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Episode89:四竜が紡いだ奇跡 作:カズ
※この作品はアニメ・漫画「遊☆戯☆王ARC-V」との繋がりは一切ございません。また、今回のデュエルのルールは複雑であるため前話を読んでくださると幸いです。
~前回のあらすじ~
ユート・ユーゴ・ユーリの3人はエースから届いたメールにより、隔離されていたはずのアンドロイド「No.001 遊矢」と対峙する。しかし今の彼は「Program:Z-arc(ゼット・アーク)」を強制的に起動された状態であり、3人のことを欠片も覚えていなかった。
今の遊矢は遊矢ではない───。しかし、まだ彼の記憶が残されていると信じている3人は、彼を取り戻す一心でゼット・アークとのデュエルに挑むのだった。
~現在の状況~
UTE→LP:5500 手札:3 デッキ:29 Mゾーン:1 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
HUGO→LP:5900 手札:2 デッキ:30 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
JOERI→LP:8000 手札:2 デッキ:31 Mゾーン:0 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
YUYA(Z-ARC) →LP:14300 手札:2 デッキ:29 Mゾーン:2 M&Tゾーン:2 Fゾーン:1 Pゾーン:1
*TURN07
「我がターン!」
「このターンのスタンバイフェイズに、墓地へ送られたキメラフレシアの効果発動!デッキから『融合回収(フュージョン・リカバリー)』を手札に加える」
フィールドのモンスターを『時空のペンデュラムグラフ』と『紫毒の魔術師』の破壊コンボで排除されてしまったユーリだが、まだ手は残っている。次の自分のターンとなる12ターン目で更なる融合召喚を狙うために、最良のカードをデッキから調達した。
しかしモンスターがいない状況であることは変わりなく、このままではユーリが為す術なく倒されてしまう。花奈を追い詰めたほどの実力を持つ彼に限ってそのような事態は起らないと願うが、果たして……?
「ビッグ・アイの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、カースド・ジャベリンのコントロールを獲得する。テンプテーション・グランス!」
「くっ…!」
「だが此奴は贄となる運命。フィールド魔法『天空の虹彩』の効果発動!カースド・ジャベリンを破壊し、デッキより『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』を手札に加える。そして我は、セッティング済みのスケール8の『虹彩の魔術師』とスケール2の『刻剣の魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!」
ゼット・アークはドローフェイズを1回しか行えないハンデを抱えながらもペンデュラムゾーンにカードを埋め、大量展開の要であるペンデュラム召喚を行える堅実なプレイングは遊矢のそれと酷似していた。そして彼はこのターン、3人の逆鱗に触れる真似をしてしまった。
「さあ、見るがいい。我が力を!このカードは、自分のペンデュラムゾーンにカードが2枚存在し、エクストラデッキにオッドアイズ在る時、ペンデュラムスケールを超越した特殊召喚を可能とする!」
「「「ッ…!」」」
「オーバースケール・ペンデュラム召喚!!出でよ、時空を超越せし奇跡の竜!『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』!!」
○オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン(Lv8 闇)
ドラゴン族/ペンデュラム/効果
攻3000/守2500
【Pスケール:青0/赤0】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:手札を1枚捨てて発動できる。自分のEXデッキから表側表示のドラゴン族Pモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分のPゾーンにカードが2枚存在し、自分のEXデッキに表側表示の「オッドアイズ」Pモンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はP召喚できない。②:このカードが相手モンスターに攻撃するダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの数×1000ダウンする。
「我が力」と称して召喚したのは、赤を基調としたオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとは異なり、ファントム・ドラゴンに近い鉛色のようなドラゴン。遊矢の扱うエースモンスターの内の1体であり、「オーバースケール・ペンデュラム召喚」と命名されている独自の方法で特殊召喚できる。ペンデュラム召喚による大量展開を放棄してまで行う特殊召喚なだけあって、元々持つ攻撃力も3000となかなかのものだ。加えて相手モンスターと戦闘を行う際、そのモンスターの攻撃力を自分のエクストラデッキのペンデュラムモンスター1枚につき1000ポイント減少させる効果を発動できる。
しかし3人が激昂している理由は別にある。この「オーバースケール・ペンデュラム召喚」は他の誰でもない遊矢だけの力であり、それを泰然と我が物顔で使うことが許せなかったのだ。
「速攻魔法『捕食生成』を発動!手札のセラセニアントを公開し、ファンタズマ・ドラゴンに捕食カウンターを置かせてもらう。……ゼット・アーク、君が生きて帰れるとは思わないことだよ」
「その前に貴様達を葬ればよいだけ。バトル!『覇王眷竜クリアウィング』でダイレクトアタック!!」
「直接攻撃により、僕は手札から『捕食植物セラセニアント』を特殊召喚!」
セラセニアントには直接攻撃宣言時に手札から特殊召喚できる効果を持つ。加えてそのモンスターに攻撃を仕掛けた場合または攻撃対象に選択された場合、ダメージ計算後に攻撃した相手モンスターを道連れにすることができる。これだけでも相手に牽制をかけられるのだが、ユーリには別の思惑があった。
「どうする?このモンスターを見ても攻撃するの?」
「無論。我はクリアウィングでバトルを続行させる!だがクリアウィングの効果により、攻撃対象に選択したセラセニアントを破壊し、その攻撃力分のダメージを貴様に与える!」
「チッ…だけどセラセニアントが効果で墓地へ送られたことで、デッキから『捕食植物オフリス・スコーピオ』を手札に加える。そしてその戦闘のダメージ計算後に、クリアウィングも破壊される!」
JOERI→LP:7900
セラセニアントによる牽制をかけてみたものの、眷属の破壊を全く顧みずに攻撃を仕掛けたゼット・アークには大した効力にならなかった。しかしその攻撃でユーリの手札には展開に必要なカードがほぼ全て揃った。続くファンタズマ・ドラゴンでの直接攻撃は墓地のドロソフィルム・ヒドラの効果で攻撃力を500下げたが、ユーリの残りライフも5400まで減らされており、3人がかりでも苦戦を強いられている戦況は変わらない。しかし、1ターンを重ねる毎に彼らの想いは強くなっていた。
「ユート、ユーゴ。まだゼット・アークの中に遊矢の意識は見られなかった」
「確かに。遊矢ならセラセニアントを相手にするのは極力避けるからな」
「悔しいが、その通りだぜ…!」
「けど、まだ僕達は『アレ』を召喚していない。何としてでもそのドラゴンで、遊矢の心に届かせる!」
「当然だ!」
「ったりめえだぜ!」
「フン。いくら貴様等が束になってきたところで、この我を倒すことなど不可能!我はこれでターンエンドだ」
YUYA(Z-ARC) →LP:14300 手札:1 デッキ:28 Mゾーン:2 M&Tゾーン:2 Fゾーン:1 Pゾーン:2
*TURN08
(ユーリ、君が最も遊矢のことを想っていたことは知っている。だからこそ、俺もそれに応える!)
「俺のターン、ドロー!」
3体の覇王眷竜をどうにか対処し、僅かだが勝機は見え始めていた。それを絶対に掴み取るためにユートは2ターン目にサーチしておいた『魔界発現世行きデスガイド』を通常召喚した。
「『時空のペンデュラムグラフ』の効果発動!ペンデュラムゾーンの刻剣の魔術師を破壊し、デスガイドを破壊する!」
「デスガイドを対象として永続罠『幻影剣』を発動!これで攻撃力は800アップし、デスガイドの代わりにこのカードを破壊する!」
「フン!守り抜いたと思っているのだろうが無駄な足掻き。『時空のペンデュラムグラフ』にはカードを破壊できなかった場合、フィールドのカードを選んで墓地へ送ることができる。デスガイドには今度こそ消えてもらおう。そして『星霜のペンデュラムグラフ』の効果も発動し、デッキから『黒牙の魔術師』を手札に加える」
「くっ…!だが、まだ終わりではない!『RUM-埋葬されし幻影騎士団(ベアリアル・ファントム・ナイツ)』を発動!墓地のカースド・ジャベリンを特殊召喚し、そのモンスターとこのカードを素材として、ランクが2つ高いモンスターをエクシーズ召喚する!出でよ、『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」
墓地からモンスターを復活させつつ、そこからユートの相棒『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』へとランクアップさせた。後はユーリがスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを召喚できれば、固く封じられた遊矢としての記憶を呼び起こすことができる。
(目覚めてくれ……遊矢!)
「ダーク・リベリオンの効果発動!オーバーレイユニットを2つ使い、オッドアイズ・ファンタズマの攻撃力を半分にし、その数値分この攻撃力をアップする。トリーズン・ディスチャージ!!」
「これでダーク・リベリオンの攻撃力は4000。やっておしまい、ユート!」
「バトルだ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』で、『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』を攻撃!!」
「ぐっ…!」
Z-ARC→LP:11800
ファンタズマ・ドラゴンの効果は自身から攻撃しなければ使えない。故に今なら純粋に攻撃力を上げられるダーク・リベリオンであれば最も効率的に倒すことはできる。加えてゼット・アークのデッキには『覇王門無限』と『超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン』以外にペンデュラムスケール9以上のカードが入っていないため、ファンタズマ・ドラゴンのペンデュラム召喚もほぼ不可能になった。
「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ」
UTE→LP:5500 手札:1 デッキ:27 Mゾーン:2 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN09
「我がターン、ドロー!」
たとえオーバースケール・ペンデュラム召喚を一瞬で攻略されようとも、自分の優位は揺るがない。その絶対的自信はこのターンで崩れることとなる。
「ダーク・リベリオンを対象として、ビッグ・アイの効果発動!」
「そうはいかない!速攻魔法『RUM-幻影騎士団ラウンチ』を発動!このカードとダーク・リベリオンを素材として、ランクが1つ上のモンスターをエクシーズ召喚する。出でよ、ランク5『ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン』!!」
ビッグ・アイのコントロール奪取効果は対象を取るため、ユートが得意とするランクアップで対象となるモンスターがいなくなればその効果も不発となる。これでオーバーレイユニットを失い、元々の攻撃力もダーク・レクイエムに劣るビッグ・アイではユートの盤面を崩すことはできない。また、ここまで妨害を繰り返すことで3人のモンスターを盤面に残さなかったことが却って災いし、『オッドアイズ・フュージョン』や『オッドアイズ・アドベント』の「エクストラデッキから必要な素材の確保」もできず、ペンデュラムグラフで破壊を狙うのもこの状況では旨味が少ない。
やむを得ずビッグ・アイを守備表示に変更し、1枚セットしただけでターンを終了するという、ゼット・アークらしからぬ守備的な構えとなった。
*TURN10
(遂に弾切れか…?何にしても、攻め込むならここしかねぇ!)
