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第07話 お仕置きと一座の歴史 作:風鼠
彩愛「これで、3人の計測は終わりね。本当だったら体力テストもやりたかったけど…全員そろった時にやろうね」
瑞樹「うう…(あんな声だしちゃった…)」
葵「瑞樹大丈夫?」
瑞樹「…大丈夫よ、心配しないで。」
瑞樹は顔を少し赤めらせながらも私に話す。
茜「彩愛、こっちの準備できたよ~…て、彩愛ぇ~」
杏奈「はう‥茜先輩だぁ~(///)」
葵「茜先輩!彩愛先輩がぁ~」
着替えを終えた茜先輩が体育館に顔を出す
茜「また、新人で発散しちゃったか…毎年の恒例行事になってるけどさ」
茜先輩は呆れつつ、彩愛先輩に話しかける
彩愛「ふふ…すっきりしたわ。今年もやりきれそう。」
彩愛先輩は私たちで発散した事で綺麗な笑顔で茜先輩と会話しはじめる
茜「まぁ…いいけどさ。3人とも私についてきて。一座の設備を詳しく案内するね」
葵&杏奈&瑞樹「はい!」
茜「あ、くれぐれもカンナちゃん達でも発散しないでよ。特にカンナちゃんには」
茜先輩は思い出したように振り返り、彩愛先輩に釘を刺す
彩愛「私だってわかってるわよ。(椿ちゃんで思いっきり遊ぶから)」
茜「なら、いいけど。じゃあ、3人とも施設めぐりに行こうか♪」
葵&杏奈「はい!」
瑞樹「分かりました。」
私達は今度は茜先輩に連れられて、施設を廻る
葵「広~い!」
茜「ここは、本格的な劇の練習用の舞台の部屋ね。愛称は第2稽古場っていうんだ。実際の広さや基本設備が整った所でやると身につくからね。」
そこには埃や汚れ一つ見当たらない綺麗な舞台と設備が整った体育館程の広さの部屋に案内される
茜「ここの隣が第一稽古場。葵ちゃん達は当分はそっちの稽古場を使う事になると思うから。」
杏奈「あの客席に座ってる人形って…」
葵「あ、ホントだ!何体かいるね!2階席にも」
薄暗い客席に大き目の白い人形があらゆる場所に置かれいるのが見えた。
茜「ああ、あの人形の頭部分ににはカメラが付いててね。練習で私たちの演技を録画してどの角度からの客席から、私たちの演技がどう見えるかってのを知る為に置いてるんだ」
瑞樹「確かにその方が課題が分かるし、合理的ですね」
茜「へへ…でしょ?私の考案なんだぁ~。彩愛に資金面でちょっと怒られちゃったけど。」
少し嬉しそうに瑞樹に話す。その直後…
杏奈「とう!おおぉ~」
杏奈ちゃんが、少し助走をつけ舞台の床を立ったまま滑る
葵「おお~すごい滑り!」
杏奈「葵ちゃんもやりなよ~」
杏奈ちゃんがそう言って私に笑顔を向ける
葵「うん♪と~う!…えひゃあ?!」
杏奈ちゃんの誘いを受けた私は滑ってる最中バランスを崩し尻餅をついてしまう
杏奈「葵ちゃん大丈夫?」
葵「いてて……失敗失敗♪…もう一回とぉ~」
杏奈「はは。僕も負けないぞ~」
葵「私だってぇ~」
私と杏奈ちゃんは舞台上で滑って遊び始める。
瑞樹「まったくこの子達は…」
茜「二人とも遊んでないで、次行くよぉ~」
葵&杏奈「はぁ~い!」
私たちは、小走りで茜先輩に追いつき私たちは再び茜先輩の案内で次の部屋へ向かう為舞台を後にした。
茜「ここは、衣装室ね。私たちは劇の時の大体の衣装は事前にここから持ってくんだ。」
練習場の次に私たちは部屋いっぱいに服が飾られた部屋に案内される
瑞樹「ほんといっぱいあるわね。同じガラでもサイズ毎に3つ位あるわね…」
葵「あ!これ可愛い♪瑞樹に似合うかも♪」
瑞樹「そ、そうかしら?…茜先輩?こっちは頭の飾り…ですか?」
