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HOME > コンプリートカード評価一覧 > AGE OF OVERLORD コンプリートカード評価(みめっとさん)

AGE OF OVERLORD コンプリートカード評価

遊戯王アイコン みめっと 」さんのコンプリートカード評価


レアリティ 評価 番号 カード名
結束と絆の魔導師
Quarter Century Secret
▶︎ デッキ
2 JP000 結束と絆の魔導師 
性能は度外視したまさしく記念カードという感じのモンスター。
自分の墓地が激烈に肥えている時だけ特殊召喚できる特殊召喚モンスターで、相手の墓地が激烈に肥えている時だけ攻守がもの凄く上がる。
両方の条件が満たされていれば自己SSできる攻守5000のモンスターという脅威のパワーとなりますが、耐性などの他の能力はない。
扱いは難しく、ロマン度も《万物創世龍》に比べてそこまで強くもない、そんな風な単なる記念品です。
覇王門の魔術師
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP001 覇王門の魔術師 
第12期における《覇王龍ズァーク》の強化の折に登場した新たな「魔術師」Pモンスター。
モンスター効果では自己SS効果によって【魔術師】におけるP召喚前の《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》のL召喚がこれまで以上に容易に行えるようになった上にその際に墓地肥やしとサーチもできてしまい、P効果による「覇王門」PモンスターのサーチはPゾーンから単独で行えることから《星霜のペンデュラムグラフ》を起動させるカードとしても最適で、自身が「魔術師」及び「覇王門」Pモンスターということで取り回しにも優れているという、【魔術師】が欲しかった様々な要素を詰め合わせた最強レベルのPモンスターで、その性能の高さはPモンスターの永遠の制限カードとされる《アストログラフ・マジシャン》のそれと遜色ありません。
登場以降たちまちこれまでの【魔術師】から派生した【覇王魔術師】が環境に顔を出すようになり、同じく12期に強化された【幻奏】とドッキングした【覇王幻奏】が誕生して同様に環境レベルで活躍するようになったりと、【魔術師】の躍進に大きな一役を買ったモンスターとなりました。
なお自己SS能力を使うためにEXデッキから墓地に送られるモンスターは、評価時点では概ね《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》か《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》のどちらかになります。
覇王眷竜ライトヴルム
Normal
▶︎ デッキ
9 JP002 覇王眷竜ライトヴルム 
第12期に《覇王門の魔術師》らと共に登場した《覇王眷竜ダークヴルム》の対になる存在となるメインデッキの「覇王眷竜」下級Pモンスターのチューナー。
【覇王魔術師】においては《覇王眷竜ダークヴルム》や《EMドクロバット・ジョーカー》などとは違って初動にはなりにくいものの、召喚誘発のEXデッキからの回収効果+S召喚を行う効果、《覇王門の魔術師》や《光翼の竜》で容易にサーチできる高スケール持ちという有用な要素が揃っており、特に制限なくS召喚に使えるレベル4チューナーであるため、これまで《調弦の魔術師》や《EMオッドアイズ・シンクロン》などのチューナーの力を借りる必要があったところを「覇王眷竜」であるこのモンスターで賄えるようになったのが大きいです。
奇跡の魔導剣士》の効果によって相手ターンに特殊召喚することで、場に素材となるモンスターが揃っていれば自身のSS誘発効果の回収+S召喚を行う効果で相手ターンに《覇王眷竜クリアウィング》のS召喚誘発効果を炸裂させることさえも可能となります。
基本展開では《覇王門零》と共にPゾーンに置かれることにもなり【覇王魔術師】において非常に重要な役割を果たすカードですが、初動適性・展開の流れ・サーチ体制などの諸々の事情で採用枚数としては概ね2枚が主流となっています。
TG ロケット・サラマンダー
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP003 TG ロケット・サラマンダー 
12期に登場したTGモンスターで唯一のメインデッキ側の新規モンスターであり、種族のサラダボウルであるTGでもお初となる炎族のカード。
TGにおける《ローンファイア・ブロッサム》と言える能力を持つ単独でも使える初動要員であり、この効果で《TG スクリュー・サーペント》をリクルートすることで最終的には大型Sモンスターにこのカード1枚から繋げることができる。
狙ったように2023年に激アツな炎族なので《篝火》によるサーチが利くだけでなく、同じパックに収録されたスネークアイの面々と同じレベル1の炎属性モンスターであるため、《スネークアイ・エクセル》や《原罪宝-スネークアイ》の効果にまで対応しており、初動としての適性が非常に高い。
当然これに誘発を当てられると非常に痛いので、《ワン・フォー・ワン》などの召喚権を使わずにこのカードをデッキから特殊召喚する手段が複数存在することは大変ありがたいところ。
ヴィサス=サンサーラ
Rare
▶︎ デッキ
8 JP004 ヴィサス=サンサーラ 
ヴィサス関連のメインデッキに入る「ハート」下級モンスター群と同一の攻守を持つ、初となる下級「ヴィサス」モンスターで、種族はマナドゥムのそれに寄せられている。
ヴィサス=アムリターラ》と同じく場で《ヴィサス=スタフロスト》扱いになる能力を持ち、こちらは通常召喚可能な下級モンスターなので、場にスタフロストが存在することを要求する多くのサポートカードの要求に応えやすい。
こちらは墓地でもスタフロスト扱いになるため、蘇生札などの墓地のスタフロストを指定した効果の恩恵も受けることができる。
特に《ヴィシャス=アストラウド》を特殊召喚するために除外するモンスターとして、どちら側にも選ぶことができるのが優れています。
また指定の3領域からヴィサスモンスターを任意の数だけデッキに戻すことによる自己SS能力も持っており、これに連なる形でデッキに戻したヴィサスモンスターの種類数に比例して攻撃力がアップし、同名カードも戻せるので評価時点では最大で1200アップの攻撃力2700まで成長する。
アストラウドを特殊召喚するために除外された同名カードやスタフロストを戻せれば理想と言えるでしょう。
S素材にする際に非チューナー化できる効果は主にスタフロストやマナドゥムチューナーとの連携を考えたものといったところでしょうか。
NSで出しやすいヴィサスモンスターでかつ場だけでなく墓地でもスタフロスト扱いとなり、今後さらにヴィサスモンスターが増える可能性もアリと、色々と可能性や明るい未来が感じられる1枚です。
なおスタフロスト扱いになるため多くの関連効果の恩恵を受けられますが、手札やデッキ・除外状態に関する効果は受けられず、特にライフォビア、ペルレイノ、カラリウムといった「世壊」フィールド魔法でサーチできない点はスタフロストと比べると取り回しの面では大きく劣ることになり、戦士族かと思いきや天使族なので《増援》とかで持ってくることもできないんですよね。
またスタフロストとはレベルが異なるため、せっかく場や墓地でスタフロスト扱いになる効果を持っていても、このカードでは【マナドゥム】における1枚初動としては限界があり、対してスタフロストならNSしたGやうららを爆破して自己SSしてもカラミティまでいけます。
なお自己SSした際に自身の攻守が乱れて、場でハートモンスターの攻守であることを指定した効果の対象から外れてしまうというデメリットもありますが、ハートモンスターの攻守を持つことを条件とする効果のほとんどがスタフロストであることを含む条件になっているので、カード名がスタフロストとして扱われるこのカードでは問題にならない場合がほとんどでしょう。
ヴェーダ=ウパニシャッド
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
5 JP005 ヴェーダ=ウパニシャッド 
見た目はペンデュラムモンスターの体をしており、デフォルトのペンデュラムスケールも0と優秀な値ですが、その実はP召喚することすらできない特殊召喚モンスターである自身を特殊召喚するための唯一の条件をP効果として書き記すためにこの姿をしているわけです。
そして性能の方ですが、召喚条件や自身の持つモンスター効果、非常に高い守備力を持つ反面戦闘能力が皆無であることも含めて、その全てが全カード中でも屈指レベルで鬼のように癖が凄い「ヴェーダ」特殊召喚モンスターとなっています。
相手がEX展開をした瞬間に自分の特定領域から大量のカードを除外することで即座にそのターンを終わりにする効果はかなり強力ですが、その必要除外枚数があまりに多過ぎるため、自分の墓地に十分な枚数のカードを送っておくことが必至であり、それでいて相手の初手サンボルや泡影どころか、NSモンスターやEXデッキ以外からSSされるモンスターの効果にまるで抗えない全くの無耐性というのは結構キツいところ。
特殊召喚するためにも何らかのモンスターの破壊を4回積み上げなければならないし、何とか場に出すことができても、自分スタンバイフェイズには自動的に手札に戻って最初からやり直しになる。
ただこの際に発揮する「ヴェーダ」モンスターを特殊召喚できる領域が非常に優秀で、手札・デッキ・墓地だけでなく、なんと除外状態からも復帰できることから、特殊召喚先となるモンスターは最小限の採用枚数で問題ないのは有り難い。
現状は特殊召喚できるのは《ヴェーダ=カーランタ》のみとなりますが、こちらは今後にも期待したいところ。
個人的な第一印象は、現時点では運用にあまり現実味がなく、その割に性能やロマン度もそれほどでもないフレイバー重視のモンスターという感じですね。
一応【マナドゥム】の展開ギミックに組み込めば、別なEXモンスターと一緒に特殊召喚すること自体はそう難しくはないのですが、いかんせん微妙な能力なので…。
あとは《世壊挽歌》でサーチすること自体は容易というのが救いで、今後登場する後続のカードによっては化ける可能性もあるかもしれません。
このカードを使用する素晴らしきデッキビルダーさんたちの美しく強い展開ルートを是非とも拝みたいですね。
黒魔女ディアベルスター
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
9 JP006 黒魔女ディアベルスター 
12期における「罪宝」と「スネークアイ」のストーリーから誕生した、《青眼の白龍》をイメージしたステータスやカード名を持つ《蛇眼の炎龍》に対し、こちらは《ブラック・マジシャン》をイメージしたようなステータスを持つモンスター。
相手に依存しない優れた自己SS能力を持ち、出現と同時にデッキから罪宝魔法罠カード1枚をセットできる。
現状はそれらの多くが速攻魔法や罠カードなのですぐに利用できないものが多いのは欠点ですが、一定条件下では相手ターンに自身の効果で墓地から特殊召喚することもでき、当然その際にもデッキから罪宝をセットすることができるため、そうすればこの欠点もある程度解消される。
現状でも展開・妨害札の両方がデッキからセットする選択肢としてある上に、既にこのカード自体にも《“罪宝狩りの悪魔”》という専用のサーチ手段も存在しており、今後の強化という確定している輝く未来が待つモンスターの下地としては、《ヴィサス=スタフロスト》に負けないくらい出来が良いと思います。
このカードの登場で前弾となるパックで先行していた《反逆の罪宝-スネークアイ》は単なる汎用除去魔法の域から脱することになり、通常魔法なのでこのカードの効果でセットしたターンでも使えるカードとしての価値も生まれました。
スネークアイ・エクセル
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP007 スネークアイ・エクセル 制限
スネークアイに属する炎属性の炎族の下級モンスターの1体。
召喚誘発効果で同名カードを含むレベル1の炎族・炎属性モンスターをサーチでき、【スネークアイ】においては《スネークアイ・ワイトバーチ》をサーチしてそのまま展開し、自身やワイトバーチの効果で《蛇眼の炎龍》の特殊召喚やEX展開に繋げるのが役割となる。
篝火》や《ワン・フォー・ワン》や《ワンチャン!?》や《原罪宝-スネークアイ》といった様々なカードでサーチ・リクルートできる点が初動要員として優れており、サーチ対象には《俱利伽羅天童》といった汎用的なモンスターや《ジェット・シンクロン》・《R-ACEハイドラント》・《TG ロケット・サラマンダー》といった他テーマの重要モンスターもいくつか含まれており、将来性の面でも期待が持てる。
スネークアイ・オーク
Normal
▶︎ デッキ
8 JP008 スネークアイ・オーク 
最初に登場した3体の下級スネークアイの1体で、召喚誘発効果による特定のモンスターのサルベージや蘇生・帰還を担当する。
スネークアイ・エクセル》からの《スネークアイ・ワイトバーチ》展開と違ってこのカード単体では初動にならないのが弱点。
代わりに墓地だけでなく除外状態のものも選択でき、手札に加えるか特殊召喚するかまでもを選べる気の利きようはまさに現代カードといったところ。
またエクセルの方を《ファイヤー・エジェクション》などで事前に墓地に送っておけば、このカード→エクセル→ワイトバーチと繋げることで展開の幅が広がる。
3体の中では元々の攻撃力が最も高く、《蛇眼神殿スネークアイ》の適用下での攻撃力は2000となり、デッキに触れないだけのバランスがとてもわかりやすく取られている。
スネークアイ・ワイトバーチ
Normal
▶︎ デッキ
9 JP009 スネークアイ・ワイトバーチ 
戦闘能力がなく、自分の場に炎属性モンスターが存在する時に手札から自己SSできる特殊召喚のための素材としてわかりやすい展開要員。
スネークアイ・エクセル》でサーチしてそのまま展開し、エクセルかこのカードの能力で《蛇眼の炎龍》の特殊召喚に繋げるというデザイン。
このカードはエクセルやオークと違い、スネークアイモンスターを特殊召喚する効果が相手ターンにのみ発動できるものとなっている。
蛇眼の1の効果は自分のターンにしか使えないため、特殊召喚対象筆頭候補との相性が微妙になってしまっていますが、代わりにフリチェで発動できるため、発動のために必要なコストを除去対象にされたカードや発動した自分の速攻魔法や罠カードにチェーンして捻出できるというメリットにもなります。
蛇眼の炎龍
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP010 蛇眼の炎龍 
前弾となるレギュラーパックで登場した《反逆の罪宝-スネークアイ》から、ただ単に「罪宝」や「スネークアイ」という名称指定のテーマというだけでなく、まさかブラマジ的な何かと青眼的な何かというモンスター群に派生していくとは思いもしませんでしたね。
このカードはその青眼的な何かの方となるモンスターで、字面は正直なところあまり冴えないですが、読み(ルビ)の方まで目をやると結構イカしてると感じます。
能力的には命名則以外にも属性以外の基本ステータスが《青眼の白龍》と一致しており、自己SS能力は持たないものの、下級スネークアイの面々の共通効果でリクルートできるため大きな問題にはならない。
効果は1の効果で自分や相手の場や墓地のモンスターを永続魔法として場に置き、2の効果で相手ターンに永続魔法扱いのモンスターを特殊召喚するというもので、手札か場から墓地送りになると3の効果によりこのカードの特殊召喚に利用した2体の下級スネークアイなどを蘇生することもできる。
1の効果が単独で相手の場のモンスターを除去したり相手の墓地メタに使えるのがとても印象が良く、そのまま2の効果と連動して使用できる。
1の効果自体は自分メインフェイズでのみ使える起動効果ですが、2の方は相手ターンでフリチェで使える効果なので、モンスターの永続魔法化を《睨み統べるスネークアイズ》などで行えばその強みも大きくなる。
テーマ所属で12期のカードなのでそりゃ当たり前なのですが、同じように命名則を借りてめちゃくちゃ微妙な効果を設定された《青氷の白夜龍》とは違い、こちらは性能的にもちゃんとしたカードです。
ホルスの栄光-イムセティ
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
10 JP011 ホルスの栄光-イムセティ 
王の棺》に関連する「ホルス」モンスター群の中で圧倒的最重要カードとなる存在。
自身を含む手札2枚を墓地に送ることで棺をサーチでき、その後1ドローが入るため数的な損失なく運用できる。
サーチした棺を発動すれば自身を墓地から特殊召喚できますし、もう1枚の手札コストも棺に関連するホルスモンスターにすれば2体蘇生が可能となるため、完全にコストがコストではなくなる。
元々の攻撃力も高く、共通の発動条件で誘発する固有効果も対象を取らない場のカード1枚の墓地送りという質が良すぎる除去効果となっている。
1体だけあまりに優秀過ぎて何とも言いようがないのですが、闇属性なのでビーステッドの標的になることくらいは気をつけておきたい。
ホルスの祝福-ドゥアムテフ
Rare
▶︎ デッキ
9 JP012 ホルスの祝福-ドゥアムテフ 
王の棺》に関連する4体のホルスの1体で、担当業務はアタッカー兼ドローによる手札の補強。
コストとして捨てる手札内容に応じて、手札が2〜4枚ある状態から棺の効果が綺麗に全て通れば、攻撃力は4800という驚異の値となり、2体でもハーピやケベンセヌフとほぼ同じ攻撃力になる。
共通の発動条件の固有の誘発効果も強力で、相手が他のホルスモンスターやセットカードから始末しにかかろうとすると、3〜4ドローを入れることができ、棺の効果を連発して減った手札を補充できる。
特に相手が後攻で初手から帚やライストでバックを剥がす選択を取りづらくなるのは非常に優秀と言えるでしょう。
ただし単独では攻撃力1200のモンスターでしかないため、戦闘破壊を後回しにすれば大した脅威にはならず、効果を無効にされるとドロー効果が消えるだけでなく攻撃力も0になるので、対象を取る・取らない問わず効果無効系の効果には狙われやすい。
