ギミック・パペット-ボム・エッグ》だったギミパペですが、今回それを更新する形となったレベル8の「ギミック・パペット」モンスター。
それでもその攻撃力は2000とレベル8モンスターとしては到底不足していますが、どのみち【ギミック・パペット】ばメインデッキのモンスターで殴るデッキではないので気にしてはいけない。
自分の場のX素材を1つ取り除くことで自身を手札か墓地から特殊召喚できる効果を持っており、場にXモンスターが出ていない状況で引いてくると事故要因となる場面があるものの、これまで登場していたほとんどのレベル8ギミパペと比べてもかなり優れた自己SS条件となっており、墓地からも特殊召喚できることから余裕があれば《ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ》などで墓地に送っておきたいカードです。
自前の効果で場のX素材を減らせるという性質を持つことから《CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》への配慮にもなっており、12期の「ギミック・パペット」の新規カード群の効果を考えたデザイナーさんの【ギミック・パペット】に対する深い理解と愛情が感じられて素晴らしいですが、いかんせん少しばかり強くしすぎたところはありますね。
光と昇華の竜
Rare
▶︎ デッキ
8 JP010 光と昇華の竜 
漫画版GXに登場した《ライトエンド・ドラゴン》が、OCG化の際にGXの世界線には存在しないはずのSモンスターに作り変えられるという大人の事情にも程がある大暴挙で話題になりましたが、今回はそれを元のメインデッキのモンスターとして作り直した結果誕生したモンスター。
EXデッキのレベル8ドラゴンを除外することで手札から自己SSする効果を持っており、EXデッキを1枠食いますが、ほぼほぼ常に無条件で自己SSできる非常に優秀な能力で、もちろんあの《ライトエンド・ドラゴン》も除外して出すことができる。
場での効果は自身の効果によって《融合》と同じ融合召喚を行うというもので、同じように展開した《闇と消滅の竜》または《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》との組み合わせで《光と闇の竜王》を融合召喚するという設計になっている。
ライトエンド・ドラゴン》の持っていた効果に極めて近い弱化能力も備えており、《闇と消滅の竜》と違って融合召喚する効果を使ってもこの効果もこのターン中に使用することが可能な固有効果となりますが、発動条件がかなり良くない上に数的アドバンテージにもならないので、登場当時から評価が低かったライトエンドと同様にこの効果もおまけと見て差し支えない。
闇と消滅の竜
Rare
▶︎ デッキ
9 JP011 闇と消滅の竜 
漫画版GXに登場した《ダークエンド・ドラゴン》が、OCG化の際にGXの世界線には存在しないはずのSモンスターに作り変えられるという大人の事情にも程がある大暴挙で話題になりましたが、今回はそれを元のメインデッキのモンスターとして作り直した結果誕生したモンスター。
EXデッキのレベル8ドラゴンを除外することで手札から自己SSする効果を持っており、EXデッキを1枠食いますが、ほぼほぼ常に無条件で自己SSできる非常に優秀な能力で、もちろんあの《ダークエンド・ドラゴン》も除外して出すことができる。
場での効果は自身の効果によって《融合》と同じ融合召喚を行うというもので、同じように展開した《光と昇華の竜》または《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》との組み合わせで《光と闇の竜王》を融合召喚するという設計になっているわけですが、こちらはそれとは別に《ダークエンド・ドラゴン》の持っていたものに近いモンスターを除去する効果も選択することができるようになっている。
相手モンスターを対象にする場合、除去の質は墓地送り→破壊とダークエンドのそれよりも低下していますが、少なくとも《光と昇華の竜》の固有効果よりはほとんどの場面で強く、2体を出した場合は融合召喚を行う効果を無効にされることを警戒しないのであれば、融合召喚はあちらに任せてこちらは盤面のモンスターを除去する役割を任せるのも良いでしょう。
自身がドラゴン族であることを踏まえるなら、闇属性であることによるアドバンテージもあちらより大きいと言えるでしょうか。
鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-
Normal
▶︎ デッキ
7 JP012 鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン- 
漫画版GXで万丈目がエースとしていた《光と闇の竜》に関連する新規カードが多数登場したレギュラーパックにおいて、ついでに収録されたアニメ版の万丈目と深い関わりを持つ「アームド・ドラゴン」に属するモンスター。
その攻守は《鎧竜-アームド・ドラゴン-》のそれを反転させたものになっており、《竜の騎士》の意匠も見られたりとこちらも漫画版の万丈目の要素が強く見受けられる。
その能力は《光と昇華の竜》及び《闇と消滅の竜》の持っている能力と強くシナジーするようになっており、あちらの特殊召喚に反応して自身を手札から自己SS、あちらの効果で除外されたモンスターを参照してその属性とレベルをコピー、あちらの効果でこのカードを融合素材に含めた《光と闇の竜王》の融合召喚を行い、自身の墓地効果であちらの無効効果を起動させることなく攻撃力をアップさせて戦闘及び効果を使うためのアシストという流れとなります。
光と昇華の竜》及び《闇と消滅の竜》を特殊召喚する効果には、発動したターンにドラゴン族しか特殊召喚できなくなる制約が課せられますが、ドラゴン族はランク8X帯に《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》のような優秀なモンスターがいるため、そちらに繋げるのも良いでしょう。
基本的には《光と昇華の竜》及び《闇と消滅の竜》の有効なペアを増やすためのカードでそれほど重要な役割を持つようには思えませんが、このカードから出した《光と闇の竜王》は効果を1回使っても3000以上の打点をキープできるので悪くはありません。
白き森のアステーリャ
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP013 白き森のアステーリャ 
メインデッキのレベル2モンスターが非チューナー、レベル4モンスターがチューナーを担当する「白き森」のレベル2非チューナーの1体で、《黒魔女ディアベルスター》の幼き頃の姿であると思われるカード。
自分の場か墓地から魔法罠カード1枚を墓地に送ることで光属性の魔法使い族チューナー1体をリクルートできる起動効果を持っている。
リクルートできるモンスターは評価時点では全てレベル4以下でその種類数も多くはありませんが、「白き森」モンスター以外にも《白の聖女エクレシア》・《赫の聖女カルテシア》・《導きの聖女クエム》・《重騎士プリメラ》のような有用な能力を持つモンスターも存在しています。
【白き森】においては《白き森のシルヴィ》をリクルートしつつそのSS誘発効果で「白き森」魔法罠カードをサーチしながら《白き森の魔性ルシエラ》のS召喚に繋げ、さらにルシエラの効果で持ってきた《白き森のリゼット》をシルヴィが持ってきた「白き森」魔法罠カードをコストに自己SSすることで、このカードとコストとなる魔法罠カードの2枚から《白き森の妖魔ディアベル》のS召喚に繋げることができる。
コストにした「白き森」魔法罠カードは当然共通効果によってすぐに場にセットされるし、この展開を完遂しても何も課せられる制約がないので展開先やその後の展開も全くの自由であり、墓地に送られた後は条件を満たした時には使える自己蘇生能力によって再展開を図ることもできてしまう。
場で発動するリクルート効果で発動コストを要求するということで誘発受けがやや悪く、「白き森」魔法罠カードなどのコストに適した魔法罠カードを初動で一緒に引いていないと若干辛いところがありますが、逆に言えば欠点はそれくらいのカードであり【白き森】の必須モンスターと言えるでしょう。
白き森のリゼット
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP014 白き森のリゼット 
メインデッキのレベル2モンスターが非チューナー、レベル4モンスターがチューナーを担当する「白き森」のレベル2非チューナーの1体。
原罪のディアベルゼ》の本名という設定である「リゼット」をカード名に持つことからあちらの幼き頃の姿だと思われますが、種族は幻想魔族ではなく魔法使い族のモンスター。
「白き森」魔法罠カードを中心に、手札か場にコストとなる魔法罠カードがあれば手札からの自己SS能力を発揮でき、それに連なる形で「白き森」モンスターのサーチ効果も適用できる。
サーチ先を《白き森のルシア》にしてあちらの自己SS能力を使えばレベル6のS召喚が可能であり、同じテーマ所属の同じレベル2非チューナーで同じ結果をもたらす《白き森のアステーリャ》のやり方に比べると、こちらは召喚権を使わずに展開できるのが強みとなり、手札で発動する効果でサーチ効果を使えるので無効にされにくいという利点があります。
また手札からの自己SSができる都合で、墓地効果の方も自己蘇生能力のアステーリャに対してこちらは自己サルベージとなっており、再度自己SS能力とサーチ効果の発動を狙うことができます。
そして各テーマモンスター及び魔法罠カードが持つそれぞれの自己SS能力とサーチ能力を使っていくことでレベル8の《白き森の妖魔ディアベル》のS召喚にも簡単に手が届くという設計になっている。
白き森のシルヴィ
Normal
▶︎ デッキ
10 JP015 白き森のシルヴィ 
メインデッキのレベル2モンスターが非チューナー、レベル4モンスターがチューナーを担当する「白き森」のレベル4チューナーの1体。
特殊召喚にも対応した召喚誘発の効果で「白き森」魔法罠カード1枚をサーチする効果を持っており、発動のためのコストの要求はないので単純に1枚のアドバンテージとなる。
サーチできるカードにも実質的に「白き森」モンスターのサーチも可能となる《白き森のいいつたえ》や相手ターンにフリチェで「白き森」モンスターのリクルートからの《白き森の魔狼シルウィア》のS召喚が可能な《白き森のわざわいなり》が存在しており、今後もサーチ先が増えるとなればもはや言うところがない。
自己蘇生効果は効果を無効にして行われるのでさすがにこれを自身が持つサーチ効果に繋げることはできなくなっていますが本当にそれくらいで、召喚権を渡す初動としても《白き森のアステーリャ》の効果でリクルートしてくるモンスターとしてもその優先度は非常に高いと言えるでしょう。
白き森のルシア
Normal
▶︎ デッキ
7 JP016 白き森のルシア 
メインデッキのレベル2モンスターが非チューナー、レベル4モンスターがチューナーを担当する「白き森」のレベル4チューナーの1体。
自分の場に「白き森」モンスターがいると手札から自己SSできるという実に分かりやすい展開能力を持っており、【白き森】では《白き森のリゼット》や《白き森の魔性ルシエラ》のサーチ効果でサーチでき、《白き森のシルヴィ》も自身の効果でサーチしてきた《白き森のいいつたえ》でこのカードをサーチできるので有効なペアを作るのは実に容易い。
一方で単独で引いてくると手札か場の魔法罠カードをコストに1ドローできるだけのカードなので、そんなモンスターに召喚権は使いたくないしあまり直に引きたくないという点では評価はやや下がります。
墓地効果の方はEXデッキのリソースを回復しながら自身を効果を無効にして蘇生するというもので、特殊召喚のための素材として再度理由できるほか相手ターンにおいては緊急時の壁にもなり、お互いのターンにフリチェで効果を使えることから墓地の自身や場・墓地の「白き森」Sモンスターを対象とした相手の効果を避けるためにも使えたりと割と便利な能力となります。
魔を刻むデモンスミス
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
10 JP017 魔を刻むデモンスミス 
悪魔族・光属性のモンスター群「デモンスミス」の初収録時に登場し、評価時点における唯一のメインデッキの「デモンスミス」モンスターとなるカード。
そういうわけで当然【デモンスミス】において重要なカードになるわけですが、その一方で《原始生命態ニビル》などをケアできる出張採用の方でも注目されているモンスターです。
手札のこのカードを捨てて《刻まれし魔の讃聖》をサーチ、サーチした讃聖で出てきたトークンで《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚、鎮魂棺の効果でもう1体のデモンスミスを手札かデッキから特殊召喚、最初に手札から墓地に送ったデモンスミスを墓地に送った鎮魂棺をEXデッキに戻して自己蘇生させることで場にレベル6の悪魔族モンスターとなるデモンスミス2体が並び、《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》をX召喚できるという流れになる。
この間召喚権も使っていないので、ニビルのケアが完了したら今度は本命となる各々のデッキが持つ召喚権を使う展開を行えるわけですね。
もちろん他のランク6Xモンスターも出せるし、その中には何かあればすぐにでも禁止カードになり得ると言われ続けている《永遠の淑女 ベアトリーチェ》なども含まれているため、今後の活躍次第ではこのカードやベアトリーチェがリミットレギュレーションにおける規制対象になる可能性も大いにあると言えるでしょう。
蕾禍ノ姫邪眼
Rare
▶︎ デッキ
7 JP018 蕾禍ノ姫邪眼 
「蕾禍」の最初の後続となるメインデッキ側の昆虫族モンスター。
自身を手札から捨てることで「蕾禍」の3種族のモンスター1体をレベル制限なく手札から展開できる能力を持っている。
ただしこの効果による特殊召喚は消費が嵩む上に、評価時点におけるメインデッキの「蕾禍」モンスターはいずれも自己SS能力を持つため、手札消費も激しい【蕾禍】においてはそれほど重要な効果にはなりにくく、どちらかと言うと自身と種族も一致する【昆虫族】において《究極変異態・インセクト女王》などを展開するカードとして使うのが良さそうです。
もう1つの効果は手札または墓地からの除外で効果が誘発し、エンドフェイズに自分の場の指定の3種族の種類数だけドローができるというもの。
ドロータイミングが遅い上にドロー枚数も安定しておらず、発動条件もやや厄介ですが、最大で3枚のドローができるこちらの効果は手札消費の激しい【蕾禍】において有用なものであり、そのトリガーも《蕾禍ノ毬首》の効果によるサーチからの即除外によって容易に満たすことができます。
売り出し中のテーマによくある、後続の1体で一気に環境に駆け上がるタイプの新規とは到底言えませんが、悪くない性能ではあるでしょう。
幻禄の天盃龍
Rare
▶︎ デッキ
9 JP019 幻禄の天盃龍 
第12期に入ってから《火天獣-キャンドル》や《オルターガイスト・マルウィスプ》や《蛇眼の炎燐》などやたら見るようになった発動条件で自己SSできる、麻雀におけるイカサマを意味する言葉がカード名に用いられた新たな「天盃龍」モンスター。
サーチ・サルベージ・バウンスなどを条件に自己SSでき、その際にはチューナーになってレベルも任意で+1にできるので、【天盃龍】では《盃満ちる燦幻荘》や《燦幻開門》によるサーチから展開して使えるS素材要員となり、その他の【炎属性】系列のデッキでもこの自己SS効果を利用することは可能でしょう。
場での効果はお互いのターンにフリチェで自身をリリースすることで同名モンスター以外の「天盃龍」1体をリクルートできるというもので、《天盃龍パイドラ》や《天盃龍ファドラ》は特殊召喚誘発で数的アドバンテージになる効果を持っているためリクルート対象として適しています。
発動後に特殊召喚先の制約が課せられますが、元々《燦幻昇龍バイデント・ドラギオン》の制約と被っているところもあり、相手ターンでも効果を使えることを考えればそれほど重い制約でもありません。
直に引いても召喚権こそ使ってしまいますが、デッキに入れた分だけ《天盃龍パイドラ》が厚くなるということになるので、デッキの回転が快適になるのは間違いないでしょう。
メメント・スリーピィ
Normal
▶︎ デッキ
8 JP020 メメント・スリーピィ 
前回のレギュラーパックで「メメント」のEXデッキのモンスターが《メメント・ツイン・ドラゴン》という融合モンスターだったことが判明し、すかすさずそこを伸ばす能力を持って送り出された《スリーピィ》のメメント。
この役目にこの《スリーピィ》が選出された理由は、色違いモンスターである《イリュージョン・シープ》が融合素材代用モンスターだからということなのでしょうかね?
