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HOME > 遊戯王SS一覧 > Episode101:決戦・冀望郷

Episode101:決戦・冀望郷 作:カズ

「嘘……ここってさ」
「凛ちゃんの通ってる学校だよね?」
「ここにオーバーハンドレッド・ナンバーズの反応が出たということは……」
「エースが学園の関係者、ということでしょうね」


 世界で唯一の「SNo.」所有者である神谷希をはじめとする5人の少女達がオーバーハンドレッド・ナンバーズの反応がある場所へとワープしたのだが、何とそこは遊弥たち封印竜使いの母校・五つ星学園だった。それが何を意味するかを頭脳明晰なカレンと小町が推測したのだが、その真実を受け入れるのに皆時間がかかった。
 兎にも角にも、校門前で立ち止まっているわけにはいかない。意を決した5人の少女達は、決戦に向けて歩き出した。


~~

 マップが指し示す場所は学長室。驚くことにその扉の鍵は開いていた。夏季休業中だから閉まっているだろうと思っていた皆は拍子抜けしたが、それでも反応が示されているのだから気が抜けない。


「こういうのってゲームだと大体、何処かに秘密の抜け穴みたいなのがあるんだよね。たとえば机の中にスイッチが入ってたり」
「でも胡桃、流石に人の机を漁るのは……」
「…だよね。希はどう思う?」
「うーん……。あ、あれとか怪しくない?如何にもって感じで」


 入って右側にある、天井にまで届くほど大きな本棚。そこには歴代卒業生の名簿をはじめ校内デュエルの成績等が管理されている。データ管理が主流の現代では珍しいなと思いつつも希は今年度の戦績を閲覧してみることにしたのだが、「ベスト4:藤堂遊弥&赤城紅葉、霧野精一&霧野命慈(このデュエルにより『封印竜』降臨)」と記されていた。
 その項目を更に詳しく読んでみると、事前にタッグデュエルをするように促したのが学園長であることや、紅葉がタッグデュエルのパートナーに立候補してくるであろうことも全て予見していたようだった。そして何より、このデュエルで6体の封印竜が目覚めることも「計画の内」だったことも読み取れた。


(もしこれが本当なら、学園長って……!)


 希が核心に触れようとした丁度その時、本棚が大きくスライドし、大人一人が通れるほどの大きさの隠し通路が現れた。どうやら彼女が手にしていた本を抜き取ると作動する仕組みのようだった。
 この先に奴等がいる。そう確信した5人はその通路を進もうとしたのだが、通路には一切の明かりがなかった。一本道だと分かっているならそれでも構わないのだが、なにせ敵の本拠地、何か罠があるかもしれない。そう思うと足がすくんでしまった。


「ちょっと待ってて」


 希がエクストラデッキから『SNo.0 ホープ・ゼアル』を取り出し、それを掲げるや否や、希自身がホープ・ゼアルへと変身した。希本人の口からは「ゼアルモードになれた」とは聞かされていたのだが、4人が実際にその輝かしい姿を見るのは初めてであり、その姿に見惚れていた。


「これが…ゼアルモード……」
「のぞみん、ホントにホープ・ゼアルになってる!」
「て言っても、そんなに長く維持できないんだ。だから、急ぐよ!」


 ゼアルモードに変身した希が皆を先導することで、一切光のない通路が明るく照らされた。その道筋の先にあるのは、果たして希望か絶望か。
 しばらく進むと、3本に枝分かれした通路が見えてきた。それと同時にゼアルモードも解除されてしまったが、この先に奴等がいることはまず間違いない。しかし問題は、誰がどの道を行くかだ。特に希はZとの因縁が強く、小町とうらら、カレンと胡桃はそれぞれX、Yとのデュエルで敗れているため、可能なら該当する人物を相手に勝利を収めたいという想いがあった。


「……どうする?」
「どうするって言われても…ねえ?」
「「「「「うーーーん……」」」」」


 5人がどの道を行こうか悩んでいると、どこからともなくアナウンスが流れてきた。希が誰より早くその声に反応した。Zの声だったからだ。
 そのアナウンスによると、彼女たちが今いる場所は「運命の道」。どの道を選んでも「戦いたいと強く願う相手がその道の先にいる」という摩訶不思議な道だ。もしそれが本当だとしたら、迷う理由はない。