棺の3の効果により、戦闘で他のホルスを先に倒されて弱化させられるのは毎ターンに1度防御できますが、このカードの効果を無効にされて、続けてイムセティを始末されると結構キツいので注意したい。
ホルスの先導-ハーピ
Normal
▶︎ デッキ
7 JP013 ホルスの先導-ハーピ 
王の棺》に関連する4体のホルスの1体で、担当業務はサルベージによる手札補充と、デッキのリソースの回復や墓地メタを選べるというもの。
先攻で手札のホルスを切って棺展開を行った場合、サルベージもデッキ戻しもできない可能性が高く、4体のホルスが並んでいたとしても一部のデッキを除いてはこのカードを先に狙う価値は低い。
もちろんデッキによっては展開がはじまると相手にとってこの効果がすぐさま邪魔になり、嫌な圧力になってくれるとは思いますが、他の3体が並んでいること前提の制圧の一部品としては少しばかり力不足であるように感じられます。
まあこのホルスモンスター群はなんといっても、共通効果部分の自己蘇生だけでそれなりに強い系のテーマなので、点数はこの辺りとしておきましょう。
ホルスの加護-ケベンセヌフ
Normal
▶︎ デッキ
6 JP014 ホルスの加護-ケベンセヌフ 
王の棺》に関連する4体のホルスの1体で、担当業務は自身や他のホルスに戦闘破壊耐性と対象耐性を与え盤面を強固にすること。
他のホルスたちが共通の発動条件で持つ固有効果は全て場や墓地に干渉する効果、何らかの数的アドバンテージに関係する効果なので、当然それらの中から一番嫌なホルスを最初に始末したくなるわけですが、そうすると残っているホルスたちに2種類の耐性を付与するので、残っているホルスをそのターン中に処理する手段が限られてきます。
しかし結局一番嫌な最初の1体は始末できることから最初に狙う必要性が低く、逆に単発の効果で1体ずつ始末するならこのカードから狙えばいいだけの話になってしまう。
これは相手が何の効果によってホルスモンスターたちを倒していくか、具体的にはイムセティの効果が有効な圧力になるかどうかでもかなり変わってくるかと思います。
また棺が与える耐性・このカードが与える耐性・ホルスモンスター群の共通効果を駆使しても、エアフォや結界波のようなカードには1枚で全貫通されてしまうことにも注意したい。
エレキハダマグロ
Normal
▶︎ デッキ
9 JP015 エレキハダマグロ 
12期に登場したエレキモンスターの新戦力となる下級モンスター。
自分のモンスターが相手に戦闘ダメージを与えたダメステ終了時に自身を手札からSSできる能力を持っており、エレキモンスターの中でも直接攻撃効果を持つ《エレキリン》や《エレキングコブラ》とシナジーする。
特にコブラは直接攻撃で戦闘ダメージを与えたダメージ計算後にエレキモンスターをサーチできる効果を持つため、サーチしたこのモンスターをそのまま展開することができる。
このカード自身にも直接攻撃効果及び直接攻撃による戦闘ダメージを与えた時に誘発する効果が備わっており、その効果によってコブラとこのカードをリリースすることで《エレキュウキ》をEXデッキから特殊召喚できます。
そしてそのキュウキも、直接攻撃効果と直接攻撃による戦闘ダメージ誘発効果で、エレキSモンスターとなる《エレキマイラ》や《エレキリム》を特殊召喚する効果を発揮します。
コブラ→マグロ→キュウキ→キマイラと繋いでいくことで、これら4体は全て直接攻撃効果を持つことにより、通れば相手に1000+800+1600+1400=4800もの戦闘ダメージを与えることになり、1体辺りの攻撃力を800以上アップさせることでダメージが3200上乗せされ、ジャスト8000ダメージとなります。
800で全体強化なら、コブラが攻撃する前に何らかの雷族を墓地に送って《一族の結束》などを使用するなどが考えられますね。
またこのカードは「手札で発動する効果で自己SSされる雷族モンスター」でもあるので、《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を出すためのリリースにも適しており、《エレキマイラ》などを棒立ちにしたままターンを相手に渡さずに済むのはとても有り難い。
溟界神-ネフェルアビス
Secret
Super

▶︎ デッキ
8 JP016 溟界神-ネフェルアビス 
自身が墓地に存在している状態でどちらかの手札かデッキからモンスターが墓地に送りになることで自己蘇生できる能力を持つ溟界の新たな最上級モンスター。
この方法で特殊召喚した次のターンが終わるまで自分は爬虫類族しか特殊召喚できないため、特殊召喚のための素材としての適性は低く、自身の持つ後半の効果の強みも活かしづらくなる。
しかし【溟界】で使用する場合は概ね気にならないデメリットであり、レベルが10と高いため《黎溟界闢》のリリースとしても最適です。
爬虫類族のEXモンスターが今以上に充実してくれればなお有り難いのですが…。
後半の効果は墓地から特殊召喚されている場合に毎自ターンのメインフェイズに自分の墓地のモンスター1体を蘇生できる効果を発揮するようになるというもので、こちらには同名カード以外に制限がなく、爬虫類族以外でも蘇生できる。
1の効果に依らない方法で墓地から特殊召喚できるようにしておけば、最上級GSモンスターの1体としての運用も可能なように思えますね。
白銀の城の執事 アリアス
Secret
Super

▶︎ デッキ
8 JP017 白銀の城の執事 アリアス 
ビッグウェルカム・ラビュリンス》のイラストにシルエットとして描かれていた人物の1体となる「ラビュリンス」モンスター。
お互いのメインフェイズに手札か場の自身を墓地に送ることで、手札のラビュリンスモンスター1体を特殊召喚するか、通常罠カード1枚をセットできる能力を持っている。
そしてこの効果でセットした通常罠はセットしたターンに使えるのが最大の特徴であり、このカードと通常罠のペアが手札に揃うことで、全ての通常罠を《無限泡影》のように相手の先攻1ターン目に、いわゆる0ターン目に使用することができてしまう。
ラビュリンス通常罠カードはもちろん、《紅蓮の指名者》や《次元障壁》などの強力な汎用罠カードを手札誘発のように使用することができるため、このカードとのペアを揃えるという上振れ要素が絡むことにはなりますが、これを目当てに【ラビュリンス】以外のデッキに採用することもできるでしょう。
もちろんラビュリンス本体でも、自己SS能力を持たない《白銀の城のラビュリンス》などにとっては大変有用な効果となります。
後半の自分の同名カード以外のラビュリンスカードまたは通常罠の効果に相手がチェーンした時に、それにさらにチェーン発動する形で自身を墓地から特殊召喚できる効果も、手札から投げ捨てて効果を発動する自身の1の効果と非常に噛み合っており、1の効果は場の自身も墓地に送ることができるため、未使用であれば1の効果に繋げることもできる。
ラビュリンスと言えば評価時点でも環境デッキの一角として活躍するテーマですが、そこに追加される新規カードとして十分な性能のカードと言えますね。
VS 蛟龍
Normal
▶︎ デッキ
8 JP018 VS 蛟龍 
VS ラゼン》と同じ炎属性で有用な効果を持つVSモンスターというだけで一定の価値があるカード。
VSカードが効果を発動するために手札のカードを公開することにより誘発する自己SS能力を持つことから、《闘神の虚像》をL召喚しつつ虚像の効果が通らなくても手札の最上級VSモンスターを展開するためのモンスターとして場に残留することができる。
お互いのターンにフリチェで発動できる効果は公開札が炎属性一点張りになっており、特に炎属性2体を見せた時のテーマの万能サーチ効果が有力で、ラゼンの召喚誘発効果と合わせて、放置しているともりもりアドバンテージを稼いでいってしまう。
デッキの主軸となるラゼン以外には《灰流うらら》や《俱利伽羅天童》などの汎用炎属性モンスターを投入してこの効果の公開札に充てたいところ。
自己SS能力を持つとはいえ、レベル4のモンスターならなお有り難かった感じはありますが、少なくとも同じ炎VSである《VS プルトンHG》よりは使いやすいと思います。
ポワソニエル・ド・ヌーベルズ
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP019 ポワソニエル・ド・ヌーベルズ 
ヌーベルズにレギュラーパックの新規カードとして登場した初となる通常召喚可能なモンスターでまさかのPモンスター。
そのモンスター効果及びP効果は、《Concours de Cuisine~菓冷なる料理対決~》と併用することによって、これまでヌーベルズの生来的なウィークポイントだった部分の多くを解決してくれるのものがこれでもかというほどに詰め込まれたのものになっている。
このカードと料理対決があれば、相手の場に攻撃表示モンスターを用意することと、場の下級ヌーベルズを対象にする効果を同時に賄えるので、特に先攻時に相手ターンで効果を使える《バラムニエル・ド・ヌーベルズ》と《Recette de Specialite~料理長自慢のレシピ~》を構えるのに最適となります。
たたしこのデザイナーズコンボを繰り出すにあたって、モンスター本体としてはやや使いづらい《ブエリヤベース・ド・ヌーベルズ》はほぼ採用が必須となりますし、サーチできない料理対決と、ブエリヤかレシピ儀式魔法のどちらかは手札に握っていなければなりません。
また展開時に相手から妨害が飛んでこなくても、壊獣などでバラムニエルを退けられるとあっさり盤面が崩壊してしまうため、中継となった《ポワレティス・ド・ヌーベルズ》で増えた手札などで何とか対処していきたい。
それはそれとして有用なカードであることは間違いなく、フリチェのモンスター効果とカウンター罠で妨害を仕掛ける性質上1枚で完璧に崩せるカードは限られるため、今後の【ヌーベルズ】では料理対決とクーベル共々採用されるカードとなるでしょう。
ヌーベルズが儀式モンスター群でかつこのカードがレベル1の天使族ということで、《宣告者の神巫》+《虹光の宣告者》と併用するのも良いと思います。
PモンスターとしてのPスケールが役立つ場面は、ヌーベルズが儀式召喚モンスター群であることも含めほぼないと思われますが、一応クーベルと並べた時のP召喚可能なレベルは2〜7と結構広いです。
こういったPモンスターの体をしているだけでP召喚する気は全くなく、それでいてPモンスターであることはしっかり活かせる有力なP効果持ちのカードはこれからも増えていきそうですね。
ブラック・ホール・ドラゴン
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP020 ブラック・ホール・ドラゴン 
ラッシュデュエルでもレジェンドカードとして登場し、名称指定の効果も獲得して大暴れしている《ブラック・ホール》をOCGでも擦ってみた結果生まれた「BF竜」ならぬ「BH竜」となる闇ドラゴンの最上級モンスター。
場のモンスターが対象を指定しない効果で破壊された場合に自身を手札か墓地から特殊召喚できる攻撃力3000のモンスターです。
相手から受ける全体除去や対象を取らない単体除去はもちろん、自分が《サンダー・ボルト》や《アクセスコード・トーカー》などによって相手モンスターを破壊した場合でもプラスワンで墓地からでも特殊召喚できるため、自身の攻撃力が高いことからそのままフィニッシュが狙える場面もあるでしょう。
特殊召喚誘発効果となるブラホをサーチする能力はエンドフェイズに適用される遅効性の効果であるため、こちらは相手ターンにおける自身の効果による特殊召喚時に発動することに適しており、自身は場に存在する限り効果では破壊されないことから、返しのターンでサーチしてきたブラホで捲るという動きを有効に通しやすい。
サンボルが解除されて以降、自分のモンスターも効果破壊できることだけが強みとなりすっかり影が薄くなったブラホですが、ブラホ抜きにしてもそれなりに優秀な自己SS能力を持つ有能な新規モンスターをあてがわれたなあという印象です。
ブラホはサーチ限定で墓地から回収ができないのは残念ですが、数ある闇ドラゴンの中でも普通に優秀なモンスターであり、少なくとも同じく汎用除去魔法である《地割れ》及び《地砕き》に関する効果を持って生まれた《震天のマンティコア》よりは確実に使い途のあるカードと言えますね。
幻日灯火
Normal
▶︎ デッキ
3 JP021 幻日灯火 
前回のパックで登場したばかりの新種族である幻想魔族の新規カードですが、登場時点までの幻想魔族モンスターに共通するウジャト眼の要素があること以外はおよそ幻想魔族という感じではない見た目の謎のフライングオブジェクト。
最上級モンスターながら攻守ともに下級モンスター並に低くまるで頼りになりませんが、幻想魔族共通の戦闘破壊耐性とバトルフェイズ以外で適用される相手の効果への対象耐性によりある程度の場持ちは期待できる。
またお互いのエンドフェイズに発動できるドロー効果とそれに連なる形で任意の枚数の手札を除外してその枚数に比例して自身の攻撃力を永続的に上げる効果を持っており、これにより高い攻撃力を得ることもできます。
しかし低ステータスの最上級モンスターであるにも関わらず自己SS能力などは備わっておらず、ドローに連なる自分の手札の除外も「任意の数」としているものの、最低1枚は必ず行わなければならないのが難点。
1枚を引いて1枚を除外すれば損失にはならないものの数的アドバンテージにもならず、除外してしまうため組み合わせられるカードの種類も限られてきます。
お互いのターンに往復で使えるとはいえタイミングもエンドフェイズと遅いですし、幻想魔族共通の戦闘破壊耐性の影響で自身の効果でいくら攻撃力を上げても相手モンスターを戦闘破壊できないとツッコミどころが満載。
幻想魔族の最上級モンスターとしてこれを使うぐらいなら、さすがに《幻惑の魔術師》の方がまだ使い甲斐があるんじゃないかなあと思いますね。
同一の攻守を持つ貧弱なステータスの上級以上のモンスターという点で《ユーフォロイド》と共通しており、さらに《UFOタートル》によるリクルートができるという同じUFOモンスターと繋がっていることが狙ったものなのかは定かではありません。
オオヤツ・ツマムヒメ
Normal
▶︎ デッキ
6 JP022 オオヤツ・ツマムヒメ 
日本神話に登場する樹木の女神「オオヤツヒメ」と「ツマツヒメ」を元ネタとする今回のパックのメインデッキのテーマ無所属モンスター枠の1枚。
この元ネタから2体で一組の「おやつを摘む姫」のモンスターをひねり出すセンスは相当奇抜ながらも、これを元ネタとしてる時点でかなり知識が深いなあと思いました。
ただ見てくれは樹木の女神が元ネタなだけあって《ブラッド・オーキス》や《森羅の仙樹 レギア》とかのそれに近く、ラッシュデュエルのいとをかしかなお姫様のようにはいかなかったのは残念に思った方もいらっしゃったかもしれません。
効果は攻撃・効果の対象になった時にトークン1体を生み出す効果と、その効果で生み出したトークンやその他の通常モンスター1体を用いて相手の発動しないタイプの特殊召喚を無効破壊する《ライオウ》のような制圧系のものとなっています。
幸いにも自分の効果の対象にしてもリリースとなるトークンを発生させることができるので、どちらのターンで効果を使うにしてもこのカードを効果対象にできる効果を持つ自分のカードとの併用が望ましく、フリチェのものならなお良いでしょう。
ライオウ》や《コアキメイル・オーバードーズ》に比べると手間な感じのカードでそれぞれの効果にしっかりターン1がありますが、こちらは自身が場に残留するので生き残れば継続的に制圧の添え物とすることができ、特殊召喚も容易で攻撃力もそこそこの一介の下級モンスターの所業としては悪くないとは思います。
プロパ・ガンダケ》とかもそうなのですが、このテーマ無所属モンスター枠にはこういったタメになったりそうじゃなかったり、心の底から関心したりまるでピンとこなかったりと様々な知識が広がるカードが仕込まれることも多いので、自由枠としてやっぱり毎回楽しみな好きな枠ですね。
侵略的外来種-I.A.S
Normal
▶︎ デッキ
5 JP023 侵略的外来種-I.A.S 
相手のフィールドゾーンに侵略すべき表側表示のフィールド魔法が存在する時に3つの力を発揮するようになるカード。
国内で「侵略的外来種」に指定されている『セイヨウオニアザミ』と呼ばれる植物をモチーフにした姿が特徴のモンスターです。
土地ころがし》を使うデッキや相手の場にフィールド魔法を表側表示で押し付けられるカードが存在する【夢魔鏡】や【ヴァリアンツ】以外では完全に相手依存で、その時は効果なしモンスター同然の冴えない打点の下級モンスターになってしまう。
代わりに侵略すべき土地が存在する時に発揮する3つの効果は両面破壊耐性、毎自ターンに使える永続パンプ付きのモンスターの単体除去、自己蘇生能力と、一介の下級モンスターとしてはかなり盛られたモンスターとなります。
しかし単体除去効果が起動効果で対象を取る破壊なので、いくら通常召喚可能な下級モンスターとはいえ、条件に対するリターンとしてはやはり物足りない感のある性能という印象で、少なくとも主軸に据えるのはちょっと厳しいんじゃないかなと思います。
自己蘇生効果があるので仕方ないのかもしれませんが、12期のカードですし除去効果は誘発即時効果じゃダメだったのかなあと思ってしまいますね。
どういうわけか「エーリアン」に属するモンスターでもあり、自身の種族もそれらと一致する爬虫類族に設定されていますが、エーリアンやAカウンターに関する能力はもっておらず、攻撃力も平凡で光属性のレベル4エーリアンとして見ても《エーリアン・キッズ》や《エーリアン・バスター》といった既存の主力級のモンスターに優先する理由が見当たらない。
これが評価時点でレベル4エーリアンが存在していない闇属性なら、まだ多少の値打ちもあったのですが…。
レベル4エーリアンとしては除去効果や自己蘇生効果など色々なものを持っているというのがまあまあ貴重というくらいで、エーリアンに相手の場にフィールド魔法を押し付ける効果を含む有用な新規カードでも登場しない限り、【エーリアン】での役割は全くなさそうな感じです。
エーリアンにとってはハッキリ言って全く嬉しくないエーリアン新規ですが、今後シリーズ化の予定なんかもあったりするのでしょうかね?
