第３１話大型連休最後の日　作：風鼠

大型連休最終日…

茜「今日の稽古は終了ね」

葵「ふはぁ～疲れた～」

カンナ「ですね～」

杏奈「突然今日稽古あるって言われて驚いたけどね～」

瑞樹「茜先輩からのメールに気付いてよかったわ…」

茜「ごめんごめん、伝え忘れててさ」

葵「久しぶりでちょっと体なまってる気がするぅ～」

椿「でも、少し慣れてきたでぇす！」

瑞樹「確かに…体力がついてきた気がするし…」

杏奈「少しずつだけど前に進んでるんだね」

彩愛「皆、ちょっといい？」

葵「ほえ？彩愛先輩どうしたんですか？」

彩愛「歌舞姫制度の補欠合格の子が決まったのよ。」

葵「新しい子が来るんですか？」

彩愛「えぇ、そうよ。」

茜「お、やっと決まったのか～。意外と時間かかったね」

彩愛「今回はレベルの高い子が多くてね…。選別に時間が掛かったわ。」

瑞樹「何人来るんですか？」

彩愛「3人よ。葵ちゃん達の部屋で寝て貰うけど…良い？」

葵「もっちろんOKです♪」

瑞樹「(この子が断わるわけないわよね…)」

葵「えへへ～♪楽しみだなぁ♪」

瑞樹「燥ぎ過ぎよ。どんな子が来るかも知らないのに…」

葵「そうだけど、楽しみなんだもん♪」

杏奈「気持ちわかるよ、葵ちゃん。」

椿「仲間が増えるのは嬉しいでぇす。」

葵「ね～♪」

葵は満面な笑顔を浮かべ、杏奈や椿を見つめる

瑞樹「そう…」

カンナ「ふふ、葵ちゃんらしいですよね～」

杏奈「でも1か月とはいえ早くも先輩になるとはね～」

葵「あ！言われればそうだね♪」

瑞樹「葵、今まで以上にしっかりしなさいよ。」

葵「うぅ…わかったよぉ…」

カンナ「で、でも、先輩になるのに心の準備がぁ…」

椿「そうでぇすね…。誰かからアドバイスもらえないでぇすかね？」

杏奈「アドバイスか…茜先輩達とかかな？」

瑞樹「そうね…それにアザミ先輩達にも聞いてみましょ。」

葵「さんせ～い♪」

瑞樹は考えた後、冷静な口調で話した後葵は元気に手を上げる。


茜「え？先輩としての心構え？」

葵「はい！」

カンナ「まだ実感がわかなくて…」

茜「そうだね～。今までやってきた事を見せる…ことかな」

瑞樹「今までやってきたこと…」

椿「…筋トレしかやってないでぇす…」

椿は肩を落とす

杏奈「体力でみせろ、ってことですね。」

茜「まぁそうだね～」

葵「まだ先輩といっても1か月ですもんね～」

翌日…学校放課後
葵「ふぇ～…やっと授業終わった～」

瑞樹「さ、部活行くわよ。アザミ先輩達に聞きたい事あるんでしょ。」

葵「うん♪」

アザミ「…なに？先輩としての心構えを教えて欲しいだと？」

葵「はい！」

瑞樹「もうすぐ一門の方に新しい合格者の方が数名来るので知りたいのです。」

部活の練習が一旦終わり、休憩を取っているアザミに葵と瑞樹が話しかける

アザミ「ふむ、そうだな…」

葵「わくわく」

アザミは考える様に顎に手を置き、目を瞑る

アザミ「…私が正しく導けるように考えつづける事だな。」

葵「ほえ～私できるかなぁ？」

瑞樹「無理でしょうね」

アザミ「よう努力だな」

葵「うぅ…頑張るもん」

夜…部屋

葵「う～ん、参考になったようなならなかったようなぁ～」

瑞樹「人それぞれ、という事ね。」

カンナ「自分だけの心構え…ですか」

杏奈「見つけるのむずかしそうだね。」

???１「あわわ…ご、合格しちゃったよぉ…」
???2「…」(ボー)
???3「oh!Passedデスか！楽しみデスね～」


土曜日…

葵「ふあぁ…おはよ～。」

瑞樹「おはよ、葵。」

カンナ「あ、おはようございます」

葵「ふえ？何してるのぉ～？」

瑞樹「今日、新しい子が来るの忘れたの？」

葵「あ！そうだった。歓迎会の準備だよね。」

瑞樹「もう…昨日葵が言ってたのに…」

カンナ「簡単にですが、準備してるんですよ～」

葵「杏奈ちゃんは？」

瑞樹「杏奈ちゃんには買い出し行ってもらってるわ。椿ちゃんは…」

椿「(すやすや…)」

葵「あはは…椿ちゃんはいつも通りだなぁ」

彩愛「ふふ、いつも道理ね。」

カンナ「あ、彩愛先輩。おはようございます」

彩愛「おはよ、皆。今日は新人の子が来るからよろしくね。」

葵「はい！おもいっきり歓迎します♪」

瑞樹「多少は加減しなさいよ。葵のハグ、痛いから…」

葵「うぅ…わかったよぉ」

葵は瑞樹に注意され肩を落とす

彩愛「10時に来るように指示したから…ゆっくり準備しなさい」

カンナ「はい、わかりました～」

瑞樹「とりあえず…椿ちゃん起こさないと…」

葵「ね～つんつん♪」

椿「(んん…すやすや…)」

カンナ「難航しそうですね～」

杏奈「ふう…いろいろ買ってきたよ。ってまだ椿ちゃん寝てたんだ。」

杏奈は両手いっぱいに大きな袋を持ち部屋に入ってくる。

葵「わ～お菓子一杯だ～♪」