「俺のターン、ドロー!」
このドローはユーゴにとって最も重要だったのだが、そのタイミングで見事『貪欲な壺』を引き当て、墓地に眠るアイス・ベル、スノウ・ベル、グラス・ベル、ウィンター・ベル、56プレーンをデッキ及びエクストラデッキに戻し、新たに2枚ドローした。ユーゴ自身も連続召喚の代償として起こる手札の減りをケアするために1枚だけデッキに投入していたのだが、それを引き当てたのは豪運だといえる。
「まずは手札から魔法カード『ヒドゥン・ショット』を発動!墓地のダブルヨーヨーとタケトンボーグを除外し、2枚のペンデュラムグラフを破壊するぜ!」
「チッ…!」
「さあ、これで準備は整った。俺はスケール3の『SRパッシングライダー』とスケール8の『SRドミノバタフライ』でペンデュラムスケールをセッティング!!繋げ、俺達の想い!ペンデュラム召喚!!エクストラデッキから蘇れ、『クリアウィング・ファスト・ドラゴン』!!」
○SRパッシングライダー(Lv5 風)
機械族/ペンデュラム/効果
攻2200/守2000
【Pスケール:青3/赤3】
①:1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけこのカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。
【モンスター効果】
「SRパッシングライダー」の①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。①:お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。②:このカードがアドバンス召喚に成功した時、自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。③:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。
○SRドミノバタフライ(Lv2 風)
機械族/ペンデュラム/チューナー/効果
攻100/守300
【Pスケール:青8/赤8】
「SRドミノバタフライ」の②のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分は風属性モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。②:手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
【モンスター効果】
このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。
「やっとの思いでペンデュラム召喚したんだ。その目ン玉野郎はとっとと退場させてやらぁ!やれ!『クリアウィング・ファスト・ドラゴン』!!」
「チッ…!」
ユーゴの【スピードロイド】にはペンデュラムカードも使用されており、たった今披露したペンデュラム召喚も遊矢から習っていた。彼の思いを乗せたファスト・ドラゴンを呼び戻すためにエクストラデッキに一度眠らせ、このターンでそれを爆発させたかったのだ。
起死回生の一手を用いたユーゴがゼット・アークのフィールドに残っていたモンスターを一掃した。するとどうしたことだろうか。今の今までユート達に無関心だったはずのゼット・アークが、初めて彼らの名前を途絶え途絶えに叫んだのだ。
「ユー…トッ!ユーゴッ…!ユーリ…!」
「待ってろ遊矢、すぐ助けてやるからな!俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!!」
HUGO→LP:5900 手札:0 デッキ:31 Mゾーン:1 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:2
*TURN11
「我ノッ……ターン!!」
目には目を、歯には歯を、ペンデュラムにはペンデュラムを。モンスターのいない状況から『クロノグラフ・マジシャン』『白翼の魔術師』『虹彩の魔術師』『紫毒の魔術師』の4体をペンデュラム召喚し、彩も呼び出した『覇王龍ズァーク』の召喚準備を整えた。しかし、エースは既に効果が割れているモンスターを用意するほど愚かではない。
「『クロノグラフ・マジシャン』の効果発動!手札、フィールド及び墓地から自らと4種の召喚方法が記されたモンスター4体を除外することで、我を召喚する!!刮目せよ、これこそ我が真の力!!『覇王龍ゼット・アーク』!!」
ゼット・アークのフィールドに顕現した、邪悪なオーラを纏う巨龍。その姿形は限りなく『覇王龍ズァーク』に等しいが、ユート達はそれ以外にも別の力を感じ取っていた。凛のノーブル・フェザー、花奈のフレア・ローズ、尚志のコズミック・ブレイザーと戦った3体の呪縛竜のエネルギーが集約したことでズァークの力もより凶悪なものへと進化し、その力が今、3人に襲いかかろうとしていた。
「『覇王龍ゼット・アーク』の効果発動!このカードが特殊召喚に成功したことにより、貴様等全員に3000ポイントのダメージを与える!」
「「「ぐぁっ…!!」」」
UTE→LP:2500
HUGO→LP:2900
JOERI→LP:2400
「その後、相手陣営の表側表示カードを全滅させる!貴様等の望みもこれで潰えた!!」
「終わらせない!罠カード『幻影翼』を発動!このターン1度だけ、ダーク・レクイエムは破壊されない!」
ユートはこのターン直接攻撃を受けることはないのだが、次にターンが回ってくるまでにダーク・レクイエムを守らなければならなかった。しかし、このターンはユーゴに攻撃の矛先が向けられるため、まだ危機を脱したわけではない。
「バトル!『覇王龍ゼット・アーク』でダイレクトアタック!!まずは1人……」
「俺だってやらせねぇ!罠カード『王魂調和』を発動!そのダイレクトアタックを無効にし、墓地から『SR赤目のダイス』と『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』を除外し、この2体でシンクロ召喚を行う!」
─────光の翼持つ竜よ。その二色の眼煌めかせ、覇道の頂へ舞い上がれ!シンクロ召喚!!─────
─────出でよ、烈破の慧眼輝けし竜!『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』!!─────
○王魂調和(通常罠)
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。その攻撃を無効にする。その後、以下の効果を適用できる。●レベルの合計が8以下になるように、自分の墓地からチューナー1体とチューナー以外のモンスターを任意の数だけ選んで除外し、除外したモンスターのレベルの合計と同じレベルを持つSモンスター1体を、エクストラデッキからS召喚扱いで特殊召喚する。
○覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン(Lv8 闇)
ドラゴン族/シンクロ/ペンデュラム/効果
攻3000/守2500
【Pスケール:青10/赤10】
①:1ターンに1度、自分のモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前に発動できる。その自分のモンスターの攻撃力はそのダメージステップ終了時まで、その相手モンスターの攻撃力分アップする。
【モンスター効果】
闇属性チューナー+チューナー以外の「クリアウィング」モンスター1体
このカード名の①②のモンスター効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。②:S召喚したこのカードが存在する場合、お互いのバトルフェイズに発動できる。相手フィールドのレベル5以上のモンスターを全て破壊する。③:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。このカードを自分のPゾーンに置く。
ユーゴが起死回生の一手で呼び出したシンクロモンスター『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』は、彼の愛用しているクリアウィングやクリスタルウィングよりも一回り大きく、ゼット・アークと同様に「覇王」の力が宿っている。しかし、その力はズァーク出自のものとは異なり、ユーゴと遊矢の同調現象によって生まれた「絆の証」であり、エースでさえもその存在を認知していない。
「おのれっ…!ならば罠カード『覇王の逆鱗』を発動!我がこの場に在りし時、我が領域より4体の眷属を特殊召喚する!現れよ、『覇王眷竜ダーク・リベリオン』『覇王眷竜クリアウィング』『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』!そしてデッキより来たれ、二色に輝く眼を闇に染めし我が眷属!『覇王眷竜オッドアイズ』!!」
○覇王の逆鱗(通常罠)
①:自分フィールドに「覇王龍ズァーク」が存在する場合に発動できる。「覇王龍ズァーク」以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊し、自分の手札・デッキ・EXデッキ・墓地からカード名が異なる「覇王眷竜」モンスターを4体まで召喚条件を無視して特殊召喚する。②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「覇王眷竜」Xモンスター1体を対象として発動できる。自分の墓地のモンスター及び自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの中から「覇王眷竜」モンスター2体を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
○覇王眷竜オッドアイズ(Lv8 闇)
ドラゴン族/ペンデュラム/効果
攻2500/守2000
【Pスケール:青4/赤4】
①:自分フィールドの「覇王眷竜」モンスター1体をリリースして発動できる。このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
①:自分フィールドの「覇王眷竜」モンスター2体をリリースして発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分のPモンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。③:自分・相手のバトルフェイズにこのカードをリリースして発動できる。自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの中から、「覇王眷竜オッドアイズ」以外の「覇王眷竜」モンスターまたは「覇王門」モンスターを合計2体まで選んで守備表示で特殊召喚する。
ゼット・アークの攻撃を止めて敗北を避けたかと思いきや、今まで倒したはずの覇王眷竜が全て復活しただけでなく遊矢の相棒である「オッドアイズ」までもがズァークの力に染まった状態で降臨した。これら4体のモンスターで攻撃されてしまえばユーゴのライフは今度こそ尽きてしまうが、まだ彼の闘志は消えていなかった。
「我が攻撃をよく凌いだと言いたいところだが、次はどうかな?『覇王眷竜クリアウィング』で攻撃を行った瞬間、その効果が発動し、貴様は己のモンスターの攻撃力分のダメージを受け敗れ去る!」
「……それはどうかな?『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』の効果発動!シンクロ召喚したこのカードはお互いのバトルフェイズ中に一度、相手フィールドのレベル5以上のモンスターを全て破壊することができる!オーバー・ダイクロイックミラー!!」
「何だと!?」
ゼット・アークのフィールドに召喚されているモンスターの内、レベル8以上のモンスターは4体。レベルを持たないダーク・リベリオン及び効果破壊耐性を持つ覇王龍には効かなかったものの、クリアウィングの効果による敗北やスターヴ・ヴェノムがレボリューション・ドラゴンの効果をコピーし、これまでに3人が積み上げたもの全てを無にされることもなくなった。
