交流(共通)

一言掲示板 管理人連絡掲示板 遊戯王雑談掲示板 雑談掲示板

メインメニュー

クリエイトメニュー

その他

遊戯王ランキング

注目カードランクング


カード種類 最強カードランキング


種族 最強モンスターランキング


属性 最強モンスターランキング


レベル別最強モンスターランキング


デッキランキング

HOME > 遊戯王SS一覧 > 第25話:猛攻、銀河眼!

第25話:猛攻、銀河眼! 作:光芒






「覇王星竜……」
「風峰プロ、あのドラゴンも遊大さんと同じってことなのかなぁ?」

 自らを《覇王星竜ドラグリステル・フォトン・ドラゴン》―――と名乗った光の竜。確かに身体の色こそ紅と蒼で異なっているが、水晶のように輝き、かつ剣のように鋭い鱗はドラグリステル・ペンデュラム・ドラゴンのそれと一致する。同じ覇王星竜の名を冠するのであれば、あの時ドラグリステル・ペンデュラム・ドラゴンと対等に渡り合ったのも頷けるだろう。

―――ねー、ブルーハワイ? あの精霊って信用できるー?
―――……曲りなりにも覇王星竜ということは、僕たち以上の力を持っていると思っていいだろうね。でも、彼女もいずれ僕たちに牙を剥く可能性もある。
「いや、あいつは大丈夫だと思うぞ?」

 しかし、強い力を持つが故に敵対すれば手の施しようがなくなる。それは遊大が身をもって証明してしまっていた。だが、そんなドラグリステル・フォトン・ドラゴンを見て遊路はあっけらかんとした様子だった。

―――主様、どうしてそう言い切れるのじゃ?
「それはな……あいつのことを俺は知っているからだよ」











先攻:遊季都
後攻:梓(ドラグリステル・フォトン・ドラゴン)


遊季都 LP8000 手札5枚
デッキ:35 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 Pゾーン:青/赤 除外:0 EXデッキ:15(0)
梓(ドラグリステル・フォトン・ドラゴン)LP8000 手札5枚
デッキ:40 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 Pゾーン:青/赤 除外:0 EXデッキ:15(0)


☆TURN01(遊季都)

「僕の先攻です! 僕は手札から魔法カード《焔獄の宝札》を発動します!」

《焔獄の宝札(えんごくのほうさつ)》
通常魔法(オリジナルカード)
「焔獄の宝札」は1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分の手札・フィールドに存在する「焔獄」モンスター1体を破壊して発動する。自分はカードを2枚ドローする。

「僕は手札の焔獄竜-ニンフィーを破壊し、2枚ドローします。そして破壊されたニンフィーの効果を発動! このカードが戦闘または効果で破壊された場合、僕のフィールドにミニリュウトークン2体を守備表示で特殊召喚します!」
「でしたら、その効果にチェーンして手札の増殖するGの効果を発動しますわ!」
「増殖するG……っ」
「このターン、私は相手が特殊召喚に成功する度にデッキからカードを1枚ドローしなければいけません。チェーンはありますか?」
「……これ以上のチェーンはありません」

 先攻を取った以上、強力なモンスターで相手を封殺したかった遊季都。しかし、遊路を見ればわかるように本当に強いデュエリストは初手で相手の展開を妨害するカードを引き当ててくるものだ。

チェーン2(梓):増殖するG
チェーン1(遊季都):焔獄竜-ニンフィー

「チェーン1のニンフィーの効果でミニリュウトークン2体を守備表示で特殊召喚します」

 遊季都のフィールドには小さな子どもの竜のようなモンスターが2体現れる。この2体のトークンはいずれもレベル2で攻守共に低ステータスではあるが、レベルが低いということが時にはアドバンテージになることもある。

「増殖するGの効果で1枚ドローします」
(白朧院さんの手札を潤わせたくはないけど……遊大さんと同じ精霊だったらトークン2体だけの壁なんてあっさり超えてくるだろう。なら、ここは場を固める!)
「そして僕は手札からチューナーモンスター《焔獄竜-フレアスター》を召喚!」

