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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第110話:共闘

第110話:共闘 作:光芒






「グーテンターク。ドイツより交換留学生として参りました“リーラ・紫苑”と申しますわ」

 遊大の身体に紫苑が憑依した次の日、彼女はドイツからやってきた日独ハーフの交換留学生としてセントラル校の制服に袖を通していた。彼の身体に宿った精霊が遊大と入れ替わる形で彼の身体を動かしている、という説明を竜司やミハエルは信じていなかったが、紫苑の変身能力を見た彼らはすぐに紫苑が3体目のデュエルモンスターズの精霊であると確信した。
 その力を活かして遊大として過ごすこともできたのだが、一部の生徒(主に美鈴)の反対もあって、あくまで遊大とは別人として過ごすことになった。建前としては日本にやってきた交換留学生として、本音は遊大に宿った精霊として。そしてその本音を知るのは一部の生徒たちだけ。

「あら、別に私は遊大君のまま過ごしても良かったのに」
「絶対に駄目です! 遊大さんはあくまで遊大さんだからいいんです!」
「つまり見た目ではなく心ということ? あなた随分と彼に入れ込んでいるのね」
「い、入れ込……違います!」

 素直なのか素直じゃないのかよくわからない美鈴であるが、彼女としては遊大が元気になって戻ってくるのであれば、という理由で紫苑のことを受け入れることにした。
 また、即席のデッキで美鈴に勝利するだけあってデュエルの腕は元の遊大以上と言ってもいいレベルであり、才色兼備の彼女は不可思議な時期にやってきた交換留学生ながらあっという間にセントラル校に溶け込むことができた。

「はぁ……」

 紫苑が遊大に成り代わってから数日が過ぎた。すっかり皆が紫苑という存在に慣れ親しんだ頃、セントラル校は文化祭に備えての慌ただしさを取り戻す。そんな喧騒から逃れるかの如く一人溜息をつく林檎。男女分け隔てなく接し、笑顔が特徴的な彼女であるが、いつもの明るさは見られない。

「どうしたの、林檎」

 林檎の姿を見掛けた紫苑は思わず声をかける。美鈴とは違い、林檎は紫苑がいる日常にすっかり適応していた。

「あっ、高み……紫苑」
「らしくないわね。あなたに憂いの表情は似合わないわ?」
「これが憂いたくなるもなるんだよ……」

 林檎が悩んでいたのは自分の所属する部活のことであった。彼女が所属する合唱部は全学年を含めればそれなりの人数がいるのだが、一年生である自分の代の新入部員が少なく、三年生が引退してしまえば部員の数がごっそり減ってしまう。
 そうなればコンサートどころか部活動に必要な人数を満たさず、同好会に格下げ、もしくは廃部にまで至る可能性があったのだ。林檎はそれを危惧して所属する部活が決まっていなかった遊大を勧誘したのだが、彼の音痴が周知のものとなって断念している。

「なるほど、それは憂いたくもなるというものね」
「でも一発逆転の方法がない訳じゃないのよ」
「あら」
「文化祭の時に行われる部活対抗のデュエルトーナメント……それに勝ち上がれば宣伝になるついでに部費を得ることができるの。でもね……うちの部活デュエル強い人そんなにいないんだよね」

 セントラル校の生徒である以上、必然的に部員は全員デュエリストということになる。しかし、そんなセントラル校の生徒であってもデュエリストとしての技量に優劣は存在していた。
 もちろん他系列校との交流デュエルの代表に選ばれるだけあって、林檎の腕は一年生でも上位に位置するのだが、これはあくまでチーム戦であるため、一人での参加は不可能であり、そしてルールとして公平性を期すために参加できるのは一年生のみ、ということもあって新入部員が少なかった合唱部は不利な戦いを強いられることが決定的であった。

「そういうこと。打開の手段はあれど、そもそもそれにまで行きつけない、と」
「そうなんだよね……まあ残される者としては地道に来年の新歓で部員獲得のための手段を取らないといけないってことで」
「あら、だったら私がそのトーナメントの助っ人に入ってもいいわよ?」

 えっ、と何処から出したのか気になるくらいのトーンで驚きの声を上げる林檎。もちろん遊大と同等もしくはそれ以上のデュエルの実力を持つ紫苑が助っ人に加わるのであれば林檎にとっては願ってもない話と言えるだろう。
 しかし、“遊大の身体”に紫苑が憑依している以上、どうしようもないことがあることを思い出して林檎は項垂れる。

「いや、気持ちは有難いんだけどさ……高海君の身体に憑依している以上、ほらアレじゃん?」
「アレ……? 歌の上手下手ということね」
「いくらなんでもあの歌声の高海君ベースの紫苑に助っ人を頼むのはさ。あ、失礼なのはわかってるんだけど」
「全くよ。この私の力を見くびらないで貰いたいわ」

