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Episode75:挑戦者の儀 作:カズ
8月7日にもなると、呪縛竜決戦など、仲間からの戦況報告がメールを通じて交っているが、霧野命慈と宮崎尚志が赴いた中国の北京には、デュエリストどころか一般人の気配さえまるでなかった。
「参ったな……これじゃあ何も情報が集められない。ショップにも顔を出してみたけど、客がほとんどいなかったよ」
「きっと裕人が荒らしまくったんでしょう。アイツは、ムカつくほど強いですから」
命慈と行動を共にしているのが宮崎尚志。ライディングデュエルによる対抗試合で、命慈をわずか4ターンで下したほどの実力者だが、そんな彼よりも強かったのが彼の双子の兄、宮崎裕人。そしてその裕人こそ、命慈が呪縛竜決戦で倒さなければならない宿敵なのだ。
「そういえば尚志くん、君のお兄さんって確か【竜星】使いだったよね」
「ええ。正確には【メタル竜星】ですけど」
「あぁーそうだった。兄さんも厄介だって言っていたなぁ……」
裕人がこの世を去る前、弟の尚志はいつも対戦相手を務めていたのだがその結果は負け越している。尚志も【ジャンクドッペル】を使い高度な戦術を練っていたのだが、ペンデュラムの持久力にはどうしても負けてしまう部分があった。おまけに尚志のキーカードだった『レベル・スティーラー』が禁止カードに指定されてしまい、デッキを再度編成する羽目になったのだが、それに代わるカードを投入することで大きな痛手にはならなかったそうだ。
「…あの、デュエルしません?これ以上人捜ししても埒が空きませんし、そろそろ頭の回転をさせないと」
「奇遇だね。僕も君にリベンジしたかったんだ。それに、デュエルしているのを見た人が出向いてくれるかもしれないし」
「決まりですね。それじゃあまた、4ターンで勝負を決めてあげましょうか?先攻は譲りますよ」
「あの時とは違うと思った方がいいよ?」
本来なら8000ポイント制で行なうルールなのだが、あまり多く時間を割けないということでライフポイントを半分にするルールに決めた。このデュエルで命慈はあの時の借りを返すことが出来るのか。
「「デュエル!!」」
MEIJI→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
NAOSHI→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN01
「お言葉に甘えて、僕が先攻だ。まずは手札から永続魔法『アイテム・ボックス』を発動!その効果で1ターンに1度、デッキトップを公開できる。そのカードが『PT』モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる!」
「…【スピードロイド】じゃないんですね」
「君に負けた後、デッキを変更したんだ」
命慈が公開したカードは『PTスパナ』だったため、そのまま特殊召喚した。命慈はスパナの効果を使用し、デッキから『PTボルト』を手札に加えた。尚志が『エフェクト・ヴェーラー』を使用しなかったことを見るに、初手では来なかったのだろう。
「続いて、今手札に加えた『PTボルト』を通常召喚して効果発動!このカードのレベルを1から2へと変更する。そしてもう1枚の永続魔法『リサイクル・ボックス』も発動!」
まるで兄の精一のように静かな立ち上がりで淡々とデュエルを進めているが、彼は守りを固めつつ攻めの準備も着々と進めているのだ。
「僕はレベル4の『PTスパナ』にレベル2の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!レベル6『SPT(スーパー・パワー・ツール)アームド・クレーン』!!」
命慈が使うシンクロモンスターの中には「スーパー・パワー・ツール」と称されるモンスターが存在し、それらはメインデッキの『PT』モンスターを物理的にチューニングしたことで飛躍的に性能が向上している。
「僕のフィールドの『パワー・ツール』モンスターが墓地へ送られたことで、永続魔法『リサイクル・ボックス』の効果発動!墓地のスパナを回収して、デッキから装備魔法カード1枚を魔法・罠ゾーンにセットする!そしてセットした『USBメモリー』をアームド・クレーンに装備!」
命慈が発動した装備魔法には、戦闘を行なう際に装備モンスターの攻撃力を変化させるものと、装備モンスターが破壊された場合に自らを装備モンスターと同名カード扱いとして特殊召喚させる2つの効果を持っている。1つ目の効果によって戦闘では無敵に近い効果を獲得したが、尚志がどう攻略してくるのか。
「僕はカードを1枚伏せてターンエンド!」
MEIJI→LP:4000 手札:3 デッキ:32 Mゾーン:1 M・Tゾーン:4 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN02
(少ない手札でバックを4枚も揃えてきた……。確かに【スピードロイド】には出来ない芸当だけど、守りを固めるだけじゃデュエルには勝てない!)
「俺のターン、ドロー!まずは手札から魔法カード『調律』を発動し、デッキから『クイック・シンクロン』を手札に加えます。そしてデッキの一番上のカードを墓地へ」
尚志も【シンクロン】の常套手段を開幕から使えるだけの手札を有しており、得意の連続シンクロ召喚へと繋げる下拵えを始めた。調律の効果で墓地へ送られたカードが『エフェクト・ヴェーラー』だったのが痛手だったが、彼はこのターンで決めるための布陣を築くつもりだ。
「手札の『ボルト・ヘッジホッグ』を墓地へ送り、『クイック・シンクロン』を特殊召喚!さらに墓地の『ボルト・ヘッジホッグ』は、自分フィールドにチューナーが存在することで復活する!レベル2のヘッジホッグに、レベル5のクイック・シンクロンをチューニング!集いし叫びが、木霊の矢となり空を裂く。光さす道となれ!シンクロ召喚!!出でよ、レベル7『ジャンク・アーチャー』!!」
〇ジャンク・アーチャー(Lv7 地)
戦士族/シンクロ/効果
攻2300/守2000
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動する事ができる。選択したモンスターをゲームから除外する。この効果で除外したモンスターは、このターンのエンドフェイズ時に同じ表示形式で相手フィールド上に戻る。
「ジャンク・アーチャーの効果発動!相手フィールドのモンスター1体を除外する!」
「永続罠『王宮の鉄壁』を発動!これでお互いにカードを除外できなくなったよ。呪縛竜メタで入れたつもりなんだけど、最初に使うのがこのタイミングだったとはね……アハハ」
〇王宮の鉄壁(永続罠)
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いにカードを除外できない。
命慈が発動した永続罠は、素材とするモンスターを除外することでエクストラデッキから、もしくは除外されている状態からでも特殊召喚するビヨンド召喚と果てしなく相性の悪いカードであり、呪縛竜がビヨンドモンスターであるという情報を的確に突いたメタカード『王宮の鉄壁』だった。命慈自身もビヨンド召喚を使うが、シンクロを主軸とした今のデッキでも充分な動きが出来ることや、封印竜の力を最大限活かすプレイングを重視したこともあり、ビヨンド召喚を成る丈行なわないよう決めたのだ。
ジャンク・アーチャーも相手モンスターを除外することで一時的に相手の戦力を削ぎ落とせるが、その効果も完全に封じられてしまった。おまけに命慈はこのカードを『ボルト・ヘッジホッグ』が除外された後に発動したことで、ボルト・ヘッジホッグが無限復活する恐れもない。
「続いて『シンクロン・エクスプローラー』を召喚し、効果発動!墓地の『クイック・シンクロン』を特殊召喚して、この2体でチューニング!集いし思いが、ここに新たな力となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!!出でよ、『ニトロ・ウォリアー』!!」
〇ニトロ・ウォリアー(Lv7 炎)
戦士族/シンクロ/効果
攻2800/守1800
「ニトロ・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分のターンに自分が魔法カードを発動した場合、このカードの攻撃力はそのターンのダメージ計算時のみ1度だけ1000ポイントアップする。また、このカードの攻撃によって相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を選択して攻撃表示にし、そのモンスターにもう1度だけ続けて攻撃できる。
