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HOME > コンプリートカード評価一覧 > RAGE OF THE ABYSS コンプリートカード評価(みめっとさん)

RAGE OF THE ABYSS コンプリートカード評価

遊戯王アイコン みめっと 」さんのコンプリートカード評価


レアリティ 評価 番号 カード名
誇りと魂の究極竜
Quarter Century Secret
▶︎ デッキ
5 JP000 誇りと魂の究極竜 
結束と絆の魔導師》及び《誇りと魂の龍》と同じく遊戯王OCG25周年を記念してデザインされたレギュラーパックの0番に収録された記念カードとなる融合モンスターで、元になっている《青眼の究極竜》と違って属性は闇属性であり、守備力も4500あるのが特徴。
それらのモンスターも該当する元々の攻守が2500のモンスター3体を融合素材としており、相変わらず「25」に拘った能力を持っていますがこのカードは記念カードとしては割と実用的な方です。
内容としては融合召喚されていると相手の効果に対する破壊・対象耐性を獲得し、自分の墓地のカードが25枚以上で融合召喚されているなら打点がなんと4500も上がって9000に、相手の墓地のカードが25枚以上なら起動効果で相手の場を更地にすることができ、耐性を盾に全体除去からの9000打点で突撃してワンキルという流れになる。
相手の墓地に依存しなくてもとりあえず耐性持ちの9000打点という《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》と同等かそれ以上のモンスターにはなれるので、融合召喚は楽ではないし《龍の鏡》や《死魂融合》ともアンチシナジーではありますが、融合素材となるモンスターは割と色々選べるので、この超高額カードに特化したデッキを作ってみるのも一興かもしれません。
浮上するビッグ・ジョーズ
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP001 浮上するビッグ・ジョーズ 
12期のレギュラーパックで登場した《ビッグ・ジョーズ》のリメイクモンスター、いやようやく本来の姿を取り戻した真の《ビッグ・ジョーズ》と呼ぶべきモンスター。
アニメ版ゼアルで設定されていた魔法カードを発動したターンに使える手札からの自己SS能力が見事復活し、レベルが3から4に変更されている代わりに、自身の効果によって水属性XモンスターのX素材に使う場合は3と5としても扱えるという凌牙及びナッシュの使用するXモンスター群に配慮した素晴らしい効果が新たに設定されている。
また自身は「シャーク」モンスターになれなかった代わりに、召喚誘発効果であらゆる魚族の「シャーク」モンスター1体をサーチできる能力を設定されたことで、「シャーク」を正式にカード効果に指定しただけでなく自身も【シャーク】における居場所を確保することができました。
唯一不満があるとすれば、せっかくこのカード名なのでついでに《浮上》もサーチ対象に含めてくれれば良かったのにということくらいでしょうかね。
なお評価時点でサーチできる「シャーク」モンスターで水属性ではないのは《スクラップ・シャーク》のみ、魚族ではないため効果に対応しない「シャーク」モンスターはアンデット族の《デッド・シャーク》のみとなります。
ああ《スカル・クラーケン》や《ジョーズマン》にも何かしらの救いの手はないものでしょうかね?
ドレイク・シャーク
Rare
▶︎ デッキ
7 JP002 ドレイク・シャーク 
アニメ版ゼアルに登場したカードの効果テキストに幾度となく書かれながらもOCGにおいては「同時に複数の種族として扱う」と並ぶ禁忌とされてきた「2体分のX素材にできる」を遂に現実のものとした12期産の「シャーク」モンスターで、端数のある守備力は《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》の攻守の半分が自身の攻守として設定されていることに由来している。
もはや見慣れた「ドロー以外の方法で手札に加わった場合に発動できる自己SS能力」を持っており、これによって《浮上するビッグ・ジョーズ》の召喚誘発効果でサーチして展開、このカードを2体分のX素材として扱い2体で《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》をX召喚し、さらに《CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・リバイス》を重ねてX召喚するという流れができる。
さらにこのカードをX素材として持つ「シャーク・ドレイク」XモンスターにはX素材2つと引き換えに場の魔法罠カード1枚をX素材化することで除去する効果が付与され、評価時点までに存在する3体の「シャーク・ドレイク」Xモンスターはいずれも戦闘に特化した能力を持っていてかつ自身の能力を使うためにそれほど多くのX素材を必要とせず、消費するX素材の数も差し引き1つでバックを剥がせるので有効活用できる場面も少なくないでしょう。
アーマード・シャーク
Normal
▶︎ デッキ
7 JP003 アーマード・シャーク 
ルール上「アーマード・エクシーズ」カードというこれまで魔法罠カードしか存在していなかったカード群としても扱うというかなり変わった「シャーク」モンスター。
これにより《エクシーズ・アーマー・フォートレス》や《エクシーズ・エントラスト》によるサーチが可能であり、ついでに「エクシーズ」にも属することになるのでそれらに関する効果も受けることができる。
1の効果はEXデッキの水属性Xモンスター1体を墓地送りにすることで、そのモンスターのランクと同じレベルの魚族1体を蘇生するというEXデッキを消費する展開効果となっており、ランク3Xを墓地に送ってレベル3の魚族モンスターを蘇生すれば、自身と蘇生したモンスターでランク3のX召喚に繋げられる。
EXデッキから墓地に送るXモンスターには《No.71 リバリアン・シャーク》などの何らかの墓地効果を持つモンスターを選びたいところですが、《アーマード・エクシーズ》や《フル・アーマード・エクシーズ》の存在から《エクシーズ・アーマー・トルピード》や《エクシーズ・アーマー・フォートレス》を直に墓地送りにする手段とするのも良いでしょう。
2の効果は相手ターンに完全フリチェで発動できる効果で墓地の自身を対象とした水属性のXモンスターのX素材として敷き込むというもので、これにより自身の持つ相手モンスターを自身のX素材にする除去能力が実質的に相手ターンにおけるフリチェ妨害となる《FA-ダーク・ナイト・ランサー》と強くシナジーする効果となっています。
心宿りし青眼竜
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
10 JP004 心宿りし青眼竜 
前回のレギュラーパックで登場した《幻の召喚神エクゾディア》を切り札に据えた「千年」及び「ミレニアム」における後続の新規モンスターであり、そこに原作漫画で「エクゾディア」と関わりの深い双六が所持していた「4枚目の《青眼の白龍》」を持ってくるという「その手があったか!」という感じの新たな「ブルーアイズ」モンスター。
ルール上「ミレニアム」カードとして扱うためそちらを指定した効果の恩恵を受けることができ、自身を手札から捨てて発動できる効果によって【千年】におけるキーカードである《千年の十字》をサーチでき、さらにそれを発動することで自身の持つデュエル中1度しか使えない3の効果の発動準備が整うという流れになる。
見ての通り「ブルーアイズ」ネームを持つものの【ブルーアイズ】で使用できるようなカードではなく、《青眼の白龍》の見た目をした一応「ブルーアイズ」にも属する【千年】専属の「ミレニアム」モンスターと見るべきカードとなります。
千年の十字》は先行していた《千年王朝の盾》を使えばモンスターを場に展開しつつサーチが可能ですが、こちらは重いライフコストが必要なくサーチも迅速で、手札発動の効果でデッキのキーカードを持ってこられるカードということでこちらにも十分過ぎるほどの価値があります。
3の墓地効果もデュエル中に1度しか使えず、既に場に出てしまっているモンスターには作用しませんが、自己蘇生しながら出せる除去効果として耐性を貫通する力も強くかなりお得で優れた効果です。
2の効果は原作漫画におけるフレイバーを盛り込んだ効果となっており、これが役立つ機会はそう多くないと思われますが、このカードにこの効果を設定してカード名も「龍」ではなく「竜」としたデザイナーさんのセンスはめちゃくちゃ原作愛に溢れていて良いものだと思いますね。
よく見ると3の効果も原作漫画で海馬の場から自ら墓地送りになり、それを遊戯が《死者蘇生》で特殊召喚して勝負を決めた場面を再現しているように思えます。
レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP005 レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン 
12期のレギュラーパックで登場した《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》とは異なる《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》の正統なるリメイクモンスターとなる機械族の特殊召喚モンスターで、ステータスは原作漫画の王国編において《闇竜族の爪》を装備したブラックメタルのものが反映されている。
自身の効果によって手札から見せるだけで自身を特殊召喚するために必要な《メタル化・強化反射装甲》をデッキからセットでき、その際に自身をデッキに戻す必要があるものの、あちらはデッキからもこのカードを特殊召喚できるので問題ありません。
場での能力は相手の発動する効果に対する万能無効という無難に強い効果となっており、相手の場に攻撃表示モンスターがいれば大きな効果ダメージも見込めるほか、このカードはほとんどの場面で自身を特殊召喚するために使用した《メタル化・強化反射装甲》によって攻撃力が3800となり、さらにモンスター効果と魔法カードに対して破壊・対象耐性を持つ状態となります。
専用デッキなら《鋼鉄の幻想師》をリリースに用いるのが手っ取り早いですが、このカードと《メタル化・強化反射装甲》を1枚ずつ採用するだけでも成立するコンパクトさから、レベル5以上のドラゴン族を簡単に出せるデッキにセットで採用するのもアリかもしれませんね。
一度正規の手順で特殊召喚すれば蘇生・帰還も可能であることも含めて【レッドアイズ】で使用できる「レッドアイズ」モンスターとしても強いカードと言えるかと思います。
メタル・デビルゾアX
Secret
Super

▶︎ デッキ
7 JP006 メタル・デビルゾアX 
12期のレギュラーパックで登場した《メタル・デビルゾア》のリメイクモンスターで、《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》と違って自身の攻守は元となったモンスターから変化しておらず、自身のカード名には原作漫画でキースが使用したものではなく、アニメ版GXに登場した際に判明した攻撃名を意識した「X」の一文字が加えられている。
効果の方は1はフルメタルと共通であり、2は万能無効+効果ダメージであるあちらに対して、こちらは相手の魔法・モンスター効果の発動に直接チェーンする形で反応して、対象とした相手の場の表側表示モンスター1体を破壊する効果を1ターン中に2回まで使えるというものになっている。
こちらは相手の場のモンスターの効果の発動に対して使うことで数的アドバンテージに繋がる点や1ターン中に2回動ける点が優れていますが、汎用性としてはフルメタルには大きく劣っており、自身の効果で種族を変更した《鋼鉄の幻想師》を《メタル化・強化反射装甲》でリリースするというどちらも特殊召喚可能な状況下において、こちらが優先されるという場面はあまり無さそうに感じます。
ただ《メタル化・強化反射装甲》の付与する耐性によってメインフェイズ1開始時の《サンダー・ボルト》や《心変わり》などで展開前に簡単に崩されないというのは中々強く、リリースするのがレベル5以上の悪魔族モンスターということで評価時点の環境を席巻している「デモンスミス」モンスター群との噛み合いもかなり良いのは確実な強みと言えますね。
悪魔獣デビルゾア
Normal
▶︎ デッキ
6 JP007 悪魔獣デビルゾア 
12期のレギュラーパックで登場した《デビルゾア》のリメイクモンスターで、原作漫画の王国編でキースが使用した際の《デビルゾア》の扱いを強く意識したフレイバーを存分に盛り込みつつ、このカードから《メタル・デビルゾアX》を容易に特殊召喚できるように設計されたカード。
キースが城之内を罠に嵌めようとした原作のフレイバーを重視し過ぎた結果、1のリリースなしのNS及び2の手札からの自己SSの両方があまり良い条件ではなくなってしまい、特に自分の墓地に《メタル化・強化反射装甲》が存在しない場合に2の自己SS効果を使うと相手にも手札からのモンスター1体の展開を許してしまうというのはかなりリスクが高いです。
とはいえ自身の起動効果によって「メタル化」罠カード、つまり《メタル化・強化反射装甲》をデッキからセットできるので、とりあえず出せさえすればそちらでこのカードをリリースすることで《メタル・デビルゾアX》の特殊召喚を次のターン以降行うことができます。
しかしせっかく「メタル化」罠カードのデッキからのセットが《灰流うらら》を貫通するのに、肝心の《メタル化・強化反射装甲》がモロにうららを食らう上に食らったら大損失というのはなかなか辛いものがありますね。
鋼鉄の幻想師
Rare
▶︎ デッキ
9 JP008 鋼鉄の幻想師 
12期のレギュラーパックにおいて「メタル化」関係の特殊召喚モンスター群が強化された際に、原作漫画の王国編で城之内が使用した《ものマネ幻想師》がキースが使用して墓地に送られていた《メタル化・魔法反射装甲》をコピーした由縁で、今回関連カードとして登場することになった《ものマネ幻想師》のリメイクモンスター。
ただし種族は魔法使い族のままであり、メタル化しても機械族にはなっていないし、12期に登場した「幻想師」だけど幻想魔族でもない。
その能力は召喚誘発効果で「メタル化」罠カードをデッキからセットし、自身の効果で相手ターンではレベルが4つ上がってレベル5になり、自身の種族も起動効果にて宣言した任意の種族に変更することができ、これにより《メタル化・強化反射装甲》を持ってきて自身をリリースして発動することで、下級モンスターであるこのカード1枚から《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》と《メタル・デビルゾアX》の好きな方を次のターン以降に特殊召喚できるというあまりにわかりやすく、そして非常に使いやすい能力となっている。
メタル化・強化反射装甲》の特殊召喚の手法は発動に名称ターン1が設定されていることも含めて《灰流うらら》にかなり弱いので、特殊召喚手段も多いこのカードによるものなら妨害を受けても致命的な損失にはなりにくいでしょう。
なお《メタル・デビルゾアX》を特殊召喚するために自身の効果で悪魔族を宣言すると、ちゃっかり「デモンスミス」とも繋がる光属性の悪魔族にもなります。
B・F-猛撃のレイピア
Rare
▶︎ デッキ
10 JP009 B・F-猛撃のレイピア 
12期のレギュラーパックで登場した「B・F」のメインデッキ側としては初となる上級モンスターで、【BF】の《BF-毒風のシムーン》を参考に設計されたと思われるカード。
