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Episode95:最凶の龍 作:カズ
*TURN04
「俺のターン、ドロー」
タッグデュエルもいよいよこのターンで一巡するが、Huang Longが尚志に与えたという力がどれ程のものなのか明かされる。
「手札の『ジャンク・コンバーター』の効果発動。このカードと手札の『ジェット・シンクロン』を捨てて、デッキから『ジャンク・シンクロン』を手札に加える。そして『ジャンク・シンクロン』を召喚し、効果発動。このカードが召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する。復活しろ、『ジャンク・コンバーター』!更に、墓地からモンスターが特殊召喚されたことで、手札の『ドッペル・ウォリアー』は特殊召喚できる。そして永続魔法『シンクロ・チェイス』を発動!」
「尚志くんのデッキは変わらず【ジャンクドッペル】……だけど、何か嫌な予感がする」
「僕もだ。とんでもない力を感じるよ」
「レベル2の『ジャンク・コンバーター』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!レベル5、『TG ハイパー・ライブラリアン』!!」
○ジャンク・コンバーター(Lv2 地)
機械族/効果
攻400/守200
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:手札からこのカードとチューナー1体を捨てて発動できる。デッキから「シンクロン」モンスター1体を手札に加える。②:このカードがS素材として墓地へ送られた場合、自分の墓地のチューナー1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
○シンクロ・チェイス(永続魔法)
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分が「ウォリアー」、「シンクロン」、「スターダスト」SモンスターのS召喚に成功した場合、そのS召喚の素材とした自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、元々のカード名に「ウォリアー」、「シンクロン」、「スターダスト」の内、いずれかを含む自分のSモンスターの効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
○TG ハイパー・ライブラリアン(Lv5 闇)(制限カード)
魔法使い族/シンクロ/効果
攻2400/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードがフィールドに存在し、自分または相手が、このカード以外のSモンスターのS召喚に成功した場合に発動する。このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、自分はデッキから1枚ドローする。
「墓地の『ジャンク・コンバーター』の効果発動。シンクロ素材として墓地へ送られたことで、墓地の『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚する。続けてレベル2の『ドッペル・ウォリアー』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!出でよ、『ジャンク・ウォリアー』!!」
『ジャンク・シンクロン』の召喚から始まり、星々の絆を紡ぎ出す【ジャンクドッペル】の連続シンクロ召喚。『ジャンク・ウォリアー』のシンクロ召喚によって組まれるチェーン処理は以下のように行われた。
チェーン1:『ジャンク・ウォリアー』(レベル2以下のモンスターの攻撃力分アップ)
チェーン2:『TG ハイパー・ライブラリアン』(1枚ドロー)
チェーン3:『ドッペル・ウォリアー』(『ドッペル・トークン』2体を特殊召喚)
チェーン4:『シンクロ・チェイス』(墓地の『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚)
これによってフィールドにチューナーを含めモンスターが5体展開されたが、これはまだ序の口にすぎない。
「レベル1の『ドッペル・トークン』2体にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、シンクロチューナー『アクセル・シンクロン』!!ハイパー・ライブラリアンの効果で再びドローし、『アクセル・シンクロン』の効果発動。デッキからレベル2の『フルール・シンクロン』を墓地へ送ることで、このカードのレベルを3に変更する。更に墓地の『ジェット・シンクロン』の効果発動。手札の『ボルト・ヘッジホッグ』を墓地へ送ることで、このカードを特殊召喚する。そして墓地からモンスターが特殊召喚されたことで、手札の『サテライト・シンクロン』は特殊召喚できる」
「…すごい。以前までの尚志くんとは全然違う。何なんだこの連続召喚は」
「言っただろう?この力を与えたのは我だ。だが、こんなものではない」
シンクロモンスターを3体並べ、既に尚志の切り札である『コズミック・ブレイザー・ドラゴン』のシンクロ召喚条件は整っていた。しかしHuang Longも「こんなものではない」と言っていたように、尚志の展開はまだまだ止まらない。
「レベル5の『ジャンク・ウォリアー』にレベル2の『サテライト・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『シグナル・ウォリアー』!!ハイパー・ライブラリアンの効果でもう一度ドローし、墓地の『ボルト・ヘッジホッグ』の効果発動。チューナーが存在することで、このカードは墓地から特殊召喚できる。そしてレベル7の『シグナル・ウォリアー』にレベル3の『アクセル・シンクロン』をチューニング!!集いし力が拳に宿り、鋼を砕く意志と化す。光差す道となれ!シンクロ召喚!!現れろ、『スターダスト・ウォリアー』!!」
○サテライト・シンクロン(Lv2 闇)
機械族/効果
攻700/守100
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分の墓地からモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:元々のカード名に「ウォリアー」、「シンクロン」、「スターダスト」の内、いずれかを含むSモンスターが自分のフィールド・墓地に存在する場合に発動できる。このカードのレベルはターン終了時まで4になる。
○シグナル・ウォリアー(Lv7 光)
戦士族/シンクロ/効果
攻2400/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:お互いのスタンバイフェイズ毎に発動する。このカード及びフィールドゾーンの表側表示のカード全てにシグナルカウンターを1つずつ置く。②:シグナルカウンターが置かれているこのカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。③:1ターンに1度、自分・相手フィールドのシグナルカウンターを以下の数だけ取り除き、その効果を発動できる。●4:相手に800ダメージを与える。●7:自分はデッキから1枚ドローする。●10:フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
尚志の第1の切り札であるアクセルシンクロモンスター『スターダスト・ウォリアー』が召喚された。精一も命慈もシンクロ召喚を多用するデッキであるため、リリースすることで特殊召喚を無効にされてしまうこのカードは天敵といえる。
これだけなら次のターンで即座に対応可能なのだが、尚志にはまだ「奥の手」が残されていた。それがもう間もなく、解放される。
「レベル2の『ボルト・ヘッジホッグ』にレベル1の『ジェット・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、シンクロチューナー『武力の軍奏』!軍奏がシンクロ召喚に成功したことで、墓地より『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚する。そして手札の『ブースト・ウォリアー』は、自分フィールドにチューナーが存在することで特殊召喚できる。レベル1の『ブースト・ウォリアー』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『アームズ・エイド』!!」
「これでまた、レベル12のシンクロモンスターを呼び出せる盤面になった……」
「そう。だがその未来は、貴様等の思い描く色とは違う。さあ見せてやれ、奴等を絶望に叩き落す力を!」
「…俺は、レベル5の『TG ハイパー・ライブラリアン』とレベル4の『アームズ・エイド』にレベル3の『武力の軍奏』をチューニング!!」
─────集いし星が1つになる時、新たな力が未来を閉ざす。光さす道となれ!─────
─────シンクロ召喚!!現れろ、『シューティング・クェーサー・ドラゴン』!!─────
○ブースト・ウォリアー(Lv1 炎)
戦士族/効果
攻300/守200
自分フィールド上にチューナーが表側表示で存在する場合、このカードは手札から表側守備表示で特殊召喚する事ができる。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上に表側表示で存在する戦士族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