命慈とは違い1ターンに2度もシンクロ召喚を決めたが、本来ならこのターンで仕留める計算だった。王宮の鉄壁を破壊する手段が今の尚志の手札には存在しなかったため、これで精一杯なのだが、この2体が並んでいるだけでも充分脅威になっている。
「バトル!ニトロ・ウォリアーでアームド・クレーンを攻撃!」
「装備魔法『USBメモリー』の効果発動!装備モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ、戦闘を行なう相手モンスターの攻撃力に100を加えた数値になる!」
「バカ正直に突撃したと思ったら大間違いですよ。手札の『ラッシュ・ウォリアー』を墓地へ送って効果発動!ニトロ・ウォリアーの攻撃力を倍にする!行け、ダイナマイトナックル!!」
「うっ…!だけど、装備モンスターが破壊されたことで、USBメモリーのもう1つの効果発動!このカードを装備モンスターと同名カード扱いとして特殊召喚し、そのステータスを全てコピーする!」
MEIJI→LP:1300
重い一撃を食らい、早くも残りライフが1500を下回ってしまった命慈だったが、ちゃんとリカバリーをすることで第二撃を見事阻止してみせた。仮に守備表示で特殊召喚していた場合、ニトロ・ウォリアーの追撃を受けて敗北していた。よって正しい選択を取れたのだが、いつまでも防戦に回っていては命慈に勝機は訪れない。
「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
NAOSHI→LP:4000 手札:2 デッキ:32 Mゾーン:2 M・Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
同じ頃、北京郊外をDホイールで爆走している1体のアンドロイドがいた。
「ったく、なんでこうもかしこも人がいねぇんだ!これじゃあユートやユーリに顔向けできねぇぜ……」
ユーゴ達3人は既にエース一派の許を去り、命慈達を探していたのだ。ユートが第二次アストラル大戦の情報を持てる限り提供したとはいえ、まだ伝えられていない陰謀は残っている。少しでもユーリ達の力になりたいという一心でDホイールを走らせているのだが、肝心の封印竜使いが見つからないのだ。
「お?あんな所でデュエルしてる奴等がいるぞ?遠くてよく見えねえけど、とにかく行くっきゃないだろ!デュエルあるところ、ユーゴありってな!」
ユーゴは再び最大出力でDホイールを走らせ、目的地へと向かったのだった。
*TURN03
「僕のターン、ドロー!」
このままでは尚志の宣言通り、次のターンで敗北してしまうが彼に焦りの色は見えていなかった。寧ろ前のターンに受けた攻撃によって、彼の闘争心に火が点いたのだ。
「僕は前のターンに手札に戻した『PTボルト』を召喚して効果発動!モンスターカード扱いの装備魔法『USBメモリー』のレベルを6から4に変更する。そしてアームド・クレーンは、自分フィールドに『パワー・ツール』と名の付くチューナーが存在することで墓地から特殊召喚できる!」
PTボルトのレベル変動効果は自身のみならず、他のモンスターにまで影響を及ぼす。以前彼が使っていたレベル1チューナーに『SR赤目のダイス』がいたが、それよりも性能は向上している。
「僕はレベル6のアームド・クレーンにレベル1のボルトをチューニング!シンクロ召喚!!レベル7『パワー・ツール・ドラゴン』!!」
命慈も相棒モンスターを出して反撃の狼煙を上げてきたが、これはまだまだ序の口。彼はこのターンで攻めに転じるべく、己のギアを全開にした。その爆発力はおそらく兄の精一にも引けを取らない。
「墓地へ送られたアームド・クレーンの効果発動!僕の墓地の『パワー・ツール』モンスターを3体までデッキに戻してシャッフルし、デッキから1枚ドローする!」
「…3体までってことは、1体も戻さない選択もアリなんですよね?」
「そ。実質ノーコストでドロー出来るから、かなり重宝しているんだよ。次に永続魔法『リサイクル・ボックス』の効果で、墓地のボルトを手札に戻して、デッキから『団結の力』をセット。そしてもう1枚の永続魔法『アイテム・ボックス』の効果発動!デッキの一番上は『PTシザーズ』だったから、それを守備表示で特殊召喚!」
1ターンの内にモンスターを多く特殊召喚する場合、その分だけ多く手札を消費するのが常だが、デッキから特殊召喚することに特化した【PT】はその枠組みには収まらなかった。
「さらに魔法カード『再充填』を発動!このカードは、フィールドの機械族モンスター1体につき500ポイント、僕のライフポイントを回復する!その後、デッキからチューナーモンスター『PTドロイド』を特殊召喚!」
MEIJI→LP:2800
減らされたライフポイントを即座に回復しつつ新たにチューナーモンスターを呼び出すことで、次のシンクロ召喚へと繋げる作戦に出た。命慈はドロイドの効果を使い、USBメモリーとパワー・ツール・ドラゴンに対して、互いの名前を持つ同名カードとして扱った。
今の命慈の得意戦術を知らない尚志からすれば非常に頭を悩ませる行為だが、その答えも同じターンで命慈が明らかにしてくれる。
「僕は『PTシザーズ』の効果発動!このカードをリリースして、デッキから装備魔法『白銀の翼』を手札に加えて、相手フィールドのカード1枚を破壊する!その伏せカードを破壊!」
「やむを得ない…。速攻魔法『ツインツイスター』を発動!手札から『ダンディライオン』を墓地へ送り、『リサイクル・ボックス』と『王宮の鉄壁』を破壊する!さらに墓地へ送られた『ダンディライオン』の効果で、『綿毛トークン』2体を守備表示で特殊召喚!」
「なら僕も、墓地へ送られた『リサイクル・ボックス』の効果発動!デッキから『ロック・ボックス』を手札に加える!」
尚志がレベル・スティーラーの代わりに導入したシステムが【クイックダンディ】の要である『ダンディライオン』だ。このカードは場所を問わず「墓地へ送られた」場合に2体のトークンを生成する効果を持っており、それによって必要なシンクロ素材を揃えることが出来る。手札の枯渇を起こしやすい尚志のデッキには非常に有難い恩恵を受けているのだ。
一方で命慈もこれで終わらせるほど生易しいデュエリストではない。異なる2体のモンスターを同名カード扱いとした真の理由を明かすべく、彼は前回の尚志戦で呼べなかったモンスターを降臨させた。
「僕はパワー・ツール・ドラゴン扱いのUSBメモリーに、レベル4のドロイドをチューニング!遙かなる未来を守護する竜よ、数多の尊き命を糧とし、今こそ呪縛を解き放て!シンクロ召喚!!レベル8『封印竜ビューティ・ライフ』!!」
尚志の本気に応えるべく、命慈も封印竜を召喚してみせた。命慈の封印竜はシンクロチューナーである代わりに召喚条件も他の封印竜よりも一手間かかるが、彼のデッキはそんなエースモンスターをより呼びやすくするためにカスタマイズされている。
「ビューティ・ライフの効果発動!自分フィールドのモンスター1体につき1000ポイントのライフを回復する。僕のフィールドにはモンスターが2体いるから2000ポイント、回復させてもらうよ」
「……前のターンで減らしたはずのライフをもうカバーするなんて」
MEIJI→LP:4800
命慈はセットした装備魔法『団結の力』をパワー・ツール・ドラゴンに、効果で手札に加えた装備魔法『白銀の翼』をビューティ・ライフのそれぞれに装備させ、万全の態勢を築き上げた。
「僕は手札の『PTバッテリー』を墓地へ送って効果発動!パワー・ツール・ドラゴンの攻撃力を1000ポイントアップさせる。そしてバトル!まずはパワー・ツール・ドラゴンでジャンク・アーチャーに攻撃!」
「くっ…!」
NAOSHI→LP:1400
続くビューティ・ライフの攻撃でニトロ・ウォリアーも破壊し、合計で2700のダメージを与えた。トークンを2体残す結果になってしまったが、命慈の盤石な守りを崩せない限り、尚志がデュエル前に宣言した「4ターンで倒す」結果には至らないのもまた事実だ。
「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」
MEIJI→LP:4800 手札:3 デッキ:25 Mゾーン:2 M・Tゾーン:5 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN04
(ただ守りを固めていただけじゃなくて、こんな攻撃力まで兼ね備えていたのか……。確かに、練習試合の時とは別人みたいに強くなってる)
「俺のターン、ドロー!」