「絶対に皆で、帰ってこよう。約束だよ!」
「「「「うん!」」」」


 希は中央、うらら・小町は左側、カレン・胡桃は右側のゲートをくぐり、それぞれの決戦へと赴いたのだった。




~~


 希が1人で進んだ先に現れた世界は、紅い夜空にブラックホールのような物体が浮かんでいる不気味な場所だった。そして遠くには、岩で作られた城のようなものが見える。まるで異世界にでも迷い込んだ感覚に陥った希だったが、城の最上階に因縁の相手・Zの姿を確認すると、すぐさまそこを目指し地面を蹴った。





「ようこそ、『冀望郷』へ」
「…絶望がお似合いのあんたから希望って言葉が出てくるなんてね」
「あなたの思うものとは違いますが、人は誰もが理想や冀望を抱いています。この紅き星『バリアン』にも、地球に住む人々と同様に冀望があるのですよ」



○冀望郷-バリアン(フィールド魔法)
このカード名はルール上「バリアンズ」カードとしても扱う。①:自分フィールドの、「CX」モンスター、「CNo.」モンスター、「No.101」~「No.107」の「No.」モンスターは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。②:1ターンに1度、自分が「RUM」魔法カードの効果でXモンスターの特殊召喚に成功した場合、そのXモンスター1体と相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターをそのXモンスターの下に重ねてX素材とする。




 バリアン。その名前だけは希もテレビで聞いたことがある。それは別世界から排除されたカオスという感情が集まった結果、生まれた場所であること、そしてその場所こそ、オーバーハンドレッド・ナンバーズの起源であること。
 この場所にも冀望がある。それは地球に生きる人類にとって希望とは呼べない代物かもしれないが、その言葉を希は即座に否定できなかった。どんな形であっても、人にはそれぞれ希望がある。マーガレット・リリーが呪縛竜を従えてまで自身の希望を叶えようとしていたのをその目で見てきたのだから。しかしZ達がやろうとしていることは「地球の破壊」であり、たとえ希望があるのだとしても許されない行動だ。


「確かに希望を持つのは大事だよ。だけど、月を落下させて地球を壊してまで叶えたい希望って、一体何なの!?」
「これからそれを話しましょう。が、その前に貴方のお仲間の勇姿を観戦しましょうか」
「…何のつもり?」
「実験ですよ。君が希望を捨てずにいられるか、のね」


 パチン、とZが指を鳴らした後に映し出されたのは希にとって衝撃の映像だった。本来ならX、Yと戦っているはずの皆が、なぜか「同士討ち」を強いられているのだから。




「「「デュエル!」」」

URARA→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0


V S


KOMACHI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0





KAREN→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0


V S


KURUMI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0





「…どういうこと?何で皆が戦ってるの!?」
「我々は3人、対して君たちは5人で乗り込んできた。頭数を平等にするのは定石でしょう?」
「ッ…!」


 希以外の4人がそれぞれの部屋に入った後、そこにXとYの姿はなく、行き止まりの部屋があるだけだった。疑問に思っていたところに「先に進みたければ互いにデュエルをしろ。勝った方が我々と戦う権利を得るが、負けた方は消滅する。サレンダーもしくは意図的に引き分けに持ち込んだ場合、両者とも消滅し、月の落下が確固たるものとなる」というアナウンスが流れたのだ。
 卑怯者、と叫びそうになるのをグッと堪え、希はZの言う通りにするしかなかった。本当なら今すぐにでもデュエルを仕掛けたいところだが、当のZからはデュエルをするつもりが全く感じられなかった。


「我々はしばしの間、高みの見物といきましょうか。我々が為そうとしている『真の希望』を話すのは、その後で構いませんね?」
「……っ!」



~~


*TURN01
「先攻は私が貰います。異論はありませんね?」
「う、うん……」
「『ブンボーグ003』を召喚!このカードが召喚に成功した時、デッキから自身以外のブンボーグ1体を特殊召喚します。来てください、『ブンボーグ002』!」