○アームズ・エイド(Lv4 光)
機械族/シンクロ/効果
攻1800/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとしてモンスターに装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚できる。この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。また、装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
○シューティング・クェーサー・ドラゴン(Lv12 光)
ドラゴン族/シンクロ/効果
攻4000/守4000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター2体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。①:このカードは、そのS素材としたモンスターの内、チューナー以外のモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。②:1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。③:表側表示のこのカードがフィールドから離れた時に発動できる。EXデッキから「シューティング・スター・ドラゴン」1体を特殊召喚する。
「そんな……だって、あのカードは」
「リミットオーバーアクセルシンクロモンスター『シューティング・クェーサー・ドラゴン』。元々こちらの世界には存在しないカードだったが、エースとやらがアナザー・ディメンションゲートをこじ開け、我を呼び出した時の原理を真似たまでのこと。これで貴様等を倒せて『世界のリセット』が成就するのだから、何も文句はあるまい?」
限界を超え新たな境地に至り、進化の光を纏った『シューティング・クェーサー・ドラゴン』は呪縛竜と同様、本来ならこの世界には存在しないはずのカードだった。しかしHuang Longがこのデュエルで精一・命慈の両名を屠り、世界のリセットを成就させるため、アナザー・ディメンションゲートを強引にこじ開け別世界から呼び寄せた。
「カードを2枚伏せて、ターンエンド」
NAOSHI→LP:8000 手札:3 デッキ:26 Mゾーン:2 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN05
「僕のターン、ドロー!」
現存する中でも最強クラスのシンクロモンスター『シューティング・クェーサー・ドラゴン』を用意してきた呪縛竜Huang Long。1ターンに1度とはいえあらゆる効果の発動を無効にされてしまう強力な効果を前に、命慈はどう立ち回るのか。
「ユニバース・シャトルの効果発動!1ターンに1度、自分と相手の墓地のモンスターをこのカードに装備する」
「カウンター罠『くず鉄のシグナル』を発動!相手がモンスターの効果を発動した時、その発動を無効にし破壊する。そしてこのカードは再びセットされる」
「これが通ってたら『シューティング・クェーサー・ドラゴン』を戦闘破壊できたんだけど、そう来るよね。だけどユニバース・シャトルは、破壊された時にも効果を発動できる!墓地からチューナーとチューナー以外の『パワー・ツール』を特殊召喚した後、ユニバース・シャトル自身をエクストラデッキに戻し、墓地の装備魔法を手札に戻す。蘇れ、『PTボルト』『PTスパナ』!」
前のターンでハイパー・ライブラリアンの効果で大量ドローを決めた尚志の盤面には、しっかりと妨害のためのカードも伏せられていた。加えてクェーサー・ドラゴンの効果であらゆる効果の発動を止められ、『スターダスト・ウォリアー』でシンクロ召喚を無効にするという三重のバリアが張られている。圧倒的不利な状況の中、このターンで命慈は全ての力を出そうとデッキを回す。
墓地から特殊召喚された『PTスパナ』のサーチ効果と『PTボルト』のレベル変動効果に対してもクェーサー・ドラゴンの効果を使わずに温存した。というよりこの場合、無効にしたかった『PTスパナ』の効果をチェーン処理の関係で無効にさせなかったために温存する以外になかったのだ。
「ビューティ・ライフの効果発動!僕のモンスター1体につき1000ポイントのライフを回復する」
「『シューティング・クェーサー・ドラゴン』の効果発動!1ターンに1度、相手が発動したモンスター効果の発動を無効にし、破壊する」
「ビューティ・ライフは効果では破壊されないけど、ライフを回復させず『フルパワー・ツール・ドラグーン』の効果にも繋げさせない……。止め所が巧いけど、これはどうする?レベル5となった『PTスパナ』にレベル1の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『SPTアームド・クレーン』!!」
「『スターダスト・ウォリアー』の効果発動!このカードをリリースし、アームド・クレーンのシンクロ召喚を無効にし、破壊する」
「また止められた……けど、これで尚志くんも弾切れの筈。ここから一気に行かせてもらう!まずは装備魔法『慈しむ命』をビューティ・ライフに装備。これで装備モンスターは、自身以外のモンスター効果を受けなくなったよ」
封印竜がカード効果で一切破壊されないのを逆に利用し、ビューティ・ライフのライフゲインを敢えて止めさせてから確実に『慈しむ命』を装備させる巧みな戦術を見せた。これで『シューティング・クェーサー・ドラゴン』も『スターダスト・ウォリアー』も効果を使い、いよいよ命慈のデュエルが本領を発揮できる時が来た。
「僕はもう一度、永続魔法『アイテム・ボックス』を発動し、効果発動!デッキの一番上のカードをめくり、それが『パワー・ツール』だったら特殊召喚できる!さあ、頼むよ……」
この効果でめくれたカードは『PTチェーン』。このカードは特殊召喚に成功すれば、手札と墓地から『パワー・ツール』を1体ずつ展開できる。『くず鉄のシグナル』も『シューティング・クェーサー・ドラゴン』も既に無効にする効果を発動したため、この効果を止めることはできない。
命慈はこれにより手札の『PTシザーズ』と墓地の『PTボルト』を特殊召喚し、再度モンスターゾーンに5枚のカードが埋まった。『PTボルト』のレベル変動効果は1ターンに何度でも使えるため、命慈が呼びたいと思っているシンクロモンスターのレベルにいつでも合わせられる。
「『PTシザーズ』の効果発動!このカードをリリースし、デッキから装備魔法『重力砲(グラヴィティ・ブラスター)』を手札に加える。そして、『シューティング・クェーサー・ドラゴン』を破壊する!」
「っ…!だけど『シューティング・クェーサー・ドラゴン』がフィールドから離れたことで、エクストラデッキから『シューティング・スター・ドラゴン』を特殊召喚する」
「まだ終わらないよ。レベル4となった『PTチェーン』にレベル1の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『SPTリニアモーター“Zero”』!!」
「…そのカードは」
「尚志くんは覚えがあるよね。このカードがシンクロ召喚に成功した場合、機械族以外の全てのモンスターの攻撃力を0にする。アブソリュート・ダウンフォース!」
「チッ…!」
尚志・裕人のフィールドにいたのは全て攻撃力3000以上の強力なモンスターだったが、命慈の呼び出したリニアモーター“Zero”によって無力化された。しかしこの範囲が及ぶのは敵味方を問わないため、精一の『エンシェント・トリロバイト』もその影響を受けてしまった。一方でドラゴン族の『封印竜ビューティ・ライフ』は装備魔法『慈しむ命』によって他のモンスター効果を受けないという耐性を付与されていたため、攻撃力も変動しなかった。
これだけでも十分なダメージが見込めるのだが、尚志がクェーサー・ドラゴンを呼んだように命慈も封印竜以外の切り札を呼ぶための最後の一手を打った。
「永続魔法『カスタム・ボックス』の効果発動!手札の装備魔法『USBメモリー』をデッキに戻し、デッキから2体目の『PTボルト』を特殊召喚する。そしてボルトが特殊召喚に成功したことで、自らのレベルを1から3に変更する。僕はレベル5のリニアモーター“Zero”にレベル3の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!レベル8、『SPTデルタギア』!!」
「命慈の切り札、デルタギアはシンクロ素材としたチューナーのレベルによって攻撃回数が変動する。しかも今回はレベル3」
「うん。これで尚志くんと裕人くんのモンスターをまとめて倒せる。バトル!デルタギアで『シューティング・スター・ドラゴン』を攻撃。ギア・ブーメラン第一打!」
「くっ…!」
「続けて『月光舞獅子姫』を攻撃。ギア・ブーメラン第二打!」
「チッ…!」
NAOSHI&HIROTO→LP:4000
デルタギアの連続攻撃は直接攻撃まで範囲が及ばないものの、自らの効果と『重力砲』の効果による攻撃力上昇のおかげで攻撃力4000となっている。直前にリニアモーター“Zero”の効果で与えた全体の弱体化も相俟って大幅なダメージを叩き出し、尚志・裕人の両名をあと一歩のところまで追いつめた。しかし、2人はそう簡単に幕引きをさせてもらえるような相手ではない。
「ビューティ・ライフで尚志くんにダイレクトアタック!」
「うっ…!」
「トドメだ!『フルパワー・ツール・ドラグーン』で尚志くんにダイレクトアタック!」
「罠カード『くず鉄のかかし』を発動!その攻撃を無効にし、このカードを再びセットする」
NAOSHI→LP:1100