 そう言って紫苑は左手を自分の喉に当てる。紫色の光が彼女の首を包み込むと、紫苑は小さく歌を歌い始めた。すると、驚くことに音痴であるはずの遊大の身体から聴こえてきたのはまるでプロの歌手顔負けの歌声であった。

「はい!?」
「あのね。見た目だけじゃなくて性別まで変えられる私に声帯が変えられないわけないじゃない。林檎が望むなら前よりもっと下手にしてあげてもいいんだけど」
「それはやめて差し上げて。高海君結構歌下手なの気にしてるんだから」

 何にせよ、これで問題は解決された。臨時の助っ人である紫苑の加入は林檎にとってはとても大きかった。ちなみに部活対抗戦のレギュレーションは以下の通りである。


・参加できるのは新人(一年生)のみ
・チームを組むにあたって必要最低人数は二人、最大五人までとする
・ルールは勝ち抜き戦。そのため全員が敗退すればそのチームの敗北となる
・次のデュエリストに交代する場合は、フィールドのみ引き継ぐ(デッキ、墓地、除外ゾーンはリセット)
・相手チームのデュエリストを撃破し、デュエリストの引継ぎが行われた場合、そのターンはメインフェイズ2を行わず、そのままエンドフェイズとなる

例:Aチームの先鋒がBチームの先鋒を撃破した場合、Bチームの次鋒がそのフィールドのみを引き継ぐ。Aチーム先鋒のライフ・フィールドはそのまま


「つまり先鋒のデュエリストはライフやデッキを消耗した状態で万全の状態の相手の次鋒とデュエルをしなければいけないということね」
「そういうこと。だから人数が多い方が有利なんだけど……」

 結局合唱部は林檎と紫苑の二人だけで出場することになってしまった。もちろん林檎は同期の部員に誘いをかけたのだが、皆積極的ではなく、文化祭での合唱部のコンサートもあるため、そちらの方に本腰を入れたいという事情もあった。

「でもこうとも言えるわね。先鋒が万全の布陣を整えて相手を倒せば、相手は開始時点でその布陣に挑まなければいけない。それは準備が整え終わる前に負けるということよ?」
「……なるほど。闇雲に数を揃えればいいってことじゃないと」
「そういうこと。だから悪いことばかりじゃないわ」

 そう言って紫苑が取り出したのは遊大のデッキであった。美鈴とのデュエルで使ったアンデット族のデッキも確かに強力ではあるのだが、あのデッキはフィールド魔法・アンデットワールドに強く依存する。そしてこのルールでは仮に紫苑が敗れた場合、そのフィールドを林檎が引き継ぐことになる。そうなれば、天使族主体である林檎のデッキをアンデットワールドが発動している状態で使わなければならないのだ。

「デッキは遊大君が元々使っていたものをベースにしたものを使うわ。彼のデッキは確かに強いけれど、色々と足りないところもあるから私の力で補うことになるわね」
「……高海君に内緒でいじっていいの?」
「安心して。これは私の力で作り出したデッキ。彼が元々持っていたカードを参考に創造したものだから元々の彼のデッキに手は加えていないわ」

 カードを創造という字面のインパクトこそ凄いが、紫苑はデュエルモンスターズの精霊である。カードを作り出すこと自体彼女にとっては造作もないことであった。そしてそのカードが問題なくデュエルディスクに対応するというのも、人間の技術力では推し量れない存在である精霊だからこそできるものなのかもしれない。












「マジですかー……」

 人数こそは少ないが、紫苑が味方であれば百人力だ。そう息巻いていた林檎であるが、文化祭当日に発表されたトーナメントの組み合わせを見て流石に肩を落とした。

「どうした林檎! まさかこのわたしがひきいるダンス部といきなりあたってしまっておちこんでいるんではないだろうな!」

 小さな身体を思い切り反らしては、そんなことをする必要も無いのに大きく見せようとする留奈。留奈を筆頭としたダンス部は女子生徒だけであるが、いずれもデュエルの才能に溢れたアグレッシブな生徒が揃っており、優勝候補の一角でもあった。

「顔を上げなさい、林檎」
「でも紫苑……」
「留奈。確かにあなたたちは強いかもしれないけど、林檎にはこの私がついていることを忘れないで頂戴」
「紫苑! そうか、おまえがあいてならふそくはない! このきかいにおまえと林檎をたおしてわたしがさいきょうのデュエリストであることをしょうめいしてやる! かくごするんだな!」