《焔獄竜-フレアスター》
チューナー・効果モンスター(オリジナルカード)
星4/炎属性/ドラゴン族/攻1000/守2000
このカードをS素材とする場合、ドラゴン族モンスターしかS召喚できず、他のS素材モンスターは全て炎属性でければならない。
(1):このカードの召喚に成功した場合に墓地のチューナー以外のレベル4以下の「焔獄」モンスター1体を対象にして発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力・守備力は0になる。
(2):このカードが戦闘・効果によって破壊された場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローし、手札から炎属性モンスター1体を選んで破壊する。この時、手札に炎属性モンスターが存在しない場合、自分は手札を全て墓地に送る。

「チューナーモンスター……S召喚ですわね」
(前に白朧院さんにはこのコンボを見せたけど……今白朧院さんの身体に宿っているのは精霊。僕のデッキのことはそうは知らないはず)
「召喚に成功したフレアスターの効果を発動します! 墓地のニンフィーを攻守を0にして特殊召喚します!」

焔獄竜-ニンフィー ATK1100/DEF1200→ATK0/DEF0

「増殖するGの効果で1枚ドロー。まるで《デブリドラゴン》のようなモンスターですわね。あなたのそのデッキは既存のモンスターをリメイクしたようなカードが多いのでしょうか?」
「はい。元々は普通のドラゴン族のカードでしたが、ラズベリーが書き変えてくれて……だからこのデッキは僕とラズベリーたちの絆の証でもあるんです」
「そう……ごめんなさい、デュエルを遮ってしまって。続けて頂けますか?」

 この時、梓はどこか嬉しそうな顔をしていたが、遊季都は梓の微妙な表情の変化に気付くだけの余裕はなかった。

「僕はレベル4の焔獄竜-ニンフィーに、レベル4のチューナーモンスター、焔獄竜-フレアスターをチューニング!」
「SかXか、とも思ったけれどやはりSですのね」
「“煌めく翼を持ちし不死鳥よ。焔獄の底より輪廻の環にて舞い上がれ!” シンクロ召喚! 《焔獄竜-グロウバスター》!」

《焔獄竜-グロウバスター》
シンクロ・効果モンスター(オリジナルカード)
星8/炎属性/ドラゴン族/攻1200/守2800
炎属性・チューナーモンスター+チューナー以外の炎属性モンスター1体以上
「焔獄竜-グロウバスター」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。
(1):自分の墓地に存在する「焔獄竜-グロウバスター」以外の「焔獄」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンの終了時に破壊される。
(2):このカードが墓地に存在する場合、フィールドのドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、このカードを特殊召喚する。
(3):S召喚されたこのカードがモンスターゾーンに表側表示で存在する限り、自分フィールドの「焔獄」モンスターは相手の効果の対象にならない。

焔獄竜-グロウバスター DEF2800

「増殖するGの効果で1枚ドローしますわ。守備力2800……単なる壁ではなさそうですわね」
「はい! 僕はグロウバスターの効果を発動します! 同名カード以外の焔獄モンスター1体を特殊召喚します! 僕は墓地からフレアスターを特殊召喚します!」
「増殖するGの効果で1枚ドロー。なるほど、チューナーモンスターを蘇生して更なるS召喚に繋げるということですか」
「僕はレベル2のミニリュウトークン2体にレベル4のチューナーモンスター、フレアスターをチューニング! “焔獄に鍛えられし鋼の体。その剛腕を震わせ、敵に灼熱の鉄槌を降り下ろせ!” シンクロ召喚! 現れよ!《焔獄竜-ブラストハンマー》!」

《焔獄竜-ブラストハンマー》
シンクロ・効果モンスター(オリジナルカード)
星8/炎属性/ドラゴン族/攻2000/守2300
炎属性・チューナーモンスター+チューナー以外の炎属性モンスター1体以上
「焔獄竜-ブラストハンマー」の(4)の効果は1ターンに1度までしか発動できない。
(1):自分フィールドに「焔獄竜-ブラストハンマー」以外の「焔獄」融合・S・X・Dモンスターが存在する限り、このカードの攻撃力は3000になる。
(2):このカードはレベル8以下のモンスターとの戦闘では破壊されない。
(3):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り、相手は手札を1枚捨てなければ魔法カードを発動できない。
(4):相手フィールドに存在するカード1枚を対象として発動できる。このカードの表示形式を変更し、そのカードを破壊する。

「増殖するGの効果で1枚ドローしますわ。そちらのモンスターも素のステータスはあまり高くありませんが……」
「それを補うだけの効果を持っています! ブラストハンマーは僕のフィールドに同名カード以外の焔獄の融合・S・X・Dモンスターが存在する限り、攻撃力は3000になります!」