尚志は墓地の『ラッシュ・ウォリアー』の効果を使い、墓地の『クイック・シンクロン』を回収した。とはいえ彼は速攻でデュエルを終わらせようとした結果、最初のバトルでラッシュ・ウォリアーを墓地へ送ってしまった。それが災いし、今の彼の手札には命慈のモンスターを破る手段がほとんど残されていなかったが、今のドローによってその状況を一変できるカードを引き当てたのだ。
「俺はフィールド魔法『スターライト・ジャンクション』を発動!そして『ジャンク・シンクロン』を召喚して、効果発動!墓地からシンクロン・エクスプローラーを特殊召喚し、この2体でチューニング!シンクロ召喚!!レベル5、シンクロチューナー『アクセル・シンクロン』!!」
〇スターライト・ジャンクション(フィールド魔法)
「スターライト・ジャンクション」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドのチューナー1体をリリースしてこの効果を発動できる。リリースしたモンスターとレベルが異なる「シンクロン」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。②:相手ターンに自分がエクストラデッキからSモンスターを特殊召喚した場合、フィールドのカード1枚を対象として発動する。そのカードを持ち主のデッキに戻す。
〇アクセル・シンクロン(Lv5 闇)
機械族/シンクロ/チューナー/効果
攻500/守2100
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分は「アクセル・シンクロン」を1ターンに1度しかS召喚できない。①:1ターンに1度、デッキから「シンクロン」モンスター1体を墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。●墓地へ送ったそのモンスターのレベル分だけ、このカードのレベルを上げる。●墓地へ送ったそのモンスターのレベル分だけ、このカードのレベルを下げる。②:相手メインフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。
「アクセル・シンクロンの効果発動!デッキから『フルール・シンクロン』を墓地へ送り、そのモンスターのレベル分だけ、このカードのレベルを下げる!よってこのカードのレベルは3に変更された。さらに手札1枚を墓地へ送り、クイック・シンクロンを特殊召喚!」
尚志は綿毛トークン2体とクイック・シンクロンを素材として『ジャンク・バーサーカー』をシンクロ召喚した。そしてそのモンスター効果で墓地のジャンク・シンクロンを除外し、ビューティ・ライフの攻撃力を2900から1600へと下げた。手札を使い切った尚志が出来ることは「このターン」では残っていないが、封印竜に攻撃することで1100の戦闘ダメージを与えることに成功した。
「俺はこれでターンエンド!」
NAOSHI→LP:1300 手札:0 デッキ:30 Mゾーン:2 M・Tゾーン:0 Fゾーン:1 Pゾーン:0
*TURN05
「僕のターン、ドロー!」
尚志の狙いが相手ターン中にシンクロ召喚する、所謂「アクセルシンクロ」だということに気付いた命慈は、このターンでどう動くべきなのか、即座に脳内シミュレーションを行なった。約5秒かかったが、そのおかげで勝利への道を切り開けた。
「僕は『PTボルト』を召喚して効果発動!このカードのレベルを2に変更する!」
「この瞬間!俺は『アクセル・シンクロン』の効果発動!相手ターンにシンクロ召喚を行なう!レベル7の『ジャンク・バーサーカー』にレベル3の『アクセル・シンクロン』をチューニング!」
―――集いし力が拳に宿り、鋼を砕く意志と化す!光差す道となれ!アクセルシンクロ!!―――
―――生来せよ、『スターダスト・ウォリアー』!!―――
〇スターダスト・ウォリアー(Lv10 風)
戦士族/シンクロ/効果
攻3000/守2500
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
①:相手がモンスターを特殊召喚する際に、このカードをリリースして発動できる。それを無効にし、そのモンスターを破壊する。②:このカードの①の効果を適用したターンのエンドフェイズに発動できる。その効果を発動するためにリリースしたこのカードを墓地から特殊召喚する。③:戦闘または相手の効果で表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動できる。エクストラデッキからレベル8以下の「ウォリアー」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
呪縛竜の力を得た裕人に対抗するために尚志が身に付けた新たな力、それこそがアクセルシンクロであり、今の彼のエースモンスターだ。
「相手ターン中にシンクロ召喚したことで、『スターライト・ジャンクション』の効果発動!『封印竜ビューティ・ライフ』をデッキに戻す!」
「……やっぱそう来るよね。だけど尚志くん、僕は君に勝つよ!チューナーモンスターが存在することで、墓地の『SPTアームド・クレーン』は特殊召喚できる!」
この特殊召喚に対してスターダスト・ウォリアーの効果を使えば、それを無効にして破壊することが出来るのだが、そうすれば尚志のフィールドがガラ空きになってしまいダイレクトアタックが通り敗北となる。そうでなくとも、命慈がこれから呼び出すモンスターによってこのデュエルの勝敗は決する。
「僕はレベル6のアームド・クレーンに、レベル2のボルトをチューニング!シンクロ召喚!!レベル8『SPTデルタギア』!!」
「くっ…!スターダスト・ウォリアーの効果を使いたいのに……」
無数の小さな歯車が束となり、巨大な3つの歯車を形作った機械仕掛けのモンスター。封印竜に次ぐ命慈の新たなエースモンスターだ。デルタギアは、シンクロ素材としたチューナーモンスターのレベルによって攻撃回数を増やすギミックを持っており、攻撃力も装備魔法の枚数によって変動する。正に装備魔法カードを駆使して戦う【PT】の頂点に君臨するといっても過言ではないのだ。
「デルタギアの効果発動!墓地の『PTシザーズ』をこのカードに装備する!そして今、僕のフィールドに装備魔法は2枚。従って攻撃力は600ポイントアップ。さらにこのカードは、レベル2のチューナーを素材にしたことで相手モンスターに2回攻撃できる!バトル!デルタギアでスターダスト・ウォリアーに攻撃!ギア・ブーメラン!!」
「だけどスターダスト・ウォリアーが破壊されたことで、エクストラデッキから『ロード・ウォリアー』をシンクロ召喚扱いで特殊召喚できる!」
NAOSHI→LP:700
守備表示で呼び出したもののデルタギアの2回目の攻撃により敢え無く粉砕されてしまい、パワー・ツール・ドラゴンにトドメの一撃を喰らったことで尚志は敗北した。
「命慈さん、かなり強くなってるじゃないですか!これなら裕人にも」
「いや。凛さんからの情報によると『覚醒竜を目覚めさせない限り呪縛竜使いには勝てない』みたいでね……。封印竜使い全員がその使命を胸に戦わないといけないから、ただ勝敗を決するだけじゃ意味が無いんだ」
呪縛竜決戦は単純な実力勝負で勝ったとしても、外法の力を用いて冥府から蘇った6人のデュエリストの魂が浄土へと還ることはまずない。白紙のカードになっている覚醒竜を降臨させ、そのデュエルで勝利することが出来れば、間違いなく呪縛竜の呪いから解放できるのだ。
話が複雑になることを覚悟しながらも、尚志はその根幹である覚醒竜について言及した。
「そういえば……覚醒竜って何なんですか?」
「ビューティ・ライフの話だと、封印竜が更なる進化を遂げた『有り得たかもしれない未来の内の1つ』の姿なんだって。そもそも封印竜は『本来の歴史』なら3000年後の未来で誕生するはずだったんだけど奴等が呪縛竜を転送したことで、呪縛竜決戦が今この時代で起こっているんだ」
覚醒竜の全貌はビューティ・ライフを含め、全ての封印竜が判明できない謎だ。至極当然のことだが、タイムマシンを使って未来に行けない限り、未来の自分のことなぞ分かるわけがない。命慈の発言に違和感を覚えた尚志はもしかしたらと思い尋ねてみたが、彼の予想は果たして当たっていた。
「ちょっと待ってください。呪縛竜が時空を超えて現代に来たってことは、歴史が変わったってことですよね?じゃあ……」
「うん。僕達は今まで、『改変された歴史』の中で生きていたんだ……正直、受け入れがたい事実だけど」
歴史が改編されてしまったのがいつからなのか、そしてそれによって出来た歪みを元に戻すために何が出来るのか。彼らは今、決して晴れることのない濃霧が漂う森の中を彷徨っている感覚に陥っていた。
