第7話：悪しきを挫く至高の剣士　作：湯

【遊次】
LP8000　手札:2
魔法罠：0

・妖義賊 - 怪盗ルパン ATK2100
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000

【虎岩】
LP8000　手札:0
魔法罠：4

・ロックロック・A ATK2200


遊次のフィールドには虎岩のモンスター効果で召喚されたトークンが4体。
おまけにトークンはあらゆる召喚の素材にできずリリースもできない。
遊次は頭の中で色々なルートをシミュレーションするが、未だ答えは出ない。


虎岩「どないした？さあ、あんたのターンやで」

遊次「（とりあえずドローしてから考えるか…）」

遊次「俺のターン、ドロー！」

遊次はドローした後も、目を瞑ったまま立ち尽くす。
沈黙すること10秒。未だ遊次は動かない。

灯「遊次…どうしちゃったんだろう…大丈夫かな…」

アキト「何か策を考えているんだろう。だけど、この状況でどうやって…」

イーサン「遊次は虎岩の手札を確認した事で、俺達と違って相手の伏せカードが見えてる。
だからこそ悩まされるんだろう。」


…20秒。


虎岩「おいおい！勘弁してくれ！ワテも忙しいんや、はよしてくれへんか？」


…30秒。


虎岩「嘘やろ？なんや、寝とんのか？
もしかして2000万払うのが怖くて、一生デュエル終わらせへん気か？」


遊次には虎岩のヤジなど全く耳に入っていなかった。
ただ精神を研ぎ澄ます。
探す。最も勝率の高いルートを。


…35秒。遊次がようやく目を開く。

遊次「バトルフェイズだ」

虎岩「ほぉ、メインフェイズではなんもせえへんのか。
まあでけへんわな！フィールドはもう満員や」


虎岩の伏せカード4枚の内訳は以下である。
・ロック・ラリアット：岩石族が場にいる時、自分フィールドの魔法・罠カードの数だけ相手の攻撃を無効にする永続罠
・ロック・ペイン：相手のフィールドのモンスターの数×300ポイントダメージを与える永続罠
・ロック・ガーディアン：1ターンに1度、岩石族に1回度の破壊耐性を付与する永続罠
・ロック・バーン：自分フィールドの魔法・罠カードの数×300ポイントダメージを与える通常罠


遊次「俺はロックロックトークンでお前のモンスターに攻撃！」

虎岩「（思った通りや。
アイツはまずフィールドのトークンを減らして場を開けなアカン。
そのためにはトークンで自爆特攻するしかあらへん）」

虎岩「はっ、予想通りにも程があるで！罠カード発動！『ロック・ラリアット』！
ワテのフィールドに岩石族がおる場合、ワテの魔法罠の数分攻撃を無効にできる！」

ロックロックトークンの攻撃が防がれる。

イーサン「トークンをわざと破壊されることで場を開けようとしたんだろう。だが…」
アキト「4回も攻撃を防がれたら無理だ…」


虎岩「ワテの手札を見たんやからこうなることはわかってたはずや！
無駄な足掻きやで！」

遊次「ふっ、それはどうかな！俺にはお前のモンスターをぶっ倒す策がある！
俺は『妖義賊 - 怪盗ルパン』で、ロックロック・Aに攻撃！」

虎岩「な、なんやて！なんでそいつで…」

怪盗ルパンの攻撃力は2100、対するロックロック・Aは2200。
このままいけば怪盗ルパンは破壊されてしまう。

遊次「（これでいい…さあどうする？）」


遊次の予想外の攻撃に、虎岩は思考を張り巡らせる。

虎岩「（ワテはロック・ラリアットの効果で4回攻撃を無効にできる。
でも相手のフィールドには5体のモンスターがおるから1回は攻撃を通さなアカン）」

虎岩「（ワテにとって一番アカんのはトークンが自爆特攻されて場が開くことや。
アイツの場が開いた途端、ルパンの効果で俺のロックロック・Aを奪われてまうからや。
つまりロック・ラリアットは全部4体のトークンに使わんとアカン）」

虎岩「（でも相手は今ルパンで攻撃してきとる、なんでや…？
それにワテのモンスターをぶっ倒す策…？）」


虎岩「……わかったで、俺のモンスターを倒す策。
わざわざルパンで攻撃しとるっちゅうことは、お前は速攻魔法かなんかで
ルパンの攻撃力を上げてロックロック・Aを倒すつもりや！」