陀羅威
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▶︎ デッキ
6 JP024 陀羅威 
そのターン中に場で効果を発動したお互いのモンスターのうち、メインモンスターゾーンに存在する1体の頭上からタライを落として効果破壊する手札発動の効果を持つモンスター。
スピリットモンスターにも見えるカード名やイラストですが、スピリットとは特に関係がない。
相手ターンでも発動できるいわゆる「手札誘発モンスター」ではなく起動効果なので、基本的には自分のターンに動いてきた相手モンスター1体を除去するためのカードとなります。
効果としては対象を取る破壊効果ということで、多くの場面で相手ターンでも発動できる誘発即時効果でかつ対象を取らない破壊で魔法罠カードにも対応する《幽鬼うさぎ》や、除去方法が強力でスネークアイ関連のカードによって取り回しにも優れるようになった《俱利伽羅天童》などに劣ってしまう。
自分の場のモンスターをセルフ破壊する手段にするにしても、わざわざこのカードを使う価値があるかは微妙なところで、そういう使い方もできるという程度にとどまるでしょう。
このカードの特性として、攻撃力0のこのカードを相手の場の除去したモンスターがいた場所に攻撃表示で押し付けることができるというものがあり、このカードを使うならその強みは確実に活かしたい。
大陰陽師 タオ
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▶︎ デッキ
9 JP025 大陰陽師 タオ 
DM3で召喚魔族が幻想魔族に設定されていたコンストラクションモンスターをOCGの新種族としての幻想魔族で世に送り出した前回のレギュラーパックに続いて登場した、今度はGBやGBAのDMシリーズで召喚魔族が幻想魔族に設定されていた既存のモンスターを幻想魔族モンスターにリメイクして登場させたというのがこのカードです。
リメイク元となる《陰陽師 タオ》と言えばDM4では闇ステージの闇獏良やマリクも使用してくる幻想魔族の下級モンスターとして主力級のカードなので、DM4をやったことがある人なら結構覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
効果の方は今のところ幻想魔族モンスターの共通効果として設定されているお互いに戦闘破壊されない効果に加え、どの領域から墓地送りになっても墓地の同名カード以外の幻想魔族モンスター1体を蘇生できるという中々有用性の高い効果を発揮します。
蘇生モンスターは守備表示限定で発動後に特殊召喚制限がかかってしまいますが、制限されるのは墓地からの特殊召喚のみであり、蘇生したモンスターの効果が無効になることもありません。
「大陰陽師」というカード名に反して、元のタオと5つの基本ステータスは一切変化しておらず、特に属性が地属性であることには相変わらず違和感がありますが、持っている効果の方はかなり優秀であり、今後の種族の資産として数えられる優良なカードという印象です。
ただし戦闘破壊されないことは墓地に送られることで誘発する効果とはアンチシナジーになるので、共通効果であるとはいえここの噛み合いの悪さは少しだけ気になるところ。
ここからは関係ない話になりますが、個人的には同じDM4の下級の主力級の幻想魔族なら《オシロ・ヒーロー》や《大王目玉》のリメイクモンスターの方が見たかったですね、このモンスターは何かデザインが生理的に無理な部分もあるもので…。
離世召人形
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▶︎ デッキ
7 JP026 離世召人形 
今回のレギュラーパックのテーマ無所属のメインデッキの汎用モンスター枠のカードの1枚で、蒼い妖気のようなものを放つスーレア映えしそうなイラストですが、ノーレアでもなく普通のノーマルカード。
レベル3チューナーで攻撃力0で高い守備力を持つことから「妖怪少女」の系譜となるカードとも言えるかもしれません。
能力はドローした時に自身を公開して自己SSできる能力、お互いのバトルフェイズ開始時に自分のデッキ枚数が相手よりも多い時にその枚数差に比例して自身の攻撃力を上げる能力、いかなる方法で墓地に送られてもそのターンのエンドフェイズにデッキトップに戻るという令和の《コカローチ・ナイト》とも呼べる能力の3つとなっている。
これはこのカードのモチーフでもある「呪いの日本人形」の「勝手に髪が伸びる」「捨てても手元に戻ってくる」という性質を再現したものでもあるわけですね。
ドローが固定されてしまうのは痛いですが、通常のドローでも誘発する自己SS能力があるためこのカードにわざわざ召喚権を割く必要はなく、デッキからの墓地送りを遅効性のサーチのようにすることができます。
打点アップ能力はお互いのバトルフェイズ開始時に効果が発動するので相手が攻撃してくる時に攻撃力0を晒すこともなく、相手が積極的に墓地を肥やしてくるデッキ、または60枚構築のデッキやデッキデス特化した構築で採用することで、攻撃力が4000を超えてくる場面もあるでしょう。
特にこのカードを採用した60枚デッキで40枚デッキの相手と対峙した場合、デュエル開始時から攻撃力はなんと確定で5000を超えてきます。
ただしドロー時の自己SS能力は時の任意効果なので、通常召喚が可能であるのは救いですが、ドロー方法によってはこの効果は発動できない点には注意したいところ。
場で除去されても次のターンには帰ってくる「使い減りしない高打点モンスター」として主軸に据えることも可能な超高打点モンスターになる一方で、何だかんだでやっぱり強制ドローロックであることに変わりはなく、モンスター効果の無効化にも非常に弱いので、可能ならこれらをケアする手段なども用意しておきたいところ。
折々の紙神
N-Rare
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7 JP027 折々の紙神 
今回のノーレア枠となるモンスターで、ペーパーマリオシリーズの現時点での最新作であるオリガミキングに登場するキャラクターのような姿が特徴の「折り紙の神」というカード。
裏が出るまでコイントスを行い、その間に表が出た回数2回につき1枚ドローできるという遊戯王OCGに未だかつてない効果を持ちますが、当然運用が安定しない上に2枚ドローできる期待値すらも非常に低く、とてもあてにはできない。
基本的には自身の後半の効果を発動するためのコイントスを自力でできるものという程度に考えた方が良いでしょう。
後半の効果はお互いがコイントスを行った際に強制発動し、その時に出た表の回数分自身の攻撃力が倍になるというもの。
元々の攻撃力が100しかないので、そのままでは戦闘に堪えるようになるまでに結構な回数の表を出す必要がありますが、倍になるのは現在の攻撃力なので、他の効果によって攻撃力を上げてやれば、バキバキに折り倒さなくても3〜4回表を出すだけで攻撃力が8000を超えることは珍しくない。
また1回のコイントスを行うチェーンブロックにつき1回だけ倍になるのではなく、その時に出た表の回数分倍の倍となるため、自身の効果も含めた1度に複数回コイントスを行う効果との相性も良いです。
自身の効果によるコイントスは回数が不確定なので対応していませんが、複数回のコイントスを行う効果とそのコイントス結果を全て表扱いにできる《銃砲撃》の墓地効果との組み合わせが有効です。
霊魂鳥影-姫孔雀
Rare
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9 JP028 霊魂鳥影-姫孔雀 
第12期に登場した評価時点ではカード効果に指定されていない「エスプリット」の新たな儀式モンスターの1体で、《霊魂鳥神-姫孔雀》の幼少期だと思われる姿。
手札でもカード名を《霊魂鳥神-姫孔雀》として扱う能力があるので《霊魂の降神》による儀式召喚にも対応している。
儀式召喚誘発効果によって、デュアルの《重起士道-ゴルドナイト》、ユニオンの《ユニオン・コントローラー》のように効果テキストに「スピリットモンスター」と記された全ての魔法罠カード1枚にアクセスできるわけですが、【エスプリット】においてはサーチ先はほぼ《星逢の神籬》一択になるかと思います。
そこからは神籬で場からリリースされて儀式召喚、降神で墓地から除外されて儀式召喚、スタンバイフェイズには帰還しエンドフェイズには手札にバウンスされて様々な領域を駆け巡ることになります。
最初に儀式召喚したいカードであるだけに、ここまできたら《赤しゃりの軍貫》のようにデッキでも《霊魂鳥神-姫孔雀》として扱ってくれれば《儀式の下準備》で降神ごと引っこ抜けたのになあってところが惜しいですね。
霊魂鳥影-彦孔雀
Rare
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9 JP029 霊魂鳥影-彦孔雀 
第12期に登場した評価時点ではカード効果に指定されていない「エスプリット」の新たな儀式モンスターの1体で、《霊魂鳥神-彦孔雀》の幼少期だと思われる姿。
手札でもカード名を《霊魂鳥神-彦孔雀》として扱う能力があるので《霊魂の降神》による儀式召喚にも対応していますが、デッキでは元の名前のままなので《儀式の下準備》に対応しないのも同じです。
効果の方は2以外は《霊魂鳥影-姫孔雀》とほぼ共通しており、2のサーチ効果が儀式召喚されている時に自身をリリースして発動できる起動効果に変化し、サーチ先はスピリットモンスター1体と儀式魔法1枚の2枚となっている。
【エスプリット】においては《霊魂鳥神-姫孔雀》が持ってきた《星逢の神籬》でデッキから儀式召喚し、リリースしたこのカードが持ってきた《霊魂の降神》で墓地の姫孔雀とこのカードを除外して、このカードが同時に持ってきたスピリットモンスターの儀式モンスターである《霊魂鳥神-姫孔雀》や《霊魂鳥神-彦孔雀》を儀式召喚するという流れになるでしょう。
スピリットモンスターと儀式魔法なら何でもサーチできるので、混合構築で《幸魂》とか《流星輝巧群》などを持ってくるのも良いかもしれません。
覇王天龍オッドアイズ・アークレイ・ドラゴン
Secret
Ultimate
Ultra

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5 JP030 覇王天龍オッドアイズ・アークレイ・ドラゴン 
第12期に登場したライトサイドの《覇王龍ズァーク》となる同じ融合素材指定を持つ融合モンスターで、《覇王門無限》と同じ13という驚異の高スケールが目を引くカード。
自身のカード名をルール上《覇王龍ズァーク》として扱うためあちらと合わせて3枚までしかEXデッキに入れられず、「オッドアイズ」ネームを持ちながらルール上は「オッドアイズ」モンスターではないというかなり特異な存在です。
その能力は攻撃力がバカ高いことを除けばその全てが闇属性の方の本家ズァークをバックアップすることに超特化したものとなっており、《覇王龍の魂》で特殊召喚した効果が無効になっていて帰宅も確定しているズァークがボディを乗り換えるためのカードであり、モンスター効果もP効果も強い本家ズァークのパワーを余す所なく発揮するためだけにあるような存在です。
まあ要するにこのカードを本家ズァークに先行する形で場に出す意味はほぼ皆無であり、レギュラーパックの表紙であのズァークの対になるモンスターがそんな扱いでいいのか感はあります。
地縛戒隷 ジオグレムリーナ
Normal
▶︎ デッキ
7 JP031 地縛戒隷 ジオグレムリーナ 
コレパやアニクロで収録漏れしたカードは、これまでは少なくとも来年の同シリーズまで待つか、最低でも年末のPPまでは世に出てくることはまずなかったのですが「そんなに待っていられるか!」と言わんばかりに直後のレギュラーパックに収録されることになった、最後の「地縛」モンスターとなる融合モンスター。
同じ《地縛融合》モンスターである《地縛戒隷 ジオクラーケン》よりも融合素材が実質的に緩和されているので、汎用的なものも含めた様々なモンスターを融合素材に使用でき、《異界共鳴-シンクロ・フュージョン》を使えば、《魔界発現世行きデスガイド》で連れてきた《地縛囚人 ライン・ウォーカー》との2体で《地縛戒隷 ジオグレムリン》と同時出しすることなどもできる。
この状況になれば、ジオグレムリンの効果による《地縛戒隷 ジオグラシャ=ラボラス》の融合召喚も自ずと見えてくるでしょう。
特殊召喚誘発のサーチ効果は、召喚権の有無に関係なく能力を発揮できる《地縛囚人 ストーン・スィーパー》がサーチ先として適しており、あちらの手札発動の効果で《ヴィジョン・リゾネーター》辺りを持ってきて自身の効果で展開すれば、レベル8Sなどに繋げることもできます。
2と3の効果はいずれも地縛Sモンスターと並べることで使える相手のライフを取ることに特化したもので、その点でも異界共鳴との併用が望ましく、相方となる闇Sモンスターはこのカードの3の効果も使用可能であり、このモンスターを蘇生することもできる《地縛戒隷 ジオグリフォン》が適している。
ジオクラーケンのような相手ターンでの圧力となる能力はありませんが、自分のターンの展開でキルを取りにいく際の選択肢として【地縛】での出代は間違いなくあるはず。
幻獣魔王バフォメット
Secret
Super

▶︎ デッキ
9 JP032 幻獣魔王バフォメット 
幻想魔族も融合素材に使えるようになった《幻獣王キマイラ》で、今度は《バフォメット》側がメイン素材であるような姿をした《有翼幻獣キマイラ》扱いとなる融合モンスター。
融合召喚誘発の効果で特定の3種族のうちから1体をデッキから墓地送りにする効果と、相手ターンにフリチェで墓地発動できる幻獣王の帰還版となる効果を持っている。
通常の運用ではカウンター範囲が広くて使いやすい《ミラー ソードナイト》を墓地送りにし、あちらが自身の効果を使うために除外されたところを墓地発動の効果で帰還させ、あちらの持つサーチ効果や無効効果を再度狙っていく感じになるでしょう。
ソードナイトありきが過ぎる感じの効果が少し気になりますが、それが一番強いんだから仕方がない。
一応幻獣王と同じく、EXデッキから直に墓地送りにすることで墓地効果だけを他の獣族・悪魔族系のデッキで活用することも可能です。
このカードの場合はデッキからの墓地送り効果も種族デッキにとって有用であるため、《合成獣融合》を用いて獣族・悪魔族テーマのデッキで融合召喚を狙っていくのもありかもしれません。
熾天の騎士ガイアプロミネンス
Rare
▶︎ デッキ
7 JP033 熾天の騎士ガイアプロミネンス 
大地の騎士ガイアナイト》を名称指定の融合素材とする《地天の騎士ガイアドレイク》を強く意識したカードで、前弾となるレギュラーパックで登場したSモンスターである《烈日の騎士ガイアブレイズ》を早くも名称指定してきた炎族の融合モンスターです。
そういうわけであちらは自動的に《融合強兵》によってEXデッキからの特殊召喚が可能になり、まともに融合素材を揃えようとすると負担の大きいこのカードの融合召喚の手助けにもなる。
特殊召喚方法には特に制約はなく、代用素材モンスター+適当なモンスターという、このモンスターの融合素材に込められたフレイバーをまるっきり無視したモンスター同士でも融合召喚できる。
特に《パラサイト・フュージョナー》は代用素材能力を持っていてかつSS誘発効果ではありますが自身の効果で融合召喚を行うことができるため、後半の効果と全くシナジーしないことを除けば融合素材として最適であり、攻守0のレベル1モンスターなので融合召喚を行う効果を誘発させるためのリクルート・蘇生が容易である点もありがたい。
