第32話 破壊の王 ヴァイス始動　作：こんにゃく

ダイヤ「今回で集まったソロモンズはたったの2枚…か…仕方のないこととはいえ…骨がおれる」

ダイヤは今、夜のシンクリスを歩いて回っていた。

そこはダイヤが昔から気に入っていたシンクリスが見渡せる小高い丘の公園

ｳｩｩｩ！！

遠くの方からサイレンが聞こえてくる。

ダイヤ「む？何があったのか？…やけに騒がしいな…」

ダイヤ「ポリスのサイレンということはおおかたコソドロでも出たのであろう」

ダイヤ「まぁ…いい…そんな事よりも…」ｽｯ

ダイヤ「なぜ貴様達がいるのか答えてもらおうか」

エクサス兵士Ａ「げっへっへっ…それを俺達が教えるとでも？」

エクサス兵士Ｂ「全くだ」

エクサスＣ「それにこいつ…シンクリスの四王女だぜ…願ったり叶ったりだ…」

エクサス兵士Ａ「それに…いい女じゃねぇか…胸もたんまり大きくて尻も…げっへっへっ」

ダイヤ「ゲスどもが…後悔するなよ…！！」ｶﾞｼｬﾝ

…

ここはシンクリスの四王女が住むビルの1階…休憩室のように使われている場所である

通「あれ？ダイヤはどこいったんだ？」

キルヴィス「さぁなアイツはいつも居なくなるだろう」

通「そうだけどよ…」

キルヴィス「なんだ？心配か？」ﾆﾔﾆﾔ

通「そりゃあ心配に決まってるだろ？アイツはあんなんでも女の子だし夜中に毎日パトロールなんて危ねぇだろ？」

キルヴィス「…まったく君は相変わらず馬鹿正直と言うか…素直だねぇ」

通「それは褒めてるのか？」

キルヴィス「もちろん」

通「それに…最近は余計にピリピリしてないか？」

キルヴィス「…そうか？ここ最近は笑うようになってきたと思うが」

通「え？」

キルヴィス「昔の彼女は殆ど笑うことのない子だったからなぁ…通と入る時はよく笑うようになった気がするよ」

通「…」

…


ダイヤ『何？』

通『だから行くぞ』

ダイヤ『なっ…なぜ私がお前と街に行かなければならないのだ』

通『お前なぁ…お前こそいっつも仕事仕事ぉ…じゃねぇかたまには息抜きってもんを…』

ダイヤ『ふ…ふん私にはそんな必要はない、私は忙しいのだ』

通『…ほーう…ほら行くぞ』ｸﾞｲｯ

ダイヤ『なっ！？なにを！？は…離せ！！』ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞ…

…

ダイヤ『なぜだ…なぜ私がお前なんかと…』

通『ごちゃごちゃ言うなって…ほらあそこ』

ダイヤ『む？…う！？な…ななな！！私はあんなところ行かないぞ！！』

通『あんな所って…ただの服屋じゃんか』

ダイヤ『わ…私には必要のないものだ！』

通『んなことねぇ…お前も女の子何だからオシャレぐらいしろよ…せっかくかわいいんだから』

ダイヤ『ななな///や…やめろぉ///離せぇ///』

通『行くぞぉ』ｶﾞｼｨ

ダイヤ『は…離せぇ//』ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

…

通『とりあえずっと…これとこれとこれだな』

ダイヤ『む…やけに詳しいではないか…女物の服だぞ？』

通『まぁなこれでも昔から遊姫に付き合わされてたからな』

ダイヤ『…そうか…そういえば遊姫とは幼馴染みなんだったな』

通『そうだな…こっちに来てさお前らのおかげで再会したときは嬉しかったぜありがとな』

ダイヤ『一緒にいたくはないのか？』

通『ん？…まぁでも今のあいつには俺ら以外に居場所が出来たんだ…邪魔するわけにはいかねぇだろ』

ダイヤ『…だからと言って毎日私に絡んでくることはないだろ』

通『つってもよキルヴィスの奴は中々乗ってくれねぇからなぁ…お前といた方が楽しいし』

ダイヤ『な///なに！？』

通『ていうかさっさとこれを試着してこい』ｸﾞｲｯ

ダイヤ『なっ！？この私にこれを着ろと！！？』

通『その為に選んだんだろ？ほらいったいった』

ダイヤ『わっ！ちょっとお…押すな！！』

…

ダイヤ『着替えたぞ』

試着室から声が聞こえてくる

通『おう…出てこいよ』

ダイヤ『う…うむ』

ｼｬｧー

そこにはいわゆる森ガールと言われるものだろうか

青みがかったポンチョカーディガンそしてふわりとしスカート…白いタイツ

ダイヤ『む…むぅなんか変な感じがするな』

通『…』

ダイヤ『む？なんでずっとみている！な…なんとか言ったらどうなんだ！』

通『あっ…いや…なんつーか見とれてたは…お前すっげぇ似合ってるな可愛いわやっぱ』

ダイヤ『なっ！？///！？！？』

通『うん…元がいいとやっぱ何着ても似合うかもな…ねぇ？』

女店員『そうでございますねぇ…お似合いになられておりますわ』

通『でしょ？』

ダイヤ『ななな！！何を言っているのだ///さっきから///こ…この馬鹿者ぉぉ///』

通『うし！服も決まったことだし街に繰り出すぞぉ！』

ダイヤ『なっ！？このまま行くのか！！？』

通『当たり前だろ？…はいこれで足りますか？』

女店員『はい…お釣りは…？』

通『あっいいっすわ…ほらダイヤ行くぞ』ｸﾞｲｯ

ダイヤ『うぅ…なんでだ…私ともあろうものがコイツの言うがままとは…』

…

男『うおっ！？』

男Ｂ『うわぁ何あの子…可愛い…』

男Ｃ『ん？アレってもしかしてダイヤ様か！！？ダイヤ様なのか！！？』

男D『こ…これは！レア物だ！！ファンクラブに連絡をしなければ！！』

ザワザワ

ダイヤ『な…なんだか色んな奴等に見られている気がするが』

通『それほどお前が魅力になったんだろ』ｹﾗｹﾗ

ダイヤ(むぅ…こいつはいっつもケラケラと…歯の浮くようなことを///…はぁ…私もなんでそれに乗せられてるんだまったく)

通『あっあそこにアイス売ってんじゃん！行こうぜ！』

ダイヤ (それにしても…こいつは…いつもはこんな感じでお調子者のくせに…デュエルになると最初に出会った時のように真剣に男気が溢れる男になるのだよな…)

通『おーいダイヤは何にすんの？』

ダイヤ『へ？あ…あぁ…えーと私はチョコがいい』

通『ふーん…チョコ好きなんだな』

ダイヤ『わ…悪いか///』

通『んなことねぇ…んじゃ俺もそれで』

ダイヤ『な…なぜ同じにする』

通『んぁ？何となくだけど』

ダイヤ(こ…こいつ///ナチュラルにこう言うことやるのか…！！！)