「おーい!ちょっとそこのお前らー!!」
頭を悩ませていた2人へ目がけて、1台のDホイールが猛スピードで突っ込んできた。ヘルメットを被っているため顔は判別できないが、命慈達と同じくらいの背丈だということを考えると、ちょうど中高生くらいだろうか。白を基調としたライダースーツが様になっており、一人前のDホイーラーに見える。
「あのよ、この辺に日本から飛んで来た中坊くらいのデュエリストがいるはずなんだが、知らねーか?」
「えっと……それ、十中八九僕達のことです」
「おぉー!これでユート達にいい報告が出来そうだぜ!あ、俺はユーゴってんだ。よろしくな!」
「……融合?」
命慈がワザと定番のボケをかましてみたが、期待していた「ユーゴーじゃねぇ!ユーゴだ!」という返答はこなかった。ユーゴ曰く「その件ならユーリに百万回やられたから飽きた」とのことだが、ユーゴとユーリが漫才をやっている光景がとても想像し難いものだった。
「早速だけどよ、おめーらは既に第二次アストラル大戦の情報は手に入ったんだろ?実はさ、エースの野郎が目論んでいることは他にもあるんだ。もちろん、この情報をタダでやるわけにはいかねえから……あとは分かるよな?」
「俺たちがデュエルに勝利すれば、その情報を提供するってことですよね?」
「流石、デュエリストは話が早くて助かるぜ~!」
デュエリストなら全ての問題をデュエルで解決することは常識であり、彼らの真理でもある。挨拶代わりや物事の契約、そして世界の運命もまたデュエルによって決められる。一般人には時間が遡っても理解できない話だが、彼らは一般人とは違った世界線で生きているのだ。
そんな時、命慈が真剣な眼差しでこの話に提案を入れてきた。
「尚志くん、このデュエルは僕に任せてもらえないかな?」
「構いませんけど、どうしてですか?」
「……過去の自分を超えるためだよ」
かつて命慈はユーゴ同様に【スピードロイド】を使用していた。その時は今と比べて勝敗を強く意識せずにデュエルを楽しんでいたが、精一を超えるという目標を叶えるためには何処かで気持ちの切り替えをしなければならなかった。その矢先に呪縛竜決戦という、勝利を前提とした戦いを告げられた。
彼には兼ね備えられていた高い実力や、それ相応の恵まれすぎた環境で育ったこともあり、敗北の悔しさというものを深く考えたことが無かった。しかし尚志に完敗したことで自分の「甘さ」に気付き、「誰にも負けない」と誓うようになった。
「もしも僕がユーゴに勝つことが出来たら、自分に出した3つの課題の内の1つをクリアしたことになる」
「3つの課題?」
彼がこの決戦で出した課題、まず1つ目は「精一を超えること」。これは昔から決めていたことだが、その期間を呪縛竜決戦が決着してからすぐに成し遂げることに変更したのだ。2つ目は「呪縛竜から裕人を救うこと」。封印竜使いとして必ず果たさなければならないことだが、その使命感に囚われずにデュエルが出来るのか、ということも念頭に置いている。
そして3つ目が「己を超えること」。これは兄を超える前に是が非でもやり遂げたい思いが強かった。これを達成せずに精一とのデュエルに挑むのは兄に対して示しがつかず、命慈自身も後に強い罪悪感に苛まれることは日の目を見るより明らかだ。
「だから僕は、このデュエル絶対に勝つ!勝負だ、ユーゴ!」
「よっしゃあ!そこまで話を聞いた以上、本気でぶつからないのは失礼だよな!行くぜ!!」
ユーゴもDホイールから降りて、スタンディングデュエルモードへと移行した。エースの知られざる陰謀とは何なのか。その答えを知るために、そして己を超えるためのデュエルがいよいよ始まった。
「「デュエル!!」」
MEIJI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
HUGO→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
「参ったな……これじゃあ何も情報が集められない。ショップにも顔を出してみたけど、客がほとんどいなかったよ」
「きっと裕人が荒らしまくったんでしょう。アイツは、ムカつくほど強いですから」
命慈と行動を共にしているのが宮崎尚志。ライディングデュエルによる対抗試合で、命慈をわずか4ターンで下したほどの実力者だが、そんな彼よりも強かったのが彼の双子の兄、宮崎裕人。そしてその裕人こそ、命慈が呪縛竜決戦で倒さなければならない宿敵なのだ。
「そういえば尚志くん、君のお兄さんって確か【竜星】使いだったよね」
「ええ。正確には【メタル竜星】ですけど」
「あぁーそうだった。兄さんも厄介だって言っていたなぁ……」
裕人がこの世を去る前、弟の尚志はいつも対戦相手を務めていたのだがその結果は負け越している。尚志も【ジャンクドッペル】を使い高度な戦術を練っていたのだが、ペンデュラムの持久力にはどうしても負けてしまう部分があった。おまけに尚志のキーカードだった『レベル・スティーラー』が禁止カードに指定されてしまい、デッキを再度編成する羽目になったのだが、それに代わるカードを投入することで大きな痛手にはならなかったそうだ。
「…あの、デュエルしません?これ以上人捜ししても埒が空きませんし、そろそろ頭の回転をさせないと」
「奇遇だね。僕も君にリベンジしたかったんだ。それに、デュエルしているのを見た人が出向いてくれるかもしれないし」
「決まりですね。それじゃあまた、4ターンで勝負を決めてあげましょうか?先攻は譲りますよ」
「あの時とは違うと思った方がいいよ?」
本来なら8000ポイント制で行なうルールなのだが、あまり多く時間を割けないということでライフポイントを半分にするルールに決めた。このデュエルで命慈はあの時の借りを返すことが出来るのか。
「「デュエル!!」」
MEIJI→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
V S
NAOSHI→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN01
「お言葉に甘えて、僕が先攻だ。まずは手札から永続魔法『アイテム・ボックス』を発動!その効果で1ターンに1度、デッキトップを公開できる。そのカードが『PT』モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる!」
「…【スピードロイド】じゃないんですね」
「君に負けた後、デッキを変更したんだ」
命慈が公開したカードは『PTスパナ』だったため、そのまま特殊召喚した。命慈はスパナの効果を使用し、デッキから『PTボルト』を手札に加えた。尚志が『エフェクト・ヴェーラー』を使用しなかったことを見るに、初手では来なかったのだろう。
「続いて、今手札に加えた『PTボルト』を通常召喚して効果発動!このカードのレベルを1から2へと変更する。そしてもう1枚の永続魔法『リサイクル・ボックス』も発動!」
まるで兄の精一のように静かな立ち上がりで淡々とデュエルを進めているが、彼は守りを固めつつ攻めの準備も着々と進めているのだ。
「僕はレベル4の『PTスパナ』にレベル2の『PTボルト』をチューニング!シンクロ召喚!!レベル6『SPT(スーパー・パワー・ツール)アームド・クレーン』!!」
命慈が使うシンクロモンスターの中には「スーパー・パワー・ツール」と称されるモンスターが存在し、それらはメインデッキの『PT』モンスターを物理的にチューニングしたことで飛躍的に性能が向上している。
「僕のフィールドの『パワー・ツール』モンスターが墓地へ送られたことで、永続魔法『リサイクル・ボックス』の効果発動!墓地のスパナを回収して、デッキから装備魔法カード1枚を魔法・罠ゾーンにセットする!そしてセットした『USBメモリー』をアームド・クレーンに装備!」
命慈が発動した装備魔法には、戦闘を行なう際に装備モンスターの攻撃力を変化させるものと、装備モンスターが破壊された場合に自らを装備モンスターと同名カード扱いとして特殊召喚させる2つの効果を持っている。1つ目の効果によって戦闘では無敵に近い効果を獲得したが、尚志がどう攻略してくるのか。
「僕はカードを1枚伏せてターンエンド!」
MEIJI→LP:4000 手札:3 デッキ:32 Mゾーン:1 M・Tゾーン:4 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN02
(少ない手札でバックを4枚も揃えてきた……。確かに【スピードロイド】には出来ない芸当だけど、守りを固めるだけじゃデュエルには勝てない!)