虎岩「でもな、そんなもん意味あれへん！
永続罠発動！『ロック・ガーディアン』！
ワテの岩石族は1ターンに1度戦闘・効果では破壊されへん！」

虎岩のロックロック・Aを守るように、
さらなる巨大な岩が聳え立つ。

遊次「（…まずは1枚。これでいい）」


遊次「…いや、攻撃力を上げることはしない。
ルパンはお前のモンスターより攻撃力が低いため、破壊される！」

ルパンが巨大な岩のモンスターに攻撃を仕掛けるも、岩のモンスターはルパンに拳を振るう。
ルパンはそのまま戦闘によって破壊されてしまう。

遊次LP 8000 → 7900


灯「ルパンが破壊されちゃった…！」
イーサン「遊次、何を狙っていたんだ…？」


虎岩「わかっとるよなぁ？ワテのフィールドには
魔法罠の数分相手の攻撃を止める罠カードがある！
つまりこっから先の攻撃は全部止められるで！」

遊次「…あぁ、俺はこれでバトルフェイズを終了する」

虎岩「なんや？ただのハッタリかいな！
どこにワテのモンスターを倒す策なんかあるんや！」

遊次「あぁ、確かにさっきのはハッタリだ。今ロックロック・Aを倒す策は俺にはない」

アキト「遊次のライフがジワジワ削られてる…。それなのに状況は何も遊次に傾いていない…」


遊次「へっ、作戦通りだぜ」

虎岩「…なんやと？」

遊次「それじゃこっからが俺の勝利への一手だ、俺は手札から『妖義賊 - 士君子のブラックバード』を召喚！」


■妖義賊 - 士君子のブラックバード
　効果モンスター
　レベル4/地/鳥獣/攻撃力1500
　このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象に発動できる。
　そのカードを破壊する。その後、自分フィールドにセットする。
　(2)：自分フィールドの「ミスティックラン」モンスターが戦闘・効果で破壊される場合に発動できる。
　墓地の「予告状」カードを除外し、その破壊を無効にする。


遊次「このモンスターはお前の魔法罠を1枚破壊し、そのカードを俺のフィールドにセットできる」

虎岩「な、なんやて…！」

遊次「俺がなんでさっきお前のモンスターを倒す策があるなんて言ったか教えてやるよ。」

遊次「お前が攻撃を防げるのは4回。
場を空けるためにはどのみち自爆特攻しなきゃならねえ。
だが俺はそこである目的を果たそうとした。
それはお前の罠カードを使わせることさ」

虎岩「なんやと？意味がわからへん。ワテの罠カードならもうさっき見たがな」

遊次「罠カードを使わせたのは俺が使いてえからだよ。
ブラックバードで破壊して奪うことでな」

遊次「俺にはほしい罠カードがあったんだ。
でもターンが始まった時は3枚の伏せカードが伏せられてたから、欲しいカードが手に入る確率は1/3。」

遊次「だが、俺がルパンでお前のモンスターを倒すと煽れば、
お前は万が一を考えてロック・ガーディアンでロックロック・Aに耐性を与えるはずだと踏んだ。
そうなると残りの伏せカードは2枚、俺が欲しいカードが手に入る確率は1/2になったってわけだ！」

灯「遊次、そこまで考えてデュエルしてるんだ。
私ならそこまで考えられない…。」

イーサン「あぁ見えて目ざといからな。
デュエルは計算の限りを尽くすスタイルさ」

虎岩「チッ…まんまと策にハマったってわけか。でも確率は50%や！
所詮時の運には変わらへん！」

遊次「いくぜ！
俺はブラックバードの効果で、
お前のフィールドのその伏せカードを破壊し、俺のフィールドにセットする！」

遊次は自分から見て右から2番目の伏せカードを指差す。


虎岩「……クソがっ！
永続罠『ロック・ペイン』発動！
お前のモンスターの数×300ダメージを与える！つまり1500のダメージや！」

虎岩は遊次に指定されたカードを破壊される前に使用する。

虎岩「ついでに残ったこっちも発動しとくで。罠カード『ロック・バーン』！
ワテのフィールドの魔法・罠カードの数×300相手にダメージを与える！
つまりお前に1200ポイントのダメージや！」

