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Episode80:堕天使の罠 作:カズ
「は?遊弥が……昏睡状態?」
『赤城紅葉へ
皆にも伝えているが、藤堂遊弥は古城奏多との激闘の末敗北し、昏睡状態に陥っている。いつ目覚めるかも不明な状況だが、今は光貞が付きっきりで看病にあたっている。確かに彼のことも心配だが、今はこの決戦に集中して欲しい。
最後に1つ。君が呪縛竜使いと交戦した後、第二次アストラル大戦に備え戦力の確認を行なうために全員で日本に戻る。そこから先のことは日本に戻ってから話す。
天導レイン』
このメールを初めて確認したのは8月13日の夕方。同行したレインやトワなりに気を遣ってくれたのだろうが、覚醒竜降臨を果たすための重大戦力である遊弥が危篤状態に陥った事実は彼女の心を深く抉り取った。
しかも送られてきたタイミングがよりにもよってソフィアとの決戦直前だっただけあって、彼女の士気を下げてしまったに違いない。
~時は少し遡り8月5日~
「っと…。ここがパルテノン神殿。本物はやっぱり壮大ね~」
様々な世界遺産や神話の数々で知られているアテネにワープした3人───赤城紅葉・伊集院カレン・三上胡桃───は、呪縛竜使いとして立ちはだかるソフィア・メルクーリとの激闘に備えつつ、少しばかりの観光を満喫していた。
この都市にはメルクーリ家が所有している豪邸や別荘がいくつもある。令嬢たるソフィアの生前の情報を出発前に調べようとした紅葉だったが、彼女の出場した大会のデータベースをチェックしても使用したデッキレシピがデリートされていたため、最後の手段として「メルクーリ家に直接乗り込んで情報を獲得する」方法に至ったのだ。
「この時期の平均気温は28℃前後のはずですが、今日は35℃。猛暑日です」
「カレン、ポカリ持ってないの~?もう熱くて倒れちゃいそう……」
「はい、胡桃。熱中症には気を付けて」
伊集院カレンは全国模試でもトップ3に入るほど頭脳明晰でありながら、雑学にも多く手を出している。世界各国の首都名は勿論、平均気温や世界遺産、一般正解率が一桁の超難問(東〇王で出題されるようなもの)でさえ軽々とクリアするほどだ。デュエルの実力もそれ相応、とは言い切れないが確かではあり、【ブラック・マジシャン】を扱っている。
片や三上胡桃にはカレンほどの頭脳は持ち合わせていないものの、希達との長い付き合いによりデュエルタクティクスは磨かれている。ペンデュラム召喚と『魔界台本』と名の付いた魔法カードを組み合わせて戦うトリッキーな【魔界劇団】を駆使する。彼女たちもこの戦いに身を投じてくれた、頼もしい戦士だ。
「そういえば私、まだ貴女達のことをよく知らないのよね。凛ちゃんからも少ししか聞いてないけど、奴等に一時洗脳されたって……」
「はい……。それは、変えることの出来ない事実です。私達は、まだまだ未熟です」
それでもエース達の策略に嵌り洗脳された過去があるならば、その時では実力がまだ足りていないという証拠だ。しかし、カレンも胡桃もそのことを自覚した上でこの決戦に身を投じてくれた仲間だ。紅葉は彼女たちの思いを蔑ろに出来ない。
「だけど、どんどん強くなっていく凛や希に置いてけぼりにされたくないんです!」
「この戦いの中でレベルアップして、助けてくれた希に恩返しがしたいんです!」
凛と希はこれまでの戦いで経験を積み着実に強くなっており、マーガレット・リリー相手に引き分けた。その後も迫り来るリバースビヨンドの脅威を何度も退けているとの報告も受けており、希も「蛹から蝶へと羽ばたくため」に安寧秩序の心を身に付けようと必死に努力を重ねている。
一方でカレンと胡桃はまだ実戦経験が浅く、もしも今リバースビヨンドの魔の手に襲われれば再び洗脳されてしまうかもしれない。しかし希に助けられてから心を入れ替え、今度は自分たちが希や凛の力になるんだと一致団結したのだ。
「2人ともありがとう。それだけ友達のことを思ってこの戦いに参加してくれたんだから、きっとデッキもそれに応えてくれる。自分に自信を持って」
「「…はい!」」
「さて、じゃあ早速メルクーリ家に向かうわよ!ソフィアさんのこと、色々と聞き出さないと!」
パルテノン神殿を出発した紅葉達は、現在地から数キロメートル先の目的地へ向かい歩き始めた。その道中にも様々な観光名所が立ち並んでいたので、カレンが持ってきていたデジカメの中に収めた。
寄り道したのもあって50分ほどかかったが、無事にメルクーリ家の門前に到着した。目の前の広大な庭に開いた口がふさがらなかったカレン・胡桃とは対照的に、ジュニアライセンスを取る際に霧野家で勉強会を開いたときのことを思い出した紅葉は「精一先輩達の家と同じくらいか」と、さほど驚きはなかった。
「お待ちしておりました。赤城紅葉様ですね?貴方宛の手紙がメルクーリ家の方に不法投棄されていましたので、受け取ってくださいませ」
「……何で日本語話せる執事がギリシャの豪邸で雇われているのか、っていう疑問は受け付けてくれますか?」
「残念ながら、それはできません。どうぞお部屋に上がってくださいませ」
ソフィアの情報を探るためにこの場所を訪れることを家の主が勘づいていたのかという疑問が真っ先に頭に浮かんだが、今は自分宛に届いた手紙の方が最優先だ。感情のままに殴り書きされていた文にはこう書いてあった。
『赤城紅葉へ
決闘を申し込むわ。あの対校試合で貴方が私の連勝記録を止めたばっかりに、デッキを取り上げられたのよ!許せないったらありゃしないわ!だから両親に頼み込んで、最後のチャンスを貰ったの。貴方に勝てばもう一度デュエルをしてもいいってね。
覚悟なさい、赤城紅葉!明日の正午、リカヴィトスの丘の頂上で、完膚なきまでに叩き潰す!!
