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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第九話・1

第九話・1 作:KOUBOU(旧名:光芒)






 みなさんで二人のデュエルを見ましょう! というベアトリスの号令によって、遊舞と結衣の二人を含めた生徒会役員全員が生徒会室に招集された。ちなみに遊希とエヴァのデュエルが開催される場所はアメリカ合衆国・ニューヨークのスタジアム。日本とは時差の関係があるため、日本は今朝の8時だった。

「そろそろ起きて下さい。二人のデュエルが始まりますよ」
「ふぁぁぁ、ねむぅぅぅいぃぃぃ……」

 朝があまり得意ではない遊舞は当然寝ぼけ眼だった。そんな彼女を引っ張るようにして連れてきた結衣は何度も遊舞の身体を揺らして起こそうとする。

「まあ、アーカイブが見れるから後で見返してみてもいいんじゃないかな」
「本当に申し訳ありません……せっかくの遊希さんとエヴァさんのデュエルなのに」
「すごいですね。開始前なのに同時接続40万ですよ」
「フッ……天都 遊希とエヴァ・ジムリアのデュエルッ……!! これを見ないという選択肢はないっ……!!」

 天都 遊希とエヴァ・ジムリア。同い年かつ同世代デュエリスト全員から憧れられている美少女デュエリストとしての激突となれば、全世界老若男女のデュエリストもといデュエルファンが見たいマッチングと言っていいだろう。だからこそ視聴のためのチケットが当たってベアトリスはあれほどまでに喜んだのである。

「始まるようですね……!」

 プロジェクターにはスタジアムの様子が映し出される。スタジアムに駆けつけた全世界のデュエルファンの歓声が国を越えて遊大たちに伝わってきた。






『彼女が表舞台を去ってからはや8年。全世界に衝撃を与えたあの少女が帰ってきた! 今、我々は再び彼女の伝説を目撃する!! 最強のギャラクシー使い! 天都 遊希!!』

 会場が暗転し、真っ暗になった会場に実況アナウンサーの呼び込みが木霊する。煌びやかなスポットライトと真っ白なスモークの中から一人の美少女が現れる。プロデュエリストらしく、全身を銀河を彷彿とさせる青や黒を基調としたドレス姿の遊希が現れた。真剣な面持ちの彼女は会場をチラリと一瞥すると、クールな様子を維持したままデュエルフィールドとなるステージに上がる。

『紅蓮の竜を従えし可憐なる姫は、異国での知見を経て誇り高き女帝へと昇りつめた! その大いなる闘気はあらゆる者をひれ伏せさせる!! 絶対なる決闘者! エヴァ・ジムリア!!』

 遊希と相対する形で会場に現れたエヴァは銀色の髪と雪のような白い肌に映える真紅のドレスを身に纏って現れた。元々は高貴だった家の生まれである、ドレスを身に纏っての動きは遊希よりもいくらか慣れているように見えた。

『女王は一人!! この私だ!!!』

 ステージに上がったエヴァはマイクを片手にロシア語でお決まりの台詞を言い放つ。セントラル校を卒業したエヴァは本格的にプロデュエリストとしての活動を再開したのだが、プロデュエリストとして観客を魅了することも大事だと思った彼女はこういったマイクパフォーマンスをするようになったのだ。

「では先攻後攻の決定権を決める。両デュエリストはステージの中央へ」

 ジャッジの指示に従って遊希とエヴァはステージの中央で対峙する。二人はそれぞれ腕に付けたデュエルディスクを近づけ、ルーレットを作動させる。
 元々はじゃんけんやコイントス、ダイスロールで先攻後攻を決めていたが、イカサマが行われるリスクを孕んでいたこともあって、技術の進歩と共に完全コンピューターで行われるようになったのだ。

「先攻後攻の決定権はエヴァ・ジムリア。君に与えられた」
「私は先攻を貰おうか」

 決定権を得たエヴァは迷わず先攻を取った。会場には微かにざわつきが生まれる。遊希の持つ【ギャラクシー】は切り札であるCNo.62 超銀河眼の光子竜皇の10000を軽く超える攻撃力による後攻ワンショットキルが持ち味のひとつである。そのため、遊希とデュエルをするプロデュエリストたちは遊希に先攻を譲る者も多いのだ。