自分の罠カードが破壊されればロック・バーンで与えるダメージも減るため、虎岩は残った罠カードもここで発動するしかない。

虎岩「合計2700のダメージを喰らいや！」

遊次に向かって鋭い石片が襲いかかる。

遊次「ぐっ！！」
LP 7900 → 5200

遊次「へへっ、アタリだな！俺が欲しかったのはそのカードだ！」

黒い羽根が虎岩のフィールドのカード1枚に突き刺さり、そのまま遊次のフィールドへセットされる。

虎岩「チッ…ダルいことしてくれるやないか」

灯「いいよ遊次！」

イーサン「あの罠カードがずっと場に残っていれば、
毎ターン1500程度のダメージを負うことになる。それを崩したのはでかいぞ…！」

手に汗握っていた観客達にも少し安心感が出てくる。


遊次「これでお前は主要なダメージソースを失ったな。俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

虎岩「してやった感出しとるけど、ワテのライフは1mmも削れてへんやないか。
デュエルっちゅーんは相手のライフを0にして初めて勝利するんや、よう覚えとくんやで！」

虎岩も余裕の態度で返す。
ロックバーンの一角を崩せたとはいえ、まだ盤面を返したと言える状況ではない。


【遊次】
LP5200　手札:1
魔法罠：2

・妖義賊 - 士君子のブラックバード ATK1500
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000

【虎岩】
LP8000　手札:0
魔法罠：2

・ロックロック・A ATK2200


虎岩「ワテのターン、ドロー！ほんだらバトルフェイズとしゃれこもか。
その鬱陶しいカラスがフィールドにおったら、ワテの罠カードがまたパクられてまうさかい。
『ロックロック・A』で『妖義賊 - ブラックバード』に攻撃や！」


遊次「罠カード発動！『妖義賊の下準備』！
デッキから『予告状』魔法カードを1枚墓地に送り、
お前の墓地から魔法・罠カード1枚を俺のフィールドにセットする！
俺はデッキから『儀式の予告状』を墓地に送り、お前の墓地から『ロック・バーン』をセットする！」


■妖義賊の下準備
　通常罠
　このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：自分フィールドに「ミスティックラン」モンスターが存在する場合に発動できる。
　デッキから「予告状」カード1枚を墓地へ送り、
　相手の墓地から魔法・罠カード1枚を選択して自分フィールドにセットする。
　(2)：墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「ミスティックラン」モンスター3体を選択して発動できる。
　選択したカードをデッキに戻し、カードを1枚ドローする。
　この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
　
　
虎岩「攻撃は無効になってへん、ブラックバードに攻撃が通るで！」

遊次「ブラックバードの効果！墓地の予告状を1枚除外することで、
1度だけ破壊を免れる！俺は『儀式の予告状』を除外する！」

虎岩「だがダメージは通るなぁ！」

遊次「…ッ」
LP 5200 → 4500


遊次「ここで墓地から除外された『儀式の予告状』の効果発動！
手札・フィールドから召喚するモンスターのレベル以上になるようリリースし、
デッキから『妖義賊』儀式モンスターを呼び出せる！」


■儀式の予告状
　儀式魔法
　「ミスティックラン」儀式モンスターの降臨に必要。
　(1)：このカードは発動後、墓地に送られる。
　このカードの発動後2回目の自分メインフェイズに、このカードを墓地から除外できる。
　(2)：このカードが墓地から除外された場合に発動できる。
　レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、
　自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、
　手札・デッキから「ミスティックラン」儀式モンスター1体を儀式召喚する。


虎岩「デッキから儀式召喚やとぉ！ちゅーか、さっきからどこが予告状やねんそんなもん！」

遊次「俺はフィールドのレベル4『妖義賊 - 士君子のブラックバード』と、
手札のレベル4『妖義賊 - 早撃ちのキッド』をリリースし、デッキから『妖義賊 - ゴエモン』を儀式召喚する！」

ブラックバードと早撃ちのキッドが桜吹雪に包まれ、光の中へ消えていく。

遊次「桜吹雪の舞う中に、現れたるは荒野の義賊！儀式召喚！
レベル7、降臨せよ！『妖義賊 - ゴエモン』！」


■妖義賊 - ゴエモン
　儀式モンスター
　レベル7/地/戦士/攻撃力2500
　このカード名の(2)(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：元々の持ち主が相手となるカードが自分フィールドに存在する限り、
　自分フィールドのモンスターは相手の効果の対象にならない。
　(2)：相手の墓地のモンスター、または魔法・罠カードを1枚選択して発動する。
　モンスターカードの場合、そのカードを自分フィールドに特殊召喚し、
　魔法・罠カードの場合、自分の魔法・罠ゾーンにセットする。
　(3)：このカードが元々の持ち主が相手となるモンスターをリリースして儀式召喚された場合、以下の効果を得る。
　元々の持ち主が相手となる自分フィールドのモンスターを1体リリースして発動する。
　そのモンスターの元々の攻撃力分、自分フィールドの全てのモンスターの攻撃力をアップする。