 そう言って笑いながら去っていく留奈。デュエルをする前に諦めてしまうのはデュエリストにとって御法度である。しかし、ペンギンに空を飛べ、と言ってそれが不可能なことは誰だってわかるように、ひっくり返ってもできないものはできない。留奈を倒しつつダンス部の生徒五人を二人で倒し切るというのも、やはり現実的なものではなかった。

「ごめんね、紫苑。せっかく協力してもらったのに……」
「らしくないわね、林檎」
「えっ?」
「私の……いや遊大君の知るあなたはそんなんじゃなかったわ。あなたにはそんな悲しげな顔は似合わない。あなたは笑顔でいてこその林檎なのよ?」

 遊大の知る、ということは彼の中で林檎はいつでも笑顔を振りまいているということなのだろうか。紫苑は林檎を励ますつもりで言っているようだが、彼女にとってはその言葉が妙に気恥ずかしかった。

(つまり、高海君は私の笑顔が魅力的って思ってるってこと……? あれ、なんだろう。なんか心臓がドキドキするんですけど。というか高海君は美鈴がゾッコンのはずなのに、私ったら何考えて)
「林檎?」
「ひゃっ!」
「どうしたのよ変な声出して。まあいいわ、ダンス部とのデュエルでは私が先鋒で出る。そして留奈の鼻っ柱を折ってあげるわ」

 この時の紫苑の顔は林檎にはとても頼もしく見えた。それでも、これが紫苑ではなく遊大の時であったら……と内心で少し失礼なことを考えてしまう林檎であった。

「さて、腹が減っては戦ができぬ、という言葉があるわ。ということでこれから出店を回るわよ」
「えっ、てかそんなことしてていいの!?」
「デュエルはいつでもできる。でも文化祭の間しか食べれないスイーツを逃せばデュエルの勝敗以上に後悔することになるわよ」
「うぐっ……まあ、そうだよね」

 本当にこの少女は精霊なのだろうか。わずか数日で人間世界に馴染む紫苑にやはり翻弄されっぱなしの林檎であった。





『ついに始まりました! セントラル校部活対抗新人トーナメント! 部活同士の熱く激しいデュエルの火蓋を切って落とすのは優勝候補のダンス部と、わずか二人で参加の合唱部のデュエルです!』

 放送部の生徒の実況がデュエルフィールドに響く中、幕を開けた部活対抗トーナメント。先鋒を務める紫苑と対峙するのは、同じく先鋒を務める留奈。単細胞の彼女であれば、まず間違いなく先鋒を務めるだろうという紫苑の予見は当たっていた。

「おまえがあいてか、紫苑! いっておくがわたしはつよいぞ!」
「ええ、知っているわ。遊大君の中でもあなたは強者と認識されているわね」
「そうか……さすが遊大だな! だが、ざんねんだ。わたしのつよさをりかいしているがゆえに、わたしにたおされてしまうんだからな!」
「随分と強気なのね。でも、いつまでそんな強気でいられるのかしら」

 先攻後攻の決定権は紫苑に与えられ、彼女は先攻を選んだ。留奈のデッキに先攻を渡せば、まず間違いなく強力な効果を持った月光融合モンスターを融合召喚してくるだろう。そう言った意味ではそれらの強力なモンスターに対処できる先攻を取れたことは紫苑にとっては僥倖であるといえた。

「いくぞ、おまえがあいてだろうとかんけいなくやっつけてやる!」
「いつもの遊大君と同じと思ったら大間違いってことを教えてあげるわ」


紫苑 LP8000 手札5枚
デッキ:35 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 Pゾーン:青/赤 除外:0 エクストラデッキ:15(0)
留奈 LP8000 手札5枚
デッキ:35 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 Pゾーン:青/赤 除外:0 エクストラデッキ:15(0)





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ター坊
やはり紫苑(17?)モードで留学生になりましたか。遊大モードだったらボロが出たら厄介ですし、色気出てる遊大も想像したくない。
文化祭のイベントデュエル大会と来ましたか。ダンス部の留奈とモブ生徒、スタイr、もとい腕前も一級品そうです。2人で5人抜きを達成出来るか? (2018-09-25 16:00)
光芒
ター坊さん
しおんさんじゅうななさい(おいおい)。
確かに遊大モードで素の紫苑が出ると結構面倒なことになりますからね。色気出てる遊大の需要は実はあったりするのですが(一部の腐った人たちに)。

>ダンス部の留奈とモブ生徒、スタイr、もとい腕前も一級品そうです。2人で5人抜きを達成出来るか?
ダンス部の面々ですが、留奈がトランジスタグラマーであって、他の子はそこまで際立っていなかったりします。そして留奈以外の名前が出なかったということは……まあ、そういうことですorz
(2018-09-26 08:47)
蓮木
ペアデュエルとか変則タッグデュエルは盛り上がるから仕方ないよね。人数いればいるだけ有利なんて事も実際ありませんし過去にカードゲームではありませんが5VS5の大会に1人で登録してそのまま優勝したりする事もあるので個人の実力やお互いのデッキの連環性は気にしておきたいところです。