茜「あ、そうだね~。…この飾り葵ちゃんためしにかぶってみる?」
茜先輩は装飾がいっぱいついた飾りを手に取り、笑顔を私に向ける
葵「いいんですか?!」
茜「よいしょっと」
私が快く答えると茜先輩は私の頭に飾りを乗せる
葵「う…思いのほか重いです‥」
茜「うん。壊れないようにしっかり作ってるからね~」
葵「うう…本番はこれを付けてやるのか~」
私は飾りを頭から外し、飾りが元々あった位置へ戻す
杏奈「ん~僕に合うサイズの服が少ない…」
茜「あはは…それはごめんね。彩愛が杏奈ちゃんに丁度良いサイズ頼んでくれるから、少し待っててね杏奈ちゃん」
杏奈「うう…分かりました」
葵「どんまい、杏奈ちゃん!」
少し落ち込んでいる杏奈ちゃんに声をかける
茜「あはは…次の部屋行こ皆」
葵&瑞樹「はい、茜先輩!」
私たちは杏奈ちゃんの背中を押しながら次の部屋へ向かう
茜「ここは…普段は道具を閉まってる倉庫ね。」
杏奈「おおぉ~こんなに道具がぁ~!これも!あれもある!」(キラキラ…)
杏奈ちゃんが、目を輝かせ興奮気味に倉庫の道具を物色し始める
葵「あはは…杏奈ちゃん、元気取り戻したね」
瑞樹「…普段以上じゃない?」
茜「杏奈ちゃんホント意外の塊だよ。」
杏奈「茜先輩!これ!どう使うんですか?!」
杏奈ちゃんが一つの道具を握りしめ無邪気な子供のような目で茜先輩に詰め寄る
茜「杏奈ちゃんこの道具はね、この手元のボタンを押すと、この先端部分が扇状に開く仕組みなんだ」
杏奈「ホントだ!凄いです!次これは?この道具はどう使うんです?」(キラキラ…)
茜「これはね…」
葵「あ、杏奈ちゃん…」
瑞樹「ホント好きなのね…」
私と瑞樹は目を輝かせ、次々と道具の使い方を茜先輩に聞き積める杏奈ちゃんの姿に圧倒される。
数十分後
この間も杏奈ちゃんによる怒涛の質問攻めは絶えず続いた
茜「あう…杏奈ちゃん明日、明日ゆっくり教えるから、次!次の所行かせて?ね?」
杏奈「うぅ~わかりました!今日の所は我慢します!」
葵「ふぁあ~終わったぁ~…」
瑞樹「茜先輩の負け…でいいのかしら?」
私と瑞樹は、杏奈ちゃんの質問攻めの間、邪魔にならないように廊下の隅で座っていた
茜「2人とも早く行くよ!」
葵「あ、茜先輩待ってくださいよぉ~」
私と瑞樹は茜先輩を追いかける形でその場を離れる
茜「ここは、一座共用の食堂。今丁度昼のご飯を作ってる所みたいだね」
葵「クンクン…あ!今日はカレーみたいですね♪」
風通しで日差しで明るい食堂には厨房から流れてくるおいしそうなカレーの匂いが漂っている
葵「私カレー大好きです♪」
杏奈「僕もカレー好きだな♪」
瑞樹「私も…嫌いじゃないです。」
葵「でも誰が作ってるんです?」
茜「うん、大体は一座が専用で厨房で雇ってる人が曜日毎にメニューを変えて作るんだ」
葵「へぇ~」
厨房の中では、少し強面の男の人たちが淡々と料理に腕を振るっている姿が見えた
???「…玉ねぎで目が痛い~誰か助けて~!」
茜「ん?厨房の奥から聞きなれた声が‥」
瑞樹「ええ朝聞いたような声が…厨房から…」
私たちが声が聞こえた厨房の奥に視線を向けると…
葵「え、楓先輩?!」
厨房の中に、椅子に厳重に縄で縛られ、目の前にスライスされた玉ねぎが大量に入ったボールを置かれた楓先輩の姿がそこにあった。
茜「彩愛のお仕置きかぁ~。まぁ…今日は軽い方…なのかな?」
???→楓「全然軽くないですよ!茜先輩助けてくださぁ~い!」(うるうる…)
楓先輩は玉ねぎのせいなのか本心からなのか茜先輩に涙目で助けを求める。
茜「う~ん、仕方ない助けてやるかぁ~」