あちらとほぼ同じ手法で同時に登場した【B・F】における《黒い旋風》となる《B・F・W》をデッキから直に設置し、自身を特殊召喚することでその効果を誘発することができる。
その後は《B・F・W》でサーチした《B・F-必中のピン》を自己SSした後にさらにあちらの効果でこのカードかピンのどちらかをチューナー化させて《B・F-神事弓のサチ》をS召喚することで最大4回もの「B・F」モンスターのサーチを行うことができてしまう。
墓地効果のレベル調整もS召喚展開の調整として無難に便利な効果であり、サーチ後の特殊召喚縛りが現在の昆虫族EXモンスターの面々では相変わらず重いことを除けば言うことのない優秀なカードと言い切って良いでしょう。
Emボール・ライダー
Normal
▶︎ デッキ
9 JP010 Emボール・ライダー 
アニクロ2024のアークファイブ枠で未OCGだった「Em」モンスターが大量にOCG化を果たし、その直後のレギュラーパックに連動枠として未OCGだった「Em」Pモンスターがもう1体収録されました。
自分の場に「Em」モンスターがいると手札から自己SSできるレベル4モンスターということ【Em】のランク4X展開をより促進してくれる優れた能力を持っており、《Emファイヤー・ダンサー》でサーチしてきて展開することでそのままX召喚やL召喚に繋ぐことができる。
またそれに連なる形で誘発する選べる効果の方は、特に制限カードに復帰したばかりの《Emヒグルミ》を自前のカードで展開する中で破壊できるのが便利な効果と言えます。
この効果は自身の3の効果による自己蘇生時にも誘発でき、墓地に送られにくいPモンスターであるためかこの方法で特殊召喚した後に場を離れても除外されたりしないというのも良いですね。
P効果の方は現状「Em」Pモンスターの中に《Emトリック・クラウン》のような積極的に墓地に送りたいモンスターがほぼいないのでおまけに近い効果ですが、2枚目以降のこのカードの自己蘇生効果を使うための準備をしたり、《Emトリック・クラウン》による蘇生などを狙いつつ自身のPスケールを調整できるので悪い効果ではないでしょう。
混沌なる魅惑の女王
Rare
▶︎ デッキ
9 JP011 混沌なる魅惑の女王 
アニクロ2024でOCG化されたアニメオリジナルの「魅惑の女王」カード群の連動枠としてレギュラーパックに収録された《カオス・ゴッデス-混沌の女神-》や《カオス・ウィッチ-混沌の魔女-》のようなカオスの装いをした《魅惑の女王 LV7》のアナザーフォームと呼べるモンスター。
その効果は「魅惑の女王」モンスター群の持つ厄介なモンスター効果の特性を全て理解した上でそこに全力で寄り添った大変素晴らしい効果となっており、この効果で墓地の《魅惑の女王 LV5》を装備してカード名をコピーし追加効果で《魅惑の女王 LV7》をリクルート・蘇生すれば、《魅惑の女王 LV7》は自身の持つ装備カード化効果の発動条件を満たした状態になるという設計になっています。
自身が光属性で他の「魅惑の女王」が闇属性なので《魅惑の女王 LV3》を特殊召喚すればフルパワーの《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》もS召喚できるし、《魅惑の女王 LV5》を装備せずとも特殊召喚した《魅惑の女王 LV7》と2体でランク7のX召喚に繋げることもできます。
魅惑の舞》のサーチ手段など【魅惑の女王】における初動に関する問題が相変わらず解決していないのは気になりますが、このカードが世に送り出されることになっただけでも、アニクロ2024に「魅惑の女王」カード群が選ばれた価値があったと言って良いのではないでしょうか。
天上天下百鬼羅刹
Rare
▶︎ デッキ
10 JP012 天上天下百鬼羅刹 
さすがにまだまだ控えていた12期産の「罪宝」のストーリーに関係するテーマの1つ「ゴブリンライダー」に属するレベル6の「ゴブリン」モンスターで、これまで登場してきた「ゴブリン」モンスターの中で初となる上級以上のモンスター。
その効果は自分の場にモンスターが存在しないか「ゴブリン」モンスターのみの場合にリリースなしでNSできるというもので、それに連なる形で発動できる召喚誘発効果によって「ゴブリン」下級モンスター1体を効果を無効にすることなくリクルートすることができる。
そのままではレベルが合わずにX召喚を行うことができませんが、これで《百鬼羅刹 特攻ダグ》をリクルートしその効果で《百鬼羅刹大集会》をサーチして発動することで、そのレベルを3か6か9に合わせてそのランク帯のX召喚に繋げることができ、リクルートしたのが《スクラップ・ゴブリン》ならレベル9のS召喚も可能となります。
3の効果も2の効果で発動リクルートした「ゴブリン」モンスターと自身を素材に「ゴブリン」XモンスターをX召喚し、相手ターンにX素材状態のこのカードを墓地に送ることができる効果を持つ一部の「ゴブリンライダー」との組み合わせで相手ターンでの妨害に使える優秀な能力です。
【ゴブリンライダー】においては《百鬼羅刹 冷血ミアンダ》にしか対応していない《魔界発現世行きデスガイド》よりもほとんどの場面で優れたカードとなり、NSした場合は誘発が重くなりますが、《百鬼羅刹大収監》などによるSSでも効果は使用できるし、3の効果は《百鬼羅刹 巨魁ガボンガ》の効果でデッキから直接X素材にしてから墓地に送っても使えるという便利仕様です。
原石竜インペリアル・ドラゴン
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP013 原石竜インペリアル・ドラゴン 
12期のレギュラーパックの新テーマとして登場した「原石」に属する評価時点における唯一のモンスターカードで、SSは普通通り可能でNS方法にのみ制限があるというかなり珍しい上級モンスター。
通常モンスター1体をリリースしたアドバンス召喚でのみNSできるという、これだけを見るとかなりキツい召喚条件ですが、自身を手札から見せることで相手ターンのメインフェイズにフリチェで自身をアドバンス召喚することができ、その際に誘発できる自身の効果無効と除外による2つの能力によって相手メインフェイズに相手の盤面に大きく干渉することができる。
除外効果の方は自分の墓地の通常モンスターの種族または属性に依存したものとなりますが、このカードのサーチ及び意中の種族・属性の通常モンスターのリクルートを《原石の皇脈》1枚で行うことができるため、この運用を成立させることは実に容易と言えるでしょう。
ただし効果は基本使い切りである上に別に3000打点というわけでもなく、アドバンス召喚したいタイミングまで場に通常モンスターを生存させる必要があるため、いつ何時でも狙ったタイミングで相手メインフェイズにアドバンス召喚できるわけではなく、デッキに入れた通常モンスターを直に引いてきたらその分手札を損するリスクが常につきまとうことになります。
とはいえ通常モンスターに可能性を見出すタイプのカードとしてはこれまでのカードと比較してもその性能が非常に高いことは間違いなく、周囲を固める「原石」魔法罠カードにも通常モンスターを使用するハンデを補って余りあるほどの有用なものが多数存在しています。
使用する通常モンスターを自分の好みや環境に合わせて選べるという楽しさもあり、通常モンスター好きのデュエリストにはたまらないカードという感じですね。
紅涙の魔ラクリモーサ
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP014 紅涙の魔ラクリモーサ 
前回のレギュラーパックで登場して以降瞬く間に出張セットと化してしまった「デモンスミス」の最初の後続のカードで、にも関わらずいきなり「デモンスミス」ネームを持たずルール上「デモンスミス」カードとして扱うという変化球を投げてきたモンスター。
テーマ内ではEXデッキも含めて初の下級モンスターとなり、その能力は召喚誘発による同名カード以外のデッキからの「デモンスミス」カード1枚の墓地送りとなっており、対応するモンスターカードは現状は《魔を刻むデモンスミス》のみとなる。
しかし困ったことにこの効果がとんでもなく壊れてしまっており、これにより光悪魔1体で《刻まれし魔の鎮魂棺》をL召喚してその効果でこのモンスターを特殊召喚するだけでいつもの【デモンスミス】展開ができるようになってしまったため《魔轟神ルリー》1体やそれをサーチできる《刻まれし魔の詠聖》1枚で、何なら《閉ザサレシ天ノ月》をL召喚するための効果モンスター2体だけでもそれが可能となってしまいました。
刻まれし魔の鎮魂棺》が同じリンク1モンスターで評価時点で禁止カードとなっている《トロイメア・マーメイド》と化してしまったと見ているデュエリストも多く、相変わらず何の制約もかからないしとんでもないカードを世に送り出してしまったなあという感じで、早くもリミットレギュレーションにおける関連カードの去就に注目が集まってしまっている。
メメント・カクタス
Normal
▶︎ デッキ
8 JP015 メメント・カクタス 
12期になってからこれまで1年に2回発売されていたDBPが1回に減ったためか、まさかのレギュラーパックで4弾連続の収録となった「メメント」の新規モンスターで、今回は《カクタス》のメメント。
シーホース》に続いてレベル5以上の通常モンスターとして中々の名物モンスターが「メメント」に選出されたことから、これはいよいよ《モリンフェン》の「メメント」化の機運も高まってきたと見て良いでしょうか?
召喚誘発効果によってそのターン後から出てきたものも含むレベル9の「メメント」モンスター、評価時点では《冥骸王-メメントラン・テクトリカ》と《冥骸合竜-メメントラル・テクトリカ》が直接攻撃できるようになる効果を発揮し、これら2体で直接攻撃を決めることでちょうど8000LPを取り切ることができる。
他の効果も自身が効果破壊された場合に墓地か除外状態の「メメント」カード1枚を何でもサルベージできる効果と、手札か場で「メメント」モンスターが被破壊された時に墓地から自己蘇生できるという実に「メメント」らしくかつ、これまでとはまた違った切り口で【メメント】をサポートする有用な効果となっている。
「メメント」のレギュラーパックの新規について毎回思うのですが、効果の感じがどれも似ているので1枚1枚を見てもその強さがいまいち分かりにくいですが、デッキへの理解が進むほどにその有用性を感じられる、つまり誰もが一目でぶっ壊れだとわかる1枚の新規カードで強引に強化しようとしてない辺りがやはり好印象ですね。
影騎士シメーリア
Rare
▶︎ デッキ
7 JP016 影騎士シメーリア 
3〜4弾連続で新規カードがレギュラーパックに収録された2023年のDBP組の3テーマのうち、3弾連続で「センチュリオン」に渡された新たなメインデッキの「センチュリオン」モンスターで、レベルや種族や非チューナーである点からポジション的には《従騎士トゥルーデア》のそれにあたるカードで、おそらく《竜騎士アトリィ》の従者であると思われる。
2の「センチュリオン」モンスター共通の展開効果に加えて、固有効果として相手がチェーン2以降で発動したモンスター効果に直接チェーンする形で発動ができ、それをほとんどの場面でこちらにとって有利に働く効果に書き換えるというただ無効にするだけにとどまらない優れた妨害効果を持っている。
しかしチェーン1で発動した効果には反応できず、複数の誘発効果が発動した場合はそれが両方とも強制効果または任意効果なら相手は自らの意志でそのチェーン順を決めることができてしまうので、どちらかというとこちらがチェーン1で発動した効果に対して相手が発動してきた妨害効果を弾くための効果という感じになりそうです。
信頼度で言えば相当微妙な妨害効果ではありますが、いずれにせよ2の効果によって相手ターンでも単独で展開して単独で相手の効果に対する妨害要員となれることは間違いないため、【センチュリオン】においては一定の採用する価値はあるでしょう。
海皇精 アビスライン
Secret
Super

▶︎ デッキ
8 JP017 海皇精 アビスライン 
12期のレギュラーパックで登場した「海皇」ネームを持ち、ルール上「水精鱗」カードとしても扱うという、これらのテーマを混成したデッキが【海皇水精鱗】と呼ばれていたことを強く意識しており、公式が「海皇」と「水精鱗」をほぼ一緒くたのものだと認知した代物で、見た目はまるっきり「水精鱗」の方なのに元から持っているネームは「海皇」の方というのが特徴で、これは対になる《水精鱗の深影隊》も同じ特徴を持っている。
自身を含む2枚をコストに1体をサーチまたはリクルートできるという消費の激しい効果となりますが、コストとして「海皇」モンスターを充てることでそれらの持つ効果を誘発させることができ、リクルートできるモンスターの有効な選択肢は《海皇龍 ポセイドラ》や《水精鱗-メガロアビス》などの「海皇」や「水精鱗」モンスターも含めてあまり多くはありませんが、《超古深海王シーラカンス》に対応しているのが注目ポイントで、効果を無効にしないためあちらの強力なリクルート効果を使用することもできる。
しかし発動後に水属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる理性的な縛りが設けられているため《超古深海王シーラカンス》からのEX展開はそれほど強いものにはならず、この辺りに「炎王」との大きな格差が生まれてしまっている感じが否めない。
2の墓地効果は捨て札に《海皇の重装兵》を充てることで、あちらの持つ誘発効果で相手ターンに盤面に干渉できるものとなっており、おまけ効果としては上出来なものと言えるでしょう。
同じパックに収録され、多くのカードが昆虫族しかEXデッキから特殊召喚できなくなる制約がかかる【B・F】と同じく、今後の水属性のEXモンスターの発展によりいくらでも強くなれる可能性を秘めたカードであることは間違いありません。
水精鱗の深影隊
Normal
▶︎ デッキ
8 JP018 水精鱗の深影隊 
12期のレギュラーパックで登場した「水精鱗」ネームを持ち、ルール上「海皇」カードとしても扱うという、これらのテーマを混成したデッキが【海皇水精鱗】と呼ばれていたことを強く意識しており、公式が「海皇」と「水精鱗」をほぼ一緒くたのものだと認知した代物で、見た目はまるっきり「海皇」の方なのに元から持っているネームは「水精鱗」の方というのが特徴で、これは対になる《海皇精 アビスライン》も同じ特徴を持っている。
1の効果で「海皇」モンスターの持つ誘発効果のトリガーを引きつつ、場の水属性モンスターのレベルを7に合わせて《水精鱗-ガイオアビス》や《海皇龍神 ポセイドラ・アビス》などのランク7のX召喚を促進し、自身が水属性モンスターの効果の発動コストとして墓地に送られた場合には同名カード以外の「海皇」または「水精鱗」の下級モンスター1体をリクルートできるという効果を発揮します。
特にリクルート効果の方はモンスター効果を無効にしないのが非常に優秀で、《海皇子 ネプトアビス》や《水精鱗-アビスパイク》をリクルートして効果を使用することでさらなる展開に繫げることが可能です。
しかしこちらにも《海皇精 アビスライン》と同様に効果発動後のEX展開に水属性縛りがつくので、そこからできるEX展開は限られたものになってしまいます。
そういう縛りが特に設定されていないライバルの「炎王」とか評価時点での環境を席巻する出張テーマと化した「デモンスミス」とかの方がおかしいだけなのかもしれませんが、やっぱりテッペンを獲らせようと考えるなら理性的な縛りはそれがたとえ何であっても枷にしかならないよなあと改めて感じる次第ですね。
あとは2024年には【海皇水精鱗】の要素を強く持ったストラクチャーデッキ「海皇R」が発売されると信じて疑っていなかったので、これらのモンスターがレギュラーパックに収録されたことでそれがほぼ消滅したというのが残念な限りで、長きに渡って発売された「ストラクR」シリーズが前弾となる2023年の「炎王R」がラストだったのだとしたら個人的には無限に寂しい思いです。