 小町のデッキは【ブンボーグ】。元々の攻守が500で統一されているテーマだが、フィールドに複数のモンスターを並べることで爆発的な火力を誇る。機械族テーマでもあるため『リミッター解除』とも相性がよく、それによるワンショットキルが彼女の得意とする戦術である。


「『ブンボーグ002』が特殊召喚に成功した時、デッキからブンボーグと名の付くカード『ブンボーグ・ベース』を手札に加えます。そして魔法カード『機械複製術』を発動!攻撃力500以下の機械族1体を選択し、その同名モンスター2体をデッキから特殊召喚します。私が選択するのは、『ブンボーグ002』!」
「ひええ……。一気にモンスターが増えたよお」
「特殊召喚された2体の『ブンボーグ002』の効果で、デッキから『ブンボーグ005』と『ブンボーグ008』を手札に加えます。そして私は2体の『ブンボーグ002』でオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!!ランク2『神騎セイントレア』!!」



○ブンボーグ002(Lv2 地)
機械族/効果
攻500/守500
①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「ブンボーグ」カード1枚を手札に加える。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカード以外の自分フィールドの機械族モンスターの攻撃力・守備力は500アップする。


○神騎セイントレア(ランク2 光)
獣戦士族/エクシーズ/効果
攻2000/守0
レベル2モンスター×2
①:X素材を持っているこのカードは戦闘では破壊されない。②:このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時に、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。その相手モンスターを持ち主の手札に戻す。



 ブンボーグは元々の攻撃力が500しかないため『機械複製術』で同名モンスターを複数展開することも容易であり、そこからエクシーズ召喚へと繋げることも可能である。小町が呼び出したのは戦闘に特化したランク2のセイントレアであり、1ターン目で既にプレッシャーをかけてきた。
 それだけ小町が本気なのが、うららには嫌でも伝わってきた。


「フィールド魔法『ブンボーグ・ベース』を発動!これでブンボーグの攻撃力は更に500アップします。そしてカードを1枚伏せ、ターンエンドです」
KOMACHI→LP:8000 手札:4 デッキ:29 Mゾーン:3 M&Tゾーン:1 Fゾーン:1 Pゾーン:0



*TURN02
「私のターン、ドロー!」


 親友と戦わなければならない現状に戸惑いながらもうららはドローし、デュエルを進める。モンスターカードを殆ど引き込めなかったが、出来る事はある。


「魔法カード『コンドーレンス・パペット』を発動!こまちんのエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターの数+1体まで、デッキからギミック・パペットを墓地へ送る。私は『ギミック・パペット-ボム・エッグ』と『ギミック・パペット-ナイトメア』を墓地へ送るよ」
「うらら、新しいカードを入れたんですね」
「まあね。いつまでも弱虫うららちゃんじゃあいられないもん」


 うららは5人の中では一番実力が低く、花奈にも「今までで一番手応えのない相手」と評価されるほどだった。この場合はルーナと張り合えた花奈が強すぎるということで片づけられるのだが、うららはデュエルを始めてから今日まで勝利した回数が指折りで数えられる程度しかない。
 しかしそんな彼女も「希の足手纏いになりたくない」という想いから必死に強くなろうとし、デッキの改良を重ねてきた。そんな彼女の扱うデッキは【ギミック・パペット】であり、小町の【ブンボーグ】と同じ機械族のテーマだが高ランクのエクシーズ召喚に特化したものとなっている。


「『ギミック・パペット-テラー・ベビー』を召喚!このカードが召喚に成功した時、墓地のギミック・パペットを守備表示で特殊召喚するよ。蘇れ、『ギミック・パペット-ボム・エッグ』!」
「レベル4のモンスターが2体。得意のエクシーズ召喚を行うのでしょうが、ギミック・パペットにランク4なんて……」
「ふっふっふ、それがいるんだな。私はレベル4のテラー・ベビーとボム・エッグの2体で、オーバーレイ・ネットワークを構築!運命の糸を狂わせる人形が、混沌を打ち壊す合図を鳴らす。エクシーズ召喚!!ランク4『ギミック・パペット-ギガンテス・ドール』!!」