喜多村 葵』
「うげ、あの時の高飛車先輩からじゃない」
「これは……果たし状、でしょうか?」
「っていうより、ここまで来るとただの逆恨みですね。紅葉先輩、何かやったんですか?」
「やったも何も、私はこの人とのデュエルに勝っただけよ。だけど、まさかそんな厳しい家庭事情を抱えていたとは……」
覚えていない人もいるかもしれないが、喜多村 葵は希の通っている大空学園との対校試合で紅葉が戦った相手だ。天使族デッキを操る、という意味では悪魔族デッキを扱う紅葉とは正反対のデュエリストだが、その態度に少しばかり問題がある。
文面からも分かるとおり葵は高飛車で、自分が負けることなど有り得ないと思い込んでは対戦相手を見下す言動を取る節がある。紅葉に負けてから少しはしおらしくなったかと思いきや、まるで反省の色が見受けられなかった。
「まあいずれにせよ、明日になれば全て分かるわ。それと今日は私からお願いがあるの」
「何ですか?」
「カレンちゃんと胡桃ちゃんとでデュエルをして欲しいの。2人がどれだけの実力を持っているのかを知るには最も効率的だし」
本来なら紅葉が直接2人とデュエルしてもよかったのだが、始めに外側からデュエルを観察することで、2人同時に適切なアドバイスをかけられるというのが彼女の考えだ。それに明日は葵の私怨に付き合わされるため、この場で体力を消耗せずに万全の状態で臨みたかったこともある。
親友同士といえど手加減は不要。カレンと胡桃のデュエルが始まった。
「「デュエル!!」」
KAREN→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
KURUMI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN01
「まず私は、『魔界劇団カーテン・ライザー』をペンデュラムゾーンに置いて、ペンデュラム効果発動!このカードはデュエル中1度だけ、ペンデュラムゾーンから特殊召喚できる。続いて『魔界劇団-エキストラ』を通常召喚し、効果発動!エキストラをリリースし、デッキからスケール2の『魔界劇団-プリティ・ヒロイン』をペンデュラムゾーンに置く」
〇魔界劇団カーテン・ライザー(Lv4 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻1100/守1000
【Pスケール:青7/赤7】
このカード名のP効果はデュエル中に1度しか使用できない。①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
①:自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合、このカードの攻撃力は1100アップする。②:1ターンに1度、デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を墓地へ送って発動できる。自分のEXデッキから表側表示の「魔界劇団」Pモンスター1体を手札に加える。
〇魔界劇団-エキストラ(Lv1 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻100/守100
【Pスケール:青3/赤3】
「魔界劇団-エキストラ」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手フィールドにモンスターが存在する場合に発動できる。Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
「魔界劇団-エキストラ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードをリリースして発動できる。デッキから「魔界劇団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できず、「魔界劇団-エキストラ」のP効果を発動できない。
〇魔界劇団-プリティ・ヒロイン(Lv4 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻1500/守1000
【Pスケール:青2/赤2】
①:1ターンに1度、相手モンスターの攻撃で自分が戦闘ダメージを受けた時、以下の効果から1つを選択して発動できる。●その相手モンスターの攻撃力は、受けたダメージの数値分ダウンする。●自分のエクストラデッキから、受けたダメージの数値以下の攻撃力を持つ表側表示の「魔界劇団」Pモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
①:1ターンに1度、自分または相手が戦闘ダメージを受けた時、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力は、その戦闘ダメージの数値分ダウンする。②:モンスターゾーンのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
最初のターンは快調な滑り出しをした胡桃のデッキ【魔界劇団】に属するモンスターは紅葉の【デモンズ】と同様に悪魔族・闇属性で統一されているが、魔界台本という幾つものシナリオに沿ってデュエルを展開できるのが特徴だ。
また、魔界台本には「セットされたこのカードが相手の効果で破壊された場合」に発動できる効果を持っているため、安易にセットカードを破壊できないという心理戦もかけられる。カレン相手にそれがどこまで出来るかがこのデュエルの肝となる。
「カーテン・ライザーのモンスター効果発動!デッキから『魔界台本-魔王の降臨』を墓地へ送り、エクストラデッキの表側表示のエキストラを手札に戻す。カードを2枚伏せてターンエンド。さあカレン、かかってきなさい!」
KURUMI→LP:8000 手札:2 デッキ:34 Mゾーン:1 M&Tゾーン:2 Fゾーン:0 Pゾーン:1
*TURN02
「胡桃の思うようにはさせない。私のターン、ドロー!」
胡桃よりも知性的なデュエルを披露してくれるだろうカレンも、最初から本気の構えだ。
「手札から魔法カード『召喚師のスキル』を発動して、デッキからレベル5以上の通常モンスター、『ブラック・マジシャン』を手札に加える。そして魔法カード『黒魔術のヴェール』を発動!1000ポイントのライフを支払い、手札から『ブラック・マジシャン』を特殊召喚!」
KAREN→LP:7000
カレンの相棒でありデッキの象徴とも呼べるブラック・マジシャンは単体では何も効果を持たない通常モンスターだが、豊富なサポートカードのおかげで大きく進化した。それ程このモンスターは長い歴史の中で多くの人々に愛されている証だ。
「さらに手札の『マジシャンズ・ロッド』を通常召喚して、モンスター効果発動!デッキから『黒の魔導陣』を手札に加える!」
「いきなり厄介なカードが……」
「マジシャンズ・ロッドの効果で手札に加えた『黒の魔導陣』を発動!発動処理として、デッキの上から3枚を確認。その中に『ブラック・マジシャン』のカード名が記されたカード又はブラック・マジシャンがあったら、そのカードを手札に加えられる。『永遠の魂』を手札に加えて、残り2枚をデッキの上に置くわ」
〇黒魔術のヴェール(通常魔法)
①:1000LPを払って発動できる。自分の手札・墓地から魔法使い族・闇属性モンスター1体を選んで特殊召喚する。
〇ブラック・マジシャン(Lv7 闇)
魔法使い族
攻2500/守2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
〇マジシャンズ・ロッド(Lv3 闇)
魔法使い族/効果
攻1600/守100
「マジシャンズ・ロッド」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。②:このカードが墓地に存在する状態で、自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合、自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
〇黒の魔導陣(永続魔法)
「黒の魔導陣」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの発動時の効果処理として、自分のデッキの上からカードを3枚確認する。その中に「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カードまたは「ブラック・マジシャン」があった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。②:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が召喚・特殊召喚された場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
〇永遠の魂(永続罠)
「永遠の魂」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:以下から1つを選択してこの効果を発動できる。●自分の手札・墓地から「ブラック・マジシャン」1体を選んで特殊召喚する。●デッキから「黒・魔・導」または「千本ナイフ」1枚を手札に加える。②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分のモンスターゾーンの「ブラック・マジシャン」は相手の効果を受けない。③:表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
「ブラック・マジシャンでカーテン・ライザーに攻撃!ブラック・マジック!!」
「うっ……もう破壊されるか~」
「続いて、マジシャンズ・ロッドでダイレクトアタック!」
「だけどこのダメージが通ったことで、プリティ・ヒロインのペンデュラム効果発動!受けたダメージの数値分、マジシャンズ・ロッドの攻撃力を下げる!」
KURUMI→LP:6100
カレンの速攻に負けじと胡桃もペンデュラム効果で応戦した。プリティ・ヒロインのペンデュラム効果を直接攻撃によるダメージを受けたタイミングで使えば、攻撃力=ダメージであるため攻撃力を0にできる。カレンもこのことは承知の上で仕掛けたが、次のターンで胡桃がどう動くかによって、カレンもどう対応するかが変わってくる。
「カード2枚伏せて、ターンエンド!」
KAREN→LP:7000 手札:2 デッキ:31 Mゾーン:2 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN03
「さあ、ここからが魔界劇団の真骨頂!ドロー!」
いよいよ胡桃の反撃。1ターン目での下拵えがここで活かされるのだ。
胡桃は手札から空いているペンデュラムゾーンにスケール2の『魔界劇団-ワイルド・ホープ』をセッティングした。このままでは両方ともペンデュラムスケールは2のままであるためペンデュラム召喚は行えないが、この状態から可能にしてくれるのが先ほどのワイルド・ホープだ。
「ワイルド・ホープのペンデュラム効果発動!プリティ・ヒロインのペンデュラムスケールを9に変更。そして罠カード『魔界劇団の楽屋入り』を発動!デッキから『魔界劇団-ビッグ・スター』と『魔界劇団-デビル・ヒール』をエクストラデッキに表側表示で置く」
「私もここで永続罠『永遠の魂』を発動!効果を使い、デッキから『黒・魔・導』を手札に加えるわ。ここで発動しておかないと、後々面倒だからね」
「ご明察。ワイルド・ホープのペンデュラム効果により、私はレベル3から8のモンスターを同時に召喚可能。ペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ、『魔界劇団-ビッグ・スター』『魔界劇団-デビル・ヒール』『魔界劇団カーテン・ライザー』!!」
〇魔界劇団-ワイルド・ホープ(Lv4 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻1600/守1200
【Pスケール:青2/赤2】
①:1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンの「魔界劇団」カード1枚を対象として発動できる。そのカードのPスケールはターン終了時まで9になる。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できない。
【モンスター効果】
「魔界劇団-ワイルド・ホープ」の②のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの種類×100アップする。②:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「魔界劇団-ワイルド・ホープ」以外の「魔界劇団」カード1枚を手札に加える。