残されたセットカードは攻撃を無効にする『くず鉄のかかし』。このターンで尚志を倒すことができればリリースされた『スターダスト・ウォリアー』が復活することもなかったのだが、惜しくも届かなかった。しかし尚志の盤面にあるカードを全て晒せたおかげで次のターン以降に自分たちがどう戦術を組み立てるかの手立てにもなり、裕人の盤面にも大きく影響を及ぼした。
しかし裕人からは全く焦りの色が見えていなかった。何しろ、彼にはまだ呪縛竜が控えている。それを加味したうえで命慈はこのターンを戦い抜いたのだが、その結果が次の裕人のターンでどう出るか。
「カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
「…このターンのエンドフェイズに、自らの効果でリリースした『スターダスト・ウォリアー』は復活する」
MEIJI→LP:19000 手札:4 デッキ:25 Mゾーン:3 M&Tゾーン:5 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN06
「我のターン、ドロー!」
裕人から膨大な力が溢れ出ている。オーバーハンドレッド・ナンバーズの紅いそれとは違い、ドス黒く、この世界の光さえも覆いつくしてしまうほどの力。呪縛竜を呼ぶつもりのようだ。
「霧野命慈、よくぞこの我に一撃を与えた。その褒美に今から絶望を与えてやろう。魔法カード『月光香』を発動。蘇れ、『月光舞豹姫』!そしてこの舞豹姫1体でアナザー・ディメンションゲートを解放!」
「…来る!」
「3000年の時を遡り、蘇りし禁断の力よ!新たな世界を創造する礎となれ!!ビヨンド召喚!!降臨せよ、『呪縛竜Huang Long』!!」
青龍、朱雀、白虎、玄武の長にして四神の中心である黄龍。Zオーラによって黄金の鱗は漆黒に染まり、世界の均衡を破壊するに十分なほどの力を得た。尚志とのデュエルではその能力を遺憾なく発揮したが、今回は以前のようにはいかなかった。
「『呪縛竜Huang Long』の効果発動……といきたいところだが、貴様、どこまでこのデュエルを読んでいた?」
「少なくとも、Huang Longの効果を使ってくる事までは想定していたよ。多分兄さんも同じ事を考えていたから『エンシェント・トリロバイト』を最初に呼び出したんじゃない?」
「そこまで分かっていたのなら、リニアモーター“Zero”で攻撃力を下げないでほしかったな。それが命慈にとっての最適解だったみたいだから文句はないけど」
「チッ……食えない兄弟だ」
『エンシェント・トリロバイト』は自分のライフポイントが相手より多ければ、その数値分だけ自らの攻撃力が上昇する。前のターンにリニアモーター“Zero”の効果で攻撃力を下げられたとはいえ、そこから尚志に6900ダメージを与えたおかげで攻撃力は前のターン以上に上昇していた。
つまり今、トリロバイトがこのフィールドで最も攻撃力が高いモンスターなのだが、元々の攻撃力は僅か500。ライフポイントが2人より劣っている裕人がコントロールを奪ったとて、戦力になる可能性は見込めない。
タッグデュエルだからこその強みを活かし呪縛竜の効果を封じ込めたが、裕人のデュエルはこの程度で瓦解するほど脆くはない。
「墓地の『月光香』の効果発動。このカードを除外し、手札を1枚捨てることでデッキから『月光狼』を手札に加える。そしてこの『月光狼』をペンデュラムゾーンに置き、ペンデュラム効果発動!墓地のモンスターを除外することで融合召喚を行う。我は墓地より『月光紅狐』『月光翠鳥』『月光黒羊』の3体を除外し、融合召喚!!現れろ、月光の原野で剣と共に舞い踊る野獣。『月光舞剣虎姫(ムーンライト・サーベル・ダンサー)』!!」
「新たな融合モンスター……」
「舞剣虎姫の攻撃力は、互いの墓地及び除外されている獣戦士族モンスター1体につき200アップする。今は合計10体、そして発動中の永続魔法『炎舞-天璣』と合わせて攻撃力5100となる。更に墓地の『月光黄鼬』の効果発動。ペンデュラムゾーンの『月光狼』を手札に戻し、このカードを特殊召喚する」
○月光狼(Lv6 光)
獣戦士族/ペンデュラム/効果
攻2000/守1800
【Pスケール:青1/赤1】
①:自分は「ムーンライト」モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。②:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分のフィールド・墓地から、「ムーンライト」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の「ムーンライト」モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
○月光舞剣虎姫(Lv9 闇)
獣戦士族/融合/効果
攻3000/守2600
「ムーンライト」モンスター×3
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの攻撃力は、お互いの墓地の獣戦士族モンスター及び除外されている獣戦士族モンスターの数×200アップする。②:このカードは相手の効果の対象にならない。③:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで3000アップする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
『月光狼』のペンデュラム効果には同名ターン1回の制限はなく、一度手札に戻してから再度発動し直せば再びペンデュラム効果を使うことができる。墓地にモンスターが溜まっている今の状況では連続融合召喚も狙えるのだ。
裕人は『月光白兎』を通常召喚し、墓地より『月光彩雛』を蘇生させた。この効果で特殊召喚された彩雛は効果を無効にされていないため、その効果でエクストラデッキから『月光舞豹姫』を墓地へ送り、『月光舞獅子姫』を融合召喚するための準備を整えた。
「我はもう一度スケール1の『月光狼』をペンデュラムゾーンに置き、『月光白兎』の効果発動。我の場の『ムーンライト』は全部で4枚。よって貴様等の場にあるセットカード1枚、『慈しむ命』『重力砲』『超古代生物の琥珀』を手札に戻す」
「「くっ…!」」
「再び『月光狼』のペンデュラム効果発動!『月光舞豹姫』扱いの『月光彩雛』、『月光白兎』、『月光黄鼬』を除外し融合召喚!!さあ舞い踊れ、『月光舞獅子姫』!!」
この融合召喚によって墓地・除外されている獣戦士族モンスターが12体に増え、舞剣虎姫の攻撃力は5500に上昇した。加えて除外された『月光彩雛』の効果により、2人はバトルフェイズ中に一切の効果を発動できなくなってしまった。絶体絶命の中、無情にもバトルフェイズが宣言される。
「バトル!舞獅子姫で『フルパワー・ツール・ドラグーン』を攻撃」
「くっ…『フルパワー・ツール・ドラグーン』には破壊された時の効果があったのに…!」
「残念だったな。そして舞獅子姫の効果発動!モンスターに攻撃したダメージステップ終了時、貴様等の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する!」
MEIJI→LP:18400
『月光舞獅子姫』の咆哮が轟き、命慈の封印竜以外の全てのモンスターが破壊された。『月光白兎』の効果でほぼ全ての魔法・罠カードもバウンスされただけでなく、精一は守備の要でもあった『エンシェント・フェアリーテイル・ドラゴン』を破壊され、フィールドがガラ空きになってしまっていた。当然、この後に取った裕人の行動はたった1つ。タッグを分断させることだ。
「まずは霧野精一、丸裸の貴様から消すとしよう。『呪縛竜 Huang Long』でダイレクトアタック!ザ・スペル・オブ・ディプラヴィティ!!」
「ぐぅ…っ!」
「兄さん!」
「ライフが多くなればなるほど、貴様のデッキは厄介になるからな。アレックス・マッカーサーと戦う前に、我が引導を渡してやろう。さあ、舞獅子姫で2回目の攻撃だ!」
舞獅子姫は1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。呪縛竜の攻撃をまともに喰らい、合わせて7000近くものダメージを受け、精一のライフは残り4100。このまま攻撃力5500となった『月光舞剣虎姫』の一撃を受けてしまえば精一のライフは尽きるのだが、この状況で彼にできる術はもうなかった。
「これで終いだ。『月光舞剣虎姫』で霧野精一にダイレクトアタック!」
「うわぁぁぁーーーーっ!!!」
「兄さん!!」
SEIICHI→LP:0
精一の墓地には『眠る魂』を発動した後に捨てた『強固な絆』が置かれていた。そのカードの効果さえ使えればこのターンを凌いで反撃に転じることもできたが、融合素材として除外した『月光彩雛』がそれを許さなかった。
「このまま素直に消えてくれればよかったが、口惜しい。まだ霧野命慈のライフが繋ぎ止めているか」
「……すまない命慈。封印竜を使っていれば、今の局面だって乗り越えられたのに」
「大丈夫だよ兄さん。僕が必ず、2人を助けるから」
「その強がりが次のターンで無駄にならなければいいがな。我はこれでターンエンドだ」
~現在の状況~
MEIJI→LP:18400 手札:7 デッキ:25 Mゾーン:1 M&Tゾーン:2 Fゾーン:0 Pゾーン:0
SEIICHI→LOST
V S
HIROTO→LP:4000 手札:0 デッキ:25 Mゾーン:4 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:1
NAOSHI→LP:1100 手札:3 デッキ:26 Mゾーン:1 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