○コンドーレンス・パペット(通常魔法)
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:EXデッキから特殊召喚された相手フィールドのモンスターの数+1枚まで、デッキから「ギミック・パペット」モンスターを墓地へ送る(同名カードは1枚まで)。②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの機械族Xモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターはフィールドに表側表示で存在する限り、相手の効果では破壊されない。


○ギミック・パペット-ナイトメア(Lv8 闇)
機械族/効果
攻1000/守2000
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスター1体をリリースして手札から特殊召喚できる。この方法による「ギミック・パペット-ナイトメア」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。この方法で特殊召喚に成功した時、自分の手札・墓地から「ギミック・パペット-ナイトメア」1体を選んで特殊召喚できる。また、このカードが特殊召喚に成功したターン、自分は「ギミック・パペット」と名のついたモンスター以外のモンスターを特殊召喚できない。


○ギミック・パペット-テラー・ベビー(Lv4 闇)
機械族/効果
攻500/守0
①:このカードが召喚に成功した時、「ギミック・パペット-テラー・ベビー」以外の自分の墓地の「ギミック・パペット」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分の「ギミック・パペット」モンスターの効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。


○ギミック・パペット-ギガンテス・ドール(ランク4 闇)
機械族/エクシーズ/効果
攻0/守2000
レベル4「ギミック・パペット」モンスター×2
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードのX素材を2つ取り除き、相手フィールドのモンスターを2体まで対象として発動できる。そのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。この効果を発動したターン、自分は「ギミック・パペット」モンスターしか特殊召喚できず、Xモンスターでしか攻撃宣言できない。②:このカードをリリースして発動できる。自分フィールドの全てのモンスターのレベルはターン終了時まで8になる。



 うららが呼び出したのはギミック・パペットでは初となるランク4のモンスターであり、彼女の扱うモンスターをキメラの如く組み合わせた異形な機械人形。また、このカテゴリに該当するエクシーズモンスターは全て「No.」であったが、このカードによってその概念も取っ払われた。
 そしてギガンテス・ドールには、高ランクのエクシーズ召喚をサポートするための効果を2つも持っている。うららは惜しげもなくそれらを全て使ってきた。


「ギガンテス・ドールの効果発動!オーバーレイ・ユニットを2つ使い、こまちんのセイントレアと003のコントロールを奪うよ。そしてそのセイントレアをリリースして、手札の『ギミック・パペット-ナイトメア』を特殊召喚!」
「まさか、うららを迎え撃つために用意したセイントレアをこんな形で使われるなんて」
「ナイトメアが自身の特殊召喚に成功した時、墓地の同名モンスターを特殊召喚!更にギガンテス・ドールをリリースして、効果発動!私のフィールドのモンスター全てをレベル8に変更するね。これで『ブンボーグ003』もレベル8になって、エクシーズ召喚に使える!」


 レベル8のモンスターを複数体並べるのは簡単なことではない。うららが連戦連敗ともいえる戦績だったのも、自分の実力に見合わないデッキを使っていたというのもあっただろう。
 そして彼女がこれから呼び出すのは、今まで一度も呼んだことのないランク8のモンスターだ。


「私はレベル8のナイトメア2体と『ブンボーグ003』でオーバーレイ・ネットワークを構築!大いなる玉座に座し、全ての運命を意のままに操れ。エクシーズ召喚!!現れろ、『No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ』!!」



○No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ(ランク8 闇)
機械族/エクシーズ/効果
攻3200/守3200
レベル8モンスター×3
このカードにデステニーカウンターが3つ置かれた時、自分はデュエルに勝利する。①:1ターンに1度、自分の魔法&罠ゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。このカードのX素材を1つ取り除き、このカードにデステニーカウンターを1つ置く。この効果を発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。




「墓地の『コンドーレンス・パペット』を除外して効果発動!これでデステニー・レオは効果で破壊されなくなったよ。そしてデステニー・レオの効果発動!私の魔法&罠ゾーンにカードがない場合にオーバーレイ・ユニットを1つ使い、このカードにデステニーカウンターを1つ置くよ。そしてデステニー・レオにカウンターが3つ溜まった時、私はこのデュエルに勝利するのだ!」
「デステニー・レオの効果を使ったターン、バトルは行えませんが……まさか、その効果でカウンターが3つ溜まるまでデュエルを引き伸ばすつもりですか?」
「うぇっ!?そ、そんなことない……よ?」