「……じゃあ私は後攻で。まさか、こんなに早くあなたとデュエルすることになるとはね」
「天都 遊希……伝説のデュエリスト。だが、お前の無敗伝説もここでピリオドを迎える。このエヴァ・ジムリアの手によって!」
「そうね、今のプロで私に土をつけるならあなたでしょうね。でも、そう簡単には負けてやれないから」







「……エヴァ先輩ってあんなキャラでしたっけ」
「片言の可愛らしい日本語のイメージが強いですが」
「何かあったのでしょうか……」







エヴァ LP8000 手札5枚
デッキ:35 メインモンスターゾーン:0 EXゾーン:0 魔法・罠:0 墓地:0 フィールド:0 除外:0 EXデッキ:15(0)
遊希 LP8000 手札5枚
デッキ:35 メインモンスターゾーン:0 EXゾーン:0 魔法・罠:0 墓地:0 フィールド:0 除外:0 EXデッキ:15(0)



☆TURN01(エヴァ)

「私のターン! 私は手札から《地縛囚人 ストーン・スイーパー》の効果を発動!」

《地縛囚人 ストーン・スイーパー》
効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻1600/守1600
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドゾーンにカードが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードを手札から捨てて発動できる。デッキからレベル3以下の悪魔族チューナー1体を手札に加える。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は融合・SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

「このカードを手札から捨てることで、デッキからレベル3以下の悪魔族チューナー1体を手札に加える。この効果の発動後、私は融合・SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる」
「チェーンはないわ」
「では、デッキからレベル3以下の悪魔族チューナー《クリムゾン・リゾネーター》を手札に加える。そして私のフィールドにモンスターが存在しない場合、手札のクリムゾン・リゾネーターの効果を発動!」

《クリムゾン・リゾネーター》
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 800/守 300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、自分はドラゴン族・闇属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカード以外の自分フィールドのモンスターがドラゴン族・闇属性Sモンスター1体のみの場合に発動できる。手札・デッキから「クリムゾン・リゾネーター」以外の「リゾネーター」モンスターを2体まで特殊召喚する。

「このカードを手札から特殊召喚する。そして私のフィールドに攻撃力1500以下の悪魔族チューナーが存在する場合《風来王 ワイルド・ワインド》を特殊召喚する!」

《風来王 ワイルド・ワインド》
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守1300
(1):自分フィールドに攻撃力1500以下の悪魔族チューナーが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。この方法で特殊召喚したターン、自分はSモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):このターンに墓地へ送られていないこのカードを墓地から除外して発動できる。デッキから攻撃力1500以下の悪魔族チューナー1体を手札に加える。

「召喚権を使わずにチューナーと非チューナーを揃えたわね。レベルの合計は6……」
「私はレベル4の風来王 ワイルド・ワインドに、レベル2・悪魔族チューナーモンスター、クリムゾン・リゾネーターをチューニング! "真紅の炎によって象られし悪魔竜よ。幻影をその命に代えて飛翔せよ!” 」

☆4+☆2=☆6

「シンクロ召喚! 燃え上がれ!《レッド・ライジング・ドラゴン》!!」

《レッド・ライジング・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/ドラゴン族/攻2100/守1600
悪魔族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した時、自分の墓地の「リゾネーター」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はドラゴン族・闇属性Sモンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地のレベル1の「リゾネーター」モンスター2体を対象として発動できる。そのモンスター2体を特殊召喚する。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

「S召喚に成功したレッド・ライジング・ドラゴンの効果をクリムゾン・リゾネーターを対象に発動する! 墓地のクリムゾン・リゾネーターを特殊召喚する!」
「マストカウンターはここよね。レッド・ライジング・ドラゴンの効果にチェーンして、手札から罠カード、無限泡影を発動。対象はレッド・ライジング・ドラゴンよ」
「……そうだ。お前はそれを誤らない。だが、それは私も同じだ!! 無限泡影にチェーンして、手札より速攻魔法《抹殺の指名者》を発動!!」

チェーン3(エヴァ):抹殺の指名者
チェーン2(遊希):無限泡影→レッド・ライジング・ドラゴン
チェーン1(エヴァ):レッド・ライジング・ドラゴン→クリムゾン・リゾネーター