〇魔界劇団-ビッグ・スター(Lv7 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻2500/守1800
【Pスケール:青3/赤3】
①:1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
【モンスター効果】
①:このカードの召喚・特殊召喚成功時には、相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。②:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。
〇魔界劇団-デビル・ヒール(Lv8 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻3000/守2000
【Pスケール:青1/赤1】
①:1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、リリースしたモンスターの元々の攻撃力分ダウンする。
【モンスター効果】
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの数×1000ダウンする。②:このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドにセットする。
〇魔界劇団の楽屋入り(通常罠)
「魔界劇団の楽屋入り」は1ターンに1枚しか発動できない。①:自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。デッキから「魔界劇団」Pモンスター2体を選び、自分のエクストラデッキに表側表示で加える(同名カードは1枚まで)。
ペンデュラム召喚によって3体のモンスターを展開したがその中にビッグ・スターが含まれていたため、カレンは「特殊召喚を無効にする」効果を持つカード以外の発動を封じられている。そうなると伏せておいた永遠の魂が不発になることで、この後に起こるシナリオも変わっていた。
「デビル・ヒールのモンスター効果を使いたかったけど、永遠の魂があるんじゃあ仕方ない。ならビッグ・スターのモンスター効果発動!デッキから『魔界台本「魔王の降臨」』をセットし、それを発動!黒の魔導陣、永遠の魂、マジシャンズ・ロッドの3枚を破壊するわ」
「っ…表側表示の永遠の魂がフィールドを離れたことで、私のモンスターは全て破壊される……」
ブラック・マジシャンを完全防御できる永遠の魂は非常に強力だが、それ相応のデメリットも当然ある。表側表示の場合のみだが、自身のモンスターが全て破壊されてしまうのだ。これでブラック・マジシャンに備わっていた耐性も失われ、現状での為す術が無くなった。
「魔界劇団による活劇、第一幕!デビル・ヒールでダイレクトアタック!」
「ううっ…!」
「続いて、ビッグ・スターでダイレクトアタック!」
KAREN→LP:1500
カレンのライフを一気に5000ポイントも削り取ったが、最初の攻撃でセットカードを発動しなかったことから、ミラーフォースのような攻撃反応型の罠カードではないと断定した胡桃は、カーテン・ライザーの攻撃を即座に仕掛けた。
「これで大リード決定!カーテン・ライザーでダイレクトアタック!!」
「させない!罠カード『マジシャンズ・ナビゲート』を発動!手札のブラック・マジシャンを特殊召喚し、デッキから新たな魔法使い族モンスターを呼び出せる。来たれ、『マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン』!!」
〇マジシャンズ・ナビゲート(通常罠)
①:手札から「ブラック・マジシャン」1体を特殊召喚する。その後、デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する。②:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が存在する場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
〇マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン(Lv7 闇)
魔法使い族/効果
攻2100/守2500
「マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン」の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「ブラック・マジシャン」として扱う。③:このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分が魔法・罠カードの効果を発動した場合に自分の墓地の「ブラック・マジシャン」1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
カレンがセットしていたマジシャンズ・ナビゲートは、手札にブラック・マジシャンがなければ発動そのものが出来ないという条件が厳しいカードだが、効果を使えば合計2体の魔法使い族モンスターを並べられるのだ。これによって攻撃の巻き戻しが発生し、カーテン・ライザーの攻撃は中断され、カレンにダメージが発生することはなくなった。
「むむむ……さすがはカレン。簡単には決めさせてくれないわね。カードを1枚伏せてターンエンド!」
KURUMI→LP:6100 手札:1 デッキ:30 Mゾーン:3 M&Tゾーン:2 Fゾーン:0 Pゾーン:2
*TURN04
「私のターン、ドロー!」
お互いに長い付き合いだからこそ、カレンも胡桃も手の内を知り尽くしている。胡桃の魔法&罠ゾーンには2枚のセットカードがあるが、それらがサイクロンなどの汎用カードである可能性は極めて低いこともカレンにはお見通しだった。そんな彼女が最初に講じる手は、一つだけだ。
「墓地のマジシャンズ・ナビゲートの効果発動!このカードを除外することで、表側表示の魔法・罠カード『魔界劇団-プリティ・ヒロイン』の効果をターン終了時まで無効にするわ」
「巧いわね。だけどまだ…」
「更に、マジシャンズ・オブ・ブラック・イリュージョンの効果発動!私が魔法・罠カードの効果を発動したことで、墓地に眠るブラック・マジシャン1体を復活させる。蘇れ、ブラック・マジシャン!!」
レベル7のモンスターを3体揃え、前のターン以上の展開を胡桃に見せつけた。ここから導かれるのは、カレンがお得意とするエクシーズ召喚、そしてそれによって降臨するモンスターこそが彼女のエースモンスターだ。
「私はレベル7のブラック・マジシャンとマジシャン・オブ・ブラック・イリュージョンでオーバーレイ!!」
「来るわね……」
「古の魔術を受け継ぎし王の姿を見よ。エクシーズ召喚!!ランク7『幻想の黒魔導師』!!」
〇幻想の黒魔導師(ランク7 闇)
魔法使い族/エクシーズ/効果
攻2500/守2100
レベル7モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク6の魔法使い族Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。「幻想の黒魔導師」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。手札・デッキから魔法使い族の通常モンスター1体を特殊召喚する。②:魔法使い族の通常モンスターの攻撃宣言時、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
カレンも自らのエースモンスター『幻想の黒魔導師』をエクシーズ召喚し、一気に決めにきた。彼女が前のターンに加えた『黒・魔・導』を使うことなく、このデュエルに勝利するつもりだが、果たして……。
「幻想の黒魔導師の効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから3体目のブラック・マジシャンを特殊召喚するわ。続いて『ベリー・マジシャン・ガール』を通常召喚」
「あれ?そのカード、以前まではカレンのデッキには入っていなかったような……」
「少しデッキを改良してみたの。じゃあ効果を発動して、デッキから『ブラック・マジシャン・ガール』を手札に加えるわね」
〇ベリー・マジシャン・ガール(Lv1 地)
魔法使い族/効果
攻 400/守 400
①:このカードが召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「マジシャン・ガール」モンスター1体を手札に加える。②:1ターンに1度、このカードが相手の効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる。このカードの表示形式を変更し、デッキから「ベリー・マジシャン・ガール」以外の「マジシャン・ガール」モンスター1体を特殊召喚する。
〇ブラック・マジシャン・ガール(Lv6 闇)
魔法使い族/効果
攻2000/守1700
①:このカードの攻撃力は、お互いの墓地の「ブラック・マジシャン」「マジシャン・オブ・ブラックカオス」の数×300アップする。
「さあ、バトルと行こうかしら。まずはブラック・マジシャンでカーテン・ライザーに攻撃。この瞬間、幻想の黒魔導師のモンスター効果発動!デビル・ヒールを除外させてもらうわ」
「くぅっ。だけどカレン、除外するカードを誤ったんじゃない?私にはまだビッグ・スターがいるわ。1体を相討ちで倒しても私のライフは……」
「相討ち?誰がそんな手に甘んじるなんて言った?速攻魔法『ディメンション・マジック』を発動!」
KURUMI→LP:4700
〇ディメンション・マジック(速攻魔法)
①:自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをリリースし、手札から魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。その後、フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
「げげっ!ベリー・マジシャン・ガールの効果はこのために?!」
「そうよ。攻撃を終えたブラック・マジシャンをリリースし、現れよ、ブラック・マジシャン・ガール!!」
ディメンション・マジックでブラック・マジシャンをリリースしたことでブラック・マジシャンが墓地に2枚眠り、ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は2600となった。加えてディメンション・マジックには、魔法使い族モンスターを特殊召喚した後にモンスター1体を破壊できる効果も持っている。
この効果によってビッグ・スターが敢え無く破壊され、ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールの師弟ダイレクトアタックによって勝負は決したのだった。
「今のデュエル、カレンちゃんの方が全体的なゲームの流れを把握できていたように見えたわ。逆に胡桃ちゃんは、想定外の事態が起こるとかなり滅入っちゃうみたい。ちょっと確認してみたけど、その伏せカードも魔界台本だったから、発動するかセットして相手に破壊させるかの選択をミスしちゃうと却って首を絞める結果になる。そこが課題かな?」
「魔界台本の発動タイミング、ですか。じゃあ明後日、相手をお願いできますか?」
「勿論。私もそうだけど、もっと強くなるためにはデュエルあるのみよ!」
後輩にアドバイスするのも紅葉の役目。これで胡桃がもっと自分のデッキを理解し、第二次アストラル大戦でも活躍する存在になれば、希に恩返しを果たすという2人の目標を達成できるだろう。
「カレンちゃんのデッキは今のままでも充分強いけど、自分のターンでもっと優位に立つために『黒牙の魔術師』なんて入れてみるのもアリだと思うわ。相手の攻撃力を半減した上で墓地のブラマジを復活できるから、一石二鳥よ」
「なるほど……。やっぱりデュエルって面白いですね。新しいことを次々と発見できます」
「カレンちゃんは探究心が強いのね」
その夜は呪縛竜決戦の緊張をほぐすためにパジャマパーティーを決行し、各々が抱えている「乙女の秘密」を暴露する辱めを受けたり、合宿恒例の枕投げをやったり等、結果としてより一層彼女たちは親睦を深められた。
翌日、紅葉は葵がいるリカヴィトスの丘の頂上へケーブルカーで向かった。外出前にカレンと胡桃にはソフィアの情報を聞き出すよう頼んであるため、帰ってくる頃には全てが明らかになるだろう。
(さてと……到着したけど、態々ギリシャまで私の尻を追っかけてきた喜多村先輩は何処にいるのかしら?)