六武衆の破戒僧
Normal
▶︎ デッキ
7 JP019 六武衆の破戒僧 
12期のレギュラーパックで《六武衆の指南番》と共に登場した新たな「六武衆」チューナーの1体。
どちらも《真六武衆-キザン》と同じ1の自己SS能力を持ち、場から墓地に送られた場合に誘発する2の効果でサーチできるカード、自身をS素材としてS召喚した「六武衆」Sモンスターに付与する3のモンスター効果の内容にそれぞれの違いが見られる。
またこちらはこれまで「六武衆」に存在していなかったレベル3のチューナーで属性も闇属性ということで、これまでの【六武衆】の自前のカードではできなかった新たな展開も可能となっています。
こちらはサーチできるカードが「六武衆」速攻魔法、「六武衆」Sモンスターに付与する効果が相手の場のモンスター全ての1レベルダウンとなっており、評価時点までに登場しているサーチ可能な3枚の速攻魔法はいずれも異なる領域から「六武衆」モンスターを特殊召喚できるカードとなっているため、どのカードをサーチした場合でもさらなる展開に繋げられるのが強みで、デッキスペースに余裕があるなら状況によって使い分けたいですが、基本的には自身の構築の展開ルートで使うピン挿しのカードが主になるでしょうか。
「六武衆」Sモンスターに与えるレベルダウン効果は《デビリアン・ソング》のようなかなり変わり種な妨害効果となりますが、S召喚やX召喚を主体とするデッキにはかなり刺さる効果であり、破壊やカード効果に対して実質的に耐性がある《真六武衆-シエン》や《真魔六武衆-シエン》がこの効果を持つと中々嫌らしい働きができそうです。
六武衆の指南番
Normal
▶︎ デッキ
8 JP020 六武衆の指南番 
12期のレギュラーパックで《六武衆の破戒僧》と共に登場した新たな「六武衆」チューナーの1体。
どちらも《真六武衆-キザン》と同じ1の自己SS能力を持ち、場から墓地に送られた場合に誘発する2の効果でサーチできるカード、自身をS素材としてS召喚した「六武衆」Sモンスターに付与する3のモンスター効果の内容にそれぞれの違いが見られる。
こちらはレベル2のチューナーとなっており、同じレベル帯の「六武衆」チューナーには既に属性も同じ《六武衆の影武者》が存在していますが、自己SS能力を持つ分S素材としては概ねこちらの方が優れている。
こちらはサーチできるカードが「六武式」カードとなっていてサルベージも可能で、「六武衆」Sモンスターに付与する効果が相手の場のモンスター全ての攻撃力が500ダウンするというものになっている。
対応する「六武式」カードは評価時点で3枚存在しており、既存のものでは全体除去札となる《六武式三段衝》と、相手ターンでの除去効果で妨害ができる《六武式風雷斬》が存在していましたが、基本的には同じパックに収録された展開と妨害の両方が可能で、おまけの墓地効果も設定されている《六武式襲双陣》が優先されるでしょう。
「六武衆」Sモンスターに付与させる全体弱化能力も、攻撃力がそれほど高くないそれらのモンスターにとってはありがたいもので、このカードでサーチできる《六武式襲双陣》の妨害効果の範囲を拡張することにも使えます。
地下牢の徊神
Rare
▶︎ デッキ
5 JP021 地下牢の徊神 
今回のレギュラーパックの発売前日に判明した6枚のカードのうちの1枚となるレベル9で地属性の最上級アンデット族モンスター。
自身がデッキから墓地に送られた場合に強制的に発動する効果とデッキ以外から墓地に送られた場合に任意で発動できる2つの効果を持っている。
デッキから墓地送りになった場合は自分の場のカードを全て墓地送りにしながら自己蘇生し、さらにこの効果で墓地に送ったカードの数まで相手の場のカードも対象を取らずに墓地に送るという耐性貫通力の高い除去効果を出すことができ、さらにこの効果にはモンスター効果に対するチェーンクローズ効果が備わっている。
つまりこのカードが見えてからではモンスター効果では対処できないということであり、相手がとりあえず様子見でこちらの《おろかな埋葬》や《森と目覚の春化精》を素通ししてくれれば、その効果でこのモンスターをデッキから墓地に送ることで何も知らない相手にとっては中々のサプライズになるでしょう。
【アンデット族】でも《ユニゾンビ》や《牛頭鬼》の効果でデッキから墓地送りにできますが、【アンデット族】はデッキからの墓地送り要員の多くが召喚権に依存した人手不足状態なのに対してこのカードのように墓地に送りたいモンスターは飽和状態であり、さらに言うならアンデット族がデッキのアンデット族を墓地に送る行為なんてのはマストカウンター中のマストカウンターなのでそちらを止められてしまう可能性も高い。
また自己蘇生からの除去効果も自分の場を強制的に更地にしてしまう上に除去枚数もその時に墓地に送った枚数に依存するので安定せずリスクも高く、《墓穴の指名者》や《神の通告》などの魔法罠カードには普通にチェーンされるので注意したい。
デッキ以外から墓地に送られた場合に誘発する効果は手札コスト1枚を用いた対象の場のカード1枚の墓地送りにできるという無難な効果で、手札コストやリリースやL素材として墓地に送られることなどで発動でき、こちらも破壊ではない除去効果ということで使いやすいですが、1の効果で自己蘇生したターンと同一ターンには使えないので注意。
ユニオン・パイロット
Normal
▶︎ デッキ
5 JP022 ユニオン・パイロット 
光DPにて新生「XYZ」という形で光機械のユニオンモンスターが強化され、その直後のレギュラーパックに連動枠として収録された、またしても光機械のユニオンモンスターで《ユニオン・ドライバー》と同じ5つの基本ステータスを持つあちらの関連モンスター。
装備状態の自身を手札にバウンスすることで、装備していたモンスターに除外状態のユニオン1体を装備させ、さらにバウンスした自身を再度手札から特殊召喚できるという固有効果を持っている。
「ABC」や「XYZ」はもちろん、装備状態から自身を除外して効果を発動できる《ユニオン・ドライバー》とは特に相性が良く、それぞれの効果でレベル5の光機械2体が並び、《セイクリッド・プレアデス》や《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》のX召喚に繋げることができる。
しかし相変わらず手札からはユニオンできないのでこのカードの装備は《X-クロス・キャノン》や《ユニオン格納庫》や《無許可の再奇動》に頼る必要があり、《ユニオン・ドライバー》はレベル5であるこのカードを自身の効果では持ってこられないという点も微妙に噛み合っていない。
水霊媒師エリア
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
9 JP023 水霊媒師エリア 
2024年4月のレギュラーパックに収録されなかったことで一瞬だけデュエリストたちを不安にさせましたが、アニメ版ゼアルで凌牙が使用したカード群のリメイクカードが収録されたり、「シャーク」魚族モンスター群のテーマ化、「海皇」や「水精鱗」の強化などが行われた7月のレギュラーパックに無事収録された4種類目の「霊媒師」モンスターで、このカードの登場により4属性の「霊使い」カードとしても扱う「霊媒師」が全て出揃うことになりました。
これまでの「霊媒師」たちと同じ手法で行われるサーチでこのカードは自身以外の捨てた水属性モンスターのレベル以上の水属性モンスターをサーチできるという内容になっており、低レベルモンスターをコストに用いることでサーチ範囲はより広いものになり、捨てたモンスターと同じレベルのモンスターもサーチできるのでレベル1モンスターもサーチ可能と、《増殖するG》や《灰流うらら》のような特別警戒すべき手札誘発モンスターが存在しないせいか、そのサーチ範囲はこれまでの「霊媒師」モンスターたちと比べてもかなり広くなっています。
水属性モンスターの効果の発動のためにモンスターを墓地に送るので「海皇」モンスターとのシナジーもあり、それらが再強化されたタイミングで収録されたのは意図的なものと見て良いでしょう。
ただしサーチしたい水属性モンスターが《海皇子 ネプトアビス》や《深海のディーヴァ》といった低レベル帯である場合は、その分コストとして利用できる水属性モンスターも限られている点には注意が必要で、そこが厳しいと《スモール・ワールド》とかでいいかなとなってしまうかもしれませんね。
マルチャミー・フワロス
Rare
▶︎ デッキ
9 JP024 マルチャミー・フワロス 
前回のレギュラーパックに引き続き登場した新たな「マルチャミー」モンスターで、「マルチャミー」が手札誘発モンスター群であることはほとんどの人が予想した通りでしたが、その中身はまさかの分割した《増殖するG》となるカード群で、種族・属性やモチーフとなる生物も別に水縛りということもなく今回は風属性の鳥獣族。
今回はデッキ・EXデッキからの特殊召喚に対応した現代遊戯王に非常に適合した効果範囲となっており、《マルチャミー・プルリア》よりも間違いなく刺さる相手もドローできる枚数の多さにも期待できる一方で、NSにも対応する《増殖するG》にはない強みもあるプルリアとは違ってこちらは効果がほぼ《増殖するG》の劣化版となる。
しかしあちらには名称ターン1が設定されているのに対して、こちらは同一チェーン上でも2枚まで投げることも可能でかつ《次元の裂け目》や《マクロコスモス》の適用下でも発動できる利点もあることから、併用する価値は十分あると言っていいでしょうし、以降のリミットレギュレーションで《増殖するG》が何らかの規制を受ける可能性もより大きくなったと見るべきで、実際にそうなればこのカードの需要がさらに大きくなることは想像に難くありません。
今後は地属性か炎属性で墓地・除外状態からの特殊召喚に反応してドローできる「マルチャミー」手札誘発モンスターが登場することが予想されますが、それでもトークンの特殊召喚や魔法&罠ゾーンからの特殊召喚までは網羅できない辺り、やはり《増殖するG》の効果範囲は改めて異常だと言わざるを得ないですね。
ツルプルプルン
Normal
▶︎ デッキ
5 JP025 ツルプルプルン 
12期に入ってからのレギュラーパックで《月牙龍-クレセント・ドラゴン》や《祈りの女王-コスモクイーン》といったリメイクモンスターが登場していたことで、これはもしやPP1に収録されたモンスターたちのリメイク枠というものが今期のレギュラーパックには存在するのではというデュエリストたちの予想が、単なる妄想ではなく確かに存在していたということを決定付けた《ツルプルン》のリメイクモンスター。
対象とした自分メインモンスターゾーンの水属性モンスター1体をセルフ破壊しながら手札から破壊したモンスターがいた場所と同じ位置に自己SSでき、さらに出てきたゾーンの縦列にある相手の表側表示のカードを全破壊するという効果を持っている。
最大で3枚のカードを対象を取らずに破壊でき、手札発動の効果に連なる除去効果となるため《スキルドレイン》のようなカードを壊すこともできますが、セットされたカードには対応しておらず、ただでさえ相手の出方に多少なりとも依存する不安定な効果なのにモンスターと魔法罠カードを無闇に縦一閃に並べるプレイングがほとんど行われないことから破壊枚数にはあまり期待できません。
最低でも効果で破壊することに意味がある水属性モンスターを効果対象に選択しなければ割に合うカードとは言えないでしょう。
まあこのカードの場合は《ツルプルン》がリメイクされたことに大きな意義があるという感じの代物だと思うので、性能の方には多少目を瞑ることに致しましょう。
回猫
Normal
▶︎ デッキ
4 JP026 回猫 
今回のレギュラーパックの発売前日に判明した6枚のカードのうちの1枚となる獣族のリバース効果モンスター。
「飼い猫」とかけたカード名を持つモンスターで、ある程度高い所から落下しても空中で身体を回転させたり、体勢を立て直して着地したりすることができる猫の持つ身体的特性がモンスター効果として反映されている。
まず自身が手札かデッキという名の高所から墓地に落下した時に自らをセット状態での特殊召喚という形で場に着地できる能力を持っており、リバース後に自身が場に存在していると今度は他のモンスターが手札かデッキから墓地に落下した場合に、その時落下したモンスターのうち1体をセット状態で場に着地させることができる効果を発揮する。
自身をリバースさせる手間が必要でかつ特殊召喚される別なモンスターもセット状態での特殊召喚となるためそれらのモンスター効果の発動やEX展開のための素材には利用しにくく、他の効果と組み合わせて使う極めてコンボ向けの効果という感じですね。
条件さえ満たしていれば、蘇生自体は手札誘発モンスターの効果を発動するためにそれらを墓地に送ったりするだけでも盤面のモンスターを増やせるので、まずはこのモンスターを素早くリバースさせることを考えたいところ。
セットされたこのモンスターをリリースなどに使うだけならこのカードを手札かデッキから墓地に送るカード1枚を使えば十分ですが、それなら他の類似効果を持つモンスターでも十分でしょう。
なおこのカードに先行して登場しているかなり近い効果を持つリバース効果モンスターとして、レベル3で悪魔族の《魔神童》というカードも存在していることも念頭に置いておきたいところで、獣族のリバース効果モンスターであるこのカードは《マスター・オブ・HAM》の融合素材として使える点などがメリットとなります。
Lマジマージ
Normal
▶︎ デッキ
5 JP027 Lマジマージ 
「TACTICAL-TRY DECK」に選ばれた3つのテーマのうち「イビルツイン」に連動したレギュラーパックの新規カードと思われるモンスターで、《Live☆Twin キスキル》や《Live☆Twin リィラ》と同じレベル2のサイバース族となっています。
お互いのメインフェイズにフリチェで自分の場のサイバース族かLモンスター1体をリリースして手札から自己SSできる能力と、自身の攻撃力が自分の墓地のLモンスターのリンクマーカーの合計数の400倍アップする能力を持っている。
1の効果は《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》などの誘発避けに、2の効果は連続してL召喚展開を行う【サイバース族】系列のデッキや《轟雷帝ザボルグ》などの効果を利用した専用のデッキでアタッカーやフィニッシャーの役割が持てるそれなりの効果という印象。
肝心の【イビルツイン】の方ではまあ所詮はメインデッキのテーマ無所属モンスターなので、そこそこ相性が良いという程度にとどまる感じで、それならこっちが主役になるようなデッキを別で組んだ方が良さそうです。
夢幻吸収体
Normal
▶︎ デッキ
5 JP028 夢幻吸収体 
魔力吸収球体》や《星杯の妖精リース》などとの何らかの関連性が窺えるカード名やイラストが特徴の「星杯」のストーリーにおける新たな1ピースとなるモンスター。
能力としては指定の3領域のいずれかで相手が効果を発動した時に自身を手札か墓地から特殊召喚できるという、相手の出方に依存した展開札というカードとなります。
相手依存ではありますが発動条件がこれなのでさすがに発動できる機会は多く、墓地からの特殊召喚もできるし場を離れても除外されないのは優れているのですが、肝心の2の効果が自身の攻撃力が上がるというだけで、数的アドバンテージにならないし《魔力吸収球体》と違って何の妨害にもならないのが残念。
相手の場に押し付けてこちらから膨らませたこのカードの攻撃力を踏み台に相手に1キルをお見舞いカードという使い方が一番実用的かもしれませんね。
ニュービー!