茜先輩が楓先輩を助けに行こうとした瞬間に
電話『プルルル…』
茜「ん?私の電話だ。‥彩愛からだ。はいは~い、彩愛どうしたの?」
楓「う‥」
茜先輩が、彩愛先輩からの電話を出る。
彩愛『茜?そろそろ食堂についたかな、って思ったから電話したわ』
茜「うん、ついさっき着いたけど…」
彩愛『楓ちゃんの事、助けてない?』
茜「いや、まだだけど…何で?」
彩愛『そう…助けちゃ駄目よ。まだお仕置き中だから。‥もし助けたら、茜たちもお仕置きするから、覚悟しといてね♪』
彩愛先輩は電話越しに私たちを脅す。
茜「う…分かったよ。彩愛」
彩愛『じゃあ、そういう事だから。電話切るね。』
彩愛先輩はそういうと、電話が切れる。
茜「…そういう事だから、楓ちゃんごめんね。」
葵「はうう…彩愛先輩のお仕置き…なんだか怖いです。」
杏奈「あはは…僕たちも巻き添え」
瑞樹「…まぁ…先輩の自業自得ですし…」
茜「さ、さ、3人とも昼ごはんまでまだ少し時間あるから、他の施設を回ろうか」
3人「は、はい」
楓「彩愛先輩鬼だぁー!悪魔だぁー!でも…私はカンナちゃんを襲うのを諦めないですから!」
私たちは背後から聞こえる楓先輩の悲しき叫びと宣言を聞きつつ、足早に食堂を立ち去る。
茜「…ここが、最後だね。」
葵「ここは…?」
私たちの前に一座の雰囲気には合わない近代的で厳重な扉が立ちふさがる
茜「この部屋には、一座が歩んできた思い出やとってきた賞が置かれてるんだ。」
瑞樹「…いわば、一座の歴史…と言う事ですね」
茜「へへ…瑞樹ちゃんそうだね。」
葵「歴史!」(ワクワク…)
私は、その言葉に私は心を躍らせる
杏奈「なんか、少し緊張してきた…」
茜「毎年新人には一度見せてるんだ。じゃあ…入るよ」
茜先輩は数ケタのパスワードを手慣れたように打つと、重低音と共に扉が開く。
葵「ほぉ~凄いトロフィーの数!」
杏奈「賞状の数も数十枚もあるわね。」
私たちは、トロフィーや賞状の数に圧倒される
杏奈「一座の写真も何枚かあるねぇ。あ、これ小さい頃の楓先輩ですよね」
茜「はは、そうだね。反対側のこの子はスイレンちゃんだね。懐かしいなぁ~」
葵「小さい頃のスイレン先輩、このころからすっごく可愛いです!」
桔梗「…茜さん」
茜「…げ、ざ、座長」
葵&杏奈&座長「座長!おはようございます!」
私たちが部屋の賞状やトロフィー写真などを見ているといつの間にか座長が部屋に入っていた
桔梗「…3人とも元気でよろしいですね。…それより茜さん」
茜「う…」
茜先輩は座長の言葉と共に顔を座長からそむける。
桔梗「…毎年私の許可なく新人をこの部屋に…」
茜「あうう…すみません。新人にいい刺激かなぁ~って思いまして…」
桔梗「…まあ、いいでしょう。今回は見逃します。ですが次回からは…」
茜「分かりましたよぉ~許可とりますよぉ~」
桔梗「…まったく、茜さんは…」
座長は、1つの写真を手に取り眺めた後私たちを見る
桔梗「…葵さん、杏奈さん、瑞樹さん」
葵「ひゃい!」
杏奈「はい!」
瑞樹「はい(葵、噛んだわね)」
桔梗「…私たちが歩んできた歴史を知り精進してください。私はここにはいないお二人を含め貴方達に期待しています」
3人「はい!ありがとうございます」
私たちは、座長から嬉しいお言葉を受ける
桔梗「…私からは以上です。…もうすぐお昼が出来上がる頃でしょう。茜さん。」
茜「あ、はい!失礼いたします!皆行くよ!」
葵「座長!失礼します!カレーだカレー!」
杏奈「座長!失礼します!あ、抜け駆けはずるいぞ葵ちゃん!」
瑞樹「…座長。失礼いたします。…葵、杏奈ちゃん、廊下は走らないの!」
