間章:インタビュー記録②　作：お野菜のデーモン

やあ、僕だ。チャンピオンの方の阿笠遊理だ。
今日は時間が無いからさっさと始めるよ。
今回の話も、本筋とは関係ないから飛ばしてしまって構わない。以上。
それじゃあ、またね。
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「古株俊夫」
『本日は取材に応じて頂き、誠にありがとうございます』
─ええ、こちらこそ。今日はよろしくお願いします。

『先日の阿笠選手との試合、拝見させていただきました。本当に素晴らしい試合でしたね』
─ええ、自分で言うのもなんですが、本当に。
今までプロとして活動してきた中で、一番集中していたかも知れないですね。

『あの試合こそプロとしてのキャリアハイだったと。そう言うことですか？』
─身体の方はともかく、心の方は最高の状態で臨みましたから。そう言ってもいいかも知れません。

『なるほど。ではそんなキャリアハイの成績を残した古株さんにとって、強さの源とはなんですか？』
─娘、ですね。ほら見てください。可愛いでしょう？この娘がいるから、心の限り応援してくれるから、まだ前を向くことが出来る。もう少しだけ、頑張れる。そんな、自慢の娘です。

『それは、とても素敵で、素晴らしい家族関係ですね。…そろそろ時間のようです。今日は取材に応じて頂き、ありがとうございました』
─ええ、どうも。お疲れ様です。

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「射堂影二」
『おい、居たぞ。逃がすな！』
─そんな必死に追い掛けなくたって、どこにも行きませんよ。

『射堂選手、先日マスコミ各社に送った文書の内容はどういう意味ですか？「新人潰し」とは一体？』
─その件は、この前語った内容が全てです。
私とその仲間たちでマイナーリーグから上がってきた新人に、いじめや迫害を行った。それだけです。

『イカサマについてもご説明ください！他でもない、貴方の口から』
─（不適切な内容により、規制済み）

『いじめの詳細な内容は？迫害とは一体どのような事を行ったのでしょうか！』
─（不適切な内容により、規制済み）

『こ、これは…果たして記事にできるか…』
─もうよろしいですか？なら、私はこれで。

『最後に、なぜこのタイミングでリークを？自身を不利な立場にするだけの告発を、一体何故？』
─…もう自分から逃げたくない。そう思っただけです。

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「九年前の阿笠遊理」

『初勝利、おめでとうございます』
─は、はい。その、ありがとうございます。

『メジャー初試合を終えて、今の心境はどうでしょうか？』
─う、嬉しいです。ものすごく。なんというか…そう、すごく、すごくすごい嬉しいです！

『そんな緊張しなくても大丈夫ですよ（笑）』
─あ、はい…すみません。

『少し話題を変えましょうか。マイナーリーグからの生え抜きということですが、そもそも阿笠選手にとってマイナーリーグはどんな環境でしたか？』
─皆さん、本当にいい人ばかりで…ジュースとか奢ってもらったり、先輩方からは応援してもらったり。みんな応援してくれましたよ。僕なんかのために…へへ。

『アカデミア時代から注目されてましたもんね。憧れのメジャーデビュー、その意気込みなどを語って貰えたりとか』
─意気込みですか。うーん…うーーーん……？

『思い付きませんか？』
─…いや、一つだけ。でも…今は伏せておきます。今はまだ、その時じゃありません。もっと僕が成熟して、この言葉に胸を張れるようになった時に、お話します。

『なるほど…おや、そろそろ時間ですね。最後に、これからの阿笠選手の益々のご活躍をお祈り申し上げます』
─あ、ありがとうございました。また次の機会があれば、その時はまたよろしくお願いします！

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遊☆戯☆王─Mimesis─
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（一体、何をしているんだ…？）

「ただの怠惰と無気力を履き違えないでください」

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