「やむを得ん。『覇王眷竜オッドアイズ』の効果発動!自らをリリースし、エクストラデッキに眠るダークヴルムを特殊召喚!」
「だがこれで、お前はもう俺にダメージを与えることはできねえ!」
「それはどうかな?墓地の『覇王の逆鱗』を除外し、効果発動!我が墓地に眠るクリアウィングとスターヴ・ヴェノムを、ダーク・リベリオンのオーバーレイユニットとする。やれ、ダーク・リベリオン!!」
「…俺にできることは全部やった。あとは頼んだぜ、ユート、ユーリ!覇王白竜が破壊されたことで、このカードをペンデュラムゾーンに置く!」
HUGO→LP:0
ダーク・リベリオンの一撃が覇王白竜を貫きユーゴのライフポイントはここで尽きたが、彼の魂は2人へと受け継がれた。覇王白竜はファスト・ドラゴンと同様にペンデュラムモンスターの性質を併せ持っており、たとえモンスターゾーンで破壊されてもペンデュラムゾーンに移動し効果を発揮する。依然としてライフポイントが10000を超えているゼット・アークから遊矢を救い出すためにも、3人のデュエルは最後のステージへと踏み出していた。
*TURN12
「僕のターン、ドロー!」
いよいよユーリのターン。前の彼のターンではペンデュラムグラフと紫毒のコンボによって連続融合召喚も封じられたが、ユート達がここまで繋いでくれたおかげで最高の状態から展開が可能となる。そしてたった今ドローしたカードによって、ユーリも遊矢との絆の証を呼び出すために動き始めた。
「僕は手札から『捕食植物オフリス・スコーピオ』を召喚し、効果発動!手札のアレイスターを墓地へ送り、デッキから『捕食植物ダーリング・コブラ』を特殊召喚。ダーリング・コブラはデュエル中に一度、捕食植物モンスターの効果で特殊召喚されたことでデッキから『融合』を手札に加える。そして発動!」
ユーリも遅れて自らの分身である『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』を召喚した。このカードが融合召喚に成功した際の攻撃力加算効果は、相手モンスターを「選ぶ」ことで発動されるためゼット・アークの「対象にならない」耐性も無視できるのだが、それだけでは遊矢を救い出すことはできない。
「魔法カード『融合回収』を発動し、墓地の『融合』と融合召喚に使用したオフリス・スコーピオを手札に戻す。そしてもう一度『融合』を発動!フィールドの『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』と手札の『EMオッドアイズ・ディゾルヴァー』で融合召喚を行なう!」
「貴様、まさか……!」
「そのまさかだよ。これが僕のもう一つの切り札!」
─────飢えた牙持つ毒竜よ、二色に輝く眼を得て、覇道へ導く力となれ!融合召喚!!─────
─────出でよ、慈愛の玉眼輝けし竜!『覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン』!!─────
○EMオッドアイズ・ディゾルヴァー(Lv8 闇)
魔法使い族/ペンデュラム/効果
攻2000/守2600
【Pスケール:青4/赤4】
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・フィールドから、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
このカード名の①のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分のPモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、その自分のモンスターはその戦闘では破壊されない。②:自分メインフェイズに発動できる。融合モンスターカードによって決められた、このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。その際、自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。
○覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン(Lv10 闇)
ドラゴン族/融合/ペンデュラム/効果
攻3300/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
①:1ターンに1度、自分フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、相手フィールドのモンスターの数×1000アップする。
【モンスター効果】
「スターヴ・ヴェノム」モンスター+「オッドアイズ」モンスター
このカードは融合召喚及びP召喚でのみ特殊召喚できる。①:1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。エンドフェイズまで、このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力分アップし、このカードはそのモンスターと同じ、元々のカード名・効果を得る。②:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカード1枚を選んで特殊召喚し、このカードを自分のPゾーンに置く。
『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』がオッドアイズの力を得ることによって到達した、グリーディー・ヴェノムとは異なる可能性。本来の毒々しさを残しつつ、よりシャープなフォルムとなり生まれ変わったその姿は「覇王紫竜」の名前に相応しい。
ユーゴもユーリも、それぞれの切り札であるクリスタルウィングとグリーディー・ヴェノムを召喚できる素材を確保していたにも関わらず、ゼット・アークの中に眠る遊矢を取り戻すために敢えて険しい道を歩み抜いた。その原動力は、人間に近しい存在であるが故に誕生した、遊矢への「愛」。
「『覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン』の効果発動!エンドフェイズまでダーク・リベリオンの攻撃力を自らに加算し、その能力を全て獲得する!」
「攻撃力5800だと!?」
「バトル!『覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン』で『覇王龍ゼット・アーク』を攻撃!更にこの瞬間、『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』のペンデュラム効果発動!相手モンスターと戦闘を行う際、覇王紫竜の攻撃力はダメージステップ終了時までその相手モンスターの攻撃力分アップする!侵蝕せよ、ヴァイオレット・バースト!!」
「ぐあぁっ…!だがゼット・アークも自身の効果により、自らをペンデュラムゾーンへ移動するっ…!」
Z-ARC→LP:7000
ゼット・アークはカード効果に対して絶対的な防御力を持ち、並大抵の攻撃力では突破することが困難である。この状況で相手モンスター1体の攻撃力を0にし、効果を無効にするグリーディー・ヴェノムを召喚していた場合、覇王龍を討ち取ることはできなかった。これもユーリと遊矢の力が合わさったからこそ成し得たプレイングだろう。
そこに前のターンでユーゴから託された覇王白竜の力も相まって、ゼット・アークを十二分に超えることが出来た。しかしこれでも打ち倒すには至らない。最後のピースを埋める最重要任務は、ユートに託された。
「僕はこれでターンエンド。最後は頼んだよ、ユート」
「ああ、任せておけ」
JOERI→LP:2400 手札:2 デッキ:27 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:1
*TURN13
「我のターン……ッ、何だ?!この違和感は?」
覇王紫竜と覇王白竜の2体によってフィールドが一掃されただけでなく、抹消したはずの「遊矢のプログラム」が再構築されつつあることに気付いたゼット・アークはその進行を食い止めようとしたのだが、時既に遅し。「No.001 YUYA」のプログラムが表に出た僅かな隙に一瞬でフィールドの状況を理解した遊矢は、自らを敗北へと導くための一手を打った。
「ゼット・アークのペンデュラム効果発動!このカード及び自分フィールドのモンスターを全て破壊し、除外されている4体の魔術師を特殊召喚する!ただしこのターン、俺は『覇王龍ズァーク』を特殊召喚できない!」
「遊矢、なのか!?」
「グッ…!これでターンエンド。頼むユート、俺のプログラムが生きてる内に!」
「わかった!」
ゼット・アークを抑え込めたのはほんの一瞬だったが、覇王白竜と覇王紫竜の召喚によって初めて遊矢としての自我を取り戻し、ユート達が勝利するための手助けまでしてくれた。ユーゴ、ユーリ、そして遊矢が繋いでくれた想いに応えなければ示しがつかない。ユートにとってこのターンのドローが全ての命運を左右するものとなったが、見事狙いのカードを引き当てた。
*TURN14
「俺のターン!手札から『RUM-アストラル・フォース』を発動!ダーク・レクイエムと属性・種族が一致し、ランクが2つ高いモンスターをエクシーズ召喚する!さあ、ラストターンだ遊矢!!」
─────黒き逆鱗を持つ竜よ。二色の眼で全てを捉え、刃向かう敵を殲滅せよ!エクシーズ召喚!!─────
─────出でよ、怒りの眼輝けし竜!『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』!!─────
○覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン(ランク7 闇)
ドラゴン族/エクシーズ/ペンデュラム/効果
攻3000/守2500
【Pスケール:青4/赤4】
①:1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。デッキからPモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。①:このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。相手フィールドのレベル7以下のモンスターを全て破壊し、破壊した数×1000ダメージを相手に与える。このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。②:モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。
「『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』の効果発動!このカードがエクシーズモンスターを素材としてエクシーズ召喚された事で、相手フィールドのレベル7以下のモンスターを全て破壊し、破壊したモンスター1体につき1000ポイントのダメージを与える!」
「おのれっ…!」
「そしてオッドアイズ・リベリオンがこの効果を使用したターン、3回の攻撃が可能になる。遊矢の中から出て行け、ゼット・アーク!!反旗の逆鱗、ストライク・ディスオベイ!!」
「貴様等ァッ…!よくもォォッ!!!」
YUYA(Z-ARC)→LP:0
覇王紫竜、覇王白竜、覇王黒竜。遊矢との繋がりの証である3体を全て降臨させ、彼を蝕んでいたゼット・アークのプログラムに打ち勝った。
デュエルに勝利したユート達は遊矢のコア部分に覇王紫竜、覇王白竜、覇王黒竜の3枚を新たにセットし、たとえエースであっても「Program:Z-arc」を起動できないように設定を変更した。記憶データの復旧には時間がかかったが、三種の色龍によって失われた絆を取り戻すことができたのだ。
「ごめん、皆には迷惑かけちゃったね」
「遊矢が謝ることはない。悪いのはエースだ」
「そーだぜ。それにこうして皆でまた集まれたんだからさ、良かったじゃねぇか!」
「けど、いつまでも楽観的なことを言っていられる場合じゃあないよ」
遊矢達4人の戦いは第二次アストラル大戦と直接の関係がないため敗北しても身体が消滅することはないが、遊矢を操り、自分たちを排除しようと仕向けたエースをこのまま野放しにしてはいけないと判断した4人は、彼をデュエルで倒そうと結託した。