「俺のターン、ドロー」
タッグデュエルもいよいよこのターンで一巡するが、Huang Longが尚志に与えたという力がどれ程のものなのか明かされる。
「手札の『ジャンク・コンバーター』の効果発動。このカードと手札の『ジェット・シンクロン』を捨てて、デッキから『ジャンク・シンクロン』を手札に加える。そして『ジャンク・シンクロン』を召喚し、効果発動。このカードが召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する。復活しろ、『ジャンク・コンバーター』!更に、墓地からモンスターが特殊召喚されたことで、手札の『ドッペル・ウォリアー』は特殊召喚できる。そして永続魔法『シンクロ・チェイス』を発動!」
「尚志くんのデッキは変わらず【ジャンクドッペル】……だけど、何か嫌な予感がする」
「僕もだ。とんでもない力を感じるよ」
「レベル2の『ジャンク・コンバーター』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!レベル5、『TG ハイパー・ライブラリアン』!!」
○ジャンク・コンバーター(Lv2 地)
機械族/効果
攻400/守200
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:手札からこのカードとチューナー1体を捨てて発動できる。デッキから「シンクロン」モンスター1体を手札に加える。②:このカードがS素材として墓地へ送られた場合、自分の墓地のチューナー1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
○シンクロ・チェイス(永続魔法)
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分が「ウォリアー」、「シンクロン」、「スターダスト」SモンスターのS召喚に成功した場合、そのS召喚の素材とした自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。②:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、元々のカード名に「ウォリアー」、「シンクロン」、「スターダスト」の内、いずれかを含む自分のSモンスターの効果の発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
○TG ハイパー・ライブラリアン(Lv5 闇)(制限カード)
魔法使い族/シンクロ/効果
攻2400/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードがフィールドに存在し、自分または相手が、このカード以外のSモンスターのS召喚に成功した場合に発動する。このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、自分はデッキから1枚ドローする。
「墓地の『ジャンク・コンバーター』の効果発動。シンクロ素材として墓地へ送られたことで、墓地の『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚する。続けてレベル2の『ドッペル・ウォリアー』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!出でよ、『ジャンク・ウォリアー』!!」
『ジャンク・シンクロン』の召喚から始まり、星々の絆を紡ぎ出す【ジャンクドッペル】の連続シンクロ召喚。『ジャンク・ウォリアー』のシンクロ召喚によって組まれるチェーン処理は以下のように行われた。
チェーン1:『ジャンク・ウォリアー』(レベル2以下のモンスターの攻撃力分アップ)
チェーン2:『TG ハイパー・ライブラリアン』(1枚ドロー)
チェーン3:『ドッペル・ウォリアー』(『ドッペル・トークン』2体を特殊召喚)
チェーン4:『シンクロ・チェイス』(墓地の『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚)
これによってフィールドにチューナーを含めモンスターが5体展開されたが、これはまだ序の口にすぎない。
「レベル1の『ドッペル・トークン』2体にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、シンクロチューナー『アクセル・シンクロン』!!ハイパー・ライブラリアンの効果で再びドローし、『アクセル・シンクロン』の効果発動。デッキからレベル2の『フルール・シンクロン』を墓地へ送ることで、このカードのレベルを3に変更する。更に墓地の『ジェット・シンクロン』の効果発動。手札の『ボルト・ヘッジホッグ』を墓地へ送ることで、このカードを特殊召喚する。そして墓地からモンスターが特殊召喚されたことで、手札の『サテライト・シンクロン』は特殊召喚できる」
「…すごい。以前までの尚志くんとは全然違う。何なんだこの連続召喚は」
「言っただろう?この力を与えたのは我だ。だが、こんなものではない」
シンクロモンスターを3体並べ、既に尚志の切り札である『コズミック・ブレイザー・ドラゴン』のシンクロ召喚条件は整っていた。しかしHuang Longも「こんなものではない」と言っていたように、尚志の展開はまだまだ止まらない。
「レベル5の『ジャンク・ウォリアー』にレベル2の『サテライト・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『シグナル・ウォリアー』!!ハイパー・ライブラリアンの効果でもう一度ドローし、墓地の『ボルト・ヘッジホッグ』の効果発動。チューナーが存在することで、このカードは墓地から特殊召喚できる。そしてレベル7の『シグナル・ウォリアー』にレベル3の『アクセル・シンクロン』をチューニング!!集いし力が拳に宿り、鋼を砕く意志と化す。光差す道となれ!シンクロ召喚!!現れろ、『スターダスト・ウォリアー』!!」
○サテライト・シンクロン(Lv2 闇)
機械族/効果
攻700/守100
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分の墓地からモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:元々のカード名に「ウォリアー」、「シンクロン」、「スターダスト」の内、いずれかを含むSモンスターが自分のフィールド・墓地に存在する場合に発動できる。このカードのレベルはターン終了時まで4になる。
○シグナル・ウォリアー(Lv7 光)
戦士族/シンクロ/効果
攻2400/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:お互いのスタンバイフェイズ毎に発動する。このカード及びフィールドゾーンの表側表示のカード全てにシグナルカウンターを1つずつ置く。②:シグナルカウンターが置かれているこのカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。③:1ターンに1度、自分・相手フィールドのシグナルカウンターを以下の数だけ取り除き、その効果を発動できる。●4:相手に800ダメージを与える。●7:自分はデッキから1枚ドローする。●10:フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
尚志の第1の切り札であるアクセルシンクロモンスター『スターダスト・ウォリアー』が召喚された。精一も命慈もシンクロ召喚を多用するデッキであるため、リリースすることで特殊召喚を無効にされてしまうこのカードは天敵といえる。
これだけなら次のターンで即座に対応可能なのだが、尚志にはまだ「奥の手」が残されていた。それがもう間もなく、解放される。
「レベル2の『ボルト・ヘッジホッグ』にレベル1の『ジェット・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、シンクロチューナー『武力の軍奏』!軍奏がシンクロ召喚に成功したことで、墓地より『ジャンク・シンクロン』を特殊召喚する。そして手札の『ブースト・ウォリアー』は、自分フィールドにチューナーが存在することで特殊召喚できる。レベル1の『ブースト・ウォリアー』にレベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『アームズ・エイド』!!」
「これでまた、レベル12のシンクロモンスターを呼び出せる盤面になった……」
「そう。だがその未来は、貴様等の思い描く色とは違う。さあ見せてやれ、奴等を絶望に叩き落す力を!」
「…俺は、レベル5の『TG ハイパー・ライブラリアン』とレベル4の『アームズ・エイド』にレベル3の『武力の軍奏』をチューニング!!」
─────集いし星が1つになる時、新たな力が未来を閉ざす。光さす道となれ!─────
─────シンクロ召喚!!現れろ、『シューティング・クェーサー・ドラゴン』!!─────
○ブースト・ウォリアー(Lv1 炎)
戦士族/効果
攻300/守200
自分フィールド上にチューナーが表側表示で存在する場合、このカードは手札から表側守備表示で特殊召喚する事ができる。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上に表側表示で存在する戦士族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
○アームズ・エイド(Lv4 光)
機械族/シンクロ/効果
