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遊戯王WW(ワンダーワールド)/60話 時を紡ぐ剣 作:名無しのゴーレム








「……ん、そろそろ一周するな」



シークが作った改良型電磁波爆弾……複数箇所で同時に作動させることで、管理塔周辺の電子機器が機能不全に陥るという驚異的な性能の爆弾。その設置と作動を終えた俺に残された役割は、本当に警備ロボットたちが動いていないか確認すること。万が一のためにと、小型の電磁波爆弾を数個預かっていたが……結局、1つも使うことなく見回りを終えてしまった。



「さて、この後はどうしたもんか……」



作戦の中で俺に与えられた役割は全部達成した。となれば、どこかの援護に向かうべきなのだろうが……正直、どこも不安があって行く先に迷う。



「プリンセスの様子がおかしかったから、まずは管理塔か……いや、あっちにはシークも居る。ユージたちはマキナたちとやり合ってるはずだし……」



多分、ユージはマキナと対峙しているはず。相手は乱世の時代に国を作ったような本物の英雄、まともに戦えば勝ち目は薄い……クロノスもやや不安があるし、鋼に至ってはユージを守るためなら自分の命も簡単に差し出しかねない。



「……って、結局どこも不安だらけじゃねえか!!」



思わず突っ込みの叫びをあげてしまうが、実際その通りなのだから仕方ない。じゃあ、どこへ行くか……



「…………やっぱり管理塔でいいか」



ユージたちのところへ行くにはここからだと遠いし、何より細かい場所までは分からないからしらみ潰しに探し回ることになる。その間に全部終わってた……なんてことになったら最悪だ。



「そうと決まれば……よし、飛ばすぜ!!」



インダストの建造物の中でも、飛び抜けて馬鹿デカイ管理塔。どこからでも見えるその場所へ向かうのに、迷子になる要素なんてない。ここからなら、真っ直ぐ走るだけであっという間に到着だ。



「待ってろよ、プリンセス……っ!!?」



ほんの一瞬、目の前に起きた違和感に思わずバイクを急停止させる。



「……あっ、ぶねぇ。誰だよ、こんな罠仕掛けやがったのは」



バイクから降りて確認すると、俺の進路を塞ぐように細いロープが仕掛けられていた。もし気付かず引っ掛かっていたら、あわや大事故……



「……待てよ。こんなの、一体誰が仕掛けるんだ……?」



この罠に引っ掛かるのは歩行者よりも乗り物に乗って移動する人間……それも馬車みたいなタイプじゃなく、バイクを狙い済ましたかのような……クイーン側が仕掛けるには対象を絞りすぎているし、警備ロボットの移動も阻害しかねない。かといって、マキナたちの拠点と逆側に位置するここにあいつらが用意するとも思えない……つまり、今この国に存在する全員にこんなことをする動機がない。



「…………考えても分からねぇ、さっさと管理塔へ行くとするか」



ロープを切り、再びバイクに乗る。目的地は目と鼻の先、バイクなら数分で……



「なぁっ!!?」



先ほどのロープを越えた……その次の瞬間、目の前にロープが『出現した』。



「……何が、起こってるんだ……!?」



少なくとも、これはまっとうな現象ではない。何か特殊な力が働いていることは間違いないが……それなら、近くに何者かが居ることは間違いないはず。



「っ……こんなチマチマした真似してねぇで、とっとと正体を現しやがれ!!」



周辺へ向かって叫び声をあげる。こんなことで、犯人がのこのこ姿を見せるとは思っていないが……









「いいだろう。ほら、俺はここだ」
「!?」









突如として、背後から人の声がした。理解不能の現象に半ばパニックになりながらも、すぐさま後ろを振り返る。



「お……お前、何者だ!?」
「人に名前を聞くならまず自分から、そう教わらなかったのか?」
「うるせぇ! テメェの名前なんてどうでもいい、目的はなんだ! どうして俺の邪魔をする!?」
「目的か……有り体に言ってしまえば、今管理塔に近付かれると困るんだよ。そういう訳で、少し時間を稼ぐためのいたずらだった」
「管理塔……ヘッ、なるほどな。つまりお前はマキナの手先って訳だ」
「マキナ……? ああ、確かこの国の統治者だったか」
「とぼけてんじゃねぇ!! それ以外の誰が……」
「そんなことはどうだっていいだろう。お前が気にするようなことでもない」
「何だと……!?」