虎岩「フィールドがパンパンやのに儀式召喚までしてまいよった…」


アキト「あのカード、昔から遊次の切り札だったモンスター…。
敵にした時は恐ろしいが、味方になるとこんなに頼もしいとは…！」

緊迫した状況とはいえ、13年ぶりに見た戦士の姿にアキトは感動を覚える。


虎岩「…ワテはカードを1枚伏せてターンエンドや」

遊次「あ、じゃあ一応お前から奪った永続罠『ロック・ペイン』を発動。
お前のフィールドのモンスター×300のダメージを与えるから、300ダメージだ」

虎岩「ふん、別にええわ」
LP 8000 → 7700

虎岩「（ビビることない。攻撃力は越えられてても、『ロック・ガーディアン』で1ターンに1度破壊されへん。
ワテの墓地からカードをパクる効果もあるようやが、まともに盗めるカードもない。大したことあれへんわ）」


【遊次】
LP4500　手札:0
魔法罠：2

・妖義賊 - ゴエモン ATK2500
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000

【虎岩】
LP7700　手札:0
魔法罠：3

・ロックロック・A ATK2200


遊次「俺のターン！ドロー！
…へへ、いいカードを引いたぜ。魔法カード『妖義賊の施し』発動！
元々の持ち主が相手となるカードを1枚墓地に送り、カードを2枚ドローする！
俺は前のターンでお前から奪った『ロック・バーン』を墓地へ送り、2枚ドロー！」


■妖義賊の施し
　通常魔法
　このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：自分フィールドの元々の持ち主が相手となるカード1枚を対象に発動できる。
　そのカードを墓地に送り、デッキからカードを2枚ドローする。


遊次「さらにさらに！墓地の『妖義賊の下準備』の効果発動！
墓地の妖義賊モンスターを3体デッキに戻し、1枚ドローする！」

遊次は墓地のルパン、キッド、イルチメをデッキに戻して1枚ドローする。
下準備を先に発動しないのはデッキ圧縮のためだ。細かいプレイ意識も怠らない。


灯「すごい、一気に手札が3枚！」
イーサン「このリソース回復はでかいぞ！」

遊次「…あぁ～、引いちまったねぇ、この盤面を覆すカード」

虎岩「なんやと…！」

遊次「俺は手札から速攻魔法『妖義賊の大爆破』を発動！
元々の持ち主が相手となるカードが存在する場合、
フィールドのカードを2枚破壊できる！」


■妖義賊の大爆破
　速攻魔法
　このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：自分フィールドに元々の持ち主が相手となるカードが存在する場合に発動できる。
　フィールドのカードを2枚選び、そのカードを破壊する。


このカードは対象を取らない破壊効果だ。
発動が成立した時点で破壊するカードを選ぶため、
虎岩はまだどのカードが破壊されるかわからない。


虎岩「ほんだら永続罠『ロック・ガーディアン』の効果発動や！
ワテの『ロックロック・A』は守らせてもらう！」

遊次「ハッ、破壊すんのはそいつじゃねえよ。
俺は自分フィールドのロックロック・トークンを2体破壊する！」

虎岩「なんやと！！」

遊次のフィールドのトークンが2体、爆散する。

遊次「トークンは素材にもできずリリースもできねえが、破壊ならできるからな！
ようやく場がスッキリしたぜ！」

イーサン「これならかなり自由に動けるはずだ！」

遊次「俺は『妖義賊 - ゴエモン』の効果を発動！
1ターンに1度、相手の墓地からモンスター・魔法・罠のどれかを奪うことができる！
俺はお前の墓地にいる『ロックロック・F』を特殊召喚する！」

ロックロック・Fは一番最初に遊次が虎岩の手札から奪い、ルパンの素材にしたモンスターだ。
ルパンが破壊された時に虎岩の墓地へと送られていた。


遊次「更に手札から魔法カード、『妖義賊の復活』を発動！
元々の持ち主が相手となるカードが存在する場合、墓地から妖義賊を特殊召喚する！
俺は墓地の『妖義賊 - 士君子のブラックバード』を特殊召喚！」


■妖義賊の復活
　通常魔法
　このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：元々の持ち主が相手となるカードが自分フィールドに存在する場合、
　墓地の「ミスティックラン」モンスター1体を選択して発動する。
　そのモンスターを特殊召喚する。
　(2)：このカードが墓地に存在する場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。
　自分の墓地の「予告状」カード1枚を除外する。


虎岩「そいつは…」

嫌な記憶のあるカードの再登場に、虎岩は苦虫を嚙み潰す。

遊次「お察しの通りだ！ブラックバードは1ターンに1度、相手の魔法罠を破壊し、
自分フィールドにセットできる！俺が破壊するのは『ロック・ラリアット』！」

ロック・ラリアットが破壊され、遊次のフィールドにセットされる。

遊次「これでお前を守るカードはなくなったな！」

虎岩「お、おう…そやな。あぁーまずい！どないしよ！！」

虎岩「（アホか！浮かれてワテのもう1枚の伏せカードを忘れとるで！
このカードは相手の攻撃を無効にしてその攻撃力分ダメージを与えるカード！
ロックロック・Aは1回の破壊耐性も付いとるからそない簡単にやられへん！）」