手札やデッキも含めて自分のモンスターが効果破壊されているターンにお互いのターンにフリチェで手札から自己SSできるようになる能力が解禁し、それに連なる形で発動できる召喚誘発効果によって「メメント」融合モンスターの融合召喚を行うことができ、融合するモンスターを《冥骸王-メメントラン・テクトリカ》にすれば、その除去効果によって相手ターンでの妨害も可能となります。
【メメント】における融合召喚手段としては《冥骸融合-メメント・フュージョン》が先行しており、あちらも速攻魔法なので相手ターンでの融合召喚は可能であるほか、こちらが手札と場のモンスターを融合素材とする普通の融合召喚であるのに対して、あちらは墓地のメメントをデッキに戻すことで融合素材にできるため消費も少なく済みますが、双方とも名称ターン1があるため【メメント】における融合召喚の手段が種別の異なる効果で増えたことは大きく、あちらはメインフェイズにしか発動できませんが、こちらならバトルフェイズにフリチェで自己SS→融合召喚と行えるというメリットもあります。
被破壊時の効果もデッキからのテーマカードの墓地送りというデッキの回転に関わる有用なものになっており、優秀な新規と言っていいでしょう。
しかしまあ「メメント」というやつは、よく知らない人からするとメインデッキのモンスターの効果がどれがどれだかった感じで、何ならみんな一緒に見えると思われても仕方ないなとも思ってしまいますね。
竜騎士アトリィ
Secret
Super

▶︎ デッキ
6 JP021 竜騎士アトリィ 
その存在自体は《ウェイクアップ・センチュリオン!》のイラストにて既に示唆されていた、【センチュリオン】にとって待望となる2体目の「センチュリオン」チューナーとなる下級モンスターがスーという高レアリティで遂に世に出てきたのですが…。
発動条件に対して発揮する効果が微妙過ぎる上に初動にならないので残念ながら使い手からはそれほど歓迎されていないカードになってしまっており、2体目のチューナーという事実とチューナーでありながら非チューナーにもなれるという柔軟さが展開に幅を持たせる際に便利なカードという立ち位置で終わってしまっている感がある。
このカードの登場で先行していた《誓いのエンブレーマ》も含む「エンブレーマ」が正式なカード群になったわけですが、評価時点では単なる発動のために要求されるカード群でしかないので、これを正式なテーマ化とはあまり呼びたくない感じがあり、今後に期待したい。
竜輝巧-νII
Normal
▶︎ デッキ
9 JP022 竜輝巧-νII 
今回のレギュラーパックの3枚強化枠を射止めた「ドライトロン」が手にしたメインデッキ側の新規モンスターで、今回の新規で【ドライトロン】の強化に最も貢献したと思われる特殊召喚モンスター。
何と言っても《極超の竜輝巧》及びそれを単独でサーチできる《竜輝巧-ファフニール》を【ドライトロン】における1枚初動にしたというのが非常に大きく、その効果でこのカードをリクルートし、自身の持つ2つの効果を駆使することで最終的には1枚から《竜儀巧-メテオニス=DRA》と《竜輝巧-ファフμβ’》の2体を並べることができる。
他のメインデッキのレベル1「ドライトロン」モンスターと違って「ドライトロン」カードの効果以外でも特殊召喚できるため《ワン・フォー・ワン》などにもきっちり対応しています。
しかしどちらの効果を使う場合でも発動するターンの制約で機械族以外の儀式モンスターを儀式召喚することができず、《崇光なる宣告者》や《サイバー・エンジェル-弁天-》・《サイバー・エンジェル-那沙帝弥-》などの「機械天使」モンスターといった天使族の儀式モンスターとの強い決別の意志を示すこの制約によって、従来の天使族軸の【ドライトロン】では展開ルートに組み込むことができない。
X召喚やL召喚するモンスターの種族は制限されないものの、弁天を出せなくなることによってこれまで誘発貫通のために使われてきた《永遠の淑女 ベアトリーチェ》のX召喚なども困難になってしまいます。
評価時点における機械族の儀式モンスターのラインナップを見ても、機械族軸の【ドライトロン】は天使族軸のそれに比べると、相手の捲り札を受け切る力も相手が投げつけてくる誘発への耐性も格段に劣るため、有用なカードではあるもののこのカードが登場したからといって機械族軸にシフトすべきかどうかにはかなり疑問が残る。
個人的には従来の天使族軸構築をそのまま継続し、そこにこのカードをピン挿しするのが丸いのではという感じで、機械族軸なら文句なしに3積みして差し支えない性能といった印象を受けましたね。
至天の魔王ミッシング・バロウズ
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7 JP023 至天の魔王ミッシング・バロウズ 
近年のレギュラーパックに必ず1体は収録されているテーマ無所属のウルレア枠となる今回のモンスターであり、同じパックに収録された「デモンスミス」と同じ光属性の悪魔族で《刻まれし魔の楽園》にも対応しているレベル10の超大型モンスター。
通常召喚可能な攻撃力3000超えのモンスターで、墓地の3つの種別のカードを除外することによる手札からの発動しないタイプの自己SS能力と、手札から特殊召喚された際に発動できる効果で、相手の場か墓地から指定の種別のカードを指定の枚数計3枚を除外する効果を発揮する。
他の効果によって手札から特殊召喚した場合でも除外効果は発動でき、効果処理時に除外する領域とカードを選ぶので対象を取らない質の高い除去効果となります。
自己SS条件を満たすのが結構厄介で特に罠カードを用意するのは手間であり、必ず相手のモンスター1体と魔法罠カード2枚を除外する必要がある点から効果を使えない場面やそれほど有効な交換にならない点などは欠点と言えるでしょう。
効果発動後は特に使える能力がない単なる高打点モンスターとなり、見た目は荘厳で名前も立派で数的アドバンテージを稼ぐ実力も確かなものですが、果たしてウルレアにするほどのカードだろうかとも思ってしまいますね。
祈りの女王-コスモクイーン
Rare
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6 JP024 祈りの女王-コスモクイーン 
コスモブレイン》とはまた異なる《コスモクイーン》の正統なるリメイクモンスターで、DM2で初登場した際に『コスモクイーンの祈り』という儀式魔法で儀式召喚される儀式モンスターだったことを由来とするカード名を持っている。
またDM2では召喚魔族が幻想魔族(真DMでは第1守護星が金星)だったモンスターですが、今回は幻想魔族リメイクではなくそのまま魔法使い族となっています。
持っている2つの能力はどちらもフィールド魔法に深い関わりを持つものとなっており、このフィールド魔法という名の宇宙とその星々を創造し統治する能力によって、自らがフレイバーテキストとして持っていた内容がモンスター効果に反映されている。
どちらの場のフィールド魔法を対象とする場合でも意中のフィールド魔法1枚をサーチできる点が共通しており、自分がセルフ破壊することで効果を発揮するフィールド魔法を使用する場合や、《魔法族の里》や《王家の眠る谷-ネクロバレー》や《チキンレース》といった複数のフィールド魔法を使うデッキで真価を発揮すると言えるでしょう。
とはいえ自己SS条件も含めて最初の1枚目となるフィールド魔法を場に出さないことにはどうにもならないし、守備表示での特殊召喚なので戦闘要員にも使い難く、メインデッキのサーチし辛いこのカードを使うくらいなら、EXデッキに入れられて似たようなことができてS素材にも縛りがない《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》でも十分なような気は大いにします。
フィールド魔法の運用を考える時に、カードプール上にこういうカードもあるよっていうのを覚えておくくらいで良いかもしれませんね。
シビレルダケ
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7 JP025 シビレルダケ 
【サンダー・ドラゴン】において各種『サンダー・ドラゴン』モンスターの持つ性質と強くシナジーするように設計されたテーマ無所属の雷族モンスター。
ネメシス・コリドー》と同時に手札で発動する自己SS能力を持つ雷族でもあるため《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を特殊な方法で出すためのリリースとしても適している。
場に出た後は『サンダー・ドラゴン』モンスターをはじめとする雷族が手札でモンスター効果を発動した際に効果が誘発し、自分の場にトークンを1体出してリンク数を伸ばすことができますが、通常モンスター扱いのトークンは超雷龍のリリースには使えないので注意。
低ステータスのレベル5モンスターなので、自己SS能力のトリガーを引く手段がない時に完全なる事故札になるのが欠点ですが、雷族の手札か場からの墓地送りであれば効果・コスト問わず反応できるのは優秀で、雷族がL素材として墓地に送られた場合などでも問題なく発動が可能です。
無孔砲塔-ディセイブラスター
Normal
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8 JP026 無孔砲塔-ディセイブラスター 
カードが存在しない縦列の自分のモンスターゾーンに手札から自己SSできるレベル5の光属性の機械族モンスター。
機械複製術》に対応するステータスであり、《太陽風帆船》のように自己SS条件が《サイバー・ドラゴン》とバッティングしていない点や、自己SSのために《銀河戦士》のような手札の消費を要求してこないことから【サイバー・ドラゴン】において《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》や《セイクリッド・プレアデス》をX召喚するための素材適性がかなり高いと言えます。
持っているモンスター効果・P効果はいずれも同じ縦列で発動した効果をその効果処理時に無効にする優れた妨害能力ですが、Pゾーンからは両端の効果しか牽制できず、自己SS効果では既にカードが存在する縦列に出せないので後出しが利かず、見た目ほど強い効果にはなりにくい。
効果処理時に無効にする性質から相手の効果の発動を見てからその縦列に出しても無効化が間に合うため、相手の効果に合わせて他の効果で手札や墓地から特殊召喚してやると効果的です。
またPゾーンに置く場合は、同じ縦列の自分のモンスターの発動するタイプのデメリット効果を無効化することに利用しやすく、永続効果には何ら干渉しないことから《オーロラ・アンギラス》や《天岩戸》とも相性が良いです。
マルチャミー・プルリア
Rare
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7 JP027 マルチャミー・プルリア 
「マルチャミー」が初登場したレギュラーパックに自身しか「マルチャミー」モンスターが収録されていないのに、自身の効果テキストで「マルチャミー」モンスターを指定しており、《増殖するG》の調整版のような効果を持つことや、2024年に発売されるサイドラストラクにGが2枚しか収録されていなかったことなどから、今ある汎用手札誘発モンスターは徐々に規制を進め、今後は手札誘発モンスターをこの「マルチャミー」シリーズにシフトしていくのではと専らの話題になっている新たな手札誘発モンスター。
水属性の汎用手札誘発という点でも貴重な存在ですが、その効果は手札からの特殊召喚のみに対応したGといったところで、召喚にも反応することから「ふわんだりぃず」のようなGがあまり有効でなかった相手にも効き目があるとあうメリットもあるものの、全体を見るとデッキ・EXデッキに対応しない効果範囲もさることながら、発動条件の厄介さから到底あちらの代わりにはならないし、一定条件下で手札をデッキに戻す処理を行う場合にそれがランダムというのがかなり残念という印象です。
あくまでも第2のGでありGと併用してナンボ、Gというカードが使用可能であるからこそ輝ける手札誘発モンスターといったところで、個人的にはGが禁止になったとしても、これを入れるくらいなら役割が全然違っても《エフェクト・ヴェーラー》だとかの別な手札誘発モンスターを使うと思います。
ドラ・ドラ
Normal
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7 JP028 ドラ・ドラ 
まさかの《ポケ・ドラ》のリメイクとなるモンスターであり、カード名とその効果内容から「天盃龍」の関連モンスターとして生み出されたと思われるカード。
効果は召喚誘発で炎ドラゴンの下級モンスターをサーチするという、元のカードとなる《ポケ・ドラ》と同じ仕様の素朴な能力となっており、召喚権を使うので当然サーチ対象となるモンスターは《天盃龍チュンドラ》や《幻禄の天盃龍》といった自己SS能力を持つものが望ましい。
後半の効果はデッキトップからめくったカードが炎ドラゴンならそれを墓地に送ることができる効果と捉えて差し支えなく、フレイバー重視のおまけ効果という感じです。
一応召喚行為がそのまま数的アドバンテージになる能力ではあり、【天盃龍】においてもちゃんとした初動札にはなりますが、テーマ無所属で召喚権を使う誘発受けの悪い能力持ち、おまけにアタッカー適性も低いため相応のリスクもあります。
ブルーミー
Normal
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7 JP029 ブルーミー 
今回のレギュラーパックのメインデッキのテーマ無所属モンスター枠に位置するカードの1枚で、光魔法使いでチューナーなのは同じパックで登場した新テーマ「白き森」を意識してのことでしょうか。
その効果は「手札のモンスター1体を除外して自身を自己SSする」か「手札の自身を除外して手札のモンスター1体を特殊召喚する」かを選べるという手札発動の能力となっており、特殊召喚可能ならどんなモンスターでも手札から特殊召喚できる点に大きな魅力を感じます。