こうして対峙しているはずなのに、微塵も敵意を感じない……闘争心が薄いというよりは、そもそも俺のことを何とも思っていないようだ。つまり……



「テメェ、よっぽど俺のことを舐めてるみたいだな。それなら……!!」
「ん? ああ、デュエルか。俺は別に構わないが、随分短絡的な手段に出るんだな」
「どうせお前を倒さない限りは管理塔へ行けないんだ。なら一番手っ取り早い方法をとらせてもらうってだけだ……さあ、構えろ!!」
「まったく、血の気の多い子供だな」



調子を崩すこともなく、のんびりとデュエルディスクを用意する相手。ここまでくると、こちらを苛つかせる作戦なのかと疑うレベルだ。



「準備完了だ。始めようか」
「行くぜ……」


















「「デュエル!!」」






マッハ LP8000 手札5
??? LP8000 手札5



「先攻はもらうぜ、俺のターン!」



相手の実力は分からないが、こちらも時間をかけていられない。速攻で……燃やし尽くす!



「速攻魔法『マッハ・ホールショット』発動! お互いのライフが同じのとき、相手ライフに1000ダメージを与える!」


??? LP8000→7000


「さらにその後、手札からマッハ・ガンナー1体を特殊召喚できる。来い、『M・Gニーキッド』! ニーキッドの効果発動、デッキからマッハ・ガンナー1体を手札に加える。手札の『M・Gソニック』の効果発動。墓地のホールショットを除外して、自身を特徴召喚する!」
「特殊召喚だけでモンスターを展開……ほう、やるな」
「驚くのはまだ早いぜ。レベル3のニーキッドにレベル1のソニックをチューニング! シンクロ召喚、『M・Gシアルヴィ』! シアルヴィの効果発動! 自身のシンクロ召喚成功時、または速攻魔法を発動した時にデッキからマッハ・ガンナー1体を手札に加える。そして『M・Gスプロケット』を召喚! レベル4のシアルヴィにレベル3のスプロケットをチューニング! シンクロ召喚、『M・Gヘルメス』!」
「連続シンクロ召喚か……」
「まだ止まらねぇぜ! 墓地に送られたシアルヴィの効果発動、手札の『M・Gクラッチ』を特殊召喚! 続いてヘルメスの効果発動、墓地のソニックを特殊召喚! レベル7のヘルメスに、レベル1のソニックをチューニング! シンクロ召喚、『M・Gアキレス』!!」



1ターン目に3回のシンクロ召喚……我ながら飛ばしてるな。だが、これで終わりでもない。



「自分フィールドにマッハ・ガンナーしか存在しないことにより、手札の『M・Gシュン』を特殊召喚! レベル5のクラッチにレベル2のシュンをチューニング! シンクロ召喚、『M・Gメルクリウス』!」
「4度目のシンクロ召喚……全く、初手でよくもまあそこまで動くもんだ」
「これで俺はターンエンド。さあ、次はお前のターンだ!」



マッハ LP8000 手札1 モンスターゾーン M・Gアキレス、M・Gメルクリウス(表側守備表示)
??? LP7000 手札5



「俺のターン、ドロー」



……俺のフィールドにはシンクロモンスターが2体、その内1体は相手モンスターを弱体化させるアキレスだ。少なくとも戦闘では簡単に突破できない布陣……どう攻めてくる?



「ふむ……手札からスケール0の『暗刻の魔剣士』とスケール5の『昇華の聖剣士』をペンデュラムスケールにセット」
「ペンデュラムスケール……まさか!?」
「予想の通りだ。伝説を宿す戦士たちよ、その剣で正しき時を刻め! ペンデュラム召喚! 来い、『水精の聖剣士』、『風詠の聖剣士』! 水精の効果発動。ライフを500回復し、デッキからカードを1枚ドローする」


??? LP7000→7500


「レベル3の風詠にレベル4の水精をチューニング! シンクロ召喚、『光輝の聖時剣士』!」
「この瞬間、アキレスの効果発動! 相手が召喚・特殊召喚したモンスターのレベル×200のダメージを与え、その数値分そのモンスターの攻撃力を下げる!」


??? LP7500→6100


光輝の聖時剣士 攻撃力2400→1000


「さらに墓地のスプロケットの効果発動! 相手に効果ダメージを与えた場合にこのカードを除外し、デッキからその数値以下の攻撃力を持つマッハ・ガンナーを手札に加える!」
「効果ダメージをトリガーに手札を増やしたか。なら……光輝の効果発動。このカードのシンクロ召喚に成功した場合、自身のペンデュラムスケールに存在するペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する。来い、『暗刻の魔剣士』。そして光輝のもう1つの効果発動。エクストラデッキに表側表示で存在する水精を手札に戻す。さらに自分フィールドに魔剣士モンスターが存在することにより、手札の水精を特殊召喚する」



召喚権も使わないで、ここまで展開するのかよ……!?