攻1800/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとしてモンスターに装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚できる。この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。また、装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
○シューティング・クェーサー・ドラゴン(Lv12 光)
ドラゴン族/シンクロ/効果
攻4000/守4000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター2体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。①:このカードは、そのS素材としたモンスターの内、チューナー以外のモンスターの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。②:1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。③:表側表示のこのカードがフィールドから離れた時に発動できる。EXデッキから「シューティング・スター・ドラゴン」1体を特殊召喚する。
「そんな……だって、あのカードは」
「リミットオーバーアクセルシンクロモンスター『シューティング・クェーサー・ドラゴン』。元々こちらの世界には存在しないカードだったが、エースとやらがアナザー・ディメンションゲートをこじ開け、我を呼び出した時の原理を真似たまでのこと。これで貴様等を倒せて『世界のリセット』が成就するのだから、何も文句はあるまい?」
限界を超え新たな境地に至り、進化の光を纏った『シューティング・クェーサー・ドラゴン』は呪縛竜と同様、本来ならこの世界には存在しないはずのカードだった。しかしHuang Longがこのデュエルで精一・命慈の両名を屠り、世界のリセットを成就させるため、アナザー・ディメンションゲートを強引にこじ開け別世界から呼び寄せた。
「カードを2枚伏せて、ターンエンド」
NAOSHI→LP:8000 手札:3 デッキ:26 Mゾーン:2 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN05
「僕のターン、ドロー!」
現存する中でも最強クラスのシンクロモンスター『シューティング・クェーサー・ドラゴン』を用意してきた呪縛竜Huang Long。1ターンに1度とはいえあらゆる効果の発動を無効にされてしまう強力な効果を前に、命慈はどう立ち回るのか。
「ユニバース・シャトルの効果発動!1ターンに1度、自分と相手の墓地のモンスターをこのカードに装備する」
「カウンター罠『くず鉄のシグナル』を発動!相手がモンスターの効果を発動した時、その発動を無効にし破壊する。そしてこのカードは再びセットされる」
「これが通ってたら『シューティング・クェーサー・ドラゴン』を戦闘破壊できたんだけど、そう来るよね。だけどユニバース・シャトルは、破壊された時にも効果を発動できる!墓地からチューナーとチューナー以外の『パワー・ツール』を特殊召喚した後、ユニバース・シャトル自身をエクストラデッキに戻し、墓地の装備魔法を手札に戻す。蘇れ、『PTボルト』『PTスパナ』!」
前のターンでハイパー・ライブラリアンの効果で大量ドローを決めた尚志の盤面には、しっかりと妨害のためのカードも伏せられていた。加えてクェーサー・ドラゴンの効果であらゆる効果の発動を止められ、『スターダスト・ウォリアー』でシンクロ召喚を無効にするという三重のバリアが張られている。圧倒的不利な状況の中、このターンで命慈は全ての力を出そうとデッキを回す。
墓地から特殊召喚された『PTスパナ』のサーチ効果と『PTボルト』のレベル変動効果に対してもクェーサー・ドラゴンの効果を使わずに温存した。というよりこの場合、無効にしたかった『PTスパナ』の効果をチェーン処理の関係で無効にさせなかったために温存する以外になかったのだ。
「ビューティ・ライフの効果発動!僕のモンスター1体につき1000ポイントのライフを回復する」
「『シューティング・クェーサー・ドラゴン』の効果発動!1ターンに1度、相手が発動したモンスター効果の発動を無効にし、破壊する」
「ビューティ・ライフは効果では破壊されないけど、ライフを回復させず『フルパワー・ツール・ドラグーン』の効果にも繋げさせない……。止め所が巧いけど、これはどうする?レベル5となった『PTスパナ』にレベル1の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『SPTアームド・クレーン』!!」
「『スターダスト・ウォリアー』の効果発動!このカードをリリースし、アームド・クレーンのシンクロ召喚を無効にし、破壊する」
「また止められた……けど、これで尚志くんも弾切れの筈。ここから一気に行かせてもらう!まずは装備魔法『慈しむ命』をビューティ・ライフに装備。これで装備モンスターは、自身以外のモンスター効果を受けなくなったよ」
封印竜がカード効果で一切破壊されないのを逆に利用し、ビューティ・ライフのライフゲインを敢えて止めさせてから確実に『慈しむ命』を装備させる巧みな戦術を見せた。これで『シューティング・クェーサー・ドラゴン』も『スターダスト・ウォリアー』も効果を使い、いよいよ命慈のデュエルが本領を発揮できる時が来た。
「僕はもう一度、永続魔法『アイテム・ボックス』を発動し、効果発動!デッキの一番上のカードをめくり、それが『パワー・ツール』だったら特殊召喚できる!さあ、頼むよ……」
この効果でめくれたカードは『PTチェーン』。このカードは特殊召喚に成功すれば、手札と墓地から『パワー・ツール』を1体ずつ展開できる。『くず鉄のシグナル』も『シューティング・クェーサー・ドラゴン』も既に無効にする効果を発動したため、この効果を止めることはできない。
命慈はこれにより手札の『PTシザーズ』と墓地の『PTボルト』を特殊召喚し、再度モンスターゾーンに5枚のカードが埋まった。『PTボルト』のレベル変動効果は1ターンに何度でも使えるため、命慈が呼びたいと思っているシンクロモンスターのレベルにいつでも合わせられる。
「『PTシザーズ』の効果発動!このカードをリリースし、デッキから装備魔法『重力砲(グラヴィティ・ブラスター)』を手札に加える。そして、『シューティング・クェーサー・ドラゴン』を破壊する!」
「っ…!だけど『シューティング・クェーサー・ドラゴン』がフィールドから離れたことで、エクストラデッキから『シューティング・スター・ドラゴン』を特殊召喚する」
「まだ終わらないよ。レベル4となった『PTチェーン』にレベル1の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!現れろ、『SPTリニアモーター“Zero”』!!」
「…そのカードは」
「尚志くんは覚えがあるよね。このカードがシンクロ召喚に成功した場合、機械族以外の全てのモンスターの攻撃力を0にする。アブソリュート・ダウンフォース!」
「チッ…!」
尚志・裕人のフィールドにいたのは全て攻撃力3000以上の強力なモンスターだったが、命慈の呼び出したリニアモーター“Zero”によって無力化された。しかしこの範囲が及ぶのは敵味方を問わないため、精一の『エンシェント・トリロバイト』もその影響を受けてしまった。一方でドラゴン族の『封印竜ビューティ・ライフ』は装備魔法『慈しむ命』によって他のモンスター効果を受けないという耐性を付与されていたため、攻撃力も変動しなかった。
これだけでも十分なダメージが見込めるのだが、尚志がクェーサー・ドラゴンを呼んだように命慈も封印竜以外の切り札を呼ぶための最後の一手を打った。
「永続魔法『カスタム・ボックス』の効果発動!手札の装備魔法『USBメモリー』をデッキに戻し、デッキから2体目の『PTボルト』を特殊召喚する。そしてボルトが特殊召喚に成功したことで、自らのレベルを1から3に変更する。僕はレベル5のリニアモーター“Zero”にレベル3の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!レベル8、『SPTデルタギア』!!」
「命慈の切り札、デルタギアはシンクロ素材としたチューナーのレベルによって攻撃回数が変動する。しかも今回はレベル3」
「うん。これで尚志くんと裕人くんのモンスターをまとめて倒せる。バトル!デルタギアで『シューティング・スター・ドラゴン』を攻撃。ギア・ブーメラン第一打!」
「くっ…!」
「続けて『月光舞獅子姫』を攻撃。ギア・ブーメラン第二打!」
「チッ…!」
NAOSHI&HIROTO→LP:4000
デルタギアの連続攻撃は直接攻撃まで範囲が及ばないものの、自らの効果と『重力砲』の効果による攻撃力上昇のおかげで攻撃力4000となっている。直前にリニアモーター“Zero”の効果で与えた全体の弱体化も相俟って大幅なダメージを叩き出し、尚志・裕人の両名をあと一歩のところまで追いつめた。しかし、2人はそう簡単に幕引きをさせてもらえるような相手ではない。
「ビューティ・ライフで尚志くんにダイレクトアタック!」
「うっ…!」
「トドメだ!『フルパワー・ツール・ドラグーン』で尚志くんにダイレクトアタック!」
「罠カード『くず鉄のかかし』を発動!その攻撃を無効にし、このカードを再びセットする」
NAOSHI→LP:1100