しかし効果を発動したターンはS召喚以外のEXデッキからの特殊召喚とSモンスター以外の攻撃が封じられてしまうため、この効果で大型モンスターを特殊召喚しても攻撃には参加できず、また自身を特殊召喚してS召喚を行う場合は自身の効果外テキストに書かれた制約によってレベル8以下のSモンスターのS素材にしか使用できないため、戦力にできるSモンスターに上限があるということになる。
相手に見せる手札のこのカードともう一方のモンスターだけで考えず、チューナーは別に用意するなど他のカードも噛ませれば、手札から特殊召喚したモンスターの効果は普通に使えるのもあって割と制約の類は気にせずに遊べる良いカードだと思います。
面子蝙蝠
Normal
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5 JP030 面子蝙蝠 
イソップ童話に出てくる鳥と獣の間でどっちつかずな日和見主義なコウモリがモデルになっていると思われるモンスターで、1ターンに複数回表だ裏だのと手のひらを返したり、鳥獣族だけど属性は獣族に多い地属性だったりといったところでそれを表現し、それに地面に叩きつけることで互いに相手のそれを裏返して遊ぶ「メンコ」までドッキングした今回の言葉遊びモンスター。
能力としてはコイントスの結果によって相手の出したモンスターの表示形式が決まるというもので、特に裏が出た時に裏側守備表示にする効果が妨害として強力です。
当然表が出てしまえば妨害として機能しないわけですが、1ターンに3回まで効果を使えるため、3回のうちどこか1回でも裏が出せれば、相手のデッキによっては最大展開をすることが不可能になる場面も少なくないはずなので、相手にとってはそれなりに嫌な圧力であり、全部勝たなきゃ負けの《一か八か》の『ギャンブル』カードではないという印象です。
後半の効果は自分のリバース効果モンスターを起こしたり寝かしたりすることに適したコンボ向け効果といったところで、召喚権が必要なテーマ無所属カードという圧倒的ハンデがありますが、こっそりチューナーであることも含めて結構遊べるカードなのではないかと。
五月豹
N-Rare
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2 JP031 五月豹 
2024年4月末となる土曜日、GWの初日となるこの日に発売されたレギュラーパックに収録された、早くもGW明けの未来を憂うようなイラストやカードデザインが特徴の「五月病」と「豹」を組み合わせた言葉遊びモンスターで今回のノーレア枠となるカード。
その効果はとにかく情緒不安定という感じで何がしたいのか傍目からはさっぱり意味不明といったところで、躁鬱病や適応障害の一種にも感じられる設定は割とブラックが過ぎるジョークだなとも感じますね。
闇属性ではなく光属性なのがせめてもの救いでこのモンスターの根っこの部分なんだなと思うことに致しましょう。
それでも瞬間的に攻撃力が2500とか5000になったりするというのはテキストの上では結構なインパクトがあり、曲がりなりにも自己SS能力もあるしポテンシャルは結構凄いと思うので自信を持って仕事に臨んで欲しいですね、まあ評価点数は見ての通りなんですけど…。
竜儀巧-メテオニス=DAD
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8 JP032 竜儀巧-メテオニス=DAD 
直前の再録によってほぼ新規カードの登場が約束されていた「ドライトロン」が第12期のレギュラーパックで獲得した3体目の儀式モンスターとなるテーマのエース枠となるカードで、同じMAXレベルとなるレベル12であることに加えて、これまでの2体を凌ぐ5000の攻守を持っている。
攻撃力・守備力ともに5000のモンスターは儀式モンスターとしてはこのカードが初であり、機械族としても攻守の両方が5000のモンスターはお初となります。
攻撃力が5000に上がったことで《流星輝巧群》による儀式召喚を行う際に攻撃力2000の「ドライトロン」レベル1モンスター2体で儀式召喚することができなくなってしまいましたが、先行していた《竜儀巧-メテオニス=DRA》と《竜儀巧-メテオニス=QUA》のようにリリースしたモンスターのレベルの合計が2以下でないと適用されない効果がなくなったので、「ドライトロン」レベル1モンスター以外のモンスターも自身を儀式召喚するためのリリースに利用しやすくなっている。
持っている能力は自身以外への自分の場の「ドライトロン」モンスターに付与される相手の効果限定の破壊耐性、ターン2で使える相手モンスターの効果の発動に対する無効破壊、儀式召喚されている自身が戦闘及び相手の効果で破壊された場合に手札・デッキから攻撃力4000の儀式モンスターを儀式召喚扱いで特殊召喚するリカバリー効果となっている。
これらの中でも特にターン2で使える全領域のモンスター効果の発動に対するカウンター能力が優秀であり、DRAもQUAも無効系の能力は持っていなかったので【ドライトロン】にとっては大変価値のあるものとなります。
コストとしてその効果を発動したモンスターの元々の攻撃力以上の合計値になるように墓地の「ドライトロン」を除外する必要があり、墓地リソースを削ることになりますが、攻撃力2000以下なら1体の除外で済ますことができ、効果を発動したモンスターの攻撃力が0であっても1体の除外で問題なく対応できます。
儀式召喚扱いでもあるリカバリー効果で特殊召喚できる儀式モンスターとして、評価時点ではDRAとQUA以外には《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》を合わせた3体が存在しており、《凶導の白き天底》は自身の召喚条件によってこの効果で特殊召喚できないので注意したい。
またこの効果でDRAやQUAを特殊召喚しても、それらの持つ儀式召喚のリリースに用いたモンスターのレベルを問う効果は使用できないので、主にDRAの持つ相手ターンでの妨害になる除去効果と自前の耐性で継戦するための能力となるでしょう。
幻の召喚神エクゾディア
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9 JP033 幻の召喚神エクゾディア 
【千年】における単騎エースとして設計された新たな「エクゾディア」モンスターとなる融合モンスター。
これといった召喚制限がないので《円融魔術》による普通の融合召喚、《幻想召喚師》や《やぶ蛇》などによるEXデッキからの特殊召喚も可能ですが、指定素材がこれということもあって基本的には《千年の十字》によって融合召喚ではない方法で特殊召喚されるモンスターです。
戦闘を行うダメージ計算時に自身のLP分攻撃力が上がる能力があり、初期ライフからなら一瞬にして攻撃力8000のモンスターになり、この手の効果では珍しく「ダメージ計算時のみ」「ターン終了時まで」と書かれていないため、自身の5の効果によってライフロスしても既に上がった攻撃力は維持されます。
先攻では十字で特殊召喚した後、エンドフェイズ時の効果で《怒りの業火 エクゾード・フレイム》をセットし、自身の効果破壊耐性と魔法罠カードに対する無効効果で相手の反撃を凌ぎながらタイミングを見計らって怒りの業火を発射し、相手エンドにて《魔神火焔砲》をセットして一気に勝負を決めるという流れになります。
十字がほぼほぼこのカード単騎で戦うことを要求してくる分、1ターン凌いで1ターンで相手を倒し切るという動きがこのカード1体でも実現できるように調整されているのが素晴らしいですね。
ただし対象耐性を持たないことで受けてしまう相手の妨害効果は結構色々あるので、それを相手が握ってたら負けみたいな状態になることは避けたいところ。
光と闇の竜王
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9 JP034 光と闇の竜王 
漫画版GXで万丈目のエースモンスターとして活躍し、どうあがいても再録されないカードの代表的存在でもあった《光と闇の竜》が、第12期のレギュラーパックにおいてまさかのリメイクをされたことで生まれた融合モンスター。
しかしあちらを名称指定した効果は生まれなかったり、ボーナスワンとなるカードにも選ばれなかったことから、やはり漫画作品の単行本付属カードはナンバーズファイルのような超高額アイテム以外での再録は望むべくもないということを改めて思い知らされます。
このカードの融合召喚は《光と昇華の竜》と《闇と消滅の竜》の2体、またはどちらかを《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》にすることで融合召喚を行うための別なカードを使わなくても出せるようになっており、持っている3つの能力はいずれも《光と闇の竜》の面影があるものですが、特にターン1のない全ての効果の発動を無効にする効果が強力です。
相変わらず強制効果なのでお互いの発動した効果に有無を言わさず反応してしまい、ステータスの下がり幅が《光と闇の竜》よりも大きくなった上に、あちらと同じく同一チェーン上では1度しか発動しないので上から叩かれると脆いですが、それでも単独で1ターンに最低でも3回ものパーフェクトカウンターが出せるのは間違いなく強力です。
鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》を融合素材に用いて墓地に送ることで、このカードの無効効果を発動させることなくこのカードの打点を上げて妨害回数を増やすことができるので、《光と昇華の竜》や《闇と消滅の竜》の代替品のようであって実はシナジーはかなり強いです。
刻まれし魔ラクリモーサ
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8 JP035 刻まれし魔ラクリモーサ 
「デモンスミス」の初陣を飾ったテーマの融合モンスターの1体となるカードで、評価時点における全ての「デモンスミス」モンスターが該当する光属性の悪魔族2体で融合召喚できる。
【デモンスミス】においては概ね《刻まれし魔の大聖棺》のモンスター効果か《刻まれし魔の詠聖》の墓地効果で融合召喚することなり、融合召喚誘発効果で墓地・除外状態の光属性・悪魔族をサルベージするか特殊召喚するというのがこのモンスターのメイン効果となります。
自身が評価時点における「デモンスミス」唯一のメインデッキのモンスターである《魔を刻むデモンスミス》と同じレベル6であることから、あちらを特殊召喚して2体で《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》や《永遠の淑女 ベアトリーチェ》などのランク6Xに繋げるという運用で出張採用することも可能でしょう。
攻撃力はそれほど高くありませんが、自身の持つ全体弱化効果により攻撃力3000のモンスターと互角に戦うことができ、このモンスターを融合召喚する過程で高い確率で墓地に送られることになる《刻まれし魔の鎮魂棺》を装備カードとすれば攻撃力3600のモンスターとも戦えるので戦闘能力はそれなりと言えます。
墓地に送られた場合に発動できる効果はデッキのリソースを確保しつつ相手に大きな効果ダメージを与えられるというものですが、ただでさえ《刻まれし魔の大聖棺》による融合召喚を行うと墓地の光属性の悪魔族が減ってしまうのに、この効果まで使うと後々墓地から装備する予定の「デモンスミス」Lモンスターを全てEXデッキに戻すことになったりと、墓地アドバンテージもそれなりに重要である【デモンスミス】の性質とアンチシナジーな点があることにも注意したい。
正直《魔を刻むデモンスミス》や《刻まれし魔の鎮魂棺》による「デモンスミス」の展開ギミックが強いのであってこのカード本体の性能が高いかと言われると大いなる疑問が残るところではありますが、【デモンスミス】ではもちろん出張セットでも必要とされることがある便利なカードであることは間違いないでしょう。
刻まれし魔ディエスイレ
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8 JP036 刻まれし魔ディエスイレ 
評価時点における「デモンスミス」のエースモンスターとなる融合モンスター。
融合素材として名称指定のモンスター1体に加えて光属性の悪魔族の2体の計3体を要求し、さらにLモンスターをこのカードの装備カードとすることでようやく真価を発揮するという性質から一見かなり重いモンスターに見えますが、実際は融合素材でもある《魔を刻むデモンスミス》が1枚からこれら全ての準備を整えてくれるので重さは全くありません。
「デモンスミス」Lモンスターである《刻まれし魔の鎮魂棺》や《刻まれし魔の大聖棺》を自身の効果で場や墓地からこのモンスターの装備カードとすることでお互いのターンにフリチェで使える場のカードに対する無効効果が解禁され、よりリンクマーカーの多い大聖棺なら複数のカードに対して対象を取らない無効効果を出すことができ、大聖棺の効果でこのカード自身も対象耐性を獲得できるので【デモンスミス】においては攻めにも守りにも優れたカードとなる。
自分の場のカードの効果も無効にすることができるので《サモンリミッター》などの自分で出した永続メタの効果をそのターンだけスイッチオフにして動くという使い方も可能です。
墓地に送られた場合の効果も場のカード1枚に対する墓地送りによる除去という内容から相手ターンに墓地に送る意義も大きく、【デモンスミス】では墓地に送られたモンスターを簡単にデッキやEXデッキに戻せることも含めて、《刻まれし魔の楽園》の墓地効果などで積極的にEXデッキから直に墓地送りにするのも有効でしょう。
弱点としては場や墓地の自身を装備カードとする「デモンスミス」Lモンスターの効果が起動効果であるため、その間このカードは全くの無防備で隙だらけであり、後攻からはこの状態を完成させることが難しいという点が挙げられるでしょうか。
刻まれし魔の鎮魂棺》によるパンプアップを前提としているためか、3体融合の割には戦闘能力もそれほど高くはなく、弱化効果込みだと普通に《刻まれし魔ラクリモーサ》以下であり、効果を無効にしても結局自身より攻撃力が高いモンスターには勝てないというのが気になるところ。
冥骸王-メメントラン・テクトリカ