N-Rare
▶︎ デッキ
7 JP029 ニュービー! 
今回のレギュラーパックの発売前日に判明した6枚のカードのうちの1枚で、このレギュラーパックのモンスターカードのノーレア枠となるカード。
「ニュービー(Newbie)」という初心者や新参者を意味するスラングに由来したカード名を持っており、同じくレギュラーパックにノーレアで収録された《ワナビー!》の関連カードとなるモンスターで、5つの基本ステータスが全てあちらと一致しているほか、持っている効果もあちらとシナジーするものになっている。
まず自分の墓地に攻守ともに0のモンスターが存在していれば発動を伴わない効果で自身を手札から自己SSでき、それに連なる形で発動できる効果によって、同名カード以外の光属性の昆虫族のサーチ及び墓地・除外状態の罠カード1枚をデッキトップまたはデッキボトムへの移動が行われる。
全ての効果が《ワナビー!》と繋がっており、あちらが先に墓地に送られていればこのカードの自己SS条件を満たせるし、自身の効果で《ワナビー!》をサーチでき、さらにデッキトップに戻した罠カードをあちらがエンドフェイズに自身を墓地に送って発動できる効果でセットできるという流れになる。
このカードの自己SS条件を満たせる攻守0でかつ自身の持っている効果もこのカードと相性が良いモンスターとしては他にも《絶対王 バック・ジャック》などが存在しており、そちらと併用するのも良いでしょう。
いずれにしても攻守0のモンスターと罠カードを先行させて墓地に送る必要があるので初動としては使いにくいですが、自身を墓地から除外して発動する効果を持つ罠カードを再利用する手段としては中々貴重なカードです。
後半の効果は無視して攻守0のモンスターを使用するデッキにおけるレベル2の汎用的な展開要員としても使えますが、そういった需要はさすがにそれほど高くなさそうです。
レギュラーパック発売日前日に判明するテーマ無所属モンスターの枠は毎回楽しみにしているのですが、今回のはデザインも性能もちょっとイマイチだなあって思うカードが集まってしまったという印象で、それらの中ではこのカードが一番好きというかマシって感じですね。
背信聖徒シルヴィア
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP030 背信聖徒シルヴィア 
今回のレギュラーパックで登場した新たな「罪宝」ストーリー関連の幻想魔族・闇属性の融合モンスター群「アザミナ」に属する融合モンスターの1体で《白き森のシルヴィ》が変化したものと思われるカード。
一応融合素材となるモンスター2体が書かれてはいますが、これらのモンスターは基本的に「アザミナ」魔法罠カードの効果によって1枚または2枚の「罪宝」カード、評価時点では全て魔法か罠カードとなるカードを利用して融合召喚することになります。
融合召喚の手法が特殊な分持っている効果はいずれもシンプルで、同名カード以外のテーマモンスターが相手に与える戦闘ダメージが倍化、自身をリリースして発動できる相手の効果へのパーフェクトカウンター、被破壊時の「罪宝」罠カード1枚とサーチというスッキリとしたものになっている。
パーフェクトカウンターは無効するだけで破壊や除外はしないため一見パワーは低めに見えますが、このカードは《黒魔女ディアベルスター》から持ってきた《罪宝の欺き》でサーチした《聖なる薊花》または《アザミナ・オフェイレーテス》を用いれば、欺きでディアベルスターをリリースし、薊花などで欺きを墓地に送ることで、実質的に《黒魔女ディアベルスター》1体から融合召喚できてしまうことに大きな値打ちがあり、この間特殊召喚に関する縛りが何一つ課せられないことから、評価時点で禁止カードに指定されている《流離のグリフォンライダー》と同じような感覚で様々なデッキで1妨害や《原始生命態ニビル》などへのケアとして使えてしまうのが最大の強みであると言えるでしょう。
告死聖徒ルシエラーゴ
Secret
Super

▶︎ デッキ
8 JP031 告死聖徒ルシエラーゴ 
今回のレギュラーパックで登場した新たな「罪宝」ストーリー関連の幻想魔族・闇属性の融合モンスター群「アザミナ」に属する融合モンスターの1体で《白き森のルシア》が変化したものと思われるカード。
効果は融合召喚誘発の「罪宝」または「アザミナ」カード1枚をサーチする効果、場のテーマモンスターの数に比例した全体弱化効果、被破壊時の「罪宝」魔法カード1枚とサーチという内容になっている。
とりあえず融合召喚するだけでも現状で不足しているカード1枚にアクセスすることができ、特に《罪宝の欺き》はこのカードと同じく「アザミナ」カードをサーチする効果が設定された永続魔法なので、早い段階であちらを引き寄せておくことでその後の展開がよりスムーズなものとなります。
背信聖徒シルヴィア》と違って最終盤面に設置しておく価値が全体弱化能力くらいにしかないのは微妙ですが、展開の中継役として【アザミナ】には欠かせないモンスターと言えるでしょう。
飢渇聖徒エリュシクトーン
Rare
▶︎ デッキ
8 JP032 飢渇聖徒エリュシクトーン 
今回のレギュラーパックで登場した新たな「罪宝」ストーリー関連の幻想魔族・闇属性の融合モンスター群「アザミナ」に属する融合モンスターの1体で、レベル6の「アザミナ」融合モンスターでは最も攻撃力が高い。
効果の方は《背信聖徒シルヴィア》や《告死聖徒ルシエラーゴ》以上にシンプルで融合召喚誘発の場の対象としたカード1枚の墓地送りによる除去効果と、お互いのスタンバイフェイズに墓地の対象とした「罪宝」または「アザミナ」カード1枚をサルベージするというどちらもアドバンテージを稼げる能力となっている。
このカードの融合召喚は《アザミナ・オフェイレーテス》や《アザミナ・ハマルティア》によって相手ターンに行うこともできるため、そうなれば自身の融合召喚誘発の除去効果を相手ターンに発動することも可能となります。
めちゃくちゃ強いカードというわけではありませんが、《背信聖徒シルヴィア》とは異なる手段で相手ターンで妨害ができる「アザミナ」融合モンスターとして【アザミナ】では重要な存在と言えるでしょう。
殺戮聖徒レジーナ
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
7 JP033 殺戮聖徒レジーナ 
今回のレギュラーパックで登場した新たな「罪宝」ストーリー関連の幻想魔族・闇属性の融合モンスター群「アザミナ」に属する融合モンスターの1体で、評価時点で唯一のレベル8の「アザミナ」融合モンスターであり「アザミナ」魔法罠カードで融合召喚する場合でも墓地に送る「罪宝」カードが2枚必要になるカード。
効果の方は他の「アザミナ」融合モンスターと同じく至極シンプルで、起動効果による同名カード以外の幻想魔族モンスター1体の蘇生効果、同名カード以外の「罪宝」または「アザミナ」カードの効果の発動に直接チェーンする形で反応し、対象とした場のカードを2枚まで破壊するというものになっている。
「アザミナ」融合モンスターは全て幻想魔族なのでこの効果で《背信聖徒シルヴィア》を蘇生すれば1妨害を設置することができ、それに反応する形で自身の効果によって相手の盤面に万能複数破壊効果をもたらして自分のターンでは捲りに、相手のターンでは妨害に利用することができる。
フリチェで発動できる「罪宝」または「アザミナ」魔法罠カードと併用すれば実質的にフリチェの除去効果となり、破壊対象はバックのカードや自分の場のカードも選択できて破壊枚数も2枚「まで」と融通の利いたものになっていますが、それらの効果を発動した際に相手に優先権が移るので、そこで別なスペルスピード2以上の効果を使われた場合はこの効果は使用できないので注意したい。
レベル6の「アザミナ」融合モンスターたちと比べるとやはり重さが気になるモンスターですが、一旦シルヴィアとの布陣が完成すれば相手はかなり展開し辛くなることでしょう。
空隙の原星竜
Rare
▶︎ デッキ
7 JP034 空隙の原星竜 
光または闇属性のドラゴン族と特に指定のないドラゴン族の2体で融合召喚できる融合モンスターで、カード名や持っている能力から察するに同年に発売された光DPで強化された「タキオン」の連動カードと思われるカード。
しかしその融合素材指定と《超融合》の存在から【ドラゴン族】系列のデッキにとってもかなり迷惑な存在であり、特に【ドラゴンリンク】にとっては悪夢としか言いようがない素材指定です。
幸いにも融合召喚誘発の除去効果は元々の持ち主が自分であるモンスターしかカウントしないので、《超融合》で相手の場のモンスターのみで融合召喚を行った場合は発動できないものの、【ドラゴン族】系列のデッキにとって脅威であることに変わりはありません。
味方を強化するはずのカードで味方を殺してどうするといったところですが、自ら同族モンスターを食らう《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》や《深淵竜アルバ・レナトゥス》とは違ってこのカードの場合は《超融合》が悪いだけなのでどうか許してやって欲しい。
黎銘機ヘオスヴァローグ
Secret
Super

▶︎ デッキ
4 JP035 黎銘機ヘオスヴァローグ 
「TACTICAL-TRY DECK」に選ばれた3つのテーマのうち「サイバー・ドラゴン」に連動したレギュラーパックの新規カードと思われる融合モンスターで、種族・属性が同じ光機械である他自身の融合素材にも光機械2体を指定している。
融合召喚誘発効果により次の自分スタンバイフェイズ時に融合召喚を行う効果を持つカードをモンスターでも魔法でも何でも1枚サルベージできる能力を持っており、さらに自分の場の光機械1体か自分の墓地の光機械2体を除外することで相手の魔法罠カードの効果の発動を無効にすることもできる。
自身は攻撃力0で全く戦闘能力がありませんが、これにより《パワー・ボンド》で融合召喚しても効果ダメージを受けることがなく、《パワー・ボンド》でこのモンスターを融合召喚してそれを回収し、再度発動して融合召喚した機械族の融合モンスターとこのカードの持つ魔法罠カードの発動を無効にする効果で妨害を踏み潰して勝負を決めてくれというデザインになっていると思われます。
しかしサルベージするタイミングが遅い上に、キルを決めるための露払いとするには無効にする範囲がかなり微妙で、自身の融合召喚誘発効果に手札誘発モンスターがモロに直撃するのもあって、その時に相手のLPを取る力が一欠片もないこのモンスターをわざわざ融合召喚する意義が見いだしにくいです。
Lモンスターならともかく、特別楽に出せるわけでもない0打点でテーマネームすら持たない融合モンスターでこんな回りくどいことをしてる暇があったら最初から《キメラテック・ランページ・ドラゴン》を融合召喚してバックを壊しにいった方が良いと思われるため、連動枠のカードということで相性もそれなりに良くはありますが、【サイバー・ドラゴン】ではほぼ役に立たずEXデッキに採用されることもなさそうなカードという印象です。
B・F-革命のグラン・パルチザン
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Super

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5 JP036 B・F-革命のグラン・パルチザン 
12期のレギュラーパックで登場した「B・F」のSモンスターで、先行していた《B・F-決戦のビッグ・バリスタ》と同じレベル12のSモンスターとなる新エース。
効果破壊耐性+除外状態の昆虫族の数に比例して自身を含む昆虫族Sモンスターの全体パンプ+除外からの即帰還、その後の盤面除去と効果ダメージという内容ですが、【B・F】が欲しかったのは昆虫族しかEXデッキから特殊召喚できなくなる制約下でも出せる《フルール・ド・バロネス》とか《ヴァレルロード・S・ドラゴン》みたいな相手ターンでのちゃんとした妨害ができるモンスターなのであって、こういうバリスタよりはマシというレベルでしかない新たなフィニッシャーではなかったようなところが否めない。
一応他の効果で相手ターンに除外することで相手ターンに盤面破壊をすることもできますが、【B・F】の優秀な足回りに対して12期産のEXデッキのエースがこれじゃあなあと思ってしまいますね。
B・F-神事弓のサチ
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9 JP037 B・F-神事弓のサチ 
12期のレギュラーパックで登場した新たな「B・F」のSモンスターで、アニメで【B・F】の使用者であった「シンジ」と上手いことかかったカード名が特徴のテーマの中継枠。
明らかに同時に登場した《B・F・W》とのシナジーを意識した効果を持っており、《B・F-猛撃のレイピア》であちらをデッキから直に設置しながら手札から自己SS、あちらで《B・F-必中のピン》を持ってきてどちらかをチューナーにし、このカードをS召喚してあちらの2回目のサーチ効果を発動、このカードの効果であちらをバウンスして再度手札から発動し、召喚権及び自身の効果で増えた「B・F」の召喚権を使ってさらに2体の「B・F」モンスターをサーチできてしまう。
あとはSモンスターでもLモンスターでもいいから、特殊召喚縛りがあってなお強いと思えるようなEXデッキ側の昆虫族さえ今以上に充実したものになればなあという感じですね。
騎士皇プリメラ・プリムス
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10 JP038 騎士皇プリメラ・プリムス 
3〜4弾連続で新規カードがレギュラーパックに収録された2023年のDBP組の3テーマのうち、3弾連続で「センチュリオン」に渡された新たな「センチュリオン」Sモンスターで、【センチュリオン】にとっての様々な待望だったものが詰まったカード。
まずこれまでレベル12のSモンスターしか登場していなかった【センチュリオン】における初となる自前のレベル8Sモンスターであり、Sチューナーでもあるのでテーマのレベル12Sモンスターへの中継役としても使用できる。
またS召喚誘発効果で「エンブレーマ」カード1枚をサーチまたはサルベージすることができ、前回までは《竜騎士アトリィ》の特殊召喚するための条件としての指定でしかなかった「エンブレーマ」が遂にちゃんとしたサーチ効果に指定されたことで、【センチュリオン】において重要な役割を果たす《誓いのエンブレーマ》に触ることができるようになったのが何よりも大きい。
さらに追加効果として《スクラップ・ドラゴン》の対象を取らない版のようなお互いの場のカードを1枚ずつ破壊する効果も適用可能で、単に中継役としてデッキを回転させるだけでなく、後手捲りや【センチュリオン】お得意の相手ターンにS召喚して相手の盤面に破壊による妨害を仕掛けることまでできてしまう。
この能力だけで中継役以上の役割を既に果たしているわけですが、そこにおまけに近いとはいえ2の戦闘破壊耐性や3の自己蘇生効果まで備えているという働き者ぶりであり、【センチュリオン】におけるこのカードのS召喚の容易さを考えれば破格の性能で、あまりに的確過ぎる後続の強化カードと言い切って間違いないでしょう。
2023年のDBPの3テーマは【メメント】も【ヴァルモニカ】も、それぞれに多少の強さの違いはあれど【センチュリオン】に負けず劣らず支持されている辺りを見るに、やはりDBPはこれまでの1年に2回よりも、2023年からの1年に1回の体制で正解だなと思いましたね。
真魔六武衆-シエン
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Ultra

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10 JP039 真魔六武衆-シエン 
12期のレギュラーパックで登場した新たな「六武衆」Sモンスターにして《真六武衆-シエン》のリメイクモンスターで、あちらと同じ攻撃力と属性とS素材縛りでレベルが1つ、守備力が500高くなっている。
遊戯王OCG25周年記念特別映像となるアニメを彩るテーマの1つに選出されていた「六武衆」でしたが、やはり新規カードが控えていたかといったところですね。
S召喚誘発の1の効果で「六武衆」モンスターまたは「紫炎」効果モンスターをサーチ・サルベージしてアドバンテージを稼ぎ、2の《真六武衆-シエン》のモンスター効果版となる毎ターンノーコストで使える無効破壊能力で相手に圧力をかけ、3の「六武衆」モンスター以外も身代わりにできるようになった《真六武衆-シエン》のものの強化版となる耐性効果で破壊にも耐えることができる。
中でも2の効果が非常に優秀であり、《六武の門》で超展開を行える【六武衆】においてあまりに気軽に出せる《原始生命態ニビル》へのケア札になるだけでなく、《真六武衆-シエン》と同じく効果に名称ターン1が設定されていないので、複数体出したり一旦特殊召喚のための素材に利用して再度特殊召喚する価値もある。
今回のレギュラーパックで「真魔六武衆」化したのは2体だけですが、残り4体の「真六武衆」にも同様の形態が登場するのか期待したいところです。
