seid01　一方カンナと杏奈は　作：風鼠

カンナ「あわわわ…」

し、知らない人ばっかりですぅ～

???1「(オイ)」

???2「(なんだよ?)」

???1「(あの女子、胸でけぇぞ)」

???2「(えマジ?…まじだでけぇ!)」

???1「(それに…すごく可愛い!)」

???2「(俺たち当たりだな!)」

???1「(おう!)」

カンナ「あうう…(もう噂になっちゃってるよぉ～はうう…そんなに大きいかなぁ～）」

教室の片隅から男子生徒2人が私の事を見つめ、その会話が聞こえてくる。

杏奈「や、カンナちゃん。大丈夫?」

カンナ「ひゃあ?!…びっくりしましたぁ～」

杏奈「あ、ごめんごめん。」

背中を優しくたたいた杏奈ちゃんの手に驚いた私に杏奈ちゃんは明るい笑顔を私に向ける

杏奈「でも背中小さくなってきたから、最初から小さくなってちゃ駄目だぞ～♪」

カンナ「は、はいありがとうございます（…そうでした…同じクラスには杏奈ちゃんがいました♪)」

杏奈ちゃんの笑顔を見て、私は胸を撫で下ろす。

杏奈「…あ、隣同士だねカンナちゃんよろしく♪」

カンナ「はい♪」
杏奈ちゃんは自分の席に座り思いっきり足を伸ばす

???3「なにあいつ～ちょっとムカつかね?」

???4「だれが～?」

???3「ん～?あの胸でか女～」

カンナ「杏奈ちゃん、どこの部活入ります?私は歌舞伎部に入ります♪きっと葵ちゃん達も入ると思いますし♪」

杏奈「そうだね～僕は歌舞伎部と陸上部と兼任かな～」

カンナ「え、部活動兼任できるんですか?」

杏奈「そうそう、出来るみたい。ま、成績上位者だけ許可されるらしいから、相当頑張んなきゃな～」

カンナ「杏奈ちゃん、わ、私が出来る事ならお手伝いします」

案亜「はは、ありがと、カンナちゃん。」

???4「確かに～ムカだね～」

???3「だけど‥あ、いい事思いついた♪」

???4「何々～聞かせて」

???3「ちょっと耳貸して…あの子を…」(ひそひそ)

???4「…それ良いね～。あたしたちの為になるし、一石二鳥、て奴じゃない?」


キ～ン…コ～ン‥‥カ～ン…コ～ン

???5「よ～し授業始めるぞ～!」

学校のベルと同じく、先生らしき男性が入って来る。

杏奈「あ、先生来た!話しの続きは、休憩時間にね」

カンナ「そうですね～♪」

???5→山下「今日から、このクラスの担任になった山下や!よろしくな!」

少し体つきの良い少し関西風の口調の先生が大きな声を上げる

山下「そうだな。俺だけ自己紹介してもあかんから、午前中は自己紹介、その後クラス委員決めするからな～」

カンナ（クラス委員ですか～…やるとしたら～飼育委員とか環境美化委員がいいかな～。）

自己紹介

カンナ「え、あ、私の番ですね。私の名前は兎原カンナと申します。趣味は～料理と裁縫‥ですかね?」

山下「そうか、兎原は将来いいお嫁さんになりそうだな」

カンナ「えぇ?!（お、お嫁さんだなんて…）み、みなさんこ、今後よ、よろしくお願いします」(///)

あわわ‥顔熱いです～

???1→田中「はい!俺は、田中秀吉です。趣味は野球で、小学校の頃からずっとやってきました。」

カンナ(すごく大きな声です～…いいなぁ～大きな声出せる人って‥)

山下「ほう!じゃあ目指すは甲子園か!」

田中「はい!もちろんです!」

山下「だったらもっと熱くなるんだ!」

田中「はい!」

山下「よし!…じゃあ次!」

カンナ(…この先生熱いよぉ～…あわわ…ついていけるかなぁ～?)

???2→中田「俺の名前は、中田健一です。特技は剣道です。」

山下「ほう剣道か!部活も剣道やるつもり」

中田「…ええ、もちろんその予定です。」

山下「よし、覚悟はよし!」

杏奈「僕の名前は神原杏奈。趣味はスポーツでやるのも、見るのも好きです。よろしくね♪」

カンナ（杏奈ちゃん人前でも緊張せずに喋れるなんて良いなぁ～）

山下「まさか男子が女装してるわけじゃないよな?」

杏奈「えぇ～。僕はれっきとした女ですよ～」

山下「はは、冗談だ。次だ」

杏奈「うう～‥」

杏奈ちゃんは、椅子に座ると同時に、項垂れる様に机に突っ伏する。

???3→瑠美子「え～ウチの番～?え～とウチの名前は霧丘（ぎりおか）瑠美子（るみこ）、そこんとこよろしく～」

???4→春香「ん…私の名前は、古岡(ふるおか)春香（はるか）よろしく～。」

二人の簡易的な自己紹介がすぐに終わり…

杏奈「う～ん、あの二人…少しガラが悪いね」

カンナ「いわいる…ギャル?というものですか?」

杏奈「…まぁ‥そういうのかな。」(ひそひそ)

カンナ「へぇ～初めて生で見ました～」（ひそひそ）

委員

山下「じゃあ、委員決めしてくぞ～!委員長から立候補で!推薦も可だぞ～」

瑠美子「はぁ～いせんせぇ～推薦でぇ～す」

瑠美子さんは、少々だらしなく手を上げる

山下「おう!なるべく委員長は立候補がいいんだがな!誰を推薦するんだ?」

瑠美子「ウチが推薦したいのは～、兎原さんがいいとおもいま～す」

カンナ「…えぇ?!（わ、私が委員長なんて…無理だよぉ～）」

山下「そうか。兎原か。この中でも一番しっかりしてそうだからな!俺からも頼む!委員長やってくれ」

先生も両手を合わせ、私に頭を下げる

カンナ「うう～分かりましたぁ～」

杏奈「大丈夫?カンナちゃん」

カンナ「うう～杏奈ちゃぁ～ん」

瑠美子＆春華(よし!)