私たちは昼食の為、足早にその部屋を後にする。
桔梗「…桜。私達はあなたの遺志通り歩めていますか?」
瑞樹「うう…(あんな声だしちゃった…)」
葵「瑞樹大丈夫?」
瑞樹「…大丈夫よ、心配しないで。」
瑞樹は顔を少し赤めらせながらも私に話す。
茜「彩愛、こっちの準備できたよ~…て、彩愛ぇ~」
杏奈「はう‥茜先輩だぁ~(///)」
葵「茜先輩!彩愛先輩がぁ~」
着替えを終えた茜先輩が体育館に顔を出す
茜「また、新人で発散しちゃったか…毎年の恒例行事になってるけどさ」
茜先輩は呆れつつ、彩愛先輩に話しかける
彩愛「ふふ…すっきりしたわ。今年もやりきれそう。」
彩愛先輩は私たちで発散した事で綺麗な笑顔で茜先輩と会話しはじめる
茜「まぁ…いいけどさ。3人とも私についてきて。一座の設備を詳しく案内するね」
葵&杏奈&瑞樹「はい!」
茜「あ、くれぐれもカンナちゃん達でも発散しないでよ。特にカンナちゃんには」
茜先輩は思い出したように振り返り、彩愛先輩に釘を刺す
彩愛「私だってわかってるわよ。(椿ちゃんで思いっきり遊ぶから)」
茜「なら、いいけど。じゃあ、3人とも施設めぐりに行こうか♪」
葵&杏奈「はい!」
瑞樹「分かりました。」
私達は今度は茜先輩に連れられて、施設を廻る
葵「広~い!」
茜「ここは、本格的な劇の練習用の舞台の部屋ね。愛称は第2稽古場っていうんだ。実際の広さや基本設備が整った所でやると身につくからね。」
そこには埃や汚れ一つ見当たらない綺麗な舞台と設備が整った体育館程の広さの部屋に案内される
茜「ここの隣が第一稽古場。葵ちゃん達は当分はそっちの稽古場を使う事になると思うから。」
杏奈「あの客席に座ってる人形って…」
葵「あ、ホントだ!何体かいるね!2階席にも」
薄暗い客席に大き目の白い人形があらゆる場所に置かれいるのが見えた。
茜「ああ、あの人形の頭部分ににはカメラが付いててね。練習で私たちの演技を録画してどの角度からの客席から、私たちの演技がどう見えるかってのを知る為に置いてるんだ」
瑞樹「確かにその方が課題が分かるし、合理的ですね」
茜「へへ…でしょ?私の考案なんだぁ~。彩愛に資金面でちょっと怒られちゃったけど。」
少し嬉しそうに瑞樹に話す。その直後…
杏奈「とう!おおぉ~」
杏奈ちゃんが、少し助走をつけ舞台の床を立ったまま滑る
葵「おお~すごい滑り!」
杏奈「葵ちゃんもやりなよ~」
杏奈ちゃんがそう言って私に笑顔を向ける
葵「うん♪と~う!…えひゃあ?!」
杏奈ちゃんの誘いを受けた私は滑ってる最中バランスを崩し尻餅をついてしまう
杏奈「葵ちゃん大丈夫?」
葵「いてて……失敗失敗♪…もう一回とぉ~」
杏奈「はは。僕も負けないぞ~」
葵「私だってぇ~」
私と杏奈ちゃんは舞台上で滑って遊び始める。
瑞樹「まったくこの子達は…」
茜「二人とも遊んでないで、次行くよぉ~」
葵&杏奈「はぁ~い!」
私たちは、小走りで茜先輩に追いつき私たちは再び茜先輩の案内で次の部屋へ向かう為舞台を後にした。
茜「ここは、衣装室ね。私たちは劇の時の大体の衣装は事前にここから持ってくんだ。」
練習場の次に私たちは部屋いっぱいに服が飾られた部屋に案内される
瑞樹「ほんといっぱいあるわね。同じガラでもサイズ毎に3つ位あるわね…」
葵「あ!これ可愛い♪瑞樹に似合うかも♪」
瑞樹「そ、そうかしら?…茜先輩?こっちは頭の飾り…ですか?」
茜「あ、そうだね~。…この飾り葵ちゃんためしにかぶってみる?」
茜先輩は装飾がいっぱいついた飾りを手に取り、笑顔を私に向ける
葵「いいんですか?!」
茜「よいしょっと」