焔獄竜-ブラストハンマー ATK2000→ATK3000

「そしてこのカードはレベル8以下のモンスターとの戦闘では破壊されず、このカードがフィールドに表側表示で存在する限り、相手は手札を1枚捨てなければ魔法カードを発動できません!」
「……なるほど、攻撃はブラストハンマー、守備はグロウバスターで補うということですわね。しかも手札の消費は焔獄の宝札のおかげで実質1枚……」
「僕はカードを2枚セットしてターンエンドです」


遊季都 LP8000 手札2枚
デッキ:33 モンスター:2(焔獄竜-ブラストハンマー、焔獄竜-グロウバスター)魔法・罠:2 墓地:3 Pゾーン:青/赤 除外:0 EXデッキ:13(0)
梓(ドラグリステル・フォトン・ドラゴン)LP8000 手札9枚
デッキ:35 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:1 Pゾーン:青/赤 除外:0 EXデッキ:15(0)


(遊季都は手札消費1枚で2体のSモンスターをS召喚した。そのプレイングは素晴らしいが……)

 遊路は遊季都のプレイングを褒めつつも、梓の手札の数に注目する。ミニリュウトークン、ニンフィー、グロウバスター、フレアスター、ブラストハンマーと合計5回の特殊召喚を行ったがために、彼女の手札は9枚にまで膨れ上がっていた。

(次のドローを含めれば梓の手札は10枚。本来の梓はそうだが、梓に宿っているのが俺の勘通り“あいつ”だとしたら……)


☆TURN02(梓)

「私のターン、ドローですわ。手札を1枚捨てなければ魔法カードの発動ができない。厄介ですわね……でも、その程度で私を止められると思わないことですわ!!」
「っ!?」

 遊季都はチームメイトである梓とは、幾度となく対峙したことがある。その時の彼女はお嬢様らしい高貴さとデュエリストとしての気高さを纏っている。しかし、今の梓はそれらに加えて対峙する目の前の敵を容赦なく叩き潰さんとする意志が現れていた。普段の梓を知る遊季都や盛雄はその様に若干気圧される。

「白朧院さん……すごい迫力なんだなぁ」
「……このデュエル、荒れそうだな」
「私は手札1枚を捨て、フィールド魔法《光子重圧界(フォトン・グラビティ・ワールド)》を発動致しますわ!!」

 デュエルフィールドはまるで宇宙空間のような重苦しい空気に包まれた。全身を押しつぶそうとする強い重力によって、ブラストハンマーとグロウバスターの2体はその身を地に伏せる。
 梓のデッキは精霊に憑依されたからか、元の【TG】デッキではなくなっていた。今の彼女が操るのは【フォトン】そして【ギャラクシー】という全く別物のデッキになっていたのだ。

《光子重圧界(フォトン・グラビティ・ワールド)》
フィールド魔法(オリジナルカード)
「光子重圧界」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度までしか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、自分のデッキから「フォトン」または「ギャラクシー」カード1枚を手札に加える。
(2):フィールドに「フォトン」「ギャラクシー」と名のついたモンスターが召喚・特殊召喚・反転召喚された場合に発動する。そのモンスターのレベルまたはランク×100ポイントのダメージを「フォトン」「ギャラクシー」モンスターをコントロールしていないプレイヤーに与える。
(3):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り、フィールドに表側表示で存在する「フォトン」「ギャラクシー」以外の効果モンスターの効果は無効になる。

「ブラストハンマー! グロウバスター!」
「光子重圧界が表側表示で存在する限り、フィールドに表側表示で存在するフォトン、ギャラクシー以外のモンスターの効果は無効化される。これは当然対象を取る効果ではないため、グロウバスターでも防げませんわ。よってブラストハンマーの攻撃力も元に戻ります」

焔獄竜-ブラストハンマー ATK3000→ATK2000

「そして光子重圧界発動時の効果処理として、私はデッキからフォトンまたはギャラクシーカード1枚を手札に加えますわ」
「効果無効だけではなく、サーチ効果まで兼ね備えているなんて……! リバースカードオープン! そのフィールド魔法の発動にチェーンして罠カード《焔獄の咆哮》を発動します!」

《焔獄の咆哮(えんごくのほうこう)》
通常罠(オリジナルカード)
「焔獄の咆哮」の(2)の効果はこのカードが墓地に送られたターンには発動できない。
(1):自分フィールドに「焔獄」モンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。手札を1枚破壊し、相手フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。
(2):墓地に存在するこのカードをゲームから除外して発動できる。自分の墓地に存在する「焔獄」と名のついたカード1枚を選んで自分の手札に戻す。