「俺のターン、ドロー!まずは手札から魔法カード『調律』を発動し、デッキから『クイック・シンクロン』を手札に加えます。そしてデッキの一番上のカードを墓地へ」
尚志も【シンクロン】の常套手段を開幕から使えるだけの手札を有しており、得意の連続シンクロ召喚へと繋げる下拵えを始めた。調律の効果で墓地へ送られたカードが『エフェクト・ヴェーラー』だったのが痛手だったが、彼はこのターンで決めるための布陣を築くつもりだ。
「手札の『ボルト・ヘッジホッグ』を墓地へ送り、『クイック・シンクロン』を特殊召喚!さらに墓地の『ボルト・ヘッジホッグ』は、自分フィールドにチューナーが存在することで復活する!レベル2のヘッジホッグに、レベル5のクイック・シンクロンをチューニング!集いし叫びが、木霊の矢となり空を裂く。光さす道となれ!シンクロ召喚!!出でよ、レベル7『ジャンク・アーチャー』!!」
〇ジャンク・アーチャー(Lv7 地)
戦士族/シンクロ/効果
攻2300/守2000
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して発動する事ができる。選択したモンスターをゲームから除外する。この効果で除外したモンスターは、このターンのエンドフェイズ時に同じ表示形式で相手フィールド上に戻る。
「ジャンク・アーチャーの効果発動!相手フィールドのモンスター1体を除外する!」
「永続罠『王宮の鉄壁』を発動!これでお互いにカードを除外できなくなったよ。呪縛竜メタで入れたつもりなんだけど、最初に使うのがこのタイミングだったとはね……アハハ」
〇王宮の鉄壁(永続罠)
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いにカードを除外できない。
命慈が発動した永続罠は、素材とするモンスターを除外することでエクストラデッキから、もしくは除外されている状態からでも特殊召喚するビヨンド召喚と果てしなく相性の悪いカードであり、呪縛竜がビヨンドモンスターであるという情報を的確に突いたメタカード『王宮の鉄壁』だった。命慈自身もビヨンド召喚を使うが、シンクロを主軸とした今のデッキでも充分な動きが出来ることや、封印竜の力を最大限活かすプレイングを重視したこともあり、ビヨンド召喚を成る丈行なわないよう決めたのだ。
ジャンク・アーチャーも相手モンスターを除外することで一時的に相手の戦力を削ぎ落とせるが、その効果も完全に封じられてしまった。おまけに命慈はこのカードを『ボルト・ヘッジホッグ』が除外された後に発動したことで、ボルト・ヘッジホッグが無限復活する恐れもない。
「続いて『シンクロン・エクスプローラー』を召喚し、効果発動!墓地の『クイック・シンクロン』を特殊召喚して、この2体でチューニング!集いし思いが、ここに新たな力となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!!出でよ、『ニトロ・ウォリアー』!!」
〇ニトロ・ウォリアー(Lv7 炎)
戦士族/シンクロ/効果
攻2800/守1800
「ニトロ・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分のターンに自分が魔法カードを発動した場合、このカードの攻撃力はそのターンのダメージ計算時のみ1度だけ1000ポイントアップする。また、このカードの攻撃によって相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる。相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を選択して攻撃表示にし、そのモンスターにもう1度だけ続けて攻撃できる。
命慈とは違い1ターンに2度もシンクロ召喚を決めたが、本来ならこのターンで仕留める計算だった。王宮の鉄壁を破壊する手段が今の尚志の手札には存在しなかったため、これで精一杯なのだが、この2体が並んでいるだけでも充分脅威になっている。
「バトル!ニトロ・ウォリアーでアームド・クレーンを攻撃!」
「装備魔法『USBメモリー』の効果発動!装備モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ、戦闘を行なう相手モンスターの攻撃力に100を加えた数値になる!」
「バカ正直に突撃したと思ったら大間違いですよ。手札の『ラッシュ・ウォリアー』を墓地へ送って効果発動!ニトロ・ウォリアーの攻撃力を倍にする!行け、ダイナマイトナックル!!」
「うっ…!だけど、装備モンスターが破壊されたことで、USBメモリーのもう1つの効果発動!このカードを装備モンスターと同名カード扱いとして特殊召喚し、そのステータスを全てコピーする!」
MEIJI→LP:1300
重い一撃を食らい、早くも残りライフが1500を下回ってしまった命慈だったが、ちゃんとリカバリーをすることで第二撃を見事阻止してみせた。仮に守備表示で特殊召喚していた場合、ニトロ・ウォリアーの追撃を受けて敗北していた。よって正しい選択を取れたのだが、いつまでも防戦に回っていては命慈に勝機は訪れない。
「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
NAOSHI→LP:4000 手札:2 デッキ:32 Mゾーン:2 M・Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0
同じ頃、北京郊外をDホイールで爆走している1体のアンドロイドがいた。
「ったく、なんでこうもかしこも人がいねぇんだ!これじゃあユートやユーリに顔向けできねぇぜ……」
ユーゴ達3人は既にエース一派の許を去り、命慈達を探していたのだ。ユートが第二次アストラル大戦の情報を持てる限り提供したとはいえ、まだ伝えられていない陰謀は残っている。少しでもユーリ達の力になりたいという一心でDホイールを走らせているのだが、肝心の封印竜使いが見つからないのだ。
「お?あんな所でデュエルしてる奴等がいるぞ?遠くてよく見えねえけど、とにかく行くっきゃないだろ!デュエルあるところ、ユーゴありってな!」
ユーゴは再び最大出力でDホイールを走らせ、目的地へと向かったのだった。
*TURN03
「僕のターン、ドロー!」
このままでは尚志の宣言通り、次のターンで敗北してしまうが彼に焦りの色は見えていなかった。寧ろ前のターンに受けた攻撃によって、彼の闘争心に火が点いたのだ。
「僕は前のターンに手札に戻した『PTボルト』を召喚して効果発動!モンスターカード扱いの装備魔法『USBメモリー』のレベルを6から4に変更する。そしてアームド・クレーンは、自分フィールドに『パワー・ツール』と名の付くチューナーが存在することで墓地から特殊召喚できる!」
PTボルトのレベル変動効果は自身のみならず、他のモンスターにまで影響を及ぼす。以前彼が使っていたレベル1チューナーに『SR赤目のダイス』がいたが、それよりも性能は向上している。
「僕はレベル6のアームド・クレーンにレベル1のボルトをチューニング!シンクロ召喚!!レベル7『パワー・ツール・ドラゴン』!!」
命慈も相棒モンスターを出して反撃の狼煙を上げてきたが、これはまだまだ序の口。彼はこのターンで攻めに転じるべく、己のギアを全開にした。その爆発力はおそらく兄の精一にも引けを取らない。
「墓地へ送られたアームド・クレーンの効果発動!僕の墓地の『パワー・ツール』モンスターを3体までデッキに戻してシャッフルし、デッキから1枚ドローする!」
「…3体までってことは、1体も戻さない選択もアリなんですよね?」
「そ。実質ノーコストでドロー出来るから、かなり重宝しているんだよ。次に永続魔法『リサイクル・ボックス』の効果で、墓地のボルトを手札に戻して、デッキから『団結の力』をセット。そしてもう1枚の永続魔法『アイテム・ボックス』の効果発動!デッキの一番上は『PTシザーズ』だったから、それを守備表示で特殊召喚!」
1ターンの内にモンスターを多く特殊召喚する場合、その分だけ多く手札を消費するのが常だが、デッキから特殊召喚することに特化した【PT】はその枠組みには収まらなかった。
「さらに魔法カード『再充填』を発動!このカードは、フィールドの機械族モンスター1体につき500ポイント、僕のライフポイントを回復する!その後、デッキからチューナーモンスター『PTドロイド』を特殊召喚!」
MEIJI→LP:2800
減らされたライフポイントを即座に回復しつつ新たにチューナーモンスターを呼び出すことで、次のシンクロ召喚へと繋げる作戦に出た。命慈はドロイドの効果を使い、USBメモリーとパワー・ツール・ドラゴンに対して、互いの名前を持つ同名カードとして扱った。
今の命慈の得意戦術を知らない尚志からすれば非常に頭を悩ませる行為だが、その答えも同じターンで命慈が明らかにしてくれる。
「僕は『PTシザーズ』の効果発動!このカードをリリースして、デッキから装備魔法『白銀の翼』を手札に加えて、相手フィールドのカード1枚を破壊する!その伏せカードを破壊!」
「やむを得ない…。速攻魔法『ツインツイスター』を発動!手札から『ダンディライオン』を墓地へ送り、『リサイクル・ボックス』と『王宮の鉄壁』を破壊する!さらに墓地へ送られた『ダンディライオン』の効果で、『綿毛トークン』2体を守備表示で特殊召喚!」
「なら僕も、墓地へ送られた『リサイクル・ボックス』の効果発動!デッキから『ロック・ボックス』を手札に加える!」
尚志がレベル・スティーラーの代わりに導入したシステムが【クイックダンディ】の要である『ダンディライオン』だ。このカードは場所を問わず「墓地へ送られた」場合に2体のトークンを生成する効果を持っており、それによって必要なシンクロ素材を揃えることが出来る。手札の枯渇を起こしやすい尚志のデッキには非常に有難い恩恵を受けているのだ。
一方で命慈もこれで終わらせるほど生易しいデュエリストではない。異なる2体のモンスターを同名カード扱いとした真の理由を明かすべく、彼は前回の尚志戦で呼べなかったモンスターを降臨させた。