私が快く答えると茜先輩は私の頭に飾りを乗せる
葵「う…思いのほか重いです‥」
茜「うん。壊れないようにしっかり作ってるからね~」
葵「うう…本番はこれを付けてやるのか~」
私は飾りを頭から外し、飾りが元々あった位置へ戻す
杏奈「ん~僕に合うサイズの服が少ない…」
茜「あはは…それはごめんね。彩愛が杏奈ちゃんに丁度良いサイズ頼んでくれるから、少し待っててね杏奈ちゃん」
杏奈「うう…分かりました」
葵「どんまい、杏奈ちゃん!」
少し落ち込んでいる杏奈ちゃんに声をかける
茜「あはは…次の部屋行こ皆」
葵&瑞樹「はい、茜先輩!」
私たちは杏奈ちゃんの背中を押しながら次の部屋へ向かう
茜「ここは…普段は道具を閉まってる倉庫ね。」
杏奈「おおぉ~こんなに道具がぁ~!これも!あれもある!」(キラキラ…)
杏奈ちゃんが、目を輝かせ興奮気味に倉庫の道具を物色し始める
葵「あはは…杏奈ちゃん、元気取り戻したね」
瑞樹「…普段以上じゃない?」
茜「杏奈ちゃんホント意外の塊だよ。」
杏奈「茜先輩!これ!どう使うんですか?!」
杏奈ちゃんが一つの道具を握りしめ無邪気な子供のような目で茜先輩に詰め寄る
茜「杏奈ちゃんこの道具はね、この手元のボタンを押すと、この先端部分が扇状に開く仕組みなんだ」
杏奈「ホントだ!凄いです!次これは?この道具はどう使うんです?」(キラキラ…)
茜「これはね…」
葵「あ、杏奈ちゃん…」
瑞樹「ホント好きなのね…」
私と瑞樹は目を輝かせ、次々と道具の使い方を茜先輩に聞き積める杏奈ちゃんの姿に圧倒される。
数十分後
この間も杏奈ちゃんによる怒涛の質問攻めは絶えず続いた
茜「あう…杏奈ちゃん明日、明日ゆっくり教えるから、次!次の所行かせて?ね?」
杏奈「うぅ~わかりました!今日の所は我慢します!」
葵「ふぁあ~終わったぁ~…」
瑞樹「茜先輩の負け…でいいのかしら?」
私と瑞樹は、杏奈ちゃんの質問攻めの間、邪魔にならないように廊下の隅で座っていた
茜「2人とも早く行くよ!」
葵「あ、茜先輩待ってくださいよぉ~」
私と瑞樹は茜先輩を追いかける形でその場を離れる
茜「ここは、一座共用の食堂。今丁度昼のご飯を作ってる所みたいだね」
葵「クンクン…あ!今日はカレーみたいですね♪」
風通しで日差しで明るい食堂には厨房から流れてくるおいしそうなカレーの匂いが漂っている
葵「私カレー大好きです♪」
杏奈「僕もカレー好きだな♪」
瑞樹「私も…嫌いじゃないです。」
葵「でも誰が作ってるんです?」
茜「うん、大体は一座が専用で厨房で雇ってる人が曜日毎にメニューを変えて作るんだ」
葵「へぇ~」
厨房の中では、少し強面の男の人たちが淡々と料理に腕を振るっている姿が見えた
???「…玉ねぎで目が痛い~誰か助けて~!」
茜「ん?厨房の奥から聞きなれた声が‥」
瑞樹「ええ朝聞いたような声が…厨房から…」
私たちが声が聞こえた厨房の奥に視線を向けると…
葵「え、楓先輩?!」
厨房の中に、椅子に厳重に縄で縛られ、目の前にスライスされた玉ねぎが大量に入ったボールを置かれた楓先輩の姿がそこにあった。
茜「彩愛のお仕置きかぁ~。まぁ…今日は軽い方…なのかな?」
???→楓「全然軽くないですよ!茜先輩助けてくださぁ~い!」(うるうる…)
楓先輩は玉ねぎのせいなのか本心からなのか茜先輩に涙目で助けを求める。
茜「う~ん、仕方ない助けてやるかぁ~」
茜先輩が楓先輩を助けに行こうとした瞬間に
電話『プルルル…』
茜「ん?私の電話だ。‥彩愛からだ。はいは~い、彩愛どうしたの?」
楓「う‥」
茜先輩が、彩愛先輩からの電話を出る。