チェーン2(遊季都):焔獄の咆哮
チェーン1(梓):光子重圧界

「チェーン2の焔獄の咆哮の効果! 手札の焔獄竜-アーミーを破壊し、フィールド魔法、光子重圧界をデッキに戻します!」
「チェーン1の光子重圧界の効果はフィールドから存在しなくなったことで不発に終わりますわ。当然ブラストハンマーの効果も再度適用されます」

焔獄竜-ブラストハンマー ATK2000→ATK3000

「そして破壊されたアーミーの効果を発動します。僕はデッキからカードを1枚ドローします!」
「上手いんだなぁ! 相手のフィールド魔法を無力化しつつ手札を補ったぞぉ!」
「ああ、相手の始動を見事なカウンターで防いだわけだ」
「……おやりになりますのね。ですが、この程度でどうにかなるとは思わないことです。このカードは自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札から特殊召喚できますわ! 現れなさい《フォトン・スラッシャー》!」

 手に持った大剣で空間を切り裂きながら光の剣士が現れる。無機質なモノアイが対峙する遊季都をしっかりと見定めていた。

《フォトン・スラッシャー》
特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2100/守0
このカードは通常召喚できない。自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、このカードは攻撃できない。

「自分フィールドにフォトンまたはギャラクシーモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できますわ。おいでなさい《フォトン・バニッシャー》!」

《フォトン・バニッシャー》
特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2000/守0
このカードは通常召喚できない。自分フィールドに「フォトン」モンスターまたは「ギャラクシー」モンスターが存在する場合に特殊召喚できる。自分は「フォトン・バニッシャー」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「銀河眼の光子竜」1体を手札に加える。
(2):このカードは特殊召喚したターンには攻撃できない。
(3):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。●このカードが戦闘で破壊したモンスターは墓地へは行かず除外される。

「特殊召喚に成功したフォトン・バニッシャーの効果を発動します。デッキから《銀河眼の光子竜》1体を手札に加えます。更にこのカードもフィールドにフォトンモンスターが存在する場合に特殊召喚できます。現れなさい《フォトン・アドバンサー》」

《フォトン・アドバンサー》
効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻1000/守1000
このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):フィールドに「フォトン」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):フィールドにこのカード以外の「フォトン」モンスターが存在する場合、このカードの攻撃力は1000アップする。

「フィールドにこのカード以外のフォトンモンスターが存在する場合、フォトン・アドバンサーの攻撃力は1000ポイントアップします」

フォトン・アドバンサー ATK1000→ATK2000

「レベル4のモンスターが3体……これは……」
「参ります。私はレベル4のフォトン・スラッシャー、フォトン・バニッシャー、フォトン・アドバンサーでオーバーレイ! 3体の光属性モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築。エクシーズ召喚!!」

 3体のモンスターの魂が光となって一つに重なる。そして現れたのはまるで地獄の番犬であるケルベロスを彷彿とさせる三つ首で四足歩行のドラゴンであった。

「現れなさい、ランク4!《銀河眼の三叉竜(ギャラクシーアイズ・トライデント・ドラゴン)》!!」

《銀河眼の三叉竜(ギャラクシーアイズ・トライデント・ドラゴン)》
エクシーズ・効果モンスター(オリジナルカード)
ランク4/光属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
光属性・レベル4モンスター×3
「銀河眼の三叉竜」の効果はそれぞれ1ターンに1度までしか発動できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。自分のデッキから「フォトン」または「ギャラクシー」モンスター1体を選んで墓地へ送る。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。このカードをリリースし、自分の墓地に存在する攻撃力2000以上の「フォトン」または「ギャラクシー」モンスター1体を選んで自分フィールドに特殊召喚する。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「フォトン」または「ギャラクシー」と名のついた魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える。

「三叉竜のオーバーレイユニットを1つ取り除いて効果を発動。デッキからフォトンまたはギャラクシーモンスター1体を墓地へ送る。私は2体目の銀河眼の光子竜を墓地へ送りますわ。そして自分フィールドにギャラクシーモンスターが存在することでこのカードはリリースなしで召喚できます。《銀河騎士》を召喚!」