そして時を同じくして、オーバーハンドレッド・ナンバーズに囚われた仲間を解放するため、世界各地で本格的に戦いが始動していたのだった。
※Episode89初登場オリジナルカード(掲示板未投稿)
○覇王龍ゼット・アーク(Lv12 闇)
ドラゴン族/融合/ペンデュラム/効果
攻4000/守4000
【Pスケール:青1/赤1】
このカード名の②のP効果はデュエル中に1度しか使用できない。①:このカードがPゾーンに存在する限り、相手は融合・S・X召喚をそれぞれ1ターンに1回しか行えない。②:自分メインフェイズに発動できる。Pゾーンのこのカード及び自分フィールドのモンスターを全て破壊し、除外されている自分のモンスター4体を選んで特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。この効果を発動するターン、自分は「覇王龍ズァーク」を特殊召喚できず、融合・S・Xモンスターの効果を発動できない。
【モンスター効果】
ドラゴン族の融合・S・X・Pモンスター1体ずつ合計4体
このカード名はルール上「覇王龍ズァーク」として扱う。このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。相手に3000ダメージを与える。その後、相手フィールドの表側表示カードを全て破壊する。②:このカードは効果では破壊されず、効果の対象にならない。③:このカードが相手モンスターと戦闘を行なったターンのエンドフェイズに発動できる。自分のデッキ・EXデッキ・墓地から「覇王眷竜」モンスター1体を選んで特殊召喚する。④:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。
*あとがき
このEpisode89を投稿するまでに4年近くかかるというオリンピックも真っ青なくらい間隔が空いてしまいましたが、どうにか無事に投稿できました。タッグデュエルはアニメでもルールが整備されていたのでそれを落とし込めば良かったのですが、今回の変則ルールは複数側の蹂躙にならないよう自分なりにルールを考えて書きました。ネガティブなことを正直に言いますと、この変則デュエルはもう二度と書きたくありません(というより書きません)。最初で最後の試みでしたが、このルールを考えた昔の自分に「バカヤロウ」と言ってやりたい気分です。
次回からは再び「激闘!第二次アストラル大戦編」がスタートしますので、何卒宜しくお願いします。
~前回のあらすじ~
ユート・ユーゴ・ユーリの3人はエースから届いたメールにより、隔離されていたはずのアンドロイド「No.001 遊矢」と対峙する。しかし今の彼は「Program:Z-arc(ゼット・アーク)」を強制的に起動された状態であり、3人のことを欠片も覚えていなかった。
今の遊矢は遊矢ではない───。しかし、まだ彼の記憶が残されていると信じている3人は、彼を取り戻す一心でゼット・アークとのデュエルに挑むのだった。
~現在の状況~
UTE→LP:5500 手札:3 デッキ:29 Mゾーン:1 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
HUGO→LP:5900 手札:2 デッキ:30 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
JOERI→LP:8000 手札:2 デッキ:31 Mゾーン:0 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
YUYA(Z-ARC) →LP:14300 手札:2 デッキ:29 Mゾーン:2 M&Tゾーン:2 Fゾーン:1 Pゾーン:1
*TURN07
「我がターン!」
「このターンのスタンバイフェイズに、墓地へ送られたキメラフレシアの効果発動!デッキから『融合回収(フュージョン・リカバリー)』を手札に加える」
フィールドのモンスターを『時空のペンデュラムグラフ』と『紫毒の魔術師』の破壊コンボで排除されてしまったユーリだが、まだ手は残っている。次の自分のターンとなる12ターン目で更なる融合召喚を狙うために、最良のカードをデッキから調達した。
しかしモンスターがいない状況であることは変わりなく、このままではユーリが為す術なく倒されてしまう。花奈を追い詰めたほどの実力を持つ彼に限ってそのような事態は起らないと願うが、果たして……?
「ビッグ・アイの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、カースド・ジャベリンのコントロールを獲得する。テンプテーション・グランス!」
「くっ…!」
「だが此奴は贄となる運命。フィールド魔法『天空の虹彩』の効果発動!カースド・ジャベリンを破壊し、デッキより『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』を手札に加える。そして我は、セッティング済みのスケール8の『虹彩の魔術師』とスケール2の『刻剣の魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!」
ゼット・アークはドローフェイズを1回しか行えないハンデを抱えながらもペンデュラムゾーンにカードを埋め、大量展開の要であるペンデュラム召喚を行える堅実なプレイングは遊矢のそれと酷似していた。そして彼はこのターン、3人の逆鱗に触れる真似をしてしまった。
「さあ、見るがいい。我が力を!このカードは、自分のペンデュラムゾーンにカードが2枚存在し、エクストラデッキにオッドアイズ在る時、ペンデュラムスケールを超越した特殊召喚を可能とする!」
「「「ッ…!」」」
「オーバースケール・ペンデュラム召喚!!出でよ、時空を超越せし奇跡の竜!『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』!!」
○オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン(Lv8 闇)
ドラゴン族/ペンデュラム/効果
攻3000/守2500
【Pスケール:青0/赤0】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:手札を1枚捨てて発動できる。自分のEXデッキから表側表示のドラゴン族Pモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分のPゾーンにカードが2枚存在し、自分のEXデッキに表側表示の「オッドアイズ」Pモンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はP召喚できない。②:このカードが相手モンスターに攻撃するダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターの攻撃力はそのダメージ計算時のみ、自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの数×1000ダウンする。
「我が力」と称して召喚したのは、赤を基調としたオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとは異なり、ファントム・ドラゴンに近い鉛色のようなドラゴン。遊矢の扱うエースモンスターの内の1体であり、「オーバースケール・ペンデュラム召喚」と命名されている独自の方法で特殊召喚できる。ペンデュラム召喚による大量展開を放棄してまで行う特殊召喚なだけあって、元々持つ攻撃力も3000となかなかのものだ。加えて相手モンスターと戦闘を行う際、そのモンスターの攻撃力を自分のエクストラデッキのペンデュラムモンスター1枚につき1000ポイント減少させる効果を発動できる。
しかし3人が激昂している理由は別にある。この「オーバースケール・ペンデュラム召喚」は他の誰でもない遊矢だけの力であり、それを泰然と我が物顔で使うことが許せなかったのだ。
「速攻魔法『捕食生成』を発動!手札のセラセニアントを公開し、ファンタズマ・ドラゴンに捕食カウンターを置かせてもらう。……ゼット・アーク、君が生きて帰れるとは思わないことだよ」
「その前に貴様達を葬ればよいだけ。バトル!『覇王眷竜クリアウィング』でダイレクトアタック!!」
「直接攻撃により、僕は手札から『捕食植物セラセニアント』を特殊召喚!」
セラセニアントには直接攻撃宣言時に手札から特殊召喚できる効果を持つ。加えてそのモンスターに攻撃を仕掛けた場合または攻撃対象に選択された場合、ダメージ計算後に攻撃した相手モンスターを道連れにすることができる。これだけでも相手に牽制をかけられるのだが、ユーリには別の思惑があった。
「どうする?このモンスターを見ても攻撃するの?」
「無論。我はクリアウィングでバトルを続行させる!だがクリアウィングの効果により、攻撃対象に選択したセラセニアントを破壊し、その攻撃力分のダメージを貴様に与える!」
「チッ…だけどセラセニアントが効果で墓地へ送られたことで、デッキから『捕食植物オフリス・スコーピオ』を手札に加える。そしてその戦闘のダメージ計算後に、クリアウィングも破壊される!」
JOERI→LP:7900
セラセニアントによる牽制をかけてみたものの、眷属の破壊を全く顧みずに攻撃を仕掛けたゼット・アークには大した効力にならなかった。しかしその攻撃でユーリの手札には展開に必要なカードがほぼ全て揃った。続くファンタズマ・ドラゴンでの直接攻撃は墓地のドロソフィルム・ヒドラの効果で攻撃力を500下げたが、ユーリの残りライフも5400まで減らされており、3人がかりでも苦戦を強いられている戦況は変わらない。しかし、1ターンを重ねる毎に彼らの想いは強くなっていた。
「ユート、ユーゴ。まだゼット・アークの中に遊矢の意識は見られなかった」
「確かに。遊矢ならセラセニアントを相手にするのは極力避けるからな」
「悔しいが、その通りだぜ…!」
「けど、まだ僕達は『アレ』を召喚していない。何としてでもそのドラゴンで、遊矢の心に届かせる!」
「当然だ!」
「ったりめえだぜ!」
「フン。いくら貴様等が束になってきたところで、この我を倒すことなど不可能!我はこれでターンエンドだ」
YUYA(Z-ARC) →LP:14300 手札:1 デッキ:28 Mゾーン:2 M&Tゾーン:2 Fゾーン:1 Pゾーン:2
*TURN08
(ユーリ、君が最も遊矢のことを想っていたことは知っている。だからこそ、俺もそれに応える!)
「俺のターン、ドロー!」
3体の覇王眷竜をどうにか対処し、僅かだが勝機は見え始めていた。それを絶対に掴み取るためにユートは2ターン目にサーチしておいた『魔界発現世行きデスガイド』を通常召喚した。
「『時空のペンデュラムグラフ』の効果発動!ペンデュラムゾーンの刻剣の魔術師を破壊し、デスガイドを破壊する!」
「デスガイドを対象として永続罠『幻影剣』を発動!これで攻撃力は800アップし、デスガイドの代わりにこのカードを破壊する!」
「フン!守り抜いたと思っているのだろうが無駄な足掻き。『時空のペンデュラムグラフ』にはカードを破壊できなかった場合、フィールドのカードを選んで墓地へ送ることができる。デスガイドには今度こそ消えてもらおう。そして『星霜のペンデュラムグラフ』の効果も発動し、デッキから『黒牙の魔術師』を手札に加える」
「くっ…!だが、まだ終わりではない!『RUM-埋葬されし幻影騎士団(ベアリアル・ファントム・ナイツ)』を発動!墓地のカースド・ジャベリンを特殊召喚し、そのモンスターとこのカードを素材として、ランクが2つ高いモンスターをエクシーズ召喚する!出でよ、『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」
墓地からモンスターを復活させつつ、そこからユートの相棒『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』へとランクアップさせた。後はユーリがスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを召喚できれば、固く封じられた遊矢としての記憶を呼び起こすことができる。
(目覚めてくれ……遊矢!)