通『ほい』ｽｯ

ダイヤ『あ…ありがとう』

通『おっ上手いなこれ』

ダイヤ『そうだな』ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

通『…』ｼﾞｰ

ダイヤ『な…なんだ』

通『いやなに…あn』

女の子『わーこっちこっち…うにゃあ！！？』グシャ

アイスを片手にもち走っていた女の子が通とぶつかる。

その衝撃で通のアイスは吹き飛び尚且つ女の子のアイスが通の服にベッタリとくっついてしまった

女の子Ｂ『はわわわ…』

女の子『う…いたた…ん？』ｽｯ

通『…』ゴゴゴｺﾞｺﾞｺﾞ

女の子『ﾋｯ!?』ﾋﾞｸｯ

そこには身長が190㎝の大男…女の子にとっては恐怖でしかなかった

通『』ｽｯ

女の子『ﾋｨｨ』ﾋﾞｸｩｩ！！

通『悪いなお嬢ちゃん、俺のせいでアイスが無くなっちまったな』ポン

女の子の頭を撫でる通そして

通『ほい…これで二段アイスを買ってきな』ﾁｬﾘﾝ

女の子『いいの？』

通『おうよ！…ほらそっちの子も』

女の子Ｂ『わーありがとうお兄ちゃん！』

ﾀｯﾀｯﾀ…

ダイヤ『お前は…』

通『ん？』

ダイヤ『お前は良かったのか？』

通『良いに決まってるだろ？あの子達がよろこんでるんだから』

ダイヤ『！』

ダイヤ(まったくコイツは…)ｸｽｯ

ダイヤ『ﾌﾌﾌｯおかしな奴だ』ｸｽｸｽｯ

通『な…なに笑ってんだよ』

ダイヤ『何でもない』ニコッ

通『お…おう』ﾄﾞｷｯ

…



通「…」

キルヴィス「どうした？」

通「いや…なんでもねぇ」

…

エクサス兵士Ａ「うぐぅぁぁ！！！」ｶﾞｯ
ライフ0 ﾋﾟｰ

エクサス兵士Ｂ「ぬぉぉあ！？」ｽﾞﾊﾞｯ
ライフ0 ﾋﾟｰ

エクサス兵士Ｃ「うぉぁあ！！？」ﾄﾞｶﾞｧｯ
ライフ0 ﾋﾟｰ

ﾄﾞｻｧｧ

ダイヤ「ふん…他愛ない…それでもエクサスの人間なのか？」

ダイヤ「まぁいい何故ここにいるのか話してもらおうか？貴様等をここに招き入れた人間が…主犯核がいるだろう」

エクサス兵士Ａ「う…ぐ…」

エクサス兵士D「その質問に答えるつもりはない」ザッ

エクサス兵士E「くっくっく」

エクサス兵士F「…ふん」

その他にもまだ数十人と後ろに控えていた

ダイヤ「次から次へと…だが…何人来ようが相手になってやる…かかってこい」

エクサス兵士D「我々を舐めるなよ！！！」ｶﾞｼｬﾝ


…


通「…」

通は走っていた…シンクリスの中央通りなどを抜け、ダイヤを捜していた

通「っと」

通が道を抜けようとしたがそこには人だかりが

通「な…なんだこの人だかりは…？」

ライト「皆さんお待たせしました私が！！怪盗！！！ラァァァイトォォ」

ワー！！

通「な…なんだ？…怪盗…？」

通は人だかりを避けて遠回りの道を選ぶ

通「ふぅ…それにしても…何処へ行っちまったんだ？あいつは」

…

通『やっぱ心配だな』

キルヴィス『む？心配？』

通『ダイヤだよ…流石にこの時間帯に帰ってこないなんて』

キルヴィス『ハッハッハ…通…彼女は強い…大丈夫だろう』

通『…でもな…』

スペード『ダイヤちゃんのことが心配ですの？通さん』

通『スペード…』

スペード『そうですわね…あの子なら…きっとあそこに…』