残されたセットカードは攻撃を無効にする『くず鉄のかかし』。このターンで尚志を倒すことができればリリースされた『スターダスト・ウォリアー』が復活することもなかったのだが、惜しくも届かなかった。しかし尚志の盤面にあるカードを全て晒せたおかげで次のターン以降に自分たちがどう戦術を組み立てるかの手立てにもなり、裕人の盤面にも大きく影響を及ぼした。
しかし裕人からは全く焦りの色が見えていなかった。何しろ、彼にはまだ呪縛竜が控えている。それを加味したうえで命慈はこのターンを戦い抜いたのだが、その結果が次の裕人のターンでどう出るか。
「カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
「…このターンのエンドフェイズに、自らの効果でリリースした『スターダスト・ウォリアー』は復活する」
MEIJI→LP:19000 手札:4 デッキ:25 Mゾーン:3 M&Tゾーン:5 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN06
「我のターン、ドロー!」
裕人から膨大な力が溢れ出ている。オーバーハンドレッド・ナンバーズの紅いそれとは違い、ドス黒く、この世界の光さえも覆いつくしてしまうほどの力。呪縛竜を呼ぶつもりのようだ。
「霧野命慈、よくぞこの我に一撃を与えた。その褒美に今から絶望を与えてやろう。魔法カード『月光香』を発動。蘇れ、『月光舞豹姫』!そしてこの舞豹姫1体でアナザー・ディメンションゲートを解放!」
「…来る!」
「3000年の時を遡り、蘇りし禁断の力よ!新たな世界を創造する礎となれ!!ビヨンド召喚!!降臨せよ、『呪縛竜Huang Long』!!」
青龍、朱雀、白虎、玄武の長にして四神の中心である黄龍。Zオーラによって黄金の鱗は漆黒に染まり、世界の均衡を破壊するに十分なほどの力を得た。尚志とのデュエルではその能力を遺憾なく発揮したが、今回は以前のようにはいかなかった。
「『呪縛竜Huang Long』の効果発動……といきたいところだが、貴様、どこまでこのデュエルを読んでいた?」
「少なくとも、Huang Longの効果を使ってくる事までは想定していたよ。多分兄さんも同じ事を考えていたから『エンシェント・トリロバイト』を最初に呼び出したんじゃない?」
「そこまで分かっていたのなら、リニアモーター“Zero”で攻撃力を下げないでほしかったな。それが命慈にとっての最適解だったみたいだから文句はないけど」
「チッ……食えない兄弟だ」
『エンシェント・トリロバイト』は自分のライフポイントが相手より多ければ、その数値分だけ自らの攻撃力が上昇する。前のターンにリニアモーター“Zero”の効果で攻撃力を下げられたとはいえ、そこから尚志に6900ダメージを与えたおかげで攻撃力は前のターン以上に上昇していた。
つまり今、トリロバイトがこのフィールドで最も攻撃力が高いモンスターなのだが、元々の攻撃力は僅か500。ライフポイントが2人より劣っている裕人がコントロールを奪ったとて、戦力になる可能性は見込めない。
タッグデュエルだからこその強みを活かし呪縛竜の効果を封じ込めたが、裕人のデュエルはこの程度で瓦解するほど脆くはない。
「墓地の『月光香』の効果発動。このカードを除外し、手札を1枚捨てることでデッキから『月光狼』を手札に加える。そしてこの『月光狼』をペンデュラムゾーンに置き、ペンデュラム効果発動!墓地のモンスターを除外することで融合召喚を行う。我は墓地より『月光紅狐』『月光翠鳥』『月光黒羊』の3体を除外し、融合召喚!!現れろ、月光の原野で剣と共に舞い踊る野獣。『月光舞剣虎姫(ムーンライト・サーベル・ダンサー)』!!」
「新たな融合モンスター……」
「舞剣虎姫の攻撃力は、互いの墓地及び除外されている獣戦士族モンスター1体につき200アップする。今は合計10体、そして発動中の永続魔法『炎舞-天璣』と合わせて攻撃力5100となる。更に墓地の『月光黄鼬』の効果発動。ペンデュラムゾーンの『月光狼』を手札に戻し、このカードを特殊召喚する」
○月光狼(Lv6 光)
獣戦士族/ペンデュラム/効果
攻2000/守1800
【Pスケール:青1/赤1】
①:自分は「ムーンライト」モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。②:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分のフィールド・墓地から、「ムーンライト」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の「ムーンライト」モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
○月光舞剣虎姫(Lv9 闇)
獣戦士族/融合/効果
攻3000/守2600
「ムーンライト」モンスター×3
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの攻撃力は、お互いの墓地の獣戦士族モンスター及び除外されている獣戦士族モンスターの数×200アップする。②:このカードは相手の効果の対象にならない。③:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで3000アップする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
『月光狼』のペンデュラム効果には同名ターン1回の制限はなく、一度手札に戻してから再度発動し直せば再びペンデュラム効果を使うことができる。墓地にモンスターが溜まっている今の状況では連続融合召喚も狙えるのだ。
裕人は『月光白兎』を通常召喚し、墓地より『月光彩雛』を蘇生させた。この効果で特殊召喚された彩雛は効果を無効にされていないため、その効果でエクストラデッキから『月光舞豹姫』を墓地へ送り、『月光舞獅子姫』を融合召喚するための準備を整えた。
「我はもう一度スケール1の『月光狼』をペンデュラムゾーンに置き、『月光白兎』の効果発動。我の場の『ムーンライト』は全部で4枚。よって貴様等の場にあるセットカード1枚、『慈しむ命』『重力砲』『超古代生物の琥珀』を手札に戻す」
「「くっ…!」」
「再び『月光狼』のペンデュラム効果発動!『月光舞豹姫』扱いの『月光彩雛』、『月光白兎』、『月光黄鼬』を除外し融合召喚!!さあ舞い踊れ、『月光舞獅子姫』!!」
この融合召喚によって墓地・除外されている獣戦士族モンスターが12体に増え、舞剣虎姫の攻撃力は5500に上昇した。加えて除外された『月光彩雛』の効果により、2人はバトルフェイズ中に一切の効果を発動できなくなってしまった。絶体絶命の中、無情にもバトルフェイズが宣言される。
「バトル!舞獅子姫で『フルパワー・ツール・ドラグーン』を攻撃」
「くっ…『フルパワー・ツール・ドラグーン』には破壊された時の効果があったのに…!」
「残念だったな。そして舞獅子姫の効果発動!モンスターに攻撃したダメージステップ終了時、貴様等の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する!」
MEIJI→LP:18400
『月光舞獅子姫』の咆哮が轟き、命慈の封印竜以外の全てのモンスターが破壊された。『月光白兎』の効果でほぼ全ての魔法・罠カードもバウンスされただけでなく、精一は守備の要でもあった『エンシェント・フェアリーテイル・ドラゴン』を破壊され、フィールドがガラ空きになってしまっていた。当然、この後に取った裕人の行動はたった1つ。タッグを分断させることだ。
「まずは霧野精一、丸裸の貴様から消すとしよう。『呪縛竜 Huang Long』でダイレクトアタック!ザ・スペル・オブ・ディプラヴィティ!!」
「ぐぅ…っ!」
「兄さん!」
「ライフが多くなればなるほど、貴様のデッキは厄介になるからな。アレックス・マッカーサーと戦う前に、我が引導を渡してやろう。さあ、舞獅子姫で2回目の攻撃だ!」
舞獅子姫は1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。呪縛竜の攻撃をまともに喰らい、合わせて7000近くものダメージを受け、精一のライフは残り4100。このまま攻撃力5500となった『月光舞剣虎姫』の一撃を受けてしまえば精一のライフは尽きるのだが、この状況で彼にできる術はもうなかった。
「これで終いだ。『月光舞剣虎姫』で霧野精一にダイレクトアタック!」
「うわぁぁぁーーーーっ!!!」
「兄さん!!」
SEIICHI→LP:0
精一の墓地には『眠る魂』を発動した後に捨てた『強固な絆』が置かれていた。そのカードの効果さえ使えればこのターンを凌いで反撃に転じることもできたが、融合素材として除外した『月光彩雛』がそれを許さなかった。
「このまま素直に消えてくれればよかったが、口惜しい。まだ霧野命慈のライフが繋ぎ止めているか」
「……すまない命慈。封印竜を使っていれば、今の局面だって乗り越えられたのに」
「大丈夫だよ兄さん。僕が必ず、2人を助けるから」
「その強がりが次のターンで無駄にならなければいいがな。我はこれでターンエンドだ」
~現在の状況~
MEIJI→LP:18400 手札:7 デッキ:25 Mゾーン:1 M&Tゾーン:2 Fゾーン:0 Pゾーン:0
SEIICHI→LOST
V S
HIROTO→LP:4000 手札:0 デッキ:25 Mゾーン:4 M&Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:1
NAOSHI→LP:1100 手札:3 デッキ:26 Mゾーン:1 M&Tゾーン:3 Fゾーン:0 Pゾーン:0