「ダーク・リベリオンの効果発動!オーバーレイユニットを2つ使い、オッドアイズ・ファンタズマの攻撃力を半分にし、その数値分この攻撃力をアップする。トリーズン・ディスチャージ!!」
「これでダーク・リベリオンの攻撃力は4000。やっておしまい、ユート!」
「バトルだ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』で、『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』を攻撃!!」
「ぐっ…!」
Z-ARC→LP:11800
ファンタズマ・ドラゴンの効果は自身から攻撃しなければ使えない。故に今なら純粋に攻撃力を上げられるダーク・リベリオンであれば最も効率的に倒すことはできる。加えてゼット・アークのデッキには『覇王門無限』と『超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン』以外にペンデュラムスケール9以上のカードが入っていないため、ファンタズマ・ドラゴンのペンデュラム召喚もほぼ不可能になった。
「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ」
UTE→LP:5500 手札:1 デッキ:27 Mゾーン:2 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN09
「我がターン、ドロー!」
たとえオーバースケール・ペンデュラム召喚を一瞬で攻略されようとも、自分の優位は揺るがない。その絶対的自信はこのターンで崩れることとなる。
「ダーク・リベリオンを対象として、ビッグ・アイの効果発動!」
「そうはいかない!速攻魔法『RUM-幻影騎士団ラウンチ』を発動!このカードとダーク・リベリオンを素材として、ランクが1つ上のモンスターをエクシーズ召喚する。出でよ、ランク5『ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン』!!」
ビッグ・アイのコントロール奪取効果は対象を取るため、ユートが得意とするランクアップで対象となるモンスターがいなくなればその効果も不発となる。これでオーバーレイユニットを失い、元々の攻撃力もダーク・レクイエムに劣るビッグ・アイではユートの盤面を崩すことはできない。また、ここまで妨害を繰り返すことで3人のモンスターを盤面に残さなかったことが却って災いし、『オッドアイズ・フュージョン』や『オッドアイズ・アドベント』の「エクストラデッキから必要な素材の確保」もできず、ペンデュラムグラフで破壊を狙うのもこの状況では旨味が少ない。
やむを得ずビッグ・アイを守備表示に変更し、1枚セットしただけでターンを終了するという、ゼット・アークらしからぬ守備的な構えとなった。
*TURN10
(遂に弾切れか…?何にしても、攻め込むならここしかねぇ!)
「俺のターン、ドロー!」
このドローはユーゴにとって最も重要だったのだが、そのタイミングで見事『貪欲な壺』を引き当て、墓地に眠るアイス・ベル、スノウ・ベル、グラス・ベル、ウィンター・ベル、56プレーンをデッキ及びエクストラデッキに戻し、新たに2枚ドローした。ユーゴ自身も連続召喚の代償として起こる手札の減りをケアするために1枚だけデッキに投入していたのだが、それを引き当てたのは豪運だといえる。
「まずは手札から魔法カード『ヒドゥン・ショット』を発動!墓地のダブルヨーヨーとタケトンボーグを除外し、2枚のペンデュラムグラフを破壊するぜ!」
「チッ…!」
「さあ、これで準備は整った。俺はスケール3の『SRパッシングライダー』とスケール8の『SRドミノバタフライ』でペンデュラムスケールをセッティング!!繋げ、俺達の想い!ペンデュラム召喚!!エクストラデッキから蘇れ、『クリアウィング・ファスト・ドラゴン』!!」
○SRパッシングライダー(Lv5 風)
機械族/ペンデュラム/効果
攻2200/守2000
【Pスケール:青3/赤3】
①:1ターンに1度、手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、「スピードロイド」チューナー1体を墓地へ送って発動できる。ターン終了時まで、墓地へ送ったそのモンスターの元々のレベル分だけこのカードのPスケールを上げる、または下げる(最小1まで)。
【モンスター効果】
「SRパッシングライダー」の①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。①:お互いのフィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。②:このカードがアドバンス召喚に成功した時、自分の墓地のレベル4以下の「スピードロイド」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。③:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は他の「スピードロイド」モンスターを攻撃対象に選択できない。
○SRドミノバタフライ(Lv2 風)
機械族/ペンデュラム/チューナー/効果
攻100/守300
【Pスケール:青8/赤8】
「SRドミノバタフライ」の②のP効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分は風属性モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。②:手札から風属性モンスター1体を捨て、除外されている自分の風属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
【モンスター効果】
このカードをS素材とする場合、ドラゴン族・機械族の風属性モンスターのS召喚にしか使用できない。エクストラデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。
「やっとの思いでペンデュラム召喚したんだ。その目ン玉野郎はとっとと退場させてやらぁ!やれ!『クリアウィング・ファスト・ドラゴン』!!」
「チッ…!」
ユーゴの【スピードロイド】にはペンデュラムカードも使用されており、たった今披露したペンデュラム召喚も遊矢から習っていた。彼の思いを乗せたファスト・ドラゴンを呼び戻すためにエクストラデッキに一度眠らせ、このターンでそれを爆発させたかったのだ。
起死回生の一手を用いたユーゴがゼット・アークのフィールドに残っていたモンスターを一掃した。するとどうしたことだろうか。今の今までユート達に無関心だったはずのゼット・アークが、初めて彼らの名前を途絶え途絶えに叫んだのだ。
「ユー…トッ!ユーゴッ…!ユーリ…!」
「待ってろ遊矢、すぐ助けてやるからな!俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!!」
HUGO→LP:5900 手札:0 デッキ:31 Mゾーン:1 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:2
*TURN11
「我ノッ……ターン!!」
目には目を、歯には歯を、ペンデュラムにはペンデュラムを。モンスターのいない状況から『クロノグラフ・マジシャン』『白翼の魔術師』『虹彩の魔術師』『紫毒の魔術師』の4体をペンデュラム召喚し、彩も呼び出した『覇王龍ズァーク』の召喚準備を整えた。しかし、エースは既に効果が割れているモンスターを用意するほど愚かではない。
「『クロノグラフ・マジシャン』の効果発動!手札、フィールド及び墓地から自らと4種の召喚方法が記されたモンスター4体を除外することで、我を召喚する!!刮目せよ、これこそ我が真の力!!『覇王龍ゼット・アーク』!!」
ゼット・アークのフィールドに顕現した、邪悪なオーラを纏う巨龍。その姿形は限りなく『覇王龍ズァーク』に等しいが、ユート達はそれ以外にも別の力を感じ取っていた。凛のノーブル・フェザー、花奈のフレア・ローズ、尚志のコズミック・ブレイザーと戦った3体の呪縛竜のエネルギーが集約したことでズァークの力もより凶悪なものへと進化し、その力が今、3人に襲いかかろうとしていた。
「『覇王龍ゼット・アーク』の効果発動!このカードが特殊召喚に成功したことにより、貴様等全員に3000ポイントのダメージを与える!」
「「「ぐぁっ…!!」」」
UTE→LP:2500
HUGO→LP:2900
JOERI→LP:2400
「その後、相手陣営の表側表示カードを全滅させる!貴様等の望みもこれで潰えた!!」
「終わらせない!罠カード『幻影翼』を発動!このターン1度だけ、ダーク・レクイエムは破壊されない!」
ユートはこのターン直接攻撃を受けることはないのだが、次にターンが回ってくるまでにダーク・レクイエムを守らなければならなかった。しかし、このターンはユーゴに攻撃の矛先が向けられるため、まだ危機を脱したわけではない。
「バトル!『覇王龍ゼット・アーク』でダイレクトアタック!!まずは1人……」
「俺だってやらせねぇ!罠カード『王魂調和』を発動!そのダイレクトアタックを無効にし、墓地から『SR赤目のダイス』と『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』を除外し、この2体でシンクロ召喚を行う!」
─────光の翼持つ竜よ。その二色の眼煌めかせ、覇道の頂へ舞い上がれ!シンクロ召喚!!─────
─────出でよ、烈破の慧眼輝けし竜!『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』!!─────
○王魂調和(通常罠)
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。その攻撃を無効にする。その後、以下の効果を適用できる。●レベルの合計が8以下になるように、自分の墓地からチューナー1体とチューナー以外のモンスターを任意の数だけ選んで除外し、除外したモンスターのレベルの合計と同じレベルを持つSモンスター1体を、エクストラデッキからS召喚扱いで特殊召喚する。
○覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン(Lv8 闇)
ドラゴン族/シンクロ/ペンデュラム/効果
攻3000/守2500
【Pスケール:青10/赤10】
①:1ターンに1度、自分のモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算前に発動できる。その自分のモンスターの攻撃力はそのダメージステップ終了時まで、その相手モンスターの攻撃力分アップする。
【モンスター効果】
闇属性チューナー+チューナー以外の「クリアウィング」モンスター1体
このカード名の①②のモンスター効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。②:S召喚したこのカードが存在する場合、お互いのバトルフェイズに発動できる。相手フィールドのレベル5以上のモンスターを全て破壊する。③:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。このカードを自分のPゾーンに置く。
ユーゴが起死回生の一手で呼び出したシンクロモンスター『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』は、彼の愛用しているクリアウィングやクリスタルウィングよりも一回り大きく、ゼット・アークと同様に「覇王」の力が宿っている。しかし、その力はズァーク出自のものとは異なり、ユーゴと遊矢の同調現象によって生まれた「絆の証」であり、エースでさえもその存在を認知していない。
「おのれっ…!ならば罠カード『覇王の逆鱗』を発動!我がこの場に在りし時、我が領域より4体の眷属を特殊召喚する!現れよ、『覇王眷竜ダーク・リベリオン』『覇王眷竜クリアウィング』『覇王眷竜スターヴ・ヴェノム』!そしてデッキより来たれ、二色に輝く眼を闇に染めし我が眷属!『覇王眷竜オッドアイズ』!!」
○覇王の逆鱗(通常罠)