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Super

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9 JP037 冥骸王-メメントラン・テクトリカ 
前回のレギュラーパックで初登場となった「メメント」のEXデッキのモンスターであり融合モンスターである《メメント・ツイン・ドラゴン》に続く形で登場した「メメント」融合モンスター。
種族はまさかの幻想魔族で、一応ウジャト眼の意匠も見られますがさすがに共通効果の戦闘破壊耐性は持たない種族だけが幻想魔族のモンスターとなっており、カード名がより融合モンスターっぽい《冥骸合竜-メメントラル・テクトリカ》の方が元となるメインデッキの効果モンスターというのが字面だけ見るとちょっと分かり辛い。
融合素材は《メメント・ツイン・ドラゴン》から素材が1つ増えて「メメント」モンスター3体という結構重い内容になっていますが、《冥骸融合-メメント・フュージョン》の存在もあってある程度デッキが回っていれば融合召喚することは容易でしょう。
そして持っている効果は融合召喚誘発のデッキ・EXデッキからの「メメント」カード3枚の墓地送り、お互いのターンに完全フリチェで使える盤面への除去効果、自身を墓地から除外することで【メメント】における継戦の要となる《冥骸府-メメントラン》のサーチという、3つ全てがアドバンテージを意識した非常に優れたものが揃っている。
特に相手ターンに使える除去効果は、相手ターンにこのカードを融合召喚できる《メメント・スリーピィ》や《冥骸融合-メメント・フュージョン》にとって大変価値があるもので、融合召喚誘発効果で稼げる墓地アドバンテージの数も素晴らしく、後続の新規カードで今後の発展も見込めるだけでなく打点も3000あるという「殴れる中継モンスター」という感じのイカしたモンスターです。
なおEXデッキからの墓地送りは同名カードも選択可能なので、墓地効果によるサーチが目当ての場合でも複数採用することでより使いやすくなるでしょう。
白き森の魔狼シルウィア
Rare
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9 JP038 白き森の魔狼シルウィア 
レベル6の「白き森」Sチューナーの1体で、SS誘発効果で相手の場の表側表示モンスターを全てセット状態にする効果を発揮する。
このため自分のターンでは耐性貫通力の高い捲り要員に、相手ターンでは《白き森のわざわいなり》の効果でS召喚する妨害要員として大変優れており、S召喚以外の特殊召喚でも効果が誘発するため、《白き森の妖魔ディアベル》の効果でEXデッキから直出ししたり、蘇生・帰還させるSチューナーとしても優先度が高いです。
また自身の永続効果によって自身を含む魔法使い族と幻想魔族のSモンスターに全体強化+倍貫通を付与する能力も持っており、前半のセット状態にする効果と合わせて、セット状態にした2体以上のモンスターの守備力次第では《白き森の妖魔ディアベル》やこのカードでそのまま戦闘ダメージによるキルが取れてしまう。
白き森の魔性ルシエラ
Rare
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8 JP039 白き森の魔性ルシエラ 
レベル6の「白き森」Sチューナーの1体で、SS誘発効果で手札か場の魔法罠カード1枚をコストとして墓地送りにすることで、全てのテーマカード及び光属性の魔法使い族1枚をサーチできる。
「白き森」魔法罠カードをコストにすれば1枚のアドバンテージとなり、S素材がフリーでサーチ対象が同じパックに収録された《ブルーミー》のようなテーマ無所属の光魔法使いにも及ぶ広大な範囲であることから【白き森】以外のデッキでの活躍も十分見込める。
また《白き森の魔狼シルウィア》と同じく自身を含む魔法使い族と幻想魔族のSモンスターの打点を強化する永続効果も持っており、他の付与効果が倍貫通だったあちらに対してこちらは相手の効果に対する破壊耐性となっている。
前半の誘発効果とシナジーがあるわけではなく、シルウィアの倍貫通に比べると今更感が否めない地味な効果ですが、相手の《サンダー・ボルト》などに合わせて《白き森の妖魔ディアベル》や《白き森のわざわいなり》の効果で特殊召喚することでその効果による破壊を完全に流せる点から、シルウィアとはまた別ベクトルで相手ターンに特殊召喚する意味はあります。
白き森の妖魔ディアベル
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Ultra

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8 JP040 白き森の妖魔ディアベル 
遊戯王OCGでは《黒き森のウィッチ》の圧倒的存在感から「森」と言えば《》でも《古の森》でもなくやっぱり「黒き森」なわけですが、今回のレギュラーパックで登場したのは「罪宝」関連テーマでもある「白き森」でその評価時点でのエースとなるSモンスター。
レベル以外の基本ステータスが《原罪のディアベルゼ》と一致しており、幻想魔族では初となるSモンスターで、ウジャト眼の意匠は見られるが共通の戦闘破壊耐性は持たないモンスター。
SチューナーをS素材としてS召喚すると、そのS召喚誘発効果で墓地の魔法罠カード1枚を何でも回収することができ、さらに相手の効果が発動した時にそれに直接チェーン発動できる効果で手札か場の魔法罠カード1枚をコストとして墓地に送ることで、レベル7以下のSチューナーを指定の3領域から特殊召喚できる効果を持っている。
「白き森」にはレベル6のSチューナーが2体存在しているためこのカードのS召喚誘発効果を使うためのモンスターとして利用できるだけでなく、《白き森の魔性ルシエラ》は永続効果によって自身やこのカードに打点と効果破壊耐性を付与し、《白き森の魔狼シルウィア》は特殊召喚誘発効果で相手の場のモンスターを全てセット状態にできるので、相手の効果に合わせて相手ターンにこのカードの効果で特殊召喚するSチューナーとしての適性も高い。
サルベージ対象となる魔法罠カードは汎用的なものは当然として、再セットの共通効果を持つことから自身の特殊召喚効果を使うためのコストにも使える「白き森」魔法罠カードを選んでもいいし、特殊召喚効果はEXデッキ・墓地・除外状態から行うこともできるので「白き森」Sチューナーはこのカードを出す際に中継してもしなくても構わないというのがかなり気が利いています。
他にもS召喚以外での特殊召喚誘発効果を持っていたり、有用な永続効果を持つSチューナーが増えてくれば、それらもこの効果による特殊召喚の選択肢になるでしょう。
しかし残念ですねえ、この「白き森」カード群が収録されると知った時、バーター収録みたいな感じでDM4から《黒き森の梟仙人》が絶対にOCG化されるだろうと思っていたのですが…。
DPAジャンダムーア
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7 JP041 DPAジャンダムーア 
炎斬機マグマ》と同じ種族・属性・レベルを持つSチューナーで、自身のレベル及びS召喚誘発効果による蘇生対象、この効果を発動したターンの特殊召喚先がサイバース族に縛られる制約、そして墓地の自身を除外することで発動できるバーン効果の発動条件、これら全ての要素が《炎斬機ファイナルシグマ》の中継役にしなさいという解を示しているカード。
ファイナルシグマはEXモンスターゾーンにいる時にモンスターとの戦闘で与える戦闘ダメージが倍になる能力を持つので、墓地効果による効果ダメージも大きくしやすい点でもシナジーしており、自身のS召喚誘発効果で蘇生するレベル4サイバース族を《斬機マルチプライヤー》にして自身とマルチプライヤーをファイナルシグマのS素材として墓地に送れば、「斬機」カードの効果のみ受けられるファイナルシグマの攻撃力は6000となり、攻撃力4000のモンスターとの戦闘でも倍化した戦闘ダメージとこのカードの墓地効果による効果ダメージで8000LPを削り切ることができる。
このカードのカード名に「斬機」とないのが不思議なくらい、完全なる【斬機】のための、いやファイナルシグマのために作り出されたSチューナーと言える存在です。
ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ
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10 JP042 ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ 
第12期に登場したランク8の「ギミック・パペット」Xモンスターとしては初となる「No.」に属さないモンスターで、アニメゼアルで【ギミック・パペット】の使い手であったⅣの外見的特徴があまりにも前面に押し出され過ぎた容姿がある意味最高のファンサービスとも言えるカード。
その実力も確かなものであり、自身のX素材1つを引き換えに「RUM」をサーチする効果を持っており、これに連なる形でこのターン機械族モンスターを召喚権を増やす、つまり「ギミック・パペット」モンスターの召喚権を増やす効果が適用される。
【ギミック・パペット】において重要な役割を果たす《CX ギミック・パペット-ファナティクス・マキナ》や《CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス》をX召喚できる《RUM-アージェント・カオス・フォース》などを持ってこられるだけでなく、これまでは召喚権の問題が厳しくてその真価を発揮できていなかった《ギミック・パペット-テラー・ベビー》の有用性を大幅に上げることにも貢献している。
過去テーマを強化する際には大抵1体は既存のモンスターを次のステージに一緒に連れて行ってくれるカードが出てくるものですが、今回は《ギミック・パペット-テラー・ベビー》がそれだったということですね。
墓地から自身を相手の場に押し付けられる効果も【ギミック・パペット】のデッキの性質とめちゃくちゃ噛み合っているし、その副産物で使い終わった「RUM」魔法カードの再利用までできるまさに至れり尽くせりな新規と言えるでしょう。
唯一の欠点はサーチ可能な「RUM」魔法カードがデッキに存在しなくなると召喚権の追加もできなくなるということで、元々採用枚数は少なめで今回の新規でさらにそれが可能になっている「RUM」魔法カードの採用枚数は熟慮したい。
CX ギミック・パペット-ファナティクス・マキナ
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Ultra

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10 JP043 CX ギミック・パペット-ファナティクス・マキナ 
第12期に同じレギュラーパックで登場した《ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ》がランクアップした姿として同時収録されたXモンスターで、《RUM-アージェント・カオス・フォース》に対応するように「CX」モンスターとして生み出されたカード。
自身のX素材1つと引き換えに墓地のモンスターを相手の場に押し付ける能力とそれに連なる形でも発動できる破壊&バーン効果によって、先攻時にほとんどやることがなかった【ギミック・パペット】に様々な恩恵をもたらしただけでなく、《CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス》との併用で先攻1ターンキルを「ギミック・パペット」モンスターのみで可能にしてしまった最強カードの1枚です。
唯一の惜しむらくはSS誘発のサーチ効果が「パペット」罠カードのみで「パペット」魔法カードには対応していないという点で、おそらく《コンドーレンス・パペット》の存在がその主たる要因だとは思うのですが、《ジャンク・パペット》や《傀儡儀式-パペット・リチューアル》にとってはせっかく「パペット」ネームを与えられて生まれてきたのにとんだとばっちりでしたね。
クイーンマドルチェ・ティアラフレース
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP044 クイーンマドルチェ・ティアラフレース 
【マドルチェ】が第12期に獲得したEXデッキ側の新規モンスターとなるXモンスターで、【マドルチェ】使いの宿願であった「相手ターンでのちゃんとした自前の妨害能力」を携えて生まれたカード。
マドルチェ・プディンセス・ショコ・ア・ラ・モード》と同じように《クイーンマドルチェ・ティアラミス》に重ねてX召喚できるので実質ランク4Xモンスターであり、その効果は場のカードを対象にしないデッキバウンスという、ティアラミスと同じ性能の除去効果を相手ターンにフリチェで使えるというとんでもないものになっている。
これに手札誘発や《マドルチェ・プロムナード》や《マドルチェ・デセール》による妨害まで構えられていると突破し切るのは非常に困難であり、罠カードをセットして抗おうとしても《ツインツイスター》を遥かに凌ぐパワーを持つこのデッキバウンス効果がエンドフェイズに炸裂して希望を根こそぎ奪い取られる。
自分のターンには使えないのでティアラミスと合わせて1ターンで4枚デッキバウンスとはいかないもののそれ以外は弱いと思える点が全く見当たらず、シンプルにめちゃくちゃ強い効果だなと戦慄しましたね…。
異端なるフォボスコボス
Rare
▶︎ デッキ
6 JP045 異端なるフォボスコボス 
評価時点において幻想魔族で唯一の通常モンスターである《ジョングルグールの幻術師》のために設計されたと思われる幻想魔族のランク4Xモンスター。
このカード自体は2体素材でフリー素材の汎用ランク4Xモンスターで、X素材1つと引き換えに相手の場のモンスター1体の効果を無効にする起動効果を持っており、それがこのターン戦闘を行っているモンスターならそのコントロールを得られるという追加効果を発揮する。