「僕はパワー・ツール・ドラゴン扱いのUSBメモリーに、レベル4のドロイドをチューニング!遙かなる未来を守護する竜よ、数多の尊き命を糧とし、今こそ呪縛を解き放て!シンクロ召喚!!レベル8『封印竜ビューティ・ライフ』!!」
尚志の本気に応えるべく、命慈も封印竜を召喚してみせた。命慈の封印竜はシンクロチューナーである代わりに召喚条件も他の封印竜よりも一手間かかるが、彼のデッキはそんなエースモンスターをより呼びやすくするためにカスタマイズされている。
「ビューティ・ライフの効果発動!自分フィールドのモンスター1体につき1000ポイントのライフを回復する。僕のフィールドにはモンスターが2体いるから2000ポイント、回復させてもらうよ」
「……前のターンで減らしたはずのライフをもうカバーするなんて」
MEIJI→LP:4800
命慈はセットした装備魔法『団結の力』をパワー・ツール・ドラゴンに、効果で手札に加えた装備魔法『白銀の翼』をビューティ・ライフのそれぞれに装備させ、万全の態勢を築き上げた。
「僕は手札の『PTバッテリー』を墓地へ送って効果発動!パワー・ツール・ドラゴンの攻撃力を1000ポイントアップさせる。そしてバトル!まずはパワー・ツール・ドラゴンでジャンク・アーチャーに攻撃!」
「くっ…!」
NAOSHI→LP:1400
続くビューティ・ライフの攻撃でニトロ・ウォリアーも破壊し、合計で2700のダメージを与えた。トークンを2体残す結果になってしまったが、命慈の盤石な守りを崩せない限り、尚志がデュエル前に宣言した「4ターンで倒す」結果には至らないのもまた事実だ。
「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」
MEIJI→LP:4800 手札:3 デッキ:25 Mゾーン:2 M・Tゾーン:5 Fゾーン:0 Pゾーン:0
*TURN04
(ただ守りを固めていただけじゃなくて、こんな攻撃力まで兼ね備えていたのか……。確かに、練習試合の時とは別人みたいに強くなってる)
「俺のターン、ドロー!」
尚志は墓地の『ラッシュ・ウォリアー』の効果を使い、墓地の『クイック・シンクロン』を回収した。とはいえ彼は速攻でデュエルを終わらせようとした結果、最初のバトルでラッシュ・ウォリアーを墓地へ送ってしまった。それが災いし、今の彼の手札には命慈のモンスターを破る手段がほとんど残されていなかったが、今のドローによってその状況を一変できるカードを引き当てたのだ。
「俺はフィールド魔法『スターライト・ジャンクション』を発動!そして『ジャンク・シンクロン』を召喚して、効果発動!墓地からシンクロン・エクスプローラーを特殊召喚し、この2体でチューニング!シンクロ召喚!!レベル5、シンクロチューナー『アクセル・シンクロン』!!」
〇スターライト・ジャンクション(フィールド魔法)
「スターライト・ジャンクション」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドのチューナー1体をリリースしてこの効果を発動できる。リリースしたモンスターとレベルが異なる「シンクロン」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。②:相手ターンに自分がエクストラデッキからSモンスターを特殊召喚した場合、フィールドのカード1枚を対象として発動する。そのカードを持ち主のデッキに戻す。
〇アクセル・シンクロン(Lv5 闇)
機械族/シンクロ/チューナー/効果
攻500/守2100
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分は「アクセル・シンクロン」を1ターンに1度しかS召喚できない。①:1ターンに1度、デッキから「シンクロン」モンスター1体を墓地へ送り、以下の効果から1つを選択して発動できる。●墓地へ送ったそのモンスターのレベル分だけ、このカードのレベルを上げる。●墓地へ送ったそのモンスターのレベル分だけ、このカードのレベルを下げる。②:相手メインフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをS素材としてS召喚する。
「アクセル・シンクロンの効果発動!デッキから『フルール・シンクロン』を墓地へ送り、そのモンスターのレベル分だけ、このカードのレベルを下げる!よってこのカードのレベルは3に変更された。さらに手札1枚を墓地へ送り、クイック・シンクロンを特殊召喚!」
尚志は綿毛トークン2体とクイック・シンクロンを素材として『ジャンク・バーサーカー』をシンクロ召喚した。そしてそのモンスター効果で墓地のジャンク・シンクロンを除外し、ビューティ・ライフの攻撃力を2900から1600へと下げた。手札を使い切った尚志が出来ることは「このターン」では残っていないが、封印竜に攻撃することで1100の戦闘ダメージを与えることに成功した。
「俺はこれでターンエンド!」
NAOSHI→LP:1300 手札:0 デッキ:30 Mゾーン:2 M・Tゾーン:0 Fゾーン:1 Pゾーン:0
*TURN05
「僕のターン、ドロー!」
尚志の狙いが相手ターン中にシンクロ召喚する、所謂「アクセルシンクロ」だということに気付いた命慈は、このターンでどう動くべきなのか、即座に脳内シミュレーションを行なった。約5秒かかったが、そのおかげで勝利への道を切り開けた。
「僕は『PTボルト』を召喚して効果発動!このカードのレベルを2に変更する!」
「この瞬間!俺は『アクセル・シンクロン』の効果発動!相手ターンにシンクロ召喚を行なう!レベル7の『ジャンク・バーサーカー』にレベル3の『アクセル・シンクロン』をチューニング!」
―――集いし力が拳に宿り、鋼を砕く意志と化す!光差す道となれ!アクセルシンクロ!!―――
―――生来せよ、『スターダスト・ウォリアー』!!―――
〇スターダスト・ウォリアー(Lv10 風)
戦士族/シンクロ/効果
攻3000/守2500
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
①:相手がモンスターを特殊召喚する際に、このカードをリリースして発動できる。それを無効にし、そのモンスターを破壊する。②:このカードの①の効果を適用したターンのエンドフェイズに発動できる。その効果を発動するためにリリースしたこのカードを墓地から特殊召喚する。③:戦闘または相手の効果で表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動できる。エクストラデッキからレベル8以下の「ウォリアー」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
呪縛竜の力を得た裕人に対抗するために尚志が身に付けた新たな力、それこそがアクセルシンクロであり、今の彼のエースモンスターだ。
「相手ターン中にシンクロ召喚したことで、『スターライト・ジャンクション』の効果発動!『封印竜ビューティ・ライフ』をデッキに戻す!」
「……やっぱそう来るよね。だけど尚志くん、僕は君に勝つよ!チューナーモンスターが存在することで、墓地の『SPTアームド・クレーン』は特殊召喚できる!」
この特殊召喚に対してスターダスト・ウォリアーの効果を使えば、それを無効にして破壊することが出来るのだが、そうすれば尚志のフィールドがガラ空きになってしまいダイレクトアタックが通り敗北となる。そうでなくとも、命慈がこれから呼び出すモンスターによってこのデュエルの勝敗は決する。
「僕はレベル6のアームド・クレーンに、レベル2のボルトをチューニング!シンクロ召喚!!レベル8『SPTデルタギア』!!」
「くっ…!スターダスト・ウォリアーの効果を使いたいのに……」
無数の小さな歯車が束となり、巨大な3つの歯車を形作った機械仕掛けのモンスター。封印竜に次ぐ命慈の新たなエースモンスターだ。デルタギアは、シンクロ素材としたチューナーモンスターのレベルによって攻撃回数を増やすギミックを持っており、攻撃力も装備魔法の枚数によって変動する。正に装備魔法カードを駆使して戦う【PT】の頂点に君臨するといっても過言ではないのだ。
「デルタギアの効果発動!墓地の『PTシザーズ』をこのカードに装備する!そして今、僕のフィールドに装備魔法は2枚。従って攻撃力は600ポイントアップ。さらにこのカードは、レベル2のチューナーを素材にしたことで相手モンスターに2回攻撃できる!バトル!デルタギアでスターダスト・ウォリアーに攻撃!ギア・ブーメラン!!」
「だけどスターダスト・ウォリアーが破壊されたことで、エクストラデッキから『ロード・ウォリアー』をシンクロ召喚扱いで特殊召喚できる!」
NAOSHI→LP:700
守備表示で呼び出したもののデルタギアの2回目の攻撃により敢え無く粉砕されてしまい、パワー・ツール・ドラゴンにトドメの一撃を喰らったことで尚志は敗北した。
「命慈さん、かなり強くなってるじゃないですか!これなら裕人にも」
「いや。凛さんからの情報によると『覚醒竜を目覚めさせない限り呪縛竜使いには勝てない』みたいでね……。封印竜使い全員がその使命を胸に戦わないといけないから、ただ勝敗を決するだけじゃ意味が無いんだ」
呪縛竜決戦は単純な実力勝負で勝ったとしても、外法の力を用いて冥府から蘇った6人のデュエリストの魂が浄土へと還ることはまずない。白紙のカードになっている覚醒竜を降臨させ、そのデュエルで勝利することが出来れば、間違いなく呪縛竜の呪いから解放できるのだ。
話が複雑になることを覚悟しながらも、尚志はその根幹である覚醒竜について言及した。
「そういえば……覚醒竜って何なんですか?」
「ビューティ・ライフの話だと、封印竜が更なる進化を遂げた『有り得たかもしれない未来の内の1つ』の姿なんだって。そもそも封印竜は『本来の歴史』なら3000年後の未来で誕生するはずだったんだけど奴等が呪縛竜を転送したことで、呪縛竜決戦が今この時代で起こっているんだ」