《銀河騎士(ギャラクシー・ナイト)》
効果モンスター
星8/光属性/戦士族/攻2800/守2600
(1):自分フィールドに「フォトン」モンスターまたは「ギャラクシー」モンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードの(1)の方法で召喚に成功した場合、自分の墓地の「銀河眼の光子竜」1体を対象として発動する。このカードの攻撃力はターン終了時まで1000ダウンし、対象のモンスターを守備表示で特殊召喚する。

「自身の効果で召喚に成功した銀河騎士の効果を発動します。墓地の銀河眼の光子竜1体を守備表示で特殊召喚し、このカードの攻撃力をターン終了時まで1000ポイントダウンさせます。蘇りなさい、銀河眼の光子竜!」

《銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)》
効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
(1):このカードは自分フィールドの攻撃力2000以上のモンスター2体をリリースして手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行うバトルステップに、その相手モンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターとフィールドのこのカードを除外する。この効果で除外したモンスターはバトルフェイズ終了時にフィールドに戻り、この効果でXモンスターを除外した場合、このカードの攻撃力は、そのXモンスターを除外した時のX素材の数×500アップする。

銀河騎士 ATK2800→ATK1800

「そして私はレベル8の銀河眼の光子竜と銀河騎士でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚! “大いなる翼を持ちし竜は希望の銀河を往く。光輝く未来に続く道筋の魁となれ!” 目覚めなさい!《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》!!」

《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
レベル8モンスター×2
(1):1ターンに1度、魔法カードの効果がフィールドで発動した時に発動できる。その効果を無効にし、そのカードをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):相手モンスターの攻撃宣言時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。攻撃対象をこのカードに移し替えてダメージ計算を行う。
(3):自分フィールドのXモンスターが戦闘・効果で破壊された場合、自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。対象のモンスターの攻撃力は、破壊されたそのモンスター1体の元々の攻撃力分アップする。

「タイタニック・ギャラクシーは1ターンに1度、魔法カードの発動を無効にし、そのカードをこのカードのオーバーレイユニットに加えることができます」
「攻撃力3000に加えてそんな効果まで……」
「それではバトルフェイズに移りますわ。タイタニック・ギャラクシーでグロウバスターを攻撃します! “破滅のタイタニック・バースト”!」

No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー ATK3000 VS 焔獄竜-グロウバスター DEF2800

「させません! 相手モンスターの攻撃宣言時にリバースカードを発動します!」
「2枚目のセットカード……」
「罠カード《焔獄のバリア-インフェルノ・フォース-》を発動!」

《焔獄のバリア-インフェルノ・フォース》
通常罠(オリジナルカード)
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に手札・フィールドの「焔獄」カード1枚を破壊して発動できる。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。

「僕は手札の《焔獄竜-ボンバー》を破壊し、相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊します!」
「!?」

 灼熱の炎が変化した竜が2体の光の竜を飲み込んで焼き尽くす。そして破壊されたボンバーの影が梓の上空に現れると、その手に持っていた爆弾をまるで爆撃機が攻撃を行うかのように降下させた。

「破壊されたボンバーの効果を発動します! 相手のライフに1000のダメージを与えます!」
「見事ですわね。ですが、私も墓地へ送られた三叉竜の効果をボンバーにチェーンして発動します!」

チェーン2(梓):銀河眼の三叉竜
チェーン1(遊季都):焔獄竜-ボンバー

《焔獄竜-ボンバー》
効果モンスター
星3/炎属性/ドラゴン族/攻1000/守0
「焔獄竜-ボンバー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。(1):手札または自分フィールドの表側表示の「焔獄」モンスター1体と相手フィールドのカード1枚を対象にして発動できる。そのカードを破壊する。この効果を発動したターン、このカードは攻撃できない。
(2):このカードが戦闘・効果によって破壊された場合に発動できる。相手に1000ダメージを与える。

「チェーン2の三叉竜の効果で私はデッキからフォトンまたはギャラクシーの魔法・罠カード1枚を手札に加えますわ。私は《銀河天翔》を手札に加えます」
「チェーン1のボンバーの効果で1000ダメージを受けてもらいます!」

梓 LP8000→LP7000

「よし、これで攻撃を防くことができたかな……」
「……お見事なカード裁きですわね。私の攻撃をこのようにして防ぐとは。ですが……まだ甘いですわ」
「えっ?」
「手札から速攻魔法を発動致しますわ! 速攻魔法《エクシーズ・ダブル・バック》を発動!」