山下「よぉ～し、次は副委員長だ～」

田中「…副委員長はおれがやります!」

モブ男子2「…副委員長は俺がやります!」

杏奈「(むっ‥)先生!副委員長は僕がやります」

山下「おお!このクラスは活気があっていいな!そうだな、気持ち的には3人とも副委員長にしたいが…そうだな…兎原」

カンナ「え、あ、はい!」

私は、不意に名前を呼ばれあわてて返事を返す。

山下「この3人の中から、副委員長を決めてくれないか?」

カンナ「えぇ?!」

はうう…杏奈ちゃんが一番いいけど…他の2人も良い人そうだよぉ…

カンナ「ええっと…その…杏奈ちゃんお願い…できますか?」

杏奈「うん、任せてよ!」

杏奈ちゃんは私の頼みに笑顔で答えてくれる。

山下「兎原が神原を選んだ理由を他の2人の為に一応聞いておこうか。」

カンナ「えっと…他の2人の人も良い人そうですけど…あの…その…杏奈ちゃんの方が私も気軽に話しやすいかなぁ…と」

山下「…たしかに話しやすさも重要だな。じゃあ、2人には悪いが副委員長は神原で決定な。」

き～ン…コ～ン…カ～ン…コ～ン

山下「…お。もう一時間目終了か!次の時間は…今後の授業に関する話しをするからな～。じゃあ休憩!」

先生はさわやかな笑顔を浮かべそう言って、勢いよく教室を退出していく


カンナ「あわわ…わたしが学級委員長か～」

私は今後の不安に駆られ、机に伏せる

杏奈「はは、災難だったねカンナちゃん。」

杏奈ちゃんは心配して私に笑顔で話し掛ける。

カンナ「うう～…杏奈ちゃんも副委員長にしちゃってごめんね」

杏奈「僕は大丈夫だよ。小学校の時も何度かやったことあるし…なにより、カンナちゃんの事が心配だったからね」

カンナ「杏奈ちゃぁ～んありがとう～」(うるうる…)

私は、嬉しさの余り杏奈ちゃんの手を両手で握る

杏奈「か、カンナちゃんそこまで嬉しいんだ…」

カンナ「私嬉しいです。杏奈ちゃんみたいに心配してくれる友達が出来て…」

杏奈「ははは、そ、そう言われると僕も嬉しいよ。」

杏奈ちゃんは照れるように笑顔を浮かべる。

田中「あ、あの!」

そこには、先ほどの立候補の2人の男子学生が私たちの横に立っている。

カンナ「あ、先ほどの…立候補の田中さんと中田さん…ですよね?」

中田「その‥俺たちにできる事があったらじゃんじゃん、頼んでください!」

カンナ「…はい、わかりました。その時はお願いいたしますね♪」(ニッコリ)

田中「…あ、良ければ携帯の番号を交換したいんだけど‥いいかな？」

カンナ「はい、いいですよ～♪」

田中「…あ、これ俺のメアド、空メールを送ってくれれば」

カンナ「はい分かりました～」

私は携帯を取り出し、メモに書かれた文字を入力する

カンナ「…メール送りますね～♪」

田中「…あ、きました。あ、ありがとう。」

カンナ「…こちらこそ、ありがとうございます♪」

田中「…な、何かあったら、俺に連絡ください!」

カンナ「はい分かりました～♪」

田中さんは、少し顔を赤めらせながら、爽やかな笑顔を見せる。

中田「…じゃ俺も、お願いするよ。」

カンナ「はい、分かりました。」

杏奈(カンナちゃん、モテるな～。やっぱり可愛くて…大きいからかな?)

中田「…お、来た来た。ありがと、兎原さん。」

カンナ「はい。中田さんのも登録しました。ありがとうございます」

中田「いえいえ、こちらこそ。…あ‥もうすぐ授業始まるんで…また」

田中「え、あじゃ俺も失礼しました」

カンナ「はい、分かりました。…ふふ♪」

そういって二人は各々自分の席に向かう

杏奈「嬉しそうだね、カンナちゃん。」

カンナ「えぇ、こんなにも早く話せる相手…しかも異性の相手が2人もできるなんて‥私嬉しいです」

杏奈「良かったね、カンナちゃん。」

カンナ「はい!（楽しい学校生活になりそうだなぁ～）」

田中「(カンナちゃんとのメアド＆電話番号ゲット!)」

中田「(やったな!俺たち信用されてたぜ!)」

田中「(ああホントは副委員長の方が接触しやすかったんだけどな～)」

中田「（でも…あの笑顔可愛かったな)」

田中「(ああ!これで俺たちの学生生活はバラ色だな!)」

中田「(そうだな!)」