「暗刻をリリースして、『地竜の魔剣士』をアドバンス召喚。レベル5の地竜にレベル3の水精をチューニング。シンクロ召喚、『獄炎の魔時剣士』! 獄炎の効果発動、お前のフィールドに存在するアキレスを破壊する」
「チッ……メルクリウスの効果発動! 俺のマッハ・ガンナーが墓地に送られた時、墓地のマッハ・ガンナーをデッキの一番上に戻す。さらに次のスタンバイフェイズに、カードを1枚ドローする!」
「獄炎の効果発動、エクストラデッキに表側表示で存在する暗刻を手札に加える。バトルだ、獄炎でメルクリウスを攻撃」
「くっ……!!」



2体のシンクロモンスターがやられた。しかも、相手にはまだモンスターが……!!



「続けて光輝でダイレクトアタック」


マッハ LP8000→7000


「バトル終了、そのままターンエンドだ」



マッハ LP7000 手札2
??? LP6100 手札3 ペンデュラムゾーン 昇華の聖剣士 モンスターゾーン 光輝の聖時剣士、獄炎の魔時剣士



「俺のターン、ドロー!」



相手のフィールドにはシンクロモンスターが2体……相手の意図は分からないが、奇しくも先ほどの俺と同じだ。とはいえ片方の攻撃力は下がっているし、突破自体は難しくない……ペンデュラムを相手にする以上、時間をかければかけるほどこちらが不利になる。ここは一気に……!!



「スタンバイフェイズ、メルクリウスの効果で1枚ドロー! そのままメインフェイズに移行、『M・Gギャレス』を召喚! 速攻魔法『マッハ・ショット』発動! デッキの一番上のカードを墓地に送る……送られたカードはフィールド魔法『マッハ・ガンナー・パドック』」



モンスターを墓地に送らないと、マッハ・ショットの効果でダメージは発生しない……だが、これはこれで都合がいい。



「速攻魔法『マッハ・リロード』発動! 墓地のシアルヴィ・メルクリウス・ヘルメスの3体をデッキに戻して1枚ドロー。さらに墓地のマッハ・ショットを手札に加える。墓地のリロードの効果発動。自身を除外して、墓地のニーキッドをデッキの一番上に戻す。『マッハ・ショット』発動! デッキの一番上のカード、つまりニーキッドを墓地に送る。その後、そのレベル×100のダメージを与える!」


??? LP6100→5800


「そして墓地に送られたニーキッドの効果発動。速攻魔法の効果で墓地に送られたとき、自身を特殊召喚できる。特殊召喚に成功したニーキッドの効果発動! デッキからマッハ・ガンナーを手札に加える。自分フィールドにマッハ・ガンナー以外のモンスターが存在しないことにより、手札からシュンを特殊召喚! ギャレスはシンクロ素材とするときレベル2として扱うことができる……俺は、レベル3のニーキッドとレベル2のギャレスにレベル2のシュンをチューニング! シンクロ召喚、『M・Gメルクリウス』!」
「またそのモンスターか。だが……」
「メルクリウスの効果発動! このカードのシンクロ召喚に成功した時、相手モンスターの攻撃力を半分にする!」


光輝の聖時剣士 攻撃力1000→500

獄炎の魔時剣士 攻撃力2800→1400


「墓地のパドックの効果発動。マッハ・ガンナーのシンクロ召喚に成功した時、墓地のこのカードを除外して墓地のマッハ・ガンナーを特殊召喚する。蘇れ、アキレス!」



1ターン前と同じ、シンクロモンスター2体。だが今回はバトルが出来る。



「バトルだ! アキレスで獄炎を攻撃!」


??? LP5800→4400


「続けてメルクリウスで光輝を攻撃!」


??? LP4400→2700


「……破壊された光輝の効果発動。自身をペンデュラムスケールにセットする」
「なっ……!?」


スケールが、揃ってしまった……!?