彩愛『茜?そろそろ食堂についたかな、って思ったから電話したわ』
茜「うん、ついさっき着いたけど…」
彩愛『楓ちゃんの事、助けてない?』
茜「いや、まだだけど…何で?」
彩愛『そう…助けちゃ駄目よ。まだお仕置き中だから。‥もし助けたら、茜たちもお仕置きするから、覚悟しといてね♪』
彩愛先輩は電話越しに私たちを脅す。
茜「う…分かったよ。彩愛」
彩愛『じゃあ、そういう事だから。電話切るね。』
彩愛先輩はそういうと、電話が切れる。
茜「…そういう事だから、楓ちゃんごめんね。」
葵「はうう…彩愛先輩のお仕置き…なんだか怖いです。」
杏奈「あはは…僕たちも巻き添え」
瑞樹「…まぁ…先輩の自業自得ですし…」
茜「さ、さ、3人とも昼ごはんまでまだ少し時間あるから、他の施設を回ろうか」
3人「は、はい」
楓「彩愛先輩鬼だぁー!悪魔だぁー!でも…私はカンナちゃんを襲うのを諦めないですから!」
私たちは背後から聞こえる楓先輩の悲しき叫びと宣言を聞きつつ、足早に食堂を立ち去る。
茜「…ここが、最後だね。」
葵「ここは…?」
私たちの前に一座の雰囲気には合わない近代的で厳重な扉が立ちふさがる
茜「この部屋には、一座が歩んできた思い出やとってきた賞が置かれてるんだ。」
瑞樹「…いわば、一座の歴史…と言う事ですね」
茜「へへ…瑞樹ちゃんそうだね。」
葵「歴史!」(ワクワク…)
私は、その言葉に私は心を躍らせる
杏奈「なんか、少し緊張してきた…」
茜「毎年新人には一度見せてるんだ。じゃあ…入るよ」
茜先輩は数ケタのパスワードを手慣れたように打つと、重低音と共に扉が開く。
葵「ほぉ~凄いトロフィーの数!」
杏奈「賞状の数も数十枚もあるわね。」
私たちは、トロフィーや賞状の数に圧倒される
杏奈「一座の写真も何枚かあるねぇ。あ、これ小さい頃の楓先輩ですよね」
茜「はは、そうだね。反対側のこの子はスイレンちゃんだね。懐かしいなぁ~」
葵「小さい頃のスイレン先輩、このころからすっごく可愛いです!」
桔梗「…茜さん」
茜「…げ、ざ、座長」
葵&杏奈&座長「座長!おはようございます!」
私たちが部屋の賞状やトロフィー写真などを見ているといつの間にか座長が部屋に入っていた
桔梗「…3人とも元気でよろしいですね。…それより茜さん」
茜「う…」
茜先輩は座長の言葉と共に顔を座長からそむける。
桔梗「…毎年私の許可なく新人をこの部屋に…」
茜「あうう…すみません。新人にいい刺激かなぁ~って思いまして…」
桔梗「…まあ、いいでしょう。今回は見逃します。ですが次回からは…」
茜「分かりましたよぉ~許可とりますよぉ~」
桔梗「…まったく、茜さんは…」
座長は、1つの写真を手に取り眺めた後私たちを見る
桔梗「…葵さん、杏奈さん、瑞樹さん」
葵「ひゃい!」
杏奈「はい!」
瑞樹「はい(葵、噛んだわね)」
桔梗「…私たちが歩んできた歴史を知り精進してください。私はここにはいないお二人を含め貴方達に期待しています」
3人「はい!ありがとうございます」
私たちは、座長から嬉しいお言葉を受ける
桔梗「…私からは以上です。…もうすぐお昼が出来上がる頃でしょう。茜さん。」
茜「あ、はい!失礼いたします!皆行くよ!」
葵「座長!失礼します!カレーだカレー!」
杏奈「座長!失礼します!あ、抜け駆けはずるいぞ葵ちゃん!」
瑞樹「…座長。失礼いたします。…葵、杏奈ちゃん、廊下は走らないの!」
私たちは昼食の為、足早にその部屋を後にする。
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103 | side03瑞樹と杏奈 | 1216 | 2 | 2016-06-26 | - | |