「それにしても、どうして私がギリシャにいるって知っているのかしら?教えたわけでもないのに……」
「そのワケ、教えてあげてもいいわよ?」
「っ!」
いつの間にか隣にいた葵に関節技をかけられそうになったが間一髪で払いのけ、少しの間合いを取った。紅葉ほどの実力があればカウンターも可能だったが、紅葉はここで格闘技をやりにきたわけではない。葵とのデュエルに応じるために一人で来たのだ。
しかし辺りを見渡すと、この場所には幾つか「黒い何か」が仕掛けられており、葵の左手には遠隔操作が可能なスイッチが握られていた。どういうつもりなのか問いただしたところ、恐ろしい答えが返ってきた。
「このデュエルで貴方が負ければこの場所は木っ端微塵となり、覚醒竜降臨も果たせなくなる……って、エース様がそう言っていたわ」
「っ…!高圧的な態度が変わってなかったから気付かなかったけど、洗脳されていたのね。だったら、尚のこと負けられなくなった!」
エースの名を葵の口から聞かされると思わなかった紅葉はデュエルディスクを構え、葵と対峙した。初めて対戦したあの時から紅葉も着実に強くなっているが、それは葵とて同じこと。しかも今回は、自分が負けてしまえばアテネを一望できる絶景スポットを爆破され、自分以外にも多くの人々が命の危険に晒される。
復讐のためにここまでやるか、と呆れている余裕はない。ソフィアとの決戦同様、絶対に負けてはいけない決闘の火蓋が切って落とされた。
「「デュエル!!」」
KUREHA→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
AOI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
『赤城紅葉へ
皆にも伝えているが、藤堂遊弥は古城奏多との激闘の末敗北し、昏睡状態に陥っている。いつ目覚めるかも不明な状況だが、今は光貞が付きっきりで看病にあたっている。確かに彼のことも心配だが、今はこの決戦に集中して欲しい。
最後に1つ。君が呪縛竜使いと交戦した後、第二次アストラル大戦に備え戦力の確認を行なうために全員で日本に戻る。そこから先のことは日本に戻ってから話す。
天導レイン』
このメールを初めて確認したのは8月13日の夕方。同行したレインやトワなりに気を遣ってくれたのだろうが、覚醒竜降臨を果たすための重大戦力である遊弥が危篤状態に陥った事実は彼女の心を深く抉り取った。
しかも送られてきたタイミングがよりにもよってソフィアとの決戦直前だっただけあって、彼女の士気を下げてしまったに違いない。
~時は少し遡り8月5日~
「っと…。ここがパルテノン神殿。本物はやっぱり壮大ね~」
様々な世界遺産や神話の数々で知られているアテネにワープした3人───赤城紅葉・伊集院カレン・三上胡桃───は、呪縛竜使いとして立ちはだかるソフィア・メルクーリとの激闘に備えつつ、少しばかりの観光を満喫していた。
この都市にはメルクーリ家が所有している豪邸や別荘がいくつもある。令嬢たるソフィアの生前の情報を出発前に調べようとした紅葉だったが、彼女の出場した大会のデータベースをチェックしても使用したデッキレシピがデリートされていたため、最後の手段として「メルクーリ家に直接乗り込んで情報を獲得する」方法に至ったのだ。
「この時期の平均気温は28℃前後のはずですが、今日は35℃。猛暑日です」
「カレン、ポカリ持ってないの~?もう熱くて倒れちゃいそう……」
「はい、胡桃。熱中症には気を付けて」
伊集院カレンは全国模試でもトップ3に入るほど頭脳明晰でありながら、雑学にも多く手を出している。世界各国の首都名は勿論、平均気温や世界遺産、一般正解率が一桁の超難問(東〇王で出題されるようなもの)でさえ軽々とクリアするほどだ。デュエルの実力もそれ相応、とは言い切れないが確かではあり、【ブラック・マジシャン】を扱っている。
片や三上胡桃にはカレンほどの頭脳は持ち合わせていないものの、希達との長い付き合いによりデュエルタクティクスは磨かれている。ペンデュラム召喚と『魔界台本』と名の付いた魔法カードを組み合わせて戦うトリッキーな【魔界劇団】を駆使する。彼女たちもこの戦いに身を投じてくれた、頼もしい戦士だ。
「そういえば私、まだ貴女達のことをよく知らないのよね。凛ちゃんからも少ししか聞いてないけど、奴等に一時洗脳されたって……」
「はい……。それは、変えることの出来ない事実です。私達は、まだまだ未熟です」
それでもエース達の策略に嵌り洗脳された過去があるならば、その時では実力がまだ足りていないという証拠だ。しかし、カレンも胡桃もそのことを自覚した上でこの決戦に身を投じてくれた仲間だ。紅葉は彼女たちの思いを蔑ろに出来ない。
「だけど、どんどん強くなっていく凛や希に置いてけぼりにされたくないんです!」
「この戦いの中でレベルアップして、助けてくれた希に恩返しがしたいんです!」
凛と希はこれまでの戦いで経験を積み着実に強くなっており、マーガレット・リリー相手に引き分けた。その後も迫り来るリバースビヨンドの脅威を何度も退けているとの報告も受けており、希も「蛹から蝶へと羽ばたくため」に安寧秩序の心を身に付けようと必死に努力を重ねている。
一方でカレンと胡桃はまだ実戦経験が浅く、もしも今リバースビヨンドの魔の手に襲われれば再び洗脳されてしまうかもしれない。しかし希に助けられてから心を入れ替え、今度は自分たちが希や凛の力になるんだと一致団結したのだ。
「2人ともありがとう。それだけ友達のことを思ってこの戦いに参加してくれたんだから、きっとデッキもそれに応えてくれる。自分に自信を持って」
「「…はい!」」
「さて、じゃあ早速メルクーリ家に向かうわよ!ソフィアさんのこと、色々と聞き出さないと!」
パルテノン神殿を出発した紅葉達は、現在地から数キロメートル先の目的地へ向かい歩き始めた。その道中にも様々な観光名所が立ち並んでいたので、カレンが持ってきていたデジカメの中に収めた。
寄り道したのもあって50分ほどかかったが、無事にメルクーリ家の門前に到着した。目の前の広大な庭に開いた口がふさがらなかったカレン・胡桃とは対照的に、ジュニアライセンスを取る際に霧野家で勉強会を開いたときのことを思い出した紅葉は「精一先輩達の家と同じくらいか」と、さほど驚きはなかった。
「お待ちしておりました。赤城紅葉様ですね?貴方宛の手紙がメルクーリ家の方に不法投棄されていましたので、受け取ってくださいませ」
「……何で日本語話せる執事がギリシャの豪邸で雇われているのか、っていう疑問は受け付けてくれますか?」
「残念ながら、それはできません。どうぞお部屋に上がってくださいませ」
ソフィアの情報を探るためにこの場所を訪れることを家の主が勘づいていたのかという疑問が真っ先に頭に浮かんだが、今は自分宛に届いた手紙の方が最優先だ。感情のままに殴り書きされていた文にはこう書いてあった。
『赤城紅葉へ
決闘を申し込むわ。あの対校試合で貴方が私の連勝記録を止めたばっかりに、デッキを取り上げられたのよ!許せないったらありゃしないわ!だから両親に頼み込んで、最後のチャンスを貰ったの。貴方に勝てばもう一度デュエルをしてもいいってね。
覚悟なさい、赤城紅葉!明日の正午、リカヴィトスの丘の頂上で、完膚なきまでに叩き潰す!!