「……バトル終了。カードを1枚セットして、ターンエンドだ」



マッハ LP7000 手札1 モンスターゾーン M・Gアキレス、M・Gメルクリウス 魔法・罠ゾーン 伏せカード
??? LP2700 手札3 ペンデュラムゾーン 昇華の聖剣士、光輝の聖時剣士



ペンデュラムスケールが揃っている以上、相手はペンデュラム召喚で展開してくる。だが俺のフィールドには2体のシンクロモンスター、さらに伏せカード……破壊されたモンスターを蘇生する『マッハ・ゴースト』がある。この状況で7000のライフを削りきるのは至難の業だろう。アキレスの効果でダメージを与えれば、相手の残りライフは1000ちょっと……十分削りきれる。だから、このターンさえ凌げば……!!



「俺のターン、ドロー。フィールド魔法『時空剣の時計台』発動。このカードが存在する限り、フィールドのペンデュラムモンスターの攻撃力・守備力は300アップする。永続魔法『聖時空剣ペンデュランダム』発動。時計台の効果発動。ペンデュラムゾーンの『昇華の聖剣士』をデッキに戻し、デッキから『熟練の魔剣士』を手札に加える。通常魔法『時空剣が示す刻』発動。手札の『熟練の魔剣士』とエクストラデッキに表側表示で存在する『光輝の聖時剣士』を素材として、融合召喚を行う」
「融合召喚だと!?」



しかもシンクロモンスターを素材とした……間違いなく、厄介なモンスターが出てくる。



「融合召喚、『神聖なる時剣騎士』!! 」
「……アキレスの効果発動! 相手モンスターのレベル×200のダメージを与え、その数値だけ攻撃力を下げる!」
「『神聖なる時剣騎士』のレベルは10……よって2000のダメージか」


??? LP2700→700


「だが、攻撃力は下げさせない。『神聖なる時剣騎士』の効果発動。エクストラデッキに表側表示で存在するカード1枚を手札に加えることにより、このカードは相手モンスターの効果を受けない」
「っ!?」
「そして今手札に加えた『水精の聖剣士』を召喚。ペンデュランダムの効果発動。聖剣士を召喚したとき、そのカードと同じレベルの魔剣士モンスターをデッキから特殊召喚する。来い、『火精の魔剣士』。レベル4の水精と火精でオーバーレイ。2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚。『常闇の時剣士』!」



エクシーズ召喚まで、使うのかよ……!?



「ランク4の『常闇の時剣士』でオーバーレイ。1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築。エクシーズ召喚、『総括の時剣士』!!」
「…………!!」
「『総括の時剣士』の効果発動。オーバーレイユニットとなっている『常闇の時剣士』を墓地に送ることで、相手フィールドのカード1枚を墓地に送る。お前の伏せカードを墓地に。そして……手札の『暗刻の魔剣士』をスケールにセット」
「まさか、ここから……」
「これでペンデュラムスケールは0から9、つまりレベル1から8までのモンスターをペンデュラム召喚可能。ペンデュラム召喚! 舞い戻れ、『獄炎の魔時剣士』!!」



相手のフィールドには、融合・エクシーズ・シンクロモンスターが並ぶ。たった1ターンで、ここまでやってくるのかよ……!!?



「時計台の効果で、俺のモンスターたちの攻撃力は300アップする」


神聖なる時剣騎士 攻撃力3500→3800

総括の時剣士 攻撃力2500→2800

獄炎の魔時剣士 攻撃力2800→3100


「バトル。『総括の時剣士』でメルクリウスを攻撃」


マッハ LP7000→6400


「続けて『獄炎の魔時剣士』でアキレスを攻撃」


マッハ LP6400→6100


「『神聖なる時剣騎士』でダイレクトアタック」


マッハ LP6100→2300


「ガハッ……!!」


息をつく暇もないほどの連撃。トドメのダイレクトアタックを受け、大きく吹き飛ばされる……!!



「はぁっ、はぁ……」
「……これで終わりだな」
「何、言ってやがる……お前の攻撃は終わり、俺のライフは残ってる。次の俺のターンで……」
「勘違いしているようだが、俺のバトルフェイズはまだ終わってない」
「…………な、んだと……!!?」
「『神聖なる時剣騎士』は、1ターンに通常の攻撃に加え、自分フィールドの時剣士モンスターの数だけ攻撃ができる。そして俺のフィールドには2体の時剣士……次のダイレクトアタックでケリがつく」
「…………」