158 | 第26話:大型連休3日目 | 1307 | 4 | 2016-07-03 | - | |
132 | 第27話:大型連休4日目 | 1086 | 4 | 2016-07-17 | - | |
95 | seid04:カンナの休日 | 1314 | 2 | 2016-07-24 | - | |
137 | 第28話:大型連休5日目 | 1172 | 7 | 2016-08-14 | - | |
159 | 第29話:大型連休6日目 | 1013 | 2 | 2016-09-18 | - | |
104 | EX03:お祭り企画!? | 1106 | 5 | 2016-09-18 | - | |
97 | EX04:お祭り企画前座 | 1065 | 4 | 2016-09-25 | - | |
119 | EX05:特盛親子丼! | 1242 | 4 | 2016-09-25 | - | |
128 | EX06:瑞樹のお仕置き | 1147 | 2 | 2016-09-30 | - | |
132 | EX07:ぞうさん付杏奈ちゃん | 1087 | 2 | 2016-10-02 | - | |
118 | EX08:楓の行動力と代償 | 1039 | 0 | 2016-10-02 | - | |
136 | EX09:カンナ家へ潜入?! | 1094 | 2 | 2016-10-08 | - | |
98 | 第30話:葵と瑞樹の昔話 | 933 | 0 | 2016-11-06 | - | |
146 | 第31話大型連休最後の日 | 1144 | 6 | 2016-11-17 | - | |
137 | 第32話芹と詩音と時々未知 | 997 | 2 | 2017-02-08 | - | |
198 | 第33話:初めての中間テスト | 946 | 0 | 2017-05-10 | - | |
158 | 第34話:中間テスト② | 940 | 0 | 2017-05-17 | - | |
162 | 第35話中間テストと報告 | 1173 | 2 | 2017-06-04 | - | |
159 | 第36話伝説の黒猫? | 1079 | 0 | 2017-08-17 | - | |
148 | 第37話バナナ料理 | 755 | 0 | 2017-08-20 | - | |
156 | 第38話 兼部 | 947 | 0 | 2017-08-26 | - | |
139 | 第39話 夏休み | 982 | 2 | 2017-08-31 | - | |
142 | EX12:第1回人気投票結果発表 | 948 | 2 | 2017-09-01 | - | |
136 | EX13:瑞樹と2人の交わり | 1004 | 2 | 2017-09-03 | - | |
172 | EX14:葵とスイレンと | 962 | 2 | 2017-09-06 | - | |
132 | 第41話慰安旅行2日目 | 1103 | 4 | 2017-10-15 | - | |
148 | 第42話慰安旅行3日目 | 1012 | 0 | 2017-11-05 | - | |
110 | side04:ホテルの部屋では・・・ | 1147 | 0 | 2017-11-16 | - | |
133 | 2018_新年のご挨拶 | 884 | 0 | 2018-01-01 | - | |