真魔六武衆-エニシ
Rare
▶︎ デッキ
6 JP040 真魔六武衆-エニシ 
12期のレギュラーパックで登場した新たな「六武衆」Sモンスターにして《真六武衆-エニシ》のリメイクモンスターで、今回は《真魔六武衆-シエン》と同じレベル6のSモンスター。
攻撃力は《真六武衆-エニシ》、守備力は《紫炎の老中 エニシ》のそれが反映されており、墓地の「六武衆」を除外することによる盤面への除去効果、攻撃力を500上げる効果など能力の上でも関連性が窺える。
真六武衆-シエン》や《真魔六武衆-シエン》と違ってS素材には全くの縛りがないフリー素材である代わりに自身の攻撃力や持っている能力もかなり控え目という印象で、S召喚誘発の1の効果で除去を行ってから特殊召喚のための素材に利用して3の効果に繋げるという形で中継役として使えるものの、墓地や除外状態の「六武衆」モンスターが要求されるため捲り要員や中継役としても半端なところが否めない。
少なくとも《真魔六武衆-シエン》と同じレベル帯に設定するほどの値打ちはないかなと、素材縛りも加味した上で想ってしまいますね。
「六武衆」チューナーに《ホップ・イヤー飛行隊》みたいな能力を持つモンスターが登場すれば相手ターンでの妨害に使えるので、少しは強く使えるようになりそうといったところで、効果は完全に「六武衆」寄りですがS素材はフリーなので一応現在でもあちらとの併用は可能です。
CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・リバイス
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP041 CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・リバイス 
No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》の「CNo.」体として既に《CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス》が存在していたのですが、12期のレギュラーパックでまさかのリテイクが行われた結果生まれた2種類目の「CNo.32」となるXモンスター。
あちらと同じく《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》に重ねてX召喚することができますが、あちらのように無料で重ねることはできず、召喚条件として手札の魔法カード1枚を要求される。
代わりに攻守ともに上がっていて効果もかなり強くなっており、X素材1つと引き換えにお互いのターンに完全フリチェで使える場のモンスター1体の効果無効+攻守0化、無条件で2回攻撃+貫通能力持ちという妨害にも捲りにも使える攻撃的な性能に仕上がっています。
No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》のX召喚も《ドレイク・シャーク》の登場によって《浮上するビッグ・ジョーズ》1枚から簡単に行えるようになっているのも大きいですね。
リヴァーチュ・ドラゴン
Secret
Super

▶︎ デッキ
7 JP042 リヴァーチュ・ドラゴン 
12期のレギュラーパックで登場した《No.17 リバイス・ドラゴン》のリメイクモンスターであると思われるフリー素材で2体素材のランク3Xモンスター。
SS誘発効果で《ヴァーチュ・ストリーム》という指定の《》の3種族にとっての《毒蛇の供物》のような効果を持つ罠カードを専門にサーチする能力を発揮し、自身も海竜族なので効果対象に指定することが可能で、X召喚以外でも効果が誘発することから《バハムート・シャーク》の効果によるEXデッキからの特殊召喚にも適しており、手軽に妨害札をバックに1枚用意できる。
まともにX召喚すれば自身の2つから1つを選べる2の効果も利用可能で特に前半のサルベージ効果は数的アドバンテージに繋がる効果となりますが、《バハムート・シャーク》でEXデッキから特殊召喚できて有用な効果を持つ新たなランク3の水属性Xモンスターというところの方が重きがありそうです。
海皇龍神 ポセイドラ・アビス
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
7 JP043 海皇龍神 ポセイドラ・アビス 
12期のレギュラーパックで登場した「海皇」では初となるXモンスターで、昨年発売されたストラクチャーデッキである「炎王R」にて《炎王神獣 ガルドニクス》のXモンスター版として登場した《炎王神 ガルドニクス・エタニティ》と同じく《海皇龍 ポセイドラ》のXモンスター版となるカード。
相変わらず「3」という数字に拘っているご様子で、まともにX召喚すると3体のモンスターを要求されますが、「海皇」Xモンスターまたは「水精鱗」Xモンスターに重ねてX召喚することもできるので、《水精鱗-ガイオアビス》に重ねてX召喚することで実質的に2体素材でX召喚することが可能です。
「海皇」Xモンスターは評価時点ではこのカードしか存在していませんが、同名カードに重ねてX召喚することも可能であり、自身の1のバウンス効果には名称ターン1が設定されていないので、このカードに別なこのカードを重ねてX召喚することで、それぞれが自身のX素材2つを引き換えにした効果を使えば相手の場のカードを最大で6枚バウンスすることが可能となります。
しかし重ねてX召喚することによる特殊召喚に名称ターン1があるため、同一ターンにこれを行う場合は1体目のこのカードは正規手順でX召喚するか、他の方法で特殊召喚した後に何らかの効果でこのカードにX素材を3つ補充してやる必要があります。
持っている能力は上記の通り相手の場のカードを対象を取らずに3枚までバウンスするという強力な捲り効果となっており、コストとして手札のみならずデッキにも触れる墓地送りができるので「海皇」モンスターが持つ誘発効果の発動条件も満たすことができる。
2の効果は自身をL素材として墓地に送った場合でも発動できるので、1の効果で盤面を綺麗にした後そこから展開した3体のモンスターでさらなるEX展開を行うのも良いでしょう。
捲り札として耐性貫通力が高く除去枚数も多い非常に強力な効果を持つ反面、相手ターンに動ける効果は持っておらず、出す過程でEXデッキからの特殊召喚が水属性に縛られてしまう可能性が高いのが難点といったところで、それほど通りやすいわけでもない捲りからのフィニッシャーとして設計された割には殺意が弱いなあと感じるモンスターですね。
そして何よりも今回レギュラーパックにこれら「海皇」及び「水精鱗」関連の新規カード5枚が収録されたことで、まさかのストラクチャーデッキ「海皇R」の発売がほぼなくなったというのがさすがに少しショックです。
同じようなことは「烈風の覇者R」が発売されなかった「シムルグ」でも起こりましたが、今回の場合は公式設定で「海皇」のライバルとされている「炎王」のストラクチャーデッキとなる「炎王R」が前年2023年に発売されて環境級の強さにまでなっているので、環境級かどうかはともかくこの流れで2024年に「海皇R」がこないというのは悪い冗談としか言いようがない。
至鋼の玉 ルーベサフィルス
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▶︎ デッキ
4 JP044 至鋼の玉 ルーベサフィルス 
今回のレギュラーパックの発売前日に判明した6枚のカードのうちの1枚で、唯一判明してしなかったEXデッキのモンスターとなるランク9のXモンスター。
素材はフリー素材の2体以上素材となっていますが、ルビーとサファイアに由来したカード名及びその見た目通り、炎属性または水属性モンスターをX素材として持つことで適用できるようになる異なる2つの効果を持っており、それらのモンスターをX素材にしなければ使える能力はX素材1つを用いた破壊耐性だけになる。
炎属性モンスターをX素材として持つ時は自身より高い攻撃力を持つモンスターへの攻撃宣言時に自身の攻撃力が倍になる効果、水属性モンスターをX素材として持つ時は相手ターンにフリチェで発動できる効果によって、対象とした場のカード1枚に実質的な対象耐性を持たせるという内容となっています。
これにより自身から自身より強いモンスターに攻撃を仕掛ける場合は攻撃力が5400になり、対象耐性の方は「対象のカードを対象として相手が発動した効果を効果処理時に無効化する」という仕様なので、相手の対象を取る効果にチェーン発動しても間に合うし、そのターン中は効果が適用され続けるので後続の対象を取る効果も防御できます。
上記の通り持っているX素材次第で攻めにも守りにも使える能力を持つモンスターとなりますが、何しろ自身のランクが9ということでまともに使うとX素材として使えるモンスターもレベル9になるというハードルの高さから、そこに属性まで要求されるとなると使用できそうなデッキはかなり限られるし、その割にはどちらの効果もそんなに強くないなとは感じてしまいます。
特に炎属性と水属性をX素材に要求するのに自身が地属性の岩石族モンスターだったり、後出しできる対象耐性を付与する効果が何故か相手のターンでしか発動できないというのはちょっと意味がわからないかなと。
汎用ランク9というのも今やそれほど不毛なランク帯でもなくなりつつあるので、そんな中でこれを優先して出したい場面というのが果たしてあるでしょうかね?
8 JP045 刻まれし魔の神聖棺 
前回のレギュラーパックで初登場し、リンク1の《刻まれし魔の鎮魂棺》、リンク2の《刻まれし魔の大聖棺》というテーマのLモンスターを世に送り出してきた「デモンスミス」でしたが、その最初の後続のカードとして順当に登場したテーマのリンク3となるLモンスター。
お互いのターンに完全フリチェで使える効果で墓地のLモンスター以外の「デモンスミス」モンスター1体を蘇生し、自身が2つの効果を持つそのモンスターの装備カードとなるというものになっている。
装備モンスターに付与する能力はこのカード単体でも攻撃力が1800も上がる打点アップ効果と貫通効果という強力な戦闘補助効果となっており、蘇生及び装備対象はこのカードを装備することで攻撃力が4600となり、自身の効果で相手ターンにおける妨害も可能な《刻まれし魔ディエスイレ》が最も適している。
特定の融合モンスターを蘇生制限を満たしつつ墓地に送り、リンク3であるこのモンスターをL召喚して効果を通す必要があるので一見すると結構重めの効果に見えますが、妨害を受けなければ【デモンスミス】でこの状況を作るのはあまりに容易なので気にする必要はないでしょう。
自身も1度L召喚すればその後は《紅涙の魔ラクリモーサ》の効果などで蘇生して使い回すことが可能であり、総じて出張セットとしてではない【デモンスミス】においてはかなりの活躍が見込めるカードと言えるでしょう。
6 JP046 皇たる水精鱗-ネプトアビス 
12期のレギュラーパックで登場した《海皇子 ネプトアビス》の派生モンスターとなるリンク3の「水精鱗」Lモンスターで、「海皇」や「水精鱗」に属する種族のモンスター2体以上でL召喚できる。
その効果はリンク先の水属性モンスターに相手の効果への対象耐性の付与、「海皇」的な発動条件で「水精鱗」専用の装備魔法である「アビス」装備魔法をサーチ・サルベージするか自身に装備する効果、相手依存の発動条件で「海皇」または「水精鱗」モンスター1体をサーチする効果となっている。
このカードと同時に登場した《アビスティング-トリアイナ》には展開効果が備わっているため、そちらをサーチして発動することで自身と展開したモンスターとでそのままリンク4に繋ぐことが可能となります。
しかし何と言うかいずれの効果も元があの《海皇子 ネプトアビス》の割には随分と控え目だなあという印象で、肝心の「アビス」装備魔法の性能は新規カードである《アビスティング-トリアイナ》も含めて微妙だなと感じるし自身のサーチ効果の発動条件も良くないし、このカードをL召喚する際に《海皇精 アビスライン》や《水精鱗の深影隊》の効果を使っていると、EX展開が水属性で縛られるので《世海龍ジーランティス》とかくらいしか出せなくなってしまうのもかなりイマイチだと感じます。
8 JP047 彷徨える幽霊船 
「TACTICAL-TRY DECK」に選ばれた3つのテーマのうち「エルドリッチ」に連動したレギュラーパックの新規カードと思われるLモンスターで、《アドヴェンデット・セイヴァー》と《ヴァンパイア・サッカー》に続くアンデット族2体でL召喚できるリンク2モンスター。
それら2体とは違って攻撃力は0で戦闘には使えず、リンクマーカーも下向きではないのでEXモンスターゾーンにL召喚するのには向いていない。
持っている能力は墓地・除外状態の上級以上のアンデット族モンスターを対象に、自身を永続魔法として魔法&罠ゾーンに移動させながら対象のアンデット族を特殊召喚する1の効果、自身が永続魔法扱いで魔法&罠ゾーンに置かれている時に自分の場の上級以上のアンデット族1体を対象に、そのモンスターよりも攻撃力以下の相手の場のモンスター1体を対象を取らない効果によって破壊する2の効果という、1と2を連続して使用することが可能な設計になっている。
全ての要素がアンデット族の最上級モンスターである《黄金卿エルドリッチ》と強くシナジーしており、前半の効果は蘇生のみならず除外に弱い《黄金卿エルドリッチ》の帰還も可能という実に気の利いた仕様で、永続魔法として魔法&罠ゾーンに置かれたこのカードはあちらの2の効果のコストとして利用できるし、後半の効果は自身の2の効果で自身を特殊召喚することで3500打点になる《黄金卿エルドリッチ》ならかなり高い攻撃力を持つモンスターでもその除去対象として選択することができます。
【エルドリッチ】は元々EXデッキがカツカツというデッキでもないため、《ヴァンパイア・サッカー》との択、または両方をEXデッキに迎え入れることが十分可能であり、「TACTICAL-TRY DECK」の連動枠となる3枚の新規カードの中では最も実用的であると言って良いでしょう。
アクア・ジェット・サーフェス
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▶︎ デッキ
7 JP048 アクア・ジェット・サーフェス 
12期のレギュラーパックで登場した、アニメ版ゼアルで凌牙が使用した《浮上》と《アクア・ジェット》がドッキングしたような2つの効果を持つ魔法カード。
1の場で発動する効果が《浮上》を、2の墓地で発動する効果が《アクア・ジェット》を意識しており、特に1の効果は特殊召喚したモンスターが場にいるとXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる制約が新たに追加された代わりに、特殊召喚が墓地だけでなく手札からもできるようになって、特殊召喚できる指定の3種族のモンスターもレベル3以下からレベル4以下に拡張されてかなり使いやすくなっている。
ヴァーチュ・ストリーム》のように専用のサーチ手段までもらえたわけではないので有用性には限界がありますが、手札からも特殊召喚できる時点で後半の墓地効果の有無に関係なく単なるサーチできない蘇生札との違いはあります。
リメイク元となる《アクア・ジェット》と言えば、作中における「出た!シャークさんのマジックコンボだ!」という凌牙の取り巻きの発言を無限にイジられ続けるカードですが、そういった迷言があったからこその今回のリメイクなのだと考えると中々感慨深いものがあり、1と2を連続して使用することで一応ちゃんとしたコンボらしき動きになるというのはデザイナーさんナイスですねと思いましたね。
リンカーネイト・アンヴェイル・メイル
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▶︎ デッキ
6 JP049 リンカーネイト・アンヴェイル・メイル 
12期のレギュラーパックで登場したルール上「アーマード・エクシーズ」カードとして扱う装備魔法で、どのモンスターでも装備できるが効果が適用されるのはXモンスターのみという珍しい仕様が特徴のカード。
装備したXモンスターは戦闘破壊耐性の永続効果、及び自身が戦闘を行ったターンに自身に装備されている装備カード1枚を手札に戻して水属性XモンスターのX召喚をフリチェで行える誘発即時効果を獲得し、さらに自身が墓地に送られたターンのエンドフェイズに自分の場のXモンスターの装備カードとなる墓地効果が備わっている。
バウンスする装備カードはこのカード自身で問題なく、自身の召喚条件によって重ねてX召喚が可能な《CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・リバイス》や《FA-ダーク・ナイト・ランサー》ならフリチェのX召喚にも繋げやすいく、《FA-ダーク・ナイト・ランサー》を重ねられる《エクシーズ・アーマー・フォートレス》なら「アーマード・エクシーズ」カード扱いとなるこのカードをサーチすることも可能です。