……もはや、俺に打つ手はない。ここで、負けるのかよ……



「……降参しろ、そして2度と立ち上がるな。お前の仲間たちと一緒に、世界の片隅で大人しく身を潜めていろ」
「お前、何を言って……」
「正直言って、俺はお前たちに興味がない。メシアが連れてきた勇者だか知らないが、俺の目的には関係ない。ただ、邪魔をされたくないだけだ」
「邪魔だと? ……そもそも、お前の目的はなんなんだ!?」
「……いいだろう、特別に教えてやる。」









「俺の目的……それは、この世界の救済だ」









「救済……?」
「そう。この世界を滅亡させるような危機……それをどうにかするために、俺は全てを賭けている」
「世界の、滅亡だって……!?」



……マキナの目的は分からないが、世界を滅ぼすとかそんな規模の話ではないはずだ。なら、コイツの言う『危機』というのは……!?



「……分かったら、さっさと降参しろ。俺だって無駄な殺生をするつもりはない、逃げるなら見逃すし、追うこともない。だから……」
「…………そんな訳の分からねぇ話を聞いて、俺が頷くとでも思ったか? こんなところで引き返さねぇ……今この瞬間だって、俺の仲間たちは命を賭けて戦ってるんだ! それを俺だけが逃げ出すなんて、死んでもするかよ!!」
「……馬鹿な奴だ。まあいい、なら……」



自分でも馬鹿なことをしていると分かっている。でも、これは意地の問題だ……ここを譲ってしまえば、俺は2度と立ち上がれなくなる。






「『神聖なる時剣騎士』で、ダイレクトアタック」






「クソッ……!!!」





















マッハ LP6100→2300

















「ガハッ…………!!?」



トドメの一撃、それを食らえば俺のライフは0になる……そのはずだった。なのに……再度吹き飛ばされながらも、まだ俺は生きている。



「……な、何が起きて……」
「さあ、降参しろ。お前が首を縦に振るなら、俺も見逃してやろう」
「…………ふざけるなっ!!」
「……そうか」






「『神聖なる時剣騎士』で、ダイレクトアタック」






マッハ LP6100→2300






「ガハッ……!!」






……まただ。同じ衝撃、そして0にならない俺のライフ……






「……降参しろ」
「…………」
「いい加減気付いただろうから、種明かしをしてやる。今お前は、超短期間の時空間渡航を体験した。つまり、お前が降参するで……お前の心が折れるまで、永遠にこの攻撃は繰り返される。ライフや肉体的なダメージは巻き戻るが、精神はそうもいかない……いつまで耐えられるか、終わらない我慢比べというわけだ」
「…………!!」



理解できない事態の連続に、もはや声すら出せない。永遠に続く、だって…………?



「……いいだろう、続けてやる。『神聖なる時剣騎士』で、ダイレクトアタック」






マッハ LP6100→2300






「『神聖なる時剣騎士』で、ダイレクトアタック」






マッハ LP6100→2300






「『神聖なる時剣騎士』で……」









終わらない攻撃、その度に地面へ打ち付けられる。文字通り永遠に続く衝撃に、次第に意識が…………



























「『神聖なる時剣騎士』で、ダイレクトアタック」






マッハ LP6100→2300






「…………」
「……反応がなくなったか。まさか、ここまで耐えるとはな……少々、お前のことを見くびっていたらしい」






「だが、これでお前は立ち直れないだろう。ここまでやられておいて、立ち上がることなど出来るはずがない」









「……俺の名前はカイロスだ。2度と会うことがないよう、心に刻み付けておくんだな……俺はもう行く。お前はそうやって、地面に這いつくばっていればいい」


















…………、…………


















キャラクター紹介



カイロス
モチーフ:【時剣士】 作成者様:にしん様
時間を操る力を持つ男性。
世界の救済を目的に行動していると主張しているが……



【時剣士】の使用許可をくださったにしん様、本当にありがとうございました!


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ギガプラント
色々明かされないと強キャラ感出ますね。
ペンデュラムを使うとやっぱ色々グルグルできますね。カードパワーも高めで普通に強い…。
にしても精神的連続攻撃はヤバイ……そりゃ倒れるわ…。 (2020-11-22 20:32)
名無しのゴーレム
ギガプラントさん、コメントありがとうございます。

このSS、色々明かされてない不審者が多すぎる…(おい作者)
ソリティアするペンデュラムと言えばあの悪名高いEMEmを連想しますが…こちらは妨害手段が少ない分攻撃性能が高めな印象ですね。少しでも隙を見せればあっという間に1ショットキルしてきそう。 (2020-11-23 09:49)

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