喜多村 葵』
「うげ、あの時の高飛車先輩からじゃない」
「これは……果たし状、でしょうか?」
「っていうより、ここまで来るとただの逆恨みですね。紅葉先輩、何かやったんですか?」
「やったも何も、私はこの人とのデュエルに勝っただけよ。だけど、まさかそんな厳しい家庭事情を抱えていたとは……」
覚えていない人もいるかもしれないが、喜多村 葵は希の通っている大空学園との対校試合で紅葉が戦った相手だ。天使族デッキを操る、という意味では悪魔族デッキを扱う紅葉とは正反対のデュエリストだが、その態度に少しばかり問題がある。
文面からも分かるとおり葵は高飛車で、自分が負けることなど有り得ないと思い込んでは対戦相手を見下す言動を取る節がある。紅葉に負けてから少しはしおらしくなったかと思いきや、まるで反省の色が見受けられなかった。
「まあいずれにせよ、明日になれば全て分かるわ。それと今日は私からお願いがあるの」
「何ですか?」
「カレンちゃんと胡桃ちゃんとでデュエルをして欲しいの。2人がどれだけの実力を持っているのかを知るには最も効率的だし」
本来なら紅葉が直接2人とデュエルしてもよかったのだが、始めに外側からデュエルを観察することで、2人同時に適切なアドバイスをかけられるというのが彼女の考えだ。それに明日は葵の私怨に付き合わされるため、この場で体力を消耗せずに万全の状態で臨みたかったこともある。
親友同士といえど手加減は不要。カレンと胡桃のデュエルが始まった。
「「デュエル!!」」
KAREN→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
KURUMI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN01
「まず私は、『魔界劇団カーテン・ライザー』をペンデュラムゾーンに置いて、ペンデュラム効果発動!このカードはデュエル中1度だけ、ペンデュラムゾーンから特殊召喚できる。続いて『魔界劇団-エキストラ』を通常召喚し、効果発動!エキストラをリリースし、デッキからスケール2の『魔界劇団-プリティ・ヒロイン』をペンデュラムゾーンに置く」
〇魔界劇団カーテン・ライザー(Lv4 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻1100/守1000
【Pスケール:青7/赤7】
このカード名のP効果はデュエル中に1度しか使用できない。①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
①:自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合、このカードの攻撃力は1100アップする。②:1ターンに1度、デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を墓地へ送って発動できる。自分のEXデッキから表側表示の「魔界劇団」Pモンスター1体を手札に加える。
〇魔界劇団-エキストラ(Lv1 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻100/守100
【Pスケール:青3/赤3】
「魔界劇団-エキストラ」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手フィールドにモンスターが存在する場合に発動できる。Pゾーンのこのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
「魔界劇団-エキストラ」のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードをリリースして発動できる。デッキから「魔界劇団」Pモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できず、「魔界劇団-エキストラ」のP効果を発動できない。
〇魔界劇団-プリティ・ヒロイン(Lv4 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻1500/守1000
【Pスケール:青2/赤2】
①:1ターンに1度、相手モンスターの攻撃で自分が戦闘ダメージを受けた時、以下の効果から1つを選択して発動できる。●その相手モンスターの攻撃力は、受けたダメージの数値分ダウンする。●自分のエクストラデッキから、受けたダメージの数値以下の攻撃力を持つ表側表示の「魔界劇団」Pモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
①:1ターンに1度、自分または相手が戦闘ダメージを受けた時、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力は、その戦闘ダメージの数値分ダウンする。②:モンスターゾーンのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
最初のターンは快調な滑り出しをした胡桃のデッキ【魔界劇団】に属するモンスターは紅葉の【デモンズ】と同様に悪魔族・闇属性で統一されているが、魔界台本という幾つものシナリオに沿ってデュエルを展開できるのが特徴だ。
また、魔界台本には「セットされたこのカードが相手の効果で破壊された場合」に発動できる効果を持っているため、安易にセットカードを破壊できないという心理戦もかけられる。カレン相手にそれがどこまで出来るかがこのデュエルの肝となる。
「カーテン・ライザーのモンスター効果発動!デッキから『魔界台本-魔王の降臨』を墓地へ送り、エクストラデッキの表側表示のエキストラを手札に戻す。カードを2枚伏せてターンエンド。さあカレン、かかってきなさい!」
KURUMI→LP:8000 手札:2 デッキ:34 Mゾーン:1 M&Tゾーン:2 Fゾーン:0 Pゾーン:1
*TURN02
「胡桃の思うようにはさせない。私のターン、ドロー!」
胡桃よりも知性的なデュエルを披露してくれるだろうカレンも、最初から本気の構えだ。
「手札から魔法カード『召喚師のスキル』を発動して、デッキからレベル5以上の通常モンスター、『ブラック・マジシャン』を手札に加える。そして魔法カード『黒魔術のヴェール』を発動!1000ポイントのライフを支払い、手札から『ブラック・マジシャン』を特殊召喚!」
KAREN→LP:7000
カレンの相棒でありデッキの象徴とも呼べるブラック・マジシャンは単体では何も効果を持たない通常モンスターだが、豊富なサポートカードのおかげで大きく進化した。それ程このモンスターは長い歴史の中で多くの人々に愛されている証だ。
「さらに手札の『マジシャンズ・ロッド』を通常召喚して、モンスター効果発動!デッキから『黒の魔導陣』を手札に加える!」
「いきなり厄介なカードが……」
「マジシャンズ・ロッドの効果で手札に加えた『黒の魔導陣』を発動!発動処理として、デッキの上から3枚を確認。その中に『ブラック・マジシャン』のカード名が記されたカード又はブラック・マジシャンがあったら、そのカードを手札に加えられる。『永遠の魂』を手札に加えて、残り2枚をデッキの上に置くわ」
〇黒魔術のヴェール(通常魔法)
①:1000LPを払って発動できる。自分の手札・墓地から魔法使い族・闇属性モンスター1体を選んで特殊召喚する。
〇ブラック・マジシャン(Lv7 闇)
魔法使い族
攻2500/守2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
〇マジシャンズ・ロッド(Lv3 闇)
魔法使い族/効果
攻1600/守100
「マジシャンズ・ロッド」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。②:このカードが墓地に存在する状態で、自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合、自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。墓地のこのカードを手札に加える。
〇黒の魔導陣(永続魔法)
「黒の魔導陣」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの発動時の効果処理として、自分のデッキの上からカードを3枚確認する。その中に「ブラック・マジシャン」のカード名が記された魔法・罠カードまたは「ブラック・マジシャン」があった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。②:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が召喚・特殊召喚された場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
〇永遠の魂(永続罠)
「永遠の魂」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:以下から1つを選択してこの効果を発動できる。●自分の手札・墓地から「ブラック・マジシャン」1体を選んで特殊召喚する。●デッキから「黒・魔・導」または「千本ナイフ」1枚を手札に加える。②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分のモンスターゾーンの「ブラック・マジシャン」は相手の効果を受けない。③:表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
「ブラック・マジシャンでカーテン・ライザーに攻撃!ブラック・マジック!!」
「うっ……もう破壊されるか~」
「続いて、マジシャンズ・ロッドでダイレクトアタック!」
「だけどこのダメージが通ったことで、プリティ・ヒロインのペンデュラム効果発動!受けたダメージの数値分、マジシャンズ・ロッドの攻撃力を下げる!」
KURUMI→LP:6100
カレンの速攻に負けじと胡桃もペンデュラム効果で応戦した。プリティ・ヒロインのペンデュラム効果を直接攻撃によるダメージを受けたタイミングで使えば、攻撃力=ダメージであるため攻撃力を0にできる。カレンもこのことは承知の上で仕掛けたが、次のターンで胡桃がどう動くかによって、カレンもどう対応するかが変わってくる。
「カード2枚伏せて、ターンエンド!」
KAREN→LP:7000 手札:2 デッキ:31 Mゾーン:2 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN03
「さあ、ここからが魔界劇団の真骨頂!ドロー!」
いよいよ胡桃の反撃。1ターン目での下拵えがここで活かされるのだ。
胡桃は手札から空いているペンデュラムゾーンにスケール2の『魔界劇団-ワイルド・ホープ』をセッティングした。このままでは両方ともペンデュラムスケールは2のままであるためペンデュラム召喚は行えないが、この状態から可能にしてくれるのが先ほどのワイルド・ホープだ。
「ワイルド・ホープのペンデュラム効果発動!プリティ・ヒロインのペンデュラムスケールを9に変更。そして罠カード『魔界劇団の楽屋入り』を発動!デッキから『魔界劇団-ビッグ・スター』と『魔界劇団-デビル・ヒール』をエクストラデッキに表側表示で置く」
「私もここで永続罠『永遠の魂』を発動!効果を使い、デッキから『黒・魔・導』を手札に加えるわ。ここで発動しておかないと、後々面倒だからね」
「ご明察。ワイルド・ホープのペンデュラム効果により、私はレベル3から8のモンスターを同時に召喚可能。ペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ、『魔界劇団-ビッグ・スター』『魔界劇団-デビル・ヒール』『魔界劇団カーテン・ライザー』!!」
〇魔界劇団-ワイルド・ホープ(Lv4 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻1600/守1200
【Pスケール:青2/赤2】
①:1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンの「魔界劇団」カード1枚を対象として発動できる。そのカードのPスケールはターン終了時まで9になる。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「魔界劇団」モンスターしか特殊召喚できない。
【モンスター効果】
「魔界劇団-ワイルド・ホープ」の②のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの種類×100アップする。②:このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「魔界劇団-ワイルド・ホープ」以外の「魔界劇団」カード1枚を手札に加える。