 デステニー・レオの攻撃力は3200と高く、特殊勝利を狙わずとも大抵のモンスターなら戦闘破壊をすることができる。しかしうららは守備表示でエクシーズ召喚したためその強力な剣を小町に向けず、特殊勝利を狙う戦術を重視していた。
 もし彼女の狙いがそうだとしたら、この条件が整うまでにあと4ターン掛かる。その間に月が落下するかもしれないというのに何故デュエルを引き延ばそうとしているのか。うららの考えが理解できなかった小町は静かな怒りをぶつけた。


「…うらら、さっきから何をやっているんですか?」
「何って……」
「今のうららは、いつも以上に後ろ向きに見えます」
「だって、このデュエルが終わるってことはさ、私達のどっちかが消えちゃうんでしょ?そんなのってないよ!皆で帰ろうって約束したばっかりなのに……」


 X、Y、Zの策略によって強制的にデュエルを強いられ、負けた方が消えてしまう。もとよりこの大戦での敗者は消えゆく運命にあると分かっていたのだが、まさか仲間同士で戦うことを強いられるとは思っていなかった。うららはそう言い訳をしたが、その言葉に小町の語気が更に強まった。


「貴方、凛がお兄さんと戦う前に自分が何て言ったのかをもう忘れたんですか!?」
「…あ」
「『意志は、人から人へ受け継がれる』。私がこのデュエルに勝って、もしうららが消えることになったとしても私は貴方の意志を受け継いで奴等と戦う覚悟があります。貴方はどうなんですか、うらら」


 小町が消えてしまうかもしれない親友とのデュエルに全力だったのも、その親友が言った言葉を胸に戦っていたからだ。仲間を失うことは確かに辛いが、その事実だけに焦点を当てているようでは決して奴等には勝てない。


「カードを3枚伏せて、ターンエンド……」
「この瞬間、速攻魔法『ツインツイスター』を発動!手札を1枚捨てることで、魔法・罠カード2枚を破壊します」
「っ…でもフィールドから墓地へ送られた『マーシャリング・フィールド』の効果も発動して、デッキから『RUM-アージェント・カオス・フォース』を手札に加えるよ」
URARA→LP:8000 手札:1 デッキ:32 Mゾーン:1 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0



*TURN03
「もしうららが戦えないというのなら、私が勝って先に進みます。私のターン、ドロー!」


 小町は既に覚悟ができている。このターンで彼女の覚悟がどれほどのものなのか、うららは嫌でも思い知ることとなる。


「私はスケール1の『ブンボーグ008』とスケール10の『ブンボーグ005』でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2から9のブンボーグを同時に召喚可能となりました」
「うっ…こまちんのペンデュラム召喚が来る…!」
「叡智を結集せし文具たちよ、集え!ペンデュラム召喚!!『ブンボーグ006』『ブンボーグ009』!!」


 ブンボーグはペンデュラム召喚も可能としており、それによりレベル9のモンスターも召喚してみせた。そしてこのペンデュラム召喚によって、小町の本領も発揮される。


「『ブンボーグ006』の効果発動!特殊召喚に成功した場合、デステニー・レオの表示形式を攻撃表示に変更します。そして墓地の『ブンボーグ001』の効果発動!私のフィールドに機械族モンスターが2体以上同時に特殊召喚されたことで、墓地から001を特殊召喚します。私はレベル9の『ブンボーグ009』にレベル1の『ブンボーグ001』をチューニング!全智を結集せし文具の力よ、来たれ!シンクロ召喚!!『ブンボーグ・ジェット』!!」



○ブンボーグ008(Lv8 地)
機械族/ペンデュラム/効果
攻500/守500
【Pスケール:青1/赤1】
①:自分は「ブンボーグ」モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。
【モンスター効果】
①:このカードの攻撃力は、自分の墓地の「ブンボーグ」カードの数×500アップする。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は他の「ブンボーグ」カードを効果の対象にできない。③:このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。


