第２３話未知との交流　作：風鼠

カンナ「え、えっとぉ…」

杏奈「…え～っと…君は一体…」

???X「にょっす♪皆初めまして～!お化けだよ～♪」

白い着物を着て、黒髪でツインテール、碧い瞳の少女が、場に合わない程皆に向かって元気にあいさつをする。

瑞樹「お化けなんていない…お化けなんて…」

葵「瑞樹ぃ～戻ってきてよぉ～…」

???X「…？どしたの～？」

瑞樹「ひ!?」（ビク）

少女が私の体をすり抜けながら現実逃避する瑞樹に話しかけると瑞樹が驚きながら体を震わせる。

???X「えへへ～驚かせちゃったみたいだね～♪」

葵「瑞樹～私の陰に隠れないの～♪」

瑞樹「だ、だってぇ…」

杏奈「瑞樹ちゃん、大丈夫…なのかな？」

瑞樹「なんで疑問形なのよぉ…」（うるうる）

瑞樹は私の陰に隠れながら今にでも泣きそうな震える声で話す

カンナ「皆こうやってお、お化けに会うなんて初めてですので…」

葵「だよね～♪…えっとぉ～…あ、まだお名前聞いてなかったね♪お名前なんて言うの？」

???X「あ、私のお名前?私ね～サクラいうの♪よろしく～♪」

葵「よろしくサクラちゃん♪」

杏奈「…よ、よろしく…」

カンナ「よ、よよ、よろしくお願いしますぅ…」

サクラちゃんが元気よく挨拶を行うと、杏奈ちゃん、カンナちゃんも少し警戒はしつつも挨拶を交わす。

???X→サクラ「えへ～♪こうやって人とお話しするの久しぶりぃ～♪」

サクラちゃんは嬉しそうな笑顔を浮かべ、手を上下に動かす。

葵「へぇ～そうなんだ。サクラちゃんっていつからこの屋敷にいたの？」

サクラ「私はね～6年前位からずっといるよ～。あ、みんなの事は知ってるよ～♪」

葵「じゃあ私達の試験の日にもいたんだね♪じゃあその日に姿見せてくれれば良かったのに～♪」

サクラ「えへ～そうなんだけどね～♪霊には霊事情というものがありまして～♪ずっと出てもいいタイミング探ってたんだよね～」

葵「そうなんだ～」

杏奈「(葵ちゃん普通に霊と会話してるよ…)」

カンナ「(す、すごいですぅ)」

サクラ「ねぇねぇ2人とも♪」

カンナ「ひゃあ?!」

杏奈「うわ、か、カンナちゃん、僕に抱き着かないでよ」

カンナ「ご、ごめんなさい、つ、つい…」(///)

サクラちゃんが杏奈ちゃん達に話しかけると、カンナちゃんが驚き杏奈ちゃんに思いっきり抱き着く

サクラ「私に何か質問あるの～？」（キラキラ）

カンナ「えぇっとそのぉ…」

サクラちゃんの期待の眼差しにカンナちゃんは困ったように言葉を詰まらせる。

カンナ「え、えっと、霊も寝るんですか？」

サクラ「寝るよ～♪まぁ、朝から夕方寝て夜起きるって霊が多いかな～♪」

杏奈「僕達とは逆なんだね。霊って普段なにやってるの？」

サクラ「う～ん、霊によるかな～。毎日最新映画をただで見てる霊もいるし、ずっと女風呂に入ってる男の霊もいるみたいだよ。」

葵「サクラちゃんは何やってるの？」

サクラ「私？私はね～♪いわいる地縛霊って奴？だからね～。この敷地内で遊んでるよ～♪

お風呂場や倉庫を探検したり～♪皆のお風呂の時上から覗いたり♪皆の寝顔見て回ったり～♪」

瑞樹「ひぃ!」

サクラちゃんは、そう言いながらいろんなものをすり抜けながら楽しそうに部屋中を一通り飛び回ると、皆の前に正座する。

カンナ「そ、そうなんですか…」

杏奈「瑞樹ちゃん、大丈夫？」

瑞樹「うぅ…な、なんとか…」（ガタガタ…）

サクラ「君、カンナちゃんだよね？」

カンナ「は、はい。そ、そうですが…どうかしましたか？」

サクラちゃんはにこやかな笑顔を浮かべ、カンナちゃんを指さす

サクラ「昨日、寝る時うさぎちゃんのパンツだったよね？」

カンナ「…ふえぇ!?な、なんでしってるんですか～!!」(///)