S召喚の手間を惜しまないのであれば、あとは融合相手となるモンスターがいればそれ以上の他力が必要ない《ドロドロゴン》を利用するのも良いでしょう。
そんな適当な奴らだけでも融合召喚できるこのカードですが、持っている効果が相手が手札・墓地発動のモンスター効果を発動した時にそれを無効破壊するという、やや限定的ではありますが立派な1妨害効果なので汎用融合モンスターとして使うこともできます。
後半の戦闘破壊誘発効果は特殊召喚したモンスターの攻撃制限やモンスター効果の無効もなく、追撃にも使える能力となり、自身の攻撃力が3000を超えているのもあって発動自体には現実味はあり、持っていて損はない程度の能力と言えるでしょう。
まともにS召喚されたガイアブレイズを融合素材にこのカードを融合召喚するケースは稀だと思われるので、少なくともガイアブレイズを蘇生することはほとんどなさそうですね。
融合素材の片割れが表側表示モンスターなら何でもいける代わりに自分の場のモンスターでなければならないため、楽に有効に融合する方法が限られているのがネックと言ったところで、炎族・炎属性関係で専用の楽できて強い融合魔法があればなあといったところでしょうか。
ちなみに元々の攻撃力・守備力ともに炎族としては最大となるもので、炎族最高攻撃力のモンスターとして《ヴォルガニック・エンペラー》が同年に登場したばかりですが、早くもそこを超えてくる形となりました。
TG マイティ・ストライカー
Normal
▶︎ デッキ
10 JP034 TG マイティ・ストライカー 
TGのために新たに作られた《フォーミュラ・シンクロン》と言うべき《TG ストライカー》のリメイクモンスターとなるレベル2のSチューナー。
あちらも持っていたアクセルシンクロ効果に加え、S召喚誘発のサーチ効果とS素材として利用するなどして場から墓地に送られた時に発動できるデッキからの墓地送り効果という2つのデッキに触る効果によって、中継役としてテーマを強力にバックアップしてくれる。
あちらはドロー効果によって不確定なカード1枚分のアドバンテージを獲得できますが、こちらはサーチとなっているため、増える手札の質は断然こちらが安定しています。
何気にレベル2Sモンスターでまるっきり繋ぎの能力を持つカードである割にはそれなりに高い戦闘能力を持つことにも注目したいところですね。
なおこの効果でサーチできる魔法罠カードは、現状全てこのカードと同時に登場した3枚のTG魔法罠カードに限られており、これまでに登場していたものには「TG」という表記にルビが振られておらず、テックジーナスと読まないためサーチできないので注意したい。
ちなみにサーチできる《TG-オールクリア》・《TG-ブレイクリミッター》・《TG-クローズ》はどれも甲乙付け難い優秀なカードばかりで、ブレイクリミッターとクローズには墓地で発動するいずれかターン1の効果もあることから、3の効果でデッキから直接墓地に送るカードの候補にもなります。
TG オーバー・ドラグナー
Secret
Super

▶︎ デッキ
10 JP035 TG オーバー・ドラグナー 
TGの新たな3体のSモンスターの1体で「ドラグナー」という謎のジョブを名乗っていますが、本当の名前は「TG ソウル・チャージマン」といった具合のカード。
S召喚誘発のその効果はまさしくTGの《ソウル・チャージ》であり《ジャンク・スピーダー》となるもので、アクセルシンクロが必要な超高レベルのTGSモンスターやリンク3の《TG トライデント・ランチャー》にも簡単に手が届く。
蘇生対象となるモンスターはこのカードをS召喚する際に《TG マイティ・ストライカー》を経由させれば豊富に揃えることも容易い。
発動後にTGしか特殊召喚できない制約が課せられますが、トライデントの制約と被るため実質的に無視できる部分も多く、このカードと同時に《TG グレイヴ・ブラスター》という新たな制圧持ちTGSモンスターや、サーチや墓地からのセットができる妨害となる《TG-クローズ》といったカウンター罠も登場していることから、【TG】では大きな枷となることもなく、適性な調整レベルの制約と言えるでしょう。
またマイティなどで相手ターンにS召喚を行う場合はこの制約も関係なくなり、《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》などのTG以外のSモンスターも選択できるようになる。
TG グレイヴ・ブラスター
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP036 TG グレイヴ・ブラスター 
TGが12期に世に送り出した《TG ハルバード・キャノン》と同じ素材指定でS召喚できるレベル12のSモンスターで、その他の基本ステータスも全てあちらと同一となるもう1体のデルタアクセルシンクロとなるカード。
その効果はお互いのターンに完全フリチェで使えるEXデッキから特殊召喚されたモンスターに対する除外による除去効果となっている。
これだけでは同じS素材でS召喚できて圧倒的な殺意を持つ《シューティング・クェーサー・ドラゴン》や、圧倒的な妨害力を持つ《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》に遠く及ばないが、こちらはこのフリチェ効果をお互いのターンに最低2回ずつ使うことができるため、1ターンにおける妨害回数では勝っており、TGネームがあるので発動後の特殊召喚先に縛りが課せられる《TG オーバー・ドラグナー》や《TG トライデント・ランチャー》の効果発動後もそのターン中に出せるというメリットもある。
またこの除外効果に連なる形で発動できる帰還効果も持っており、これによって除外した相手のEXモンスターをそのまま奪い取ることができる。
状況によっては墓地の《TG-クローズ》を再セットするために自分の場のSモンスターを除外するのもアリで、その場合でも自身の効果によって除外したSモンスターはすぐに戻ってくるので損失にならず、むしろ制約剥がしや攻撃のリセットなどにも繋げられる。
この効果による帰還は召喚条件を無視するという特性があり、例えば「〇〇召喚でしか特殊召喚できない」などの召喚条件があるEXモンスターでさえも帰還できる。
つまり正しい手順で場に出されたいわゆる「蘇生制限が満たされたモンスター」ならいかなるモンスターでも帰還させることができ、これは召喚条件を無視する系の効果の中でもとりわけ手広い範囲となっています。
圧力の強さとしては賛否の分かれるカードだとは思いますし、微妙呼ばわりされているハルバードと比べても確実に強いかと言われると、除外が対象を取るものであったり無効にする系の効果が無かったりとかなり怪しいですが、何だかんだで1ターン中に無償で2回動けるのは偉いんじゃないかなと。
マナドゥム・トリロスークタ
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Super

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8 JP037 マナドゥム・トリロスークタ 
レベル4の《マナドゥム・リウムハート》とレベル2チューナーであるマナドゥムチューナー群の存在から、レベル6Sモンスターを出しやすい【マナドゥム】が自前で用意してきたレベル6のSモンスター。
自身のS召喚誘発効果でレベル2チューナーを蘇生でき、自身もレベル6のSチューナーということで普通のSモンスターには繋げることができませんが、両方がチューナーでも出せる《ヴィサス=アムリターラ》のS召喚に繋げることに適している。
このカードを中継することで、レベルが4に上がったミークだけでなく、リウムハート+全てのマナドゥムチューナーの2体で、最終的にはレベル8Sのアムリターラに手が届くことになる。
もう1つの効果は自分の場の任意の数のチューナーを対象に発動しそのレベルを2にするというものだが、マナドゥムチューナーは元々全てレベル2なのでこの効果から受ける恩恵が特になく、自身を含むSチューナーのレベルを変更することが主になるでしょうか。
【マナドゥム】の主流の構築ではそもそもレベル6帯のSモンスターはEXデッキに1枚も入らず、レベルの上がっていないミークやレベルが変化しないトリッドでもアムリターラに手が届くパターンが増えるというのが唯一のメリットであり、単なる中継役であるこのカードに貴重なEXデッキの枠を渡す価値があるのかどうかという話になってくるわけですが、このカードを経由することでNSしたリウムハート1体からアムリターラにまで繋がるというのは、これまで2枚から動くのが主だった【マナドゥム】における待望の1枚初動となるという点で非常に価値があります。
アムリターラの効果でサーチできるのは何も《伍世壊浄心》に限られているわけではなく、普通に展開するためのカードを持ってくることもできるため、相手ターンにカラミティを出す動きは1枚初動でも普通にできてしまうんですよね。
またS素材にはこれといった縛りがなく、蘇生できるチューナーもレベル2であれば何でも構わないので、【マナドゥム】以外のS召喚デッキでも活用できないか考えてみたいところ。
類似効果を持つ《アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン》が中継役として有用なカードであることからもわかるように、このカードも【マナドゥム】のみならず、展開ルートの中継で必須になるようなデッキでは間違いなく輝く存在となるでしょう。
ただし普通のレベル8SモンスターをS召喚することには使いにくいため、アムリターラのような特殊な素材指定のSモンスターとの併用が大前提となります。
エレキュウキ
Rare
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8 JP038 エレキュウキ 
12期に登場したエレキの新戦力となるSモンスターですが、12期のモンスターとは思えないくらい厳しいS素材縛りが特徴。
その正体は《エレキハダマグロ》と《エレキングコブラ》の効果を利用したデザイナーズコンボで特殊召喚することが前提のモンスターというものになっています。
一応キリンかコブラとマグロの組み合わせでまともにS召喚したり、自己SS能力を持つ雷族の非チューナーや、《簡易融合》で特殊召喚できる《雷神の怒り》を利用するという手もありますね。
そうやって特殊召喚したこのモンスターが直接攻撃を行うことで、このカードを特殊召喚するために墓地に送られたマグロとコブラを利用して《エレキマイラ》や《エレキリム》を特殊召喚して連続直接攻撃を行おうというものになっています。
マグロと違ってデッキに戻すモンスターのレベルと特殊召喚したいエレキSモンスターのレベルを合わせる必要がないため、レベル6のキマイラとレベル7のキリムを同列に選択できるのがいいですね。
キマイラとキリムはどちらも直接攻撃効果及び直接攻撃によって相手に戦闘ダメージを与えることで誘発する数的アドバンテージに繋がる効果を持っていますが、すぐに効果が表れる点ではキマイラの方が優先度が高くなりそうです。
まあ何と言いますか、特殊召喚先が直接攻撃できるだけで他の部分はヘボいのが残念という言い方をすると身も蓋もないのですが、やるべきことは一貫してるので悪くないんじゃないかと思います。
エクシーズ・アーマー・トルピード
Rare
▶︎ デッキ
8 JP039 エクシーズ・アーマー・トルピード 
潜航母艦エアロ・シャーク》の意匠が見られる《アーマード・エクシーズ》と深い関わりを持つ戦士族のランク3Xモンスター。
フリー素材の2体素材で出せるランク3Xとして高い元々の攻撃力を持っていますが、X素材がないと攻撃ができなくなるデメリットがあり、自身の持つX素材2つを使用したドロー効果を発動するとこのカードはもう攻撃することができなくなる。
しかしこのカードのX素材がなくなることは、このカードに重ねてX召喚される《エクシーズ・アーマー・フォートレス》にとっては大変都合が良く、1つしかX素材を持たないフォートレスを出せることから、デッキに『アーマード・エクシーズ』カードが1種類しか残っていない状態でもフォートレスのX素材を0にでき、X素材を持っていると自身をX素材にできなくなるフォートレスに《FA-ダーク・ナイト・ランサー》を重ねてX召喚できるようになります。
自身が装備カードとなった時に装備モンスターに付与される2つの効果も強力であり、Xモンスターでもあるランサーに《フル・アーマード・エクシーズ》の墓地効果でこのカードを装着することで、それぞれの効果によってランサーをかなりの特盛りエースに仕立てることができます。
これらの動きはこのカードをX召喚することから簡単に始められるので、まずはランク3Xであるこのカードを出せるようにメインデッキのモンスターを採用しておくと良いでしょう。
エクシーズ・アーマー・フォートレス
Normal
▶︎ デッキ
8 JP040 エクシーズ・アーマー・フォートレス 
シャーク・フォートレス》の意匠が見られる《アーマード・エクシーズ》と深い関わりを持つ機械族のランク5Xモンスター。
ランク3または4という下級モンスターをX素材にX召喚できるXモンスターに無条件で重ねてX召喚ができるのが優秀です。
このカードにさらに《FA-ダーク・ナイト・ランサー》を重ねてX召喚することもできるのですが、自身にX素材が残っているとX素材にできないため、まず自身の持つ自身のX素材を消費して発動する『アーマード・エクシーズ』カードをサーチする効果を使い、自身のX素材を0個にする必要があります。
重ねてX召喚する方法で出す場合、そのXモンスターがX素材を2つ以上持ったまま重ねてX召喚してしまうと、このカードのX素材が3つ以上になってしまい、サーチ効果を使ってもなおランサーを重ねてX召喚することができなくなってしまう。
X素材を1つ消費したXモンスターに重ねればX素材は1度に使い切れる2個となりますが、2個消費する場合は得られる数的アドバンテージが大きくなる代わりに、2種類しか存在しない『アーマード・エクシーズ』カードがデッキ内に1種類以下になると、サーチ対象の喪失によりX素材を全剥がしすることができなくなる可能性もあります。
そういうわけで、このカードを重ねるXモンスターとしては自身の効果でX素材を0個にできてかつ、このカードでサーチできる『アーマード・エクシーズ』カードとのシナジーが強い《エクシーズ・アーマー・トルピード》が特に適していると言えるでしょう。
場にこのカードとこのカードの効果で持ってきた《フル・アーマード・エクシーズ》、墓地にトルピードという布陣を作り出し、最終的には特盛り効果のランサーを降臨させるための最高の中継役となりますね。
2枚をサーチしつつこのカードが装備カードとなった時に装備モンスターに付与する効果を使えるようにしたい場合は、トルピードに《FA-ブラック・レイ・ランサー》を重ねてからこのカードを重ね、さらにこのカードに《FA-クリスタル・ゼロ・ランサー》を重ねてその効果でX素材となっているこのカードを墓地に送ってから、クリスタルゼロにダークナイトを重ねるようにすれば良いでしょう。
FA-ダーク・ナイト・ランサー
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP041 FA-ダーク・ナイト・ランサー 
CNo.101 S・H・Dark Knight》の意匠が見られる《アーマード・エクシーズ》関連のXモンスターの現時点での最終態となるXモンスター。