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イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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121 | Episode01:危ないスタート | 2429 | 1 | 2015-06-21 | - | |
124 | Episode02:悪魔のドラゴン | 1973 | 2 | 2015-06-22 | - | |
92 | Episode03:切り札 | 1496 | 2 | 2015-06-23 | - | |
106 | Episode04:紅蓮の悪魔 | 1555 | 2 | 2015-06-23 | - | |
94 | Episode05:終止符 | 1457 | 2 | 2015-06-25 | - | |
80 | Episode06の前に(更新済) | 1284 | 2 | 2015-06-25 | - | |
102 | Episode06:黒羽 凛 | 1435 | 1 | 2015-06-27 | - | |
89 | Episode07:同調 | 1347 | 1 | 2015-06-30 | - | |
77 | Episode08:変則試合 | 1332 | 2 | 2015-07-04 | - | |
151 | Episode09:2人の絆 | 1464 | 2 | 2015-07-05 | - | |
74 | Episode10:覚醒 | 1330 | 1 | 2015-07-09 | - | |
94 | Episode11:解放 | 1347 | 2 | 2015-07-13 | - | |
154 | Episode12:最後の封印竜 | 1336 | 0 | 2015-07-14 | - | |
80 | Episode13:ダイヤの煌めき | 1135 | 0 | 2015-07-25 | - | |
102 | Episode14:友のために | 1206 | 0 | 2015-08-12 | - | |
90 | ビヨンドモンスター・ビヨンド召喚について | 1730 | 2 | 2015-08-13 | - | |
136 | 番外編01:遊弥と紅葉の… | 1184 | 2 | 2015-08-19 | - | |
126 | Episode15:紅蓮魔竜解放 | 1416 | 2 | 2015-08-22 | - | |
95 | Episode16:ライセンス | 1296 | 2 | 2015-08-24 | - | |
176 | 少し遅めのキャラ設定(随時更新) | 2186 | 5 | 2015-08-29 | - | |
100 | Episode17:地獄の猛特訓 | 1281 | 1 | 2015-09-06 | - | |
146 | Episode18:関門 | 1435 | 1 | 2015-09-13 | - | |
92 | Episode19:スピードの中で | 1277 | 2 | 2015-09-18 | - | |
124 | Episode20:初の対外試合 | 1294 | 2 | 2015-09-20 | - | |
93 | Episode21:シンクロ封印 | 1235 | 1 | 2015-09-22 | - | |
81 | Episode22:1つの答え | 1234 | 2 | 2015-09-24 | - | |
80 | Episode23:黒羽の誇り | 1274 | 2 | 2015-10-01 | - | |
103 | Episode24:ハイスピードバトル | 1332 | 3 | 2015-10-06 | - | |
73 | Episode25:超越する力 | 1217 | 2 | 2015-10-11 | - | |
85 | Episode26:運命の決戦 | 1205 | 3 | 2015-10-20 | - | |
97 | Episode27:来訪者、天導レイン | 1309 | 2 | 2015-11-03 | - | |
95 | Episode28:遊弥vsレイン | 1400 | 2 | 2015-11-09 | - | |
87 | Episode29:舞い降りた天使 | 1303 | 2 | 2015-12-05 | - | |
80 | Episode30:天使と悪魔 | 1406 | 3 | 2015-12-09 | - | |
105 | Episode31:禁断の無限暗黒竜 | 1468 | 2 | 2015-12-12 | - | |
80 | 番外編02:凛と紅葉が… | 1264 | 0 | 2016-01-05 | - | |
89 | Episode32:パワー・ツール | 1240 | 3 | 2016-01-29 | - | |
85 | Episode33:死した希望の使者 | 1183 | 2 | 2016-01-31 | - | |
114 | Episode34:高貴の翼 | 1454 | 3 | 2016-02-04 | - | |
91 | Epi35:戦慄のリバースビヨンド | 1300 | 1 | 2016-02-13 | - | |
84 | Epi36:加速するカウントダウン | 1254 | 2 | 2016-02-20 | - | |
84 | Epi37:希望のカード『V☆S』 | 1228 | 3 | 2016-03-25 | - | |
75 | Episode38:朱色の夜 | 1236 | 0 | 2016-04-11 | - | |
152 | Episode39:並び立つ盟友 | 1439 | 2 | 2016-04-22 | - | |
85 | Episode40:精一と彩 | 1315 | 2 | 2016-05-30 | - | |
84 | Episode41:漆黒の鎮魂歌 | 1305 | 4 | 2016-06-22 | - | |
129 | Episode42:涅槃の境地へ | 1329 | 4 | 2016-07-02 | - | |
80 | Episode43:トワノキズナ | 1261 | 3 | 2016-07-23 | - | |
144 | Episode44:銀河と宇宙 | 1455 | 3 | 2016-08-09 | - | |
127 | Episode45:銀河眼vs宇宙眼 | 1543 | 0 | 2016-08-20 | - | |
65 | Episode46:絶望の凱旋 | 1138 | 0 | 2016-08-24 | - | |
90 | Episode47:刻まれた記憶の欠片 | 1162 | 1 | 2016-09-06 | - | |
123 | Episode48:希望の行方 | 1520 | 0 | 2016-09-13 | - | |
89 | Episode49:悪夢の決戦前夜 | 1107 | 0 | 2016-10-03 | - | |
76 | Episode50:創世の星屑竜 | 1068 | 0 | 2016-10-25 | - | |
132 | Episode51:託された未来 | 1204 | 0 | 2016-10-30 | - | |
132 | 番外編03:遊弥と花奈の... | 1270 | 2 | 2016-11-02 | - | |
107 | 未投稿オリカ紹介①(使用者:藤堂遊弥) | 1256 | 0 | 2016-11-09 | - | |
119 | 未投稿オリカ紹介②(使用者:赤城紅葉) | 1244 | 0 | 2016-11-26 | - | |
105 | 未投稿オリカ紹介③(使用者:茨木花奈) | 1245 | 0 | 2016-12-08 | - | |
60 | 未投稿オリカ紹介④(使用者:霧野命慈) | 1044 | 0 | 2016-12-20 | - | |
66 | 未投稿オリカ紹介⑤(使用者:霧野精一) | 1139 | 0 | 2016-12-30 | - | |
109 | Episode52:極寒の夏 | 1213 | 2 | 2017-01-01 | - | |
153 | Episode53:闇の邂逅 | 1372 | 2 | 2017-01-07 | - | |
87 | Episode54:呪縛竜復活 | 1124 | 0 | 2017-01-11 | - | |
127 | Episode55:届かぬ声で... | 1044 | 2 | 2017-01-15 | - | |
141 | Episode56:禁忌の目覚め | 1128 | 5 | 2017-01-19 | - | |
124 | Episode57:共鳴する四龍 | 1174 | 4 | 2017-01-25 | - | |
78 | Episode58:本当の気持ち | 1273 | 3 | 2017-01-30 | - | |
82 | Episode59:真実への鍵 | 1158 | 2 | 2017-02-08 | - | |
82 | IF01:バレンタインデー | 1353 | 6 | 2017-02-11 | - | |
74 | Episode60:エレンとアレックス | 1158 | 3 | 2017-02-16 | - | |
179 | ルール改訂と今後の進行について | 1393 | 2 | 2017-02-18 | - | |
67 | Episode61:想いの証 | 1052 | 5 | 2017-02-21 | - | |
91 | Episode62:茨の道標 | 1242 | 5 | 2017-02-27 | - | |