「っ……!」
「抹殺の指名者の効果! 私はデッキの無限泡影を除外し、その発動を無効にする! そしてレッド・ライジング・ドラゴンの効果! 墓地よりクリムゾン・リゾネーターを特殊召喚する。そしてクリムゾン・リゾネーターの効果を発動!」

 クリムゾン・リゾネーターが手に持つ音叉を響かせると、エヴァのデッキからは2体のまた別のリゾネーターたちがフィールドに現れる。

「フィールドの他のモンスターがドラゴン族・闇属性のSモンスター1体のみの場合、手札またはデッキからリゾネーターを2体まで特殊召喚する! 来い!《ソウル・リゾネーター》!《シンクローン・リゾネーター》!」

《ソウル・リゾネーター》
チューナー・効果モンスター
星3/炎属性/悪魔族/攻 500/守 200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。「ソウル・リゾネーター」を除く、レベル4以下の悪魔族モンスター1体をデッキから手札に加える。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドに「レッド・デーモンズ・ドラゴン」またはそのカード名が記されたSモンスターが存在し、自分フィールドのカードが効果で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

《シンクローン・リゾネーター》
チューナー・効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100
このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):フィールドにSモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、「シンクローン・リゾネーター」以外の自分の墓地の「リゾネーター」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

「特殊召喚に成功したソウル・リゾネーターの効果を発動! デッキより《ボーン・デーモン》を手札に加える。そしてボーン・デーモンの効果を発動!」

《ボーン・デーモン》
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、このカード以外の自分の手札・フィールドのカード1枚を墓地へ送って発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はドラゴン族・闇属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。手札・デッキから悪魔族チューナー1体を墓地へ送り、対象のモンスターのレベルを1つ上げるか下げる。

「手札の《ヴィジョン・リゾネーター》を墓地へ送り、このカードを手札から特殊召喚する! そして墓地に送られたヴィジョン・リゾネーターの効果を発動!」

《ヴィジョン・リゾネーター》
チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 400/守 400
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドにレベル5以上の闇属性モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「レッド・デーモンズ・ドラゴン」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。

「デッキからレッド・デーモンズ・ドラゴンの名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。《クリムゾン・ヘルガイア》を手札に加える!」
「随分とモンスターを並べたものね。もし私が《原始生命態ニビル》を手札に持っていたらどうするつもり?」
「……そういうことを言うと言うことは、お前はニビルを手札に持っていないということだ」
「バレてたか」
「私は何年お前の背を追ってきたと思っている?……だが、今日この時をもって、私はお前を追い抜く! 私は―――!!」



―――レベル6、レッド・ライジング・ドラゴンに!!―――



―――レベル3、ソウル・リゾネーター、レベル2、クリムゾン・リゾネーター、レベル1、シンクローン・リゾネーターの3体を!!―――



―――トリプル・チューニング!!―――


 3体のリゾネーターの身体が6つのリングへと変化し、レッド・ライジング・ドラゴンの身体が6つの星へと変化する。灼熱の炎に包まれた竜はその姿を深紅の超新星へと変貌させた。



―――"女王に傅くは三賢者。深紅の星は滅びず、相対するものを滅するのみ!! 荒ぶる魂よ、天地開闢の時を刻め!!” 降臨せよ!!―――



☆6+☆3+☆2+☆1=☆12



―――《スカーレッド・スーパー・ノヴァ・ドラゴン》!!―――







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ヒラーズ
何か見覚えがあるシンクロ召喚かと思ったら、アークファイブのジャックのデッキ構成に似ている……多分、それよりは強いと思うけど。
まさに王者に相応しいものなのか……遊希さんはどう出るのかが楽しみです。 (2024-03-21 20:52)
KOUBOU(旧名:光芒)
ヒラーズ様
ARCVジャックは基本レッド・リゾネーター+レッドモンスター的なS召喚でしたね。
一応今回のエヴァはストラクチャーデッキで初出の【レッド・デーモン】のテンプレ的動きとなっています。マスターデュエルでは勝率はともかく楽しくデュエルができていて理想的なファンデッキだと思います。

エヴァのスパノヴァに対して遊希がどう対応するのか、それが次回以降のテーマになりますね。ちなみに私は銀河使って相手が初手スパノヴァ出して来たら手札次第では即サレしますが(殴 (2024-03-23 22:42)

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