この追加効果と幻想魔族が持つ共通の戦闘破壊耐性がシナジーするようになっており、まず戦闘破壊耐性を盾にこちらから攻撃を仕掛け、メインフェイズ2でコントロールを奪うというような流れになります。
しかしこのカードのX素材に幻想魔族を含むことで、これをお互いのターンにフリチェで使える誘発即時効果に変化させることができるという仕様になっており、汎用Xモンスターとしても使えるけどその種族デッキで使うとさらに強くなるという《エヴォルカイザー・ラーズ》のような性質を持っています。
評価時点における幻想魔族のレベル4モンスターはそれほど豊富ではありませんが、《レスキューラビット》や《予想GUY》でリクルートできる通常モンスターである《ジョングルグールの幻術師》は素材として最適であり、あちらの守備力が0でかつ誘発即時効果にするためにはどちらか片方が幻想魔族であればOKであることから《おもちゃ箱》による2体のリクルートのうちの1体にジョングルを含むというやり方も良いでしょう。
しかしそうしたからといって相手ターンに相手モンスター1体を対象に効果無効を出せるだけなのでそれほどパワーが高いわけではなく、効果の仕様上相手ターンに発動してコントロール奪取の追加効果を発揮するのはかなり難しい。
当然自分のターンにしか使えない効果となればなおさらパワー不足であり、12期のほぼ種族専用のカードにしてはなあという印象です。
10 JP046 刻まれし魔の鎮魂棺 
久しぶりの種族1体でL召喚できるリンク1モンスターで今回はその悪魔族版、と思いきやL素材にできるのは自身も属する「デモンスミス」モンスター群が該当する悪魔族でかつ光属性のみなので、レベル制限がないとはいえ属性まで縛られているとさすがに《聖魔の乙女アルテミス》や《聖天樹の幼精》のように何でもアリとはいかない。
そして本体の効果ですが、お互いのメインフェイズにフリチェで自身をリリースして発動できる「デモンスミス」モンスター1体のリクルートという、これだからリンク1はという感じの無茶なことが書かれており、評価時点では特殊召喚可能なモンスターは《魔を刻むデモンスミス》のみであるにも関わらず早くも出張セットとして外に持ち出される様相を見せている。
困ったことにL素材になる光悪魔には「デモンスミス」モンスターや《魔轟神ルリー》のようなメインデッキ側のモンスターだけでなく、汎用素材でEXデッキから出せる《閉ザサレシ天ノ月》というリンク2モンスターが存在しており、実質的に無指定の効果モンスター2体からこのカードをL召喚することができ、他にも場に効果モンスターが1体存在していれば最終的には《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》や《永遠の淑女 ベアトリーチェ》などのランク6Xを立てるデモンスミス出張セットの動きができてしまうんですよね。
リンク2がリンク1に変換される様は、評価時点で禁止カードである《トロイメア・マーメイド》や《リンクロス》のそれと全く同じというのがまた何とも皮肉なものです。
9 JP047 刻まれし魔の大聖棺 
光属性の悪魔族がL素材に含まれることを条件とする「デモンスミス」のリンク2モンスター。
墓地のモンスターを融合素材としてデッキに戻すという特殊な方法で悪魔族モンスターの融合召喚を行うという能力を持っており、【デモンスミス】において「デモンスミス」融合モンスターの展開を担当する重要なポジションのカードということになるわけですが、ランク6Xを立てるための「デモンスミス」出張セットとしても役立つモンスターです。
まず適当な効果モンスター3体を場に用意して、そのうちの2体で《閉ザサレシ天ノ月》をL召喚し、それをL素材に《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚、鎮魂棺をリリースして《魔を刻むデモンスミス》をリクルートした後、デモンスミスと残っていた効果モンスター1体の2体でこのカードをL召喚、このカードの効果で墓地の天ノ月と鎮魂棺をEXデッキに戻して《刻まれし魔ラクリモーサ》を融合召喚、ラクリモーサの融合召喚誘発の効果でデモンスミスを蘇生すればレベル6モンスター2体が並ぶという流れになります。
墓地のモンスターを除外するのではなくデッキ・EXデッキに戻すという性質からサーチやリクルートやデッキからの墓地肥やしを行うためのリソースの確保手段としても優れていますが、墓地アドバンテージを失うことには変わりなく、除外状態からでもサルベージ・特殊召喚ができるラクリモーサの効果とは若干アンチシナジーであることには注意したい。
だからこそ効果モンスターならどんなモンスター3体であってもイケるこの展開手段やこのモンスターの「含む」タイプのL素材指定にも価値が出てきます。
7 JP048 蕾禍ノ玄神憑月 
「蕾禍」の最初の後続となるLモンスターでリンク3となっており、テーマ内では《蕾禍ノ御拝神主》と競合することになる。
種族は昆虫族であるあちらに対してこちらは爬虫類族で攻撃力はこちらの方が高く、どちらも墓地のカードを除外することで数的アドバンテージを得る能力を持つわけですが、あちらは《蕾禍大輪首狩舞》をサーチしてきて相手ターンでの妨害札にできる先攻向けの効果を持っているのに対し、こちらは墓地から除外した2体までのモンスターと同じ数だけ相手のバックを破壊するという後攻向けの能力となっている。
そういうわけで状況によって使い分ける感じになり、指定の3種族のモンスターしか除外できず必ず2体除外する必要があるあちらに対して、こちらは《灰流うらら》や《エフェクト・ヴェーラー》といったそれ以外の種族の汎用手札誘発モンスター1体からでも選べるという違いがあります。
L素材指定は双方とも同一のもので、効果自体は汎用的で、このテーマのLモンスターが共通して持つ能力で自己蘇生させる意味もあるものであることから【爬虫類族】におけるEXモンスターの選択肢にも十分なり得るでしょう。
6 JP049 ヴァルモニカの神奏-ヴァーラル 
2023年のデッキビルドパックの3テーマの1つである「ヴァルモニカ」がレギュラーパックにおける2度目の後続のカードで手にしたリンク2のLモンスター。
リンク2でありながら攻撃力3000という破格のパワーから、適用条件付きのテーマカードの効果以外の効果への完全耐性、最大で6回もの攻撃が可能となる連撃能力、さらに相手の発動しないタイプの特殊召喚を無効破壊するという、攻防に優れたテーマの着地点となるカードになります。
ただL召喚するにはL素材に「ヴァルモニカ」Lモンスターを含む必要があるという、それ自体のL召喚にも厄介な条件があるモンスターを要求してくるため相応の重さがあり、能力的には重さ相応のオーバーキルカードという感じで、このカードを展開できてかつ自身の能力で何発も殴れる状況ならこのカードのL素材になる《ヴァルモニカの異神-ジュラルメ》でも十分にリーサルは取れるような感じもします。
一応制圧能力も持っているとは言え、先攻で立てる耐性面に関しても《ヴァルモニカの神異-ゼブフェーラ》で十分なようなという印象で、防御範囲というか防御内容もカウンターが置かれているPゾーンの「ヴァルモニカ」カードを守れるようなものではなく【ヴァルモニカ】が求めていたものとは何だかズレている感じが否めず、見てくれと完成体になった時のぶっ殺力は最強レベルですが、それほど使い手の需要に応えたカードであるとは思えないです。
10 JP050 ミニャーマドルチェ・ニャカロン 
今回のレギュラーパックに「マドルチェ」の新規カードが収録されることは直前の再録内容からも見えてはいたのですが、新規カードとしてさすがにちょっと想像していなかった獣族でリンク3の「マドルチェ」Lモンスターとなるカード。
L召喚誘発の効果で「マドルチェ」カード1枚を何でもサーチでき、さらにそうやって持ってきたモンスターを自身のもう1つの効果で展開することができる。
マドルチェ・シャトー》が場に出ていれば展開効果を使う際に対象にした墓地のモンスターは手札に戻ることになり、どんなモンスターでも対象にできるので使い終わった手札誘発モンスターなども回収できてしまい、回収したのが「マドルチェ」カードなら《マドルチェ・サロン》や《マドルチェ・チケット》の効果を誘発させることにも繋がる。
自身が獣族の「マドルチェ」モンスターということで、手札にきてしまった《マドルチェ・メッセンジェラート》を自身の効果で展開してそのサーチ効果を使ったりもできますし、何よりも自身をL召喚するためのL素材指定が「マドルチェ」モンスターを「含む」ものになっているので、「春化精」などの【マドルチェ】でもよく使われるテーマ外のモンスターもL素材に利用できるのがあまりに偉すぎるカードです。
展開効果を使った場合の制約も発動前には適用されず、「マドルチェ」モンスター以外のモンスター効果が発動できなくなるだけなので、《マドルチェ・プティンセスール》の制約が同時に適用されていない状態ならテーマ外モンスターを場に出すこと自体は自由です。
多少の妨害を受けてもこのカードの効果を通せればそれをぶち抜くことも容易く、先攻でも後攻でも真っ先に立てにいく価値がある、あまりに有能過ぎる新規と言っていいでしょう。
6 JP051 星界樹イルミスティル 
植物族のLモンスターでは《廻生のベンガランゼス》のさらに1つ上のリンク値となる汎用素材で出せるLモンスターで、植物族・昆虫族・爬虫類族のLモンスター群を抱える「蕾禍」に先行する形で出てきた植物族のリンク5モンスター。
L字型に配置されたリンクマーカーが実に印象的で、この配置はこのモンスターが初となります。
相手がメインフェイズにモンスターを特殊召喚する度に際限なくその攻撃力分自分のLPを回復できる効果と、お互いのターンに1度フリチェで3000を上限とした1000の倍数のLPを払うことでその数値分自身の攻撃力を上げる効果を持っている。
自身の効果で得たLPを支払うコストに充てるというデザインになっており、元々の攻撃力はリンク5としてはかなり低い2000しかありませんが、上限の3000を支払えばその攻撃力は一気に5000となり、上がった攻撃力は永続するので次のターン以降再度3000LPを払えば初期LPと同じ数値である攻撃力8000に到達することになります。
初期LPが8000ということで自身の効果で回復を行えなくても攻撃力9000まで持っていけることを考えれば戦闘におけるパワーは凄まじいものであることがわかりますし、この膨大な攻撃力を別な効果に利用して効果ダメージによって勝利を目指すこともできるでしょう。
しかし素材は最低3体からと重く、リンク5モンスターであるにも関わらず耐性や制圧効果の類も一切なく、特にモンスター効果を無効にする系のカードに対して悲しいほどに弱くて脆いというのはかなりイメージが悪いです。
少なくともテキストをパッと見た感じでは多くの人からはあまり支持されない超脳筋タイプのカードという扱いになってしまうでしょうね。
9 JP052 影法師トップハットヘア 
幻想魔族の初のSモンスターである《白き森の妖魔ディアベル》とXモンスターである《異端なるフォボスコボス》が収録されたレギュラーパックにおいて登場した、幻想魔族では初となるLモンスターであるリンク2モンスター。
幻想魔族共通の戦闘破壊耐性に加えて、L召喚誘発でデッキからモンスター化する能力を持つ永続罠カードをセットする効果と、魔法&罠ゾーンのカードがモンスターゾーンに特殊召喚された場合に相手のバックのカード1枚を破壊する効果を持っている。
いやはや直前のTPに収録された《苦紋様の土像》や《碑像の天使-アズルーン》は、てっきりこのカードと同じレギュラーパックに収録された「千年」「ミレニアム」に向けたものとばかり思っていましたが、まさかパックのスーにこのような隠し玉が用意してあったとは。
自身の持つバック除去効果を自らがデッキからセットした罠モンスターを出すことによってほとんどの場合で実質フリチェで発動することが可能なわけですが、セットした罠モンスターはすぐに発動できるわけではないため、セットする罠モンスターには上記のようなカードや同時に登場した《影帽子》のような相手ターンでの妨害にもなる能力を持つものを選びたい。
罠モンスターをセットする効果を使うと自身はこのターンL素材にできなくなり棒立ちになりやすくなりますが、この制約は《亜空間物質回送装置》などで解除することも可能であるほか、共通効果となる戦闘破壊耐性があるのでみすみす戦闘破壊されることは少なく、デッキからセットできる《影帽子》の効果や自身のバック除去効果の存在を考えればこのモンスターを相手ターンに場に残しておく価値も普通にあります。
L召喚自体はまるっきり汎用的な素材で可能なことも含めて、【幻想魔族】における今後の活躍も楽しみなモンスターという感じですね。
千年の十字
Rare
▶︎ デッキ
9 JP053 千年の十字 
デッキからモンスターを墓地に送ることでそれらを融合素材とする「デッキ融合」とは似て非なる存在で、こちらは指定のモンスターをデッキを含めた指定の3領域から「確認する」だけで《幻の召喚神エクゾディア》をEXデッキから特殊召喚できるところまで来てしまった。
このカードを1枚発動するだけで、初期ライフならダメージ計算時に攻撃力が8000上がる&効果破壊耐性持ちで魔法罠カードに対して1妨害になる幻の召喚神+バックにはフリチェの全体除去札となる《怒りの業火 エクゾード・フレイム》という布陣を敷くことができ、全ての種別のカードにある程度対応できる上に手札誘発の最右翼となる《灰流うらら》と《増殖するG》への耐性も高い。
ただし融合召喚扱いではないのでこの効果で特殊召喚した幻の召喚神は蘇生制限を満たさず、見せるべき5枚の「封印されし」モンスターは、評価時点では全て制限カードの《封印されしエクゾディア》とその四肢のみでおそらく今後も増えることはないので、エクゾディアサポートでもある《魔神火炎砲》などによってそれらの中から1枚でも指定領域に存在しなくなるとこの効果によって幻の召喚神を特殊召喚することはできなくなってしまう。
また特殊召喚後に指定のテーマモンスター以外の自分の表側表示モンスターを全てデッキバウンスしてしまい、そのターンはその後の展開も一切できないため、他のモンスターと並べて制圧することが困難であり、特に「壊獣」に対しては悲しいほどの脆さを見せてしまう。