遊次「本番はここからだぜ！俺は墓地の『妖義賊の復活』の効果を発動！
このカードを墓地から除外して、墓地の予告状カードを1枚除外できる！」

虎岩「予告状…？そんなもんあるか？
最初に発動した『爆炎の予告状』はもうない、『儀式の予告状』も同じく…」

虎岩は遊次の墓地のカードを確認している。

虎岩「『融合の予告状』…な、なんやこれ！いつの間に！」

遊次「見落としていたようだが、1番最初、お前の手札を確認したモンスターがいたよな？
『妖義賊 - イルチメ』だ。そのモンスターの効果は手札の予告状カードを捨てて発動する効果だ。
『融合の予告状』はその時に捨ててあるんだよ！」

虎岩「完全に意識の外から外れてたで…そんなカードがおったとは…」


遊次「俺は『融合の予告状』を除外！そして『融合の予告状』が除外された場合、効果発動！
『妖義賊』融合モンスターを融合召喚できる！
俺はフィールドの『妖義賊 - 士君子のブラックバード』と、
お前の墓地から奪った『ロックロック・F』で融合召喚を行う！」


■融合の予告状
　通常魔法
　(1)：このカードは発動後、墓地に送られる。
　このカードの発動後2回目の自分メインフェイズに、このカードを墓地から除外できる。
　(2)：このカードが墓地から除外された場合に発動できる。
　自分の手札・フィールドから、「ミスティックラン」融合モンスターカードによって決められた
　融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
　この効果で融合召喚したモンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、
　そのモンスターの攻撃力は、ダメージステップの間0となる。


遊次「悪しきを挫く至高の剣士が、闇夜を斬り裂く一閃を放つ！
融合召喚！現れよ！『妖義賊 - 快傑ゾロ』！」


■妖義賊 - 快傑ゾロ
　融合モンスター
　レベル7/光/獣/攻撃力2800
　「ミスティックラン」モンスター ＋ 元々の持ち主が相手となるモンスター
　このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動できる。
　そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
　(2)：自分フィールドに元々の持ち主が相手となるカードが存在し、相手が魔法・罠カードの効果を発動した場合に発動できる。
　その発動を無効にして破壊する。


現れたのは、サーベルを携え、目に黒いマスクをつけた狐の剣士だった。

虎岩「儀式モンスターに融合…トークンで場を埋めてるっちゅうのに好き勝手しよって！」

灯「狭いフィールドであそこまで…凄い、遊次！」

イーサン「相手の防御を的確に崩しつつ攻めの手を止めない。
流石と言わざるを得ないな…！」

遊次「更に手札から、ペンデュラムモンスター『妖義賊 - 剛腕のナンゴウ』をPスケールにセッティング！」

遊次の左上の頭上に、黒に赤いラインと白黒の渦模様が描かれた着物を纏い、唐傘を持つ虎のモンスターが浮かび上がる。

■妖義賊 - 剛腕のナンゴウ
　ペンデュラムモンスター
　レベル6/地/戦士/攻撃力2400　スケール3
　【P効果】
　このカード名の(1)のP効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：自分フィールドの「ミスティックラン」モンスター1体を選択して発動できる。
　そのモンスターはこのターン、1度のバトルフェイズで2回攻撃できる。
【モンスター効果】
　このカード名の(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：このカードがフィールドに存在する限り、自分の「ミスティックラン」モンスターは戦闘で破壊されない。
　(2)：自分フィールドに元々の持ち主が相手となるカードが存在し、
　自分の「ミスティックラン」モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
　このカードをリリースし、そのモンスターの攻撃力を2400アップする。


アキト「ペンデュラムカードまであるのか！
俺、ペンデュラムについて実はそこまで詳しく知らないけど…」

イーサン「ペンデュラムモンスター…。
魔法カードとしてPゾーンにセットできる特殊なモンスターだね」

灯「モンスター効果とは別にP効果を持っているんです」

アキト「そうだったね！ありがとう、わざわざ…」


遊次「剛腕のナンゴウのP効果発動！妖義賊を1体指定し、
そのモンスターはこのターン、2回攻撃ができる！
俺は怪傑ゾロを指定する！」

虎岩「なんや、ペンデュラムまで持っとるんかいな…。無駄に多彩やのう」


【遊次】
LP4500　手札:0
魔法罠：3

・妖義賊 - ゴエモン ATK2500
・妖義賊 - 快傑ゾロ ATK2800
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000