136 | Episode63:光と闇の花 | 1099 | 3 | 2017-03-20 | - | |
89 | Episode64:渇望と葛藤 | 1139 | 2 | 2017-03-23 | - | |
85 | Episode65:麗しき孤月 | 1083 | 2 | 2017-03-29 | - | |
149 | Episode66:月夜のイリュージョン | 1417 | 2 | 2017-04-21 | - | |
164 | Episode67:常闇に消える月華 | 1416 | 1 | 2017-05-05 | - | |
109 | Episode68:模索者たち | 1146 | 4 | 2017-07-22 | - | |
122 | Episode69:純黒の反逆者 | 1250 | 0 | 2017-07-27 | - | |
138 | Episode70:紅と黒の禁呪 | 1156 | 2 | 2017-08-07 | - | |
101 | Episode71:希望は往く | 1290 | 3 | 2017-08-17 | - | |
152 | Episode72:リリーの過去 | 1290 | 2 | 2017-08-24 | - | |
84 | Episode73:異次元の亡霊 | 1221 | 2 | 2017-09-13 | - | |
121 | Episode74:覚醒の鼓動 | 1388 | 3 | 2017-09-22 | - | |
138 | Episode75:挑戦者の儀 | 1140 | 0 | 2017-10-05 | - | |
143 | Episode76:神速の決闘 | 1229 | 2 | 2017-11-14 | - | |
66 | Episode77:動き出す陰謀 | 937 | 2 | 2018-01-23 | - | |
85 | Episode78:最期の兄弟喧嘩 | 928 | 2 | 2018-03-03 | - | |
151 | Episode79:黄龍の手向け | 987 | 2 | 2018-03-28 | - | |
116 | Episode80:堕天使の罠 | 960 | 0 | 2018-04-14 | - | |
113 | Episode81:断罪する魔神 | 961 | 0 | 2018-04-19 | - | |
127 | Episode82:姫君のバイブル | 1064 | 1 | 2018-05-07 | - | |
129 | Episode83:開かれたページ | 1094 | 0 | 2018-05-11 | - | |
171 | Episode84:望まぬ決戦 | 1128 | 2 | 2018-05-29 | - | |
84 | 未投稿オリカ紹介⑥(使用者:古城奏多) | 1013 | 0 | 2018-05-31 | - | |
147 | 未投稿オリカ紹介⑦(使用者:清水ルーナ) | 1202 | 0 | 2018-06-02 | - | |
149 | 未投稿オリカ紹介⑧(使用者:アレックス) | 1071 | 0 | 2018-06-04 | - | |
69 | 未投稿オリカ紹介⑨(使用者:リリー) | 901 | 0 | 2018-06-06 | - | |
202 | 未投稿オリカ紹介⑩(使用者:ソフィア) | 1297 | 0 | 2018-06-06 | - | |
129 | 呪縛竜のおさらい | 906 | 0 | 2018-06-06 | - | |
117 | IF02:星 遊未 | 895 | 0 | 2018-06-09 | - | |
88 | Episode85:新たなる激闘へ | 1086 | 0 | 2018-07-10 | - | |
118 | Episode86:愛するもの | 983 | 0 | 2018-07-27 | - | |
83 | Episode87:涅槃を超えた先 | 947 | 0 | 2018-08-10 | - | |
134 | Episode88:終焉の弧光 | 1363 | 0 | 2018-09-12 | - | |
73 | 【重要】投稿再開のお知らせ | 837 | 3 | 2022-06-04 | - | |
54 | Episode89:四竜が紡いだ奇跡 | 528 | 3 | 2022-06-25 | - | |
59 | Episode90:光臨者、天導レイン | 521 | 2 | 2022-07-07 | - | |
58 | Episode91:舞い堕ちた天使 | 503 | 2 | 2022-09-03 | - | |
60 | Episode92:紅の決意 | 548 | 0 | 2022-09-19 | - | |
54 | Episode93:凛々しい黒羽 | 592 | 0 | 2022-10-04 | - | |
66 | Episode94:最強の双子 | 553 | 0 | 2022-10-24 | - | |
47 | Episode95:最凶の龍 | 556 | 0 | 2022-12-29 | - | |
53 | Episode96:神の恵 | 534 | 0 | 2023-01-18 | - | |
76 | Episode97:先導者vs時空竜 | 637 | 0 | 2023-01-22 | - | |
44 | Episode98:トワノチカイ | 520 | 0 | 2023-02-14 | - | |
53 | Episode99:遊弥、復活 | 549 | 0 | 2023-03-12 | - | |
50 | Episode100:目覚めし星の光 | 579 | 0 | 2023-03-26 | - | |
64 | Episode101:決戦・冀望郷 | 486 | 0 | 2023-05-03 | - | |
39 | Episode102:最弱の意地 | 464 | 0 | 2023-06-28 | - | |
37 | Episode103:永遠の友達 | 321 | 0 | 2023-11-26 | - | |
48 | Episode104:うららの運命 | 224 | 0 | 2024-04-29 | - | |
30 | Episode105:胡桃の最終演目 | 223 | 0 | 2024-05-06 | - | |
28 | Episode106:希望の少女たち | 241 | 1 | 2024-05-16 | - | |
43 | Episode107:輝く希望 | 332 | 0 | 2024-08-11 | - | |
28 | 第4章完結記念外伝&重大発表 | 337 | 0 | 2024-08-13 | - | |
36 | 第4章初登場オリカまとめ | 291 | 0 | 2024-08-17 | - | |
21 | IF03:愛の形 | 133 | 0 | 2024-10-24 | - | |
18 | Episode108:最期の戦い | 123 | 0 | 2024-11-16 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/12/21 新商品 PREMIUM PACK 2025 カードリスト追加。
- 01/15 16:00 評価 3点 《竜の影光》「ぶっちゃけ弱いです。 3つ効果が全てのパワーが…
- 01/15 15:53 評価 5点 《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》「漫画版万丈目のリメ…
- 01/15 15:48 評価 8点 《光と昇華の竜》「メインデッキのモンスターに戻れた《闇と消滅の…
- 01/15 15:46 評価 9点 《闇と消滅の竜》「メインデッキのモンスターに戻れた《光と昇華の…
- 01/15 15:42 評価 9点 《光と闇の竜王》「融合版《光と闇の竜》の割と評価が難しいカード…
- 01/15 15:06 評価 3点 《ヴェノム・サーペント》「《ヴェノム》の下級モンスターの一体。…
- 01/15 15:00 評価 2点 《ヴェノム・スネーク》「今見ると《捕食植物》の元になったと思わ…
- 01/15 13:10 デッキ テラナイト
- 01/15 12:39 デッキ ファンカスノーレ
- 01/15 10:59 SS 26話 共同戦線Ⅰ
- 01/15 10:51 評価 1点 《シールドスピア》「何となく強そうな名前とイラストにやる気の無…
- 01/15 10:50 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 01/15 09:50 評価 3点 《ヴェノム・コブラ》「メインデッキに入る《ヴェノム》では唯一の…
- 01/15 09:22 評価 5点 《百鬼羅刹 グリアーレ三傑》「《百鬼羅刹 巨魁ガボンガ》に続く新…
- 01/15 09:07 評価 4点 《蛇神の勅命》「《ヴェノム》モンスターを手札から見せるだけで魔…
- 01/15 01:39 評価 3点 《幻獣機コンコルーダ》「トークンを護る立場と思わせて、今際の際…
- 01/14 23:38 SS 第29話 旅館の女将はネギ農家
- 01/14 22:49 デッキ 【1月新規代用カード入】FW@イグニスター2
- 01/14 19:51 SS 第52話:堕ちた力
- 01/14 16:42 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
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