デッキバウンスは魔法の効果に完全耐性があれば受けずに済むほか、チェーン発動した効果で一時的に場を離れることができるモンスター、相手ターンにモンスターを展開する効果を用いれば、次の自分のターンを待たずに他のモンスターとの共闘も可能です。
また幻の召喚神を出すためのカードであることとは別に永続魔法化している「千年」モンスターをライフを払うことなくモンスターゾーンに展開する役割を持つカードでもあり、幻の召喚神の攻撃力は自分のLPの両面に大きく影響を与えるため、発動後にデッキに戻り、《千年王朝の盾》の効果でサーチが利くとは言えど、やはりある程度は積むべきカードと言えるでしょう。
石版の神殿
Rare
▶︎ デッキ
9 JP054 石版の神殿 
永続魔法として魔法&罠ゾーンに置くモンスターを手札に持っている必要がありますが、その追加効果でデッキの「千年」「ミレニアム」モンスター1体も魔法&罠ゾーンに設置できるフィールド魔法。
永続魔法として設置した「千年」モンスターのいくつかはライフを払うことで自身をモンスターゾーンに展開できる能力を持っており、その中には【千年】のキーカードである《千年の十字》を持ってこられる《千年王朝の盾》も存在するため、十字のサーチ体制を厚くするためには欠かせないカードです。
手札のモンスターは何でも永続魔法として出せるので、噛み合うテーマにおいては「千年」モンスターとの併用で召喚権を使わずにモンスターを展開する手段としても有用なカードと言えるかもしれません。
もう1つの効果は「千年」「ミレニアム」モンスターがモンスターゾーンで破壊されるとそのまま永続魔法として魔法&罠ゾーンに移動するというもので、破壊効果で妨害を受けても手札に十字があれば無料で再展開できるため、おまけ効果としては悪くない効果です。
魔神火焔砲
Normal
▶︎ デッキ
7 JP055 魔神火焔砲 
2ターン目以降の自分のターンに全てを擲ってそのターンで勝負を決めるためのカード。
先攻1ターン目に《幻の召喚神エクゾディア》の特殊召喚に成功していた場合、相手エンドフェイズにはこれをデッキからセットして得られる効果によるワンショットキルが狙える。
ライフを半分払って発動するので幻の召喚神が自身の効果で得られる攻撃力も小さくなりますが、このカードの効果で得られる効果による攻撃力は初期ライフのそれよりも大きい10000にもなるので、パッと見が噛み合っていないだけで運用上の問題にはならないでしょう。
「封印されし」モンスター5体を装備魔法カードとして場に出すために自分の魔法&罠ゾーンをお掃除する副産物で相手の魔法&罠ゾーンも綺麗にするので、《怒りの業火 エクゾード・フレイム》発動後に相手がセットした魔法罠カードも破壊できるし、貫通能力も得られるのでほとんどの守備表示モンスターに耐えられることもありません。
しかしそれは《千年の十字》からの展開が全て通っていることが大前提で、少なくとも自分の場に幻の召喚神がいてはじめて成立するものであり、あくまで勝ち筋の1つで断じて複数積めるようなカードではないことは念頭に置いておきたい。
なお対応するレベル10の「エクゾディア」モンスターのうち、他の効果に対する完全耐性を持つ《召喚神エクゾディア》は「このカードの効果でモンスター効果を得られる効果」を受けないため対応しないことや、魔法&罠ゾーンを「封印されし」モンスターで埋めてしまうため発動以降は魔法罠カードによる補助ができなくなること、5枚全てが制限カードである「封印されし」モンスターが1体でも指定領域に存在しなくなると発動自体ができなくなる点にも注意。
地獄人形の館
Normal
▶︎ デッキ
10 JP056 地獄人形の館 
前回のレギュラーパックで「天盃龍」のフィールド魔法として登場した《盃満ちる燦幻荘》に類似した効果を持つ「ギミック・パペット」のホームグラウンド。
発動時のテーマモンスターをサーチする効果に加えて、これが場にあるだけで自分の場の全てのギミパペは戦闘破壊されず、さらにXモンスター以外の相手が発動したあらゆるモンスター効果を受けなくなるというこれまでの無耐性ぶりはどこにいったと言わんばかりの堅さになる。
後攻からの相手モンスターの効果による除去効果などはもちろん、先攻からギミパペのみで1キルを行えるようになった12期の【ギミック・パペット】において、相手の《エフェクト・ヴェーラー》も《幽鬼うさぎ》も《原始生命態ニビル》すらも全く怖くないという手札誘発耐性の爆上がり具合は脅威というほかない。
サーチ対象となるギミパペにも《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》や《ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ》のような強カードが同時に登場しており、このカード自体のサーチ手段が《テラ・フォーミング》などの汎用的なフィールド魔法サーチくらいしかない程度しか弱い部分が見当たりません。
誘発耐性の恩恵を考えるなら一番最初に出したいカードなので、このカードのために《惑星探査車》に召喚権を割く価値すらあるかもしれない。
竜の影光
Normal
▶︎ デッキ
4 JP057 竜の影光 
イラストから分かるように《光と闇の竜》の関連カードであり、あちらを名称指定した効果を持つカードを作らなかった代わりに、あちらにも対応できるように設計されたドラゴン族に関する3つの効果から1つを選んで発動できる速攻魔法。
レベル8ドラゴンをデッキに戻すことによるそれとは属性の異なるレベル8ドラゴンのサーチ、自分の場のドラゴン族1体の打点アップ、自分の場のドラゴン族を対象とする効果の無効という内容になっている。
テーマ無所属で特殊召喚できない《光と闇の竜》にとってサーチ効果から受けられる恩恵は大きく、レベル8なので1枚で1600も攻撃力が上がるカードにもなり、さらに自身の無効効果は同一チェーン上では1度しか発動しない仕様であるため、無効効果の上から発動した相手の対象を取る効果を手札から無効にできるという点には一定の価値を感じます。
しかしドラゴン族の中でもそれなりに戦闘能力が高いモンスターに使わないと真価を発揮できないカードの割にはどの効果もそれほどパワーが高くないし、同じくドラゴン族をデッキに戻すことによるサーチ魔法なら、戻すドラゴン族もサーチできるドラゴン族も自由な《竜の交感》の方が使いやすい。
速攻魔法なのは偉いと思いますが、汎用性を求めて手を広げすぎた結果、中途半端で微妙なカードになってしまったという感じですね。
白き森のいいつたえ
Rare
▶︎ デッキ
7 JP058 白き森のいいつたえ 
自分の場に魔法使い族または幻想魔族が存在する時に発動できる「白き森」モンスター1体をサーチする効果を持つ「白き森」魔法カード。
【白き森】における《ウィッチクラフト・クリエイション》にあたるカードですが、等価交換のテーマモンスター1体をサーチする名称ターン1の効果しかないという、テーマネームと再セットの共通効果の存在が前提の産物で、発動条件の関係で無の状態からではサーチ効果すら発動できない事故札にすらなり得るため初動適性は低い。
幸い《白き森のシルヴィ》や《白き森の魔性ルシエラ》の召喚誘発効果によるサーチが可能で、それらのモンスターがこのカードの発動条件も満たし、このカードで持ってきた《白き森のリゼット》を自己SS能力で展開してレベル6や8のS召喚に繫ぐことができる。
そういうわけで初動を作るカードというよりは、【白き森】の定番の展開を行うために中継で持ってくるカードというテーマのサーチ札としては比較的珍しい立ち位置になります。
白き森にはいるべからず
Normal
▶︎ デッキ
5 JP059 白き森にはいるべからず 
自分の場にレベル6以上の魔法使い族または幻想魔族が存在する時に発動できる相手の場のカード1枚を破壊するという万能単体除去効果を持つ「白き森」通常魔法カード。
効果は特定の種族のモンスターが自分の場にいることを要求することまで含めて《最古式念導》のそれとほぼ同じでこちらには名称ターン1があるので、テーマネームと共通効果となる再セット効果があること前提の、12期産のカードとしてはかなり控え目なカードパワーとなっている。
レベル4モンスターである《白き森のシルヴィ》の効果でサーチしてもそれだけでは発動条件を満たせないのですぐに使えないし、他に選択できるサーチ対象となる《白き森のいいつたえ》と《白き森のわざわいなり》が強いのも厳しいところです。
それでも似たような性質を持ち前提条件となる調整をされている「ウィッチクラフト」魔法カードのほとんどよりは強いし、盤面の相手モンスターに干渉できる「ウィッチクラフト」魔法カードが未だに1枚も存在しない【ウィッチクラフト】にとってはかなり良いカードにも見えてしまうのが何とも悲しい。
そしてその【ウィッチクラフト】でも、下級ウィッチクラフトでこれをコストに《ウィッチクラフト・ハイネ》などのレベル6以上の「ウィッチクラフト」モンスターを特殊召喚し、自身の効果で再セットすれば、それぞれ名称ターン1なので除去効果もすぐに使えてしまうという…。
ところでこのカード「入るべからず」と「居るべからず」のどちらが正しいのでしょうかね?
罪宝の囁き
Normal
▶︎ デッキ
5 JP060 罪宝の囁き 
今回のレギュラーパックにおける唯一の「罪宝」カードとなる速攻魔法に、このパックで初登場した「罪宝」関連テーマである「白き森」魔法罠カードの共通効果である墓地からの再セット効果を設定したもの。
メイン効果は《黒魔女ディアベルスター》と《原罪のディアベルゼ》もこれに該当する、自分の場の魔法使い族または幻想魔族1体を対象にそのモンスターを手札かEXデッキにバウンスするというもので、その効果処理後に自分の墓地・除外状態のそれらの種族のモンスター1体を特殊召喚することができる。
まともに使うとこのカードを使って場と墓地・除外状態のモンスター1体を入れ替えるだけの効果でデッキに触ることもできず、EXモンスターを対象にするとディスアドバンテージになるため、フリチェで使える速攻魔法の利を活かした運用や、《幻惑の見習い魔術師》のような特殊召喚誘発の効果を持つモンスターを再利用することを目的に使用したい。
「罪宝」カードということで《黒魔女ディアベルスター》の効果でデッキから持ってくることもできますが、墓地からの再セット条件があちらの持っている1と3の効果の両方に対応しておらず、速攻魔法なのでセットしたターンにも発動できないという圧倒的に噛み合わないアンチシナジーぶりで、本体の性能と合わせて何とも微妙な感じになってしまっている。
刻まれし魔の詠聖
Rare
▶︎ デッキ
9 JP061 刻まれし魔の詠聖 
評価時点では《魔を刻むデモンスミス》のみとなるメインデッキの「デモンスミス」モンスターだけでなく、あちらが属する光属性・悪魔族のモンスターを全てサーチできる「デモンスミス」魔法カード。
該当するモンスターは「魔轟神」モンスター群以外にも、有用な自己SS能力とレベル変動効果を持つ《アストラル・クリボー》や、「壊獣」の亜種となる能力を持つ《サタンクロース》、汎用性の高いモンスター効果とP効果をあわせ持つ《エキセントリック・デーモン》、特殊召喚ができずモンスター効果に対する強力なメタ効果を持つ上級モンスターである《威光魔人》などがある。
しかしサーチした直後に手札を1枚捨てなくてはならず、適当なモンスターをサーチするだけではディスアドバンテージにしかならないので、どうしても手札に引き寄せたいモンスターでもない限りは、基本的にサーチしたモンスターをそのまま捨て札にすることでシナジーを生むものを選びたい。
特に手札から捨てると墓地から自身を特殊召喚できる《魔轟神ルリー》とは相性抜群であり、自己蘇生したルリー1体で《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚して展開ができることから、ルリーが直前に配布が始まったTPに再録されることになったほどに噛み合っている。
墓地効果の方は自身を墓地から除外することで行える「デモンスミス」融合モンスターを融合召喚する効果であり、内容は普通の融合召喚と同じでデッキや墓地のモンスターを融合素材にできるわけではないものの、サーチ札がついでに持っている墓地効果でテーマの融合札も担えるというのは普通に便利と言えるでしょう。
刻まれし魔の讃聖
Normal
▶︎ デッキ
9 JP062 刻まれし魔の讃聖 
【デモンスミス】におけるトークン発生装置となる速攻魔法で「デモンスミス」ネームを持つので《魔を刻むデモンスミス》の手札発動の効果でサーチすることができる。
出てきたトークンはテーマモンスターの融合素材やL素材として利用することができ、単独で《魔を刻む鎮魂棺》のL素材になれる点から手札の《魔を刻むデモンスミス》1枚から《DDD怒涛大王エグゼクティブ・シーザー》や《永遠の淑女 ベアトリーチェ》などのランク6Xモンスターを召喚権を使わずに立てる出張ギミックを使うためには必須のカードなります。
制約も悪魔族モンスター以外で攻撃宣言できなくなるだけで展開には影響を及ぼさず、先攻1ターン目ならこの制約すらも無いものとなってしまいます。
墓地から再セットされる効果は特別良い発動条件とは言えませんが、そもそもデッキに必要なカードが使用後にそのまま放置していてもデュエル中にどこかのタイミングで再度使える可能性があるというだけで普通に便利と言っていいでしょう。
贖いのエンブレーマ
Normal
▶︎ デッキ
4 JP063 贖いのエンブレーマ 
テーマで使えるフリチェの除去札となる「エンブレーマ」速攻魔法で、除去内容もバックにも触れる除外で普通に強いのですが、「センチュリオン」カードではないのでサーチは利かず、まともに使うとこちら側のディスアドバンテージになってしまう。
誓いのエンブレーマ》のような激強初動札ならともかく、今どきテーマの除去札が専用サーチすら存在しないというのはいくらフリチェで使えて除去内容がそれなりに良くてもちょっとあんまりではと言わざるを得ない。
後半の効果が強ければそれも多少は納得できるのですが、それも効果は強いけど発動条件が相手依存で微妙過ぎるという内容で…。
同じパックに《白き森にはいるべからず》というカードがあるのを把握してなかったのでしょうかね?