覚醒竜の全貌はビューティ・ライフを含め、全ての封印竜が判明できない謎だ。至極当然のことだが、タイムマシンを使って未来に行けない限り、未来の自分のことなぞ分かるわけがない。命慈の発言に違和感を覚えた尚志はもしかしたらと思い尋ねてみたが、彼の予想は果たして当たっていた。
「ちょっと待ってください。呪縛竜が時空を超えて現代に来たってことは、歴史が変わったってことですよね?じゃあ……」
「うん。僕達は今まで、『改変された歴史』の中で生きていたんだ……正直、受け入れがたい事実だけど」
歴史が改編されてしまったのがいつからなのか、そしてそれによって出来た歪みを元に戻すために何が出来るのか。彼らは今、決して晴れることのない濃霧が漂う森の中を彷徨っている感覚に陥っていた。
「おーい!ちょっとそこのお前らー!!」
頭を悩ませていた2人へ目がけて、1台のDホイールが猛スピードで突っ込んできた。ヘルメットを被っているため顔は判別できないが、命慈達と同じくらいの背丈だということを考えると、ちょうど中高生くらいだろうか。白を基調としたライダースーツが様になっており、一人前のDホイーラーに見える。
「あのよ、この辺に日本から飛んで来た中坊くらいのデュエリストがいるはずなんだが、知らねーか?」
「えっと……それ、十中八九僕達のことです」
「おぉー!これでユート達にいい報告が出来そうだぜ!あ、俺はユーゴってんだ。よろしくな!」
「……融合?」
命慈がワザと定番のボケをかましてみたが、期待していた「ユーゴーじゃねぇ!ユーゴだ!」という返答はこなかった。ユーゴ曰く「その件ならユーリに百万回やられたから飽きた」とのことだが、ユーゴとユーリが漫才をやっている光景がとても想像し難いものだった。
「早速だけどよ、おめーらは既に第二次アストラル大戦の情報は手に入ったんだろ?実はさ、エースの野郎が目論んでいることは他にもあるんだ。もちろん、この情報をタダでやるわけにはいかねえから……あとは分かるよな?」
「俺たちがデュエルに勝利すれば、その情報を提供するってことですよね?」
「流石、デュエリストは話が早くて助かるぜ~!」
デュエリストなら全ての問題をデュエルで解決することは常識であり、彼らの真理でもある。挨拶代わりや物事の契約、そして世界の運命もまたデュエルによって決められる。一般人には時間が遡っても理解できない話だが、彼らは一般人とは違った世界線で生きているのだ。
そんな時、命慈が真剣な眼差しでこの話に提案を入れてきた。
「尚志くん、このデュエルは僕に任せてもらえないかな?」
「構いませんけど、どうしてですか?」
「……過去の自分を超えるためだよ」
かつて命慈はユーゴ同様に【スピードロイド】を使用していた。その時は今と比べて勝敗を強く意識せずにデュエルを楽しんでいたが、精一を超えるという目標を叶えるためには何処かで気持ちの切り替えをしなければならなかった。その矢先に呪縛竜決戦という、勝利を前提とした戦いを告げられた。
彼には兼ね備えられていた高い実力や、それ相応の恵まれすぎた環境で育ったこともあり、敗北の悔しさというものを深く考えたことが無かった。しかし尚志に完敗したことで自分の「甘さ」に気付き、「誰にも負けない」と誓うようになった。
「もしも僕がユーゴに勝つことが出来たら、自分に出した3つの課題の内の1つをクリアしたことになる」
「3つの課題?」
彼がこの決戦で出した課題、まず1つ目は「精一を超えること」。これは昔から決めていたことだが、その期間を呪縛竜決戦が決着してからすぐに成し遂げることに変更したのだ。2つ目は「呪縛竜から裕人を救うこと」。封印竜使いとして必ず果たさなければならないことだが、その使命感に囚われずにデュエルが出来るのか、ということも念頭に置いている。
そして3つ目が「己を超えること」。これは兄を超える前に是が非でもやり遂げたい思いが強かった。これを達成せずに精一とのデュエルに挑むのは兄に対して示しがつかず、命慈自身も後に強い罪悪感に苛まれることは日の目を見るより明らかだ。
「だから僕は、このデュエル絶対に勝つ!勝負だ、ユーゴ!」
「よっしゃあ!そこまで話を聞いた以上、本気でぶつからないのは失礼だよな!行くぜ!!」
ユーゴもDホイールから降りて、スタンディングデュエルモードへと移行した。エースの知られざる陰謀とは何なのか。その答えを知るために、そして己を超えるためのデュエルがいよいよ始まった。
「「デュエル!!」」
MEIJI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
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85 | Episode26:運命の決戦 | 1205 | 3 | 2015-10-20 | - | |
98 | Episode27:来訪者、天導レイン | 1311 | 2 | 2015-11-03 | - | |
96 | Episode28:遊弥vsレイン | 1403 | 2 | 2015-11-09 | - | |
88 | Episode29:舞い降りた天使 | 1306 | 2 | 2015-12-05 | - | |
81 | Episode30:天使と悪魔 | 1409 | 3 | 2015-12-09 | - | |
105 | Episode31:禁断の無限暗黒竜 | 1469 | 2 | 2015-12-12 | - | |
80 | 番外編02:凛と紅葉が… | 1265 | 0 | 2016-01-05 | - | |
90 | Episode32:パワー・ツール | 1243 | 3 | 2016-01-29 | - | |
85 | Episode33:死した希望の使者 | 1184 | 2 | 2016-01-31 | - | |
115 | Episode34:高貴の翼 | 1457 | 3 | 2016-02-04 | - | |
92 | Epi35:戦慄のリバースビヨンド | 1302 | 1 | 2016-02-13 | - | |
84 | Epi36:加速するカウントダウン | 1255 | 2 | 2016-02-20 | - | |
85 | Epi37:希望のカード『V☆S』 | 1231 | 3 | 2016-03-25 | - | |
76 | Episode38:朱色の夜 | 1238 | 0 | 2016-04-11 | - | |
153 | Episode39:並び立つ盟友 | 1441 | 2 | 2016-04-22 | - | |
85 | Episode40:精一と彩 | 1316 | 2 | 2016-05-30 | - | |
85 | Episode41:漆黒の鎮魂歌 | 1307 | 4 | 2016-06-22 | - | |
129 | Episode42:涅槃の境地へ | 1330 | 4 | 2016-07-02 | - | |
81 | Episode43:トワノキズナ | 1263 | 3 | 2016-07-23 | - | |
145 | Episode44:銀河と宇宙 | 1458 | 3 | 2016-08-09 | - | |
127 | Episode45:銀河眼vs宇宙眼 | 1543 | 0 | 2016-08-20 | - | |
66 | Episode46:絶望の凱旋 | 1141 | 0 | 2016-08-24 | - | |
91 | Episode47:刻まれた記憶の欠片 | 1165 | 1 | 2016-09-06 | - | |
123 | Episode48:希望の行方 | 1520 | 0 | 2016-09-13 | - | |
90 | Episode49:悪夢の決戦前夜 | 1110 | 0 | 2016-10-03 | - | |
77 | Episode50:創世の星屑竜 | 1071 | 0 | 2016-10-25 | - | |
133 | Episode51:託された未来 | 1207 | 0 | 2016-10-30 | - | |
133 | 番外編03:遊弥と花奈の... | 1273 | 2 | 2016-11-02 | - | |
108 | 未投稿オリカ紹介①(使用者:藤堂遊弥) | 1259 | 0 | 2016-11-09 | - | |
120 | 未投稿オリカ紹介②(使用者:赤城紅葉) | 1246 | 0 | 2016-11-26 | - | |
106 | 未投稿オリカ紹介③(使用者:茨木花奈) | 1248 | 0 | 2016-12-08 | - | |
60 | 未投稿オリカ紹介④(使用者:霧野命慈) | 1044 | 0 | 2016-12-20 | - | |
67 | 未投稿オリカ紹介⑤(使用者:霧野精一) | 1141 | 0 | 2016-12-30 | - | |
109 | Episode52:極寒の夏 | 1213 | 2 | 2017-01-01 | - | |
153 | Episode53:闇の邂逅 | 1373 | 2 | 2017-01-07 | - | |
88 | Episode54:呪縛竜復活 | 1126 | 0 | 2017-01-11 | - | |
127 | Episode55:届かぬ声で... | 1044 | 2 | 2017-01-15 | - | |
142 | Episode56:禁忌の目覚め | 1131 | 5 | 2017-01-19 | - | |
125 | Episode57:共鳴する四龍 | 1176 | 4 | 2017-01-25 | - | |
78 | Episode58:本当の気持ち | 1274 | 3 | 2017-01-30 | - | |
83 | Episode59:真実への鍵 | 1161 | 2 | 2017-02-08 | - | |
83 | IF01:バレンタインデー | 1356 | 6 | 2017-02-11 | - | |