まともにX召喚するとレベル7モンスターが3体も必要になりますが、ランク5または6のXモンスターに重ねてX召喚することもでき、そのランク5と6にもランク4以下のXモンスターに重ねてX召喚できるモンスターが複数存在することからX召喚は見た目以上に容易です。
自身の持つX素材と自身に装備されたカードの枚数に比例したパンプ効果によりすぐに攻撃力が3000を超え、さらに毎自ターンに発動できるサルベージ効果で数的アドバンテージを得られるという優良な効果が並びますが、何と言っても最大のウリは自分の場のモンスターが装備カードを装備した場合に誘発する相手の場のモンスター1体を除去する効果。
対象を取らず、X素材化というモンスターが持つ破壊耐性を貫通し、墓地効果も使わせない除去効果であり、《アームズ・コール》や《フル・アーマード・エクシーズ》の墓地効果などを活用すればこれを相手ターンにフリチェで出すこともできる。
ただしこのカードは自力で自身のX素材を墓地に送る能力は持っていないことから、このカードに重ねたフォートレスをこのカードの装備カードとするには他の効果による補助が必要になる。
自分のターンで動いていく時に相手の場に表側表示モンスターが存在している場合、《アーマード・エクシーズ》の発動に名称ターン1がないことから、トルピード→ブラックランサー→フォートレス→クリスタルゼロ→このカードと重ねていき、フォートレスで《アーマード・エクシーズ》をサーチし、さらにこのカードの効果で1度使用した《アーマード・エクシーズ》をサルベージして再度発動することで、トルピードの1ドロー、フォートレスの2枚サーチでアドバンテージを稼ぎつつ、クリスタルゼロで相手の場のモンスター全ての効果を無効にし、自身のX素材化効果を出しながらトルピードとフォートレスを同時に装備したこのカードが立つという状態を、《カッター・シャーク》や《魔界発現世行きデスガイド》のようなランク3X=トルピードを立てられる1枚初動カードから簡単に成就させることもできる。
厄災の星ティ・フォン
Secret
Ultimate
Ultra

▶︎ デッキ
8 JP042 厄災の星ティ・フォン 
カード名やイラストや召喚条件及び自身の持つ能力の全てが《天霆號アーゼウス》を強く意識しており、アーゼウスを葬るために設計されたXモンスター。
機械的な姿をしていますが、あちらよりはバイオノイド的な姿で種族も悪魔族となっており、あちらと同じフリー素材で2体素材の汎用ランク12Xモンスターですが、あちらと同じく基本的には自身の持つ特殊な方法で重ねてX召喚することになるでしょう。
相手が2体以上のEX展開を行ったターン及びその次のターンに自分の場の最も高い攻撃力を持つモンスターに重ねてX召喚ができ、アーゼウスは自身を特殊召喚するために基本的に必ず2回のEXデッキからの特殊召喚を行うため、あちらが出現した返しのターンでX召喚しやすい。
持っている能力は攻撃力3000以上のモンスターの効果の発動を封じる効果と、X素材1つを消費して使えるモンスター1体を対象を取らずにバウンスする効果となっており、これによりアーゼウスの持つ厄介なフリチェの全体除去を封じ、さらに攻撃力で勝るアーゼウスもバウンス効果で撃退することができる。
もちろんアーゼウス以外の攻撃力3000以上のモンスターもこのカード1体で全て行動不能にできるため、これまでは攻撃力3000以上であることは多くの場面でメリットしかありませんでしたが、その常識に一石を投じ得る存在になりそうです。
ただしこのカードを重ねてX召喚するまでの間にアーゼウスなどの持つフリチェ効果を使わせる隙を与えるほか、戦闘ではあちらが一方的に勝つ辺り、完全にこちらが有利になるわけではないように調整されているのが何だかとてもイイですね。
前述では「隙を与える」としましたが、このカードの存在があることで、攻撃力3000以上のモンスターの効果を相手が望まないタイミングで使わせることに繋がることは、EXデッキからの見えない圧力として優れていると思います。
また自身の特殊な手順で重ねてX召喚すると、そのターンはそれ以降セット以外のNSと全てのSSができなくなってしまうため、ほぼ全てのモンスターに重ねてX召喚できる一方で、返しのターンに適当にNSした低パワーモンスターにいきなり重ねてX召喚すると、それ以上の展開ができなくなってしまい、逆にある程度展開してから重ねてX召喚しようとすると、制圧能力を持つ高パワーモンスターにしか重ねられない状況になることなどには注意したい。
ワンダー・エクシーズ》などを用いれば、相手ターンにこの方法で重ねてX召喚もできるため、あちらとの併用なども考えたいところ。
ヘルフレイムバンシー
Rare
▶︎ デッキ
9 JP043 ヘルフレイムバンシー 
炎族・炎属性強化イヤーとなった2023年に登場した、《ヘルフレイムゴースト》の関連カードだと思われるXモンスター。
あちらはX素材が炎族縛りのランク4Xモンスターでしたが、こちらはフリー素材で2体素材の汎用ランク4Xとなっています。
効果の方はX素材1つを消費して出せる種族の万能サーチまたデッキからの墓地送りという炎族版の《魂喰いオヴィラプター》となっており、同じ汎用ランク4Xで言うならステータス面で劣る代わりにデッキからの墓地送りもできるようになった炎族版の《キングレムリン》といったところ。
種族にとってのインフラを整える系のカードなので、炎族を使用するデッキでは当然有用な効果となりますが、炎族にはこのカードの登場より少し前にレベル4以下限定ですがサーチが可能な《篝火》、同じくデッキからの墓地送りができる《ファイヤー・エジェクション》が既に登場しているため、レベル5以上のサーチ先の種類数や性能がそうでもないこと、後半の除外誘発の帰還効果がかなりおまけに近いことと、サーチ先・墓地送りにする炎族の質がそれらのカードが登場してから現在までに大きく前進していないことを踏まえると、これほどのカードであっても革命的な強さとは言えないかもしれません。
今炎族統一テーマで最も発達している【ヴォルカニック】にとって、《ヴォルカニック・ロケット》くらいしか素材に使えそうにないランク4Xというのも、けして都合の良い設定とは言えないですからね。
とはいえ使ったら終わりな魔法カードとは違って、効果を無効にされたモンスターなどを素材にして出して手数を稼げるので当然その将来性は高いですし、何よりも元があの残念なゴースト姉さんであることを考えれば出来過ぎたカードではあると思います。
4 JP044 超越竜エグザラプトル 
超越竜にもたらされたレギュラーパック最初の新規カードは高い攻撃力を持つリンク3モンスター。
しかしそのL素材の指定はレベル6以上のモンスターが含まれていてかつ恐竜族が2体以上と非常に重く、まともにL召喚しようとするとレベル6恐竜族を用意してそれとは別にさらに2体の恐竜族を用意しなければならない。
汎用素材で出せる恐竜族のリンク2モンスターは評価時点では《リプロドクス》のみであり、2体でL召喚を行うなら基本的にはこちらの力を借りる必要が出てくるでしょう。
幸いにもあちらはL素材縛りが非常に緩い上に自身の持つ種族変更効果によって元々の種族が恐竜族ではないレベル6モンスターをこのカードのL素材に使えるため相性は悪くありません。
そして効果の方ですが、なんというか重い割には手堅い系の効果ばかりだなあという感じで、悪い意味で同じリンク3の恐竜族の《ダイナレスラー・キング・Tレッスル》を髣髴とさせる。
2の効果が自分の場の恐竜族を自分の意思で破壊したりリリースしたりしても誘発するのは偉いですが、そうなるとEXモンスターゾーンでも仕事をするための下向きのリンクマーカーがないのがやはり残念なところ。
3つの効果全てにしっかり名称ターン1がついちゃってますし、素材縛りから何からちょっと過調整なのではと思ってしまいますね。
9 JP045 奇跡の魔導剣士 
軌跡の魔術師》の登場から1年あまり後のレギュラーパックに登場したまさかのシリーズ第2弾となるカードで1つ上のリンク値となるリンク3のLモンスター。
1のL召喚誘発効果と3のお互いのターンにフリチェで発動でき、EXデッキには非対応である代わりに墓地からも行える擬似的なP召喚を行う効果によって、モンスターの展開もリソースの確保も相手ターンにおける妨害もこなしてしまう万能カードとなります。
素材指定も緩いし、自身の3の効果で特殊召喚するPモンスターを自身の1の効果で手札に持ってこられるというのがもう既に偉く、【覇王魔術師】においても大定番のEXモンスターとなっている。
「魔導剣士」ってのはこういう万能感のある能力を持ったモンスターにこそ相応しいジョブなんですよ、ねえ《沈黙の魔導剣士-サイレント・パラディン》さん…。
10 JP046 S:Pリトルナイト 制限
I:Pマスカレーナ》を強く意識した新たな汎用リンク2モンスターの1体となるカードで、「リトルナイト」というカード名からもわかるように、イラストもマスカレーナとの関係性を繰り返し示唆されている《S-Force 乱破小夜丸》その人となっている。
自身の持つ能力も相手ターンにL召喚を行うことができるマスカレーナとの相性が良く、あちらをこのカードのL素材とすることで、マスカレーナから《トロイメア・ユニコーン》をL召喚する時のように相手ターンに除外による万能単体除去をノーコストで相手の墓地にも放つことができる。
相手の効果の発動に反応する一時的な除外効果も妨害として優秀であり、マスカレーナからのL召喚によって相手ターンで2回の妨害になる。
この時、自分の場からはこのカード自身を離脱させることで、あの《D-HERO デストロイフェニックスガイ》のように次のターン以降もこの一時的な除外による妨害を繰り返し行うことができ、このカードはリンクマーカーが左右を向いているため、メインモンスターゾーンに戻ってきた時にそれを活かせるのもあり、基本的には相手の場のモンスター1体とこのカード自身を一時的に除外することになるかと思いますが、表側表示で存在する限り1度しか効果を使えないモンスターや、効果を発動できない・場から離れると除外されるなど、何らかの制約やデメリットが課せられているモンスターのそれらをリセットすることなどにも使えるでしょう。
総じて指定素材もモンスター効果も、汎用リンク2モンスターの1体として申し分ないどころか、ほとんどのデッキのEXデッキに汎用妨害としてマスカレーナなしでもとりあえず1枚採用できるレベルの超高性能カードと言えるかと思います。
だって展開を妨害された時に仕方なく立たせるモンスターとしてここまで多くのデッキで簡単に特殊召喚できて質の良い妨害効果を出せるEXモンスターなんてそうそういないのですから。
ペンデュラム・エボリューション
Normal
▶︎ デッキ
9 JP047 ペンデュラム・エボリューション 
アストログラフ・マジシャン》や《覇王門の魔術師》などの有力なPモンスターをサーチできる「ペンデュラム」魔法カード。
このカードも《デュエリスト・アドベント》によるサーチが可能であり、テキストに《覇王龍ズァーク》のカード名が記されているため《覇王門の魔術師》とは相互にサーチし合うこともできる。
その他の有力なサーチ先としては、P効果が《マクロコスモス》のそれとなり、Pスケールも優れている《人攻智能ME-PSY-YA》などが挙げられる。
メインデッキのモンスターの数が多く、それらを誘発以外全てPモンスターで固める【魔術師】系統のデッキではコストとしてデッキに戻すカードに困ることは稀でしょう。
また【覇王魔術師】において2の効果を使用するにあたり、アストログラフや覇王門Pモンスターの面々をX素材にできるペンデュラムXモンスターである《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》がこれに適している。
光翼の竜
Rare
▶︎ デッキ
10 JP048 光翼の竜 
サーチ先となるカードは評価時点では片手でギリギリ数えられない程度しかありませんが、それらのほとんどが強いカードばかりで、条件つきでリクルートも選ぶことができるようになる速攻魔法。
サーチ先が強い《クリボーを呼ぶ笛》みたいなカードが《覇王門の魔術師》や《覇王龍の奇跡》でデッキから引き寄せることも可能とくれば、これに9点未満をつけるのはかなり困難になる。
自分の場に《覇王龍ズァーク》が存在するという条件は、他の特定のモンスターが場に存在する系の発動条件と同列に扱うにはあまりに重いものですが、同時に登場した《覇王天龍の魂》などの存在から無理なくとまでは言わずとも、十分現実味のあるものになっている。
まあ何にしてもサーチだけで普通に強いですし、名称ターン1がありますが速攻魔法なのでダブってもお互いのターンに1枚ずつサーチすることもできるので、ズァークを主軸にしたデッキでは普通に3投確定の性能です。
TG-ブレイクリミッター
Rare
▶︎ デッキ
10 JP049 TG-ブレイクリミッター 
1枚をコストに2枚をサーチするTGにとっての《機甲部隊の再編制》や《ドラゴン・目覚めの旋律》となる魔法カード。
TGネームを持つため《TG マイティ・ストライカー》でサーチすることができ、メインデッキのTGの面々には召喚権がなくても手札から色んな形で出力できるカードやこのカードを発動するためのコストとして墓地に送っておく意義のあるカードも多く、《TG トライデント・ランチャー》による手札からの特殊召喚や、《TG-オールクリア》で召喚権を増やすという手もあるので活かしやすい。
当然うららの急所でもあるのですが、TGは元からトライデントが全身急所のデッキという歴史があり、そこに今回このカードや《TG ロケット・サラマンダー》が加わっただけなので今更気にしても仕方がないでしょう。
いずれかターン1で使える墓地効果の方はデッキのリソースの回復に使えるほか、機械族のTGが場にいればサルベージも選べる便利効果です。
TG-オールクリア
Rare
▶︎ デッキ
9 JP050 TG-オールクリア 
アニメ登場時のTGの特徴である「機械族としても扱う」能力を再現するカードですが、どういうわけか複合種族扱いになる効果はOCGでは評価現在でもタブーになっているため、場の全てのTGの種族を機械族に変換するという効果になりました。
同時に登場した《TG ロケット・サラマンダー》や《TG-クローズ》は場の機械族のTGを参照する効果を持っており、まともにやるとEXモンスターを出さないと用意できない機械族のTGを全てのTGで代用することができる。
残りの効果もTGの召喚権増やしと、手札か場のTGをセルフ破壊することによるサーチ・サルベージという展開やデッキの回転に貢献するものになっており、TGには場での被破壊時に効果が出るものや、手札や墓地で能力を発揮するカードが色々とあるので、展開デッキを回している感じを存分に楽しめる優良カードとなっている。
いやはや1つのレギュラーパックに既存テーマの新規カードが7枚もあって確実にハズレと言えるカードが1つもないというのは凄いですね…。
エクシーズ・エントラスト
Normal
▶︎ デッキ
8 JP051 エクシーズ・エントラスト 
同じ年のアニクロで登場した《アーマード・エクシーズ》を早速サーチ・サルベージできる効果を持って登場した魔法カード。
対象となる『アーマード・エクシーズ』カードは登場時点で僅か2種類のみですが、サルベージにも対応しているため、事故にも繋がりやすいそれらの採用枚数を抑えることができる。
ただし《フル・アーマード・エクシーズ》の方は自身を墓地から除外して発動する効果もあるため、このカードで使い回すつもりでいるなら注意したいところ。