○ブンボーグ009(Lv9 地)
機械族/効果
攻500/守500
①:1ターンに1度、自分メインフェイズ1に発動できる。このカードの攻撃力は相手ターン終了時まで、「ブンボーグ009」以外の自分フィールドの「ブンボーグ」モンスターの攻撃力の合計分アップする。この効果を発動するターン、このカードしか攻撃できない。②:このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。③:このカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分フィールドの「ブンボーグ」カード1枚を破壊できる。


○ブンボーグ・ジェット(Lv10 地)
機械族/シンクロ/効果
攻500/守500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ブンボーグ・ジェット」の②③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:このカードの攻撃力・守備力は、フィールドの「ブンボーグ」カードの数×500アップする。②:自分フィールドの「ブンボーグ」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、デッキから「ブンボーグ」モンスター1体を特殊召喚する。③:自分フィールドの「ブンボーグ」カード1枚とフィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。



「『ブンボーグ・ジェット』の効果発動!ブンボーグカード1枚を破壊し、デッキから新たなブンボーグを特殊召喚します。私はペンデュラムゾーンの『ブンボーグ005』を破壊し、デッキから『ブンボーグ007』を特殊召喚!そしてペンデュラムゾーンで破壊された『ブンボーグ005』の効果発動!墓地の『ブンボーグ009』を特殊召喚します!」
「相変わらず凄い…。ていうかこれって、ヤバい……?」
「『ブンボーグ009』の効果発動!相手ターンが終わるまでの間、自身以外全てのブンボーグの攻撃力の合計をこのカードに加算します」


 今、小町のフィールドには5体のブンボーグがいる。009以外の攻撃力は以下の通り。

・『ブンボーグ・ジェット』:3500
・『ブンボーグ002』:1000
・『ブンボーグ006』:1500
・『ブンボーグ007』:3000


 その合計は9000であり、『ブンボーグ009』の攻撃力は9500にまで上昇する。そして、もし彼女の残り1枚の手札が『リミッター解除』であれば攻撃力19000となってこのターンで勝負が決まってしまうが……?


「行きます!『ブンボーグ009』でギミック・パペット-デステニー・レオを攻撃!」
「きゃああああっ!!!」
URARA→LP:1700


 残されたカードは危惧していたものではなかったが、守り重視のうららの戦術を完全に見透かし、そのうえで攻撃力を底上げした小町の全力が彼女に襲い掛かった。そのおかげで一気にライフも2000以下になり、頼みの綱ともいえるデステニー・レオも破壊されてしまった。幸い、『ブンボーグ009』以外のモンスターは攻撃不可能のためこのターンで決着することはなかったのだが、うららにとって状況は最悪と言ってもいい。
 昔のうららなら、ここで諦めていただろう。しかし、彼女にもデュエリストとして……いや、一人の女の子としての信念があった。


「カードを1枚伏せて、ターン終了です」
「……この瞬間、罠カード『傀儡葬儀-パペット・パレード』を発動!こまちんのモンスターが私より多いことで、その差だけギミック・パペットをデッキから特殊召喚するよ。そして私のライフも2000以上少ないから、デッキから『RUM-アージェント・カオス・フォース』をセット!」
「…うらら、戦いたくないのでは?」
「うん。本当なら今すぐにでもサレンダーしたいよ。でも、カッコ悪いかもしれないけど全力で足掻くよ。そしたらさ、こまちんと1秒でも長くデュエルできるでしょ?」
「っ…。うらら、貴方って子は……」




○傀儡葬儀-パペット・パレード(通常罠)
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、その差の数までデッキから「ギミック・パペット」モンスターを特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。自分のLPが相手より2000以上少ない場合、さらにデッキから「RUM」通常魔法カード1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットできる。このカードの発動後、ターン終了時まで自分は「ギミック・パペット」モンスターしか特殊召喚できない。


○ギミック・パペット-ビスク・ドール(Lv8 闇)
機械族/効果
攻1000/守1000
①:このカードは手札の「ギミック・パペット」モンスター1体を捨てて、手札から特殊召喚できる。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分フィールドの「ギミック・パペット」モンスターは相手の効果の対象にならない。