【虎岩】
LP7700　手札:0
魔法罠：1
・ロックロック・A ATK2200


遊次「さあ、バトルと行こうか！俺は『妖義賊 - 怪傑ゾロ』で『ロックロック・A』を攻撃！」

虎岩「甘いわボケェ！！罠カード発動！『ロック・リフレクター！』
このカードは相手の攻撃を無効にして攻撃力分ダメージを与える！
更に岩石族モンスターがいる場合、もう1度だけセットしなおして使用が可能や！」

虎岩「油断したなぁ！そんなもんで突破できるほど甘ないんや！
怪傑ゾロの攻撃力分ダメージを…」

遊次「快傑ゾロの効果を発動。」

虎岩「…え？」

遊次「俺のフィールドに元々の持ち主が相手となるカードが存在する場合、
1ターンに1度、相手の魔法・罠の効果を無効にして、破壊する」

虎岩の発動したロック・リフレクターは、あっけなく破壊された。

遊次「焦りは禁物だぜ、詐欺師。ちゃんと効果を読むんだったな。
まあ読んだところで結果は変わらねえが」

虎岩「く、クソがぁ…」

遊次「罠カードが無効化されたことで、怪傑ゾロの攻撃は続行だ！
この瞬間、『融合の予告状』の効果が適用される！
『融合の予告状』で融合召喚されたモンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、
そのモンスターの攻撃力はダメージステップ時0となる！」

虎岩「な、なんやとぉ！！」

ロックロック・Aの攻撃力が瞬く間に0となる。
怪傑ゾロは空中へ高く飛ぶとロックロック・Aの方へ跳躍し、
目にもとまらぬ速さで何重にも斬撃を重ねる。

虎岩「ぐっ！！しかし『ロックロック・A』は
『ロック・ガーディアン』の効果で、1ターンに1度だけ破壊されへん！」

遊次「だがダメージは通る！『ロックロック・A』の攻撃力は0！
よって2800のダメージとなる！」

虎岩「ぐおおおおおおおお！！！」
LP 7700 → 4900

虎岩は墓地のカードに目を向ける。

虎岩「（今やない…今つこても意味ないんや。今は耐える時…）」

遊次「剛腕のナンゴウのP効果により、快傑ゾロでもう1度『ロックロック・A』に攻撃！
『融合の予告状』の効果により、攻撃力は0となる！」

虎岩「クソぉ！！2回攻撃して2回ともワテのモンスターの攻撃力が0やと…！
そんなんナシやろがぁ！」

ロックロック・Aの体は次の瞬間、バラバラに砕け散っていた。

虎岩「ぐあああああああ！！」
LP 4900 → 2100

虎岩のフィールドはがら空きとなる。


遊次「更に、怪傑ゾロの効果発動！このカードが相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合、
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚できる！」


虎岩「なんやねんそれぇ！ワテからナンボほど奪ったら気が済むんや！」

遊次「うるせえ！詐欺師が被害者ぶってんじゃねえぞ！
お前から金を奪われた被害者はもっと苦しい思いしてんだ！」

遊次が凄むと、虎岩は急激に弱気になる。


虎岩「ヒッ…！か、堪忍してくれ、それ以上は…もう…！
それ以上ダイレクトアタックされたらほんまに負けてまう！
そや、仲直りしよ！もうこんな争いやめようや！
ワテが悪かった、許してくれ！！金ならなんぼでも払う…！」

虎岩が必死に命乞いをする。
遊次は軽蔑するような目で虎岩を見ている。


虎岩「なーーんちゃってなぁ！！俺は墓地の『ロックロック・F』の効果発動や！
ワテが戦闘ダメージを受けた場合、デッキからそのダメージ以下の攻撃力の岩石族を特殊召喚できる！」


■ロックロック・F
　効果モンスター
　レベル2/地/岩石/攻撃力1000
　このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：このカードをリリースして発動できる。
　手札から岩石族モンスター1体を特殊召喚する。
　(2)：このカードが墓地に存在し、自分が戦闘ダメージを受けた場合、
　このカードを墓地から除外して発動できる。
　受けたダメージ以下の攻撃力を持つ岩石族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。


1ターン目、手札から遊次に奪われ、素材として使われるのみだったロックロック・Fが、
今ようやく真価を発揮した。

虎岩「油断したなぁ！まだワテには奥の手が残っとったんや！
ワテはこの効果でデッキから『ロックロック・B』を特殊召喚する！！」

現れたのは、首の長い竜の形をした巨大な岩石。


■ロックロック・B
　効果モンスター
　レベル8/地/岩石/攻撃力2700
　このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
　相手フィールドの岩石族モンスターの数×1000ポイント、このカードの攻撃力をアップする。
　(2)：このカードは相手フィールドの全てのモンスターに攻撃できる。
　(3)：このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
　その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。