また副産物として自分の場のモンスターを2体までレベル3か5に揃える追加効果を任意で適用でき、これにより持ってきた『アーマード・エクシーズ』カードの効果とシナジーする能力を持つランク3Xの《エクシーズ・アーマー・トルピード》やランク5Xの《エクシーズ・アーマー・フォートレス》のX召喚の補助をついでに行うこともできます。
後半の墓地効果は墓地に送られたターンには使えないので、複数枚採用しない限りは前半の効果と連発することは基本的に不可能ですが、持ってきた『アーマード・エクシーズ』カードによって装着したXモンスターをそのまま場に特殊召喚することに繋げられます。
まともに使うとタイムラグの発生は避けられないため、当然発動までにXモンスターを装着したモンスターが場から離れさせられる可能性も高いですが、墓地から装着→装着したモンスターを特殊召喚という流れになるため、実質的に蘇生制限が満たされずに墓地に送られたXモンスターを蘇生できるような運用ができるのは確実に強みと言えるでしょう。
このカード自体も『エクシーズ』カードなので《ジェネレーション・フォース》によるサーチが可能ですが、あちらは場にXモンスターが存在することを発動条件とする一方でこのカードはX召喚を補助する効果があるという点ではあまり噛み合っていないため、別な方法でトルピードやフォートレスを先に立てられた時に一応持ってこられるくらいの感覚で良いと思います。
FA-ダーク・ナイト・ランサー》によるサルベージも、『アーマード・エクシーズ』カードも『エクシーズ』カードの一部なので、それらを直に回収する方が話が早いですし、何なら『アーマード・エクシーズ』のサーチ自体もフォートレスにもできてしまうという事情もあります。
世壊挽歌
Normal
▶︎ デッキ
9 JP052 世壊挽歌 
前弾のレギュラーパックで登場した《ヴェーダ=カーランタ》を含む「ヴェーダ」モンスターをサーチできる通常魔法。
現状サーチ先は少なく、サーチ先も癖が強いカードばかりとなっていますが、特に要求やデメリットがなく、サーチ効果の方には名称ターン1もないというのはテーマのサーチ札として非常に優秀。
そうやって墓地に送られることで使えるようになる墓地効果は、スタフロストと多数のチューナーを用いる【マナドゥム】において意味のあるものとなっていますが、マナドゥムチューナーは一定条件下で名称ターン1で手札から自己SSできる程度でそれほど手札に戻したいわけでもなく、それをするために現存の癖強ヴェーダモンスターをマナドゥムデッキに入れる価値がそれほどは感じられない。
現状ではテーマのサーチ札として高性能というだけで付けた点数相応の強さがあるかと言われると難しいところで、こちらは主にヴェーダの方を中心にお互いの持ち札が出揃うのを待つべきというところか。
世壊賛歌
Normal
▶︎ デッキ
6 JP053 世壊賛歌 
被破壊誘発の効果を持つ自分のモンスターを有効に自爆させながら相手モンスター1体の効果を無効にすることによる妨害を仕掛けることができる速攻魔法。
スタフロストが場に存在していれば無効にした後破壊してしまえることから、被破壊誘発効果を持つモンスターの中でも特にマナドゥムを意識したカードであり、そちらで使ってくれという意図を感じる。
場にヴェーダモンスターが存在する時に使える墓地効果の方も、自分の場にスタフロストが存在する時に前半の効果による効果破壊に反応して《ヴェーダ=カーランタ》を手札から特殊召喚し、カーランタの持つ誘発効果を出すための効果ということになるでしょう。
カーランタ含め場にスタフロストがいないと本領を発揮できず、自分の場に有効に効果破壊させられるモンスターがいないとただただディスアドバンテージが大きいという、現状妨害札にしてはちょっと欲張りなカードなので今後に期待。
“罪宝狩りの悪魔”
Rare
▶︎ デッキ
10 JP054 “罪宝狩りの悪魔” 制限
登場時点では《黒魔女ディアベルスター》を専門にサーチ・サルベージするための速攻魔法。
手札に加えた黒魔女を自己SSし、その効果でデッキの「罪宝」をセットし、使用後はこのカードの墓地効果でそれらをデッキに戻しながらドローし、黒魔女の効果で再度デッキからセットするという流れとなる。
今後の新たな「ディアベルスター」モンスターの登場にも当然期待がかかりますが、デッキの主軸に据えるカードをこれといった条件なく引き寄せる魔法カードというだけで現状でも値打ちは高い。
関連カードで規制を受けるとすれば間違いなく最初に規制されるであろうカードです。
死の罪宝-ルシエラ
Normal
▶︎ デッキ
8 JP055 死の罪宝-ルシエラ 
最上級魔法使いが使いこなせる罪宝カードですが、その実は《黒魔女ディアベルスター》の効果でデッキからセットできる妨害札として使える速攻魔法。
モンスター効果への完全耐性、相手モンスターの全体弱体化&それによって攻撃力が0になったモンスターの効果破壊から選ぶことができ、黒魔女を対象に発動すれば2500ダウンとなり、ほとんどの素材モンスターは特殊召喚のための素材になる前に除去することができる。
基本はこのフリチェ除去を狙って待ち構え、どうしても先撃ちせざるを得ない時にモンスター効果への完全耐性を選ぶ感じになるでしょう。
速攻魔法ということで相手ターンにも使えるのが強力な反面、黒魔女でデッキからセットすると自分のターンにすぐ使えないのが弱点にもなっている。
蛇眼神殿スネークアイ
Normal
▶︎ デッキ
9 JP056 蛇眼神殿スネークアイ 
スネークアイのホームグラウンドとなるフィールド魔法。
発動時にデッキのスネークアイモンスターを永続魔法として設置する効果を発揮し、これを《原罪宝-スネークアイ》を発動するためのコストに利用したり、このカードの3の効果や他の効果による特殊召喚に繋げることができる。
SS誘発の数的アドバンテージになる効果を持つ《スネークアイ・エクセル》や《スネークアイ・オーク》、戦闘能力が高く相手ターンでも行動できる《蛇眼の炎龍》などが設置するモンスターとして選択できる。
パンプ効果はその上がり幅の大きさからレベル1の炎属性モンスターにとっての《湿地草原》といったところで、エクセルなら攻撃力1900に、オークなら攻撃力2000となりますが、《俱利伽羅天童》ならさらに高い攻撃力となり、あちらはスネークアイ関連の効果によるサーチやサルベージにも対応しているため、是非とも併用したいところ。
原罪宝-スネークアイ
Rare
▶︎ デッキ
8 JP057 原罪宝-スネークアイ 
コストとして場の表側表示カード1枚を墓地に送る必要がありますが、【スネークアイ】においては《スネークアイ・エクセル》による初動を召喚権を温存したまま厚くできる罪宝カード。
コストとなるカードの種類は不問ですが、自分の場の表側表示のカードというのが結構厄介で、上手く有効なコストを用意できずに、結局コストとなるカードとして召喚権を使って場に出したモンスターをあてることになってしまう可能性も考えられます。
安定した運用を望むのであれば、このカードをデッキから持ってこられて、このカードを発動するためのコストにもなってくれる《黒魔女ディアベルスター》及びそのサーチが可能な《“罪宝狩りの悪魔”》との併用が欠かせないでしょう。
またリクルート対象となるモンスターはエクセルなどの下級スネークアイ以外にも割と色々と存在しており、その中にはデッキの初動を担う重要カードも存在しているため、それらをリクルートする手段として、黒魔女と合わせて【スネークアイ】以外のデッキへの採用も可能です。
黒魔女からセットして発動コストに黒魔女以外のカードを充てることができるなら、自身の持つ自己蘇生能力から連続シンクロも狙える《ジェット・シンクロン》辺りをリクルートするのも良いかもしれません。
墓地効果の方も同じ条件のモンスターをサーチできますが、こちらは墓地のスネークアイまたはディアベルスターを対象に発動するものなので、エクセルやワイトバーチや黒魔女をお借りするなどしなければ他のデッキで使うことは難しい。
対象にしたモンスターはサーチ後にデッキの下に戻すことになりますが、下級スネークアイ共通の特殊召喚効果は墓地からの特殊召喚に対応していないため、それらの効果でリクルートしたい《蛇眼の炎龍》にデッキに戻ってもらうためのカードとしても一応役立ちます。
王の棺
Rare
▶︎ デッキ
10 JP058 王の棺 
12期に登場した、カード効果で名称指定される「ホルス」カード群の要となる永続魔法。
ホルスたちに対象を指定しない効果による破壊耐性を与えることができ、ホルスたちが共通の発動条件で持つ固有効果が誘発しない一掃される系の破壊効果をケアできる。
この耐性が有効な効果は特に汎用的なカードではかなり限られてきますが、少なくとも《サンダー・ボルト》や《ライトニング・ストーム》が存在しているため、複数ある効果のうちのメイン効果ではない効果の1つとしては上出来。
そして何よりも、メイン効果にくっついてる効果外テキストとして書かれた「1ターンに4度まで使用できる。」という当然未だかつて見たことがないし今後も当分見ることがないであろう制約が目を引くカードであり、このカードが場に存在することで墓地からSSできる能力を持つホルスと強くシナジーするのはもちろん、有効に手札を墓地に送る手段としても悪くないカードです。
棺で墓地に送りたいホルスモンスターを直に引いてしまったとしても、それを捨てることで引いていないホルスをデッキから墓地送っていくだけなので、数的な消費が実質的に変わらないというのがとても有り難い。
同じ棺でも《スピリッツ・オブ・ファラオ》の棺カード群とはこうも差が出るものなのか。
ファイヤー・バック
Rare
▶︎ デッキ
7 JP059 ファイヤー・バック 
アニメGXでオブライエンが使用したカードが、炎DP連動枠のような形でレギュラーパックでOCG化したもの。
性能は効果で手札1枚を墓地に送って使える炎属性専用の蘇生札に、墓地や除外状態の炎属性モンスター3体をデッキに戻しながら1ドローを入れられる墓地効果の付いたテーマ無所属の通常魔法という今どきどこにでもありそうな、かなり何でもない感じのもの。
単に蘇生札として見るとカードの発動に名称ターン1がないこと以外はどう考えても5点以下の性能なので、効果で手札を捨てられる点、デッキ側のリソースを回復できる点、除外状態からデッキに戻すことでそれらを再度墓地に送ることができる点などで既存の炎属性モンスターとの相性を考えていくべきカードとなります。
当然BKやヴォルカニックの一部のカードとはシナジーするので連動枠として正しいカードではありますが、前回の《暗黒回廊》の性能を考えるとレギュラーパックに入れるほどのカードではなく、アニクロの再録枠1つの代わりにねじ込んでおいて良かったようなって感じです。
シンクロ・ランブル
Rare
▶︎ デッキ
8 JP060 シンクロ・ランブル 
チューナーまたはレベル7か8のドラゴン族Sモンスター専用の蘇生札となる魔法カード。
特殊召喚したモンスターの効果は無効にはなりませんが、表示形式は守備表示限定でかつ発動後はそのターン中特殊召喚に関する制約が課せられ、SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなります。
墓地除外で使える破壊から身代わり効果もおまけとして有用な効果ではありますが、このカード単体だけで見ると、ただでさえ事故を招くことも少なくない蘇生魔法の中でも、蘇生対象が限定されていたり、発動後の制約もあったりするさらに微妙なカードという評価になってしまうでしょう。
このカードの強みは何と言っても《デュエリスト・ジェネシス》や《赤き竜》の効果によるサーチが利くという点にあり、特に展開ルートの中で《赤き竜》をS召喚できてかつこれまでその効果によってサーチするカードを特に採用していなかった【マナドゥム】などのデッキでは、蘇生対象にチューナーが含まれる分、同じ《赤き竜》関連のカードで効果も類似している《シンクロ・オーバートップ》よりも断然扱いやすく、さらに展開を伸ばすカードとしての採用が見込める。
むしろ全て最初からそのために設定した墓地効果であり、限定された蘇生対象や制約だったというわけで、チューナーならSチューナーであっても蘇生できるため《ヴィサス=アムリターラ》も場に復帰させることができます。
ただし当然ではありますが、手順を誤るとライゴウやウーサなどのSモンスター以外のEXモンスターを場に添えられなくなる点には注意したい。
サーチが利かないかその手段があまりにイマイチなら5点以下のカードですが、さすがにそこはちゃんとしているので点数はこちらといたしましょう。
星逢の神籬
Normal
▶︎ デッキ
10 JP061 星逢の神籬 
フィールド魔法の起動効果によって毎ターン儀式召喚が行えるカードであり、リリースが自分の場の特定のモンスターに限定される代わりに、あらゆる風属性の儀式モンスターを何とデッキから儀式召喚できてしまうという凄いカード。
使い減りしない儀式召喚機関というだけでも画期的ですが、儀式召喚される儀式モンスターを手札に握る必要すらないというのはまさに現代遊戯王ならではのパワーといったところか。
後半の効果も基本展開の中でこのカードで《霊魂鳥神-姫孔雀》か《霊魂鳥神-彦孔雀》を儀式召喚し、相手の場にバウンスできるカードがあれば召喚条件を無視してリクルートされた《霊魂鳥影-姫孔雀》などの風属性のレベル4スピリットと自身がエンドフェイズにバウンスされることで、トークン2体を発生させながらサルベージ効果とデッキから《星逢の天河》を名称指定でセットする効果を両方使うことができる。
天河は相手ターンに儀式召喚を行える墓地効果があり、《霊魂鳥神-彦孔雀》の儀式召喚誘発効果は相手ターンでの妨害に適しているのでこれに利用できます。
エレキングダム
Normal
▶︎ デッキ
9 JP062 エレキングダム 
12期にエレキが手に入れた妨害札兼展開札となるカード。
エレキは10期に《エレキカンシャ》という同名カード以外のテーマカード全てにアクセスできるカードを手に入れているため、持ってくることは難しくない。
前半の効果はエレキモンスターの正面の相手モンスターの召喚誘発効果をスタンするというものですが、その効果の仕様上完全に召喚誘発効果を封鎖するのは難しく、基本的にはEXモンスターゾーンの正面となるメインモンスターゾーンに優先的にエレキモンスターを置くように心がけるという程度になってくるでしょうか。
後半の効果は対象にしたエレキモンスターとカード名が異なるモンスターをリクルートするという展開効果で、リクルートしたモンスターの攻撃力のライフを失うデメリットと発動後そのターン雷族以外を特殊召喚できない制約が課せられますが、これを毎ターン使えるというのは破格の性能であり、展開力に難のあったエレキの問題を解決できるだけでなく、すぐにでも場に出したい《エレキリン》や《エレキングコブラ》のリクルート体制を万全のものとし、そもそも出すのが難しいという理由で評価されなかった《エレキマイラ》などの有用性が一気に上がったと言っていいでしょう。
欠点としては《エレキカンシャ》ともども、最低でも場に出せるエレキ(雷族)が1体はいないとどうにも話がはじまらないということですかね。
黎溟界闢
Normal
▶︎ デッキ
9 JP063 黎溟界闢 
宇宙鋏ゼロオル》をL召喚するための補助札として魅力を感じるカードです。