〇魔界劇団-ビッグ・スター(Lv7 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻2500/守1800
【Pスケール:青3/赤3】
①:1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
【モンスター効果】
①:このカードの召喚・特殊召喚成功時には、相手は魔法・罠カードの効果を発動できない。②:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。デッキから「魔界台本」魔法カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードはエンドフェイズに墓地へ送られる。
〇魔界劇団-デビル・ヒール(Lv8 闇)
悪魔族/ペンデュラム/効果
攻3000/守2000
【Pスケール:青1/赤1】
①:1ターンに1度、自分フィールドの「魔界劇団」モンスター1体をリリースし、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、リリースしたモンスターの元々の攻撃力分ダウンする。
【モンスター効果】
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、自分フィールドの「魔界劇団」モンスターの数×1000ダウンする。②:このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、自分の墓地の「魔界台本」魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドにセットする。
〇魔界劇団の楽屋入り(通常罠)
「魔界劇団の楽屋入り」は1ターンに1枚しか発動できない。①:自分のPゾーンに「魔界劇団」カードが2枚存在する場合に発動できる。デッキから「魔界劇団」Pモンスター2体を選び、自分のエクストラデッキに表側表示で加える(同名カードは1枚まで)。
ペンデュラム召喚によって3体のモンスターを展開したがその中にビッグ・スターが含まれていたため、カレンは「特殊召喚を無効にする」効果を持つカード以外の発動を封じられている。そうなると伏せておいた永遠の魂が不発になることで、この後に起こるシナリオも変わっていた。
「デビル・ヒールのモンスター効果を使いたかったけど、永遠の魂があるんじゃあ仕方ない。ならビッグ・スターのモンスター効果発動!デッキから『魔界台本「魔王の降臨」』をセットし、それを発動!黒の魔導陣、永遠の魂、マジシャンズ・ロッドの3枚を破壊するわ」
「っ…表側表示の永遠の魂がフィールドを離れたことで、私のモンスターは全て破壊される……」
ブラック・マジシャンを完全防御できる永遠の魂は非常に強力だが、それ相応のデメリットも当然ある。表側表示の場合のみだが、自身のモンスターが全て破壊されてしまうのだ。これでブラック・マジシャンに備わっていた耐性も失われ、現状での為す術が無くなった。
「魔界劇団による活劇、第一幕!デビル・ヒールでダイレクトアタック!」
「ううっ…!」
「続いて、ビッグ・スターでダイレクトアタック!」
KAREN→LP:1500
カレンのライフを一気に5000ポイントも削り取ったが、最初の攻撃でセットカードを発動しなかったことから、ミラーフォースのような攻撃反応型の罠カードではないと断定した胡桃は、カーテン・ライザーの攻撃を即座に仕掛けた。
「これで大リード決定!カーテン・ライザーでダイレクトアタック!!」
「させない!罠カード『マジシャンズ・ナビゲート』を発動!手札のブラック・マジシャンを特殊召喚し、デッキから新たな魔法使い族モンスターを呼び出せる。来たれ、『マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン』!!」
〇マジシャンズ・ナビゲート(通常罠)
①:手札から「ブラック・マジシャン」1体を特殊召喚する。その後、デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する。②:自分フィールドに「ブラック・マジシャン」が存在する場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
〇マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン(Lv7 闇)
魔法使い族/効果
攻2100/守2500
「マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン」の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「ブラック・マジシャン」として扱う。③:このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分が魔法・罠カードの効果を発動した場合に自分の墓地の「ブラック・マジシャン」1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
カレンがセットしていたマジシャンズ・ナビゲートは、手札にブラック・マジシャンがなければ発動そのものが出来ないという条件が厳しいカードだが、効果を使えば合計2体の魔法使い族モンスターを並べられるのだ。これによって攻撃の巻き戻しが発生し、カーテン・ライザーの攻撃は中断され、カレンにダメージが発生することはなくなった。
「むむむ……さすがはカレン。簡単には決めさせてくれないわね。カードを1枚伏せてターンエンド!」
KURUMI→LP:6100 手札:1 デッキ:30 Mゾーン:3 M&Tゾーン:2 Fゾーン:0 Pゾーン:2
*TURN04
「私のターン、ドロー!」
お互いに長い付き合いだからこそ、カレンも胡桃も手の内を知り尽くしている。胡桃の魔法&罠ゾーンには2枚のセットカードがあるが、それらがサイクロンなどの汎用カードである可能性は極めて低いこともカレンにはお見通しだった。そんな彼女が最初に講じる手は、一つだけだ。
「墓地のマジシャンズ・ナビゲートの効果発動!このカードを除外することで、表側表示の魔法・罠カード『魔界劇団-プリティ・ヒロイン』の効果をターン終了時まで無効にするわ」
「巧いわね。だけどまだ…」
「更に、マジシャンズ・オブ・ブラック・イリュージョンの効果発動!私が魔法・罠カードの効果を発動したことで、墓地に眠るブラック・マジシャン1体を復活させる。蘇れ、ブラック・マジシャン!!」
レベル7のモンスターを3体揃え、前のターン以上の展開を胡桃に見せつけた。ここから導かれるのは、カレンがお得意とするエクシーズ召喚、そしてそれによって降臨するモンスターこそが彼女のエースモンスターだ。
「私はレベル7のブラック・マジシャンとマジシャン・オブ・ブラック・イリュージョンでオーバーレイ!!」
「来るわね……」
「古の魔術を受け継ぎし王の姿を見よ。エクシーズ召喚!!ランク7『幻想の黒魔導師』!!」
〇幻想の黒魔導師(ランク7 闇)
魔法使い族/エクシーズ/効果
攻2500/守2100
レベル7モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク6の魔法使い族Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。「幻想の黒魔導師」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。手札・デッキから魔法使い族の通常モンスター1体を特殊召喚する。②:魔法使い族の通常モンスターの攻撃宣言時、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
カレンも自らのエースモンスター『幻想の黒魔導師』をエクシーズ召喚し、一気に決めにきた。彼女が前のターンに加えた『黒・魔・導』を使うことなく、このデュエルに勝利するつもりだが、果たして……。
「幻想の黒魔導師の効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから3体目のブラック・マジシャンを特殊召喚するわ。続いて『ベリー・マジシャン・ガール』を通常召喚」
「あれ?そのカード、以前まではカレンのデッキには入っていなかったような……」
「少しデッキを改良してみたの。じゃあ効果を発動して、デッキから『ブラック・マジシャン・ガール』を手札に加えるわね」
〇ベリー・マジシャン・ガール(Lv1 地)
魔法使い族/効果
攻 400/守 400
①:このカードが召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「マジシャン・ガール」モンスター1体を手札に加える。②:1ターンに1度、このカードが相手の効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる。このカードの表示形式を変更し、デッキから「ベリー・マジシャン・ガール」以外の「マジシャン・ガール」モンスター1体を特殊召喚する。
〇ブラック・マジシャン・ガール(Lv6 闇)
魔法使い族/効果
攻2000/守1700
①:このカードの攻撃力は、お互いの墓地の「ブラック・マジシャン」「マジシャン・オブ・ブラックカオス」の数×300アップする。
「さあ、バトルと行こうかしら。まずはブラック・マジシャンでカーテン・ライザーに攻撃。この瞬間、幻想の黒魔導師のモンスター効果発動!デビル・ヒールを除外させてもらうわ」
「くぅっ。だけどカレン、除外するカードを誤ったんじゃない?私にはまだビッグ・スターがいるわ。1体を相討ちで倒しても私のライフは……」
「相討ち?誰がそんな手に甘んじるなんて言った?速攻魔法『ディメンション・マジック』を発動!」
KURUMI→LP:4700
〇ディメンション・マジック(速攻魔法)
①:自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをリリースし、手札から魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。その後、フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
「げげっ!ベリー・マジシャン・ガールの効果はこのために?!」
「そうよ。攻撃を終えたブラック・マジシャンをリリースし、現れよ、ブラック・マジシャン・ガール!!」
ディメンション・マジックでブラック・マジシャンをリリースしたことでブラック・マジシャンが墓地に2枚眠り、ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は2600となった。加えてディメンション・マジックには、魔法使い族モンスターを特殊召喚した後にモンスター1体を破壊できる効果も持っている。
この効果によってビッグ・スターが敢え無く破壊され、ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールの師弟ダイレクトアタックによって勝負は決したのだった。
「今のデュエル、カレンちゃんの方が全体的なゲームの流れを把握できていたように見えたわ。逆に胡桃ちゃんは、想定外の事態が起こるとかなり滅入っちゃうみたい。ちょっと確認してみたけど、その伏せカードも魔界台本だったから、発動するかセットして相手に破壊させるかの選択をミスしちゃうと却って首を絞める結果になる。そこが課題かな?」
「魔界台本の発動タイミング、ですか。じゃあ明後日、相手をお願いできますか?」
「勿論。私もそうだけど、もっと強くなるためにはデュエルあるのみよ!」
後輩にアドバイスするのも紅葉の役目。これで胡桃がもっと自分のデッキを理解し、第二次アストラル大戦でも活躍する存在になれば、希に恩返しを果たすという2人の目標を達成できるだろう。
「カレンちゃんのデッキは今のままでも充分強いけど、自分のターンでもっと優位に立つために『黒牙の魔術師』なんて入れてみるのもアリだと思うわ。相手の攻撃力を半減した上で墓地のブラマジを復活できるから、一石二鳥よ」
「なるほど……。やっぱりデュエルって面白いですね。新しいことを次々と発見できます」
「カレンちゃんは探究心が強いのね」
その夜は呪縛竜決戦の緊張をほぐすためにパジャマパーティーを決行し、各々が抱えている「乙女の秘密」を暴露する辱めを受けたり、合宿恒例の枕投げをやったり等、結果としてより一層彼女たちは親睦を深められた。
翌日、紅葉は葵がいるリカヴィトスの丘の頂上へケーブルカーで向かった。外出前にカレンと胡桃にはソフィアの情報を聞き出すよう頼んであるため、帰ってくる頃には全てが明らかになるだろう。
(さてと……到着したけど、態々ギリシャまで私の尻を追っかけてきた喜多村先輩は何処にいるのかしら?)