《エクシーズ・ダブル・バック》
速攻魔法
(1):自分フィールド上のXモンスターが破壊されたターン、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できる。自分の墓地から、そのターンに破壊されたXモンスター1体と、そのモンスターの攻撃力以下のモンスター1体を選択して特殊召喚する。この効果で特殊召喚に成功したモンスターはターン終了時に破壊される。

「エクシーズ・ダブル・バック!?」
「私は墓地のXモンスター、タイタニック・ギャラクシーと銀河眼の三叉竜を特殊召喚しますわ! 私のバトルフェイズはまだ続いています。よって攻撃続行! タイタニック・ギャラクシーでグロウバスターを再度攻撃! “破滅のタイタニック・バースト”!!」

No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー ATK3000 VS 焔獄竜-グロウバスター DEF2800

「グロウバスターが存在しなくなったことでブラストハンマーの攻撃力は下がります」

焔獄竜-ブラストハンマー ATK3000→ATK2000

「そしてXモンスターはレベルを持ちません。よってブラストハンマーのレベル8以下のモンスターとの戦闘では破壊されない、という効果は適用されませんわ! 銀河眼の三叉竜で焔獄竜-ブラストハンマーを攻撃! “トライデント・ギャラクシー・スラッシュ”!」

銀河眼の三叉竜 ATK2700 VS 焔獄竜-ブラストハンマー ATK2000

遊季都 LP8000→LP7300

「ブラストハンマーまで……!」
「戦闘で相手モンスターを破壊した三叉竜の効果を発動。このカードをリリースし、墓地に存在する攻撃力2000以上のフォトンまたはギャラクシーモンスター1体を特殊召喚します! 私が特殊召喚させるのは、攻撃力3000の銀河眼の光子竜です! 蘇りなさい、銀河眼の光子竜!!」

 墓地より蘇った銀河眼の光子竜は光を失って黒くくすんだ色の身体をしていた。しかし、蘇生されるや否や光子竜は周囲の光を取り込んでは自らの身体を青く、美しく光らせる。そしてソリッドビジョンながらまるで本当に生きているかのように動くその鋭い瞳の奥には、広大な宇宙で力強く渦巻く銀河が輝いていた。

「銀河眼の光子竜で追撃です! ”破滅のフォトン・ストリーム”!!」

銀河眼の光子竜 ATK3000 

遊季都 LP7300→LP4300

「うわあああっ!!」

 迸る光の奔流が遊季都に襲い掛かる。幾重にも罠を仕掛け、グロウバスターとブラストハンマーという焔獄デッキの中でも比較的場持ちのいいモンスターで備えたのにも関わらず、梓もとい覇王星竜ドラグリステル・フォトン・ドラゴンはそれを超えてきたのだ。その迫力およびデュエルタクティクスは以前学校でデュエルをした時の遊大を上回るものであった。

(つ、強い……まさか、こんなに強いなんて……)
「バトルフェイズを終えてメインフェイズ2に移行しますわ。さて、エクシーズ・ダブル・バックで特殊召喚に成功したタイタニック・ギャラクシーはターン終了時に破壊されてしまいます。やむを得ないとは言え、勿体ないですわね」
「……いったい何を……」
「赤崎さん、あなたのブラストハンマーの効果で私は光子重圧界を発動するために1枚のカードを捨てなければいけませんでした。そのカードの正体……気になりませんか?」

 確かにブラストハンマーの効果で梓は1枚のカードを墓地へ送った。しかし、そのカードの種類や名前が宣言されていなかったため、そのカードの正体を知る術がなかったのだ。

「では教えて差し上げましょう。私は―――銀河眼の光子竜と光属性・ドラゴン族モンスターであるタイタニック・ギャラクシーの2体をリリース!!」
「その2体をリリース!?」
「黄泉の世界より舞い戻りなさい! 我が化身!《覇王星竜ドラグリステル・フォトン・ドラゴン》!!」

 大地を突き破り、闇の深淵より蒼き光の覇王星竜が舞い戻った。恐ろしいほどの美しさと優雅さ、そして震えるほどの力強さを伴って。










●次回予告
大空 仁
「遊季都の焔獄モンスターによる灼熱の防壁をあざ笑うかのように突破していく梓のモンスターたち。そして遂に現れた精霊、覇王星竜ドラグリステル・フォトン・ドラゴンを前に遊季都は満身創痍。しかし、まだ諦めるのは早い! お前の実力と意志を、精霊に思い知らせるんだ!」