自己SS能力などを持つレベル6以上の爬虫類族をリリースすればゼロオルのL召喚に必要な3体の爬虫類族を即座に用意することができ、レベル10の爬虫類族をリリースすれば追加で《エーリアン・ソルジャー M/フレーム》も立たせることができるため、ゼロオルでサーチしてきた《惑星汚染ウイルス》のリリースも用意できます。
しかし通常の爬虫類族デッキやテーマでそれを行うのは容易ではなく、後半の効果を活かすためにもやはり溟界モンスターの力は必要となってくるでしょう。
Concours de Cuisine~菓冷なる料理対決~
Normal
▶︎ デッキ
9 JP064 Concours de Cuisine~菓冷なる料理対決~ 
料理対決というフレイバーにかこつけて【ヌーベルズ】にとって最高に都合の良い盤面をお互いの場に作り出し、出てきた下級ヌーベルズ儀式モンスターにとって非常に都合の良い墓地効果を搭載した凄い魔法カード。
直接名称指定はしていないものの、《ポワソニエル・ド・ヌーベルズ》と《聖菓使クーベル》との併用が大前提となり、多くの場合でポワソニエルが自分の場に、クーベルが相手の場に特殊召喚されることになる。
発動後はEX展開を行う際に使用可能な素材が限られますが、ヌーベルズのデザイナーズコンボによる展開の障害にはならず、自前の先攻展開を行うにあたりこの上ないカードとなります。
またクーベルはEXモンスターでもあり「EXデッキから特殊召喚されたモンスター」を直に相手の場に押し付けられることにも注目したい。
結果として、まるっきり噛ませ犬同然のカードとして相手の場に攻撃表示で出されるクーベルさんが少し不憫なカードでもありますが、ポワソニエルとのレベルの違いや融合モンスターである点を活かせる状況ならクーベルを自分の場に特殊召喚する場面もないことはないでしょう。
何しろポワソニエルのレベルは1なので、自身1体のリリースではレベル1儀式モンスターしか出せないというのは、そのレベル1儀式モンスターがデッキの主軸であるならともかく、様々なレベルの儀式モンスターを複数抱えるテーマのモンスターとしてけして良いことではありません。
強力なカードではあるのですが「ヌーベルズ」「レシピ」カードのいずれでもないこのカードには現状専用のサーチ手段はなく、先攻展開を行う場合、このカードを握っていることとは別に手札側にさらなる要求があるため、限りなく10点に近い9点とさせていただきましょう。
ポワソニエルとクーベル共々、選択肢と言わず間違いなくデッキ・EXデッキに組み込む価値はあります。
天子の指輪
Rare
▶︎ デッキ
7 JP065 天子の指輪 
何らかの装備カードを装備した自分の場のモンスターのみが装備できる特殊な装備魔法。
効果の方も相手がそのターン最初に発動しされた魔法カードを強制的に無効にする《魔術師の右手》のような効果と、ライフを回復しながらこのカードを壊し、装備していたモンスターに相手からのみとなる消えない対象耐性を与えるという特殊なものになっている。
魔法無効効果は効果処理時に適用される効果なので《超融合》のようなチェーンできない効果も無効にでき、相手の魔法カードの発動を見てから《オオヒメの御巫》や《アームズ・コール》の効果でデッキや墓地からこのカードを装備しても無効にできる。
ただし右手と違って無効破壊しないので、効果発動時に特に効果処理のない永続魔法やフィールド魔法を使われてしまうと、完全に「使わされる」形になる。
継続的な魔法カードの防御よりも、装備モンスターに消えない対象耐性を与える効果の方が実は値打ちがあるのかもしれませんね。
いずれにせよ装備カードを装備したモンスターでなければ装着すらできないので、使用できるデッキは限られてくるかと思います。
イラストからしても《盗人の煙玉》を失ったばかりの【焔聖騎士】にはちょうど良い補填カードと言えますかね?
あとはイラストの構図が《悪魔のくちづけ》のそれときわめて近いものになっているのも気になるところです。
カードスキャナー
Normal
▶︎ デッキ
6 JP066 カードスキャナー 
12期に登場したまさかの《カードトレーダー》のリメイクというかそれ関連のイラストと効果を持つ永続魔法。
毎自ターンに3つのカードの種類のうちから1つを宣言してお互いに自身のデッキボトムを確認し、確認したカードが宣言した種類だったプレイヤーはそれを手札に加えることができる。
金満で謙虚な壺》や《天地返し》などのデッキボトムを固定するカードと併用することでこれを確定サーチとすることができますが、その場合でも相手の手札も増やしてしまうリスクが常につきまとう。
外した場合は確認したカードはデッキトップに固定されるため、《デーモンの宣告》や他のドロー効果などと二段構えにすれば確実に手札に加えることができ、そうでなくてもお互いにとって遅効性のサーチやデッキトップの固定化に繋がることになります。
良くも悪くもまるっきり無償で相手にも付き合わせて、適当に使うと相手だけが利を得る可能性もあるという仕様が使いにくい感じのするカードという印象ですね。
ただしデッキを魔法カードのみで構築している「緑一色」とも呼ばれる特殊なぶん回し系デッキで使う場合は、デッキボトムの操作をしなくても自分は確定で何らかの魔法カードを手札に加えることができ、相手にも手札に加えられたところでそれはルーンとかでもない限り相手はこちらのターンには手札から発動することができない魔法カードであり、このカードの効果に名称ターン1がないことも活かせるため、そちらでは《成金ゴブリン》や《無の煉獄》のような感覚で採用する値打ちがありそうです。
あとは現在ではそれが可能だったカードの多くがエラッタされて難しくなりましたが、現在でも一部のカードで可能な無限セルフバウンスループの中に組み込んで、延々と連打しまくるというのもアリでしょうかね。
場で壊された時に発動する相手の手札1枚をデッキボトムに戻させる効果は、相手依存でかつこのカードが場に表側表示で出ていなければならない「相手に見えている」やつで、デッキに戻すカードを選ぶのもあくまで相手なので、安い保険レベルのおまけ効果と捉える程度になるかと思います。
不死武士の悼み
N-Rare
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5 JP067 不死武士の悼み 
TPに《不死武士》が収録されたことから何らかの関連カードがこのレギュラーパックに収録されることは見えていましたが、リメイクモンスターではなく名称指定しないタイプのサポート魔法がノーレア枠で登場しました。
その効果により自分の墓地のモンスターだけを戦士族にし、さらにお互いのエンドフェイズに任意で自分の場のモンスターを全滅させることで、あちらの自己蘇生効果の条件を満たすことをサポートできます。
見ての通りのバリバリのコンボ用のカードで、自分の墓地の全てのモンスターが元々の種族に関係なく戦士族関係の効果を受けられるようになること、自分のモンスターゾーンのモンスターを任意でセルフ破壊して更地にできることを活かしていくことになる。
輪廻独断》と違って永続魔法なのですぐに発動できますが、《アンデットワールド》と違って自分の墓地のモンスターの種族しか変更しないため墓地メタとしては利用できないなどの特徴があります。
いずれにせよ現時点では専用のサーチ手段がなく依存することは困難であり、このカード自体に『不死武士』ネームがあるため、いつか《怒れるもけもけ》を持ってくる《はぐれ・もけもけ》のような専用のサーチ・サルベージができるようになるフラグであることに期待したい。
カード名は「節々の痛み」を捩った完全なネタですし、これをサーチできるようになったところでこれ1枚を渡されて《不死武士》を何とか使ってくれ!というのも中々無茶な要求だと思いますが、仲間たちが皆戦いの中で倒れても自身は死ぬことができない身体という《不死武士》の深い哀しみを描いたカードとしてはかなり秀逸だなと感じましたね。
覇王龍の奇跡
Normal
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6 JP068 覇王龍の奇跡 
選べる3つの効果はいずれもデッキ・EXデッキに触るものであり、召喚条件を無視・EXデッキからPゾーンへの直置き、速攻魔法ならなんでもセット可能など、普通のカードの効果によっては到底なし得ない強力なものが揃っている。
しかし自分の場に《覇王龍ズァーク》が存在しているという前提条件があまりに重く、これでズァークがいない時も使える効果が何もない罠カードともくると、いくらこのカードを持ってこられる《覇王門の魔術師》や、ズァークを場に出すことを強力にサポートしてくれる《覇王龍の魂》や《覇王天龍の魂》などが存在するとはいえ、さすがに大上振れにもほどがあるのではという話になってくる。
ライフを半分払うだけでズァークをEXデッキから出すことができる《覇王龍の魂》の効果で出てきた「帰ってしまうズァーク」を、このカードで自爆させてPゾーンに送りながら強い効果を選んで出せるというのは嫌いではないのですが。
採用するにしてもピン挿しが限度で、真面目な【覇王魔術師】ではズァークにかなり寄せた型でも採用されることは少ないでしょう。
まあそもそも、その真面目な【覇王魔術師】ではこのカードのイラストにカードごと変化する様子が描かれている《覇王天龍オッドアイズ・アークレイ・ドラゴン》と《覇王眷竜ライトヴルム》も1枚も採用されていないんですよね…。
覇王天龍の魂
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9 JP069 覇王天龍の魂 
効果が有効でそれ以外の枷も一切ついていない完全状態の《覇王龍ズァーク》を、《チェーン・マテリアル》をも凌ぐ広範囲から融合素材を調達し、それらを除外してEXデッキから場に捻り出すというとんでもない荒業を使う罠カード。
このカードを発動するためのリリースにもなる《覇王門の魔術師》のSS誘発効果でサーチできるため、あちらの自己SS効果にチェーンして相手に投げつけられたGが直撃したとしても、このカードをサーチしてセットしてエンドするだけで、相手ターンにフリチェで相手の場を更地にしながら攻守4000のマジェスペ耐性持ちモンスターを場に出し、相手が誤った方法で処理をするとPゾーンから2種類の嫌な圧力を相手にかけるということができてしまう。
効果が有効になる条件及びズァークが指定する融合素材とその数の都合上、EXデッキの枠がかなり食われてしまうのが難点ですが、逆に言えば融合素材のうちPモンスターを担当する「ペンデュラム・ドラゴン」以外は全てEXデッキから融合素材を調達できるため、それらを直引きするストレスが一切なく、G受けパターンとして是非とも採用したいカードであると感じます。
TG-クローズ
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9 JP070 TG-クローズ 
機械族のTGのみが使いこなせる3種のパーフェクトカウンターとなるカウンター罠カード。
メインデッキの下級TGには機械族のモンスターが存在しておらず、まともに使うと高レベルのTGSモンスターや《TG タンク・ラーヴァ》の生み出すトークンが必要となるのですが、《TG-オールクリア》を使うことで素材要員となるTGでもこれを撃てるようになります。
TGネームを持つため《TG マイティ・ストライカー》のS召喚誘発効果のサーチに対応しており、一定条件下で墓地から再セットができるためあちらの墓地効果でデッキから墓地送りにするのも有効となる。
墓地からセットする条件はSモンスターが除外されることで、どちらがコントロールするものでもどこから除外されても構わないのですが、TGのギミック内では《TG ブレード・ガンナー》の離脱効果や、このカードと同時に登場した《TG グレイヴ・ブラスター》の除外効果によってSモンスターを除外することで満たすことができる。
特にグレイヴの効果でSモンスターを除外した場合は、あちらの2の効果で除外したSモンスターを帰還させながら墓地のこのカードを再セットできるので大変お得です。
現在のTGの展開力なら、妨害が繰り返しこなれば、グレイヴとその効果で除外するSモンスターを同時に用意することも容易いでしょう。
フル・アーマード・エクシーズ
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7 JP071 フル・アーマード・エクシーズ 
直近の登場カードと関連するアニメカードとしてレギュラーパックに収録された、もう1つの『アーマード・エクシーズ』カードとなる罠カード。
こういったカードがアニクロやPP以外でも消化されるようになったことは良いことですが、それならまずアニクロの再録枠をもうちょっと調整してくれとは思います。
その効果によってフリチェでX召喚を行うことができますが、場にXモンスターが存在することを要求されるため、まともなX召喚なら《ワンダー・エクシーズ》の方が使いやすいので、こちらはテーマネームと墓地効果を活かした専ら「Xモンスターに重ねてX召喚する」ことに使われる。
墓地効果は自分の場のXモンスター1体に、場か墓地の別なXモンスターを装備カードとして装備するというもので、前半の効果も含めて発動にターン1がなく、墓地効果の方は墓地に送られたターンでも発動可能で、しかも相手ターンでもフリチェで使える罠カードの墓地効果であることが特徴。
まず《エクシーズ・アーマー・トルピード》をX召喚し、自身のX素材を使って効果を発動した後《エクシーズ・アーマー・フォートレス》を重ねてX召喚し、自身の効果で持っている1〜2個のX素材を全て使ってこのカードをサーチする。
その後フォートレスにすぐに《FA-ダーク・ナイト・ランサー》を重ねてX召喚せずに、フォートレスで持ってきたこのカードで相手ターンにランサーをフォートレスに重ねてこのカードを墓地に送ることで、このカードの墓地効果によりランサーに墓地のトルピードを装備させることを相手ターンにフリチェでできるようになり、ランサーの3の効果を相手ターンでの妨害として使えたり、トルピードの装備モンスターに与える2つの効果及びこのカードによって装備されたXモンスターが装備魔法の効果として持つようになる破壊耐性を適用できるという寸法になる。
また装備モンスターは攻撃力が装備カードとなったモンスターの攻撃力分が上がるため、攻撃力が2500もある上に、装備カードとなることで装備モンスターに適用されるようになる効果を持つトルピードは装備対象として適しています。
単体では機能しないコンボ用のカードでかつ、直に引くと損した気分になるデッキに眠っていて欲しい系のカードなので基本的にはピン挿し安定になるかと思いますが、《エクシーズ・エントラスト》が「アーマード・エクシーズ」カードをサルベージできる効果を持つ一方でこのカードは自身を墓地から除外して発動する効果を持つことや、「アーマード・エクシーズ」カードが現時点でこのカードを含めて2種類しか存在しないこと、フォートレスがX素材を持っているとランサーを重ねてX召喚できず、自身の効果によるサーチは同名カードは1枚しかサーチできないため、X素材を2つ持っている場合はデッキに『アーマード・エクシーズ』カードが2種類ないとフォートレスのX素材を全剥がしできないことなどから、あと1枚デッキに入っていればと思う場面もありそうなのは悩ましいところ。
新世廻
Normal
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5 JP072 新世廻 
スタフロストが場に存在する時のみ発動できる、効果モンスター1体に対するデッキバウンスの単体除去をフリチェで出せる罠カード。