宵星の閃光
Rare
▶︎ デッキ
6 JP064 宵星の閃光 
カード名の通り《宵星の騎士ギルス》の姿が描かれた、第10期に展開された「星遺物」という過去のOCGストーリーの「場面カード」でもある速攻魔法。
その性能は後攻からの捲り札の一種となる速攻魔法といったところで、自分の場のモンスターが相手の場のモンスターより2体以上少ない場合に発動ができ、相手は自身の場のモンスターを任意の数墓地に送って、その結果何体のモンスターが相手の場に残ったかによって異なる4つの効果が適用されるというものになっている。
具体的には相手の場のモンスターが1体以下なら利敵行為となる効果が適用され、2体以上なら発動ターンにおける相手の展開や妨害に関わるメリット効果で別な方法による自分の捲りをスムーズに行えるというものになります。
しかし3体以上残した時の効果はともかく、2体残したことによる手札の一時的な全除外では手札誘発や手札をコストや効果に要求する効果を無害化できる程度で刺さらないデッキも多く、このカード自体も《禁じられた一滴》のようにチェーンクローズできるわけでもないし、《拮抗勝負》のように裏側除外で完全耐性も貫通するといった最強除去というわけでもありません。
速攻魔法なので相手ターンにおける展開の妨害としても使えないことはなく、それなら手札を一時的に全除外する2体お残し時の効果も結構役立つとは思いますが、しかるべきタイミングがくるまで発動できない場にセットするタイプのカードということで信頼することは難しく、既存の汎用的な妨害・捲り札よりも優れているところが少ない中途半端なカードという印象であまり使われることはなさそうです。
トラップ・ギャザー
Normal
▶︎ デッキ
5 JP065 トラップ・ギャザー 
罠カードを大量投入した【メタビート】においても、《魔導師の力》や《ガーディアンの力》や《月鏡の盾》といった装備魔法はシステムモンスターの打点や耐性を補強するカードとして《アームズ・コール》などと共に一定数使用されてきた実績がありますが、このカードはそんな【罠ビート】に向けた新提案となる装備魔法で、罠カードを剣とし同時に罠カードの盾となる効果が備わっているカード。
その効果は装備モンスターの攻撃力を自分の墓地の罠カードの数の400倍強化する効果、装備モンスターが戦闘で相手モンスターを倒すか戦闘ダメージを相手に与えるとこのカードを墓地に送ることで墓地の罠カード1枚をセットできる効果、自分の場の表側表示の罠カードが破壊される際に場のこのカードを除外して身代わりにできる効果となっている。
強化倍率が中々高く、墓地に罠カードが5枚存在していればどんなモンスターでも攻撃力を2000アップできるという装備魔法1枚からの強化値としては破格の性能になり、他2つの効果は装備されているこのカードが犠牲になるものの、再利用が難しいテーマ無所属の永続罠やカウンター罠なども容易に使い回せるし、《群雄割拠》や《センサー万別》といった評価時点では制限カードになってしまった永続メタ罠やモンスターゾーンに出ている罠カードとしても扱う罠モンスター、永続罠カード扱いで魔法&罠ゾーンに置かれているモンスターを守ることにも利用でき、このカードを含まないものであれば複数枚の破壊にも1枚で対応できます。
しかしあくまでも他の墓地の罠カードや永続罠カードとの併用が大前提となるためこのカード単体では何の効力も発揮できず、これによりただでさえ装備モンスターが必要という装備魔法の事故札となる弱みをさらに加速させることになり、とりわけメインデッキに採用するモンスターがあまり多くない【メタビート】においてはこれが顕著なものとなります。
戦闘補助カードとして使うことに超特化させて《隣の芝刈り》とかで大量の罠カードを墓地に送って使うとかいうのも絶対に何か違うよなあって感じで、これまで【罠ビート】系のデッキで使われていた装備魔法に割って入るのは難しそうだと感じます。
せめて罠カードをセットする際にこのカードを墓地に送る必要がなければとか、墓地のこのカードを除外することでも破壊の身代わりにできていたらなといったところですね。
イラストや効果のデザインとしては結構好みで、個人的にはレギュラーパック発売前日にようやく判明するテーマ無所属モンスターや汎用魔法罠カードってめちゃくちゃ好きなんですけど、今回は《面子蝙蝠》とか《亜空間物質回送装置》とかこのカードみたいな面白いカードがいっぱい見られて満足してます。
亜空間物質回送装置
Normal
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8 JP066 亜空間物質回送装置 
亜空間物質転送装置》から派生して生まれた、場のモンスター1体を一時的に除外する効果を持つ永続魔法。
このカードの場合は自分のターンですぐ発動できるだけでなく、一時的に除外したモンスターがその効果の一連の処理ですぐに帰ってくるというのが最大の特徴。
一時的な除外を行うことで、名称ターン1を除くターン1がある効果や表側表示で存在する限り1度しか発動できないといった類のモンスター情報がリセットされ、モンスター効果の無効化、この効果で特殊召喚したターンは効果を発動できない、L召喚したターンはL素材にできない、このターンのエンドフェイズに除外するなどの本来消せない制約も全てリセットされるため様々なコンボに利用することができ、相手の場のXモンスターのX素材を全剥がししたり、EXモンスターゾーンにいたモンスターをメインモンスターゾーン移動させることなども可能です。
このターン召喚・特殊召喚されたという情報もリセットされることから、実は戻ってきたモンスターは表示形式を変更することも可能であり、セットしたリバースモンスターをこの効果で飛ばしてから戻すことで、反転召喚することによってそのリバース効果をすぐに使うことなどもできてしまいます。
2つ目の効果は永続魔法でありながら相手ターンでも発動するタイプの効果で、相手の効果が発動した効果処理後にモンスター効果が無効になっているモンスター1体を対象に一時的な除外→すぐに場に戻すを行うもので、《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》などに起動効果を発動前にストップされたり永続効果を無効化されたとしても、その効果処理後に発動できるこの効果でそれを復活させることができる。
相手が後攻から放ってきた手札発動の泡影で《フォッシル・ダイナ パキケファロ》や「結界像」モンスターを黙らされて泣きを見た【メタビート】使いは少なくないはずなのでそういった場面にも対応できます。
このカード自身も相手の効果の対象になるタイプの除去に対しては強制的に一時的に除外されるため、これが稀にデメリットになる場面もあるものの実質的に自前の耐性を持っているようなものなので継続して使うのが目的の永続魔法が持つ効果として悪くない効果と言えます。
敢えてデッキに枠を作って採用するようなカードではないかもしれませんが、《世海龍ジーランティス》のもうちょっとお手軽版みたいなのって出ないのかなあとずっと思ってましたし、今回のレギュラーパックの魔法カードで一番好きなので少し高く評価したい所存です。
BBS
N-Rare
▶︎ デッキ
8 JP067 BBS 
「BBS」というイラストに描かれた《斬リ番》の元ネタである「キリ番」と同様に、その時代にネットに触れていた人々を特別にノスタルジーな気持ちにさせてくれる響きをカード名として持つ今回のレギュラーパックのノーレア枠となる永続魔法。
自身以外のカード効果が発動する度にカウンターが1つ置かれ、自分の場のモンスターがカウンターの数の100倍全体パンプされ、さらにカウンターが10個になった場合にこのカードを手札にバウンスすることで《斬リ番》のような発動後に罠モンスターとなる永続罠カードをデッキからセットできるという効果を発揮する。
これだけ見るとノーレアらしい実用性低めのロマンカードで、同じパックに収録された《影法師トップハットヘア》によって強化された罠モンスター関連の効果をノーレアでついでに出したくらいにしか思えないのですが、実際は中々のポテンシャルを秘めたカードです。
注目すべきは、罠モンスターをデッキからセットする効果に名称ターン1が設定されておらずこの効果を使う際にこのカードは手札に戻る、このカードは永続魔法でそのカードの発動には名称ターン1がない、そしてセットした罠モンスターはセットしたターンでも発動できるという3点です。
これにより何らかの効果を発動し続けられるループコンボにこのカードを組み込むことで、デッキから際限なく罠モンスターをセットしてそれら全てをそのターンに展開できるという、カードパワーだけなら10点級のエンジンになり得るということになります。
罠モンスターはあるタイミングから一度モンスターとして展開してしまえば以降は魔法&罠ゾーンを圧迫しない仕様になったため、罠モンスターをEXモンスターを特殊召喚するための素材として使用することが容易になっていることも含めて、このカードが永続魔法であることでセットする罠モンスターの邪魔をするということもほぼありません。
要求は高めなので実用性というか真面目なデュエルにおける実戦でサーチ手段すらないこのカードをちゃんと使えるかどうかは一先ず置いておくとして【罠モンスター】を構築するにあたってこのカードを主軸とした専用デッキを組む価値は間違いなくあると言って言いでしょう。
斬リ番》の可愛らしい一面が見られるイラストも相まって、効果共々ハートを射抜かれたデュエリストも少なくないはず。
怒りの業火 エクゾード・フレイム
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9 JP068 怒りの業火 エクゾード・フレイム 
あれ?このルール上のテキスト必要ですか?と思ってよく見たら「エグゾード」カードではなく「エクゾート」カードとなる罠カード。
幻の召喚神エクゾディア》の効果でデッキからセットでき、その幻の召喚神の存在が発動条件を満たす形で相手ターンにフリチェで《サンダー・ボルト》と《ハーピィの羽根帚》を同時に放つ超過激な妨害札。
幻の召喚神が自前で効果破壊耐性と魔法罠カードに対する妨害能力を持っているので、モンスターを展開する前の相手の露払いにも耐えやすく、発動タイミングを強制されにくいという点でも噛み合っています。
レベル10の「エクゾディア」は評価時点で他に2体存在していますが、《召喚神エクゾディア》の方ならそれなりに場に出しやすく、幻の召喚神以上に強固な耐性を持つのでこのカードも十分使いこなしてくれるでしょう。
墓地効果の方も特殊勝利を狙う形での「封印されし」モンスター集めや発動条件を満たさなくなった《千年の十字》を再び使えるようにできるなどの作用をもたらし、十字と墓地肥やし系の「封印されし」モンスターサポートを共存させる上である程度あてにできる優良な効果です。
黒魔術のバリア -ミラーフォース-
Rare
▶︎ デッキ
5 JP069 黒魔術のバリア -ミラーフォース- 
場に《光の黄金櫃》モンスターが必要になった代わりに、相手モンスターの攻撃宣言時以外に相手モンスターが発動した場のモンスターを破壊する効果にも反応するようになった《聖なるバリア -ミラーフォース-》となるカード。
【光の黄金櫃】において《黒き魔術師-ブラック・マジシャン》の効果でデッキからセットするカードは概ねこのカードになり、そうすることで発動時の追加効果も適用することができる。
発動後は関連モンスターがそのターン中1回ずつの両面破壊耐性を獲得することで、トリガーを引いた「モンスターを破壊するモンスター効果」を流せる場合も多く、【光の黄金櫃】の最終盤面をより強固なものにできる。
しかし特定のモンスターが場にいないと発動できず、ブラマジの効果でデッキからセットしたら「見えてる罠カード」になる割には捉える範囲もメイン効果も追加効果もかなり微妙だなという印象。
モンスターを破壊する効果しか捉えないのにモンスター効果にしか対応してないので、《ハーピィの羽根帚》などの黄金櫃の耐性も機能しないバックを剥がすカードに対しては《サイレント・マジシャン・ゼロ》などによる防御が必要になる。
フロッグ・バリア》や《棘の壁》に比べれば、デッキから引っ張ってこられることも含めてあらゆる部分が大きく進歩していることは間違いありませんが、果たしてこれを12期のカードと呼べるだろうか。
傀儡遊儀-サービスト・パペット
Normal
▶︎ デッキ
7 JP070 傀儡遊儀-サービスト・パペット 
CX ギミック・パペット-ファナティクス・マキナ》のSS誘発効果でサーチできる「パペット」罠カードの1枚で、相手ターンにおける妨害能力に疎い【ギミック・パペット】における貴重な相手ターンでの妨害札。
カード名に「サービス」という単語が用いられている辺りにもデザイナーさんのファンサービス精神が窺える。
その効果は自分の場の「ギミック・パペット」Xモンスターの数まで対象とした相手の場のモンスターをコントロール奪取できるというもので、前提条件としてXモンスターを展開する必要があるものの、コントロール奪取による妨害は効果を無効化したりモンスターを墓地に送ること以上にモンスターを無害化することに繋がる場面も多いので妨害としては有用です。
墓地効果の方も場の「ギミック・パペット」Xモンスター及び墓地のXモンスターの存在を要求するため極めて安定感に欠ける効果ですが、相手の場への押しつけも行える蘇生効果であり【ギミック・パペット】のデッキコンセプトと噛み合っています。
罠カードでかつ墓地効果が墓地に送られたターンには発動できない都合上、先攻展開による1キルを狙うなら必然的に不要なカードということになりますが、テーマエースとなるXモンスターが出てくるだけで持ってこられる妨害札としては競合となるサーチ先も少なく一定の価値があるカードであることは間違いないでしょう。
これが「ギミック・パペット」モンスターを相手の場に押し付ける効果だったら、相手ターンに《ギミック・パペット-ナイトメア》を押しつけてもっと愉快なことになっていたんですが、《分かつ烙印》による前科もあったのでさすがにダメでしたね。
白き森のわざわいなり
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▶︎ デッキ
9 JP071 白き森のわざわいなり 
評価時点における唯一の「白き森」罠カードとなるカードで、効果はテーマモンスター1体のリクルートとそれに連なる形で「白き森」SモンスターのS召喚をフリチェで行うことができるという強力なもの。
罠カードの遅さがあるので共通の再セット効果が若干活かしづらいものの、コストにも選べてそうすることで容易に再利用できる罠カードの性能がデッキに触れるものでこれというのは普通に破格です。
S召喚できるモンスターにもSS誘発効果で相手の場のモンスター全てをセット状態にできる《白き森の魔狼シルウィア》が存在しているので相手ターンにS召喚を行える意義も大きいし、S召喚をする効果を処理しなかった場合は《白き森のシルヴィ》のSS誘発のサーチ効果が使えたりと非常に便利ですね。
発動ターンは魔法使い族と幻想魔族しか特殊召喚できないみたいな厄介な制約もなく、特殊召喚できる「白き森」モンスターも強いのでセットで外に持ち出すことも容易でしょう。
刻まれし魔の楽園
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▶︎ デッキ
7 JP072 刻まれし魔の楽園 
評価時点における唯一の「デモンスミス」罠カードで、光属性の悪魔族の中でも最上級モンスターのみが使いこなせる必殺の除去効果を持つカード。
自分の場の効果対象にした最上級の光悪魔以外のお互いの場のカードを全て墓地送りにするという、《天霆號アーゼウス》と同等の凄まじい耐性貫通力を持つ効果を何とお互いのターンにフリチェで使うことができてしまう。