75 | Episode60:エレンとアレックス | 1161 | 3 | 2017-02-16 | - | |
180 | ルール改訂と今後の進行について | 1396 | 2 | 2017-02-18 | - | |
67 | Episode61:想いの証 | 1052 | 5 | 2017-02-21 | - | |
91 | Episode62:茨の道標 | 1244 | 5 | 2017-02-27 | - | |
137 | Episode63:光と闇の花 | 1102 | 3 | 2017-03-20 | - | |
90 | Episode64:渇望と葛藤 | 1141 | 2 | 2017-03-23 | - | |
86 | Episode65:麗しき孤月 | 1085 | 2 | 2017-03-29 | - | |
149 | Episode66:月夜のイリュージョン | 1418 | 2 | 2017-04-21 | - | |
165 | Episode67:常闇に消える月華 | 1419 | 1 | 2017-05-05 | - | |
109 | Episode68:模索者たち | 1146 | 4 | 2017-07-22 | - | |
123 | Episode69:純黒の反逆者 | 1252 | 0 | 2017-07-27 | - | |
139 | Episode70:紅と黒の禁呪 | 1158 | 2 | 2017-08-07 | - | |
102 | Episode71:希望は往く | 1293 | 3 | 2017-08-17 | - | |
153 | Episode72:リリーの過去 | 1293 | 2 | 2017-08-24 | - | |
85 | Episode73:異次元の亡霊 | 1223 | 2 | 2017-09-13 | - | |
122 | Episode74:覚醒の鼓動 | 1390 | 3 | 2017-09-22 | - | |
139 | Episode75:挑戦者の儀 | 1141 | 0 | 2017-10-05 | - | |
143 | Episode76:神速の決闘 | 1230 | 2 | 2017-11-14 | - | |
67 | Episode77:動き出す陰謀 | 940 | 2 | 2018-01-23 | - | |
86 | Episode78:最期の兄弟喧嘩 | 931 | 2 | 2018-03-03 | - | |
152 | Episode79:黄龍の手向け | 989 | 2 | 2018-03-28 | - | |
117 | Episode80:堕天使の罠 | 962 | 0 | 2018-04-14 | - | |
113 | Episode81:断罪する魔神 | 961 | 0 | 2018-04-19 | - | |
128 | Episode82:姫君のバイブル | 1066 | 1 | 2018-05-07 | - | |
130 | Episode83:開かれたページ | 1096 | 0 | 2018-05-11 | - | |
171 | Episode84:望まぬ決戦 | 1129 | 2 | 2018-05-29 | - | |
85 | 未投稿オリカ紹介⑥(使用者:古城奏多) | 1016 | 0 | 2018-05-31 | - | |
148 | 未投稿オリカ紹介⑦(使用者:清水ルーナ) | 1204 | 0 | 2018-06-02 | - | |
150 | 未投稿オリカ紹介⑧(使用者:アレックス) | 1074 | 0 | 2018-06-04 | - | |
70 | 未投稿オリカ紹介⑨(使用者:リリー) | 904 | 0 | 2018-06-06 | - | |
202 | 未投稿オリカ紹介⑩(使用者:ソフィア) | 1297 | 0 | 2018-06-06 | - | |
130 | 呪縛竜のおさらい | 909 | 0 | 2018-06-06 | - | |
118 | IF02:星 遊未 | 898 | 0 | 2018-06-09 | - | |
88 | Episode85:新たなる激闘へ | 1086 | 0 | 2018-07-10 | - | |
119 | Episode86:愛するもの | 985 | 0 | 2018-07-27 | - | |
83 | Episode87:涅槃を超えた先 | 947 | 0 | 2018-08-10 | - | |
135 | Episode88:終焉の弧光 | 1366 | 0 | 2018-09-12 | - | |
74 | 【重要】投稿再開のお知らせ | 839 | 3 | 2022-06-04 | - | |
55 | Episode89:四竜が紡いだ奇跡 | 530 | 3 | 2022-06-25 | - | |
59 | Episode90:光臨者、天導レイン | 522 | 2 | 2022-07-07 | - | |
59 | Episode91:舞い堕ちた天使 | 505 | 2 | 2022-09-03 | - | |
61 | Episode92:紅の決意 | 551 | 0 | 2022-09-19 | - | |
54 | Episode93:凛々しい黒羽 | 593 | 0 | 2022-10-04 | - | |
67 | Episode94:最強の双子 | 555 | 0 | 2022-10-24 | - | |
48 | Episode95:最凶の龍 | 559 | 0 | 2022-12-29 | - | |
54 | Episode96:神の恵 | 537 | 0 | 2023-01-18 | - | |
77 | Episode97:先導者vs時空竜 | 640 | 0 | 2023-01-22 | - | |
44 | Episode98:トワノチカイ | 520 | 0 | 2023-02-14 | - | |
54 | Episode99:遊弥、復活 | 552 | 0 | 2023-03-12 | - | |
51 | Episode100:目覚めし星の光 | 582 | 0 | 2023-03-26 | - | |
65 | Episode101:決戦・冀望郷 | 489 | 0 | 2023-05-03 | - | |
40 | Episode102:最弱の意地 | 467 | 0 | 2023-06-28 | - | |
38 | Episode103:永遠の友達 | 324 | 0 | 2023-11-26 | - | |
48 | Episode104:うららの運命 | 225 | 0 | 2024-04-29 | - | |
30 | Episode105:胡桃の最終演目 | 224 | 0 | 2024-05-06 | - | |
28 | Episode106:希望の少女たち | 241 | 1 | 2024-05-16 | - | |
44 | Episode107:輝く希望 | 335 | 0 | 2024-08-11 | - | |
29 | 第4章完結記念外伝&重大発表 | 339 | 0 | 2024-08-13 | - | |
37 | 第4章初登場オリカまとめ | 294 | 0 | 2024-08-17 | - | |
21 | IF03:愛の形 | 133 | 0 | 2024-10-24 | - | |
18 | Episode108:最期の戦い | 123 | 0 | 2024-11-16 | - |
更新情報 - NEW -
- 2024/12/21 新商品 PREMIUM PACK 2025 カードリスト追加。
- 01/15 20:16 評価 10点 《応戦するG》「古代エジプトにおいて、Gは《死者蘇生》のために…
- 01/15 18:51 デッキ トリシュトリシュエンプラ…
- 01/15 18:43 評価 10点 《封印の黄金櫃》「墓堀りグール「自分からデュエルで使えなくす…
- 01/15 18:35 評価 8点 《金色の魅惑の女王》「ライゼオルのデッドネーターみたいな効果を…
- 01/15 18:20 評価 9点 《闇と消滅の竜》「SINモンスターみたいな条件でポンと出てきて、…
- 01/15 18:13 評価 8点 《サイコウィールダー》「LV3が場に居ると手札から出せるモンスタ…
- 01/15 17:30 評価 3点 《スーパービークロイド-ジャンボドリル》「このあたりの時代にや…
- 01/15 16:00 評価 3点 《竜の影光》「ぶっちゃけ弱いです。 3つ効果が全てのパワーが…
- 01/15 15:53 評価 5点 《鎧騎士竜-ナイト・アームド・ドラゴン-》「漫画版万丈目のリメ…
- 01/15 15:48 評価 8点 《光と昇華の竜》「メインデッキのモンスターに戻れた《闇と消滅の…
- 01/15 15:46 評価 9点 《闇と消滅の竜》「メインデッキのモンスターに戻れた《光と昇華の…
- 01/15 15:42 評価 9点 《光と闇の竜王》「融合版《光と闇の竜》の割と評価が難しいカード…
- 01/15 15:06 評価 3点 《ヴェノム・サーペント》「《ヴェノム》の下級モンスターの一体。…
- 01/15 15:00 評価 2点 《ヴェノム・スネーク》「今見ると《捕食植物》の元になったと思わ…
- 01/15 13:10 デッキ テラナイト
- 01/15 12:39 デッキ ファンカスノーレ
- 01/15 10:59 SS 26話 共同戦線Ⅰ
- 01/15 10:51 評価 1点 《シールドスピア》「何となく強そうな名前とイラストにやる気の無…
- 01/15 10:50 掲示板 オリカコンテスト(R)計画処
- 01/15 09:50 評価 3点 《ヴェノム・コブラ》「メインデッキに入る《ヴェノム》では唯一の…
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