瑞樹「いろんな種類買ってきたわね…」

杏奈「どんな子が来るかわからないからね～。いろいろ買ってきたんだ」

カンナ「あ、このお菓子で椿ちゃん起こしましょうか？」

葵「起きるかなぁ？…えい」

椿「(んん…)はむ！」

葵が椿の鼻にお菓子を近づけると、椿がそのお菓子を勢いよく咥える

葵「あ、起きた」

椿「はむはむ…おはようでぇす…」

瑞樹「と、とりあえず、準備進めるわよ」

杏奈「うん。」

瑞樹「そろそろ来る頃ね…」

カンナ「はうぅ…き、緊張してきた…」

葵「どんな子が来るか楽しみだなぁ～」

時計の針が１０時に近づき、カンナは胸に手を置き、葵は満面の笑顔を浮かべる

???１「し、ししつれいしまぁ…す」

???３「タノモー!」

葵「わ～来た！合格おめでとぉ～♪」

???１「ひゃああぁ?!」

???３「oh！ハグですね～」

待っていると三つ編みで眼鏡を掛けた少女と金色の長髪の少女が姿を現し、葵はその二人に抱き着く

瑞樹「もうこの子は…」

カンナ「あ…詩音ちゃんだぁ♪」

???１「はうぅカンナちゃん助けてくださいぃ」

葵「ほぇ？カンナちゃんのお友達？」

カンナは三つ編みの少女に近寄り嬉しそうな表情を浮かべる

カンナ「はい、友達の詩音（しおん）ちゃんです」

???１→詩音「た、立花詩音と言います。そ、その…よ、よろしくおねがいします。」

???２「oh！ミラクルな再開デスね～。ワタシはクロエ・ワトソンデぇ～す。ヨロシクお願いしまぁ～す♪」

外国人の少女は満面な笑顔で明るく自己紹介をする

瑞樹「クロエちゃんね。私、静原瑞樹。よろしく。」

???２→クロエ「ヨロシクおねがいしま～す。ミス静原。」

杏奈「よろしく。僕、神原杏奈。」

椿「一条椿でぇす、よろしくでぇす。」

クロエ「oh！プリティな子ですね～」

椿「な、撫でるなでぇす！」

クロエは、椿の頭を撫でる

葵「…あれ。２人しかいないけど…もう一人はどこにいるの～？」

詩音「あれ…さっきまでいたんですけど…あ…まさか…あわわ…せりちゃぁ～ん」


詩音は慌てる様に部屋を出て、来た道を戻る

カンナ「芹ちゃんも来てたんですね～」

杏奈「芹ちゃんって？」

カンナ「はい、詩音ちゃんと同じで私の友達で…マイペースな子で、寝るのが大好きなんです」

クロエ「来るときも少しスリープしそうでしたね～」


詩音「はうぅ…お手数おかけしてご、ごめんなさいぃ…」

茜「いいよ、これ位」

???２→芹「ｚｚｚ」

茜先輩は気持ちよさそうな寝息を立てる天然パーマの少女を背負い、詩音と一緒に部屋に
入ってくる

葵「茜先輩だ～」

カンナ「はうぅ…芹ちゃんやっぱり寝てたんですね～」

茜「じゃ、これで３人そろったね。今日は皆で楽しんでね」

茜は芹を降ろした後、にこやかな笑顔を浮かべる。

葵「わっかりました～♪」

杏奈「詩音ちゃん、芹ちゃん、クロエちゃん、ささ、こっちへ。」

詩音「は、はいぃ…」

クロエ「oh！今からパーティがスタートですね～♪」

芹「‥ん…ごはん…？」


夜、お風呂…

詩音「あわわ…広いですね～」

葵「でしょでしょ～♪くっついてはいろ♪」

詩音「あわわ…」

葵「あ、詩音ちゃん、意外とスタイル良いね～♪」

葵は詩音の手を引き、お風呂へと向かう

瑞樹「もうあの子は…」

クロエ「ミス静原やミスカンナも、スタイル良いですね～」

瑞樹「そ、そう？クロエちゃんの方が良いとおもうけど…」

カンナ「そ、そうですよ。クロエちゃん、バランスいいし…」

クロエは瑞樹に近づき、瑞樹やカンナの体をまじまじと見始める

芹「ｚｚｚ」

芹はお風呂のお湯につかりながら、寝息を立て始める

杏奈「あはは…芹ちゃんまた寝始めたね…」

椿「ホント寝るでぇすね…」

葵「えへ～♪」

詩音「葵さん、凄く嬉しそうですね」

葵「うん♪仲間が増えて嬉しいの♪仲良くしようね～♪」

詩音「は、はいぃ…」

葵「…今思ったんだけど…詩音ちゃんって意外と大きいよね。胸」

詩音「ふえ?!お、大きくないですよぉ…」

葵「うぅ…私よりある…」


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瑞樹の日常

葵「瑞樹～着替えるのおそいよ～」

瑞樹「ご、ごめん、制服脱ぐのに手間取っちゃって…」

葵「も～いつもの瑞樹らしくないなぁ～先に稽古いってるよ～」

瑞樹「う、うん、分かったわ。」

葵「稽古に～…ご～♪…楽しみだなぁ～…」

瑞樹「…よし、行ったわね。(この間に…)」

数分後…

葵「忘れ物しちゃった…あれ？」

瑞樹「もう…葵の脱ぎたての制服、ホントいい匂いするわね…」

葵「み～ずき、何してるの♪」

瑞樹「ひゃああぁ?!あ、葵、いつの間に戻ってきたの？!」

葵「人がいない間に人の制服の匂い嗅ぐなんて変態瑞樹め～♪」