対象にできるモンスターは同じパックに収録された《刻まれし魔ディエスイレ》や《至天の魔王ミッシング・バロウズ》以外にも何体か存在しますが、そのほとんどがEXモンスターであるため使いこなせるモンスターはごく僅かであり、個人的にはめちゃくちゃアンチシナジーですが《大邪神 レシェフ》に使わせてみたいところがあります。
墓地効果の方は相手がモンスターを特殊召喚した場合に墓地から除外して「デモンスミス」モンスターをデッキまたはEXデッキから1体墓地に送るというもので、評価時点では両方を合わせても墓地に送ることができるモンスターは3種類のみとなっていますが、いずれも何らかの墓地効果を持っており、特に《刻まれし魔ディエスイレ》の墓地効果は相手の盤面に干渉できる系の効果となっているため、このタイミングで相手ターンにEXデッキから墓地に送る価値は大いにあります。
【デモンスミス】はランク6Xである《永遠の淑女 ベアトリーチェ》も容易に立てられるデッキなので、あちらの効果で相手ターンにこのカードをデッキから墓地に送ることを目的に採用しても良いでしょう。
燦幻開花
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8 JP073 燦幻開花 
【天盃龍】における先攻時の新たな選択肢を提案する形で生み出された後続の「燦幻」罠カード。
その効果は発動したらその場でメインフェイズを終わりにするという衝撃的な効果となっており、相手メインフェイズにこれを使うことで相手は満足に展開できないままバトルフェイズに突入するかエンドフェイズに移行するかを選ばされることになり、高確率で帰ってくるであろう自分のターンで【天盃龍】の必殺展開を行うことができる。
しかし発動条件が結構厄介であり、自分の場に炎ドラゴンが必要で他の種族・属性のモンスターが存在してはならず、かつ相手の場のモンスターがこちらの場のモンスターよりも多くなければならない点から、相手メインフェイズに入ったら優先権が移った瞬間にいきなり発動ということは難しく、ただでさえ相手に警戒されやすいカードなのに炎ドラゴンやこのカードの方を先に除去されると効果を使うことすらできない。
墓地効果の方はどちらかというと自分のターン向けのドロー&超展開効果となっており、それぞれターン1なのでこの墓地効果を目当てとするなら自分のメインフェイズにメインフェイズを終了する効果を発動するのもアリでしょう。
粛声のガーディアン
Normal
▶︎ デッキ
5 JP074 粛声のガーディアン 
「粛声」の登場で一応日の目を見ることになったものの、同時に登場した「ローガーディアン」儀式モンスターである《粛声なる守護者ローガーディアン》が強すぎて全くの不要状態だった《ローガーディアン》ですが、それを見かねてなのか遂にそれを名称指定した効果を携えて世に送り出された「粛声」永続罠カード。
儀式モンスター以外の自分のモンスターの被破壊に反応して手札・デッキの《ローガーディアン》を特殊召喚する効果を持っており、永続罠カードなので毎ターン使えるし、後半の効果によってお互いの場の全モンスターの攻撃力を《ローガーディアン》に集約して戦わせることもできる。
攻撃力集約効果としては珍しく相手モンスターの攻撃力も吸収し、さらに対象にした儀式モンスターでしか直接攻撃できないなどの制約もありません。
しかしこの程度の効果を使うために本体の性能が終わってる《ローガーディアン》を採用するというのは正直ピン挿しであっても正直考えもので、せっかくの永続罠カードなのに墓地からの特殊召喚に対応していないので、複数採用するか倒れた後にデッキに戻すかしないと基本的に1度しか効果を使えないというのが、それほど良い発動条件ではないことも相まってかなりイマイチです。
真面目な構築の【粛声】で使用する場合でも、前半部分の効果は一切無視して後半の効果で一気にキルを取るためのカードとしての役割になりそうで、同じ初期の儀式モンスターである《ハングリーバーガー》に対応する《Recette de Specialite~料理長自慢のレシピ~》とはさすがにパワーが低すぎて《ローガーディアン》を採用する気にはなれないカードという印象ですね。
創神のヴァルモニカ
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▶︎ デッキ
7 JP075 創神のヴァルモニカ 
「ヴァルモニカ」がレギュラーパックにおける2度目の後続の新規で手にしたテーマの永続罠カード。
相手ターンにおける《ヴァルモニカの異神-ジュラルメ》や《ヴァルモニカの神異-ゼブフェーラ》のL召喚を、フリチェとまではいかないにしても《I:Pマスカレーナ》などに頼らなくても自前のカードでも行えるようになった他、手札か場から墓地に送られた場合という「ヴァルモニカ」Pモンスターの手札効果を発動するためのコストとして切っても使える効果によって、そうやってPゾーンに出てきたそれらのモンスターに回復ともダメージとも一切関係ない力技でカウンター3つを一気乗せするという効果を発揮する。
カウンターを貯める準備を一瞬で省けるという点で有用なカードではあり、1の効果による強化幅がかなり大きく複数出ていることで効果が重複することから、耐性持ち大型モンスターを撃退したり、《ヴァルモニカの異神-ジュラルメ》の攻撃によるキルラインを下げることなどにも繋がってはいるのですが、ペアが揃わないとデッキの回転には貢献せず、Pゾーンに置かれた「ヴァルモニカ」Pモンスターを狙われると脆いという、いかにも永続罠が向き合うべき分野になりそうな問題の解決は全くしてくれていない。
結果、悪くはないレベルの効果が3つ設定されたそこそこ強い新規という感じの評価に落ち着いているという印象です。
流星極輝巧群
Normal
▶︎ デッキ
3 JP076 流星極輝巧群 
「ドライトロン」が第12期に獲得した3枚の新規カードの1枚となる「ドライトロン」永続罠カード。
前半の効果は「ドライトロン」が除外された場合に場の「ドライトロン」モンスター1体をリリースして除外状態の「ドライトロン」カード2枚を手札に回収するというもので、《竜儀巧-メテオニス=DRA》や《竜儀巧-メテオニス=DAD》の効果を発動するためのコストとして消費されたリソースの回復ができるというものですが、メインデッキ側の「ドライトロン」モンスターに除外に関係する能力を持つのが自己SS後に除外される《竜輝巧-νII》しかいないため、大したシナジーがなくデッキが回っている時にしか役に立たない微妙な効果です。
後半の効果は手札の《流星輝巧群》を見せることで同じ条件で機械族の儀式モンスター限定の儀式召喚をお互いのターンにフリチェで行えるものとなっており、自分のターンにおける儀式召喚の連発や相手ターンでのDRAの儀式召喚などが可能になるわけですが、結局《流星輝巧群》は持っていないといけないし消費も変わらないし、DRAの効果は別に儀式召喚誘発というわけでもなく、魔法カードが発動できないだとか相手がメインフェイズ1開始時から放ってくる捲り札が怖いだとかの特段の事情がなければそれほど使いたい効果には思えない。
【ドライトロン】でよく使われる天使族の儀式モンスターには全くの非対応であり、構築によっては機械族の儀式モンスターは多くても《竜儀巧-メテオニス=DRA》1枚しか採用されないことも珍しくない現在の【ドライトロン】においてはこれといって採用する理由のないカードと言わざるを得ないと思います。
マドルチェ・デセール
Normal
▶︎ デッキ
9 JP077 マドルチェ・デセール 
【マドルチェ】が10期の終わりに獲得した相手ターンにおけるテーマの妨害罠である《マドルチェ・プロムナード》に続き、12期に獲得したプロムナードとはまた別のやり方で相手の盤面に干渉し、同時に展開札ともなる罠カード。
単純に相手の場の効果モンスター1体に対してバウンスによる除去効果を出せるだけでなく、「マドルチェ」モンスターを手札に戻すことで《マドルチェ・チケット》や《マドルチェ・サロン》の効果の発動にも繋がっていく。
さらにバウンスした2体の元々の攻撃力の合計以下の「マドルチェ」モンスターを手札かEXデッキから展開できる追加効果もあり、これでEXデッキの《クイーンマドルチェ・ティアラフレース》を特殊召喚して、前のターンに墓地に送っていたプロムナードをX素材としてフレースに補充することで相手ターンにおける妨害をさらに継続して行うことができる。
このカードもプロムナードと同じく自身をXモンスターのX素材にする効果がありますが、プロムナードと同じでいずれかターン1なのでやはり併用が望ましいでしょう。
プロムナードもこのカードも妨害効果となる方の効果にも名称ターン1があるので、このカードの登場によって《マドルチェ・メッセンジェラート》などの効果によるサーチ先の選択肢が増えた上に1ターン中に出せる妨害回数が増えたというだけでも大きな価値があると言えますね。
聖王の粉砕
Secret
Super

▶︎ デッキ
7 JP078 聖王の粉砕 
今回のレギュラーパックにおける唯一のスー以上のレアリティとなる魔法罠カードであるこのカードは、このパックの汎用罠カード枠でもある手札からも発動できる罠カードとなっており、近日中に関連する新たなテーマの登場することを予感させるカード名やイラストや効果内容が特徴。
効果の方はサーチのみを捉える《灰流うらら》といったところで、手札から発動できる条件は相手の場にカードが存在することになるので、相手の先攻時における各種効果によるサーチはもちろん、後攻から相手が投げつけてきた《増殖するG》を弾くのにも使える。
また普通に使うと効果を無効にするだけですが、自分の墓地に罠カードが1枚でも存在していれば無効破壊に変化するので場のモンスター相手に使ってもアド損にならず、《無限泡影》などを先撃ちしていれば相手の先攻1ターン目で手札から発動した場合でもこれを無効破壊化させることも可能になります。
泡影と同様に当然普通に場にセットして使うこともできるし、うららのように《墓穴の指名者》に捉えられたりしないので、特に罠カードを中心としたデッキでは大いなる活躍が見込めるでしょう。
ただしリクルートとデッキからの墓地送りも捉えるうららより守備範囲が狭いのはもちろん、手札から発動してしまうと発動後はこのデュエル中自分は闇・水・炎属性のモンスターは一切効果を発動することができなくなり、炎属性のうららと併用する場合はうららの先撃ちが必須となる。
よってこの制約で効果の発動を制限されない光・地・風属性モンスターがメインデッキの中心となるデッキ、または闇・水・炎属性であっても持っている能力が発動を伴わない永続効果であるモンスターが主体となるデッキでこそ真価を発揮するカードであると言えるでしょう。
【オルターガイスト】としては超待望の緩い条件で手札から発動できる妨害効果を持つ汎用罠カードなんですが、さすがに《オルターガイスト・メリュシーク》も《オルターガイスト・マルチフェイカー》も、《オルターガイスト・ヘクスティア》を含む全ての「オルターガイスト」EXモンスターの効果も発動できないんじゃあなあって感じで無限にしょんぼりです。
影帽子
Normal
▶︎ デッキ
7 JP079 影帽子 
同じパックに収録された《影法師トップハットヘア》が早速イラストに描かれた永続罠カードで、あちらのL召喚誘発効果でデッキからセットすることが可能な幻想魔族の罠モンスター。
自身が特殊召喚誘発効果として持つ無効効果によって、同じ幻想魔族である《影法師トップハットヘア》でデッキからセットして発動することで、相手ターンに最大2枚の相手の場のカードに対して無効効果を出しながらトップハットヘアのバック除去効果も使えるという便利なカードになっている。
ただし《澱神アポピス》と違ってこちらは出た後に改めて発動するタイプのSS誘発の効果となっているため、相手の場のカードの効果の発動に合わせて発動しても無効化が間に合わず、モンスターの持つ召喚誘発系の効果や、通常魔法・通常罠カードなどに対しては有効ではありません。
それでもトップハットヘアの効果でデッキからセットする罠モンスターとしては、《苦紋様の土像》や《碑像の天使-アズルーン》に並ぶ有力な候補であることは間違いなく、あちらを使う以上はまず併用されるでしょう。
このカードを直に引いてセットして単独で発動したとしても、相手モンスター1体に対して無効効果を出せる戦闘破壊耐性持ちの罠モンスターとなるため、断じて弱いカードではないというのも大きいですね。
三位一体
N-Rare
▶︎ デッキ
3 JP080 三位一体 
OCGのイラストのそれとは全く異なる、アニメGXにおける「おジャマ」通常モンスター3体による《おジャマ・デルタハリケーン!!》の特有の出し方が描かれた今回のレギュラーパックのノーレア枠となる罠カード。
その効果の方は、場で発動する効果と墓地で発動する効果の双方とも前提条件があまりに厳しすぎて実用性のないカード。
1枚の罠カードで3体のモンスターを同名カードであっても蘇生できるのは良いのですが、蘇生モンスターが通常モンスターでこの発動条件ならせめて完全フリチェで使わせて欲しい。
墓地効果の方はイラストの「おジャマ」通常モンスター3体とセットできる《おジャマジック》や《おジャマ・デルタハリケーン!!》のように、どの組み合わせでどのカードが手札・デッキからセットできるのか、それが全部で何パターンあるのかなどを調べて楽しむカードという感じで、そういう意味ではノーレアらしさはあると思います。
場に「クリボー5兄弟」のうち3体を出さなくてはなりませんが、一応《ティンクル・ファイブスター》をデッキから持ってこられる貴重なカードではありますね。
召喚神エクゾディア
Quarter Century Secret
▶︎ デッキ
6 JPS01 召喚神エクゾディア 
本来5枚を手札に揃えることでデュエルに勝利する「封印されし」モンスター群を、敢えて場に出した上にそれをリリースして特殊召喚するという掟破りの召喚条件を持つエクゾディアの特殊召喚モンスター。
その攻撃力は墓地の封印されしモンスター1体につき1000アップし、評価時点では該当するカードは全て制限カードの《封印されしエクゾディア》とその四肢のみとなるため最高攻撃力は5000となり、さらにカード効果に対する完全耐性という強固な耐性までもを兼ね添えている。
パワーが低い上に耐性が脆弱過ぎる《エクゾディア・ネクロス》、ほとんどの場面で特殊召喚のための素材にしかならない《究極封印神エクゾディオス》、おまけレベルの特殊勝利能力付きの《合成魔獣 ガーゼット》のような何かである《守護神エクゾディア》などとは違い、自らが戦って相手のライフを0にして勝利するという気概が強く感じられます。
しかしどういうわけか《封印されしエクゾディア》による特殊勝利の線も捨てていないようで、自分のエンドフェイズに強制発動する効果で墓地の封印されしモンスター1体をサルベージする能力があり、これにより封印されしモンスターを手札に揃えることによる特殊勝利には近づくものの、墓地の封印されしモンスターが減って攻撃力がダウンするため完全耐性の良さはどんどん失われていってしまう。
一応そうやって弱くなったところを戦闘破壊されると、手札にある封印されしモンスターを見せた数だけドローして残りの封印されしモンスターを引き込めるという能力もあるが、超耐性の高打点モンスターが持つ能力としてあまりに逆行したちぐはぐでどっちつかずな能力がとても印象が悪く、振り切ってないという点ではネクロスにも劣るデザインです。
それでも高いパワーと強固な耐性からエクゾディア関連モンスターの中では使い甲斐のある方のカードであることは間違いなく、同時に登場した専用サポートである《魔神火炎砲》と併用すれば「戦うエクゾディア」としてより運用しやすくなります。
あとはなんでしょう、そのうち何かのうっかりでエクゾディアとは所縁もない「封印されし」モンスターを出しちゃったなんてことはやっぱり起こりませんかね?




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