遊次はその岩石の巨竜を見上げている。

遊次「…チェーン1で発動していた怪傑ゾロの効果！
お前の墓地から、戦闘で破壊した『ロックロック・A』を俺のフィールドに特殊召喚する」


■ロックロック・A
　効果モンスター
　レベル7/地/岩石/攻撃力2200
　このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
　(1)：このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
　自分フィールドの魔法・罠カードの数以下になるように、
　相手フィールドに「ロックロック・トークン」（岩石族・地・星1・攻/守2000）を特殊召喚する。
　このトークンはリリースできず、融合・S・X・リンク召喚の素材にできない。
　(2)：相手フィールドの「ロックロック・トークン」1体を選択して発動する。
　そのモンスターを破壊し、相手に1000ポイントのダメージを与える。
　

遊次のフィールドにロックロック・Aが現れる。
2人のフィールドには巨大な岩石が睨みあっている。

ここで一連の処理は解決され、新たに特殊召喚されたモンスターのチェーンが組まれる。

遊次「ロックロック・Aが特殊召喚された場合、効果発動！」


ロックロックAの効果にチェーンして、虎岩も効果を発動する。

虎岩「ここで『ロックロック・B』の効果発動！特殊召喚成功時、
相手フィールドの岩石族×1000ポイント攻撃力を上げる！
よって3000ポイント攻撃力がアップし、攻撃力は5700や！」

現れた首長の岩石は高らかに雄たけびを上げる。


ロックロック・Bの効果が解決され、続いてはロックロック・Aの効果だ。

遊次「『ロックロック・A』の効果！
自分の魔法・罠の数まで相手フィールドにトークンを召喚する！
俺の魔法罠ゾーンはPカードを含めて3枚！
よって3体のトークンをお前のフィールドに特殊召喚する！」

虎岩のフィールドを3体の「ロックロック・トークン」が埋める。
遊次が虎岩にやられた戦術を、今度は遊次がやり返す形だ。


遊次「……」
遊次は何も言わない。ただ真っ直ぐと前を見据えている。


虎岩「フン、今更トークンがなんやねん。
お前はもう何もできひん！
攻撃力5700のワテのモンスターを突破でけへんからや！」

虎岩は大型モンスターを特殊召喚し、余裕な表情をしている。


アキト「あ、あんなモンスターがまだ…！絶対勝ったと思ったのに！」
イーサン「……」

遊次「………」

虎岩「よかったな、一瞬でも勝てた気分を味わえて！でもお前の負けや。
2000万はちゃんと用意してもらうで。逃げ切れると思うなや」


アキト「もうダメなのか…？遊次は負けてしまうのか…？」

イーサン「…大丈夫さ」

アキト「え？で、でも…」

灯「遊次を信じてください。ああ見えて、デュエルに関してはすっごい視野が広いんですから」


遊次「言っただろ、お前の敗北は決まったって」

虎岩「はぁ…現実が見えてへんのやな、可哀想に。
人は窮地に追い込まれると現実逃避するからな」

遊次「お前はすぐに気づくぜ、もうとっくにお前が"負けてる"ことに。」

虎岩「あぁ…？何をゴチャゴチャと…！」

虎岩「ワテのモンスターを見てみぃ！攻撃力5700や！
更に永続罠『ロック・ガーディアン』もあって1ターンに1度破壊されへん！
ワテにバトルで致命傷を与えることはもうできひん！」


遊次「あぁ、その通りだ。バトル"では"な」

虎岩「あぁ…？」

虎岩はまだ現状を把握できていない。
さきほどからの怒涛の展開に、冷静さを欠いているようだ。


【遊次】
LP4500　手札:0
魔法罠：3
(・ロック・ペイン：相手フィールドのモンスターの数×300ダメージ
・ロック・ラリアット：岩石族モンスターがいる時、自分の魔法罠の数分攻撃を無効
・Pカード 妖義賊 - 剛腕のナンゴウ：妖義賊に2回攻撃を付与するP効果)

・妖義賊 - ゴエモン ATK2500
・妖義賊 - 快傑ゾロ ATK2800
・ロックロック・A ATK2200
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000

【虎岩】
LP2100　手札:0
魔法罠：1

・ロックロック・B ATK5700
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000
・ロックロック・トークン ATK2000