…


通「…確か…昔からアイツが遊んでいた思い出の公園だっけか…？」

通はその場所に向かって走る…ダイヤに会うために

…


ダイヤ「ハァ…ハァ…くっ」

エクサス兵士Z「が…は…」ﾄﾞｻｯ
ライフ0 ﾋﾟｰ

ダイヤ「さ…流石に連続でこの数は堪えるな…」

ダイヤの目の前には20数人近くの人間が倒れている

ダイヤ「っく…ふぅ…」

額からは汗が滴り落ちる。

？？？「ハッハッハ！雑兵とはいえこの人数をやっちまうとはな！！」ﾋｭｩｩ…

ダイヤ「っ！？何者だ！？」

？？？「俺か？俺はヴァイスだ」ズガーン！！

空から降りてきた大男は自分をヴァイスと名乗った

ダイヤ「なっ！？ヴァイスだと…？まさか…貴様がコイツらを！！」

ヴァイス「あ？あぁ…コイツらを連れてきたのは俺じゃねぇ俺はそんなまどろこっしいことは面倒なんでな」

ダイヤ「つまり…貴様以外にもこの街に侵入者がいると言うことだな」

ヴァイス「俺はただ…つぇぇ奴と戦いてぇだけだ…シンクリス四王女…てめぇらも例外じゃねぇ」

ダイヤ「ふん…エクサスの人間がいるとは好都合…ここで狩らせてもらうぞ！！」ｶﾞｼｬﾝ

ヴァイス「おもしれぇ…そうこなくっちゃなぁ！！！」ｶﾞｼｬﾝ

ダイヤ・ヴァイス「デュエル！！！」

DIA ライフ4000
VS
VISU ライフ4000


ダイヤ「私のターンからいかせてもらう！！私のターン！！」
手札5

ダイヤ「『元素鈴(ダイヤモンドベル)・カウベル』を召喚」

カウベル
レベル3/風属性/悪魔
攻撃力1000

ダイヤ「さらにカウベルの効果を発動『このカードのみの場合デッキから同じくカウベルを１体特殊召喚する』！！」

カウベル
レベル3/風属性/悪魔
攻撃力1000

ダイヤ「くっ…」ﾎﾞﾔｧ

視界がボヤけて足下がふらつく

ダイヤ(やはり…連戦は厳しいか…だが…ここは一気に決める！！)

ダイヤ「私はフィールドに『元素鈴(ダイヤモンドベル)』モンスターが２体以上いる時手札から、私は『元素鈴(ダイヤモンドベル)・ハウンドベル』を特殊召喚」

ハウンドベル
レベル3/風/ 悪魔/ チューナー
攻撃力500

ヴァイス「…」

ダイヤ「私はレベル3のカウベル2体とそしてレベル3のハウンドベルをチューニング！！！」

3+3+3=9

ダイヤ「天を貫き！！理を打ち破り、全ての者に温かき慈悲を！！シンクロ召喚！！現れよ！！『GD，71 元素鈴(ダイヤモンドベル)セーレングベル』！！」

セーレングベル

レベル9/風/ 悪魔/ シンクロ
攻撃力2800

巨大な天使のような姿をしたウェデイグベル

ダイヤ「ハァ…ハァ…！セーレングベルの効果を発動！！『このカードはシンクロ召喚した時シンクロ召喚に使用した素材の数×500ポイントのダメージを相手に与える』！！よって1500のダメージを貴様に与える！！！」

ヴァイス「…ソロモンズか…」

ダイヤ「１ターン目は攻撃することは出来ない！！しかし！！効果ダメージは受けてもらうぞ！！」

セーレングベルの回りに素材となったベル達が出現しそこからレーザーが照射される

ダイヤ「食らえ！！マテリアル！！イラディエーション！！！」

ｽﾞｶﾞｶﾞｶﾞｧ!!!

