10万アクセス記念企画　作：光芒

―――虹彩竜と歩むもの・10万アクセス記念企画―――









「おうおうおう、Dホイールなんざ乗ってきちゃってよぉ～」
「えらいハリキリ☆ガールがやってきたじゃねえか！」

　異世界で悪魔に操られ、殺戮の限りを尽くした遊大を探しにDホイール、ドラグーンを駆って私は辺境の荒野へとやってきた。そこではデュエルが絶対となっており、デュエルに敗れた者は死ぬまで鉱山で奴隷のように働かされているという。

「頼みますよ、先生」

　その地に住む一人の女性から手紙を受け取った私は、その街のゴロツキたちに遊大が用心棒として雇われているということを聞いてやってきた。砂混じりの乾いた風のを背に受け、ハーモニカを吹きながら現れた遊大は、デュエルで目の前の敵を容赦なく叩き潰す心の無き死神と化していた。

「……遊大の様子がおかしいわ。彼の心は目の前のデュエリストにはない」

　私は遊大を連れ戻すため、遊大の所属するグループと敵対しているもう片方のグループに用心棒として潜入することにした。そのグループのリーダーは遊大に連戦連敗を喫していたためか、酷く荒れていた。

「どいつもこいつも役立たずばっかじゃねえか！ 全くよぉ、こんな時に弟が帰ってきてくれたらよぉ……あんなスカした高海 遊大如き……一撃で倒してやるっていうのによ！」
「ねえ」
「あん？ なんだ貴様！」
「……私を雇ってもらえないかしら？」

　羽織っていたポンチョをはためかせ、私は拳銃型のデュエルディスクを相手に見せる。この地ではデュエル開始と同時にデュエルディスクを組み立て、先にデッキをセットしたデュエリストが先攻を得るのだ。

「へっへっへ！ いいだろう、見てやろうお前さんの腕を。気に入ったら買ってやる。気に入らなければ……その身体で俺たちを満足させてもらおうか」
「さっさと始めよう。一度に来い」

　私は一度に三人のデュエリストを相手取ることになった。三対一というマッチアップは確かに不利だ。しかし、相手が三人ともXモンスター使いというのが私にとっては好都合だった。

「オーバーレイユニットを1つ取り除き、《超銀河眼の光子龍》の効果を発動！ 相手フィールドのオーバーレイユニットを全て取り除き、取り除いた数×500このカードの攻撃力はアップする！ そして取り除いた数だけこのカードはこのターン攻撃ができる！」

超銀河眼の光子龍　ATK4500→ATK9000

「そして装備魔法《ストイック・チャレンジ》を超銀河眼の光子龍に装備。このカードの攻撃力は私のフィールドのオーバーレイユニットの数×600アップする。私のフィールドのオーバーレイユニットの数は超光子龍の2枚、《ギャラクシーアイズ FA・フォトン・ドラゴンの2枚、《銀河眼の光波刃竜》の2枚の計6枚。よって超銀河眼の光子龍の攻撃力は更に3600アップ！」

超銀河眼の光子龍　ATK9000→ATK12600

「超銀河眼の光子龍でダイレクトアタック！ “アルティメット・フォトン・ストリーム”！！」

デュエリストA　LP8000→LP0
デュエリストB 　LP8000→LP0
デュエリストC　LP8000→LP0

「1ターンで三人を……ワンターンスリーキルゥ……おおおこいつはすげえ！ おめえさんならあの高海 遊大を倒すことができるかもしれねえぜ」
「だけど私はウルトラレア。報酬は高いわよ？」




―――遊大、なにがあったの！？ 覇王龍ズァークだったころのあなたはもっと輝いていたわ！

―――そう熱くならないでください。たかがデュエルですよ？ あと少しで俺は葬られます。その相手が遊希さん……あなたなら俺は満足です。

―――違うわ！ こんなことであなたが満足できるわけがない！

―――それで満足するしかないじゃないですか……



　果たして、遊希は遊大を救うことができるのか。そして遊大は満足することができるのか。









―――『虹彩竜と歩むもの』　10万アクセス記念企画―――







―――たぶんやりません―――














「……何これ？」
「いや映研の卒業制作として是非セントラル校を代表する美男美女に出演してもらいたいんですよ！ 天都 遊希と高海 遊大。自他共に認めるカップルの愛とデュエルの物語！ これは大ヒット間違いなし！ 追いつけ追い越せカメ●を止めるな！」
「えっと……お断りします」
「なんで！？」
「世界観や脚本がおかしいじゃない。何よこのカオス展開」
「そもそも映画とかには出たくないというか……恥ずかしいです」
「そんなぁ！ ギャラは弾むから！」












〇後書き
『銀河竜を駆る少女』に続けて『虹彩竜と歩むもの』でも10万アクセスを記録していました。こちらでの更新はすっかり滞ってしまいましたが、この作品がそれだけ多くの方に愛されているのかな、と改めて知ることができました。
今回は糞みたいな茶番でしたが、10万アクセス記念企画自体はアイデアがあればやってみたいと思っています。ということでどなたか面白いアイデアを下さい。