しかしエンドフェイズ時にデッキに戻されたカードの持ち主にかなりの広範囲のサーチを許すことになり、相手モンスターに対する除去として使うと、それがレベル4のモンスターに対してであっても、《灰流うらら》や《増殖するG》などの汎用的な手札誘発を取りに行かれてしまいやすい。
デッキに戻したモンスターのレベル・ランク・リンクよりも「低い」レベルのモンスターがサーチ対象となるため、何もサーチされないレベル・ランク・リンク1のモンスターの除去に使う、壊獣などの元々の持ち主が自分となるモンスターを相手の場に押し付けて使うなどが求められるでしょう。
後半の効果はヴェーダモンスターが特殊召喚されると墓地からサルベージできるというものですが、現状スタフロスト扱いになるヴェーダモンスターが存在するわけではなく、ヴェーダモンスターが自前で持つ自己SS能力がそれほど気軽に使えるものではないことから、あると便利程度なものにしか感じられない。
自分が持ち主のモンスターに対して使った時のサーチ範囲の広さは魅力的ですが、罠カードな上にサーチはエンドフェイズですし、色々なストレスを抱えてまで使うようなカードではないかなという感じです。
世壊輪廻
Normal
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8 JP073 世壊輪廻 
スタフロスト1体をエンドフェイズまで異次元旅行に行かせることで、現時点で4種類が存在するヴィサスストーリーに関連する攻撃力3000の「ハート」EXモンスター1体を特殊召喚できる罠カード。
召喚条件を無視できるので本来L召喚でしか特殊召喚できない《スケアクロー・トライヒハート》も特殊召喚できる。
マナドゥム・プライムハート》はこのカードで特殊召喚したところで適用できる効果が1つもないので基本的にはそれ以外の3体から選ぶことになるでしょう。
テーマ本体でも当然のように使われないしこういう効果でもやっぱり使われないプライムハートの明日はいずこに。
ティアラメンツ・カレイドハート》の特殊召喚誘発効果となるデッキバウンス、《クシャトリラ・アライズハート》の永続効果となる全体除外はいずれもこのカードによってフリチェで降臨させる価値があるものになっており、トライヒハートも永続効果の攻撃制限とモンスター効果に対する耐性が非常に優秀なので選ぶ価値はあると思います。
特殊召喚されたモンスターには1度しか効果を発動できないというおそらくアライズのために設定されたと思われる制約が課せられ、さらにエンドフェイズには裏側除外されてしまいますが、ハートEXモンスターで相手ターンでの行動を足止めして、異次元旅行に行ったスタフロストもちゃんと帰ってくるなら上出来だと思います。
墓地から再利用できる効果の方は、場にヴィサスだとかヴェーダがいるだとか関係なく相手がEX展開をするだけで手札に戻せるのでとても使いやすく、1度のデュエルで複数のハートEXモンスターを出すことも容易でしょう。
裏切りの罪宝-シルウィア
Rare
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8 JP074 裏切りの罪宝-シルウィア 
黒魔女ディアベルスター》の効果でデッキからセットできる妨害札の1つ。
表側表示のカードならモンスターや永続系の魔法罠カードだけでなく、通常魔法や通常罠といった使い切りのカードも無効にできるのがかなり便利なカードです。
発動コストとして、現状ではこのカードを持ってきた黒魔女をそのまま墓地に送る必要がある割と重いカードですが、相手ターンに発動すれば黒魔女は墓地から自身を特殊召喚する効果の発動条件を満たすことになり、その際にまた別な罪宝カードを持ってこられるので数的な損失も抑えやすい。
墓地効果もこちらのディアベルスターの効果や罪宝の効果にチェーン発動した相手の効果を単独で止められる優秀な効果ですが、上記の効果といずれかターン1になっているため、黒魔女の3の効果に対する相手の妨害を貫通することには使いづらい。
睨み統べるスネークアイズ
Normal
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6 JP075 睨み統べるスネークアイズ 
自分の場のスネークアイモンスターのレベルの合計が2以上の時に、相手の場か墓地のモンスター1体の永続魔法化と、お互いの場の永続魔法扱いのモンスター1体を特殊召喚する効果を選べる罠カード。
評価時点での面々であれば、下級スネークアイなら2体以上で、《蛇眼の炎龍》なら1体で発動することができ、特に相手の場か墓地のモンスター1体を永続魔法化する効果をお互いのターンにフリチェで使えるのが妨害として非常に強力。
蛇眼の1と2の効果を両方フリチェで使えるのだからそりゃもう弱いわけがなく、あちらの効果の補助札としても役に立ちます。
しかしこのカードは確かに「スネークアイ」カードではあるのですが、現状スネークアイはモンスターを指定した効果しか存在しないため、「罪宝」魔法罠カードとは違い専用のサーチ・サルベージ手段などが存在しない。
それでいて、そこそこ厄介な発動条件・対象を取る効果・デッキに触る効果や墓地で発動する別な効果がなく数的アドバンテージも等価交換で使い切りの通常罠カードというのは、さすがに現代基準のテーマサポートとしてはちょっと微妙なようなと感じます。
カノプスの守護者
Normal
▶︎ デッキ
6 JP076 カノプスの守護者 
相手の効果に直接チェーンを組む形で発動ができ、手札か墓地からホルスモンスター1体を特殊召喚できる永続罠。
王の棺》関連の4体のホルスは全て自分の場に棺がある時に自身を墓地から特殊召喚できる起動効果を自前で持っていますが、棺展開で4体のホルスを墓地から展開しても、うち1体は共通の発動条件を持つ誘発効果を使えずに始末されることも少なくないはずなので、開けられた穴をどちらのターンでも相手が動けばすぐに復活させられるのは悪くありません。
また同名カードの特殊召喚は1ターンに1度のみでかつ同一チェーン上では1度しか発動できないものの、1ターンにおける発動回数に制限はないため、せっかく組み上げた4体のホルス盤面を結界波や一滴による効果無効からのフルボッコで一瞬で台無しにされても、それがデッキバウンスや除外によるものでなければ相手が動くたびに1体ずつ復活させられるのは相手にとって脅威となるでしょう。
手札か場から墓地に送られた時に即再セットされる効果も除去に対する実質的な耐性になりますし、棺の手札コストとしても適した便利なものとなります。
悪くないカードではあると思うのですが、専用のサーチ手段がないことを踏まえると、棺からの4体展開ができている、つまり初動が上手くいっていることが大前提で直に引く必要がある上振れダメ押しカードという印象をどうしても受けてしまいます。
ホルスモンスターは基本的に1体では何の圧力にもなりませんし、1ターンのうちに何回復活させても、結局相手の盤面に干渉できるのホルスはイムセティの1回分でしかいないというのも無視できない弱点ですからね。
しかし墓地だけでなく手札からの特殊召喚もできるため、棺の調達に失敗した時に引きすぎてしまったホルスを展開するためにも使えるので悩ましいところです。
事故ケアにもなる上振れ札ってのはやっぱり事故札ってことなんですかね?
ネムレリア・レペッテ
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▶︎ デッキ
7 JP077 ネムレリア・レペッテ 
レギュラーパックに3弾連続で収録された、レギュラーパック産のOCGオリジナルテーマ「ネムレリア」カードの1枚となる永続罠。
自身のEXデッキのモンスターを1〜3枚裏側除外し、その枚数によって効果が変化するというもので、発動には場に他のネムレリアカードが必要となりますが、Pゾーンに設置できる《夢見るネムレリア》とそれをサーチできる《寝姫の甘い夢》、そのP効果で場に直置きできる《ネムレリアの寝姫楼》、その全てが何らかの自己SS能力を持ち、《ネムレリア・ルーヴ》によるリクルートもできるネムレリア最上級モンスターなどの存在から条件を満たすのは容易でしょう。
夢見るネムレリア》はEXデッキに表側表示の自身以外のカードが存在しない時のみEXデッキから特殊召喚できる特殊召喚モンスターである一方で、EXデッキを最初から0枚で構築してしまうと他のテーマカードとの連携ができなくなってしまうため、他のEXモンスターにEXデッキから出ていっていただく「お布団剥がし」をできる限り有効な手段で行う必要があり、それを促進するためのカードがこちらとなります。
3つの効果はいずれもそれなりに使い途のあるもので、一番微妙な2枚除外した時の効果も、自分や相手の状況に依存せずに常に発動できるという点では優れていると言えるでしょう。
このカード自体も《ネムレリアの夢喰い-レヴェイユ》の効果でデッキからのセットが可能で、そのレヴェイユがこのカードの持つEXモンスターを3枚除外した時の効果を使うために墓地に送るモンスターとして利用できるので特に相性が良い。
レヴェイユもEXデッキのモンスターを除外することで自己SSできる能力を持っているのでお布団剥がしがますます捗るわけですが、最初からEXデッキを少な目に構築した場合、肝心な時に裏側除外できるEXデッキのカードが足りずに選べる効果が減る可能性がある点には注意したい。
VS 裏螺旋流雪風
Normal
▶︎ デッキ
7 JP078 VS 裏螺旋流雪風 
VS 蛟龍》の必殺技と思しきカードで、裏螺旋流雪風と書いてスノーデビルと読ませるカード名があまりにイカしてる罠カード。
VSに属する3属性のモンスターを手札からそれぞれ1体まで見せることにより、見せたモンスターの枚数が多いほど多くの効果を適用できる。
指定の属性を3体全て見せた場合、相手に1800の効果ダメージを与えながら、手札からVS1体をSSして自分の場の全てのVSモンスターに効果破壊耐性を与え、場の効果破壊耐性を得ているVSモンスター以外のモンスターを全破壊する効果をフリチェで出すことができる。
当然全部乗せ状態の効果を出したいところですが、最低でも手札のVSを展開できる効果が使えることから、《闘神の虚像》の展開効果を止められても展開が可能となる1枚を公開した時の効果だけでも実は結構強い。
全破壊効果を出した時には、VSモンスターではない虚像は破壊されてしまうので注意。
その気になればVSデッキ以外でもフリチェの全体除去札として使えますが、その場合は3枚MAXで公開しないとただのバーン罠カードにしかならず、専用のサーチ手段があるVS本体で使う場合とでは取り回しがまるで異なるためあまりお勧めはできません。
星宵竜転
Rare
▶︎ デッキ
7 JP079 星宵竜転 
今回の汎用罠カード枠79番となる《強制脱出装置》の亜種となる効果を持つフリチェの除去罠カード。
対象にできるのは4種のEXモンスターのみとなるため、これだけだと脱出の劣化版ですが、EXデッキにバウンスしたモンスターの種類に応じてお互いの墓地からの条件を満たすモンスター1体を自分の場に蘇生する追加効果があり、これを目当てに使うことになります。
相手の墓地からも蘇生できるため、特にSモンスターとXモンスターをバウンスした場合は、蘇生できるモンスターの指定内容からほとんどの場面でそれらを出すための素材となった何らかのモンスターを蘇生することができるでしょう。
自分のモンスターに対して発動する場合は融合・Lモンスターであってもモンスターを蘇生できる可能性は高く、自分バトルフェイズにおける追撃などにも利用できる。
当然蘇生効果を使えなくても、最低限EXモンスターに対する効果破壊耐性を貫通し、被破壊効果や墓地効果を出させない単体除去として機能する。
汎用性の面では脱出に遠く及ばず、多くのデッキで脱出に優先する理由がかなり弱いですが、数的には等価交換にしかならないあちらに対し、モンスター1体を何の制限もなく蘇生することで数的アドバンテージを獲得できるこのカード特有の強みも確実にある1枚と言えるでしょう。
エスケープ・ゴート
N-Rare
▶︎ デッキ
4 JP080 エスケープ・ゴート 
スケープ・ゴート》を捩ったカード名を持つこのパックのしんがりを務めるノーレア枠となるカードで、相手がトークン以外の自分の場のモンスターをカード効果の対象にした時に、自分の場のモンスター1体をリリースしてトークン1体に変換できる永続罠。
リリースするモンスターは任意となっていますが、基本的には相手の効果の対象となったモンスターをそのままリリースに充てることになり、効果の発動に名称ターン1だけでなくターン1もないため、このカードが場に存在する限り、基本的に相手はこちらの場のモンスターを対象にする効果を完遂させることができなくなります。
しかし効果を使えるか否かが完全なる相手依存である上に、出てくるトークンは戦闘能力の欠片もなく、おとなしく損失を受け入れることを拒否できる程度で対象のモンスターが場を離れることには変わりなく、よほど有用な墓地効果を持っているなどではない限り有効な交換にはなりづらい。
もう1つの効果は場に存在する限り適用できる自分の場のトークン以外のモンスターの被破壊をトークンに押し付けられる身代わり効果で、こちらにもターン1がなくトークンの数だけ被破壊から守ることができる。
効果は特に1の効果が相手依存なのがかなり微妙ですが、両方の効果にターン1がなくてお互いのターンに完全フリチェでオープン&発動できる点は評価したところ。
覇王龍ズァーク
Quarter Century Secret
▶︎ デッキ
8 JPS01 覇王龍ズァーク 
アニメ版アークファイブにおける事実上のラスボスとなる融合モンスターのPモンスター。
手始めにSS誘発効果で相手の場のカードを全て破壊し、攻守4000というパワーから相手の効果に対してのみの破壊耐性+対象耐性で暴れまわり、除去効果を耐えたモンスターを戦闘破壊することで「覇王眷竜」モンスターのデッキ・ EXデッキからの特殊召喚に繋がっていく。
それでも倒されたり自分の効果によって自爆すると今度はPゾーンに移動し、相手の場の3種のEXモンスターを厳しく見張るシステム効果と、相手のドローフェイズ以外でのドロー・サーチ・サルベージしたカードを弾き飛ばすという鬼のような2つのP効果で圧力をかけてくる。
その分4体の融合素材のうち3体に異なる種別のEXモンスターを要求する難解過ぎる融合素材指定があり、L召喚導入に伴うEXデッキからの特殊召喚のルールの変更で踏んだり蹴ったりな時期もあったカードでしたが、11期にはまずルールが元に戻り、さらに《覇王龍の魂》の登場で場に出すこと自体は容易になって、続く12期に登場した関連の新規カード群によって実戦レベルのカードになるまでの覚醒を果たしました。
【覇王魔術師】においても当初はこのカードを採用した型が結果を残すことも少なくなかったのですが、現在の主流の構築では残念ながらのこのカードがEXデッキに採用されているものはほとんど見られません。
個人的にはこのカードのP効果を利用したコンボが好きでして、まず《覇王龍の魂》でこのカードをEXデッキから特殊召喚し、それを《トラップトラック》で爆破してPゾーンに移動させデッキから《トリックスター・リンカーネイション》や《攪乱作戦》をセット、続けてセットしたリンカネや攪乱を発動し相手の手札を全入れ替え、このカードのP効果で相手がドローしたカードが全て爆破されて全ハンデスという流れになります。




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