ヴァイス「ぐっ…」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞ！！
ライフ4000➡2500

ダイヤ「…私はこれでターンエンド」
手札3

ヴァイス「貴様…なんだそのデッキは」

ダイヤ「っ！」

ヴァイス「…まるで息が合っていない…まさか俺を舐めているのか？」

ダイヤ「…」

ヴァイス「だとすれば許せねぇよな…許せねぇ！！！」

ヴァイス「俺のターン！！！」
手札6

ヴァイス「俺は手札から『デストロイア・デビルマスタング』を召喚！！」

デビルマスタング
レベル4/闇属性/ 悪魔/
攻撃力2000

ヴァイス「デビルマスタングは召喚ターンに攻撃は出来ねぇ…だが…そんなことは関係ねぇよなぁ？」

ヴァイス「さらに俺は『破滅衝動』を発動！『このカードは手札からレベル5以上のデストロイアモンスターを１体特殊召喚できる』」

ヴァイス「こい『デストロイア・ヘルサラブレット』！！」

ヘルサラブレット

レベル6/闇属性/ 悪魔/
攻撃力2500

ヴァイス「さらに！！ヘルサラブレットの効果を発動！！『自分フィールドのデストロイアモンスターすべてのレベルをヘルサラブレットと同じ6にする』！！」

デビルマスタング
レベル4➡6

ヴァイス「行くぜ！！俺はレベル6のデストロイア・デビルマスタングとヘルサラブレットでオーバーレイ！！」

ヴァイス「悪の心に染まりし邪馬よ…聖なる軍勢に浸入し…内から破壊せよ！！！エクシーズ召喚！！！『GD，55デストロイア・インフェルノ・オロバス』」

インフェルノ・オロバス
ランク6/闇属性/ 悪魔/エクシーズ /ORU2
攻撃力2700

ヴァイス「ふん…」

ダイヤ「くっ…ソロモンズ…！！」

ヴァイス「貴様が本気を出さないと言うならば…俺もそれ相応の態度を取らなければなぁ…」

ダイヤ「なんだと…？」

ヴァイス「貴様はここで死ぬ…本気で俺にかかってこなかったことを後悔するんだな…インフェルノ・オロバスの効果を発動！！オーバーレイユニットを１つ使い！」

ヴァイス「『相手フィールドのモンスター１体を破壊する』！！」

ダイヤ「なに！？」

ヴァイス「『そして破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを貴様に与える！！』デストロイ！！ブレイク！！！」

邪悪な怨念がセーレングベルを包み破壊する

バキン！！

ダイヤ「ぐっ！！！うぁぁぁ！！！」ｽﾞｧｧｯ！！

ｶﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｻｯ！！

ダイヤ「う…うぅ…」ﾎﾞﾛｯ
ライフ4000➡1200

ヴァイス「ふん…他愛ないな…いくら連戦をしていたとはいえ…この程度とは…そして俺を相手にしながら本気を出さないとは…なんたる屈辱…！！」

ヴァイス「貴様に…慈悲などない…逝け」

ヴァイス「インフェルノ・オロバスでダイレクトアタック！！！インフェルノｵｵｵ・ヘアマァァァ！！」

ダイヤの頭上に巨大な炎の鎚が降り下ろされる

ダイヤ「ハァ…ハァ…」

視界がボヤける…今のダイヤにこの攻撃を防ぐことも避けることも出来ない

体は連戦によりボロボロだ…目が霞み前が見えない。

ダイヤ「わ…私はここで…負けるわけには…！死ぬわけには…！！」

ｺﾞｺﾞｺﾞ！！！

ヴァイス「しねぇぇぇ！！」

？？？「俺は手札から『龍刃武将 玄武のヨシムネ』を特殊召喚！！『このカードは相手モンスター１体の攻撃を無効にしフィールドに特殊召喚できる』！！」

ガッッ！！という音ともに攻撃が相殺される。

ヴァイス「なに！！？」

ダイヤ「なっ…」

？？？「これでお前の攻撃は無効だ」

ダイヤ「と…通」

通「…」

続く


次回

一騎「ヴァイスとダイヤとのデュエルに割って入った通…傷ついたダイヤの代わりに通とヴァイスのデュエルが始まった！」

一騎「次回『男と男の熱き戦い！！』一気に駆け上がれ！！」


・次の話を今日か明日に投稿しますのでその時にビジュアルも投稿します。今シンクリス四王女とエクサス四騎士も制作中