サクラ「見ました♪霊は、どんな暗がりでも昼間の様に明るく見えるのです♪」

葵「便利だね!私も欲しい!」

サクラ「へへ～ん♪霊の特権で～す♪」

葵「うぅ～羨ましい～」

サクラ「それにしても～椿ちゃんまだ寝てるね～」

椿「(すやすや…)」

サクラちゃんは未だに寝ている椿ちゃんの枕もとに移動する。

葵「サクラちゃんって他になにかできるの？」

サクラ「う～ん、後はね～、人に憑りついたり～、呪いをかける事もできるよ♪」

葵「本格的なのが来た!憑りつくのはなんとなぁ～くわかるけど、呪いってどういうのなの？」

サクラ「私ができる呪いはね、朝起きた時の寝癖をひどくしたり～、1日だけ正座した時の足のしびれを強くする位しかできないよ？」

カンナ＆杏奈「(地味だけど嫌!)」

葵「呪いは気分的にやだから、何かに憑りついてみてよ♪」

サクラ「うん、そうする～♪じゃあ、寝てる椿ちゃんに憑りついちゃいま～す♪よいしょっと♪」

サクラちゃんはそういって椿ちゃんの体に消えるように入っていく。

椿(サクラ)「ふわぁぁ…憑依かんりょ～…」

椿ちゃんに憑りついたと思われるサクラちゃんがゆっくりと起き上がる

葵「えっと、サクラちゃんだよね？」

椿(サクラ)「そうだよぉ…」（うとうと…）

カンナ「椿ちゃんの声ですね～。」

その声は普段私達が聞いている椿ちゃんの声であった。

杏奈「それになんだか眠そうだね。」

椿(サクラ)「声とか精神状態はね～…憑りついた人と同じになるんだよぉ…ふああぁ…眠いよぉ…もう憑依やめていいぃ？」

葵「うんいいよ～」

サクラ「ふああ…久しぶりに夜に眠くなっちゃったよぉ」

杏奈「おっとと…」

憑依を解いたサクラちゃんは目をこすりながら椿ちゃんの体から抜け出る。

サクラちゃんが完全に抜け出ると椿ちゃんの体は倒れ込み、杏奈ちゃんがそれを一旦支えた後、再び元の体勢へと戻す。

サクラ「ふぁあ…久しぶりにお喋りして楽しかったぁ～…眠いから私もう寝るね～。」

葵「明日また会おうねサクラちゃん♪」

サクラ「うん♪会いたかったら、倉庫前で呼んでね～…ふぁあ」

サクラちゃんはそういって、私達の部屋を後にする。

瑞樹「あ、葵、あの子、い、い、いなくなった？」

葵「居なくなったよ～。」

瑞樹「よ、よかったぁ…」

瑞樹は震えながら私の耳元でほっとしたような声で話す。

葵「もう、瑞樹は怖がり過ぎたよ♪サクラちゃん怖くないよ♪」

杏奈「思ってたより怖くなかったね。」

カンナ「話しやすかったですね。」

葵「瑞樹の為に呼んでこようか？」

瑞樹「呼ばなくていい!」(///)

葵「はう!」

瑞樹は顔を真っ赤にして私の頭を叩く

その日の夜

葵「(サクラちゃんか～。楽しそうな子だったな♪もっと仲良くなりたいな～♪…ん？)」

瑞樹「（うぅ…怖くない…怖くないわよ…だから寝るのよ…）」(ひそひそ)

私は今日合ったサクラちゃんの事を思い出していると、瑞樹が眠れないのかこそこそと自己暗示をかけるかのように小声で独り言を話していた

葵「…!み～ずき♪」(ギュー)

瑞樹「ひゃ!?あ、葵!?」

私が瑞樹の顔が私の胸に来るように瑞樹に抱き着くと瑞樹はものすごく驚き、声を上げる

葵「一緒に寝よ～♪」

瑞樹「い、嫌よ。き、昨日も一緒に寝たじゃない。」

葵「どうしてもね～ようよ～♪」

瑞樹「…し、仕方ないわね。あ、葵がどうしてもって言うんだったら…」(///)