さてこれから始まる2人での五人抜きデュエル・・・・・・持久力も必要になるデュエルですからミスが出ない事を祈りたいですね (2018-09-26 11:19)
光芒
蓮木さん
コメントありがとうございます。こちらでは初めましてになりますね、宜しくお願い致します。

>人数いればいるだけ有利なんて事も実際ありませんし過去にカードゲームではありませんが5VS5の大会に1人で登録してそのまま優勝したりする事もある
いくら多数とはいえ、烏合の衆という言葉もありますからね。一人の精鋭であれば、五人の凡人を退けることくらい容易でしょうね。この場合はそれに当てはまりませんが(え

>さてこれから始まる2人での五人抜きデュエル・・・・・・持久力も必要になるデュエルですからミスが出ない事を祈りたいですね
数で劣る紫苑と林檎にとっては一つのミスが命取りになりますからね……
(2018-09-27 23:43)

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105 第118話:負担 1043 2 2018-10-17 -
106 第119話:確信 959 2 2018-10-20 -
109 第120話:無限 1029 4 2018-10-22 -
117 第121話:必然 924 2 2018-10-25 -
110 第122話:悲劇 1106 2 2018-10-28 -
162 第123話:鬼気 1080 2 2018-10-31 -
82 第124話:捕食 1060 3 2018-11-02 -
134 第125話:一輪 1035 2 2018-11-05 -
142 第126話:後悔 1127 3 2018-11-07 -
87 第127話:神話 1028 2 2018-11-10 -
121 第128話:仮説 1157 3 2018-11-12 -
88 第129話:伝心 1098 3 2018-11-14 -
112 第130話:対立 1107 2 2018-11-16 -
130 第131話:残酷 1049 3 2018-11-18 -
113 第132話:涙雨 1083 3 2018-11-20 -
104 最終章予告 964 3 2018-11-21 -
117 番外編:歓喜 1020 5 2018-11-22 -
103 第134話:決戦・1 1002 2 2018-11-23 -
90 第135話:決戦・2 1083 2 2018-11-25 -
107 第136話:決戦・3 1455 2 2018-11-27 -
88 第137話:決戦・4 1020 3 2018-11-28 -
98 第138話:決戦・5 1081 3 2018-11-30 -
84 第139話:覇王 1140 3 2018-12-02 -
84 第140話:精霊 1230 3 2018-12-04 -
130 第141話:落涙 1068 4 2018-12-05 -
120 第142話:命脈 1104 3 2018-12-07 -
66 第143話:終焉 1059 3 2018-12-08 -
123 第144話:帰還 1132 3 2018-12-10 -
97 遊大たちが19年1月制限について喋ります 1177 3 2018-12-11 -
99 第145話:三様 1106 2 2018-12-12 -
108 第146話:光明 930 2 2018-12-15 -
115 第147話:竜星 1040 3 2018-12-16 -
111 第148話:斬撃 994 3 2018-12-18 -
125 第149話:神竜 1070 3 2018-12-20 -
90 第150話:新竜 927 3 2018-12-21 -
117 第151話:共鳴 956 3 2018-12-24 -
124 第152話:前夜 1113 3 2018-12-25 -
102 第153話:星竜・1 1056 3 2018-12-28 -
95 第154話:星竜・2 1043 3 2018-12-29 -
110 第155話:星竜・3 1173 3 2018-12-31 -
125 エピローグ:雪夜 1352 6 2019-01-01 -
85 番外編:甘露 1040 2 2019-02-14 -
101 遊大たちが19年4月制限について喋ります 966 3 2019-03-12 -
56 エイプリルフールに間に合わなかったので 848 0 2019-04-01 -
100 番外編:夏想・1 844 4 2019-04-17 -
101 番外編:夏想・2 919 2 2019-04-19 -
103 番外編:夏想・3 679 2 2019-04-22 -
97 番外編:夏想・4 942 2 2019-04-25 -
98 番外編:夏想・5 883 0 2019-05-01 -
82 番外編:師弟・1 818 2 2019-05-04 -
95 番外編:師弟・2 917 2 2019-05-08 -
81 番外編:師弟・3 773 0 2019-05-13 -
101 番外編:師弟・4 778 2 2019-05-17 -
69 番外編:師弟・5 807 3 2019-05-21 -
95 10万アクセス記念企画 1005 4 2019-09-24 -
91 番外編:聖夜 1225 2 2019-12-25 -

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