①:自分フィールドに「覇王龍ズァーク」が存在する場合に発動できる。「覇王龍ズァーク」以外の自分フィールドのモンスターを全て破壊し、自分の手札・デッキ・EXデッキ・墓地からカード名が異なる「覇王眷竜」モンスターを4体まで召喚条件を無視して特殊召喚する。②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「覇王眷竜」Xモンスター1体を対象として発動できる。自分の墓地のモンスター及び自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの中から「覇王眷竜」モンスター2体を選び、対象のモンスターの下に重ねてX素材とする。
○覇王眷竜オッドアイズ(Lv8 闇)
ドラゴン族/ペンデュラム/効果
攻2500/守2000
【Pスケール:青4/赤4】
①:自分フィールドの「覇王眷竜」モンスター1体をリリースして発動できる。このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
①:自分フィールドの「覇王眷竜」モンスター2体をリリースして発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分のPモンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、相手に与える戦闘ダメージは倍になる。③:自分・相手のバトルフェイズにこのカードをリリースして発動できる。自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの中から、「覇王眷竜オッドアイズ」以外の「覇王眷竜」モンスターまたは「覇王門」モンスターを合計2体まで選んで守備表示で特殊召喚する。
ゼット・アークの攻撃を止めて敗北を避けたかと思いきや、今まで倒したはずの覇王眷竜が全て復活しただけでなく遊矢の相棒である「オッドアイズ」までもがズァークの力に染まった状態で降臨した。これら4体のモンスターで攻撃されてしまえばユーゴのライフは今度こそ尽きてしまうが、まだ彼の闘志は消えていなかった。
「我が攻撃をよく凌いだと言いたいところだが、次はどうかな?『覇王眷竜クリアウィング』で攻撃を行った瞬間、その効果が発動し、貴様は己のモンスターの攻撃力分のダメージを受け敗れ去る!」
「……それはどうかな?『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』の効果発動!シンクロ召喚したこのカードはお互いのバトルフェイズ中に一度、相手フィールドのレベル5以上のモンスターを全て破壊することができる!オーバー・ダイクロイックミラー!!」
「何だと!?」
ゼット・アークのフィールドに召喚されているモンスターの内、レベル8以上のモンスターは4体。レベルを持たないダーク・リベリオン及び効果破壊耐性を持つ覇王龍には効かなかったものの、クリアウィングの効果による敗北やスターヴ・ヴェノムがレボリューション・ドラゴンの効果をコピーし、これまでに3人が積み上げたもの全てを無にされることもなくなった。
「やむを得ん。『覇王眷竜オッドアイズ』の効果発動!自らをリリースし、エクストラデッキに眠るダークヴルムを特殊召喚!」
「だがこれで、お前はもう俺にダメージを与えることはできねえ!」
「それはどうかな?墓地の『覇王の逆鱗』を除外し、効果発動!我が墓地に眠るクリアウィングとスターヴ・ヴェノムを、ダーク・リベリオンのオーバーレイユニットとする。やれ、ダーク・リベリオン!!」
「…俺にできることは全部やった。あとは頼んだぜ、ユート、ユーリ!覇王白竜が破壊されたことで、このカードをペンデュラムゾーンに置く!」
HUGO→LP:0
ダーク・リベリオンの一撃が覇王白竜を貫きユーゴのライフポイントはここで尽きたが、彼の魂は2人へと受け継がれた。覇王白竜はファスト・ドラゴンと同様にペンデュラムモンスターの性質を併せ持っており、たとえモンスターゾーンで破壊されてもペンデュラムゾーンに移動し効果を発揮する。依然としてライフポイントが10000を超えているゼット・アークから遊矢を救い出すためにも、3人のデュエルは最後のステージへと踏み出していた。
*TURN12
「僕のターン、ドロー!」
いよいよユーリのターン。前の彼のターンではペンデュラムグラフと紫毒のコンボによって連続融合召喚も封じられたが、ユート達がここまで繋いでくれたおかげで最高の状態から展開が可能となる。そしてたった今ドローしたカードによって、ユーリも遊矢との絆の証を呼び出すために動き始めた。
「僕は手札から『捕食植物オフリス・スコーピオ』を召喚し、効果発動!手札のアレイスターを墓地へ送り、デッキから『捕食植物ダーリング・コブラ』を特殊召喚。ダーリング・コブラはデュエル中に一度、捕食植物モンスターの効果で特殊召喚されたことでデッキから『融合』を手札に加える。そして発動!」
ユーリも遅れて自らの分身である『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』を召喚した。このカードが融合召喚に成功した際の攻撃力加算効果は、相手モンスターを「選ぶ」ことで発動されるためゼット・アークの「対象にならない」耐性も無視できるのだが、それだけでは遊矢を救い出すことはできない。
「魔法カード『融合回収』を発動し、墓地の『融合』と融合召喚に使用したオフリス・スコーピオを手札に戻す。そしてもう一度『融合』を発動!フィールドの『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』と手札の『EMオッドアイズ・ディゾルヴァー』で融合召喚を行なう!」
「貴様、まさか……!」
「そのまさかだよ。これが僕のもう一つの切り札!」
─────飢えた牙持つ毒竜よ、二色に輝く眼を得て、覇道へ導く力となれ!融合召喚!!─────
─────出でよ、慈愛の玉眼輝けし竜!『覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン』!!─────
○EMオッドアイズ・ディゾルヴァー(Lv8 闇)
魔法使い族/ペンデュラム/効果
攻2000/守2600
【Pスケール:青4/赤4】
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・フィールドから、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
このカード名の①のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分のPモンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、その自分のモンスターはその戦闘では破壊されない。②:自分メインフェイズに発動できる。融合モンスターカードによって決められた、このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。その際、自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。
○覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン(Lv10 闇)
ドラゴン族/融合/ペンデュラム/効果
攻3300/守2500
【Pスケール:青1/赤1】
①:1ターンに1度、自分フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、相手フィールドのモンスターの数×1000アップする。
【モンスター効果】
「スターヴ・ヴェノム」モンスター+「オッドアイズ」モンスター
このカードは融合召喚及びP召喚でのみ特殊召喚できる。①:1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。エンドフェイズまで、このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力分アップし、このカードはそのモンスターと同じ、元々のカード名・効果を得る。②:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカード1枚を選んで特殊召喚し、このカードを自分のPゾーンに置く。
『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』がオッドアイズの力を得ることによって到達した、グリーディー・ヴェノムとは異なる可能性。本来の毒々しさを残しつつ、よりシャープなフォルムとなり生まれ変わったその姿は「覇王紫竜」の名前に相応しい。
ユーゴもユーリも、それぞれの切り札であるクリスタルウィングとグリーディー・ヴェノムを召喚できる素材を確保していたにも関わらず、ゼット・アークの中に眠る遊矢を取り戻すために敢えて険しい道を歩み抜いた。その原動力は、人間に近しい存在であるが故に誕生した、遊矢への「愛」。
「『覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン』の効果発動!エンドフェイズまでダーク・リベリオンの攻撃力を自らに加算し、その能力を全て獲得する!」
「攻撃力5800だと!?」
「バトル!『覇王紫竜オッドアイズ・ヴェノム・ドラゴン』で『覇王龍ゼット・アーク』を攻撃!更にこの瞬間、『覇王白竜オッドアイズ・ウィング・ドラゴン』のペンデュラム効果発動!相手モンスターと戦闘を行う際、覇王紫竜の攻撃力はダメージステップ終了時までその相手モンスターの攻撃力分アップする!侵蝕せよ、ヴァイオレット・バースト!!」
「ぐあぁっ…!だがゼット・アークも自身の効果により、自らをペンデュラムゾーンへ移動するっ…!」
Z-ARC→LP:7000
ゼット・アークはカード効果に対して絶対的な防御力を持ち、並大抵の攻撃力では突破することが困難である。この状況で相手モンスター1体の攻撃力を0にし、効果を無効にするグリーディー・ヴェノムを召喚していた場合、覇王龍を討ち取ることはできなかった。これもユーリと遊矢の力が合わさったからこそ成し得たプレイングだろう。
そこに前のターンでユーゴから託された覇王白竜の力も相まって、ゼット・アークを十二分に超えることが出来た。しかしこれでも打ち倒すには至らない。最後のピースを埋める最重要任務は、ユートに託された。
「僕はこれでターンエンド。最後は頼んだよ、ユート」
「ああ、任せておけ」
JOERI→LP:2400 手札:2 デッキ:27 Mゾーン:0 M&Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:1
*TURN13
「我のターン……ッ、何だ?!この違和感は?」
覇王紫竜と覇王白竜の2体によってフィールドが一掃されただけでなく、抹消したはずの「遊矢のプログラム」が再構築されつつあることに気付いたゼット・アークはその進行を食い止めようとしたのだが、時既に遅し。「No.001 YUYA」のプログラムが表に出た僅かな隙に一瞬でフィールドの状況を理解した遊矢は、自らを敗北へと導くための一手を打った。
「ゼット・アークのペンデュラム効果発動!このカード及び自分フィールドのモンスターを全て破壊し、除外されている4体の魔術師を特殊召喚する!ただしこのターン、俺は『覇王龍ズァーク』を特殊召喚できない!」
「遊矢、なのか!?」
「グッ…!これでターンエンド。頼むユート、俺のプログラムが生きてる内に!」
「わかった!」
ゼット・アークを抑え込めたのはほんの一瞬だったが、覇王白竜と覇王紫竜の召喚によって初めて遊矢としての自我を取り戻し、ユート達が勝利するための手助けまでしてくれた。ユーゴ、ユーリ、そして遊矢が繋いでくれた想いに応えなければ示しがつかない。ユートにとってこのターンのドローが全ての命運を左右するものとなったが、見事狙いのカードを引き当てた。
*TURN14
「俺のターン!手札から『RUM-アストラル・フォース』を発動!ダーク・レクイエムと属性・種族が一致し、ランクが2つ高いモンスターをエクシーズ召喚する!さあ、ラストターンだ遊矢!!」
─────黒き逆鱗を持つ竜よ。二色の眼で全てを捉え、刃向かう敵を殲滅せよ!エクシーズ召喚!!─────
─────出でよ、怒りの眼輝けし竜!『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』!!─────
○覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン(ランク7 闇)
ドラゴン族/エクシーズ/ペンデュラム/効果
攻3000/守2500
【Pスケール:青4/赤4】
①:1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。デッキからPモンスター1体を選び、自分のPゾーンに置く。
【モンスター効果】
ドラゴン族レベル7モンスター×2
レベル7がP召喚可能な場合にエクストラデッキの表側表示のこのカードはP召喚できる。①:このカードがXモンスターを素材としてX召喚に成功した場合に発動する。相手フィールドのレベル7以下のモンスターを全て破壊し、破壊した数×1000ダメージを相手に与える。このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に3回攻撃できる。②:モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。
「『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』の効果発動!このカードがエクシーズモンスターを素材としてエクシーズ召喚された事で、相手フィールドのレベル7以下のモンスターを全て破壊し、破壊したモンスター1体につき1000ポイントのダメージを与える!」
「おのれっ…!」
「そしてオッドアイズ・リベリオンがこの効果を使用したターン、3回の攻撃が可能になる。遊矢の中から出て行け、ゼット・アーク!!反旗の逆鱗、ストライク・ディスオベイ!!」
「貴様等ァッ…!よくもォォッ!!!」
YUYA(Z-ARC)→LP:0
覇王紫竜、覇王白竜、覇王黒竜。遊矢との繋がりの証である3体を全て降臨させ、彼を蝕んでいたゼット・アークのプログラムに打ち勝った。
デュエルに勝利したユート達は遊矢のコア部分に覇王紫竜、覇王白竜、覇王黒竜の3枚を新たにセットし、たとえエースであっても「Program:Z-arc」を起動できないように設定を変更した。記憶データの復旧には時間がかかったが、三種の色龍によって失われた絆を取り戻すことができたのだ。
「ごめん、皆には迷惑かけちゃったね」
「遊矢が謝ることはない。悪いのはエースだ」
「そーだぜ。それにこうして皆でまた集まれたんだからさ、良かったじゃねぇか!」
「けど、いつまでも楽観的なことを言っていられる場合じゃあないよ」
遊矢達4人の戦いは第二次アストラル大戦と直接の関係がないため敗北しても身体が消滅することはないが、遊矢を操り、自分たちを排除しようと仕向けたエースをこのまま野放しにしてはいけないと判断した4人は、彼をデュエルで倒そうと結託した。
そして時を同じくして、オーバーハンドレッド・ナンバーズに囚われた仲間を解放するため、世界各地で本格的に戦いが始動していたのだった。
※Episode89初登場オリジナルカード(掲示板未投稿)
○覇王龍ゼット・アーク(Lv12 闇)
ドラゴン族/融合/ペンデュラム/効果
攻4000/守4000
【Pスケール:青1/赤1】
このカード名の②のP効果はデュエル中に1度しか使用できない。①:このカードがPゾーンに存在する限り、相手は融合・S・X召喚をそれぞれ1ターンに1回しか行えない。②:自分メインフェイズに発動できる。Pゾーンのこのカード及び自分フィールドのモンスターを全て破壊し、除外されている自分のモンスター4体を選んで特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。この効果を発動するターン、自分は「覇王龍ズァーク」を特殊召喚できず、融合・S・Xモンスターの効果を発動できない。
【モンスター効果】
ドラゴン族の融合・S・X・Pモンスター1体ずつ合計4体
このカード名はルール上「覇王龍ズァーク」として扱う。このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。相手に3000ダメージを与える。その後、相手フィールドの表側表示カードを全て破壊する。②:このカードは効果では破壊されず、効果の対象にならない。③:このカードが相手モンスターと戦闘を行なったターンのエンドフェイズに発動できる。自分のデッキ・EXデッキ・墓地から「覇王眷竜」モンスター1体を選んで特殊召喚する。④:モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。自分のPゾーンのカードを全て破壊し、このカードを自分のPゾーンに置く。
*あとがき
このEpisode89を投稿するまでに4年近くかかるというオリンピックも真っ青なくらい間隔が空いてしまいましたが、どうにか無事に投稿できました。タッグデュエルはアニメでもルールが整備されていたのでそれを落とし込めば良かったのですが、今回の変則ルールは複数側の蹂躙にならないよう自分なりにルールを考えて書きました。ネガティブなことを正直に言いますと、この変則デュエルはもう二度と書きたくありません(というより書きません)。最初で最後の試みでしたが、このルールを考えた昔の自分に「バカヤロウ」と言ってやりたい気分です。
次回からは再び「激闘!第二次アストラル大戦編」がスタートしますので、何卒宜しくお願いします。
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イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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121 | Episode01:危ないスタート | 2429 | 1 | 2015-06-21 | - | |
124 | Episode02:悪魔のドラゴン | 1973 | 2 | 2015-06-22 | - | |
92 | Episode03:切り札 | 1496 | 2 | 2015-06-23 | - | |
106 | Episode04:紅蓮の悪魔 | 1555 | 2 | 2015-06-23 | - | |
94 | Episode05:終止符 | 1457 | 2 | 2015-06-25 | - | |
80 | Episode06の前に(更新済) | 1283 | 2 | 2015-06-25 | - | |
102 | Episode06:黒羽 凛 | 1434 | 1 | 2015-06-27 | - | |
89 | Episode07:同調 | 1346 | 1 | 2015-06-30 | - | |
77 | Episode08:変則試合 | 1331 | 2 | 2015-07-04 | - | |
151 | Episode09:2人の絆 | 1464 | 2 | 2015-07-05 | - | |
74 | Episode10:覚醒 | 1329 | 1 | 2015-07-09 | - | |
94 | Episode11:解放 | 1346 | 2 | 2015-07-13 | - | |
154 | Episode12:最後の封印竜 | 1336 | 0 | 2015-07-14 | - | |
80 | Episode13:ダイヤの煌めき | 1135 | 0 | 2015-07-25 | - | |
102 | Episode14:友のために | 1206 | 0 | 2015-08-12 | - | |
90 | ビヨンドモンスター・ビヨンド召喚について | 1729 | 2 | 2015-08-13 | - | |
136 | 番外編01:遊弥と紅葉の… | 1184 | 2 | 2015-08-19 | - | |
126 | Episode15:紅蓮魔竜解放 | 1416 | 2 | 2015-08-22 | - | |
95 | Episode16:ライセンス | 1296 | 2 | 2015-08-24 | - | |
176 | 少し遅めのキャラ設定(随時更新) | 2186 | 5 | 2015-08-29 | - | |
100 | Episode17:地獄の猛特訓 | 1281 | 1 | 2015-09-06 | - | |
146 | Episode18:関門 | 1435 | 1 | 2015-09-13 | - | |
92 | Episode19:スピードの中で | 1276 | 2 | 2015-09-18 | - | |
124 | Episode20:初の対外試合 | 1294 | 2 | 2015-09-20 | - | |
93 | Episode21:シンクロ封印 | 1235 | 1 | 2015-09-22 | - | |
81 | Episode22:1つの答え | 1234 | 2 | 2015-09-24 | - | |
80 | Episode23:黒羽の誇り | 1274 | 2 | 2015-10-01 | - | |
103 | Episode24:ハイスピードバトル | 1332 | 3 | 2015-10-06 | - | |
73 | Episode25:超越する力 | 1216 | 2 | 2015-10-11 | - | |
85 | Episode26:運命の決戦 | 1204 | 3 | 2015-10-20 | - | |
97 | Episode27:来訪者、天導レイン | 1308 | 2 | 2015-11-03 | - | |
95 | Episode28:遊弥vsレイン | 1400 | 2 | 2015-11-09 | - | |
87 | Episode29:舞い降りた天使 | 1303 | 2 | 2015-12-05 | - | |
80 | Episode30:天使と悪魔 | 1406 | 3 | 2015-12-09 | - | |
105 | Episode31:禁断の無限暗黒竜 | 1468 | 2 | 2015-12-12 | - | |
80 | 番外編02:凛と紅葉が… | 1264 | 0 | 2016-01-05 | - | |
89 | Episode32:パワー・ツール | 1240 | 3 | 2016-01-29 | - | |
85 | Episode33:死した希望の使者 | 1183 | 2 | 2016-01-31 | - | |
114 | Episode34:高貴の翼 | 1454 | 3 | 2016-02-04 | - | |
91 | Epi35:戦慄のリバースビヨンド | 1299 | 1 | 2016-02-13 | - | |
84 | Epi36:加速するカウントダウン | 1254 | 2 | 2016-02-20 | - | |
84 | Epi37:希望のカード『V☆S』 | 1228 | 3 | 2016-03-25 | - | |
75 | Episode38:朱色の夜 | 1235 | 0 | 2016-04-11 | - | |
152 | Episode39:並び立つ盟友 | 1438 | 2 | 2016-04-22 | - | |
85 | Episode40:精一と彩 | 1315 | 2 | 2016-05-30 | - | |
84 | Episode41:漆黒の鎮魂歌 | 1305 | 4 | 2016-06-22 | - | |
129 | Episode42:涅槃の境地へ | 1329 | 4 | 2016-07-02 | - | |
80 | Episode43:トワノキズナ | 1260 | 3 | 2016-07-23 | - | |
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90 | Episode47:刻まれた記憶の欠片 | 1162 | 1 | 2016-09-06 | - | |
123 | Episode48:希望の行方 | 1519 | 0 | 2016-09-13 | - | |
89 | Episode49:悪夢の決戦前夜 | 1107 | 0 | 2016-10-03 | - | |
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132 | 番外編03:遊弥と花奈の... | 1270 | 2 | 2016-11-02 | - | |