墓地効果の存在からデッキから直接墓地送りにすることはもちろん、《CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・リバイス》が自身を重ねてX召喚するために要求する魔法カードの捨て札としても適性が高く、その効果で墓地のこのカードをあちらに装備することが可能です。
残念なのはそういった運用の仕方をする場合、このカードを装備することでXモンスターが得られる効果が相手ターンを過ごすのにはあまり向いていない効果というところになりますかね。
迫りくる機械
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10 JP050 迫りくる機械 
原作漫画の王国編における城之内とキースのデュエルにおいて、キースが《メタル・デビルゾア》が自身の使用した《『守備』封じ》によって攻撃表示になった城之内の《アックス・レイダー》に攻撃を仕掛け、この攻撃が通ればLPが0になる城之内に対してゲームオーバーを宣言している場面をOCG化した魔法カードで、そのフレイバーが《『守備』封じ》の効果としてこのカードの2の墓地効果に設定されている。
メインとなるのは1のサーチ・サルベージ効果であり、これにより《メタル化・強化反射装甲》を含む「メタル化」罠カード及び《メタル化・強化反射装甲》に関連するあらゆるモンスターにアクセスすることができる。
サーチ先である《鋼鉄の幻想師》や《悪魔獣デビルゾア》にも「メタル化」罠カードをデッキから場にセットする能力があり、デッキの回転を快適化するのに欠かせないカードと言えるでしょう。
基本的には「メタル化」罠カードのサーチはそれらのモンスターに任せてこのカードは《鋼鉄の幻想師》や《悪魔獣デビルゾア》の方をサーチすることになりますが、こちらはサルベージも可能であるため、既にデッキから枯れてしまった《メタル化・強化反射装甲》や《時の機械-タイム・エンジン》の再利用を行いたい場合にはそれらを選択するのも大アリです。
武装蜂起
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▶︎ デッキ
9 JP051 武装蜂起 
12期のレギュラーパックにおいて【B・F】の強化の一環として登場した昆虫族専用の魔法カード。
攻撃力1000以下という指定がありますが、昆虫族モンスターを手札のみならず何と効果を無効にすることなくデッキからも特殊召喚することができる。
デッキから特殊召喚する場合は特殊召喚後に自分の場のモンスター1体を墓地に送る必要がありますが、この時特殊召喚したモンスターをそのまま墓地に送ることもできるため、この効果で《共振虫》をリクルートしてそのまま墓地に送ることであちらの効果で昆虫族の上級モンスターをサーチでき、【B・F】においてはこの運用方法でテーマの初動札である《B・F-猛撃のレイピア》のサーチに繋がります。
相変わらず発動後の昆虫族しかEXデッキから特殊召喚できなくなる縛りが重いですが、攻撃力1000以下という絶妙な指定内容から《甲虫装機 ダンセル》や《騎甲虫スカウト・バギー》なども特殊召喚できるので【甲虫装機】や【ビートルーパー】などでも採用することができる【昆虫族】系列のデッキにおける新たな資産となるカードと言えるでしょう。
墓地効果は《一斉蜂起》を名称指定でサーチできる【B・F】向けの効果で、あまり使いやすいカードではないものの曲がりなりにも大量展開札なので、それをサーチできるようになったのは大きいです。
B・F・W
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▶︎ デッキ
10 JP052 B・F・W 
12期のレギュラーパックに登場した新たな「B・F」のサポートカードとなる永続魔法カードで、その中身はカード名からもわかる通りまるっきり【BF】の《黒い旋風》を模倣した代物。
どのくらい模倣しているかというと、これを名指しでデッキから直に場に設置しながら自身を手札から展開してそのサーチ効果を誘発できる《B・F-猛撃のレイピア》という、《黒い旋風》における《BF-毒風のシムーン》にあたるモンスターが存在しているほどである。
こちらは特殊召喚にも対応している代わりにサーチ効果の発動が1ターンに2度までで、カードの発動にも名称ターン1がありますが、《B・F-猛撃のレイピア》でデッキから魔法&罠ゾーンに設置した場合は「カードの発動」にはカウントされないため、セルフバウンスして再度手札から発動することで1ターンのうちに最大4体の「B・F」モンスターのサーチが可能となります。
そして「B・F」モンスターには《B・F-神事弓のサチ》というこのカードをセルフバウンスしながら「B・F」モンスターの召喚権を増やせるというこのカードにとって最高に都合の良い能力を持ったSモンスターが存在している上に、このカードが持つ場のレベルを持つ昆虫族1体をチューナー扱いにできる効果によって、《B・F-猛撃のレイピア》とレイピアが持ってきたこのカードでサーチした《B・F-必中のピン》で《B・F-神事弓のサチ》をS召喚でき、その際にこのカードでサーチした「B・F」モンスターを増えた召喚権を使ってNSできるという完璧なデザイナーズコンボが形成されているという具合です。
聖なる薊花
Normal
▶︎ デッキ
8 JP053 聖なる薊花 
評価時点で3枚存在する「アザミナ」融合モンスターを融合召喚するための「アザミナ」魔法罠カードの1枚となる通常魔法。
手札か場の「罪宝」カードを墓地に送って融合召喚を行うというもので、融合召喚するモンスターがレベル8未満なら1枚、レベル12未満なら2枚、評価時点では該当する「アザミナ」融合モンスターはまだ存在していませんがレベル12なら3枚の「罪宝」カードを墓地に送ることになります。
墓地に送る「罪宝」カードとしては同時収録された《罪宝の欺き》が特に適性が高く、あちらでこのカードをサーチできるだけでなく、永続魔法であるあちらをこのカードの効果で場から墓地に送ることができ、さらにあちらの2の効果によって墓地からセットすることで容易に再利用することもできてしまう。
同じことは相手ターンでも使える速攻魔法である《アザミナ・オフェイレーテス》でも可能ですが、こちらには墓地効果で場か墓地の「アザミナ」モンスターをデッキに戻しつつ自身をサルベージできる効果が備わっており、これにより融合召喚後に墓地に送られた「アザミナ」融合モンスターをEXデッキに戻しつつ、名称ターン1が設定されていない1の効果を再度発動してもう1体「アザミナ」融合モンスターを融合召喚することが可能となります。
アザミナ・オフェイレーテス
Normal
▶︎ デッキ
9 JP054 アザミナ・オフェイレーテス 
評価時点で3枚存在する「アザミナ」融合モンスターを融合召喚するための「アザミナ」魔法罠カードの1枚となる速攻魔法。
聖なる薊花》との違いとしてこちらは相手のメインフェイズにフリチェで発動することもできるため、「罪宝」速攻魔法や罠カードにチェーン発動してそれらを自身の効果で墓地に送ることができる点や、融合召喚誘発効果で相手の盤面に干渉できる《飢渇聖徒エリュシクトーン》とより相性が良い点などが挙げられる。
また墓地効果で自身を除外することで「アザミナ」モンスターを蘇生する効果が設定されており、こちらは特に自身をリリースすることで発動できるパーフェクトカウンター効果を持つ《背信聖徒シルヴィア》を使い回すのに適した効果となっている。
ただし1と2の効果はいずれか名称ターン1となっているため、自分のターンで1の効果を使うとそのターンは蘇生効果を使うことはできず、《聖なる薊花》のように同名カードで1ターンに複数回の融合召喚はできないので注意したい。
罪宝の欺き
Rare
▶︎ デッキ
10 JP055 罪宝の欺き 
「罪宝」魔法罠カードとしては初の永続魔法となるカードで、その効果内容のみならず自身が永続魔法であることも含めて【アザミナ】と非常に強いシナジーを作り出すほぼ【アザミナ】専用の「罪宝」カード。
その効果によって《聖なる薊花》や《アザミナ・オフェイレーテス》といった「アザミナ」融合モンスターを融合召喚するための「アザミナ」魔法罠カードをサーチすることができるわけですが、これを《黒魔女ディアベルスター》の効果でデッキから場に持ってくることができ、そのディアベルスターがこのカードのサーチ効果を使うためのリリースとなり、さらに「罪宝」永続魔法であるこのカードが「アザミナ」魔法カードを使うために墓地に送ることに利用でき、そうすることでエンドフェイズに自身の効果で墓地から自分の場にセットされる形で戻ってくるという完璧な設計になっている。
この間プレイヤーには何の制約も課せられないどころか、融合召喚される「アザミナ」融合モンスターの中には、レベル8未満でお手軽パーフェクトカウンター効果を使える《背信聖徒シルヴィア》まで存在しているという具合です。
「アザミナ」融合モンスターを主体とした構築では言うに及ばず、その他のデッキで《原始生命態ニビル》などへのケアを目的に【アザミナ】のギミックを組み込む場合でも必須となるカードと見て間違いないでしょう。
白き森のあくま
Normal
▶︎ デッキ
5 JP056 白き森のあくま 
前回のレギュラーパックで登場した「白き森」の最初の後続カードとなる「白き森」速攻魔法。
共通の墓地効果に加えて自分の場のSモンスター1体をリリースすることで場のカード1枚の効果を無効にする効果があり、この時に「白き森」Sモンスターをリリースに充てれば追加効果で自分の墓地の幻想魔族1体を蘇生できる。
完全フリチェの妨害札とはいえまともに使うと発動条件が重く事故要因にもなるので、基本的には【白き森】で「白き森」Sモンスターをリリースして効果を使いたいところで、バトルフェイズに攻撃後の「白き森」Sモンスターをリリースして発動することで蘇生した幻想魔族で追撃を行うこともできる。
ただ現状「白き森」の幻想魔族というものがSモンスターの《白き森の妖魔ディアベル》しか存在しておらず、そちらを蘇生するか《原罪のディアベルゼ》や《影法師トップハットヘア》などの何らかの幻想魔族をデッキ・EXデッキに採用する必要があるため現状の【白き森】にとってはそれほど有用な追加効果であるとは言い難いという印象を受けます。
百鬼羅刹大収監
Normal
▶︎ デッキ
10 JP057 百鬼羅刹大収監 
今回のレギュラーパックで登場した新たな「ゴブリンライダー」魔法罠カードの1枚となる速攻魔法。
自分の場のモンスター1体をリリースすることで「ゴブリン」モンスター1体をリクルートできるカードとなっており、出てきたモンスターに課せられる制約はこのターン攻撃できないというだけでモンスター効果は有効であり、速攻魔法ということで《エフェクト・ヴェーラー》や《無限泡影》を避けながらテーマモンスターのリクルートを行えるという、まるっきり【ゴブリンライダー】にとっての《ふわんだりぃずと旅じたく》とか《EMERGENCY!》にあたるカードとなります。
リクルートされてくる「ゴブリン」モンスターにも《天上天下百鬼羅刹》など特に「ゴブリンライダー」に属しているモンスターを中心に優秀なものか揃っており、こうなってくると2の墓地効果がどんなものであれ、それがデメリットとなるものでない以上は10点以外の点数をつけることは難しい。
原石の皇脈
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP058 原石の皇脈 
発動時効果によって同名カード以外のあらゆる「原石」カードにアクセスできる「原石」永続魔法。
さらに3の効果によって宣言したカード名の通常モンスター1体を指定の3領域から守備表示で特殊召喚できる効果があり、発動時効果で《原石竜インペリアル・ドラゴン》をサーチして3の効果で何らかの通常モンスターを特殊召喚することで、1枚で相手ターンに《原石竜インペリアル・ドラゴン》をアドバンス召喚してその誘発効果で妨害を行う体制が整う。
原石竜インペリアル・ドラゴン》が既に手札に存在している場合は《原石の穿光》をサーチしてセットすることで妨害数を1つ増やすことができます。
通常モンスターを特殊召喚する効果は場の状況を問わず最上級モンスターだろうと無制限にリクルートでき、しかも毎自ターン使えて手札や墓地からも特殊召喚できるという《予想GUY》を遥かに凌ぐ効果となりますが、守備表示での特殊召喚となるためそのターンはアタッカーにはならず、当然というべきか発動後の制約があり、発動ターンは自分は場の特殊召喚されたモンスターの効果を発動できなくなるので、EX展開の素材要員として用いるのにはあまり向いていません。
いずれにしても【原石】がその存在そのものが事故要因となる通常モンスターを用いるデッキであるという反動で、その脇を固めるテーマの魔法罠カードは【宝玉獣】よろしくめちゃくちゃ高パワーになってるなあと感じるカードですね。
原石の鳴獰
Normal
▶︎ デッキ
10 JP059 原石の鳴獰 
2000LPという多大なライフコストと引き換えになりますが、宣言したカード名の通常モンスター1体を何でも守備表示でリクルートできる「原石」速攻魔法。
原石の皇脈》の3の効果よりも特殊召喚範囲が狭い代わりに発動後の制約が何もないため、ライフコストを許容できるならレベル5以上の通常モンスターもリクルートできる《予想GUY》のほぼ上位互換となるカードということになります。
またこの効果はあくまで自分の場にモンスターが存在しない場合に適用できる追加効果であり、メイン効果は宣言した通常モンスター及び「原石」モンスターが相手ターン終了時まで戦闘破壊されないというもので、緊急時には《原石竜インペリアル・ドラゴン》を戦闘破壊から守るカードとしても機能してくれます。
墓地効果の方はリクルートした高打点モンスターを《原石竜インペリアル・ドラゴン》をアドバンス召喚するためのリリースに充てることで機能する妨害効果となりますが、インペリアルの相手ターンにおけるNSは相手メインフェイズに入ってから行うものなので、相手ターンでのインペリアルのアドバンス召喚を狙おうとすると、相手がメインフェイズ1開始時の行動がモンスターのNSである場合にはこの墓地効果を利用できない場合もあるので注意したい。
とはいえ1枚でデッキからの特殊召喚ができるテーマカードにそこそこ使えそうな墓地効果が設定されているだけで儲け物って感じのなので、この墓地効果はそれほど意識せずに使って良さそうです。
総じて通常モンスターを使用するデッキなら様々なデッキで採用する余地のあるカードで、個人的にはこれで《デビルゾア》をリクルートして、同じパックに収録されているカード群で《メタル化・魔法反射装甲》をデッキからセットして、正規の手順で《メタル・デビルゾア》の特殊召喚を狙うデッキで使いたいなとか思ってしまいましたね。
原石の穿光
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▶︎ デッキ
10 JP060 原石の穿光 
【原石】における超高性能なフリチェの単体除去札となる「原石」速攻魔法。
手札の同名カード以外の「原石」カードまたは通常モンスターを相手に見せることで発動ができ、対象とした場のカード1枚を除外するという等価交換の除去札ですが、自分の場にトークン以外の通常モンスターかレベル5以上の「原石」モンスター、現状では《原石竜インペリアル・ドラゴン》が存在していれば手札から見せる過程は省略でき、さらにただ除外するだけでなく対象のカードの効果を無効にしてから除外するため、NS・SS誘発効果を持つモンスターや通常魔法・速攻魔法・通常罠カードなどに対しても有効というあまりに優れた内容になっている。
しかも1の効果と同一ターンに使用できる2の墓地効果によって、場に《原石竜インペリアル・ドラゴン》が存在していれば墓地からこれを自分の場にセットでき、この効果でセットした後場を離れても除外されたりしないので、インペリアルが維持されている限り、これをお互いのターンに1回ずつ使い続けることまでできてしまいます。
インペリアル自体には耐性などはありませんが、モンスターの攻撃や効果によるものならこのカードや他の「原石」魔法罠カードで阻止できるため、【原石】においては今後後続となる新規カードが登場しても変わらず使い続けられるカードとなることでしょう。
燦幻封炉
Normal
▶︎ デッキ
3 JP061 燦幻封炉 
デッキのキーカードであった《盃満ちる燦幻荘》を制限カードに指定されてしまった「天盃龍」が、その直後のレギュラーパックで獲得した新たな「燦幻」魔法カード。
場に出しておくことで「天盃龍」モンスターを含む炎ドラゴンに《ゴヨウ・ガーディアン》的な能力を与える効果と、相手エンドフェイズに定数のLPを払うことで墓地の「燦幻」魔法罠カードを場にセットするという形で再利用できる効果を持っている。
それこそ制限カードになってしまった《盃満ちる燦幻荘》の再利用手段となるカードなのですが、1の効果は後攻からでないと機能しない上にそれほど効果が強いわけでもなく、2の効果に至ってはその発動タイミングの遅さから先攻でも後攻でも使いにくく【天盃龍】には全くマッチしていない効果としか思えない。
