第23話　散る華　人気者のゴキブリ　作：トマトところてん

テレビに出てくる人はどこか凄い人だと思ってみてるのだろうか、もしくはこの人はどこが凄いんだ？という目で見ているのかな
　結局、凄い人にひかれるわけで、お笑い芸人も学歴があれば一目置かれるか。声優や作家は作品より前に出てくるな、神秘性というか秘密主義というか作品がそこなわれるので、鳥山明みたいに謎に包まれているのがよくて、アイドル声優は嫌いだという人がいるかもしれないが、自分がずっと惨めに思えてダメというか、嫌いよりは無関心でいたいものだ
　声優のラジオによくあるラジオドラマ、シチュエーションボイス、どんな役にもなれて、なりきれる夢のようなコーナーで実は台本、そして面白いオチのためにふざける必要があったりして、警察、医者役など、どこか本物ではない、本物になれないような現実
　ずっと刑事役をやってきた内藤剛志すら偽物かもしれないような、そんな話。いや、フィクションだし。で、今回はカードの精霊役としてきなこが増殖するG、れんげがマルチャミーフワロス、姉上ママがエフェクトヴェーラーとして登場する

本編

カードショップの前で精霊達が会話している

　あの人をどこかでみたような
　と、きなこが考えていると
　きなこちゃんったらあの男性ばかりみてる。やだなぁ。にしても凄いデュエルマッスルだね
　と、れんげが言う。続いて姉上ママが、
　言われてみればそうだね。それにしてもきなこ氏ダメだよ、沢山のデュエリスト達に話しかけてたぶらかして、あたしと相性ばつぐんだねとか、好きだよとか簡単に言っちゃって。で、きなこ氏の取り合いっこになってるのを内心喜んで、あたしで争わないでなんて言ってさ
　きなこは話を聞かず、
　思い出した、あれはたしかあたしがまだエクストラパックででたばかりの時だ
　その男性は赤い帽子に赤い服を着て長身で鋭いめつきをしていてコナミ君のような格好をしていた
　しばらくして、男性はカードショップに入ってデュエルスペースで自分のデッキを確認していると、あることに気がついた
　これは俺のデッキのはずだが
　精霊のきなこはカードに実体化して男性のデッキに潜り込んだ
　おにいさん、奇遇だね。あたしのことおぼえてる？
　覚えていない
　あたしはおぼえてるよ、あの日おにいさんはあたしにあたしの未来とチェーンに乗る乗らない特殊召喚について教えてくれた
　俺は過去の話はしない
　昔の男の美学、ロマンというか、永遠にアムロって曲の歌詞のように男は振り返らない、挑戦するために失敗も忘れる。男性の脳の凄いところだ。そうやって道を開拓してきた
　きなこはあせる
　あたしたち、相性がいいんだよ、ほら、見てくれよあたしの効果
　と、きなこはみせびらかす
　男性は、
　俺のデッキからでていけ
　というだけだったので、きなこはさらにあせる
　おかしい！　今まであたしの効果をみたデュエリストたちはみんなあたしに振り向いたのにこの男は！
　おにいさんが何者かは知らないけどあたしは遊戯王の最強の手札誘発にしてご意見番なんだよ！　おにいさんは今涼しい顔してるけどみんなあたしを欲しがるんだ！　おにいさんはあたしをほうっておくことはできない！
　と、きなこが悔しそうに怒っていると、
　仕方ない
　と、男は言って、
　やれ、はるうらら
　ヒャッハー！
　と、はるうららの精霊がでてきてきなこに火をつけて燃やした
　きなこは、
　グワーと言ってあっけなく燃えつきた。男はそれから自分のデッキがもとの枚数であるのを確認するとカードショップを見て回った。己に課したルールで生きる男、ゴキブリに恨みはなく、ただこのデッキでデュエルすると決めていた。それだけだった

続く

　このサイトのあるデッキレシピのサイドデッキが75枚も入ってて、メインとEXで75枚と合わせて150枚もカード紹介してたんですが、今AIでデッキを生成できたりニューロンとかの公式の充実っぷりをみるとこれもありなんじゃないかと思えてしまった
　今回の話はゴルゴ13によくある話で本当はハニートラップを仕掛ける
　今月はクリスマスか大晦日のネタが書ければ良いなと
　父親が子供の描いたガラクタのような下手くそな両親の顔の絵を宝物のようにして、思い出にして、突き進んでいくのが本当に凄くて、子供の想像力も凄いけど大人の優しさも凄いなと
　永遠にアムロはガンダムの曲です唐突に出てきたけど