 うららがこのデュエルを引き延ばそうとしていた本当の理由、それは「親友と1秒でも長くいたい」からだった。彼女は誰よりも友情を大事にし、争うことを誰よりも嫌う。彼女の実力が誰より弱かったのも、そんな「優しすぎる」性格故だった。
しかし、いつまでもそんな後ろ向きの考えではいられない。うららが特殊召喚した5体のモンスターの内訳は『ギミック・パペット-ビスク・ドール』と『ギミック・パペット-ネクロ・ドール』が2体ずつと『ギミック・パペット-シャドーフィーラー』が1体。全てレベル8であり、RUMも手札とフィールドに合計2枚確保されている。
 次のターンでうららが反撃に転じるのか、それとも小町がうららの戦術を全て読み切って勝利するのか。そして、親友たちの戦う様を見届けている希の心境は……。




~現在の状況~
URARA→LP:1700 手札:1 デッキ:26 Mゾーン:5 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0


V S


KOMACHI→LP:8000 手札:0 デッキ:27 Mゾーン:5 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
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63 Episode23:黒羽の誇り 1202 2 2015-10-01 -
69 Episode24:ハイスピードバトル 1219 3 2015-10-06 -
56 Episode25:超越する力 1102 2 2015-10-11 -
65 Episode26:運命の決戦 1117 3 2015-10-20 -
75 Episode27:来訪者、天導レイン 1214 2 2015-11-03 -
75 Episode28:遊弥vsレイン 1220 2 2015-11-09 -
67 Episode29:舞い降りた天使 1229 2 2015-12-05 -
65 Episode30:天使と悪魔 1325 3 2015-12-09 -
87 Episode31:禁断の無限暗黒竜 1378 2 2015-12-12 -
63 番外編02:凛と紅葉が… 1182 0 2016-01-05 -
71 Episode32:パワー・ツール 1155 3 2016-01-29 -
67 Episode33:死した希望の使者 1078 2 2016-01-31 -
97 Episode34:高貴の翼 1353 3 2016-02-04 -
74 Epi35:戦慄のリバースビヨンド 1166 1 2016-02-13 -
64 Epi36:加速するカウントダウン 1170 2 2016-02-20 -
69 Epi37:希望のカード『V☆S』 1160 3 2016-03-25 -
61 Episode38:朱色の夜 1148 0 2016-04-11 -
136 Episode39:並び立つ盟友 1360 2 2016-04-22 -
68 Episode40:精一と彩 1222 2 2016-05-30 -
67 Episode41:漆黒の鎮魂歌 1234 4 2016-06-22 -
111 Episode42:涅槃の境地へ 1252 4 2016-07-02 -
61 Episode43:トワノキズナ 1176 3 2016-07-23 -
125 Episode44:銀河と宇宙 1361 3 2016-08-09 -
107 Episode45:銀河眼vs宇宙眼 1446 0 2016-08-20 -
48 Episode46:絶望の凱旋 1002 0 2016-08-24 -
75 Episode47:刻まれた記憶の欠片 1087 1 2016-09-06 -
104 Episode48:希望の行方 1293 0 2016-09-13 -
72 Episode49:悪夢の決戦前夜 1029 0 2016-10-03 -
59 Episode50:創世の星屑竜 994 0 2016-10-25 -
107 Episode51:託された未来 1112 0 2016-10-30 -
106 番外編03:遊弥と花奈の... 1162 2 2016-11-02 -
92 未投稿オリカ紹介①(使用者:藤堂遊弥) 1179 0 2016-11-09 -
92 未投稿オリカ紹介②(使用者:赤城紅葉) 1100 0 2016-11-26 -
78 未投稿オリカ紹介③(使用者:茨木花奈) 1115 0 2016-12-08 -
44 未投稿オリカ紹介④(使用者:霧野命慈) 964 0 2016-12-20 -
48 未投稿オリカ紹介⑤(使用者:霧野精一) 1045 0 2016-12-30 -
77 Episode52:極寒の夏 1096 2 2017-01-01 -
139 Episode53:闇の邂逅 1199 2 2017-01-07 -
67 Episode54:呪縛竜復活 1018 0 2017-01-11 -
110 Episode55:届かぬ声で... 983 2 2017-01-15 -
123 Episode56:禁忌の目覚め 1060 5 2017-01-19 -
106 Episode57:共鳴する四龍 1061 4 2017-01-25 -