次回 「銀河竜を駆る少女」

大空 仁
「……やはり、あなただったんだな」







現在のイイネ数 95
作品イイネ
↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)

ギガプラント
うぉう…これまた熱い戦いになってます。最初の増Gが割と大きかったですね。
最後は遂にご本人様登場、どんな強力な効果を持つのか楽しみです。 (2019-03-01 01:43)
光芒
ギガプラントさん
増殖するGの強さが垣間見えるデュエルですね。初手で発動すれば相手次第では手札が二桁になることもざらではないので……ただこっちが使っても強いということは相手が使っても強いということにもなるので、厄介なのですが。

>最後は遂にご本人様登場、どんな強力な効果を持つのか楽しみです。
覇王星竜の例に漏れず色々と好き放題な効果持ちですね(他人事 (2019-03-02 22:38)

名前
コメント

同シリーズ作品

イイネ タイトル 閲覧数 コメ数 投稿日 操作
85 プロローグ:虹彩の皇子 1006 3 2019-01-03 -
82 第1話:悪魔を宿す少年 900 4 2019-01-04 -
72 第2話:悲しき過去 812 5 2019-01-07 -
79 第3話:目覚める覇王 946 4 2019-01-08 -
94 第4話:ふたりの疑念 874 5 2019-01-10 -
95 第5話:女王の力 875 4 2019-01-11 -
78 第6話:圧倒のクイーン・フォース 前編 749 3 2019-01-12 -
72 第7話:圧倒のクイーン・フォース 後編 797 4 2019-01-14 -
109 第8話:ターゲット・風峰 遊路 831 3 2019-01-17 -
124 第9話:伝説 対 精霊・前編 924 3 2019-01-18 -
84 第10話:伝説 対 精霊・中編 781 5 2019-01-20 -
111 第11話:伝説 対 精霊・後編 990 4 2019-01-21 -
67 第12話:救いを求めた声 898 4 2019-01-23 -
60 精霊/悪魔 能力詳細 763 1 2019-01-25 -
92 第13話:穏やかなる日々 760 3 2019-01-25 -
83 第14話:遊大VSチャレンジャーZ!前編 927 3 2019-01-28 -
81 第15話:遊大VSチャレンジャーZ!中編 808 4 2019-02-03 -
68 第16話:遊大VSチャレンジャーZ!後編 767 3 2019-02-04 -
102 第17話:思いを込めた切り札 868 3 2019-02-07 -
68 第18話:相対する闇と炎の竜 前編 694 4 2019-02-09 -
84 第19話:相対する闇と炎の竜 後編 803 2 2019-02-11 -
69 第20話:明かされる事実 813 4 2019-02-16 -
75 第21話:忍び寄る者 735 4 2019-02-18 -
84 第22話:闇に染まった虹彩 905 3 2019-02-22 -
90 第23話:絶望と救済 849 4 2019-02-24 -
80 第24話:試される覚悟 815 2 2019-02-27 -
95 第25話:猛攻、銀河眼! 826 2 2019-03-01 -
59 第26話:銀河竜を駆る少女 825 2 2019-03-05 -
75 第27話:決戦・1~遊希の願い~ 916 5 2019-03-08 -
79 第28話:決戦・2~罪深き者~ 871 4 2019-03-13 -
54 第29話:決戦・3~堕ちた竜姫~ 737 3 2019-03-17 -
80 第30話:決戦・4~受け継がれる想い~ 763 3 2019-03-19 -
57 第31話:決戦・5~決闘の果てに~ 711 3 2019-03-22 -
95 第32話:時空を超えた共闘 951 5 2019-03-25 -
71 エピローグ 焔獄と虹彩の輪舞・1 761 4 2019-03-30 -
70 エピローグ:焔獄と虹彩の輪舞・2 675 4 2019-04-03 -
77 エピローグ:焔獄と虹彩の輪舞・3 854 2 2019-04-06 -
98 エピローグ:焔獄と虹彩の輪舞・4 751 5 2019-04-11 -
86 エピローグ:焔獄と虹彩の輪舞・5 845 4 2019-04-13 -
86 最終話:帰結する世界 1086 5 2019-04-15 -

更新情報 - NEW -


Amazonのアソシエイトとして、管理人は適格販売により収入を得ています。
Amazonバナー 駿河屋バナー 楽天バナー Yahoo!ショッピングバナー