遊次「お前、自分のデッキの戦術も覚えてねえのか？デュエリスト失格だな。
お前のフィールドを見てみろ、何か気付かねえのか？」

虎岩「ワテのフィールド…『ロックロック・B』とトークンが3体…」

遊次「で、俺のフィールドを見て何か気付く事はねえのかよ」

虎岩「お前のフィールドにはモンスターが2体とトークンが2体…。
罠カードが…。罠カード…。あ…。あ！あぁああ！！！」

虎岩はようやく気付いたらしい、自分の置かれた現状に。

遊次「俺はお前から奪った永続罠『ロック・ペイン』発動。
お前のフィールドのモンスターの数×300ポイントダメージを与える。
お前のフィールドには4体のモンスターがいるため、1200ポイントのダメージを与える」


虎岩に無数の石片が飛ぶ。

虎岩「ちょ…待ってくれ…ぐああああ！！」
LP 2100 → 900


アキト「そ、そうか…あの罠カードがあったのか…」

イーサン「遊次の勝利はロックロック・Aを奪った時点で確定していた。そういうことだ」


遊次「お前、なんて言ってたっけ？
俺の負けだ？2000万用意しろ？」

虎岩「あぁ…ちゃう…ちゃうんや…！頼む…仲良くしよ！な！
もう終わりやこんな茶番！頼む許してくれ！」

遊次「今すぐ金を用意しなきゃなんねえのはお前の方だ。
ターンエンド」

遊次は冷徹に吐き捨てる。

虎岩「あぁああ待ってくれ！まだ終わらんといてくれ！！
アカン…ワテのターンになってもうたらまた罠カードの効果が…」

遊次のフィールドの永続罠「ロック・ペイン」は、相手ターンになればまたいつでも発動可能だ。
つまり、相手のドローフェイズになった途端に効果を発動すれば、虎岩は何もできずに敗北する。

遊次がターンエンドしたことによって、虎岩のターンとなる。


虎岩「あぁああ…ワテのターンになってもうた…。
あぁあ…アカン…せや…ワテがこのままドローせんかったらええんや！
そしたら永遠にドローフェイズが始まらへん！よってワテのライフがゼロになることも…」


遊次「…往生際わりいぞ、クソ詐欺師！！」

遊次は怒号を飛ばす。

虎岩「ヒッ…」

遊次「てめえ、自分が負けそうになった途端泣きべそかいてその調子か？
甘ったれてんじゃねえぞ！！てめえもデュエリストだろ！」

虎岩「ぁ……」

遊次「このまま引き伸ばしても何の意味もねえことはわかってんだろ！
それとも最後の最後まで生き恥晒して終わっていくか？
どうせ負けんなら潔く散って前向きに倒れろ！
お前がクソ詐欺師でも、せめてデュエリストとして死にやがれっつってんだ！」

虎岩「ク……クソ…」

虎岩は観念したようにデッキトップに指をかける。

虎岩「クソがあああああああ！！ワテの…ワテのタアアアアアン！！！」

虎岩がカードをドローする。


遊次「永続罠『ロック・ペイン』の効果！
お前のフィールドのモンスターの数×300ポイントダメージを与える！」

無慈悲にも効果発動の宣言が行われる。
虎岩に向かって石欠が飛んでいく。


虎岩「ぐうううわああああ！！！」
LP900 → 0


デュエルディスクAI「勝者、神楽遊次。
敗者 虎岩金蔵には契約通り、1000万サークの賠償を伊達アキトの依頼人へ行う義務が生じます。」

静まるフィールド。
そこには、起伏のない機械音声のみが響き渡っていた。


第7話 完

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～あとがき～

すいません、だいぶ長くなりました。
まさかここまでグチャグチャになるとは思ってなかったんです…。
後半、チェーンがバンバン組まれてちょっとややこしいですよね。
というかもし今回のデュエルでミスがあったら遠慮なく教えてください。
だいぶ複雑だと思うので…。

今回のデュエルは考えてて気狂うかと思いました。
現状のフィールドに対して最適解のプレイを考えつつ、
ライフ管理・毎ターンの展開・見せ場・やりたい流れも両立させないといけないので、まあ進まない。
もうロックバーン系のデュエルはこれっきりにしよう…。

あと、なぜか後半までドローソースのことが完全に頭から消えていた。
手札に困ったらドローすればいいんだね…。

融合の予告状はちょっと強すぎかなとも思いましたが、
OCGで螺旋融合がATK2600アップ＋2回攻撃付与なので、
ただでさえ予告状っていうラグのあるカードだから問題ないか、と思いました。

妖義賊の魔法・罠カード、便利なの多すぎて魔法罠のサーチカードは出しちゃダメですね。
それ引けば解決するじゃんっていうパターンが今後多くなりそうなので。