葵「瑞樹は素直じゃないな～♪」

瑞樹「…ありがと…」(ボソ)

葵「ん？瑞樹何か言った？」

瑞樹「な、なにも言ってないわよ!」(///)

葵「む～…ま、いっか♪寝よ、瑞樹♪」

瑞樹「え、えぇ。(葵の匂い…嗅げるわね。)」

翌朝(瑞樹視点)

瑞樹「ふあぁ…良く寝た」

葵「(すやすや…もうらめぇ…たべられないよぉ)」

瑞樹「(昨日はありがと葵…助かったわ)」(なでなで…)

葵「(♪～おかあしゃんになれられるのもすきぃ～)」

瑞樹「もう、この子は…ん？」

私が葵の頭を撫でると葵は満面の笑みを浮かべる。

私が視線を感じ、振り向くと笑顔を浮かべたカンナちゃんの姿があった。

カンナ「お二人ホント仲いいですね～♪昨日、一緒に寝たんですね♪」

瑞樹「こ、これはその…あ、葵が一緒に寝たいって言うから…」(///)

カンナ「あ、そうなんですか。私はてっきり瑞樹ちゃんが怖いから葵ちゃんに寝て貰ったのかと…」

瑞樹「ち、違うから!そうじゃないから」(///)

カンナ「ふふ♪そういう事にしておきます♪」

カンナちゃんは笑顔で今日の学校の準備を進める

瑞樹「もう、カンナちゃんは…」

椿「うぅ…おはようでぇす…」

カンナ「あ、椿ちゃん。おはようございます。今日は早いんですね～」

瑞樹「おはよう。…でも顔色悪いわよ？」

椿「体が重いでぇす…。何かに憑りつかれたようでぇす…」

瑞樹「(絶対サクラちゃんが原因ね…)」

カンナ「そ、それは大変ですね…」

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サクラの日常01

サクラ「(私はサクラ♪今日は暇なので夜の施設内を巡回です♪)」

楓「ぐへへ…この写真は良い♪傑作ね傑作♪」

サクラ「(あ、楓、今日もカンナちゃんの写真ばっかりのアルバム見て鼻血出してるな～)」

スイレン「(むにゃむにゃ…にゃ～…ふふ♪)」

サクラ「(今日もスイレンはきっと猫ちゃんの夢かな～？楽しそう♪じゃ次の部屋行こ～)」

サクラ「(次は葵ちゃん達の部屋♪といっても皆寝てるけど…)」

葵「(むにゃむにゃ…えへ～みずきぃのはだかきれい♪…)」

サクラ「(葵ちゃんは今日は青と白の縞柄パンツか～♪)」

瑞樹「(すやすや…)」

サクラ「(瑞樹ちゃんは～お、水色の下着だね～♪それにしても、いい形のお尻だな～♪)」

カンナ「(むにゃむにゃ…あおいちゃん…胸いじっちゃらめぇですぅ…)」

サクラ「(今日は猫ちゃんパンツか～♪ホント良い胸～♪楓が興奮する訳だよ～♪)」

椿「(すやすや…背のばしたいでぇす…)」

サクラ「(今日は…お…意外と下着は派手…だと。)」

杏奈「(すやすや…もうあおいちゃん…だきついちゃだめだよ…)」

サクラ「(杏奈ちゃんは安定してボクサーパンツにスポーツブラだね。うん。それにしても、おいしそうな肌だなぁ…)」


サクラ「(暇になれば私は外に来ます♪いろんな霊に会えるからです♪貴重な情報源だから♪)…あ、映画のおじさんだ～♪今日公開の映画どうだった～？」

霊１「ふむ、サクラか。あの映画はいいぞ。絶対賞取るぞ。」

サクラ「そうなんだ～♪あ、写真家のおじさんだ～♪今日何撮れたの～♪」

霊２「さ、サクラたん…はぁ…はぁ…きょ、きょうは、い、いろんな女の子の写真、と、取ってきたよ…見る？」

サクラ「うんあとでね～♪」