59 Episode58:本当の気持ち 1183 3 2017-01-30 -
60 Episode59:真実への鍵 975 2 2017-02-08 -
65 IF01:バレンタインデー 1181 6 2017-02-11 -
55 Episode60:エレンとアレックス 1065 3 2017-02-16 -
154 ルール改訂と今後の進行について 1294 2 2017-02-18 -
53 Episode61:想いの証 991 5 2017-02-21 -
72 Episode62:茨の道標 1108 5 2017-02-27 -
118 Episode63:光と闇の花 987 3 2017-03-20 -
73 Episode64:渇望と葛藤 1040 2 2017-03-23 -
67 Episode65:麗しき孤月 991 2 2017-03-29 -
132 Episode66:月夜のイリュージョン 1330 2 2017-04-21 -
143 Episode67:常闇に消える月華 1314 1 2017-05-05 -
83 Episode68:模索者たち 994 4 2017-07-22 -
98 Episode69:純黒の反逆者 1112 0 2017-07-27 -
104 Episode70:紅と黒の禁呪 1017 2 2017-08-07 -
83 Episode71:希望は往く 1143 3 2017-08-17 -
134 Episode72:リリーの過去 1138 2 2017-08-24 -
67 Episode73:異次元の亡霊 1076 2 2017-09-13 -
107 Episode74:覚醒の鼓動 1268 3 2017-09-22 -
117 Episode75:挑戦者の儀 1052 0 2017-10-05 -
122 Episode76:神速の決闘 1131 2 2017-11-14 -
51 Episode77:動き出す陰謀 823 2 2018-01-23 -
67 Episode78:最期の兄弟喧嘩 843 2 2018-03-03 -
136 Episode79:黄龍の手向け 916 2 2018-03-28 -
104 Episode80:堕天使の罠 889 0 2018-04-14 -
95 Episode81:断罪する魔神 873 0 2018-04-19 -
106 Episode82:姫君のバイブル 966 1 2018-05-07 -
115 Episode83:開かれたページ 1008 0 2018-05-11 -
152 Episode84:望まぬ決戦 1007 2 2018-05-29 -
67 未投稿オリカ紹介⑥(使用者:古城奏多) 869 0 2018-05-31 -
118 未投稿オリカ紹介⑦(使用者:清水ルーナ) 1096 0 2018-06-02 -
132 未投稿オリカ紹介⑧(使用者:アレックス) 989 0 2018-06-04 -
49 未投稿オリカ紹介⑨(使用者:リリー) 804 0 2018-06-06 -
183 未投稿オリカ紹介⑩(使用者:ソフィア) 1191 0 2018-06-06 -
109 呪縛竜のおさらい 816 0 2018-06-06 -
101 IF02:星 遊未 795 0 2018-06-09 -
66 Episode85:新たなる激闘へ 968 0 2018-07-10 -
100 Episode86:愛するもの 856 0 2018-07-27 -
67 Episode87:涅槃を超えた先 854 0 2018-08-10 -
111 Episode88:終焉の弧光 1233 0 2018-09-12 -
55 【重要】投稿再開のお知らせ 654 3 2022-06-04 -
39 Episode89:四竜が紡いだ奇跡 418 3 2022-06-25 -
43 Episode90:光臨者、天導レイン 413 2 2022-07-07 -
45 Episode91:舞い堕ちた天使 371 2 2022-09-03 -
46 Episode92:紅の決意 452 0 2022-09-19 -
35 Episode93:凛々しい黒羽 424 0 2022-10-04 -
50 Episode94:最強の双子 432 0 2022-10-24 -
31 Episode95:最凶の龍 434 0 2022-12-29 -
36 Episode96:神の恵 417 0 2023-01-18 -
50 Episode97:先導者vs時空竜 476 0 2023-01-22 -
29 Episode98:トワノチカイ 410 0 2023-02-14 -
36 Episode99:遊弥、復活 374 0 2023-03-12 -
32 Episode100:目覚めし星の光 379 0 2023-03-26 -
34 Episode101:決戦・冀望郷 341 0 2023-05-03 -
22 Episode102:最弱の意地 295 0 2023-06-28 -
11 Episode103:永遠の友達 167 0 2023-11-26 -

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