107 | 未投稿オリカ紹介①(使用者:藤堂遊弥) | 1256 | 0 | 2016-11-09 | - | |
119 | 未投稿オリカ紹介②(使用者:赤城紅葉) | 1243 | 0 | 2016-11-26 | - | |
105 | 未投稿オリカ紹介③(使用者:茨木花奈) | 1245 | 0 | 2016-12-08 | - | |
60 | 未投稿オリカ紹介④(使用者:霧野命慈) | 1044 | 0 | 2016-12-20 | - | |
66 | 未投稿オリカ紹介⑤(使用者:霧野精一) | 1139 | 0 | 2016-12-30 | - | |
109 | Episode52:極寒の夏 | 1213 | 2 | 2017-01-01 | - | |
153 | Episode53:闇の邂逅 | 1372 | 2 | 2017-01-07 | - | |
87 | Episode54:呪縛竜復活 | 1123 | 0 | 2017-01-11 | - | |
127 | Episode55:届かぬ声で... | 1044 | 2 | 2017-01-15 | - | |
141 | Episode56:禁忌の目覚め | 1128 | 5 | 2017-01-19 | - | |
124 | Episode57:共鳴する四龍 | 1173 | 4 | 2017-01-25 | - | |
78 | Episode58:本当の気持ち | 1273 | 3 | 2017-01-30 | - | |
82 | Episode59:真実への鍵 | 1158 | 2 | 2017-02-08 | - | |
82 | IF01:バレンタインデー | 1353 | 6 | 2017-02-11 | - | |
74 | Episode60:エレンとアレックス | 1158 | 3 | 2017-02-16 | - | |
179 | ルール改訂と今後の進行について | 1393 | 2 | 2017-02-18 | - | |
67 | Episode61:想いの証 | 1051 | 5 | 2017-02-21 | - | |
91 | Episode62:茨の道標 | 1242 | 5 | 2017-02-27 | - | |
136 | Episode63:光と闇の花 | 1099 | 3 | 2017-03-20 | - | |
89 | Episode64:渇望と葛藤 | 1139 | 2 | 2017-03-23 | - | |
85 | Episode65:麗しき孤月 | 1082 | 2 | 2017-03-29 | - | |
149 | Episode66:月夜のイリュージョン | 1417 | 2 | 2017-04-21 | - | |
164 | Episode67:常闇に消える月華 | 1416 | 1 | 2017-05-05 | - | |
109 | Episode68:模索者たち | 1146 | 4 | 2017-07-22 | - | |
122 | Episode69:純黒の反逆者 | 1249 | 0 | 2017-07-27 | - | |
138 | Episode70:紅と黒の禁呪 | 1155 | 2 | 2017-08-07 | - | |
101 | Episode71:希望は往く | 1290 | 3 | 2017-08-17 | - | |
152 | Episode72:リリーの過去 | 1290 | 2 | 2017-08-24 | - | |
84 | Episode73:異次元の亡霊 | 1220 | 2 | 2017-09-13 | - | |
121 | Episode74:覚醒の鼓動 | 1388 | 3 | 2017-09-22 | - | |
138 | Episode75:挑戦者の儀 | 1139 | 0 | 2017-10-05 | - | |
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66 | Episode77:動き出す陰謀 | 937 | 2 | 2018-01-23 | - | |
85 | Episode78:最期の兄弟喧嘩 | 928 | 2 | 2018-03-03 | - | |
151 | Episode79:黄龍の手向け | 986 | 2 | 2018-03-28 | - | |
116 | Episode80:堕天使の罠 | 959 | 0 | 2018-04-14 | - | |
113 | Episode81:断罪する魔神 | 961 | 0 | 2018-04-19 | - | |
127 | Episode82:姫君のバイブル | 1063 | 1 | 2018-05-07 | - | |
129 | Episode83:開かれたページ | 1093 | 0 | 2018-05-11 | - | |
171 | Episode84:望まぬ決戦 | 1128 | 2 | 2018-05-29 | - | |
84 | 未投稿オリカ紹介⑥(使用者:古城奏多) | 1013 | 0 | 2018-05-31 | - | |
147 | 未投稿オリカ紹介⑦(使用者:清水ルーナ) | 1201 | 0 | 2018-06-02 | - | |
149 | 未投稿オリカ紹介⑧(使用者:アレックス) | 1071 | 0 | 2018-06-04 | - | |
69 | 未投稿オリカ紹介⑨(使用者:リリー) | 901 | 0 | 2018-06-06 | - | |
202 | 未投稿オリカ紹介⑩(使用者:ソフィア) | 1297 | 0 | 2018-06-06 | - | |
129 | 呪縛竜のおさらい | 906 | 0 | 2018-06-06 | - | |
117 | IF02:星 遊未 | 895 | 0 | 2018-06-09 | - | |
88 | Episode85:新たなる激闘へ | 1085 | 0 | 2018-07-10 | - | |
118 | Episode86:愛するもの | 983 | 0 | 2018-07-27 | - | |
83 | Episode87:涅槃を超えた先 | 946 | 0 | 2018-08-10 | - | |
134 | Episode88:終焉の弧光 | 1363 | 0 | 2018-09-12 | - | |
73 | 【重要】投稿再開のお知らせ | 836 | 3 | 2022-06-04 | - | |
54 | Episode89:四竜が紡いだ奇跡 | 527 | 3 | 2022-06-25 | - | |
59 | Episode90:光臨者、天導レイン | 521 | 2 | 2022-07-07 | - | |
58 | Episode91:舞い堕ちた天使 | 502 | 2 | 2022-09-03 | - | |
60 | Episode92:紅の決意 | 548 | 0 | 2022-09-19 | - | |
54 | Episode93:凛々しい黒羽 | 592 | 0 | 2022-10-04 | - | |
66 | Episode94:最強の双子 | 552 | 0 | 2022-10-24 | - | |
47 | Episode95:最凶の龍 | 556 | 0 | 2022-12-29 | - | |
53 | Episode96:神の恵 | 534 | 0 | 2023-01-18 | - | |
76 | Episode97:先導者vs時空竜 | 637 | 0 | 2023-01-22 | - | |
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39 | Episode102:最弱の意地 | 464 | 0 | 2023-06-28 | - | |
37 | Episode103:永遠の友達 | 321 | 0 | 2023-11-26 | - | |
48 | Episode104:うららの運命 | 224 | 0 | 2024-04-29 | - | |
30 | Episode105:胡桃の最終演目 | 223 | 0 | 2024-05-06 | - | |
28 | Episode106:希望の少女たち | 240 | 1 | 2024-05-16 | - | |
43 | Episode107:輝く希望 | 332 | 0 | 2024-08-11 | - | |
28 | 第4章完結記念外伝&重大発表 | 336 | 0 | 2024-08-13 | - | |
36 | 第4章初登場オリカまとめ | 291 | 0 | 2024-08-17 | - | |
21 | IF03:愛の形 | 133 | 0 | 2024-10-24 | - | |
18 | Episode108:最期の戦い | 123 | 0 | 2024-11-16 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/12/21 新商品 PREMIUM PACK 2025 カードリスト追加。
- 01/15 16:00 評価 3点 《竜の影光》「ぶっちゃけ弱いです。 3つ効果が全てのパワーが…
- 01/15 15:53 評価 5点 《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》「漫画版万丈目のリメ…
- 01/15 15:48 評価 8点 《光と昇華の竜》「メインデッキのモンスターに戻れた《闇と消滅の…
- 01/15 15:46 評価 9点 《闇と消滅の竜》「メインデッキのモンスターに戻れた《光と昇華の…
- 01/15 15:42 評価 9点 《光と闇の竜王》「融合版《光と闇の竜》の割と評価が難しいカード…
- 01/15 15:06 評価 3点 《ヴェノム・サーペント》「《ヴェノム》の下級モンスターの一体。…
- 01/15 15:00 評価 2点 《ヴェノム・スネーク》「今見ると《捕食植物》の元になったと思わ…
- 01/15 13:10 デッキ テラナイト
- 01/15 12:39 デッキ ファンカスノーレ
- 01/15 10:59 SS 26話 共同戦線Ⅰ
- 01/15 10:51 評価 1点 《シールドスピア》「何となく強そうな名前とイラストにやる気の無…
- 01/15 10:50 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 01/15 09:50 評価 3点 《ヴェノム・コブラ》「メインデッキに入る《ヴェノム》では唯一の…
- 01/15 09:22 評価 5点 《百鬼羅刹 グリアーレ三傑》「《百鬼羅刹 巨魁ガボンガ》に続く新…
- 01/15 09:07 評価 4点 《蛇神の勅命》「《ヴェノム》モンスターを手札から見せるだけで魔…
- 01/15 01:39 評価 3点 《幻獣機コンコルーダ》「トークンを護る立場と思わせて、今際の際…
- 01/14 23:38 SS 第29話 旅館の女将はネギ農家
- 01/14 22:49 デッキ 【1月新規代用カード入】FW@イグニスター2
- 01/14 19:51 SS 第52話:堕ちた力
- 01/14 16:42 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
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あの3体が出るのはロマンがありますねぇ!遊矢も戻ってよかった (2022-06-30 19:37)
コメントありがとうございます。ユートは以前にも同じ手段を用いて覇王烈竜を召喚していたのですが、ユーゴとユーリのデッキでは覇王白竜と覇王紫竜を呼び出すために特殊な方法を用いなければならなかったので、そこも含めて色々悩みました(今となってはオベリオンには進化形態が出ているのですが、この作品では使わない方向でいきます)。
次回からは本筋となるオーバーハンドレッド・ナンバーズとの対決を繰り広げる予定ですので、お楽しみに。 (2022-07-05 12:24)