典型的な予想外のスピードで強くなり過ぎて規制されてしまったテーマに渡されたあまりに微妙過ぎる後続の補填カードという感じで、真面目な構築の【天盃龍】では使われることはなさそうです。
アビスティング-トリアイナ
Normal
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7 JP062 アビスティング-トリアイナ 
12期のレギュラーパックで「海皇」及び「水精鱗」が強化された際に登場した新たな「アビス」装備魔法で、これまで登場してきた3枚の「アビス」装備魔法はいずれも「アビスケイル」という共通のカード名でしたが今回のは「アビスティング」という代物。
これまでの「アビス」装備魔法はいずれも装備モンスターの攻撃力を定数強化し、3枚がそれぞれ異なる種類のカード効果によって対してカウンターできるカードでしたが、こちらは「海皇」及び「水精鱗」における《早すぎた埋葬》的な性質もある手札・墓地からの展開札となっており、そこに破壊からの身代わり効果とリソース回復のための墓地効果が設定されている感じになります。
テーマの展開札及びリソース確保カードとして無難に良性能なカードで、《皇たる水精鱗-ネプトアビス》の効果で持ってくる「アビス」装備魔法としても優先度は高いと言えるでしょう。
特殊召喚したモンスターに課せられるデメリットや制約などもなく普通に優秀ですが、12期の新規カードにしては小さくまとまった効果だなという印象で、めちゃくちゃ画期的なカードかと言われるとさすがにそんなことはなく、《皇たる水精鱗-ネプトアビス》の存在が前提のカードとして見てもその《皇たる水精鱗-ネプトアビス》が割と微妙な性能だしなあという感じですね。
六武式襲双陣
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8 JP063 六武式襲双陣 
12期のレギュラーパックで「六武式」カードをサーチできる能力を持つ《六武衆の指南番》が登場した際に同時に収録された、3種類目の新たな「六武式」速攻魔法。
これまで登場してきた《六武式三段衝》と《六武式風雷斬》はどちらも相手の場のカードを除去するタイプのカードでしたが、こちらは手札か墓地からの展開効果と捲りや相手ターンでの展開の妨害に使える効果の2つから選ぶことができ、状況によっては1度にその両方を使えるのが魅力のカードとなっている。
おまけの墓地効果として設定されているサルベージ効果も優秀であり、今後は「六武式」カードと言えばこのカードのことを指すと言って差し支えないでしょう。
超獸の咆哮
Rare
▶︎ デッキ
4 JP064 超獸の咆哮 
そのカード名から《終戒超獸-ヴァルドラス》の関連カードであると思われる超シンプルな効果を持つ汎用除去札となる速攻魔法。
自分の場のモンスター1体と相手の場のカード1枚を対象にそれらのカードを破壊できるという、自分の場の魔法罠カードを対象にできない代わりに相手の場のモンスターも破壊できるようになった《ダブル・サイクロン》となるカードです。
まともに使うと当然アド損になるので、相手の効果にチェーン発動して使うとか自分の場から破壊するモンスターはセルフ破壊する意味のあるものを選ぶとかそういう話になってくると思うのですが、まず《ダブル・サイクロン》っていつのカードだよって話で、モンスターを爆破できるだけでも全然別物ではあるのですが、それが比較対象に入ってくるような効果を持つカードを12期の汎用除去札として出されてもなってのが正直なところです。
海外先行のレギュラーパック新規カードでワープレで来日しましたとかいうんならまだわかりますけど、2024年に国内で発売されたレギュラーパックの新規でテーマ無所属カードでかつ他の効果も設定されていないというのはちょっと…。
死を謳う魔瞳
Rare
▶︎ デッキ
6 JP065 死を謳う魔瞳 
11期のラストのレギュラーパックで登場した《時を裂く魔瞳》のまさかの関連カードとなる12期産のカードで、自身の墓地効果により「モルガナイト」をテーマ化した第2の「モルガナイト」魔法カード。
発動後はデュエル中手札のモンスター効果を発動できなくなる制約は共通しており、あちらがドローとNS展開を加速化させて手札や盤面の数的アドバンテージを獲得する内容だったのに対して、こちらは自分のモンスターの攻撃回数と相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージを増やすことでキルを取ることを加速化する内容となっている。
また墓地効果として同名カードも含めた「モルガナイト」カードをサーチできる効果が設定されていることから、可能な限り早期に発動したい《時を裂く魔瞳》にとっては非常に有り難い専用のサーチ手段となるため、こちらの効果だけを目的に採用してデッキから直に墓地送りにするのもありでしょう。
聖王の粉砕》及び《霊王の波動》などとは違って、デメリットとなる制約が完全に重複しているため併用してもそれ以上重くならないというのが印象が良いカードですが、このカードは効果の内容が内容なので発動したターンにキルを取り切るくらいの気概で使いたいところですね。
渦巻く海炎
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3 JP066 渦巻く海炎 
炎王神 ガルドニクス・エタニティ》とこのカードが収録されたレギュラーパックで登場したばかりの《海皇龍神 ポセイドラ・アビス》が早速激突した様子が描かれた魔法カードで、「六武衆」のそれと同じく遊戯王OCG25周年特別映像のフラグを回収した形となるカードです。
その効果は水属性及び炎属性に関連した「海皇」と「炎王」の双方とシナジーする効果となっていますが、「海皇」の方は基本的に「水属性モンスターの効果を発動するために」自身が墓地に送られた場合に効果が誘発するため、魔法カードであるこれでそれをやったところで効果は誘発しないのでシナジーは極めて限定的なものになり、「炎王」の方も自身の効果のトリガーを引くカードとして手札からしか爆破できずテーマネームも持たない使い切りのこのカードに頼る必要性は感じられない。
これでもうちょっと発揮する効果の方のリターンが大きいのならともかく、対象を取る相手モンスター1体の破壊と1ドローじゃあなあ…。
墓地効果となる展開効果も特殊召喚元が墓地からでかつ《サイバー・ドラゴン》が自己SSできる条件と同じ相手の場の状況に依存した要求があるので使いにくく、実用性は二の次にしたフレイバー重視の記念カードの一種でしかないように思えてしまいますね。
共闘闘君
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3 JP067 共闘闘君 
今回のレギュラーパックの発売前日に判明した6枚のカードのうちの1枚で、このレギュラーパックの魔法カードのノーレア枠となるカード。
先行していた《暴走闘君》と類似したカード名を持つトークンに関する永続魔法で、意図したかどうかは定かではありませんが、同じ年に良い意味でも悪い意味でも話題になってしまった《ホワイト・ダストン》がイラストに描かれたことでデュエリストたちをザワつかせたカードでもあります。
メインとなるのは自分の場のトークンを任意の数リリースして自分の場の攻撃力0のモンスター1体を対象に発動し、そのモンスターの攻撃力がリリースしたトークンの数の1000倍となって、さらにその数までモンスターに攻撃できる前半の効果となるでしょう。
スケープ・ゴート》や《スケープ・ゴースト》や《黎溟界闢》といった1度に大量のトークンを特殊召喚できるカードと併用すれば、例えば《スケープ・ゴート》の場合は出てきた4体の羊トークンのうち3体をリリースして残り1体を対象にこれを発動すれば、攻撃力3000でモンスターに3回攻撃できるトークンを作り出すことができます。
ただ割とこのカードのサーチ手段がなく発動までのハードルが色々と高い割には、対象にできるのは攻撃力0のモンスターのみで攻撃回数が増えるのもモンスターに対してのみというのはやはり少し寂しいと感じてしまいますね。
後半の効果は発動タイミングや条件がこれなのでかなりおまけに近い効果であり、少なくとも発動ターンに特殊召喚に関する制約がかかる《スケープ・ゴート》とはあまり相性の良くない効果です。
ヴァーチュ・ストリーム
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7 JP068 ヴァーチュ・ストリーム 
リヴァーチュ・ドラゴン》と共に登場した、あちらのSS誘発効果で名称指定でサーチできる罠カード。
効果は《》及び水属性の3種族のモンスターに対応した版の《相剣暗転》といったところで、サーチできるフリチェの複数盤面除去札ということで相手ターンにおける一定の妨害性能が保証されているカードです。
類似効果を持つ《毒蛇の供物》とは違って、効果処理時に対象としたカードのうち1枚が場を離れていても残りのカードは破壊されるので比較対象が《毒蛇の供物》ではなく《相剣暗転》の方になってしまうわけなんですよねえ…。
おまけでついている墓地効果も墓地に送られたターンからフリチェで使える効果で、対象とした自分の場の水属性モンスターが効果破壊に1回耐えられるという悪くない効果です。
これをサーチできる《リヴァーチュ・ドラゴン》の効果は、《バハムート・シャーク》などの効果によってX召喚以外の方法であちらを特殊召喚しても誘発するというのも気が利いていますね。
エクシーズ・ポセイドン・スプラッシュ
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3 JP069 エクシーズ・ポセイドン・スプラッシュ 
12期のレギュラーパックで登場した3枚目の「エクシーズ・〇〇・スプラッシュ」という形式のカード名を持つ罠カード。
重ねてX召喚などの手法でXモンスターを自身のX素材として持つXモンスターを用意し、装備魔法カードの装備、《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》による属性の統一なども利用して「アーマード・エクシーズ」関連の水属性Xモンスター群を使用するデッキと特に相性の良いフリチェの全体除去札となるわけですが、正直そこまでするのはあまりに回りくどいので、発動条件を満たすXモンスターと異なる属性のモンスターを展開してくる相手に対して使えるフリチェの全体除去札という程度にとどめておくのが無難そうです。
墓地効果は自身の展開だけでなく相手の場に攻撃や効果の対象を押し付けることにも使える便利な効果ですが、こちらも自分の場にX素材を持ったXモンスターが必要でかつ1の効果を発動したターンには使えないのでそれほど良い効果とは言い難い。
幸いにも墓地に送られたターンから発動が可能なので、発動できるかもわからない1の効果は無視して2を目当てに手札やデッキから直に墓地に送って展開を伸ばすためのカードとして使うのもアリかもしれません。
傀儡流儀-パペット・シャーク
Rare
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7 JP070 傀儡流儀-パペット・シャーク 
12期に「シャーク」モンスターのテーマ化をはじめとしたアニメ版ゼアルで凌牙が使用したカード群の関連カードを多く収録したレギュラーパックに一種のファンサービス枠として収録された、アニメ版及び漫画版ゼアルにおけるフレイバーを多分に盛り込んだ「パペット」罠カード。
「パペット」罠カードとしては3種類目のカードで、それらと同様に《CX ギミック・パペット-ファナティクス・マキナ》の効果でサーチすることが可能であり、あちらの存在がこのカードの発動条件も満たしてくれますが、効果の上では「ギミック・パペット」とは何ら関係ない不確定な汎用サーチ札となる罠カードです。
効果の内容としてはお互いの場のいずれかからX素材を1つ取り除くことで発動ができ、デッキからカードを4枚めくって、その中から1枚を選び、選んだのがモンスターか魔法カードならそれを手札に加え、罠カードならそれを自分の場にセットし、さらにそのカードはセットしたターンでも発動できるという内容になっている。
不確定なサーチではありますが必ず何らかのカードは獲得することができ、これで《スキルドレイン》や《サモンリミッター》のような影響力の高いカードをめくってセットすることに成功すれば、それを即開くことで思わぬタイミングで相手ターンに相手に対して激重な妨害を仕掛けることが可能となります。
発動条件が多少面倒ですが、X素材さえ持っていればそれがどんなXモンスターだろうと相手の場のXモンスターであっても構わず、めくる枚数のそれなりの多さや狙い通りに決まった時のリターンの大きさを考えるとテキストから受ける印象よりもずっと有用なカードであるように思えてきますね。
メタル化・強化反射装甲
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8 JP071 メタル化・強化反射装甲 
12期のレギュラーパックで登場したまさかの「メタル化」罠カードのテーマ化の際に世に送り出された《メタル化・魔法反射装甲》のリメイクカードとなる新たな「メタル化」罠カード。
レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》及び《メタル・デビルゾアX》の特殊召喚に必要なカードで、テキスト上はどのようなモンスターでもコストとしてリリースできることになっていますが、一部例外を除いて実際には評価時点ではレベル5以上のドラゴン族または悪魔族のみがリリース可能となっています。
一部例外というのは、一度でもこの効果で特殊召喚された後に墓地に送られた、つまり蘇生制限が満たされた状態の《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》や《メタル・デビルゾアX》をこの効果で墓地から特殊召喚する場合であり、その場合はコストでリリースするモンスターはテキスト通りどのようなモンスターであっても問題ありません。
登場したばかりのカードですがとにかくデッキから引き寄せる手段が多く、《鋼鉄の幻想師》や《悪魔獣デビルゾア》や《迫りくる機械》のみならず、このカードで特殊召喚される側である《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》と《メタル・デビルゾアX》にすらこのカードをデッキから設置する手札発動の能力が備わっているため、その気になれば《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》または《メタル・デビルゾアX》とこのカードのみを【ドラゴン族】や【悪魔族】系列のデッキに1枚ずつ採用するだけでも成立するコンパクトさが魅力でもあります。
単にそれらのモンスターを特殊召喚するだけにとどまらず、発動後はそれらのモンスターの装備カードとなり、攻守を400アップしてさらに魔法・モンスター効果への破壊・対象耐性まで与えるという手厚さとなっています。
メタル化・魔法反射装甲》がそのカード名に反して魔法カードに抗う効果が全く設定されていなかったので、リメイクでそこら辺をちゃんとしてくれたのは嬉しい限りですね。
ただし上級以上のモンスターをリリースして行う名称ターン1のリクルート札という性質から《灰流うらら》などに無効にされた時の損失が非常に大きいことには注意したいところです。
個人的には《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》や《メタル・デビルゾア》はまるっきりこのカードの恩恵を受けられないのがとても残念で、せめてこのカードでその2体も特殊召喚できるようにしてくれていたらなと感じましたね。
時の機械-タイム・エンジン
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7 JP072 時の機械-タイム・エンジン 
12期のレギュラーパックにおいて「メタル化」罠カードがカード効果に指定された際に登場したルール上「メタル化」カードとして扱われる《時の機械-タイム・マシーン》のリメイクカード。
基本的には《メタル化・強化反射装甲》が既に充足している場合に、豊富な「メタル化」罠カードをデッキから場にセットできる効果によって持ってこられることになるカードです。
追加効果を適用しない場合は《リビングデッドの呼び声》や《戦線復帰》といったほとんどの汎用蘇生罠カードの劣化版となるカードですが、これで《メタル化・強化反射装甲》によって特殊召喚された《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》や《メタル・デビルゾアX》を蘇生することで、相手の場のモンスターを全破壊しながら、相手に3000または3400もの効果ダメージを与える追加効果が発揮されます。