「それにしても、どうして私がギリシャにいるって知っているのかしら?教えたわけでもないのに……」
「そのワケ、教えてあげてもいいわよ?」
「っ!」
いつの間にか隣にいた葵に関節技をかけられそうになったが間一髪で払いのけ、少しの間合いを取った。紅葉ほどの実力があればカウンターも可能だったが、紅葉はここで格闘技をやりにきたわけではない。葵とのデュエルに応じるために一人で来たのだ。
しかし辺りを見渡すと、この場所には幾つか「黒い何か」が仕掛けられており、葵の左手には遠隔操作が可能なスイッチが握られていた。どういうつもりなのか問いただしたところ、恐ろしい答えが返ってきた。
「このデュエルで貴方が負ければこの場所は木っ端微塵となり、覚醒竜降臨も果たせなくなる……って、エース様がそう言っていたわ」
「っ…!高圧的な態度が変わってなかったから気付かなかったけど、洗脳されていたのね。だったら、尚のこと負けられなくなった!」
エースの名を葵の口から聞かされると思わなかった紅葉はデュエルディスクを構え、葵と対峙した。初めて対戦したあの時から紅葉も着実に強くなっているが、それは葵とて同じこと。しかも今回は、自分が負けてしまえばアテネを一望できる絶景スポットを爆破され、自分以外にも多くの人々が命の危険に晒される。
復讐のためにここまでやるか、と呆れている余裕はない。ソフィアとの決戦同様、絶対に負けてはいけない決闘の火蓋が切って落とされた。
「「デュエル!!」」
KUREHA→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
AOI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
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イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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121 | Episode01:危ないスタート | 2429 | 1 | 2015-06-21 | - | |
124 | Episode02:悪魔のドラゴン | 1973 | 2 | 2015-06-22 | - | |
92 | Episode03:切り札 | 1496 | 2 | 2015-06-23 | - | |
106 | Episode04:紅蓮の悪魔 | 1555 | 2 | 2015-06-23 | - | |
94 | Episode05:終止符 | 1457 | 2 | 2015-06-25 | - | |
80 | Episode06の前に(更新済) | 1283 | 2 | 2015-06-25 | - | |
102 | Episode06:黒羽 凛 | 1434 | 1 | 2015-06-27 | - | |
89 | Episode07:同調 | 1346 | 1 | 2015-06-30 | - | |
77 | Episode08:変則試合 | 1331 | 2 | 2015-07-04 | - | |
151 | Episode09:2人の絆 | 1464 | 2 | 2015-07-05 | - | |
74 | Episode10:覚醒 | 1329 | 1 | 2015-07-09 | - | |
94 | Episode11:解放 | 1346 | 2 | 2015-07-13 | - | |
154 | Episode12:最後の封印竜 | 1336 | 0 | 2015-07-14 | - | |
80 | Episode13:ダイヤの煌めき | 1135 | 0 | 2015-07-25 | - | |
102 | Episode14:友のために | 1206 | 0 | 2015-08-12 | - | |
90 | ビヨンドモンスター・ビヨンド召喚について | 1730 | 2 | 2015-08-13 | - | |
136 | 番外編01:遊弥と紅葉の… | 1184 | 2 | 2015-08-19 | - | |
126 | Episode15:紅蓮魔竜解放 | 1416 | 2 | 2015-08-22 | - | |
95 | Episode16:ライセンス | 1296 | 2 | 2015-08-24 | - | |
176 | 少し遅めのキャラ設定(随時更新) | 2186 | 5 | 2015-08-29 | - | |
100 | Episode17:地獄の猛特訓 | 1281 | 1 | 2015-09-06 | - | |
146 | Episode18:関門 | 1435 | 1 | 2015-09-13 | - | |
92 | Episode19:スピードの中で | 1276 | 2 | 2015-09-18 | - | |
124 | Episode20:初の対外試合 | 1294 | 2 | 2015-09-20 | - | |
93 | Episode21:シンクロ封印 | 1235 | 1 | 2015-09-22 | - | |
81 | Episode22:1つの答え | 1234 | 2 | 2015-09-24 | - | |
80 | Episode23:黒羽の誇り | 1274 | 2 | 2015-10-01 | - | |
103 | Episode24:ハイスピードバトル | 1332 | 3 | 2015-10-06 | - | |
73 | Episode25:超越する力 | 1217 | 2 | 2015-10-11 | - | |
85 | Episode26:運命の決戦 | 1204 | 3 | 2015-10-20 | - | |
97 | Episode27:来訪者、天導レイン | 1308 | 2 | 2015-11-03 | - | |
95 | Episode28:遊弥vsレイン | 1400 | 2 | 2015-11-09 | - | |
87 | Episode29:舞い降りた天使 | 1303 | 2 | 2015-12-05 | - | |
80 | Episode30:天使と悪魔 | 1406 | 3 | 2015-12-09 | - | |
105 | Episode31:禁断の無限暗黒竜 | 1468 | 2 | 2015-12-12 | - | |
80 | 番外編02:凛と紅葉が… | 1264 | 0 | 2016-01-05 | - | |
89 | Episode32:パワー・ツール | 1240 | 3 | 2016-01-29 | - | |
85 | Episode33:死した希望の使者 | 1183 | 2 | 2016-01-31 | - | |
114 | Episode34:高貴の翼 | 1454 | 3 | 2016-02-04 | - | |
91 | Epi35:戦慄のリバースビヨンド | 1299 | 1 | 2016-02-13 | - | |
84 | Epi36:加速するカウントダウン | 1254 | 2 | 2016-02-20 | - | |
84 | Epi37:希望のカード『V☆S』 | 1228 | 3 | 2016-03-25 | - | |
75 | Episode38:朱色の夜 | 1236 | 0 | 2016-04-11 | - | |
152 | Episode39:並び立つ盟友 | 1438 | 2 | 2016-04-22 | - | |
85 | Episode40:精一と彩 | 1315 | 2 | 2016-05-30 | - | |
84 | Episode41:漆黒の鎮魂歌 | 1305 | 4 | 2016-06-22 | - | |
129 | Episode42:涅槃の境地へ | 1329 | 4 | 2016-07-02 | - | |
80 | Episode43:トワノキズナ | 1260 | 3 | 2016-07-23 | - | |
144 | Episode44:銀河と宇宙 | 1455 | 3 | 2016-08-09 | - | |
127 | Episode45:銀河眼vs宇宙眼 | 1542 | 0 | 2016-08-20 | - | |
65 | Episode46:絶望の凱旋 | 1138 | 0 | 2016-08-24 | - | |
90 | Episode47:刻まれた記憶の欠片 | 1162 | 1 | 2016-09-06 | - | |
123 | Episode48:希望の行方 | 1520 | 0 | 2016-09-13 | - | |
89 | Episode49:悪夢の決戦前夜 | 1107 | 0 | 2016-10-03 | - | |
76 | Episode50:創世の星屑竜 | 1068 | 0 | 2016-10-25 | - | |
132 | Episode51:託された未来 | 1204 | 0 | 2016-10-30 | - | |
132 | 番外編03:遊弥と花奈の... | 1270 | 2 | 2016-11-02 | - | |
107 | 未投稿オリカ紹介①(使用者:藤堂遊弥) | 1256 | 0 | 2016-11-09 | - | |
119 | 未投稿オリカ紹介②(使用者:赤城紅葉) | 1243 | 0 | 2016-11-26 | - | |
105 | 未投稿オリカ紹介③(使用者:茨木花奈) | 1245 | 0 | 2016-12-08 | - | |
60 | 未投稿オリカ紹介④(使用者:霧野命慈) | 1044 | 0 | 2016-12-20 | - | |
66 | 未投稿オリカ紹介⑤(使用者:霧野精一) | 1139 | 0 | 2016-12-30 | - | |
109 | Episode52:極寒の夏 | 1213 | 2 | 2017-01-01 | - | |
153 | Episode53:闇の邂逅 | 1372 | 2 | 2017-01-07 | - | |
87 | Episode54:呪縛竜復活 | 1124 | 0 | 2017-01-11 | - | |
127 | Episode55:届かぬ声で... | 1044 | 2 | 2017-01-15 | - | |