133 | 第43話慰安旅行4日目 | 1083 | 0 | 2018-05-06 | - | |
67 | 第44話慰安旅行終盤まで。(おまけあり) | 861 | 2 | 2018-09-27 | - | |
111 | 第45話 杏奈の誕生日 | 1023 | 2 | 2018-10-05 | - | |
125 | 第46話歌舞姫部の合宿1話 | 885 | 2 | 2018-10-06 | - | |
113 | 47話 合宿2日目+特別企画?! | 876 | 10 | 2018-10-07 | - | |
106 | 48話 歌舞伎部合宿3日目‐進展 | 838 | 2 | 2018-10-11 | - | |
106 | 特別企画①_旅行 | 792 | 2 | 2018-10-14 | - | |
77 | 49話 サクラとの別れ…? | 769 | 2 | 2018-10-14 | - | |
73 | 特別企画②たった1日のサバイバル | 678 | 2 | 2018-10-21 | - | |
109 | 第50話 お見舞い | 844 | 2 | 2018-10-25 | - | |
149 | 特別企画③ 昔の姉 | 892 | 2 | 2018-10-31 | - | |
77 | 第51話 瑞樹とカンナの誕生日 | 1068 | 2 | 2019-01-27 | - | |
114 | 最終回 新たな春の風 | 871 | 4 | 2019-03-03 | - | |
135 | 番外編 葵×明日人 お正月の一幕 | 884 | 0 | 2019-03-14 | - | |
93 | 【番外編】葵×実 | 623 | 0 | 2019-04-14 | - | |
67 | 【番外編】杏奈と優のデート | 759 | 0 | 2019-05-07 | - | |
89 | 【番外編】カンナ*芹*詩音 | 884 | 0 | 2019-05-12 | - | |
80 | 【番外編】スイレン*椿 夜の巡回 | 708 | 0 | 2019-05-16 | - | |
97 | 【番外】杏奈*アザミ | 612 | 0 | 2019-05-18 | - | |
91 | 【番外編】定期的カップリング募集 | 903 | 13 | 2019-05-18 | - | |
161 | 【番外コラボ】 影薄の優等生 | 870 | 2 | 2019-05-26 | - | |
64 | 【番外コラボ】 タイムイズミステリアス | 580 | 2 | 2019-08-29 | - | |
76 | 【番外コラボ】錬金術師 | 724 | 2 | 2019-09-10 | - | |
52 | 【番外コラボ】5人のオカルト騒ぎ | 594 | 2 | 2019-09-25 | - | |
65 | 【番外コラボ】母性の女神? | 683 | 2 | 2019-09-26 | - | |
75 | 【番外コラボ】恋する追跡者 | 962 | 2 | 2019-09-27 | - |
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そしてタマネギの山の前に縛り付けられるお仕置き。これは軽い…のか? (2015-08-30 12:33)
今後、その桜がどうかかわるのか悩んでます(おい)
お仕置きとしては彩愛曰く「あの程度はまだ軽いです。」…との事。 (2015-08-30 12:53)