メタル化・強化反射装甲》による特殊召喚が通っていてかつそれらのモンスターが自分の場で相手によって破壊されることが前提というかなりイマイチな発動条件ですが、どうせデッキからセットしたい「メタル化」罠カードなんて《メタル化・強化反射装甲》以外に存在していない上にあちらには発動に名称ターン1が設定されているし、他に有用な「メタル化」罠カードもない現状では、それらのモンスターが戦闘破壊される場合のケア札や自爆特攻から使えるカードとして《メタル化・強化反射装甲》が特に必要ない場合の選択肢としてピン挿し採用するくらいならアリなんじゃないかと思います。
アザミナ・ハマルティア
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6 JP073 アザミナ・ハマルティア 
評価時点で3枚存在する「アザミナ」融合モンスターを融合召喚するための「アザミナ」魔法罠カードの1枚で唯一の罠カード。
手札か場の「罪宝」カードを墓地に送って融合召喚を行う「アザミナ」魔法カードと違って、こちらは墓地・除外状態の「罪宝」カードをデッキに戻すことで融合召喚を行う。
ほとんどの場面で速攻魔法でかつ墓地効果も優秀な《アザミナ・オフェイレーテス》の方が圧倒的に使いやすいですが、お互いのメインフェイズにしか使えないあちらに対してこちらはスタンバイフェイズやバトルフェイズでも使える完全フリチェのカードであるという利点があります。
また墓地効果として墓地の「罪宝」魔法罠カードを再利用できる効果が備わっており、このカードの1の内容とはあまり噛み合っていませんが、《聖なる薊花》や《アザミナ・オフェイレーテス》による融合召喚を行うために墓地に送られた「罪宝」魔法罠カードを利用しやすい。
罠カードであることや発動条件も含めて最初の1発目の融合召喚を行う「アザミナ」カードとしてはかなり微妙ですが、《聖なる薊花》や《アザミナ・オフェイレーテス》を発動した後の2発目以降の「アザミナ」カードとしては悪くないんじゃないかと思いますね。
罪宝の咎人
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7 JP074 罪宝の咎人 
同じパックに収録された「アザミナ」のサポートカードの性質を強く持つ《罪宝の欺き》とは違い、こちらは《黒魔女ディアベルスター》の正統なるサポートカードとなる「罪宝」罠カード。
自分の場に「ディアベルスター」モンスターが存在する場合に相手がデッキ・EXデッキから特殊召喚した時に発動でき、対象の場のモンスター1体をデッキバウンスする効果と、「ディアベルスター」モンスターが戦闘を行うダメステに自身を墓地から除外することで戦闘を行う相手モンスターの攻撃力を半減する戦闘補助の墓地効果を持っている。
特殊召喚されたモンスターに対象耐性がなければそれをそのままデッキバウンスすることが可能であり、もちろんその時特殊召喚されたモンスター以外の相手の場のモンスターも効果対象に選択できます。
EXデッキのモンスターを除去する場合は単なる発動条件付き《強制脱出装置》でしかない効果となりますが、《黒魔女ディアベルスター》の効果でデッキから構えられるお手軽1妨害として一定の価値があるカードと言えるでしょう。
なおデッキバウンス効果の方の発動条件は「モンスターカード」となっているため、その「ディアベルスター」モンスターが魔法&罠ゾーンに置かれている場合でも発動は可能ということになりますね。
百鬼羅刹大危機
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8 JP075 百鬼羅刹大危機 
今回のレギュラーパックで登場した新たな「ゴブリンライダー」魔法罠カードの1枚となる永続罠。
自分の場の「ゴブリン」1体と相手の場のモンスター1体、または自分の墓地の「ゴブリン」1体と相手の墓地のモンスター1体を対象に、それらのモンスター2体を除外する効果をお互いのターンにフリチェで毎ターン使えるという、《百鬼羅刹 特攻ダグ》の効果でサーチ可能な継続的な妨害札として機能するカードとなります。
先行していた永続罠である《百鬼羅刹大暴走》も同じく2の効果によって相手ターンにおける妨害が可能ですが、こちらはXモンスターの存在を要求されず、盤面だけでなく墓地にも干渉できるため、その使いやすさや汎用性の高さは遥かに優れたものとなります。
いずれかターン1で使える2の効果は除外状態でかつカード名の異なる「ゴブリン」を必ず5体要求してくる重めの効果で、1の効果とはいずれかターン1なので1の効果を使用したターンと同一のターンには使用できないものの、通れば1枚から5体もの「ゴブリン」モンスターを展開できる《異次元からの帰還》のような豪快な効果となり、除外状態の「ゴブリン」はこのカードの1の効果や、一部の「ゴブリンライダー」モンスターの持つ場を離れた時に除外される制約などを利用することになるでしょう。
今回の「ゴブリンライダー」の新規カードは3枚でモンスターと魔法と罠カードがそれぞれ1枚ずつ存在しており、そういう時大抵は罠カードの新規カードはあってもなくても一緒レベルのものでしかないことがほとんどなのですが、今回の新規カードの罠カードはなかなかどうして悪くない性能だと感じますね。
なお1の効果の注意点として効果処理時に必ず対象とした2枚のカードを除外する必要があるため、効果処理時にどちらか片方でも指定の領域から移動していると効果は不発となることは覚えておきたい。
原石の号咆
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9 JP076 原石の号咆 
原石の鳴獰》と同じくフリチェで宣言した通常モンスターのリクルートができる効果を持つ、評価時点における唯一の「原石」罠カード。
こちらは罠カードという遅さがある代わりに、発動にあちらのような多大なライフコストは必要なく、さらにリクルートだけでなく蘇生も可能となっている。
またメイン効果が戦闘破壊耐性だったあちらに対して、こちらは宣言した通常モンスター及び「原石」モンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0というものになっており、これはさすがに《原石の鳴獰》の方に軍配が上がるといったところでしょうか。
このカードはどちらかというと墓地効果が本体という感じで、相手ターンに発動できる墓地効果によって対象とした自分の場か墓地の通常モンスターよりも攻撃力の高い相手の場のモンスターを、対象を取らない効果で一時的にコントロール奪取するという形で相手ターンに相手の盤面に妨害を仕掛けることができる。
原石の鳴獰》の墓地効果とは逆にこのカードは対象となる通常モンスターの攻撃力が低いほどコントロール奪取できるモンスターの範囲が広がるという仕様になっています。
またこの墓地効果は《原石の鳴獰》のそれと同じく名称ターン1が設定されていないのですが、効果の性質上その恩恵はこちらの方が遥かに大きく、対象とした自分の通常モンスターを除外したりデッキに戻したりしないので複数枚墓地に存在していれば連発することも容易いです。
このカードを含めてテーマ内のほとんどのカードがモンスターに対して強いカードばかりで、通常魔法や通常罠などの使い切りタイプの魔法罠カードには脆いのが気になるところですが、このカードもまた優秀な「原石」魔法罠カードの1枚であることは間違いないでしょう。
蕾禍ノ曝藤
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7 JP077 蕾禍ノ曝藤 
「蕾禍」にとっての2度目の後続の新規カードで、今回は《蕾禍大輪首狩舞》に続く2枚目の「蕾禍」罠カードとなる植物族の罠モンスター。
そういうわけで《蕾禍ノ御拝神主》の新たなサーチ先となるカードで、まともに使うと下級モンスター級の効果なし罠モンスター1体が特殊召喚されるだけですが、自分の場に「蕾禍」Lモンスターが存在していれば追加効果で相手の墓地のカード2枚を除外することができ、これをサーチできる《蕾禍ノ御拝神主》が他でもないテーマのLモンスターなのでその適用条件を満たすのは容易い。
基本的には相手の盤面に干渉できる《蕾禍大輪首狩舞》の方が使いやすいですが、こちらもフリチェの墓地メタとしてあちらとは異なる妨害を相手ターンでも出すことができるため使い分ける価値は十分あると言えるでしょう。
墓地効果はお互いのエンドフェイズ時に自分の墓地・除外状態から「蕾禍」の3種族のモンスターのいずれか2体をデッキに戻して自身を墓地から場にセットするという、数的アドバンテージになる再利用を行いながらデッキのリソースも回復できる便利な効果ですが、【蕾禍】は墓地や除外状態からの特殊召喚もテーマの動きの中で行うデッキなので無闇に使うことは避けたい。
該当する種族のモンスターならテーマ無所属のモンスターであってもデッキに戻せるので、《ローンファイア・ブロッサム》や《イービル・ソーン》をデッキに戻すのに使ったりするのも良いかもしれません。
ヴァルモニカ・エレディターレ
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7 JP078 ヴァルモニカ・エレディターレ 
3〜4弾連続で新規カードがレギュラーパックに収録された2023年のDBP組の3テーマのうち、3弾連続で「ヴァルモニカ」に渡されたテーマネームを持つカウンター罠。
効果は「ヴァルモニカ」Lモンスターが自分の場に存在する時に使えるカードの発動に対する無効破壊によるパーフェクトカウンター効果となっており、さらに墓地効果で自身を除外することで除外状態のものやEXデッキに表側表示で加わっているものも含めて様々な領域から「ヴァルモニカ」カードをデッキに戻してデッキのリソースを回復しながらドローまでできるという優れた効果を合わせ持っている。
テーマネームを持つので当然サーチすることも可能で、墓地効果を使うために除外したこのカードも《ヴァルモニカ・ディサルモニア》で手札に戻せるので容易に再利用が可能というのも素晴らしい。
しかしカウンター効果は場に「ヴァルモニカ」Lモンスターがいないと使えず、デッキに戻す効果は自分の場の響鳴カウンターの数に依存するため安定せず、いずれもある程度デッキが回っていないと機能しない上振れ要素を多分に持つカードであることはやはり見過ごせない。
最終盤面の硬度を上げることには間違いなく貢献しているカードですが、初動などの足回りの増強を強く望むテーマに渡される3度目の後続の新規カードとしては不適格なところが否めないカードです。
霊王の波動
Secret
Super

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8 JP079 霊王の波動 
今回のレギュラーパックの汎用罠カード79番に位置するカードで、前回のレギュラーパックに同じスーレアで収録された《聖王の粉砕》の関連カードとなる通常罠カード。
カード名はこちらが「霊王」であちらが「聖王」となっていますがどちらも読みは「ドミナス」であり、イラストも含めてやはりいずれテーマ化するような雰囲気が漂っている。
その効果は発動する効果による特殊召喚のみを捉えるスペルスピード2の《神の警告》となっており、《聖王の粉砕》と同様に相手の場にカードが存在していれば手札から発動することもでき、自分の墓地に罠カードが存在していれば無効が無効破壊に変化する。
また手札から発動すると《聖王の粉砕》が闇・水・炎属性モンスターの効果をデュエル中発動できなくなっていたのに対して、こちらは残りの光・地・風属性モンスターの効果を発動できなくなるため《エフェクト・ヴェーラー》や《増殖するG》や《ドロール&ロックバード》や《原始生命態ニビル》などの手札誘発モンスターや、《召命の神弓-アポロウーサ》や《フルール・ド・バロネス》や《天霆號アーゼウス》のようなEXモンスターを利用することが難しくなる。
神の警告》と同じく手札や墓地・除外状態から発動する特殊召喚を含む効果も無効にできるため無効破壊に変化させずとも十分使えるカードで、相手の場にカードが存在しない状態でそれらの領域から発動する特殊召喚効果に対しては手札からは発動できないものの、《神の警告》がカウンター罠でかつ発動を伴わない特殊召喚も無効にできる代わりに発動に2000ものLPを要求することを考えれば、普通に場にセットして使っても余裕でお得なカードで、無効破壊に変化させていれば有効なカウンターになる場面も多いことでしょう。
それはそれとして普通に伏せて使うなら当然《神の警告》の方が強いし、このカードを使う意義となる手札から発動する場合の制約はやはり重く、当然《聖王の粉砕》との併用は困難ですし、採用できるデッキをかなり選ぶカードであることもまた事実です。
【オルターガイスト】としては《聖王の粉砕》と違って《オルターガイスト・マルチフェイカー》の効果は使えるんですけど、そこからリクルートされる《オルターガイスト・シルキタス》が効果を発動できなくなるんじゃあなあ…。
火器の祝台
N-Rare
▶︎ デッキ
5 JP080 火器の祝台 
今回のレギュラーパックの発売前日に判明した6枚のカードのうちの1枚で、このレギュラーパックの罠カードのノーレア枠となるカード。
前回のレギュラーパックにノーレアで収録された《五月豹》と同じく、そのレギュラーパックの発売時期に合わせたタイムリーなネタがチョイスされており、「夏季(夏期)の宿題」を捩ったカード名、つまり学生の夏休みの宿題をイメージしたカードデザインとなっています。
まず「祝台カウンター」なる5つの宿題を課せられた状態でこのカードが発動され、その後は魔法罠カードによるEXデッキからのモンスターの特殊召喚またはデッキからのカードの墓地送りが行われる度にカウンターという名の宿題が1つ減り、この効果で自身に置かれたカウンターが0になると自壊して自分のLPが4000回復、さらに新たなこのカード1枚がデッキまたは墓地からセットされることになる。
その時に自分のデッキが残り1枚以下の場合、つまり夏休み最後の日に宿題を終わらせることに成功した場合にそのデュエリストに特殊勝利をもたらすという効果となっています。
見ての通り実用性は極めて低いフレイバー全振りの効果となりますが、何しろリターンが特殊勝利という代物なので、豊富なカードプールを駆使したループコンボにこのカードを組み込んだ特化したデッキを構築するのも面白いかもしれません。
なおこのカードは単独で登場した自身を含む「祝台」という名の新たなカード効果に指定されたテーマを生み出したカードでもあり、自身の効果によってデッキまたは墓地からセットできるのは同名カードではなく「祝台」罠カード指定となっているため、今後このカードとは別なセットできるカードが登場する可能性もなくはないのですが、この手のカードはそういうのが出ないこともままあるので過度な期待はしないでおこうといったところですね。
CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス
Quarter Century Secret
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2 JPS01 CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス 
No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》の「CNo.」体となるXモンスターで、あちらに重ねてX召喚できるため他の多くの「CNo.」Xモンスターと違って、出すために「RUM」魔法カードを必要としないのが特徴。
というよりも攻守どころかランクもあちらと変わっていないので、むしろあちらからはランクアップすることができないカードとなっている。
あちらをX素材として持っていないと使用できない効果もなく、その気になれば他の効果でカード名を《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》に変更したモンスターに重ねてX召喚することもできる。
持っている効果は自身のX素材1つを消費しさらに自分の墓地のモンスター1体を除外することで、場のモンスター1体の攻守をそのターン0にするというもので、これをお互いのターンにフリチェで使用でき、発動に名称ターン1がないので自身のX素材と墓地のモンスターが続く限り効果を使うことができる。
しかしあろうことかこの効果は自身のLPが1000以下でなければ使えない上にこれしか効果を持っていないため、モンスター効果を使える場面は正直なところかなり少なく、局所でのみ活躍できるタイプのかなりコンボ向けなカードになってしまっている。
重ねてX召喚できるフットワークの軽さだけが取り柄という感じだが、重ねられる《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》の方が不人気な3体素材を要求するXモンスターであり、それほど軽いモンスターではないというのも残念さに拍車をかけてしまっている。




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