141 | Episode56:禁忌の目覚め | 1128 | 5 | 2017-01-19 | - | |
124 | Episode57:共鳴する四龍 | 1173 | 4 | 2017-01-25 | - | |
78 | Episode58:本当の気持ち | 1273 | 3 | 2017-01-30 | - | |
82 | Episode59:真実への鍵 | 1158 | 2 | 2017-02-08 | - | |
82 | IF01:バレンタインデー | 1353 | 6 | 2017-02-11 | - | |
74 | Episode60:エレンとアレックス | 1158 | 3 | 2017-02-16 | - | |
179 | ルール改訂と今後の進行について | 1393 | 2 | 2017-02-18 | - | |
67 | Episode61:想いの証 | 1051 | 5 | 2017-02-21 | - | |
91 | Episode62:茨の道標 | 1242 | 5 | 2017-02-27 | - | |
136 | Episode63:光と闇の花 | 1099 | 3 | 2017-03-20 | - | |
89 | Episode64:渇望と葛藤 | 1139 | 2 | 2017-03-23 | - | |
85 | Episode65:麗しき孤月 | 1082 | 2 | 2017-03-29 | - | |
149 | Episode66:月夜のイリュージョン | 1417 | 2 | 2017-04-21 | - | |
164 | Episode67:常闇に消える月華 | 1416 | 1 | 2017-05-05 | - | |
109 | Episode68:模索者たち | 1146 | 4 | 2017-07-22 | - | |
122 | Episode69:純黒の反逆者 | 1249 | 0 | 2017-07-27 | - | |
138 | Episode70:紅と黒の禁呪 | 1155 | 2 | 2017-08-07 | - | |
101 | Episode71:希望は往く | 1290 | 3 | 2017-08-17 | - | |
152 | Episode72:リリーの過去 | 1290 | 2 | 2017-08-24 | - | |
84 | Episode73:異次元の亡霊 | 1221 | 2 | 2017-09-13 | - | |
121 | Episode74:覚醒の鼓動 | 1388 | 3 | 2017-09-22 | - | |
138 | Episode75:挑戦者の儀 | 1140 | 0 | 2017-10-05 | - | |
143 | Episode76:神速の決闘 | 1229 | 2 | 2017-11-14 | - | |
66 | Episode77:動き出す陰謀 | 937 | 2 | 2018-01-23 | - | |
85 | Episode78:最期の兄弟喧嘩 | 928 | 2 | 2018-03-03 | - | |
151 | Episode79:黄龍の手向け | 986 | 2 | 2018-03-28 | - | |
116 | Episode80:堕天使の罠 | 959 | 0 | 2018-04-14 | - | |
113 | Episode81:断罪する魔神 | 961 | 0 | 2018-04-19 | - | |
127 | Episode82:姫君のバイブル | 1063 | 1 | 2018-05-07 | - | |
129 | Episode83:開かれたページ | 1093 | 0 | 2018-05-11 | - | |
171 | Episode84:望まぬ決戦 | 1128 | 2 | 2018-05-29 | - | |
84 | 未投稿オリカ紹介⑥(使用者:古城奏多) | 1013 | 0 | 2018-05-31 | - | |
147 | 未投稿オリカ紹介⑦(使用者:清水ルーナ) | 1201 | 0 | 2018-06-02 | - | |
149 | 未投稿オリカ紹介⑧(使用者:アレックス) | 1071 | 0 | 2018-06-04 | - | |
69 | 未投稿オリカ紹介⑨(使用者:リリー) | 901 | 0 | 2018-06-06 | - | |
202 | 未投稿オリカ紹介⑩(使用者:ソフィア) | 1297 | 0 | 2018-06-06 | - | |
129 | 呪縛竜のおさらい | 906 | 0 | 2018-06-06 | - | |
117 | IF02:星 遊未 | 895 | 0 | 2018-06-09 | - | |
88 | Episode85:新たなる激闘へ | 1085 | 0 | 2018-07-10 | - | |
118 | Episode86:愛するもの | 983 | 0 | 2018-07-27 | - | |
83 | Episode87:涅槃を超えた先 | 947 | 0 | 2018-08-10 | - | |
134 | Episode88:終焉の弧光 | 1363 | 0 | 2018-09-12 | - | |
73 | 【重要】投稿再開のお知らせ | 836 | 3 | 2022-06-04 | - | |
54 | Episode89:四竜が紡いだ奇跡 | 528 | 3 | 2022-06-25 | - | |
59 | Episode90:光臨者、天導レイン | 521 | 2 | 2022-07-07 | - | |
58 | Episode91:舞い堕ちた天使 | 502 | 2 | 2022-09-03 | - | |
60 | Episode92:紅の決意 | 548 | 0 | 2022-09-19 | - | |
54 | Episode93:凛々しい黒羽 | 592 | 0 | 2022-10-04 | - | |
66 | Episode94:最強の双子 | 553 | 0 | 2022-10-24 | - | |
47 | Episode95:最凶の龍 | 556 | 0 | 2022-12-29 | - | |
53 | Episode96:神の恵 | 534 | 0 | 2023-01-18 | - | |
76 | Episode97:先導者vs時空竜 | 637 | 0 | 2023-01-22 | - | |
44 | Episode98:トワノチカイ | 519 | 0 | 2023-02-14 | - | |
53 | Episode99:遊弥、復活 | 549 | 0 | 2023-03-12 | - | |
50 | Episode100:目覚めし星の光 | 578 | 0 | 2023-03-26 | - | |
64 | Episode101:決戦・冀望郷 | 486 | 0 | 2023-05-03 | - | |
39 | Episode102:最弱の意地 | 464 | 0 | 2023-06-28 | - | |
37 | Episode103:永遠の友達 | 321 | 0 | 2023-11-26 | - | |
48 | Episode104:うららの運命 | 224 | 0 | 2024-04-29 | - | |
30 | Episode105:胡桃の最終演目 | 223 | 0 | 2024-05-06 | - | |
28 | Episode106:希望の少女たち | 241 | 1 | 2024-05-16 | - | |
43 | Episode107:輝く希望 | 332 | 0 | 2024-08-11 | - | |
28 | 第4章完結記念外伝&重大発表 | 336 | 0 | 2024-08-13 | - | |
36 | 第4章初登場オリカまとめ | 291 | 0 | 2024-08-17 | - | |
21 | IF03:愛の形 | 133 | 0 | 2024-10-24 | - | |
18 | Episode108:最期の戦い | 123 | 0 | 2024-11-16 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/12/21 新商品 PREMIUM PACK 2025 カードリスト追加。
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- 01/15 15:53 評価 5点 《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》「漫画版万丈目のリメ…
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- 01/15 13:10 デッキ テラナイト
- 01/15 12:39 デッキ ファンカスノーレ
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- 01/15 10:51 評価 1点 《シールドスピア》「何となく強そうな名前とイラストにやる気の無…
- 01/15 10:50 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 01/15 09:50 評価 3点 《ヴェノム・コブラ》「メインデッキに入る《ヴェノム》では唯一の…
- 01/15 09:22 評価 5点 《百鬼羅刹 グリアーレ三傑》「《百鬼羅刹 巨魁ガボンガ》に続く新…
- 01/15 09:07 評価 4点 《蛇神の勅命》「《ヴェノム》モンスターを手札から見せるだけで魔…
- 01/15 01:39 評価 3点 《幻獣機コンコルーダ》「トークンを護る立場と思わせて、今際の際…
- 01/14 23:38 SS 第29話 旅館の女将はネギ農家
- 01/14 22:49 デッキ 【1月新規代用カード入】FW@イグニスター2
- 01/14 19:51 SS 第52話:堕ちた力
- 01/14 16:42 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
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